JP2008032842A - レンズ鏡胴 - Google Patents
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Abstract
【課題】径方向の長さが比較的短い、小型のレンズ鏡胴を提供する。
【解決手段】 レンズ鏡胴本体と、前記レンズ鏡胴本体の内面よりも反射率の低い内周面を持ち、径方向に弾性変形させられる反射防止用筒体と、を備え、前記筒体は、径方向に弾性変形させられて前記レンズ鏡胴本体内所定位置まで挿入されるとともに該所定位置においてもとの形状に復帰しようとする力により前記レンズ鏡胴本体の内周面に固定されることを特徴とするレンズ鏡胴。
【選択図】 図1
【解決手段】 レンズ鏡胴本体と、前記レンズ鏡胴本体の内面よりも反射率の低い内周面を持ち、径方向に弾性変形させられる反射防止用筒体と、を備え、前記筒体は、径方向に弾性変形させられて前記レンズ鏡胴本体内所定位置まで挿入されるとともに該所定位置においてもとの形状に復帰しようとする力により前記レンズ鏡胴本体の内周面に固定されることを特徴とするレンズ鏡胴。
【選択図】 図1
Description
本発明はレンズ鏡胴に係り、特に内部反射光によるフレアを防止することができるレンズ鏡胴に関する。
従来、レンズ鏡胴内で反射する反射光によるフレアを防止するために、レンズ鏡胴内面にシボ面を形成したり、レンズ鏡胴内面に複数の溝を形成したりすることが提案されている(特許文献1)。このようなレンズ鏡胴は、一般に、射出成形により製造される。
実開平6−2310号
しかしながら、射出成形で上記構成のレンズ鏡胴を製造するには、内径スライド構造にしなければならず金型構造が複雑になりコストアップになるだけでなく、比較的きつい抜き勾配が必要となる。例えば、図5に示すように、レンズ鏡胴本体20´内面20a´にシボ面を形成するのであれば、約3〜5°の勾配が必要となる。このため、その勾配の分だけレンズ鏡胴本体20´の径方向長さが長くなってしまい、レンズ鏡胴の小型化が困難であるという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、径方向の長さが比較的短い、小型のレンズ鏡胴を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、レンズ鏡胴本体と、前記レンズ鏡胴本体の内面よりも反射率の低い内周面を持ち、径方向に弾性変形させられる筒体と、を備え、前記筒体は、径方向に弾性変形させられて前記レンズ鏡胴本体内所定位置まで挿入されるとともに該所定位置においてもとの形状に復帰しようとする力により前記レンズ鏡胴本体の内周面に固定されることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、レンズ鏡胴本体内で反射する反射光によるフレアは、レンズ鏡胴本体とは別体であり、かつ、該レンズ鏡胴本体内周面に後から挿入され固定される筒体により防止されるので、レンズ鏡胴本体内周面にシボ面等を形成する必要がない。
したがって、比較的緩い抜き勾配(約0.5〜1°の勾配)でレンズ鏡胴本体を製造することが可能であり、従来と比較してレンズ鏡胴本体の径方向長さが短い、小型のレンズ鏡胴を提供することが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記筒体には、レンズを保持するレンズ枠に設けられたピンが挿入される長穴が形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、レンズ鏡胴本体内のレンズ(及びレンズ枠)移動領域におけるフレアを防止することが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記筒体は、平板の一端面と他端面が所定間隔をおいて向き合うように該平板を曲げ加工することにより形成された略円筒形状の筒体であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、平板を曲げ加工することにより極めて簡易に筒体を構成することが可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の発明において、前記レンズ鏡胴本体の内周面の入り口には段差部が設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、レンズ鏡胴本体内周面入り口に段差部が設けられているので、筒体がレンズ鏡胴本体から突出したり、抜け落ちるのを防止することが可能となっている。
本発明によれば、径方向の長さが比較的短い、小型のレンズ鏡胴を提供することが可能となる。
以下、本発明の一実施形態であるレンズ鏡胴について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態であるレンズ鏡胴10を説明するための図である。
図1に示すように、レンズ鏡胴10は、監視カメラ用のレンズ鏡胴であり、レンズ鏡胴本体20、フォーカスリング30、筒体40、フォーカスレンズ50、変倍レンズ60、ズームリング70、カメラ装置80等を備えている。
