JP2008027996A - 積層形半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体素子やプリント配線板の破損を防ぎ、高密度実装された積層形半導体装置の信頼性を向上させる。
【解決手段】第1のプリント配線板1上には、第1の半導体装置2と第2の半導体装置3とが隙間5をあけて実装されている。第1のプリント配線板1の周辺部および前記隙間5に沿って互いに間隔をおいて複数のはんだ電極4が配設されており、複数のはんだ電極4を介して第2のプリント配線板6が積層されている。そして第2のプリント配線板6上には、第1の半導体装置2と第2の半導体装置3上に両者の間の隙間5に沿って互いに間隔をおいて配設されたはんだ電極4を跨いで、積み重なるように第3の半導体装置7が実装されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置が実装されたプリント配線板を積み重ねた積層形半導体装置に関する。
電子製品の小型化、薄型化の要請に伴い、実装構造においても高密度化が必須となっている。高密度実装構造の一つとして、半導体装置が実装されたプリント配線板を多段に積み重ねた積層形半導体装置が知られている。
図7は、従来の積層形半導体装置を一部破断して示す模式斜視図である。図8は、図7のA−A線に沿う模式断面図である。第1のプリント配線板101上に、第1の半導体装置102と第2の半導体装置103とが隙間110をあけて実装されている。第1のプリント配線板101の周辺と第1および第2のプリント配線板101、105の間の隙間110に沿って複数のはんだ電極104が配設されており、この複数のはんだ電極104を介して第2のプリント配線板105が電気接続されて積層されている。第2のプリント配線板105の上には、第3の半導体装置107および第4の半導体装置108が第1のプリント配線板101上の第1の半導体装置102および第2の半導体装置103とそれぞれ重なるように実装されている。
特開2001−144244号公報
しかしながら、上記従来の積層形半導体装置では、半導体パッケージとプリント配線板の熱膨張差による半導体装置の反りが生じ、第1のプリント配線板上に実装された半導体装置と第2のプリント配線板とが接触してしまう。
図9は変形した状態を示す模式断面図である。以下に図9を参照しつつ、熱膨張差による反りについて説明する。
半導体素子の材料をシリコン、パッケージモールドの材料をエポキシ樹脂、プリント配線板の材料をガラスエポキシ樹脂とする。その場合、シリコンの線膨張係数は、エポキシ樹脂やガラスエポキシ樹脂の線膨張係数に比べて約1桁小さい。また、エポキシ樹脂の線膨張係数とガラスエポキシ樹脂の線膨張係数とは、必ずしも同じではない。このため、半導体素子等の発熱によってパッケージモールドの温度が上昇すると、線膨張係数の小さい半導体素子を含むパッケージモールドの伸びに対し、線膨張係数の大きなプリント配線板の伸びの方が大きくなる。
ところで、第1のプリント配線板101と第2のプリント配線板105とは、第1のプリント配線板101に実装された第1および第2の半導体装置102、103の周囲および隙間105に配設された複数のはんだ電極104によって、接続されている。このため、第2のプリント配線板105は、周囲を拘束されて自由に変形できず、第1のプリント配線板101に実装された、第1および第2の半導体装置102、103の上面に接近する形態で変形する。電源が切られて半導体装置の発熱がなくなると、第2のプリント配線板105および半導体装置は収縮し、第2のプリント配線板105の反りもなくなる。
第2のプリント配線板105の裏面が、第1のプリント配線板101に実装された第1および第2の半導体装置102、103の上面に、繰り返し接触するようになり、最悪の場合、第2のプリント配線板105の配線パターンを切断したり、半導体装置を壊してしまうおそれがある。
また、三次元的に実装する場合、順を追ってリフロープロセス等によって実装するが、このとき、個々の半導体装置に反りが生じていると、はんだ電極相互でブリッジが発生したり、未はんだが発生するおそれがある。
さらに、上記従来の積層形半導体装置の別な実施例では、下段半導体装置と上段半導体装置の間を樹脂で封止することが記載されている。上段のプリント配線板が反ってもフリップチップ形半導体装置と接触しないように構成しているが、樹脂部材が増えること、製造上封止工程が増えること等の問題点があった。
本発明の目的は、積層形半導体装置において、実装された半導体装置やプリント配線板の破損を防ぐとともに、実装時の接合トラブルを防ぎ、信頼性を高める構造にすることにある。
