JP2009110048A - 顔領域の設定 - Google Patents

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Abstract

【課題】顔の画像との間のずれの発生が抑制された精度の高い顔領域を設定することを可能とする。
【解決手段】画像処理装置は、対象画像における顔の器官の画像を含む領域を器官領域として検出する器官領域検出部と、検出された器官領域に基づき対象画像における顔の画像を含む顔領域を設定する顔領域設定部とを備え、器官領域との間の所定の関係に基づき前記顔領域の傾きと大きさと位置との少なくとも1つを特定し、前記特定された傾きと大きさと位置との少なくとも1つを有する領域を、前記顔領域として設定する。
【選択図】図6

Description

本発明は、対象画像における顔の画像を含む顔領域を設定する画像処理に関する。
テンプレートを利用したパターンマッチング等の所定の方法により、対象画像における顔の画像を含む領域(以下「顔領域」とも呼ぶ)を検出する技術が知られている(例えば特許文献1)。
特開2006−279460
従来の顔領域の検出では、検出された顔領域と実際の顔の画像との間に傾きや大きさや位置のずれが発生する場合があった。検出された顔領域と顔の画像との間にずれが発生すると、検出された顔領域を利用して画像処理を実行する場合に好ましい結果が得られないおそれがある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、顔の画像との間のずれの発生が抑制された精度の高い顔領域を設定することを可能とする技術を提供することを目的とする。
上記課題の少なくとも一部を解決するために、本発明は、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]画像処理装置であって、
対象画像における顔の器官の画像を含む領域を器官領域として検出する器官領域検出部と、
検出された前記器官領域に基づき、前記対象画像における顔の画像を含む顔領域を設定する顔領域設定部と、を備える、画像処理装置。
この画像処理装置では、対象画像における器官領域を検出し、検出された器官領域に基づき顔領域を設定することができるため、顔の画像との間のずれの発生が抑制された精度の高い顔領域を設定することができる。
[適用例2]適用例1に記載の画像処理装置であって、
前記顔領域設定部は、前記器官領域との間の所定の関係に基づき前記顔領域の傾きと大きさと位置との少なくとも1つを特定し、前記特定された傾きと大きさと位置との少なくとも1つを有する領域を、前記顔領域として設定する、画像処理装置。
この画像処理装置では、器官領域との間の所定の関係に基づき顔領域の傾きと大きさと位置との少なくとも1つを特定し、特定された傾きと大きさと位置との少なくとも1つを有する領域を顔領域として設定することができるため、顔の画像との間のずれの発生が抑制された精度の高い顔領域を設定することができる。
[適用例3]適用例2に記載の画像処理装置であって、
前記顔領域設定部は、
前記対象画像における顔の画像を含む領域を検出顔領域として検出する顔領域検出部を含み、
前記顔領域設定部は、前記検出顔領域の傾きと大きさと位置との少なくとも1つを前記特定された傾きと大きさと位置との少なくとも1つに一致させた領域を、前記顔領域として設定する、画像処理装置。
この画像処理装置では、検出顔領域の傾きと大きさと位置との少なくとも1つを、特定された傾きと大きさと位置との少なくとも1つに一致させた領域を、顔領域として設定することができるため、顔の画像との間のずれの発生が抑制された精度の高い顔領域を設定することができる。
[適用例4]適用例2または適用例3に記載の画像処理装置であって、
前記器官領域検出部は、少なくとも、前記顔の器官としての右目の画像を含む右目領域と前記顔の器官としての左目の画像を含む左目領域とを、前記器官領域として検出する、画像処理装置。
この画像処理装置では、対象画像における右目領域と左目領域とを検出し、検出された右目領域と左目領域とに基づき顔領域を設定することができるため、顔の画像との間のずれの発生が抑制された精度の高い顔領域を設定することができる。
[適用例5]適用例4に記載の画像処理装置であって、
前記所定の関係は、前記右目領域内の所定の位置と前記左目領域内の所定の位置との関係に基づき、前記顔領域の傾きと大きさと位置との少なくとも1つを特定する関係である、画像処理装置。
この画像処理装置では、右目領域内の所定の位置と左目領域内の所定の位置との関係に基づき、顔領域の傾きと大きさと位置との少なくとも1つを特定することができる。
[適用例6]適用例4に記載の画像処理装置であって、
前記器官領域検出部は、前記顔の器官としての口の画像を含む口領域を、前記器官領域として検出する、画像処理装置。
この画像処理装置では、対象画像における右目領域と左目領域と口領域とを検出し、検出された右目領域と左目領域と口領域とに基づき顔領域を設定することができるため、顔の画像との間のずれの発生が抑制された精度の高い顔領域を設定することができる。
[適用例7]適用例6に記載の画像処理装置であって、
前記所定の関係は、前記右目領域内の所定の位置と前記左目領域内の所定の位置と前記口領域内の所定の位置との関係に基づき、前記顔領域の傾きと大きさと位置との少なくとも1つを特定する関係である、画像処理装置。
この画像処理装置では、右目領域内の所定の位置と左目領域内の所定の位置と口領域内の所定の位置との関係に基づき、顔領域の傾きと大きさと位置との少なくとも1つを特定することができる。
[適用例8]適用例1ないし適用例7のいずれかに記載の画像処理装置であって、
前記器官領域検出部は、検出された前記器官領域について、顔の器官の画像を含む領域であることの確からしさを表す信頼度指標を設定する信頼度設定部を含み、
前記顔領域設定部は、検出された前記器官領域の内、前記信頼度指標の値が所定の閾値より大きい前記器官領域のみに基づき、前記顔領域を設定する、画像処理装置。
この画像処理装置では、検出された器官領域の内、信頼度指標の値が比較的大きく信頼性の高い器官領域のみに基づき顔領域を設定することができ、顔領域の設定精度の低下を抑制することができる。
