JP2008028642A - 磁性体アンテナおよびアンテナ装置 - Google Patents

磁性体アンテナおよびアンテナ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 外部の磁束の放射効率を向上させ、高感度の通信を可能とする非接触通信用磁性体アンテナを提供する。
【解決手段】 磁性体コア2と、表面に渦巻き状のコイル導体が形成されたフレキシブル基板3とを備える磁性体アンテナ1において、フレキシブル基板3の一部に切欠部が設けられる。前記切欠部に磁性体コア2の端部が挿入され、フレキシブル基板3の主面に沿って折り返されることによって実装される。また、磁性体コア2の主面において、コイル導体が形成されているコイル部4a,4bと形成されていない非コイル部5が存在するようコイル導体が形成される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、移動体通信用の磁性体アンテナと前記磁性体アンテナを備えたアンテナ装置に関する。
近年、電磁誘導を利用した非接触型通信の利用が拡大している。この非接触型通信においては、携帯電話等の携帯電子機器とリーダ・ライタの各々にアンテナを搭載し、互いにデータを交信している。このうち携帯電子機器に搭載されるアンテナには特に、高性能、低価格、小型化の要請が強く、これらを実現するものとしてアンテナコイルが広く用いられている。
特許文献1には磁性体コアにコイル導体が形成されたフレキシブル基板を実装することによって構成された磁性体アンテナが開示されている。図6は特許文献1に記載された発明の構造を示す斜視図である。磁性体コア502にコイル導体が形成された1枚のフレキシブル基板503が実装されている。そして、図7は特許文献1に記載された発明における実装前のフレキシブル基板503の主面を示す平面図である。特許文献1においてはフレキシブル基板503が2箇所の折り曲げ線で折り曲げられ、これによって形成された各面が磁性体コアの主面と側面に接着される。このようにフレキシブル基板503を実装することによって、磁性体コアには第一のコイル部504aと第二のコイル部504bが形成される。ここで、コイル導体とはフレキシブル基板に形成された線路を指し、コイル部とは渦巻き形状を形成するコイル導体の集合体を意味する。
特開2003−22912号公報
ところが、特許文献1に記載される発明の構成によると、磁性体コアの側面に形成されたコイル導体によって側面の開口面積が小さくなる。図6において、側面508にはコイル部504bを構成するコイル導体が形成されており、側面508の面積に対する開口面の面積の比率が小さい。電磁誘導による誘導起電力を大きくするために、コイル導体の巻き数を増やすと開口面の面積はさらに小さくなる。図8はリーダ・ライタから生じた磁束が磁性体アンテナを通過するときの様子を示す図である。リーダ・ライタ600の上に図8の如く磁性体アンテナ501を配した場合、リーダ・ライタ600から生じた磁束601の一部が磁性体アンテナ501の内部へ進入し、磁束は図8のような経路を採る。この磁束の流れが阻害された場合、磁性体コアの空間への放射効率、すなわち磁性体コアに入力された磁束に対する放射される磁束の割合が低下し、磁性体コアが捕える磁束が減少する。特許文献1に記載された発明では、側面508に形成されたコイル導体がリーダ・ライタからの磁束の流れを阻害する。それによって、リーダ・ライタから生じた磁束のうち磁性体コア502が捕える磁束が減少し、リーダ・ライタと通信することができなかったり通信感度が悪化するという問題があった。
本発明は、磁束の流れを阻害しない形に磁性体アンテナを形成することによって、磁性体アンテナは磁束を捕捉しやすい構造となることに着目した。そして、磁束の流れを確保し放射効率を向上させることによって、磁性体コアが捕える磁束を増加させ、高感度の通信を可能とする磁性体アンテナを提供することを目的とする。
上記問題点を解決するために本願発明は以下のように構成する。
