JP2008024068A - 電動チルト式ステアリング装置 - Google Patents

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Masahito Iwakawa
将人 岩川
Kazuo Chikaraishi
一穂 力石
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Abstract

【課題】部品点数の削減及び小型化を図れると共に、ステアリングコラム4aの揺動変位機構を構成する構成部材の剛性を十分に確保でき、且つ、耳障りな異音の発生を抑えられる構造を実現する。
【解決手段】車体側ブラケット24にねじ軸38を支持する。このねじ軸38に、このねじ軸38の回転に伴って昇降するナット部材45を螺合する。このナット部材45を、外周面51の中心軸と内周面52の中心軸とが偏心した偏心ブッシュ50を介して、上記ステアリングコラム4aに接続する。上記外周面51を、このステアリングコラム4aに形成した円形凹部49の内周面に回転自在に嵌合する。又、上記内周面52に、上記ナット部材45の先端部外周面を回転自在に嵌合する。このナット部材45の昇降に伴って上記偏心ブッシュ50が、上記両周面51、52の中心軸同士の偏心に基づいて回転する。
【選択図】図4

Description

この発明は、電動モータを動力源としてステアリングホイールの高さ位置を調節する、電動チルト式ステアリング装置の改良に関する。
運転者の体格や運転姿勢等に応じてステアリングホイールの高さを調節する為の装置として、チルト式ステアリング装置と呼ばれるステアリングホイールの高さ位置調節装置が従来から知られている。又、高さ位置調節を、スイッチ操作に基づいて電動モータにより行なう、ステアリングホイールの電動チルト式ステアリングコラム装置も、従来から知られている。例えば、図12は、特許文献1に記載されている、ステアリングホイール1の前後位置及び高さ位置を第一、第二の電動アクチュエータ2、3により調節自在な、電動式テレスコピック機構を備えた電動チルト式ステアリング装置を示している。
この特許文献1に記載された構造の場合、ステアリングコラム4を、下部コラム5と中間コラム6と上部コラム7とにより構成しており、このうちの下部コラム5の内側に中間コラム6の前部乃至中間部を挿入している。又、この中間コラム6の後端部(図12の右端部)に、上部コラム7を、水平方向の横軸8を中心とする揺動変位を自在に支持している。更に、上記中間コラム6の内側にステアリングシャフト9を挿通しており、上記上部コラム7の内側にこのステアリングシャフト9と他のシャフトとを結合する自在継手(図示せず)を収容している。
上記上部コラム7と、上記中間コラム6のうちで下部コラム5の内側に挿通した部分とに、それぞれブラケット10a、10bを固定しており、これら両ブラケット10a、10b同士の間に、第一の電動アクチュエータ2を設けている。この第一の電動アクチュエータ2は、電動モータ11の駆動により、押し引きロッド12の全長を伸縮可能としている。この為にこの押し引きロッド12は、インナーシャフトとアウターシャフトとをテレスコープ状に組み合わせて成る。又、この押し引きロッド12の両端部は、上記上部コラム7と中間コラム6とにそれぞれ固定した1対のブラケット10a、10bに、それぞれ水平方向のピン13、13により枢支している。
又、上記中間コラム6の後端部に設けたフォーク部15と、下部コラム5とに、それぞれ第二ブラケット14a、14bを固定しており、これら両第二ブラケット14a、14bの間に第二の電動アクチュエータ3を設けている。この第二の電動アクチュエータ3の場合も、上記第一の電動アクチュエータ2と同様に、電動モータ11の駆動により、押し引きロッド16の全長を伸縮可能としている。又、この押し引きロッド16の両端部は、上記中間コラム6の下部コラム5から突出した部分に設けた上記フォーク部15と、この下部コラム5とに固定した1対の第二ブラケット14a、14bに、それぞれ水平方向のピン17、17により枢支している。
上述の様に構成する特許文献1に記載された従来構造の電動チルト式ステアリング装置で、ステアリングホイール1の高さ位置を調節する場合には、上記第一の電動アクチュエータ2の電動モータ11を駆動する事により、押し引きロッド12を伸縮させる。この結果、上部コラム7が横軸8を中心として揺動し、ステアリングホイール1の高さが変化する。又、ステアリングホイール1の前後位置を調節する場合には、上記第二の電動アクチュエータ3の電動モータ11を駆動する事により、押し引きロッド16を伸縮させる。この結果、上部コラム7と下部コラム5との距離が変化して、ステアリングホイール1の前後位置が変化する。
上述の様な特許文献1に記載された従来構造の場合には、次の様な解決すべき問題点がある。即ち、この従来構造の場合には、ステアリングホイール1の高さ位置を調節する際に、上部コラム7が横軸8を中心に揺動し、この上部コラム7の後端部が円弧を描く様に運動する。この為に、上述の従来構造の場合には、互いに別体の上部コラム7と中間コラム6とにブラケット10a、10bを固定すると共に、これら各ブラケット10a、10bにピン13、13により押し引きロッド12の端部を枢支すると言った、複数のリンク機構を用いた構造を採用している。この為、上述の従来構造の場合には、部品点数が増大したり、ステアリングコラム4を揺動させる為の揺動変位機構を構成する構成部材である、押し引きロッド12の剛性が低くなり、しかも、電動チルト式ステアリングコラム装置の大型化を招き易いと言った問題がある。