[適用例9]適用例1ないし適用例8のいずれかに記載の画像処理装置であって、さらに、
前記顔領域に基づき変形領域を設定する変形領域設定部と、
前記変形領域内の画像を変形する変形処理部と、を備える、画像処理装置。
この画像処理装置では、設定精度の高い顔領域に基づき設定された変形領域を対象として変形処理が行われるため、好ましい処理結果を得ることができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、画像処理方法および装置、画像補正方法および装置、画像印刷方法および装置、顔領域設定方法および装置、これらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、そのコンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号、等の形態で実現することができる。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.実施例:
A−1.画像処理装置の構成:
A−2.顔形状補正印刷処理:
A−3.変形処理:
B.変形例:
A.実施例:
A−1.画像処理装置の構成:
図1は、本発明の実施例における画像処理装置としてのプリンタ100の構成を概略的に示す説明図である。本実施例のプリンタ100は、メモリカードMC等から取得した画像データに基づき画像を印刷する、いわゆるダイレクトプリントに対応したカラーインクジェットプリンタである。プリンタ100は、プリンタ100の各部を制御するCPU110と、例えばROMやRAMによって構成された内部メモリ120と、ボタンやタッチパネルにより構成された操作部140と、液晶ディスプレイにより構成された表示部150と、プリンタエンジン160と、カードインターフェース(カードI/F)170と、を備えている。プリンタ100は、さらに、他の機器(例えばデジタルスチルカメラやパーソナルコンピュータ)とのデータ通信を行うためのインターフェースを備えているとしてもよい。プリンタ100の各構成要素は、バスを介して互いに接続されている。
プリンタエンジン160は、印刷データに基づき印刷を行う印刷機構である。カードインターフェース170は、カードスロット172に挿入されたメモリカードMCとの間でデータのやり取りを行うためのインターフェースである。なお、本実施例では、メモリカードMCに画像データを含む画像ファイルが格納されている。
内部メモリ120には、顔形状補正印刷部200と、表示処理部310と、印刷処理部320とが格納されている。顔形状補正印刷部200は、所定のオペレーティングシステムの下で、後述する顔形状補正印刷処理を実行するためのコンピュータプログラムである。表示処理部310は、表示部150を制御して、表示部150上に処理メニューやメッセージ、画像等を表示させるディスプレイドライバである。印刷処理部320は、画像データから印刷データを生成し、プリンタエンジン160を制御して、印刷データに基づく画像の印刷を実行するためのコンピュータプログラムである。CPU110は、内部メモリ120から、これらのプログラムを読み出して実行することにより、これら各部の機能を実現する。
顔形状補正印刷部200は、プログラムモジュールとして、顔領域設定部210と、器官領域検出部220と、変形領域設定部240と、変形領域分割部250と、分割領域変形部260とを含んでいる。顔領域設定部210は、顔領域検出部212を含んでいる。器官領域検出部220は、信頼度設定部222を含んでいる。これらの各部の機能については、後述の顔形状補正印刷処理の説明において詳述する。なお、後述するように、変形領域分割部250と分割領域変形部260とにより画像の変形が行われる。そのため、変形領域分割部250と分割領域変形部260とは、併せて「変形処理部」とも呼ぶことができる。
内部メモリ120には、また、分割点配置パターンテーブル410と分割点移動テーブル420とが格納されている。これらの内容についても、後述の顔形状補正印刷処理の説明において詳述する。
A−2.顔形状補正印刷処理:
プリンタ100は、顔形状補正と顔形状補正後の対象画像の印刷とを行う顔形状補正印刷処理を実行することができる。顔形状補正は、画像中の顔の少なくとも一部の形状(例えば顔の輪郭形状)を補正する処理である。本実施例では、顔の形状をスリムにするための顔形状補正が行われるものとしており、顔形状補正印刷処理により、画像中の顔の形状がスリムに補正された対象画像の印刷が実現可能である。カードスロット172(図1)にメモリカードMCが挿入され、ユーザによる操作部140を介した所定の操作が行われると、顔形状補正印刷処理が開始される。
図2は、顔形状補正印刷処理の流れを示すフローチャートである。ステップS100では、顔形状補正印刷部200(図1)が、処理の対象となる対象画像TIを設定する。顔形状補正印刷部200は、対象画像TIの設定のための所定のユーザインターフェースを表示部150に表示するよう表示処理部310に指示する。図3は、対象画像TIの設定のためのユーザインターフェースの一例を示す説明図である。図3に示したユーザインターフェースの画像表示欄IAには、メモリカードMCに格納された画像データに基づき、画像が表示される。メモリカードMCに複数の画像が格納されている場合には、ユーザによる操作部140を介した操作に応じて、画像表示欄IAに表示される画像が順次切り替えられる。なお、対象画像TIの設定のためのユーザインターフェースに、メモリカードMCに格納された複数の画像データに基づき、複数の画像が一覧表示されるとしてもよい。顔形状補正印刷部200は、対象画像TIの設定のためのユーザインターフェースにおいてユーザにより選択された画像を対象画像TIとして設定する。
ステップS200(図2)では、顔領域検出部212(図1)が、対象画像TIにおける顔領域FAの検出を行う。ここで、顔領域FAは、対象画像TIにおける画像領域であって、少なくとも顔の一部の画像を含む領域である。顔領域検出部212は、対象画像TIを解析して顔の画像を含むと想定される矩形の領域を顔領域FAとして検出する。顔領域検出部212による顔領域FAの検出は、例えばテンプレートを利用したパターンマッチングによる方法(特開2006−279460参照)といった公知の検出方法を用いて実行される。本明細書では、ステップS200で検出された顔領域FAを「検出顔領域FAd」とも呼ぶ。
