JP2009217506A - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の顔画像を含む画像について、各顔画像に対して見栄えの良い画像処理を行うことが可能な技術を提供する。
【解決手段】画像処理装置は、複数の顔画像が含まれる対象画像において、各顔画像に対応する複数の顔領域を検出する顔領域検出部と、各顔領域の大きさを取得する顔領域サイズ取得部と、複数の顔領域のうち少なくとも一部の補正対象顔領域に対して、前記補正対象顔領域の大きさに基づいて所定の補正を実行する顔領域補正部と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の顔画像を含む画像を補正する画像処理技術に関する。
デジタル画像を対象に、人物の見栄えを良くすることなどを目的として画像を変形する画像処理技術が知られている。例えば、顔を表す画像(以下、単に「顔画像」とも呼ぶ)上の一部の領域(頬の画像を表す領域)を補正領域として設定し、補正領域を所定のパターンに従い複数の小領域に分割し、小領域毎に設定された倍率で画像を拡大または縮小することにより、顔画像の形状を変形する画像処理が提案されている(下記特許文献1参照)。
特開2004−318204
このような画像処理においては、対象画像内に複数の顔画像が含まれる場合については考慮されていない。したがって、例えば、対象画像内に複数の顔画像が含まれる場合には画像処理ができない、或いは、ユーザが複数の顔画像をそれぞれ指定して画像処理を行わねばならず非常に煩雑であるという問題があった。なお、かかる問題は、顔画像の変形に限らず顔画像の肌色の補正など他の画像処理を実行する場合においても発生し得る。すなわち、従来においては、複数の顔画像を含む画像における画像処理について十分な工夫がなされていないのが実情であった。
本発明は、複数の顔画像を含む画像について、各顔画像に対して見栄え良く画像処理を行うことが可能な技術を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]画像処理装置であって、複数の顔画像が含まれる対象画像において、各顔画像に対応する複数の顔領域を検出する顔領域検出部と、各顔領域の大きさを取得する顔領域サイズ取得部と、前記複数の顔領域のうち少なくとも一部の補正対象顔領域に対して、前記補正対象顔領域の大きさに基づいて所定の補正を実行する顔領域補正部と、を備える、画像処理装置。
適用例1の画像処理装置は、複数の顔領域のうち少なくとも一部の補正対象顔領域に対して所定の補正を実行するので、補正対象顔領域のそれぞれについて見栄え良く画像処理を行うことができる。また、補正対象顔領域の大きさに基づいて所定の補正を実行するので、補正対象顔画像の各顔領域に対して顔領域の大きさに応じた見栄えの良い画像処理を実行することができる。
[適用例2]適用例1に記載の画像処理装置において、前記所定の補正は、前記補正対象顔領域の大きさを変更する補正である、画像処理装置。
このようにすることで、補正対象顔領域の大きさを変更するので、各顔領域をスリムにしたり大きな顔に変形したりすることができる。
[適用例3]適用例2に記載の画像処理装置において、前記所定の補正は、前記補正対象顔領域をより小さく変形する補正である、画像処理装置。
このようにすることで、補正対象顔領域を小さく変形するので、各顔領域をスリムにして小顔化の効果を得ることができる。
[適用例4]適用例2または適用例3に記載の画像処理装置であって、さらに、前記所定の補正を実行する際の補正量を、前記補正対象顔領域の大きさに基づき決定する補正量決定部を備え、前記補正量決定部は、前記複数の顔領域のうち少なくとも2つの顔領域の大きさの差が前記所定の補正の実行前に比べて前記所定の補正の実行後においてより小さくなるように、前記補正量を決定する、画像処理装置。
このようにすることで、所定の補正の実行により各顔領域の大きさの差を補正前に比べて小さくすることができる。したがって、対象画像に含まれる顔領域同士のバランスを調整しつつ、顔領域をスリムにしたり大きな顔に変形したりすることができる。
[適用例5]適用例4に記載の画像処理装置において、前記補正量決定部は、前記補正量を決定する際に、(i)前記補正対象顔領域のうち前記所定の補正における基準となる基準顔領域について、予め定められた補正量を前記補正量として決定し、(ii)前記補正対象顔領域のうち前記基準顔領域を除く他の顔領域について、その顔領域の前記基準顔領域に対する相対的な大きさに基づき前記補正量を決定する、画像処理装置。
このようにすることで、基準顔領域を、予め予定されている程度で大きさを変化させることができると共に、他の顔領域を、基準顔領域に対する相対的な大きさに応じた程度で大きさを変化させることができる。例えば、基準顔領域に対する相対的な大きさがより大きい顔領域についてはより小さく変化させ、相対的な大きさがより小さい顔領域についてはより大きく変化させることが可能となる。
[適用例6]適用例5に記載の画像処理装置において、前記基準顔領域は、前記他の顔領域よりも大きく、前記顔領域補正部は、前記基準顔領域に対する前記他の顔領域の相対的な大きさが50%未満である場合に、前記他の顔領域について前記所定の補正を実行しない、画像処理装置。
このようにすることで、対象画像内において、子供の顔領域または遠く離れた位置にいる大人の顔領域について大きさを変更してしまうことを抑制することができる。したがって、これらの顔領域の大きさを他の顔領域と同様に変更してしまい不自然な画像となってしまうことを抑制することができる。
[適用例7]適用例5または適用例6に記載の画像処理装置であって、さらに、前記複数の顔領域から前記基準顔領域を選択することをユーザに許容するユーザインタフェースを備える、画像処理装置。
このようにすることで、ユーザは、ユーザインタフェースを用いて対象画像内において希望する顔領域(例えば、自己の顔の顔領域)を基準顔領域として決定することができる。したがって、希望する顔領域について、予め定められた補正量で所定の補正を実行することができると共に、他の顔領域についても、希望する顔領域の大きさに応じた程度で所定の補正を実行することができる。
[適用例8]画像処理方法であって、(a)複数の顔画像が含まれる対象画像において、各顔画像に対応する複数の顔領域を検出する工程と、(b)各顔領域の大きさを取得する工程と、(c)前記複数の顔領域のうち少なくとも一部の補正対象顔領域に対して、前記補正対象顔領域の大きさに基づいて所定の補正を実行する工程と、を備える、画像処理方法。
適用例8の画像処理方法では、複数の顔領域のうち少なくとも一部の補正対象顔領域に対して所定の補正を実行するので、補正対象顔領域のそれぞれについて見栄え良く画像処理を行うことができる。また、補正対象顔領域の大きさに基づいて所定の補正を実行するので、補正対象顔領域の各顔領域に対して顔領域の大きさに応じて見栄えの良い画像処理を実行することができる。
[適用例9]画像処理のためのコンピュータプログラムであって、複数の顔画像が含まれる対象画像において、各顔画像に対応する複数の顔領域を検出する機能と、各顔領域の大きさを取得する機能と、前記複数の顔領域のうち少なくとも一部の補正対象顔領域に対して、前記補正対象顔領域の大きさに基づいて所定の補正を実行する機能と、をコンピュータに実現させる、コンピュータプログラム。
適用例9のコンピュータプログラムでは、複数の顔領域のうち少なくとも一部の補正対象領域に対して所定の補正を実行するので、補正対象顔領域のそれぞれについて見栄え良く画像処理を行うことができる。また、補正対象顔領域の大きさに基づいて所定の補正を実行するので、補正対象顔領域の各顔領域に対して顔領域の大きさに応じて見栄えの良い画像処理を実行することができる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、上記コンピュータプログラムを記録した記録媒体等の形態で実現することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1の実施例:
B.第2の実施例:
C.第3の実施例:
D.第4の実施例:
E.変形例:
A.第1の実施例:
A1.装置構成:
