JP2016187913A - 銅張積層板及び回路基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子機器の小型化・高性能化に伴う高周波化への対応を可能とする低粗度銅箔に対し、優れた接着性及び長期耐熱接着性を備えたポリイミド接着層を有するフレキシブル銅張積層板の提供。
【解決手段】銅張積層板は、ポリイミド絶縁層と、該ポリイミド絶縁層の少なくとも一方の面に積層された銅箔を備え、ポリイミド絶縁層は、少なくとも1層以上のポリイミド層を含むと共に、a)前記銅箔の表面に接する前記ポリイミド層が、テトラカルボン酸無水物成分とジアミン成分とを反応させて得られるポリイミドからなり、前記ポリイミドが、ポリイミド(1)を20モル%以上含有すると共に、ポリイミド(1)及びポリイミド(2)の合計が40モル%以上であり、b)前記銅箔の十点平均粗さ(Rz)が1.0μm以下であり、算術平均粗さ(Ra)が0.2μm以下である銅張積層板。[但し、ポリイミド(2)は、ポリイミド(1)を除くものとする]
【選択図】なし

Description

本発明は、銅箔上にポリイミド接着層を有する絶縁層を設けた銅張積層板及びこれを配線加工してなる回路基板に関するものである。
近年、電子機器の小型化、軽量化、省スペース化の進展に伴い、薄く軽量で、可撓性を有し、屈曲を繰り返しても優れた耐久性を持つフレキシブルプリント配線板(FPC;Flexible Printed Circuits)の需要が増大している。FPCは、限られたスペースでも立体的かつ高密度の実装が可能であるため、例えば、HDD、DVD、携帯電話等の電子機器の可動部分の配線や、ケーブル、コネクター等の部品にその用途が拡大しつつある。
上述した高密度化に加えて、機器の高性能化が進んだことから、伝送信号の高周波化への対応も必要とされている。情報処理や情報通信においては、大容量情報の伝送・処理するために伝送周波数を高くする取り組みが行われており、プリント基板材料は絶縁層の薄化と絶縁層の低誘電化による伝送損失の低下が求められている。従来のポリイミドを用いたFPCでは誘電率や誘電正接が高く、高周波域では伝送損失が高いため適応が難しく、高周波化に対応するために、低誘電率、低誘電正接を特徴とした液晶ポリマーを誘電体層としたFPCが用いられている。しかしながら、液晶ポリマーは、誘電特性に優れているものの、耐熱性や金属箔との接着性に改善の余地がある。
誘電特性と金属箔との接着性を改善するため、導体回路を形成する銅箔に接するポリイミド層のイミド基濃度を制御した銅張積層板が提案されている(特許文献1)。特許文献1によると、銅箔の表面粗度Rzと銅箔に接する面の低イミド基濃度のポリイミド層の組み合わせによって、誘電特性を制御できるとしているものの、長期耐熱接着性については十分に満足できるものではなかった。
低粗度化の銅箔と絶縁層の接着性を改善するため、絶縁層と接する銅箔の表面に所定の金属を析出させた銅箔が提案されている(特許文献2)。特許文献2によると、ニッケル、亜鉛及びコバルトの析出量によって、初期接着力と耐熱試験後の低下を抑えるものの、絶縁層が非熱可塑性ポリイミド樹脂であることからラミネート法による銅箔の接着が難しく、製造方法や製造条件が限られてしまうものであった。
特許第5031639号公報 特許第4652020号公報
信号配線に高周波信号が供給されている状態では、その信号配線の表面にしか電流が流れず、電流が流れる有効断面積が少なくなって直流抵抗が大きくなり、信号が減衰するという現象(表皮効果)が知られている。銅箔のポリイミド絶縁層に接する面の表面粗度を下げることで、この表皮効果による信号配線の抵抗増大を抑制できる。しかし、表面粗度を下げると、ポリイミド絶縁層と銅箔との接着性が損なわれるという問題があった。
本発明は、電子機器の小型化・高性能化に伴う高周波化への対応を可能とする低粗度銅箔に対し、優れた接着性および長期耐熱接着性を備えたポリイミド接着層を有するフレキシブル銅張積層板を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明者らは、特定の構造を有するポリイミドを接着層として用いることにより、低粗度銅箔に対しても優れた接着性および長期耐熱接着性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の銅張積層板は、ポリイミド絶縁層と、該ポリイミド絶縁層の少なくとも一方の面に積層された銅箔を備えた銅張積層板であって、
前記ポリイミド絶縁層は、少なくとも1層以上のポリイミド層を含むとともに、下記の構成a及びb;
a)前記銅箔の表面に接する前記ポリイミド層が、テトラカルボン酸無水物成分とジアミン成分とを反応させて得られるポリイミドからなり、
前記ポリイミドが、下記式(1)で表されるポリイミドを20モル%以上含有するとともに、下記式(1)で表されるポリイミド及び式(2)で表されるポリイミドの合計が40モル%以上であること;
b)前記銅箔の十点平均粗さ(Rz)が1.0μm以下であり、算術平均粗さ(Ra)が0.2μm以下であること;
を備えている。
Figure 2016187913
Figure 2016187913
[ただし、式(2)は、式(1)で表される化合物を除くものとする]
本発明の回路基板は、上記いずれかの銅属張積層板の前記銅箔層を配線に加工してなるものである。
また、本発明の銅張積層板は、前記ポリイミド絶縁層が、少なくとも二層以上の前記ポリイミド層を含み、前記銅箔に直接接しない前記ポリイミド層のうち、少なくとも一層が主鎖に脂肪族化合物の残基を含むポリイミドからなるものであってもよい。
本発明における銅張積層板は、低粗度銅箔に対しても、優れた接着性および長期耐熱接着性を備えたポリイミド接着層を有するため、高速信号伝送と高信頼性を必要とするFPC等の電子部品を製造するための材料として好適に用いることが出来る。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
<銅張積層板>
本実施の形態の銅張積層板は、ポリイミド絶縁層と、該ポリイミド絶縁層の少なくとも一方の面に積層された銅箔を備えている。
<絶縁層>
ポリイミド絶縁層は、少なくとも1層以上のポリイミド層を含むとともに、銅箔の表面に接するポリイミド層として、ポリイミド接着層(i)を有している。つまり、ポリイミド絶縁層は、ポリイミド接着層(i)の単層からなるものであってもよいし、ポリイミド接着層(i)と、他のポリイミド層が積層された複数層からなるものであってもよい。