上記目的を達成するために、本発明の積層形半導体装置は、複数の半導体装置が互いに隙間をあけて実装された第1のプリント配線板と、前記第1のプリント配線板上の周辺部および前記隙間に沿って互いに間隔をおいて配設された複数のはんだ電極と、前記第1のプリント配線板上に前記複数のはんだ電極を介して積層された第2のプリント配線板とを有し、前記第2のプリント配線板上には、前記第1のプリント配線板に実装された複数の半導体装置のうちの少なくとも2個以上に、前記隙間に沿って配設されたはんだ電極を跨いで重なるように少なくとも1個の半導体装置が実装されていることを特徴とする。
本発明は、上述のとおり構成されているので、次に記載するような効果を奏する。
実装された半導体装置の破損、プリント配線板の配線切断等のトラブルが生じるおそれがなく、高密度実装された積層形半導体装置の信頼性が向上する。
本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施例1による積層形半導体装置を一部破断して示す模式斜視図である。図2は、図1のA−A線に沿う模式断面図である。
図1および図2に示すように、実施例1による積層形半導体装置は、第1のプリント配線板1上に第1の半導体装置2と第2の半導体装置3とが隙間5をあけて実装されている。第1のプリント配線板1上に、複数のはんだ電極4を介して電気接続された第2のプリント配線板6が積層されている。第2のプリント配線板6の上に前記隙間5の部分に沿って互いに間隔をおいて配設された電極4を跨いで第3の半導体装置7が実装されている。
本実施例1において、複数のはんだ電極4は、鉛フリーはんだからなり、第1のプリント配線板1上の周辺部および第1の半導体装置2と第2の半導体装置3の間の隙間5に沿って互いに間隔をおいて配設されている。
第1のプリント配線板1は、ガラスエポキシ樹脂をベースにして配線用の銅パターン(不図示)が設けられたものである。
第1の半導体装置2および第2の半導体装置3はフリップチップ形半導体装置であって、それぞれシリコンからなる半導体素子2a、3aの裏面に複数のはんだ電極からなる接続部2b、3bを有し、実装後に樹脂封止されている。
第3の半導体装置7は、パッケージ形であって、半導体素子7a、複数のはんだ電極7b、パッケージモールド7cから構成されている。パッケージモールド7cは、エポキシ樹脂からなり、半導体素子7aは、シリコンからなる。
複数のはんだ電極7bは、第2のプリント配線板6と第3の半導体装置7とを電気的に接続するための電極であって、パッケージモールド7cの裏面にアレイ状に配置されている。
本実施例において、第3の半導体装置7は、第1の半導体装置2と第2の半導体装置3の間の隙間5に沿って互いに間隔をおいて配設された複数のはんだ電極4を跨いで、第1および第2の半導体装置2、3上に重なるように、第2のプリント配線板6上に実装されている。
次に、本発明の実施例1に係る積層形半導体装置の熱変形について説明する。
図3は、図1、図2に示した積層形半導体装置において、熱変形が生じた状態を示す模式断面図である。
図3に示すように、第2のプリント配線板6に実装された第3の半導体装置7について考察する。第3の半導体装置7と第2のプリント配線板6との線膨張係数を比較する。
半導体素子7aの材料をシリコン、パッケージモールド7cの材料をエポキシ樹脂、第2のプリント配線板6の材料をガラスエポキシ樹脂とする。
その場合、シリコンの線膨張係数は、エポキシ樹脂やガラスエポキシ樹脂の線膨張係数に比べて約1桁小さい。また、エポキシ樹脂の線膨張係数とガラスエポキシ樹脂の線膨張係数とは、必ずしも同じではない。このため、半導体素子7aの発熱によってパッケージモールド7cの温度が上昇すると、線膨張係数の小さい半導体素子7aを含むパッケージモールド7cの伸びに対し、第2のプリント配線板6の伸びの方が大きくなる。
第1のプリント配線板1および第2のプリント配線板6は、第1のプリント配線板1の周辺部および第1の半導体装置2と第2の半導体装置3の間の隙間5に沿って互いに間隔をおいて配設された複数のはんだ電極4によって電気接続されて積層されている。これにより、第2のプリント配線板6は、周辺部を拘束されて自由に変形できないため、第1のプリント配線板1に実装された第1および第2の半導体装置2、3上面に接近する形態で変形する。
なお、図9に示した従来例と異なる点は、第3の半導体装置7の下面に、第2のプリント配線板6を挟んで、複数のはんだ電極4が配設されていることである。つまり、第3の半導体装置7は、一番反り量が大きくなる第3の半導体装置7の中央部分の裏面が、第2のプリント配線板6を挟んで複数のはんだ電極4によって支持されるため、第2のプリント配線板6の反り量が従来例に比べて低減できる。