図4は、検出顔領域FAdの検出結果の一例を示す説明図である。本実施例では、図4に示すように、両目と鼻と口の画像を含む矩形の領域が検出顔領域FAdとして検出される。顔領域検出部212は、検出顔領域FAdを、例えば検出顔領域FAdの4つの頂点の座標により特定する。
ここで、ステップS200(図2)の検出顔領域FAdの検出では、図4の例のように、検出顔領域FAdと実際の顔の画像との間に傾きや大きさや位置のずれが生ずる場合がある。その原因としては、例えば、パターンマッチングにおいて、検出顔領域FAdの候補となる領域をその傾きや大きさや位置をずらしながら順次設定する際に、単位ずらし量(ずらし量のピッチ)を比較的大きな値に限定することによって処理の高速化を図っていることが挙げられる。
ステップS200(図2)において、検出顔領域FAdの検出に成功しなかった場合には(ステップS300:No)、その旨が表示部150を通じてユーザに通知される。この場合には、ユーザに他の画像を対象画像TIとして選択させるために、対象画像TIの選択のためのユーザインターフェース(図3)が表示部150に再度表示され、対象画像TIの再設定(ステップS100)が行われる。
一方、ステップS200(図2)において、検出顔領域FAdの検出に成功した場合には(ステップS300:Yes)、次に、器官領域検出部220(図1)が、対象画像TIにおける器官領域の検出を行う。ここで、器官領域は、対象画像TIにおける画像領域であって、少なくとも顔の器官の一部の画像を含む領域である。本実施例では、顔の器官として、右目と左目と口とが設定されており、器官領域として、右目の画像を含む右目領域EA(r)と、左目の画像を含む左目領域EA(l)と、口の画像を含む口領域MAとの検出が行われる。器官領域検出220は、対象画像TI中の検出顔領域FAdを解析して、右目、左目、口の画像を含むと想定される3つの矩形領域を、それぞれ右目領域EA(r)、左目領域EA(l)、口領域MAとして検出する。器官領域検出部220による器官領域の検出は、顔領域FAの検出と同様に、例えばテンプレートを利用したパターンマッチングによる方法といった公知の検出方法を用いて実行される。
図5は、器官領域の検出結果の一例を示す説明図である。図5に示すように、対象画像TIの検出顔領域FAdにおいて、右目領域EA(r)と左目領域EA(l)と口領域MAとが検出される。器官領域検出部220は、検出された器官領域を、例えば各器官領域の4つの頂点の座標により特定する。
なお、本実施例では、信頼度設定部222(図1)が、検出された各器官領域について信頼度指標を設定する。信頼度指標は、検出された器官領域が、真に顔の器官の画像を含む領域であることの確からしさを表す指標である。本実施例では、信頼度指標として、テンプレートを変更しつつ複数回のパターンマッチングを行った際におけるマッチ回数を用いている。
ステップS400(図2)において、器官領域の検出に成功した場合には(ステップS500:Yes)、処理はステップS600に進む。ここで、本実施例では、器官領域の検出に成功した場合とは、右目領域EA(r)と左目領域EA(l)と口領域MAとの3つの器官領域がすべて検出され、かつ、すべての器官領域について信頼度指標の表す確からしさが所定の閾値より大きい場合を意味する。3つの器官領域の内のいずれか1つでも検出されなかった場合や、3つの器官領域の内のいずれか1つの信頼度指標の表す確からしさが所定の閾値より小さい場合には、器官領域の検出に成功しなかったこととなる。
ステップS600(図2)では、顔領域設定部210(図1)が、顔領域FAの設定を行う。本明細書では、ステップS600および後述のステップS610で設定される顔領域FAを「決定顔領域FAs」とも呼ぶ。顔領域設定部210は、検出された器官領域に基づき、決定顔領域FAsを設定する。
図6から図8は、決定顔領域FAsの設定方法を示す説明図である。まず、顔領域設定部210は、図6に示すように、検出顔領域FAdの傾きを変更する。すなわち、顔領域設定部210は、矩形の検出顔領域FAdの上辺および下辺が、右目領域EA(r)の中心点Ce(r)と左目領域EA(l)の中心点Ce(l)とを結ぶ直線CLに平行となるように、中心点Ce(r)とCe(l)との中点BPを中心として検出顔領域FAdを回転させる。図6には、このように検出顔領域FAdを回転させた後の領域である中間顔領域FAm1を示している。
次に、顔領域設定部210は、図7に示すように、中間顔領域FAm1の大きさを変更する。すなわち、顔領域設定部210は、上辺および下辺の長さが、中心点Ce(r)とCe(l)との間の距離Wrに所定の係数c1を乗じた値となり、右辺および左辺の長さが、口領域MAの中心点Cmと直線CLとの間の距離Hrに所定の係数c2を乗じた値となるように、中間顔領域FAm1を拡大または縮小する。図7には、このように中間顔領域FAm1を拡大または縮小した後の領域である中間顔領域FAm2を示している。
最後に、顔領域設定部210は、図8に示すように、中間顔領域FAm2の位置を変更する。すなわち、顔領域設定部210は、矩形の中間顔領域FAm2を上辺および下辺に平行な方向に沿って所定の比率c3対c4に分割する直線DL1と、中間顔領域FAm2を右辺および左辺に平行な方向に沿って所定の比率c5対c6に分割する直線DL2と、の交点RPが、中点BPに重なるように、中間顔領域FAm2を平行移動させる。図8には、このように中間顔領域FAm2を平行移動させた後の領域である決定顔領域FAsを示している。
なお、図6から図8を用いた上記説明では、決定顔領域FAsの設定方法を理解しやすくするため、検出顔領域FAdの傾き、大きさ、位置のそれぞれを順に変更することにより決定顔領域FAsを設定する方法を示した。しかし、決定顔領域FAsの傾きは直線CLの傾きに基づき一意的に特定され(図6参照)、決定顔領域FAsの大きさは距離Wrと距離Hrとに基づき一意的に特定され(図7参照)、決定顔領域FAsの位置は中点BPの位置に基づき一意的に特定される(図8参照)。すなわち、3つの器官領域が特定されれば、決定顔領域FAsの傾きと大きさと位置とは、一意的に特定されるため、決定顔領域FAsの設定が可能となる。従って、決定顔領域FAsの設定の際に、検出顔領域FAdの傾きと大きさと位置とのそれぞれを順に変更していく必要はなく、器官領域に基づき、直接的に決定顔領域FAsの傾きと大きさと位置とを特定すればよい。
