JP2008034644A - 剥離方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ウエハを薄板化する工程の中で、接着剤層と貼りあわされている該ウエハと貫通孔を有するサポートプレートを剥離する剥離方法であり、短時間で剥離ができる剥離方法を提供する。
【解決手段】接着剤層1と貼りあわされているウエハWと貫通孔3を有するサポートプレート2で構成されている。貫通孔3を、サポートプレート2の接着剤層1とは反対の面に封鎖部材4で封鎖し、加熱することで貫通孔内の空気が膨張し、サポートプレート2と接着剤層1の間に進出させて接着剤の接着力を低下させ、剥離を行う。
【選択図】図4
【解決手段】接着剤層1と貼りあわされているウエハWと貫通孔3を有するサポートプレート2で構成されている。貫通孔3を、サポートプレート2の接着剤層1とは反対の面に封鎖部材4で封鎖し、加熱することで貫通孔内の空気が膨張し、サポートプレート2と接着剤層1の間に進出させて接着剤の接着力を低下させ、剥離を行う。
【選択図】図4
Description
本発明は、ウエハを薄板化する工程の中で、接着剤層で貼りあわされている、ウエハと貫通孔を有するサポートプレートとを剥離する、剥離方法に関する。
ICカードや携帯電話の薄型化、軽量化が要求される中で、この要求を満たすためには組み込まれる半導体チップを薄厚のものとすることが解決の一つとされ、前記により半導体チップの基となるウエハの厚さを薄厚のものとしなければならないと言われている。
このウエハを薄板化する従来の工程は、ウエハの回路(素子)形成面に貫通孔を有するサポートプレートを貼り付け、これを反転してウエハの裏面をグラインダで研削して薄板化し、この薄板化した該ウエハと接着剤層で貼りあわされているサポートプレートとの剥離を行う際に、サポートプレートの外側から溶剤を供給し、サポートプレートの貫通孔を介して溶剤を接着剤層まで到達させ、硬化している接着剤を溶解させ、サポートプレートをウエハから剥離し、ダイジング装置によって各チップに切り離すようにする方法が開示されている(例えば特許文献1参照)。
また、特許文献1で開示されている溶剤の供給する手段として、溶剤供給プレートとOリングを備えた剥離方法が提案されている。この場合、サポートプレートの上にOリングを介して前記溶剤供給プレートを重ね、サポートプレート、Oリング及び前記溶剤供給プレートで囲まれている空間に溶剤供給プレートを介して溶剤を供給することが開示されている。
特開2006−135272号公報
特許文献1に開示されているようにサポートプレートの貫通孔を介して溶剤を接着剤層まで浸透させて剥離を行う剥離方法においては、接着剤層で貼りあわされているウエハとサポートプレートとの間に溶剤の流動通路が確保されていないため、接着剤層に溶剤が浸透するのに長時間を要してしまう。
更に特許文献1に開示されているようにサポートプレートの貫通孔を介して溶剤を接着剤層まで浸透させて剥離を行う剥離方法においては、溶剤を接着剤層に浸透させ、接着剤を溶解させてから剥離を行うのでは長時間の剥離時間を要してしまう。
接着剤層で貼りあわされているウエハと貫通孔を有するサポートプレートとを剥離する剥離方法において、上記課題を解決するために封鎖部材により貫通孔を封鎖し、加熱し、剥離を行う。
望ましくは、加熱により接着剤層を軟化させるとともに、サポートプレートの貫通孔内の空気を膨張させる。膨張した空気により接着剤層に膨張力が作用し、接着剤層とサポートプレートとの吸着面積を減少させる。
加熱は、例えばヒーター機構により行い、望ましくは加熱した状態でウエハとサポートプレートとを剥離する。
望ましくは、封鎖部材はフィルムであって、該フィルムをサポートプレートの接着剤層とは反対の面に貼り付ける。
本発明は、接着剤層で貼りあわされているウエハと貫通孔を有するサポートプレートを剥離する剥離方法において、サポートプレートの接着剤層とは反対の面に封鎖部材で封鎖し、封鎖した面を加熱することで、貫通孔内の空気の膨張により接着剤層の接着力を低下させる。
これによりサポートプレートの剥離を容易に行うことができ、従来の剥離方法での溶剤が浸透するのに所要する時間に比較して、剥離所要時間を短縮することができる。
以下、本発明の形態に係る剥離方法について、ウエハWサポートプレート2との接着、ウエハの薄板化、並びにウエハWとサポートプレート2との剥離の一連の工程を、図1に基づいて説明する。