その結果、各半導体装置2、3の発熱量が増えても、反り量の増加は抑制され、第2のプリント配線板6の裏面が、第1のプリント配線板1に実装された第1の半導体装置2および第2の半導体装置3の上面に、繰り返し接触することを無くすことができ、信頼性が向上する。
本実施例による形態と、図7に示した従来例による形態で、シミュレーションを行った結果、本実施例では従来例に比べて、約20%ほど反り量を低減できることを確認した。
さらに、第3の半導体装置7の複数のはんだ電極7bにおいて、はんだ電極外周角部分の第2のプリント配線板6を挟んだ反対側に、複数のはんだ電極4が配設されていない。このため、第3の半導体装置7と第2のプリント配線板6とを接続する複数のはんだ電極に作用する熱応力を低減でき、接合信頼性を高めることができる。
図4は、実施例2による積層形半導体装置を一部破断して示す模式斜視図である。
実施例2に係る積層形半導体装置は、図4に示すように、第1のプリント配線板21の上には、第1の半導体装置22と第2の半導体装置23とが隙間25をあけて実装されている。
第1の半導体装置22は、フリップチップ形の半導体素子22aと接続部22bとを有し、第2の半導体装置23は、フリップチップ形の半導体素子23aと接続部23bとを有しており、第1のプリント配線板21に実装後、樹脂封止されている。
第1のプリント配線板21の図示上面には、その周辺部および第1の半導体装置22と第2の半導体装置23の間の隙間25に沿って、複数のはんだ電極24が互いに間隔をおいて配設されている。そして、第1のプリント配線板21とその上に積層された第2のプリント配線板26とが複数のはんだ電極24を介して電気接続されている。
第2のプリント配線板26の図示上面には、第3の半導体装置27と第4の半導体装置28とが隙間29をあけて配設されている。この第3の半導体装置27および第4の半導体装置28が第1の半導体装置22と第2の半導体装置23上に両者の間の隙間25を跨いで左右均等に積み重なるように実装されている。
なお、半導体装置、プリント配線板、パッケージモールド等の材質等については実施例1と同様であるので、その説明は省略する。
図5は、実施例3に係る積層形半導体装置の模式断面図である。
実施例3に係る積層形半導体装置は、図5に示すように、第1のプリント配線板31、第1の半導体装置32、第2の半導体装置33、複数のはんだ電極34、第2のプリント配線板36、第3の半導体装置37を備えている。
複数のはんだ電極34は、第1のプリント配線板31の周辺部および第1と第2の半導体装置32、33の間の隙間35に沿って互いに間隔をおいて配設されている。
第1の半導体装置32は、パッケージ形半導体装置であり、パッケージモールド32c、半導体素子32a、複数のはんだ電極32bを備えている。
パッケージモールド32cは、例えばエポキシ樹脂からなり、半導体素子32aは、シリコンからなる。パッケージモールド32c内には、複数のはんだ電極32bに接続される配線が配設されている(不図示)。
複数のはんだ電極32bは、第1のプリント配線板31と第1の半導体装置32とを電気的に接続するための電極であって、パッケージモールド32cの裏面に略アレイ状に配設されている。
第2の半導体装置33は、パッケージ形半導体装置であり、パッケージモールド33c、半導体素子33a、複数のはんだ電極33bを備えている。
パッケージモールド33cは、例えばエポキシ樹脂からなり、半導体素子33aは、シリコンからなる。パッケージモールド33c内には、複数のはんだ電極33bに接続される配線が配設されている(不図示)。
複数のはんだ電極33bは、第1のプリント配線板31と第2の半導体装置33とを電気的に接続するための電極であってパッケージモールド33cの裏面に略アレイ状に配設されている。
第3の半導体装置37は、パッケージ形半導体装置であり、パッケージモールド37c、半導体素子37a、複数のはんだ電極37bを備えている。
パッケージモールド37c内には、複数のはんだ電極37bに接続される配線が配設されている(不図示)。
複数のはんだ電極37bは、第2のプリント配線板36と第3の半導体装置37とを電気的に接続するための電極であって、パッケージモールド37cの裏面に略アレイ状に配設されている。
そして、第3の半導体装置37は、第2のプリント配線板36を挟んで第1および第2の半導体装置32、33上に、両者の間の隙間35に沿って互いに間隔をおいて配設された複数のはんだ電極34を跨いで左右均等に積み重なるように配設されている。
第3の半導体装置37は、一番反り量が大きくなる第3の半導体装置37の中央部分の裏面が、第2のプリント配線板36を挟んで、複数のはんだ電極34に支持されるため、反り量が低減でき、第2のプリント配線板36の変形量も低減できる。