請求項1に係る発明の磁性体アンテナは、磁性体コアと、表面に渦巻き状のコイル導体が形成されたフレキシブル基板と、を備え、前記フレキシブル基板には一部に切欠部が設けられ、前記切欠部に前記磁性体コアの端部が挿入され、前記フレキシブル基板が前記磁性体コアの主面に沿って折り曲げられることによって実装されており、前記磁性体コアの主面において、前記コイル導体が形成されているコイル部と形成されていない非コイル部が存在することを特徴とする。この構成によると、磁性体コアの端部が切欠部を介してフレキシブル基板を貫通するため、磁性体コアの側面にコイル導体が形成されず、側面全体が非コイル部となる。そのため磁性体アンテナの放射効率が劣化せず、磁性体コアが捕える磁束が増加することによって、高感度な非接触通信が実現できる。
請求項2に係る発明の磁性体アンテナは、請求項1に記載の磁性体アンテナにおいて、前記切欠部が前記渦巻き状のコイル導体の中心付近に設けられていることを特徴とする。フレキシブル基板を磁性体コアに実装すると、磁性体コアがフレキシブル基板上のコイル導体の中心付近を貫通するので、磁性体コアを中心とするコイル部が形成されることとなる。このように構成することによって、磁性体コアに形成されたコイル部のコイル軸に磁束が通り、電磁誘導による誘導起電力を大きくすることができ、通信感度を向上させることができる。
請求項3に係る発明の磁性体アンテナは、請求項1または2に記載の磁性体アンテナにおいて、前記コイル部は巻回方向が互いに逆となっている第一のコイル部と第二のコイル部に分割して形成され、前記第一のコイル部と第二のコイル部の間に前記非コイル部が設けられていることを特徴とする。この構成によって、非コイル部から磁性体コアの両側面へと流れる磁束を捕捉できるため、電磁誘導による誘導起電力を向上させることができ、良好な通信を行うことができる。
請求項4に係る発明の磁性体アンテナは、請求項3に記載の磁性体アンテナにおいて、前記フレキシブル基板が二枚用いられ、前記二枚のフレキシブル基板の各々に設けられた前記切欠部に前記磁性体コアの両端が挿入され実装されることによって前記第一のコイル部と第二のコイル部が形成されていることを特徴とする。この構成によって、磁性体コアの両側面において磁性体コアの空間への放射効率が劣化しないため、磁性体コアが捕捉できる磁束が増加し、より高感度な通信が可能となる。
請求項5に係る発明の磁性体アンテナは、請求項1から4のいずれか一項に記載の磁性体アンテナにおいて、磁性体コアは、端部を除く側面の一部にくびれ部が形成され、該くびれ部に前記切欠部が位置するように前記フレキシブル基板が挿入されていることを特徴とする。この構成によって、フレキシブル基板を磁性体コアに実装した状態においても、フレキシブル基板の磁性体コアからの突出部分が生じず、磁性体アンテナが小型化する。
請求項6に係る発明のアンテナ装置は、請求項1から5のいずれか一項に記載の磁性体アンテナと、磁性体アンテナが設置される回路基板と、を備えることを特徴とする。この構成によって、工法が容易でかつ外部の磁束に対して高感度なアンテナ装置を実現することができる。
請求項7に係る発明のアンテナ装置は、請求項6に記載のアンテナ装置において、前記コイル導体と、前記回路基板の主面に形成された導体とが接続されることによって、前記第一のコイル部と第二のコイル部が接続されることを特徴とする。回路基板主面に導体を形成することによって、前記第一のコイル部と第二のコイル部とを接続することが容易になる。
本発明の磁性体アンテナによれば、次のような効果を得ることができる。
磁性体コアの主面にコイル導体が形成されない非コイル部が設けられているため、磁性体コアの主面が捕える磁束が増加し、磁性体コアの側面にコイル導体が形成されないため、磁性体アンテナの放射効率が劣化意しない。これによって電磁誘導を引き起こす磁束が増加し、高感度な非接触通信が実現できる。
第一の実施形態
第一の実施形態に係る磁性体アンテナについて、図1及び図2を参照しながら、以下に説明する。図1はフレキシブル基板実装後の磁性体アンテナの構造を示す図である。(A)は斜視図である。(B)は(A)の透視図である。図2はフレキシブル基板の構造を示す斜視図である。なお、図2はフレキシブル基板の構造が明確になるように寸法を拡大して描いている。