これに対して、中間コラム6に電動モータのケースを固定すると共に、この電動モータの回転軸と上部コラム7との間に、ねじ軸とナット部材とから成る送りねじ機構を設ける事も考えられる。但し、この様な構造の場合、ねじ軸に対するナット部材の移動方向が直線方向であるのに対し、上記上部コラム7の後端部の移動方向は、横軸8を中心とした円弧方向である。そして、この様に互いの移動方向がずれる事により、ステアリングコラムの揺動変位機構に無理な力が加わり、著しい場合には、この揺動変位機構が正常に機能しないと言った問題が生じる。又、この様な構造の場合、ねじ軸の加工コストの低減を図るべく、このねじ軸の雄ねじ部を転造ねじとする事が考えられるが、この雄ねじ部の加工精度を高くする事が難しくなり、上記ねじ軸に対してナット部材が振れ運動しながら軸方向に変位し易くなる。この為、電動チルト式ステアリング装置の作動時に、上記ねじ軸とナット部材との螺合部でうねり音と呼ばれる、耳障りな異音が発生し易いと言った問題もある。
又、上述の図12に示した特許文献1に記載された従来構造の場合、第一の電動アクチュエータ2の押し引きロッド12の後半部を、上部コラム7に対し片持ち式に支持している。この為、この上部コラム7が横軸8を中心として揺動する事により、上記押し引きロッド12に曲げ荷重が作用する。この様に押し引きロッド12に曲げ荷重が作用すると、この押し引きロッド12に作用する抵抗が大きく変化したり、上記第一の電動アクチュエータ2の作動時に、うねり音と呼ばれる耳障りな異音が発生したり、押し引きロッド12の強度が大きく低下する可能性があると言った問題もある。
特開2000−238647号公報
本発明の電動チルト式ステアリング装置は、上述の様な事情に鑑みて、少なくとも、部品点数の削減及び小型化を図れると共に、ステアリングコラムの揺動変位機構を構成する構成部材の剛性を十分に高くでき、且つ、耳障りな異音の発生を十分に抑える事ができる構造を実現すべく発明したものである。
本発明の電動チルト式ステアリング装置は、車体に固定される車体側ブラケットと、ステアリングコラムと、電動アクチュエータとを備える。
このうちのステアリングコラムは、内側にステアリングシャフトを回転自在に支持し、このステアリングシャフトの中心軸の方向に対し直角方向に存在するチルトピボット軸を中心とした揺動変位を自在としている。
又、上記電動アクチュエータは、上記車体側ブラケットとステアリングコラムとのうちの一方の部材に支持されたねじ軸又は固定子と、これら車体側ブラケットとステアリングコラムとのうちの他方の部材に支持された移動部材と、電動モータとを有する。そして、この電動モータの駆動に伴って上記移動部材をねじ軸又は固定子に対し移動させる事により、上記ステアリングコラムを上記チルトピボット軸を中心として揺動させる。
特に、本発明の電動チルト式ステアリング装置に於いては、上記移動部材と上記他方の部材とは、偏心部材を介して接続されている。
又、この偏心部材は、この他方の部材に形成した第一の嵌合面と回転自在に嵌合する第二の嵌合面と、上記移動部材に形成した第三の嵌合面と回転自在に嵌合する第四の嵌合面とを備える。又、これら第一〜第四の各嵌合面の中心軸は、それぞれ上記チルトピボット軸と平行である。そして、これら各嵌合面のうち、上記第二の嵌合面の中心軸と上記第四の嵌合面の中心軸とを偏心させている。
本発明を実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した様に、移動部材と偏心部材との間部分と、この偏心部材と他方の部材との間部分とのうち、少なくとも何れか一方の間部分に、低摩擦材を介在させる。
又、本発明を実施する為の具体的な構造として、例えば、請求項3に記載した構造がある。
即ち、電動アクチュエータを、電動モータの駆動により回転するねじ軸を備えたものとする。又、移動部材を、一部をこのねじ軸に螺合しこのねじ軸に沿って移動自在なナット部材とする。更に、偏心部材を、外周面の中心軸と内周面の中心軸とが偏心した偏心ブッシュとする。そして、上記ナット部材の端部外周面に形成した円筒面部をこの偏心ブッシュの内周面に回転自在に嵌合すると共に、この偏心ブッシュの外周面を他方の部材の一部に形成した円形凹部の内周面に回転自在に嵌合する。
従って、請求項3に記載した構造の場合、他方の部材に形成した円形凹部の内周面が第一の嵌合面に、偏心ブッシュの外周面が第二の嵌合面に、ナット部材の円筒面部が第三の嵌合面に、偏心ブッシュの内周面が第四の嵌合面に、それぞれ相当する。
又、上述の請求項3に記載した発明を実施する場合に好ましくは、請求項4に記載した様に、ナット部材の両端部を、他方の部材に対し、それぞれ偏心ブッシュを介して支持する。
更に好ましくは、請求項5に記載した様に、ねじ軸の外周面に転造により雄ねじ部を形成する。
上述の様に構成する本発明の電動チルト式ステアリング装置によれば、部品点数の削減及び小型化を図れると共に、ステアリングコラムの揺動変位機構を構成する構成部材の剛性を十分に高くでき、且つ、耳障りな異音の発生を十分に抑える事ができる。