このように、顔領域設定部210は、検出された器官領域に基づき決定顔領域FAsを設定する。具体的には、顔領域設定部210は、器官領域との間の所定の関係に基づき特定された傾きと大きさと位置とを有する領域を、決定顔領域FAsとして設定する。より具体的には、顔領域設定部210は、ステップS200で検出された顔領域FA(検出顔領域FAd)の傾きと大きさと位置とを、特定された傾きと大きさと位置とに一致させた領域を、決定顔領域FAsとして設定する。
図9は、対象画像TIにおける決定顔領域FAsを示す説明図である。図4に示した検出顔領域FAdと比較して、設定された決定顔領域FAsは、実際の顔の画像との間の傾きや大きさや位置のずれが抑制されている。
ステップS400(図2)において、器官領域の検出に成功しなかった場合には(ステップS500:No)、処理はステップS610に進む。ステップS610では、顔領域設定部210(図1)が、決定顔領域FAsを設定する。この場合には、器官領域の情報を用いることができないため、顔領域設定部210は、ステップS200で検出された顔領域FA(検出顔領域FAd)を、そのまま決定顔領域FAsとして設定する。
ステップS700(図2)では、変形処理が行われる。変形処理は、決定顔領域FAsに基づき変形領域を設定し、変形領域内の画像を変形する処理である。変形処理の詳細については、後の「A−3.変形処理」において詳述する。
ステップS800(図2)では、顔形状補正印刷部200(図1)が、変形処理後の対象画像TIの印刷を、印刷処理部320に指示する。印刷処理部320は、プリンタエンジン160を制御して、変形処理後の対象画像TIの印刷を行う。印刷処理部320は、変形処理後の対象画像TIの画像データに、解像度変換やハーフトーン処理などの処理を施して印刷データを生成する。生成された印刷データは、印刷処理部320からプリンタエンジン160に供給され、プリンタエンジン160は対象画像TIの印刷を実行する。なお、対象画像TIの印刷の前に、変形処理後の対象画像TIの表示部150における表示が行われるとしてもよい。これにより、ユーザは変形処理結果を確認することができる。
以上説明したように、本実施例のプリンタ100では、器官領域を検出し、検出された器官領域に基づき決定顔領域FAsを設定することができる。そのため、本実施例のプリンタ100では、顔の画像との間のずれの発生が抑制された精度の高い顔領域FA(決定顔領域FAs)を設定することができる。従って、決定顔領域FAsに基づき設定された変形領域を対象とした変形処理において、好ましい結果を得ることができる。
A−3.変形処理:
図10は、変形処理(図2のステップS700)の流れを示すフローチャートである。ステップS710では、変形領域設定部240が変形領域TAを設定する。変形領域TAは、対象画像TI上の領域であって顔形状補正のための変形処理の対象となる領域である。図11は、変形領域TAの設定方法の一例を示す説明図である。図11には、設定された決定顔領域FAsが示されている(図9参照)。図11に示した基準線RLは、決定顔領域FAsの高さ方向(上下方向)を定義すると共に、決定顔領域FAsの幅方向(左右方向)の中心を示す線である。すなわち、基準線RLは、矩形の決定顔領域FAsの重心を通り、決定顔領域FAsの高さ方向(上下方向)に沿った境界線に平行な直線である。
図11に示すように、本実施例では、変形領域TAは、決定顔領域FAsを基準線RLと平行な方向(高さ方向)および基準線RLに直行する方向(幅方向)に伸張(または短縮)した領域として設定される。具体的には、決定顔領域FAsの高さ方向の大きさをHf、幅方向の大きさをWfとすると、決定顔領域FAsを、上方向にk1・Hf、下方向にk2・Hfだけ伸ばすと共に、左右にそれぞれk3・Wfだけ伸ばした領域が、変形領域TAとして設定される。なお、k1,k2,k3は、所定の係数である。
このように変形領域TAが設定されると、決定顔領域FAsの高さ方向の輪郭線に平行な直線である基準線RLは、変形領域TAの高さ方向の輪郭線にも平行な直線となる。また、基準線RLは、変形領域TAの幅を半分に分割する直線となる。
図11に示すように、変形領域TAは、高さ方向に関しては、概ね顎から額までの画像を含み、幅方向に関しては、左右の頬の画像を含むような領域として設定される。すなわち、本実施例では、変形領域TAが概ねそのような範囲の画像を含む領域となるように、決定顔領域FAsの大きさとの関係に基づき、上述の係数k1,k2,k3が予め設定されている。
ステップS720(図10)では、変形領域分割部250(図1)が、変形領域TAを複数の小領域に分割する。図12は、変形領域TAの小領域への分割方法の一例を示す説明図である。変形領域分割部250は、変形領域TAに複数の分割点Dを配置し、分割点Dを結ぶ直線を用いて変形領域TAを複数の小領域に分割する。
分割点Dの配置の態様(分割点Dの個数および位置)は、分割点配置パターンテーブル410(図1)により定義されている。変形領域分割部250は、分割点配置パターンテーブル410を参照して分割点Dを配置する。なお、本実施例では、顔の形状をスリムにするための顔形状補正が行われるものとしており、そのような顔形状補正に対応した態様で分割点Dの配置が行われる。
図12に示すように、分割点Dは、水平分割線Lhと垂直分割線Lvとの交点と、水平分割線Lhおよび垂直分割線Lvと変形領域TAの外枠との交点とに配置される。ここで、水平分割線Lhおよび垂直分割線Lvは、変形領域TA内に分割点Dを配置するための基準となる線である。図12に示すように、本実施例における分割点Dの配置では、基準線RLと直行する2本の水平分割線Lhと、基準線RLに平行な4本の垂直分割線Lvとが設定される。2本の水平分割線Lhを、変形領域TAの下方から順に、Lh1,Lh2と呼ぶ。また、4本の垂直分割線Lvを、変形領域TAの左から順に、Lv1,Lv2,Lv3,Lv4と呼ぶ。