図1に示される磁性体アンテナ1において、コイル導体が形成されたフレキシブル基板3が2枚用いられ、それぞれが直方体状の磁性体コア2の両端に実装されている。フレキシブル基板3に設けられた切欠部に磁性体コア2が端部から挿入されているため、フレキシブル基板3が挿入される方向の磁性体コア2の側面8a,8bには、コイル導体は形成されていない。また、磁性体コア2の端部と挿入されたフレキシブル基板との間には磁性体コアが露出しているギャップdが設けられている。さらに、磁性体コア2の主面には渦巻き状の第一のコイル部4aと第二のコイル部4bが形成され、両者の間はコイル導体が形成されていない非コイル部5となっている。
磁性体コア2に実装するフレキシブル基板3は、長方形の主面と所定の厚みを有するものであり、ポリイミドフィルムやガラスエポキシフィルムといった樹脂フィルムなどの折り曲げ可能な単一の電気絶縁フィルムが用いられている。図2に示すように、中央部には切欠部6が設けられており、切欠部6はフレキシブル基板3の端部を除く一部を切り欠くことによって形成し、フレキシブル基板3を実装する磁性体コア2の断面を包含し得る大きさと形状を有する。さらに、切欠部6を囲むようにコイル導体が形成され、コイル導体は3ターンのループからなる第一のコイル部4aを構成している。すなわち、コイル導体によって形成される第一のコイル部4aの中心に切欠部が位置している。コイル導体はスクリーン印刷方式によりフレキシブル基板3の表面に線路をプリントすることによって形成可能である。コイル導体の端部は端子7a,7bを有し、一方端子は図示しない入出力端子に接続され、他方端子は第二のコイル部のコイル導体の端部に接続するための導体(図示しない)に接続されることとなっている。同様に端部に端子7c,7dを有する第二のコイル部4bが形成されたフレキシブル基板3を用意する。尤もフレキシブル基板3は2枚に限られるものではなく、複数のフレキシブル基板を重ねて装着することも可能である。また、上記説明においては切欠部6を囲むようにコイル導体を形成したが、コイル導体の位置や形状はこの形態に限られるものではない。さらに、コイル部は単一のループであっても複数のループから成っていても構わない。
第一の実施形態に係る磁性体アンテナ1は、磁性体コア2の側面8a,8bをフレキシブル基板3の切欠部6に挿入した後、フレキシブル基板3が磁性体コア2の主面に沿うように、2箇所の折り曲げ線でフレキシブル基板3を折り曲げる。これによって接したフレキシブル基板3と磁性体コア2の面同士を、接着剤や粘着テープ等で張り合わせることによって形成する。
このようにして構成される第一の実施形態に係る磁性体アンテナ1は、磁性体コア2の主面に非コイル部が設けられているため、外部からの磁束を磁性体コア2の主面で捕えることができる。特に、磁性体アンテナを携帯端末に搭載する場合、磁性体アンテナの主面は携帯端末の基板の主面に対して平行に設置される。また、外部のリーダ・ライタとの間で非接触通信を行う際、携帯端末のユーザーは通常、基板に対して平行に設計されている携帯端末の主面をリーダ・ライタにかざす。そのため、磁性体アンテナの主面においてリーダ・ライタと通信できることが要求される。図1に示される磁性体アンテナ1は、磁性体コア2の主面に非コイル部5が設けられており、上述の要請に応えている。
主面に進入した磁束は曲げられて、第一のコイル部4aと第二のコイル部4bの方向へ進む。コイル導体が形成されているフレキシブル基板3が磁性体コア2の端部から挿入されているため、磁性体コア2の側面8a,8bにはコイル導体が形成されない。この構成によって、磁性体コア2の両端において磁気抵抗が下がり、第一のコイル部4aと第二のコイル部4bに進入した磁束は磁性体コア2の側面8a,8bへ導かれる。このように主面から側面へ磁束の進路が形成されることによって磁性体アンテナ1の放射効率が向上する。一方、外部からの磁束は磁性体アンテナ1の側面8a,8bからも進入する。進入した磁束は第一のコイル部4aと第二のコイル部4bを通過した後、磁性体アンテナ1の主面に設けられた非コイル部5から放射される。このように側面から進入する磁束も増加する。主面から進入する磁束と側面から進入する磁束とは進行方向が異なるため磁束同士がベクトルの足し算により打ち消し合うが、通常主面から進入する磁束が側面から進入する磁束よりも非常に多くなるため、磁性体アンテナ1に進入し電磁誘導を引き起こす磁束は相対的に多くなる。したがって、高感度な通信が可能となる。
