JP2004247234A - 固体高分子形燃料電池発電装置およびその運転方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】所要構成要素が効果的に集積され、コンパクトで、かつ、所要補機動力が少なく、携帯用電源として好適なものを得る。
【解決手段】原燃料を改質触媒層を通流させて改質し、さらにCO除去触媒層を通流させて水素リッチガスを得て燃料電池本体に供給して発電反応に供するとともに、オフガスを燃焼触媒層で燃焼して前記改質触媒層の加熱に用いるものにおいて、燃料電池本体1の側面にCO除去触媒層61と改質触媒層51と燃焼触媒層71をそれぞれ隔壁62、52,72を介して配し、さらに、隔壁52を断熱性材料により形成し、隔壁72を良熱伝導性材料により形成する。
【選択図】 図1
【解決手段】原燃料を改質触媒層を通流させて改質し、さらにCO除去触媒層を通流させて水素リッチガスを得て燃料電池本体に供給して発電反応に供するとともに、オフガスを燃焼触媒層で燃焼して前記改質触媒層の加熱に用いるものにおいて、燃料電池本体1の側面にCO除去触媒層61と改質触媒層51と燃焼触媒層71をそれぞれ隔壁62、52,72を介して配し、さらに、隔壁52を断熱性材料により形成し、隔壁72を良熱伝導性材料により形成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭化水素系の原燃料を改質して得た水素リッチガスと空気とを燃料電池本体へ供給して発電する固体高分子形燃料電池発電装置、特に、携帯用電源として用いられる固体高分子形燃料電池発電装置とその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池発電装置は、燃料の有する化学エネルギーを、機械的エネルギーや熱エネルギーを経由することなく、直接電気エネルギーに変換する装置であり、高いエネルギー効率が実現可能である。よく知られた燃料電池の形態としては、電解質層を挟んで一対の電極を配置し、一方の電極(アノード)に水素を含有する燃料ガスを供給し、他方の電極(カソード)に酸素を含有する酸化剤ガスを供給するものであり、両極間で生じる電気化学反応によって電気エネルギーが得られる。以下に示す式はこのとき生じる電気化学反応を示すもので、(1)式はアノードにおける反応を、(2)式はカソードにおける反応を、また、(3)式は燃料電池全体での反応を示すものである。
【0003】
【化1】
H2 → 2H+ +2e− (1)
(1/2)O2 +2H+ +2e− → H2O (2)
H2 +(1/2)O2 → H2O (3)
燃料電池発電装置は、使用する電解質によって、固体高分子形燃料電池発電装置、りん酸形燃料電池発電装置、溶融炭酸塩形燃料電池発電装置等に分類されるが、いずれの燃料電池発電装置においても、通常、空気が酸化剤ガスとして、また、天然ガス等の炭化水素系の原燃料を水蒸気改質して得た水素を含むガスが燃料ガスとして用いられている。
【0004】
近年、モバイル機器等の携帯用電源に燃料電池発電装置を適用して、外部からの電力の供給を行わなくとも長時間の使用を可能とし、かつ充電の手間を省くことが検討されている。この携帯用の燃料電池発電装置としては、上記の各種の燃料電池発電装置のうち、運転温度が低く、かつ出力密度が高いために小型化が可能な固体高分子形燃料電池発電装置が最も適しており、燃料ガスの生成に用いられる原燃料には、持運びが簡単な液体で、かつ所要の改質温度が相対的に低いメタノールが好適であると考えられている。
メタノールの改質触媒層における水蒸気改質反応は次式(4)のごとく吸熱反応であるため、反応を持続させるためには別途熱源が必要である。したがって、改質触媒層に、水蒸気改質反応用のメタノールと水蒸気に加えて空気を添加して、次式(5)で示される部分酸化反応を平行して行わせる。
【0005】
【化2】
CH3OH+H2O → 3H2+CO2 + 49 (kJ/mol) (4)
CH3OH+(1/2) O2 → 2H2+CO2 − 193 (kJ/mol) (5)
式(5)に見られるように、部分酸化反応は発熱反応であるので、空気の供給量を制御することによって水蒸気改質反応と部分酸化反応との割合を制御し、改質触媒層の温度をメタノールの水蒸気改質反応に適当な 250〜300℃に保持して改質が行われる。
【0006】
なお、改質触媒層での反応によって得られた改質ガスには、式(4)、(5)の反応で生じた H2 とCO2 の他に 0.5〜1.0 %程度の一酸化炭素(CO)が含まれている。固体高分子形燃料電池は、その動作温度が 60〜80℃と低いため、燃料ガス中にCOが存在すると、これが触媒毒となって性能が劣化するので、一酸化炭素を含んだ改質ガスはCO除去器へと送られ、一酸化炭素濃度が10 ppm以下に低減される。次式(6)は、 CO除去器の一酸化炭素除去触媒層における一酸化炭素の選択酸化反応を示したものである。
【0007】
【化3】
