JP2007021363A - ガス浄化装置用の吸着部材及びガス浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 被処理ガス中のVOCを処理するためのガス浄化装置の構成を簡素化できる吸着部材及びその吸着部材を備えたガス浄化装置を提供する。
【解決手段】 被処理ガス中の揮発性有機化合物を吸着して被処理ガス中の揮発性有機化合物を処理するためのガス浄化装置用の吸着部材1であり、ベータ型ゼオライトまたはモルデナイト型ゼオライトを担体として銀とパラジウムを担持させた吸着剤35と、パラジウムを含有する酸化触媒37とを担持させ、吸着剤35は、ベータ型ゼオライトまたはモルデナイト型ゼオライトに対する銀の担持量が2重量%以上10重量%以下であり、パラジウムの担持量が、銀の担持量に対する比で1/10以上1以下である構成とする。これにより、吸着剤35は、酸化触媒37によってVOCを燃焼できる温度以上でVOCが脱離するようになり、吸着部材1においてVOCを燃焼できるようになる。
【選択図】 図3
【解決手段】 被処理ガス中の揮発性有機化合物を吸着して被処理ガス中の揮発性有機化合物を処理するためのガス浄化装置用の吸着部材1であり、ベータ型ゼオライトまたはモルデナイト型ゼオライトを担体として銀とパラジウムを担持させた吸着剤35と、パラジウムを含有する酸化触媒37とを担持させ、吸着剤35は、ベータ型ゼオライトまたはモルデナイト型ゼオライトに対する銀の担持量が2重量%以上10重量%以下であり、パラジウムの担持量が、銀の担持量に対する比で1/10以上1以下である構成とする。これにより、吸着剤35は、酸化触媒37によってVOCを燃焼できる温度以上でVOCが脱離するようになり、吸着部材1においてVOCを燃焼できるようになる。
【選択図】 図3
Description
本発明は、ガス浄化装置用の吸着部材及びガス浄化装置に係り、特に、被処理ガス中の揮発性有機化合物を処理するためのガス浄化装置用の吸着部材及びガス浄化装置に関する。
環境汚染物質などとして問題となっている揮発性有機化合物(以下、VOCと略称する)を浄化処理する技術として、不燃性であるゼオライトを用いた吸着剤を担持した吸着部材に被処理ガスに含まれる揮発性有機化合物を吸着し、さらに、吸着部材に吸着された揮発性有機化合物を吸着部材から脱離して燃焼器に送り、燃焼器で燃焼して浄化する技術が提案され、また、用いられている。これらのVOCの浄化処理技術では、吸着部材にVOCを含有する被処理ガスを通過させることで、被処理ガスに含まれる揮発性有機化合物を吸着部材に吸着し、今度は、吸着部材に吸着された揮発性有機化合物が脱離する温度に加熱された脱離用ガスを吸着部材に通過させることで、吸着部材に吸着したVOCを脱離させる。そして、吸着部材から脱離したVOCを含む脱離用ガスを燃焼器に導き、燃焼処理している(例えば、特許文献1、2参照)。
このような従来のVOCの浄化処理技術で用いられているガス浄化装置は、吸着部材でVOCを吸着することにより、VOCを濃縮することができる。そして、VOCを燃焼させる場合、被処理ガス中のVOCの濃度が比較的低くてもVOCを濃縮することができるため、燃焼触媒つまり酸化触媒を用いた燃焼器で自己燃焼によってVOCの焼却処理が可能となる。しかし、このような従来のガス浄化装置では、吸着部材を有する吸着部、吸着部からの脱離用ガスに含まれるVOCを燃焼する燃焼器などが必要となり構成が複雑であるという問題がある。
これに対して、本発明者らは、吸着部材に、吸着剤に加えて酸化触媒も担持させることなどで、吸着部材に吸着したVOCを、吸着部材に吸着した状態または吸着部材から脱離と同時に燃焼することで燃焼器などを不要とし、VOCの浄化処理に用いるガス浄化装置の構成を簡素化することを考えた。
このような処理対象成分を吸着し、吸着した状態または脱離と同時に処理対象成分を燃焼する装置として、臭気成分を燃焼して脱臭処理する脱臭装置では、吸着部材に担持した吸着剤上に、臭気成分を燃焼処理するための酸化触媒を担持させることで、吸着部材に臭気成分を吸着し、燃焼処理するものが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