図1は、本発明の第1実施例における画像処理装置としてのプリンタ100の構成を概略的に示す説明図である。本実施例のプリンタ100は、メモリカードMC等から取得した画像データに基づき画像を印刷する、いわゆるダイレクトプリントに対応したカラーインクジェットプリンタである。プリンタ100は、プリンタ100の各部を制御するCPU110と、例えばROMやRAMによって構成された内部メモリ120と、ボタンやタッチパネルにより構成された操作部140と、液晶ディスプレイにより構成された表示部150と、プリンタエンジン160と、カードインターフェース(カードI/F)170と、を備えている。プリンタ100は、さらに、他の機器(例えばデジタルスチルカメラやパーソナルコンピュータ)とのデータ通信を行うためのインターフェースを備えているとしてもよい。プリンタ100の各構成要素は、バスを介して互いに接続されている。
プリンタエンジン160は、印刷データに基づき印刷を行う印刷機構である。カードインターフェース170は、カードスロット172に挿入されたメモリカードMCとの間でデータのやり取りを行うためのインターフェースである。なお、本実施例では、メモリカードMCに画像データを含む画像ファイルが格納されている。
内部メモリ120には、顔形状補正処理部200と、表示処理部310と、印刷処理部320とが格納されている。顔形状補正処理部200は、所定のオペレーティングシステムの下で、後述する小顔化処理を実行するためのコンピュータプログラムである。表示処理部310は、表示部150を制御して、表示部150上に処理メニューやメッセージ、画像等を表示させるディスプレイドライバである。印刷処理部320は、画像データから印刷データを生成し、プリンタエンジン160を制御して、印刷データに基づく画像の印刷を実行するためのコンピュータプログラムである。CPU110は、内部メモリ120から、これらのプログラムを読み出して実行することにより、これら各部の機能を実現する。
顔形状補正処理部200は、プログラムモジュールとして、顔領域検出部210と、顔領域サイズ取得部220と、基準顔領域決定部230と、分割点移動テーブル決定部240と、補正領域設定部250と、補正領域分割部260と、分割領域変形部270とを含んでいる。これらの各部の機能については、後述の小顔化処理の説明において詳述する。
前述の内部メモリ120には、さらに、分割点配置パターンテーブル410と分割点移動テーブル420とが格納されている。これらの内容についても、後述の小顔化処理の説明において詳述する。
上記構成を有するプリンタ100は、顔画像を含む画像に対して後述する小顔化処理を実行することによって、顔画像の一部領域(顔領域)を小さく変形する(以下、「小顔化する」又は「スリムにする」とも呼ぶ)画像処理を行うように構成されている。さらに、プリンタ100は、処理対象の画像が複数の顔領域を含む場合に、小顔化処理によって顔領域同士の大きさの差がより小さくなるように画像処理を実行するよう構成されている。これは、複数の顔画像(顔領域)間での顔サイズのバランスを調整しつつ、顔画像(顔領域)をスリムにすることを目的としている。なお、前述の分割領域変形部270は、請求項における顔領域補正部に相当する。また、前述の分割点移動テーブル決定部240は、請求項における補正量決定部に相当する。
A2.小顔化処理:
図2は、図1に示す表示部150に表示される画像選択用ユーザインタフェースの一例を示す説明図である。この画像選択用ユーザインタフェース(以下、「画像選択用UI」とも呼ぶ)500は、表示部150(図1)に表示されたユーザインタフェース用画像として構成されている。具体的には、画像表示用UI500は、画像表示欄IAと、画像切り替え用の2つのボタンB1,B2と、小顔化処理実行用ボタンB10と、印刷処理実行用ボタンB50と、キャンセルボタンB2とを備えている。この画像表示用UI500は、ユーザが操作部140(図1)を介した所定の操作を行うことによって表示部150に現れる。
ユーザは、画像表示用UI500を見ながら2つのボタンB1,B2を操作して、処置対象とする対象画像を選択することができる。図2の例では、3人の人物(人物A,B,C)が写った画像TIが対象画像として選択されている。対象画像が選択されてユーザが小顔化処理実行用ボタンB10を押下すると、プリンタ100において小顔化処理が開始される。
図3は、プリンタ100において実行される小顔化処理の手順を示すフローチャートである。ステップS105では、顔領域検出部210(図1)は、対象画像から顔領域を検出する。ここで、「顔領域」とは、対象画像に含まれる顔画像の一部の領域である。顔領域検出部210は、対象画像を解析して顔の画像を含むと想定される矩形の領域を顔領域として検出する。この顔領域検出部210による顔領域の検出は、例えばテンプレートを利用したパターンマッチングによる方法(特開2006−279460参照)といった公知の検出方法を用いて実行される。
図4(A)は、ステップS105において検出された顔領域の一例を示す説明図である。図4(A)の例では、対象画像TIにおいて、人物Aの顔に相当する部分において、顔領域Fd1が検出されている。同様に、人物Bの顔に相当する部分において顔領域Fd2が、人物Cの顔に相当する部分において顔領域Fd3が、それぞれ検出されている。
ステップS115(図3)では、顔領域サイズ取得部220(図1)は、検出された顔領域が複数あるか否かを判定する。前述の図4(A)の例のように、対象画像TIにおいて複数の顔領域(Fd1〜Fd3)が検出された場合には、顔領域サイズ取得部220は、各顔領域のサイズを求める(図3:ステップS120)。本実施例では、顔領域サイズ取得部220は、各顔領域のサイズとして各顔領域(矩形)の横の長さと縦の長さとを足し合わせた値を求める。顔領域の横の長さ及び縦の長さは、例えば、上述したパターンマッチングによる方法では、マッチしたテンプレート(顔を表す矩形領域)の横の長さ及び縦の長さとして求めることができる。また、目や鼻等の器官を検出して顔領域を検出する方法においては、検出した器官同士の相対的な位置関係から求めることもできる。なお、顔領域の横の長さと縦の長さを足し合わせた値に代えて、この足し合わせた値に所定の係数(例えば、0.5等)を掛け合わせた値を顔領域のサイズとして採用することもできる。また、各顔領域の横の長さと縦の長さとのうち一方の値や、各顔領域の対角線の長さや、各顔領域の面積値(縦の長さ×横の長さ)を顔領域のサイズとして採用することもできる。
ステップS125では、基準顔領域決定部230(図1)は、ステップS120で求めた各顔領域のサイズを参照して、最大サイズの顔領域を基準顔領域として決定する。また、基準顔領域決定部230は、各顔領域について、それぞれ基準顔領域を基準とした相対的サイズを求める。本実施例では、「相対的サイズ」とは、基準顔領域の大きさを100%としたときの各顔領域の大きさの割合を意味する。
図4(B)は、ステップS125において求められた顔領域の相対的サイズの一例を示す説明図である。図4(B)において、顔領域Fd1〜Fd3は、図4(A)に示す顔領域Fd1〜Fd3と同じである。図4(B)の例では、顔領域Fd1の縦の長さはH1であり横の長さはW1である。また、顔領域Fd2の縦の長さはH2であり横の長さはW2である。また、顔領域Fd3の縦の長さはH3であり横の長さはW3である。
図4(B)の例では、3つの顔領域Fd1〜Fd3のうち最も大きい顔領域は顔領域Fd1であり、この顔領域Fd1が基準顔領域として設定される。そして、この顔領域Fd1のサイズ(H1+W1)を100%としたときの他の2つの顔領域Fd2,Fd3のサイズの割合は、それぞれ90%と80%となっている。したがって、基準顔領域決定部230は、顔領域Fd1については「100%」を相対的サイズとして決定する。同様に、顔領域Fd2については「90%」を、顔領域Fd3については「80%」を、それぞれ相対的サイズとして決定する。
ステップS130(図3)では、補正領域設定部250(図1)は、相対的サイズが80%よりも大きい顔領域を補正対象顔領域として決定する。前述の図4(B)の例では、顔領域Fd1(相対的サイズ:100%)と顔領域Fd2(相対的サイズ:90%)とが、補正対象顔領域として決定される。これに対して、顔領域Fd3は相対的サイズが80%であるので、補正対象顔領域とはならない。
ステップS135(図3)では、補正領域設定部250は、ステップS130で決定した各補正対象顔領域について、それぞれ小顔化のための変形処理の対象となる領域(以下、「補正領域」と呼ぶ)を設定する。