CO + (1/2)O2 → CO2 − 257.2 (kJ/mol) (6)
なお、式(6)の選択酸化反応を進行させるためには一酸化炭素除去触媒層のピーク温度を 160〜230℃に保持する必要がある。ピーク温度がこの温度範囲よりも低い場合には、選択酸化反応が円滑に行われないので、改質ガス中の一酸化炭素は消費されないまま燃料電池本体へ導かれる。また、ピーク温度がこの温度範囲よりも低い場合には、次式(7)に示すように、改質ガス中の炭酸ガスと水素が反応してメタネーションが起こり、水素が消費されてしまうとともに、発熱反応によって一酸化炭素除去触媒層が過熱状態となって熱的なダメージを受けることとなる。したがって、本選択酸化反応においては、一酸化炭素除去触媒層の温度を適正に制御することが重要である。
【0008】
【化4】
CO2+4H2 → CH4+2H2O − 165.4 (kJ/mol) (7)
図2は、従来の固体高分子形燃料電池発電装置の燃料ガス供給系の基本構成を示すフロー図である。図において、1は燃料電池本体、2は燃料タンク、4は気化器、5は改質器、6はCO除去器、7は触媒燃焼器である。燃料タンク2に貯えられたメタノールと水は燃料供給ポンプ3によって気化器4へと送られ、触媒燃焼器7から送られた高温の燃焼ガスによって加熱されて気化する。気化したガスは改質器5の改質触媒層において改質反応を生じて改質され、同時に部分酸化空気供給ポンプ8により送られた空気と部分酸化反応を生じる。得られた改質ガスはCO除去器6のCO除去触媒層へと送られ、選択酸化空気供給ポンプ9により送られた空気により一酸化炭素の選択酸化反応を生じ、一酸化炭素濃度が10 ppm以下に低減された改質ガスが燃料ガスとして燃料電池本体1の燃料極へと供給される。なお、燃料電池本体1での発電反応に寄与したのち排出された燃料極オフガスは触媒燃焼器7に送られ、燃焼空気ブロア10により採り込まれた空気と反応して残余の酸素が燃焼され、気化器4での加熱に用いられる高温の燃焼ガスとなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、携帯用の燃料電池発電装置としては、運転温度が低く、かつ出力密度が高く、したがって小型化が可能な固体高分子形燃料電池発電装置が最も適しており、また、燃料ガスの生成に用いられる原燃料には、持運びが簡単な液体で、かつ所要の改質温度が相対的に低いメタノールが好適である。
しかしながら、この固体高分子形燃料電池発電装置の場合においても、従来の構成の発電装置においては、図2に示したごとく、燃料電池本体1や燃料タンク2のほかに、燃料供給ポンプ3、原燃料を気化させる気化器4、改質触媒層を内蔵した改質器5、CO除去触媒層を内蔵したCO除去器6、燃焼触媒層を内蔵した触媒燃焼器7を備える必要があり、さらに、改質触媒層に部分酸化反応を生じさせるための空気を供給する空気供給ポンプ8や、 CO除去触媒層に選択酸化反応を生じさせるための空気を供給する選択酸化空気供給ポンプ9、ならびにこれらの機器を連結する配管系が必要となるため、小型化が困難であった。
【0010】
本発明はこのような従来技術の難点を考慮してなされたもので、本発明の目的は、所要構成要素が効果的に集積され、コンパクトな構成で、かつ所要補機動力が低減され、携帯用電源として好適な固体高分子形燃料電池発電装置、並びにその運転方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明においては、
炭化水素系の原燃料を改質触媒層を通流させて改質し、さらにCO除去触媒層を通流させて一酸化炭素濃度を低減することによって水素リッチガスを生成し、得られた水素リッチガスと空気とを燃料電池本体に供給して電気化学反応により電気エネルギーを得る固体高分子形燃料電池発電装置において、
(1)上記CO除去触媒層を隔壁を介して上記燃料電池本体に隣接して配置し、上記改質触媒層を隔壁を介して上記CO除去触媒層に隣接して配置し、上記燃料電池本体から排出される燃料極オフガスを燃焼させるための燃焼触媒層を隔壁を介して上記改質触媒層に隣接して配置し、かつ、上記改質触媒層の上流部分に部分酸化反応用の空気を導入する空気導入口を配置し、上記CO除去触媒層の上流部分に一酸化炭素の選択酸化反応用の空気を導入する空気導入口を配置し、上記燃料極オフガスを燃料電池本体から燃焼触媒層へと導くオフガス通路の上流部分に燃焼用の空気を導入する空気導入口を配置することとする。
【0012】
(2)上記(1)において、隣接する上記改質触媒層と上記CO除去触媒層との間の隔壁を断熱性材料より構成することとする。
(3)また、隣接する上記改質触媒層と上記燃焼触媒層との間の隔壁を良熱伝導性材料より構成することとする。
(4)さらに、原燃料貯槽から改質触媒層へ原燃料を供給する供給ラインに、検知された燃焼触媒層の温度によって原燃料の供給流量が制御される流量調節弁を備えることとする。