図1に示すように、レンズ鏡胴本体20の内周面20aには、筒体40が固定されている。図2は、筒体40の斜視図である。筒体40は、図2に示すように、アルミニウム等の金属材料あるいは遮光用ポリカーボネートフィルム等からなる一枚の平板の一端面41と他端面42が所定間隔をおいて向き合うように該平板を曲げ加工(カーリング加工等)することにより形成された略円筒形状の筒体である。
図2及び図3に示すように、筒体40の外径h1はレンズ鏡胴本体20の内径h2よりも若干長く設定されているが、筒体40に径方向の力を加えることで筒体40は径方向に弾性変形させられる。すなわち、筒体40に径方向の力を加えると、その一端面41と他端面42との間隔が狭まり、筒体40の外径h1はレンズ鏡胴本体20の内径h2(及びレンズ鏡胴本体20内周面入り口付近に設けられた段差部20aの内径h3)よりも短くなる。
これにより、筒体40をレンズ鏡胴本体20内所定位置まで挿入することが可能となる。筒体40をレンズ鏡胴本体20内所定位置まで挿入すると(すなわち筒体40全体が段差部20aを乗り越えると)、筒体40は該所定位置においてもとの形状に復帰しようとする力によりレンズ鏡胴本体20の内周面20aに固定される。図1及び図3に示すように、この固定された筒体40の内周面40aと段差部20aとは面一となる。すなわち、段差部20aの高さt1は筒体40の厚みt2と同じ長さに設定されている。また、レンズ鏡胴本体20内周面入り口付近に段差部20aが設けられているので、筒体40がレンズ鏡胴本体20から突出したり、抜け落ちるのを防止することが可能となっている。
筒体40の少なくとも内周面40aは、艶消し目的でアルマイト加工(あるいは、艶消し塗装)されており、その反射率がレンズ鏡胴本体20の内周面20aよりも比較的低く設定されている。したがって、上記のように筒体40をレンズ鏡胴本体20の内周面20aに固定することで、レンズ鏡胴本体20内で反射する反射光によるフレアを防止することが可能となっている。
図1に示すように、レンズ鏡胴本体20の外周にはフォーカスリング30が回動可能に嵌入されている。フォーカスリング30の内周面には周方向に延びるカム溝31が形成されており、このカム溝31には、レンズ鏡胴本体20に形成された縦溝21(光軸方向に延びる貫通穴。図1中二つの縦溝21を例示)及び筒体40の縦溝21が対応する位置に形成された長穴43(光軸方向に延びる貫通孔)を介して、フォーカスレンズ50を保持するレンズ枠51に設けられたピン52(図1中二つのピン52を例示)が挿入されている。したがって、フォーカスリング30を回転させると、フォーカスレンズ50は縦溝21及び長穴43に沿って(すなわち光軸方向に)前進又は後退する。
フォーカスリング30は予め設定された角度θだけ回転されるように回転量が規制される。例えば、フォーカスリング30に凸部(図示せず)を設け、フォーカスリング30が一方向に回転されると、この凸部が係合部材(図示せず)に当接することでそれ以上その方向へ回転できないようにし、フォーカスリング30が逆方向に回転されると、この凸部が係合部材に当接することでそれ以上その方向へ回転できないようにすることが考えられる。このようにフォーカスリング30の回転量を規制することにより、フォーカスレンズ50が光学的レンズストロークの一端(メカ端(MOD))と他端(メカ端(INf))との間とを往復移動するようになっている。
その他、レンズ鏡胴10は、変倍レンズ60や変倍レンズ60をその光軸方向に前進又は後退させるズームリング70等、一般的なレンズ鏡胴として機能するのに要求される構成も備えている。また、図1に示すように、このレンズ鏡胴10には、カバーガラス81で撮像面が覆われたCCD等の固体撮像素子82を備えたカメラ装置80が装着可能となっている。
以上説明したように、本実施形態のレンズ鏡胴10によれば、レンズ鏡胴本体20内で反射する反射光によるフレアは、レンズ鏡胴本体20とは別体であり、かつ、該レンズ鏡胴本体20内周面20aに後から挿入され固定される筒体40により防止されるので、レンズ鏡胴本体20内周面20aにシボ面等を形成する必要がない。
したがって、比較的緩い抜き勾配(約0.5〜1°の勾配)でレンズ鏡胴本体20を製造することが可能であり、従来と比較してレンズ鏡胴本体20の径方向長さが短い、小型のレンズ鏡胴10を提供することが可能となる。
次に、変形例について説明する。
上記実施形態では、図2に示すように、筒体40にはレンズ鏡胴本体20に形成された縦溝21が対応する位置に、レンズ枠51に設けられたピン52が挿入される長穴43(光軸方向に延びる貫通孔)が形成されているように説明したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、図4に示すように、筒体40にはレンズ鏡胴本体20に形成された縦溝21が対応する位置に、レンズ枠51に設けられたピン52が挿入される細長の切欠44を形成してもよい。
