JP5151345B2 - 燃料容器及び発電システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料を貯留する燃料容器及び燃料が供給されることにより改質反応を利用して発電する発電システムに関する。
近年では、携帯電話機、ノート型パーソナルコンピュータ、デジタルカメラ、腕時計、PDA(Personal Digital Assistance)、電子手帳等といった小型電子機器がめざましい進歩・発展を遂げている。電子機器の電源として、アルカリ乾電池、マンガン乾電池といった一次電池又はニッケル−カドミウム蓄電池、ニッケル−水素蓄電池、リチウムイオン電池といった二次電池が用いられている。今日では、一次電池及び二次電池の代替えのために、高いエネルギー容量を実現できる燃料電池についての研究・開発が盛んに行われている。
燃料電池は、燃料と大気中の酸素とを電気化学的に反応させて化学エネルギーを電気エネルギーに変換するものであり、燃料の化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する電気化学反応を利用しているので、該反応に副生成物が生成され排出される。このような副生成物には、水や二酸化炭素等があり、未反応の燃料や空気等とともに排出物としてされる。このような排出物の一部は冷却器や熱交換器を経て回収器などによって回収される。例えば、特許文献1のように、燃料電池のアノードから排出されるメタノール水溶液を冷却する熱交換器や、カソードから排出される空気を冷却して水を生成し、生成した水をタンクに供給する冷却器を備えた燃料電池システム(発電システム)がある。
特開2004−265787号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の発電システムでは、発電システムの内部に発電セルから生成された副生成物と、その他の未反応の燃料や空気等を含む排出物を燃焼させる触媒燃焼器を持っているため、システム全体が大型化し、発電システムの内部で発熱して温度が上昇するという問題があった。また、発電システム内の加湿水及び生成水等の水分の影響を受けて、燃焼器における燃料の低下や失活が起き易いという問題があった。
また、発電システムの内部に触媒燃焼器を持っていることから、触媒の劣化に伴うメンテナンスが必要となり、メンテナンス作業が煩雑であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、発電システム内における温度上昇を抑えて、発電部から排出される排出物を安定して確実に燃焼させることができ、しかも燃焼触媒の劣化に伴うメンテナンスが不要となる燃料容器及び発電システムを提供することを目的としている。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、燃料が供給されることにより発電する発電部に着脱自在な燃料容器において、
燃料を貯留し前記発電部に燃料を供給する燃料貯留部と、
前記発電部で生成された排出物を燃焼する燃焼部と、
前記排出物を放熱させる放熱部と、
放熱後の排出物のうち、気体と液体とを分離する気液分離膜と、
前記気液分離膜によって分離された液体を回収する回収部と、を備え
前記燃焼部は、前記気液分離膜によって前記液体と分離された後の気体を燃焼し、
前記燃料貯留部は、容器本体内に収容され、
前記回収部は、前記容器本体と前記燃料貯留部との間に形成される空間部分に設けられ、
前記放熱部は、放熱板を備え、
前記放熱板と前記容器本体との互いに対向する対向面のいずれか一方に前記回収部に連通する第一の溝部が形成され、
前記第一の溝部と、前記第一の溝部に対向する対向面との間に形成される第一の流路内に前記排出物を流通させて前記回収部に前記排出物を導入させることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項に記載の燃料容器において、
前記容器本体のうち前記回収部に臨む部分に、前記気液分離膜が設けられていることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項に記載の燃料容器において、
前記燃焼部は、前記気体を燃焼させる燃焼触媒を備えることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項に記載の燃料容器において、
前記燃焼触媒は、網状に形成されていることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項に記載の燃料容器において、
前記放熱板と前記容器本体との互いに対向する対向面のいずれか一方に前記気液分離膜に連通する第二の溝部が形成され、
前記第二の溝部と、前記第二の溝部に対向する対向面との間に形成される第二の流路内に前記気液分離膜によって分離された気体を流通させる第二の流路を備え、
前記第二の流路内に前記燃焼触媒が形成されていることを特徴とする。
請求項の発明は、発電システムにおいて、
請求項1〜のいずれか一項に記載の燃料容器と、
前記燃料容器が着脱自在に設けられて前記燃料貯留部から燃料が供給されることにより発電する発電部と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、燃料容器に発電部から排出された排出物を燃焼する燃焼部が設けられているので、燃焼部で排出物が燃焼しても発電システム内で発熱することがなく、システム内における温度上昇を抑えて、排出物を安定して確実に燃焼させることができる。また、燃料容器の交換と同時に燃焼部の燃焼触媒を交換することができるため、燃焼触媒の劣化による発電システムのメンテナンスが不要となる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
[第一の実施の形態]
図1は、燃料容器1の分解斜視図、図2は、燃料容器1の上面を示した平面図、図3は、図2の切断線III−IIIに沿って切断した際の矢視断面図である。
