JP2008030672A - ティアラインの破断制御方法、及びエアバッグドア用ティアライン - Google Patents

ティアラインの破断制御方法、及びエアバッグドア用ティアライン Download PDF

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Abstract

【課題】エアバッグの展開時において、エアバッグドアのティアラインを好適なパターンで表皮破断させるための破断制御方法と、その実施形態であるエアバッグドア用ティアラインとを提供する。
【解決手段】エアバッグドア用ティアラインの各部分でのティア加工のカット形態とカット頻度を選択して、ティアライン各部の表皮破断強度に相対的な差異付けを行う。センターラインが1対のサイドラインとの交差部から両側に延長された形状を有し、特定部分においては表皮層付近部分まで達する深さで間欠的に設けた線状カット部と表皮層の肉厚部まで達する深さのドットカットとを組み合わせて設けたティアライン。
【選択図】図1

Description

本発明は、ティアラインの破断制御方法、及びエアバッグドア用ティアラインに関する。更に詳しくは本発明は、インストルメントパネルに一体に設けたエアバッグドアのティアラインを、エアバッグの展開時において所望の好適なパターンで表面(表皮)破断させるためのティアラインの破断制御方法と、この方法の優れた実施形態の一つであるエアバッグドア用ティアラインとに関する。
自動車に助手席用のエアバッグ装置を設ける場合、一般的にエアバッグ装置をインストルメントパネルの裏側に取り付ける。従って、インストルメントパネルにおける該当部分には、通常は1対の扉からなるエアバッグドアが設定される。エアバッグドアは、エアバッグ展開時の膨出圧力によって迅速に破断されるようにティア加工されたティアラインによって形成される。
インストルメントパネルは裏側のベース層と表側(車室側)の表皮層との積層構造体である。ベース層としては、熱可塑性樹脂製等の基材層のみから構成する場合もあるが、多くの場合は、基材層と、表皮層に接する発泡材層との二層構造として構成する。そして、ティア加工は、エアバッグ展開時における表皮層の破断を考慮して、本質的に表皮層に対して行うべき加工である。しかし、その反面、外観上の配慮から、ティア加工あるいはその痕跡は、インビジブル(車室側から見て、露見しない)であることが要求される。従って、ティア加工は次のような技術的困難を伴う。
即ち、ティア加工は表皮層側に露見してはならず、ベース層側(インストルメントパネルの裏側)から行う必要がある。しかも、エアバッグ展開時の破断性能を確保するためにはベース層から表皮層の肉厚部まで達するティア加工を必要とする反面、破断性能を重視する余りに、薄い表皮層に対して過剰なティア加工を施すと、ティア加工の痕跡が凹凸としてインストルメントパネル表面側に浮きだして、ビジブルになってしまうという難しさがある。更に、ティア加工直後にはインビジブルであったのに、実車搭載後に、車室内の高温環境等の影響から次第にビジブルになる(ティア加工の痕跡が表皮層の凹凸として経時的に浮きだして来る)場合もある。このような「熱歪み」と称されるビジブル化現象も忌避すべきである。結局、ティア加工のカット形態やカットパターンが最適でなければ、ティアラインの表皮破断性能、インビジブル性、熱歪み等に大きく影響するという技術的困難があった。
一方、インストルメントパネルに対する一般的なティア加工の工法に関して、旧来は、予め表皮層の裏側に所望のティア加工を施した後、この表皮層を直接に基材層に接着したり、この表皮層と基材層との中間にウレタン注入発泡等を行って発泡材層を形成したりする方法もあった。しかし、近年はいわゆる凹引き真空成形法が用いられている。この方法は、表皮層と発泡材層とを真空成形すると同時にこれらを基材層へ圧着成形するというプロセスであるため、工程上、3層の積層構造体の形成後に、基材層側から表皮層まで到る深さで正確なティア加工を行う必要があり、薄層である表皮層に対する良好なティア加工を一層困難としている。
特開2003−212075号公報 特許文献1には、エアバッグドアの1対の扉に沿う形状に設定されたティアライン構造が開示されている。このティアラインは、インストルメントパネルの裏側から表皮付近まで達する深さの点状の孔(ドットカット)を、破線状に断続的に形成することにより作成されている。
なお、特許文献1の明細書における段落「0023」の記載や図3及び図4の内容から、基材2にはティアラインに沿って切れ目のない溝状の切り込みが設けられているものと考えられる。更に、発泡樹脂層3がその肉圧の約半分程度まで除去された除去部11の開示がある。
特開2005−96705号公報 特許文献2には、エアバックティアライン形成装置及び形成方法が開示されている。この発明は、その要約書に記載するように、「インパネエアバック開裂線のような厳しい厚さ管理を要するものへの適用」を趣旨とし、エンドミルを用いた薄肉部材の加工制御を正確に行おうとするものである。
そして、特許文献2の図1に示すように、特許文献1に開示されたものとほぼ同様な形状のティアラインを想定しているが、発明開示の主体は装置の制御にあり、ティアラインの各部分におけるティア加工のカット形態及び/又はカット頻度の変化性に関する開示はない。
ところで、上記したティア加工の技術的困難に関連して、本願発明者の研究によれば、インストルメントパネルに形成したエアバッグドア用ティアラインは、ティアラインの各部分におけるティア加工の内容次第で、エアバッグ展開時における表面(表皮)破断のパターンが大きく変化する。そして表皮破断のパターンが不適当であると、例えば下記のような不具合を起こす可能性がある。
a)エアバッグドアを構成する1対の扉における両側端部に相当する両側のサイドラインの破断が確保され難い。
b)その他の障害として、基材層等がクリアーに破断されないため、その破断部にバリ等が形成されて、展開したエアバッグを傷付ける恐れがある。