ところで、吸着部材に吸着したVOCを、吸着した状態または脱離と同時に燃焼するためには、酸化触媒によってVOCを燃焼できる温度以上まで吸着部材にVOCが吸着した状態であるか、または、酸化触媒によってVOCを燃焼できる温度以上でVOCが脱離するようにする必要がある。しかし、従来のガス処理装置の吸着部材に用いられる吸着剤は、酸化触媒によってVOCが燃焼する温度よりも低い温度でVOCが脱離してしまうため、吸着部でVOCを燃焼処理することはできない。したがって、吸着部とは別に燃焼器を設けなければならない。また、特許文献3に記載されているような臭気成分の吸着部材に用いられている吸着剤では、酸化触媒によってVOCを燃焼できる温度以上まで吸着部材にVOCが吸着した状態にすること、または、酸化触媒によってVOCを燃焼できる温度以上でVOCを脱離することは難しい。
このように、従来の処理対象成分を吸着し、その後、処理対象成分を燃焼処理するガス浄化技術では、被処理ガス中のVOCを処理するためのガス浄化装置の燃焼器を不要にし、構成を簡素化することはできない。
本発明の課題は、被処理ガス中のVOCを処理するためのガス浄化装置の構成を簡素化することにある。
本発明者らは、種々の検討を行った結果、ゼオライトの一種であるベータ型ゼオライトまたはモルデナイト型ゼオライトに銀及びパラジウムを担持した吸着剤を用いることによって、吸着部材に吸着したVOCを、酸化触媒によってVOCを燃焼できる温度以上まで吸着して保持できることを見いだした。
したがって、本発明の被処理ガス中の揮発性有機化合物を処理するためのガス浄化装置用の吸着部材は、ベータ型ゼオライトまたはモルデナイト型ゼオライトを担体として銀とパラジウムを担持させた吸着剤と、パラジウムを含有する酸化触媒とを担持させた構成とすることにより上記課題を解決する。
このような構成とすることにより、吸着部材に吸着したVOCを、酸化触媒によってVOCを燃焼できる温度以上まで吸着して保持できる。つまり、酸化触媒によってVOCを燃焼できる温度以上まで吸着部材にVOCが吸着した状態であるか、または、酸化触媒によってVOCを燃焼できる温度以上でVOCが脱離するようにでき、吸着部でVOCを燃焼処理できるため、燃焼器などが不要になる。したがって、被処理ガス中のVOCを処理するためのガス浄化装置の構成を簡素化できる。
また、吸着剤は、ベータ型ゼオライトまたはモルデナイト型ゼオライトに対する銀の担持量が2重量%以上10重量%以下であり、パラジウムの担持量が、銀の担持量に対する比で1/10以上1以下である構成とする。このような構成とすれば、吸着部材に吸着したVOCを、酸化触媒によってVOCを燃焼できる温度以上までより確実に吸着して保持できる。
さらに、本発明のガス浄化装置は、上記いずれかの吸着部材を備え、この吸着部材に被処理ガスを通流させて被処理ガス中の揮発性有機化合物を吸着させ、加熱したガスを脱離用ガスとして吸着部材に通流させることでこの吸着部材から吸着した揮発性有機化合物を脱離させ、この脱離用ガスとして、酸化触媒により揮発性有機化合物が燃焼する温度以上に加熱した酸素または酸素を含むガスを吸着部材に通流させる構成とする。
また、吸着部材は、柱状または盤状で、この吸着部材の端面間方向の軸を回転軸として回転可能であり、被処理ガスが通過することで被処理ガス中の揮発性有機化合物をこの吸着部材に吸着させる吸着領域と、脱離用ガスが通過することでこの吸着部材に吸着した揮発性有機化合物を燃焼及び脱離させる脱離燃焼領域とに区分され、吸着部材が回転することで、吸着部材の区分された各部分が吸着領域から脱離燃焼領域の順に循環し、被処理ガスを吸着領域に導く被処理ガス流路と、脱離用ガスを脱離燃焼領域に導く脱離用ガス流路とを備えた構成とする。
また、被処理ガス中の揮発性有機化合物を吸着するための柱状または盤状の吸着部材を有し、この吸着部材の端面間方向の軸を回転軸として回転可能であり、被処理ガスが通過することで被処理ガス中の揮発性有機化合物をこの吸着部材に吸着させる吸着領域と、脱離用ガスが通過することでこの吸着部材に吸着した揮発性有機化合物を燃焼及び脱離させる脱離燃焼領域とに区分され、吸着部材が回転することで、吸着部材の区分された各部分が吸着領域から脱離燃焼領域の順に循環する吸着部と、被処理ガスを吸着領域に導く被処理ガス流路と、脱離用ガスを脱離燃焼領域に導く脱離用ガス流路とを備え、吸着部の吸着部材は、ベータ型ゼオライトまたはモルデナイト型ゼオライトを担体として銀とパラジウムを担持させた吸着剤を担持させたものであり、吸着部は、吸着部材の脱離用ガスの流れの方向に対して下流側の脱離燃焼領域に対応する位置に、パラジウムを含有する酸化触媒を担持させた触媒部材を有し、脱離用ガスとして、酸化触媒により揮発性有機化合物が燃焼する温度以上に加熱した酸素または酸素を含むガスを脱離領域に通流させる構成とする。
