JP2008030910A - シート材給紙装置及び画像形成装置 - Google Patents

シート材給紙装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】引き戻し爪部材が引き戻し動作を行うときに、給送されたシート材に接触して平面性を損ね、搬送精度を低下させる。
【解決手段】給紙指令で給紙モータ12の駆動を開始し、給紙クラッチ7の1回目の操作を行うことで給紙コロ2及び底板動作カム5が回転し、底板3上に積載されたシート材1の最上面のシート材1が給紙コロ2に当接して最上面のシート材1が1枚分離されながら給送され、給紙クラッチ7が半ターンで停止するので、給紙コロ2も停止する。その後、給紙されたシート材10の後端が引き戻し爪部材4の移動範囲を通過した後のタイミングで、給紙クラッチ7を駆動する(2回目の操作)ことによって残りの半ターン分の回転が行われて、底板動作カム5が底板2を押し下げ、これに連動して引き戻し爪部材4も積載されたシート材1の先端を引き戻す動作をする。
【選択図】図9

Description

本発明はシート材給紙装置及び画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、これらの複合機等の画像形成装置として、例えば液体吐出装置を用いた画像形成装置が知られている。このような画像形成装置は、記録液の液滴を吐出する液体吐出ヘッドを記録ヘッドに用いて、シート材である用紙(材質を紙に限定するものではなく、媒体、被記録媒体、記録媒体、転写紙、転写材、被記録材、記録紙などとも称されるものを含む意味である。)に記録液としてのインク滴を吐出して画像を記録(画像形成、印写、印字、印刷なども同義語である。記録は、文字、図形などの意味のある画像に限らず、パターンなどの意味のない画像を形成する場合を含む。)を行なうものであり、例えばインクジェット記録装置が知られている。また、電子写真方式の画像形成装置も知られている。
このような画像形成装置において、シート材を給送するシート材給紙装置として、積載されるシート材の最上面のシート材を一枚ずつ分離給送する給紙コロと、積載されるシート材を下方から支持し、少なくとも給送側が上昇して最上面のシート材を前記給紙コロに当接させる底板と、この底板が下降するときに積載されたシート材の先端を揃え引き戻す引き戻し爪部材と、給紙コロとともに回転して底板を押し下げる底板動作カムと、給紙コロに対する駆動力を断続する、1回転で駆動力の伝達が切れる1ターンクラッチから構成された給紙クラッチとを備えたものがある。この場合、引き戻し爪部材は、給紙分離部を越えて連送気味のシート材を再び積載したシート材の位置まで引き戻す役割を果たしている。
なお、1ターンクラッチについては例えば特許文献1に記載されているようなものがある。
特開2001−304296号公報
その他、シート材給紙装置としては、特許文献2に記載されているように、フイードローラと重送防止ローラが圧接される分離ニツプ部の下流の用紙搬送路から退避した退避位置から移動して、分離された用紙と、その上にあって、分離ニツプ部に停留する用紙の間に先端部が挿入して、停留する用紙を前記分離ニツプ部の上流側に押し戻す用紙戻し手段を備えたものがある。
特開平05−147831号公報
また、特許文献3に記載されているように、手差しトレイにステッピングモータを組込み、このステッピングモータで給紙ローラを回転させる。また、給紙ローラがワンウェイクラッチを介して固定された回転軸に中板押下カムもワンウェイクラッチを介して固定しておき、中板を給紙ローラから遠ざけるようにしたものがある。
特開2002−187630号公報
また、特許文献4に記載されているように、給紙ローラとの間の分離位置で用紙を一枚づつ分離し給紙後所定時間経過すると給紙ローラから離間する分離手段が給紙ローラから離間する際、分離手段より用紙の搬送方向下流側の搬送路上に突出して搬送中の用紙より後続の用紙の先端を押えるレバーを備えたものがある。
特開2003−963677号公報
また、特許文献5に記載されているように、積載された記録紙と対向する位置に回動自在に設けられ、給紙待機中に積載された記録紙を記録紙積載手段方向へ押圧する押圧板を備えたものがある。
特開平11−199078号公報
上述したように、給紙コロが1ターンして、給紙分離と、シート材を積載する底板の下降と引き戻し爪部材の動作を実施するシート材給紙装置にあっては、引き戻し爪部材は給紙分離部を越えて連送気味のシート材を再び積載したシート材の位置まで引き戻す役割を果たしているため、引き戻し爪部材がシート材を引き戻す動作を行うときには、シート材の給送経路上に飛び出した状態となる必要がある。
そのため、引き戻し爪部材による引き戻し動作が行われるときに、給送したシート材の後端部が引き戻し爪部材の移動範囲内に残っているときには、給送されるシート材に引き戻し爪部材が接触して、シート材を曲げるなどして平面性を損ね、給送されたシート材自体抵抗力となり、シート材の搬送精度を低下させるという課題を生じている。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、シート材の平面性を損なうことなく安定した搬送精度でシート材を給送することができるシート材給紙装置及びこのシート材給紙装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係るシート材給紙装置は、積載されるシート材の最上面のシート材を一枚ずつ分離給送する給紙コロと、積載されるシート材を下方から支持し、少なくとも給送側が上昇して最上面のシート材を給紙コロに当接させる底板と、この底板が下降するときに積載されたシート材の先端を揃え引き戻す引き戻し爪部材と、給紙コロとともに回転して底板を押し下げる底板動作カムと、給紙コロに対する駆動力を断続する、1回転で駆動力の伝達が切れる1ターンクラッチから構成された給紙クラッチとを備え、給紙クラッチが所定量ターンすることで給紙コロがシート材を給送し、更に給紙クラッチが残り量ターンすることで底板が押し下げられる構成とした。
