JP2008023030A - 脱臭装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 安全で簡易に脱臭触媒の再生を行える脱臭装置を得る。
【解決手段】 通過する空気に含まれる臭気物質を酸化分解する脱臭触媒3を備え、電動機6で送風機4を駆動して空気を脱臭触媒3に通過させ、電動機6と脱臭触媒3とを熱伝達部材9で熱的に接続する。
【選択図】 図1
【解決手段】 通過する空気に含まれる臭気物質を酸化分解する脱臭触媒3を備え、電動機6で送風機4を駆動して空気を脱臭触媒3に通過させ、電動機6と脱臭触媒3とを熱伝達部材9で熱的に接続する。
【選択図】 図1
Description
この発明は、住宅、事務所、工場等に設置され、空気中に存在する臭気物質を吸着・分解する脱臭装置に関するものである。
近年、空気中に存在する臭気物質を除去する脱臭装置には、臭気物質を一度吸着した後に触媒作用によって臭気物質を分解する脱臭触媒が好適に用いられている。この背景は以下の通りである。脱臭触媒の使用以前に吸着材として多用されていた活性炭は、吸着容量が飽和すると性能を回復させることが困難であるために寿命が短かった。一方、脱臭触媒は、活性炭の短寿命という欠点を補うことができるため、近年多用されるようになった。
なお、脱臭触媒については、所定時間脱臭運転をした後、一度吸着した臭気物質を触媒活性により分解して脱臭性能を回復させるために、脱臭触媒を加熱して加温する必要がある。
具体的には、通気可能な容器に吸着剤および酸化触媒を収容するとともに電気ヒータを酸化触媒に埋設し、電気ヒータで通電加熱して吸着剤および酸化触媒を再生する方法が挙げられる(例えば特許文献1)。
また、脱臭触媒とヒータとを一体化し、電気ヒータで通電加熱して脱臭触媒を再生する方法なども挙げられる(例えば特許文献2、特許文献3)。
具体的には、通気可能な容器に吸着剤および酸化触媒を収容するとともに電気ヒータを酸化触媒に埋設し、電気ヒータで通電加熱して吸着剤および酸化触媒を再生する方法が挙げられる(例えば特許文献1)。
また、脱臭触媒とヒータとを一体化し、電気ヒータで通電加熱して脱臭触媒を再生する方法なども挙げられる(例えば特許文献2、特許文献3)。
しかし、電気ヒータを用いる場合、電気ヒータのための電源が新たに必要とされる。それに伴い、電気ヒータの加温温度を適正に制御する手段も必要とされる。また、電気ヒータや制御手段の故障などにより発生する異常加熱の発生等も考慮して、安全回路等の保護手段が必要となる。さらに、安全回路等の故障時を想定して、ヒータ設置場所周辺部に難燃対策を施す必要も生じる。
このように、電気ヒータの設置に付随して制御手段や保護手段等が必要となり、脱臭装置が複雑化または大型化するという問題があった。
このように、電気ヒータの設置に付随して制御手段や保護手段等が必要となり、脱臭装置が複雑化または大型化するという問題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、安全で簡易に脱臭触媒の再生を行える脱臭装置を得ることを目的とする。
この発明に係る脱臭装置は、通過する空気に含まれる臭気物質を酸化分解する脱臭触媒を備え、電動機で送風機を駆動して空気を脱臭触媒に通過させ、電動機と脱臭触媒とを熱伝達部材で熱的に接続したものである。
この発明によれば、電動機と脱臭触媒が熱的に接続しているので、脱臭触媒に伝わった電動機の熱を脱臭触媒の再生に用いることができ、新たな電源を必要とせずに安全で簡易に脱臭触媒の再生が行える脱臭装置を得ることができる。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る脱臭装置の側面図である。図1において、紙面左右方向をX方向、紙面に垂直な方向をY方向、紙面上下方向をZ方向とする。