(5)また、上記改質触媒層の上流部分に配置された空気導入口に、検知された改質触媒層の温度によって導入される空気流量が制御される流量調節弁を備えることとする。
【0013】
(6)また、上記CO除去触媒層の上流部分に配置された空気導入口に、検知されたCO除去触媒層の温度によって導入される空気流量が制御される流量調節弁を備えることとする。
(7)また、上記オフガス通路の空気導入口の下流部分に燃料極オフガスを送るための電動ファンを配置することとする。
上記(1)のごとく、燃料電池本体に、CO除去触媒層、改質触媒層、燃焼触媒層をそれぞれ隔壁を介して隣接して配置すれば、従来の装置において個別の機器として構成されていた燃料電池本体、CO除去器、改質器、触媒燃焼器が一体化された構成となるので、コンパクトな構成の固体高分子形燃料電池発電装置が得られる。
【0014】
また、上記(2)のごとくとすれば、反応温度の差の大きい改質触媒層とCO除去触媒層を近接して配置することができるので、よりコンパクトな構成の固体高分子形燃料電池発電装置が得られる。
また、上記(3)のごとくとすれば、燃焼触媒層で発生した熱を改質触媒層の加熱に利用することができるので、より熱効率の高い構成、したがってよりコンパクトな構成となる。
また、上記(4)のごとくとすれば、燃焼触媒層の温度が規定値となるように流量調節弁によって原燃料の供給流量を調整できるので、燃焼触媒層の温度を自動的に制御することができる。
【0015】
また、上記(5)のごとくとすれば、改質触媒層の温度が規定値となるように流量調節弁によって導入する空気の流量を調整できるので、改質触媒層の温度を自動的に制御することができる。
また、上記(6)のごとくとすれば、 CO除去触媒層の温度が規定値となるように流量調節弁によって導入する空気の流量を調整できるので、 CO除去触媒層の温度を自動的に制御することができる。
また、上記(7)のごとくとすれば、オフガス通路の電動ファンの上流側は大気圧よりも低い圧力となる。したがって、この電動ファンの上流側に配置された空気導入口も大気圧よりも低い圧力となるので、空気導入口は開口部のみ備えればよく、ポンプ等の供給手段が不要で、コンパクトな構成が可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、一実施例を挙げて本発明の固体高分子形燃料電池発電装置の実施の形態を説明する。なお、本発明はこの実施例に限定されるものでなく、同一理念に基づく固体高分子形燃料電池発電装置に広く適用されるものである。
図1は、本発明の固体高分子形燃料電池発電装置の実施例の基本構成を模式的に示す縦断面図である。
本実施例の固体高分子形燃料電池発電装置の第1の特徴は、燃料電池本体1の燃料極に供給される水素リッチな燃料ガスを得る処理系が燃料電池本体1に隣接して配置され、一体化されていることにある。すなわち、本実施例においては、燃料電池本体1の側面に隔壁62を介してCO除去触媒層61が配され、さらにCO除去触媒層61の外面に断熱隔壁52を介して改質触媒層51が、さらに改質触媒層51の外面に伝熱隔壁72を介して燃焼触媒層71が配されている。
【0017】
さらに、上記のCO除去触媒層61の内部にはその温度を検知するための温度センサー63が埋設されており、上流部には一酸化炭素の選択酸化反応に用いられる空気を導入するための流量調節弁64を備えた導入管が連結されている。
また、改質触媒層51の上端には、燃料タンク2に貯えられたメタノールと水を導入するための流量調節弁22を備えた導入管が連結されており、また、改質触媒層51の上流部には、部分酸化反応に用いられる空気を導入するための流量調節弁54を備えた導入管が連結されている。また、改質触媒層51の内部には、その温度を検知するための温度センサー53と、起動時に改質触媒層51の温度を上昇させるための起動用電気ヒーター55が埋設されている。
【0018】
また、燃焼触媒層71の内部にはその温度を検知するための温度センサー77が埋設されており、燃料電池本体1の燃料極から排出されるオフガスを燃焼触媒層71へと導くオフガス通路73の上流側に燃焼触媒層71における燃焼反応に用いられる燃焼空気を取り入れる空気導入口76が備えられ、燃焼触媒層71の上端には燃焼反応後の排ガスを排出する排ガス出口75が配置されている。
本実施例の固体高分子形燃料電池発電装置の第2の特徴は、上記の改質触媒層51に原燃料を供給する導入管に備えられた流量調節弁22の開度が温度センサー77で検知される燃焼触媒層71の温度により制御されるよう構成されていること、また、上記のCO除去触媒層61に空気を導入する導入管に備えられた流量調節弁64の開度が温度センサー63の検知温度によって制御されるよう構成され、上記の改質触媒層51に空気を導入する導入管に備えられた流量調節弁54の開度が温度センサー53の検知温度によって制御されるよう構成されていること、さらに、オフガスを燃焼触媒層71へと導くオフガス通路73の空気導入口76の下流側にオフガスを送るための電動ファン74が組込まれていることにある。
