JP2008031470A - ポリイミド樹脂層の表面改質方法及び金属張積層板の製造方法 - Google Patents

ポリイミド樹脂層の表面改質方法及び金属張積層板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】プリント基板のファインピッチ化にも応える十分な接着強度を担保しつつ、絶縁樹脂層の極薄化にも対応できるポリイミド樹脂層の表面処理方法及び金属張積層板の製造方法を提供する。
【解決手段】a)ポリイミド樹脂層の表面側の層をアルカリ水溶液で処理してアルカリ処理層を形成する工程と、b)該アルカリ処理層面に芳香族アミノ化合物を含む極性溶媒溶液を含浸・乾燥して芳香族アミノ化合物含有層を形成する工程と、c)芳香族アミノ化合物含有層をイミド化処理して改質イミド化層を形成する工程により、ポリイミド樹脂層の表面に改質層を形成し、d)この改質層に金属箔を熱圧着することにより金属張積層板を得る。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリイミド樹脂層の表面処理方法及び金属箔上にポリイミド樹脂層が積層する金属張積層板の製造方法に関し、より詳しくは、プリント配線板用に適したポリイミド樹脂層の表面処理方法及び金属張積層板の製造方法に関する。
電子機器の電子回路には、絶縁材と導電材からなる積層板を回路加工したプリント配線板が使用されている。プリント配線板は、絶縁基板の表面(及び内部)に、電気設計に基づく導体パターンを、導電性材料で形成固着したものであり、基材となる絶縁樹脂の種類によって、板状のリジットプリント配線板と、柔軟性に富んだフレキシブルプリント配線板とに大別される。フレキシブルプリント配線板は、可撓性を持つことが特徴であり、常時屈曲を繰り返すような可動部では接続用必需部品となっている。また、フレキシブルプリント配線板は、電子機器内で折り曲げた状態で収納することも可能であるために、省スペース配線材料としても用いられる。フレキシブルプリント配線板の材料となるフレキシブル基板は、基材となる絶縁樹脂にはポリイミドエステルやポリイミド樹脂が多く用いられているが、使用量としては耐熱性のあるポリイミド樹脂が圧倒的に多い。一方、導電材には導電性の点から一般に銅箔が用いられている。
フレキシブル基板は、その構造から3層フレキシブル基板と、2層フレキシブル基板がある。3層フレキシブル基板は、ポリイミドなどのベースフィルムと銅箔をエポキシ樹脂やアクリル樹脂などの接着剤で貼り合わせて、ベースフィルム層(絶縁樹脂層の主層)、接着剤層、銅箔層の3層で構成される積層板である。一方、2層フレキシブル基板は特殊工法を採用して、接着剤を使用せずに、ベースフィルム層、銅箔層の2層で構成される積層板である。2層フレキシブル基板は、エポキシ樹脂やアクリル樹脂などの耐熱性の低い接着剤層を含まないので、信頼性が高く、回路全体の薄膜化が可能でありその使用量が増加している。一方、別の観点からすると、フレキシブル基板のベースフィルム層は、熱膨張係数が低いことがカールの発生を防止するために望まれているが、熱膨張係数が低いポリイミド樹脂は接着性が劣るため、接着剤を使用せずに全部をポリイミド樹脂とする場合は、良接着性のポリイミド樹脂層を接着面側に接着性付与層として設けることが必要であった。また、両面に銅箔層を有するフレキシブル基板も知られており、片面に銅箔層を有する片面フレキシブル基板を製造したのち、2枚のフレキシブル基板を重ね合わせて積層する方法又は片面フレキシブル基板に銅箔を重ね合わせて積層する方法などが知られている。この場合も、接着剤層又は接着性付与層を含まないフレキシブル基板が望まれている。
近年、電子機器における高性能化、高機能化の要求が高まっており、それに伴って電子デバイスに使用される回路基板材料であるプリント配線板の高密度化が望まれている。プリント配線版を高密度化するためには、回路配線の幅と間隔を小さくする、すなわちファインピッチ化する必要がある。このため、プリント配線板を高密度化、ファインピッチ化するためには、表面粗度の低い銅箔を使用することが望まれてきた。しかしながら、表面粗度の低い銅箔は、アンカー効果、すなわち絶縁樹脂層の銅箔表面の凸凹への食い込みが小さいため、機械的な接着強度が得られず、そのため絶縁樹脂に対する接着力が低くなるという問題があった。そこで、表面粗度の低い銅箔と絶縁樹脂との接着力を高めることが課題となっている。
ポリイミド樹脂は一般に接着性が劣ることが知られている。また、プリント配線板に使用される積層板のベースフィルム層はカールの発生防止のため、熱膨張係数の低いポリイミド樹脂層であることが望まれるが、低熱膨張性と接着性との間には相反する関係がある。そこで、接着強度を向上させるため、従来、様々なポリイミドフィルムの表面改質技術が報告されている。その一例として、プラズマ処理による表面改質方法が挙げられるが、高価な装置が必要とされると共にランニングコストも高くなるという課題がある。プラズマ処理によるポリイミドフィルムの表面改質方法としては、例えば、特開平5−222219号公報、特開平8−12779号公報、特開平11−209488号公報、特開2004−51712号公報、特開2006−7518号公報などで具体例が開示されている。しかしながら、これらの従来技術では、表面粗度の低い銅箔とポリイミド樹脂層との接着力は満足しうるものではないというのが現状である。
また、コスト面で有利な湿式エッチングによる表面改質方法も注目されつつあるが、一般に、プラズマ処理のような乾式エッチングによる表面改質方法に比べて接着性が十分ではないため、この点の更なる改良が必要とされていた。このような湿式エッチングによる表面改質方法としては、例えば、特開平11−49880号公報が挙げられる。これによれば、脂肪族第一級アミンを含む極性溶媒中で処理したポリイミドと金属との間にポリイミド接着剤を介して熱圧着する方法が開示されている。しかしながら、この方法は、ポリイミド接着剤層を設ける必要があり、絶縁樹脂層が厚くなるという問題があった。
特開平5−222219号公報 特開平8−12779号公報 特開平11−209488号公報 特開2004−51712号公報 特開2006−7518号公報 特開平11−49880号公報
本発明は、ポリイミド樹脂層の表面を改質して接着性を向上させることを目的とする。また、ベースフィルム層として適する低熱膨張性のポリイミド樹脂層の表面を改質して接着性を向上させ、接着性付与層となる接着性ポリイミド樹脂層又は接着剤層の省略を可能とすることを目的とする。他の目的は、極薄の接着性層を有する銅張積層板の製造方法を提供すると共に、プリント基板のファインピッチ化にも応える十分な接着強度を担保しつつ、絶縁樹脂層の極薄化にも対応できる銅張積層板の製造方法を提供することを目的とする。また、ポリイミド樹脂層面を重ね合わせて熱圧着する接着方法を改良することを目的とする。他の目的は、両面金属張積層板の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明者等が検討を行ったところ、湿式エッチング方法を適切に改良することにより、これを用いたポリイミド樹脂層は、ポリイミド樹脂層の厚みも殆ど変化させることもなく、金属箔との接着強度も高い、優れた接着性ポリイミド樹脂層を提供できることを見出した。
本発明は、a)ポリイミド樹脂層の表面側の層をアルカリ水溶液で処理してアルカリ処理層を形成する工程と、b)該アルカリ処理層面に芳香族アミノ化合物を含む極性溶媒溶液を含浸・乾燥して芳香族アミノ化合物含有層を形成する工程と、c)芳香族アミノ化合物含有層をイミド化処理して改質イミド化層を形成する工程とを備えたことを特徴とするポリイミド樹脂層の表面に改質層を形成する方法である。
また、本発明は、a)ポリイミド樹脂層の表面側の層をアルカリ水溶液で処理してアルカリ処理層を形成する工程と、b)該アルカリ処理層面に芳香族アミノ化合物を含む極性溶媒溶液を含浸・乾燥して芳香族アミノ化合物含有層を形成する工程と、c)芳香族アミノ化合物含有層をイミド化処理して改質イミド化層を形成する工程と、d)該改質イミド化層の表面に金属層を形成する工程とを備えたこと特徴とする金属張積層板の製造方法である。
ここで、アルカリ処理層の厚みは0.005〜3.0μmの範囲にあることが好ましい。また、芳香族アミノ化合物が、第1級又は第2級のアミノ基を有する芳香族アミンであることが好ましい。更に、ポリイミド樹脂層は、積層体の表面層を形成するポリイミド樹脂層であること、又はポリイミド樹脂フィルムの表面層を形成するポリイミド樹脂層であることが好ましい。