脱臭装置は、脱臭装置を形成して空気の流入口12および流出口13を備えた箱体1、箱体1に流入した空気a1を脱臭触媒3に導き、脱臭触媒3を通過した空気a2およびa3を送風機4を介して箱体1の外部に導く風路形成板2、風路形成板2により形成された通風経路内で且つ流入口12と送風機4との間に設置された、通過する空気に含まれる臭気物質を酸化分解する脱臭触媒3、脱臭触媒3を通過した空気を箱体1の外部に排出する、空気を脱臭触媒3に通過させるための送風機4、送風機4で発生した風を脱臭装置外へ排出させるファンケーシング5、送風機4に直結して送風機4を駆動する電動機6、電動機6に接続した制御回路7、制御回路7に接続した運転スイッチ8、密着シート11aおよび11bで電動機6に固着された、電動機4と脱臭触媒3とを熱的に接続する熱伝達部材であるヒートパイプ9、およびヒートパイプ9が密着シート11bで固着された支持部材10を備えている。
また、制御回路7には運転スイッチ8が接続されている。運転スイッチ8はユーザが通常運転または脱臭触媒の再生運転のいずれかを脱臭装置に指令するために用いられるもので、ユーザが運転スイッチ8により選択した通常運転または再生運転の指令は、制御回路7に発信される。
また、ヒートパイプ9は電動機6と熱的に接続しており、電動機6で発生した熱を支持部材10に伝達する。
図1は、この発明の実施の形態1に係る脱臭装置の側面図である。図1において、紙面左右方向をX方向、紙面に垂直な方向をY方向、紙面上下方向をZ方向とする。
脱臭装置は、脱臭装置を形成して空気の流入口12および流出口13を備えた箱体1、箱体1に流入した空気a1を脱臭触媒3に導き、脱臭触媒3を通過した空気a2およびa3を送風機4を介して箱体1の外部に導く風路形成板2、風路形成板2により形成された通風経路内で且つ流入口12と送風機4との間に設置された、通過する空気に含まれる臭気物質を酸化分解する脱臭触媒3、脱臭触媒3を通過した空気を箱体1の外部に排出する、空気を脱臭触媒3に通過させるための送風機4、送風機4で発生した風を脱臭装置外へ排出させるファンケーシング5、送風機4に直結して送風機4を駆動する電動機6、電動機6に接続した制御回路7、制御回路7に接続した運転スイッチ8、密着シート11aおよび11bで電動機6に固着された、電動機4と脱臭触媒3とを熱的に接続する熱伝達部材であるヒートパイプ9、およびヒートパイプ9が密着シート11bで固着された支持部材10を備えている。
また、制御回路7には運転スイッチ8が接続されている。運転スイッチ8はユーザが通常運転または脱臭触媒の再生運転のいずれかを脱臭装置に指令するために用いられるもので、ユーザが運転スイッチ8により選択した通常運転または再生運転の指令は、制御回路7に発信される。
また、ヒートパイプ9は電動機6と熱的に接続しており、電動機6で発生した熱を支持部材10に伝達する。
図2は、実施の形態1に係る脱臭触媒3および支持部材10の斜視図である。なお、図1に示す脱臭装置と同一の構成には同一の符号を付し、その説明は省略する。
支持部材10は、銅でできており、ヒートパイプ9を介して伝わった電動機6の熱を効率良く脱臭触媒3に伝達する。また、密着シート11aは、ヒートパイプ9を電動機6に固着するとともに、電動機6からヒートパイプ9への熱の伝達を促進し、密着シート11bも密着シート11aと同様に、ヒートパイプ9を支持部材10に固着するとともに、ヒートパイプ9から電動機6への熱の伝達を促進する。
また、支持部材10は、脱臭触媒3を取り囲んで支持しており、支持部材10と脱臭触媒3とは熱的に接続している。支持部材10の枠部10aにおいてヒートパイプ9が取り付けられた位置に伝わった電動機6の熱は、支持部材10の枠部10aを伝わるとともに、脱臭触媒3に伝わる。
支持部材10は、銅でできており、ヒートパイプ9を介して伝わった電動機6の熱を効率良く脱臭触媒3に伝達する。また、密着シート11aは、ヒートパイプ9を電動機6に固着するとともに、電動機6からヒートパイプ9への熱の伝達を促進し、密着シート11bも密着シート11aと同様に、ヒートパイプ9を支持部材10に固着するとともに、ヒートパイプ9から電動機6への熱の伝達を促進する。
また、支持部材10は、脱臭触媒3を取り囲んで支持しており、支持部材10と脱臭触媒3とは熱的に接続している。支持部材10の枠部10aにおいてヒートパイプ9が取り付けられた位置に伝わった電動機6の熱は、支持部材10の枠部10aを伝わるとともに、脱臭触媒3に伝わる。