また、本実施形態においては、磁性体コア2の端部とフレキシブル基板3との間に磁性体コア2が露出しているギャップdが設けられている。この構成によって、磁性体コア2の端部の磁気抵抗がより小さくなるため、磁性体アンテナ1の集磁効果が向上して、より多くの磁束を捕えることができる。
さらに、本実施形態においては、第一のコイル部4aの端部に設けられた端子7aと第二のコイル部4bの端部に設けられた端子7cとが、例えば磁性体アンテナ1を実装する回路基板上に形成された接続導体により接続されることが好ましい。このような接続方法をとることによって、第一のコイル部4aと第二のコイル部4bとが一つのコイルを構成する。第一のコイル部4aと第二のコイル部4bの間にある非コイル部5に磁束が進入し、各コイル部4a,4bのコイル軸を磁束が通過すると、第一のコイル部4aにおいては端子7aから端子7bの方向へ電流が流れ、第二のコイル部においては端子7dから端子7cの方向へ電流が流れる。そのため、端子7aと端子7bが接続されても第一のコイル部4aと第二のコイル部4bに生じた電流が互いにキャンセルされることはない。すなわち、端子7aと端子7bを接続することによって第一のコイル部4aと第二のコイル部4bとは巻回方向が互いに逆となるため、第一のコイル部4aと第二のコイル部4bを逆方向の磁束が通過しても同一方向の電流が生じることとなり、電流が互いにキャンセルされることはない。なお、本実施形態においては、各コイル部4a,4bの端部に形成された端子に関して、端子7aと端子7cは接続導体に接続され、端子7bと端子7dは入出力端子に接続される構造としたが、本発明はこの実施形態に限られるものではない。例えば、端子7aと端子7d、端子7bと端子7cをそれぞれ接続導体によって接続し、それら接続導体をそれぞれ入出力端子として並列回路を構成することも可能である。
第二の実施形態
第二の実施形態に係る磁性体アンテナについて、図3および図4参照しながら説明する。図3フレキシブル基板実装後の磁性体アンテナの構造を示す図である。(A)は斜視図である。(B)は(A)の透視図である。図4はフレキシブル基板の主面の構造を示す斜視図である。
図3において、第一のコイル部14aと第二のコイル部14bが形成された一枚のフレキシブル基板13が磁性体コア12に実装されている。第一のコイル部14aと第二のコイル部14bとが並ぶ方向にある磁性体コア12の側面18a,18bにはコイル導体が形成されていない。また、前記側面18a,18bとフレキシブル基板13との間には磁性体コア12が露出しているギャップdが形成されている。第一のコイル部14aと第二のコイル部14bとはフレキシブル基板13上に形成された接続導体によって接続されている。磁性体コア12の主面における第一のコイル部14aと第二のコイル部14bとの間は、コイル導体が形成されない非コイル部15となっている。
図4に示すように、磁性体コア12に実装されるフレキシブル基板13は両端に2箇所の切欠部16a,16bが設けられている。各切欠部16a,16bは磁性体コア12の断面を包含し得る大きさと形状を有する。また、各切欠部16a,16bの周囲には第一のコイル部14aと第二のコイル部14bが形成されており、第一のコイル部14aと第二のコイル部14bの端部には、入出力端子に接続するための端子17a,17bが設けられている。本実施形態においては第一のコイル部14aと第二のコイル部14bとはフレキシブル基板13上にて接続され、同一コイル軸に対する巻回方向が逆になっている。
磁性体コア12へのフレキシブル基板13の実装は以下のように行われる。第一のコイル部14aの中心にある切欠部16aに磁性体コア12を端部から挿入し、磁性体コア12の一方主面に沿うように折り曲げる。続いてフレキシブル基板13を反対側面の方向にスライドさせ、第二のコイル部14bの中心にある切欠部16bに磁性体コア12を前記端部と対向する端部から挿入して、前記主面に沿うように折り曲げる。再びフレキシブル基板13をスライドさせ、磁性体コア12の主面にフレキシブル基板13が沿う位置で固定する。最後に、磁性体コア12の他方主面に沿うようにフレキシブル基板13を折り曲げて接着させる。
