JP2009025442A - 偏光板及び液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】環状オレフィン樹脂の優れた耐熱性、耐湿性、低光弾性係数を損なわずに、逆波長分散特性を持たせた透明な保護フィルムであって、従来の設備で作製可能である保護フィルムを用いた偏光板及び液晶表示装置を提供することである。
【解決手段】偏光子の少なくとも片側に、特定関係式を満たす保護フィルムが接着されていることを特徴とする偏光板。
【選択図】なし

Description

本発明は、偏光板及び液晶表示装置に関する。より詳しくは、位相差ムラが少なく、高温の環境に曝された際にも光学特性の変化が少ない保護フィルムを有し画像安定性に優れる偏光板及び液晶表示装置に関する。
液晶表示装置には、液晶セルの複屈折による位相差を補償するために位相差フィルムが広く用いられている。これまで、様々な構成の位相差フィルムが提案されてきたが、透明樹脂を延伸により配向させて得られる延伸フィルムが広く用いられてきた。当該延伸フィルムとしては、セルロース樹脂、ポリカーボネート樹脂、環状オレフィン樹脂などからなるフィルムが挙げられるが、特に耐熱性に優れ、吸湿性が低く、光弾性定数が小さい環状オレフィン樹脂からなるフィルムが近年注目を浴びている。
また、位相差フィルムの望ましい物性の一つとして、短波長ほど位相差値が小さい特性(逆波長分散特性ともいう。)がある(例えば特許文献1及び2参照)。これは、画面を斜め方向から見た際に、黒表示部分が赤みがかったり青みがかったりする、いわゆるカラーシフトを抑えるためである。例えば、フルオレン骨格を有するポリカーボネート共重合体を主成分とする高分子フィルムの延伸フィルム(特許文献1)や、セルロースエステルを主成分とする高分子フィルムの延伸フィルム(特許文献2)などが挙げられる。
しかしながら、上記高分子フィルムの延伸フィルムは、光弾性係数の絶対値が大きいために、歪によって位相差値にずれやムラが生じやすく、液晶表示装置に用いた際に、均一な表示が得られないという問題があった。また、耐熱性に優れ、吸湿性が低く、光弾性定数が小さい環状オレフィン樹脂フィルムはその性質上、波長分散特性が略フラット(波長によらずほぼ同じ位相差を示す)である。特許文献3には、このような樹脂に負の添加剤を混ぜて逆波長分散特性を付与するという方法が開示されているが、相溶性が悪く、フィルムが白濁してしまうという問題があった。
特開2002−221622号公報 特開2001−091743号公報 特開2001−337222号公報
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、環状オレフィン樹脂の優れた耐熱性、耐湿性、低光弾性係数を損なわずに、逆波長分散特性を持たせた透明な保護フィルムであって、従来の設備で作製可能である保護フィルムを用いた偏光板及び液晶表示装置を提供することである。
上記課題を解決すべく、鋭意検討した結果、本発明者は、偏光板の保護フィルムに特定の光学特性を持たせることが有効であること、及びその光学特性や所望の物理化学的特性を実現するための特別な手段を見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明に係る上記課題は、下記の手段により解決される。
1.偏光子の少なくとも片側に、下記関係式(I)〜(IV)を満たす保護フィルムが接着されていることを特徴とする偏光板。
関係式(I):0.90≦Rth(480)/Rth(630)<Re(480)/Re(630)≦0.99
関係式(II):40≦Re(589)≦120
関係式(III):100≦Rth(589)≦300
関係式(IV):0.3≦Re(589)/Rth(589)≦0.7
〔Re(480)、Re(589)、Re(630)は、それぞれ波長480nm,589nm,630nmにおけるReを表す。Rth(480)、Rth(589)、Rth(630)は、それぞれ波長480nm,589nm,630nmにおけるRthを表す。但し、Re及びRthは、それぞれ次式で表される。
Re=(nx−ny)×d,Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
上式中、nxはフィルム面内の遅相軸方向の屈折率であり、nyはフィルム面内の進相軸方向の屈折率であり、nzはフィルム厚み方向の屈折率であり、dはフィルムの厚さである。〕
2.前記保護フィルムが、重量平均分子量(Mw)が5,000〜15,000のスチレン系化合物を15〜70質量%含有する下記一般式(1)で表わされる繰り返し単位構造を有する樹脂からなり、フィルム幅手方向の延伸倍率と、搬送方向の延伸倍率の合計が50%以上であることを特徴とする前記1に記載の偏光板。
Figure 2009025442
〔式中、l、mは0又は1以上の整数であり、nは0又は1である。X1はビニレン基又はエチレン基を表す。R1、R2、R3及びR4は、それぞれ炭素原子数1〜30の炭化水素基、又は極性基を表し、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、窒素原子、イオウ原子又はケイ素原子を含む連結基を有していてもよい。〕
3.観察者側の偏光子、保護フィルム、及び液晶セル、バックライト側の保護フィルム及び偏光子がこの順番に配置された液晶表示装置であって、前記1又は2に記載の偏光板を用いたことを特徴とする液晶表示装置。
本発明の上記手段により、環状オレフィン樹脂の優れた耐熱性、耐湿性、低光弾性係数を損なわずに、逆波長分散特性を持たせた透明な保護フィルムであって、従来の設備で作製可能である保護フィルムを用いた偏光板及び液晶表示装置を提供することができる。
本発明の偏光板は、偏光子の少なくとも片側に、前記関係式(I)〜(IV)を満たす保護フィルムが接着されていることを特徴とする。この特徴は、請求項1〜3に係る発明に共通する技術的特徴である。
なお、前記保護フィルムが、重量平均分子量(Mw)が5,000〜15,000のスチレン系化合物を15〜70質量%含有する下記一般式(1)で表わされる繰り返し単位構造を有する樹脂からなり、フィルム幅手方向の延伸倍率と、搬送方向の延伸倍率の合計が50%以上である態様が、広視野角、視野角変動及び色変化(カラーシフト)の防止等の観点から好ましい。
また、本発明の偏光板を用いた液晶表示装置としては、観察者側の偏光子、保護フィルム、及び液晶セル、バックライト側の保護フィルム及び偏光子がこの順番に配置された液晶表示装置であることが、本発明の効果を最大限に活かす観点から好ましい。
