JP2008031292A - ノルボルネン系重合体フィルム、ならびにそれを用いた位相差フィルム、偏光板および液晶表示装置 - Google Patents

ノルボルネン系重合体フィルム、ならびにそれを用いた位相差フィルム、偏光板および液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】工業的に適当な温度で延伸が可能で、幅広い範囲のレターデーションを発現させることができるフィルムを提供する。
【解決手段】下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有するノルボルネン系重合体を含むフィルム。
式(1)
Figure 2008031292

(式(1)中、Lは単結合または炭素数1〜10のアルキレン基を表し、Rは炭素数2〜10のアルキル基を表し、R1、R2、R3は、それぞれ、水素原子または置換基を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、ノルボルネン系重合体を用いたフィルム(特に、位相差フィルム、視野角拡大フィルム、プラズマディスプレイに用いられる反射防止フィルム等の各種機能フィルム、偏光板保護フィルム)および偏光板に関するものである。
ノルボルネン系化合物がビニル重合したノルボルネン系重合体のフィルムは、厚み方向のレターデーション(Rth)が高いという特徴を有することから、ネガティブCプレートに適用可能である(特許文献1)。さらに、これを延伸加工することよって、ノルボルネン系重合体の主鎖が延伸方向に並び、レターデーション(Re)を発現し、ネガティブ2軸位相差板に適用ができる。すなわち、ノルボルネン系重合体のフィルムは、高いRe、Rthを有する位相差フィルムとして有望である。
特に、アシル基などの極性基を有するノルボルネン系重合体のフィルムは、高いRe、Rthの発現性に加え、透湿度を有することから、偏光板への高い貼り付け特性も期待できる。
国際公開WO2004/049011パンフレット
上記国際公開WO2004/049011パンフレットには、アシル基を有するノルボルネン系重合体として、アセチル基を有するノルボルネン系重合体の記載がある。しかし、このノルボルネン系重合体は、ガラス転移点が300℃以上と高いことが本発明者の検討で判明した。
通常、光学フィルムのレターデーションを発現させるには、ガラス転移点以上でフィルムの延伸を行う必要があるため、このフィルムの延伸は300℃以上で行う必要がある。しかしながら、300℃以上での延伸は工業的に困難であるのみならず、フィルムの黄変等のフィルム劣化の問題も起こることがわかった。
また、ガラス転移点以下の温度(例えば、200〜300℃)で延伸を行うと、破断伸びが小さく、十分大きなレターデーションが得られないという問題が発生した。
一方、レターデーションの小さなフィルムも、偏光板保護フィルム等において求められる傾向にある。
本発明の課題は、工業的に適当な温度で延伸が可能で、幅広い範囲のレターデーションを発現させることができるフィルムを提供することである。
本発明者は、上記の課題を解決すべく、分子設計により、アシル基含有ノルボルネン系化合物の重合体のガラス転移点を下げることに取り組んだ。その結果、アシル基のアルキル基の炭素数を増やすことでノルボルネン系重合体のガラス転移点が下がることに加え、かつ、フィルムの破断伸びが予想外に向上することを見出した。さらに、この手法は単独重合体のみならず共重合体にも適用が可能であることが判明した。
すなわち、これまで延伸が困難であったノルボルネン系重合体を、工業的に延伸が可能な温度で、レターデーションを大きくまたは小さく発現させることに成功した。
上記課題を解決するための手段は以下の通りである。
(1)下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有するノルボルネン系重合体を含むフィルム。
式(1)
Figure 2008031292
(式(1)中、Lは単結合または炭素数1〜10のアルキレン基を表し、Rは炭素数2〜10のアルキル基を表し、R1、R2、R3は、それぞれ、水素原子または置換基を表す。)
(2)Lが、単結合またはメチレン基(−CH2−)である、(1)に記載のフィルム。
(3)Rが炭素数3〜6のアルキル基である、(1)または(2)に記載のフィルム。
(4)R1、R2、R3が水素原子である、(1)〜(3)のいずれか1項に記載のフィルム。
(5)ノルボルネン系重合体が単独重合体である、(1)〜(4)のいずれか1項に記載のフィルム。
(6)下記関係式(1)を満足する、(1)〜(5)のいずれか1項に記載のフィルムを有する位相差フィルム。
(1) 0≦Re≦400nm
Reは、波長590nmにおける面内のレターデーション(Re)を表す。
(7)偏光膜と、(1)〜(5)のいずれか1項に記載のフィルムまたは(6)に記載の位相差フィルムを有する偏光板。
(8)(1)〜(5)のいずれか1項に記載のフィルム、(6)に記載の位相差フィルムまたは(7)に記載の偏光板を有する、液晶表示装置。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、本明細書において、「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
[ノルボルネン系重合体]
本発明のノルボルネン系重合体は、下記式(1)で表される繰り返し単位を有することを特徴とする。なお、本発明におけるノルボルネン系重合体とは、ノルボルネン系化合物が重合(例えば、付加重合)した単独重合体もしくは共重合体である。
式(1)
Figure 2008031292
(式(1)中、Lは単結合または炭素数1〜10のアルキレン基を表し、Rは炭素数2〜10のアルキル基を表し、R1、R2、R3は、それぞれ、水素原子または置換基を表す。)
Lは単結合または炭素数1〜10のアルキレン基を表す。ここで炭素数1のアルキレン基とは、−CH2−を表す。
Lは、短いほうが光弾性が小さくなりフィルムにとって好ましい傾向にあることから、Lは単結合または炭素数1〜5のアルキレン基が好ましく、単結合または炭素数1若しくは2のアルキレン基がより好ましく、単結合またはメチレン基がさらに好ましい。
Rの炭素数によって、本発明におけるノルボルネン系重合体のガラス転移点を変動させることができる。
本発明のフィルムの延伸は250℃以下で行うことが理想的であり、具体的には100〜250℃で延伸を行うのが好ましい。よって、本発明のフィルムのガラス転移点は100℃以上であることが好ましく、100〜250℃であるのがより好ましく、130〜250℃であるのがさらに好ましい。