燃料容器1は、内部空間が形成された容器本体2と、容器本体2の内側に収容された燃料貯留部4と、容器本体2の外側上面に外装された金属板(放熱板)6と、容器本体2に取り付けられた気液分離膜8と、金属板6に設けられた燃焼部9と、を備える。
容器本体2は全体として箱状を成しており、容器本体2の内側に空間が形成されている。容器本体2は透明又は半透明な部材であって、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、アクリル等の材料からなる。なお、容器本体2がABSといった不透明な樹脂からなるものでも良いし、金属からなるものでも良い。
容器本体2の下面左端部には、係合部28が設けられている。係合部28は容器本体2の下面から下方に突出し、係合部28を左右方向に見て係合部28はT字型を成している。
容器本体2の内側には、燃料貯留部4が収容されている。燃料貯留部4は袋状を成しており、容器本体2の内部空間がこの燃料貯留部4によって燃料貯留部4の内側の燃料貯留空間41と、燃料貯留部4の外側であって容器本体2の内側の液体回収空間(回収部)21とに区画されている。これにより、燃料貯留空間41と液体回収空間21が燃料貯留部4によって仕切られている。
液体回収空間21は、燃料貯留部4の外側であって容器本体2内の空間部分とされている。また、液体回収空間21には予め液体99が少量注入されている。なお、予め貯留されている液体99は水であっても良いし、水以外の液体であっても良いし、更には液体99の代わりに吸湿性の塩化カルシウム等の薬剤を含む固体が液体回収空間21に収容されていても良い。
燃料貯留部4内には燃料49が貯留されている。燃料貯留部4が可撓性を有しており、内部の燃料49の量の増減に応じて燃料貯留部4が収縮し、燃料貯留部4の内容積が増減する。
燃料49は、液体状の化学燃料又は液体状の化学燃料と水の混合液である。化学燃料としては、メタノール、エタノール等のアルコール類やジメチルエーテル等のエーテル類、ガソリンといった化学組成に水素原子を含む化合物である。
燃料貯留部4には燃料排出管42が連結され、この燃料排出管42が容器本体2の右壁22を貫通して容器本体2の外に突出している。燃料排出管42には逆止弁(図示しない)が嵌め込まれている。この逆止弁は燃料排出管42を通って燃料貯留部4の内から外に不要に燃料が排出するのを阻止するものであり、この逆止弁に挿入材が挿入されることによって逆止弁が開き、これにより燃料貯留部4の内の燃料が燃料排出管42を通って外へ流れるのが許容される。具体的には、この逆止弁は可撓性・弾性を有する材料をダックビル状に形成したダックビル弁であり、この逆止弁はそのダックビル状の先端を燃料貯留部4の内側に向けた状態で燃料排出管42に嵌め込まれている。
容器本体2の右壁22には、排出物導入路23が形成されている。排出物導入路23の一端24が容器本体2の右端面において開口するとともに、排出物導入路23がその開口から右壁22の内部を通って容器本体2の上面に至って、排出物導入路23の他端25が容器本体2の上面において開口している。排出物導入路23には逆止弁が設けられており、その逆止弁によって他端25から一端24に向かった流体の流れが阻止され、その逆の流れは許容される。排出物導入路23に設けられた逆止弁は、燃料排出管42に設けられた逆止弁と同様のものを使用することができる。
容器本体2の上面左端部には、小孔27及び矩形状の排気孔部26が形成されている。小孔27及び排気孔部26は容器本体2の上壁を貫通して液体回収空間21まで通じている。
排気孔部26に気液分離膜8が設けられ、排気孔部26が気液分離膜8によって閉塞されている。気液分離膜8は、その膜の表面に接触される液体に対してその膜の厚み方向への透過させない液体遮断性を有するとともに、その膜の表面に接触される気体に対してその膜の厚み方向へ透過させる気体透過性を有する。気液分離膜8としては、疎水性多孔質膜が好適であり具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレート、セルロースアセテートやセルローストリアセテートなどのセルロース系樹脂、ポリエーテルスルホンやポリスルホンなどのポリスルホン系樹脂等からなるものが挙げられる。
金属板6の熱伝導率は容器本体2の熱伝導率よりも高く、金属板6には、熱伝導率の高い熱伝導性の金属を使用することが好ましい。例えば、金属板6には、アルミニウム(熱伝導率237W/m・K)、銅(熱伝導率398W/m・K)、マグネシウム(熱伝導率156W/m・K)その他単体金属(チタン等)、これらの合金その他の金属(SUS304等)を使用することができる。容器本体2が例えば樹脂製であってその熱伝導率が低くければ、金属板6にはSUS316(熱伝導率16.3W/m・K)又はチタン(熱伝導率21.9W/m・K)からなるものでも良い。
金属板6の下面であって容器本体2の外側上面に対向する面には、気体を液体回収空間
21に流入させる第一の流路61が第一の溝部として凹設されている。第一の流路61は、金属板6の右端部から左端部にかけて葛折り状に蛇行した形状を成している。
金属板6の左端部の上面は、上方に突出した凸部65が形成されており、この凸部65に開口64が形成され、開口64は金属板6の下面から上面にまで貫通している。
金属板6はその下面を容器本体2の上面に対向させた状態で、容器本体2の上面に貼着されている。金属板6と容器本体2の接合は、接着剤を用いたものでも良いし、熱融着によるものでも良い。
金属板6が容器本体2に貼着されることによって、第一の流路61が容器本体2の上面によって蓋をされる。このように形成された第一の流路61に流れる流体は、金属板6によって熱交換が行われ、金属板6が放熱部として機能する。
金属板6が容器本体2に貼着された状態では、第一の流路61の一端が排出物導入路23の他端25に重なり、第一の流路61が排出物導入路23を介して外部に通じている。また、第一の流路61の他端が小孔27に重なり、第一の流路61が小孔27により液体回収空間21に通じている。金属板6の開口64が容器本体2の排気孔部26に重なっている。