ここで、給紙クラッチを構成する1ターンクラッチは、駆動伝達力を切るための引っかけ爪が1周当たり2個設けられ、2回の操作で1ターンする構成であり、1回目のクラッチ操作でシート材を給送し、2回目のクラッチ操作で底板を下げて戻し爪部材を動作させる構成とできる。
本発明に係るシート材給紙装置は、積載されるシート材の最上面のシート材を一枚ずつ分離給送する給紙コロと、積載されるシート材を下方から支持し、少なくとも給送側が上昇して最上面のシート材を給紙コロに当接させる底板と、この底板が下降するときに積載されたシート材の先端を揃え引き戻す引き戻し爪部材と、給紙コロとともに回転して底板を押し下げる底板動作カムと、給紙コロに対する駆動力を断続する断続自在の給紙クラッチとを備え、給紙クラッチの1回目の操作で給紙コロがシート材を給送し、2回目の操作で底板が押し下げられる構成とした。
これらのシート材給紙装置において、給紙クラッチの1回目の操作は給紙指令に基づいて行われ、2回目の操作はシート材の後端がこのシート材給紙装置を抜けたときに行われる構成とできる。また、シート材給送経路の給紙分離部より下流側にシート材の有無を検出する手段を備え、この手段の検出結果に基づいて給紙クラッチの2回目の操作を行う構成とできる。
本発明に係るシート材給紙装置は、積載されるシート材の最上面のシート材を一枚ずつ分離給送する給紙コロと、積載されるシート材を下方から支持し、少なくとも給送側が上昇して最上面のシート材を給紙コロに当接させる底板と、この底板が下降するときに積載されたシート材の先端を揃え引き戻す引き戻し爪部材と、給紙コロとともに回転して底板を押し下げる底板動作カムと、給紙コロに対する駆動力を断続する、1回転で駆動力の伝達が切れる1ターンクラッチから構成された給紙クラッチとを備え、給紙クラッチが1ターンすることで給紙コロが所定量回転してシート材を給送し、更に給紙クラッチが1ターンすることで給紙コロが残量回転して底板動作カムで底板が押し下げられる構成とした。
本発明に係る画像形成装置は、本発明に係るいずれかのシート材給紙装置を備えている構成とした。ここで、シート材を間歇送りして画像形成する構成とできる。
本発明に係るシート材給紙装置によれば、1ターンクラッチで構成される給紙クラッチが所定量ターンすることで給紙コロがシート材を給送し、更に給紙クラッチが残り量ターンすることで底板が押し下げられる構成としたので、分離給紙したシート材の後端部が引き戻し爪部材の移動範囲から外れた後に底板を下げて引き戻し爪部材による引き戻し動作を行わせることができ、シート材の平面性を損なうことなく、搬送精度を低下させることなく、安定してシート材を給紙することができる。
本発明に係るシート材給紙装置によれば、断続自在の給紙クラッチの1回目の操作で給紙コロがシート材を給送し、2回目の操作で底板が押し下げられる構成としたので、分離給紙したシート材の後端部が引き戻し爪部材の移動範囲から外れた後に底板を下げて引き戻し爪部材による引き戻し動作を行わせることができ、シート材の平面性を損なうことなく、搬送精度を低下させることなく、安定してシート材を給紙することができる。
本発明に係るシート材給紙装置によれば、1ターンクラッチで構成される給紙クラッチが1ターンすることで給紙コロが所定量回転してシート材を給送し、更に給紙クラッチが1ターンすることで給紙コロが残量回転して底板動作カムで底板が押し下げられる構成としたので、分離給紙したシート材の後端部が引き戻し爪部材の移動範囲から外れた後に底板を下げて引き戻し爪部材による引き戻し動作を行わせることができ、シート材の平面性を損なうことなく、搬送精度を低下させることなく、安定してシート材を給紙することができる。
本発明に係る画像形成装置によれば、本発明に係るシート材給紙装置を備えているので、シート材の平面性が損なわれず、搬送精度の低下もないので、高品質画像を形成することができる。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。まず、本発明に係るシート材給紙装置の第1実施形態について図1及び図2を参照して説明する。なお、図1は同実施形態の構成説明図、図2は図1の側面説明図である。
このシート材給紙装置は、積載されるシート材1の最上面のシート材を一枚ずつ分離給送する給紙コロ2と、積載されるシート材1を下方から支持し、少なくとも給送側が上昇して最上面のシート材を給紙コロに当接させる底板3と、この底板3が下降するときに積載されたシート材の先端を揃え引き戻す引き戻し爪部材4と、給紙コロ2とともに回転して底板3を押し下げる底板動作カム5と、底板動作カム5で駆動される底板3に設けたカム受け台6と、給紙コロ3に対する駆動力を断続する、1回転で駆動力の伝達が切れる1ターンクラッチから構成された給紙クラッチ7とを備えている。
ここで、給紙コロ2と底板動作カム5とは同じ駆動軸11上に固定され、この駆動軸11は給紙クラッチ7を介して駆動源である給紙モータ12からモータギヤ13を経て駆動力が伝達されて回転する。なお、駆動軸11は図示しない側板で保持されている。
また、給紙コロ2でシート材を給送するときに給紙コロ2に対向する、分離圧ばね15で付勢された分離パッド16を配置している。これらの給紙コロ2と分離パッド16で分離給送部17を構成する。この分離給送部17の下流側に形成される給送経路(搬送径路)18の下流側にはシート材を搬送する搬送ローラ対19が配置され、この搬送ローラ対19は給紙モータ12で回転駆動される。
また、底板3の底面側には底板3を上昇方向に付勢する底板上昇用ばね21が配置されている。引き戻し爪部材4は軸部22で揺動可能に配置され、底板3の底面に係合する係合部4aと、シート材を引き戻す爪部4bとを有し、引っ張りばね25で底板3の底面に係合部4aが係合する状態が保持されるようにしている。