脱臭触媒3はハニカム状で、Y−Z平面である風路断面において複数に分割されている。また、支持部材10も、風路断面において仕切部分10bおよび10cにより複数の空間に分割されている。分割された脱臭触媒3は、それぞれが分割された各空間に設置され、Y−Z平面における周囲を支持部材10で囲まれることになる。枠部分10aの熱は、仕切部分10bおよび10cにも伝わり、仕切部分10bおよび10cからも脱臭装置3に伝わるので、分割して保持された脱臭触媒3は、分割されずにひとかたまりの脱臭触媒として支持部材10に保持されるよりも効率良く加熱される。支持部材10内の空間および脱臭触媒3の分割数は、伝熱の効果を勘案して適宜設定できる。
なお、仕切部分10a、10bおよび10cは、それぞれの間で互いに熱を伝達するのであれば、一体化せずに分離して製造しても良い。
なお、仕切部分10a、10bおよび10cは、それぞれの間で互いに熱を伝達するのであれば、一体化せずに分離して製造しても良い。
支持部材10はX方向に空気が通り抜けられるように筒状になっており、流入口12から流入した空気はX方向に流れて支持部材10に保持された脱臭触媒3を通過する。
図3は、実施の形態1に係る脱臭装置のうち、電動機6、制御回路7および電源14の接続を説明するための図である。
図3において、点線で囲まれた部分は電動機6の巻線部分に関連する構成要素である。電動機6は、主コイル61、第1の補助コイル62、第2の補助コイル63、コンデンサ64、脱臭運転用端子65、再生運転用端子66および接地用端子67を備えている。脱臭運転用端子65および再生運転用端子66は制御回路7に接続し、設置用端子67は設置されている。電動機6は、制御回路7により脱臭運転ノッチまたは脱臭触媒の再生運転ノッチを行う。
図3において、点線で囲まれた部分は電動機6の巻線部分に関連する構成要素である。電動機6は、主コイル61、第1の補助コイル62、第2の補助コイル63、コンデンサ64、脱臭運転用端子65、再生運転用端子66および接地用端子67を備えている。脱臭運転用端子65および再生運転用端子66は制御回路7に接続し、設置用端子67は設置されている。電動機6は、制御回路7により脱臭運転ノッチまたは脱臭触媒の再生運転ノッチを行う。
制御回路7は脱臭運転用端子65および再生運転用端子66に接続するとともに電源14に接続しており、運転スイッチ8から受信した運転指令に基づき、脱臭運転用端子65または再生運転用端子66のいずれか一方の端子と電源14とを接続する。
電源14が脱臭運転用端子65に接続された場合と電源14が再生運転用端子66に接続された場合とでは、主コイル61の磁界の大きさが異なり、電源14が脱臭運転用端子65に接続された場合に比べて、電源14が再生運転用端子66に接続された場合は、電流が小さくなる。
電源14が脱臭運転用端子65に接続された場合と電源14が再生運転用端子66に接続された場合とでは、主コイル61の磁界の大きさが異なり、電源14が脱臭運転用端子65に接続された場合に比べて、電源14が再生運転用端子66に接続された場合は、電流が小さくなる。
次に、脱臭装置の第1の動作である通常運転時の動作について説明する。
ユーザが運転スイッチ8により脱臭運転を選択すると、脱臭運転指示信号が制御回路7に送信され、制御回路7は電源14を脱臭運転用端子65に接続する。
電動機6は、脱臭運転用端子65に電源14が接続され、送風機4を駆動する。送風機4が駆動することにより、流入口12から箱体1の外部の空気が箱体1に流入し、支持部材10で保持された脱臭触媒3を通過した後、ファンケーシング5に入り、送風機4を介して流出口13から箱体1の外部に排出される。
ユーザが運転スイッチ8により脱臭運転を選択すると、脱臭運転指示信号が制御回路7に送信され、制御回路7は電源14を脱臭運転用端子65に接続する。