水平分割線Lh1は、変形領域TAにおいて、顎の画像より下方に配置され、水平分割線Lh2は、目の画像のすぐ下付近に配置される。また、垂直分割線Lv1およびLv4は、頬のラインの画像の外側に配置され、垂直分割線Lv2およびLv3は、目尻の画像の外側に配置される。なお、水平分割線Lhおよび垂直分割線Lvの配置は、水平分割線Lhおよび垂直分割線Lvと画像との位置関係が結果的に上述の位置関係となるように予め設定された変形領域TAの大きさとの対応関係に従い実行される。
上述した水平分割線Lhと垂直分割線Lvとの配置に従い、水平分割線Lhと垂直分割線Lvとの交点と、水平分割線Lhおよび垂直分割線Lvと変形領域TAの外枠との交点とに、分割点Dが配置される。図12に示すように、水平分割線Lhi(i=1または2)上に位置する分割点Dを、左から順に、D0i,D1i,D2i,D3i,D4i,D5iと呼ぶものとする。例えば、水平分割線Lh1上に位置する分割点Dは、D01,D11,D21,D31,D41,D51と呼ばれる。同様に、垂直分割線Lvj(j=1,2,3,4のいずれか)上に位置する分割点Dを、下から順に、Dj0,Dj1,Dj2,Dj3と呼ぶものとする。例えば、垂直分割線Lv1上に位置する分割点Dは、D10,D11,D12,D13と呼ばれる。
なお、図12に示すように、本実施例における分割点Dの配置は、基準線RLに対して対称の配置となっている。
変形領域分割部250は、配置された分割点Dを結ぶ直線(すなわち水平分割線Lhおよび垂直分割線Lv)により、変形領域TAを複数の小領域に分割する。本実施例では、図12に示すように、変形領域TAが15個の矩形の小領域に分割される。
なお本実施例では、分割点Dの配置は、水平分割線Lhおよび垂直分割線Lvの本数および位置により定まるため、分割点配置パターンテーブル410は水平分割線Lhおよび垂直分割線Lvの本数および位置を定義していると言い換えることも可能である。
ステップS730(図10)では、分割領域変形部260(図1)が、対象画像TIの変形領域TAを対象とした画像の変形処理を行う。分割領域変形部260による変形処理は、ステップS720で変形領域TA内に配置された分割点Dの位置を移動して、小領域を変形することにより行われる。
変形処理のための各分割点Dの位置の移動態様(移動方向および移動距離)は、分割点移動テーブル420(図1)により予め定められている。分割領域変形部260は、分割点移動テーブル420を参照して、分割点Dの位置を移動する。なお、本実施例では、顔の形状をスリムにするための顔形状補正が行われるものとしており、そのような顔形状補正に対応した態様で分割点Dの位置の移動が行われる。
図13は、分割点移動テーブル420の内容の一例を示す説明図である。また図14は、分割点移動テーブル420に従った分割点Dの位置の移動の一例を示す説明図である。図13には、分割点移動テーブル420により定義された、顔の形状をスリムにするための顔形状補正に対応付けられた分割点Dの位置の移動態様を示している。図13に示すように、分割点移動テーブル420には、各分割点Dについて、基準線RLと直行する方向(H方向)および基準線RLと平行な方向(V方向)に沿った移動量が示されている。なお、本実施例では、分割点移動テーブル420に示された移動量の単位は、対象画像TIの画素ピッチPPである。また、H方向については、向かって右側への移動量が正の値として表され、向かって左側への移動量が負の値として表され、V方向については、上方への移動量が正の値として表され、下方への移動量が負の値として表される。例えば、分割点D11は、H方向に沿って右側に画素ピッチPPの7倍の距離だけ移動され、V方向に沿って上方に画素ピッチPPの14倍の距離だけ移動される。また、例えば分割点D22は、H方向およびV方向共に移動量がゼロであるため、移動されない。
なお、本実施例では、変形領域TAの内外の画像間の境界が不自然とならないように、変形領域TAの外枠上に位置する分割点D(例えば図12に示す分割点D10等)の位置は移動されないものとしている。従って、図13に示した分割点移動テーブル420には、変形領域TAの外枠上に位置する分割点Dについての移動態様は定義されていない。
図14では、移動前の分割点Dは白抜きの丸で、移動後の分割点Dや位置の移動の無い分割点Dは黒丸で示されている。また、移動後の分割点Dは分割点D’と呼ばれるものとする。例えば分割点D11の位置は、図14において右上方向に移動され、分割点D’11となる。
なお、本実施例では、基準線RLに対して対称な位置関係にある2つの分割点Dの組み合わせ(例えば分割点D11とD41との組み合わせ)のすべてが、分割点Dの移動後も、基準線RLに対して対称な位置関係を維持するように、移動態様が定められている。
分割領域変形部260は、変形領域TAを構成する各小領域について、分割点Dの位置移動前の状態における小領域の画像が、分割点Dの位置移動により新たに定義された小領域の画像となるように、画像の変形処理を行う。例えば、図14において、分割点D11,D21,D22,D12を頂点とする小領域(ハッチングを付して示す小領域)の画像は、分割点D’11,D’21,D22,D’12を頂点とする小領域の画像に変形される。
図15は、分割領域変形部260による画像の変形処理方法の概念を示す説明図である。図15では、分割点Dを黒丸で示している。図15では、説明を簡略化するために、4つの小領域について、左側に分割点Dの位置移動前の状態を、右側に分割点Dの位置移動後の状態を、それぞれ示している。図15の例では、中央の分割点Daが分割点Da’の位置に移動され、その他の分割点Dの位置は移動されない。これにより、例えば、分割点Dの移動前の分割点Da,Db,Dc,Ddを頂点とする矩形の小領域(以下「変形前注目小領域BSA」とも呼ぶ)の画像は、分割点Da’,Db,Dc,Ddを頂点とする矩形の小領域(以下「変形後注目小領域ASA」とも呼ぶ)の画像に変形される。
