JP2009253323A - 画像処理装置及び画像処理方法、並びにプログラム - Google Patents

画像処理装置及び画像処理方法、並びにプログラム Download PDF

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JP2009253323A JP2008094746A JP2008094746A JP2009253323A JP 2009253323 A JP2009253323 A JP 2009253323A JP 2008094746 A JP2008094746 A JP 2008094746A JP 2008094746 A JP2008094746 A JP 2008094746A JP 2009253323 A JP2009253323 A JP 2009253323A
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雅也 碓井
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Abstract

【課題】容易に、かつ効果的に画像変形を実現することを可能とする。
【解決手段】処理の対象となる対象画像の変形を行うプリンタ1である。顔形状特徴検出
部22は、対象画像上の顔の画像の形状特徴を検出する。補正部23は、顔形状特徴検出
部22により検出された形状特徴に応じて、顔の画像の少なくとも一部を変形する。出力
制御部24は、変形処理が施された対象画像の画像データから表示データ又は印刷データ
を生成し、表示データを表示部に供給して表示させたり、印刷データをプリンタエンジン
に供給して、その印刷データに基づく画像の印刷を実行させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像処理装置及び画像処理方法、並びにプログラムに関する。特に、画像を
変形する画像処理装置及び画像処理方法、並びにプログラムに関する。
表示又は印刷したときに、人物の像の見栄えがよくなるように、人物の画像が含まれる
デジタル画像を対象に画像変形を行う画像処理技術が開発されている(例えば特許文献1
)。特許文献1では、指定された不動点間の輪郭が、予め設定された修正限界を超えない
範囲で画像変形が行われる。
特開2001−209817
しかしながら、この従来の画像変形処理では、不動点や変形させる輪郭位置をユーザが
指定しなければならず、画像変形を行うのに手間がかかる。また修正限界は、予め決めら
れたものであるので、実際の画像の形態に応じて効果的に顔の画像を変形させることがで
きないことがある。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、容易に、かつ効果的に画像変
形を行うことができるようにするものである。
本発明の画像処理装置は、処理の対象となる対象画像の変形を行う画像処理装置であっ
て、対象画像における顔の画像の形状特徴を検出する顔形状特徴検出手段と、顔形状特徴
検出手段により検出された形状特徴に応じて、顔の画像の少なくとも一部を変形する補正
手段とを備える。
顔形状特徴検出手段に、対象画像における顔の画像を含む顔領域の形状特徴を、顔の画
像の形状特徴として検出させ、補正手段には、顔形状特徴検出手段により検出された形状
特徴に対応する、変形領域を設定する変形領域設定手段と、変形領域内の所定の位置に複
数の分割点を配置し、分割点同士を結ぶ直線を用いて変形領域を複数の小領域に分割する
変形領域分割手段と、少なくとも1つの分割点の位置を移動して小領域を変形することに
より変形領域内の画像の変形を行う変形処理手段とを設けることができる。
顔領域の形状特徴は、顔領域のアスペクト比であり、変形領域設定手段は、顔領域を、
アスペクト比に基づいて拡大した領域を、変形領域として設定するようにすることができ
る。
顔形状特徴検出手段に、対象画像における顔の画像を含む顔領域の形状特徴を、顔の画
像の形状特徴として検出させ、補正手段には、対象画像の少なくとも一部の領域を変形領
域として設定する変形領域設定手段と、変形領域内の所定の位置に複数の分割点を配置し
、分割点同士を結ぶ直線を用いて変形領域を複数の小領域に分割する変形領域分割手段と
、少なくとも1つの分割点の位置を、顔形状特徴検出手段により検出された形状特徴に対
応する移動量だけ移動して小領域を変形することにより変形領域内の画像の変形を行う変
形処理手段とを設けることができる。
顔領域の形状特徴は、顔領域のアスペクト比であり、変形処理手段は、少なくとも1つ
の分割点の位置を、アスペクト比に対応する移動量だけ移動して小領域を変形することに
より変形領域内の画像の変形を行うことができる。
本発明の画像処理方法、又はプログラムは、処理の対象となる対象画像の変形を行う画
像処理装置の画像処理方法であって、又は処理の対象となる対象画像の変形を行う画像処
理をコンピュータに実現させるプログラムであって、対象画像における顔の画像の形状特
徴を検出する顔形状特徴検出ステップと、顔形状特徴検出ステップにより検出された形状
特徴に応じて、顔の画像の少なくとも一部を変形する補正ステップとを含む。
本発明の画像処理装置、画像処理方法、又はプログラムにおいては、処理の対象となる
対象画像の変形を行う画像処理装置の画像処理方法であって、又は処理の対象となる対象
画像の変形を行う画像処理をコンピュータに実現させるプログラムであって、対象画像に
おける顔の画像の形状特徴が検出され、検出された形状特徴に応じて、顔の画像の少なく
とも一部が変形される。
本発明によれば、容易に、かつ効果的に画像変形を行うことができる。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明を適用したプリンタ1のハードウェアの構成例を示すブロック図である
。このプリンタ1は、メモリカード18等から取得した画像データに基づき画像を印刷す
る、いわゆるダイレクトプリントに対応したカラーインクジェットプリンタである。なお
カラー印刷だけでなく、モノクロ印刷についても、本発明を適用することができる。
プリンタ1は、CPU11、内部メモリ12、操作部13、表示部14、プリンタエン
ジン15、及びカードインターフェース(カードI/F)16を備えている。
CPU(central processing unit)11は、各部を制御して、内部メモリ12に格納
されているプログラムに応じて各種の処理を実行する。