電動機6は、脱臭運転用端子65に電源14が接続され、送風機4を駆動する。送風機4が駆動することにより、流入口12から箱体1の外部の空気が箱体1に流入し、支持部材10で保持された脱臭触媒3を通過した後、ファンケーシング5に入り、送風機4を介して流出口13から箱体1の外部に排出される。
脱臭触媒3は、空気a1が脱臭触媒3を通過する際に空気a1中に含まれる臭気成分を吸着する。臭気成分を吸着された被処理空気a2およびa3は、ファンケーシング5を通じて箱体1の外へ排出される。このように、脱臭装置の外部の空気は、箱体1内部を通過することにより、脱臭される。
また、電動機6は駆動すると発熱し、この熱は、温度の低い支持部材10に向かってヒートパイプ9を伝わる。支持部材10に伝わった熱は、支持部材10に保持されながら接触している脱臭触媒3に伝わる。
電動機6は、脱臭運転時の脱臭触媒3の温度が脱臭触媒3が吸着性能を適切に発揮できる範囲内になるよう、例えば送風機4の処理風量はより大きく、かつ発熱量はより小さくなるよう制御される。処理風量と発熱量とを勘案した電動機の動作は、電動機6の巻線の設定により実現できる。
電動機6は、脱臭運転時の脱臭触媒3の温度が脱臭触媒3が吸着性能を適切に発揮できる範囲内になるよう、例えば送風機4の処理風量はより大きく、かつ発熱量はより小さくなるよう制御される。処理風量と発熱量とを勘案した電動機の動作は、電動機6の巻線の設定により実現できる。
次に、脱臭装置の第2の動作である脱臭触媒3の再生運転時の動作について説明する。
ユーザが運転スイッチ8により再生運転を選択すると、再生運転指示信号が制御回路7に送信され、制御回路7は電源14を再生運転用端子66に接続する。
電動機6は図3において再生運転用端子66に電源14が接続される。電動機6が駆動すると熱が発生し、ヒートパイプ9および支持部材10を介して脱臭触媒3に伝わる。脱臭触媒3は加熱されることにより、吸着した臭気成分を分解して無臭化し、吸着性能を再生することができる。分解された臭気成分は、送風機4に吸引され排出される空気とともに箱体1の外部に排出される。
ユーザが運転スイッチ8により再生運転を選択すると、再生運転指示信号が制御回路7に送信され、制御回路7は電源14を再生運転用端子66に接続する。
電動機6は図3において再生運転用端子66に電源14が接続される。電動機6が駆動すると熱が発生し、ヒートパイプ9および支持部材10を介して脱臭触媒3に伝わる。脱臭触媒3は加熱されることにより、吸着した臭気成分を分解して無臭化し、吸着性能を再生することができる。分解された臭気成分は、送風機4に吸引され排出される空気とともに箱体1の外部に排出される。
なお、送風機4が駆動することにより、通常運転時と同様、空気が脱臭触媒3を通過するが、電動機6は再生時に適した発熱量と処理風量とを実現するよう制御される。例えば、処理風量は脱臭運転時の処理風量よりも小さく、電動機6から伝わった熱により脱臭触媒3が十分再生できるような発熱量を確保できるよう、電動機6の巻線が設定される。
これにより、脱臭触媒3において、ヒートパイプ9から伝わる熱と通気により奪われる熱との差が大きくなり、再生運転時の脱臭触媒3の温度は脱臭運転時よりも大きくなる。結果として、脱臭触媒3は高い温度を維持することができ、その触媒作用により効果的に吸着した臭気成分を分解、無臭化し、吸着性能を再生することができる。
これにより、脱臭触媒3において、ヒートパイプ9から伝わる熱と通気により奪われる熱との差が大きくなり、再生運転時の脱臭触媒3の温度は脱臭運転時よりも大きくなる。結果として、脱臭触媒3は高い温度を維持することができ、その触媒作用により効果的に吸着した臭気成分を分解、無臭化し、吸着性能を再生することができる。
また、制御回路7は、脱臭装置が所定の時間だけ再生運転を行うよう、電動機6を制御する。
図4は、実施の形態1における制御回路7の動作を示すフロー図である。
ステップST401で脱臭運転が開始された後、ステップST402で再生運転開始指令の受信を待つ。ステップST402にて運転スイッチ8から再生運転指令を受信すると、ステップST403にて再生運転を開始するとともに、ステップST404にて再生運転の運転時間を規定するタイマを起動する。ステップST405でタイマの満了を待ち、タイマ満了時、ステップST406にて再生運転を停止する。