本実施例では、矩形の小領域を小領域の重心CGを用いて4つの三角形領域に分割し、三角形領域単位で画像の変形処理を行っている。図15の例では、変形前注目小領域BSAが、変形前注目小領域BSAの重心CGを頂点の1つとする4つの三角形領域に分割される。同様に、変形後注目小領域ASAが、変形後注目小領域ASAの重心CG’を頂点の1つとする4つの三角形領域に分割される。そして、分割点Daの移動前後のそれぞれの状態において対応する三角形領域毎に、画像の変形処理が行われる。例えば、変形前注目小領域BSA中の分割点Da,Ddおよび重心CGを頂点とする三角形領域の画像が、変形後注目小領域ASA中の分割点Da’,Ddおよび重心CG’を頂点とする三角形領域の画像に変形される。
図16は、三角形領域における画像の変形処理方法の概念を示す説明図である。図16の例では、点s,t,uを頂点とする三角形領域stuの画像が、点s’,t’,u’を頂点とする三角形領域s’t’u’の画像に変形される。画像の変形は、変形後の三角形領域s’t’u’の画像中のある画素の位置が、変形前の三角形領域stuの画像中のどの位置に相当するかを算出し、算出された位置における変形前の画像における画素値を変形後の画像の画素値とすることにより行う。
例えば、図16において、変形後の三角形領域s’t’u’の画像中の注目画素p’の位置は、変形前の三角形領域stuの画像中の位置pに相当するものとする。位置pの算出は、以下のように行う。まず、注目画素p’の位置を、下記の式(1)のようにベクトルs’t’とベクトルs’u’との和で表現するための係数m1およびm2を算出する。
Figure 2009110048
次に、算出された係数m1およびm2を用いて、下記の式(2)により、変形前の三角形領域stuにおけるベクトルstとベクトルsuとの和を算出することにより、位置pが求まる。
Figure 2009110048
変形前の三角形領域stuにおける位置pが、変形前の画像の画素中心位置に一致した場合には、当該画素の画素値が変形後の画像の画素値とされる。一方、変形前の三角形領域stuにおける位置pが、変形前の画像の画素中心位置からはずれた位置となった場合には、位置pの周囲の画素の画素値を用いたバイキュービック等の補間演算により、位置pにおける画素値を算出し、算出された画素値が変形後の画像の画素値とされる。
変形後の三角形領域s’t’u’の画像中の各画素について上述のように画素値を算出することにより、三角形領域stuの画像から三角形領域s’t’u’の画像への画像変形処理を行うことができる。分割領域変形部260は、図12に示した変形領域TAを構成する各小領域について、上述したように三角形領域を定義して変形処理を行い、変形領域TAにおける画像変形処理を行う。
ここで、本実施例の顔形状補正の態様についてより詳細に説明する。図17は、本実施例における顔形状補正の態様を示す説明図である。本実施例では、上述したように、顔の形状をスリムにする顔形状補正が行われる。図17には、変形領域TAを構成する各小領域の変形態様のイメージを矢印により示している。
図17に示すように、本実施例の顔形状補正では、基準線RLと平行な方向(V方向)に関し、水平分割線Lh1上に配置された分割点D(D11,D21,D31,D41)の位置は上方に移動される一方、水平分割線Lh2上に配置された分割点D(D12,D22,D32,D42)の位置は移動されない(図13参照)。従って、水平分割線Lh1と水平分割線Lh2との間に位置する画像は、V方向に関して縮小される。上述したように、水平分割線Lh1は顎の画像より下方に配置され、水平分割線Lh2は目の画像のすぐ下付近に配置されるため、本実施例の顔形状補正では、顔の画像の内、顎から目の下にかけての部分の画像がV方向に縮小されることとなる。この結果、画像中の顎のラインは上方に移動する。
他方、基準線RLと直行する方向(H方向)に関しては、垂直分割線Lv1上に配置された分割点D(D11,D12)の位置は右方向に移動され、垂直分割線Lv4上に配置された分割点D(D41,D42)の位置は左方向に移動される(図13参照)。さらに、垂直分割線Lv2上に配置された2つの分割点Dの内、水平分割線Lh1上に配置された分割点D(D21)の位置は右方向に移動され、垂直分割線Lv3上に配置された2つの分割点Dの内、水平分割線Lh1上に配置された分割点D(D31)の位置は左方向に移動される(図13参照)。従って、垂直分割線Lv1より左側に位置する画像は、H方向に関して右側に拡大され、垂直分割線Lv4より右側に位置する画像は、左側に拡大される。また、垂直分割線Lv1と垂直分割線Lv2との間に位置する画像は、H方向に関して縮小または右側に移動され、垂直分割線Lv3と垂直分割線Lv4との間に位置する画像は、H方向に関して縮小または左側に移動される。さらに、垂直分割線Lv2と垂直分割線Lv3との間に位置する画像は、水平分割線Lh1の位置を中心にH方向に関して縮小される。
上述したように、垂直分割線Lv1およびLv4は、頬のラインの画像の外側に配置され、垂直分割線Lv2およびLv3は、目尻の画像の外側に配置される。そのため、本実施例の顔形状補正では、顔の画像の内、両目尻より外側の部分の画像が全体的にH方向に縮小される。特に顎付近において縮小率が高くなる。この結果、画像中の顔の形状は、全体的に幅方向に細くなる。
上述したH方向およびV方向の変形態様を総合すると、本実施例の顔形状補正により、対象画像TI中の顔の形状がスリムになる。なお、顔の形状がスリムになるとは、いわゆる「小顔」になると表現することもできる。
なお、図17に示す分割点D22,D32,D33,D23を頂点とする小領域(ハッチングを付した領域)は、上述した水平分割線Lh2や垂直分割線Lv2およびLv3の配置方法によると、両目の画像を含む領域となる。図13に示すように、分割点D22およびD32はH方向にもV方向にも移動されないため、この両目の画像を含む小領域は変形されない。このように本実施例では、両目の画像を含む小領域については変形しないこととし、顔形状補正後の画像がより自然で好ましいものとなるようにしている。
B.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
B1.変形例1:
上記実施例では、1人の人物の画像を含む対象画像TIを例に用いて説明したが、対象画像TIに複数の人物の画像が含まれている場合には、図2のステップS200において複数の顔領域FA(検出顔領域FAd)が検出され得る。複数の顔領域FAが検出された場合には、各顔領域FAについて、器官領域の検出(図2のステップS400)や、決定顔領域FAsの設定(同ステップS600および610)、変形処理(同ステップS700)が行われるとしてもよい。あるいは、自動的に、またはユーザの指定に従い、選択された顔領域FAについてのみ、上記の処理が行われるとしてもよい。