Rは炭素数3〜6のアルキル基がより好ましく、炭素数3〜5のアルキル基がさらに好ましい。また、アルキル基は、置換基を有していてもよいが無置換であることが好ましい。
1、R2、R3は水素原子または置換基を表し、水素原子、アルキル基、アリール基、アシル基、エステル基、L−OCOR(LとRは上記と同義である)が好ましく、水素原子またはアルキル基がより好ましく、水素原子がさらに好ましい。
本発明で用いるノルボルネン系重合体は、式(1)で表される繰り返し単位のみからなる単独重合体でも、他の繰り返し単位(好ましくは、ノルボルネン系モノマー由来の繰り返し単位)との共重合体でもよい。なお、本発明における式(1)で表される繰り返し単位のみからなる単独重合体には、式(1)で表される繰り返し単位を複数種用いてもよい。また、本発明における「のみから」なるには、不純物、残留物等の本発明の趣旨を逸脱しない範囲の他の成分が含まれていることまでも排除するものではない。
共重合体の場合、例えば、式(1)で表される繰り返し単位の少なくとも1種と式(2)で表される繰り返し単位の少なくとも1種を含むノルボルネン系重合体があげられる。
式(2)
Figure 2008031292
4、R5、R6、R7は、それぞれ、水素原子または置換基を表し、これらは互いに結合して環を形成してもよい。R4、R5、R6、R7は、それぞれ、水素原子、アルキル基、アリール基、アシル基、エステル基、L−OCOR(LとRは上記と同義である)が好ましく、水素原子、アルキル基またはアリール基がより好ましく、水素原子またはアリール基がさらに好ましい。
式(1)で表される繰り返し単位と、式(2)で表される繰り返し単位を含むノルボルネン系重合体の場合、式(1)で表される繰り返した単位の割合が好ましくは50モル%以上、より好ましくは60モル%以上、さらに好ましくは70モル%以上である。なお、式(1)で表される繰り返し単位と、他の任意の繰り返し単位とを含むノルボルネン系重合体の場合も、同様の好適範囲を挙げることができる。
本発明のノルボルネン系重合体は、テトラヒドロフランを溶媒とするゲル・パーミエションクロマトグラムで測定されるポリスチレン換算の数平均分子量が10,000〜1,000,000であるのが好ましく、50,000〜500,000であるのがより好ましい。また、ポリスチレン換算の重量平均分子量は15,000〜1,500,000が好ましく、70,000〜700,000がより好ましい。ポリスチレン換算の数平均分子量を10,000以上、または、重量平均分子量を15,000以上とすることにより、破壊強度がより高くなる傾向にあり、ポリスチレン換算の数平均分子量を1,000,000以下、または、重量平均分子量を1,500,000以下とすることにより、シートとしての成形加工性が向上する傾向にあり、また、キャストフィルム等とするときに溶液粘度が高くなり過ぎず、扱いやすい傾向にある。
分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)は、1.1〜6.0が好ましく、1.1〜5.0がより好ましく、1.1〜4.5がさらに好ましい。ノルボルネン系重合体の分子量分布を前記範囲内とすることにより、ノルボルネン系重合体溶液(ドープ)が均一になりやすく、良好なフィルムが作製しやすい傾向にある。
本発明のノルボルネン系重合体は、以下の製造方法で得ることができる。
触媒としては、(1)[Pd(CH3CN)4][BF42、(2)ジ−μ−クロロ−ビス−(6−メトキシビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン−エンド−5σ,2π)−Pd(以下、「I」と略す)とメチルアルモキサン(MAO)、(3)IとAgBF4、(4)IとAgSbF6、(5)[(η3−アリル)PdCl]2とAgSbF6、(6)[(η3−アリル)PdCl]2とAgBF4、(7)[(η3−クロチル)Pd(シクロオクタジエン)][PF6]、(8)[(η3−アリル)Pd(η5−シクロペンタジエニル)]2とトリシクロヘキシルホスフィンとジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレートもしくはトリチルテトラキスペンタフルオロフェニルボレート、(9)パラジウムビスアセチルアセトナートとトリシクロヘキシルホスフィンとジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレート、(10)[(η3−アリル)PdCl]2とトリシクロヘキシルホスフィンとトリブチルアリルスズもしくはアリルマグネシウムクロライドとジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレート、(11)酢酸パラジウムもしくはパラジウムビスアセチルアセトナートとトリシクロヘキシルホスホニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレート(HP(C6113B(C654)、(12)[(η5−シクロペンタジエニル)Ni(メチル)(トリフェニルホスフィン)]とトリスペンタフルオロフェニルボラン、(13)[(η3−クロチル)Ni(シクロオクタジエン)][B((CF32644]、(14)[NiBr(NPMe3)]4とMAO、(15)Ni(オクトエート)2とMAO、(16)Ni(オクトエート)2とB(C653とAlEt3、(17)Ni(オクトエート)2と[ph3C][B(C654]とAli−Bu3、(18)Co(ネオデカノエート)とMAO等の周期律表8族のNi、Pd、Co等のカチオン錯体またはカチオン錯体を形成する触媒を用いて、溶媒中で20〜150℃の範囲で、モノマーを単独もしくは共重合することにより得ることができる。
溶媒としては、シクロヘキサン、シクロペンタン、メチルシクロペンタン等の脂環式炭化水素溶媒;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素溶媒;トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒;ジクロロメタン、1,2−ジクロロエチレン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールジメチルエーテル、ニトロメタン等の極性溶媒;から選択することができる。また、他の合成方法として、マクロモレキュールス(Macromolecules)、1996年、29巻、2755ページ、マクロモレキュールス(Macromolecules)、2002年、35巻、8969ページ、国際公開WO2004/7564パンフレットに記載の方法も好適に用いられる。