【0019】
本構成の固体高分子形燃料電池発電装置は、以下のごとく運転される。すなわち、温度センサー77で検知される燃焼触媒層71の温度が規定温度範囲に存在するように流量調節弁22の開度を調節して原燃料の供給量を制御する。また、温度センサー53で検知される改質触媒層51の温度が規定温度範囲に存在するように流量調節弁54の開度を調節して部分酸化反応に用いる空気の導入量を制御する。これにより流量調節弁22を通して供給された原燃料は改質触媒層51内を上部から下部へと流れて水蒸気改質され、得られた改質ガスが隣接するCO除去触媒層61へと送られる。CO除去触媒層61においては、温度センサー63で検知される温度が規定温度範囲に存在するように流量調節弁64の開度を調節して一酸化炭素の選択酸化反応に用いる空気の導入量を制御する。これにより一酸化炭素が除去され、得られた水素リッチな燃料ガスが燃料電池本体1へと送られる。燃料ガスは燃料電池本体1を構成する多数の単セルに設けられた燃料ガス供給溝11を並列に通流し、電池反応に寄与したのち燃料極のオフガスとして燃料電池本体1より排出される。排出されたオフガスは電動ファン74の作用によってオフガス通路73を流れて燃焼触媒層71へと送られる。このとき空気導入口76から導入される燃焼空気の流量は電動ファン74の出力を調節することによって制御される。なお、図1に示されている12は、燃料極に対向して配される空気極に空気を供給する空気供給溝である。
【0020】
なお、本構成ではオフガスを有効に活用して、その燃焼熱により構成要素を所定の温度に保持して運転するよう考慮されているが、各構成要素が所定の運転状態にない起動時には、埋設された起動用電気ヒーター55を作動させて改質触媒層51の温度を上昇させて水蒸気改質反応を進行させる方法が採られる。
本実施例の固体高分子形燃料電池発電装置は、上記のごとく、燃料電池本体1に、CO除去触媒層61、改質触媒層51、燃焼触媒層71をそれぞれ隔壁を介して隣接して配置し、一体化して構成されているので、コンパクトで、かつ所要補機動力が低減する。
【0021】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、
炭化水素系の原燃料を改質触媒層を通流させて改質し、さらにCO除去触媒層を通流させて一酸化炭素濃度を低減することによって水素リッチガスを生成し、得られた水素リッチガスと空気とを燃料電池本体に供給して電気化学反応により電気エネルギーを得る固体高分子形燃料電池発電装置を、請求項1に記載のごとく構成することとしたので、コンパクトな構成で、かつ所要補機動力が低減され、携帯用電源として使用可能な固体高分子形燃料電池発電装置が得られることとなった。
【0022】
また、さらに請求項2〜7に記載のごとく構成すれば、より機能的に構成されるので、携帯用電源として使用可能な固体高分子形燃料電池発電装置として好適である。
また、上記の固体高分子形燃料電池発電装置を請求項8〜10に記載のごとき方法により運転すれば効率のよい運転ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固体高分子形燃料電池発電装置の実施例の基本構成を模式的に示す縦断面図
【図2】従来の固体高分子形燃料電池発電装置の燃料ガス供給系の基本構成を示すフロー図
【符号の説明】
1 燃料電池本体
2 燃料タンク
11 燃料ガス供給溝
22 流量調節弁
51 改質触媒層
52 断熱隔壁
53 温度センサー
54 流量調節弁
55 起動用電気ヒーター
61 CO除去触媒層
62 隔壁
63 温度センサー
64 流量調節弁
71 燃焼触媒層
72 伝熱隔壁
73 オフガス通路
74 電動ファン
75 排ガス出口
76 空気導入口
77 温度センサー
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭化水素系の原燃料を改質して得た水素リッチガスと空気とを燃料電池本体へ供給して発電する固体高分子形燃料電池発電装置、特に、携帯用電源として用いられる固体高分子形燃料電池発電装置とその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池発電装置は、燃料の有する化学エネルギーを、機械的エネルギーや熱エネルギーを経由することなく、直接電気エネルギーに変換する装置であり、高いエネルギー効率が実現可能である。よく知られた燃料電池の形態としては、電解質層を挟んで一対の電極を配置し、一方の電極(アノード)に水素を含有する燃料ガスを供給し、他方の電極(カソード)に酸素を含有する酸化剤ガスを供給するものであり、両極間で生じる電気化学反応によって電気エネルギーが得られる。以下に示す式はこのとき生じる電気化学反応を示すもので、(1)式はアノードにおける反応を、(2)式はカソードにおける反応を、また、(3)式は燃料電池全体での反応を示すものである。
【0003】
【化1】
H2 → 2H+ +2e− (1)