ポリイミド接着層(i)はテトラカルボン酸無水物成分とジアミン成分とを反応させて得られるポリイミドからなり、少なくとも、原料の酸無水物成分として3,3’、4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)と、原料のジアミン成分として1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン(TPE−R)とからなる式(1)で表される繰り返し単位構造を20モル%以上有する。式(1)で表されるポリイミドは、熱可塑性と高い引き裂き強度を示すことから、優れた接着性と凝集破壊耐性を有し、結果として銅箔とポリイミド接着層とのピール強度を向上することが出来る。
Figure 2016187913
式(1)で表されるポリイミドは、長期耐熱接着性にも優れており、これは式(1)で表されるポリイミドが高い引き裂き強度を有することから耐熱試験によって劣化しても強度が下がりにくく、また、結晶性が高いポリイミドでもあるため、分子間相互作用が強く、酸素の透過を妨げることにより銅箔の酸化劣化を抑制する効果があるためと考えられる。
銅箔に対し優れた接着性および長期耐熱接着性を発現するためには、式(1)で表されるポリイミドを、ポリイミド接着層(i)を構成するポリイミドに対して、少なくとも20モル%以上含有している必要があり、40モル%以上含有していることが好ましい。なお、式(1)で表されるポリイミドが、ポリイミド接着層(i)を構成するポリイミドに対して40モル%未満である場合は、式(2)で表される類似構造のポリイミドと組み合わせて40モル%以上とすることで同様の効果が得られる。また、ポリイミド接着層(i)を構成するポリイミド中に、式(2)で表されるポリイミドは含まなくてもよい。また、式(1)で表されるポリイミドが40モル未満の場合は、式(2)で表されるポリイミドとの合計で、40モル%以上となるようにする必要がある。
Figure 2016187913
[ただし、式(2)は、式(1)で表される化合物を除くものとする]
ポリイミド接着層(i)に用いられるその他の酸無水物成分として、例えば、ピロメリット酸二無水物(PMDA)、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、および4,4’−オキシジフタル酸二無水物(ODPA)などが挙げられる。
その他のジアミン成分としては、ジアミノジフェニルエーテル(DAPE)、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BAPP)、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル(m−TB)、パラフェニレンジアミン(p−PDA)などが例示される。
本発明の銅張積層板のポリイミド絶縁層は、ポリイミド接着層(i)が、単層からなるものであってもその他ポリイミド絶縁層との複数層からなるものであっても良いが、銅張積層板の寸法安定性、誘電特性、吸湿特性、機械特性等を優れたものとするためには、複数層とすることが好ましい。
銅張積層板を形成した際の反りや寸法安定性の低下を抑制する観点から、ポリイミド絶縁層として、熱膨張係数(CTE)を10〜30ppm/Kの範囲内に制御することが好ましい。そのため、ポリイミド絶縁層を複数層から構成する場合に、ポリイミド接着層(i)に積層して用いられるポリイミド層のCTEは、好ましくは1〜25ppm/Kの範囲内、より好ましくは10〜20ppm/Kの範囲内がよい。
ポリイミド接着層(i)に積層されるポリイミド層を構成するポリイミドは、高耐熱性、低CTEとするために、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとを反応させて得られるポリイミドが好ましいが、低誘電特性とするために、耐熱性を著しく損なわない程度に脂肪族化合物のモノマーを用いてもよい。脂肪族化合物のモノマーとしては、例えば、ダイマー酸の二つの末端カルボン酸基(‐COOH)が、1級のアミノメチル基(‐CH‐NH)又はアミノ基(‐NH)に置換されてなるダイマー酸型ジアミンなどを挙げることができる。
ポリイミド接着層(i)に積層されるポリイミド層を形成するための原料となる芳香族テトラカルボン酸二無水物としては、例えば無水ピロメリット酸、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’-ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、4,4’-オキシジフタル酸無水物、2,2',3,3'-、2,3,3',4'-又は3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3',3,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3',3,4'-ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、ビス(2,3-ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、3,3'',4,4''-、2,3,3'',4''-又は2,2'',3,3''-p-テルフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2-ビス(2,3-又は3,4-ジカルボキシフェニル)-プロパン二無水物、ビス(2,3-又は3.4-ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3-又は3,4-ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1-ビス(2,3-又は3,4-ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,2,7,8-、1,2,6,7-又は1,2,9,10-フェナンスレン-テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)テトラフルオロプロパン二無水物、2,3,5,6-シクロヘキサン二無水物、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、4,8-ジメチル-1,2,3,5,6,7-ヘキサヒドロナフタレン-1,2,5,6-テトラカルボン酸二無水物、2,6-又は2,7-ジクロロナフタレン-1,4,5,8-テトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7-(又は1,4,5,8-)テトラクロロナフタレン-1,4,5,8-(又は2,3,6,7-)テトラカルボン酸二無水物、2,3,8,9-、3,4,9,10-、4,5,10,11-又は5,6,11,12-ペリレン-テトラカルボン酸二無水物、シクロペンタン-1,2,3,4-テトラカルボン酸二無水物、ピラジン-2,3,5,6-テトラカルボン酸二無水物、ピロリジン-2,3,4,5-テトラカルボン酸二無水物、チオフェン-2,3,4,5-テトラカルボン酸二無水物、4,4’-ビス(2,3-ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルメタン二無水物等が挙げられる。