さらに、脱離用ガス流路は、脱離燃焼領域を通過した脱離用ガスを、再度、脱離用ガスとして脱離燃焼領域へ循環させる構成とする。これにより、吸着部で燃焼できずに吸着部を通過した脱離用ガス中に揮発性有機化合物が残留する可能性がある場合であっても、脱離用ガスを脱離燃焼領域へ循環させることにより、確実に焼却処理できる。
また、循環する脱離用ガス流路は、脱離用ガス中に、酸素または酸素含有ガスを供給する酸素供給手段を含む構成とすれば、脱離用ガスの循環により燃焼で消費された酸素を補うことができる。
さらに、循環する脱離用ガス流路は、この脱離用ガス流路内を通流する脱離用ガスを冷却する冷却手段を備えた構成とすれば、脱離用ガスの循環使用による脱離用ガスの不要な温度上昇を抑制できる。
本発明によれば、被処理ガス中のVOCを処理するためのガス浄化装置の構成を簡素化できる。
以下、本発明を適用してなるガス浄化装置の一実施形態について図1乃至図5を参照して説明する。図1は、本発明を適用してなるガス浄化装置の概略構成や動作を模式的に示す図である。図2は、本発明を適用してなるガス浄化装置の吸着部材を形成する担体であるペーパハニカムの構造を部分的に拡大して示す斜視断面図である。図3は、本発明を適用してなるガス浄化装置用の吸着部材の概略構成を示す断面図である。図4は、本発明を適用してなる銀及びパラジウムをベータ型ゼオライトに担持した吸着剤及び従来のベータ型ゼオライトからなる吸着剤の温度に対するトルエンの脱離挙動を示した図である。図5は、本発明を適用してなる吸着剤である銀及びパラジウムを担持したベータ型ゼオライトをペーパハニカムに担持した吸着部材における温度に対するトルエンの脱離挙動及び燃焼状態を示した図である。
本実施形態のガス浄化装置は、図1に示すように、円柱状または円盤状の吸着部材1などを有する吸着部3、吸着部3に揮発性有機化合物(以下、VOCと略称する)を含有する被処理ガスを導くための被処理ガスの流路となる被処理ガス管路5、被処理ガス管路5に設けられた被処理ガス用ファン7、吸着部3へ脱離用ガスを導くとともに吸着部3から出たガスを再度吸着部3へ戻して循環させるための脱離ガス用流路となる循環管路9、循環管路9に設けられた循環用ファン11などを備えている。吸着部3には、被処理ガス管路5から吸着部3に導かれ、吸着部材1を通過することで含有するVOCを除去され浄化された被処理ガスが通流する浄化ガス管路13が連結されている。
循環管路9には、循環管路9内の脱離用ガスの通流方向に対して循環用ファン11よりも下流側の部分に、脱離用ガスを冷却するための冷却器15、循環する脱離用ガス中に酸素を供給するため外部の空気を循環管路9内に取り込むための外気取り込み用ファン17、脱離用ガスを加熱するための加熱手段となる加熱用ヒータ19などが設けられている。さらに、循環管路9には、循環管路9内の脱離用ガスの通流方向に対して循環用ファン11よりも上流側の部分に、循環管路9内の脱離用ガスの排出を制御するためのダンパ21が設けられている。外気取り込み用ファン17には、外部に開口した外気取り込み管路23が、ダンパ21には、循環管路9内の脱離用ガスが通流する排ガス管路25が、各々連結されている。外気取り込み用ファン17や外気取り込み管路23は、脱離用ガス中に、酸素または酸素含有ガスを供給する酸素供給手段を構成している。
吸着部3は、従来の吸着部材1を回転させるロータ型の吸着部を備えたガス浄化装置と同様の構造であり、図示していない円筒状の容器内に吸着部材1を充填したものである。また、この図示していない円筒状の容器の両端部には、図示していない仕切部となる円筒蓋形状のチェンバなどが取り付けられており、吸着部材1を回転駆動させるための図示していない駆動手段なども備えている。
