JP2008027817A - 燃料電池 - Google Patents

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大介 渡邉
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Abstract

【課題】 より効率的に結露を防止することの可能な燃料電池を提供することを目的とする。
【解決手段】 DMFC型の燃料電池1は、スタック22から排出する気体に含まれるメタノール成分を無害化し、放出しなくてはならないため、メタノールを燃焼させるメタノール燃焼槽60をスタック22より下流側に設けている。メタノール燃焼槽60はメタノールの燃焼反応により発熱反応を起こしているため、メタノール燃焼槽60に十分なメタノールを供給し発熱を促すことができれば、メタノール燃焼槽60を通過する高温多湿の気体に熱を与えることができる。メタノール燃焼槽60にメタノールを供給することで発熱反応を促し、結露を防止するために必要な熱量を気体に与えることができるため、スタック22から排出される気体が配管内で結露するのをより効率的に防止することが可能となる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、燃料電池に関し、特に結露を防止する構造に関する。
現在、携帯可能なノート型のパーソナルコンピュータ、モバイル機器等の電子機器の電源としては、主に、リチウムイオンバッテリなどの二次電池が用いられている。近年、これら電子機器の高機能化に伴う消費電力の増加や更なる長時間使用の要請から、高出力で充電の必要のない小型燃料電池が新たな電源として期待されている。燃料電池には種々の形態があるが、特に、燃料としてメタノール溶液を使用するダイレクトメタノール方式の燃料電池(以下、DMFCと称する)は、水素を燃料とする燃料電池に比べて燃料の取扱いが容易で、システムが簡易である。DMFCは発電の際に排出される未使用燃料を再度発電のために使用することができるため、小型で長時間運転が求められる電子機器の電源として適している。
直接メタノール型燃料電池において、スタック内の反応等によりスタックから排出される気体は大量の水分を含んでいる。発電によりスタックの温度が上昇しており、スタックから排出される気体の温度は大気より高くなっている。そのため、気体を燃料電池システムから排出する前に配管内等で放熱を起こし、気体に含まれていた水分の一部が凝縮し、水分結露を起こしてしまう。燃料電池内部の部品によっては、結露した水分が付着して劣化や破損を引き起こすことがある。また、結露した水分が燃料電池システム外に放出されてしまうと、燃料電池システムを使用する上で、不都合が生じる。
従来、結露を防止する方法としては例えば、高温多湿のガスが流れる配管をヒータで加熱する方法や、結露が生じると問題のある部品自体をヒータ等により加熱する方法が挙げられる。燃料電池に関する結露を防止する技術として例えば特許文献1に記載されたものが挙げられる。水素と酸素との反応により生成された反応ガスは、カソード内で水蒸気となって排気管から燃料電池の外部へ排気される。外部に排気する主排気管から分岐配管に排気ガスを分岐して、排気ガス中に含まれる水素を検知する水素センサに導入する。分岐配管には分岐配管を被覆する加熱手段が設けられる。分岐配管を通過し水素センサ内に導入される排気ガスの温度を、分岐入口の分流排気ガス温度よりも高い温度に保持することで、水素センサにおける結露の発生を防止することができる。
特開2005−353397号公報
しかし上記の方法では、配管にヒータ等の加熱手段を被覆し、配管を介して排気ガスに熱を与えるため、熱伝達の効率が悪くエネルギーロスが大きいという問題がある。
そこで本発明の目的は、より効率的に結露を防止することの可能な燃料電池を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明に係る燃料電池は、液体燃料を収容する燃料タンクと、アノードとカソードを有し、前記液体燃料と酸素を化学反応させて発電を行う起電部と、前記燃料タンクから前記起電部に液体燃料を供給する第1の燃料供給手段と、前記起電部に酸素を供給する酸素供給部と、前記起電部から排出される流体が流れる第1の配管と、前記第1の配管を流れる流体を燃焼反応させる反応部と、前記液体燃料を前記燃料タンクから前記反応部に供給する第2の燃料供給手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、より効率的に結露を防止することの可能な燃料電池を提供することができる。