金属張積層板の製造方法において、改質イミド化層の表面に金属層を形成する工程としては、d1)改質イミド化層の表面に金属箔を重ね合わせ、熱圧着する工程、又はd2)改質イミド化層の表面に金属薄膜層を形成する工程からなることが好ましい。また、金属箔を重ね合わせ、熱圧着する工程で使用する金属箔としては、銅箔、銅合金箔又はステンレス箔が適する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いられるポリイミド樹脂層は特に限定されるものではなく、ポリイミド樹脂からなるフィルム(シート)であってもよく、銅箔、ガラス板、樹脂フィルム等の基材に積層された状態のポリイミド樹脂層であってもよい。なお、ここでいう基材はポリイミド樹脂層が積層されるシート状の樹脂又は金属箔等をいう。しかし、ポリイミド樹脂層の少なくとも片面は表面層として存在する。また、ポリイミド樹脂層の厚みは、3〜100μm、好ましくは3〜50μmの範囲にある。上記ポリイミド樹脂層は、表面処理がなされることにより、当初のポリイミド樹脂層(未改質のポリイミド樹脂層)と改質化層の少なくとも2層を有するものとなる。
ポリイミド樹脂層を形成するポリイミド樹脂としては、いわゆるポリイミド樹脂を含めて、ポリアミドイミド、ポリベンズイミダゾール、ポリイミドエステル、ポリエーテルイミド、ポリシロキサンイミド等の構造中にイミド基を有する耐熱性樹脂がある。また、市販のポリイミド樹脂又はポリイミドフィルムも好適に使用可能である。
ポリイミド樹脂層の中でも、低接着性であって、低熱膨張性のポリイミド樹脂層に対し、本発明の方法は好適である。具体的には、熱線膨張係数が1×10-6 〜30×10-6(1/K)、好ましくは1×10-6 〜25×10-6(1/K)、より好ましくは15×10-6 〜25×10-6(1/K)である低熱膨張性のポリイミド樹脂層に適用すると大きな効果が得られる。しかし、上記熱線膨張係数を超えるポリイミド樹脂層にも適用可能であり、接着性を向上させる。
ポリイミド樹脂層に使用されるポリイミド樹脂としては、一般式(1)で現される構造単位を有するポリイミド樹脂が好ましい。
Figure 2008031470
但し、Ar1は式(3)又は式(4)で表される4価の芳香族基を示し、Ar3は式(5)又は式(6)で表される2価の芳香族基を示し、R1は独立に炭素数1〜6の1価の炭化水素基又はアルコキシ基を示し、X及びYは独立に単結合又は炭素数1〜15の2価の炭化水素基、O、S、CO、SO、SO2若しくはCONHから選ばれる2価の基を示しnは独立に0〜4の整数を示し、qは構成単位の存在モル比を示し、0.1〜1.0の範囲である。
Figure 2008031470
上記構造単位は、単独重合体中に存在しても、共重合体の構造単位として存在してもよい。構造単位を複数有する共重合体である場合は、ブロックとして存在しても、ランダムに存在してもよい。このような構造単位を有するポリイミド樹脂の中で、好適に利用できるポリイミド樹脂は非熱可塑性のポリイミド樹脂である。
ポリイミド樹脂は、一般に、ジアミンと酸無水物とを反応させて製造されるので、ジアミンと酸無水物を説明することにより、ポリイミド樹脂の具体例が理解される。上記一般式(1)において、Ar3はジアミンの残基ということができ、Ar1は酸無水物の残基ということができるので、好ましいポリイミド樹脂をジアミンと酸無水物により説明する。しかし、この方法によって得られるポリイミド樹脂に限定されない。
ジアミンとしては、例えば、4,4'-ジアミノジフェニルエーテル、2'-メトキシ-4,4'-ジアミノベンズアニリド、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2'-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2'-ジメチル-4,4'-ジアミノビフェニル、3,3'-ジヒドロキシ-4,4'-ジアミノビフェニル、4,4'-ジアミノベンズアニリド等が好ましく挙げられる。
また、2,2-ビス-[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4-(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)]ビフェニル、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[1-(4-アミノフェノキシ)]ビフェニル、ビス[1-(3-アミノフェノキシ)]ビフェニル、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)]ベンゾフェノン、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)]ベンゾフェノン、ビス[4,4'-(4-アミノフェノキシ)]ベンズアニリド、ビス[4,4'-(3-アミノフェノキシ)]ベンズアニリド、9,9-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]フルオレン、9,9-ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]フルオレン等が好ましく挙げられる。
その他のジアミンとして、2,2−ビス-[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス-[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4'-メチレンジ-o-トルイジン、4,4'-メチレンジ-2,6-キシリジン、4,4'-メチレン-2,6-ジエチルアニリン、4,4'-ジアミノジフェニルプロパン、3,3'-ジアミノジフェニルプロパン、4,4'-ジアミノジフェニルエタン、3,3'-ジアミノジフェニルエタン、4,4'-ジアミノジフェニルメタン、3,3'-ジアミノジフェニルメタン、4,4'-ジアミノジフェニルスルフィド、3,3'-ジアミノジフェニルスルフィド、4,4'-ジアミノジフェニルスルホン、3,3'-ジアミノジフェニルスルホン、4,4'-ジアミノジフェニルエーテル、3,3-ジアミノジフェニルエーテル、3,4'-ジアミノジフェニルエーテル、ベンジジン、3,3'-ジアミノビフェニル、3,3'-ジメチル-4,4'-ジアミノビフェニル、3,3'-ジメトキシベンジジン、4,4''-ジアミノ-p-テルフェニル、3,3''-ジアミノ-p-テルフェニル、m-フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、2,6-ジアミノピリジン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4'-[1,4-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビスアニリン、4,4'-[1,3-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビスアニリン、ビス(p-アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(p-β-アミノ-t-ブチルフェニル)エーテル、ビス(p-β-メチル-δ-アミノペンチル)ベンゼン、p-ビス(2-メチル-4-アミノペンチル)ベンゼン、p-ビス(1,1-ジメチル-5-アミノペンチル)ベンゼン、1,5-ジアミノナフタレン、2,6-ジアミノナフタレン、2,4-ビス(β-アミノ-t-ブチル)トルエン、2,4-ジアミノトルエン、m-キシレン-2,5-ジアミン、p-キシレン-2,5-ジアミン、m-キシリレンジアミン、p-キシリレンジアミン、2,6-ジアミノピリジン、2,5-ジアミノピリジン、2,5-ジアミノ-1,3,4-オキサジアゾール、ピペラジン等が挙げられる。
酸無水物としては、例えば、無水ピロメリット酸、3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'-ジフェニルスルフォンテトラカルボン酸二無水物、4,4'-オキシジフタル酸無水物が好ましく挙げられる。