式(1)で表される繰り返し単位を有するノルボルネン系単独重合体、式(1)で表される繰り返し単位と式(2)で表される繰り返し単位を有するノルボルネン系単独共重合体は以下のようにして、一般的に合成できる。
すなわち、対応するオレフィンとシクロペンタジエン(ジシクロペンタジエンを熱分解して得られる)のディールスアルダー反応によって、ノルボルネン系化合物を得る。これを前述の触媒を用いて、重合体を得る。
Figure 2008031292
上記式中、L、R、R1、R2およびR3は、式(1)におけるそれらと、R4、R5、R6およびR7は、式(2)におけるそれらと同義である。
本発明におけるノルボルネン系重合体の例を以下に示すが、これに限定されない。
Figure 2008031292
[ノルボルネン系重合体フィルム]
本発明のフィルムは、液晶表示素子の基板、導光板、偏光フィルム、位相差フィルム、液晶バックライト、液晶パネル、OHP用フィルム、透明導電性フィルム等をはじめとする光学用途のフィルムに好適に用いることができる。また、前記式(1)で表されるノルボルネン系重合体は、光ディスク、光ファイバー、レンズ、プリズム等の光学材料、電子部品さらに医療機器、容器等に好適に用いられる。
[ノルボルネン系重合体フィルムの製造方法]
本発明のフィルムは、前記式(1)で表される繰り返し単位を有するノルボルネン系重合体を含有し、該重合体を原料として製膜することで作製することができる。製膜は、熱溶融製膜の方法と溶液製膜の方法があり、いずれも適応可能であるが、本発明においては面状の優れたフィルムを得ることのできる溶液製膜方法を用いることが好ましい。以下に溶液製膜方法について記述する。
(溶液製膜方法)
(ドープの調製)
まず、製膜に用いる前記ノルボルネン系重合体の溶液(ドープ)を調製する。ドープの調製に用いられる有機溶剤については、溶解、流延、製膜でき、その目的が達成できる限りは、特に限定されない。例えば、ジクロロメタン、クロロホルムに代表される塩素系溶剤、炭素数が3〜12の鎖状炭化水素(ヘキサン、オクタン、イソオクタン、デカンなど)、環状炭化水素(シクロペンタン、シクロヘキサン、デカリンなど)、芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエン、キシレンなど)、エステル(エチルホルメート、プロピルホルメート、ペンチルホルメート、メチルアセテート、エチルアセテートおよびペンチルアセテートなど)、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンおよびメチルシクロヘキサノンなど)、エーテル(ジイソプロピルエーテル、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、アニソールおよびフェネトールなど)から選ばれる溶剤が好ましい。2種類以上の官能基を有する有機溶剤の例には、2−エトキシエチルアセテート、2−メトキシエタノールおよび2−ブトキシエタノールが挙げられる。有機溶剤の好ましい沸点は35℃〜200℃以下である。前記溶液の調製に用いる溶剤は、乾燥性、粘度等の溶液物性調節のために2種以上の溶剤を混合して用いることができ、さらに、混合溶媒で溶解する限りは、貧溶媒を添加することも可能である。
好ましい貧溶媒は適宜選択することができる。良溶媒として塩素系有機溶剤を使用する場合は、アルコール類を好適に使用することができる。アルコール類としては、好ましくは直鎖であっても分枝を有していても環状であってもよく、その中でも飽和脂肪炭化水素であることが好ましい。アルコールの水酸基は、第一級〜第三級のいずれであってもよい。また、アルコールとしては、フッ素系アルコールも用いられる。例えば、2−フルオロエタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノールなども挙げられる。貧溶媒の中でも特に1価のアルコール類は、剥離抵抗低減効果があり、好ましく使用することができる。選択する良溶剤によって特に好ましいアルコール類は変化するが、乾燥負荷を考慮すると、沸点が120℃以下のアルコールが好ましく、炭素数1〜6の1価アルコールがより好ましく、炭素数1〜4のアルコールがさらに好ましく使用することができる。
ドープを調製する上で特に好ましい混合溶剤は、ジクロロメタンを主溶剤とし、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールまたはブタノールから選ばれる1種以上のアルコール類を貧溶媒にする組み合わせである。
前記ドープの調製については、室温攪拌溶解による方法、室温で攪拌して重合体を膨潤させた後、−20〜−100℃まで冷却し、再度20〜100℃に加熱して溶解する冷却溶解法、密閉容器中で主溶剤の沸点以上の温度にして溶解する高温溶解方法、さらには溶剤の臨界点まで高温高圧にして溶解する方法などがある。ドープの粘度は25℃で1〜500Pa・sの範囲であることが好ましい。さらに好ましくは5〜200Pa・sの範囲である。粘度の測定は次のようにして行う。試料溶液1mLをレオメーター(CLS 500)に直径4cm/2°のSteel Cone(共にTA Instrumennts社製)をる。試料溶液は予め測定開始温度にて液温一定となるまで保温した後に測定を開始する。
溶液は流延に先だって金網やネルなどの適当な濾材を用いて、未溶解物やゴミ、不純物などの異物を濾過除去しておくのが好ましい。製膜直前の粘度は、製膜の際に流延可能な範囲であればよく、通常5Pa・s〜1000Pa・sの範囲に調製されることが好ましく、15Pa・s〜500Pa・sの範囲に調整されることがより好ましく、30Pa・s〜200Pa・sの範囲に調整されることがさらに好ましい。なお、この時の温度はその流延時の温度であれば特に限定されないが、好ましくは−5〜70℃であり、より好ましくは−5〜35℃である。
(添加剤)
本発明のフィルムは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、前記ノルボルネン系重合体の製造とは関係の無い添加剤を含有していてもよく、かかる添加剤は、本発明のフィルムを作製する工程のいずれの段階で添加されてもよい。添加剤は、用途に応じて選択することができ、例えば、劣化防止剤、紫外線防止剤、レターデーション(光学異方性)調節剤、微粒子、剥離促進剤、赤外吸収剤、など)などが挙げられる。これらの添加剤は、固体でもよく油状物でもよい。添加する時期は溶液流延法によるフィルム作製の場合、ドープ調製工程中のいずれかの時期に添加してもよいし、ドープ調製工程の最後の調製工程に添加剤を添加し調製する工程を加えて行ってもよい。溶融法によるフィルム作製の場合、樹脂ペレット作製時に添加していてもよいし、フィルム作製時に混練してもよい。各素材の添加量はその機能が発現する限りにおいて特に限定されない。また、フィルムが多層から形成される場合、各層の添加物の種類や添加量が異なってもよい。