次に、1ターンクラッチ(給紙クラッチ)7について図3ないし図7を参照して説明する。なお、図3はクラッチの正面説明図、図4は同じく側面説明図、図5は動作の説明に供する正面説明図、図6は同じく側面説明図、図7は同じく正面説明図である。
給紙クラッチ7は、駆動受けギヤ31と、駆動伝達ギヤ32と、駆動伝達スプリング33とを備え、駆動受けギヤ31にはロック爪34A、34Bが設けられている。そして、このロック爪34A、34Bに係合するロックレバー36と、このロックレバー36を係合しない退避位置(非ロック位置)に揺動させるソレノイド37とを備えている。ロックレバー36は軸部38で揺動可能に支持され、ばね39によってロック位置に付勢されている。
そして、この給紙クラッチ7は、図3に示すようにロックレバー36がロック爪34A、34Bと係合していない状態で、駆動受けギヤ31が回転されることにより、図4に示すように、駆動伝達スプリング33がしまって駆動力が駆動伝達ギヤ32に伝わる。つまり、ロック爪34A、34Bがロックレバー36に対してフリーの状態で、駆動力を伝達する。また、図5に示すようにロックレバー36がロック爪34A(又は34B)に係合したときには、図6に示すように、駆動伝達スプリング33が緩んで駆動伝達ギヤ32が停止する。
そこで、ソレノイド37を駆動してロックレバー36を非ロック位置にしたときには駆動力が伝達され、ソレノイド37を非駆動にしてロックレバー36をロック位置にしたときには駆動力伝達が停止する。
この給紙クラッチ7ではロック爪34A、34Bを半周位置に設けているので、図5に示すようにロックレバー36がロック爪34Aと係合する状態、ロックレバー36がロック爪34Bと係合する状態をとることができ、ソレノイド37を2回駆動する(2回操作する)ことで、駆動受けギヤ31が1周する。
次に、このシート材給紙装置の制御部の一例について図8のブロック説明図を参照して説明する。
給紙制御部51は、給紙指令に基づいて、モータ駆動部(ドライバ)52を介して給紙モータ12を駆動制御し、クラッチ駆動部53を介してソレノイド37を駆動することで給紙クラッチ7を駆動制御する。
このように構成したシート材給紙装置の動作について図9ないし図12を参照して説明する。なお、図10ないし図12では見易くするための符号の一部を省略しているが、図1と同じ部材には同じ符号が付される。
先ず、図9を参照して、給紙指令を受けることで、給紙制御部51は、同図(e)に示すように給紙モータ12の駆動を開始する。これにより、同図(a)に示すように搬送ローラ19が回転する。そして、同図(d)に示すように給紙クラッチ7の1回目の操作(クラッチ操作)を行うことで、駆動軸11が回転して給紙コロ2及び底板動作カム5が回転し、底板動作カム5がカム受け台6から離れて底板3が上昇し、底板3上に積載されたシート材1の最上面のシート材1が給紙コロ2に当接する。
そして、給紙コロ2の回転で、図10に示すように、最上面のシート材1が給紙コロ2の繰り出しと分離パッド16とによって1枚分離されながら給送される(給紙されるシート材1をシート材10と表記する)。このとき、引き戻し爪部材4は底板3の上昇に伴ってシート材10の繰り出し経路から退避した位置に変位している。
その後、給紙クラッチ7が半ターンで停止するので、給紙コロ2も所定回転量回転(ここでは、半回転)したときに停止する。この状態では、図11に示すように、給紙コロ2はシート材10から離れた位置にあり、また、底板動作カム5もカム受け台6から離れた位置にあるので、図9(c)に示すように、底板3は上昇したままである。このとき、給紙されたシート材10は下流側の搬送ローラ19によって搬送され、シート材10の後端部は確実に引き戻し爪部材4の移動範囲を通過する。
そこで、このシート材10の後端が引き戻し爪部材4の移動範囲を通過した後のタイミングで、再度給紙クラッチ7を駆動することによって、駆動軸11が残りの半ターン分回転し、図12に示すように、底板動作カム5も回転してカム受け台6に係合して押し下げるので、底板2が押し下げられ、これに連動して引き戻し爪部材4も積載されたシート材1の先端を引き戻すように図1の状態に戻る。
なお、給紙クラッチ7の2回目の操作のタイミングは、予めシート材10の後端が引き戻し爪部材4の移動範囲を通過するタイミングに設定している。
したがって、引き戻し爪部材4が積載されたシート材1の引き戻し動作を行うときには給紙されたシート材10の後端部が引き戻し爪部材4の移動範囲にないため、引き戻し爪部材4が給紙されたシート材10の後端部に接触して、シート材1の平面性を損ない、あるいは、給紙されたシート材10を引き戻すなどして搬送精度が低下することがなくなる。
つまり、引き戻し爪部材4が積載されたシート材1の引き戻し動作を行うときには給紙されたシート材10の後端部が引き戻し爪部材4の移動範囲にあると、図13に示すように、引き戻し爪部材4が給紙されたシート材10の後端部に接触してシート材10の後端部が曲がったり、あるいは、給紙されたシート材1が給紙方向と逆方向に引き戻されて搬送精度が低下したりする。
これに対して、本発明では、シート材を分離搬送した後に引き戻し爪部材を、タイミングを計って動作させることができる構成であるので、搬送コロの径を大きくしないでも、搬送性に悪影響を与える引き戻し爪部材をシート材の給送ないし搬送中に搬送経路中に侵入させることがなくなる。
このように、積載されるシート材の最上面のシート材を一枚ずつ分離給送する給紙コロと、積載されるシート材を下方から支持し、少なくとも給送側が上昇して最上面のシート材を給紙コロに当接させる底板と、この底板が下降するときに積載されたシート材の先端を揃え引き戻す引き戻し爪部材と、給紙コロとともに回転して底板を押し下げる底板動作カムと、給紙コロに対する駆動力を断続する、1回転で駆動力の伝達が切れる1ターンクラッチから構成された給紙クラッチとを備え、給紙クラッチが所定量ターンすることで給紙コロがシート材を給送し、更に給紙クラッチが残りの量をターンすることで底板が押し下げられる構成としたので、給紙コロの径を大きくしないでも、引き戻し爪部材が給紙されたシート材の後端部に接触してシート材の後端部が曲がったり、あるいは、給紙されたシート材が給紙方向と逆方向に引き戻されて搬送精度が低下したりすることがなく、シート材給紙装置のコンパクト化を図ることができる。