上記の特許文献1や特許文献2等の従来技術は、これらの点に対して何の問題提起もしていないし、もちろん、そのような問題に対する解決手段も開示又は示唆していない。特許文献1では、基材2にティアラインに沿う一様な溝状の切り込みが設けられているだけであり、除去部11も漏れ止め部材8の設定部分に限って設けられるものであって、いずれもティアラインの表皮破断パターンを制御するための構成ではない。特許文献2では、ティア加工の孔は単に一様に並列しているだけである。
そこで本発明は、エアバッグの展開時においてエアバッグドアのティアラインを所望のパターンで破断させるためのティアラインの破断制御方法と、この方法の実施形態としての好適なエアバッグドア用ティアラインとを提供することを、解決すべき技術的課題とする。
〔着眼点〕
本願発明者は、多様なカット形態のエアバッグドア用ティアラインを試作して、それらの破断実験を繰り返した結果、以下の1)〜4)の知見を得た。
1)エアバッグ展開時において、上記のa)、b)の不具合を生じないような極めて好ましい表皮破断のパターンが存在する。
2)ティアライン各部の表皮破断強度に所定の相対的な差異付けを行うことにより、上記の極めて好ましい表皮破断のパターンを制御可能である。
3)ティアライン各部の表皮破断強度における相対的な差異付けのためには、ティアラインの各部分におけるティア加工のカット形態とカット頻度の少なくとも一方を選択することが有効である。
4)ティア加工のカット形態として、ベース層における表皮層付近の部分まで達する深さで間欠的に設けた長孔状の線状カット部と、ベース層を通過して表皮層の肉厚部まで達する点状カット部であるドットカットとを組合わせて用いることが有効である。
本願発明はこれらの知見に基づいて完成されたものであり、その眼目は「ティアラインの形成においては、単に破断を目的としてティア加工を施すのではなく、破断パターンをも制御する目的を持って変化性のあるティア加工を施す」という点にある。
(第1発明)
上記課題を解決するための本願第1発明の構成は、自動車用インストルメントパネルに設定したエアバッグドア用ティアラインの各部分におけるティア加工のカット形態とカット頻度の少なくとも一方を選択することにより、ティアライン各部の表面破断強度に相対的な差異付けを行い、エアバッグ展開時におけるティアライン各部の表面破断順序と破断形態とを制御する、ティアラインの破断制御方法である。
なお、第1発明において「表面破断」とは、後述するように、パネルのティア加工部全体の破断を前提として表面まで破断することを意味する場合と、ティア加工部における表面部のみが破断することを意味する場合とがある。又、通常はティア加工部に表皮層が存在することから、「表面破断」とは「表皮破断」の意味でもある。又「破断形態」とは、表皮層も含めたインストルメントパネル各層の破断形態を意味する。
第1発明によれば、ティアライン各部の表面破断強度に相対的な差異付けを行っているので、エアバッグ展開時におけるティアライン各部の表面破断順序と破断形態とを制御することができる。又、ティアライン各部の表面破断強度に相対的な差異付けを行う手段が、ティアラインの各部分におけるティア加工のカット形態とカット頻度の少なくとも一方の選択であるため、上記したティアラインの破断制御を確実に行うことができる。
本願発明者は、この技術分野において、前記した特許文献1及び特許文献2を含め、自動車用インストルメントパネルに形成したエアバッグドア用ティアラインの各部分に応じてカット形態とカット頻度の少なくとも一方が異なるティア加工を施し、これによってエアバッグ展開時におけるティアラインの表面破断順序と破断形態とを制御する旨の技術的思想を開示又は示唆した文献の存在を知らない。
(第2発明)
上記課題を解決するための本願第2発明の構成は、前記第1発明に係るティアラインをベース層と表皮層からなる積層構造体である前記自動車用インストルメントパネルに形成する場合において、前記ティア加工のカット形態とカット頻度との選択肢が下記の(1)〜(3)の通りである、ティアラインの破断制御方法である。
(1)前記ティア加工のカット形態の選択肢が、ベース層における表皮層付近部分まで達する深さで間欠的に設けた線状カット部と、ベース層を通過して表皮層の肉厚部まで達する点状カット部であるドットカットとを含む。
(2)前記ドットカットには、前記線状カット部の底部に設けたドットカットと、線状カット部が設定されていない部分においてベース層から表皮層の肉厚部まで達するように設けたドットカットとを含む。
(3)前記ティア加工のカット頻度の選択肢が、前記線状カット部の長さと、線状カット部同士の相互間隔と、線状カット部の底部又は線状カット部が設定されていない部分に設けたドットカットの相互間隔とを含む。
第2発明によれば、前記の第1発明におけるティア加工のカット形態あるいはカット頻度の選択肢が提供される。
上記のように、カット形態の選択肢としては、間欠的に設けた線状カット部とドットカットとが含まれる。ドットカットには、線状カット部の底部に設けるドットカットと、線状カット部が設定されていない部分においてベース層を通過して表皮層の肉厚部まで達するドットカットとが含まれる。
一般的に、線状のカット部は、例えば特許文献1に記載されたように、溝状に一様に形成したり、表皮層の肉厚部まで達する深さに設けたりした場合、表皮破断強度を十分に弱めることはできるが、熱歪みの弊害も大きいことが判明している。しかし、ドットカットによれば、表皮破断強度を弱めると共に熱歪みを有効に回避することができる。
従って、ベース層における表皮層付近部分まで達する深さで間欠的に設けた線状カット部と、ベース層を通過して表皮層の肉厚部まで達する点状カット部であるドットカットとを併用することは、熱歪みを有効に回避しつつティアラインの表皮破断強度を弱めるという目的に対して極めて有効である。