また、2,2',3,3'-、2,3,3',4'-又は3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3',3,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3',3,4'-ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物等が好ましく挙げられる。また、3,3'',4,4''-、2,3,3'',4''-又は2,2'',3,3''-p-テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2-ビス(2,3-又は3,4-ジカルボキシフェニル)-プロパン二無水物、ビス(2,3-又は3.4-ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3-又は3,4-ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1-ビス(2,3-又は3,4-ジカルボキシフェニル)エタン二無水物等が好ましく挙げられる。
その他の酸無水物として、1,2,7,8-、1,2,6,7-又は1,2,9,10-フェナンスレン-テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)テトラフルオロプロパン二無水物、2,3,5,6-シクロヘキサン二無水物、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、4,8-ジメチル-1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロナフタレン-1,2,5,6-テトラカルボン酸二無水物、2,6-又は2,7-ジクロロナフタレン-1,4,5,8-テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7-(又は1,4,5,8-)テトラクロロナフタレン-1,4,5,8-(又は2,3,6,7-)テトラカルボン酸二無水物、2,3,8,9-、3,4,9,10-、4,5,10,11-又は5,6,11,12-ペリレン-テトラカルボン酸二無水物、シクロペンタン-1,2,3,4-テトラカルボン酸二無水物、ピラジン-2,3,5,6-テトラカルボン酸二無水物、ピロリジン-2,3,4,5-テトラカルボン酸二無水物、チオフェン-2,3,4,5-テトラカルボン酸二無水物、4,4-ビス(2,3-ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルメタン二無水物等が挙げられる。
ジアミン、酸無水物はそれぞれ、その1種のみを使用してもよく2種以上を併用して使用することもできる。また、上記一般式(1)に含まれないその他のジアミン及び酸無水物を上記のジアミン又は酸無水物と共に使用することもでき、この場合、その他のジアミン又は酸無水物の使用割合は90モル%以下、好ましくは50モル%以下とすることがよい。ジアミン及び酸無水物の種類や、2種以上のジアミン又は酸無水物を使用する場合のそれぞれのモル比を選定することにより、熱膨張性、接着性、ガラス転移点(Tg)等を制御することができる。
ポリイミド樹脂層を製造する方法は特に限定されないが、例えば、ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミド酸の樹脂溶液を基材上に塗布した後に乾燥、イミド化して基材上にポリイミド樹脂層を形成せしめる方法がある。ポリアミド酸の樹脂溶液を基材上に塗布する方法としては特に制限されず、コンマ、ダイ、ナイフ、リップ等のコーターにて塗布することが可能である。
また、乾燥、イミド化の方法も特に制限されず、例えば、80〜400℃の温度条件で1〜60分間加熱するといった熱処理が好適に採用される。このような熱処理を行うことで、ポリアミド酸の脱水閉環が進行するため、基材上にポリイミド樹脂層を形成させることができる。基材上にポリイミド樹脂層を形成させたポリイミド樹脂層はそのまま使用してもよく、剥がすなどして使用してもよい。
ポリイミド樹脂層は、単層のみから形成されるものでも、複数層からなるものでもよい。ポリイミド樹脂層を複数層とする場合、異なる構成成分からなるポリイミド樹脂層の上に他のポリイミド樹脂を順次塗布して形成することができる。ポリイミド樹脂層が3層以上からなる場合、同一の構成のポリイミド樹脂を2回以上使用してもよい。層構造が簡単である2層又は単層、特に単層は、工業的に有利に得ることができる。また、ポリイミド樹脂層の厚みは、3〜100μm、好ましくは3〜50μmの範囲にあることがよい。
本発明のポリイミド樹脂層の表面に改質層を形成する方法では、a)ポリイミド樹脂層の表面側の層をアルカリ水溶液で処理してアルカリ処理層を形成する工程(工程a)と、b)該アルカリ処理層面に芳香族アミノ化合物を含む極性溶媒溶液を含浸・乾燥して芳香族アミノ化合物含有層を形成する工程(工程b)と、c)芳香族アミノ化合物含有層をイミド化処理して改質イミド化層を形成する工程(工程c)とを備える。本発明の金属張積層板の製造方法では、上記工程a、工程b及び工程cに加えて、d)該改質イミド化層の表面に金属層を形成する工程(工程d)とを備える。
本発明の改質層を形成する方法及び金属張積層板の製造方法において、工程a、工程b及び工程cはいずれの場合であっても、同様に行うことができる。そこでまず、共通の工程a、工程b及び工程cについて説明する。
工程aにおいて、ポリイミド樹脂層の表面側の層をアルカリ水溶液で処理してアルカリ処理層を形成する。アルカリ水溶液としては、0.5〜50wt%、液温が5〜80℃の水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムのアルカリ水溶液を用いることが好ましく、浸漬法、スプレー法あるいは刷毛塗り等を適用することができる。例えば、浸漬法を適用する場合、10秒〜60分間処理することが有効である。好ましくは1〜30wt%、液温が25〜60℃のアルカリ水溶液で、30秒〜10分間の処理がよい。ポリイミド樹脂層の構造によって、適宜、その処理条件を変更することができる。一般的にアルカリ水溶液の濃度が薄い場合、ポリイミド樹脂層の表面処理時間は長くなる。また、アルカリ水溶液の液温が高くなると、処理時間は短縮される。アルカリ水溶液で処理すると、ポリイミド樹脂層の表面側からアルカリ水溶液が浸透し、ポリイミド樹脂層がアルカリ処理される。このアルカリ処理反応は主にイミド結合の加水分解であると考えられる。アルカリ処理により形成されるアルカリ処理層の厚みはポリイミド樹脂層厚みの1/200〜1/2、好ましくは1/100〜1/5の範囲がよい。また、別の観点からは0.005〜3.0μm、好ましくは0.05〜2.0μm、更に好ましくは0.1〜1.0μmがよい。このような厚みの範囲とすることで、金属箔の熱圧着に有利となる。また、別の観点からは0.005〜0.1μm、好ましくは0.01〜0.1μm、更に好ましくは0.05〜0.1μmがよい。このような厚みの範囲とすることで、金属薄膜形成に有利となる。アルカリ処理層の厚みが上記範囲外であると、ポリイミド樹脂層と金属層との十分な接着強度を発現しにくい。ポリイミド樹脂層がポリイミド樹脂フィルムである場合は、同時に両面を改質処理してもよい。
アルカリ処理して形成されるアルカリ処理層中には、アルカリ水溶液に起因するアルカリ金属とポリイミド樹脂末端のカルボキシル基との塩等を形成している場合があるため、酸水溶液で洗浄することが好ましい。用いられる酸水溶液は、酸性であればいかなる水溶液も用いることができる。特に、塩酸水溶液や硫酸水溶液が好ましい。また、濃度は0.5〜50wt%の範囲内にあることがよいが、好ましくは0.5〜5wt%の範囲内にあることがよい。pHは2以下とすることが更に好ましい。その後、水洗した後、乾燥して工程bに供することがよい。
工程bにおいて、上記アルカリ処理層面に芳香族アミノ化合物を含む極性溶媒溶液を含浸、乾燥して、芳香族アミノ化合物含有層を形成する。
芳香族アミノ化合物としては、第1級又は第2級のアミノ基を有する芳香族アミンであることがよく、特に、第1級のアミノ基が芳香族環に置換した芳香族アミンがよい。アミノ基の数は1〜5、好ましくは1〜3、より好ましくは2である。芳香族アミノ化合物の分子量は、90〜1000、好ましくは100〜600、より好ましくは110〜500であることがよい。また、芳香族アミノ化合物としては例えば、少なくとも1個、好ましくは1〜10個、好ましくは1〜4個の芳香族環を有する化合物が挙げられ、芳香族環はアミノ基以外の置換基で置換されていても、いなくてもよい。アミノ基以外の置換基としては、アルカリ処理層に存在する末端カルボキシル基と縮合重合を可能とする官能基、例えば水酸基、メルカプト基等を有するものが好ましい。芳香族環としては、ベンゼン環、ナフタレン環等の縮合環がある。複数個の芳香族環を有する化合物としては、ビフェニル環等の他に、Ar-X-Ar、Ar-Y-Ar-X-Ar-Y-Ar(ただし、Arはベンゼン環等の芳香族環、X及びYは独立にCO、O、S、SO、SO2、CONH、CnH2n等の2価の基)にアミノ基が置換した化合物がある。アミノ基以外の置換基としては、例えば分枝鎖でも直鎖でもよい炭素原子数1〜18のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル等)、炭素原子数6〜13の芳香族基(例えば、フェニル)、炭素原子数7〜12のアリールアルキル基(例えば、ベンジル)等が挙げられる。ヒドロキシル基も芳香族環の置換基として利用できる。芳香族環をヒドロキシル基で置換した化合物の1例はアミノフェノールである。更に、炭素原子数10〜20の縮合環系も本発明の芳香族アミン基含有化合物として利用できる。本発明に利用可能な縮合環系の1例はジアミノナフタレンである。