以上のような構成によっても、高感度な通信を可能とすることができる。すなわち、磁性体アンテナ11の主面に設けられた非コイル部15に進入した磁束は、磁性体コア12の形状に沿って進行方向を曲げられ、第一のコイル部14aと第二のコイル部14bを通過する。非コイル部15は十分な大きさに設計されているため、主面で多くの磁束を捕えることができる。第一のコイル部14aと第二のコイル部14bを通過した磁束は、磁性体コア12の側面18a,18bから放射される。側面18a,18bにはコイル導体が形成されておらず、また、側面18a,18bとフレキシブル基板13との間には磁性体コア12が露出しているギャップdが設けられているため、磁束の放射効率は劣化しない。そのため、磁性体アンテナ11における電磁誘導に寄与する磁束が多くなり、それによって引き起こされる電流は大きくなる。したがって、高感度な通信が可能となる。
なお、フレキシブル基板13の主面におけるコイル導体が形成されない非コイル部15は、リーダ・ライタからの磁束が進入しやすいように面積が大きいほうが好ましい。そのため、第一のコイル部14aと第二のコイル部14bを接続するコイル導体はフレキシブル基板の端部付近に形成されることが望まれる。本実施形態においては、リーダ・ライタにかざされるアンテナコイル11の主面において、第一のコイル部14aと第二のコイル部14bとが接続される構造としたが、リーダ・ライタにかざされる主面と対向する主面において接続されていても良い。
また、第二の実施形態においては、回路基板に接続導体を形成して、接続導体の端部と第一、第二のコイル部の端部に設けられた端子とを接続する必要がなくなるため、工程数を削減することができる。
第三の実施形態
第三の実施形態に係るアンテナ装置の構造について、図5を参照しながら説明する。図5は第三の実施形態に係るアンテナ装置の構造を示す図である。(A)は斜視図である。(B)は(A)の透視図である。
図5において、回路基板110に磁性体アンテナ101が実装されたアンテナ装置100の構成が示されている。磁性体アンテナ101は磁性体コア102にフレキシブル基板103が2枚実装されることによって構成され、第一のコイル部104aと第二のコイル部104bを有し、第一のコイル部104aと第二のコイル部104bの間はコイル導体が形成されない非コイル部105となっている。磁性体コア102には2箇所のくびれ部111が形成されており、くびれ部111の内側に位置する磁性体コア102の表面にフレキシブル基板103が接着されている。そのため、第一のコイル部104aと第二のコイル部104bとが並ぶ方向にある磁性体コアの側面、および前記側面とくびれ部の間にはコイル導体が形成されてない。くびれ部は磁性体コアの側面から直方体状の磁性体コアを削り取ることによって形成してもよいし、くびれ部を有する形状に成形されたものを焼結させて形成されてもよい。また、第三の実施形態には第一の実施形態と同様のフレキシブル基板103が用いられる。フレキシブル基板上に形成される第一のコイル部104aの端部には端子107a,107bが、第二のコイル部104bの端部には端子107c,107dが設けられる。このうち、端子107bと端子107dは入出力端子に接続され、端子107aと端子107cは回路基板110上に形成された接続導体112に接続され、これによって第一のコイル部104aと第二のコイル部104bが一つのコイルを構成する。
フレキシブル基板103の磁性体コア102への実装は以下のように行われる。フレキシブル基板103に設けられた切欠部に磁性体コア102を側面方向から挿入し、くびれ部111まで到達したらフレキシブル基板103を90度回転させる。このときくびれ部111の断面は切欠部に納まる。その後、フレキシブル基板を2箇所の折り曲げ線で折り曲げ、磁性体コア102に接着させる。
以上のようにアンテナ装置100を構成することによっても、磁性体アンテナ101の主面には非コイル部105が設けられているため、リーダ・ライタからの磁束を磁性体コア102の主面で捕えることができる。また、磁性体コア102の側面および側面とくびれ部111の間にコイル導体が形成されていないため、磁性体アンテナ101の端部における磁気抵抗が低下し、主面に進入した磁束の放射効率が劣化しない。したがって、高感度な通信を可能とすることができる。