以下、本発明、その構成要素、及び本発明を実施するための最良の形態等について詳細な説明をする。
(偏光板)
本発明の偏光板は、偏光子の少なくとも片側に、保護フィルムを有する偏光板であるが、当該保護フィルムが、下記関係式(I)〜(IV)を満たす保護フィルムが接着されていることを特徴とする。
関係式(I):0.90≦Rth(480)/Rth(630)<Re(480)/Re(630)≦0.99
関係式(II):40≦Re(589)≦120
関係式(III):100≦Rth(589)≦300
関係式(IV):0.3≦Re(589)/Rth(589)≦0.7
〔Re(480)、Re(589)、Re(630)は、それぞれ波長480nm,589nm,630nmにおけるReを表す。Rth(480)、Rth(589)、Rth(630)は、それぞれ波長480nm,589nm,630nmにおけるRthを表す。但し、Re及びRthは、それぞれ次式で表される。
Re=(nx−ny)×d,Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
上式中、nxはフィルム面内の遅相軸方向の屈折率であり、nyはフィルム面内の進相軸方向の屈折率であり、nzはフィルム厚み方向の屈折率であり、dはフィルムの厚さである。〕
本発明の偏光板は、上記の特徴を有することを条件として、種々の態様・方法で作製することができる。なお、上記の関係式を満たすための手段としては、後述する実施例のように、当該保護フィルムにおける前記一般式(1)で表わされる繰り返し単位構造を有する樹脂及び重量平均分子量(Mw)が5,000〜15,000のスチレン系化合物等の化学種、分子量、含有量、含有比率及び延伸条件等を変動因子として、最適化実験等により調整する手段を採用し得る。
本発明においては、偏光子の少なくとも一方の面に、本発明に係る保護フィルムとして、位相差フィルム用いることが好ましい。すなわち、本発明に係る位相差フィルムの裏面側を、沃素溶液中に浸漬延伸して作製した偏光子(「偏光膜」ともいう。)の少なくとも一方の面に、プライマー溶液を介して貼り合わせることが好ましい。プライマー溶液としては、無水マレイン酸変性スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体の水素添加物を、溶媒に溶解させたものなどを好ましく用いることができる。
もう一方の面には当該該フィルムを用いても、別の偏光板保護フィルムを用いてもよい。別の偏光板保護フィルムには、ハードコート層、防眩性ハードコート層、反射防止層、帯電防止層、防汚層等の機能性層を設けることが好ましい。市販のセルロースエステルフィルム(例えば、コニカミノルタタック KC8UX、KC4UX、KC5UX、KC8UCR3、KC8UCR4、KC8UY、KC4UY、KC12UR、KC4UE、KC8UE、KC4FR−1、KC8UY−HA、KC8UX−RHA、KC8UX−RHA−N、以上コニカミノルタオプト(株)製)も好ましく用いられる。
なお、ここで、「偏光子」とは、一定方向の偏波面の光だけを通す素子(「偏光膜」ともいう。)をいう。現在知られている代表的な偏光子(偏光膜)は、ポリビニルアルコール系偏光フィルムであるが、これはポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素を染色させたものと二色性染料を染色させたものがある。偏光子(偏光膜)は、ポリビニルアルコール水溶液を製膜し、これを一軸延伸させて染色するか、染色した後一軸延伸してから、好ましくはホウ素化合物で耐久性処理を行ったものが用いられている。
本発明においては、当該偏光子(偏光膜)の面上に、本発明に係る保護フィルムとして、位相差フィルムの片面を貼り合わせ、かつ別の偏光板保護フィルムの片面を貼り合わせて偏光板を形成することが好ましい。
(液晶表示装置)
本発明の偏光板を表示装置に組み込むことによって、種々の視認性に優れた本発明に係る液晶表示装置を作製することができる。例えば、本発明の偏光板を、少なくとも視認側かバックライト側のどちらか一方に用いる態様が好ましい。更に、具体的には、観察者側の偏光子、保護フィルム、及び液晶セル、バックライト側の保護フィルム及び偏光子がこの順番に配置された態様の液晶表示装置であることが好ましい。
液晶表示装置としては、例えば、インプレーンスイッチング(IPS)モード、バーチカルアラインメント(VA)モード、マルチドメインバーチカルアラインメント(MVA)モード、コンティニュアスピンホイールアラインメント(CPA)モード、ハイブリッドアラインメントネマチック(HAN)モード、ツイステッドネマチック(TN)モード、スーパーツイステッドネマチック(STN)モード、オプチカルコンペンセイテッドベンド(OCB)モードなどを挙げることができる。この中でも、特にVAモードの液晶表示装置に対して、視野角補償効果が大きい。
(保護フィルム等の成分樹脂)
本発明の偏光板は、偏光子の少なくとも片側に、保護フィルムを有してなる偏光板であるが、本発明においては、偏光子の少なくとも一方の面に、保護フィルムとして、前記関係式(I)〜(IV)を満たす位相差フィルム用いることを特徴とする。
本発明に係る位相差フィルムとしては、環状オレフィン樹脂を主成分とするフィルムを用いることが好ましい。更に、主鎖及び/又は側鎖に脂環式構造を有するポリオレフィン樹脂であり、機械強度、耐熱性などの観点から、主鎖に脂環式構造を含有するポリオレフィン樹脂が好ましい。
脂環式構造としては、飽和脂環炭化水素(シクロアルカン)構造、不飽和脂環炭化水素(シクロアルケン)構造などが挙げられる。機械強度、耐熱性などの観点から、シクロアルカン構造やシクロアルケン構造が好ましく、中でもシクロアルカン構造が最も好ましい。脂環式構造を構成する炭素原子数には、格別な制限はないが、通常4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個の範囲であるときに、機械強度、耐熱性、及びフィルムの成形性の特性が高度にバランスされ、好適である。
本発明に使用される脂環式ポリオレフィン樹脂中の脂環式構造を含有してなる繰り返し単位の割合は、使用目的に応じて適宜選択すればよいが、好ましくは55質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上、特に好ましくは90質量%以上である。脂環式ポリオレフィン樹脂中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合がこの範囲にあると延伸ポリオレフィンフィルムの透明性および耐熱性の観点から好ましい。