図5は、補正対象領域の設定方法の一例を示す説明図である。図5の例では、顔領域Fd1についての補正対象領域の設定例を示している。図5において、太い実線の矩形(TA1)は、顔領域Fd1について設定される補正領域TA1を示す。また、基準線RLは、顔領域Fd1の高さ方向(上下方向)を定義すると共に、顔領域Fd1の幅方向(左右方向)の中心を示す線である。すなわち、基準線RLは、矩形の顔領域Fd1の重心を通り、顔領域Fd1の高さ方向(上下方向)に沿った境界線に平行な直線である。
図5に示すように、本実施例では、補正領域TA1は、顔領域Fd1を基準線RLと平行な方向(高さ方向)および基準線RLに直行する方向(幅方向)に伸張(または短縮)した領域として設定される。具体的には、顔領域Fd1の高さ方向(縦)の長さをH1、幅方向(横)の大きさをW1とすると、顔領域Fd1を、上方向にk1・H1、下方向にk2・H1だけ伸ばすと共に、左右にそれぞれk3・W1だけ伸ばした領域が、補正領域TA1として設定される。なお、k1,k2,k3は、所定の係数である。
このようにして補正領域TA1が設定されると、顔領域Fd1の高さ方向(縦)の輪郭線に平行な直線である基準線RLは、補正領域TA1の高さ方向(縦)の輪郭線にも平行な直線となる。また、基準線RLは、補正領域TA1の幅(横の長さ)を半分に分割する直線となる。
図5に示すように、補正領域TA1は、高さ方向に関しては、概ね顎から額までの画像を含み、幅方向に関しては、左右の頬の画像を含むような領域として設定される。すなわち、本実施例では、補正領域が概ねそのような範囲の画像を含む領域となるように、上述の係数k1,k2,k3を予め実験により求めて設定されている。
ステップS140(図3)では、補正領域分割部260(図1)は、ステップS135において設定した補正領域を複数の小領域に分割する。
図6は、補正領域の小領域への分割方法の一例を示す説明図である。図6では、前述の図5に示す顔領域Fd1と補正領域TA1とを記載している。補正領域分割部260は、補正領域TAに複数の分割点Dを配置し、分割点Dを結ぶ直線を用いて補正領域TA1を複数の小領域に分割する。
ここで、分割点Dの配置の態様(分割点Dの個数および位置)は、分割点配置パターンテーブル410(図1)により定義されている。補正領域分割部260は、分割点配置パターンテーブル410を参照して分割点Dを配置する。なお、本実施例では、顔の形状をスリムにするための小顔化処理が行われるものとしており、分割点配置パターンテーブル410には、そのような小顔化処理に対応した態様で分割点Dの配置パターンが予め定義されている。
図6の例では、分割点Dは、水平分割線Lhと垂直分割線Lvとの交点と、水平分割線Lhおよび垂直分割線Lvと補正領域TA1の外枠との交点とに配置される。ここで、水平分割線Lhおよび垂直分割線Lvは、補正領域TA1内に分割点Dを配置するための基準となる線である。図6に示すように、本実施例における分割点Dの配置では、基準線RLと直行する2本の水平分割線Lhと、基準線RLに平行な4本の垂直分割線Lvとが設定される。2本の水平分割線Lhを、補正領域TAの下方から順に、Lh1,Lh2と呼ぶ。また、4本の垂直分割線Lvを、補正領域TAの左から順に、Lv1,Lv2,Lv3,Lv4と呼ぶ。
水平分割線Lh1は、補正領域TA1において、顎の画像より下方に配置され、水平分割線Lh2は、目の画像のすぐ下付近に配置される。また、垂直分割線Lv1およびLv4は、頬のラインの画像の外側に配置され、垂直分割線Lv2およびLv3は、目尻の画像の外側に配置される。なお、水平分割線Lhおよび垂直分割線Lvの配置は、水平分割線Lhおよび垂直分割線Lvと画像との位置関係が結果的に上述の位置関係となるように予め設定された補正領域TA1の大きさとの対応関係に従い実行される。
上述した水平分割線Lhと垂直分割線Lvとの配置に従い、水平分割線Lhと垂直分割線Lvとの交点と、水平分割線Lhおよび垂直分割線Lvと補正領域TA1の外枠との交点とに、分割点Dが配置される。図6に示すように、水平分割線Lhi(i=1または2)上に位置する分割点Dを、左から順に、D0i,D1i,D2i,D3i,D4i,D5iと呼ぶものとする。例えば、水平分割線Lh1上に位置する分割点Dは、D01,D11,D21,D31,D41,D51と呼ばれる。同様に、垂直分割線Lvj(j=1,2,3,4のいずれか)上に位置する分割点Dを、下から順に、Dj0,Dj1,Dj2,Dj3と呼ぶものとする。例えば、垂直分割線Lv1上に位置する分割点Dは、D10,D11,D12,D13と呼ばれる。なお、図6に示すように、本実施例における分割点Dの配置は、基準線RLに対して対称の配置となっている。
補正領域分割部260は、配置された分割点Dを結ぶ直線(すなわち水平分割線Lhおよび垂直分割線Lv)によって補正領域TA1を複数の小領域に分割する。図6の例では、補正領域TA1は、15個の矩形の小領域に分割されている。
ステップS145(図3)では、分割点移動テーブル決定部240は、ステップS135において決定された各補正領域について、後述するステップS150の変形処理で用いる分割点移動テーブルを決定する。ステップS150では、分割領域変形部270は、ステップS145で決定された分割点移動テーブルに従い分割点Dの位置を移動して小領域を変形することによって、補正領域を変形させる。
図7は、分割点移動テーブル420の詳細例を示す説明図である。分割点移動テーブル420は、基準顔画像に対する相対的サイズに応じて用意された複数のテーブルからなる。具体的には、相対的サイズが85%用のテーブルt85と、相対的サイズが90%用のテーブルt90と、相対的サイズが95%用のテーブルt95と、相対的サイズが100%用のテーブルt100とから構成されている。
分割点移動テーブル決定部240は、相対的サイズが80%よりも大きく85%以下である補正対象顔領域については、テーブルt85をステップS150おいて用いるテーブルとして決定する。同様に、相対的サイズが85%よりも大きく90%以下である補正対象顔領域についてはテーブルt90を、相対的サイズが90%よりも大きく95%以下である補正対象顔領域についてはテーブルt95を、相対的サイズが95%よりも大きく100%以下である補正対象顔領域についてはテーブルt100を、それぞれステップS150おいて用いるテーブルとして決定する。したがって、前述のように、2つの顔領域Fd1,Fd2が補正対象顔領域として決定された場合には、顔領域Fd1(相対的サイズ:100%)について設定された補正領域TA1(図5)に対しては、テーブルt100をステップS150で用いるテーブルとして決定する。また、顔領域Fd2(相対的サイズ:90%)について設定された補正領域(図示省略)に対しては、テーブルt90をステップS150で用いるテーブルとして決定する。
各テーブルt85〜t100では、それぞれ、ステップS140で配置された各分割点D11〜D42について、基準線RLと直行する方向(H方向)に沿った移動量及び基準線RLと平行な方向(V方向)に沿った移動量が設定されている。なお、本実施例では、各テーブルt85〜t100に示された移動量の単位は、対象画像TIの画素ピッチPPである。また、H方向については、向かって右側への移動量が正の値として表され、向かって左側への移動量が負の値として表され、V方向については、上方への移動量が正の値として表され、下方への移動量が負の値として表される。例えば、テーブルt100において分割点D11については、H方向に沿って右側に画素ピッチPPの7倍の距離の移動量が設定され、V方向に沿って上方に画素ピッチPPの14倍の距離の移動量が設定されている。また、例えば、テーブルt100において分割点D22については、H方向およびV方向共に移動量としてゼロが設定されている。
図8は、図7に示す分割点移動テーブル420に従った分割点Dの位置の移動の一例を示す説明図である。図8において、上段はテーブルt100(相対的サイズ100%用)の適用例を示し、下段はテーブルt90(相対的サイズ90%用)の適用例を示す。なお、図8では、移動前の分割点Dは白抜きの丸で、移動後の分割点Dや位置の移動の無い分割点Dは黒丸で示されている。また、移動後の分割点Dは分割点「D’」で表わすものとする。例えば分割点D11の位置は、図8において右上方向に移動され、分割点D’11となる。
分割領域変形部270は、前述のステップS150において、補正領域TA1を構成する各小領域について、分割点Dの位置移動前の状態における小領域の画像が分割点Dの位置移動により新たに定義された小領域の画像となるように、画像の変形処理を行う。例えば、図8において、分割点D11,D21,D22,D12を頂点とする小領域(ハッチングを付して示す小領域)の画像は、分割点D’11,D’21,D22,D’12を頂点とする小領域の画像に変形される。なお、この小領域画像の変形処理の詳細については後述する。