金属板6の凸部65に形成された開口64には燃焼部9が設けられている。燃焼部9は、水素燃焼触媒91と、水素燃焼触媒91の上下両面を挟む不燃性網92と、を備えている。水素燃焼触媒91は、水素ガス・一酸化炭素、メタノールガスといった可燃性ガスの燃焼を起こさせる触媒成分(例えば、白金、パラジウム)を含むものであり、ミクロな担体(例えば、アルミナ)に触媒成分を担持させたもの(例えば、白金−アルミナ系触媒、パラジウム−アルミナ系触媒)でも良いし、担体よりもマクロな支持体(アルミニウム支持体、ステンレス鋼支持体、セラミック支持体、ガラス支持体)に触媒を担持させたものでも良いし、触媒成分を固めたもの(例えば、白金系触媒、パラジウム系触媒)でも良い。
水素燃焼触媒91の具体的な形状は、網状であっても良いし、シート状又は板状であっても良いし、複数の球状の集合体であっても良い。水素燃焼触媒91が網状の場合、網状支持体に触媒成分を担持させたものを水素燃焼触媒91として用いる。水素燃焼触媒91がシート状又は板状の場合、シート状支持体又は板状支持体に触媒成分を塗りつけたもの又は触媒成分をシート状又は板状に固めたものを水素燃焼触媒91として用いる。水素燃焼触媒91が球状集合体の場合、複数の球状支持体に触媒成分を付けたもの又は触媒成分を球状に固めたものの集合体を用いる。なお、図1〜図3に示す水素燃焼触媒91は、網状の場合を示している。
不燃性網92は具体的には金属からなる金網であり、二枚の金網の間に水素燃焼触媒91が挟み込まれている。
そして、このような不燃性網92と水素燃焼触媒91とを備える燃焼部9は、開口64内に嵌め込まれている。
次に、上述の燃料容器1の動作について説明する。
燃料容器1において、燃料貯留部4内の燃料49は、燃料排出管42を介して後述の他の機器に供給される。よって、燃料貯留部4内の燃料49が減少するにつれて燃料貯留空間41の容積が小さくなるので、逆に液体回収空間21の容積が大きくなり、その容積分の水等の液体99を回収することができる。
他の機器では、供給された燃料49から生成物(水や二酸化炭素等)が生成され、未反応の燃料(残留水素や一酸化炭素、メタノールを含む)や空気等とともに排出物として排出される。この排出物は排出物導入路23に導入され、第一の流路61を排出物導入路23側から小孔27へと流れる。
排出物が第一の流路61を流れている間、排出物の熱が金属板6に吸収され、さらに金属板6から外部に放熱される。これにより排出物が放熱され、排出物中の水蒸気が凝縮して液化する。排出物が排出物導入路23側から小孔27へと流れるので、金属板6の右から金属板6の左に向かうにつれて温度が低くなる温度勾配が金属板6に生じる。
第一の流路61を流れた排出物が凝縮した水とともに小孔27を通って液体回収空間21に導入される。凝縮した水は、液体回収空間21に貯留される。液体回収空間21に導入された排出物中のうち凝縮しなかった水蒸気はさらに液体99によって冷却されて液化し収縮するので、液体回収空間21の容積を抑えながら効率的に水回収を促進している。
液体回収空間21に導入された排出物のうち凝縮しなかった気体は気液分離膜8を通過し、水等の液体は気液分離膜8を通過せずに液体99として液体回収空間21に貯留される。気液分離膜8を通過した気体は、気液分離膜8の上方の燃焼部9の水素燃焼触媒91に接し、気体中の水素ガスが水素燃焼触媒91により空気中の酸素を用いて燃焼される。これにより、残留水素や一酸化炭素、メタノールが除去され、水蒸気や空気は排出される。ここで、水素燃焼触媒91が不燃性網92によって覆われているので、水素燃焼触媒91による燃焼により生じた炎が不燃性網92よりも外に燃え上がらない。
なお、水素燃焼触媒91の代わりに電熱線といったヒータを設けて、そのヒータの熱によって水素ガスを燃焼させても良い。
次に、上記燃料容器1を備えた電子機器400について説明する。
図4は、燃料容器1を備えた電子機器400を示した図であり、(a)は上面図、(b)は後面図、(c)は右側面図である。
電子機器400は、燃料容器1の他に電子機器本体401を備える。この電子機器本体401は、キーボードを備え付けた下筐体402と、液晶等のディスプレイパネル402を備え付けた上筐体403と、下筐体402と上筐体403を結合したヒンジ部405と、下筐体402に対して着脱可能とされた発電部筐体407とを備える。上筐体403はや下筐体402には、CPU、RAM、ROMその他の電子部品等が内臓されている。上筐体403がヒンジ部406によって下筐体402に対して回動可能とされ、下筐体402のキーボードに上筐体403のディスプレイパネルを相対された状態でこれらを折り畳むことができるように構成されている。
発電部筐体407は下筐体402の後面に連結されている。発電部筐体407は下筐体402から取り外し可能とされているので、発電部筐体407の代わりにリチウムイオンバッテリを下筐体402に連結し、リチウムイオンバッテリの電力によって下筐体402や上筐体403の内部の回路を動作させることができる。なお、発電部筐体407の内側には、図5に示すような発電装置200が内蔵されており、発電部筐体407が下筐体402に接続されることで、発電装置200の発電電力により下筐体402や上筐体403の内部の回路を動作させることができる。発電装置200については後述する。
図4に示すように、発電部筐体407には左右に延在する収納空間404が形成され、収納空間404が発電部筐体407の上面、右側面及び後面において開口している。この収納空間404に、右側の開口から燃料容器1又は燃料容器1Aを差し込んで収納できるようになっている。なお、図4では、燃料容器1を装着した状態を示す。
また、収納空間404の底の右端部には、容器本体2の係合部28に係合可能なガイド部405が形成されている。よって、金属板6を上に向けて、容器本体2を収納空間404の右から収納空間404に挿入して、容器本体2を左へスライド移動させると、係合部28がガイド部405に係合する。これにより、容器本体2が収納空間404に装着される。なお、逆に、収納空間404に装着された容器本体2を右へスライド移動させることで、容器本体2を取り外すことができる。