図示していないチェンバは、図示していない円筒蓋形状のチェンバの中心から半径方向に沿って放射状に配設された図示していない2枚の仕切板によって、吸着部材1を2つの領域、すなわち、吸着領域27と脱離燃焼領域29とに区分している。なお、図示していない2枚の仕切板の位置に対応する吸着領域27と脱離燃焼領域29との境界は、図1では境界線31として示している。また、被処理ガス管路5及び浄化ガス管路13は、吸着部3の吸着領域27に連通し、循環管路9は、脱離燃焼領域29に連通している。図示していない駆動手段は、吸着部材1を、吸着部材1の両端面の中心部分を通る軸1aを回転軸として回転駆動するものであり、吸着部材1を回転駆動できれば様々な構成、機構のものを用いることができる。
吸着部材1は、例えば図2に示すような形状のペーパハニカム33を担体として、図3に示すように、吸着剤を担持させて形成した吸着剤層35、吸着剤層35層上に酸化触媒を担持させて酸化触媒層37を形成したものである。このような吸着部材1が、図示していない円筒状の容器の軸方向つまり吸着部材1の回転軸1aに沿う方向には通気するが、軸に対し垂直方向といったように、軸に交わる方向にはほとんど通気しないように図示していない容器内に充填されている。
吸着部材1を構成する吸着剤、本実施形態では吸着部材1の吸着剤層35を形成する吸着剤は、ゼオライトの一種であるベータ型ゼオライトまたはモルデナイト型ゼオライトに、銀及びパラジウムを担持したものである。
吸着剤に用いるゼオライトの種類としては、ベータ型ゼオライトが吸着したVOCの脱離温度を酸化触媒でVOCを燃焼できる温度以上に高くできるなど、最も保持性能が優れているが、モルデナイト型ゼオライトでも、ベータ型ゼオライトに近い性能が得られ適用できる。これら以外のゼオライトは、吸着した有機溶剤などのVOCの脱離温度が酸化触媒でVOCを燃焼できる温度よりも低くなり、大部分が未燃状態で放出されるため適用できない。
ベータ型ゼオライトまたはモルデナイト型ゼオライトに担持する銀の担持量は、2重量%以上にすることが望ましい。銀の担持量が2重量%よりも少ないと、ベータ型ゼオライトまたはモルデナイト型ゼオライトを用いても、有機溶剤などのVOCの脱離温度が、酸化触媒でVOCを燃焼できる温度以上、例えば200℃以上にならず、吸着部3でVOCを燃焼できなくなる場合がある。
ベータ型ゼオライトまたはモルデナイト型ゼオライトに銀とともに担持するパラジウムは、銀と同様に有機溶剤などのVOCの吸着剤からの脱離温度を上昇させ、VOCを保持できる温度を上昇させる作用がある。加えて、吸着剤の有機溶剤などのVOCの吸着力をも高めるとともに、昇温加熱時に脱離するVOCの酸化触媒による燃焼を補助する作用があり、銀とパラジウムを同時に担持することが必須である。ベータ型ゼオライトまたはモルデナイト型ゼオライトに担持するパラジウムの担持量は、銀に対するパラジウムの担持量の比が1/10以上1以下とすることが望ましい。
銀に対してパラジウムの量が少なくなり過ぎ、銀に対するパラジウムの担持量の比が1/10よりも少なくなる、つまり、10Pb<Agとなると、酸化触媒によるVOCの燃焼温度よりも低い温度でのVOCの吸着剤からの脱離が増大してしまう。一方、銀に対してパラジウムの量が多くなり過ぎ、銀に対するパラジウムの担持量の比が1よりも多くなる、つまり、Ag<Pbとなると、パラジウムの添加による効果が得難くなることや、比較的高価なパラジウムの量が増大することで吸着剤のコストの増大を招くなどの問題が生じる。また、パラジウムの量との比の関係などから、ベータ型ゼオライトまたはモルデナイト型ゼオライトに担持する銀の担持量は、10重量%以下にすることが望ましい。
したがって、吸着剤は、吸着部3でVOCをより確実に燃焼させるため、ベータ型ゼオライトまたはモルデナイト型ゼオライトに担持する銀の担持量を2重量%以上10重量%以下とし、パラジウムの担持量を、銀に対するパラジウムの担持量の比で1/10以上1以下とすることが望ましい。
吸着剤と組み合わせて吸着部材1を構成する酸化触媒、本実施形態では吸着部材1の酸化触媒層37を形成する酸化触媒は、耐熱性を有し、特に、酸化雰囲気での有機溶剤などのVOCの酸化活性を有しているパラジウムをアルミナに担持した従来のガス浄化装置の燃焼器などで用いられている一般的な酸化触媒を用いている。酸化触媒におけるアルミナへのパラジウムの担持量としては、アルミナに対して0.5重量%以上3重量%以下担持することが、酸化活性を向上するうえで望ましい。