図8の例からも理解できるように、図7に示す各テーブルt85〜t100では、基準線RLに対して対称な位置関係にある2つの分割点Dの組み合わせ(例えば分割点D11とD41との組み合わせ)のすべてが、分割点Dの移動後も、基準線RLに対して対称な位置関係を維持するように各分割点Dの移動量が設定されている。また、プリンタ100では、補正領域TA1の内外の画像間の境界が不自然とならないように、補正領域TA1の外枠上に位置する分割点D(例えば図8に示す分割点D10等)の位置は移動されないものとしている。従って、図7に示した示す各テーブルt85〜t100には、補正領域TA1の外枠上に位置する分割点Dについての移動量は設定されていない。
ここで、各テーブルt85〜t100(図7)では、同じ位置の分割点Dの移動量として、より大きい相対的サイズに対応するテーブルにおいてより大きな移動量が設定されている。例えば、図7の例では、分割点D11の移動量(H方向,V方向)として、テーブルt90(相対的サイズ90%用)では(5,11)が設定され、テーブルt100(相対的サイズ100%用)では(7,14)が設定されている。また、分割点D12の移動量として、テーブルt90では(5,0)が設定され、テーブルt100では(7,0)が設定されている。従って、図8の例に示すように、例えば、分割点D(分割点D11,D21等)の移動量を、テーブルt100を適用した場合(図8上段)とテーブルt90を適用した場合(図8下段)とで比較すると、テーブルt100を適用した場合の方がより長い距離を移動しており、補正領域TA1全体の変形(小顔化)の度合いが大きくなっている。
図9は、ステップS150において補正領域TA1を変形する際の具体的な変形態様を示す説明図である。図9の例では、補正領域TA1を変形する際の態様を示している。上述したように、補正領域TA1については、ステップS150においてテーブルt100を用いて変形が行われる。
図9に示すように、ステップS150の変形処理では、基準線RLと平行な方向(V方向)に関し、水平分割線Lh1上に配置された分割点D(D11,D21,D31,D41)の位置は上方に移動される一方、水平分割線Lh2上に配置された分割点D(D12,D22,D32,D42)の位置は移動されない(図7,8参照)。従って、水平分割線Lh1と水平分割線Lh2との間に位置する画像は、V方向に関して縮小される。上述したように、水平分割線Lh1は顎の画像より下方に配置され、水平分割線Lh2は目の画像のすぐ下付近に配置されるため、本実施例の顔形状補正では、顔の画像の内、顎から目の下にかけての部分の画像がV方向に縮小されることとなる。この結果、画像中の顎のラインは上方に移動する。
他方、基準線RLと直行する方向(H方向)に関しては、垂直分割線Lv1上に配置された分割点D(D11,D12)の位置は右方向に移動され、垂直分割線Lv4上に配置された分割点D(D41,D42)の位置は左方向に移動される(図7,8参照)。さらに、垂直分割線Lv2上に配置された2つの分割点Dの内、水平分割線Lh1上に配置された分割点D(D21)の位置は右方向に移動され、垂直分割線Lv3上に配置された2つの分割点Dの内、水平分割線Lh1上に配置された分割点D(D31)の位置は左方向に移動される(図7,8参照)。従って、垂直分割線Lv1より左側に位置する画像は、H方向に関して右側に拡大され、垂直分割線Lv4より右側に位置する画像は、左側に拡大される。また、垂直分割線Lv1と垂直分割線Lv2との間に位置する画像は、H方向に関して縮小または右側に移動され、垂直分割線Lv3と垂直分割線Lv4との間に位置する画像は、H方向に関して縮小または左側に移動される。さらに、垂直分割線Lv2と垂直分割線Lv3との間に位置する画像は、水平分割線Lh1の位置を中心にH方向に関して縮小される。
上述したように、垂直分割線Lv1およびLv4は、頬のラインの画像の外側に配置され、垂直分割線Lv2およびLv3は、目尻の画像の外側に配置される。そのため、本実施例の小顔化処理では、顔の画像の内、両目尻より外側の部分の画像が全体的にH方向に縮小される。特に顎付近において縮小率が高くなる。この結果、画像中の顔の形状は、全体的に幅方向に細くなる。以上のH方向およびV方向の変形態様を総合すると、ステップS150の処理によって、補正領域TA1に含まれる人物Aの顔の形状はスリム(小顔)になる。
図10(A)は、小顔化処理を実行した後の対象画像TIを示す説明図である。図10(A)では、便宜上、人物A,Bの顔の部分において、小顔化処理実行前の各顔の輪郭を破線で記載している。また、小顔化処理実行後の人物Aの顔領域を顔領域Fd11として便宜上記載している。同様に、小顔化処理実行後の人物Bの顔領域を顔領域Fd12として、小顔化処理実行後の人物Cの顔領域を顔領域Fd13として、それぞれ便宜上記載している。
上述したように、人物Cの顔領域Fd3については、補正対象顔領域とはならなかったので(ステップS130)、小顔化されていない。人物Aの顔領域Fd1については、補正対象顔領域となり、テーブルt100を用いて変形処理が実行されているので(ステップS150)、大きく変形している。人物Bの顔領域Fd2についても補正対象顔領域となり、テーブルt90を用いて変形処理が実行されているので、人物Aの顔領域Fd1に比べて変形(小顔化)の度合いが小さい。
図10(B)は、小顔化処理の前後における顔領域の大きさの変化を模式的に示す説明図である。図10(B)において、上段は小顔化処理前の各顔領域Fd1〜Fd3を示し、下段は小顔化処理後の各顔領域Fd11〜Fd13を示し、中段の数字は縮小率を示す。ここで、各顔領域Fd1〜Fd3,Fd11〜Fd13の右横の数字は相対的サイズを示す。なお、顔領域Fd11〜Fd13の相対的サイズについては、小顔化処理前の顔領域Fd1のサイズを100%とした場合の値を示している。「縮小率」とは、本実施例では、小顔化処理前の相対的サイズに対する小顔化処理後の相対的サイズの割合を意味する。したがって、縮小率の値がより小さいほど小顔化の度合いがより大きく、顔領域がよりスリムに変形していることを意味する。
顔領域Fd1については、小顔化処理によって相対的サイズが90%の顔領域Fd11になっている。また、顔領域Fd2については、小顔化処理によって相対的サイズが85%の顔領域Fd12になっている。顔領域Fd3については小顔化処理によって変わらない。ここで、縮小率を比較すると、顔領域Fd1については0.90であり、顔領域Fd2については0.94であり、顔領域Fd3については1.00である。すなわち、上述した小顔化処理によって、より大きな顔領域については小顔化の度合いがより大きくなっている。換言すると、小顔化処理によって、より大きな顔領域をより大きく変形してスリムにしている。それゆえ、小顔化処理後の顔領域間のサイズの差は、小顔化処理前に比べてより小さくなっている。
なお、上述したステップS115(図3)において、検出された顔領域が複数でないと判定した場合には、顔領域サイズ取得部220は、さらに、検出された顔領域が1つであるか否かを判定する(ステップS155)。顔領域が1つも検出されなかった場合、小顔化処理は終了する。一方、検出された顔領域が1つの場合(ステップS155:YES)、補正領域設定部250(図1)は検出された1つの顔領域について補正領域を設定し(ステップS160)、補正領域分割部260は補正領域を複数の小領域に分割する(ステップS165)。なお、ステップS160は前述のステップS135と同じ処理であり、ステップS165は前述のステップS140と同じ処理である。ステップS170では、分割領域変形部270は、相対サイズが100%用のテーブルt100を用いて各小領域を変形することによって補正領域を変形させる。
以上説明したように、プリンタ100では、小顔化処理を実行することによって、対象画像内に含まれる複数の顔領域について各々指定せずとも小顔化させることができる。また、プリンタ100では、小顔化処理を実行することによって、より大きな顔領域をより大きく変形させて顔領域間のサイズの差を縮小するので、対象画像に含まれる顔画像のバランスを調整しつつ、顔画像をスリムにすることができる。また、プリンタ100では、基準顔領域のサイズを基準として、80%以下のサイズの顔領域については小顔化処理の対象から除くように構成されている。それゆえ、対象画像内において、他の人物に比べて遠くに(後方に)立っている大人の顔や、他の人物と同じ距離だけ離れた位置に立つ子供の顔など、元の画像において比較的小さく写っている顔領域については小顔化の対象から除くことができる。したがって、元々小さい顔をさらに小さい顔に変形させて不自然な画像になってしまうことを抑制することができる。