芳香族アミノ化合物の具体例を次に示すが、これには限られない。また、芳香族アミノ化合物は1種類以上を使用することができる。
アニリン、トルイジン、アミノナフタレン、アミノビフェニル、2,2-ビス-[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2-ビス-[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4-(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)]ビフェニル、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[1-(4-アミノフェノキシ)]ビフェニル、ビス[1-(3-アミノフェノキシ)]ビフェニル、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)]ベンゾフェノン、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)]ベンゾフェノン、ビス[4,4'-(4-アミノフェノキシ)]ベンズアニリド、ビス[4,4'-(3-アミノフェノキシ)]ベンズアニリド、9,9-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]フルオレン、9,9-ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]フルオレン、2,2−ビス-[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス-[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4'-メチレンジ-o-トルイジン、4,4'-メチレンジ-2,6-キシリジン、4,4'-メチレン-2,6-ジエチルアニリン、4,4'-ジアミノジフェニルプロパン、3,3'-ジアミノジフェニルプロパン、4,4'-ジアミノジフェニルエタン、3,3'-ジアミノジフェニルエタン、4,4'-ジアミノジフェニルメタン、3,3'-ジアミノジフェニルメタン、4,4'-ジアミノジフェニルスルフィド、3,3'-ジアミノジフェニルスルフィド、4,4'-ジアミノジフェニルスルホン、3,3'-ジアミノジフェニルスルホン、4,4'-ジアミノジフェニルエーテル、3,3-ジアミノジフェニルエーテル、3,4'-ジアミノジフェニルエーテル、ベンジジン、3,3'-ジアミノビフェニル、3,3'-ジメチル-4,4'-ジアミノビフェニル、3,3'-ジメトキシベンジジン、4,4''-ジアミノ-p-テルフェニル、3,3''-ジアミノ-p-テルフェニル、m-フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、2,6-ジアミノピリジン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4'-[1,4-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビスアニリン、4,4'-[1,3-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビスアニリン、ビス(p-アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(p-β-アミノ-t-ブチルフェニル)エーテル、ビス(p-β-メチル-δ-アミノペンチル)ベンゼン、p-ビス(2-メチル-4-アミノペンチル)ベンゼン、p-ビス(1,1-ジメチル-5-アミノペンチル)ベンゼン、1,5-ジアミノナフタレン、2,6-ジアミノナフタレン、2,4-ビス(β-アミノ-t-ブチル)トルエン、2,4-ジアミノトルエン、m-キシレン-2,5-ジアミン、p-キシレン-2,5-ジアミン、m-キシリレンジアミン、p-キシリレンジアミン、2,6-ジアミノピリジン、2,5-ジアミノピリジン、2,5-ジアミノ-1,3,4-オキサジアゾール、ピペラジン等を挙げることができる。
芳香族アミノ化合物は、極性溶媒の溶液として使用する。極性溶媒としては、芳香族アミノ化合物を溶解するものであれば特に限定されない。例えば、水又はメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、もしくはアセトン、ジメチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン等のエーテル類、あるいはN−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等の3級アミン類、ジメチルスルホキサイド等が挙げられ、これらは、単独で用いても、数種を混合させて用いてもよく、水と混合してもよい。好ましくは、メタノールである。
芳香族アミノ化合物を含む極性溶媒の溶液の濃度は、芳香族アミノ化合物の濃度として、0.0001〜1M(0.0001〜1モル/L)、好ましくは0.0005〜0.1M、より好ましくは0.0005〜0.01Mの濃度の溶液を使用することが適当である。
芳香族アミノ化合物の濃度が高いと、芳香族アミノ化合物溶液がアルカリ処理層に含浸するにとどまらず、アルカリ処理層面上に付着する量が多くなるので、高濃度は望ましくない。
含浸方法は、アルカリ処理層面に芳香族アミノ化合物を含む極性溶媒の溶液が接触することができる方法であれば、特に限定されず、公知の方法を利用することができる。例えば、浸漬法、スプレー法、刷毛塗りあるいは印刷法等を用いることができる。温度は0〜100℃、好ましくは10〜40℃付近の常温でよい。また、含浸時間は、浸漬法を適用する場合、30秒〜1時間、好ましくは1〜15分間処理することが有効である。
含浸後、乾燥する。乾燥方法は、特に限定されず、自然乾燥、エアガンによる吹きつけ乾燥、あるいはオーブンによる乾燥等を用いることができる。乾燥条件は、極性溶媒の種類にもよるが、10〜150℃で5秒〜60分間、好ましくは25〜150℃で10秒〜30分間、更に好ましくは30〜120℃で、1分〜10分間である。
この含浸・乾燥処理では、芳香族アミノ化合物を含む極性溶媒の溶液がアルカリ処理層面からその内部に浸透して、芳香族アミノ化合物含有層が形成される。浸透する厚み、すなわち芳香族アミノ化合物含有層の厚みは、アルカリ処理層の厚みの1/10〜1.5倍、好ましくは1/2〜1.2倍、より好ましくは0.8〜1.2倍の厚みであることがよい。乾燥して得られたポリイミド樹脂層は、表面が改質され、接着性が向上した表面処理ポリイミド樹脂層となる。
工程cにおいては、上記芳香族アミノ化合物含有層をイミド化処理して改質イミド化層を形成する。イミド化は、加熱によるイミド化又は触媒を利用した化学的イミド化のどちらでも可能であり、限定されないが、例えば、加熱によるイミド化を行う場合は、100〜400℃、好ましくは150〜400℃の温度で完全にイミド化を行うことがよく、イミド化が不十分である場合には、触媒による化学的イミド化を併用してもよい。このイミド化処理では、アミノ化合物とポリイミド樹脂層、特にアルカリ処理層に存在する末端カルボキシル基が反応してイミド化する反応が主であると考えられる。したがって、工程aにおいて低分子量化され、末端カルボキシル基が増加したポリイミド樹脂が、工程cにおいて低分子量化された状態でイミド化され、末端が安定化され、その結果、ポリイミド樹脂層の接着性が向上すると考えられる。