環状オレフィン樹脂としては、ノルボルネン系樹脂、単環の環状オレフィン系樹脂、環状共役ジエン系樹脂、ビニル脂環式炭化水素系樹脂、及び、これらの水素化物等を挙げることができる。これらの中で、ノルボルネン系樹脂は、透明性と成形性が良好なため、好適に用いることができる。
ノルボルネン系樹脂としては、例えば、ノルボルネン構造を有する単量体の開環重合体若しくはノルボルネン構造を有する単量体と他の単量体との開環共重合体又はそれらの水素化物、ノルボルネン構造を有する単量体の付加重合体若しくはノルボルネン構造を有する単量体と他の単量体との付加共重合体又はそれらの水素化物等を挙げることができる。
これらの中で、ノルボルネン構造を有する単量体の開環(共)重合体水素化物は、透明性、成形性、耐熱性、低吸湿性、寸法安定性、軽量性などの観点から、特に好適に用いることができる。
ノルボルネン構造を有する単量体としては、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(慣用名:ノルボルネン)、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(慣用名:ジシクロペンタジエン)、7,8−ベンゾトリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン(慣用名:メタノテトラヒドロフルオレン)、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン(慣用名:テトラシクロドデセン)、およびこれらの化合物の誘導体(例えば、環に置換基を有するもの)などを挙げることができる。ここで、置換基としては、例えばアルキル基、アルキレン基、極性基などを挙げることができる。また、これらの置換基は、同一または相異なって複数個が環に結合していてもよい。ノルボルネン構造を有する単量体は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
極性基の種類としては、ヘテロ原子、またはヘテロ原子を有する原子団などが挙げられる。ヘテロ原子としては、例えば、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ケイ素原子、ハロゲン原子などが挙げられる。極性基の具体例としては、カルボキシル基、カルボニルオキシカルボニル基、エポキシ基、ヒドロキシル基、オキシ基、エステル基、シラノール基、シリル基、アミノ基、ニトリル基、スルホン基などが挙げられる。
ノルボルネン構造を有する単量体と開環共重合可能な他の単量体としては、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどのモノ環状オレフィン類及びその誘導体、シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエンなどの環状共役ジエン及びその誘導体などが挙げられる。
ノルボルネン構造を有する単量体の開環重合体およびノルボルネン構造を有する単量体と共重合可能な他の単量体との開環共重合体は、単量体を公知の開環重合触媒の存在下に(共)重合することにより得ることができる。
ノルボルネン構造を有する単量体と付加共重合可能な他の単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテンなどの炭素数2〜20のα−オレフィンおよびこれらの誘導体;シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセンなどのシクロオレフィンおよびこれらの誘導体;1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエンなどの非共役ジエンなどが挙げられる。これらの単量体は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、α−オレフィンが好ましく、エチレンがより好ましい。
ノルボルネン構造を有する単量体の付加重合体およびノルボルネン構造を有する単量体と共重合可能な他の単量体との付加共重合体は、単量体を公知の付加重合触媒の存在下に重合することにより得ることができる。
ノルボルネン構造を有する単量体の開環重合体の水素添加物、ノルボルネン構造を有する単量体とこれと開環共重合可能なその他の単量体との開環共重合体の水素添加物、ノルボルネン構造を有する単量体の付加重合体の水素添加物、およびノルボルネン構造を有する単量体とこれと付加共重合可能なその他の単量体との付加共重合体の水素添加物は、これらの重合体の溶液に、ニッケル、パラジウムなどの遷移金属を含む公知の水素添加触媒を添加し、炭素−炭素不飽和結合を好ましくは90%以上水素添加することによって得ることができる。
ノルボルネン系樹脂の中でも、繰り返し単位として、X:ビシクロ[3.3.0]オクタン−2,4−ジイル−エチレン構造と、Y:トリシクロ[4.3.0.12,5]デカン−7,9−ジイル−エチレン構造とを有し、これらの繰り返し単位の含有量が、ノルボルネン系樹脂の繰り返し単位全体に対して90質量%以上であり、かつ、Xの含有割合とYの含有割合との比が、X:Yの質量比で100:0〜40:60であるものが好ましい。このような樹脂を用いることにより、長期的に寸法変化がなく、光学特性の安定性に優れる位相差フィルム(光学フィルム)を得ることができる。
本発明に用いる環状オレフィン樹脂の分子量は使用目的に応じて適宜選定される。溶媒としてシクロヘキサン(重合体樹脂が溶解しない場合はトルエン)を用いるゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーで測定したポリイソプレンまたはポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、通常20,000〜150,000である。好ましくは25,000〜100,000、より好ましくは30,000〜80,000である。重量平均分子量がこのような範囲にあるときに、フィルムの機械的強度および成型加工性とが高度にバランスされ好適である。
環状オレフィン樹脂のガラス転移温度は、使用目的に応じて適宜選択されればよい。好ましくは130〜160℃、より好ましくは135〜150℃の範囲である。ガラス転移温度が130℃を下回ると高温下における耐久性が悪化し、160℃を上回るものは耐久性は向上するが通常の延伸加工が困難となる。