図4は、実施の形態1における制御回路7の動作を示すフロー図である。
ステップST401で脱臭運転が開始された後、ステップST402で再生運転開始指令の受信を待つ。ステップST402にて運転スイッチ8から再生運転指令を受信すると、ステップST403にて再生運転を開始するとともに、ステップST404にて再生運転の運転時間を規定するタイマを起動する。ステップST405でタイマの満了を待ち、タイマ満了時、ステップST406にて再生運転を停止する。
ステップST403からステップST405の再生運転時、電動機6の発熱量が増し、脱臭触媒3の再生が促進される。また、ステップST406にて再生運転を終了するとともに、脱臭装置の動作を停止させると、電動機6も停止することになるため、発熱量は減少してやがてゼロになる。したがって、ヒートパイプ9に伝わる熱も減少し、支持部材10および脱臭触媒3に伝わる熱も減少するため、脱臭触媒の再生は自然的かつ安全に終了する。
なお、再生運転の終了後、脱臭装置の運転を停止する替わりに、通常運転に戻っても良い。この場合でも、電動機6は、発熱量は再生運転時より少なく、送風機4の処理風量はより大きくなるよう制御されているため、電動機6における発熱量は、再生時よりも減少する。これにより、脱臭触媒3に伝わる熱量は徐々に現象し、脱臭装置の再生運転は安全に終了する。
また、ステップST404で起動される再生運転用のタイマは、使用する脱臭触媒3の特性と、再生運転時に到達するの温度と、脱臭運転の時間との関係からあらかじめ好適に設定される。
なお、再生運転の終了後、脱臭装置の運転を停止する替わりに、通常運転に戻っても良い。この場合でも、電動機6は、発熱量は再生運転時より少なく、送風機4の処理風量はより大きくなるよう制御されているため、電動機6における発熱量は、再生時よりも減少する。これにより、脱臭触媒3に伝わる熱量は徐々に現象し、脱臭装置の再生運転は安全に終了する。
また、ステップST404で起動される再生運転用のタイマは、使用する脱臭触媒3の特性と、再生運転時に到達するの温度と、脱臭運転の時間との関係からあらかじめ好適に設定される。
以上のように、実施の形態1によれば、脱臭装置において使用される電動機6の熱量を利用して脱臭触媒3を加熱再生することができる。これにより、脱臭触媒3を再生するための特別な熱源が不要となり、コンパクトで簡易な再生機能付き脱臭装置を得ることができる。
また、この脱臭装置は、通常運転時と再生運転時において、処理風量および発熱量が異なるように制御されるため、通常運転時には脱臭処理が促進され、再生運転時には脱臭触媒3の加熱再生を効率良く処理することができる。
ところで、上記では電動機6で発生した熱をヒートパイプ9が支持部材10に伝達する場合について説明したが、熱伝熱性の高い素材でできたものであれば、ヒートパイプ9の代わりに熱伝達部材として用いても良い。例えば、金属などである。
また、脱臭触媒3がハニカム状である場合を例として説明したが、脱臭触媒3の形状は、粒子形状またはコルゲート形状等、別の形状でも良い。また、支持部材10の分割された空間ごとに異なる形状の脱臭触媒を設けても良い。例えば、図4のZ方向に2分割された支持部材10の内部空間のうち、上段にハニカム形状の脱臭触媒を、下段11に粒子形状の脱臭触媒を設けるなどである。
また、高伝熱性の金属でできた支持部材10は銅製であるものとして説明したが、高伝熱性の金属であれば、銅以外の金属、例えばアルミや鉄等でできた支持部材10を用いても良い。
また、上記では制御回路7および運転スイッチ8を備えた脱臭装置について説明した。しかし、電動機6と支持部材10および脱臭触媒3との間で伝達される熱量は常時同じで、かつ空気の脱臭および脱臭触媒3の再生に適するような送風機4の風量および脱臭触媒3の温度になるよう、電動機6の巻線を調整すれば、制御回路7および運転スイッチ8を省略することができる。この場合、さらに簡易な脱臭装置を得ることができる。
実施の形態2.