即ち、本発明の場合、車体側ブラケットとステアリングコラムとのうちの他方の部材と移動部材とを、偏心部材を介して接続している。この為、このステアリングコラムの揺動時には、上記移動部材のねじ軸又は固定子に沿う移動(直線運動)に伴って、このステアリングコラムが上記偏心部材と共に移動する傾向となる。この際、この偏心部材が、第二の嵌合面の中心軸と第四の嵌合面の中心軸との偏心に基づいて回転する。この結果、上記移動部材の直線運動と上記偏心部材の回転運動とが合成されて、上記ステアリングコラムが、チルトピボット軸を中心として揺動する事を許容する。
この為、複数のリンク機構を用いる事なく、電動アクチュエータによる直線運動を、ステアリングコラムの円弧運動(揺動)に変換する事ができ、部品点数の削減及び小型化を図れる。又、このステアリングコラムを揺動変位させる為の揺動変位機構を構成する構成部材の剛性を十分に高くできる。更に、この揺動変位機構の正常な機能を安定して発揮させる事ができると共に、この揺動変位機構に無理な力が加わるのを抑える事ができる。
又、本発明によれば、ねじ軸又は固定子の両端部を、互いに揺動変位する複数の別体の部材を介さずに支持する事ができる。この為、ステアリングコラムの揺動変位に拘らず、移動部材から上記ねじ軸又は固定子に大きな曲げ荷重が加わる事を防止できる。従って、電動モータの動力を効率良くステアリングコラムの揺動に変換する事ができ、うねり音と呼ばれる耳障りな異音の発生をより有効に抑える事ができると共に、上記揺動変位機構の構成部材の剛性が低下する事をより有効に防止できる。
又、請求項2に記載した様に、移動部材と偏心部材との間部分と、この偏心部材と他方の部材との間部分とのうち、少なくとも何れか一方の間部分に、低摩擦材を介在させれば、この低摩擦材を介在させた部材同士の摩擦を低減して、作動性を良好にできる。尚、偏心部材自体を、銅系合金、含有メタル、高機能樹脂等の、十分な強度及び剛性を有する、低摩擦材製とする事もできる。
又、請求項3に記載した具体的な構造の場合、偏心部材を、外周面の中心軸と内周面の中心軸とを偏心させただけの簡単な構造である偏心ブッシュとしている。又、この偏心ブッシュの外周面或は内周面と嵌合する、他方の部材に形成した円形凹部及び移動部材であるナット部材の端部を、それぞれ円筒面とするだけで良い。この様に、偏心ブッシュ、及び、この偏心ブッシュとナット部材若しくは他方の部材との嵌合部の構造を、それぞれ簡単にできる為、各部品の加工が比較的容易で、高精度化を図り易い。
又、請求項4に記載した様に、ナット部材の両端部を他方の部材に対し支持すれば、このナット部材がねじ軸に沿って移動する際に、このナット部材がこのねじ軸に対し傾斜する事を防止して、モータの動力を効率良く偏心ブッシュに伝達できる。又、うねり音と呼ばれる異音の発生を、より確実に防止できる。
更に、本発明によれば、請求項5に記載した様に、ねじ軸の外周面に加工コストの低い転造により雄ねじ部を形成しても、うねり音の発生を抑えられる。即ち、転造により雄ねじ部を形成した場合、ねじ軸の形状精度及び寸法精度が低くくなり、例えば、このねじ軸に曲がりが生じる場合がある。この場合に、このねじ軸に沿ってナット部材が移動すると、このナット部材がこのねじ軸に沿って振れ運動する。この様なナット部材の振れを吸収できなければ、このナット部材とねじ軸とが局所的に強く当接して、うねり音と呼ばれる異音が生じる。これに対して本発明の場合、ナット部材と他方の部材とを接続する偏心ブッシュが、上記振れ運動に追従して回転(揺動)する事により、上記ねじ軸の曲がりを吸収し、上記ナット部材とこのねじ軸とが局所的に強く当接する事を防止できる。この為、本発明の場合、このねじ軸の雄ねじ部を加工コストを低く抑えられる、転造により形成しても、うねり音の発生を抑えられる。尚、より好ましくは、上記ナット部材を、上記他方の部材に対しこのナット部材の軸方向に変位可能に支持すれば、上記ねじ軸の曲がりをより吸収し易くし、上記うねり音の発生をより確実に抑えられる。
[実施の形態の第1例]
図1〜7は、請求項1、3、5に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例の場合、電動チルト式ステアリング装置18は、図1に示す様に、後端部(図1〜3の右端部)にステアリングホイール1を固定したステアリングシャフト9aを、車体に支持したステアリングコラム4aの内側に回転自在に支持している。このステアリングシャフト9aの前端部(図1〜3の左端部)は、自在継手19a、19b、中間シャフト20を介して、ステアリングギヤ21の入力軸に、動力の伝達を可能に結合している。この入力軸には図示しないピニオンを固定しており、このピニオンをやはり図示しないラックと噛合させている。これらピニオンとラックとが、ラックピニオン機構を構成している。この構成により、上記ステアリングシャフト9aを回転させると、上記ラックを介してタイロッド22が押し引きされ、操舵輪に所望の舵角が付与される。
上記ステアリングコラム4aは、その前端部を車体に対し、図2〜3に示すチルトピボット軸23により、揺動自在に支持している。このチルトピボット軸23は、上記ステアリングシャフト9aの中心軸の方向に対し直角方向に、捩れの位置で配置されている。そして、上記ステアリングコラム4aの前端部を上記車体に対し、上記チルトピボット軸23を中心とする揺動自在に支持している。