以下本発明に係る第1の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る燃料電池装置を示す外観斜視図である。図2は燃料電池装置をノート型コンピュータに接続した状態を示す外観斜視図である。燃料電池1は例えばノート型コンピュータ10の外部電源として用いられる。この燃料電池1はダイレクトメタノール方式の燃料電池(DMFC:Direct Methanol Fuel Cell)である。メタノールと水を混合した予混合液を燃料とし、この予混合液を空気中の酸素と電解質膜で化学反応させることによって発電させる。このDMFCは、水素を燃料に用いる燃料電池よりも取り扱いが容易で、装置全体を小型にまとめることができる。
燃料電池1は、略直方体に形成された本体11と、本体11の底に沿って平坦に延出した載置部12とを有している。本体11の壁部には多数の通気孔11aが形成されている。本体11の内部には後述する発電部が納められている。本体11の一部は、カバー11bとして取り外せるように形成されている。本体11のカバー11bを取り外した部分には後述する燃料タンクが入れられている。
載置部12は、ノート型コンピュータ10の後部とドッキングできるように形成されている。載置部12の内部には、後述する制御部が設けられている。制御部は発電部の動作を制御する。載置部12の上面には、ノート型コンピュータ10を連結するロック機構13と、燃料電池1から電力をノート型コンピュータ10に供給するためのコネクタ14とが設けられている。
ロック機構13は、載置部12上の3箇所に配置されており、それぞれ位置決め突起13aとフック13bとを備える。ノート型コンピュータ10の後部底面には、ロック機構13に連結される係合孔、およびコネクタ14に接続されるソケットが設けられている。
ノート型コンピュータ10が載置部12に押し当てられると、ロック機構13がノート型コンピュータ10の係合孔に挿入される。フック13bによって載置部12にノート型コンピュータ10が保持される。その結果、ノート型コンピュータ10のソケットがコネクタ14と電気的に接続される。この状態で、本体11に設けられたスイッチがオンにされると、燃料電池1は、発電を開始する。
載置部12は、さらにイジェクトボタン15を備える。このイジェクトボタン15を押すと、ロック機構13のフック132が解除され、ノート型コンピュータ10を燃料電池1から取り外すことができるようになる。
図3は燃料電池の発電システムの系統図である。図4は起電部のセル構造を模式的に示した図である。燃料電池1は、発電部20と、燃料電池1の動作を制御する制御部21とを備えている。制御部21は発電部20の制御を行う他、ノート型コンピュータ10との通信を行う通信制御部としての機能を有する。発電部20は本体11内に設けられており、制御部21は載置部12内に設けられている。
発電部20は、発電を行うための中心となるスタック22を有する他、燃料となるメタノールを収納する燃料カートリッジ23を備えている。スタック22は、化学反応によって発電を行う起電部として機能する。燃料カートリッジ23には高濃度のメタノールが封入されている。燃料カートリッジ23は、燃料を消費した時には容易に交換できるよう、着脱可能となっている。
発電部20は燃料、その他の流体を流す液体流路と、空気、その他の気体を流す気体流路と、を備えている。液体流路には、燃料カートリッジ23の出力部に配管接続された燃料ポンプ24、燃料ポンプ24の出力部に配管を介して接続された混合タンク25、混合タンク25の出力部に接続された送液ポンプ26が設けられる。送液ポンプ26の出力部は配管101を介してスタック22のアノード(燃料極)27に接続される。配管101は、混合タンク25からスタック22にメタノール水溶液を送出するための流路を規定している。
