JP2008027024A - 信号制御システム、信号制御装置、及び、交通信号制御機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】信号制御装置1は、天候センサー4Aと天候情報サーバ5のうち少なくとも1つから発信される天候情報を受信し、受信した天候情報から、交通信号制御機2Aの設置された地点における天候種別を取得する。そして、前記取得した天候種別を用いて、信号灯器6Aの各信号灯色の灯色切替タイミングを決定し、当該タイミングを通知する歩進信号を交通信号制御機2Aに送信する。前記歩進信号を受信した交通信号制御機2Aは、当該歩進信号に従って信号灯器6Aの各信号灯色の点灯及び消灯を行う。
【選択図】図1
Description
クリアランス時間は、各信号灯色の点灯及び消灯タイミングの決定に用いられる。
そして、黄信号及び全赤信号の設定秒数の算出方法、及びこれらの秒数が停止線への車両の接近速度に依存すること、が知られている(非特許文献1参照)。
右折感応制御においては、通常、一旦全ての信号灯色の灯色切替タイミングを決定した後、右折専用現示(青矢印)の消灯タイミングについては、前記ギャップの有無に応じて変更し、当該タイミングの変更に応じて、他の信号灯色の灯色切替タイミングを変更するといった方法が用いられる。
最小青時間、単位延長青時間、及び最大延長限度は、右折感応制御を行う交差点における、各信号灯色の点灯及び消灯タイミングの決定に用いられる。
また、単位延長青時間とは、車両感知器が車両の通過を検知した場合に、表示中の右折専用現示(青矢印)表示を延長する単位時間のことである。前記延長する単位時間内に車両の通過を検知しない場合、原則として、右折専用現示(青矢印)を消灯する(打ち切る)。
このうち、前記単位延長青時間は、予め時間帯毎あるいは日種毎のパタンとして設定し、当該条件に合致する値を採用する方法等が行われてきた。
歩行者青信号及び歩行者青点滅時間は、各信号灯色の灯色切替タイミングの決定に用いられる。
横断歩行者の歩行速度は1m/sを目安としており、例えば10mの幅員の道路におけるPLは10秒といった方法で算出していた(非特許文献2)。
オフセットとは、前記系統制御において、各信号機のサイクル開始時間に持たせる差のことであり、幹線道路において車群が円滑に通過できるようにすることを目的としている。
オフセットは、各信号灯色の灯色切替タイミングの決定に用いられ、通常、基準となる時刻と前記基準時刻に対するサイクル開始時間の差によって表現される。
その際、各リンクのオフセットは、リンク長、系統速度、及びサイクル長から求められることが知られている(非特許文献1)。
従来まで、オフセットを決定するための系統速度は、日種や時間帯毎のパタンとして設定し、当該条件に合致する値を採用する方法等が行われてきた。
スプリットは、各信号灯色の灯色切替タイミングの決定に用いられる。
通常、スプリットは、予め設定された日種や時間帯毎のパタンを採用するアルゴリズムや、負荷率比配分方式等のアルゴリズムによって決定される。
歩行者用灯器の青点滅信号については、点滅の開始時点を点灯タイミング、点滅の終了時点を消灯タイミングとする。同様に、車両用灯器の黄信号及び赤信号を点滅表示する場合にも、点滅の開始時点を点灯タイミング、点滅の終了時点を消灯タイミングとする。
信号制御装置と通信で接続されていない交通信号制御機や、信号制御装置から、単独制御方式で動作するように指示された交通信号制御機において用いられる方式である。
まず、第1の実施形態では、信号制御システムの構築方法として歩進制御方式を採用した場合の例を示す。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係る信号制御システムの概略を示す図である。
また、信号制御装置1は、車両感知器3A及び3Bからの感知器情報を、交通信号制御機2Aもしくは2B経由で通信回線を介して受信する機能を有する。さらに、天候センサー4A及び4Bからの天候情報を、交通信号制御機2Aもしくは2B経由で通信回線を介して受信する機能を有する。さらに、天候情報サーバ5からの天候情報を受信する機能を有する。
交通信号制御機2Bについても同様である。
車両感知器3Bについても同様である。
天候センサー4Bについても同様である。
なお、天候センサー4Aまたは4Bと天候情報サーバ5は、一方のみが存在しても良いし、双方とも存在していても良い。
また、これらとは異なる装置等が天候情報を送信しても良く、信号制御装置1が天候種別を決定するための情報を手に入れられれば良い。