又、上記ステアリングコラム4aの中間部は、上記車体に固定した車体側ブラケット24により、車体に支持している。この車体側ブラケット24は、車体に取り付ける為の取付板部25と、この取付板部25の幅方向一端部(図4の左端部)から下方に伸びる第一コラム支持板部26と、同じく幅方向他端部(図2、3の表側端部、図4、6の右端部)の後端寄り部分から下方に伸びる第二コラム支持板部27とを有する。これら第一、第二両コラム支持板部26、27の内側面は互いに平行としており、上記ステアリングコラム4aの中間部外周面の幅方向(図4、6の左右方向)両側部分に設けた1対の平面部28と対向させて、このステアリングコラム4aの高さが変化するのを案内する役目を果たす。又、上記車体側ブラケット24の第一、第二両コラム支持板部26、27の下端部同士を、底板部29(図4)により連結している。
又、上記第二コラム支持板部27の下端部に、幅方向片側(図2の表側)に突出する電動モータ支持板部30を設けており、この電動モータ支持板部30に電動モータ31のケース32を固定している。又、上記電動モータ支持板部30の前側(図2、3の左側)にハウジング部33を設けると共に、このハウジング部33の幅方向一端部(図2、3の裏側端部、図4、6の左端部)を、上記底板部29の前端寄りの幅方向片側(図2、3の表側、図4、6の右側)に連結している。上記ハウジング部33には、下方に開口した凹孔34を設けており、この凹孔34内にウォーム減速機35を構成するウォーム軸36を回転自在に支持している。このウォーム軸36の一端部(図5の左端部)と上記電動モータ31の回転軸37の端部とは、スプライン係合部等により、動力の伝達可能に結合している。
又、前記車体側ブラケット24を構成する取付板部25の幅方向他端部(図4、6の右端部)と上記ハウジング部33とに、ねじ軸38の上下両端部を、1対の玉軸受39a、39bにより、回転のみ自在に支持している。これら両玉軸受39a、39bのうち、下方の玉軸受39bは、上記ハウジング部33の凹孔34内に配置すると共に、この凹孔34の開口端部にねじ結合した抑え部材40により抑え付けて、上記玉軸受39bの軸方向の変位を阻止している。
又、上記ねじ軸38の下端部で上記下方の玉軸受39bを外嵌した部分よりも上方に位置する部分に、前記ウォーム減速機35を構成するウォームホイール41を外嵌固定している。このウォームホイール41は、前記ウォーム軸36のウォームと噛合させている。又、上記ねじ軸38の中間部を、上記ハウジング部33の上端部に設けた通孔42を通じて、このハウジング部33外に突出させている。この通孔42には、合成樹脂製の筒状部材43の下端部を内嵌固定して、上記ハウジング部33の上方にこの筒状部材43を突設している。そして、この筒状部材43の内側に上記ねじ軸38の下端寄り部分を挿通すると共に、この筒状部材43の上端部内周面に径方向内方に突出する状態で設けたリップ44の内周縁を、上記ねじ軸38の下端寄り部分外周面に摺接させている。このリップ44は、大きな弾性を有するポリウレタン等の合成樹脂により造っている。
又、上記ねじ軸38の中間部で、上記筒状部材43よりも上方に位置する部分に、移動部材であるナット部材45を外嵌している。このナット部材45は、全体が円柱状で、中間部に、このナット部材45の軸方向(図2、3の表裏方向、図4、6の左右方向)に直交する方向に貫通した貫通孔46を形成している。この貫通孔46の内周面には、雌ねじ部47が形成されている。そして、この雌ねじ部47を上記ねじ軸38の雄ねじ部48に螺合している。尚、本例の場合、この雄ねじ部48を転造により形成している。
又、ねじ軸38に形成する雄ねじ部48と、ナット部材45の貫通孔46に形成する雌ねじ部47とは、三角ねじ、台形ねじ等、種々の形状のねじ構造を採用できる。又、本発明では、ねじ軸38とナット部材45とから成る送りねじ機構の代わりに、ボールねじ軸と、このボールねじ軸に外嵌したボールナット部材とを備え、このボールねじ軸の外周面に設けた内径側ボールスクリュー溝と、上記ボールナットの内周面に設けた外径側ボールスクリュー溝との間に複数のボールを転動自在に設けて成るボールねじ機構を採用する事もできる。
又、前記ステアリングコラム4aの中間部外周面の幅方向片側(図4の左右方向)で、この片側の平面部28から前方に外れた位置に、円形凹部49を形成している。そして、この円形凹部49には、偏心部材である偏心ブッシュ50を、回転自在に内嵌している。この偏心ブッシュ50は、外周面51の中心軸と内周面52の中心軸とが偏心した、孔あき円板状である。そして、このうちの外周面51を、上記円形凹部49に回転自在に内嵌している。又、上記内周面52には、上記ナット部材45の先端部(図4、6の左端部)を、回転自在に内嵌している。即ち、第一の嵌合面に相当する上記円形凹部49の内周面に、第二の嵌合面に相当する上記外周面51を内嵌し、第四の嵌合面に相当する上記内周面52に、第三の嵌合面に相当する上記ナット部材45の先端部外周面を内嵌している。
この結果、上記ナット部材45と上記ステアリングコラム4aの中間部とが、上記偏心ブッシュ50を介して接続される。尚、上記円形凹部49は、前記チルトピボット軸23と平行に形成されている。従って、この円形凹部49に内嵌される上記偏心ブッシュ50、及び、この偏心ブッシュ50に内嵌される上記ナット部材45も、上記チルトピボット軸23と平行に配置される。
上述の様に構成する本例の電動チルト式ステアリング装置18で、ステアリングホイール1を高さ方向の所望位置に移動させる場合には、図示しないスイッチを操作する事により、上記電動モータ31に通電し、この電動モータ31の回転軸37を正転、逆転何れかの方向に回転させる。これにより、この回転軸37に動力の伝達可能に連結したウォーム軸36が回転し、このウォーム軸36のウォームと噛合したウォームホイール41に回転力が伝達される。そして、このウォームホイール41をその下端部に固定したねじ軸38が回転し、このねじ軸38に螺合した上記ナット部材45を、このねじ軸38に沿った上下何れかの方向に移動させる。