混合タンク25には気液分離膜25aが設けられる。発電反応に伴って生成され、混合タンク25へ還流した二酸化炭素は、混合タンク25内で気化する。気化した二酸化炭素は気液分離膜25aを通過して、配管104aを介して湿った空気とともに最終的には排気口58から外部へ排気される。気液分離膜25aを通して空気中に飛沫したメタノール及び空気は、メタノールフィルタ60を通過することで回収除去される。
送液ポンプ26とスタック22との間で、配管101にはイオンフィルタ28が設けられている。混合タンク25の出力部は、送液ポンプ26、イオンフィルタ28を介してアノード(燃料極)27に接続されている。イオンフィルタ28は例えば金属イオン吸着物質を用いて実現され、配管101を介して混合タンク25からスタック22に向けて送出されるメタノール水溶液中に含まれる金属イオンを吸着することにより、メタノール水溶液から金属イオンを除去する。
アノード27の出力部は配管102を介して混合タンク25の入力部に接続されている。配管102は、スタック22のアノード27から排出される排出流体、つまり化学反応で用いられなかった未反応メタノール水溶液および生成された二酸化炭素、を混合タンク25に戻す流路を規定している。配管102には放熱フィン29が取り付けられている。放熱フィン29は、アノード27から排出されるメタノール水溶液を冷却するアノード冷却部として機能する。放熱フィン29の近傍には冷却ファン30が取り付けられている。アノード27から排出されるメタノール水溶液の温度は例えば60℃以上である。このメタノール水溶液の温度は、放熱フィン29を通過することにより、例えば45℃〜50℃程度にまで低下される。上述した燃料カートリッジ23、燃料ポンプ24、混合タンク25、送液ポンプ26は、スタック22に燃料を供給する燃料供給部を構成している。
一方、気体流路には、吸気口50、送気ポンプ51が設けられる。送気バルブ52が配置された配管103を介して、送気ポンプ51がスタック22のカソード(空気極)53に接続される。配管104a、104bを介して、凝縮器54がカソード53の出力部に接続される。また、混合タンク25の出力部は、混合タンクバルブ59が配置された配管104aを介して凝縮器54に接続されている。凝縮器54は排気バルブ57を介して排気口58に接続される。凝縮器54と排気バルブ57は配管105、107を介して接続され、凝縮器54と排気バルブ57との間にはメタノール燃焼槽60と温度センサ61が設けられる。
凝縮器54は、カソード52の出力部から排出される排出流体(水蒸気、水)を冷却するカソード冷却部として機能する。凝縮器54には図示しないフィンが備えられ、水蒸気を効果的に凝縮する。凝縮器54に対向して冷却ファン55が配設されている。凝縮器54による冷却により、水蒸気は凝固され、またカソード53の出力部から排出される水の温度も低下される。これにより、水回収タンク56から配管105を介して流れる水の温度は45℃〜50℃程度となる。
後に詳述するように、発電反応に伴って起電部20のアノード27側には二酸化炭素が生成され、カソード53側には水(水蒸気)が生成される。アノード27側で生じた二酸化炭素および化学反応に供されなかったメタノール溶液は、配管102を通り放熱フィン29で冷却された後、混合タンク25に還流する。
混合タンク25に還流した二酸化炭素は、混合タンク25内で気化する。気化した二酸化炭素は気液分離膜25aを通過して、混合タンク25から配管104bを通って、カソード53からの配管104aに合流される。二酸化炭素は、湿り空気とともにメタノール燃焼槽60に通される。二酸化炭素と湿り空気は排気バルブ57を介して、最終的には排気口58から外部へ排気される。気液分離膜25aを通して空気中に飛沫したメタノール及び空気は、メタノール燃焼槽60を通過することでメタノール燃焼槽60に回収除去される。