A3.小領域画像の変形処理の詳細:
図11は、上述したステップS150において実行される小領域画像の変形処理を概念的に示す説明図である。図11では、分割点Dを黒丸で示している。また、説明を簡略化するために、4つの小領域について、左側に分割点Dの位置移動前の状態を、右側に分割点Dの位置移動後の状態を、それぞれ示している。図11の例では、中央の分割点Daが分割点Da’の位置に移動され、その他の分割点Dの位置は移動されない。これにより、例えば、分割点Dの移動前の分割点Da,Db,Dc,Ddを頂点とする矩形の小領域(以下「変形前注目小領域BSA」とも呼ぶ)の画像は、分割点Da’,Db,Dc,Ddを頂点とする矩形の小領域(以下「変形後注目小領域ASA」とも呼ぶ)の画像に変形される。
本実施例では、矩形の小領域を小領域の重心CGを用いて4つの三角形領域に分割し、三角形領域単位で画像の変形処理を行っている。図11の例では、変形前注目小領域BSAが、変形前注目小領域BSAの重心CGを頂点の1つとする4つの三角形領域に分割される。同様に、変形後注目小領域ASAが、変形後注目小領域ASAの重心CG’を頂点の1つとする4つの三角形領域に分割される。そして、分割点Daの移動前後のそれぞれの状態において対応する三角形領域毎に、画像の変形処理が行われる。例えば、変形前注目小領域BSA中の分割点Da,Ddおよび重心CGを頂点とする三角形領域の画像が、変形後注目小領域ASA中の分割点Da’,Ddおよび重心CG’を頂点とする三角形領域の画像に変形される。
図12は、三角形領域における画像の変形処理方法の概念を示す説明図である。図12の例では、点s,t,uを頂点とする三角形領域stuの画像が、点s’,t’,u’を頂点とする三角形領域s’t’u’の画像に変形される。画像の変形は、変形後の三角形領域s’t’u’の画像中のある画素の位置が、変形前の三角形領域stuの画像中のどの位置に相当するかを算出し、算出された位置における変形前の画像における画素値を変形後の画像の画素値とすることにより行う。
例えば、図12において、変形後の三角形領域s’t’u’の画像中の注目画素p’の位置は、変形前の三角形領域stuの画像中の位置pに相当するものとする。位置pの算出は、以下のように行う。まず、注目画素p’の位置を、下記の式(1)のようにベクトルs’t’とベクトルs’u’との和で表現するための係数m1およびm2を算出する。
Figure 2009217506
次に、算出された係数m1およびm2を用いて、下記の式(2)により、変形前の三角形領域stuにおけるベクトルstとベクトルsuとの和を算出することにより、位置pが求まる。
Figure 2009217506
変形前の三角形領域stuにおける位置pが、変形前の画像の画素中心位置に一致した場合には、当該画素の画素値が変形後の画像の画素値とされる。一方、変形前の三角形領域stuにおける位置pが、変形前の画像の画素中心位置からはずれた位置となった場合には、位置pの周囲の画素の画素値を用いたバイキュービック等の補間演算により、位置pにおける画素値を算出し、算出された画素値が変形後の画像の画素値とされる。
変形後の三角形領域s’t’u’の画像中の各画素について上述のように画素値を算出することにより、三角形領域stuの画像から三角形領域s’t’u’の画像への画像変形処理を行うことができる。このようにして、分割領域変形部270(図1)は、図6に示した補正領域TA1を構成する各小領域について、上述したように三角形領域を定義して変形処理を行う。
B.第2の実施例:
図13は、第2の実施例における手動モードでの小顔化処理の手順を示すフローチャートである。第2の実施例のプリンタは、小顔化処理の手順において、ステップS107を加えた点と、ステップS130に代えてステップS130aを実行する点とが、第1の実施例のプリンタ100(図1)と異なる。第2の実施例のプリンタでは、小顔化処理の実行モードとして、上述した第1の実施例のように、基準顔領域を自動的に選択して小顔化を行う自動モードに加えて、基準顔領域をユーザが手動で指定することができる手動モードが用意されている点において、第1の実施例のプリンタ100と異なる。その他の構成については、第1の実施例と同じである。
図14は、第2の実施例において表示部150に表示される画像表示用UI500aを示す説明図である。この画像表示用UI500aは、小顔化処理実行用ボタンB10に代えて自動モード用の小顔化処理実行用ボタンB10aと手動モード用の小顔化処理実行用ボタンB10bとを備えている点において第1の実施例の画像表示用UI500(図2)と異なり、他の構成は同じである。対象画像TIを選択した後において、ユーザが自動モード用の小顔化処理実行用ボタンB10aを押下すると、上述した第1の実施例と同じ小顔化処理(図3)が実行される。これに対して、対象画像TIを選択した後において、ユーザが手動モード用の小顔化処理実行用ボタンB10bを押下すると、手動モードでの小顔化処理が開始される。なお、図14の例では、第1の実施例と同じ画像が対象画像TIとして選択されている。
ステップS105(図13)において対象画像に含まれる各顔領域が検出された後において、顔形状補正処理部200は、表示処理部310(図1)に対して基準顔領域を指定するためのユーザインタフェース(以下、「基準顔領域指定UI」とも呼ぶ)の表示を指示する。表示処理部310は、かかる指示に従って、表示部150に基準顔領域指定UIを表示させる(ステップS107)。そして、表示処理部310は、基準顔領域が指定されるまで基準顔領域指定UI510を表示させる(ステップS109)。
図15(A)は、ステップS107において表示される基準顔領域指定UIを示す説明図である。この基準顔領域指定UI510は、画像表示欄IAと決定ボタンB20と、左右の移動ボタンB22,B24と、キャンセルボタンB2とを備えている。画像表示欄IAには対象画像TIが表示されている。また、この対象画像TI上に、3つの顔領域Fd1〜Fd3が表示されている。
ユーザは、2つの移動ボタンB22,B24を操作して、基準顔領域として指定する顔領域を選択することができる。図15(A)の例では、顔領域Fd2が基準顔領域として選択されている。そして、ユーザが決定ボタンB20を押下すると、基準顔領域の指定が完了し、上述したステップS115〜S125(図3,図13)が実行される。なお、前述の基準顔領域指定UI510(図15)は、請求項におけるユーザインタフェースに相当する。
ステップS130a(図13)では、補正領域設定部250(図1)は、相対的サイズが80%よりも大きく120%以下の範囲内の顔領域を補正対象顔領域として決定する。第2の実施例では、基準顔領域はユーザによって指定されるので、相対的サイズが100%以上の顔についても小顔化処理の対象となる場合が起こり得る。
図15(B)は、第2の実施例のステップS125において求められた顔領域の相対的サイズの一例を示す説明図である。図15(B)において、顔領域Fd1〜Fd3は、図15(A)に示す顔領域Fd1〜Fd3と同じである。各領域の下部に記載された数値は、顔領域Fd2を基準顔領域とした場合の相対的サイズを示す。なお、比較のため、第1の実施例と同様に顔領域Fd1を基準顔領域とした場合の相対的サイズを、かっこ書きで記載している。顔領域Fd2(相対的サイズ:100%)を基準顔領域とした場合、顔領域Fd1の相対的サイズは111%となる。また、顔領域Fd3の相対的サイズは88%となる。したがって、第2の実施例では、第1の実施例とは異なり全ての顔領域Fd1〜Fd3が、補正対象顔領域として決定される。そして、ステップS130aの後は、上述したステップS135〜S150が実行される。
図16は、第2の実施例における分割点移動テーブル420の詳細例を示す説明図である。上述したように、第2の実施例では、相対的サイズが80%よりも大きく120%以下の範囲の顔領域を補正対象顔領域とする。したがって、分割点移動テーブル420は、これに対応すべく前述のテーブルt85〜t100(図7)に加えて、相対的サイズが105%用のテーブルt105と、相対的サイズが110%用のテーブルt110と、相対的サイズが115%用のテーブルt115と、相対的サイズが120%用のテーブルt120とを含んでいる。