カット頻度の選択肢としては、線状カット部の長さ、線状カット部同士の相互間隔、上記2種類の形態のドットカットの相互間隔が含まれる。このような3種類のカット形態と、それらの形成カット頻度の組み合わせによって、ティアライン各部の表面破断強度に多様な差異付けが可能となる。
(第3発明)
上記課題を解決するための本願第3発明の構成は、前記第1発明又は第2発明に係るベース層が基材層及び発泡材層からなる場合において、線状カット部が基材層を通過して発泡材層における表皮層付近部分まで達する深さで設けられている、ティアラインの破断制御方法である。
インストルメントパネルは、基本的にはベース層と表皮層からなり、ベース層としてはポリプロピレン等の熱可塑性樹脂製の基材層のみからなる場合と、基材層及び発泡材層からなる場合とがある。後者の場合、第3発明のように、線状カット部は、基材層を通過して発泡材層における表皮層付近部分まで達する深さで設けられる。なお、ベース層が基材層及び発泡材層からなる場合において、これらの両層間に接着材層があっても良い。
(第4発明)
上記課題を解決するための本願第4発明の構成は、前記第1発明〜第3発明のいずれかに係るティアラインがエアバッグドアの1対の扉に沿う形状に形成されるティアラインであって、かつ、1対の扉の境界線に相当するセンターラインが、1対の扉の両側端部に相当する両側のサイドラインとの交差部から更に両側に延長された延長部を備えている、ティアラインの破断制御方法である。
ティアライン各部の表面破断順序と破断形態とを制御する手段として、各部分におけるティア加工のカット形態とカット頻度の少なくとも一方の選択の他に、ティアラインの全体形状を第4発明のような新規形状とすることも重要な意味を持つ。
即ち、ティアラインの表皮破断に当たり、「a)」の不具合として前記したようにサイドラインの破断が確保され難いという問題がある。サイドラインの破断が確保されない場合、エアバッグドアの1対の扉が十分に開かない恐れがあり、エアバッグの十分な展開に支障を来たし得る。ティアラインにおけるセンターラインをサイドラインとの交差部から更に延長することにより、エアバッグの展開時にセンターラインにおける延長された部分を破断させ、この部分の表皮の突っ張りを抑制することができる。その結果、サイドラインを挟む両側の表皮が引っ張られ、サイドラインの破断を確保することができる。
(第5発明)
上記課題を解決するための本願第5発明の構成は、前記第4発明に係るセンターラインの延長部にはベース層を通過して表皮層の肉厚部まで達する点状カット部であるドットカットのみを設ける一方、前記延長部を除くセンターライン及びサイドラインには、ベース層における表皮層付近部分まで達する深さの線状カット部を間欠的に設けると共にこの線状カット部の底部と線状カット部が設定されていない部分との少なくとも一方にベース層を通過して表皮層の肉厚部まで達する点状カット部であるドットカットを設けることにより、エアバッグ展開時におけるセンターラインの延長部と、この延長部を除くセンターライン及びサイドラインとのベース層の破断強度に差異を設ける、ティアラインの破断制御方法である。
前記した第4発明のように、センターライン延長部を設けてティアラインの表皮破断時にセンターライン延長部まで表皮破断させることは重要な意味がある。但し、その際、ティアラインにおけるセンターライン延長部を除く部分はベース層まで破断することが予定されるが、センターライン延長部においては表皮破断のみが起これば良く、延長部におけるベース層の破断によってエアバッグが傷付くことを防ぐ等の理由から、ベース層まで破断することは回避することが好ましい。第5発明により、エアバッグ展開時において、ティアラインにおけるセンターライン延長部を除く部分では表皮破断の際にベース層まで破断するが、センターラインの延長部では表皮破断のみが起こり、ベース層は破断しない。
(第6発明)
上記課題を解決するための本願第6発明の構成は、前記第1発明〜第5発明のいずれかに係るティアラインにおけるセンターラインの中央部、センターラインにおける両側のサイドラインとの交差部、及び両側のサイドラインの表面破断強度を、前記ティア加工の選択により相対的に弱く設定して、エアバッグの展開時におけるティアラインの表面破断を下記(1)〜(3)の順序で起こさせ、もしくは(1)の後に(2)、(3)を同時に起こさせる、ティアラインの破断制御方法である。
(1)最初にセンターラインの中央部が破断する。
(2)センターライン全体が両端に到るまで一直線に破断する。ここにおいて、「センターライン全体」とは、第4発明で述べたセンターラインの延長部まで含む意味である。
(3)1対のサイドラインが破断する。
本願発明者の多様な実験によれば、第6発明のようにティアラインの特定部分の表面破断強度を相対的に弱く設定して、ティアラインの表面破断を上記(1)〜(3)の順序で起こさせ、もしくは(1)の後に(2)、(3)を同時に起こさせると、前記したa)、b)の不具合を良好に解決することができる。即ち、エアバッグの迅速かつ十分な展開モードを確保でき、両側のサイドラインの破断も確保され、かつ、基材層等もクリアーに破断されて、展開したエアバッグに干渉し得るバリ等も形成されない。
(第7発明)
上記課題を解決するための本願第7発明の構成は、自動車のインストルメントパネルにティア加工を施すことによりエアバッグドアの1対の扉に沿う形状に形成されるエアバッグドア用ティアラインであって、前記1対の扉の境界線に相当するセンターラインが、1対の扉の両側端部に相当する両側のサイドラインとの交差部から更に両側に延長された延長部を備えている、エアバッグドア用ティアラインである。
第7発明においては、例えば前記特許文献2の第3図に開示されたような従来の一般的なティアライン形状に対して、そのセンターラインが両側のサイドラインとの交差部から更に両側に延長された延長部を備えている、という特徴的なティアライン形状を有する。その結果、前記したようなセンターライン延長部に基づく効果が確保される。