本例の場合、ステアリングコラム4aと上記ナット部材45とを、偏心ブッシュ50を介して接続している。この為、このナット部材45が上記ねじ軸38に沿って移動(直線運動)すると、上記ステアリングコラム4aが上記ナット部材45の移動方向と同方向に、上記偏心ブッシュ50と共に移動する傾向になる。この際、この偏心ブッシュ50が、上記ステアリングコラム4aの中間部に形成した円形凹部49に内嵌した外周面51の中心軸と、上記ナット部材45の先端部を内嵌した内周面52の中心軸との偏心に基づいて回転する。この結果、上記ナット部材45の直線運動と上記偏心ブッシュ50の回転運動とが合成されて、上記ステアリングコラム4aが、チルトピボット軸23を中心として揺動する事を許容する。
即ち、上記ナット部材45が、図3に鎖線Mで示す様に、上記ねじ軸38に対し上下方向にのみ直線運動した場合、上記ステアリングコラム4aは、同じく鎖線Nで示す様に、上記チルトピボット軸23を中心として円弧運動(揺動)する為、これら両運動方向の間にずれが生じる。これに対して本例の場合、例えば、図2〜4、6及び図7(A)に示す中立状態から、ナット部材45をねじ軸38に沿って上方に移動させると、図7(B)に示す様に、上記外周面51と上記内周面52との偏心量に基づいて、上記偏心ブッシュ50が回転する。この際、内周面52の中心Pが上記鎖線(直線)M上を移動するのに対し、外周面51の中心Qが上記鎖線(曲線)N上を移動する。従って、上記内周面52の中心Pが、上記外周面51の中心Qに対し前後方向(図2、3、7の左右方向)に変位する。この為、この内周面52にその先端部を嵌合した上記ナット部材45も、上記外周面51を嵌合した上記ステアリングコラム4aに対し前後方向に、相対変位する(実際には、ナット部材45は、車体側ブラケット24に支持された上記ねじ軸38に螺合されている為、前後方向に移動する事はない。従ってこの場合には、ステアリングコラム4aが上記ナット部材45に対し前後方向に変位する)。
この様に、偏心ブッシュ50が回転する事により、ステアリングコラム4aがナット部材45に対し前後方向(図2、3、7の左右方向)に変位可能となる為、上記両運動方向の間に生じるずれが吸収され、上記ステアリングコラム4aが、上記チルトピボット軸23を中心として円滑に揺動可能となる。この結果、前記電動モータ31の駆動に伴い、上記ステアリングコラム4aが上記チルトピボット軸23を中心として円滑に揺動する為、前記ステアリングシャフト9aの後端部に固定したステアリングホイール1の高さ位置を、所望通りに容易に調節できる。
尚、前記外周面51の中心軸と内周面52の中心軸との偏心量に基づいて、上記偏心ブッシュ50が所定角度θ回転した場合の、この内周面52の中心Pの上記外周面51の中心Qに対する前後方向の変位量(=ステアリングコラム4aのナット部材45に対する前後方向の変位量)δが定まる。従って、上記チルトピボット軸23の中心軸と、上記内周面52の中心P(=ナット部材45との中心軸)及び上記外周面51の中心Qとのそれぞれの距離を考慮して、上記ナット部材45の上記ねじ軸38に沿った直線運動により、上記ステアリングコラム4aが上記チルトピボット軸18を中心として揺動可能となる様に、上記偏心量を調整する。
前述の様に構成し、上述の様にしてステアリングホイール1の高さ位置を調節する、本例の電動チルト式ステアリング装置18によれば、部品点数の削減及び小型化を図れると共に、ステアリングコラム4aを揺動させる為の揺動変位機構を構成する、ねじ軸38等の構成部材の剛性を十分に高くでき、且つ、耳障りな異音の発生を十分に抑える事ができる。
即ち、本例の場合、ステアリングコラム4aとナット部材45とを、偏心ブッシュ50を介して接続する事により、このステアリングコラム4aが、チルトピボット軸23を中心として揺動可能としている。この為、複数のリンク機構を用いる事なく、電動アクチュエータによる直線運動を、ステアリングコラム4aの円弧運動(揺動)に変換する事ができ、部品点数の削減及び小型化を図れる。又、上記揺動変位機構を構成する構成部材の剛性を十分に高くできる。更に、この揺動変位機構の正常な機能を安定して発揮させる事ができると共に、この揺動変位機構に無理な力が加わるのを抑える事ができる。
又、本例によれば、ねじ軸38の両端部を車体側ブラケット24に支持する事ができ、この両端部を、互いに揺動変位する複数の別体の部材を介さずに(単一の部材に対し)支持する事ができる。この為、ステアリングコラム4aの揺動変位に伴ってナット部材45から上記ねじ軸38に加わる荷重に拘らず、このねじ軸が傾斜する事を防止できる。従って、電動モータ31の動力を効率良くステアリングコラム4aの揺動に変換する事ができ、うねり音と呼ばれる耳障りな異音の発生をより有効に抑える事ができる。