容器本体2が収納空間404に収納された状態では、金属板6が電子機器本体401側に位置せず、金属板6が収納空間404の上側開口から露出し、さらに、燃焼部9の不燃性網92も露出している。金属板6が露出して外気に直接触れるため、金属板6の放熱性が良い。そのため、第一の流路61における水蒸気の液化効率が高く、液体回収空間21への水の回収率が高く、外部への水漏れが防止される。また、金属板6からの放熱による温度は発電部筐体407内の発電装置200(図5に図示)の動作温度より十分低く、金属板6によって液化される水等の液体の量も燃料容器1の容器本体2の容量の一部に過ぎないので、金属板6による放熱の熱量は下筐体402や上筐体403内の回路から放熱される熱量より十分小さいため安全である。
収納空間404の左側における壁面には、挿入材として管408及び管409が突設されている。容器本体2が収納空間404に収納された状態では、管408が燃料排出管42内の逆止弁に挿入されるとともに管409が排出物導入路23内の逆止弁に挿入され、これら逆止弁が開く。これにより、燃料貯留部4内の燃料49が燃料排出管42及び管408を通って発電部筐体407内の発電装置200に供給され、発電装置200から排出された排出物が管409及び排出物導入路23を通って第一の流路61に送られる。
図5は、燃料容器1と発電装置200とを備えた発電システム300の概略構成を示したブロック図である。
発電装置(発電部)200は、発電部筐体407に内蔵されている。発電装置200は、水を貯留する水タンク201と、燃料容器1の燃料貯留部4及び水タンク201から供給された燃料と水から水素を生成する反応装置210と、水素の電気化学反応により電気エネルギーを生成する燃料電池220と、を備えている。また、発電装置200は、反応装置210で生成された水素を加湿して燃料電池220のアノードに供給する第一の加湿器221、燃料電池220のカソードに供給する空気を加湿する第二の加湿器222を更に備えている。燃料電池220の電解質膜は、第一の加湿器221及び第二の加湿器222によって加湿された空気及び改質ガスにより加湿されており、電解質膜内の水素イオンが移動しやすい状態となっている。第一の加湿器221及び第二の加湿器222への水の供給の開始時期は、燃料電池220が発電を開始する直前が好ましく、水供給期間は、燃料電池220が発電している間供給されていてもよく、また燃料電池220が発電する際に生じる水が電解質膜全体に浸透するのであれば、発電を開始する直前のみであってもよい。
水タンク201に水が貯留され、水タンク201内の水は第一の水ポンプP1によって反応装置210の気化器211に供給され、更に及び第二の水ポンプP2によって第一及び第二の加湿器221,222に供給される。また、後述するように燃料電池220のカソードで生成された水や未反応の空気は排出物として水回収器202によって一旦回収された後、水回収器202に設けられた疎水性膜を含む気液分離膜203によって気液分離した水が水タンク201に貯留される。気液分離膜203で気液分離された水蒸気を含む排出物(気体)は、管409を通って排出物導入路23に送られる。さらに、第一及び第二の加湿器221,222から排出された水も水タンク201に貯留される。
また、水タンク201には、水タンク201内に貯留された水の残量検出を行う水残量センサS1が設けられている。水残量センサS1は、水タンク201に貯留された水の残量を測定し、その測定結果となる電気信号を制御部230に出力する。
反応装置210は、燃料容器1の燃料貯留部4及び水タンク201から供給された燃料と水を気化させて燃料ガス(気化された燃料と水蒸気の混合気)を生成する気化器211と、化学反応式(1)に示すように気化器211から供給された燃料ガスを改質して改質ガスを生成する改質器212と、改質器212を加熱して化学反応式(1)の反応に必要な熱エネルギーを供給する触媒燃焼器213と、化学反応式(1)についで逐次的に起こる化学反応式(2)によって微量に副成される一酸化炭素を、化学反応式(3)に示すように酸化させて除去する一酸化炭素除去器214と、を備えている。また、気化器211、触媒燃焼器213及び一酸化炭素除去器214を加熱する電気ヒータとして機能するとともにこれらの温度を測定する温度計としても機能するヒータ兼温度計(図示しない)とを備えている。
CHOH+HO→3H+CO・・・(1)
+CO→HO+CO・・・(2)
2CO+O→2CO・・・(3)
第一の加湿器221は、一酸化炭素除去器214で一酸化炭素が除去された改質ガスを水タンク201から供給された水によって加湿して、燃料電池220のアノードに供給する。
第二の加湿器222は、空気ポンプP4から供給された空気を水タンク201から供給された水によって加湿して、燃料電池220のカソードに供給する。また、第二の加湿器222に供給された水の一部は第一の加湿器221に送り込まれ、第二の加湿器222から排出された水は水タンク201に回収されるようになっている。
燃料電池220は、触媒微粒子を担持したアノードと、触媒微粒子を担持したカソードと、アノードとカソードとの間に介在されたフィルム状の固体高分子電解質膜とを備えている。燃料電池220のアノードには、一酸化炭素除去器214を通った改質ガスが供給され、燃料電池220のカソードには、後述の空気ポンプP4によって外部から空気が供給される。アノードにおいては、改質ガス中の水素が、電気化学反応式(4)に示すように、アノードの触媒微粒子の作用を受けて水素イオンと電子とに分離する。水素イオンは固体高分子電解質膜を通じてカソードに伝導し、電子はアノードにより電気エネルギー(発電電力)として取り出される。カソードにおいては、電気化学反応式(5)に示すように、カソードに移動した電子と、空気中の酸素と、固体高分子電解質膜を通過した水素イオンとが反応して水が生成される。そして、アノードで未反応の水素を含む排出物(残留水素、一酸化炭素、メタノール等)は触媒燃焼器213に送られ、カソードで生成された水や未反応の空気は排出物として水回収器202に送られるようになっている。
→2H+2e・・・(4)
2H+1/2O+2e→HO・・・(5)