なお、有機溶剤などのVOCは、アルミナ以外にも、パラジウムをシリカ、チタニア、ジルコニアなどの高比表面積触媒担体に、例えば0.5重量%以上3重量%以下担持させた酸化触媒などでも、接触により200℃程度の温度で燃焼することが知られている。したがって、触媒担体としては、アルミナ以外にチタニア、シリカ、ジルコニアなどパラジウムを高分散担持できる担体であれば、処理対象となる有機溶剤などのVOCに対して200℃前後での燃焼活性が得られる。このため、酸化触媒の触媒担体としては、アルミナ以外のものを用いることもできる。また、触媒成分は、パラジウムが主体であれば、他の貴金属触媒成分、例えば白金やロジウムなどが含まれていても、触媒成分がパラジウムの場合と同等の性能を有する。このため、酸化触媒の触媒成分は、パラジウムか、または、パラジウムを主体とする様々なものを用いることができる。
このような構成のガス浄化装置の動作や本発明の特徴部などについて説明する。被処理ガス用ファン7により、被処理ガス管路を通流してきたVOCを含有するガス、例えば比較的低濃度の有機溶剤ガスは、図1に示すように、吸着部3の吸着領域27に位置している吸着部材1の部分を通過する。この際、有機溶剤などのVOCは、吸着部材1に吸着される。有機溶剤などのVOCなどが吸着部材1に吸着され除去されたガスは、吸着部3から浄化ガス管路13へ流れる。
有機溶剤などのVOCを吸着した吸着部材1は、図示していない駆動手段によって、軸1aを回転軸として回転することにより、連続的に、吸着領域27に位置していた部分が脱離燃焼領域29へ移動、循環する。循環用ファン11によって循環管路9を通流し、加熱用ヒータ19を介して予め設定された温度に加熱された空気が、脱離用ガスとして、吸着部3の脱離燃焼領域29に位置する吸着部材1の部分を通過する。脱離用ガスの温度としては、例えば処理対象が有機溶剤などの場合、有機溶剤などの酸化触媒による燃焼温度である250℃から300℃といった温度に設定されている。したがって、脱離用ガスが吸着部3の脱離燃焼領域29に位置する吸着部材1の部分を通過する際、吸着部材1に吸着されている有機溶剤などのVOCや、吸着部材1から脱離した有機溶剤などのVOCが酸化触媒の作用により吸着部3で燃焼される。
吸着部3の脱離燃焼領域29を通過した脱離用ガスつまり燃焼ガス中には、酸化触媒による燃焼温度よりも低い低温で脱離した未処理つまり未燃の有機溶剤などのVOCが、例えば数%程度残っている場合がある。そこで、本実施形態のガス浄化装置では、循環管路9で脱離用ガスを循環させることにより、つまり、未燃の有機溶剤などのVOCを含む可能性がある燃焼ガスを再度加熱して脱離用ガスとして吸着部3の脱離燃焼領域29に循環使用することにより、ほぼ完全に有機溶剤などのVOC燃焼処理し、無害化することができる。さらに、浄化処理性能以外にも、脱離用ガスを循環使用することにより、ガス浄化装置のランニングコストを低減できるなどの効果も得られる。
ただし、脱離用ガスを循環使用する場合、VOCの燃焼熱により、循環させている脱離用ガスの温度が徐々に上昇していく。このため、脱離用ガスの温度が必要以上に高くならないように、循環管路9に設けた冷却器15により、吸着部3の脱離燃焼領域29に供給する脱離用ガスを冷却し、脱離用ガスの温度上昇を抑制している。また、脱離用ガスを循環使用する場合、VOCの燃焼で酸素を消費し酸素不足になる。
このため、酸素供給手段を構成する外気取り込み用ファン17により外気取り込み管路23を介して、循環管路9内を循環している脱離用ガスに、循環している脱離用ガス量の最大5%程度の新鮮な空気を供給している。さらに、酸素供給手段で供給した空気量に対応する吸着部3の脱離燃焼領域29通過後の脱離用ガスつまり燃焼ガスを、ダンパ21の開閉を制御することで、循環管路9の系外に放出している。これにより、吸着部3の脱離燃焼領域29に供給する脱離用ガスが含有する燃焼用酸素を維持している。なお、酸化触媒による燃焼では、最低数%程度の酸素濃度であれば、吸着した有機溶剤などのVOCの燃焼には問題がない。また、空気に限らず酸素自体や、酸素を含む他のガスを供給する酸素供給手段とすることもできる。