B2.変形例2:
上記実施例では、検出顔領域FAdを対象として器官検出が行われているが、必ずしも器官検出を行う範囲が検出顔領域FAdに限られる必要はなく、例えば、対象画像TI全体を対象として器官検出が行われるとしてもよい。ただし、検出顔領域FAdを対象として器官検出を行えば、処理の高速化を図ることができる。
B3.変形例3:
上記実施例では、顔領域FA(検出顔領域FAd)の検出が行われているが(図2のステップS200)、必ずしも顔領域FAの検出を行う必要はない。顔領域FAの検出が行われない場合であっても、対象画像TIの所定の範囲(例えば全体)を対象として器官領域の検出を行い、検出された器官領域に基づき、決定顔領域FAsを設定することが可能である。
B4.変形例4:
上記実施例では、検出された各器官領域について設定される信頼度指標としてマッチ回数が用いられているが、信頼度指標として他の指標(例えばテンプレートとのマッチ率)が用いられるとしてもよい。また、器官領域の検出の際に(図2のステップS400)、必ずしも信頼度指標が設定される必要はない。器官領域について信頼度指標が設定されない場合には、器官領域の検出に成功したか否かを判定する際に(図2のステップS500)、信頼度指標は用いられない。ただし、器官領域について信頼度指標が設定され、信頼度指標の値が所定の閾値より大きい器官領域のみに基づき決定顔領域FAsが設定されるとした場合には、決定顔領域FAsの設定精度の低下を抑制することができる。
B5.変形例5:
上記実施例では、顔の器官として、右目と左目と口とが設定されており、器官領域として、右目領域EA(r)と左目領域EA(l)と口領域MAとの検出が行われるが、顔の器官として顔のどの器官を設定するかは変更可能である。例えば、顔の器官として、右目と左目のみが設定され、器官領域として、右目領域EA(r)と左目領域EA(l)との検出が行われるとしてもよい。この場合には、顔領域FA(決定顔領域FAs)の左右辺の長さ(すなわち顔領域FAの高さ)を設定する際に(図7参照)、距離Hrではなく距離Wrに所定の係数を乗じて長さを設定すればよい。また、顔の器官として、右目と左目と口とのいずれか1つのみが設定されるとしてもよい。この場合にも、検出される1つの器官領域と顔領域FA(決定顔領域FAs)との間の傾き、大きさ、位置に関する関係を予め定めておけば、器官領域に基づき顔領域FA(決定顔領域FAs)を設定することが可能である。また、顔の器官として、右目と左目と口とに加えて、または右目と左目と口とに代わり、顔のその他の器官(例えば鼻や眉)が設定され、器官領域としてこのような器官の画像を含む領域が検出されるとしてもよい。
B6.変形例6:
上記実施例における決定顔領域FAsの傾き、大きさ、位置の特定方法(図6から図8参照)は、あくまで一例であり、決定顔領域FAsの傾き、大きさ、位置を他の方法を用いて特定してもよい。例えば、決定顔領域FAsの傾きを、直線CL(図6)の傾きとは異なる部分の傾き(例えば器官領域自体の傾き)に基づき特定するとしてもよい。また、決定顔領域FAsの大きさを、距離Wrや距離Hr(図7)の大きさとは異なる部分の大きさ(例えば器官領域自体の大きさ)に基づき特定するとしてもよい。また、決定顔領域FAsの位置を、中点BP(図8)とは異なる点(例えば器官領域の頂点)の位置を基準として特定するとしてもよい。
B7.変形例7:
上記実施例では、器官領域の検出に成功したと判定される条件として、右目領域EA(r)と左目領域EA(l)と口領域MAとの3つの器官領域がすべて検出されることが課せられているが、必ずしもこのような条件が課せられる必要はない。例えば、少なくとも右目領域EA(r)と左目領域EA(l)との2つの器官領域が検出されれば、器官領域の検出に成功したと判定されるとしてもよい。この場合には、右目領域EA(r)および左目領域EA(l)に基づき顔領域FA(決定顔領域FAs)を設定可能なように、右目領域EA(r)および左目領域EA(l)と決定顔領域FAsとの傾き、大きさ、位置に関する関係を予め定めておけばよい。このように、検出に成功した器官領域に応じて決定顔領域FAsの設定方法を変更させてもよい。
また、上記実施例では、器官領域の検出に成功したと判定される条件として、すべての器官領域について信頼度指標の表す確からしさが所定の閾値より大きいことが課せられているが、必ずしもこのような条件が課せられる必要はない。信頼度指標が閾値より小さい器官領域があった場合であっても器官領域の検出に成功したと判定し、信頼度指標が閾値より大きい器官領域のみを用いて決定顔領域FAsを設定するとしてもよい。
B8.変形例8:
上記実施例では、決定顔領域FAsの設定の際に(図2のステップS600)、器官領域に基づき特定された傾きと大きさと位置とを有する領域を決定顔領域FAsとして設定しているが、器官領域に基づき決定顔領域FAsの傾きと大きさと位置とのいずれか1つまたは2つのみが特定されるとしてもよい。この場合には、特定されなかった決定顔領域FAsの傾き、大きさ、位置については、検出顔領域FAdの傾き、大きさ、位置の値が採用されるとしてもよいし、所定の値が採用されるとしてもよい。
B9.変形例9:
上記実施例では、顔領域FAおよび器官領域は矩形の領域であるが、顔領域FAおよび器官領域は矩形以外の形状の領域であってもよい。
B10.変形例10:
上記実施例では、画像処理装置としてのプリンタ100による顔形状補正印刷処理(図2)を説明したが、処理の一部(例えば図2のステップS100からS700まで)がパーソナルコンピュータにより実行されるものとしてもよい。また、プリンタ100はインクジェットプリンタに限らず、他の方式のプリンタ、例えばレーザプリンタや昇華型プリンタであるとしてもよい。また、本発明は、顔領域FAの設定のための画像処理一般に適用可能であり、例えば、パーソナルコンピュータによる顔領域FA(決定顔領域FAs)の設定のみが行われる処理にも適用可能である。
B11.変形例11:
上記実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。
