JP2008027355A - 画像表示装置、撮影装置、画像表示方法およびプログラム - Google Patents

画像表示装置、撮影装置、画像表示方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ユーザの意図に応じて画像を正しい方向に回転する。
【解決手段】表示制御部20cは、顔ボタンの押下を検知したことに応じ、顔検出部20aの検出した顔情報に含まれる回転方向に画像を所定角度(例えば90度)回転し、回転された画像を表示する。すなわち、顔ボタンの押下があった場合に初めて、顔を正立させるべき画像の回転方向に、画像を回転する。従来では、顔情報の検出結果に応じて画像が勝手に回転され、ユーザの意図しない回転がされる不都合があったが、本実施形態ではこれが解消される。
【選択図】 図4

Description

本発明は顔の傾きに応じて画像の回転を行う機能を備えた画像表示装置に関する。
従来、正しい画像の向きを自動判定する技術が知られている。例えば特許文献1によると、画像に写っている人物の顔を抽出し、また、手足を抽出し、これらの位置関係に基づいて画像の向きを判定する。
特開平08−138024号公報
特許文献1の技術では、例えばすでに正しい方向に画像が位置しているのに、ユーザの意図に反した位置を正しい向きと自動的にしてしまう可能性がある。本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、ユーザの意図に応じて画像を正しい方向に回転することを目的とする。
本発明は、画像データを記憶する記憶部、少なくとも記憶部の画像データを表示することが可能な表示部を備える画像表示装置に関する。
この画像表示装置は、記憶部の画像データから顔領域および顔領域の傾きを含む顔情報を検出する顔情報検出部と、顔回転の開始指示を入力可能な指示部と、指示部に顔回転の開始指示が入力されたことに応じ、顔情報検出部の検出した顔領域の傾きに基づき、顔領域を実質的に正立させる方向に画像データを回転させて表示部に表示するよう制御する表示制御部と、を備える。
この発明によると、顔回転の開始指示が入力されたことに応じ、顔領域を実質的に正立させる方向に画像データを回転するから、ユーザの意図と無関係に自動的に画像が回転するのを防ぐことができる。
表示制御部は、顔領域の傾きが所定の角度を超える場合に限り、顔領域を実質的に正立させる方向に画像データを回転させて表示部に表示するよう制御するようにしてもよい。
こうすると、人物がすでに実質的に正立している場合、回転をしないままにすることができる。
表示制御部は、顔情報検出部が複数の顔領域および複数の顔情報を検出した場合、複数の顔領域のうち過半数の顔領域を実質的に正立させる方向に画像データを回転させて表示部に表示するよう制御するようにしてもよい。
こうすると、例えば、横撮り画像で複数人の被写体のうち一人だけ寝ている場合などは、その寝ている画像が正立するように画像が回転されることを防げる。
なお、正立方向が異なる顔領域が同数ずつある場合は、どちらを基準にして回転させてもよい。
顔情報検出部が複数の顔領域および複数の顔情報を検出した場合、複数の顔のうち所望の顔の選択が可能な選択部をさらに備え、表示制御部は、選択部から選択された顔領域を実質的に正立させる方向に画像データを回転させて表示部に表示するよう制御するようにしてもよい。
こうすると、所望の顔が正立するように画像を回転でき、例えば、画像中に人物のポスターや人形などがあっても、そこから誤って得られた顔情報に基づいて画像が回転されるのを防げる。
なお、「実質的に正立」とは、例えば、顔領域の頭頂部が表示部の上側に、顎が表示部の下側に表示される状態である。また、「実質的に正立」とは、必ずしも、顔領域の正中線が、垂直線に完全に平行であることを要求する趣旨ではなく、所定の傾きは許容される。例えば、顔領域の頭頂部が表示部の上側に、顎が表示部の下側に表示され、かつ、顔領域の正中線と垂直線とが構成する鋭角が45度未満であれば、これも「実質的に正立」に含まれる。
本発明は、上記の画像表示装置を備えた撮影装置も含む。