また、ポリイミド接着層(i)に積層されるポリイミド層を形成するための原料となる芳香族ジアミンとしては、例えば、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジメチルビフェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、2’-メトキシ-4,4’-ジアミノベンズアニリド、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2’-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2’-ジメチル-4,4’-ジアミノビフェニル、3,3’-ジヒドロキシ-4,4’-ジアミノビフェニル、4,4’-ジアミノベンズアニリド、2,2-ビス-[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4-(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)]ビフェニル、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[1-(4-アミノフェノキシ)]ビフェニル、ビス[1-(3-アミノフェノキシ)]ビフェニル、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4-(4-アミノフェノキシ)]ベンゾフェノン、ビス[4-(3-アミノフェノキシ)]ベンゾフェノン、ビス[4,4'-(4-アミノフェノキシ)]ベンズアニリド、ビス[4,4'-(3-アミノフェノキシ)]ベンズアニリド、9,9-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]フルオレン、9,9-ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]フルオレン、2,2−ビス-[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス-[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’-メチレンジ-o-トルイジン、4,4’-メチレンジ-2,6-キシリジン、4,4’-メチレン-2,6-ジエチルアニリン、4,4’-ジアミノジフェニルプロパン、3,3’-ジアミノジフェニルプロパン、4,4’-ジアミノジフェニルエタン、3,3’-ジアミノジフェニルエタン、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’-ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、3,3-ジアミノジフェニルエーテル、3,4'-ジアミノジフェニルエーテル、ベンジジン、3,3’-ジアミノビフェニル、3,3’-ジメトキシベンジジン、4,4''-ジアミノ-p-テルフェニル、3,3''-ジアミノ-p-テルフェニル、m-フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、2,6-ジアミノピリジン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4'-[1,4-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビスアニリン、4,4'-[1,3-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)]ビスアニリン、ビス(p-アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(p-β-アミノ-t-ブチルフェニル)エーテル、ビス(p-β-メチル-δ-アミノペンチル)ベンゼン、p-ビス(2-メチル-4-アミノペンチル)ベンゼン、p-ビス(1,1-ジメチル-5-アミノペンチル)ベンゼン、1,5-ジアミノナフタレン、2,6-ジアミノナフタレン、2,4-ビス(β-アミノ-t-ブチル)トルエン、2,4-ジアミノトルエン、m-キシレン-2,5-ジアミン、p-キシレン-2,5-ジアミン、m-キシリレンジアミン、p-キシリレンジアミン、2,6-ジアミノピリジン、2,5-ジアミノピリジン、2,5-ジアミノ-1,3,4-オキサジアゾール、ピペラジン等の芳香族ジアミンを含んでもよく、これらは単独又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
ポリイミド絶縁層の厚さは、6〜50μmの範囲内であるのがよく、好ましくは9〜45μmの範囲内であることがよい。ポリイミド絶縁層の厚さが6μmに満たないと、銅張積層板の製造等における搬送時にシワが入るなどの不具合が生じるおそれがあり、一方、ポリイミド絶縁層の厚さが50μmを超えると銅張積層板の製造時の寸法安定性や屈曲性等において問題が生じるおそれがある。なお、複数層からポリイミド絶縁層を形成する場合には、その合計の厚みが上記範囲内になるようにすればよい。
ポリイミド絶縁層を構成するポリイミド層[ポリイミド接着層(i)を含む]を形成する方法については特に限定されないが、例えば、ポリイミドの前駆体であるポリアミド酸の樹脂溶液を、銅箔表面に直接塗布し、もしくは既に形成されたポリイミド層上に塗布し、樹脂溶液に含まれる溶剤を150℃以下の温度である程度除去した後、更に、100〜450℃の範囲内の温度条件で溶媒の乾燥およびイミド化を行うことがよい。
銅箔に直接接着しないポリイミド層は、必要に応じて、ポリイミド層中に無機フィラーを含有してもよい。具体的には、例えば二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、フッ化アルミニウム、フッ化カルシウム等が挙げられる。これらは1種又は2種以上を混合して用いることができる。
<銅箔>
本実施の形態の銅張積層板において、銅箔は、ポリイミド接着層(i)と接する面が、粗化処理されており、十点平均粗さ(Rz)が1.0μm以下、算術平均粗さ(Ra)が0.2μm以下である。なお、銅箔の材質は、銅合金であってもよい。