又、本例の場合、ねじ軸38の外周面に、加工コストは低いが、加工精度も低い転造により雄ねじ部48を形成している。この為、製造コストを低くできる反面、上記ねじ軸38に曲がりが生じやすい。そして、この様なねじ軸38に沿ってナット部材45が移動した場合に、このナット部材45に振れ運動が生じ、うねり音と呼ばれる異音が発生する可能性がある。これに対して本例の場合、ナット部材45とステアリングコラム4aとを接続する偏心ブッシュ50が、上記振れ運動に追従して回転(揺動)する事により、上記ねじ軸38の曲がりを吸収する。又、これと直角方向の曲がりに就いても、上記ナット部材45が軸方向(図4、6の左右方向)に変位する事で吸収する。そして、上記ナット部材45とこのねじ軸38とが局所的に強く当接する事を防止する。この為、本例の場合、加工コストが低い構造で、うねり音の発生を抑えられる。
又、本例の場合、ナット部材45とステアリングコラム4aとを接続する偏心ブッシュ50は、外周面51の中心軸と内周面52の中心軸とを偏心させただけの簡単な構造である為、上記偏心ブッシュ50の加工が容易で高精度化を図れる。同様に、この偏心ブッシュ50の外周面51或は内周面52と嵌合する、上記ステアリグコラム4aの円形凹部49及び上記ナット部材45の先端部を、それぞれ円筒面とするだけで良い為、これら円形凹部49及びナット部材45の先端部の加工も容易にでき、高精度化を図れる。
[本発明の実施の形態の第2例]
次に、図8は、請求項1、3〜5に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、ナット部材45の両端部が、ステアリングコラム4aの一部に形成した円形凹部49、及び、このステアリングコラム4aに固定されたブラケット53の一部に形成した円形凹部49aに、それぞれ偏心ブッシュ50、50を介して支持されている。
即ち、上記ブラケット53の一部を、上記ステアリングコラム4aの中間部で上記円形凹部49を形成した部分と平行に配置している。又、上記ブラケット53の一部でこの円形凹部49と対向する位置に、この円形凹部49と同心、且つ、同径の、上記円形凹部49aを形成している。これら両円形凹部49、49aには、それぞれ、同形状の、即ち、外径及び内径(内周面52の直径)、外周面51の中心軸と内周面52の中心軸との偏心量が、互いに同じである、偏心ブッシュ50、50を、偏心方向の位相を一致させた状態で嵌合している。そして、これら両偏心ブッシュ50、50の内周面52、52に、それぞれ上記ナット部材45の両端部を、回転自在に嵌合している。
尚、上記ナット部材45は、上述の実施の形態の第1例と同様に、全体を円柱状としている。従って、このナット部材45の両端部外周面は、同径の円筒面である。又、このナット部材45の中間部には、このナット部材45の軸方向(図8の左右方向)に直交する方向に貫通する貫通孔46を形成している。そして、この貫通孔46の内周面に形成した雌ねじ部47を、ねじ軸38の外周面に形成した雄ねじ部48に螺合している。
又、上述した様に、ブラケット53はステアリングコラム4aに固定されている為、上記ナット部材45が上記ねじ軸38に沿って移動した場合に、上記ブラケット53が、ステアリングコラム4aと共に揺動する。本例の場合、これらブラケット53及びステアリングコラム4aの揺動の際に、車体側ブラケット24とこのブラケット53とが干渉する事を防止する為、この車体側ブラケット24を構成する取付板部25の一部に、切り欠き54を形成している。
この様な本例の構成によれば、上記ナット部材45が上記ねじ軸38に沿って移動する際に、このナット部材45がこのねじ軸38に対し傾斜する事を防止して、電動モータ31(図2参照)の動力を、効率良く前記偏心ブッシュ50、50に伝達できる。又、うねり音と呼ばれる異音の発生を、より確実に防止できる。即ち、上述の第1例の様に、ナット部材45の片側のみにより、ステアリングコラム4aを揺動させる力を伝達する場合、このナット部材45が上記ねじ軸38に沿って移動する際に、このナット部材45がこのねじ軸38に対し傾斜する傾向となる。そして、このナット部材45が傾斜した場合、このナット部材45の貫通孔46に形成した雌ねじ部47と、上記ねじ軸38の外周面に形成した雄ねじ部48との噛み合いが不十分となり、動力が十分に伝達されない可能性がある。しかも、一部の噛み合い部での当接圧が大きくなって、うねり音が生じる可能性もある。
これに対し本例の場合、ナット部材45の両端部により、上記ステアリングコラム4aを揺動させる力を伝達している為、このナット部材45が上記ねじ軸38に対し傾斜する事を防止して、ねじ軸38とこのナット部材45との間の動力の伝達を安定して確実に行なえる。この為、上記電動モータ31の動力を、上記ねじ軸38及びナット部材45を介して、前記偏心ブッシュ50、50、延いては、ステアリングコラム4aに効率良く伝達できる。又、一部の噛み合い部で当接圧が大きくなる事を防止して、うねり音の発生を、より確実に防止できる。その他の構造及び作用は、上述の実施の形態の第1例と同様である。
[本発明の実施の形態の第3例]
次に、図9は、やはり、請求項1、3〜5に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合には、ナット部材45aの軸方向寸法(図9の左右方向長さ)を短くして、このナット部材45aの両端面と、ステアリングコラム4a及びブラケット53に形成した円形凹部49、49aの奥面55との間に、それぞれ隙間を設けている。この為、上記ナット部材45aが軸方向(図9の左右方向)に変位可能となる。この様な本例の構成によれば、上記ナット部材45aがねじ軸38に沿って移動する際に、このねじ軸38の曲がりをより吸収し易く、うねり音の発生をより確実に抑えられる。