本発明のポリイミド樹脂層の表面に改質層を形成する方法においては、工程aにおけるアルカリ処理層の厚みが0.005〜3.0μmの範囲にあることが好ましい。また、工程bで使用するアミノ化合物としては、第1級又は第2級のアミノ基を有する芳香族アミンであることがよい。そして、ポリイミド樹脂層は、積層体の表面層を形成するポリイミド樹脂層であることもよく、また、ポリイミド樹脂フィルムの表面層を形成するポリイミド樹脂層であることもよい。
次に、本発明の金属張積層板の製造方法について詳細を説明する。工程a、工程b及び工程cはポリイミド樹脂層の表面に改質層を形成する方法と同様に行うことができる。この方法で得られたポリイミド樹脂層(以下、表面処理ポリイミド樹脂層ともいう)を工程dに付す。すなわち、金属張積層板の製造方法においては、工程a、工程b及び工程cに加えて、工程dに付す。工程dでは金属層を形成するが、この形成方法としては、熱圧着法と蒸着等により金属薄膜を形成する方法が適する。熱圧着法は、工程a、工程b及び工程cに加えて、工程d1を有する。蒸着等により金属薄膜を形成する方法は、工程a、工程b及び工程cに加えて、工程d2を有する。
工程d1において、金属箔を熱圧着する方法は特に制限されず、適宜公知の方法を採用することができる。金属箔を張り合わせる方法としては、通常のハイドロプレス、真空タイプのハイドロプレス、オートクレーブ加圧式真空プレス、連続式熱ラミネータ等を挙げることができる。金属箔を張り合わせる方法の中でも、十分なプレス圧力が得られ、残存揮発分の除去も容易に行え、更に金属箔の酸化を防止することができるという観点から真空ハイドロプレス、連続式熱ラミネータを用いることが好ましい。
また、熱圧着は、150〜450℃の範囲内に加熱しながら金属箔をプレスすることが好ましい。より好ましくは150〜400℃の範囲内である。更に、好ましくは150〜380℃の範囲内である。別の観点からはポリイミド樹脂層又は改質イミド化層のガラス転移温度以上の温度であることがよい。また、プレス圧力については、使用するプレス機器の種類にもよるが、通常、1〜50MPa程度が適当である。
金属箔としては、鉄箔、ニッケル箔、ベリリウム箔、アルミニウム箔、亜鉛箔、インジウム箔、銀箔、金箔、スズ箔、ジルコニウム箔、ステンレス箔、タンタル箔、チタン箔、銅箔、鉛箔、マグネシウム箔、マンガン箔及びこれらの合金箔が挙げられる。このなかでも、銅箔(銅合金箔)又はステンレス箔が適する。ここでいう銅箔とは、銅又は銅を主成分とする銅合金の箔を言う。好ましくは銅含有率が90質量%以上、特に好ましくは95質量%以上の銅箔である。銅箔が含有している金属としては、クロム、ジルコニウム、ニッケル、シリコン、亜鉛、ベリリウム等を挙げることができる。また、これらの金属が2種類以上含有される合金箔であっても良い。また、ステンレス箔は、材質に制限はないが、例えばSUS304のようなステンレス箔が好ましい。
金属箔は、ポリイミド樹脂層が積層する面にシランカップリング剤処理が施されていてもよい。シランカップリング剤は、アミノ基又はメルカプト基等の官能基を有するシランカップリング剤が好ましく、より好ましくはアミノ基を有するシランカップリング剤がよい。具体例としては、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、2-アミノプロピルトリメトキシシラン、2-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。この中でも、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3-トリエトキシシリル-N-(1,3-ジメチルブチリデン)プロピルアミン及びN-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシランから選択される少なくとも1種であることがよい。特に、3-アミノプロピルトリエトキシシラン又は/及び3-アミノプロピルトリメトキシシランが好ましい。
シランカップリング剤は極性溶媒の溶液として使用する。極性溶媒としては、水又は水を含有する極性有機溶媒が適する。極性有機溶媒としては、水との親和性を有する極性の液体であれば、特に限定されない。このような極性有機溶媒として、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、アセトン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等が挙げられる。シランカップリング剤溶液は、0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜2.0重量%、より好ましくは0.5〜1.0重量%濃度の溶液がよい。
シランカップリング剤処理は、シランカップリング剤を含む極性溶媒の溶液が接触する方法であれば、特に限定されず、公知の方法を利用することができる。例えば、浸漬法、スプレー法、刷毛塗りあるいは印刷法等を用いることができる。温度は0〜100℃、好ましくは10〜40℃付近の常温でよい。また、浸漬時間は、浸漬法を適用する場合、10秒〜1時間、好ましくは30秒〜15分間処理することが有効である。処理後、乾燥する。乾燥方法は、特に限定されず、自然乾燥、エアガンによる吹きつけ乾燥、あるいはオーブンによる乾燥等を用いることができる。乾燥条件は、極性溶媒の種類にもよるが、10〜150℃で5秒〜60分間、好ましくは25〜150℃で10秒〜30分間、更に好ましくは30〜120℃で1分〜10分間である。
金属箔が銅箔である例としては、フレキシブル基板用途に用いる場合が挙げられる。この用途に用いられる場合の銅箔の好ましい厚みは3〜50μmの範囲であり、より好ましくは5〜30μmの範囲であるが、ファインピッチの要求される用途で用いられる銅張積層板には、薄い銅箔が好適に用いられ、この場合、5〜20μmの範囲が適している。また、本発明は表面粗度が小さい銅箔を用いても樹脂層に対する優れた接着性が得られることから、特に、表面粗度が小さい銅箔を用いる場合に適している。好ましい銅箔の表面粗度は、十点平均粗さで0.1〜3μmの範囲が適している。特にファインピッチの要求される用途で用いられる銅箔については、表面粗度は十点平均粗さで0.1〜1.0μmが適している。
金属箔がステンレス箔である例としては、ハードディスクドライブに搭載されているサスペンション(以下、HDDサスペンション)用途に用いる場合が挙げられる。この用途として用いられる場合のステンレス箔の好ましい厚みは10〜100μmの範囲がよく、より好ましくは15〜70μmの範囲がよく、更に好ましくは15〜50μmの範囲がよい。
この金属張積層板の製造方法によって得られる積層板は、ポリイミド樹脂層の片面又は両面に金属箔を有する積層板である。片面に金属箔を有する積層板は、本発明の表面処理方法によって得られた表面処理ポリイミド樹脂層に金属箔を積層することにより得られる。表面処理ポリイミド樹脂層がガラス、樹脂フィルム等の基材に積層されている場合は、積層板としたのち、これを必要により基材から剥離する。表面処理ポリイミド樹脂層が銅箔等の金属箔に積層されている場合は、このポリイミド樹脂層側に金属箔を積層することにより両面金属張積層板とすることができる。また、両面に金属箔を有する金属張積層板は、上記の方法の他、表面処理ポリイミド樹脂層の両面が表面処理されている場合は、この両面に金属箔を積層することにより得られる。更に、片面に金属箔を有する片面金属張積層板を製造したのち、少なくとも1枚の片面金属張積層板について上記のポリイミド樹脂層の表面処理を行ったのち、2枚の片面金属張積層板のポリイミド層を重ね合わせて熱圧着する方法によっても製造できる。
この金属張積層板の製造方法においては、アルカリ処理層の厚みが0.005〜3.0μmの範囲であることが好ましい。また、芳香族アミノ化合物としては、第1級又は第2級のアミノ基を有する芳香族アミンが好ましい。
次に、工程a、工程b及び工程cに加えて、工程d2を備える本発明の金属張積層板の製造方法について説明する。工程a、工程b及び工程cは上記のようにして行ったのち、工程d2に付す。すなわち、工程cでの改質イミド化層の表面に金属薄膜層を形成する。
この金属張積層板の製造方法においては、アルカリ処理層の厚みが0.005〜3.0μmの範囲であることが好ましく、より好ましくは0.01〜0.8μm、更に好ましくは0.02〜0.1μmがよい。また、アミノ化合物としては、第1級又は第2級のアミノ基を有する芳香族アミンが好ましい。