環状オレフィン樹脂の分子量分布(重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))は1.2〜3.5、好ましくは1.5〜3.0、さらに好ましくは1.8〜2.7である。この数値が3.5を超えると低分子成分が増すため緩和時間の短い成分が増加し、一見同じ面内リターデーションを有するフィルムであっても高温暴露時の緩和が短時間で大きくなってしまうことが推定される。一方1.2を下回るような分子量分布のものは樹脂の生産性の低下とコスト増につながりディスプレイ部材としては現実的でない。
本発明に用いる環状オレフィン樹脂は、光弾性係数の絶対値が10×10-12Pa-1以下であることが好ましく、7×10-12Pa-1以下であることがより好ましく、4×10-12Pa-1以下であることが特に好ましい。光弾性係数Cは、複屈折をΔn、応力をσとしたとき、C=Δn/σで表される値である。環状オレフィン樹脂の光弾性係数が10×10-12Pa-1を超えると、延伸フィルムの面内リターデーションのバラツキが大きくなるおそれがある。
本発明において、環状オレフィン樹脂には、実質的に粒子を含まないことが好ましい。ここで、実質的に粒子を含まないとは、環状オレフィン樹脂からなるフィルムへ粒子を添加しても、未添加状態からのヘイズの上昇巾が0.05%以下の範囲である量までは許容できることを意味する。特に、脂環式ポリオレフィン樹脂は、多くの有機粒子や無機粒子との親和性に欠けるため、上記範囲を超えた粒子を添加した環状オレフィン樹脂フィルムを延伸すると、空隙が発生しやすく、その結果として、ヘイズの著しい低下が生じるおそれがある。
本発明において、環状オレフィン樹脂に荷重たわみ温度調整剤を入れることにより、上述したように優れた延伸適性を持たせ、高温下における光学特性の変化を改良した位相差フィルムを得ることができる。
これは、樹脂のガラス転位温度Tg(℃)と、荷重たわみ温度Tt(℃)との差が大きくなる事により、低温においてもフィルムに無理な力がかかることなく延伸ができ、その結果、リターデーションのムラが大幅に低減され、またリターデーションの熱緩和特性も改良されると考えられる。
具体的には、TgとTtとの差が、Tg−Tt=5〜30(℃)であり、より好ましくは10〜30(℃)である。TgとTtとの差が5(℃)よりも小さくなると、延伸時にかかる応力にムラを生じやすくなり、結果、リターデーションムラの大きな位相差フィルムになってしまう。また、30(℃)を越えた場合には、リターデーションの熱緩和特性が悪くなってしまう。
前記一般式(1)において、l、mは0又は1以上の整数であり、nは0又は1である。X1はビニレン基又はエチレン基を表し、R1、R2、R3及びR4は、それぞれ炭素原子数1〜30の炭化水素基、又は極性基を表し、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、窒素原子、イオウ原子又はケイ素原子を含む連結基を有していてもよい。
具体的には、ノルボルネン系樹脂、単環の環状オレフィン系樹脂、環状共役ジエン系樹脂、ビニル脂環式炭化水素系樹脂、及び、これらの水素化物等を挙げることができる。これらの中で、ノルボルネン系樹脂は、透明性と成形性が良好なため、好適に用いることができる。
ノルボルネン系樹脂としては、例えば、ノルボルネン構造を有する単量体の開環重合体若しくはノルボルネン構造を有する単量体と他の単量体との開環共重合体又はそれらの水素化物、ノルボルネン構造を有する単量体の付加重合体若しくはノルボルネン構造を有する単量体と他の単量体との付加共重合体又はそれらの水素化物等を挙げることができる。これらの中で、ノルボルネン構造を有する単量体の開環(共)重合体水素化物は、透明性、成形性、耐熱性、低吸湿性、寸法安定性、軽量性などの観点から、特に好適に用いることができる。
なお、本発明においては、本発明に係る保護フィルムが、前記一般式(1)で表わされる繰り返し単位構造を有する樹脂を25〜85質量%含有し、重量平均分子量(Mw)が5,000〜15,000のスチレン系化合物を15〜70質量%含有し、フィルム幅手方向の延伸倍率と、搬送方向の延伸倍率の合計が50%以上である態様とすることが好ましい。
〈スチレン系化合物を含有する樹脂〉
本発明において用いられるスチレン系化合物を含有する樹脂は、スチレン或いはスチレン誘導体の単独重合体;スチレン或いはスチレン誘導体と他のモノマーとの共重合体;スチレン或いはスチレン誘導体と他のモノマーから得られるグラフト共重合体;及びこれらの重合対の混合物に大別することができる。
スチレン或いはその誘導体の単独重合体の例としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、o−ニトロスチレン、p−アミノスチレン、p−カルボキシルスチレン、p−フェニルスチレン及び2,5−ジクロロスチレンの単独重合体を挙げることができる。
スチレン或いはスチレン誘導体と他のモノマーとの共重合体の例としては、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/メタクリロニトリル共重合体、スチレン/メタクリル酸メチル共重合体、スチレン/メタクリル酸エチル共重合体、スチレン/α−クロロアクリロニトリル共重合体、スチレン/アクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリル酸エチル共重合体、スチレン/アクリル酸ブチル共重合体、スチレン/アクリル酸共重合体、スチレン/メタクリル酸共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/イソプレン共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体、スチレン/イタコン酸共重合体、スチレン/ビニルカルバゾール共重合体、スチレン/N−フェニルアクリルアミド共重合体、スチレン/ビニルピリジン共重合体、スチレン/ビニルナフタレン共重合体、α−メチルスチレン/アクリロニトリル共重合体、α−メチルスチレン/メタクリロニトリル共重合体、α−メチルスチレン/酢酸ビニル共重合体、スチレン/α−メチルスチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/α−メチルスチレン/メチルメタクリレート共重合体、及びスチレン/スチレン誘導体共重合体を挙げることができる。
上記スチレン系化合物を含有する樹脂のうち、特に相溶性の観点から、ポリスチレン、ポリスチレンと無水マレイン酸との共重合体が好ましい。
〈その他の樹脂〉
本発明に係る保護フィルム乃至位相差フィルムを構成する樹脂としては、環状オレフィン樹脂以外に、アクリロニトリル系樹脂、メチルメタクリレート系樹脂、或いはこれらの多元(二次元、三次元等)共重合体をブレンドしても良い。