信号灯器6Bについても同様である。
天候種別は、例えば、晴れ、曇り、降雨、小雨、大雨、降雪、小雪、大雪、濃霧等である。
なお、前記天候情報が天候種別そのものを含んでいても良い。
前記歩進信号を受信した交通信号制御機2Aは、当該歩進信号に従って信号灯器6Aの各信号灯色の点灯及び消灯を行う。
図2に従って、信号制御装置1と交通信号制御機2Aに関する動作を説明する。
なお、天候情報サーバ通信手段104と天候情報サーバ5はあっても良いし、無くても良い。また、天候情報サーバ5から送信される天候情報は、天候種別であっても良い。
なお、天候種別取得手段101は、信号制御装置1に接続された全ての交通信号制御機2A及び2Bの設置地点における天候種別を取得するが、例えば、その一部が天候種別取得不能となる場合もしくは時間帯があっても良い。
なお、天候センサー通信手段204Aと天候センサー4はあっても良いし、無くても良い。また、天候センサー4Aから送信される天候情報は、天候種別であっても良い。
その場合、天候種別取得手段101は、天候センサー4A等から受信した天候種別をそのまま採用して取得しても良い。
そして、中央装置通信手段103が当該決定されたタイミングを通知する歩進信号を、通信回線を介して交通信号制御機2Aに送信する。
この場合、中央装置通信手段106は、前記記憶部に記録された各信号灯色の灯色切替タイミングを取り出して用いても良いし、灯色切替タイミング決定手段102から前記タイミングを直接通知されても良い。
そして、以下の式11及び式12によって、クリアランス時間を構成する黄時間長Yと全赤時間長ARを算出する(ステップ17)。
また、Wは交差点の大きさを表す。Wも規定値として与えられる。
最後に、各信号灯色の表示時間から各信号灯色の灯色切替タイミングを決定する(ステップS106)。
ここで、Cは単位延長青時間の調整値であり、通常地点毎に規定値として与えられるが、天候種別に応じて変更して使用しても良い。
その際、右折専用現示(青矢印)の表示時間が、当初定時制御アルゴリズムによって決定されていた時間よりも短縮もしくは延長された場合には、当該短縮もしくは延長された時間を、他の信号灯色の時間に対して加算もしくは減算することで、信号の1表示サイクルの長さ(サイクル長)を一定に保つ、といった決定方法も考えられる。
ここで、Lは横断歩道の長さであり、通常地点毎に規定値として与えられる。また、kは歩行者青点滅状態で横断途中の歩行者のうち、いずれの位置まで既に横断している歩行者の横断完了を保証するかを意味する係数であり、通常、1や1/2などの規定値として与えられるが、この係数についても、天候種別に応じて変更して使用しても良い。
また、本実施例では、歩行者青下限時間PLと歩行者青点滅時間PWの双方を算出しているが、一方のみを算出しても良い。
そして、補正した系統速度V42を用いてTRANSYT(商品名)によるシミュレーション演算を行ってオフセットを算出する(ステップS47)。
そして、予め設定した閾値と前記待ち行列波及度を比較し(ステップS50B)、待ち行列波及度が閾値を超えている場合には飽和状態と判定して、従来通り、前記車両感知器3の感知器情報から得られる飽和交通流率を基に負荷率を算出し、当該負荷率を基に負荷率比配分方式によってスプリットを算出する(フローチャートでは図示せず)。
なお、従来までは、非飽和状態時の負荷率は日種や時間帯毎のパタンとして設定し、当該条件に合致する値を採用する方法等が行われてきた。
ここで、Qiは現示iに対応する流入路の流入台数であり、前記車両感知器3からの感知器情報より取得できる。また、Eiは現示iに対応する流入路の待ち行列台数であり、ステップS50Aで算出された待ち行列波及度より算出される。
ここで、ρiは現示iの負荷率であり、Σρiは交差点の負荷率である。
前記スプリットを用いて各信号灯色の灯色切替タイミングを決定する方法としては、従来通りに、例えば負荷率比配分方式を用いて全ての信号灯色の灯色切替タイミングを決定する際に、従来まで負荷率比配分方式に用いていたスプリットを本スプリットに変更して、各信号灯色の灯色切替タイミングを決定する方法等が考えられる。
すなわち、灯色切替タイミング決定手段が、交通信号制御機側にあっても良いし、信号制御装置と交通信号制御機の双方にあっても良い。
また、交通信号制御機が前記タイミングを決定する場合、交通信号制御機が天候種別取得手段を有し、当該天候種別取得手段によって取得した天候種別を用いても良い。
また、前記決定においては、交通信号制御機が自身に接続された天候センサー等の天候情報を基に天候種別を取得しても良いし、信号制御装置から天候種別を取得しても良い。また、交通信号制御機が独自に有する定数や、交通信号制御機が取得した車両感知器の情報等を用いても良い。
