JP2008025093A - 練条機やカードなどの紡績準備機械における回転ケンスプレート上のスライバケンスのための装置 - Google Patents

Abstract

【課題】本発は練条機やカードなどの回転ケンスプレート上のスライバケンスのための装置に関し、スライバケンスを一義的に中心に配置し、支持ローラの衝撃荷重を防ぐことを目的とする。
【解決手段】スライバケンスの一義的なセンタリングを可能にし、支持ローラ8a, 8b, 9 に対する衝撃荷重を防ぐために、支持ローラ8a, 8b, 9 が定置されており、２つの支持ローラ8a, 8bが内方および外方に旋回でき、内方に旋回した位置でケンスプレート13の中心点と支持ローラ8a, 8b, 9 の中心点とが重なり合う。
【選択図】図１

Description

本発明は練条機やカードなどの紡績準備機械における回転ケンスプレート上のスライバケンスのための装置に関するものである。

練条機やカードなどの紡績準備機械における回転ケンスプレート上のスライバケンスのための装置であって、前記スライバケンスが回転可能なケンス交換装置によってケンスプレート上に、およびケンスプレートから搬送でき、前記スライバケンスが前記ケンスプレート上の中心に配置可能であり、前記スライバケンスの周面に対する少なくとも３つの支持ローラが設けられている形式のものは公知である。

公知の装置（ドイツ特許第３３２４４６１号）では、ケンス交換装置に３つの回転可能な支持ローラが固定されており、１つの支持ローラはばね弾性的に負荷されたアームで内方および外方に旋回できる。ケンス交換装置（回転ケンス交換器）が回転することにより、スライバケンスはさらに送られる。スライバケンスは３つの支持ローラによって把持されている。このように構成することによって、スライバケンスはケンスプレート上に、およびケンスプレートから搬送され、支持ローラによってケンスプレート上に位置決めされる。一義的なセンタリングの前提は、支持ローラがケンスプレートの軸心から等しい距離を有しており、等しい角ピッチで配置されていることである。短所は、回転扉において支持ローラがある程度の公差を有していることである。さらに、スライバケンスが実用的に円形ではないことが不都合である。最後に、支持ローラはそれらの搬送機能によって、特に満ケンスを搬送する際に、搬送運動中に著しい衝撃荷重にさらされている。

本発明の課題は、上記の短所を回避し、特にスライバケンスを一義的に中心に配置し、支持ローラの衝撃荷重を防ぐことを可能にする、冒頭に記載した種類の装置を提供することである。

上記課題は、本発明により請求項１の特徴部に記載された特徴によって解決される。定置された支持ローラはケンス交換装置の回転扉とは独立しているので、支持ローラはスライバケンスのセンタリングに用いられる。支持ローラは内方に旋回した位置で常に同じ位置にあるので、スライバケンスの正確なセンタリングが可能である。公知の装置とは異なり、支持ローラは好ましくない衝撃荷重を受けないので、この理由からも公差は回避される。搬送とセンタリングの機能を分離したことにより、支持ローラをセンタリングのためにのみ用いることが可能であり、そうすることによってセンタリングの精度を改善できることが好都合である。もう１つの長所は、本発明の装置は、機械的要素、たとえば支持ローラに対するばね弾性的に負荷されたアームによって、追加の駆動装置なしに構成できることである。

支持ローラが回転可能であることが好都合である。支持ローラの軸心が運転中はケンスプレートの回転軸心に対して平行に延びていることが好ましい。支持ローラの軸心が運転中は前記スライバケンスの回転軸心に対して平行に延びていることが有利である。２つの支持ローラがそれぞれ内方および外方に旋回可能なアームに固定されていることが得策である。アームがばね弾性的に負荷されていることが好都合である。アームはスライバケンスの周面に向かって予荷重が加えられていることが好都合である。アームが共通回転継手の回りを旋回できることが有利である。回転継手が定置されていることが得策である。内方および外方に旋回可能なアームがダブルレバー状に構成されていることが好都合である。内方および外方に旋回可能なアームがほぼＵ字形に形成されていることが好ましい。スライバケンスが円形ケンスであることが有利である。

以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図１、図２には、回転ケンス交換器１が示されている。３つのアーム２ａ〜２ｃを有する回転扉２内部に、ケンス３ａ〜３ｃが配置されている。回転扉２は矢印Ａの方向で時計方向に回転する。図１に従い、ケンス３ａは空であり、ケンス３ｂはコイラプレート１２（図３参照）によってスライバ４が充填され、ケンス３ｃは充満している。ケンス３ｂは駆動されたケンスプレート１３（図３参照）上にあり、ケンスプレート１３と一緒に矢印Ｂの方向で時計方向に回転する。ケンス３ｂはコイラプレート１２を有するコイラプレート台１１の下方に配置されている。コイラプレート１２は矢印Ｃの方向で時計方向に回転する。図１に示すケンス交換装置１の位置で、ケンス３ｂに上からスライバ４が充填されて環状に収納される。ケンス交換のために、回転扉２は図２に従い矢印Ａの方向にモータで駆動されて回転し、そうすることによってケンス３ａ、３ｂおよび３ｃも移動する。