次に、燃料電池1における発電部20の発電メカニズムについて、燃料と空気(酸素)の流れに沿って説明する。図4に示すように、まず、燃料カートリッジ23内の高濃度メタノールは、燃料ポンプ24によって、混合タンク25に供給される。混合タンク25の内部で高濃度メタノールは、回収された水やアノード27からの低濃度メタノール(発電反応の残余分)等と混合されて希釈され、低濃度メタノール水溶液が生成される。低濃度メタノール水溶液の濃度は発電効率の高い濃度、例えば3〜6%、を保てるように制御される。この濃度制御は、例えば、濃度センサ62の検出結果を基に燃料電池1の制御部21が、燃料ポンプ24によって混合タンク25に供給される高濃度メタノールの量を制御することによって実現される。または、混合タンク25に環流する水の量を水回収ポンプ63等で制御することによって実現できる。
混合タンク25には、混合タンク25内のメタノール水溶液の液量を検出する液量センサ64や、温度を検出する温度センサ65が設けられ、これらセンサの検出結果は制御部21に送られて発電部20の制御などに使用される。
混合タンク25で希釈されたメタノール水溶液は送液ポンプ26によって、配管101を介してスタック22へ圧送され、アノード27に注入される。送液ポンプ26からのメタノール水溶液はイオンフィルタ28によって金属イオンが除去された後に、スタック22のアノード27に送られる。図4に示すように、アノード27では、メタノールの酸化反応が行われることで電子が発生する。酸化反応で生成される水素イオン(H+)はスタック22内の固体高分子電解質膜70を透過してカソード53に達する。
アノード27で行われる酸化反応によって生成される二酸化炭素は、反応に供されなかったメタノール水溶液とともに再び混合タンク25に環流する。この場合、アノード27から排出されるメタノール水溶液は放熱フィン29および冷却ファン30によって冷却され、混合タンク25に送られる。二酸化炭素は混合タンク25内で気化し、混合タンクバルブ59を介して、凝縮器54へ向かい、最終的には排気バルブ57を介して、排気口58から外部へ排気される。
空気(酸素)は、空気供給部を構成する送気ポンプ51により、吸気口50から取り込まれ、加圧された後、送気バルブ52から配管103を介しスタック22のカソード(空気極)53に供給される。カソード53では、酸素(O2)の還元反応が進行し、外部の負荷からの電子(e-)と、アノード27からの水素イオン(H+)と酸素(O2)とから水(H2O)が水蒸気として生成される。この水蒸気はカソード53から排出され、凝縮器54に入る。凝縮器54では、冷却ファン55によって水蒸気が冷却されて水(液体)となり、水回収タンク56内に一時的に蓄積される。この回収された水は水回収ポンプ56によって混合タンク25へと環流し、高濃度メタノールを希釈する循環システムが構成される。
発電反応が起こるとスタック22は高温になるので、カソード53に存在する気体もスタック22内で高温になっている。また、カソード側では、カソード反応に起因して水が生成される。
6H+3/2O+6e → 3HO (1)
アノード側から固体高分子電解質膜70を経由し、カソード側に通り抜けたメタノールがカソード側で酸素と反応し水が生成される。
CHOH+3/2O → CO+2HO (2)
さらに、アノード27に存在する水がアノード側から固体高分子電解質膜70を透過し、カソード側に水が通り抜ける。これらの現象はスタック22の発電状態や固体高分子電解質膜70の特性に強く依存しており、それらが変化すると排気口58から排出される排出ガス中の水分量は大きく変化する。
アノード27から配管102を介して混合タンク25に還流した二酸化炭素は、混合タンク25内で気化する。気化した二酸化炭素は気液分離膜25aを通過して、混合タンク25から配管104bを通る。混合タンク25からの配管104aはカソード53からの配管104bと合流される。カソード反応で生じた湿り空気は配管104bを通って凝縮器54に通される。配管104a、104bを通る気体は、カソード反応で生じた湿り空気と、気液分離膜25aを通過した二酸化炭素と、を含むため高温多湿になっている。また、凝縮器54で凝縮されずに残る湿り空気は、配管105に導入される。高温多湿のガスは燃料電池1の外に排出されるまでに配管104a、104bや配管105内で放熱するため、ガスの温度が低下し配管内で結露を引き起こす。