また、本発明に係る画像表示方法は、画像データから顔領域および顔領域の傾きを含む顔情報を検出するステップと、顔回転の開始指示を入力するステップと、顔回転の開始指示が入力されたことに応じ、検出した顔領域の傾きに基づき、顔領域を実質的に正立させる方向に画像データを回転させて表示するステップと、を含む。
本発明に係る画像表示プログラムは、画像データから顔領域および顔領域の傾きを含む顔情報を検出するステップと、顔回転の開始指示を入力するステップと、顔回転の開始指示が入力されたことに応じ、検出した顔領域の傾きに基づき、顔領域を実質的に正立させる方向に画像データを回転させて表示するステップと、をコンピュータに実行させる。
この発明によると、顔回転の開始指示が入力されたことに応じ、顔領域を実質的に正立させる方向に画像データを回転するから、ユーザの意図と無関係に自動的に画像が回転するのを防ぐことができる。
以下、添付した図面を参照し本発明の好ましい実施の形態を説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の好ましい実施形態に係るデジタルカメラ(以下カメラと略す)100の正面図である。
カメラ100の正面に配備されたレンズ鏡胴60には、ズームレンズ101a及びフォーカスレンズ101bを含む撮影レンズ101が内蔵されており、ズームレンズ101aを光軸方向に移動させることで焦点距離調節が行なわれるとともに、フォーカスレンズ101bを光軸方向に移動させることによりピント調節が行なわれる。
レンズ鏡胴60は、カメラボディ180に沈胴した状態から、予め設定された最短焦点距離位置であるワイド端と最長焦点距離位置であるテレ端との間で進退することで、カメラボディ180から繰り出し、また収納される。この図では、レンズ鏡胴60がカメラボディ180に沈胴した状態が示されている。
またカメラ100には、非撮影時には撮影レンズ101の前面を覆って撮影レンズ101と外界とを遮ることで撮影レンズ101を保護する状態をつくり出すとともに、撮像時には撮影レンズを外界に露出するレンズカバー61が設けられている。
レンズカバー61は開閉自在な機構で構成されており、開放状態で撮影レンズ101の前面を覆い、閉鎖状態で撮影レンズ101の前面を外界に露出する。レンズカバー61は電源スイッチ121のオン/オフに連動して開放/閉鎖される。この図ではレンズカバー61は開放状態となっている。
カメラ100の上面には、中央部分にレリーズスイッチ104の配備されたモードダイヤル123と電源スイッチ121とが配備されており、正面には、ストロボ105a、AF補助光ランプ105b、セルフタイマランプ105c等が配備されている。
図2はカメラ100の背面図である。カメラ100の背面には、ズームスイッチ127が配備されている。ズームスイッチ127のワイド(W)側を押すと、押し続けている間、レンズ鏡胴60がワイド端(望遠)側に繰り出し、テレ(T)側の他方を押すと、押し続けている間、レンズ鏡胴60がテレ端(広角)側に移動する。
カメラ100の背面には、画像表示LCD102、十字キー124、顔ボタン125、情報位置指定キー126等も設けられている。十字キー124は、上下左右がそれぞれ表示明るさ調節/セルフタイマ/マクロ撮影/ストロボ撮影を設定する操作系である。後述するが、十字キー124の下キーを押下することで、セルフタイマ回路83の計時完了後にメインCPU20がCCD132にシャッタ動作を行わせるセルフ撮影モードの設定を行える。撮影モード設定時に顔ボタン125が押下されると、後述の顔検出を開始させる。
図3は第1実施形態に係るカメラ100のブロック図である。カメラ100にはユーザがこのカメラ100を使用するときに種々の操作を行なうための操作部120が設けられている。この操作部120には、カメラ100を作動させるための電源投入用の電源スイッチ121、オート撮影やマニュアル撮影等を選択するためのモードダイヤル123、各種のメニューの設定や選択あるいはズームを行なうための十字キー124、顔ボタン125、および十字キー124で選択されたメニューの実行やキャンセル等を行なうための情報位置指定キー126が備えられている。
また、カメラ100には、撮影画像や再生画像等を表示するための画像表示LCD102と、操作の手助けを行なうための操作LCD表示103が備えられている。