即ち、前述の第1例及び上述の第2例の場合、偏心ブッシュ50が回転する事により、この偏心ブッシュ50に嵌合したナット部材45が、前後方向(図2、3の左右方向、図4、6、8、9の表裏方向)に振れる事を許容する。これに対して本例の場合、この前後方向に加えて、上記ナット部材45aの軸方向にも振れる事も、上記第1〜2例以上に許容する。従って、上記ねじ軸38の曲がりによるこのナット部材45aの振れをより吸収し易くなり、うねり音の発生をより確実に抑えられる。又、本例の場合、ナット部材45aの両端部と偏心ブッシュ50、50との間、若しくは、これら両偏心ブッシュ50、50と円形凹部49、49aとの間に、製造誤差や組み付け誤差が存在する場合でも、これらの誤差を吸収し易くできる。その他の構造及び作用は、上述の実施の形態の第2例と同様である。
[本発明の実施の形態の第4例]
次に、図10は、請求項1〜3、5に対応する、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例の場合には、ステアリングコラム4aの円形凹部49の内周面と偏心ブッシュ50の外周面51との間、及び、この偏心ブッシュ50の内周面52とナット部材45aの先端部外周面との間に、それぞれ滑り軸受56a、56bを設けている。これら両滑り軸受56a、56bは、銅、鉛等を含む摩擦の低い合金、或は、合成樹脂等の自己潤滑性を有する材料等の低摩擦材製で、全体を断面L字型に形成している。
即ち、上記両滑り軸受56a、56bは、円筒部57a、57bと、これら両円筒部57a、57bのそれぞれの端部を径方向外方に折り曲げて形成した円輪部58a、58bとから成る。そして、上記両円筒部57a、57bを上記円形凹部49の内周面と上記外周面51との間、及び、上記内周面52とナット部材45aの先端部外周面との間に、それぞれ配置している。又、上記両円輪部58a、58bの側面を、上記ステアリングコラム4aの中間部側面で上記円形凹部49の周囲部分と、上記偏心ブッシュ50の端面で上記内周面52の周囲部分とに、それぞれ当接させ、上記両滑り軸受56a、56bの位置決めを図っている。
この様な本例の構成によれば、上記両滑り軸受56a、56bを介在させた、上記ステアリングコラム4aと上記偏心ブッシュ50同士、及び、この偏心ブッシュ50と上記ナット部材45a同士のそれぞれの摩擦を低減して、上記ステアリングコラム4aの揺動時の作動性を良好にできる。即ち、上記ナット部材45aがねじ軸38に沿って移動する事により、このナット部材45aの先端部を嵌合した上記偏心ブッシュ50が回転する。この際、この偏心ブッシュ50の内周面52と上記ナット部材45aの先端部外周面とが、及び、この偏心ブッシュ50の外周面51と上記円形凹部49の内周面とが、それぞれ相対回転する。本例の場合、この様に互いに相対回転する部分に上記滑り軸受56a、56bを配置している為、この相対回転を円滑に行なえ、上記ステアリングコラム4aの揺動時の作動性を良好にできる。
尚、本例の場合、上述した実施の形態の第3例と異なり、ブラケット53を設けていないが、ステアリングコラム4a側の円形凹部49の奥面55と、ナット部材45aの先端面との間に隙間を設けている為、このナット部材45aが軸方向(図10の左右方向)に変位可能となる。本例の場合、このナット部材45aの先端部外周面と偏心ブッシュ50の内周面52との間に、滑り軸受56bを設けている為、上記ナット部材45aの軸方向の変位も円滑に行なえる。その他の構造及び作用は、上述の実施の形態の第3例と同様である。
上述した各例の場合、ねじ軸38に沿ってナット部材45、45aを移動させる送りねじ機構(或はボールねじ機構)により、電動アクチュエータを構成している。但し、本発明では、この様な電動アクチュエータを使用するものに限定するものではなく、リニアモータにより構成される電動アクチュエータを使用する事もできる。
電動アクチュエータとしてリニアモータを使用する場合、例えば、車体側ブラケット24とステアリングコラム4aとのうちの一方にリニアモータの固定子を固定する。又、ステアリングコラム4aと車体側ブラケット24とのうちの他方に移動子を固定する。そして、この移動子と固定子とを組み合わせ、移動子への通電により、この移動子の電磁石の極を変化させ、この移動子を上記固定子に沿って何れかの方向に移動させる。そして、ステアリングコラム4aをチルトピボット軸23(図2、3参照)を中心に揺動させる。
上述の様なリニアモータを使用する構成に本発明を適用する場合、上記チルトピボット軸23と平行に配置された上記移動子の端部を、偏心ブッシュ等の偏心部材を介してステアリングコラム4aの中間部に接続する。これにより、上記移動子の上記固定子に沿った移動を、このステアリングコラム4aに円滑に伝達できる。
又、上述の各例では説明しなかったが、本発明は、チルト式ステアリング装置に、テレスコピック機能を有する構造にも、勿論適用可能である。前述の図2に示した構造もテレスコピック機能を備えているが、この様なテレスコピック機能に就いて、図11を参照しつつ簡単に説明する。
ステアリングコラム4aは、アウターコラム59の内側にインナーコラム60を軸方向に摺動自在に内嵌して成る。このうちのインナーコラム60の中間部に、第三コラム支持板部61を固定している。この第三コラム支持板部61には、電動モータ62により、ウォーム減速機63を介して駆動され、上記インナーコラム60を軸方向に押し引きする為の、押し引きロッド64の先端部を固定している。そして、上記電動モータ62を駆動する事によりこの押し引きロッド64を押し引きさせて、上記インナーコラム60を上記アウターコラム59に対し軸方向に移動可能としている。