同様に、交通信号制御機についても、1つのコンピュータによって実現されても良いし、複数のコンピュータによって実現されても良い。
また、例えば、車両の捌け残りが発生しないように、適切な青信号表示を継続することができる。
次に、第2の実施形態では、信号制御システムの構築方法としてテーブル制御方式を採用した場合の例を示す。
本発明に係る信号制御システムの概略は、第1の実施形態において説明した図1と同様であるから、ここでは説明を省略する。
図18に従って、テーブル制御方式を採用した場合の、信号制御装置1と交通信号制御機2Aに関する動作を説明する。
前記信号制御指令情報の作成においては、天候種別取得手段101によって取得された天候種別を前記信号制御指令情報の作成根拠の1つとする。
前記信号制御指令情報は、中央装置通信手段103によって、通信回線を介して、交通信号制御機2Aに送信される。
同様に、交通信号制御機についても、1つのコンピュータによって実現されても良いし、複数のコンピュータによって実現されても良い。
また、例えば、車両の捌け残りが発生しないように、適切な青信号表示を継続することができる。
次に、第3の実施形態では、信号制御システムの構築方法として分散制御方式を採用した場合の例を示す。
図19は、第3の実施形態に示す発明に係る信号制御システムの概略を示す図である。
信号制御装置1は、交通信号制御機2A及び2Bに対して、第2の実施形態において説明した信号制御指令情報を送信する機能を有していても良い。
また、信号制御装置1は、車両感知器3A及び3Bからの感知器情報を、交通信号制御機2Aもしくは2B経由で通信回線を介して受信する機能を有する。さらに、天候センサー4A及び4Bからの天候情報を、交通信号制御機2Aもしくは2B経由で通信回線を介して受信する機能を有する。さらに、天候情報サーバ5からの天候情報を受信する機能を有する。
なお、分散制御方式においては、信号制御装置1はあっても良いし無くても良い。
交通信号制御機2Bについても同様である。
車両感知器3Bについても同様である。
天候センサー4Bについても同様である。
なお、天候情報サーバ5は、信号制御装置1が存在しない場合には、他の装置(図示せず)に天候情報を送信しても良い。この場合、当該他の装置(図示せず)は、交通信号制御機2A及び2Bに対して天候情報サーバ5から受信した天候情報を発信しても良い。
なお、天候センサー4Aまたは4Bと天候情報サーバ5は、一方のみが存在しても良いし、双方とも存在していても良い。
信号灯器6Bについても同様である。
なお、信号制御装置1が存在する場合には、信号制御装置1と交通信号制御機2Aとの間、もしくは信号制御装置1と交通信号制御機2Bとの間における情報の送受信において、当該送受信情報を中継しても良い。
信号制御システムにおいては、交通信号制御機2Aと2Bの通信経路が確保される限りにおいて、ルータ7以外にいくつのルータを設置しても良い。
図20に従って、分散制御方式を採用した場合の、交通信号制御機2Aに関する動作を説明する。
また、天候センサー4から送信される天候情報は、天候種別であっても良い。
なお、天候種別取得手段221Aは、交通信号制御機2Aの設置地点における天候種別を取得するが、例えば、天候種別取得不能となる場合もしくは時間帯があっても良い。
同様に、信号制御装置についても、1つのコンピュータによって実現されても良いし、複数のコンピュータによって実現されても良い。
また、例えば、車両の捌け残りが発生しないように、適切な青信号表示を継続することができる。
次に、第4の実施形態では、信号制御システムの構築方法として単独制御方式を採用した場合の例を示す。
図21は、第4の実施形態に示す発明に係る信号制御システムの概略を示す図である。
ここにいう各種データとは、交通信号制御機2に対して、単独制御方式で動作するように指示する指示情報等を指す。
図22に従って、単独制御方式を採用した場合の、交通信号制御機2に関する動作を説明する。
天候種別取得手段201、感知器通信手段203、及び天候センサー通信手段204は、第3の実施形態と同様の機能を有するため、ここでは説明を省略する。
同様に、信号制御装置についても、1つのコンピュータによって実現されても良いし、複数のコンピュータによって実現されても良い。
また、例えば、車両の捌け残りが発生しないように、適切な青信号表示を継続することができる。