この場合、給紙クラッチを構成する1ターンクラッチは、駆動伝達力を切るための引っかけ爪が1周当たり2個設けられ、2回の操作で1ターンする構成であり、1回目のクラッチ操作でシート材を給送し、2回目のクラッチ操作で底板を下げて戻し爪部材を動作させる構成とすることで、給紙クラッチが所定量ターンすることで給紙コロがシート材を給送し、更に給紙クラッチが残りの量をターンすることで底板が押し下げられる構成を容易に実現できる。
なお、上記実施形態では、1ターンクラッチに180°の位置関係でロック爪34A、34Bを設けて、1回目のクラッチ操作による給紙コロの回転量を半ターンの回転量としているが、これに限定されるものではなく、要するに、1回目のクラッチ操作で所定量回転し、2回目のクラッチ操作で残りの量を回転する構成とすればよい(以下の実施形態でも同様であるのでその都度の説明は省略する。)。
次に、本発明に係るシート材給紙装置の第2実施形態について図14及び図15を参照して説明する。なお、図14は同実施形態の構成説明図、図15は給紙制御に係わる部分のブロック説明図である。
ここでは、分離給紙部17の下流側に、給送されるシート材10を検知するシート材検知センサ55を配置している。給紙制御部51は、このシート材検知センサ55がシート材10を検知した後に検知しない状態になったとき、すなわち、給紙されたシート材10の後端が通過したときに、給紙クラッチ7の2回目の操作を行って残りの半ターンの回転を行わせる。
これによって、給紙されたシート材10の後端が引き戻し爪部材4の移動範囲を確実に離れた状態で、引き戻し爪部材4を戻して引き戻し動作を行わせることができるようになる。
次に、本発明に係るシート材給紙装置の第3実施形態について図16及び図17を参照して説明する。なお、図16は同実施形態の構成説明図、図17は同実施形態で用いる給紙クラッチの説明図である。
ここでは、給紙コロ62の形状を給紙クラッチ67が半ターンしたときに給送するシート材から離間する形状とし、給紙クラッチ67は図17に示すようにロック爪34が1個である1ターンクラッチで構成している。したがって、給紙クラッチ67は駆動されるとそのまま1ターンすることになる。
この構成では、図18及び図19をも参照して、給紙クラッチ67を駆動することによって駆動軸11が回転して給紙コロ62及び底板動作カム5が回転し、底板動作カム5がカム受け台6から離れて底板3が上昇し、底板3上に積載されたシート材1の最上面のシート材1が給紙コロ62に当接する。
そして、給紙コロ62の回転で、図18に示すように、最上面のシート材1が給紙コロ62の繰り出しと分離パッド16とによって1枚分離されながら給送され、給紙コロ62が半回転したときに、図19に示すように、給紙コロ62は給送するシート材10から離間した状態になり、このとき、シート材10は搬送ローラ対19によって搬送され、シート材10の後端は引き戻し爪部材4の移動範囲から離間するので、その後の残りの回転によって底板動作カム5の回転により、底板3が押し下げられて引き戻し爪部材4が戻りシート材1を引き戻す動作が行われる。
このように、分離後の搬送を下流側の搬送ローラによって行うように構成しても、前記実施形態と同様の作用効果が得られる。
次に、本発明に係るシート材給紙装置の第4実施形態について図20及び図21を参照して説明する。なお、図20は同実施形態の構成説明図、図21は図20の側面説明図である。
ここでは、給紙クラッチ67はロック爪34が1個の1ターンクラッチで構成し、この給紙クラッチ67の駆動伝達ギヤ33と給紙コロ2の駆動軸11との間にギヤ9を介在させて、給紙クラッチ67の1ターンで駆動軸11が半回転する構成としている。
したがって、ここでは、給紙クラッチ67を2回動作させることによって給紙分離が1サイクルなる。つまり、給紙クラッチ67が1ターンすることで給紙コロ2が半回転してシート材1を給送し、更に給紙クラッチ67を1ターンすることで給紙コロ2とともに底板動作カム5が回転してカム受け台6を介して底板3を下降させ、これにより、引き戻し爪部材4が戻ってシート材1の引き戻し動作を行う。このとき、2回目のターンを行うタイミングは、前述したように給紙したシート材の後端が引き戻し爪部材4の移動範囲を越えたタイミングで行うようにすれば良い。
このように、積載されるシート材の最上面のシート材を一枚ずつ分離給送する給紙コロと、積載されるシート材を下方から支持し、少なくとも給送側が上昇して最上面のシート材を給紙コロに当接させる底板と、この底板が下降するときに積載されたシート材の先端を揃え引き戻す引き戻し爪部材と、給紙コロとともに回転して底板を押し下げる底板動作カムと、給紙コロに対する駆動力を断続する、1回転で駆動力の伝達が切れる1ターンクラッチから構成された給紙クラッチとを備え、給紙クラッチが1ターンすることで給紙コロが所定量回転してシート材を給送し、更に給紙クラッチが1ターンすることで給紙コロが残量回転して底板動作カムで底板が押し下げられる構成とすることで、給紙コロの径を大きくしないでも、引き戻し爪部材が給紙されたシート材の後端部に接触してシート材の後端部が曲がったり、あるいは、給紙されたシート材が給紙方向と逆方向に引き戻されて搬送精度が低下したりすることがなく、シート材給紙装置のコンパクト化を図ることができる。
次に、本発明に係るシート材給紙装置の第5実施形態について図22を参照して説明する。なお、図22は同実施形態のブロック説明図である。
ここでは、給紙モータ12の駆動力を給紙コロ2及び底板駆動カム5の駆動軸11に伝達する駆動力伝達機構中に、給紙クラッチ77として、通電されている間接続し、非通電になると切断する断続自在クラッチを介在させ、給紙制御部81は、クラッチ駆動部83を制御することで、給紙クラッチ77を接続するときには通電させ、クラッチ給紙77を切断するときには通電を停止させる。なお、その他の構成は第1実施形態と同様である(給紙クラッチ7は上記のように異なっている。)ので、同じ符号を用いて説明する。