例えばCPU11は、人物の顔が写った画像の形状上の特徴(例えば、画像における顔
の縦横比)を検出し、その形状特徴に基づいて、画像中の顔の少なくとも一部(例えば顔
の輪郭形状)を変形させる処理(以下、顔形状補正処理Z1と称する)を実行する。この
顔形状補正処理Z1では、詳細は後述するが、幅が広い顔は、ほっそりと見えるようにな
り、細長い顔は、丸みを持ってみえるように補正される。
内部メモリ12は、CPU11が実行する各種プログラムや各種データを格納している
ROM(Read Only Memory)、及びCPU11が実行対象とするプログラムやデータを一
時的に格納するRAM(Random Access Memory)によって構成されている。
操作部13は、ボタンやタッチパネルの1つ又は複数より構成され、ユーザによる操作
内容をCPU11に通知する。
表示部14は、例えば液晶ディスプレイより構成され、CPU11から供給されたデー
タに対応する画像を表示する。
プリンタエンジン15は、CPU11から供給された印刷データに基づき印刷を行う印
刷機構である。
カードインターフェース(I/F)16は、カードスロット17に挿入されたメモリカ
ード18との間でデータのやり取りを行うためのインターフェースである。なお、この例
では、メモリカード18にRGBデータとしての画像データが格納されており、プリンタ
1は、カードインターフェース16を介してメモリカード18に格納された画像データの
取得を行う。
プリンタ1の各構成要素は、バス19を介して互いに接続されている。
なおプリンタ1は、さらに、他の機器(例えばデジタルスチルカメラ)とのデータ通信
を行うためのインターフェースを備えているとしてもよい。
図2は、顔形状補正処理Z1を実行するためのプリンタ1の機能的構成例を示すブロッ
ク図である。この機能は、CPU11が内部メモリ12に記憶されている所定のプログラ
ムを実行することより実現される。
顔領域検出部21は、例えばメモリカード18から読み出されてプリンタ1に入力され
た、顔形状補正処理Z1の対象となる画像(以下、対象画像TIと称する)を解析し、対
象画像TI上の人物の顔部分が写っている顔の画像を含む領域(以下、顔領域FAと称す
る)を検出する。
顔形状特徴検出手段としての顔形状特徴検出部22は、検出された顔領域FAに基づい
て、画像上の顔の画像の形状特徴を検出する。この例の場合、後述するように、顔の画像
の幅方向の長さ(以下、横辺と称する)とその高さ方向の長さ(以下、縦辺と称する)と
の比(=縦辺/横辺又は横辺/縦辺)(以下、適宜、アスペクト比と称する)が、顔形状
の特徴として検出される。
補正手段としての補正部23は、検出された顔形状の特徴に基づいて、画像上の顔の所
定の部分の形状(例えば、顔の輪郭の一部)を変形させる。
補正部23は、変形領域設定手段としての変形領域設定部31、変形領域分割手段とし
ての変形領域分割部32、及び変形処理手段としての変形処理部33から構成されている
。補正部23のこれらの構成要素については、顔形状補正処理Z1の説明と合わせて後述
する。
出力制御部24は、顔形状補正処理Z1が施された対象画像TIの画像データから表示
データ又は印刷データを生成し、表示データを表示部14に供給して表示させたり、印刷
データをプリンタエンジン15に供給して、その印刷データに基づく画像の印刷を実行さ
せる。
図3は、顔形状補正処理Z1の流れを示すフローチャートである。このフローチャート
を参照して、顔形状補正処理Z1について説明する。
ステップS1において、顔領域検出部21は、顔形状補正処理Z1の対象となる対象画
像TIにおける顔部分が写っている顔の画像を含む顔領域FAの検出を行う。
具体的には、顔領域検出部21は、対象画像TIを解析して顔の画像を含むと想定され
る矩形の領域を顔領域FAとして抽出する。この顔領域FAの検出は、例えば人物の目、
鼻、及び口等の基本的な形状を表すテンプレートを利用したパターンマッチングによる方
法(特開2006−279460号公報参照)といった公知の検出方法を用いて実行する
ことができる。
図4は、顔領域FAの検出結果の例を示す図である。図4の例では、対象画像TI上の
目、鼻、及び口等の画像を含む矩形の領域が顔領域FAとして検出される。顔領域FAは
、例えば顔領域FAの4つの頂点の座標により特定される。
次にステップS2において、顔形状特徴検出部22は、ステップS1で検出された顔領
域FAに基づいて、画像上の顔の画像の横辺と縦辺を、画像上の顔の形状特徴として算出
する。
図5は、画像上の顔の横辺と縦辺の例を示す図である。図5の例の場合、顔の画像上の
左目と右目の距離Tw、及び目から口までの距離Thが、顔の横辺と縦辺としてそれぞれ
算出される。
図6は、距離Twと距離Thの算出例を示す図である。ここで、図6を参照して、距離
Twと距離Thの算出方法について説明する。
初めに、ステップS1で検出された顔領域FAが解析され、右目、左目、口の画像を含
むと想定される3つの矩形領域が、それぞれ右目領域EA(r)、左目領域EA(l)、
及び口領域MA(以下、個々に区別しない場合、器官領域と称する)として検出される。
この器官領域の検出は、顔領域FAの検出と同様に、例えばテンプレートを利用したパタ
ーンマッチングによる方法といった公知の検出方法を用いて実行される。なお器官領域は
、例えば各器官領域の4つの頂点の座標により特定される。
次に、右目領域EA(r)、左目領域EA(l)、及び口領域MAそれぞれの中心点C
e(r)、中心点Ce(l)、及び中心点Cmが検出される。即ち中心点Ce(r)、中
心点Ce(l)、及び中心点Cmの座標がそれぞれ特定される。
そして右目領域EA(r)の中心点Ce(r)と左目領域EA(l)の中心点Ce(l
)の座標から、中心点Ce(r)と中心点Ce(l)の距離が距離Twとして算出される
。また中心点Ce(r)と中心点Ce(l)の中心点BPと口領域MAの中心点Cmとの
距離が距離Thとして算出される。
このようにして画像上の顔の横辺としての距離Twと、縦辺としての距離Thがそれぞ
れ算出される。
次にステップS3において(図3)、補正部23は、検出された顔の横辺と縦辺とに基
づくアスペクト比に基づいて、顔の形状を変形させる処理(以下、顔形状変形処理Z2と
称する)を行う。
図7は、この顔形状変形処理Z2の流れを示すフローチャートである。このフローチャ
ートを参照して、顔形状変形処理Z2について説明する。