銅箔の粗化処理は、例えば電気めっき法により銅箔と同じ材料(例えば銅)で銅箔の表面に微細な凹凸を有する皮膜(塊状皮膜)を付着させることにより形成することができる。
本実施の形態の銅張積層板において、例えばフレキシブル基板の製造に用いる場合の銅箔の好ましい厚みは、3〜50μmの範囲内であり、より好ましくは5〜30μmの範囲内であるが、回路パターンの線幅を細線化するためには、銅箔の厚みは5〜20μmの範囲内が最も好ましい。
以下、代表的にキャスト法の場合を例に挙げて本実施の形態の銅張積層板(好ましくはフレキシブル銅張積層板)の製造方法について、具体的に説明する。
まず、銅張積層板の製造方法は、以下の工程(1)〜(3)を含むことができる。
工程(1):
工程(1)は、ポリイミド層[ポリイミド接着層(i)を含む]を構成するポリイミドの前駆体であるポリアミド酸の樹脂溶液を得る工程である。
工程(2):
工程(2)は、銅箔上に、ポリイミド接着層(i)となるポリアミド酸の樹脂溶液を塗布し、塗布膜を形成する工程である。銅箔は、カットシート状、ロール状のもの、又はエンドレスベルト状などの形状で使用できる。生産性を得るためには、ロール状又はエンドレスベルト状の形態とし、連続生産可能な形式とすることが効率的である。さらに、プリント配線板における配線パターン精度の改善効果をより大きく発現させる観点から、銅箔は長尺に形成されたロール状のものが好ましい。
塗布膜を形成する方法は、ポリアミド酸の樹脂溶液を銅箔の上に直接塗布した後に乾燥することで形成できる。塗布する方法は特に制限されず、例えばコンマ、ダイ、ナイフ、リップ等のコーターにて塗布することが可能である。
ポリイミド層を複数層とする場合、ポリイミド接着層(i)となる前駆体(ポリアミド酸)の層の上に、他のポリイミド層となる前駆体を順次塗布して形成することができる。前駆体の層が3層以上からなる場合、同一の構成の前駆体を2回以上使用してもよい。層構造が簡単である2層又は単層は、工業的に有利に得ることができるので好ましい。また、前駆体の層の厚み(乾燥後)は、例えば、3〜100μmの範囲内、好ましくは3〜50μmの範囲内にあることがよい。
ポリイミド層を複数層とする場合、銅箔に接するポリイミド層が熱可塑性ポリイミドであるポリイミド接着層(i)となるように前駆体の層を形成する。ポリイミド接着層(i)に熱可塑性ポリイミドを用いることで、銅箔との密着性を向上させることができる。このような熱可塑性ポリイミドは、ガラス転移温度(Tg)が360℃以下であるものが好ましく、より好ましくは200〜320℃である。
また、単層又は複数層の前駆体の層を一旦イミド化して単層又は複数層のポリイミド層とした後に、更にその上に前駆体の層を形成することも可能である。
工程(3):
工程(3)は、単層又は複数層の塗布膜を熱処理してイミド化し、ポリイミド絶縁層を形成する工程である。イミド化の方法は、特に制限されず、例えば、80〜400℃の範囲内の温度条件で1〜60分間の範囲内の時間加熱するといった熱処理が好適に採用される。銅箔の酸化を抑制するため、低酸素雰囲気下での熱処理が好ましく、具体的には、窒素又は希ガスなどの不活性ガス雰囲気下、水素などの還元ガス雰囲気下、あるいは真空中で行うことが好ましい。熱処理により、塗布膜中のポリアミド酸がイミド化し、ポリイミドが形成される。
以上のようにして、ポリイミド接着層(i)を含む単層又は複数層のポリイミド層と、銅箔とを有する銅張積層板を製造することができる。
本発明の銅張積層板は、ポリイミド絶縁層の片面側のみに銅箔を備えた片面銅張積層板であってもよいことはもちろんのこと、ポリイミド絶縁層の両面に銅箔を備えた両面銅張積層板でもよい。なお、両面銅張積層板を得るためには、片面銅張積層板を形成した後、互いにポリイミド絶縁層を向き合わせて熱プレスによって圧着し形成することや、片面銅張積層板のポリイミド絶縁層に銅箔を圧着し形成すること等により得ることができる。
また、回路基板の製造方法は、上記(1)〜(3)の工程に加え、さらに、以下の工程(4)を含むことができる。
工程(4):
工程(4)は、銅張積層板の銅箔をパターニングして配線層を形成する工程である。本工程では、銅箔を所定形状にエッチングすることによってパターン形成し、配線層に加工することによってプリント配線板を得る。エッチングは、例えばフォトリソグラフィー技術などを利用する任意の方法で行うことができる。
なお、以上の説明では、回路基板の製造方法の特徴的工程のみを説明した。すなわち、回路基板を製造する際に、通常行われる上記以外の工程、例えば前工程でのスルーホール加工や、後工程の端子メッキ、外形加工などの工程は、常法に従い行うことができる。
以下に実施例を示し、本発明の特徴をより具体的に説明する。ただし、本発明の範囲は、実施例に限定されない。なお、以下の実施例において、特にことわりのない限り各種測定、評価は下記によるものである。
[粘度測定]
樹脂の粘度はE型粘度計(ブルックフィールド社製、商品名;DV−II+Pro)を用いて、25℃における粘度を測定した。トルクが10%〜90%になるよう回転数を設定し、測定を開始してから2分経過後、粘度が安定した時の値を読み取った。
[分子量測定]
分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(東ソー株式会社製、商品名;HLC−8220GPC)により測定した。標準物質としてポリスチレンを用い、展開溶媒にはN,N−ジメチルアセトアミドを用いた。
[銅箔の粗化高さの測定]
銅箔の粗化高さの測定は、断面試料作製装置(日本電子社製、商品名;SM−09010クロスセクションポリッシャ)によるイオン照射で対象銅箔の断面形成加工を行い、露出した銅箔断面を5200倍でSEM観察することにより銅箔断面の像を得た。得られた画像を用いて、画像中に記されたスケールに基づき、粗化高さを算出した。
[ピール強度の測定]
ピール強度は、テンシロンテスター(東洋精機製作所製、商品名;ストログラフVE−1D)を用いて、銅箔を幅1mmに加工したサンプル(銅箔/樹脂層で構成された積層体)の樹脂層側を両面テープによりアルミ板に固定し、銅箔を180°方向に50mm/分の速度で、樹脂層と銅箔を剥離する時の力を求めた。
[耐熱ピール特性の評価]
ピール強度測定用に回路加工されたサンプルを150℃の大気オーブンに投入し、500時間熱処理を行った後測定したピール強度が0.50kN/m以上を優、0.40kN/m以上を良、0.30kN/m以上を可、0.30kN/m未満を不可とした。
[引き裂き伝播抵抗の測定]
63.5mm×50mmの試験片を準備し、試験片に長さ12.7mmの切り込みを入れ、東洋精機製の軽荷重引き裂き試験機を用い測定した。