また、発電装置200は、燃料容器1、水タンク201、反応装置210及び燃料電池220等の他に、燃料容器1の燃料貯留部4内の燃料を気化器211に供給する燃料ポンプP3と、水タンク201内の水を気化器211に供給する第一の水ポンプP1と、水タンク201内の水を第一及び第二の加湿器221,222に供給する第二の水ポンプP2と、外気から発電装置200中に空気を導入する空気ポンプP4と、を備えている。
燃料ポンプP3には、第一のバルブV1が接続され、第一のバルブV1には第一の流量計F1が接続されている。第一のバルブV1は、燃料ポンプP3と気化器211との間に設けられており、その開閉動作で燃料ポンプP3から気化器211への燃料の流通を遮断又は許容するようになっている。第一の流量計F1は第一のバルブV1と気化器211との間に設けられており、第一のバルブV1を通過した燃料の流量を測定するようになっている。
また、燃料ポンプP3と燃料容器1との間には、燃料容器1の燃料貯留部4に貯留された燃料の残量検出を行う燃料残量センサS2が設けられている。燃料残量センサS2は、燃料貯留部4に貯留された燃料の残量を測定し、その測定結果となる電気信号を制御部230に出力する。
第一の水ポンプP1には、第二のバルブV2が接続され、第二のバルブV2には第二の流量計F2が接続されている。第二のバルブV2は、第一の水ポンプP1と気化器211との間に設けられており、その開閉動作で第一の水ポンプP1から気化器211への水の流通を遮断又は許容するようになっている。第二の流量計F2は第二のバルブV2と気化器211との間に設けられており、第二のバルブV2を通過した水の流量を測定するようになっている。
なお、第一の流量計F1と気化器211との間で、燃料ポンプP3によって送られた燃料と第一の水ポンプP1によって送られた水とが混合された後、気化器211に送られるようになっている。第一のバルブV1から排出された燃料と第二のバルブV2から排出された水は、反応装置210に到達する前に混合される。
第二の水ポンプP2には、第一の加湿器221及び第二の加湿器222が接続されて、第一の加湿器221及び第二の加湿器222に水が供給されるようになっている。
また、水回収器202と管409(図4に図示)との間には第三のバルブV3が接続されている。第三のバルブV3は、その開閉動作で水回収器202から燃料容器1の排出物導入路23へ、また、触媒燃焼器213から排出物導入路23へ、排出物(水、二酸化炭素、残留水素、一酸化炭素、メタノール、空気等)の流通を遮断又は許容するようになっている。
さらに、水タンク201と燃料電池220のカソードとの間であって、水タンク201と第三のバルブV3との間には第四のバルブV4が接続されている。第四のバルブV4は、水タンク201側に切り替えて第二の加湿器222から水タンク201へ、燃料電池220のカソードから排出された不要な水の流通を遮断又は許容するようになっている。具体的には、第四のバルブV4は、水タンク201内の水が所定量以上(満タン)である場合に、水タンク201側への水の供給を遮断し、第三のバルブV3側に水の供給の許容するように切り替えて第二の加湿器222から第三のバルブV3を介して燃料容器1の第1の第一の流路61へ、第二の加湿器222から排出された水の流通を遮断又は許容するように制御され、一方、水タンク201内の水が所定量未満である場合に、第三のバルブV3側への水の供給を遮断し、水タンク201側に水の供給を行うように制御される。
空気ポンプP4には、第五のバルブV5、第六のバルブV6及び第二の加湿器222が接続されている。第五のバルブV5は、空気ポンプP4と一酸化炭素除去器214との間に設けられ、その開閉動作で、空気ポンプP4から一酸化炭素除去器214への空気の流通を遮断又は流量調整を行なうようになっている。
第六のバルブV6は、空気ポンプP4と触媒燃焼器213との間に設けられており、その開閉動作で、空気ポンプP4から触媒燃焼器213への空気の流通を遮断又は流量調整を行うようになっている。
制御部230には、燃料ポンプP3、第一の水ポンプP1、第二の水ポンプP2及び空気ポンプP4がドライバD1〜D4を介して電気的に接続されている。制御部230は、例えば汎用のCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等から構成されているもので、燃料ポンプP3、第一の水ポンプP1、第二の水ポンプP2及び空気ポンプP4に制御信号を送信し、燃料ポンプP3、第一の水ポンプP1、第二の水ポンプP2及び空気ポンプP4の各ポンピング動作(送出量の調整を含む。)を制御するようになっている。
また、制御部230には、第一〜第六のバルブV1〜V6がドライバD11〜D16を介して電気的に接続され、また、第一の流量計F1、第二の流量計F2も電気的に接続されている。制御部230は、第一の流量計F1、第二の流量計F2の測定結果を受けて燃料及び水の流量を認識することができるとともに、第一〜第四のバルブV1〜V4の開閉動作(開き量の調整を含む。)と第四のバルブV4の水タンク201側と第三のバルブV3側との切替動作とを制御することができるようになっている。
さらに、制御部230には、気化器211、触媒燃焼器213及び一酸化炭素除去器214をそれぞれ加熱する電気ヒータがドライバD21を介して電気的に接続されている。制御部230は、電気ヒータの発熱量とその停止とを制御するとともに、温度によって変化する電気ヒータの抵抗値等の電気的特性を計測することによって気化器211、触媒燃焼器213及び一酸化炭素除去器214の各反応器の温度を検出することができるようになっている。電気ヒータは、反応装置210の起動時に気化器211、触媒燃焼器213及び一酸化炭素除去器214を加熱し、触媒燃焼器213が安定して加熱できるようになったら、停止あるいは熱量を低減させてもよい。
また、制御部230には、燃料残量センサS2及び水残量センサS1が電気的に接続されている。制御部230は、燃料残量センサS2で測定された残量が所定量未満であれば、発電装置200を起動しない又は動作を停止し、残量が所定量以上であれば、発電装置200を起動する又は動作を維持するよう制御している。また、制御部230は、水残量センサS1で測定された残量が所定量以下であれば、水タンク201内に水を回収し、所定量以上(満タン)であれば、燃料容器1の第一の流路61へと水を送るよう制御している。