ここで、VOCとして、代表的な有機溶剤であるトルエンを処理対象物質として検討を行った結果の一例を示す。まず、本発明を適用してなる銀とパラジウムを担持したベータ型ゼオライトを用いた吸着剤と、従来のベータ型ゼオライトからなる吸着剤とのトルエンの脱離挙動を比較した結果の一例を示す。本発明を適用してなる銀とパラジウムを担持したベータ型ゼオライトを用いた吸着剤に対して、室温でトルエンを2重量%吸着させた後、吸着剤を30℃/分の昇温速度で加熱した。従来のベータ型ゼオライトからなる吸着剤でも同じ処理を行った。
この結果、図4に示すように、本発明を適用してなる銀とパラジウムを担持したベータ型ゼオライトを用いた吸着剤は、脱離温度が、従来のベータ型ゼオライトからなる吸着剤よりも高温化しており、200℃程度の温度ではトルエンはほとんど脱離しない。したがって、200℃程度で有機溶剤などのVOCを燃焼できる酸化触媒を本発明の吸着剤と共存させることにより、処理対象物質である有機溶剤などのVOCを吸着させ、酸化触媒に燃焼温度以上に加熱した脱離用ガスを通過させることで、吸着部3でVOCを燃焼させることが可能となる。
なお、従来のベータ型ゼオライトからなる吸着剤の場合、50℃から200℃程度の温度範囲で、トルエンは吸着剤からほとんど脱離してしまう。従来用いられていた耐熱性を有する種々のゼオライト系の吸着剤の脱離性能を調べたが、脱離特性にゼオライトの種類による多少の差異があるものの、200℃以上までトルエンを保持できるものはない。
次に、本実施形態で示した吸着部材1を作成し、トルエン吸着後の昇温による脱離及び燃焼特性を調べた結果の一例を示す。銀を2重量%及びパラジウムを0.5重量%ベータ型ゼオライトに含浸担持した吸着剤を、図1乃至図3に示すように、ペーパハニカム33に150g/Lウォシュコート法により担持し、ペーパハニカム33の表面に吸着剤層35を形成した。さらに、パラジウムを1.5重量%アルミナ担体上に担持させた酸化触媒を、ペーパハニカム33に100g/L担持し、吸着剤層35の上に酸化触媒層37を形成した。このようにして、400cpsi(セル/インチ2)ハニカム型の吸着部材1を用意した。この吸着部材1に対してトルエン含有ガスを通過させ、吸着剤に対して1重量%のトルエンを吸着させ、その後、吸着部材1に対して加熱空気を脱離用ガスとして通し、昇温速度30℃/分で吸着部材1を昇温しながら加熱したときの、吸着部材1の温度に対するトルエンの脱離及び燃焼挙動を調べた。
この結果、図5に示すように、吸着部材1からトルエンはほとんど生じていない。一方、トルエンの燃焼に伴って生じる二酸化炭素が200℃付近から発生しており、吸着していたトルエンが吸着部材1において燃焼したことがわかる。吸着部材1に吸着したトルエンが燃焼せずに脱離する率は、吸着量や通過させる脱離用ガスの量によって異なるが、例えば、吸着されたトルエン量が吸着剤に対して1重量%で、脱離用ガスの量がSV(空間速度、一時間当たりの処理ガス量/吸着触媒の容積)が10,000であれば2%以下、つまり、浄化率が98%といったように高い浄化率を得ることができる。このような特性はトルエンだけでなくベンゼン、キシレンなど種々の芳香族炭化水素などからなる有機溶剤などでも得られる。
このように、本発明者らは種々の検討を行った結果、吸着部材を形成するための吸着剤を構成するゼオライトとしてベータ型ゼオライトまたはモルデナイト型ゼオライトを用い、これらのゼオライトに銀とパラジウムを担持した吸着剤を担持させた吸着部材とすることで、酸化触媒によるVOCの燃焼温度以上にまで、VOCを吸着しておくことができることを見いだした。そして、このような吸着剤とともに酸化触媒を担持した吸着部材とすることで、吸着部材でVOCを燃焼処理できることを見いだした。
したがって、このような本実施形態の吸着部材1及びこの吸着部材1を備えたガス浄化装置では、吸着部材1に吸着したVOCを、酸化触媒によってVOCを燃焼できる温度以上まで吸着して保持できる。つまり、酸化触媒によってVOCを燃焼できる温度以上まで吸着部材1にVOCが吸着した状態であるか、または、酸化触媒によってVOCを燃焼できる温度以上でVOCが脱離するようにでき、吸着部3でVOCを燃焼処理できるため、燃焼器などが不要になる。すなわち、被処理ガス中のVOCを処理するためのガス浄化装置の構成を簡素化できる。
さらに、ガス浄化装置の構成を簡素化できることで、装置の小型化や装置操作の簡便化なども可能となり、また、装置コストやランニングコストの低減も可能となる。