ステップS11において、補正部23(の変形領域設定部31)は、図3のステップS
2で算出された横辺及び縦辺に基づくアスペクト比に基づいて、対象画像TI上の領域で
あって顔形状変形処理Z2の対象となる領域(以下、変形領域TAと称する)を設定する
図8は、変形領域TAの設定例を示す図である。図8の例では、顔領域FAを、上方向
に[係数k1×(縦辺/横辺)(以下、アスペクト比P1と称する)×顔領域FAの高さ
方向の長さHf]だけ、下方向に[係数k2×アスペクト比P1×Hf]だけ、それぞれ
伸ばすと共に、左右にそれぞれ、[係数k3×(横辺/縦辺)(以下、アスペクト比P2
と称する)×顔領域FAの幅方向の長さWf]だけ伸ばした領域が、変形領域TAとして
設定される。
図8の例では、変形領域TAは、高さ方向に関しては、概ね顎から額までの画像を含み
、幅方向に関しては、左右の頬の画像を含むような領域として設定される。すなわち、図
8の例では、変形領域TAが概ねそのような範囲の画像を含む領域となるように、顔領域
FAの大きさとの関係に基づき、上述の係数k1,k2,k3が予め設定されている。
次にステップS12において、補正部23(の変形領域分割部32)は、変形領域TA
を複数の小領域に分割する。
ここで変形領域TAの分割の方法について説明する。
図9は、変形領域TAの分割の例を示す図である。変形領域分割部32は、変形領域T
Aを分割するための点(以下、分割点Dと称する)を、変形領域TAに複数配置し、分割
点Dを結ぶ直線を用いて、変形領域TAを複数の小領域に分割する。
分割点Dは、変形領域TAの幅方向の上側の輪郭線(即ち上辺)又は下側の輪郭線(即
ち下辺)と並行な直線であって変形領域TAを水平方向に分割する直線(以下、水平分割
線Lhと称する)と、変形領域TAの高さ方向の左側の輪郭線(即ち左辺)又は右側の輪
郭線(即ち右辺)と並行する直線であって変形領域TAを垂直方向に分割する直線(以下
、垂直分割線Lvと称する)との交点、並びに水平分割線Lh及び垂直分割線Lvと変形
領域TAの外枠との交点とに配置される。
図9の例の場合、2本の水平分割線Lhと、4本の垂直分割線Lvとが設定される。2
本の水平分割線Lhを、変形領域TAの下方から順に、Lh1,Lh2と呼ぶ。また、4
本の垂直分割線Lvを、変形領域TAの左から順に、Lv1,Lv2,Lv3,Lv4と
呼ぶ。
垂直分割線Lv1は、変形領域TAの左辺との間隔が、係数k11×Wf(顔領域FAの
幅方向の長さ)となるように、垂直分割線Lv2は、変形領域TAの左辺との間隔が、係
数k12×Wfとなるように、それぞれ設定される。また垂直分割線Lv3は、変形領域T
Aの右辺との間隔が、係数k12×Wfとなるように、垂直分割線Lv4は、変形領域TA
の右辺との間隔が、係数k11×Wfとなるように、それぞれ設定される。
また水平分割線Lh1は、変形領域TAの下辺との間隔が、係数k21×Hf(顔領域F
Aの高さ方向の長さ)となるように、水平分割線Lh2は、変形領域TAの上辺との間隔
が、係数k22×Hfとなるように、それぞれ設定される。
図9の例では、水平分割線Lh1は、変形領域TAにおいて、顎の画像より下方に配置
され、水平分割線Lh2は、目の画像のすぐ下付近に配置される。また、垂直分割線Lv
1及びLv4は、頬のラインの画像の外側に配置され、垂直分割線Lv2及びLv3は、
目尻の画像の外側に配置される。
即ち図9の例では、水平分割線Lh及び垂直分割線Lvが概ねそのような位置に配置さ
れるように、顔領域FAの大きさとの関係に基づき、上述の係数k11,k12,k21
,k22が予め設定されている。
このように設定された水平分割線Lhと垂直分割線Lvとの交点、並びに水平分割線L
h及び垂直分割線Lvと変形領域TAの外枠との交点に、分割点Dが配置される。図9に
示すように、水平分割線Lhi(i=1又は2)上に位置する分割点Dを、左から順に、
D0i,D1i,D2i,D3i,D4i,D5iと呼ぶものとする。例えば、水平分割
線Lh1上に位置する分割点Dは、D01,D11,D21,D31,D41,D51と
呼ばれる。同様に、垂直分割線Lvj(j=1,2,3,4のいずれか)上に位置する分
割点Dを、下から順に、Dj0,Dj1,Dj2,Dj3と呼ぶものとする。例えば、垂
直分割線Lv1上に位置する分割点Dは、D10,D11,D12,D13と呼ばれる。
このように分割点Dが配置されると、配置された分割点Dを結ぶ直線(すなわち水平分
割線Lh及び垂直分割線Lv)により、変形領域TAが複数の小領域に分割される。図9
の例では、変形領域TAが15個の矩形の小領域に分割される。
次にステップS13において、補正部23(の変形処理部33)は、変形領域TAを対
象とした画像の変形処理を行う。変形処理部33による変形処理は、変形領域TA内に配
置された分割点Dの位置を移動して、その移動に応じて小領域の画像を変形することによ
り行われる。
図10は、各分割点Dの位置の移動態様(移動方向及び移動距離)を示す分割点移動テ
ーブルTAの例を示す図である。分割点移動テーブルTAは、予め定められて内部メモリ
12に記憶されている。
変形処理部33は、この分割点移動テーブルTAに示されている移動方向及び移動距離
で、分割点Dの位置を移動する。
図10に示す分割点移動テーブルTAでは、各分割点Dについて、変形領域TAの上辺
及び下辺と平行(又は左辺及び右辺と直行する方向)(以下、H方向と称する)、並び変
形領域TAの上辺及び下辺と直行(又は左辺及び右辺と平行する方向(以下、V方向と称
する)に沿った移動量が示されている。移動量の単位は、対象画像TIの画素ピッチPP
である。また、H方向については、向かって右側への移動量が正の値として表され、向か
って左側への移動量が負の値として表される。またV方向については、上方への移動量が
正の値として表され、下方への移動量が負の値として表される。
例えば、分割点D11は、H方向に沿って右側に画素ピッチPPの7倍の距離だけ移動
され、V方向に沿って上方に画素ピッチPPの14倍の距離だけ移動される。また、例え
ば分割点D22は、H方向及びV方向共に移動量がゼロであるため、移動されない。
図11は、図10に示す分割点移動テーブルTAに従った分割点Dの位置の移動例を示
す図である。図11では、移動前の分割点Dは白丸で、移動後の分割点Dや位置の移動の
無い分割点Dは黒丸で示されている。また、移動後の分割点Dは分割点D’と呼ばれるも
のとする。例えば分割点D11の位置は、図11において右上方向に移動され、分割点D
’11となる。