燃料電池220には、DC/DCコンバータ240が接続されており、DC/DCコンバータ240には外部電源、つまり発電装置200から電力の供給を受けて作動可能な外部機器(負荷)が接続されている。DC/DCコンバータ240は燃料電池220から出力された電圧を下筐体402及び上筐体403(図4に図示)内の回路の規格に応じて所定の電圧に変換して下筐体402及び上筐体403内の回路に出力する装置である。DC/DCコンバータ240は制御部230に接続され、制御部230は燃料電池220からDC/DCコンバータ240に入力される入力電力を検出することができるようになっている。
さらに、DC/DCコンバータ240には二次電池241が接続されている。そして、例えば燃料電池220で得た余剰の電気エネルギーを蓄え、燃料電池220での発電が停止している場合に燃料電池220の代替として外部電子機器に電力を供給できるようになっている。制御部230や、各ドライバ、各センサ、反応装置210の電気ヒータは、起動時において、DC/DCコンバータ240を介して二次電池241の出力の一部によって電気的に駆動され、燃料電池220の出力が定常状態になったら、DC/DCコンバータ240を介して燃料電池220の出力の一部によって電気的に駆動される。
上記構成を具備する発電装置200は、電子機器400以外にも、例えば、デスクトップ型パーソナルコンピュータ、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、電子手帳、腕時計、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、ゲーム機器、遊技機、家庭用電気機器その他の電子機器に搭載することが可能であり、それら電子機器内の回路を作動させるための電源として用いられる。
次に、発電システム300の動作について説明する。
発電装置200が作動し、制御部230がドライバD1〜D4を介して燃料ポンプP3、第一の水ポンプP1、第二の水ポンプP2及び空気ポンプP4を作動させ、さらにドライバD21を介して電気ヒータを発熱させる。ここで、発電装置200の作動は、下筐体402や上筐体403内の回路からバスを介して制御部230に作動信号が入力されることによって開始する。
発電装置200の作動中、制御部230は、各電気ヒータからフィードバックされた温度のデータに基づき、各電気ヒータが所定温度になるように温度制御を行う。
燃料ポンプP3が作動すると、燃料容器1の燃料貯留部4内の燃料が燃料排出管42から第一のバルブV1、第一の流量計F1を介して反応装置210に向けて送られる。
第一の水ポンプP1が作動すると、水タンク201内の水が第二のバルブV2、第二の流量計F2を介して反応装置210に向けて送られ、燃料と水とが混合された後、気化器211に送られる。さらに、第二の水ポンプP2が作動すると、水タンク201内の水が燃料電池220のカソード側に設けられた第一及び第二の加湿器221,222に送られる。
空気ポンプP4が作動すると、外気の空気が第六のバルブV6を介して触媒燃焼器213に送られ、第五のバルブV5を介して一酸化炭素除去器214に送られる。また、空気ポンプP4の作動により、外気の空気が第二の加湿器222に送られる。ここで、制御部230は、各流量計F1、F2からフィードバックされた流量のデータに基づき、所定の流量となるように各バルブV1〜V4を制御する。
気化器211では、供給された燃料及び水が加熱されて気化(蒸発)し、メタノール及び水(水蒸気)の混合気となって改質器212に供給される。
改質器212では、気化器211から供給された混合気中のメタノールと水蒸気が触媒により反応して二酸化炭素及び水素が生成される(上記化学反応式(1)参照)。また、改質器212では、化学反応式(1)についで逐次的に一酸化炭素が生成される(上記化学反応式(2)参照)。そして、改質器212で生成された一酸化炭素、二酸化炭素及び水素等からなる混合気が一酸化炭素除去器214に供給される。
一酸化炭素除去器214では、改質器212から供給された改質ガス中の一酸化炭素と、第五のバルブV5から供給された空気に含まれる酸素とが反応して二酸化炭素が生成される(上記化学反応式(3)参照)。
このように、反応装置210の気化器211、改質器212及び一酸化炭素除去器214を経た燃料から二酸化炭素と水素が生成される。反応装置210で生成された改質ガス(二酸化炭素及び水素等)は、第一の加湿器221に供給される。第一の加湿器221は、第四のバルブV4が水タンク201側に切り替えられて第二の水ポンプP2及び第二の加湿器222を介して水が供給され、この供給された水の中に改質ガスを通過させることで加湿した後、燃料電池220のアノードに供給する。
燃料電池220のアノードに供給された改質ガス中の水素が上記化学反応式(4)に示すように水素イオンと電子とに分離する。
一方、空気ポンプP4を介して第二の加湿器222に空気が供給される。第二の加湿器222は、第四のバルブV4が水タンク201側に切り替えられて第二の水ポンプP2を介して水が供給され、この供給された水の中に空気を通過させることで加湿した後、燃料電池220のカソードに供給する。
燃料電池220のカソードに供給された空気は、空気中の酸素が上記化学反応式(5)に示すように水素イオンと電子と反応し、副生成物として水が生成される。
ここで、アノード側では未反応の水素を含む排出物(残留水素、一酸化炭素、メタノール等)が触媒燃焼器213に送られて燃焼される。触媒燃焼器213での燃焼熱は改質反応及び蒸発のエネルギーとして利用される。触媒燃焼器213で生成された水等を含む排出物(気体)は、第三のバルブV3を介して燃料容器1の第一の流路61に送られる。そして、排出物は第一の流路61で金属板6により冷却され、排出物中の液化した水は液体回収空間21に回収され、気体は気液分離膜8を通過する。気液分離膜8を通過した気体は、燃焼部9で燃焼される。