(第8発明)
上記課題を解決するための本願第8発明の構成は、前記第7発明に係るインストルメントパネルがベース層と表皮層からなる積層構造体であり、ベース層は基材層のみからなるか、又は基材層及び発泡材層からなるものである、エアバッグドア用ティアラインである。
一般的にインストルメントパネルは、少なくとも表皮層を備えた積層構造体であり、その表皮層以外の部分を、本発明では「ベース層」と呼ぶ。そのベース層が、第8発明の場合も含めて、どのような構成であれ、本発明のエアバッグドア用ティアラインを形成することができる。
(第9発明)
上記課題を解決するための本願第9発明の構成は、前記第8発明に係るセンターラインの延長部にはベース層を通過して表皮層の肉厚部まで達する点状カット部であるドットカットのみを設ける一方、前記延長部を除くセンターライン及びサイドラインには、ベース層における表皮層付近部分まで達する深さの線状カット部を間欠的に設けると共にこの線状カット部の底部と線状カット部が設定されていない部分との少なくとも一方にベース層を通過して表皮層の肉厚部まで達する点状カット部であるドットカットを設けた、エアバッグドア用ティアラインである。
第9発明のエアバッグドア用ティアラインによれば、前記第5発明に関して述べた作用・効果を得ることができる。
(第10発明)
上記課題を解決するための本願第10発明の構成は、前記第8発明に係るセンターラインの延長部を除くティアラインの全体にわたり、ベース層における表皮層付近部分まで達する深さの線状カット部を間欠的に設け、加えて、センターラインの中央部、センターラインにおける両側のサイドラインとの交差部、及び両側のサイドラインには、ベース層を通過して表皮層の肉厚部まで達する点状カット部であるドットカットを設けた、エアバッグドア用ティアラインである。
第10発明によれば、基本的なティア加工としてティアラインの全体にわたり間欠的に線状カット部を設けたもとで、更に上記の特定の部分にはドットカットを設けたので、前記第6発明で述べた理想的な順序でのティアラインの表面破断を起こさせることができる。
(第11発明)
上記課題を解決するための本願第11発明の構成は、前記第10発明に係るセンターラインの中央部、センターラインにおける両側のサイドラインとの交差部付近の部分(センターラインの延長部を除く)及び両側のサイドラインにおけるドットカットの設定条件が次の(4)〜(6)の通りである、エアバッグドア用ティアラインである。
(4)上記いずれの部分においても、少なくとも線状カット部の底部にドットカットを設けている。
(5)センターラインの中央部及び両側のサイドラインにおいては線状カット部の底部に設けたドットカットの相互間隔が小さい。
(6)両側のサイドラインにおいては更に、線状カット部が設定されていない部分においてもドットカットを設けている。
第11発明によれば、前記第10発明における特定の部分でのドットカットの設定条件を上記の(4)〜(6)の通りにキメ細かく設定したので、前記第6発明で述べた理想的な順序でのティアラインの表面破断を、とりわけ確実に起こさせることができる。
即ち、第11発明においては、サイドラインの表面破断強度が相対的に最も弱く、次いでセンターラインの中央部の表面破断強度が弱く、センターラインにおける両側のサイドラインとの交差部付近の部分の表面破断強度が相対的にはやや強い。但し、これらの部分はいずれも、ティアラインにおけるこれらの部分以外の部分の表面破断強度と比較すると、かなり弱い。
そのような表面破断強度の相対的な差異付けのもとで、エアバッグの展開時、エアバッグの展開圧力を最初に強く受けるセンターライン中央部から破断が始まり、その勢いでセンターライン全体が両端に到るまで一直線に破断する。そして、センターラインにおける両側のサイドラインとの交差部付近の部分も上記のように表面破断強度が強くはなく、しかも両側のサイドラインは表面破断強度が最も弱い。従って、センターラインの破断動作が、これとは略直角に交差する方向のサイドラインの破断動作へと滑らかに転換される。その結果、第5発明において述べた理想的な順序でのティアラインの表面破断が、とりわけ確実に起こるのである。
(第12発明)
上記課題を解決するための本願第12発明の構成は、前記第9発明〜第11発明のいずれかに係るベース層が基材層及び発泡材層からなる場合において、線状カット部を基材層を通過して発泡材層における表皮層付近部分まで達する深さで設けている、エアバッグドア用ティアラインである。
前記の第3発明に関して述べた場合と同様に、ベース層が基材層及び発泡材層からなる場合には、線状カット部は、基材層を通過して発泡材層における表皮層付近部分まで達する深さで設けられる。
本願の上記各発明によって、エアバッグ展開時におけるティアラインの理想的な表皮破断パターンが初めて提示され、その表皮破断パターンを発現させるために必要なティアライン各部の表面破断強度の相対的差異付けの、具体的な方法及び手段が提供される。
次に、本願の第1発明〜第12発明を実施するための形態を、その最良の形態を含めて説明する。
〔ティアラインの破断制御〕
本発明は、自動車用インストルメントパネルに形成したエアバッグドア用ティアラインにおいて、そのティアラインの各部の表面破断パターンを制御することに関する。
〔自動車用インストルメントパネル〕
自動車用インストルメントパネルは、表面側(車室側)に位置する表皮層を備えた積層構造体である。好ましい適用対象としては、上記の表皮層とベース層とを備えたインストルメントパネルが例示される。ベース層は、例えばポリプロピレン等の熱可塑性樹脂からなる単層の基材層であっても良く、このような基材層を含む積層構造であっても良い。積層構造は、例えば基材層と、発泡ポリプロピレンや発泡ポリウレタン等からなると共に表皮層と接する発泡材層とから構成される。この場合において、基材層と発泡材層との間に接着材層があっても良い。積層構造においては発泡材層に代わる適宜な材料層を備えても良く、基材層と発泡材層に加えて他の材料層を備える場合もあり得る。