なお、図11の例では、H方向の中心に対して対称な位置関係にある2つの分割点Dの
組み合わせ(例えば分割点D11とD41との組み合わせ)のすべてが、分割点Dの移動
後も、対称な位置関係を維持するように、移動態様が定められている。
また、図11の例では、変形領域TAの内外の画像間の境界が不自然とならないように
、変形領域TAの外枠上に位置する分割点D(例えば分割点D10等)の位置は移動され
ないものとしている。従って、図10に示した分割点移動テーブルTAには、変形領域T
Aの外枠上に位置する分割点Dについての移動態様は定義されていない。しかしながら、
外枠上の分割点Dについて移動態様を定義するようにしてもよい。また逆に、図10に示
した分割点Dより少ない数の分割点Dを対象とするようにしてもよい。
分割点Dが移動されると、変形領域TAを構成する各小領域について、分割点Dの位置
移動前の状態における小領域の画像が、分割点Dの位置移動により新たに定義された小領
域の画像となるように変形される。例えば、図11において、分割点D11,D21,D
22,D12を頂点とする小領域(ハッチングを付して示す小領域)の画像は、分割点D
’11,D’21,D22,D’12を頂点とする小領域の画像に変形される。
図12は、小領域の画像の変形処理の概念を示す図である。図12では、分割点Dが黒
丸で示されている。また図12では、説明を簡略化するために、4つの小領域について、
左側に分割点Dの位置移動前の状態が、右側に分割点Dの位置移動後の状態が、それぞれ
示されている。
図12の例では、中央の分割点Daが分割点Da’の位置に移動され、その他の分割点
Dの位置は移動されない。これにより、例えば、分割点Dの移動前の分割点Da,Db,
Dc,Ddを頂点とする矩形の小領域(以下「変形前注目小領域BSA」とも呼ぶ)の画
像は、分割点Da’,Db,Dc,Ddを頂点とする矩形の小領域(以下「変形後注目小
領域ASA」とも呼ぶ)の画像に変形される。
この場合、矩形の小領域が小領域の重心CGを用いて4つの三角形領域に分割され、三
角形領域単位で画像の変形処理が行われる。図12の例では、変形前注目小領域BSAが
、変形前注目小領域BSAの重心CGを頂点の1つとする4つの三角形領域に分割される
。同様に、変形後注目小領域ASAが、変形後注目小領域ASAの重心CG’を頂点の1
つとする4つの三角形領域に分割される。そして、分割点Daの移動前後のそれぞれの状
態において対応する三角形領域毎に、画像の変形処理が行われる。例えば、変形前注目小
領域BSA中の分割点Da,Dd及び重心CGを頂点とする三角形領域の画像が、変形後
注目小領域ASA中の分割点Da’,Dd及び重心CG’を頂点とする三角形領域の画像
に変形される。
図13は、三角形領域の画像の変形方法の概念を示す図である。図13の例では、点s
,t,uを頂点とする三角形領域stuの画像が、点s’,t’,u’を頂点とする三角
形領域s’t’u’の画像に変形される。この画像の変形は、変形後の三角形領域s’t
’u’の画像中のある画素の位置が、変形前の三角形領域stuの画像中のどの位置に相
当するかが算出され、算出された位置における変形前の画像における画素値を変形後の画
像の画素値とすることにより行われる。
例えば、図13において、変形後の三角形領域s’t’u’の画像中の注目画素p’の
位置は、変形前の三角形領域stuの画像中の位置pに相当するものとする。位置pの算
出は、以下のように行われる。まず、注目画素p’の位置を、下記の式(1)のようにベ
クトルs’t’とベクトルs’u’との和で表現するための係数m1及び係数m2が算出
される。
Figure 2009253323
次に、算出された係数m1及び係数m2を用いて、下記の式(2)により、変形前の三
角形領域stuにおけるベクトルstとベクトルsuとの和が算出され、位置pが求めら
れる。
Figure 2009253323
変形前の三角形領域stuにおける位置pが、変形前の画像の所定の画素の中心位置に
一致した場合には、当該画素の画素値が変形後の画像の画素値とされる。一方、計算によ
って得られた変形前の三角形領域stuにおける位置pが、変形前の画像の所定の画素の
中心位置からはずれた位置となった場合には、位置pの周囲の画素の画素値を用いたバイ
キュービック等の補間演算により、位置pにおける画素値が算出され、算出された画素値
が変形後の画像の位置p’の画素値とされる。
変形後の三角形領域s’t’u’の画像中の各画素について上述のように画素値を算出
することにより、三角形領域stuの画像から三角形領域s’t’u’の画像への画像変
形が行われる。
このようにして三角形領域の画像の変形が行われる。
即ち図11に示した変形領域TAを構成する各小領域において、小領域の重心を用いて
三角形領域が定義され、その三角形領域の画像が、上述したように変形されることで、変
形領域TAにおける画像変形が行われる。
図14は、図9の例において、図10に示す分割点移動テーブルTAに従った分割点D
の位置の移動を行った場合の顔の画像の変形の様子を示す図である。図中の矢印は、変形
領域TAを構成する各小領域の変形態様のイメージを表している。
図14の例では、V方向に関し、水平分割線Lh1上に配置された分割点D(D11,
D21,D31,D41)の位置は上方に移動される一方、水平分割線Lh2上に配置さ
れた分割点D(D12,D22,D32,D42)の位置は移動されない。従って、水平
分割線Lh1と水平分割線Lh2との間に位置する画像は、V方向に関して縮小される。
上述したように、水平分割線Lh1は顎の画像より下方に配置され、水平分割線Lh2
は目の画像のすぐ下付近に配置されるため、この変形処理では、顔の画像の内、顎から目
の下にかけての部分の画像がV方向に縮小されることとなる。この結果、画像中の顎のラ
インは上方に移動する。
他方、H方向に関しては、垂直分割線Lv1上に配置された分割点D(D11,D12
)の位置は右方向に移動され、垂直分割線Lv4上に配置された分割点D(D41,D4
2)の位置は左方向に移動される。さらに、垂直分割線Lv2上に配置された2つの分割
点Dの内、水平分割線Lh1上に配置された分割点D21の位置は右方向に移動され、垂
直分割線Lv3上に配置された2つの分割点Dの内、水平分割線Lh1上に配置された分
割点D31の位置は左方向に移動される。
従って、垂直分割線Lv1より左側に位置する画像は、H方向に関して右側に拡大され