本発明においては、フィルム劣化防止の観点から、劣化(酸化)防止剤が好ましく用いられる。例えば、2,6−ジ−tert−ブチル,4−メチルフェノール、4,4’−チオビス−(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどのフェノール系あるいはヒドロキノン系酸化防止剤を添加することができる。さらに、トリス(4−メトキシ−3,5−ジフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイトなどのリン系酸化防止剤をすることが好ましい。酸化防止剤の添加量は、ノルボルネン系重合体100質量部に対して、0.05〜5.0質量部を添加する。
偏光板または液晶等の劣化防止の観点から、紫外線吸収剤が好ましく用いられる。紫外線吸収剤としては、波長370nm以下の紫外線の吸収能に優れ、かつ良好な液晶表示性の観点から、波長400nm以上の可視光の吸収が少ないものが好ましく用いられる。本発明に好ましく用いられる紫外線吸収剤の具体例としては、例えば、ヒンダードフェノール系化合物、オキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物などが挙げられる。これらの紫外線防止剤の添加量は、ノルボルネン系重合体に対して質量割合で1ppm〜1.0%が好ましく、10〜1000ppmがさらに好ましい。
本発明のフィルム面のすべり性を改良するためには、微粒子(マット剤)が好ましく用いられる。マット剤を用いることで、フィルム表面に凹凸を付与し、すなわちフィルム表面の粗さを増加させることで(マット化)、フィルム同士のブロッキングを減少させることができる。フィルム中、またはフィルムの少なくとも片方の面上に微粒子が存在することにより、偏光板加工時の偏光膜とフィルム間の密着性が著しく向上する。本発明に使用することができるマット剤としては、無機微粒子であれば、平均粒子サイズが、例えば0.05μm〜0.5μmの微粒子であり、好ましくは0.08μm〜0.3μm、より好ましくは0.1μm〜0.25μmである。微粒子は、無機化合物としては二酸化ケイ素、シリコーンおよび二酸化チタンが好ましく、高分子化合物としてはフッ素樹脂、ナイロン、ポリプロピレンおよび塩素化ポリエーテルがより好ましく、二酸化ケイ素がさらに好ましく、有機物により表面処理されている二酸化ケイ素が特に好ましい。
本発明においては、フィルムの剥離抵抗を小さくするため、剥離促進剤が好ましく用いられる。好ましい剥離剤としては燐酸エステル系の界面活性剤、カルボン酸あるいはカルボン酸塩系の界面活性剤、スルホン酸若しくはスルホン酸塩系の界面活性剤、硫酸エステル系の界面活性剤が効果的である。また上記界面活性剤の炭化水素鎖に結合している水素原子の一部をフッ素原子に置換したフッ素系界面活性剤も有効である。剥離剤の添加量はノルボルネン系重合体に対して0.05〜5質量%が好ましく、0.1〜2質量%がより好ましく、0.1〜0.5質量%がさらに好ましい。
(フィルム製造)
本発明のフィルムを製造する方法および設備は、従来セルローストリアセテートフィルム製造に供するのと同様の溶液流延製膜方法および溶液流延製膜装置が用いられる。溶解機(釜)から調製されたドープを貯蔵釜で一旦貯蔵し、ドープに含まれている泡を脱泡して最終調製をする。
特開2000−301555号、特開2000−301558号、特開平7−032391号、特開平3−193316号、特開平5−086212号、特開昭62−037113号、特開平2−276607号、特開昭55−014201号、特開平2−111511号、および特開平2−208650号の各公報に記載のセルロースアシレート製膜技術を本発明では応用できる。
(重層流延)
ドープを、金属支持体としての平滑なバンド上或いはドラム上に単層液として流延してもよいし、2層以上の複数のドープを流延してもよい。重層流延の場合、内側と外側の厚さは特に限定されないが、好ましくは外側が全膜厚の1〜50%であり、より好ましくは全膜厚の2〜30%である。
(流延)
溶液の流延方法としては、調製されたドープを加圧ダイから金属支持体上に均一に押し出す方法、一旦金属支持体上に流延されたドープをブレードで膜厚を調節するドクターブレードによる方法、或いは逆回転するロールで調節するリバースロールコーターによる方法等があるが、加圧ダイによる方法が好ましい。流延に用いられるドープの温度は、−10〜55℃が好ましく25〜50℃がより好ましい。その場合、工程のすべてが同一でもよく、あるいは工程の各所で異なっていてもよい。異なる場合は、流延直前で所望の温度であればよい。
(乾燥)
フィルムの製造に係わる金属支持体上におけるドープの乾燥は、一般的には金属支持体(例えばドラム或いはバンド)の表面側、つまり金属支持体上にあるウェブの表面から熱風を当てる方法、ドラム或いはバンドの裏面から熱風を当てる方法、温度コントロールした液体をバンドやドラムのドープ流延面の反対側である裏面から接触させて、伝熱によりドラム或いはバンドを加熱し表面温度をコントロールする液体伝熱方法などがあるが、裏面液体伝熱方式が好ましい。流延される前の金属支持体の表面温度はドープに用いられている溶剤の沸点以下であれば何度でもよい。しかし乾燥を促進するためには、また金属支持体上での流動性を失わせるためには、使用される溶剤の内の最も沸点の低い溶剤の沸点より1〜10度低い温度に設定することが好ましい。尚、流延ドープを冷却して乾燥することなく剥ぎ取る場合はこの限りではない。
(剥離)
生乾きのフィルムを金属支持体から剥離するとき、剥離抵抗(剥離荷重)が大きいと、製膜方向にフィルムが不規則に伸ばされて光学的な異方性むらを生じる。特に剥離荷重が大きいときは、製膜方向に段状に伸ばされたところと伸ばされていないところが交互に生じて、レターデーションに分布を生じる。液晶表示装置に装填すると線状あるいは帯状にむらが見えるようになる。このような問題を発生させないためには、フィルムの剥離荷重をフィルム剥離幅1cmあたり0.25N以下にすることが好ましい。剥離荷重はより好ましくは0.2N/cm以下、さらに好ましくは0.15N以下、特に好ましくは0.10N以下である。剥離荷重0.2N/cm以下のときはむらが現れやすい液晶表示装置においても剥離起因のむらは全く認められず、特に好ましい。剥離荷重を小さくする方法としては、前述のように剥離剤を添加する方法と、使用する溶剤組成の選択による方法がある。剥離時の好ましい残留揮発分濃度は5〜60質量%である。10〜50質量%がさらに好ましく、20〜40質量%が特に好ましい。高揮発分で剥離すると乾燥速度が稼げて、生産性が向上して好ましい。一方、高揮発分ではフィルムの強度や弾性が小さく、剥離力に負けて切断したり伸びたりしてしまう。また剥離後の自己保持力が乏しく、変形、しわ、クニックを生じやすくなる。またレターデーションに分布を生じる原因になる。