(1/2)O2 +2H+ +2e− → H2O (2)
H2 +(1/2)O2 → H2O (3)
燃料電池発電装置は、使用する電解質によって、固体高分子形燃料電池発電装置、りん酸形燃料電池発電装置、溶融炭酸塩形燃料電池発電装置等に分類されるが、いずれの燃料電池発電装置においても、通常、空気が酸化剤ガスとして、また、天然ガス等の炭化水素系の原燃料を水蒸気改質して得た水素を含むガスが燃料ガスとして用いられている。
【0004】
近年、モバイル機器等の携帯用電源に燃料電池発電装置を適用して、外部からの電力の供給を行わなくとも長時間の使用を可能とし、かつ充電の手間を省くことが検討されている。この携帯用の燃料電池発電装置としては、上記の各種の燃料電池発電装置のうち、運転温度が低く、かつ出力密度が高いために小型化が可能な固体高分子形燃料電池発電装置が最も適しており、燃料ガスの生成に用いられる原燃料には、持運びが簡単な液体で、かつ所要の改質温度が相対的に低いメタノールが好適であると考えられている。
メタノールの改質触媒層における水蒸気改質反応は次式(4)のごとく吸熱反応であるため、反応を持続させるためには別途熱源が必要である。したがって、改質触媒層に、水蒸気改質反応用のメタノールと水蒸気に加えて空気を添加して、次式(5)で示される部分酸化反応を平行して行わせる。
【0005】
【化2】
CH3OH+H2O → 3H2+CO2 + 49 (kJ/mol) (4)
CH3OH+(1/2) O2 → 2H2+CO2 − 193 (kJ/mol) (5)
式(5)に見られるように、部分酸化反応は発熱反応であるので、空気の供給量を制御することによって水蒸気改質反応と部分酸化反応との割合を制御し、改質触媒層の温度をメタノールの水蒸気改質反応に適当な 250〜300℃に保持して改質が行われる。
【0006】
なお、改質触媒層での反応によって得られた改質ガスには、式(4)、(5)の反応で生じた H2 とCO2 の他に 0.5〜1.0 %程度の一酸化炭素(CO)が含まれている。固体高分子形燃料電池は、その動作温度が 60〜80℃と低いため、燃料ガス中にCOが存在すると、これが触媒毒となって性能が劣化するので、一酸化炭素を含んだ改質ガスはCO除去器へと送られ、一酸化炭素濃度が10 ppm以下に低減される。次式(6)は、 CO除去器の一酸化炭素除去触媒層における一酸化炭素の選択酸化反応を示したものである。
【0007】
【化3】
CO + (1/2)O2 → CO2 − 257.2 (kJ/mol) (6)
なお、式(6)の選択酸化反応を進行させるためには一酸化炭素除去触媒層のピーク温度を 160〜230℃に保持する必要がある。ピーク温度がこの温度範囲よりも低い場合には、選択酸化反応が円滑に行われないので、改質ガス中の一酸化炭素は消費されないまま燃料電池本体へ導かれる。また、ピーク温度がこの温度範囲よりも低い場合には、次式(7)に示すように、改質ガス中の炭酸ガスと水素が反応してメタネーションが起こり、水素が消費されてしまうとともに、発熱反応によって一酸化炭素除去触媒層が過熱状態となって熱的なダメージを受けることとなる。したがって、本選択酸化反応においては、一酸化炭素除去触媒層の温度を適正に制御することが重要である。
【0008】
【化4】
CO2+4H2 → CH4+2H2O − 165.4 (kJ/mol) (7)
図2は、従来の固体高分子形燃料電池発電装置の燃料ガス供給系の基本構成を示すフロー図である。図において、1は燃料電池本体、2は燃料タンク、4は気化器、5は改質器、6はCO除去器、7は触媒燃焼器である。燃料タンク2に貯えられたメタノールと水は燃料供給ポンプ3によって気化器4へと送られ、触媒燃焼器7から送られた高温の燃焼ガスによって加熱されて気化する。気化したガスは改質器5の改質触媒層において改質反応を生じて改質され、同時に部分酸化空気供給ポンプ8により送られた空気と部分酸化反応を生じる。得られた改質ガスはCO除去器6のCO除去触媒層へと送られ、選択酸化空気供給ポンプ9により送られた空気により一酸化炭素の選択酸化反応を生じ、一酸化炭素濃度が10 ppm以下に低減された改質ガスが燃料ガスとして燃料電池本体1の燃料極へと供給される。なお、燃料電池本体1での発電反応に寄与したのち排出された燃料極オフガスは触媒燃焼器7に送られ、燃焼空気ブロア10により採り込まれた空気と反応して残余の酸素が燃焼され、気化器4での加熱に用いられる高温の燃焼ガスとなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、携帯用の燃料電池発電装置としては、運転温度が低く、かつ出力密度が高く、したがって小型化が可能な固体高分子形燃料電池発電装置が最も適しており、また、燃料ガスの生成に用いられる原燃料には、持運びが簡単な液体で、かつ所要の改質温度が相対的に低いメタノールが好適である。