このカメラ100にはレリーズスイッチ104が配備されている。このレリーズスイッチ104によって撮影の開始指示がメインCPU20へと伝えられる。このカメラ100では所定のメニュー画面によって撮影と再生との切り替えが自在になっている。また、カメラ100には、コントラストAF時に被写体に投光スポットを照射するための発光ダイオード(LED)からなるAF補助光ランプ105b、閃光を発光するストロボ105aを有する閃光発光装置が配備されている。
また、カメラ100には、撮影レンズ101と、絞り131と、撮影レンズ101および絞り131を経由して結像された被写体像をアナログの画像信号に変換する撮像素子であるCCDセンサ132(以下CCD132と略記する)とが備えられている。CCD132は、CCD132に照射された被写体光により発生した電荷を可変の電荷蓄積時間(露光期間)の間蓄積することにより画像信号を生成するものである。CCD132からは、CG部136から出力される垂直同期信号VDに同期したタイミングでフレーム毎の画像信号が順次出力される。
撮像素子にCCD132を用いた場合には、色偽信号やモアレ縞等の発生を防止するために、入射光内の不要な高周波成分を除去する光学的ローパスフィルタ132aが配設されている。また、入射光内の赤外線を吸収若しくは反射して、長波長域で感度が高いCCDセンサ132固有の感度特性を補正する赤外カットフィルタ132bが配設されている。光学的ローパスフィルタ132a及び赤外カットフィルタ132bの具体的な配設の態様は特に限定されない。
また、カメラ100には、CCDセンサ132からのアナログ画像信号が表わす被写体像のホワイトバランスを合わせるとともにその被写体像の階調特性における直線の傾き(γ)を調節し、さらにアナログ画像信号を増幅する増幅率可変の増幅器を含む白バランス・γ処理部133が備えられている。
さらに、カメラ100には、白バランス・γ処理部133からのアナログ信号をディジタルのR,G,B画像データにA/D変換するA/D変換部134と、そのA/D変換部134からのR,G,B画像データを格納するバッファメモリ135が備えられている。
A/D変換部134によって得られたR,G,B画像データは、AF検出部150にも入力される。AF検出部150は、R,G,B画像データを1画面の所定の分割エリア毎にかつ同じ色成分毎に積算平均し、さらにフレームごとに、全エリアのR,G,B画像データの積算平均値Ir,Ig,Ibを算出する。この積算平均値Ir,Ig,IbをR,G,Bの可視光の受光量とする。
ただし、R,G,Bの可視光の受光量Ir,Ig,Ibは、R、G、Bの可視光にそれぞれ感度を有するCCD132以外の受光センサ(図示せず)によって検出することも可能である。
また、カメラ100には、CG(クロックジェネレータ)部136と、測光・測距用CPU137と、充電・発光制御部138と、通信制御部139と、YC処理部140と、電源電池68とが備えられている。
CG部136は、CCDセンサ132を駆動するための垂直同期信号VD,高速掃き出しパルスPを含む駆動信号、白バランス・γ処理部133,A/D変換部134を制御する制御信号、および通信制御部139を制御する制御信号を出力する。また、このCG部136には、測光・測距用CPU137からの制御信号が入力される。
測光・測距用CPU137は、ズーム用モータ110、フォーカス用モータ111、絞り調節を行う絞り用モータ112を制御してズームレンズ101a、フォーカスレンズ101b、絞り131をそれぞれ駆動することにより被写体までの距離の算出(測距)を行ない、CG部136および充電・発光制御部138を制御する。ズーム用モータ110、フォーカス用モータ111、絞り用モータ112の駆動は、モータドライバ62によって制御され、モータドライバ62の制御コマンドは、測光・測距用CPU137あるいはメインCPU20から送られる。
なお、ズームレンズ101a、フォーカスレンズ101b、絞り131、AF補助光照射角の駆動源は、ズーム用モータ110、フォーカス用モータ111、絞り用モータ112のような各種モータに限定する必然性はなく、アクチュエータなどであってもよい。
測光・測距用CPU137は、レリーズスイッチ104が半押し(S1オン)されると、CCD132によって周期的(1/30秒から1/60秒ごと)に得られる画像データ(スルー画像)に基づいて被写体の明るさの測光(EV値の算出)を行う。