分割点移動テーブル決定部240は、前述のステップS145(図13)において、相対的サイズが100%よりも大きく105%以下である補正対象顔領域については、テーブルt105をステップS150で用いるテーブルとして決定する。同様に、相対的サイズが105%よりも大きく110%以下である補正対象顔領域についてはテーブルt110を、相対的サイズが110%よりも大きく115%以下である補正対象顔領域についてはテーブルt115を、相対的サイズが115%よりも大きく120%以下である補正対象顔領域についてはテーブルt120を、それぞれステップS150で用いるテーブルとして決定する。したがって、前述のように、各顔領域Fd1〜Fd3について相対的サイズが決定すると(図15(B)参照)、分割点移動テーブル決定部240は、顔領域Fd1(相対的サイズ:111%)についてはテーブルt115をステップS150で用いるテーブルとして決定する。また、分割点移動テーブル決定部240は、顔領域Fd2(相対的サイズ:100%)についてはテーブルt100を、顔領域Fd3(相対的サイズ:88%)についてはテーブルt90を、それぞれステップS150で用いるテーブルとして決定することとなる。
各テーブルt85〜t120では、第1の実施例と同様に、より大きい相対的サイズに対応するテーブルにおいてより大きな移動量が設定されている。例えば、図16の例では、分割点D11の移動量(H方向,V方向)として、テーブルt85(相対的サイズ85%用)では(5,11)が設定され、テーブルt100(相対的サイズ100%用)では(7,14)が設定され、テーブルt115(相対的サイズ115%用)では(9,19)が設定されている。
図17(A)は、第2の実施例において手動モードの小顔化処理を実行した後の対象画像TIを示す説明図である。図17(A)では、便宜上、対象画像TIに含まれる各人物A〜Cの顔の部分において、小顔化処理実行前の輪郭を破線で記載している。また、小顔化処理実行後の人物Aの顔領域を顔領域Fd21として便宜上記載している。同様に、小顔化処理実行後の人物Bの顔領域を顔領域Fd22として、小顔化処理実行後の人物Cの顔領域を顔領域Fd23として、それぞれ便宜上記載している。
上述したように、人物Aの顔領域Fd1については、テーブルt115を用いて変形処理が実行されているので(ステップS150)大きく変形している。人物Bの顔領域Fd2については、テーブルt100を用いて変形処理が実行されているので中程度に変形している。人物Cの顔領域Fd3については、テーブルt90を用いて変形処理が実行されているので小さく変形している。
図17(B)は、第2の実施例において手動モードの小顔化処理の前後における顔領域の大きさの変化を模式的に示す説明図である。図17(B)において、上段、中段及び下段の数字の意味は、第1の実施例(図10(B))と同じである。顔領域Fd1については、上述した手動モードの小顔化処理によって相対的サイズが98%の顔領域Fd21になっている。また、顔領域Fd2については、手動モードの小顔化処理によって相対的サイズが90%の顔領域Fd22になっている。また、顔領域Fd3については、手動モードの小顔化処理によって相対的サイズが83%の顔領域Fd23になっている。ここで、縮小率を比較すると、顔領域Fd1については0.88であり、顔領域Fd2については0.90であり、顔領域Fd3については0.94である。
このように、上述した手動モードの小顔化処理によって、基準顔領域を基準としてより大きな顔領域については小顔化度合いがより大きくなり、より小さい顔領域については小顔化度合いが小さくなっている。従って、第2の実施例のプリンタも、第1の実施例のプリンタ100と同様な効果を奏することができる。また、第2の実施例のプリンタでは、基準顔領域をユーザが指定することができるので、例えば、自己の顔の顔領域を基準顔領域に指定することで、自己の顔領域を必ず0.90の小顔度合いで小顔化させることができると共に、小顔化した自己の顔のサイズとバランスを調整しつつ他の顔領域についてもスリム化することができる。
C.第3の実施例:
図18は、第3の実施例における小顔化処理の手順を示すフローチャートである。第3の実施例のプリンタは、対象画像内に含まれる全ての顔領域について一律同じ縮小率となるように小顔化を行う点において、第1の実施例のプリンタ100(図1)と異なり、他の構成は同じである。
具体的には、上述したステップS105を実行した後、補正領域設定部250は、ステップS105で検出された全ての顔領域を補正対象領域として設定する(ステップS135a)。なお、補正対象領域の詳細な設定方法は、上述したステップS135と同じである。ステップS135を実行した後、上述したステップS140及びステップS170が実行される。すなわち、各補正対象領域について、小領域に分割すると共に、各小領域を相対的サイズが100%用のテーブルt100(図7)を変形させることで補正対象領域全体を変形させる。
このような構成を有する第3の実施例のプリンタでは、対象画像に含まれる全ての顔領域について、それぞれ小顔化処理が実行される。したがって、ユーザは、複数の顔領域を含む画像について、それぞれの顔領域を指定して小顔化処理を実行する作業を行わなくて済み、複数の顔領域を含む画像について効率的に小顔化を行うことができる。
D.第4の実施例:
図19は、第4の実施例におけるプリンタの構成を概略的に示す説明図である。第4の実施例のプリンタ100aは、内部メモリ120に格納されたプログラムやデータが、図1に示した第1実施例のプリンタ100(図1)とは異なっている。具体的には、プリンタ100aの内部メモリ120には、顔形状補正処理部200(図1)の代わりに肌色補正処理部202(図19)が格納されている。肌色補正処理部202は、補正領域分割部260及び分割領域変形部270がない点と、肌色平均算出部280,補正量決定部290及び肌色補正部300を備えている点とにおいて、第1の実施例の顔形状補正処理部200(図1)と異なり、他の構成は同じである。また、内部メモリ120には、分割点配置パターンテーブル410及び分割点移動テーブル420(図1参照)の代わりに、基準肌色データ430が格納されている。この基準肌色データ430は、好ましい肌色を表わす画素値(R,G,B)である。かかる基準肌色データ430は、実験等により予め設定されている。なお、基準肌色データ430は、設定後においてユーザによって変更可能とすることもできる。第4実施例のプリンタ100aのその他の構成は、第1実施例のプリンタ100と同様である。
第4の実施例のプリンタ100aは、後述する顔の肌色補正処理を実行することによって、対象画像に含まれる顔領域の肌色部分(肌色領域)を好ましい色に変更するように構成されている。このとき、より大きな顔領域の肌色部分について、より好ましい色に近づけるように変更可能に構成されている。なお、前述の補正量決定部290は、請求項における補正量決定部に相当する。また、前述の肌色補正部300は、請求項における顔領域補正部に相当する。
図20は、第4の実施例における画像選択用ユーザインタフェースの一例を示す説明図である。この画像選択用UI600は、小顔化処理実行用ボタンB10に代えて、顔の肌色補正処理実行用ボタンB60を備えている点において、第1の実施例の画像表示用UI500(図2)と異なり、その他の構成は同じである。ユーザが、画像選択用UI600を見ながら対象画像を選択し、肌色補正処理実行用ボタンB60を押下すると、プリンタ100aにおいて、顔の肌色補正処理が開始される。
図21は、第4の実施例における顔の肌色補正処理の手順を示すフローチャートである。図21のステップS105〜S135までの処理は、上述した第1の実施例の小顔化処理におけるステップS105〜S135(図3)と同じである。従って、例えば、図20に示す画像が対象画像TIとして選択された場合には、3つの顔領域Fd1〜Fd3が検出され、また、2つの顔領域Fd1,Fd2について補正領域が設定されることとなる。
ステップS180では、肌色平均算出部280は、各補正領域の肌色部分の肌色平均を求める。このとき、肌色平均算出部280は、所定の重み付け係数を用いて、各補正領域を含む顔領域の相対的サイズに応じた重み付けをして肌色平均を算出する。具体的には、例えば、以下のごとく肌色平均を算出することができる。まず、各補正領域において、肌色領域を抽出すると共に肌色領域の平均画素値を求める。そして、各補正領域ごとに求めた平均画素値に重み付け係数を掛け合わせ、得られた各平均画素値のさらに平均値を求めて肌色平均とする。