したがって、図23に示すように、給紙指令を受けると給紙モータ12を駆動回転し、給紙クラッチ77を接続(通電)して(1回目のクラッチ操作)、給紙コロ2を回転させ、最上面のシート材の分離給紙を行わせる。そして、給紙コロ2が所定量回転したときに給紙クラッチ77を切断(非通電)することで、給紙コロ2の回転を停止する。
その後、給紙されたシート材10の後端が引き戻し爪4の移動範囲を越えたか否かを判別する。この判別は、前述したように予め定めたタイミングになったか否か、あるいは、シート材を検知するシート材検知手段の検知結果に基づいて行うことができる。
そして、給紙されたシート材10の後端が引き戻し爪部材4の移動範囲を越えたときに、再度、給紙クラッチ77を接続(通電)して(2回目のクラッチ操作)、給紙コロ2を所定量回転させることで、底板駆動カム5が底板3を下降させ、引き戻し爪部材4が引き戻し動作を行う。このときにはシート材10の後端が引き戻し爪部材4と接触することはない。
その後、給紙コロ2が所定量回転したとき、つまり、底板駆動カム5がカム受け台6に係合して初期状態に戻ったときに、給紙クラッチ77を切断(非通電)する。なお、図示しないが、給紙モータ12は所要のタイミングで駆動停止する。
このように、積載されるシート材の最上面のシート材を一枚ずつ分離給送する給紙コロと、積載されるシート材を下方から支持し、少なくとも給送側が上昇して最上面のシート材を給紙コロに当接させる底板と、この底板が下降するときに積載されたシート材の先端を揃え引き戻す引き戻し爪部材と、給紙コロとともに回転して底板を押し下げる底板動作カムと、給紙コロに対する駆動力を断続する断続自在の給紙クラッチとを備え、給紙クラッチの1回目の操作で給紙コロがシート材を給送し、2回目の操作で底板が押し下げられる構成としたので、給紙コロの径を大きくしないでも、引き戻し爪部材が給紙されたシート材の後端部に接触してシート材の後端部が曲がったり、あるいは、給紙されたシート材が給紙方向と逆方向に引き戻されて搬送精度が低下したりすることがなく、シート材給紙装置のコンパクト化を図ることができる。
次に、本発明に係るシート材給紙装置を備える画像形成装置の一例について図24及び図25を参照して説明する。なお、図24は同装置の全体構成を説明する概略構成図、図25は同装置の要部平面説明図である。
この画像形成装置は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材であるガイドロッド101と図示しないガイドステーとでキャリッジ103を主走査方向に摺動自在に保持し、駆動モータである主走査モータ104で駆動プー105と従動プーリ106間に架け渡したタイミングベルト107を介して図2で矢示方向(主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ103には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する4個の液体吐出ヘッドからなる画像形成手段としての記録ヘッド108y、108m、108c、108k(色を区別しないときは「記録ヘッド108」という。)を複数の液滴吐出口(ノズル)を主走査方向と交叉する方向(副走査方向)に配列し、滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド108を構成するインクジェットヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどを、インクを吐出するためのエネルギー発生手段として備えたものなどを使用できる。なお、異なる色を吐出する複数のノズル列を備えた1又は複数の液体吐出ヘッドで記録ヘッドを構成することもできる。
また、キャリッジ103には、記録ヘッド108に各色の液体を供給するための各色のヘッドタンク109を搭載している。このヘッドタンク109には図示しない供給チューブを介してメインタンク(液体カートリッジ)から液体が補充供給される。
一方、給紙トレイ110の用紙積載部(底板)111上に積載したシート材である用紙112を給紙するための給紙部として、用紙積載部111から用紙112を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙ローラ、給紙コロ)113及び給紙ローラ113に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド114を備え、この分離パッド114は給紙ローラ113側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙112を記録ヘッド108の下方側に送り込んで搬送するために、用紙112を案内する図示しないガイド部材と、レジストローラ116と、搬送ガイド部材117と、用紙押えコロ118、119を有する用紙押さえ部材120とを備えるとともに、給送された用紙112を静電吸着して記録ヘッド108に対向する位置で搬送するためのベルト搬送手段を構成する搬送ベルト121を備えている。
この搬送ベルト121は、無端状ベルトであり、駆動ローラとなる搬送ローラ122と従動ローラとなるテンションローラ123との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。そして、この搬送ベルト121の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ126を備えている。この帯電ローラ126は、搬送ベルト121の表層に接触し、搬送ベルト121の回動に従動して回転するように配置され、加圧力として軸の両端に所定の押圧力をかけている。なお、搬送ベルト121の裏側には、記録ヘッド108による印写領域に対応して搬送ベルト121を記録ヘッド108側に突き上げるガイド部材(印写受け部材、プラテン)を配置することができる。