即ち、AE演算部151は、A/D変換部134から出力されたR、G、Bの画像信号を積算し、その積算値を測光・測距用CPU137に提供する。測光・測距用CPU137は、AE演算部151から入力する積算値に基づいて被写体の平均的な明るさ(被写体輝度)を検出し、撮影に適した露出値(EV値)を算出する。
そして、測光・測距用CPU137は、得られたEV値に基づいて絞り131の絞り値(F値)及びCCD132の電子シャッタ(シャッタスピード)を含む露出値を所定のプログラム線図にしたがって決定する(AE動作)。
レリーズスイッチ104が全押し(S2オン)されると、測光・測距用CPU137は、その決定した絞り値に基づいて絞り131を駆動し、絞り131の開口径を制御するとともに、決定したシャッタスピードに基づき、CG136を介してCCD132での電荷蓄積時間を制御する。
AE動作は、絞り優先AE,シャッタ速度優先AE,プログラムAEなどがあるが、いずれにおいても、被写体輝度を測定し、この被写体輝度の測光値に基づいて決められた露出値、すなわち絞り値とシャッタスピードとの組み合わせで撮影を行うことにより、適正な露光量で撮像されるように制御しており、面倒な露出決定の手間を省くことができる。
AF検出部150は、測光・測距CPU137により選定された検出範囲に対応する画像データをA/D変換部134から抽出する。焦点位置を検出する方法は、合焦位置で画像データの高周波成分が最大振幅になるという特徴を利用して行う。AF検出部150は、抽出された画像データの高周波成分を1フィールド期間積分することにより、振幅値を算出する。AF検出部150は、測光・測距CPU137がフォーカス用モータ111を駆動制御してフォーカスレンズ101bを可動範囲内、即ち無限遠側の端点(INF点)から至近側の端点(NEAR点)の間で移動させている間に順次振幅値の計算を実行し、最大振幅を検出した時に検出値を測光・測距CPU137に送信する。
測光・測距CPU137は、この検出値を取得して対応する合焦位置に、フォーカスレンズ101bを移動させるようにフォーカス用モータ111に指令を出す。フォーカス用モータ111は、測光・測距CPU137の指令に応じてフォーカスレンズ101bを合焦位置に移動させる(AF動作)。
測光・測距用CPU137は、メインCPU20とのCPU間通信によってレリーズスイッチ104と接続されており、ユーザによりレリーズスイッチ104が半押しされた時に、この合焦位置の検出が行われる。また、測光・測距用CPU137には、ズーム用モータ110が接続されており、メインCPU20が、ズームスイッチ127によってユーザからのTELE方向又はWIDE方向へのズームの指令を取得した場合に、ズーム用モータ110を駆動させることにより、ズームレンズ101aをWIDE端とTELE端との間で移動させる。
充電・発光制御部138は,ストロボ105aを発光させるために電源電池68からの電力の供給を受けて図示しない閃光発光用のコンデンサを充電したり、そのストロボ105aの発光を制御する。
充電・発光制御部138は,電源電池68の充電開始、レリーズスイッチ104の半押し・全押し操作信号等の各種の信号や、発光量、発光タイミングを示す信号をメインCPU20や測光・測距CPU137から取り込んだことに応じ、セルフタイマランプ(タリーランプ)105cやAF補助光ランプ105bへの電流供給制御を行い、所望の発光量が所望のタイミングで得られるように制御する。
なお、セルフタイマランプ105cはLEDで構成してもよく、AF補助光ランプ105bを構成するLEDと共通にしてもよい。
メインCPU20には、セルフタイマ回路83が接続されている。メインCPU20は、セルフ撮影モードが設定されている場合、レリーズスイッチ104の全押し信号に基づいて計時を行なう。この計時中に、メインCPU20は測光・測距CPU137を介し、残り時間に合わせて点滅速度をだんだんと早めながら、セルフタイマランプ105cを点滅させる。セルフタイマ回路83は、計時完了後に計時完了信号をメインCPU20に入力する。メインCPU20は、計時完了信号に基づいて、CCD132にシャッタ動作を実施させる。