図22は、ステップS180において用いられる重み付け係数を模式的に示す説明図である。図22において、横軸は相対的サイズを示し、縦軸は重み付け係数を示す。図22の例では、相対的サイズが80%よりも小さい場合には重み付け係数は「0」であり、相対的サイズが100%の場合に重み付け係数は「1.0」である。そして、相対的サイズが80%以上100%未満の範囲においては、重み付け係数は0〜1.0の範囲で線形比例している。なお、線形比例に代えて、指数関数として表わされるように重み付け係数を設定することもできる。すなわち、より大きな顔領域を含む補正対象顔領域に対して、より大きな重み付けを行うように重み付け係数を任意に設定することができる。
したがって、前述のようにステップS135(図13)において、補正対象領域として顔領域Fd1(相対的サイズ:100%)を含む領域と、顔領域Fd2(相対的サイズ:90%)を含む領域とが設定された場合、顔領域Fd1を含む補正領域の肌色により近い色が、肌色平均として算出されることとなる。
ステップS185(図21)では、補正量決定部290(図19)は、ステップS180で求めた肌色平均を、基準肌色データ430(図19)で表わされる色(基準肌色)に補正する場合の補正量を求める。ステップS190(図21)では、肌色補正部300(図19)は、ステップS185で求めた補正量を用いて各補正領域の肌色領域の画素値を補正して各補正領域の肌色領域の色を補正する。
上述したように、顔領域Fd1を含む補正領域の肌色により近い色が、肌色平均として算出されているので、この肌色平均が基準肌色に補正されることで、顔領域Fd1を含む補正領域の肌色領域の色が、基準肌色により近い色に補正されることとなる。
なお、対象画像に顔領域が1つしか含まれていない場合、上述したステップS155(YES)の後、上述したステップS135が実行される。そして、ステップS195では、肌色平均算出部280は、検出された1つの顔領域を含む補正領域について、肌色領域の平均画素値を求める。ステップS200では、ステップS195で得られた平均画素値を、基準肌色データ430(図19)の画素値に補正する場合の補正量を求める。その後、前述のステップS190が実行されるので、検出された1つの顔領域を含む補正領域において、肌色領域の色が、基準肌色に近づくように補正されることとなる。
以上説明したように、第4の実施例のプリンタ100aでは、顔の肌色補正処理を実行することによって、対象画像内に含まれる複数の顔領域について各々指定せずとも肌色領域をより好ましい色に近づけるように変更させることができる。また、プリンタ100aでは、顔の肌色補正処理を実行することによって、より大きな顔領域について好ましい色(基準肌色)により近づけることができるので、対象画像全体を見たときに、肌色部分が好ましい色に近づいたように見せ得る効果を奏する。
E.変形例:
なお、上記各実施例における構成要素の中の、独立クレームでクレームされた要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。また、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
E1.変形例1:
上述した第1の実施例では、補正対象顔領域を、検出された顔領域のうち相対的サイズが80%よりも大きい領域として決定していたが、80%に限らず、任意のサイズよりも大きい領域として決定することもできる。このとき、相対的サイズが50%よりも大きい顔領域を補正対象顔領域とすることが好ましい。相対的サイズが50%以下の顔領域については、子供の顔領域や遠く離れた位置にいる大人の顔領域である可能性が高い。したがって、このような顔領域を補正対象顔領域から除くことで、小顔化処理によって不自然な画像が生成されることを抑制することができる。なお、第4の実施例においても、任意のサイズよりも大きい顔領域を補正対象顔領域として決定することもできる。また、第2の実施例では、相対的サイズが80%よりも大きく120%以下の範囲の顔領域を補正対象顔領域としていたが、この範囲についても任意の範囲として設定することもできる。
E2.変形例2:
上述した第1の実施例及び第4の実施例では、検出された顔領域のうち、最も大きい顔領域を基準顔領域として決定していたが、最も大きい顔領域に代えて、最も小さい顔領域や2番目に大きい顔領域など、任意の基準で基準顔領域を決定することもできる。例えば、小顔化処理において最も小さい顔領域を基準顔領域とした場合には、最も小さい顔領域Fd1の小顔化度合いが0.90となり、顔領域Fd2の小顔化度合いが0.84となり、最も大きい顔領域Fd3の小顔化度合いが0.81となるように、分割点移動テーブル420(図1)を設定することもできる。かかるケースでは、第1の実施例とは異なり、全ての顔領域Fd1〜Fd3が補正対象顔領域となり、各顔領域の小顔化処理後の相対的サイズ(比較のため顔領域Fd1の顔サイズを100%とした場合の大きさの割合を意味するものとする)は以下のようになる。すなわち、顔領域Fd1については81%となり、顔領域Fd2については76%となり、顔領域Fd3については72%となる。この例及び第1の実施例の小顔化処理後の顔サイズ(図10(B))からも分かるように、比較的小さい顔領域を基準顔領域とすることで、各顔領域をよりスリムに変形することができる。
なお、顔領域ごとに異なる基準顔領域を設定することもできる。例えば、第2の実施例のように予めユーザが顔領域を指定できる構成において、ユーザ指定の顔領域については、最も小さい顔領域を基準顔領域とし、他の顔領域については最も大きい顔領域を基準顔領域としてすることもできる。このようにすることで、ユーザ指定の顔領域については第1の変形例に比べてよりスリムに変形することができる。なお、全ての顔領域について同一の基準顔領域を設定して小顔化処理を実行した後に、ユーザ指定の顔領域についてのみ更にもう1回(或るは複数回)小顔化処理を実行することもできる。かかる構成においても、ユーザ指定の顔領域をよりスリムに変形することができる。以上の実施例及び変形例からも理解できるように、所定の補正を実行する際の補正量を補正対象顔領域の大きさに基づき決定する任意の構成を、本発明の画像処理装置において採用することができる。
E3.変形例3:
上述した各実施例では、補正領域は、補正対象顔領域よりも大きい領域であったが、補正対象顔領域と同じ領域或いは補正対象顔領域よりも小さい領域とすることもできる。なお、補正対象顔領域として補正領域と同じ領域の場合には、ステップS135,S135aを省略することができる。また、上述した各実施例では、補正対象顔領域と補正領域とは、いずれも矩形の領域であったが、これに代えて、補正対象顔領域と補正領域とのうち少なくとも一方を、円形や三角形など任意の形状の領域として設定することもできる。
E4.変形例4:
上述した第1ないし第3の実施例では、各補正対象顔領域の相対的サイズに基づき、使用する分割点移動テーブル420を決定していたが、これに代えて、各補正対象顔領域の大きさ(例えば、図4(B)におけるW1+H1の値)に基づき、分割点移動テーブルを決定するようにしてもよい。この場合、分割点移動テーブルとして、予め想定される顔領域のサイズごとにテーブルを用意しておくこともできる。そして、この分割点移動テーブルでは、第1の実施例と同様に、より大きな顔領域がより大きな小顔化度合いとなるように設定することで、顔領域間のサイズの差を縮小することができる。
E5.変形例5:
上述した第1ないし第3の実施例では、相対的サイズが同じ顔領域については同じ縮小率で変形(スリム)するものとしたが、これに代えて、異なる縮小率で変形することができるように構成することもできる。例えば、予めプリンタ100において、縮小率が異なる複数の変形レベルを用意しておき、ユーザが変形レベルを指定すると、それに応じた縮小率で変形するようにすることもできる。具体的には、変形レベルとして「大」「中」「小」の3種類を設定しておく。そして、この3種類のレベルからユーザが指定できるようなユーザインタフェースを、画像表示用UI500,500aや、基準顔領域指定UI510に設ける。また、分割点移動テーブル420として、各変形レベルに応じて、それぞれ相対的サイズ毎のテーブルを用意するようにする。この場合、同じ相対的サイズ用のテーブルであっても、設定されている移動量は変形レベルごとに異なることとなる。例えば、相対的サイズ100%用のテーブルt100における分割点D11における移動量(H,V)として、変形レベル「大」では(9,19)が設定され、また、変形レベル「中」では(7,14)が、変形レベル「小」では(5,11)が、それぞれ設定することができる。このようにすることで、各顔領域の変形(小顔化)の度合いをユーザが指定することが可能となる。