ところで、VOCも含めた炭化水素(以下、HCと略称する)ガスは、光化学オキシダントが発生する原因になるばかりでなく、悪臭の原因や、地下水や土壌の汚染、または室内環境の汚染の原因となる。このHCは、環境汚染物質として、直接、間接的に健康に影響を与えることから社会問題とされている。HCを処理する方法は、燃焼法、触媒燃焼法、生物処理法、吸着法などが知られている。低濃度で大容量のHC含有ガスを処理する場合は、コンパクトかつランニングコストが比較的低い吸着法が選定されることが多い。
この吸着法は、吸着塔などに充填した吸着剤にHCを含むガスを流通して吸着させ、飽和濃度に達したら吸着剤を交換するものである。用いられる吸着剤としては活性炭またはゼオライトが一般的である。活性炭は比較的安価なので、HCが飽和状態まで吸着した後は、そのまま廃棄処理されることが多い。ただし、処理ガスの濃度が高いと交換頻度が高くなりランニングコストが増大する。さらに、HCを吸着した活性炭を産業廃棄物として処理する必要があるため、その処理費用も必要となる。よって、一般には、活性炭の吸着剤は加熱によって再生され、何度も利用できるようにしている。
ところが、塗装工場や印刷工場からの発生する有機溶剤などをはじめとするVOCの場合には、活性炭が有する触媒作用で、酸化や重合反応が生じ脱離が困難になる。さらに、活性炭は可燃性なので酸化熱で着火する可能性があるなどの安全面での問題もあった。このような欠点を補うものとして、不燃性であるゼオライトを用いた吸着剤が、加熱再生式のガス浄化装置に適用されるようになってきた。したがって、本実施形態の吸着部材1や吸着部材1を備えたガス浄化装置では、安全性を向上でき、さらに、従来の安全性を向上した加熱再生式のガス浄化装置よりも、ランニングコストをより低減することも可能である。
さらに、本実施形態の吸着部材1や吸着部材1を備えたガス浄化装置では、吸着剤は、ベータ型ゼオライトまたはモルデナイト型ゼオライトに対する銀の担持量が2重量%以上10重量%以下であり、パラジウムの担持量が、銀の担持量に対する比で1/10以上1以下としている。このため、吸着部材に吸着したVOCを、酸化触媒によってVOCを燃焼できる温度以上までより確実に吸着して保持できる。
加えて、本実施形態の吸着部材1や吸着部材1を備えたガス浄化装置では、脱離ガス用流路として、吸着部3の脱離燃焼領域29を通過した脱離用ガスを、再度、脱離用ガスとして脱離燃焼領域29へ循環させる循環管路9を備えている。したがって、吸着部3で燃焼できずに吸着部3を通過した脱離用ガス中にVOCが残留する可能性がある場合であっても、脱離用ガスを脱離燃焼領域29へ循環させることにより、確実に焼却処理でき、無害化できる。
さらに、本実施形態の吸着部材1や吸着部材1を備えたガス浄化装置では、脱離ガス用流路となる循環流路9には、循環流路9内を通流する脱離用ガス中に、酸素含有ガスとして空気を供給する酸素供給手段となる外気取り込み用ファン17や外気取り込み管路23などが設けられている。このため、脱離用ガスの循環により吸着部3での燃焼で消費された酸素を補うことができる。加えて、本実施形態では、循環管路9は、循環管路9内を通流する脱離用ガスを冷却する冷却手段となる冷却器15を備えているため、脱離用ガスの循環使用による脱離用ガスの不要な温度上昇を抑制できる。
また、本実施形態では、吸着部材1は、ペーパハニカム33の表面に吸着剤層35を、吸着剤層35上に酸化触媒層37を形成した構成としている。しかし、本発明を適用してなる吸着部材は、吸着剤層35上に酸化触媒層37を形成せずに、吸着剤と酸化触媒を混合して、担体に担持させて形成することもできる。例えばペーパハニカムなどといった担体の表面に、吸着剤と酸化触媒を混合したものを担持させて、吸着燃焼層といったような1つの層を形成する構成などにすることもできる。
また、本実施形態では、吸着部材1は、吸着剤層35上全体に酸化触媒層37を形成した構成としている。しかし、吸着剤層35上の一部に酸化触媒層37を形成した構成とすることもできる。例えば、図6に示すように、吸着部材39の脱離用ガスの流れの方向に対して下流側、つまり、吸着部材39の脱離用ガスの出口側の吸着剤層35上の部分にのみ酸化触媒層37を形成した構成などにすることもできる。