この搬送ベルト121は、副走査モータ131によって駆動ベルト132及びプーリ133を介して搬送ローラ122が回転駆動されることによって図25のベルト搬送方向(副走査方向)に周回移動する。
また、記録ヘッド108による画像形成領域の下流側にはテンションローラ123に対向して拍車などの押さえ手段である用紙押えコロ141を配置するとともに、搬送ベルト121から曲率分離で分離させる用紙112を案内するガイド部材142と、このガイド部材142で案内されて排出される用紙112をスタックする排紙スタックトレイ143とを設けている。
また、装置本体の背面側には、両面ユニット150が装着される。この両面ユニット150は用紙反転ローラ151、152を備え、片面への印字終了後に搬送ベルト121が逆転することによって、片面への印字が終了した用紙112が両面ユニット150に送り込まれ、反転ローラ151、152によって他面が印字面になるように用紙12が反転されて、レジストローラ116と搬送ベルト121との間に給紙される。
また、この両面ユニット150の上方には、本発明に係るシート材給紙装置であるマルチ手差し装置160を接続可能としている。このマルチ手差し装置160は、底板161に積載されるシート材である用紙162を1枚ずつ分離して給紙する給紙コロ163と、給紙コロ163を回転駆動するための手差し給紙モータ(駆動源)165と、図示を省略するが、前述した第1実施形態と同様な、底板駆動カム、引き戻し爪部材、モータ165の回転を給紙コロ163に伝達するための1ターンクラッチで構成した給紙クラッチなどを含む駆動力伝達機構と、給紙コロ163の下流側で給紙された用紙162を搬送する搬送ローラ169と、給紙コロ163と搬送ローラ169との間で用紙162を検知するシート材検知センサ173(前述したシート材検知センサ55に相当)などを備えている。
さらに、図23に示すように、給紙コロ113とレジストローラ116との間の搬送経路中に用紙112の有無を検知する用紙有無センサ171を設け、また、キャリッジ103には用紙112の先端位置、両端位置検知などに用いることができる用紙センサ172を設けている。
また、図25に示すように、キャリッジ103の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド108のノズルの状態を維持し、回復するための回復手段を含む維持回復機構181を配置している。
この維持回復機構181には、記録ヘッド108の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)182a〜182d(区別しないときは「キャップ182」という。)と、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード183と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け184などを備えている。ここでは、キャップ182aを吸引用及び保湿用キャップとし、他のキャップ182b〜182dは保湿用キャップとしている。
また、キャリッジ103の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け188を配置し、この空吐出受け188には記録ヘッド108のノズル列方向に沿った開口189a〜189dを設けている。
次に、この画像形成装置の制御部の概要について図26を参照して説明する。なお、同図は同制御部の全体ブロック説明図である。
この制御部は、この画像形成装置全体の制御を司るマイクロコンピュータで構成した主制御部201及び印刷制御を司るマイクロコンピュータで構成した印刷制御部202とを備えている。
そして、主制御部201は、通信回路200から入力される印刷処理の情報に基づいて用紙112に画像を形成するために、主走査モータ104や副走査モータ131を主走査モータ駆動回路203及び副走査モータ204を介して駆動制御するとともに、印刷制御部202に対して印刷用データを送出するなどの制御を行う。
また、主制御部201には、キャリッジ103の位置を検出するキャリッジ位置検出回路205からの検出信号が入力され、主制御部201はこの検出信号に基づいてキャリッジ103の移動位置及び移動速度を制御する。キャリッジ位置検出回路205は、例えばキャリッジ103の走査方向に配置されたエンコーダシートのスリット数を、キャリッジ103に搭載されたフォトセンサで読み取って計数することで、キャリッジ103の位置を検出する。主走査モータ駆動回路203は、主制御部201から入力されるキャリッジ移動量に応じて主走査モータ104を回転駆動させて、キャリッジ103を所定位置に所定の速度で移動させる。
また、主制御部201には搬送ベルト121の移動量を検出する搬送量検出回路206からの検出信号が入力され、主制御部101はこの検出信号に基づいて搬送ベルト121の移動量及び移動速度を制御する。搬送量検出回路206は、例えば搬送ローラ122の回転軸に取り付けられた回転エンコーダシートのスリット数を、フォトセンサで読み取って計数することで搬送量を検出する。副走査モータ駆動回路204は、主制御部201から入力される搬送量に応じて副走査モータ131を回転駆動させて、搬送ローラ122を回転駆動して搬送ベルト121を所定位置に所定の速度で移動させる。
また、主制御部201はACバイアス供給部207を介して帯電ローラ126に対してACバイアスを与えることで搬送ベルト121を帯電する制御を行う。
また、主制御部201は、給紙コロ駆動回路208に給紙コロ駆動指令を与えることによって給紙コロ113を一回転させる。主制御部201は、維持回復機構駆動用モータ駆動回路209を介して維持回復機構181の図示しないモータを回転駆動することにより、キャップ182の昇降、ワイパーブレード183の昇降、図示しない吸引ポンプの駆動などを行わせる。