実施例及び比較例に用いた略号は、以下の化合物を示す。
DDA:ダイマー酸型ジアミン(クローダジャパン株式会社製、商品名;PRIAMINE1074、炭素数;36、アミン価;210mgKOH/g、ダイマー成分の含有量;95重量%以上)
m−TB:2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル
TPE−R:1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン
APB:1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン
TPE−Q:1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン
BAPP:2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン
4,4’−DAPE:4,4’−ジアミノジフェニルエーテル
PMDA:ピロメリット酸二無水物
BPDA:3,3’、4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
DMAc:N,N−ジメチルアセトアミド
銅箔a:Ra=1.04μm、Rz=0.398μm、粗化高さ=0.12μm、Ni=0.38mg/cm、Co=0mg/cm
銅箔b:Ra=0.152μm、Rz=0.806μm、粗化高さ=0.09μm、Ni=0.46mg/cm、Co=0.05mg/cm
銅箔c:Ra=0.102μm、Rz=0.474μm、粗化高さ=0.25μm、Ni=0.01mg/cm、Co=0mg/cm
合成例1
500mlのセパラブルフラスコに、3.867gのDDA(7.24mmol)、18.951gのm−TB(89.27mmol)、255gのDMAcを投入し、室温、窒素気流下で撹拌した。完全に溶解した後、5.594gのBPDA(19.01mmol)及び16.588gのPMDA(76.05mmol)を添加し、室温で4時間撹拌してポリアミド酸溶液Aを得た。得られたポリアミド酸溶液Aの粘度は24,000cP、重量平均分子量(Mw)は138,000であった。
合成例2
500mlのセパラブルフラスコに、14.990gのTPE−R(50.90mmol)、220gのDMAcを投入し、室温、窒素気流下で撹拌した。完全に溶解した後、15.010gのBPDA(51.31mmol)を添加し、室温で4時間撹拌してポリアミド酸溶液Bを得た。得られたポリアミド酸溶液Bの粘度は2,300cP、重量平均分子量(Mw)は165,000であった。
合成例3
500mlのセパラブルフラスコに、15.209gのTPE−R(52.02mmol)、220gのDMAcを投入し、室温、窒素気流下で撹拌した。完全に溶解した後、13.666gのBPDA(46.45mmol)及び1.126gのPMDA(5.16mmol)を添加し、室温で4時間撹拌してポリアミド酸溶液Cを得た。得られたポリアミド酸溶液Cの粘度は4,500cP、重量平均分子量(Mw)は248,000であった。
合成例4
300mlのセパラブルフラスコに、9.370gのTPE−R(32.05mmol)、132gのDMAcを投入し、室温、窒素気流下で撹拌した。完全に溶解した後、6.549gのBPDA(22.26mmol)及び2.081gのPMDA(9.54mmol)を添加し、室温で4時間撹拌してポリアミド酸溶液Dを得た。得られたポリアミド酸溶液Dの粘度は3,200cP、重量平均分子量(Mw)は234,000であった。
合成例5
500mlのセパラブルフラスコに、16.049gのTPE−R(54.90mmol)、220gのDMAcを投入し、室温、窒素気流下で撹拌した。完全に溶解した後、8.012gのBPDA(27.23mmol)及び5.940gのPMDA(27.23mmol)を添加し、室温で4時間撹拌してポリアミド酸溶液Eを得た。得られたポリアミド酸溶液Eの粘度は2,500cP、重量平均分子量(Mw)は219,000であった。
合成例6
500mlのセパラブルフラスコに、6.897gのTPE−R(23.58mmol)、9.710gのBAPP(23.58mmol)及び220gのDMAcを投入し、室温、窒素気流下で撹拌した。完全に溶解した後、12.375gのBPDA(42.02mmol)及び1.020gのPMDA(4.67mmol)を添加し、室温で4時間撹拌してポリアミド酸溶液Fを得た。得られたポリアミド酸溶液Fの粘度は1,800cP、重量平均分子量(Mw)は196,000であった。
合成例7
500mlのセパラブルフラスコに、7.597gのTPE−R(25.97mmol)、7.592gのAPB(25.97mmol)及び220gのDMAcを投入し、室温、窒素気流下で撹拌した。完全に溶解した後、13.685gのBPDA(46.46mmol)及び1.127gのPMDA(5.16mmol)を添加し、室温で4時間撹拌してポリアミド酸溶液Gを得た。得られたポリアミド酸溶液Gの粘度は2,200cP、重量平均分子量(Mw)は271,000であった。
合成例8
500mlのセパラブルフラスコに、4.547gのTPE−R(15.54mmol)、10.603gのAPB(36.27mmol)及び220gのDMAcを投入し、室温、窒素気流下で撹拌した。完全に溶解した後、13.720gのBPDA(46.59mmol)及び1.130gのPMDA(5.18mmol)を添加し、室温で4時間撹拌してポリアミド酸溶液Hを得た。得られたポリアミド酸溶液Hの粘度は1,400cP、重量平均分子量(Mw)は229,000であった。
合成例9
500mlのセパラブルフラスコに、7.059gのTPE−R(24.13mmol)、9.936gのBAPP(24.13mmol)及び220gのDMAcを投入し、室温、窒素気流下で撹拌した。完全に溶解した後、9.869gのBPDA(33.51mmol)及び3.136gのPMDA(14.36mmol)を添加し、室温で4時間撹拌してポリアミド酸溶液Iを得た。得られたポリアミド酸溶液Iの粘度は3,200cP、重量平均分子量(Mw)は199,000であった。
合成例10
500mlのセパラブルフラスコに、10.286gのTPE−R(35.16mmol)、6.205gのBAPP(15.07mmol)及び220gのDMAcを投入し、室温、窒素気流下で撹拌した。完全に溶解した後、10.252gのBPDA(34.81mmol)及び3.257gのPMDA(14.92mmol)を添加し、室温で4時間撹拌してポリアミド酸溶液Jを得た。得られたポリアミド酸溶液Jの粘度は1,000cP、重量平均分子量(Mw)は168,000であった。
合成例11