自動車用インストルメントパネルが上記のいずれの構成を備える場合においても、後述する線状カット部は、ベース層において表皮層と接する材料層の表皮層付近部分まで達する深さで設けられ、後述するドットカットはベース層全体を通過して表皮層の肉厚部まで達する深さで設けられる。
〔ティアラインの形状〕
本発明において、エアバッグドア用ティアラインの形状は限定されない。例えば、前記特許文献1の図1に開示されたような、エアバッグドアの1対の扉の境界線に相当するセンターラインと、1対の扉の両側端部に相当する両側のサイドラインとから構成される「H」字形のティアライン形状も含まれるし、前記特許文献1の図3に開示するように、更に1対の扉の上下端部に相当する(センターラインと平行な)横方向ラインを備えた「日」字形のティアライン形状も含まれる。要するにエアバッグドアの設定形状に対応して設定されたティアライン形状であれば、全て含まれる。
但し、本発明に特有の好ましいティアライン形状として、前記センターラインが、両側のサイドラインとの交差部から更に一直線状に両側に延長された延長部を備えているティアライン形状を挙げることができる。このような形状のティアラインにおいては、第4発明〜第6発明に関して前記したような優れた効果が得られる。
〔ティア加工のカット形態〕
本発明の大きな特徴の一つが、ティアラインの各部分の表面破断強度に相対的な差異付けを行うため、ティアラインにおけるティア加工のカット形態に複数の選択肢を持たせている点である。以下の第1〜第3のカット形態の内、2つのカット形態を併せ用いることが好ましく、全てのカット形態を併せ用いることが特に好ましい。
第1のカット形態は、ベース層における表皮層付近部分まで達する深さで間欠的に設けた線状カット部である。線状カット部は、その開口部の形状としては、いわゆる長孔状である。長孔の短径はティア加工の手段(例えば、エンドミル)によって規定される場合もあるが、設計上の必要に応じる限りにおいて特段に限定されず、例えば1mmとすることができる。長孔の短径はティアラインの各部において一律である必要はない。
第2のカット形態は、上記の線状カット部の底部に設けたドットカットである。以下、これを「底部ドットカット」とも呼ぶ。ドットカットとは、表皮層の肉厚部まで達する深さに設けた点状の(丸孔状、角孔状等の)カット部である。ドットカットの孔径は限定されないが、例えば、上記の線状カット部の短径と同一に設定しても良い。ドットカットの孔形状や孔径も、ティアラインの各部において一律である必要はない。
第3のカット形態は、間欠的に設けた線状カット部の間欠部分においてベース層から表皮層の肉厚部まで達する深さに設けたドットカットである。以下、これを「間欠部ドットカット」とも呼ぶ。この形態のドットカットについての孔径や孔形状は、第2のカット形態に係るドットカットの場合と同様である。
第4のカット形態は、元々線状カット部が設定されていない部分においてベース層から表皮層の肉厚部まで達する深さに設けたドットカットである。以下、これを「独立ドットカット」とも呼ぶ。この形態のドットカットについての孔径や孔形状も、第2のカット形態に係るドットカットの場合と同様である。
〔ティア加工のカット頻度〕
本発明の他の大きな特徴の一つが、ティアラインの各部分の表面破断強度に相対的な差異付けを行うため、ティアラインの各部分におけるティア加工のカット頻度に多様性を持たせている点である。
より具体的には、例えば、線状カット部の長さ(長径)、線状カット部同士の相互間隔(間欠的に設けた線状カット部の間欠部分の幅)、前記の三通りのドットカットにおける相互間隔(ドットカットのピッチ)である。線状カット部の長径は必要に応じて適宜に設計できるが、例えば4mm程度とすることができ、かつティアラインの各部において一律である必要はない。線状カット部同士の相互間隔は必要に応じて適宜に設計できるが、例えば6mm程度とすることができ、かつティアラインの各部において一律である必要はない。
ドットカットの形成、及びその相互間隔の設定は、ティアライン各部の表面破断強度に大きな影響を持つ。そのため、ティアラインの内で相対的に表面破断強度を弱くする必要のない部分にはドットカットを形成せず、表面破断強度を相対的に弱くしたい部分にはドットカットを形成する。表面破断強度を特に弱くしたい部分、例えば、センターラインの中央部、センターラインにおける両側のサイドラインとの交差部、及び両側のサイドライン等の特定の部分ではドットカットの相互間隔を小さくすることが好ましい。但し、ドットカットの相互間隔を余りに小さくすると、事実上ドットカット同士が連結したような状態と変わらず、表面破断強度が過剰に弱くなったり、熱歪みの弊害が出たりする恐れがある。そのため、例えばドットカットの孔径が1mmである場合、ドットカットの相互間隔は0.5mm以上、より好ましくは1mmとすることが望ましい。
更に、上記した特定の部分の相互間においても互いに相対的な表面破断強度に差異付けを行いたい場合がある。そのような場合には、とりわけ表面破断強度を弱くしたい部分では線状カット部の底部に設けるドットカットと線状カット部の間欠部分に設けるドットカットとを併用し、それ以外の部分では線状カット部の底部にのみドットカットを設ける、という設計が可能である。
一方、ベース層の破断強度に対する効果に関しては、線状カット部を形成することの影響が大きく、独立ドットカットの影響は小さい。従って、ティアラインの内、表面破断を確保したいがベース層の破断は避けたいという部分については、線状カット部を設けずに、独立ドットカットのみを有することが有効である。このような要求を生じるティアライン部分として、センターラインの延長部を例示することができる。
〔ティアラインの好適な破断パターン〕