回転扉２のアーム２ａ〜２ｃの自由端に、ローラ５ａ〜５ｃが取り付けられている。これらのローラはケンス交換（図２）の際に、ケンス３の周面３′に当たり、垂直軸心回りを回転できる。
コイラプレート１２とケンスプレート１３の区域には、定置回転継手１７が配置されており、これにダブルアーム式レバー部材１８（ロッキングアーム）が垂直軸心回りを回転できるように固定されている。レバー部材１８は矢印Ｈ１、Ｈ２（時計方向）もしくはＩ１、Ｉ２（時計と反対方向）に回転できる。アーム１８ｂの端部には、支持ローラ８ｂが固定されており、それぞれ垂直軸心回りを回転できる。回転継手１７とレバー部材１８は回転扉２の外部に配置されている。さらに、コイラプレート１２とケンスプレート１３の区域には、定置された支持ローラ９が設けられている。支持ローラ９は回転扉２の回転円内部に配置されている。３つの支持ローラ８ａ、８ｂおよび９は定置されており、この際に、支持ローラ８ａ、８ｂは回転継手１７の回りを旋回できる。レバー部材１８は中心部に突起１８ｃを有しており、この突起１８ｃは互いに共軸に配置された２つの定置圧縮ばね１９ａ、１９ｂによってばね弾性的に負荷されている。

運転中は図２に従い、コイラプレートが回転することによって、たとえばアーム２ｃによりローラ５ｃを介してケンス３ａの周面３′に圧力が加えられる。このとき、ケンスは前方に押され、ケンスそれ自体はローラ８ａを押すので、レバーアーム１８ａはばね１９ｂの力に抗してＨ２方向に偏向する。そうすることによって、ケンス３ａの道が解放されて、さらにコイラプレート１２の方向に押され、ばね１９ｂの応力が除去されるとレバーアームは再びＩ２の方向に旋回して戻る。このように構成することによって、ケンス３ａは自動センタリングによって、ケンスプレート１３上でコイラプレート１２の下方の収納位置に入る。

ダブルレバー１８が偏向することによって、ケンス３ａは回転扉の圧力下で充填位置から矢印Ｉ１、Ｈ２の方向に押し出される。
図３は、練条機１０、たとえばトゥリュッチュラー社製高性能練条機ＨＳ１０００を示している。ケンス３ｂはコイラプレート１２を有するコイラプレート台１１の下方に配置されている。ケンス３ｂは回転可能なケンスプレート１３上にある。ケンスプレート１３の中心点はＭ１で示されている。

図４は、支持ローラ８ａもしくは８ｂを有するアーム７ａ、７ｂが内方に旋回した位置で示す。支持ローラ８ａ、８ｂおよび９の中心点を通る共通中心点はＭ２で示されている。アーム７ａ、７ｂはばね１４ａもしくは１４ｂ、たとえば圧縮ばねによって負荷されている。
図５は、支持ローラ８ａもしくは８ｂを有するアーム７ａ、７ｂが外方に旋回した位置で示す。ケンスプレート１３の中心点はＭ１で示されている。

中心点Ｍ１とＭ２は重なり合う。さらに、ケンス３ｂが充填位置にあるとき、中心点Ｍ１とＭ２はケンス３ｂの垂直中心軸１５と重なり合う（図１、図６）。さらに、充填位置において、ケンス３ｂの中心軸１５とケンスプレート１３の中心軸１６は互いに共軸に配置されている。ケンスプレート１３は、モータ（図示せず）によって駆動されてＫ方向に回転する。