、垂直分割線Lv4より右側に位置する画像は、左側に拡大される。また、垂直分割線L
v1と垂直分割線Lv2との間に位置する画像は、H方向に関して縮小又は右側に移動さ
れ、垂直分割線Lv3と垂直分割線Lv4との間に位置する画像は、H方向に関して縮小
又は左側に移動される。さらに、垂直分割線Lv2と垂直分割線Lv3との間に位置する
画像は、水平分割線Lh1の位置が最も両側から縮小され、水平分割線Lh1から離れる
に従い、その縮小程度が弱くなる。
上述したように、垂直分割線Lv1及びLv4は、頬のラインの画像の外側に配置され
、垂直分割線Lv2及びLv3は、目尻の画像の外側に配置される。そのため、この変形
処理では、顔の画像の内、両目尻より外側の部分の画像が全体的にH方向に縮小される。
特に顎付近において縮小率が高くなる。この結果、画像中の顔の形状は、全体的に幅方向
に細くなる。
上述したH方向及びV方向の変形態様を総合すると、この変形処理により、対象画像T
I中の顔の形状がシャープになる。なお、顔の形状がシャープになるとは、いわゆる「小
顔」になると表現することもできる。
なお、図14に示す分割点D22,D32,D33,D23を頂点とする小領域(ハッ
チングを付した領域)は、上述した水平分割線Lh2や垂直分割線Lv2及びLv3の配
置方法によると、両目の画像を含む領域となる。分割点D22及びD32はH方向にもV
方向にも移動されないため、この両目の画像を含む小領域は変形されない。このように図
14の例では、両目の画像を含む小領域については変形しないこととし、変形処理後の画
像がより自然で好ましいものとなるようにしている。
以上のようにして、変形領域TA内に配置された分割点Dの位置を移動することによる
、小領域の変形が行われる。
このように変形領域TA内の画像の変形が行われると、図7の顔形状変形処理Z2は終
了し、顔形状補正処理Z1の処理は、終了する(図3)。
以上のように、対象画像TI上に設定された変形領域TA内に複数の分割点Dが配置さ
れ、分割点D同士を結ぶ直線を用いて変形領域TAが複数の小領域に分割される。また、
分割点Dの位置が移動されて小領域が変形されることにより変形領域TA内の画像の変形
が行われる。このようにすることにより、本実施の形態によれば、配置された分割点Dを
移動するだけで画像変形を行うことができる。
また以上のように、画像上の顔形状の特徴に応じて変形領域TAを設定し、そこに配置
された分割点Dの移動によって小領域毎に画像変形するようにしたので、画像上の顔形状
の特徴に応じて、顔の形状を変形させることができる。即ち実際の顔の画像の形態に応じ
て効果的に顔の形状を変形させることができる。
図15は、画像上の顔形状の特徴に応じた画像変形の具体例を示す図である。
図15の上側には、図14に示した場合と同じ分割点Dの移動例が示されている。図1
5の下側には、顔領域FAの縦辺の長さが、図15の上側に示される顔領域FAのその長
さと同じであるが、横辺の長さが、図15の上側に示される顔領域FAのその長さより長
い(即ち顔の幅が広い)場合に配置された分割点Dの移動例が示されている。
なお図中、簡単のために、分割点Dの符号は省略されている。また図11における場合
と同様に、移動前の分割点Dは白丸で、移動後の分割点Dや位置の移動の無い分割点Dは
黒丸で示されている。後述する図16においても同様である。
変形領域TAは、上述したように顔領域FAを左右にそれぞれk3×アスペクト比P2
(=横辺/縦辺)×Wfだけ伸ばした領域となる。従って変形領域TAを設定するための
顔領域FAの幅方向の拡大率が、図15の上側の場合に比べ大きくなるので、図15の下
側における変形領域TAの幅方向の長さは、図15の上側における変形領域TAの幅方向
の長さより長くなる。
また変形領域TAは、上述したように顔領域FAを上方向にk1×アスペクト比P1(
=縦辺/横辺)×Hf、下方向にk2×アスペクト比P1×Hfだけ伸ばされた領域とな
る。従って変形領域TAを設定するための顔領域FAの高さ方向の拡大率が、図15の上
側の場合に比べ小さくなるので、図15の下側の変形領域TAの高さ方向の長さは、図1
5の上側の変形領域TAの高さ方向の長さより短くなる。
分割点Dは、このように顔領域FAのアスペクト比に応じて設定された変形領域TA上
に、顔領域FAの高さ方向又は幅方向の長さに合わせて設定される(図9)。
従って図15の下側における垂直分割線Lv1とLv2で挟まれる領域、垂直分割線L
v3とLv4で挟まれる領域、及び垂直分割線Lv2とLv3で挟まれる領域が、それぞ
れ、図15の上側の場合に比べ広くなるので、幅方向に縮小可能領域が広くなる。即ちよ
り幅方向が細くなるように変形可能となるので、幅の広い顔でも、ほっそりと見えるよう
になる。
なお図15の下側における水平分割線Lh1と水平分割線Lh2との間の領域が、図1
5の上側の場合に比べ狭くなるので、高さ方向に関して縮小される領域が、図15の上側
の場合に比べ狭くなる。即ち図15の上側の場合に比べ、顔画像が、高さ方向にあまり縮
小されなくなる。
図16は、画像上の顔の形状特徴に応じた画像変形の他の具体例を示す図である。
図16の左側には、図14に示した場合と同じ分割点Dの移動例が示されている。図1
6の右側には、顔領域FAの横辺の長さは、図16の左側に示される顔領域FAのその長
さと同じであるが、縦辺の長さが、図15の左側に示される顔領域FAのその長さより長
い(即ち面長の顔)の場合に配置された分割点Dの移動例が示されている。なお図中、簡
単のために、分割点Dの符号は省略されている。
変形領域TAは、上述したように顔領域FAを上方向にk1×アスペクト比P1(=縦
辺/横辺)×Hf、下方向にk2×アスペクト比P1×Hfだけ伸ばされた領域となる。
従って変形領域TAを設定するための顔領域FAの高さ方向の拡大率が、図16の左側の
場合に比べ大きくなるので、図16の右側の変形領域TAの高さ方向の長さは、図16の
左側の変形領域TAの高さ方向の長さより長くなる。
また変形領域TAは、上述したように顔領域FAを左右にそれぞれk3×アスペクト比
P2(=横辺/縦辺)×Wfだけ伸ばした領域となる。従って変形領域TAを設定するた
めの顔領域FAの幅方向の拡大率が、図16の左側の場合に比べ小さくなるので、図16
の右側における変形領域TAの幅方向の長さは、図16の左側における変形領域TAの幅
方向の長さより短くなる。
分割点Dは、このように顔領域FAのアスペクト比に応じて設定された変形領域TA上
に、顔領域FAの高さ方向又は幅方向の長さに合わせて設定される(図9)。