〈各種添加剤〉
本発明に用いる環状オレフィン樹脂には、荷重たわみ温度調整剤の他に、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤などの公知の添加剤を発明の効果が損なわれない範囲で添加してもよい。
(保護フィルムの特性)
本発明に係る保護フィルムは、種々の目的に応じて光学特性を変化させることができるが、偏光子の少なくとも片側に接着される保護フィルムは、下記関係式(I)〜(IV)式を満たすことを特徴とする。
関係式(I):0.90≦Rth(480)/Rth(630)<Re(480)/Re(630)≦0.99
関係式(II):40≦Re(589)≦120
関係式(III):100≦Rth(589)≦300
関係式(IV):0.3≦Re(589)/Rth(589)≦0.7
〔Re(480)、Re(589)、Re(630)は、それぞれ波長480nm,589nm,630nmにおけるReを表す。Rth(480)、Rth(589)、Rth(630)は、それぞれ波長480nm,589nm,630nmにおけるRthを表す。但し、Re及びRthは、それぞれ次式で表される。
Re=(nx−ny)×d,Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
上式中、nxはフィルム面内の遅相軸方向の屈折率であり、nyはフィルム面内の進相軸方向の屈折率であり、nzはフィルム厚み方向の屈折率であり、dはフィルムの厚さである。〕
本発明に係る上記関係式を満たす当該保護フィルムは、1mm厚換算での全光線透過率が80%以上であることが好ましい。さらに好ましくは、全光線透過率が90%以上である。また、当該保護フィルムは、1mm厚でのヘイズが0.3%以下であることが好ましい。さらに好ましくは、ヘイズが0.2%以下である。
上記関係式を満たす保護フィルム(位相差フィルム)は面内リターデーションRe及び厚さ方向リターデーションRthの値はディスプレイの設計によって異なるが、Reで40〜120nm、Rthで100〜300nm程度の範囲から適宜選択される。
なお、本願において、「Re」は、フィルムの遅相軸方向の屈折率nx、遅相軸に面内で直交する方向の屈折率ny、及び厚み方向の屈折率nz、フィルムの平均厚みdとしたときに、(nx−ny)×dで定義される値であり、「Rth」は、((nx+ny)/2−nz)×dで定義される値である。
本発明に係る保護フィルムの平均厚さは、機械的強度などの観点から、好ましくは20〜100μm、さらに好ましくは30〜90μm、特に好ましくは35〜85μmである。また、厚み変動は、この長手方向及び幅方向にわたって前記平均厚さの±3%以内であることが好ましい。
本発明に係る保護フィルムの残留揮発性成分の含有量は特に制約されないが、好ましくは0.1質量%以下、より好ましくは0.05質量%以下、さらに好ましくは0.02質量%以下である。残留揮発性成分の含有量が0.1質量%を超えると、経時的に本発明に係る保護フィルムの光学特性が変化するおそれがある。揮発性成分の含有量を上記範囲にすることにより、寸法安定性が向上し、延伸ポリオレフィンフィルムのReやRthの経時変化を小さくすることができる。さらには本発明に係る保護フィルムを備える偏光板や液晶表示装置の劣化を抑制でき、長期的にディスプレイの表示を安定で良好に保つことができる。
揮発性成分は、本発明に係る保護フィルムに微量含まれる分子量200以下の物質であり、例えば、残留単量体や溶媒などが挙げられる。揮発性成分の含有量は、分子量200以下の物質の合計として、本発明に係る保護フィルムをガスクロマトグラフィーにより分析することにより定量することができる。
本発明に係る保護フィルムの飽和吸水率は好ましくは0.20質量%以下、さらに好ましくは0.10質量%以下、特に好ましくは0.05質量%以下である。
飽和吸水率が上記範囲であると、本発明に係る保護フィルムのReやRthの経時変化を小さくすることができ、さらには本発明に係る保護フィルムを備える偏光板や液晶表示装置の劣化を抑制でき、長期的にディスプレイの表示を安定で良好に保つことができる。
飽和吸水率は、試験片を一定温度の水中に一定時間、浸漬し、増加した質量の浸漬前の試験片質量に対する百分率で表される値である。通常は、23℃の水中に24時間、浸漬して測定される。
本発明に係る保護フィルムは、Reのバラツキが5nm以内、好ましくは3nm以内、さらに好ましくは2nm以内である。Reのバラツキを、上記範囲にすることにより、液晶表示装置用の位相差フィルムとして用いた場合に表示品質を良好なものにすることが可能になる。ここで、Reのバラツキは、光入射角0°(入射光線と本発明に係る保護フィルム表面が直交する状態)の時のReをフィルムの幅方向に測定したときの、そのReの最大値と最小値との差である。
本発明に係る保護フィルムは、90℃の条件下に120時間曝した際の下記式で表される値(ΔRe)が2以下であることが好ましい。
ΔRe=100×[Re(処理前)−Re(処理後)]/Re(処理前)
(なお、Re(処理前)とは、90℃の条件下に120時間曝す前の面内リターデーションを任意の場所で5点測定したものの平均値である。Re(処理後)とは、90℃の条件下に120時間曝した後の面内リターデーションを任意の場所で5点測定したものの平均値である。)
ΔReが2を超えるフィルムを、表示装置に用いた場合には、高温域で表示画面に視認方向による色味変化が大きく生ずるおそれがある。
本発明に係る保護フィルムは長尺状であることが好ましい。長尺状とは、フィルムの幅方向に対し少なくとも10倍程度以上の長さを有するものを言い、好ましくは20倍もしくはそれ以上の長さを有し、具体的にはロール状に巻回されて保管または運搬される程度の長さを有するものを言う。
(保護フィルム乃至位相差フィルムの製造方法)
本発明において、保護フィルム、及び保護フィルムとして用いる位相差フィルムを製造する方法としては、特に制限はなく、例えば、溶融押出法や加熱溶融成形法や溶液流延法などの従来公知の方法が挙げられる。中でも、溶剤を使用しない溶融押出法の方が、残留揮発成分量を効率よく低減させることができ、地球環境や作業環境の観点、及び製造効率に優れる観点から好ましい。
溶融押出法としては、ダイスを用いるインフレーション法等が挙げられるが、生産性や厚さ精度に優れる点でTダイを用いる方法が好ましい。