E6.変形例6:
上述した第1ないし第3の実施例では、各顔領域は、よりスリムに変形される、或いは、そのまま(第1の実施例における顔領域Fd3)であったが、これらに代えて、少なくとも一部の顔領域を大きく変形することもできる。例えば、第1の実施例において、顔領域Fd3を若干大きくなるように変形することで、他の顔領域Fd1,Fd2との大きさの差をより小さくすることができ、各顔領域間のバランスを良くすることができる。なお、本変形例及び上述した各実施例からも理解できるように、本発明の画像処理装置では、補正対象領域に対して実行可能な画像処理として、任意の画像処理を採用することができる。
E7.変形例7:
上述した第4の実施例では、第1の実施例と同様に、基準顔領域を自動的に抽出して補正対象顔領域を決定していたが、これに代えて、第2の実施例のようにユーザ指定の顔領域を基準顔領域として補正対象顔領域を決定する、或いは、第3の実施例のように全ての顔領域を補正対象顔領域とすることもできる。
E8.変形例8:
上述した各実施例では、対象画像について、小顔化処理や肌色補正処理を実行するまでであったが、さらに、これら処理の結果得られた画像についてプリンタエンジン160を用いて印刷を実行したり、内部メモリ120に格納したりすることもできる。
E9.変形例9:
各実施例では、画像処理装置としてのプリンタ100,100aによる小顔化処理(図3,図13,図18)や顔の肌色補正処理(図21)を説明したが、処理の一部又は全部がパーソナルコンピュータやデジタルスチルカメラなどにおいて実行されるものとしてもよい。また、プリンタ100,100aはインクジェットプリンタに限らず、他の方式のプリンタ、例えばレーザプリンタや昇華型プリンタであるとしてもよい。
E10.変形例10:
上述した実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。
本発明の第1実施例における画像処理装置としてのプリンタ100の構成を概略的に示す説明図。 図1に示す表示部150に表示される画像選択用ユーザインタフェースの一例を示す説明図。 プリンタ100において実行される小顔化処理の手順を示すフローチャートである。 ステップS105において検出された顔領域の一例を示す説明図及びステップS125において求められた顔領域の相対的サイズの一例を示す説明図。 補正対象領域の設定方法の一例を示す説明図。 補正領域の小領域への分割方法の一例を示す説明図。 分割点移動テーブル420の詳細例を示す説明図。 図7に示す分割点移動テーブル420に従った分割点Dの位置の移動の一例を示す説明図。 ステップS150において補正領域TA1を変形する際の具体的な変形態様を示す説明図。 小顔化処理を実行した後の対象画像TIを示す説明図及び小顔化処理の前後における顔領域の大きさの変化を模式的に示す説明図。 上述したステップS150において実行される小領域画像の変形処理を概念的に示す説明図。 三角形領域における画像の変形処理方法の概念を示す説明図。 第2の実施例における手動モードでの小顔化処理の手順を示すフローチャート。 第2の実施例において表示部150に表示される画像表示用UI500aを示す説明図。 ステップS107において表示される基準顔領域指定UIを示す説明図及び第2の実施例のステップS125において求められた顔領域の相対的サイズの一例を示す説明図。 第2の実施例における分割点移動テーブル420の詳細例を示す説明図。 第2の実施例において手動モードの小顔化処理を実行した後の対象画像TIを示す説明図及び第2の実施例において手動モードの小顔化処理の前後における顔領域の大きさの変化を模式的に示す説明図。 第3の実施例における小顔化処理の手順を示すフローチャート。 第4の実施例におけるプリンタの構成を概略的に示す説明図。 第4の実施例における画像選択用ユーザインタフェースの一例を示す説明図。 第4の実施例における顔の肌色補正処理の手順を示すフローチャート。 ステップS180において用いられる重み付け係数を模式的に示す説明図である。
符号の説明
100,100a…プリンタ
110…CPU
120…内部メモリ
140…操作部
150…表示部
160…プリンタエンジン
170…カードインターフェース
172…カードスロット
MC…メモリカード
200…顔形状補正処理部
202…肌色補正処理部
210…顔領域検出部
220…顔領域サイズ取得部
230…基準顔領域決定部
240…分割点移動テーブル決定部
250…補正領域設定部
260…補正領域分割部
270…分割領域変形部
280…肌色平均算出部
290…補正量決定部
300…肌色補正部
310…表示処理部
320…印刷処理部
410…分割点配置パターンテーブル
420…分割点移動テーブル
430…基準肌色データ
500,500a,600…画像選択用ユーザインタフェース
510…基準顔領域指定ユーザインタフェース
D…分割点
t85〜t120…テーブル
FA…顔領域
IA…画像表示欄
TA…補正領域
TI…対象画像

Claims (9)

  1. 画像処理装置であって、
    複数の顔画像が含まれる対象画像において、各顔画像に対応する複数の顔領域を検出する顔領域検出部と、
    各顔領域の大きさを取得する顔領域サイズ取得部と、
    前記複数の顔領域のうち少なくとも一部の補正対象顔領域に対して、前記補正対象顔領域の大きさに基づいて所定の補正を実行する顔領域補正部と、
    を備える、画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置において、
    前記所定の補正は、前記補正対象顔領域の大きさを変更する補正である、画像処理装置。
  3. 請求項2に記載の画像処理装置において、
    前記所定の補正は、前記補正対象顔領域をより小さく変形する補正である、画像処理装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の画像処理装置であって、さらに、
    前記所定の補正を実行する際の補正量を、前記補正対象顔領域の大きさに基づき決定する補正量決定部を備え、
    前記補正量決定部は、前記複数の顔領域のうち少なくとも2つの顔領域の大きさの差が前記所定の補正の実行前に比べて前記所定の補正の実行後においてより小さくなるように、前記補正量を決定する、画像処理装置。
  5. 請求項4に記載の画像処理装置において、
    前記補正量決定部は、前記補正量を決定する際に、
    (i)前記補正対象顔領域のうち前記所定の補正における基準となる基準顔領域について、予め定められた補正量を前記補正量として決定し、
    (ii)前記補正対象顔領域のうち前記基準顔領域を除く他の顔領域について、その顔領域の前記基準顔領域に対する相対的な大きさに基づき前記補正量を決定する、画像処理装置。
  6. 請求項5に記載の画像処理装置において、
    前記基準顔領域は、前記他の顔領域よりも大きく、
    前記顔領域補正部は、前記基準顔領域に対する前記他の顔領域の相対的な大きさが50%未満である場合に、前記他の顔領域について前記所定の補正を実行しない、画像処理装置。
  7. 請求項5または請求項6に記載の画像処理装置であって、さらに、
    前記複数の顔領域から前記基準顔領域を選択することをユーザに許容するユーザインタフェースを備える、画像処理装置。
  8. 画像処理方法であって、
    (a)複数の顔画像が含まれる対象画像において、各顔画像に対応する複数の顔領域を検出する工程と、
    (b)各顔領域の大きさを取得する工程と、
    (c)前記複数の顔領域のうち少なくとも一部の補正対象顔領域に対して、前記補正対象顔領域の大きさに基づいて所定の補正を実行する工程と、
    を備える、画像処理方法。
  9. 画像処理のためのコンピュータプログラムであって、
    複数の顔画像が含まれる対象画像において、各顔画像に対応する複数の顔領域を検出する機能と、
    各顔領域の大きさを取得する機能と、
    前記複数の顔領域のうち少なくとも一部の補正対象顔領域に対して、前記補正対象顔領域の大きさに基づいて所定の補正を実行する機能と、
    をコンピュータに実現させる、コンピュータプログラム。
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