(延伸)
本発明においては、前記溶液製膜法等にて作製したフィルムを、さらに延伸処理してもよい。延伸処理する場合、剥離のすぐ後の未だフィルム中に溶剤が十分に残留している状態で行うのが好ましい。
延伸の目的は、(1)しわや変形のない平面性に優れたフィルムを得るためおよび、(2)フィルムの面内レターデーションを大きくするため等に行う。(1)の目的で延伸を行うときは、比較的高い温度で延伸を行い、延伸倍率も、例えば、1%〜10%の低倍率の延伸を行い、2%〜5%の延伸がより好ましい。
(1)と(2)の両方の目的、あるいは(2)だけの目的で延伸する場合は、延伸倍率は、使用用途にもより、適宜、選択することとなるが、比較的低い温度で行い、延伸倍率は、好ましくは1〜200%、より好ましくは1〜100%、さらに好ましくは10〜70%である。
フィルムの延伸は、縦または横だけの一軸延伸でもよく、同時または逐次の2軸延伸でもよい。VA液晶セルやOCB液晶セル用等の位相差フィルムの複屈折は、幅方向の屈折率が長さ方向の屈折率よりも大きくなることが好ましい。従って幅方向により多く延伸することが好ましい。
本発明のでき上がり(乾燥後)のフィルムの厚さは、使用目的によって異なるが、通常20〜500μmの厚さであり、30〜150μmの厚さが好ましく、特に液晶表示装置用には40〜110μmの厚さであることが好ましい。
[フィルムの特性]
本発明のフィルムの好ましい光学特性は、フィルムの用途により異なり、適宜調整することが好ましい。
以下に、面内レターデーション(Re)および厚さ方向レターデーション(Rth)の、各用途における好ましい範囲を示す。なお、本明細書において、面内レターデーション(Re)および厚さ方向レターデーション(Rth)の測定波長は、特に記載した場合を除き、590nmで測定したものである。
偏光板保護フィルムとして使用する場合:Reは、0nm≦Re≦5nmが好ましく、0nm≦Re≦3nmがさらに好ましい。Rthは、0nm≦Rth≦50nmが好ましく、0nm≦Rth≦35nmがさらに好ましく、0nm≦Rth≦10nmが特に好ましい。
位相差フィルムとして使用する場合:位相差フィルムの種類によってReやRthの範囲は異なり、多様なニーズがあるが、0nm≦Re≦100nm、0nm≦Rth≦400nmであることが好ましい。TNモードなら0nm≦Re≦20nm、40nm≦Rth≦80nm、VAモードなら20nm≦Re≦80nm、80nm≦Rth≦400nmがより好ましく、特にVAモードで好ましい範囲は、30nm≦Re≦75nm、120nm≦Rth≦250nmであり、一枚の位相差膜で補償する場合は、50nm≦Re≦75nm、180nm≦Rth≦250nm、2枚の位相差膜で補償する場合は、30nm≦Re≦50nm、80nm≦Rth≦140nmである。これらはVAモードの補償膜として黒表示時のカラーシフト、コントラストの視野角依存性の点で好ましい態様である。
本発明のフィルムは、共重合比率、添加剤の種類および添加量、延伸倍率、剥離時の残留揮発分などの工程条件を適宜調節することで所望の光学特性を実現することができる。
本明細書において、Re(λ)、Rth(λ)は各々、波長λにおける面内のレターデーションおよび厚さ方向のレターデーションを表す。Re(λ)はKOBRA 21ADHまたはWR(王子計測機器(株)製)において波長λnmの光をフィルム法線方向に入射させて測定される。
測定されるフィルムが1軸または2軸の屈折率楕円体で表されるものである場合には、以下の方法によりRth(λ)は算出される。
Rth(λ)は前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHまたはWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)のフィルム法線方向に対して法線方向から片側50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて全部で6点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値および入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
上記において、法線方向から面内の遅相軸を回転軸として、ある傾斜角度にレターデーションの値がゼロとなる方向をもつフィルムの場合には、その傾斜角度より大きい傾斜角度でのレターデーション値はその符号を負に変更した後、KOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
尚、遅相軸を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)、任意の傾斜した2方向からレターデーション値を測定し、その値と平均屈折率の仮定値および入力された膜厚値を基に、以下の式(3)および式(4)よりRthを算出することもできる。
式(3)
Figure 2008031292
注記:
上記のRe(θ)は法線方向から角度θ傾斜した方向におけるレターデーション値を表す。
式(3)におけるnxは面内における遅相軸方向の屈折率を表し、nyは面内においてnxに直交する方向の屈折率を表し、nzはnxおよびnyに直交する方向の屈折率を表す。
式(4)
Rth=((nx+ny)/2−nz)xd
測定されるフィルムが1軸や2軸の屈折率楕円体で表現できないもの、いわゆる光学軸(optic axis)がないフィルムの場合には、以下の方法によりRth(λ)は算出される。
Rth(λ)は前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHまたはWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)としてフィルム法線方向に対して−50度から+50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて11点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値および入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