加熱溶融成形法は、更に詳細に、押し出し成形法、プレス成形法、インフレーション成形法、射出成形法、ブロー成形法、延伸成形法などに分類できる。これらの方法の中でも、機械強度、表面精度等に優れたフィルムを得るためには、押し出し成形法、インフレーション成形法、及びプレス成形法が好ましく、押し出し成形法が最も好ましい。成形条件は、使用目的や成形方法により適宜選択されるが、加熱溶融成形法による場合は、シリンダー温度が、通常150〜400℃、好ましくは200〜350℃、より好ましくは230〜330℃の範囲で適宜設定される。樹脂温度が過度に低いと流動性が悪化し、フィルムにヒケやひずみを生じ、樹脂温度が過度に高いと樹脂の熱分解によるボイド等が発生したり、フィルムが黄変するなどの成形不良が発生するおそれがある。成形時のフィルムの厚みは、通常40〜300μm、好ましくは50〜200μm、より好ましくは60〜100μmの範囲である。厚みが薄過ぎる場合は、延伸などの後加工が困難となり、厚過ぎる場合はカールが発生したり生産性が低下する。
溶液流延法により作製する場合は、環状オレフィン樹脂及び添加剤を溶剤に溶解させてドープを調製する工程、ドープを無限に移行する無端の金属支持体上に流延する工程、流延したドープをウェブとして乾燥する工程、金属支持体から剥離する工程、延伸または幅保持する工程、更に乾燥する工程、仕上がったフィルムを巻取る工程により行われる。
ドープを調製する工程について述べる。ドープ中の樹脂の濃度は、濃い方が金属支持体に流延した後の乾燥負荷が低減出来て好ましいが、樹脂の濃度が濃過ぎると濾過時の負荷が増えて、濾過精度が悪くなる。これらを両立する濃度としては、10〜45質量%が好ましく、更に好ましくは、15〜35質量%である。
ドープで用いられる溶剤は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。溶剤の種類は、メチレンクロライド等の有機ハロゲン化合物やジオキソラン類、アセトン、トルエン、THF、シクロヘキサン、酢酸メチル、アセト酢酸メチル等が挙げられるが、安全性の面からメチレンクロライドまたは酢酸メチルが挙げられる。また上記溶剤と、メタノール、エタノール、n−ブタノール等のいわゆる貧溶媒とを合わせて用いても良い。
流延(キャスト)工程における金属支持体は、表面を鏡面仕上げしたものが好ましく、金属支持体としては、ステンレススティールベルト若しくは鋳物で表面をメッキ仕上げしたドラムが好ましく用いられる。キャストの幅は1〜4mとすることが出来る。流延工程の金属支持体の表面温度は−50℃〜溶剤の沸点未満の温度で、温度が高い方がウェブの乾燥速度が速く出来るので好ましいが、余り高過ぎるとウェブが発泡したり、平面性が劣化する場合がある。好ましい支持体温度は0〜40℃であり、5〜30℃が更に好ましい。或いは、冷却することによってウェブをゲル化させて残留溶媒を多く含んだ状態でドラムから剥離することも好ましい方法である。金属支持体の温度を制御する方法は特に制限されないが、温風または冷風を吹きかける方法や、温水を金属支持体の裏側に接触させる方法がある。温水を用いる方が熱の伝達が効率的に行われるため、金属支持体の温度が一定になるまでの時間が短く好ましい。温風を用いる場合は目的の温度よりも高い温度の風を使う場合がある。
フィルムが良好な平面性を示すためには、金属支持体からウェブを剥離する際の残留溶媒量は10〜150質量%が好ましく、更に好ましくは20〜40質量%または60〜130質量%であり、特に好ましくは、20〜30質量%または70〜120質量%である。
本発明においては、残留溶媒量は下記式で定義される。
残留溶媒量(質量%)={(M−N)/N}×100
尚、Mはウェブまたはフィルムを製造中または製造後の任意の時点で採取した試料の質量で、NはMを120℃で1時間の加熱後の質量である。
また、フィルムの乾燥工程においては、ウェブを金属支持体より剥離し、更に乾燥し、残留溶媒量を1質量%以下にすることが好ましく、更に好ましくは0.1質量%以下であり、特に好ましくは0〜0.01質量%以下である。
フィルム乾燥工程では一般にロール乾燥方式(上下に配置した多数のロールをウェブを交互に通し乾燥させる方式)やテンター方式でウェブを搬送させながら乾燥する方式が採られる。
本発明に係る保護フィルムを作製するためには、金属支持体より剥離した直後のウェブの残留溶剤量の多いところで搬送方向(縦方向)に延伸し、更にウェブの両端をクリップ等で把持するテンター方式で幅方向(横方向)に延伸を行うことが特に好ましい。
剥離直後に縦方向に延伸するために、剥離張力を210N/m以上で剥離することが好ましく、特に好ましくは220〜300N/mである。
ウェブを乾燥させる手段は特に制限なく、一般的に熱風、赤外線、加熱ロール、マイクロ波等で行うことが出来るが、簡便さの点で熱風で行うことが好ましい。
ウェブの乾燥工程における乾燥温度は40〜200℃で段階的に高くしていくことが好ましく、50〜140℃の範囲で行うことが寸法安定性を良くするため更に好ましい。
本発明に係る保護フィルムの幅は1.4m以上が生産性の点から好ましい。より好ましくは1.4〜3mの範囲である。本発明によれば、1.4m以上の幅広のフィルムを用いても、ムラのない位相差フィルム(光学フィルム)を形成することができる。
本発明に係る環状オレフィン樹脂を本発明に係る保護フィルムに適用するには、シートを少なくとも一軸方向に延伸することが好ましく、より好ましくは幅方向に延伸することである。尚、実質的な一軸延伸、例えば、分子の配向に影響のない範囲で延伸した後、分子を配向させるべく一軸方向に延伸する二軸延伸であってもよい。好ましくは二軸延伸であり、延伸するにはテンター装置等を用いることが好ましい。
延伸倍率は1.1〜10倍、好ましくは1.2〜8倍であることが好ましい。延伸倍率が低過ぎると平面性が劣化したり所望の光学性能が発現しなかったり、高過ぎると破断することもある。
延伸は、通常、シートを構成する樹脂のTg〜Tg+50℃、好ましくはTg〜Tg+40℃の温度範囲で行われる。延伸温度が低過ぎると破断し、高過ぎると分子配向しないため、平面性の劣化や所望の光学性能が得られない。
この様にして得たフィルムは、延伸により分子が配向されて、所望の大きさのリターデーションを持たせることができる。
本発明に係る保護フィルムの表面には、必要に応じて表面処理を行うことができる。表面処理する方法としては、グロー放電処理、コロナ放電処理、紫外線処理、火炎処理などが挙げられる。表面処理することにより、例えば偏光板保護フィルムとして用いる際に偏光子との接着性を改善することができる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(分子量測定)
重量平均分子量の測定は、高速液体クロマトグラフィーを用いて測定した。