例えば、ある交通信号制御機では歩進制御方式を採用し、その他の交通信号制御機ではテーブル制御方式を採用していても良い。この場合、信号制御装置は、各交通信号制御機の方式に応じて、歩進信号や信号制御指令情報を送信しても良い。
2、2A、2B 交通信号制御機
3、3A、3B 車両感知器
4、4A、4B 天候センサー
5 天候情報サーバ
6、6A、6B 信号灯器
7 ルータ
101、201、201A、221A,221B 天候種別取得手段
102、202、202A、212A、222A、222B 灯色切替タイミング決定手段
103、113 中央装置通信手段
104 天候情報サーバ通信手段
203、203A,203B 感知器通信手段
204,204A,204B 天候センサー通信手段
205A、215A 端末装置通信手段
206、206A、216A、226A,226B 信号灯色切替手段
112 信号制御指令作成手段
225A、225B 交通信号制御期間通信手段
Claims (8)
- 1または複数の信号灯器における各信号灯色の点灯及び消灯のタイミングを決定する灯色切替タイミング決定手段を有する信号制御システムにおいて、
天候種別を取得する天候種別取得手段を有し、
前記灯色切替タイミング決定手段は、前記取得した天候種別を前記灯色切替タイミングの決定要素の1つとして用いること、
を特徴とする信号制御システム。 - 前記灯色切替タイミング決定手段は、前記取得した天候種別を用いて、クリアランス時間、右折感応制御用単位延長青時間、歩行者青下限時間、歩行者青点滅時間、オフセット、及びスプリットのうち少なくとも1つを決定し、
前記決定したクリアランス時間、右折感応制御用単位延長青時間、歩行者青下限時間、歩行者青点滅時間、オフセット、及びスプリットのうち少なくとも1つを用いて前記灯色切替タイミングを決定すること、
を特徴とする請求項1に記載の信号制御システム。 - 信号灯器における各信号灯色の点灯及び消灯のタイミングを決定する灯色切替タイミング決定手段を有し、前記決定したタイミングを通知する歩進信号を送信する信号制御装置と、前記歩進信号を受信し、前記歩進信号に応じて前記信号灯器に各信号灯色の点灯及び消灯を行わせる交通信号制御機と、を構成要素に含む信号制御システムにおいて、
前記信号制御装置は、天候種別を取得する天候種別取得手段を有し、
前記灯色切替タイミング決定手段は、前記取得した天候種別を前記タイミングの決定要素の1つとして用いること、
を特徴とする信号制御システム。 - 信号灯器における各信号灯色の点灯及び消灯のタイミングを決定する灯色切替タイミング決定手段を有する交通信号制御機と、前記タイミングの決定に用いる信号制御指令情報を作成する信号制御指令作成手段を有し、前記作成した信号制御指令情報を前記交通信号制御機に対して送信する信号制御装置と、を構成要素に含む信号制御システムにおいて、
前記信号制御装置は、天候種別を取得する天候種別取得手段を有し、
前記信号制御指令作成手段は、前記取得した天候種別を前記信号制御指令情報の作成根拠の1つとして用いること、
を特徴とする信号制御システム。 - 信号灯器における各信号灯色の点灯及び消灯のタイミングを決定する灯色切替タイミング決定手段を有する交通信号制御機を少なくとも2つ構成要素に含む信号制御システムにおいて、
前記交通信号制御機のうち少なくとも1つは、前記タイミングの決定に用いる分散制御方式用情報を作成する分散制御方式用情報作成手段と、他の1または複数の交通信号制御機との間で前記分散制御方式用情報を送信もしくは受信する交通信号制御機間通信手段と、天候種別を取得する天候種別取得手段を有し、
前記分散制御方式用情報作成手段は、前記取得した天候種別を前記分散制御方式用情報の作成根拠の1つに用いること、
を特徴とする信号制御システム。 - 前記信号制御システムは信号制御装置を構成要件にさらに含み、
前記信号制御装置は、天候種別を取得する天候種別取得手段と、
前記取得した天候種別を作成根拠の1つとして用いて信号制御指令情報を作成する信号制御指令作成手段と、
前記作成した信号制御指令情報を、交通信号制御機に対して送信する中央装置通信手段を有し、
前記灯色切替タイミング決定手段は、前記分散制御方式用情報と前記信号制御指令情報の双方に基づいて前記タイミングを決定すること、
を特徴とする請求項5に記載の信号制御システム。 - 請求項3乃至6のいずれかに記載の信号制御システムに用いられることを特徴とする交通信号制御機。
- 請求項3、4、または6に記載の信号制御システムに用いられることを特徴とする信号制御装置。
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