従って図16の右側における水平分割線Lh1と水平分割線Lh2との間の領域が、図
16の左側の場合に比べ広くなるので、高さ方向に関して縮小される領域が、図16の左
側の場合に比べ広くなる。即ち図16の左側の場合に比べ、より広い範囲が上方に変形可
能とされるので、面長の顔は、丸みを持ってみえるようにすることが可能となる。
なお図16の右側における垂直分割線Lv1とLv2で挟まれる領域、垂直分割線Lv
3とLv4で挟まれる領域、及び垂直分割線Lv2とLv3で挟まれる領域は、それぞれ
、図16の左側の場合に比べ狭くなるので、幅方向に縮小可能領域が狭くなる。即ち図1
6の左側の場合に比べ、顔画像が、幅方向にあまり縮小されなくなる。
このように、画像上の顔形状の特徴に応じて、顔の形状が変形される。
また以上のように、画像上の顔形状の特徴としての顔領域FAのアスペクト比に応じて
変形領域TAを設定し、そこに配置された分割点Dの移動によって小領域毎に画像を変形
するようにしたので、顔の画像の変形形態は、顔領域FAのアスペクト比のそれ自体によ
って決定される。
例えば顔形状の特徴に基づいて顔の画像を分類し、その分類に応じた例えば倍率で顔の
画像を変形することも可能である。しかしながらこの場合、例えば「やや面長の顔」と「
かなり面長の顔」が1つに分類されることもある。このように実際には顔形状の特徴が異
なる1つの顔の画像が同じ種類に分類されると、両者は結局同じ倍率で変形されてしまう
。また「やや面長の顔」と「かなり面長の顔」をそれぞれ別の種類に分類されるようにす
ることも可能であるが、そのためには、例えば分類処理に必要なパラメータを精度よく学
習する必要がある。
これに対して本発明によれば、「やや面長の顔」と「かなり面長の顔」のそれぞれのア
スペクト比によって決定される形態で変形処理をすることができるので、適切な変形処理
を行うことができる。またその種別処理に必要なパラメータを学習する必要がないので、
容易に変形処理を行うことができる。
また以上のように、顔の画像を含む顔領域FAを検出し、顔領域FAのアスペクト比に
よって決定される変形態様によって、顔の画像を変形することができるので、対象画像T
I上に、顔の画像が複数あれば、顔領域FAが複数検出され、検出されたそれぞれの顔領
域FAのアスペクト比に基づいて、それぞれの顔の画像を変形することができる。即ち、
対象画像TIに、例えば、幅が広い顔と面長の顔の画像が含まれている場合、両者のそれ
ぞれのアスペクト比によって両者をそれぞれ変形することができるので、それぞれの顔の
画像について、適切に画像変形を行うことができる。
例えば幅が広い顔や面長の顔のような、アスペクト比が異なる複数の顔の画像が含まれ
ている対象画像TIに対して、一律にほっそり見えるように顔の画像の変形がなされる場
合、面長の顔の画像は、さらに細長くなり、不自然なものとなってしまう。
なお以上においては、変形領域TAを形成するための顔領域FAの高さ方向の拡大率及
び幅方向の拡大率の両方において、アスペクト比に基づいて決定されていたが、いずれか
一方の拡大率だけがアスペクト比に基づいて決定されるようにすることもできる。
また以上においては、画像上の顔形状の特徴に応じて変形領域TAを設定し、そこに配
置された分割点Dの移動によって小領域毎に画像変形することにより、顔の画像が、画像
上の顔形状の特徴に応じて変形される。
これに対して、分割点Dを、アスペクト比に応じた移動距離だけ移動するようにして、
顔の画像が、画像上の顔形状の特徴に応じて変形されるようにすることもできる。
図17は、分割点Dを、アスペクト比に応じた移動距離だけ移動する場合に用いられる
分割点移動テーブルTAの内容の一例を示す図である。この分割点移動テーブルTAでは
、各移動距離は、アスペクト比に応じて決定される。例えば分割点D11,D21につい
ては、H方向の移動量が、7×k41×アスペクト比P2(=横辺/縦辺)となり、V方
向の移動量が、14×k42×アスペクト比P1(=縦辺/横辺)となる。
なおこの場合、変形領域TAは、図8の場合と異なり、アスペクト比によらず、所定の
係数及び顔領域FAの幅方向又は高さ方向の大きさによって決定され、分割点Dは、上述
した場合と同様にして変形領域TAに設定さる。
変形処理部33は、この分割点移動テーブルTAに示されている移動方向及び移動距離
で、分割点Dの位置を移動する。
図18は、分割点Dをアスペクト比に応じた移動距離だけ移動する場合における変形領
域TAの設定例を示す図である。即ち変形領域設定部31は、顔領域FAを、上方向に係
数k51×Hf(顔領域FAの高さ方向の長さ)、下方向に係数k52×Hfだけ伸ばす
と共に、左右にそれぞれ係数k53×Wf(顔領域FAの幅方向の長さ)だけ伸ばした領
域を、変形領域TAとして設定する。
図19は、図18に示した変形領域TAの分割の例を示す図である。即ち変形領域分割
部32は、このように変形領域TAを複数の小領域に分割する。
例えば図19の分割点D11に注目し、ある標準的なアスペクト比が得られたとき分割
点D11が、図20の矢印Aが示す位置に移動するものとする。これに対して顔領域FA
の幅方向の長さが長くアスペクト比P2の値が大きいとき、分割点D11は、矢印Bが示
す位置(即ち矢印Aが示す位置より右方向に)(即H方向に関してより縮小される方向に
)移動する。また顔領域FAの高さ方向の長さが長くアスペクト比P1の値が大きいとき
、分割点D11は、矢印Cが示す位置(即ち矢印Aが示す位置より上方向に)(即ちV方
向に関して縮小される方向に)移動する。
図21は、分割点Dを、アスペクト比に応じた移動距離だけ移動する場合に用いられる
他の分割点移動テーブルTAの内容の一例を示す図である。この分割点移動テーブルTA
では、各移動距離は、アスペクト比に応じて決定される。例えば分割点D11,D21に
ついては、H方向の移動量が、k61となり、V方向の移動量が、k61×アスペクト比
P1(=縦辺/横辺)となる。
なおこの場合も、変形領域TAは、図18に示すように、アスペクト比によらず、所定
の係数及び顔領域FAの幅方向又は高さ方向の大きさによって決定され、分割点Dは、図
19に示すように、上述した場合と同様にして変形領域TAに設定さる。
例えば図19の分割点D11に注目し、ある標準的なアスペクト比が得られたとき分割
点D11が、図22の矢印Aが示す位置に移動するものとする。これに対して顔領域FA
の幅方向の長さが長くアスペクト比P1の値が小さいとき、分割点D11は、矢印Bが示