DMFC型の燃料電池1は、スタック22から排出する気体に含まれるメタノール成分を清浄化し、無害化し、放出しなくてはならないため、メタノールを燃焼させるメタノール燃焼槽60をスタック22より下流側に設けている。メタノール燃焼槽60はメタノールの燃焼反応により発熱反応を起こしているため、メタノール燃焼槽60に十分なメタノールを供給し発熱を促すことができれば、メタノール燃焼槽60を通過する高温多湿の気体に熱を与えることができる。メタノール燃焼槽60を通過する気体に、結露を防ぐのに十分な熱量を与えると、配管107で結露させることなく、燃料電池1の外に気体を放出することができる。配管107での結露を防ぐことができると、結露で生じた水分が排気口58から燃料電池1の外に漏れるのを防止することができる。
メタノール供給量は例えば、スタック22から排出される気体成分が配管104bや配管105等を通る際に放出する放熱量と、結露した水を蒸発させるのに必要な潜熱量とに基づいて定めることができる。この場合、メタノールの燃焼反応により生じる反応熱が、これら放熱量と潜熱量とを上回るようにメタノールを供給すれば良い。
メタノール成分の供給を実際に制御する方法としては、例えばメタノール燃焼槽60周辺に温度センサ61を設け、温度を監視する方法がある。メタノール燃焼槽60周辺の温度から、配管105や配管107の結露を防止するのに必要な発熱量を算出し、発熱量から必要なメタノール供給量を算出することができる。あらかじめこれらの関係を測定しておき、温度のみからメタノール供給量を割り出すようにしても良い。
温度のほかには、湿度を基準にメタノール供給量を算出しても良い。例えば、メタノール燃焼槽60よりも下流側の配管107に湿度を監視する湿度センサを設け、湿度が基準値からずれたら、基準値に合わせるようにメタノール成分の供給量を加減すれば良い。供給量を加減する方法としては、例えば燃料カートリッジ23からメタノール燃焼槽60にメタノール成分を供給する燃料ポンプ80や、バルブ81の開閉により調整する。
配管104a上には、メタノール燃焼槽60の直前に凝縮器54と水回収タンク56が設けられている。メタノール燃焼槽60の直前に水回収タンク56を設け、カソード53で生じた水を回収することができるため、メタノール燃焼槽60に供給すべきメタノール量は、メタノール燃焼槽60の直前の配管105での放熱を考慮して決定すれば良い。
第1の実施形態を実施した場合、メタノール燃焼槽にメタノールを供給することで発熱反応を促し、結露を防止するために必要な熱量を気体に与えることができるため、スタックから排出される気体が配管内で結露するのをより効率的に防止することが可能となる。
次に本発明の第2の実施形態について説明する。以下の説明においては、第1の実施形態と同一の物には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。図5は本発明の第2の実施形態に係る燃料カートリッジを示す断面図である。本発明に係る燃料電池1では、配管105、107等での結露を防止するため、燃料カートリッジ23からメタノール燃焼槽60に対してメタノール成分を供給し、メタノールの燃焼反応を促している。第1の実施形態では、配管106を介してポンプ80によりメタノール溶液を供給する方法を用いているが、メタノール燃焼槽60に供給するメタノールは気体で供給する方法を用いても良い。
図5に示すように第2の実施形態に係る燃料カートリッジ110は、メタノール溶液を収容する容器111を有し、容器111には主に液体が流れる液体配管112と主に気体が流れる気体配管113とが設けられている。例えば、液体配管112は配管を介して混合タンク25やアノード27と接続され、気体配管113は配管を介してメタノール燃焼槽60と接続される。また、液体配管112を2本備え、一方をアノード27に接続し、他方をメタノール燃焼槽60に接続するようにしても良い。容器111内でメタノール溶液から揮発したメタノール気体を、気液分離膜114を通して、気体配管113に導くことができる。使用時には、揮発したメタノール成分だけを気体配管113を介してメタノール燃焼槽60に導入しても良い。また、気体配管113から揮発したメタノール成分を供給するだけでなく、液体配管112からもメタノール溶液をメタノール燃焼槽60に供給するようにしても良い。