上記の測定において、平均屈折率の仮定値は、ポリマーハンドブック(JOHN WILEY&SONS,INC)、各種光学フィルムのカタログの値を使用することができる。平均屈折率の値が既知でないものについてはアッベ屈折計で測定することができる。主な光学フィルムの平均屈折率の値を以下に例示する: セルロースアシレート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリスチレン(1.59)である。これら平均屈折率の仮定値と膜厚を入力することで、KOBRA 21ADHまたはWRはnx、ny、nzを算出する。この算出されたnx、ny、nzよりNz=(nx−nz)/(nx−ny)がさらに算出される。
また、本発明のフィルムを偏光板の保護フィルムとして用いる場合は、光弾性の値が0.5×10-13〜9.0×10-13[cm2/dyn]であり、透湿度の値(但し、フィルムの厚みを80μmとして換算した値)が180〜435[g/cm224h]であるのが好ましい。光弾性の値は、0.5×10-13〜7.0×10-13[cm2/dyn]であるのがより好ましく、0.5×10-13〜5.0×10-13[cm2/dyn]であるのがさらに好ましい。また、透湿度の値(但し、フィルムの厚みを80μmとして換算した値)は、180〜400[g/cm224h]であるのがより好ましく、180〜350[g/cm224h]であるのがさらに好ましい。本発明のフィルムが上記特性を有すると、偏光板の保護フィルムとして用いた場合に、湿度の影響による性能の低下を軽減することができる。
[偏光板]
本発明の偏光板は、本発明のフィルムと偏光膜とを少なくとも有する。通常、偏光板は、偏光膜およびその両側に配置された二枚の保護フィルムを有する。両方または一方の保護フィルムとして、本発明のフィルムを用いることができる。他方の保護フィルムは、通常のセルロースアセテートフィルム等を用いてもよい。偏光膜には、ヨウ素系偏光膜、二色性染料を用いる染料系偏光膜やポリエン系偏光膜がある。ヨウ素系偏光膜および染料系偏光膜は、一般にポリビニルアルコール系フィルムを用いて製造する。本発明のフィルムを偏光板保護フィルムとして用いる場合、フィルムは後述の如き表面処理を行い、しかる後にフィルム処理面と偏光膜を接着剤を用いて貼り合わせる。使用される接着剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール等のポリビニルアルコール系接着剤や、ブチルアクリレート等のビニル系ラテックス、ゼラチン等が挙げられる。偏光板は偏光膜およびその両面を保護する保護フィルムで構成されており、さらに該偏光板の一方の面にプロテクトフィルムを、反対面にセパレートフィルムを貼合して構成される。プロテクトフィルムおよびセパレートフィルムは偏光板出荷時、製品検査時等において偏光板を保護する目的で用いられる。この場合、プロテクトフィルムは、偏光板の表面を保護する目的で貼合され、偏光板を液晶板へ貼合する面の反対面側に用いられる。また、セパレートフィルムは液晶板へ貼合する接着層をカバーする目的で用いられ、偏光板を液晶板へ貼合する面側に用いられる。本発明のフィルムの偏光膜への貼り合せ方は、偏光膜の透過軸とフィルムの遅相軸を一致させるように貼り合せることが好ましい。
(フィルムの表面処理)
本発明では、偏光膜と保護フィルムとの接着性を改良するため、フィルムの表面を表面処理することが好ましい。表面処理については、接着性を改善できる限りいかなる方法を利用してもよいが、好ましい表面処理としては、例えばグロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ処理および火炎処理が挙げられる。ここでいうグロー放電処理とは、低圧ガス下でおこる、いわゆる低温プラズマのことである。本発明では大気圧下でのプラズマ処理も好ましい。その他、グロー放電処理の詳細については、米国特許第3462335号、米国特許第3761299号、米国特許第4072769号および英国特許第891469号明細書に記載されている。放電雰囲気ガス組成を放電開始後にポリエステル支持体自身が放電処理を受けることにより容器内に発生する気体種のみにした特表昭59−556430号公報に記載された方法も用いられる。また真空グロー放電処理する際に、フィルムの表面温度を80℃〜180℃にして放電処理を行う特公昭60−16614号公報に記載された方法も適用できる。
表面処理の程度については、表面処理の種類によって好ましい範囲も異なるが、表面処理の結果、表面処理を施された保護フィルムの表面の純水との接触角が、50°未満となるのが好ましい。前記接触角は、25°以上45°未満であるのがより好ましい。保護フィルム表面の純水との接触角が上記範囲にあると、保護フィルムと偏光膜との接着強度が良好となる。
(接着剤)
ポリビニルアルコールからなる偏光膜と、表面処理された本発明のフィルムとを貼合する際には、水溶性ポリマーを含有する接着剤を用いることが好ましい。前記接着剤に好ましく使用される水溶性ポリマーとしては、N−ビニルピロリドン、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、アクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、ビニルアルコール、メチルビニルエーテル、酢酸ビニル、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ビニルイミダゾールなどエチレン性不飽和モノマーを構成要素として有する単独重合体もしくは重合体、またポリオキシエチレン、ボリオキシプロピレン、ポリ−2−メチルオキサゾリン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースゼラチン、などが挙げられる。本発明では、この中でもPVAおよびゼラチンが好ましい。接着剤層厚みは、乾燥後に0.01〜5μmが好ましく、0.05〜3μmがより好ましい。
(反射防止層)
偏光板の、液晶セルと反対側に配置される保護フィルムには反射防止層などの機能性膜を設けることが好ましい。特に、本発明では保護フィルム上に少なくとも光散乱層と低屈折率層がこの順で積層した反射防止層または保護フィルム上に中屈折率層、高屈折率層、低屈折率層がこの順で積層した反射防止層が好適に用いられる。
(光散乱層)