500mlのセパラブルフラスコに、7.794gのTPE−R(26.64mmol)、7.788gのAPB(26.64mmol)及び220gのDMAcを投入し、室温、窒素気流下で撹拌した。完全に溶解した後、10.941gのBPDA(37.15mmol)及び3.476gのPMDA(15.92mmol)を添加し、室温で4時間撹拌してポリアミド酸溶液Kを得た。得られたポリアミド酸溶液Kの粘度は1,000cP、重量平均分子量(Mw)は217,000であった。
合成例12
500mlのセパラブルフラスコに、10.911gのTPE−R(37.30mmol)、4.673gのAPB(15.98mmol)及び220gのDMAcを投入し、室温、窒素気流下で撹拌した。完全に溶解した後、10.941gのBPDA(37.15mmol)及び3.476gのPMDA(15.92mmol)を添加し、室温で4時間撹拌してポリアミド酸溶液Lを得た。得られたポリアミド酸溶液Lの粘度は4,800cP、重量平均分子量(Mw)は268,000であった。
合成例13
300mlのセパラブルフラスコに、5.950gのTPE−R(20.32mmol)、3.584gのBAPP(8.71mmol)及び132gのDMAcを投入し、室温、窒素気流下で撹拌した。完全に溶解した後、8.466gのBPDA(28.74mmol)を添加し、室温で4時間撹拌してポリアミド酸溶液Mを得た。得られたポリアミド酸溶液Mの粘度は1,800cP、重量平均分子量(Mw)は175,000であった。
合成例14
300mlのセパラブルフラスコに、6.314gのTPE−R(21.57mmol)、2.702gのAPB(9.24mmol)及び132gのDMAcを投入し、室温、窒素気流下で撹拌した。完全に溶解した後、8.984gのBPDA(30.50mmol)を添加し、室温で4時間撹拌してポリアミド酸溶液Nを得た。得られたポリアミド酸溶液Nの粘度は2,100cP、重量平均分子量(Mw)は210,000であった。
合成例15
300mlのセパラブルフラスコに、6.314gのTPE−R(21.57mmol)、2.702gのTPE−Q(9.24mmol)及び132gのDMAcを投入し、室温、窒素気流下で撹拌した。完全に溶解した後、8.984gのBPDA(30.50mmol)を添加し、室温で4時間撹拌してポリアミド酸溶液Oを得た。得られたポリアミド酸溶液Oの粘度は2,700cP、重量平均分子量(Mw)は162,000であった。
合成例16
300mlのセパラブルフラスコに、6.627gのTPE−R(22.63mmol)、1.943gの4,4’−DAPE(9.70mmol)及び132gのDMAcを投入し、室温、窒素気流下で撹拌した。完全に溶解した後、9.430gのBPDA(32.01mmol)を添加し、室温で4時間撹拌してポリアミド酸溶液Pを得た。得られたポリアミド酸溶液Pの粘度は2,000cP、重量平均分子量(Mw)は149,000であった。
合成例17
300mlのセパラブルフラスコに、10.681gのBAPP(26.02mmol)、1.127gのDDA(2.11mmol)及び132gのDMAcを投入し、室温、窒素気流下で撹拌した。完全に溶解した後、0.411gのBPDA(1.40mmol)及び5.782gのPMDA(26.51mmol)を添加し、室温で4時間撹拌してポリアミド酸溶液Qを得た。得られたポリアミド酸溶液Qの粘度は2,700cP、重量平均分子量(Mw)は233,000であった。
合成例18
300mlのセパラブルフラスコに、9.788gのBAPP(23.84mmol)、1.743gのAPB(5.96mmol)及び132gのDMAcを投入し、室温、窒素気流下で撹拌した。完全に溶解した後、6.468gのPMDA(29.66mmol)を添加し、室温で4時間撹拌してポリアミド酸溶液Rを得た。得られたポリアミド酸溶液Rの粘度は9,000cP、重量平均分子量(Mw)は384,000であった。
合成例19
500mlのセパラブルフラスコに、16.505gのTPE−R(56.46mmol)及び220gのDMAcを投入し、室温、窒素気流下で撹拌した。完全に溶解した後、4.944gのBPDA(16.80mmol)及び8.511gのPMDA(39.21mmol)を添加し、室温で4時間撹拌してポリアミド酸溶液Sを得た。得られたポリアミド酸溶液Sの粘度は2,000cP、重量平均分子量(Mw)は208,000であった。
合成例20
500mlのセパラブルフラスコに、3.986gのTPE−R(13.62mmol)、13.091gのBAPP(31.79mmol)及び220gのDMAcを投入し、室温、窒素気流下で撹拌した。完全に溶解した後、11.941gのBPDA(40.54mmol)及び0.984gのPMDA(4.50mmol)を添加し、室温で4時間撹拌してポリアミド酸溶液Tを得た。得られたポリアミド酸溶液Tの粘度は2,700cP、重量平均分子量(Mw)は214,000であった。
以上の合成例1〜20で用いた原料の組成とポリアミド酸溶液の粘度及び重量平均分子量(Mw)を、表1及び表2に示した。
実施例1
銅箔a上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Bを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
実施例2
銅箔a上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Cを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
実施例3
銅箔a上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Dを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
実施例4
銅箔a上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Fを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
実施例5
銅箔a上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Gを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
実施例6
銅箔a上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Hを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
実施例7