本実施形態を実施した場合、燃料カートリッジ内で揮発したメタノール気体も利用してメタノール燃焼槽にメタノール成分を供給することができる。メタノール燃焼槽にメタノールを供給することで発熱反応を促し、スタックから排出される気体が配管内で結露するのをより効率的に防止することが可能となる。
次に本発明の第3の実施形態について説明する。以下の説明においては、第1および第2の実施形態と同一の物には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。第3の実施形態に係る燃料電池1では、配管での結露を防止するため、配管にメタノールが燃焼する層を設けている。
図6は本発明の第3の実施形態に係る燃料電池に用いられる配管を示す斜視図である。図7は本発明の他の実施形態に係る燃料電池に用いられる配管の断面を示す図である。上述のように、一つの実施形態ではメタノール燃焼槽60でメタノールの燃焼反応を起こさせることにより発熱を促しているが、配管での結露を防止するため、配管自体にメタノールが燃焼する層を設けても良い。
配管120は中空の本体121を備え、配管120の内部は層状に形成されている。配管の厚肉部122の内面にはメタノール燃焼層123が設けられている。また、配管120内を流れるガスに効率良く熱を与えるため、反応熱が系外に放出されないように配管120の厚肉部122の外側には断熱層124が設けられている。
配管120の内側にメタノール燃焼層123を設け、配管120内を流れるメタノールを酸素と反応させる。メタノール燃焼層123上で、メタノールと酸素が燃焼反応をして生じた反応熱によって、配管120内を流れるガスに熱を与え結露を防止する。
メタノール燃焼層123の材料には、例えば白金を用いることができる。メタノール燃焼層123の材料は、触媒としての働きを持つものであり、メタノールと燃焼反応をすること、反応率がいいこと、低温で反応すること等が望まれる。メタノール燃焼層123の材料として、他にはニッケルや銅等を用いることができる。
配管120の形状は、円柱状や角柱状の他に種々のものを採用することができる。なお、メタノール燃焼層123を設けた配管120を採用した場合であってもメタノール燃焼槽を併せて設けても良い。例えば、メタノール燃焼槽60の直前あるいは直後の配管105、106、107等の内側にメタノール燃焼層123を設けることができる。
図8乃至図10はメタノール燃焼層を有する配管の他の構造を示す斜視図である。図8に示すように、配管は中空の管とする方法以外に配管の内部に仕切り板を設けても良い。配管130は中空で角柱状の本体131を備え、配管130の内部には複数の仕切り板132が層状に設けられている。仕切り板132の表面133aおよび裏面133bにはメタノール燃焼層(図示せず)が設けられている。また、配管130内を流れるガスに効率良く熱を与えるため、反応熱が系外に放出されないように配管130の本体131に断熱層134が設けられている。仕切り板132の表面133aおよび裏面133bにメタノール燃焼層を設け、配管130内を流れるメタノールを酸素と反応させる。メタノール燃焼層上で、メタノールと酸素が燃焼反応をして生じた反応熱によって、配管130内を流れるガスに熱を与え結露を防止する。
仕切り板132の表面133aおよび裏面133bにメタノール燃焼層を設けることで、図6に示すような中空の配管を使用する場合よりもメタノール燃焼層の表面積を増やすことが可能である。メタノールの燃焼反応が起こる面積が増え、メタノールの燃焼反応で生じた反応熱を、配管内を流れるガスに効率良く与えることができる。
図9に示すように、配管は断面を網目状のような構造としても良い。配管140は中空で角柱状の本体141を備え、配管140の内部は網目状となるように、複数の管142から構成される。1つの管142は、例えば4つの内壁143から構成される。それぞれの内壁143にはメタノール燃焼層(図示せず)が設けられている。また、配管140内を流れるガスに効率良く熱を与えるため、反応熱が系外に放出されないように本体141の外側には断熱層144が設けられている。