また、本実施形態においては、磁性体コア102にくびれ部111を設け、くびれ部111の内側に位置する磁性体コア102の表面にフレキシブル基板103を接着させることによって、フレキシブル基板103の幅が磁性体コア102の幅より大きくならないため、磁性体アンテナ101が小型化される。なお、本実施形態においてはフレキシブル基板103をくびれ部111の内側に位置する磁性体コア102の表面に接着させる構造としたが、くびれ部111の外側に位置する磁性体コアの表面に接着させても良い。ただし、外側に接着させる場合には、端部の磁気抵抗を低下させるために、磁性体コア102の側面とフレキシブル基板103との間に磁性体コア102が露出しているギャップが設けられていることが好ましい。
なお、本発明は以上の第一から第三の実施形態に限定されるものではない。たとえば、第一から第三の実施形態においては磁性体コアに第一のコイル部と第二のコイル部を形成する構成としたが、磁性体コアの主面に非コイル部が設けられている限り、一つのコイル部しか設けられていなくても良い。
第一の実施形態に係る磁性体アンテナの構造を示す図である。(A)は斜視図である。(B)は(A)の透視図である。 第一の実施形態に係るフレキシブル基板の構造を示す斜視図である。 第二の実施形態に係る磁性体アンテナの構造を示す図である。(A)は斜視図である。(B)は(A)の透視図である。 第二の実施形態に係るフレキシブル基板の構造を示す斜視図である。 第三の実施形態に係るアンテナ装置の構造を示す図である。(A)斜視図である。(B)(A)の透視図である。 従来例に示した発明の構造を示す斜視図である。 従来例に示した発明におけるフレキシブル基板の構造を示す平面図である。 リーダ・ライタから生じる磁束の流れを示す図である。
符号の説明
1 磁性体アンテナ
2 磁性体コア
3 フレキシブル基板
4a 第一のコイル部
4b 第二のコイル部
5 非コイル部
6 切欠部

Claims (7)

  1. 磁性体コアと、表面に渦巻き状のコイル導体が形成されたフレキシブル基板と、を備え、
    前記フレキシブル基板には一部に切欠部が設けられ、前記切欠部に前記磁性体コアの端部が挿入され、前記フレキシブル基板が前記磁性体コアの主面に沿って折り曲げられることによって実装されており、
    前記磁性体コアの主面において、前記コイル導体が形成されているコイル部と形成されていない非コイル部が存在することを特徴とする磁性体アンテナ。
  2. 前記切欠部は前記渦巻き状のコイル導体の中心付近に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の磁性体アンテナ。
  3. 前記コイル部は巻回方向が互いに逆となっている第一のコイル部と第二のコイル部に分割して形成され、前記第一のコイル部と第二のコイル部の間に前記非コイル部が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の磁性体アンテナ。
  4. 前記フレキシブル基板が二枚用いられ、前記二枚のフレキシブル基板の各々に設けられた前記切欠部に前記磁性体コアの両端がそれぞれ挿入され実装されることによって前記第一のコイル部と第二のコイル部が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の磁性体アンテナ。
  5. 前記磁性体コアは、端部を除く側面の一部にくびれ部が形成され、該くびれ部に前記切欠部が位置するように前記フレキシブル基板が挿入されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の磁性体アンテナ。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の磁性体アンテナと、前記磁性体アンテナが設置される回路基板と、を備えるアンテナ装置。
  7. 前記コイル導体と、前記回路基板の主面に形成された導体とが接続されることによって、前記第一のコイル部と第二のコイル部が接続されることを特徴とする請求項6に記載のアンテナ装置。
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