本発明に係るティアラインの破断制御方法によって実現されるべきティアラインの好適な表皮破断パターンは、前記したa)、b)の不具合が有効に解消される限りにおいて、特段に限定されない。
しかしながら、現在までの実験結果に基づく限り、ティアラインにおけるセンターラインの中央部、センターラインにおける両側のサイドラインとの交差部、及び両側のサイドラインの表皮破断強度を前記したティア加工の各種の選択により相対的に弱く設定して、エアバッグの展開時におけるティアラインの表皮破断を下記(1)〜(3)の順序で起こさせ、もしくは(1)の後に(2)、(3)を同時に起こさせる表皮破断パターンが好適である。
(1)最初にセンターラインの中央部が破断する。
(2)センターライン全体が両端に到るまで一直線に破断する。
(3)1対のサイドラインが破断する。
以上のパターンでエアバッグドアのティアラインを表皮破断させると、表皮の適正な破断が確保されて、エアバッグの迅速かつ十分な展開モードを実現でき、特に、ティアラインにおける両側のサイドラインの破断が確保され、更には基材層等がクリアーに破断されて、その破断部におけるバリ等の形成に起因するエアバッグ傷害の恐れがない。このような好適な表皮破断パターンは、以下に述べるエアバッグドア用ティアラインの実施形態において、とりわけ確実に実現することができる。
ティアラインの更に好適な破断パターンにおいては、上記の表皮破断パターンを確保したもとで、センターラインの延長部を除くティアラインの全体にわたりベース層が破断し、センターラインの延長部ではベース層の破断を伴わない。この破断パターンは、前記の第5発明及び第9発明の場合に実現できる。
〔エアバッグドア用ティアラインの好適な実施形態〕
本発明における特に好適なエアバッグドア用ティアラインの実施形態の一つを述べる。この実施形態は、自動車のインストルメントパネルにティア加工を施すことにより、エアバッグドアの1対の扉に沿う形状に設定されるエアバッグドア用ティアラインの形成に関するものである。但し、ティアラインの全体形状、ティアラインの各部におけるティア加工のカット形態とカット頻度の少なくとも一方の選択等に関し、1又は2以上の他の有効な実施形態があり得る。
この実施形態においては、インストルメントパネルはベース層と表皮層からなり、ベース層は、基材層と、上記表皮層に接する発泡材層からなる。
ティアラインとしては、少なくとも、前記1対の扉の境界線に相当するセンターラインと、1対の扉の両側端部に相当する両側のサイドラインとが形成される。前記センターラインは、その両側のサイドラインとの交差部から更に両側に延長された延長部を有する。このセンターライン延長部は、本来のセンターラインから一直線状に延長されることが好ましいが、ある程度の折れ角度を以て延長されたり、ある程度は上方又は下方に緩やかに湾曲する曲線状に延長されたりすることがあり得る。センターライン延長部の長さは限定されず、必要に応じて適宜な長さに設計される。
又、センターライン延長部を除くティアラインの全体にわたり、ベース層における表皮層付近部分まで達する深さの線状カット部を間欠的に設ける。加えて、センターラインの中央部、センターラインにおける両側のサイドラインとの交差部付近の部分(センターライン延長部を除く)、及び両側のサイドラインには、底部ドットカットと間欠部ドットカットの少なくとも一方を設ける。センターライン延長部には、独立ドットカットを設ける。
より具体的には、センターラインにおいて、その中央部、及び、そのサイドラインとの交差部付近の部分(センターライン延長部を除く)には、相互間隔の密な底部ドットカットを設ける。両側のサイドラインにおいては、相互間隔の密な底部ドットカット及び相互間隔の密な間欠部ドットカットを設ける。センターライン延長部においては、必要な密度で独立ドットカットを設ける。
ティアラインにおける上記以外の部分でも、設計上で好適な部分には、相互間隔の密でない底部ドットカットや間欠部ドットカットを設けることができる。
次に本発明の一実施例を図1〜図5に基づいて説明する。本発明の技術的範囲は、以下の実施例によって限定されない。
本実施例のエアバッグドア用ティアラインは、自動車用インストルメントパネルにおける助手席前方部分に設定される。図1に示すように、ティアライン1は、基本形状として、エアバッグドアの1対の扉の境界線に相当するセンターライン2と、1対の扉の両側端部に相当する両側のサイドライン3と、センターライン2に対して平行に形成された、1対の扉の上下端部に相当する上下の横ライン4とからなる。又、特徴的なティアライン部分として、センターライン2の一部が両側のサイドライン3との交差部から更に両側に延長されてなるセンターライン延長部5も備えている。
図2〜図5に共通して示すように、本実施例に係るインストルメントパネル6は、裏側面を構成する基材層7と、これに接する比較的厚い発泡材層8と、これに接すると共にインストルメントパネル6の表側(車室側)面を構成する薄い表皮層9からなる積層構造体である。基材層7はポリプロピレン製であり、発泡材層8は発泡ポリプロピレン製であり、表皮層9はポリオレフィン製である。
図1に示すティアライン1の内、センターライン延長部5を除く全ての部分において、基本的なティア加工として、図2(a)及び図2(b)に示すように、発泡材層8における表皮層9付近の部分まで達する深さの線状カット部10を設けている。図2(a)はインストルメントパネル6のティアライン1に沿う断面図であり、図2(b)は図2(a)の図示部分を上方から見た平面視である。
線状カット部10は、図2(b)に示すようにティアライン1に沿って間欠的に形成された長孔状の孔であり、その短径は1mmである。又、図2(a)に示すように、線状カット部10の長径は一律に4mmであり、線状カット部10の形成されていない間欠部11の幅は一律に6mmである。ティアライン1における上下の横ライン4の部分には、図2(a)及び図2(b)に示す基本的なティア加工が施されている。