カソード側では、供給された空気が生成物である水とともに排出され、水回収器202に送り込まれ冷却され、気液分離膜203によって気液分離されて、水は水タンク201に貯留され再利用される。水蒸気を含む気体は燃料容器1の第一の流路61に送られる。そして、上記と同様にして金属板6で冷却されて液体となった水は液体回収空間21に回収され、液体とならなかった気体は気液分離膜8を通過して燃焼部9で燃焼される。
また、水残量センサS1が水タンク201内の水が所定量以上(満タン)となったことを検出した場合には、第四のバルブV4を水タンク201側から第三のバルブV3側に切り替え、余分な水等の液体が燃料容器1の第一の流路61へと送られる。
燃料電池220によって生成された電気エネルギーは、二次電池241に充電される。さらには、生成された電気エネルギーは、DC/DCコンバータ240に供給され、DC/DCコンバータ240によって直流電流の所定電圧に変換され、下筐体402や上筐体403内の回路に供給される。下筐体402や上筐体403内の回路は、供給された電気エネルギーにより動作する。
燃料電池220は、高分子電解質型燃料電池の場合数十℃に加熱されているため、燃料電池220のカソードにおいて生成される水の多くは水蒸気として水回収器202又は第四のバルブV4に供給される。このうち、気液分離膜203を介して送出された水蒸気及び第四のバルブV4を介して送出された水蒸気及び水は、第三のバルブV3を経て燃料容器1の第一の流路61でさらに放熱され、このうちの水蒸気が液体となって、液体回収空間21に回収される。
以上のように、本発明の第一の実施の形態の燃料容器1によれば、燃料貯留部4と燃焼部9とを備え、燃料容器1に発電装置200でから排出された排出物を燃焼する燃焼部9が設けられているので、燃焼部9で排出物が燃焼しても発電システム300内で発熱することがなく、発電システム300内における温度上昇を抑えることができる。また、燃料容器1の交換と同時に燃焼部9の燃焼触媒91を交換することができるため、燃焼触媒91の劣化による発電システム300のメンテナンスが不要となる。
また、燃焼部9は、気液分離膜8によって液体と分離された後の気体中の残留水素、一酸化炭素、メタノール等の可燃性気体を燃焼するように液体回収室21の後段に設けられているので、排出物中の液体による燃焼低下や失活が起こらずに、安定かつ確実に水素や一酸化炭素等の気体を燃焼させることができる。
また、燃料貯留部4は容器本体2内に収容され、容器本体2と燃料貯留部4との間に形成される空間部分に液体回収空間21が設けられ、放熱板である金属板6の下面に第一の溝部が形成されて、第一の溝部と容器本体2の対向面との間に形成される第一の流路61内に排出物を流通させて液体回収空間21に排出物を導入させ、さらに、容器本体2のうち液体回収空間21に臨む部分に気液分離膜8が設けられているので、第一の流路61を流通して放熱された排出物が液体回収空間21で回収された後、液体回収空間21で回収された排出物のうち凝縮しなかった気体が気液分離膜8を通過して放出され、凝縮した液体は気液分離膜8を通過せずに液体回収空間21に回収される。
燃焼部9は、気体を燃焼させる燃焼触媒91を備えるので、簡単な構造で、気体を通過させるだけで容易に燃焼させることができる。また、燃焼触媒91を網状に形成することによって、触媒面積を広くすることができるとともに圧力損失を低くすることができる。
[第二の実施の形態]
第二の実施の形態における燃料容器1Aは、金属板6Aの構造及び燃焼部9Aの位置が第一の実施の形態の燃料容器1と異なっており、その他の構造は基本的に同様であるため、異なる点のみについて説明し、同様の部分については同様の数字に英字Aを付してその説明を省略する。
図6は、燃料容器1Aの分解斜視図、図7は、燃料容器1Aの上面を示した平面図、図8は、図7の切断線VIII−VIIIに沿って切断した際の矢視断面図である。
水回収装置1Aは、容器本体2Aと、燃料貯留部4Aと、金属板6Aと、気液分離膜8Aと、金属板6Aの一部に設けられた燃焼部9Aと、を備える。
容器本体2A、燃料貯留部4A、液体回収空間2A及び気液分離膜8Aは、上述の水回収装置1の容器本体2、燃料貯留部4、液体回収空間2及び気液分離膜8とそれぞれ同様のものである。
金属板6Aは、その下面に、気体を液体回収空間21に流入させる第一の流路61Aが第一の溝として凹設されており、第一の流路61Aは、金属板6の右端部から左端部にかけて葛折り状に蛇行した形状を成している。
金属板6Aの右端部には開口64Aが形成され、開口64Aは金属板6Aの下面から上面にまで貫通している。金属板6Aの下面左端部には、凹部63が凹設されている。また、金属板6Aの下面には、第二の流路62が第二の溝部として凹設され、第二の流路62が凹部63から開口64にかけて、左側部分で直線状に延在し、右側部分で葛折り状に蛇行した形状をなしている。第一の流路61Aと第二の流路62Aとは交差しておらず、互いに独立している。
金属板6Aはその下面を容器本体2Aの上面に対向させた状態で、容器本体2Aの上面に貼着され、これによって第一の溝部及び第二の溝部である第一の流路61A、第二の流路62Aが容器本体2Aの上面によって蓋をされる。そして、第一の流路61Aの一端が排出物導入路23Aの他端25Aに重なり、第一の流路61Aが排出物導入路23Aを介して外部に通じ、第一の流路61Aの他端が小孔27Aに重なり、液体回収空間21Aに通じている。金属板6Aの凹部63Aは容器本体2Aの換気孔部26Aに重なり、第二の流路62Aが凹部63Aを介して排気孔部26Aに通じている。そして、排気孔部26Aを閉塞した気液分離膜8Aは凹部63Aに収まっている。
また、第二の流路62A内には、その右側部分において水素燃焼触媒91Aが塗布されている。金属板6Aの開口64Aには、金網等の不燃性網92Aが嵌め込まれており、水素燃焼触媒91Aと不燃性網92Aとで燃焼部9Aが構成されている。水素燃焼触媒91Aは上述した水素燃焼触媒91と同様である。
次に、この燃料容器1Aの動作について説明する。