測定条件は以下の通りである。
溶媒:メチレンクロライド
カラム:Shodex K806,K805,K803G(昭和電工(株)製を3本接続して使用した)
カラム温度:25℃
試料濃度:0.1質量%
検出器:RI Model 504(GLサイエンス社製)
ポンプ:L6000(日立製作所(株)製)
流量:1.0ml/min
校正曲線:標準ポリスチレンSTK standard ポリスチレン(東ソー(株)製)Mw=1000000〜500迄の13サンプルによる校正曲線を使用した。13サンプルは、ほぼ等間隔に用いる。
(ガラス転位温度測定)
セイコーインスツルメンツ(株)製DSC−6600を用い、サンプル質量10mg、昇温度速度10℃/minにて測定を行った。
<樹脂N1の合成>
エチレン雰囲気下、容量1.6lのオートクレーブにノルボルネン濃度が20mol/lで、総液量が640mlとなるようにトルエンとフェニルノルボルネン−トルエン溶液を入れた。メチルアルミノキサン(アルベマール社製、MAO20%トルエン溶液)をAl基準で5.88mmol、メチレン(シクロペンタジエニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド1.5μmolを添加し、エチレンを導入して圧力を0.2MPaに保持しながら、80℃で60分間反応させた。
反応終了後、放冷しながらエチレンを脱圧し、系内を窒素で置換した。その後、吸着水分量を10質量%に調整したシリカ(富士シリシア社製、グレード:G−3粒径:50μm)を3.0g加えて1時間反応させた。その反応液を濾紙(5C、90mm)とセライト(和光純薬工業社)をセットした加圧ろ過器(アドバンテック東洋株式会社、型式KST−90−UH)に入れ、窒素で加圧ろ過して重合液を回収した。その重合液を5倍量のアセトン中に少量ずつ滴下して析出させ、脂環式構造を有する重合体樹脂C1を得た。C1の重量平均分子量は142,000であり、またガラス転移温度は150℃であった。
<樹脂N2の合成>
精製トルエン330質量部とノルボルネンカルボン酸メチルエステル100質量部及びブチルノルボルネン98質量部を反応釜に投入した。次いでトルエン45質量部中に溶解したパラジウム(II)アセチルアセトネート0.04質量部、トリシクロヘキシルフォスフィン0.04質量部、及び25質量部のメチレンクロライドに溶解したジメチルアルミニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸塩0.2質量部を反応釜に投入した。90℃で攪拌しながら18時間反応させた。反応終了後、過剰のエタノール中に反応混合物を投入し、重合物沈殿を生成させた。沈殿を精製し得られた重合体(P−2)を真空乾燥で65℃24時間乾燥した。
<樹脂N3>
ARTON(G7810)(JSR社製)
<樹脂N4>
ZEONOR(1420R)(日本ゼオン社製)
〈スチレン−無水マレイン酸の共重合体の合成方法〉
特表2002−506895号公報を参照にして、表1に示す分子量を持つスチレン−無水マレイン酸共重合体(S1〜S8)を合成した。
〈スチレンオリゴマー〉
ハイマーST−95、ハイマーST−120、ハイマーSB−103(三洋化成社製)
(保護フィルムF1の作製)
上記作製したノルボルネン系樹脂N1と、スチレン系化合物含有樹脂S1とを50:50の割合で混ぜ、空気を流通させた熱風乾燥機を用いて70℃で2時間乾燥して水分を除去した。その後、65mmφのスクリューを備えた樹脂溶融混練機を有するTダイ式フィルム溶融押し出し成形機(Tダイ幅500mm)を使用し、溶融樹脂温度240℃、Tダイ温度240℃の成形条件にて、成形した。搬送方向に20%、幅手に35%の割合で延伸して保護フィルム(位相差フィルム)F1を得た。なおF1のTgは141℃であった。
また、表1に示したように、ノルボルネン系樹脂とスチレン系樹脂の種類、添加量を表1のように変えて、保護フィルムF1の作製方法と同様にして、保護フィルムF2〜21、26〜27を作製した。
(保護フィルムF22〜F25、F34〜38の作製)
(F22用ドープ組成物)
ARTON−G7810 50質量部
スチレン系化合物ST−95 50質量部
メチレンクロライド 250質量部
エタノール 10質量部
上記組成にて、市販の樹脂ARTON−G7810(JSR社製)とスチレン系化合物ST−95とを溶媒に溶解させドープを作製した。次に、ドープ組成物を濾過した後、ベルト流延装置を用い、ステンレスバンド支持体上に均一に流延した。その後、剥離可能な範囲まで乾燥させた後、ステンレスバンド支持体上からドープを剥離した。
次にテンターにて幅方向に36%延伸しながら120℃で乾燥させた後、幅保持を解放して、多数のロールで搬送させながら120℃で乾燥させた後、さらに135℃の乾燥ゾーンで乾燥を終了させ、全搬送工程にて20%延伸して保護フィルムF22を得た。
なお、上記の保護フィルムF22の作製方法において、メチレンクロライド及びエタノールは変えず、樹脂に対するスチレン系化合物の比率のみを変えて各種ドープを作製し、それらを用いて保護フィルムF23〜F25、及びF34〜38を保護フィルムF22と同様にして作製した。
(保護フィルムF28〜F33の作製)
次に、下記組成にて各種ドープ組成物を表1に示した条件に従い上記と同様にメチレンクロライド及びエタノールは変えず、樹脂に対するスチレン系化合物の比率のみを変えて各種ドープを作製し、上記と同様な方法で保護フィルム28〜33を作製した。
(F28用ドープ組成物)
セルロースアセテートプロピオネート(アセチル基の置換度1.6、プロピオニル基の置換度0.9) 100質量部
スチレン系化合物ST−95 10質量部
メチレンクロライド 440質量部
エタノール 40質量部
以上の方法によって作製した保護フィルムF1〜F38の内容を表1に示す。
Figure 2009025442
〈評価〉
(リターデーションの測定)
自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測機器(株)製)を用いて、23℃、55%RHの環境下24時間放置したフィルムにおいて、同環境下、波長が589nmにおけるフィルムのリターデーション測定を行った。アッベ屈折率計で測定したフィルム構成材料の平均屈折率と膜厚dを入力し、面内リターデーション(Re)及び厚み方向のリターデーション(Rth)の値を得た。また、上記装置によって3次元屈折率nx、ny、nzの値が算出される。
式(i) Re=(nx−ny)×d
式(ii) Rth=((nx+ny)/2−nz)×d