しかしながら、この固体高分子形燃料電池発電装置の場合においても、従来の構成の発電装置においては、図2に示したごとく、燃料電池本体1や燃料タンク2のほかに、燃料供給ポンプ3、原燃料を気化させる気化器4、改質触媒層を内蔵した改質器5、CO除去触媒層を内蔵したCO除去器6、燃焼触媒層を内蔵した触媒燃焼器7を備える必要があり、さらに、改質触媒層に部分酸化反応を生じさせるための空気を供給する空気供給ポンプ8や、 CO除去触媒層に選択酸化反応を生じさせるための空気を供給する選択酸化空気供給ポンプ9、ならびにこれらの機器を連結する配管系が必要となるため、小型化が困難であった。
【0010】
本発明はこのような従来技術の難点を考慮してなされたもので、本発明の目的は、所要構成要素が効果的に集積され、コンパクトな構成で、かつ所要補機動力が低減され、携帯用電源として好適な固体高分子形燃料電池発電装置、並びにその運転方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明においては、
炭化水素系の原燃料を改質触媒層を通流させて改質し、さらにCO除去触媒層を通流させて一酸化炭素濃度を低減することによって水素リッチガスを生成し、得られた水素リッチガスと空気とを燃料電池本体に供給して電気化学反応により電気エネルギーを得る固体高分子形燃料電池発電装置において、
(1)上記CO除去触媒層を隔壁を介して上記燃料電池本体に隣接して配置し、上記改質触媒層を隔壁を介して上記CO除去触媒層に隣接して配置し、上記燃料電池本体から排出される燃料極オフガスを燃焼させるための燃焼触媒層を隔壁を介して上記改質触媒層に隣接して配置し、かつ、上記改質触媒層の上流部分に部分酸化反応用の空気を導入する空気導入口を配置し、上記CO除去触媒層の上流部分に一酸化炭素の選択酸化反応用の空気を導入する空気導入口を配置し、上記燃料極オフガスを燃料電池本体から燃焼触媒層へと導くオフガス通路の上流部分に燃焼用の空気を導入する空気導入口を配置することとする。
【0012】
(2)上記(1)において、隣接する上記改質触媒層と上記CO除去触媒層との間の隔壁を断熱性材料より構成することとする。
(3)また、隣接する上記改質触媒層と上記燃焼触媒層との間の隔壁を良熱伝導性材料より構成することとする。
(4)さらに、原燃料貯槽から改質触媒層へ原燃料を供給する供給ラインに、検知された燃焼触媒層の温度によって原燃料の供給流量が制御される流量調節弁を備えることとする。
(5)また、上記改質触媒層の上流部分に配置された空気導入口に、検知された改質触媒層の温度によって導入される空気流量が制御される流量調節弁を備えることとする。
【0013】
(6)また、上記CO除去触媒層の上流部分に配置された空気導入口に、検知されたCO除去触媒層の温度によって導入される空気流量が制御される流量調節弁を備えることとする。
(7)また、上記オフガス通路の空気導入口の下流部分に燃料極オフガスを送るための電動ファンを配置することとする。
上記(1)のごとく、燃料電池本体に、CO除去触媒層、改質触媒層、燃焼触媒層をそれぞれ隔壁を介して隣接して配置すれば、従来の装置において個別の機器として構成されていた燃料電池本体、CO除去器、改質器、触媒燃焼器が一体化された構成となるので、コンパクトな構成の固体高分子形燃料電池発電装置が得られる。
【0014】
また、上記(2)のごとくとすれば、反応温度の差の大きい改質触媒層とCO除去触媒層を近接して配置することができるので、よりコンパクトな構成の固体高分子形燃料電池発電装置が得られる。
また、上記(3)のごとくとすれば、燃焼触媒層で発生した熱を改質触媒層の加熱に利用することができるので、より熱効率の高い構成、したがってよりコンパクトな構成となる。
また、上記(4)のごとくとすれば、燃焼触媒層の温度が規定値となるように流量調節弁によって原燃料の供給流量を調整できるので、燃焼触媒層の温度を自動的に制御することができる。
【0015】
また、上記(5)のごとくとすれば、改質触媒層の温度が規定値となるように流量調節弁によって導入する空気の流量を調整できるので、改質触媒層の温度を自動的に制御することができる。
また、上記(6)のごとくとすれば、 CO除去触媒層の温度が規定値となるように流量調節弁によって導入する空気の流量を調整できるので、 CO除去触媒層の温度を自動的に制御することができる。
また、上記(7)のごとくとすれば、オフガス通路の電動ファンの上流側は大気圧よりも低い圧力となる。したがって、この電動ファンの上流側に配置された空気導入口も大気圧よりも低い圧力となるので、空気導入口は開口部のみ備えればよく、ポンプ等の供給手段が不要で、コンパクトな構成が可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、一実施例を挙げて本発明の固体高分子形燃料電池発電装置の実施の形態を説明する。なお、本発明はこの実施例に限定されるものでなく、同一理念に基づく固体高分子形燃料電池発電装置に広く適用されるものである。