実施の形態2は、実施の形態1における脱臭装置を脱臭機能付き排気換気扇として利用したものである。
図5は、この発明の実施の形態2に係る排気換気扇の側面図であり、図1に示す実施の形態1に係る脱臭装置と同一の構成には同一の符号を付し、その説明は省略する。
実施の形態2に係る排気換気扇では、グリル15が実施の形態1における流入口12として機能する。グリル15は部屋の天井部材16に設置されており、排気換気扇の箱体1は天井裏に設置される。また、実施の形態1に流出口13は、空気を室外に排気する排気ダクト17にダクト締結部材18によって取り付けられている。
また、支持部材10および脱臭触媒3は、室内の空気が送風機4におよびファンケーシング5に吸い込まれた後に通過して排気ダクト17に向かうよう、設置されている。
実施の形態2は、実施の形態1における脱臭装置を脱臭機能付き排気換気扇として利用したものである。
図5は、この発明の実施の形態2に係る排気換気扇の側面図であり、図1に示す実施の形態1に係る脱臭装置と同一の構成には同一の符号を付し、その説明は省略する。
実施の形態2に係る排気換気扇では、グリル15が実施の形態1における流入口12として機能する。グリル15は部屋の天井部材16に設置されており、排気換気扇の箱体1は天井裏に設置される。また、実施の形態1に流出口13は、空気を室外に排気する排気ダクト17にダクト締結部材18によって取り付けられている。
また、支持部材10および脱臭触媒3は、室内の空気が送風機4におよびファンケーシング5に吸い込まれた後に通過して排気ダクト17に向かうよう、設置されている。
次に、排気換気扇における風の流れについて説明する。送風機4によりグリル15から箱体1の内部に吸い込まれた室内の空気a5は、送風機4およびファンケーシング5に導かれて脱臭触媒3を通過し、このときに空気a5に含まれていた臭気成分が脱臭触媒3に吸着される。臭気成分が除去された処理空気a6およびa7は、排気ダクト17に導かれて室外に排出される。
なお、脱臭運転時および再生運転時の電動機6、制御回路7および運転スイッチ8の動作は実施の形態1と同じであり、電動機6から脱臭触媒3への熱伝達の様子も実施の形態1と同じであるが、排気機能に会わせ、電動機6や制御回路7等の設定、例えば電動機6の巻線、主コイル61、第1の補助コイル62、第2の補助コイル63およびコンデンサ64の配置等を変更しても良い。
以上のように、実施の形態2によれば、脱臭装置を排気換気扇として換気を必要とする部屋に設置し、室内の空気を脱臭触媒3に通過させてから室外に排出するので、室内で悪臭が発生した場合に、室内を換気するだけでなく室外に排気される空気の悪臭も除去でき、室外への影響が少ない脱臭機能付き排気換気扇を得ることができる。
実施の形態3.