また、主制御部201は、前述した用紙有無センサ171、用紙センサ172からの各検知信号を入力し、これらの両方又はいずれかの検知信号から用紙112の有無、先端位置などを検出し、この検出結果に応じて用紙112の印刷位置(記録ヘッド108による画像形成領域)への搬送を制御する。
また、主制御部201は、カートリッジ通信回路214を通じて、図示しないカートリッジ装填部に装着された各液体カートリッジに設けられる不揮発性メモリ216に記憶されている情報を取り込んで、所要の処理を行って、内部の不揮発性メモリ(例えばEEPROM)に格納保持する。
また、主制御部201は、前記シート材給紙装置の実施形態で説明した給紙制御部を兼ねており、マルチ手差しトレイ160から給紙を行う場合には、給紙指令を受けて手差し給紙モータ駆動回路217を介して手差し給紙モータ165を駆動し、給紙クラッチの1回目の操作を行って半ターン回転させ、給紙コロ163によって最上面の用紙162を分離給紙させ、シート材検知センサ173の検知結果に基づいて用紙162の後端が引き戻し爪部材を通過したタイミングで、給紙クラッチの2回目の操作を行って残り半ターン回転させ、底板161の下降と引き戻し爪部材による引き戻し動作を行なわせる。
印刷制御部202は、主制御部201からの信号とキャリッジ位置検出回路205及び搬送量検出回路206などからのキャリッジ位置や搬送量に基づいて、記録ヘッド108の液滴を吐出させるための圧力発生手段を駆動するためのデータを生成して、上述した画像データをシリアルデータでヘッド駆動回路210に転送するとともに、この画像データの転送及び転送の確定などに必要な転送クロックやラッチ信号、滴制御信号(マスク信号)などをヘッド駆動回路210に出力する以外にも、ROMに格納されている駆動信号のパターンデータをD/A変換するD/A変換器及び電圧増幅器、電流増幅器等で構成される駆動波形生成部及びヘッドドライバに与える駆動波形選択手段を含み、1の駆動パルス(駆動信号)或いは複数の駆動パルス(駆動信号)で構成される駆動波形を生成してヘッド駆動回路210に対して出力する。
ヘッド駆動回路210は、シリアルに入力される記録ヘッド108の1行分に相当する画像データに基づいて印刷制御部202から与えられる駆動波形を構成する駆動信号を選択的に記録ヘッド108の液滴を吐出させるエネルギーを発生する駆動素子(例えば前述したような圧電素子)に対して印加することで記録ヘッド8を駆動する。このとき、駆動波形を構成する駆動パルスを選択することによって、例えば、大滴(大ドット)、中滴(中ドット)、小滴(小ドット)など、大きさの異なるドットを打ち分けることができる。
このように構成した画像形成装置においては、給紙部から用紙112が1枚ずつ分離給紙され、この給紙された用紙112は搬送ガイドで案内され、搬送ローラ122に相対する搬送ベルト121の部分とレジストローラ116との間で先端位置調整を行なわれた後、約90°方向転換されて、押さえコロ118と搬送ベルト121との間から送り出され、押さえコロ119で押さえられながら記録ヘッド108による画像形成領域に向けて送り出される。
そこで、用紙112を送って停止させ、キャリッジ103を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド108を駆動することにより、停止している用紙112にインク滴を吐出して1行分を記録する。そして、1行分の記録が終了したときに、搬送ベルト121を駆動して用紙112を所定の送り量(所定改行量)だけ送り、次の行の記録を行なう。記録終了信号又は用紙112の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙112を排紙スタックトレイ128に排紙する。
また、マルチ手差しトレイ160から給紙を行う場合には、上述したように、手差し給紙モータ165が駆動され、給紙クラッチの1回目の操作が行われて半ターンの回転が行われることで、給紙コロ163によって最上面の用紙162が分離給紙される。このとき給紙される用紙162は搬送ローラ169で搬送されて、押さえコロ118と搬送ベルト121との間に送り込まれて、画像形成動作、排紙動作が行われる。
一方、シート材検知センサ173の検知結果に基づいて用紙162の後端が引き戻し爪部材を通過したタイミングで、給紙クラッチの2回目の操作が行われて残り半ターン回転し、底板161の下降と引き戻し爪部材による引き戻し動作が行なわれる。
この場合、シート材検知手段によってシート材の後端が通過したことを検出して、この検出結果に基づいて給紙クラッチの2回目の操作を行うことで、指定された用紙サイズ積載保持されている用紙162のサイズが異なる場合でも、確実に用紙後端が分離給紙部を通過して引き戻し爪部材の移動範囲を外れてから引き戻し爪部材による引き戻し動作を行わせることができ、用紙設定にとらわれることなく搬送品質を保つことができる。
また、上述したように用紙を間歇的に搬送しながら画像を形成する場合、用紙の改行精度を確保するためには、用紙の搬送負荷が変動したり、用紙搬送中に用紙の姿勢が変化したりすることを回避しなければならない。そこで、本発明に係るシート材給紙装置を備えることで、前述したように、給紙された用紙の後端部に引き戻し爪部材が接触して、引き戻しや姿勢変化を発生しないので、改行精度が確保され、安定して、高品質の画像を形成することができる。
また、上記実施形態においては、本発明をプリンタ構成の画像形成装置に適用した例で説明したが、プリンタ/ファックス/コピアの複合機能を有するような画像形成装置、その他の搬送ベルトを用いない搬送手段を用いる画像形成装置などについても同様に適用することができる。