図1は、本発明の固体高分子形燃料電池発電装置の実施例の基本構成を模式的に示す縦断面図である。
本実施例の固体高分子形燃料電池発電装置の第1の特徴は、燃料電池本体1の燃料極に供給される水素リッチな燃料ガスを得る処理系が燃料電池本体1に隣接して配置され、一体化されていることにある。すなわち、本実施例においては、燃料電池本体1の側面に隔壁62を介してCO除去触媒層61が配され、さらにCO除去触媒層61の外面に断熱隔壁52を介して改質触媒層51が、さらに改質触媒層51の外面に伝熱隔壁72を介して燃焼触媒層71が配されている。
【0017】
さらに、上記のCO除去触媒層61の内部にはその温度を検知するための温度センサー63が埋設されており、上流部には一酸化炭素の選択酸化反応に用いられる空気を導入するための流量調節弁64を備えた導入管が連結されている。
また、改質触媒層51の上端には、燃料タンク2に貯えられたメタノールと水を導入するための流量調節弁22を備えた導入管が連結されており、また、改質触媒層51の上流部には、部分酸化反応に用いられる空気を導入するための流量調節弁54を備えた導入管が連結されている。また、改質触媒層51の内部には、その温度を検知するための温度センサー53と、起動時に改質触媒層51の温度を上昇させるための起動用電気ヒーター55が埋設されている。
【0018】
また、燃焼触媒層71の内部にはその温度を検知するための温度センサー77が埋設されており、燃料電池本体1の燃料極から排出されるオフガスを燃焼触媒層71へと導くオフガス通路73の上流側に燃焼触媒層71における燃焼反応に用いられる燃焼空気を取り入れる空気導入口76が備えられ、燃焼触媒層71の上端には燃焼反応後の排ガスを排出する排ガス出口75が配置されている。
本実施例の固体高分子形燃料電池発電装置の第2の特徴は、上記の改質触媒層51に原燃料を供給する導入管に備えられた流量調節弁22の開度が温度センサー77で検知される燃焼触媒層71の温度により制御されるよう構成されていること、また、上記のCO除去触媒層61に空気を導入する導入管に備えられた流量調節弁64の開度が温度センサー63の検知温度によって制御されるよう構成され、上記の改質触媒層51に空気を導入する導入管に備えられた流量調節弁54の開度が温度センサー53の検知温度によって制御されるよう構成されていること、さらに、オフガスを燃焼触媒層71へと導くオフガス通路73の空気導入口76の下流側にオフガスを送るための電動ファン74が組込まれていることにある。
【0019】
本構成の固体高分子形燃料電池発電装置は、以下のごとく運転される。すなわち、温度センサー77で検知される燃焼触媒層71の温度が規定温度範囲に存在するように流量調節弁22の開度を調節して原燃料の供給量を制御する。また、温度センサー53で検知される改質触媒層51の温度が規定温度範囲に存在するように流量調節弁54の開度を調節して部分酸化反応に用いる空気の導入量を制御する。これにより流量調節弁22を通して供給された原燃料は改質触媒層51内を上部から下部へと流れて水蒸気改質され、得られた改質ガスが隣接するCO除去触媒層61へと送られる。CO除去触媒層61においては、温度センサー63で検知される温度が規定温度範囲に存在するように流量調節弁64の開度を調節して一酸化炭素の選択酸化反応に用いる空気の導入量を制御する。これにより一酸化炭素が除去され、得られた水素リッチな燃料ガスが燃料電池本体1へと送られる。燃料ガスは燃料電池本体1を構成する多数の単セルに設けられた燃料ガス供給溝11を並列に通流し、電池反応に寄与したのち燃料極のオフガスとして燃料電池本体1より排出される。排出されたオフガスは電動ファン74の作用によってオフガス通路73を流れて燃焼触媒層71へと送られる。このとき空気導入口76から導入される燃焼空気の流量は電動ファン74の出力を調節することによって制御される。なお、図1に示されている12は、燃料極に対向して配される空気極に空気を供給する空気供給溝である。
【0020】
なお、本構成ではオフガスを有効に活用して、その燃焼熱により構成要素を所定の温度に保持して運転するよう考慮されているが、各構成要素が所定の運転状態にない起動時には、埋設された起動用電気ヒーター55を作動させて改質触媒層51の温度を上昇させて水蒸気改質反応を進行させる方法が採られる。
本実施例の固体高分子形燃料電池発電装置は、上記のごとく、燃料電池本体1に、CO除去触媒層61、改質触媒層51、燃焼触媒層71をそれぞれ隔壁を介して隣接して配置し、一体化して構成されているので、コンパクトで、かつ所要補機動力が低減する。
【0021】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、
炭化水素系の原燃料を改質触媒層を通流させて改質し、さらにCO除去触媒層を通流させて一酸化炭素濃度を低減することによって水素リッチガスを生成し、得られた水素リッチガスと空気とを燃料電池本体に供給して電気化学反応により電気エネルギーを得る固体高分子形燃料電池発電装置を、請求項1に記載のごとく構成することとしたので、コンパクトな構成で、かつ所要補機動力が低減され、携帯用電源として使用可能な固体高分子形燃料電池発電装置が得られることとなった。