図1に示すように、ウエハWの回路(素子)形成面(ウエハWのA面)に塗布ユニットにより接着剤液を塗布し、接着剤液を乾燥させる。これにより、接着剤液の流動性を低減させ、接着剤層1を形成する。尚、接着剤層1の厚みは該ウエハの表面に形成した回路の凹凸に応じて決定すればよい。また一回の塗布で凹凸に応じた厚みを出せない場合には、塗布と乾燥を複数回繰り返して行えばよい(図1(S11))。
次いで、接着剤層1が形成されたウエハWとサポートプレート2とを貼り付け、一体化する(図1(S12))。そして、一体化した該ウエハWにおける、サポートプレート2と貼りあわせた面とは反対の面(ウエハWのB面)をグラインダ5で研削し、該ウエハWを薄板化する(図1(S13))。尚、このサポートプレート2は、厚み方向に貫通する複数の貫通孔3が形成されている。
また、このサポートプレート2については、図2に基づき説明する。図2はサポートプレート2の上面図を示す。このサポートプレート2には、貫通孔3が形成されている。サポートプレート2の材料としては、ガラス、シリコン、セラミック、鉄−ニッケル合金等が挙げられる。
また、貫通孔3の直径としては0.2mm〜0.7mm、上記貫通孔3のピッチとしては0.3mm〜1.0mmが適当である。尚、貫通孔3の直径が前記記述範囲内であり、ピッチが前記記述範囲内であると、サポートプレート2に裂傷が生じることを制御でき、本発明において貫通孔3の機能を十分に果たすことができるので前記記述範囲が適当である。尚、本実施の形態におけるサポートプレート2は、直径0.5mmの貫通孔3が0.7mmピッチで形成されている。
次いで、フィルム4をサポートプレート2に貼り付けて加熱工程を行う。この加熱工程については、図3、図4、図5に基づいて詳細に説明する。
まず、図3に示すように、サポートプレート2におけるウエハWを貼りあわせた面とは反対の面にフィルム(封鎖部材)4を貼りあわせる。このフィルム4により、サポートプレート2の貫通孔3を封鎖する。つまり、貫通孔3は、接着剤層1とフィルム4とにより、封鎖されることとなり、貫通孔3内に空気が閉じ込められる。尚、図3では貫通孔3の大きさを説明図として大きく示したが、通常は貫通孔3の大きさはΦ0.2mm〜0.7m
mであることが好ましい。
mであることが好ましい。
次いで、加熱を行う。この加熱は、例えば、あらかじめ加熱させたヒーター機構で加熱すればよい。この加熱により、接着剤層1を軟化させるとともに、接着剤層1とフィルム4とで貼りあわせ封鎖された貫通孔3内の空気を膨張させる。
そして、封鎖された貫通孔内で貫通孔内容積<空気容積とすることにより、膨張力が外力として接着剤層1に作用することとなる(図4参照)。さらに、フィルム4のサポートプレート2との接着力は、接着剤層1によるウエハWとサポートプレート2との接着力より大きいことが好ましい。尚、図4は、図3における線A−Aにおける断面図である。
図5に示すように、上記膨張力が作用することにより。各貫通孔3を中心に、例えば、放射状の隙間11が生じ、接着剤の接着力が低下する。
尚、加熱する際、貫通孔3に閉じ込められた空気を加熱できるものであればヒーター機構に限定されない。
フィルム4は、貫通孔3の封鎖部材であり、本実施の形態では、膜厚30μmのポリイミドフィルムを使用する。尚、封鎖部材は、本発明で加熱を行う際に、貫通孔3を封鎖するものであれば前記のものに限定されず、ポリエチレン等の他の樹脂フィルムであってもよい。また、その厚みも限定されず、例えば10μm〜150μm程度であればよい。
尚、封鎖部材としては、上記のフィルムに限定されず、貫通孔3を封鎖できるものであればよい。例えば、ラバーヒーター等の、直接貫通孔3を封鎖するとともに、加熱できるものであってもよい。
その後、サポートプレート2と薄板化されたウエハWとを剥離する(図1(S14〜15))。ここでは、サポートプレート2として、鉄−ニッケル合金等の磁力材料を用いる場合について説明する。
次いで、アーム9の先端に取り付けたマグネット10をサポートプレート2の周辺に近づけ磁力によって付着させ、アーム9を斜め上方に引くことでサポートプレート2を周辺部から徐々に剥離することができる(図1(S15)参照)。
このように、磁力を用いて剥離することにより、特殊な装置を追加することがないため、装置構成を簡略化できる。
なお、この剥離方法としては、特に限定されない。例えば、爪のような治具をサポートプレート2とウエハWとの間に挿入またはサポートプレート2の端面に引っ掛けて剥離する方法、フィルムを貼り付けた面を真空吸着して剥離する方法等が挙げられる。いずれにせよ、上記のように接着力を低下させているため、サポートプレート2とウエハWとを容易に剥離することができる。