金属薄膜層を形成する方法は、特に限定されないが、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、電子ビーム蒸着法、イオンプレーティング法等を使用でき、特に、スパッタリング法が好ましい。このスパッタリング法はDCスパッタ、RFスパッタ、DCマグネトロンスパッタ、RFマグネトロンスパッタ、ECスパッタ、レーザービームスパッタ等各種手法があるが、特に制限されず、適宜採用することができる。スパッタリング法による金属薄膜層の形成条件については、例えば、アルゴンガスをスパッタガスとして使用し、圧力は好ましくは1×10-2〜1Pa、より好ましくは5×10-2〜5×10-1Paであり、スパッタ電力密度は、好ましくは1〜100Wcm-2、より好ましくは1〜50Wcm-2の条件で行う方法がよい。
金属薄膜の形成は、銅を薄膜層として用いることが好ましい。この際、接着性をより向上させる下地金属薄膜層を表面処理ポリイミド樹脂層に設け、その上に銅薄膜層を設けてもよい。下地金属薄膜層としては、ニッケル、クロムやこれらの合金層がある。下地金属薄膜層を設ける場合、その厚みは銅薄膜層厚みの1/2以下、好ましくは1/5以下で、1〜50nm程度の厚みとすることがよい。この下地金属薄膜層もスパッタリング法により形成することが好ましい。
用いられる銅は一部に他の金属を含有する合金銅でも良い。スパッタリング法により形成させる銅又は銅合金は好ましくは銅含有率が90質量%以上、特に好ましくは95質量%以上のものである。銅が含有し得る金属としては、クロム、ジルコニウム、ニッケル、シリコン、亜鉛、ベリリウム等を挙げることができる。また、これらの金属が2種類以上含有される銅合金薄膜であってもよい。
工程d2において形成される銅薄膜層の厚みは、0.001〜1.0μmの範囲であることがよく、好ましくは0.01〜0.5μm、より好ましくは0.05〜0.5μm、更に好ましくは0.1〜0.5μmである。銅薄膜層を更に厚くする場合には、無電解めっき又は電解めっきによって、厚膜にしてもよい。
本発明によれば、簡便な表面処理によりポリイミド樹脂層の接着力を飛躍的に向上させることができる。ファインピッチ形成に適した低粗度銅箔においても接着力を向上させることができるため、低コストで、高密度のプリント配線板に用いられる銅張積層板の製造が可能となり、また、HDDサスペンション用途にも利用可能であるため、その工業的価値は高いものである。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。なお、本発明の実施例において特にことわりのない限り各種測定、評価は下記によるものである。
[接着強度の測定]
接着強度の測定は、テンシロンテスター(東洋精機製作所社製)を用いて、幅10mmの短冊状に切断したサンプルについて、室温で180°、10mmピール強度を測定することにより評価した。接着強度の判定基準として、接着強度が0.4kN/m以上である場合を合格とし、0.4kN/m未満である場合を不合格とした。また、接着強度が0.4kN/m以上0.6kN/m未満である場合を良とし、0.6kN/m以上である場合を優良とする。
[ガラス転移温度の測定]
粘弾性アナライザー(レオメトリックサイエンスエフィー株式会社製RSA−II)を使って、10mm幅のサンプルを用いて、1Hzの振動を与えながら、室温から400℃まで10℃/分の速度で昇温した際の、損失正接(Tanδ)の極大から求めた。
[線熱膨張係数の測定]
サーモメカニカルアナライザー(セイコーインスツルメンツ社製)を用い、250℃まで昇温し、更にその温度で10分保持した後、5℃/分の速度で冷却し、240℃から100℃までの平均線熱膨張係数(CTE)を求めた。
[改質層の厚み測定]
走査型透過電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社製)を用いてサンプルの断面を観察し、改質層の厚みを確認した。
以下、実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されないことは勿論である。なお、本実施例で用いた略号は以下の化合物を示す。
BAPP:2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン
HAB:4,4'−(3,3'−ジヒドロキシ)ジアミノビフェニル
TAPM:トリス(4−アミノフェニル)メタノール
DAPE:3,4'−ジアミノジフェニルエーテル
ASD:4,4'−ジアミノビフェニルスルファイド
DABA:4,4'−ジアミノベンズアニリド
市販のポリイミド樹脂層の接着強度を測定するにあたり、下記2種類のポリイミドフィルムを準備した。
1)カプトンEN:東レ・デュポン社製、100mm×100mm×25μm厚さ、線熱膨張係数(CTE)16×10-6/K
2)ユーピレックス25S:宇部興産社製100mm×100mm×25μm厚さ、線熱膨張係数(CTE)12×10-6/K
参考例1
425gのN,N−ジメチルアセトアミドに、31.8gの2,2'−ジメチル−4,4'−ジアミノビフェニル及び4.9gの1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼンを室温で30分撹拌した。その後、28.6gのピロメリット酸二無水物及び9.6gのビフェニル−3,4,3',4'−テトラカルボン酸二無水物を加え、窒素雰囲気下、室温で3時間撹拌し、溶液粘度が28,000ポイズのポリアミド酸樹脂溶液を得た。このポリアミド酸樹脂溶液を、ステンレス基材へ塗布し、130℃で5分間乾燥し、15分かけて360℃まで昇温させてイミド化を完了させてステンレス基材に積層されたポリイミドフィルム1得た。このポリイミドフィルム1をステンレス基材から剥離し、フィルム1を得た。フィルム1の熱線膨張係数は、21×10-6/Kであり、ポリイミド層の厚みは25μmであった。
参考例2
200gのN,N−ジメチルアセトアミドに、14.9gの4,4'−ジアミノ−2,2'−ジメチルビフェニル及び6.01gの4,4'−ジアミノジフェニルエーテルを室温で30分撹拌した。その後、21.4gのピロメリット酸二無水物を加え、窒素雰囲気下、室温で3時間撹拌し、溶液粘度が12,000ポイズのポリアミド酸樹脂溶液を得た。このポリアミド酸樹脂溶液を、このポリアミド酸樹脂溶液を、ステンレス基材へ塗布し、130℃で5分間乾燥し、15分かけて360℃まで昇温させてイミド化を完了させてステンレス基材に積層されたポリイミドフィルム2得た。このポリイミドフィルム2をステンレス基材から剥離し、フィルム2を得た。フィルム2の熱線膨張係数は、24×10-6/Kであり、ポリイミド層の厚みは25μmであった。
参考例3
5gの3-アミノプロピルトリメトキシシラン、500gのメタノール及び2.5gの水を混合し、2時間撹拌することで、シランカップリング剤溶液を調整した。予め水洗したステンレス箔1(新日本製鐵株式会社製 SUS304 H-TA、厚み20μm、樹脂層側の表面粗度:十点平均粗さRz0.8μm)をシランカップリング剤溶液(液温約20℃)へ30秒間浸漬した後、一旦大気中に引き上げ、余分な液を落とした。次いで圧縮空気を約15秒間吹き付けて乾燥した。その後、110℃で30分間加熱処理を行い、シランカップリング剤処理のステンレス箔2を得た。
実施例1
5Nの水酸化カリウム水溶液の中に、ポリイミドフィルム(カプトンEN)を50℃、5分浸漬した後、浸漬したポリイミドフィルムをイオン交換水で充分水洗し、1wt%塩酸水溶液(25℃)に30秒浸漬した後、イオン交換水で充分水洗し、圧縮空気を吹き付けて乾燥することで、表面処理ポリイミドフィルムa1を得た。この表面処理ポリイミドフィルムa1の片面におけるアルカリ処理層の厚みは0.70μmであった。このフィルムを0.0005M濃度のBAPPのメタノール溶液(25℃)に30秒浸漬した後、圧縮空気を吹き付けて乾燥することで、表面処理ポリイミドフィルムb1を得た。このフィルムを300℃で3分加熱処理を行うことで、表面処理ポリイミドフィルムc1を作製した。このときの表面処理ポリイミドフィルムc1の片面における改質イミド化層の厚みは0.65μmであった。
このフィルムの両面を銅箔1(表面粗度:Rz=0.8μm、厚さ:18μm)で挟み、高性能高温真空プレス機で、370℃、20MPa、1分の条件でプレスを行い、両面銅張積層板1を作製した。ポリイミドフィルムと銅箔の接着強度は、1.0kN/mであった。結果を表1に示す。
実施例2
実施例1における0.0005M濃度のBAPPのメタノール溶液(25℃)の30秒浸漬の代わりに、0.001MのDAPEのメタノール溶液(25℃)の5分浸漬した以外は、実施例1と同様にして、表面処理ポリイミドフィルムa2、b2及びc2並びに両面銅張積層板2を作製した。表面処理ポリイミドフィルムc2の片面における改質イミド化層の厚みは0.52μmであった。ポリイミドフィルムと銅箔の接着強度は、0.9kN/mであった。結果を表1に示す。