光散乱層は、表面散乱および/または内部散乱による光拡散性と、フィルムの耐擦傷性を向上するためのハードコート性をフィルムに寄与する目的で形成される。従って、ハードコート性を付与するためのバインダー、光拡散性を付与するためのマット粒子、および必要に応じて高屈折率化、架橋収縮防止、高強度化のための無機フィラーを含んで形成される。光散乱層の膜厚は、ハードコート性を付与する観点並びにカールの発生および脆性の悪化抑制の観点から、1〜10μmが好ましく、1.2〜6μmがより好ましい。
(反射防止層の他の層)
さらに、ハードコート層、前方散乱層、プライマー層、帯電防止層、下塗り層や保護層等を設けてもよい。
(ハードコート層)
ハードコート層は、反射防止層を設けた保護フィルムに物理強度を付与するために、透明支持体の表面に設ける。特に、透明支持体と前記高屈折率層の間に設けることが好ましい。ハードコート層は、光および/または熱の硬化性化合物の架橋反応、または、重合反応により形成されることが好ましい。硬化性官能基としては、光重合性官能基が好ましく、また加水分解性官能基含有の有機金属化合物は有機アルコキシシリル化合物が好ましい。
(帯電防止層)
帯電防止層を設ける場合には体積抵抗率が10-8(Ωcm-3)以下の導電性を付与することが好ましい。吸湿性物質や水溶性無機塩、ある種の界面活性剤、カチオンポリマー、アニオンポリマー、コロイダルシリカ等の使用により10-8(Ωcm-3)の体積抵抗率の付与は可能であるが、温湿度依存性が大きく、低湿では十分な導電性を確保できない問題がある。そのため、導電性層素材としては金属酸化物が好ましい。
[液晶表示装置]
本発明のフィルム、該フィルムからなる位相差フィルム、該フィルムを用いた偏光板は、様々な表示モードの液晶セル、液晶表示装置に用いることができる。TN(Twisted Nematic)、IPS(In−Plane Switching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、AFLC(Anti−ferroelectric Liquid Crystal)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Supper Twisted Nematic)、VA(Vertically Aligned)およびHAN(Hybrid Aligned Nematic)のような様々な表示モードが提案されている。このうち、OCBモードまたはVAモードに好ましく用いることができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
[ノルボルネン系化合物の合成]
本発明で用いるノルボルネン重合体の原料のうち、5−ノルボルネン−2−イルアセテート(M−1)およびノルボルネン(NB)は、アルドリッチ社から購入できる。なお、M−1は使用前に、単蒸留による精製を行った。
Figure 2008031292
その他のノルボルネン系化合物は、以下の合成例に従って合成した。
(合成例1)
ノルボルネンオール(アルドリッチ社製)220.3g、ピリジン(和光純薬社製)166.1g、無水酪酸(和光純薬社製)332.2g、酢酸エチル200mLをフラスコ内に仕込み、60℃で5時間攪拌した。得られた混合物を氷水に移し、これを分液抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過した。ろ液をエバポレーションし、減圧蒸留を行った。無色のノルボルネン系化合物(M−2)を得た。
Figure 2008031292
(合成例2)
合成例1において、無水酪酸の代わりにヘキサン酸無水物(和光純薬社製)を仕込み、同様の合成法で下記ノルボルネン系化合物(M−3)を得た。
Figure 2008031292
(合成例3)
ジシクロペンタジエン(和光純薬社製)1094g、酢酸アリル(和光純薬社製)1772g、ヒドロキノン(和光純薬社製)1gをオートクレーブに仕込み、空隙を窒素置換した。密閉系で内温180℃で6時間攪拌した。反応混合物をろ過し、揮発成分をエバポレーションした。残存物を減圧蒸留に付して、無色透明なノルボルネン系化合物(M−4)を得た。
Figure 2008031292
(合成例4)
合成例3において酢酸アリルを酪酸アリル(アルドリッチ社製)に変えて、合成例3と同様の操作で、ノルボルネン系化合物(M−5)を得た。
Figure 2008031292
(合成例5)
合成例3において酢酸アリルをアリルヘキサノエート(和光純薬社製)に変えて、合成例3と同様の操作で、ノルボルネン系化合物(M−6)を得た。
Figure 2008031292
(合成例6)
ジシクロペンタジエン(和光純薬社製)396.6g、スチレン(和光純薬社製)312.5g、ヒドロキノン(和光純薬社製)1gをオートクレーブに仕込み、空隙を窒素置換した。密閉系で内温180℃で6時間攪拌した。残存物を減圧蒸留に付して、無色透明なノルボルネン系化合物(M−7)を得た。
Figure 2008031292
[ノルボルネン系重合体の合成]
(合成例7)
精製トルエン130mLと上記ノルボルネン系化合物(M−1)119gを反応容器に仕込んだ。次いでトルエン10mLに溶解したパラジウムアセチルアセトナート(東京化成社製)48mgとトリシクロヘキシルフォスフィン(ストレム社製)46mg、塩化メチレン10mLに溶解したジメチルアニリニウム・テトラキスペンタフルオロフェニルボレート(ストレム社製)256mgを反応容器に投入した。加熱を開始し90℃で6時間攪拌した。なお、この間反応溶液の粘度の上昇とともに、トルエンを適宜追加した。1−ヘキセン(和光純薬社製)10mLを滴下し、さらに1時間反応させた。得られた反応溶液を、過剰のメタノール中に投入し、ノルボルネン系重合体(P−1)を沈殿させた。沈殿を採取し、メタノールで洗浄した。得られたノルボルネン系重合体(P−1)を110℃で6時間真空乾燥した。
Figure 2008031292
(合成例8)
ノルボルネン系化合物(M−1)を同じモル量のノルボルネン系化合物(M−2)とする以外は、合成例7と同様に合成し、ノルボルネン系重合体(P−2)を得た。
Figure 2008031292
(合成例9)
ノルボルネン系化合物(M−1)を同じモル量のノルボルネン系化合物(M−3)とする以外は、合成例7と同様に合成し、ノルボルネン系重合体(P−3)を得た。
Figure 2008031292
(合成例10)
ノルボルネン系化合物(M−1)を同じモル量のノルボルネン系化合物(M−4)とする以外は、合成例7と同様に合成し、ノルボルネン系重合体(P−4)を得た。
Figure 2008031292
(合成例11)
ノルボルネン系化合物(M−1)を同じモル量のノルボルネン系化合物(M−5)とする以外は、合成例7と同様に合成し、ノルボルネン系重合体(P−5)を得た。