コイラプレート１２（回転プレート）とケンスプレート１３の区域には、図６、図７に従い、定置された回転継手６が配置されており、この回転継手６に２つの旋回可能なアーム７ａ、７ｂが垂直軸心の回りを回転できるように固定されている。アーム７ａ、７ｂは湾曲した矢印Ｄ、ＥもしくはＦ、Ｇの方向に回転できる。各々のアーム７ａ、７ｂは、ほぼシングルアーム式レバーとして形成されており、レバーアームの一方の端部は回転継手６に付属している。各々のアーム７ａ、７ｂは他方の端部に、垂直軸心回りを回転できる支持ローラ８ａもしくは８ｂを有している。回転継手６とアーム７ａ、７ｂは、回転扉２の回転円の外部に配置されている。さらに、コイラプレート１２とケンスプレート１３の区域には、垂直軸心回りを回転する定置された支持ローラ９が設けられている。この支持ローラは回転扉２の回転円の内部に配置されている。３つの支持ローラ８ａ、８ｂおよび９は定置されており、このうち支持ローラ８ａ、８ｂは内方および外方に旋回できる。図６は、アーム７ａ、７ｂを内方に旋回した位置で示している。支持ローラ８ａ、８ｂおよび９は、ケンス３ｂの周面３′に接触する。支持ローラ８ａ、８ｂおよび９によって、ケンス３ｂは正確にケンスプレート１３上の中心に配置され、同時にコイラプレート１２によって充填されている間（図６）は中心位置に保持される。図７は、アーム７ａ、７ｂを外方に旋回した位置で示す。そうすることによって、図７に従いケンス交換のための道が矢印Ａ方向に解放される。

図１は、コイルプレートを基準に第１の位置にある、回転扉を有するケンス交換装置における本発明の装置の平面図である。 図２は、コイルプレートを基準に第２の位置にある、図１に従うケンス交換装置における本発明の装置の平面図である。 図３は、図２に従う側面図である。 図４は、アームが内方に旋回した位置における支持ローラの中心点を示す。 図５は、内方および外方に旋回したアームのばね弾性的負荷を示す図である。 図６は、本発明の別の実施形態を示す図である。 図７は、本発明の更に別の実施形態を示す図である。

符号の説明

８ａ、８ｂ、９ 支持ローラ
１３ ケンスプレート
１６ ケンスプレートの回転軸心
Ｍ１ ケンスプレートの中心点
Ｍ２ 支持ローラの中心点

Claims (18)

1. 練条機などの紡績準備機械における回転ケンスプレート上のスライバケンスのための装置であって、前記スライバケンスが回転可能なケンス交換装置によってケンスプレート上に、およびケンスプレートから搬送でき、前記スライバケンスが前記ケンスプレート上の中心に配置可能であり、前記スライバケンスの周面に対する少なくとも３つの支持ローラが設けられている装置において、
   支持ローラ（８ａ、８ｂ、９）が配置されており、２つの支持ローラ（８ａ、８ｂ）が回転継手（１７）を中心に内方および外方に旋回でき、内方に旋回した位置において支持ローラ（８ａ、８ｂ、９）が前記ケンスプレート（１３）の中心点（Ｍ１）から等距離に在り、これら支持ローラ（８ａ、８ｂ、９）は前記ケンスプレート上に配置されたケンスの周面において等角度で位置しており、前記支持ローラ（８ａ、８ｂ、９）が前記ケンスプレートから独立している、装置。
2. 前記支持ローラが回転可能である、請求項１記載の装置。
3. 前記支持ローラの軸心が運転中は前記ケンスプレートの回転軸心に対して平行に延びている、請求項１または２記載の装置。
4. 前記支持ローラの軸心が運転中は前記スライバケンスの回転軸心に対して平行に延びている、請求項１から３のいずれか１項記載の装置。
5. ２つの支持ローラが回転可能なダブルアーム式レバー部材に固定されている、請求項１から４のいずれか１項記載の装置。
6. 前記レバー部材が２つのアームを有している、請求項５記載の装置。
7. 前記レバー部材が突起を有する、請求項５または６記載の装置。
8. 前記レバー部材がばね弾性的に負荷されている、請求項５から７のいずれか１項記載の装置。
9. 前記突起が２つの圧縮ばねと協働する、請求項７記載の装置。
10. 前記レバー部材が定置された回転継手の回りを回転できる、請求項５から９のいずれか１項記載の装置。
11. ２つの支持ローラがそれぞれ内方および外方に旋回可能なアームに固定されている、請求項１から１０のいずれか１項記載の装置。
12. 前記アームが、たとえばばねによって負荷されている、請求項１１記載の装置。
13. 前記支持ローラは前記スライバケンスの周面に向かって予め荷重が加えられている、請求項１から１２のいずれか１項記載の装置。
14. 前記アームが共通回転継手の回りを旋回できる、請求項１１または１２記載の装置。
15. 前記回転継手が固定されている、請求項１４記載の装置。
16. 内方および外方に旋回可能な前記アームがダブルレバー状に構成されている、請求項１１記載の装置。
17. 内方および外方に旋回可能な前記アームもしくは前記レバー部材がＵ字形に形成されている、請求項１１記載の装置。
18. 前記スライバケンスが円形ケンスである、請求項１から１７のいずれか１項記載の装置。

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