また、本実施形態では、ガス浄化装置の吸着部3に、吸着剤と酸化触媒を担持した吸着部材1を備えた構成としている。しかし、吸着部3内でVOCを吸着し、VOCの脱離とともに燃焼できれば、吸着部は様々な構成にすることができる。例えば、図7に示すように、吸着部41が、吸着部材1と同様の形状で軸43aを回転軸として回転するものであるが、ペーパハニカムなどの担体に、ベータ型ゼオライトまたはモルデナイト型ゼオライトに銀及びパラジウムを担持した吸着剤のみを担持した吸着部材43を設ける。さらに、吸着部41の脱離燃焼領域29に対応する位置の、吸着部材43の脱離用ガスの流れの方向に対して下流側つまり出口側に、脱離燃焼領域29の形状に対応する形状のペーパハニカムなどの適宜の担体に酸化触媒を担持させた触媒部材45を配設固定した構成などにすることもできる。
このように、本発明は、本実施形態の構成の吸着部材や吸着部、それらを備えたガス浄化装置に限らず、ベータ型ゼオライトまたはモルデナイト型ゼオライトに銀及びパラジウムを担持した吸着剤や酸化触媒を適宜の担体に担持した吸着部材や吸着部、それらを備えたガス浄化装置であれば様々な構成の吸着部材や吸着部、それらを備えたガス浄化装置に適用できる。
1 吸着部材
33 ペーパハニカム
35 吸着剤層
37 酸化触媒層
33 ペーパハニカム
35 吸着剤層
37 酸化触媒層
Claims (6)
- 被処理ガス中の揮発性有機化合物を吸着して被処理ガス中の揮発性有機化合物を処理するためのガス浄化装置用の吸着部材であり、
ベータ型ゼオライトまたはモルデナイト型ゼオライトを担体として銀とパラジウムを担持させた吸着剤と、パラジウムを含有する酸化触媒とを担持させたことを特徴とする吸着部材。 - 前記吸着剤は、ベータ型ゼオライトまたはモルデナイト型ゼオライトに対する銀の担持量が2重量%以上10重量%以下であり、パラジウムの担持量が、銀の担持量に対する比で1/10以上1以下であることを特徴とする請求項1に記載の吸着部材。
- 請求項1または2に記載の吸着部材を備え、該吸着部材に被処理ガスを通流させて被処理ガス中の揮発性有機化合物を吸着させ、加熱したガスを脱離用ガスとして前記吸着部材に通流させることで該吸着部材から吸着した揮発性有機化合物を脱離させ、該脱離用ガスとして、前記酸化触媒により揮発性有機化合物が燃焼する温度以上に加熱した酸素または酸素を含むガスを前記吸着部材に通流させるガス浄化装置。
- 前記吸着部材は、柱状または盤状で、該吸着部材の端面間方向の軸を回転軸として回転可能であり、被処理ガスが通過することで被処理ガス中の処理対象物質を該吸着部材に吸着させる吸着領域と、脱離用ガスが通過することで該吸着部材に吸着した揮発性有機化合物を燃焼及び脱離させる脱離燃焼領域とに区分され、前記吸着部材が回転することで、前記吸着部材の区分された各部分が前記吸着領域から前記脱離燃焼領域の順に循環し、被処理ガスを前記吸着領域に導く被処理ガス流路と、前記脱離用ガスを前記脱離燃焼領域に導く脱離用ガス流路とを備えたことを特徴とする請求項3に記載のガス浄化装置。
- 被処理ガス中の揮発性有機化合物を吸着するための柱状または盤状の吸着部材を有し、該吸着部材の端面間方向の軸を回転軸として回転可能であり、被処理ガスが通過することで被処理ガス中の揮発性有機化合物を該吸着部材に吸着させる吸着領域と、脱離用ガスが通過することで該吸着部材に吸着した揮発性有機化合物を燃焼及び脱離させる脱離燃焼領域とに区分され、前記吸着部材が回転することで、前記吸着部材の区分された各部分が前記吸着領域から前記脱離燃焼領域の順に循環する吸着部と、被処理ガスを前記吸着領域に導く被処理ガス流路と、前記脱離用ガスを前記脱離燃焼領域に導く脱離用ガス流路とを備え、
前記吸着部の吸着部材は、ベータ型ゼオライトまたはモルデナイト型ゼオライトを担体として銀とパラジウムを担持させた吸着剤を担持させたものであり、前記吸着部は、前記吸着部材の前記脱離用ガスの流れの方向に対して下流側の前記脱離燃焼領域に対応する位置に、パラジウムを含有する酸化触媒を担持させた触媒部材を有し、前記脱離用ガスとして、前記酸化触媒により揮発性有機化合物が燃焼する温度以上に加熱した酸素または酸素を含むガスを前記脱離領域に通流させるガス浄化装置。 - 前記脱離用ガス流路は、前記脱離燃焼領域を通過した脱離用ガスを、再度、脱離用ガスとして前記脱離燃焼領域へ循環させることを特徴とする請求項4または5に記載のガス浄化装置。
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