本発明に係るシート材給紙装置の第1実施形態の説明に供する構成説明図である。 図1の概略側面説明図である。 1ターンクラッチの正面説明図である。 同じく側面説明図である。 同じく動作の説明に供する正面説明図である。 同じく側面説明図 同じく他の状態を説明する正面説明図である。 同実施形態の給紙制御に係わる部分のブロック説明図である。 同実施形態の作用説明に供するタイミング説明図である。 同じく給紙分離中の説明図である。 同じく分離後の説明図である。 同じく引き戻し爪動作、底板下降中の説明図である。 比較例における引き戻し爪動作、底板下降中の説明図である。 本発明に係るシート材給紙装置の第2実施形態の説明に供する構成説明図である。 同実施形態の給紙制御に係わる部分のブロック説明図である。 本発明に係るシート材給紙装置の第3実施形態の説明に供する構成説明図である。 同実施形態で用いる1ターンクラッチの正面説明図である。 同実施形態の作用説明に供する給紙分離中の説明図である。 同じく分離後の説明図である。 本発明に係るシート材給紙装置の第4実施形態の説明に供する構成説明図である。 図20の概略側面説明図である。 本発明に係るシート材給紙装置の第5実施形態の説明に供するブロック説明図である。 同実施形態の作用説明に供するフロー図である。 本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 同装置の要部平面説明図である。 同装置の制御部の概略構成を説明するブロック説明図である。
符号の説明
1…シート材(用紙)
2…給紙コロ
3…底板
4…引き戻し爪部材
5…底板動作カム
6…カム受け台
7…給紙クラッチ(1ターンクラッチ)
11…駆動軸
31…駆動受けギヤ
32…駆動伝達ギヤ
34、34A、34B…ロック爪
36…ロックレバー
37…ソレノイド
103…キャリッジ
108…記録ヘッド
110…給紙トレイ
111…用紙積載部
112…用紙(シート材)
121…搬送ベルト
122…搬送ローラ
128…排紙スタックトレイ
131…副走査モータ
160…手差し給紙装置(シート材給紙装置)
162…用紙(シート材)
163…給紙コロ
165…手差し給紙モータ
169…搬送ローラ

Claims (8)

  1. 積載されるシート材の最上面のシート材を一枚ずつ分離給送する給紙コロと、
    前記積載されるシート材を下方から支持し、少なくとも給送側が上昇して最上面のシート材を前記給紙コロに当接させる底板と、
    この底板が下降するときに前記積載されたシート材の先端を揃え引き戻す引き戻し爪部材と、
    前記給紙コロとともに回転して前記底板を押し下げる底板動作カムと、
    前記給紙コロに対する駆動力を断続する、1回転で駆動力の伝達が切れる1ターンクラッチから構成された給紙クラッチとを備え、
    前記給紙クラッチが所定量ターンすることで前記給紙コロがシート材を給送し、更に給紙クラッチが残りの量をターンすることで前記底板が押し下げられることを特徴とするシート材給紙装置。
  2. 請求項1に記載のシート材給紙装置において、前記給紙クラッチを構成する1ターンクラッチは、駆動伝達力を切るための引っかけ爪が1周当たり2個設けられ、2回の操作で1ターンする構成であり、1回目のクラッチ操作でシート材を給送し、2回目のクラッチ操作で前記底板を下げて前記戻し爪部材を動作させることを特徴とするシート材給紙装置。
  3. 積載されるシート材の最上面のシート材を一枚ずつ分離給送する給紙コロと、
    前記積載されるシート材を下方から支持し、少なくとも給送側が上昇して最上面のシート材を前記給紙コロに当接させる底板と、
    この底板が下降するときに前記積載されたシート材の先端を揃え引き戻す引き戻し爪部材と、
    前記給紙コロとともに回転して前記底板を押し下げる底板動作カムと、
    前記給紙コロに対する駆動力を断続する断続自在の給紙クラッチとを備え、
    前記給紙クラッチの1回目の操作で前記給紙コロがシート材を給送し、2回目の操作で前記底板が押し下げられることを特徴とするシート材給紙装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載のシート材給紙装置において、前記給紙クラッチの1回目の操作は給紙指令に基づいて行われ、2回目の操作は前記シート材の後端がこのシート材給紙装置を抜けたときに行われることを特徴とするシート材給紙装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載のシート材給紙装置において、シート材給送経路の給紙分離部より下流側にシート材の有無を検出する手段を備え、この手段の検出結果に基づいて前記給紙クラッチの2回目の操作を行うことを特徴とするシート材給紙装置。
  6. 積載されるシート材の最上面のシート材を一枚ずつ分離給送する給紙コロと、
    前記積載されるシート材を下方から支持し、少なくとも給送側が上昇して最上面のシート材を前記給紙コロに当接させる底板と、
    この底板が下降するときに前記積載されたシート材の先端を揃え引き戻す引き戻し爪部材と、
    前記給紙コロとともに回転して前記底板を押し下げる底板動作カムと、
    前記給紙コロに対する駆動力を断続する、1回転で駆動力の伝達が切れる1ターンクラッチから構成された給紙クラッチとを備え、
    前記給紙クラッチが1ターンすることで前記給紙コロが所定量回転してシート材を給送し、更に給紙クラッチが1ターンすることで前記給紙コロが残りの量回転して前記底板動作カムで前記底板が押し下げられることを特徴とするシート材給紙装置。
  7. シート材に対して画像を形成する画像形成装置において、請求項1ないし6のいずれかに記載のシート材給紙装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項7に記載の画像形成装置において、前記シート材を間歇送りして画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
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