(式中、フィルム面内の遅相軸方向の屈折率をnx、面内で遅相軸に直交する方向の屈折率をny、厚み方向の屈折率をnz、dは各々の厚み(nm)を表す。)
次いで、測定波長を480nm、630nmに変えて、該当波長のリターデーション値Re(480)、Re(630)、Rth(480)、Rth(630)の値を得、Re(480)/Re(630)及び、Rth(480)/Rth(630)を求めた。結果を表2に示した。
(リターデーションムラの測定)
上記作製したフィルムの面内リターデーション(Re)を任意の場所5点で測定し、その平均値を求めた。
(リターデーション耐久性の測定)
上記作製したフィルムF1〜F38を90℃の条件下に120時間曝し、処理前と処理後の面内リターデーションを任意の場所5点で測定し平均をして、その変化量(ΔRe)の平均値を求めた。
(ヘイズ測定)
上記作製した保護フィルムF1〜F38のヘイズを、ヘーズメーターNDH2000(日本電色工業社製)を用いて測定した。
〈偏光板の作製〉
(偏光板H1〜H38の作製)
厚さ120μmのポリビニルアルコールフィルムを、沃素1kg、ホウ酸4kgを含む水溶液100kgに浸漬し50℃で6倍に延伸して膜厚25μmの偏光子を作った。
上記作製した保護フィルムF1〜F38と、上記作製した偏光子とを、調製したプライマー溶液を介して接着した。もう一方には40℃の2.5mol/L水酸化ナトリウム水溶液にて鹸化処理を施した4UY(コニカミノルタオプト(株)製)を、全鹸化型ポリビニルアルコール5%水溶液を粘着剤として貼り合わせ乾燥させて、偏光板1〜38を作製した。また、偏光子の両面を4UYにて貼合した偏光板も作製した。
〈液晶表示装置の作製〉
視野角測定を行う液晶パネルを以下のようにして作製し、液晶表示装置としての特性を評価した。
SONY製20型ディスプレイKLV−20AP2の予め貼合されていた液晶セルの両側の偏光板を剥がして、上記作製した偏光板H1〜38を、作製したフィルムと液晶セルとが貼り合わさるようにそれぞれ貼合した。その際、偏光板の貼合の向きは、予め貼合されていた偏光板と同一の方向に吸収軸が向くように行い、液晶表示装置1〜38を作製した。
なお、表3において、使用枚数が2と表記したものに関しては上記方法で、1と表記したものは、視認者側に本実験にて作製したフィルムを用いた偏光板、BL側に4UYを両面に貼合した偏光板で表示装置を作製した。
(視野角及び視野角変動)
上記のようにして作製した液晶表示装置1〜38を用いて、下記の評価を行った。すなわち、23℃、55%RHの環境で、ELDIM社製EZ−Contrast160Dを用いて液晶表示装置の視野角測定を行った。続いて上記偏光板を90℃の環境下で120時間処理したものを同様に測定し、下記基準で4段階評価した。
〈視野角〉
◎:視野角が非常に広い
○:視野角が広い
△:視野角が狭い
×:視野角が非常に狭い
〈視野角変動〉
◎:視野角変動がない
○:視野角変動が僅かに認められる
△:視野角変動が認められる
×:視野角変動が非常に大きい
(カラーシフト)
上記記載の視野角評価と同様に偏光板を貼り付け、液晶表示装置1〜38を作製した。次に、ディスプレイを黒表示にし、斜め45°の角度から観察した際の色変化を下記基準で評価した。
◎:色変化が全くない
○:色変化が僅かに認められる
×:色変化が非常に大きい
上記の測定及び評価結果をまとめて表2及び表3に示す。
Figure 2009025442
Figure 2009025442
表2及び表3に示した結果から明らかなように、本発明に係る保護フィルム(位相差フィルム)は、環状オレフィン樹脂の優れた耐熱性、耐湿性等の特性を損なわずに優れた延伸適性を有し、高温下における光学特性の変化が小さく改良されていることが分かる。また、上記の製造方法から、本発明に係る保護フィルムは、従来の設備で作製可能であることが分かる。
更には、本発明に係る保護フィルムを用いることにより視野角変動及び色変化(カラーシフト)が殆ど無い優れた偏光板及び液晶表示装置を提供することができることが分かる。すなわち、環状オレフィン樹脂の優れた耐熱性、耐湿性、低光弾性係数を損なわずに、逆波長分散特性を持たせた透明な保護フィルムであって、従来の設備で作製可能である保護フィルムを用いた偏光板及び液晶表示装置を提供することができることが分かる。

Claims (3)

  1. 偏光子の少なくとも片側に、下記関係式(I)〜(IV)を満たす保護フィルムが接着されていることを特徴とする偏光板。
    関係式(I):0.90≦Rth(480)/Rth(630)<Re(480)/Re(630)≦0.99
    関係式(II):40≦Re(589)≦120
    関係式(III):100≦Rth(589)≦300
    関係式(IV):0.3≦Re(589)/Rth(589)≦0.7
    〔Re(480)、Re(589)、Re(630)は、それぞれ波長480nm,589nm,630nmにおけるReを表す。Rth(480)、Rth(589)、Rth(630)は、それぞれ波長480nm,589nm,630nmにおけるRthを表す。但し、Re及びRthは、それぞれ次式で表される。
    Re=(nx−ny)×d,Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
    上式中、nxはフィルム面内の遅相軸方向の屈折率であり、nyはフィルム面内の進相軸方向の屈折率であり、nzはフィルム厚み方向の屈折率であり、dはフィルムの厚さである。〕
  2. 前記保護フィルムが、重量平均分子量(Mw)が5,000〜15,000のスチレン系化合物を15〜70質量%含有する下記一般式(1)で表わされる繰り返し単位構造を有する樹脂からなり、フィルム幅手方向の延伸倍率と、搬送方向の延伸倍率の合計が50%以上であることを特徴とする請求項1に記載の偏光板。
    Figure 2009025442
    〔式中、l、mは0又は1以上の整数であり、nは0又は1である。X1はビニレン基又はエチレン基を表す。R1、R2、R3及びR4は、それぞれ炭素原子数1〜30の炭化水素基、又は極性基を表し、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、窒素原子、イオウ原子又はケイ素原子を含む連結基を有していてもよい。〕
  3. 観察者側の偏光子、保護フィルム、及び液晶セル、バックライト側の保護フィルム及び偏光子がこの順番に配置された液晶表示装置であって、請求項1又は2に記載の偏光板を用いたことを特徴とする液晶表示装置。
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