また、上記実施形態では、筒体40の少なくとも内周面40aは、艶消し目的でアルマイト加工(あるいは、艶消し塗装)されており、その反射率が比較的低く設定されているように説明したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、筒体40の内側面40aにベッチンあるいは植毛材等を貼り付けることにより、筒体40の内周面40aの反射率を低く設定してもよい。あるいは、筒体40の内周面にシボ面あるいは複数の溝を形成することにより、筒体40の内周面40aの反射率を低く設定してもよい。
また、上記実施形態では、図1に示すように、筒体40は、レンズ鏡胴本体20のうちフォーカスリング30が装着される部分の内周面20aに固定されるように説明したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、レンズ鏡胴本体20のうちズームリング70が装着される部分に対応する内周面20aにも、筒体40を固定するようにしてもよい。
上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎない。これらの記載によって本発明は限定的に解釈されるものではない。本発明はその精神または主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形で実施することができる。
10…レンズ鏡胴、20…レンズ鏡胴本体、20a…内周面、20b…段差部、21…縦溝、30…フォーカスリング、31…カム溝、40…筒体、40a…内周面、41…一端面、42…他端面、43…長穴、44…切欠、50…フォーカスレンズ、60…変倍レンズ、70…ズームリング、80…カメラ装置
Claims (4)
- レンズ鏡胴本体と、
前記レンズ鏡胴本体の内面よりも反射率の低い内周面を持ち、径方向に弾性変形させられる筒体と、
を備え、
前記筒体は、径方向に弾性変形させられて前記レンズ鏡胴本体内所定位置まで挿入されるとともに該所定位置においてもとの形状に復帰しようとする力により前記レンズ鏡胴本体の内周面に固定されることを特徴とするレンズ鏡胴。 - 前記筒体には、レンズを保持するレンズ枠に設けられたピンが挿入される長穴が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡胴。
- 前記筒体は、平板の一端面と他端面が所定間隔をおいて向き合うように該平板を曲げ加工することにより形成された略円筒形状の筒体であることを特徴とする請求項1又は2に記載のレンズ鏡胴。
- 前記レンズ鏡胴本体の内周面の入り口には段差部が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のレンズ鏡胴。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006203656A JP2008032842A (ja) | 2006-07-26 | 2006-07-26 | レンズ鏡胴 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006203656A JP2008032842A (ja) | 2006-07-26 | 2006-07-26 | レンズ鏡胴 |
Publications (1)
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JP2008032842A true JP2008032842A (ja) | 2008-02-14 |
Family
ID=39122359
Family Applications (1)
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JP2006203656A Pending JP2008032842A (ja) | 2006-07-26 | 2006-07-26 | レンズ鏡胴 |
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JP (1) | JP2008032842A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014081517A (ja) * | 2012-10-17 | 2014-05-08 | Mitsumi Electric Co Ltd | カメラモジュール |
JP2014139663A (ja) * | 2012-12-17 | 2014-07-31 | Ricoh Imaging Co Ltd | 鏡筒 |
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2006
- 2006-07-26 JP JP2006203656A patent/JP2008032842A/ja active Pending
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