通信制御部139には、通信ポート107が備えられており、この通信制御部139は、カメラ100により撮影された被写体の画像信号をUSB端子が備えられたパーソナルコンピュータ等の外部装置に出力し、およびこのような外部装置からカメラ100に画像信号を入力することにより、その外部装置との間のデータ通信を担うものである。また、このカメラ100は、ロール状の写真フイルムに写真撮影を行なう通常のカメラが有するISO感度80,100,200,400,1600等に切り替える機能を模擬した機能を有し、ISO感度400以上に切り替えられた場合、白バランス・γ処理部133の増幅器の増幅率が所定の増幅率を越えた高増幅率に設定された高感度モードとなる。通信制御部139は、高感度モードでの撮影中は、外部装置との通信を停止する。
また、カメラ100には、圧縮・伸長&ID抽出部143と、I/F部144が備えられている。圧縮・伸長&ID抽出部143は、バッファメモリ135に格納された画像データを、バスライン142を介して読み出して圧縮し、I/F部144を経由してメモリカード200に格納する。また、圧縮・伸長&ID抽出部143は、メモリカード200に格納された画像データの読み出しにあたり、メモリカード200固有の識別番号(ID)を抽出し、そのメモリカード200に格納された画像データを読み出して伸長し、バッファメモリ135に格納する。
バッファメモリ135に格納されたY/C信号は、圧縮・伸長&ID抽出部143によって所定のフォーマットに従って圧縮された後、I/F144を介してメモリカード200のようなリムーバブルメディアないしハードディスク(HDD)75のような内蔵型大容量記憶媒体に所定の形式(例えばExif(Exchangeable Image File Format)ファイル)で記録される。ハードディスク(HDD)75へのデータ記録またはハードディスク(HDD)75からのデータの読込みは、メインCPU20の指令に応じてハードディスクコントローラ74によって制御される。
また、カメラ100には、メインCPU20と、EEPROM146と、YC/RGB変換部147と、表示用のドライバ148とが備えられている。メインCPU20は、このカメラ100全体の制御を行なう。EEPROM146には、このカメラ100固有の固体データやプログラム等が格納されている。YC/RGB変換部147は、YC処理部140で生成されたカラー映像信号YCを3色のRGB信号に変換して表示用のドライバ148を経由して画像表示LCD102に出力する。
また、カメラ100は、AC電源から電力を得るためのACアダプタ48と電源電池68とが着脱可能な構成となっている。電源電池68は充電可能な二次電池、例えばニカド電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池で構成される。電源電池68は使い切り型の一次電池、例えばリチウム電池、アルカリ電池で構成してもよい。電源電池68は図示しない電池収納室に装填することにより、カメラ100の各回路と電気的に接続される。
ACアダプタ48がカメラ100に装填されAC電源からACアダプタ48を介してカメラ100に電力が供給される場合には、電源電池68が電池収納室に装填されている場合であっても、優先的に当該ACアダプタ48から出力された電力がカメラ100の各部に駆動用の電力として供給される。また、ACアダプタ48が装填されておらず、かつ電源電池68が電池収納室に装填されている場合には、当該電源電池68から出力された電力がカメラ100の各部に駆動用の電力として供給される。
なお、図示しないが、カメラ100には、電池収納室内に収納される電源電池68とは別にバックアップ電池が設けられている。内蔵バックアップ電池には例えば専用の二次電池が用いられ、電源電池68によって充電される。バックアップ電池は、電源電池68の交換や取り外し等、電源電池68が電池収納室に装填されていない場合、カメラ100の基本機能に給電する。
即ち、電源電池68又はACアダプタ48からの電源供給が停止すると、バックアップ電池がスイッチング回路(図示せず)によってRTC15等に接続され、これらの回路に給電する。これにより、バックアップ電池29が寿命に達しない限り、RTC15等の基本機能には、電源供給が間断なく継続する。
RTC(Real Time Clock)15は計時専用のチップであり、電源電池68やACアダプタ48からの給電がオフされていてもバックアップ電池から電源供給を受けて継続的に動作する。