【0022】
また、さらに請求項2〜7に記載のごとく構成すれば、より機能的に構成されるので、携帯用電源として使用可能な固体高分子形燃料電池発電装置として好適である。
また、上記の固体高分子形燃料電池発電装置を請求項8〜10に記載のごとき方法により運転すれば効率のよい運転ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の固体高分子形燃料電池発電装置の実施例の基本構成を模式的に示す縦断面図
【図2】従来の固体高分子形燃料電池発電装置の燃料ガス供給系の基本構成を示すフロー図
【符号の説明】
1 燃料電池本体
2 燃料タンク
11 燃料ガス供給溝
22 流量調節弁
51 改質触媒層
52 断熱隔壁
53 温度センサー
54 流量調節弁
55 起動用電気ヒーター
61 CO除去触媒層
62 隔壁
63 温度センサー
64 流量調節弁
71 燃焼触媒層
72 伝熱隔壁
73 オフガス通路
74 電動ファン
75 排ガス出口
76 空気導入口
77 温度センサー
Claims (10)
- 炭化水素系の原燃料を改質触媒層を通流させて改質し、さらにCO除去触媒層を通流させて一酸化炭素濃度を低減することによって水素リッチガスを生成し、得られた水素リッチガスと空気とを燃料電池本体に供給して電気化学反応により電気エネルギーを得る固体高分子形燃料電池発電装置において、
前記CO除去触媒層が隔壁を介して前記燃料電池本体に隣接して配置され、前記改質触媒層が隔壁を介して前記CO除去触媒層に隣接して配置され、前記燃料電池本体から排出される燃料極オフガスを燃焼させるための燃焼触媒層が隔壁を介して前記改質触媒層に隣接して配置され、かつ、前記改質触媒層の上流部分に部分酸化反応用の空気を導入する空気導入口が配置され、前記CO除去触媒層の上流部分に一酸化炭素の選択酸化反応用の空気を導入する空気導入口が配置され、前記燃料極オフガスを燃料電池本体から燃焼触媒層へと導くオフガス通路の上流部分に燃焼用の空気を導入する空気導入口が配置されていることを特徴とする固体高分子形燃料電池発電装置。 - 請求項1に記載の固体高分子形燃料電池発電装置において、隣接する前記改質触媒層と前記CO除去触媒層との間の隔壁が断熱性材料よりなることを特徴とする固体高分子形燃料電池発電装置。
- 請求項1または2に記載の固体高分子形燃料電池発電装置において、隣接する前記改質触媒層と前記燃焼触媒層との間の隔壁が良熱伝導性材料よりなることを特徴とする固体高分子形燃料電池発電装置。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載の固体高分子形燃料電池発電装置において、原燃料貯槽から前記改質触媒層へ原燃料を供給する供給ラインに、検知された燃焼触媒層の温度によって原燃料の供給流量が制御される流量調節弁が備えられていることを特徴とする固体高分子形燃料電池発電装置。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載の固体高分子形燃料電池発電装置において、前記改質触媒層の上流部分に配置された空気導入口に、検知された改質触媒層の温度によって導入される空気流量が制御される流量調節弁が備えられていることを特徴とする固体高分子形燃料電池発電装置。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載の固体高分子形燃料電池発電装置において、前記CO除去触媒層の上流部分に配置された空気導入口に、検知されたCO除去触媒層の温度によって導入される空気流量が制御される流量調節弁が備えられていることを特徴とする固体高分子形燃料電池発電装置。
- 請求項1乃至6のいずれかに記載の固体高分子形燃料電池発電装置において、前記オフガス通路の空気導入口の下流部分に燃料極オフガスを送るための電動ファンが配置されていることを特徴とする固体高分子形燃料電池発電装置。
- 検知された燃焼触媒層の温度が規定値となるよう流量調節弁を調節し、原燃料の供給流量を制御して運転することを特徴とする請求項4に記載の固体高分子形燃料電池発電装置の運転方法。
- 検知された改質触媒層の温度が規定値となるよう流量調節弁を調節し、改質触媒層の上流部分に配置された空気導入口から導入される空気流量を制御して運転することを特徴とする請求項5に記載の固体高分子形燃料電池発電装置の運転方法。
- 検知されたCO除去触媒層の温度が規定値となるよう流量調節弁を調節し、 CO除去触媒層の上流部分に配置された空気導入口から導入される空気流量を制御して運転することを特徴とする請求項6に記載の固体高分子形燃料電池発電装置の運転方法。
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