実施例3
実施例1における0.0005M濃度のBAPPのメタノール溶液(25℃)に30秒浸漬の代わりに、5分浸漬した以外は、実施例1と同様にして、表面処理ポリイミドフィルムa3、b3及びc3を作製した。ポリイミドフィルムc3を銅箔2(表面粗度:Rz=1.5μm、厚さ:18μm)で挟み、高性能高温真空プレス機で、370℃、20MPa、1分の条件でプレスを行い、両面銅張積層板3を作製した。ポリイミドフィルムと銅箔の接着強度は、0.6kN/mであった。結果を表1に示す。
実施例4
実施例1における0.0005M濃度のBAPPのメタノール溶液(25℃)の30秒浸漬の代わりに、0.001MのHABのメタノール溶液(25℃)の5分浸漬した以外は、実施例1と同様にして、表面処理ポリイミドフィルムa4、b4及びc4並びに両面銅張積層板4を作製した。ポリイミドフィルムと銅箔の接着強度は、0.7kN/mであった。結果を表1に示す。
実施例5
実施例1における0.0005M濃度のBAPPのメタノール溶液(25℃)の30秒浸漬の代わりに、0.001MのTAPMのメタノール溶液(25℃)の30秒浸漬した以外は、実施例1と同様にして、表面処理ポリイミドフィルムa5、b5及びc5並びに両面銅張積層板5を作製した。ポリイミドフィルムと銅箔の接着強度は、0.6kN/mであった。結果を表1に示す。
実施例6
5Nの水酸化カリウム水溶液の中に、ポリイミドフィルムを50℃、5分浸漬の代わりに、5Nの水酸化カリウム水溶液(50℃)の中に、ポリイミドフィルム(ユーピレックス25S)を30分浸漬した以外は、実施例1と同様にして、表面処理ポリイミドフィルムa6、b6及びc6並びに両面銅張積層板6を作製した。表面処理ポリイミドフィルムa6の片面におけるアルカリ処理層の厚みは0.56であった。ポリイミドフィルムと銅箔の接着強度は、1.0kN/mであった。結果を表1に示す。
実施例7
5Nの水酸化カリウム水溶液の中に、ポリイミドフィルムを50℃、5分浸漬の代わりに、5Nの水酸化カリウム水溶液(50℃)の中に、ポリイミドフィルム(参考例1のフィルム1)を5分浸漬した以外は、実施例1と同様にして、表面処理ポリイミドフィルムa7、b7及びc7並びに両面銅張積層板7を作製した。表面処理ポリイミドフィルムa7の片面におけるアルカリ処理層の厚みは0.22であった。ポリイミドフィルムと銅箔の接着強度は、1.2kN/mであった。結果を表1に示す。
実施例8
5Nの水酸化カリウム水溶液の中に、ポリイミドフィルムを50℃、5分浸漬の代わりに、5Nの水酸化カリウム水溶液(50℃)の中に、ポリイミドフィルム(参考例2のフィルム2)を5分浸漬した以外は、実施例1と同様にして、表面処理ポリイミドフィルムa8、b8及びc8並びに両面銅張積層板8を作製した。表面処理ポリイミドフィルムa8の片面におけるアルカリ処理層の厚みは0.30であった。ポリイミドフィルムと銅箔の接着強度は、1.0kN/mであった。結果を表1に示す。
実施例9
銅箔1の代わりに、ステンレス箔1を使用した以外は、実施例7と同様にして、表面処理ポリイミドフィルムa9、b9及びc9並びに両面金属張積層板9を作製した。ポリイミドフィルムとステンレス箔の接着強度は、0.9kN/mであった。結果を表1に示す。
実施例10
銅箔1の代わりに、ステンレス箔2を使用した以外は、実施例7と同様にして、表面処理ポリイミドフィルムa10、b10及びc10並びに両面金属張積層板10を作製した。ポリイミドフィルムとステンレス箔の接着強度は、1.2kN/mであった。結果を表1に示す。
実施例11
銅箔1の代わりに、ステンレス箔1を使用した以外は、実施例8と同様にして、表面処理ポリイミドフィルムa11、b11及びc11並びに両面金属張積層板11を作製した。ポリイミドフィルムとステンレス箔の接着強度は、0.9kN/mであった。結果を表1に示す。
実施例12
銅箔1の代わりに、ステンレス箔2を使用した以外は、実施例8と同様にして、表面処理ポリイミドフィルムa12、b12及びc12並びに両面金属張積層板f12を作製した。ポリイミドフィルムとステンレス箔の接着強度は、1.0kN/mであった。結果を表1に示す。
実施例13
5Nの水酸化カリウム水溶液の中に、ポリイミドフィルム(参考例2のフィルム2)を50℃、30秒間浸漬した後、浸漬したポリイミドフィルムをイオン交換水で充分水洗し、1wt%塩酸水溶液(25℃)に5分浸漬した後、イオン交換水で充分水洗し、圧縮空気を吹き付けて乾燥することで、表面処理ポリイミドフィルムa13を得た。この表面処理フィルムa13の片面におけるアルカリ処理層の厚みは0.02μmであった。このフィルムを0.0001M濃度のBAPPのメタノール溶液(25℃)に5分浸漬後、圧縮空気を吹き付けて乾燥することで、表面処理ポリイミドフィルムb13を得た。このフィルムを300℃で3分加熱処理を行うことで、表面処理ポリイミドフィルムc13を作製した。このときの表面処理ポリイミドフィルムc13の片面における改質イミド化層の厚みは約0.02μmであった。
このフィルムに金属原料が成膜されるように、RFマグネトロンスパッタリング装置(ANELVA;SPF-332HS)にセットし、槽内を3×10-4Paまで減圧した後、アルゴンガスを導入し真空度を2×10-1Paとし、RF電源にてプラズマを発生した。このプラズマにてニッケル:クロムの合金層[比率8:2、99.9wt%、以下、ニクロム層(第一スパッタリング層13a)]が膜厚30nmとなるようにポリイミドフィルムへ成膜した。ニクロム層を成膜した後、同一雰囲気にて、このニクロム層上にさらにスパッタリングにより銅(99.99wt%)を0.2μm成膜して第二スパッタリング層13bを得た。
次いで、上記スパッタ膜(第二スパッタリング層13b)を電極として電解めっき浴にて8μm厚の銅めっき層(めっき層13c)を形成した。電解めっき浴としては、硫酸銅浴(硫酸銅100g/L、硫酸220g/L、塩素40mg/L、アノードは含りん銅)を使用し、電流密度2.0A/dm2にてめっき膜を形成した。めっき後には十分な蒸留水で洗浄し乾燥を行った。このようにして、ポリイミドフィルム/ニクロム層13a/銅スパッタ層13b/電解めっき銅層13cから構成される金属張積層板e13を得た。ポリイミドフィルムと銅の接着強度は、0.9kN/mであった。結果を表1に示す。
実施例14
実施例13における0.0001M濃度のBAPPのメタノール溶液(25℃)に5分浸漬の代わりに、0.001M濃度のHABのメタノール溶液(25℃)の5分浸漬した以外は、実施例13と同様にして、表面処理ポリイミドフィルムa14、b14及びc14並びに金属張積層板14を作製した。ポリイミドフィルムと銅の接着強度は、0.7kN/mであった。結果を表1に示す。
実施例15
実施例13における0.0001M濃度のBAPPのメタノール溶液(25℃)に5分浸漬の代わりに、0.001M濃度のASDのメタノール溶液(25℃)の5分浸漬した以外は、実施例13と同様にして、表面処理ポリイミドフィルムa15、b15及びc215並びに金属張積層板15を作製した。ポリイミドフィルムと銅の接着強度は、0.6kN/mであった。結果を表1に示す。
実施例16
実施例13における0.0001M濃度のBAPPのメタノール溶液(25℃)に5分浸漬の代わりに、0.001M濃度のDABAのメタノール溶液(25℃)の5分浸漬した以外は、実施例13と同様にして、表面処理ポリイミドフィルムa16、b16及びc16並びに金属張積層板16を作製した。ポリイミドフィルムと銅の接着強度は、0.6kN/mであった。結果を表1に示す。
比較例1
ポリイミドフィルム(カプトンEN)を銅箔1で挟み、高性能高温真空プレス機で、370℃、20MPa、1分の条件でプレスを行い、両面銅張積層板を作製した。ポリイミドフィルムと銅箔の接着強度は、0.1kN/mであった。結果を表1に示す。
比較例2
5Nの水酸化カリウム水溶液(50℃)の中に、ポリイミドフィルム(カプトンEN)を5分浸漬した後、浸漬したポリイミドフィルムをイオン交換水で充分水洗し、1wt%塩酸水溶液(25℃)に5分浸漬した後、イオン交換水で充分水洗し、圧縮空気を吹き付けて乾燥し、表面処理ポリイミドフィルムを作製した。このフィルムを銅箔1で挟み、高性能高温真空プレス機で、370℃、20MPa、1分の条件でプレスを行い、両面銅張積層板を作製した。ポリイミドフィルムと銅箔の接着強度は、0.1kN/mであった。結果を表1に示す。
比較例3