銅箔b上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Dを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
実施例8
銅箔b上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Gを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
実施例9
銅箔b上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Hを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
実施例10
銅箔b上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Iを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
実施例11
銅箔b上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Jを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
実施例12
銅箔b上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Kを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
実施例13
銅箔b上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Lを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
実施例14
銅箔c上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Eを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
実施例15
銅箔c上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Gを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
実施例16
銅箔c上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Hを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
実施例17
銅箔c上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Iを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
実施例18
銅箔c上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Jを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
実施例19
銅箔c上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Kを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
実施例20
銅箔c上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Lを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
実施例21
銅箔c上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Mを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
実施例22
銅箔c上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Nを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
実施例23
銅箔c上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Oを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
実施例24
銅箔c上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Pを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
比較例1
銅箔a上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Qを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
比較例2
銅箔a上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Rを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
比較例3
銅箔a上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Sを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
比較例4
銅箔a上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Tを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
比較例5
銅箔b上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Qを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
比較例6
銅箔b上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Rを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
比較例7
銅箔b上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Tを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
比較例8
銅箔c上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Qを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び150℃で250時間と500時間の熱処理を行った後のピール強度を表3に示す。
Figure 2016187913
Figure 2016187913
Figure 2016187913
参考例1
厚さ12μmの電解銅箔上に、ポリアミド酸溶液Bを均一に塗布し、120℃で1分30秒間加熱乾燥して溶媒を除去した。この操作を3回繰り返し、熱処理後の厚みが約25μmとなるようにした。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、銅箔をエッチング除去することでポリイミドフィルムを作製し、引裂き伝播抵抗を測定した。その結果を表4に示す。
参考例2
ポリアミド酸溶液Cを用いた以外は参考例1と同様にしてポリイミドフィルムを作製し、引裂き伝播抵抗を測定した。その結果を表4に示す。
参考例3
ポリアミド酸溶液Dを用いた以外は参考例1と同様にしてポリイミドフィルムを作製し、引裂き伝播抵抗を測定した。その結果を表4に示す。
参考例4
ポリアミド酸溶液Eを用いた以外は参考例1と同様にしてポリイミドフィルムを作製し、引裂き伝播抵抗を測定した。その結果を表4に示す。
参考例5
ポリアミド酸溶液Hを用いた以外は参考例1と同様にしてポリイミドフィルムを作製し、引裂き伝播抵抗を測定した。その結果を表4に示す。
参考例6
ポリアミド酸溶液Mを用いた以外は参考例1と同様にしてポリイミドフィルムを作製し、引裂き伝播抵抗を測定した。その結果を表4に示す。
参考例7
ポリアミド酸溶液Qを用いた以外は参考例1と同様にしてポリイミドフィルムを作製し、引裂き伝播抵抗を測定した。その結果を表4に示す。
参考例8
ポリアミド酸溶液Rを用いた以外は参考例1と同様にしてポリイミドフィルムを作製し、引裂き伝播抵抗を測定した。その結果を表4に示す。
参考例9
ポリアミド酸溶液Sを用いた以外は参考例1と同様にしてポリイミドフィルムを作製し、引裂き伝播抵抗を測定した。その結果を表4に示す。
参考例10
ポリアミド酸溶液Tを用いた以外は参考例1と同様にしてポリイミドフィルムを作製し、引裂き伝播抵抗を測定した。その結果を表4に示す。
Figure 2016187913
表4に示したように、本発明で用いられるポリイミド接着層樹脂は、いずれも引裂き伝播抵抗が5kN/m以上と高く、フィルムとしての高い強度を有していることがわかる。
合成例21
500mlのセパラブルフラスコに、5.937gのTPE−R(20.31mmol)、17.246gのm−TB(81.24mmol)、255gのDMAcを投入し、室温、窒素気流下で撹拌した。完全に溶解した後、21.817gのPMDA(100.02mmol)を添加し、室温で4時間撹拌してポリアミド酸溶液Uを得た。得られたポリアミド酸溶液Uの粘度は37,000cP、重量平均分子量(Mw)は168,000であった。
参考例11
銅箔b上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Qを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Uを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び155℃で250時間の熱処理を行った後のピール強度を表5に示す。
参考例12
銅箔b上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Qを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び155℃で250時間の熱処理を行った後のピール強度を表5に示す。
参考例13
銅箔b上に、熱処理後の厚みが約2μmとなるようポリアミド酸溶液Cを均一に塗布し、120℃で1分30秒加熱乾燥して溶媒を除去した。その上に、熱処理後の厚みが約25μmとなるようポリアミド酸溶液Aを均一に塗布し、120℃で3分間加熱乾燥して溶媒を除去した。その後、130℃から360℃まで段階的に昇温させて、イミド化を行った。得られた銅張積層板について、回路加工を行い、ピール試験用のサンプルを得た。このサンプルのピール強度及び155℃で250時間の熱処理を行った後のピール強度を表5に示す。
Figure 2016187913
表5に示したように、同一の銅箔、接着層樹脂を用いても積層する樹脂により耐熱接着性が異なり、積層樹脂に脂肪族モノマーを含んだ樹脂を用いると耐熱接着性が悪くなることがわかる。これは脂肪族構造を有することにより酸素透過率が高くなったことで酸化劣化が早く起きたものと考えられる。本発明のポリイミド接着層を用いた銅張積層板の長期耐熱性は、積層樹脂に脂肪族モノマーを含んだ樹脂を用いても、高い長期耐熱接着性を示している。
以上、本発明の実施の形態を例示の目的で詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に制約されることはなく、種々の変形が可能である。

Claims (3)

  1. ポリイミド絶縁層と、該ポリイミド絶縁層の少なくとも一方の面に積層された銅箔を備えた銅張積層板であって、
    前記ポリイミド絶縁層は、少なくとも1層以上のポリイミド層を含むとともに、下記の構成a及びb;
    a)前記銅箔の表面に接する前記ポリイミド層が、テトラカルボン酸無水物成分とジアミン成分とを反応させて得られるポリイミドからなり、
    前記ポリイミドが、下記式(1)で表されるポリイミドを20モル%以上含有するとともに、下記式(1)で表されるポリイミド及び式(2)で表されるポリイミドの合計が40モル%以上であること;
    Figure 2016187913
    Figure 2016187913
    [ただし、式(2)は、式(1)で表される化合物を除くものとする]
    b)前記銅箔の十点平均粗さ(Rz)が1.0μm以下であり、算術平均粗さ(Ra)が0.2μm以下であること;
    を備えている銅張積層板。
  2. 前記ポリイミド絶縁層が、少なくとも二層以上の前記ポリイミド層を含み、前記銅箔に直接接しない前記ポリイミド層のうち、少なくとも一層が主鎖に脂肪族化合物の残基を含むポリイミドからなる請求項1に記載の銅張積層板。
  3. 請求項1又は2のいずれかに記載の銅属張積層板の前記銅箔層を配線に加工してなる回路基板。
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