図6は、本発明の実施例4に係る積層形半導体装置を破断して示す模式斜視図である。
実施例4に係る積層形半導体装置は、第1のプリント配線板41、第1の半導体装置42、第2の半導体装置43、第3の半導体装置48、第4の半導体装置49、第5の半導体装置47、複数のはんだ電極44、第2のプリント配線板46を備えている。
第1のプリント配線板41および第2のプリント配線板46の材質は、例えばガラスエポキシ樹脂をベースにして、配線用の銅パターンで構成されている。複数のはんだ電極44の材質は、例えば鉛フリーはんだである。
複数のはんだ電極44は、第1および第2のプリント配線板41、46の周辺部および第1〜第4の半導体装置の間の隙間45に沿って互いに間隔をおいて配設されている。
第1の半導体装置42は、フリップチップ形半導体装置であり、半導体装置42a、半導体素子接続部42bを有し、第1のプリント配線板41に実装後、樹脂封止されている。
半導体素子接続部42bは、第1のプリント配線板41と第1の半導体装置42とを電気的に接続するための電極であって、第1の半導体装置42の裏面に略アレイ状に配設された複数のはんだ電極からなる。
第2の半導体装置43は、フリップチップ形半導体装置であり、半導体素子42a、半導体素子接続部43bを有し、第1のプリント配線板41に実装後、樹脂封止されている。
半導体素子接続部43bは、第1のプリント配線板41と第2の半導体装置43とを電気的に接続するための電極であって、第2の半導体素子43aの裏面に略アレイ状に配設された複数のはんだ電極からなる。
第3および第4の半導体装置48、49も第1および第2の半導体装置42、43と同様のフリップチップ形半導体装置であり、第1のプリント配線板41に実装後、樹脂封止されている。
第5の半導体装置47は、第1、第2、第3、第4の半導体装置の間の隙間45に沿って互いに間隔をおいて配設された複数のはんだ電極44の上に、第2のプリント配線板46を挟んで配置されている。
第5の半導体装置47の複数のはんだ電極47bの外周角部は、第2のプリン配線板46を挟んだ反対側に、複数のはんだ電極44が配設されていない部分に位置している。
また、第5の半導体装置47は、第1、第2、第3、第4の半導体装置42、43、48、49上に、それらの間の隙間45に沿って互いに間隔をおいて配置された複数のはんだ電極44に跨いで、均等に積み重なるように配設されている。つまり、第5の半導体装置47は、一番反り量が大きくなる第5の半導体装置47の直交する中心線に沿った裏面が、複数のはんだ電極44に支持されるため、反り量が低減でき、第2のプリント配線板46の変形量も低減できる。
本発明の実施例1に係る積層形半導体装置を説明する模式部分斜視図である。 本発明の実施例1に係る積層形半導体装置のA−A線に沿う模式断面図である。 本発明の積層形半導体装置で熱変形が生じた様子を示す模式断面図である。 本発明の実施例2に係る積層形半導体装置を説明する模式部分斜視図である。 本発明の実施例3に係る積層形半導体装置を説明する模式断面図である。 本発明の実施例4に係る積層形半導体装置を説明する模式部分斜視図である。 従来の積層形半導体装置を説明する模式部分斜視図である。 図7のA−A線に沿う模式断面図である。 従来の積層形半導体装置で熱変形が生じた様子を示す模式断面図である。
符号の説明
1、21、31、41 第1のプリント配線板
2、22、32、42 第1の半導体装置
3、23、33、43 第2の半導体装置
4、24、34、44 はんだ電極
5、25、35、45 隙間
6、26、36、46 第2のプリント配線板
7、27、37、48 第3の半導体装置

Claims (2)

  1. 複数の半導体装置が互いに隙間をあけて実装された第1のプリント配線板と、
    前記第1のプリント配線板上の周辺部および前記隙間に沿って互いに間隔をおいて配設された複数のはんだ電極と、
    前記第1のプリント配線板上に前記複数のはんだ電極を介して積層された第2のプリント配線板とを有し、
    前記第2のプリント配線板上には、前記第1のプリント配線板に実装された複数の半導体装置のうちの少なくとも2個以上に、前記隙間に沿って配設されたはんだ電極を跨いで重なるように少なくとも1個の半導体装置が実装されていることを特徴とする積層形半導体装置。
  2. 前記第1のプリント配線板上に、実装された複数の半導体装置は、それぞれフリップチップ形の半導体装置を実装後に樹脂封止されたものであり、前記第2のプリント配線板上に実装された半導体装置は、パッケージ形であること、を特徴とする請求項1記載の積層形半導体装置。
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