配管140の内部を網目状にすることで、仕切り板を設けた場合よりも、メタノール燃焼層の表面積を増やすことができる。メタノールの燃焼反応が起こる面積が増え、メタノールの燃焼反応で生じた反応熱を、配管内を流れるガスに効率良く与えることができる。
図10に示すように、断面が六角形の管を複数束ねて配管を構成しても良い。配管150は中空で円柱状の本体151を備え、配管150の内部は、断面形状が六角形の管152を複数束ねて構成される。六角形の管152を採用することで、円柱状の配管150に管152を密に充填することができる。中空の管152の内面153にはメタノール燃焼層が設けられている。また、配管150内を流れるガスに効率良く熱を与えるため、反応熱が系外に放出されないように配管150の外側には断熱層154が設けられている。管152それぞれの内面153にメタノール燃焼層(図示せず)を設けることで、配管150に設けられるメタノール燃焼層の表面積を増やすこともできる。メタノールの燃焼反応が起こる面積が増え、メタノールの燃焼反応で生じた反応熱を、配管内を流れるガスに効率良く与えることができる。六角形の断面以外にも他の多角形の断面形状を有する管を複数束ねて配管を構成するようにしても良い。メタノール燃焼層の表面積を増やすため、配管は種々のものを採用することができる。
本実施形態を実施した場合、配管の内面にメタノール燃焼層を設けてメタノールを燃焼させることで結露を防止することができる。メタノール燃焼槽を設置するスペースを設けなくて良いため、燃料電池装置をより小型化することが可能となる。また、メタノール燃焼層を有する配管と、メタノール燃焼槽を併用することで、スタックから排出される気体が配管内で結露するのをより効率的に防止することが可能となる。
上記ではDMFC型の燃料電池を例に説明したが、その他に水素燃料を用いるものや液体燃料を用いる燃料改質型の燃料電池であっても良い。
例えば、水素燃料を用いる方式の燃料電池であれば、カソードと排気口との間の配管に水素を燃焼させる水素燃焼槽を設けることができる。燃料カートリッジから水素燃料を水素燃焼槽に送り込むことで、水素燃焼槽での燃焼反応から生じる反応熱を、配管を通過する気体に与え、排出気体の結露を防止することができる。
また、エタノールやジメチルエーテルなどの液体燃料を用い、アノード側の燃料改質機で液体燃料を水素に改質して供給する方式の燃料電池であれば、カソードと排気口との間の配管に液体燃料を燃焼させる液体燃料燃焼槽を設けることができる。燃料カートリッジから液体燃料燃焼槽に送り込むことで、燃焼反応から生じる反応熱を、配管を通過する気体に与え、排出気体の結露を防止することができる。
また、燃料改質機で液体燃料を水素に改質して供給する方式の燃料電池において、改質した水素燃料をアノード側の配管から分岐させて水素を燃焼する水素燃焼槽に供給しても良い。
本発明ではその主旨を逸脱しない範囲であれば、上記の実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。
本発明に係る燃料電池装置を示す外観斜視図。 燃料電池装置をノート型コンピュータに接続した状態を示す外観斜視図。 燃料電池の発電システムの系統図。 起電部のセル構造を模式的に示した図。 本発明の第2の実施形態に係る燃料カートリッジを示す断面図。 本発明の第3の実施形態に係る燃料電池に用いられる配管を示す斜視図。 本発明の第3の実施形態に係る燃料電池に用いられる配管の断面図。 メタノール燃焼層を有する配管の他の構造を示す斜視図。 メタノール燃焼層を有する配管の他の構造を示す斜視図。 メタノール燃焼層を有する配管の他の構造を示す斜視図。
符号の説明
1…燃料電池、10…ノート型コンピュータ、11…本体、11b…カバー、11a…通気孔、12…載置部、13…ロック機構、13a…突起、13b…フック、14…コネクタ、15…イジェクトボタン、20…発電部、21…制御部、22…スタック、23…燃料カートリッジ、24…燃料ポンプ、25a…気液分離膜、25…混合タンク、26…送液ポンプ、27…アノード、28…イオンフィルタ、29…放熱フィン、30…冷却ファン、50…吸気口、51…送気ポンプ、52…送気バルブ、53…カソード、54…凝縮器、55…冷却ファン、56…水回収タンク、57…排気バルブ、58…排気口、59…混合タンクバルブ、60…メタノール燃焼槽、61…温度センサ、62…濃度センサ、63…水回収ポンプ、64…液量センサ、65…温度センサ、70…固体高分子電解質膜、80…燃料ポンプ、81…バルブ、110…燃料カートリッジ、112…液体配管、113…気体配管、114…気液分離膜、