画像表示LCD102には透過型又は半透過型の液晶パネル71を背面側から照明するバックライト70が配設されており、省電力モードの場合には、メインCPU20によりそのバックライト70の明るさ(輝度)がバックライトドライバ72を介して制御され、バックライト70の消費電力が低減されるようになっている。また、省電力モードは、操作部120の情報位置指定キー126を押して画像表示LCD102にメニュー画面を表示させ、そのメニュー画面で所定の操作を行うことによってオン/オフを設定することができるようになっている。
図4は第1実施形態に係るメインCPU20の実行するプログラムをブロック図で概念的に示している。メインCPU20は、EEPROM146やハードディスク75等のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されたプログラムである顔情報検出部20a、撮影制御部20b、表示制御部20cをRAM145等に読み出して実行する。これらをまとめて単にプログラムと呼ぶこともある。
顔情報検出部20aは、メモリカード200から読み出された画像、あるいはバッファメモリ135に逐次記憶されるスルー画像から、人物の顔部分を含む領域である顔領域を検出する。顔領域の検出方法としては、例えば本出願人による特開平9−101579号公報において開示された技術を適用することができる。
この技術は、撮影した画像の各画素の色相が肌色の範囲に含まれるか否かを判定して肌色領域と非肌色領域とに分割すると共に、画像中のエッジを検出して画像中の各箇所をエッジ部分又は非エッジ部分に分類する。そして、肌色領域内に位置し非エッジ部分に分類された画素からなり、かつエッジ部分と判定された画素で囲まれた領域を顔候補領域として抽出し、抽出した顔候補領域が人物の顔に相当する領域かを判定し、この判定結果に基づき顔領域として検出するものである。また、この他に、特開2003−209683号公報や特開2002−199221号公報に記載される方法で顔領域を検出することもできる。
また、顔情報検出部20aは、検出された顔領域の位置、サイズ、顔検出の確からしさ(精度)、垂直方向を基準とした顔領域の傾きの角度、検出された顔領域が正立すべき画像の回転方向(例えば、実質的に頭頂部が上、顎が下となるべき回転方向。以下単に回転方向で表す)も検出する。顔領域、顔領域の位置、サイズ、顔検出の確からしさ、回転方向を、まとめて顔情報という。顔情報の検出は、例えば特開2005−285035号公報に記載の方法で行うことができる。顔情報検出部20aは、検出した顔情報をバッファメモリ135に記憶する。
撮影制御部20bは、レリーズスイッチ104の半押し・全押しに応じて、AF/AE等の撮影準備や、記録用の画像取得処理の制御を統括する。顔情報検出部20aが検出した顔領域についてAF/AEを行うようにしてもよい。
表示制御部20cは、ドライバ148に内蔵されたOSD信号発生回路148aに対し、シャッタ速度や絞り値、撮影可能枚数、撮影日時、警告メッセージ、グラフィカルユーザインターフェイス(GUI)等の文字及び記号情報を表示するための信号を発生させるコマンドを送る。OSD信号発生回路148aから出力される信号は、必要に応じてYC/RGB変換部147からの画像信号に混合されて、液晶パネル71に供給される。これにより、スルー画像や再生画像に文字等が合成された合成画像が表示される。
以下、図5のフローチャートを参照し、CPU20の実行する画像表示処理の流れを説明する。この処理は、操作部120による「画像回転モード」のオンに連動して開始する。S1〜3の処理は、「画像回転モード」がオフにされるまで繰り返される。
S1では、表示制御部20cは、メモリカード200から読み出した所望の画像を、撮影時の画像の向きのままで表示する(図6(a))。どの画像を表示するかは、操作部120から任意に選択できるものとする。
顔情報検出部20aは、表示された画像から顔情報の検出を行う。そして、顔情報検出部20aが少なくとも1つの顔情報を検出した場合、S2に移行する。