燃料容器1Aにおいて、燃料貯留部4A内の燃料49は、燃料排出管42Aを介して他の機器に供給され、他の機器では、供給された燃料49から生成物(水や二酸化炭素等)が生成され、未反応の燃料(残留水素や一酸化炭素、メタノールを含む)や空気等とともに排出物として排出される。排出された排出物は、排出物導入路23Aに導入され、第一の流路61Aを排出物導入路23A側から小孔27Aへと流れる。排出物が第一の流路61Aを流れている間に、排出物が金属板6Aによって放熱されて、排出物中の水蒸気が凝縮して液化する。
第一の流路61Aを流れた排出物は凝縮した水とともに小孔27Aを通って液体回収空間21Aに導入され、液体回収空間21Aに貯留される。液体回収空間21Aに導入された排出物のうち凝縮しなかった水蒸気は、さらに液体99によって冷却されて液化し、貯留される。一方、液体回収空間21Aに導入された排出物のうち凝縮しなかった気体は、気液分離膜8Aを通過し、第二の流路62Aを凹部63Aから開口64A側へと流れ、第二の流路62A内の水素燃焼触媒91Aに接し、気体中の残留水素ガス、一酸化炭素及びメタノールが水素燃焼触媒91Aにより空気中の酸素を用いて燃焼される。
なお、この燃料容器1Aも、第一の実施の形態の燃料容器1と同様にして上述した電子機器400に適用することができる。
以上、本発明の第二の実施の形態の燃料容器1Aによれば、金属板6Aの下面に気液分離膜8Aに連通する第二の溝部が形成され、第二の溝部と容器本体2Aの対向する対向面との間に形成される第二の流路62A内に気液分離膜8Aによって分離された気体を流通させる第二の流路62Aを備え、第二の流路62A内に燃焼触媒91Aが形成されているので、第二の流路62A内を通過する気体が燃焼触媒91Aによって確実に燃焼される。また、第二の流路62A内に燃焼触媒91Aを塗布するだけで、構造がより単純化し、小型化を図れ、またコストの低減も図ることができる。
その他、第一の実施の形態と同様の構成部分については同様の効果を得ることができるので、その説明は省略する。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、金属板6,6Aの表面積を大きくして放熱効率を高めるため、金属板6,6Aの上面に複数のフィンを取り付けても良いし、複数のフィンを金属板6,6Aと一体に形成しても良い。また、容器本体2,2Aは上記樹脂以外であっても、熱伝導性の高い材料、例えば金属や、表面をアルマイト処理したアルミニウム等から構成しても良い。この場合も、放熱効率が高くなるため水回収率が高くなり好ましい。
また、上記実施形態では、燃料電池220が水素によって発電を行うものであったが、燃料電池220がメタノールによって発電を行うものでも良い。この場合、改質器212、一酸化炭素除去器214を設ける必要はない。
また、燃料電池220に触媒燃焼器を設ける場合は、アノードで未反応の水素を含む排出物(残留水素、一酸化炭素、メタノール等)を、該触媒燃焼器を介して燃料貯留部4の燃焼部9に送ることが好ましい。
本発明の第一の実施の形態における燃料容器1の分解斜視図である。 燃料容器1の上面を示した平面図である。 図2の切断線III−IIIに沿って切断した際の矢視断面図である。 燃料容器1を備えた電子機器を示した図であり、(a)は上面図、(b)は後面図、(c)は右側面図である。 燃料容器1と発電装置200とを備えた発電システム300の概略構成を示したブロック図である。 本発明の第二の実施の形態における燃料容器1Aの分解斜視図である。 燃料容器1Aの上面を示した平面図である。 図7の切断線VIII−VIIIに沿って切断した際の矢視断面図である。
符号の説明
1,1A 燃料容器
4,4A 燃料貯留部
6,6A 金属板(放熱板、放熱部)
8,8A 気液分離膜
9,9A 燃焼部
21,21A 液体回収空間(回収部)
49 燃料
61,61A 第一の流路
62A 第二の流路
91,91A 燃焼触媒
200 発電装置(発電部)
300 発電システム

Claims (6)

  1. 燃料が供給されることにより発電する発電部に着脱自在な燃料容器において、
    燃料を貯留し前記発電部に燃料を供給する燃料貯留部と、
    前記発電部から排出された排出物を燃焼する燃焼部と、
    前記排出物を放熱させる放熱部と、
    放熱後の排出物のうち、気体と液体とを分離する気液分離膜と、
    前記気液分離膜によって分離された液体を回収する回収部と、を備え
    前記燃焼部は、前記気液分離膜によって前記液体と分離された後の気体を燃焼し、
    前記燃料貯留部は、容器本体内に収容され、
    前記回収部は、前記容器本体と前記燃料貯留部との間に形成される空間部分に設けられ、
    前記放熱部は、放熱板を備え、
    前記放熱板と前記容器本体との互いに対向する対向面のいずれか一方に前記回収部に連通する第一の溝部が形成され、
    前記第一の溝部と、前記第一の溝部に対向する対向面との間に形成される第一の流路内に前記排出物を流通させて前記回収部に前記排出物を導入させることを特徴とする燃料容器。
  2. 前記容器本体のうち前記回収部に臨む部分に、前記気液分離膜が設けられていることを特徴とする請求項に記載の燃料容器。
  3. 前記燃焼部は、前記気体を燃焼させる燃焼触媒を備えることを特徴とする請求項に記載の燃料容器。
  4. 前記燃焼触媒は、網状に形成されていることを特徴とする請求項に記載の燃料容器。
  5. 前記放熱板と前記容器本体との互いに対向する対向面のいずれか一方に前記気液分離膜に連通する第二の溝部が形成され、
    前記第二の溝部と、前記第二の溝部に対向する対向面との間に形成される第二の流路内に前記気液分離膜によって分離された気体を流通させる第二の流路を備え、
    前記第二の流路内に前記燃焼触媒が形成されていることを特徴とする請求項に記載の燃料容器。
  6. 請求項1〜のいずれか一項に記載の燃料容器と、
    前記燃料容器が着脱自在に設けられて前記燃料貯留部から燃料が供給されることにより発電する発電部と、を備えたことを特徴とする発電システム。
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