す位置(即ち矢印Aが示す位置より下方向に)(即ちH方向に関して相対的により縮小さ
れる方向に)移動する。また顔領域FAの高さ方向の長さが長くアスペクト比P1の値が
大きいとき、分割点D11は、矢印Cが示す位置(即ち矢印Aが示す位置より上方向に)
(即ちV方向に関して縮小される方向に)移動する。
このように、分割点Dをアスペクト比に応じた移動距離だけ移動するようにして、顔の
画像が、画像上の顔形状の特徴に応じて変形されるようにすることができる。
なお分割点Dの移動距離をアスペクト比に基づいて算出するのではなく、アスペクト比
に応じた分割点移動テーブルTAを複数用意し、アスペクト比に応じて利用する分割点移
動テーブルTAを選択するようにすることもできる。
図23は、他の分割点移動テーブルTAの内容の一例を示す図である。分割点移動テー
ブルTAでは、H方向の移動量が大きくなっている。即ちアスペクト比P2が大きいとき
にこの分割点移動テーブルTAを選択することによって、分割点D11等を、H方向に関
してより縮小される方向に移動させることができる。
またアスペクト比に応じて変形領域TAを設定する場合と、分割点Dをアスペクト比に
応じた移動距離だけ移動させる場合を、それぞれ別けて説明したが、それらを組み合わせ
て顔の画像の変形を行うことができる。
また以上においては、アスペクト比に応じて顔領域FAを拡大して変形領域TAを設定
する場合、変形領域TAの大きさには特に制限はなかったが、変形後の顔の画像が不自然
なものにならないように、変形領域TAの大きさについて一定の限界を設けることができ
る。また同様に分割点Dをアスペクト比に応じた移動距離だけ移動させる場合においても
、移動距離について一定の限界を設けることができる。
また以上においては、アスペクト比のまるめ、即ち算出されたアスペクト比の四捨五入
、切り上げ、切捨ての仕方については言及しなかったが、適当な方法でアスペクト比をま
るめることができる。例えば1:2.05のアスペクト比が算出された場合、アスペクト比を、
1:2にまるめることができる。
また以上においては、左右の目の距離を横辺とし、目と口の距離を縦辺としてアスペク
ト比を算出したが、例えば顔の幅及び顔の長さそれ自体を実際に検出し、それらを用いて
アスペクト比を求めることもできる。
なお顔の幅及び顔の長さは、例えば変形領域TAにおいて肌色の強さを、水平方向及び
垂直方向においてそれぞれ求めることにより算出することができる。また複数の画像中の
顔部分の形状や、形状を正規化した後の輝度の情報に対して主成分分析を行うことによっ
て顔の数学モデルを生成し、対象画像TI中の顔部分を、その数学モデルにおける各主成
分に対する重みづけパラメータで表現し、顔の画像を再構成する手法によって得られた顔
画像から顔の幅及び顔の長さを求めることもできる。
また以上においては、アスペクト比を顔形状の特徴として検出したが、顔形状の特徴を
表すものであれば、他の形状特徴を用いることができる。例えば横辺と縦辺の比ではなく
、横辺又は縦辺それ自体の長さを顔形状の特徴として用いることもできる。
また以上においては、顔の輪郭を変形する場合を例として説明したが、例えば目の大き
さを大きくするように目の画像を変形するなど、顔の画像の他の部分を変形することもで
きる。
また以上においては、インクジェット方式のプリンタ1を例として説明したが、インク
ジェット方式以外のプリンタにも適用するとともに、画像をユーザに提示するものであれ
ば、デジタルカメラやフォトビューアーにも適用することができる。
また以上においては、図3、図5、及び図14に示す処理を、プリンタ1において実行
するようにしたが、例えば、プリンタ1に接続されているホストコンピュータにおいて実
行することも可能である。
また上記の処理機能を、コンピュータによって実現することができる。その場合、プリ
ンタ1が有すべき上述した機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプロ
グラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現され
る。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録し
ておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記録装置、
光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリなどがある。磁気記録装置には、ハードディ
スク装置(HDD)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープなどがある。光ディス
クには、DVD(Digital Versatile Disk)、DVD−RAM、CD−ROM(Compact
Disk ROM)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)などがある。光磁気記録媒体
には、MO(Magneto-Optical disk)などがある。
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD
−ROMなどの可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの
記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュ
ータにそのプログラムを転送することもできる。
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラ
ムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する
。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従
った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み
取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サ
ーバコンピュータからプログラムが転送される毎に、逐次、受け取ったプログラムに従っ
た処理を実行することもできる。
なお上記実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウ
ェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の
一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。
本発明の実施の形態に係るプリンタのハードウェアの構成例を示すブロック図である。 図1に示すプリンタにおいて顔形状補正処理を実行するためのプリンタの機能的構成例を示すブロック図である。 図1に示すプリンタにおいて実行される顔形状補正処理の流れを示すフローチャートである。 図1に示すプリンタにおいて実行される顔領域FAの検出結果の一例を示す図である。 図1に示すプリンタにおいて処理される際の顔の画像の縦辺と横辺の例を示す図である 図1に示すプリンタにおいて実行される顔の画像の縦辺と横辺の検出方法を説明する図である。 図3のステップS3における顔形状変形処理Z2の流れを示すフローチャートである。 図1に示すプリンタにおいて実行される変形領域TAの設定例を示す図である。 図1に示すプリンタにおいて実行される変形領域TAの小領域への分割例を示す図である。 図1に示すプリンタにおいて実行される分割点移動テーブルの内容の一例を示す図である。 図10の分割点移動テーブルに従った分割点の位置の移動の一例を示す図である。 図1に示すプリンタにおいて実行される画像の変形処理の概念を示す図である。 図1に示すプリンタにおいて実行される三角形領域における画像の変形処理の概念を示す図である。 図1に示すプリンタにおいて実行される顔画像の変形の態様を示す図である。 図1に示すプリンタにおいて実行される顔画像の変形の他の態様を示す図である。 図1に示すプリンタにおいて実行される顔画像の変形のさらに他の態様を示す図である。 図10に示す他の分割点移動テーブルの変形例を示す説明図である。 図1に示すプリンタにおいて実行される変形領域TAの他の設定例を示す図である。 図1に示すプリンタにおいて実行される変形領域TAの小領域への他の分割例を示す図である。 図17の分割点移動テーブルに従った分割点の位置の移動の一例を示す図である。 図10に示す分割点移動テーブルの他の変形例を示す説明図である。 図21の分割点移動テーブルに従った分割点の位置の移動の一例を示す図である。 図10に示す分割点移動テーブルの他の変形例を示す説明図である。
符号の説明
1 プリンタ, 11 CPU, 12 内部メモリ, 13 操作部, 14 表示
部, 15 プリンタエンジン, 16 カードI/F, 17 カードスロット, 1
8 メモリカード, 21 顔領域検出部, 22 顔形状検出部(顔形状特徴検出手段
), 23 補正部(補正手段), 24 出力制御部, 31 変形領域設定部(変形
領域設定手段), 32 変形領域分割部(変形領域分割手段), 33 変形処理部(
変形処理手段)

Claims (7)

  1. 処理の対象となる対象画像の変形を行う画像処理装置であって、
    上記対象画像における顔の画像の形状特徴を検出する顔形状特徴検出手段と、
    上記顔形状特徴検出手段により検出された上記形状特徴に応じて、上記顔の画像の少な
    くとも一部を変形する補正手段と
    を備える画像処理装置。
  2. 前記顔形状特徴検出手段は、前記対象画像における顔の画像を含む顔領域の形状特徴を
    、顔の画像の形状特徴として検出し、
    前記補正手段は、
    前記顔形状特徴検出手段により検出された上記形状特徴に対応する、変形領域を設定
    する変形領域設定手段と、
    上記変形領域内の所定の位置に複数の分割点を配置し、上記分割点同士を結ぶ直線を
    用いて上記変形領域を複数の小領域に分割する変形領域分割手段と、
    少なくとも1つの上記分割点の位置を移動して上記小領域を変形することにより上記
    変形領域内の画像の変形を行う変形処理手段と
    を備える請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記顔領域の形状特徴は、前記顔領域のアスペクト比であり、
    前記変形領域設定手段は、前記顔領域を上記アスペクト比に基づいて拡大した領域を、
    前記変形領域として設定する
    請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記顔形状特徴検出手段は、前記対象画像における顔の画像を含む顔領域の形状特徴を
    、顔の画像の形状特徴として検出し、
    前記補正手段は、
    前記対象画像の少なくとも一部の領域を変形領域として設定する変形領域設定手段と

    上記変形領域内の所定の位置に複数の分割点を配置し、上記分割点同士を結ぶ直線を
    用いて上記変形領域を複数の小領域に分割する変形領域分割手段と、
    少なくとも1つの上記分割点の位置を、前記顔形状特徴検出手段により検出された前
    記形状特徴に対応する移動量だけ移動して前記小領域を変形することにより、上記変形領
    域内の画像の変形を行う変形処理手段と
    を備える請求項1に記載の画像処理装置。
  5. 前記顔領域の形状特徴は、前記顔領域のアスペクト比であり、
    前記変形処理手段は、少なくとも1つの前記分割点の位置を、上記アスペクト比に対応
    する移動量だけ移動して前記小領域を変形することにより、前記変形領域内の画像の変形
    を行う
    請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 処理の対象となる対象画像の変形を行う画像処理装置の画像処理方法であって、
    上記対象画像における顔の画像の形状特徴を検出する顔形状特徴検出ステップと、
    上記顔形状特徴検出ステップにより検出された上記形状特徴に応じて、上記顔の画像の
    少なくとも一部を変形する補正ステップと
    を含む画像処理方法。
  7. 処理の対象となる対象画像の変形を行う画像処理をコンピュータに実現させるプログラ
    ムであって、
    上記対象画像における顔の画像の形状特徴を検出する顔形状特徴検出ステップと、
    上記顔形状特徴検出ステップにより検出された上記形状特徴に応じて、上記顔の画像の
    少なくとも一部を変形する補正ステップと
    を含む画像処理をコンピュータに実現させるプログラム。
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