さらに、溶剤を供給して接着剤層1にこの溶剤を浸透させ、サポートプレート2とウエハWとを剥離してもよい。この場合、隙間11が溶剤の流通通路となるため、サポートプレート2とウエハWとの剥離が容易となり、剥離時間を短縮できる。このとき、加熱することにより、さらに剥離を容易にし、剥離時間を短縮することができる。
また、この溶剤の供給は、上記の剥離方法と組み合わせて行われることが好ましい。例えば、フィルムを貼り付けたサポートプレート2およびウエハWを溶剤に浸漬する方法、
上記フィルムを剥がして溶剤を供給する方法等を挙げることができる。
上記フィルムを剥がして溶剤を供給する方法等を挙げることができる。
このように、溶剤を供給する場合には、後述の接着剤の洗浄を簡略化できる可能性がある。
サポートプレート2を剥離した後、ウエハWの接着面を洗浄し、ウエハWに残っている接着剤層1を除去するとともに、洗浄する。尚、サポートプレート2を剥がす前にサポートプレート2のウエハWと貼りあわせた面に溶剤を注ぎ貫通孔3を介して接着剤層1に到達させることで、前記溶剤を浸透させても良い。この場合、例えば、サポートプレート2からフィルム4を剥離し、貫通孔3を介して溶剤を注ぐことができる。
洗浄後、ダイシング装置8によってウエハWをチップサイズに切断する。切断後は、ダイシングテープ6に紫外線を照射し、ダイシングテープ6の粘着力を低下させ、切断したチップを個々に取り出す(図1(S16))。
W ウエハ
1 接着剤層
2 サポートプレート
3 貫通孔
4 フィルム
5 グラインダ
6 ダイシングテープ
7 フレーム
8 ダイシング装置
9 アーム
10 マグネット
11 隙間
1 接着剤層
2 サポートプレート
3 貫通孔
4 フィルム
5 グラインダ
6 ダイシングテープ
7 フレーム
8 ダイシング装置
9 アーム
10 マグネット
11 隙間
Claims (7)
- 接着財層で貼りあわされている、ウエハと貫通孔を有するサポートプレートとを剥離する剥離方法において、
封鎖部材により前記貫通孔を剥離し、加熱し、剥離する、ことを特徴とする剥離方法。 - 前記加熱により、前記接着剤層を軟化させるとともに、該接着剤層と前記封鎖部材とにより封鎖された貫通孔内の空気を膨張させる、ことを特徴とする請求項1に記載の剥離方法。
- 加熱した状態で、前記ウエハと前記サポートプレートとを剥離する、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の剥離方法。
- 前記ウエハおよび前記サポートプレートの少なくともいずれか一方を加熱する、ことを特徴とする請求項1〜請求項3にいずれか1項に記載の剥離方法。
- 前記封鎖部材はフィルムであって、該フィルムを前記サポートプレートの接着剤層とは反対の面に貼り付ける、ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の剥離方法。
- 前記封鎖部材は、前記サポートプレートを吸着するとともに、貫通孔を封鎖する吸着治具であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の剥離方法。
- 前記吸着治具は、前記サポートプレートを静電吸着することを特徴とする請求項6に記載の剥離方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006206768A JP2008034644A (ja) | 2006-07-28 | 2006-07-28 | 剥離方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010070416A (ja) * | 2008-09-18 | 2010-04-02 | Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd | ガラス基板の製造方法 |
TWI588079B (zh) * | 2013-03-06 | 2017-06-21 | 友達光電股份有限公司 | 撓性基材自承載板分離的方法 |
KR20210064602A (ko) * | 2019-11-26 | 2021-06-03 | 세메스 주식회사 | 웨이퍼 분리 장치 |
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2006
- 2006-07-28 JP JP2006206768A patent/JP2008034644A/ja not_active Withdrawn
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