なお、画像の表示時点で顔情報の検出を開始すると、迅速な画像表示処理に支障をきたすおそれがある。このため、撮影モード設定時に顔ボタン125が押された場合、その時点で顔情報の検出を行い、検出された顔情報を、記録用画像と対応づけて(例えば記録用画像のヘッダ情報やタグ情報として)メモリカード200に記録しておくとよい。そして、本ステップS1では、顔情報の検出を行う代わりに、表示された画像に対応づけられた顔情報の読み出しを試み、顔情報を読み出すことができたと判断されたことに応じ、S2に移行すればよい。
S2では、表示制御部20cは、顔ボタン125の押下を検知したことに応じてS3に移行する。
S3では、表示制御部20cは、顔情報検出部20aの検出した顔情報に含まれる回転方向に画像を所定角度(例えば90度)回転し、回転された画像を表示する(図6(b))。
なお、1つの画像から複数の顔情報が検出された場合は、顔の確からしさが最も高い顔情報、あるいは顔領域のサイズが最も大きい顔情報など、所定の優先度の指標が最も高い顔情報に含まれる回転方向に回転するとよい。
また、顔情報検出部20aの検出した回転方向に回転しても正しく被写体が正立しない場合もありうるから(図6(c))、この場合、十字キー124の上下ボタンなどの操作に応じ、所定の角度(例えば、上ボタンならば90度ずつ、下ボタンならば−90度ずつ)だけ回転させてもよい(図6(d))。
また、上下ボタンで誤った方向に回転しても、顔ボタン125の押下により、被写体の顔を正しい向きに一発で復帰させることも可能である。
正しい向きに回転させられたとユーザが判断した場合は、情報位置指定キー126(OKボタン)を押下することにより、その回転方向が画像に対応づけられて保存され(例えばその画像のヘッダ情報やタグ情報に保存)、以後、撮影時の画像位置からその回転方向に所定角度だけ回転した画像を表示する。なお、画像の回転後に左右ボタンが押下された場合は、情報位置指定キー126が押下されたときと同じ処理を行った上、現在表示されている画像の前または後ろのコマの画像を表示してもよい。
このように、本実施形態では、顔ボタン125の押下があった場合に初めて、顔を正立させるべき画像の回転方向に、画像を回転する。従来では、顔情報の検出結果に応じて画像が勝手に回転され、ユーザの意図しない回転がされる不都合があったが、本実施形態ではこれが解消される。
<第2実施形態>
第1実施形態において、被写体の顔の傾きが、縦撮り・横撮りに起因するものではなく、単に被写体の首の傾きや立ち位置の斜面の傾きなどに起因する場合、ユーザの意図しない回転方向に画像が回転される場合がある。
このため、第1実施形態のS3において、顔の傾きが0度以上45度未満であるか否かをさらに判断し、顔の傾きが0度以上45度未満である場合には、画像を回転することなくそのまま表示する。そして、顔の傾きが45度以上である場合には、正立方向に所定角度回転する。こうすると、顔の傾きが0度、90度、180度、270度・・といったような90度の倍数でなく、微妙な傾きを有していても、それがすでに実質的に顔領域が正立した状態であり、画像を回転しなくてもよい場合は、回転をしないままにすることができる。
<第3実施形態>
1つの画像から複数の顔情報が検出された場合、いずれか1つの顔情報を基準にした回転方向に回転しても、画像全体の正立の向きとしては不正確なことが想定される。
すなわち、図7(a)に示すように、1つの画像中に、地面に寝ている状態の被写体の顔F1、地面に正立している被写体の顔F2、F3が存在しているとする。もし、顔F1が正立すべき回転方向に画像が回転すると、寝ている被写体が立ったような状態になり、ユーザの本来の意図とは異なる結果が生じうる(図7(c))。
そこで本実施形態では、第1実施形態のS3において、複数検出された顔の正立すべき回転方向のうち、過半数(多数派)の回転方向に画像を回転するようにする。
こうすると、例えば図7(a)のような画像では、ユーザが撮影対象として意図している多数派の被写体の顔F2、F3が実質的に正立する回転方向に画像が回転され(図7(b))、寝ている被写体が正立するような不都合を防ぐことができる。
<第4実施形態>
画像内にポスターや人形などが存在すると、そこから誤って顔情報が取得されてしまい、その顔情報に基づいてユーザの意図しない方向に画像が回転されるおそれがある。