Claims (11)

  1. 液体燃料を収容する燃料タンクと、
    アノードとカソードを有し、前記液体燃料と酸素を化学反応させて発電を行う起電部と、
    前記燃料タンクから前記起電部に液体燃料を供給する第1の燃料供給手段と、
    前記起電部に酸素を供給する酸素供給部と、
    前記起電部から排出される流体が流れる第1の配管と、
    前記第1の配管を流れる流体を燃焼反応させる反応部と、
    前記液体燃料を前記燃料タンクから前記反応部に供給する第2の燃料供給手段と、
    を備えることを特徴とする燃料電池。
  2. 前記反応部の温度を測定する温度測定手段と、
    前記第2の燃料供給手段による前記反応部への燃料供給を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記温度測定手段により測定された温度に基づいて、前記第2の燃料供給手段による前記反応部への燃料供給を制御することを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  3. 前記反応部の湿度を測定する湿度測定手段と、
    前記第2の燃料供給手段による前記反応部への燃料供給を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記湿度測定手段により測定された湿度に基づいて、前記第2の燃料供給手段による前記反応部への燃料供給を制御することを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  4. 前記制御手段は、前記反応部への燃料供給量を制御することを特徴とする請求項2又は3記載の燃料電池。
  5. 前記燃料タンクから前記反応部に前記液体燃料が流れる第2の配管と、
    前記第2の配管に設けられたバルブと、を備え、
    前記制御手段は前記バルブの開閉を制御し、前記反応部への燃料供給を制御することを特徴とする請求項2又は3記載の燃料電池。
  6. 前記第1の配管は、内面に前記液体燃料を燃焼反応させる触媒層を有することを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  7. 前記第1の配管は、外面に断熱層を有することを特徴とする請求項1又は6記載の燃料電池。
  8. 前記第1の配管は、前記第1の配管の内部に仕切り板を有し、前記仕切り板の表面に前記液体燃料を燃焼反応させる触媒層が設けられることを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  9. 前記第1の配管は、流体が流れる複数の管から構成され、前記複数の管それぞれの内面に前記液体燃料を燃焼反応させる触媒層が設けられることを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  10. 前記反応部と前記起電部とを接続する前記第1の配管上に流れる気体を凝縮する凝縮器と、
    前記凝縮器により凝縮された水分を回収する回収タンクと、
    を有することを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  11. 前記燃料タンク内で前記液体燃料から揮発する気体を収集する気体収集部と、
    前記気体収集部により収集された気体が流れる第3の配管と、
    前記第3の配管から前記反応部に前記収集された気体を送り出すポンプと、
    を備えることを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014049339A (ja) * 2012-08-31 2014-03-17 Daihatsu Motor Co Ltd 燃料電池システム

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