ここで、図に基づく説明の便宜のために、図1に示すティアライン1の各部分に対して、破線で領域を表示したように、センターライン中央部12、センターライン2からセンターライン延長部5にわたる部分における両側のサイドライン3との交差部分であるセンターライン交差部13、両側のサイドライン3の部分であるサイドライン部14、及びセンターライン2における前記のセンターライン中央部12とセンターライン交差部13との中間部分であるセンターライン側方部15という領域名を与える。センターライン交差部13におけるセンターライン延長部5の部分を除き、これらの各領域には、それらの部分での表皮破断強度に互いに異なる相対的な弱さを付与する目的で、それぞれ図3〜図5に示した付加的なティア加工であるドットカット16を設けている。これらのドットカット16は、その孔径が線状カット部10の短径と同じく1mmであり、従って、例えば同じエンドミルを用いて線状カット部10とドットカット16とを同一工程で連続的に形成することができる。
センターライン側方部15では、図3に示すように、長径4mmである個々の線状カット部10の底部から、表皮層9の肉厚部まで達するドットカット16を各1個ずつ形成している。即ちドットカット16の形成密度が低い。従ってセンターライン側方部15は、ドットカット16を設けたティアライン部分の中では、相対的な表皮破断強度は弱くない。
次に、センターライン中央部12と、センターライン交差部13におけるセンターライン延長部5を除いた部分とにおいては、図4に示すように、長径4mmである個々の線状カット部10の底部から同上のドットカット16を各2個ずつ形成している。前記したように、孔径1mmのドットカット16の特に好ましい相互間隔が1mm程度であることを考えれば、ドットカット16の形成密度が非常に高い。従ってこれらの部分においては、線状カット部10におけるドットカット16の形成密度の高さから、ドットカット16を設けたティアライン部分の中で、相対的な表皮破断強度はかなり弱い。
更に、両側のサイドライン部14においては、図5に示すように、個々の線状カット部10の底部から同上のドットカット16を各2個ずつ形成すると共に、幅が6mmである個々の間欠部11からも、基材層7から表皮層9の肉厚部まで達するドットカット16を1mmの相互間隔で形成している。
なお、図5に示すように、ドットカット16の孔径と相互間隔との関係から、各間欠部11に形成するドットカット16の個数は2〜3個であり、3個のドットカット16を形成した場合、その内の1個のドットカット16は隣接する線状カット部10の端部に形成される状態となる。このように、両側のサイドライン部14では、線状カット部10においても、間欠部11においても、ドットカット16を非常に高い密度で形成するので、ドットカット16を設けたティアライン部分の中で、相対的な表皮破断強度は最も弱い。
次に、センターライン交差部13の内のセンターライン延長部5の部分では、図6に示すように、上記線状カット部10のようなカット部を形成することなく、適宜な高い密度で基材層7から表皮層9の肉厚部まで達するドットカット16(前記した独立ドットカット)を形成している。従って、センターライン延長部5においては表皮破断強度は弱いが、基材層7及び発泡材層8の破断強度は上記した他の各領域部分に比較して格段に強い。
本実施例では、以上のようにティアライン1を構成するので、エアバッグの展開時において、エアバッグの展開圧力を最初に強く受けるセンターライン中央部12から表皮破断が始まり、その勢いで、センターライン2がセンターライン側方部15まで含めて一気に表皮破断する。更に、センターライン2にはセンターライン延長部5を延設しているので、センターライン交差部13まで含めてセンターライン2方向のティアライン全体が一直線に表皮破断する。
又、両側のサイドライン部14は表面破断強度が最も弱いので、センターライン方向の表皮破断動作が、ほぼ同期してこれとは略直角に交差する方向のサイドライン3の表皮破断動作へと滑らかに転換される。
しかもこれらの表皮破断の際、ティアライン1におけるセンターライン延長部5以外の部分においては基材層7及び発泡材層8の破断を伴うが、センターライン延長部5においては表皮破断のみを起こし、基材層7及び発泡材層8は破断しない。
これらの一連の破断動作の結果、エアバッグドアの1対の扉が十分に開き、エアバッグの十分な展開に支障を来たさない。しかも、エアバッグドアがクリアーに破断されるため、その破断端縁部にバリ等を発生せず、これらが展開したエアバッグを傷害する恐れがない。
本発明によって、エアバッグ展開時におけるティアラインの理想的な表皮破断パターンを実現でき、その表皮破断パターンを発現させるために必要なティアラインの形成方法及び手段が提供される。
実施例に係るティアラインの全体形状を示す図である。
実施例に係るティア加工の基本形態を示す断面図である。
実施例に係るティア加工の付加的形態を示す断面図である。
実施例に係るティア加工の付加的形態を示す断面図である。
実施例に係るティア加工の付加的形態を示す断面図である。
実施例に係るティア加工の形態を示す断面図である。
符号の説明
1 ティアライン
2 センターライン
3 サイドライン
4 横ライン
5 センターライン延長部
6 インストルメントパネル
7 基材層
8 発泡材層
9 表皮層
10 線状カット部
11 間欠部
12 センターライン中央部
13 センターライン交差部
14 サイドライン部
15 センターライン側方部
16 ドットカット

Claims (12)

  1. 自動車用インストルメントパネルに設定したエアバッグドア用ティアラインの各部分におけるティア加工のカット形態とカット頻度の少なくとも一方を選択することにより、ティアライン各部の表面破断強度に相対的な差異付けを行い、エアバッグ展開時におけるティアライン各部の表面破断順序と破断形態とを制御することを特徴とするティアラインの破断制御方法。