また、本発明の機能の一部または全部がソフトウェアで実現される場合には、そのソフトウェア(コンピュータプログラム)は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納された形で提供することができる。この発明において、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスクやCD−ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコンピュータ内の内部記憶装置や、ハードディスク等のコンピュータに固定されている外部記憶装置も含んでいる。
本発明の実施例における画像処理装置としてのプリンタ100の構成を概略的に示す説明図である。 顔形状補正印刷処理の流れを示すフローチャートである。 対象画像TIの設定のためのユーザインターフェースの一例を示す説明図である。 検出顔領域FAdの検出結果の一例を示す説明図である。 器官領域の検出結果の一例を示す説明図である。 決定顔領域FAsの設定方法を示す説明図である。 決定顔領域FAsの設定方法を示す説明図である。 決定顔領域FAsの設定方法を示す説明図である。 対象画像TIにおける決定顔領域FAsを示す説明図である。 変形処理の流れを示すフローチャートである。 変形領域TAの設定方法の一例を示す説明図である。 変形領域TAの小領域への分割方法の一例を示す説明図である。 分割点移動テーブル420の内容の一例を示す説明図である。 分割点移動テーブル420に従った分割点Dの位置の移動の一例を示す説明図である。 分割領域変形部260による画像の変形処理方法の概念を示す説明図である。 三角形領域における画像の変形処理方法の概念を示す説明図である。 本実施例における顔形状補正の態様を示す説明図である。
符号の説明
100…プリンタ
110…CPU
120…内部メモリ
140…操作部
150…表示部
160…プリンタエンジン
170…カードインターフェース
172…カードスロット
200…顔形状補正印刷部
210…顔領域設定部
212…顔領域検出部
220…器官領域検出部
222…信頼度設定部
240…変形領域設定部
250…変形領域分割部
260…分割領域変形部
310…表示処理部
320…印刷処理部
410…分割点配置パターンテーブル
420…分割点移動テーブル

Claims (11)

  1. 画像処理装置であって、
    対象画像における顔の器官の画像を含む領域を器官領域として検出する器官領域検出部と、
    検出された前記器官領域に基づき、前記対象画像における顔の画像を含む顔領域を設定する顔領域設定部と、を備える、画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置であって、
    前記顔領域設定部は、前記器官領域との間の所定の関係に基づき前記顔領域の傾きと大きさと位置との少なくとも1つを特定し、前記特定された傾きと大きさと位置との少なくとも1つを有する領域を、前記顔領域として設定する、画像処理装置。
  3. 請求項2に記載の画像処理装置であって、
    前記顔領域設定部は、
    前記対象画像における顔の画像を含む領域を検出顔領域として検出する顔領域検出部を含み、
    前記顔領域設定部は、前記検出顔領域の傾きと大きさと位置との少なくとも1つを前記特定された傾きと大きさと位置との少なくとも1つに一致させた領域を、前記顔領域として設定する、画像処理装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の画像処理装置であって、
    前記器官領域検出部は、少なくとも、前記顔の器官としての右目の画像を含む右目領域と前記顔の器官としての左目の画像を含む左目領域とを、前記器官領域として検出する、画像処理装置。
  5. 請求項4に記載の画像処理装置であって、
    前記所定の関係は、前記右目領域内の所定の位置と前記左目領域内の所定の位置との関係に基づき、前記顔領域の傾きと大きさと位置との少なくとも1つを特定する関係である、画像処理装置。
  6. 請求項4に記載の画像処理装置であって、
    前記器官領域検出部は、前記顔の器官としての口の画像を含む口領域を、前記器官領域として検出する、画像処理装置。
  7. 請求項6に記載の画像処理装置であって、
    前記所定の関係は、前記右目領域内の所定の位置と前記左目領域内の所定の位置と前記口領域内の所定の位置との関係に基づき、前記顔領域の傾きと大きさと位置との少なくとも1つを特定する関係である、画像処理装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の画像処理装置であって、
    前記器官領域検出部は、検出された前記器官領域について、顔の器官の画像を含む領域であることの確からしさを表す信頼度指標を設定する信頼度設定部を含み、
    前記顔領域設定部は、検出された前記器官領域の内、前記信頼度指標の値が所定の閾値より大きい前記器官領域のみに基づき、前記顔領域を設定する、画像処理装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の画像処理装置であって、さらに、
    前記顔領域に基づき変形領域を設定する変形領域設定部と、
    前記変形領域内の画像を変形する変形処理部と、を備える、画像処理装置。
  10. 画像処理方法であって、
    (a)対象画像における顔の器官の画像を含む領域を器官領域として検出する工程と、
    (b)検出された前記器官領域に基づき、前記対象画像における顔の画像を含む顔領域を設定する工程と、を備える、画像処理方法。
  11. 画像処理のためのコンピュータプログラムであって、
    対象画像における顔の器官の画像を含む領域を器官領域として検出する器官領域検出機能と、
    検出された前記器官領域に基づき、前記対象画像における顔の画像を含む顔領域を設定する顔領域設定機能と、を、コンピュータに実現させる、コンピュータプログラム。
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