実施の形態3は、実施の形態1における脱臭装置を脱臭機能付き給気換気扇として利用したものである。
図6は、この発明の実施の形態3に係る給気換気扇の側面図であり、図1に示す実施の形態1に係る脱臭装置、および図5に示す実施の形態2に係る排気換気扇と同一の構成には同一の符号を付してその説明は省略する。
実施の形態3に係る給気換気扇では、実施の形態1における流入口12の部分が、ダクト締結部材18によって室外の空気を供給する給気ダクト19に取り付けられている。また、グリル15が実施の形態1における流出口13として機能する。
また、給気ダクト19から流入した室外の空気a8は脱臭触媒3を通過し、臭気成分が吸着された処理空気a9として流路を曲げずに送風機4に吸い込まれ、送風機4およびファンケーシング5により導かれて、空気a10およびa11としてグリル15から室内に供給される。
実施の形態3は、実施の形態1における脱臭装置を脱臭機能付き給気換気扇として利用したものである。
図6は、この発明の実施の形態3に係る給気換気扇の側面図であり、図1に示す実施の形態1に係る脱臭装置、および図5に示す実施の形態2に係る排気換気扇と同一の構成には同一の符号を付してその説明は省略する。
実施の形態3に係る給気換気扇では、実施の形態1における流入口12の部分が、ダクト締結部材18によって室外の空気を供給する給気ダクト19に取り付けられている。また、グリル15が実施の形態1における流出口13として機能する。
また、給気ダクト19から流入した室外の空気a8は脱臭触媒3を通過し、臭気成分が吸着された処理空気a9として流路を曲げずに送風機4に吸い込まれ、送風機4およびファンケーシング5により導かれて、空気a10およびa11としてグリル15から室内に供給される。
なお、脱臭運転時および再生運転時の電動機6、制御回路7および運転スイッチ8の動作は実施の形態1と同じであり、電動機6から脱臭触媒3への熱伝達の様子も実施の形態1と同じであるが、排気機能に会わせ、電動機や制御回路7等の設定を変更しても良い。
以上のように、実施の形態3によれば、脱臭装置を給気換気扇として換気を必要とする部屋に設置し、室外の空気を脱臭触媒3に通過させてから室内に供給するので、室外の空気に悪臭が含まれる場合でも、悪臭が除去された空気を室内に供給する脱臭機能付き給気換気扇を得ることができる。
ところで、実施の形態2および3では、排気換気扇および給気換気扇を天井に備えた場合について説明したが、脱臭機能付き排気換気扇および脱臭機能付き給気換気扇を部屋の側面または床に備えても良い。また、部屋との一体型にする他、室外と連通したダクトに接続すれば換気扇として機能する分離型の装置であっても良い。
3 脱臭触媒 4 送風機 6 電動機 9 熱伝達部材
Claims (10)
- 通過する空気に含まれる臭気物質を酸化分解する脱臭触媒、
前記空気を前記脱臭触媒に通過させる送風機、
前記送風機を駆動する電動機、
前記電動機と前記脱臭触媒とを熱的に接続する熱伝達部材
を備えた脱臭装置。 - 熱伝達装置はヒートパイプである請求項1に記載の脱臭装置。
- 脱臭触媒の形状はハニカム形状、粒子形状またはコルゲート形状のいずれか1つである請求項1に記載の脱臭装置。
- 脱臭触媒を保持し、高伝熱性の金属製で熱伝達装置に接続した支持部材を備えた請求項1に記載の脱臭装置。
- 支持部材は銅、アルミ、鉄のいずれか1つである請求項4に記載の脱臭装置。
- 電動機は、通常運転時よりも脱臭触媒の再生時に駆動力を小さくし、前記通常運転時よりも前記再生時に発熱量を大きくすることを特徴とする請求項1に記載の脱臭装置。
- 電動機は脱臭運転用ノッチおよび脱臭触媒の再生運転用ノッチを備え、
通常運転を指示された場合には電源を前記脱臭運転用ノッチに接続し、再生運転を指示された場合には前記電源を前記再生運転用ノッチに接続する制御装置を備えた請求項6に記載の脱臭装置。 - 制御装置は再生運転を開始してから所定の時間経過後に電源を脱臭運転用ノッチに接続する請求項7に記載の脱臭装置。
- 送風機は脱臭触媒を通過した室内からの空気を室外に連通する排気ダクトに排出する請求項1に記載の脱臭装置。
- 送風機は室外に連通する給気ダクトからの室外の空気を吸い込んで脱臭触媒を通過させた後に室内に供給する請求項1に記載の脱臭装置。
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JP2006198099A JP2008023030A (ja) | 2006-07-20 | 2006-07-20 | 脱臭装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010221781A (ja) * | 2009-03-23 | 2010-10-07 | Toyota Motor Corp | 触媒暖機装置 |
JP2014033737A (ja) * | 2012-08-07 | 2014-02-24 | Mitsubishi Electric Corp | 脱臭装置、空気清浄機、および換気扇 |
-
2006
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