Figure 2008031292
(合成例12)
ノルボルネン系化合物(M−1)を同じモル量のノルボルネン系化合物(M−6)とする以外は、合成例7と同様に合成し、ノルボルネン系重合体(P−6)を得た。
Figure 2008031292
(合成例13)
ノルボルネン系化合物(M−1)を同じモル量のノルボルネン系化合物(M−6)と18.4gのノルボルネン系化合物(NB)にする以外は、合成例7と同様に合成し、ノルボルネン系重合体(P−7)を得た。1HNMRによる解析の結果、ノルボルネン系化合物(NB)とノルボルネン系化合物(M−6)の共重合組成比率(モル比)は、21/79であった。
Figure 2008031292
(合成例14)
ノルボルネン系化合物(M−1)を同じモル量のノルボルネン系化合物(M−6)と33.3gのノルボルネン系化合物(M−7)とする以外は、合成例7と同様に合成し、ノルボルネン系重合体(P−8)を得た。1HNMRによる解析の結果、ノルボルネン系化合物(M−7)とノルボルネン系化合物(M−6)の共重合組成比率(モル比)は、23/77であった。
Figure 2008031292
(分析結果)
以上で得られたノルボルネン系重合体(P−1)〜(P−8)をテトラヒドロフランに溶解し、ゲルパーミエーションクロマトグラフによる分子量(ポリスチレン換算)を測定した。また、セイコーエプソン社のDSC6200によりガラス転移点を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2008031292
[実施例1:重合体フィルムの作製とフィルム特性の測定]
(製膜)
上記で得られたノルボルネン系重合体(P−1)〜(P−8)の50gを塩化メチレン300〜450gに溶解し、適度な粘性を持ったドープとし、これを加圧ろ過した。得られたドープをA3大の疎水性ガラス板上でアプリケーターを用いて、流延製膜した。これを25℃密閉系で1分間乾燥し、続いて70℃の送風乾燥機中で10分間乾燥した。ガラス板からフィルムを剥ぎ取り、ステンレス製の枠に挟み、これを100℃の乾燥機中で30分間、133℃の乾燥機中で30分間乾燥を行い、透明フィルム(F−1)〜(F−8)を得た。
(延伸)
透明フィルム(F−1)〜(F−8)を縦5cm×横5cmに裁断した。これを井元製作所製の自動延伸機を用いて、表2に記載の延伸温度および延伸倍率で、固定端延伸を行い、延伸フィルム(EF−1)〜(EF−22)を得た。
(物性測定)
延伸フィルム(EF−1)〜(EF−22)を目視により、黄色味の有無を判定した。また、波長590nmにおけるレターデーションを前述のように測定した。フィルムの厚みは、デジタルマイクロメーターで任意の部分を3点測定し、その平均値dをとった。これを以下の数式により、フィルム厚み80μmのReを求めた。
Re=実測レターデーション/dx80
以上で作製した延伸フィルム(EF−1)〜(EF−22)のReの延伸条件と評価結果を表2にまとめた。なお、延伸フィルム(EF−1、2、10、11)は、破断したため、レターデーションの測定を行わなかった。
Figure 2008031292
表2の結果からわかるように、本発明のフィルムは、比較例のフィルムよりも、低い温度で高い倍率の延伸が可能であり、フィルムの黄変がみられない。一方、比較例のフィルムは、300℃以上の温度で延伸する必要がある。延伸が可能であっても、フィルム自体が黄変する。比較的低い温度で延伸を行うと、破断する。
[実施例2:偏光板の作製と評価]
上記作製した延伸フィルム(EF−3)と市販のセルロールアシレートフィルム(富士写真フイルム社製、フジTAC)を60℃の水酸化ナトリウム1.5N水溶液中で2分間浸漬した。この後、0.1Nの硫酸水溶液に30秒浸漬した後、水洗浴を通し、鹸化処理した延伸フィルム(EF−3)および鹸化処理したフジTACを得た。
特開平2001−141926号公報の実施例1に従い、2対のニップロール間に周速差を与えて、厚さ75μmのポリビニルアルコールフィルム((株)クラレ製、9X75RS)を、長手方向に延伸し、偏光膜を得た。
このようにして得た偏光膜と、鹸化処理した延伸フィルム(EF−3)を、ポリビニルアルコール((株)クラレ製、PVA−117H)3質量%水溶液を接着剤として、フィルムの長手方向が45゜となるように、「鹸化処理したEF−3/偏光膜/鹸化処理したフジTAC」の層構成となるように貼り合わせて偏光板(Pol−1)を作製した。貼り合わせは良好であり、乾燥後のそり等は見られなかった。
上記と同様に延伸フィルム(EF−4〜8)と延伸フィルム(EF−12〜22)を用いてそれぞれの偏光板を作製したが、いずれも貼り合わせは良好であり、乾燥後のそり等は見られなかった。

Claims (8)

  1. 下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有するノルボルネン系重合体を含むフィルム。
    式(1)
    Figure 2008031292
    (式(1)中、Lは単結合または炭素数1〜10のアルキレン基を表し、Rは炭素数2〜10のアルキル基を表し、R1、R2、R3は、それぞれ、水素原子または置換基を表す。)
  2. Lが、単結合またはメチレン基(−CH2−)である、請求項1に記載のフィルム。
  3. Rが炭素数3〜6のアルキル基である、請求項1または2に記載のフィルム。
  4. 1、R2、R3が水素原子である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のフィルム。
  5. ノルボルネン系重合体が単独重合体である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のフィルム。
  6. 下記関係式(1)を満足する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のフィルムを有する位相差フィルム。
    (1) 0≦Re≦400nm
    Reは、波長590nmにおける面内のレターデーション(Re)を表す。
  7. 偏光膜と、請求項1〜5のいずれか1項に記載のフィルムまたは請求項6に記載の位相差フィルムを有する偏光板。
  8. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のフィルム、請求項6に記載の位相差フィルムまたは請求項7に記載の偏光板を有する、液晶表示装置。
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