5Nの水酸化カリウム水溶液(50℃)の中に、ポリイミドフィルム(カプトンEN)を5分浸漬した後、浸漬したポリイミドフィルムをイオン交換水で充分水洗し、1wt%塩酸水溶液(25℃)に5分浸漬した後、イオン交換水で充分水洗し、圧縮空気を吹き付けて乾燥した。このフィルムを300℃で3分加熱処理を行うことで表面処理ポリイミドフィルムを作製した。このフィルムを銅箔1で挟み、高性能高温真空プレス機で、370℃、20MPa、1分の条件でプレスを行い、両面銅張積層板を作製した。ポリイミドフィルムと銅箔の接着強度は、0.1kN/mであった。結果を表1に示す。
比較例4
ポリイミドフィルム(カプトンEN)を0.0005M濃度のBAPPのメタノール溶液(25℃)に5分浸漬した後、圧縮空気を吹き付けて乾燥し、300℃で3分加熱処理を行うことで表面処理ポリイミドフィルムを作製した。このポリイミドフィルムを銅箔1で挟み、高性能高温真空プレス機で、370℃、20MPa、1分の条件でプレスを行い、両面銅張積層板を作製した。ポリイミドフィルムと銅箔の接着強度は、0.1kN/mであった。結果を表1に示す。
比較例5
ポリイミドフィルム(カプトンEN)を0.0005M濃度のBAPPのメタノール溶液(25℃)に5分浸漬した後、圧縮空気を吹き付けて乾燥することで、表面処理ポリイミドフィルムを作製した。このポリイミドフィルムを銅箔1で挟み、高性能高温真空プレス機で、370℃、20MPa、1分の条件でプレスを行い、両面銅張積層板を作製した。ポリイミドフィルムと銅箔の接着強度は、0.1kN/mであった。結果を表1に示す。
比較例6
ポリイミドフィルム(参考例2のフィルム2)を用意し、このフィルムに金属原料が成膜されるように、RFマグネトロンスパッタリング装置にセットし、槽内を3×10-4Paまで減圧した後、アルゴンガスを導入し真空度を2×10-1Paとし、RF電源にてプラズマを発生した。このプラズマにてニッケル:クロムの合金層[比率8:2、99.9wt%、以下、ニクロム層(第一スパッタリング層23a)]が膜厚30nmとなるようにポリイミドフィルムへ成膜した。ニクロム層を成膜した後、同一雰囲気にて、このニクロム層上にさらにスパッタリングにより銅(99.99wt%)を0.2μm成膜して第二スパッタリング層23bを得た。
次いで、上記スパッタ膜(第二スパッタリング層23b)を電極として電解めっき浴にて8μm厚の銅めっき層(めっき層23c)を形成した。電解めっき浴としては、硫酸銅浴(硫酸銅100g/L、硫酸220g/L、塩素40mg/L、アノードは含りん銅)を使用し、電流密度2.0A/dm2にてめっき膜を形成した。めっき後には十分な蒸留水で洗浄し乾燥を行った。このようにして、ポリイミドフィルム/ニクロム層23a/銅スパッタ層23b/電解めっき銅層23cから構成される金属張積層板を得た。ポリイミドフィルムと銅箔の接着強度は、0.1kN/mであった。結果を表1に示す。
比較例7
5Nの水酸化カリウム水溶液の中に、ポリイミドフィルム(参考例2のフィルム2)を50℃、30秒浸漬した後、浸漬したポリイミドフィルムをイオン交換水で充分水洗し、1wt%塩酸水溶液(25℃)に5分浸漬した後、イオン交換水で充分水洗し、圧縮空気を吹き付けて乾燥した。
このポリイミドフィルムに金属原料が成膜されるように、RFマグネトロンスパッタリング装置にセットし、槽内を3×10-4Paまで減圧した後、アルゴンガスを導入し真空度を2×10-1Paとし、RF電源にてプラズマを発生した。このプラズマにてニッケル:クロムの合金層[比率8:2、99.9wt%、以下、ニクロム層(第一スパッタリング層24a)]が膜厚30nmとなるようにポリイミドフィルムへ成膜した。ニクロム層を成膜した後、同一雰囲気にて、このニクロム層上にさらにスパッタリングにより銅(99.99wt%)を0.2μm成膜して第二スパッタリング層24bを得た。
次いで、上記スパッタ膜(第二スパッタリング層24b)を電極として電解めっき浴にて8μm厚の銅めっき層(めっき層24c)を形成した。電解めっき浴としては、硫酸銅浴(硫酸銅100g/L、硫酸220g/L、塩素40mg/L、アノードは含りん銅)を使用し、電流密度2.0A/dm2にてめっき膜を形成した。めっき後には十分な蒸留水で洗浄し乾燥を行った。このようにして、ポリイミドフィルム/ニクロム層24a/銅スパッタ層24b/電解めっき銅層24cから構成される金属張積層板を得た。ポリイミドフィルムと銅箔の接着強度は、0.2kN/mであった。結果を表1に示す。
比較例8
ポリイミドフィルム(参考例2のフィルム2)を0.0001M濃度のBAPPのメタノール溶液(25℃)に5分浸漬後、圧縮空気を吹き付けて乾燥し、300℃で3分間加熱処理した。
このポリイミドフィルムに金属原料が成膜されるように、RFマグネトロンスパッタリング装置にセットし、金属薄膜を形成した。サンプルをセットした槽内は3×10-4Paまで減圧した後、アルゴンガスを導入し真空度を2×10-1Paとし、RF電源にてプラズマを発生した。このプラズマにてニッケル:クロムの合金層[比率8:2、99.9wt%、以下、ニクロム層(第一スパッタリング層25a)]が膜厚30nmとなるようにポリイミドフィルムへ成膜した。ニクロム層を成膜した後、同一雰囲気にて、このニクロム層上にさらにスパッタリングにより銅(99.99wt%)を0.2μm成膜して第二スパッタリング層25bを得た。
次いで、上記スパッタ膜(第二スパッタリング層25b)を電極として電解めっき浴にて8μm厚の銅めっき層(めっき層25c)を形成した。電解めっき浴としては、硫酸銅浴(硫酸銅100g/L、硫酸220g/L、塩素40mg/L、アノードは含りん銅)を使用し、電流密度2.0A/dm2にてめっき膜を形成した。めっき後には十分な蒸留水で洗浄し乾燥を行った。このようにして、ポリイミドフィルム/ニクロム層25a/銅スパッタ層25b/電解めっき銅層25cから構成される金属張積層板を得た。ポリイミドフィルムと銅箔の接着強度は、0.1kN/m未満であった。結果を表1に示す。
以上の条件及び結果をまとめて表1に示す。なお、金属層の形成方法は、実施例1〜12及び比較例1〜5は熱圧着法であり、実施例13〜16及び比較例6〜8はスパッタ+めっき法である。
Figure 2008031470

Claims (11)

  1. a)ポリイミド樹脂層の表面側の層をアルカリ水溶液で処理してアルカリ処理層を形成する工程と、b)該アルカリ処理層面に芳香族アミノ化合物を含む極性溶媒溶液を含浸・乾燥して芳香族アミノ化合物含有層を形成する工程と、c)芳香族アミノ化合物含有層をイミド化処理して改質イミド化層を形成する工程とを備えたことを特徴とするポリイミド樹脂層の表面に改質層を形成する方法。
  2. アルカリ処理層の厚みが0.005〜3.0μmの範囲にある請求項1記載の改質層を形成する方法。
  3. 芳香族アミノ化合物が、第1級又は第2級のアミノ基を有する芳香族アミンである請求項1又は2記載の改質層を形成する方法。
  4. ポリイミド樹脂層が、積層体の表面層を形成するポリイミド樹脂層である請求項1〜3のいずれかに記載の改質層を形成する方法。
  5. ポリイミド樹脂層が、ポリイミド樹脂フィルムの表面層を形成するポリイミド樹脂層である請求項1〜3のいずれかに記載の改質層を形成する方法。
  6. a)ポリイミド樹脂層の表面側の層をアルカリ水溶液で処理してアルカリ処理層を形成する工程と、b)該アルカリ処理層面に芳香族アミノ化合物を含む極性溶媒溶液を含浸・乾燥して芳香族アミノ化合物含有層を形成する工程と、c)芳香族アミノ化合物含有層をイミド化処理して改質イミド化層を形成する工程と、d)該改質イミド化層の表面に金属層を形成する工程とを備えたこと特徴とする金属張積層板の製造方法。
  7. 改質イミド化層の表面に金属層を形成する工程が、d1)改質イミド化層の表面に金属箔を重ね合わせ、熱圧着する工程からなる請求項6記載の金属張積層板の製造方法。
  8. 改質イミド化層の表面に金属層を形成する工程が、d2)改質イミド化層の表面に金属薄膜層を形成する工程からなる請求項6記載の金属張積層板の製造方法。
  9. アルカリ処理層の厚みが0.005〜3.0μmの範囲である請求項6〜8のいずれかに記載の金属張積層板の製造方法。
  10. 芳香族アミノ化合物が、第1級又は第2級のアミノ基を有する芳香族アミンである請求項6〜9のいずれかに記載の金属張積層板の製造方法。
  11. 金属箔が、銅箔、銅合金箔又はステンレス箔である請求項7に記載の金属張積層板の製造方法。
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