例えば図8(a)に示すように、画角内に人間の顔F1・F2の他、看板に描かれた人間の顔F3が存在しており、F1〜F3から顔情報が抽出され、F1の顔情報が最も優先度の高い場合だと、顔F1は正立するが、F2・F3は正立しない方向に画像が回転されてしまう(図8(c))。
そこで本実施形態では、第1実施形態のS3において、さらに、十字キー124などの操作によって検出された顔領域のうち所望の顔領域を選択させ、選択された顔領域が正立する回転方向に画像を回転させる。例えば図8(b)では、十字キー124の操作に応じて顔F1〜F3のいずれかを選択するカーソルZが、顔F1を選択し、顔F1が実質的に正立する方向に回転された状態が示されている。こうすると、ユーザの意図する顔を正立させることができるし、誤った顔情報に基づいてユーザの意図しない方向に画像が回転するのを防げる。
<第5実施形態>
第1実施形態と、第2〜4実施形態の一部または全部の組み合わせも、実施可能であるのは言うまでもない。
デジタルカメラの正面図 デジタルカメラの背面図 デジタルカメラのブロック構成図 第1実施形態に係るメインCPUの実行するプログラムを概念的に示した図 第1〜5実施形態に係る画像表示処理の流れを示すフローチャート 第1実施形態に係る画像表示処理によって回転される画像の一例を示す図 第3実施形態に係る画像表示処理によって回転される画像の一例を示す図 第4実施形態に係る画像表示処理によって回転される画像の一例を示す図
符号の説明
20:メインCPU、20a:顔情報検出部、20b:撮影制御部、20c:表示制御部、83:セルフタイマ回路、101:撮影レンズ、105c:セルフタイマランプ、132:CCD、134:A/D変換部、150:AF検出部、151:AE演算部

Claims (7)

  1. 画像データを記憶する記憶部、少なくとも前記記憶部の画像データを表示することが可能な表示部を備える画像表示装置であって、
    前記記憶部の画像データから顔領域および顔領域の傾きを含む顔情報を検出する顔情報検出部と、
    顔回転の開始指示を入力可能な指示部と、
    前記指示部に顔回転の開始指示が入力されたことに応じ、前記顔情報検出部の検出した顔領域の傾きに基づき、前記顔領域を実質的に正立させる方向に前記画像データを回転させて前記表示部に表示するよう制御する表示制御部と、
    を備える画像表示装置。
  2. 前記表示制御部は、前記顔領域の傾きが所定の角度を超える場合に限り、前記顔領域を実質的に正立させる方向に前記画像データを回転させて前記表示部に表示するよう制御する請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記表示制御部は、前記顔情報検出部が複数の顔領域および複数の顔情報を検出した場合、前記複数の顔領域のうち過半数の顔領域を実質的に正立させる方向に前記画像データを回転させて前記表示部に表示するよう制御する請求項1または2に記載の画像表示装置。
  4. 前記顔情報検出部が複数の顔領域および複数の顔情報を検出した場合、前記複数の顔のうち所望の顔の選択が可能な選択部をさらに備え、
    前記表示制御部は、前記選択部から選択された顔領域を実質的に正立させる方向に前記画像データを回転させて前記表示部に表示するよう制御する請求項1〜3のいずれかに記載の画像表示装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の画像表示装置を備えた撮影装置。
  6. 画像データから顔領域および顔領域の傾きを含む顔情報を検出するステップと、
    顔回転の開始指示を入力するステップと、
    顔回転の開始指示が入力されたことに応じ、検出した顔領域の傾きに基づき、前記顔領域を実質的に正立させる方向に前記画像データを回転させて表示するステップと、
    を含む画像表示方法。
  7. 画像データから顔領域および顔領域の傾きを含む顔情報を検出するステップと、
    顔回転の開始指示を入力するステップと、
    顔回転の開始指示が入力されたことに応じ、検出した顔領域の傾きに基づき、前記顔領域を実質的に正立させる方向に前記画像データを回転させて表示するステップと、
    をコンピュータに実行させるための画像表示プログラム。
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