  2. 前記ティアラインをベース層と表皮層からなる積層構造体である前記自動車用インストルメントパネルに形成する場合において、前記ティア加工のカット形態とカット頻度との選択肢が下記の(1)〜(3)の通りであることを特徴とする請求項1に記載のティアラインの破断制御方法。
    (1)前記ティア加工のカット形態の選択肢が、ベース層における表皮層付近部分まで達する深さで間欠的に設けた線状カット部と、ベース層を通過して表皮層の肉厚部まで達する点状カット部であるドットカットとを含む。
    (2)前記ドットカットには、前記線状カット部の底部に設けたドットカットと、線状カット部が設定されていない部分においてベース層から表皮層の肉厚部まで達するように設けたドットカットとを含む。
    (3)前記ティア加工のカット頻度の選択肢が、前記線状カット部の長さと、線状カット部同士の相互間隔と、線状カット部の底部又は線状カット部が設定されていない部分に設けたドットカットの相互間隔とを含む。
  3. 前記ベース層が基材層及び発泡材層からなる場合において、前記線状カット部が基材層を通過して発泡材層における表皮層付近部分まで達する深さで設けられていることを特徴とする請求項2に記載のティアラインの破断制御方法。
  4. 前記ティアラインがエアバッグドアの1対の扉に沿う形状に設定されるティアラインであって、かつ、1対の扉の境界線に相当するセンターラインが、1対の扉の両側端部に相当する両側のサイドラインとの交差部から更に両側に延長された延長部を備えていることを特徴とする請求項1〜請求項3に記載のティアラインの破断制御方法。
  5. 前記センターラインの延長部にはベース層を通過して表皮層の肉厚部まで達する点状カット部であるドットカットのみを設ける一方、前記延長部を除くセンターライン及びサイドラインには、ベース層における表皮層付近部分まで達する深さの線状カット部を間欠的に設けると共にこの線状カット部の底部と線状カット部が設定されていない部分との少なくとも一方にベース層を通過して表皮層の肉厚部まで達する点状カット部であるドットカットを設けることにより、エアバッグ展開時におけるセンターラインの延長部と、この延長部を除くセンターライン及びサイドラインとのベース層の破断強度に差異を設けることを特徴とする請求項4に記載のティアラインの破断制御方法。
  6. 前記ティアラインにおけるセンターラインの中央部、センターラインにおける両側のサイドラインとの交差部、及び両側のサイドラインの表面破断強度を、前記ティア加工の選択により相対的に弱く設定して、エアバッグの展開時におけるティアラインの表面破断を下記(1)〜(3)の順序で起こさせ、もしくは(1)の後に(2)、(3)を同時に起こさせることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のティアラインの破断制御方法。
    (1)最初にセンターラインの中央部が破断する。
    (2)センターライン全体が両端に到るまで一直線に破断する。
    (3)1対のサイドラインが破断する。
  7. 自動車のインストルメントパネルにティア加工を施すことによりエアバッグドアの1対の扉に沿う形状に設定されるエアバッグドア用ティアラインであって、
    前記1対の扉の境界線に相当するセンターラインが、1対の扉の両側端部に相当する両側のサイドラインとの交差部から更に両側に延長された延長部を備えていることを特徴とするエアバッグドア用ティアライン。
  8. 前記インストルメントパネルがベース層と表皮層からなる積層構造体であり、ベース層は基材層のみからなるか、又は基材層及び発泡材層からなるものであることを特徴とする請求項7に記載のエアバッグドア用ティアライン。
  9. 前記センターラインの延長部にはベース層を通過して表皮層の肉厚部まで達する点状カット部であるドットカットのみを設ける一方、前記延長部を除くセンターライン及びサイドラインには、ベース層における表皮層付近部分まで達する深さの線状カット部を間欠的に設けると共に、この線状カット部の底部と線状カット部が設定されていない部分との少なくとも一方にベース層を通過して表皮層の肉厚部まで達する点状カット部であるドットカットを設けたことを特徴とする請求項8に記載のエアバッグドア用ティアライン。
  10. 前記センターラインの延長部を除くティアラインの全体にわたりベース層における表皮層付近部分まで達する深さの線状カット部を間欠的に設け、加えて、センターラインの中央部、センターラインにおける両側のサイドラインとの交差部、及び両側のサイドラインには、ベース層を通過して表皮層の肉厚部まで達する点状カット部であるドットカットを設けたことを特徴とする請求項8に記載のエアバッグドア用ティアライン。
  11. 前記センターラインの中央部、センターラインにおける両側のサイドラインとの交差部付近の部分(センターラインの延長部を除く)、及び両側のサイドラインにおけるドットカットの設定条件が、次の(4)〜(6)の通りであることを特徴とする請求項10に記載のエアバッグドア用ティアライン。
    (4)上記いずれの部分においても、少なくとも線状カット部の底部にドットカットを設けている。
    (5)センターラインの中央部及び両側のサイドラインにおいては線状カット部の底部に設けたドットカットの相互間隔が小さい。
    (6)両側のサイドラインにおいては更に、線状カット部が設定されていない部分においてもドットカットを設けている。
  12. 前記ベース層が基材層及び発泡材層からなる場合において、線状カット部を基材層を通過して発泡材層における表皮層付近部分まで達する深さで設けていることを特徴とする請求項9〜請求項11のいずれかに記載のエアバッグドア用ティアライン。
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