上述の様な構成により、インナーコラム60の内側に回転自在に支持されたステアリングシャフト9aを、このインナーコラム60と共に軸方向に移動させ、このステアリングシャフト9aの後端部に固定したステアリングホイール1の、上記ステアリングコラム4aの軸方向に関する位置調整を可能としている。前述の図2は、この様なテレスコピック機能も備えた構造を示している。
本発明の電動チルト式ステアリング装置を組み込むステアリング装置の全体構造を示す略斜視図。 本発明の電動チルト式ステアリング装置の実施の形態の第1例を、一部を省略して示す側面図。 図2の左半部拡大図。 図2の拡大A−A断面図。 一部を省略して示す、図4のB−B断面図。 図4の右半部拡大図。 偏心ブッシュとナット部材との位置関係を、ステアリングコラムが中立の状態と、これから揺動した状態とで、図2と同方向から見た状態で示す模式図。 本発明の実施の形態の第2例を示す、図6と同様の図。 同第3例を示す、図6と同様の図。 同第4例を示す、図4のC部に相当する図。 テレスコピック機能を説明する為の、ステアリング装置の別例を示す一部断面図。 従来から知られているテレスコピック機構付の電動チルト式ステアリング装置の1例を、一部を切断した状態で示す略側面図。
符号の説明
1 ステアリングホイール
2 第一の電動アクチュエータ
3 第二の電動アクチュエータ
4、4a ステアリングコラム
5 下部コラム
6 中間コラム
7 上部コラム
8 横軸
9、9a ステアリングシャフト
10a、10b ブラケット
11 電動モータ
12 押し引きロッド
13 ピン
14a、14b 第二ブラケット
15 フォーク部
16 押し引きロッド
17 ピン
18 電動チルト式ステアリング装置
19a、19b 自在継手
20 中間シャフト
21 ステアリングギヤ
22 タイロッド
23 チルトピボット軸
24 車体側ブラケット
25 取付板部
26 第一コラム支持板部
27 第二コラム支持板部
28 平面部
29 底板部
30 電動モータ支持板部
31 電動モータ
32 ケース
33 ハウジング部
34 凹孔
35 ウォーム減速機
36 ウォーム軸
37 回転軸
38 ねじ軸
39a、39b 玉軸受
40 抑え部材
41 ウォームホイール
42 通孔
43 筒状部材
44 リップ
45、45a ナット部材
46 貫通孔
47 雌ねじ部
48 雄ねじ部
49、49a 円形凹部
50 偏心ブッシュ
51 外周面
52 内周面
53 ブラケット
54 切り欠き
55 奥面
56a、56b 滑り軸受
57a、57b 円筒部
58a、58b 円輪部
59 アウターコラム
60 インナーコラム
61 第三コラム支持板部
62 電動モータ
63 ウォーム減速機
64 押し引きロッド

Claims (5)

  1. 車体に固定される車体側ブラケットと、
    内側にステアリングシャフトを回転自在に支持し、このステアリングシャフトの中心軸の方向に対し直角方向に存在するチルトピボット軸を中心とした揺動変位を自在としたステアリングコラムと、
    上記車体側ブラケットとステアリングコラムとのうちの一方の部材に支持されたねじ軸又は固定子と、これら車体側ブラケットとステアリングコラムとのうちの他方の部材に支持された移動部材と、電動モータとを有し、この電動モータの駆動に伴って上記移動部材をねじ軸又は固定子に対し移動させる事により、上記ステアリングコラムを上記チルトピボット軸を中心として揺動させる電動アクチュエータとを備えた電動チルト式ステアリング装置に於いて、
    上記移動部材と上記他方の部材とは、偏心部材を介して接続されており、
    この偏心部材は、この他方の部材に形成した第一の嵌合面と回転自在に嵌合する第二の嵌合面と、上記移動部材に形成した第三の嵌合面と回転自在に嵌合する第四の嵌合面とを備え、これら第一〜第四の各嵌合面の中心軸は、それぞれ上記チルトピボット軸と平行であり、これら各嵌合面のうち、上記第二の嵌合面の中心軸と上記第四の嵌合面の中心軸とを偏心させている事を特徴とする電動チルト式ステアリング装置。
  2. 移動部材と偏心部材との間部分と、この偏心部材と他方の部材との間部分とのうち、少なくとも何れか一方の間部分に、低摩擦材を介在させている、請求項1に記載した電動チルト式ステアリング装置。
  3. 電動アクチュエータが、電動モータの駆動により回転するねじ軸を備えたものであり、移動部材が、一部をこのねじ軸に螺合しこのねじ軸に沿って移動自在なナット部材であり、偏心部材が、外周面の中心軸と内周面の中心軸とが偏心した偏心ブッシュであり、上記ナット部材の端部外周面に形成した円筒面部をこの偏心ブッシュの内周面に回転自在に嵌合すると共に、この偏心ブッシュの外周面を他方の部材の一部に形成した円形凹部の内周面に回転自在に嵌合している、請求項1又は請求項2に記載した電動チルト式ステアリング装置。
  4. ナット部材の両端部が他方の部材に対し、それぞれ偏心ブッシュを介して支持されている、請求項3に記載した電動チルト式ステアリング装置。
  5. ねじ軸の外周面に転造により雄ねじ部を形成している、請求項3又は請求項4に記載した電動チルト式ステアリング装置。
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