JP2008022503A - 復調回路、ic、および通信機 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の入力信号から、ジッタ成分が少ない入力信号を簡単に選択し、復調する。
【解決手段】受光した光信号を2値のパルス信号に変換する複数の受光部101〜103が接続され、複数の受光部101〜103毎に出力される複数のパルス信号から、復調するパルス信号を選択して復調する復調回路110であって、上記複数のパルス信号のHighレベルとLowレベルとの切り替えが起こったタイミングを検出し、該タイミングに基づいて、少なくとも1つのパルス信号を選択する判別/選択部104と、判別/選択部104にて選択されたパルス信号を復調する復調部105とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、受信信号を復調する復調回路、並びに、それを備えるIC、および通信機に関するものである。
近年、多くの機器に赤外線通信機能が搭載されている。赤外線通信は光を使用するため、直進性が高い。よって、通信機器の発光部から送信される光が、遮蔽物が無く見通せる範囲で、通信機器の受光部で受光できる最低限の光量であった場合のみ、通信が可能となる。このため、光通信の通信距離および受光角度は、送信光強度と受光感度とで決まってくる。
ここで、赤外線通信の方式を決める規格としてIrDA(Infrared Data Association)がある。IrDA規格で定められた送信光強度は、スタンダードデバイスで100mW/sr以上、また受信感度は10uW/cm以下と定められている。この仕様では、1mの距離で±15度の角度での通信が可能となる。
しかしながら、上記規格の光通信において、特に、携帯機器と据え置き機(例えば、テレビ、PC、DVD/HDDレコーダ、およびプリンタなど)との間で、受信角度を例えば±45度以上に広げたり、2m以上の距離に伸ばして通信したいという要望が存在する。
そこで、通信距離を伸ばし受光角度を広げる方法として、通信機器の送信光強度を上げる方法が考えられる。ところが、IrDA規格で定められている100mW/srの光出力を得るためには、LEDに必要な消費電流が、約400mA以上生じてしまう。
例えば、通信距離を2倍に伸ばすためには、距離比の2乗である4倍の光出力が必要となる。そのため、LEDの消費電流が1.6A以上となり、非常に大きな電流を使用することになる。よって、携帯機器のようにバッテリで動作する機器、または省電力タイプのACアダプタで接続された機器であっても、現実的に流せる電流値ではない。
また、上記大電流を流すと発熱が大きくなるため、発熱対策をとる必要がある。これにより、通信機器は発熱対策の構造を有しなければならないので、大型化してしまう。よって、機器自体が大型化することは、携帯機器のように小型化が求められている場合には、意図から外れてしまうことになる。
このように、通信機器の送信光強度を上げることが困難であるため、通信機器の受光感度を上げる必要がある。そこで、通信距離を伸ばし受光角度を広げる方法として、大口径のレンズをつける方法がある。
しかしながら、光通信のボーレートが高速の場合、フォトダイオードまたはフォトトランジスタは、小さくするか、または大きなバイアス電圧をかける必要がある。通常、大きなバイアス電圧をかけることは、システム全体のコストアップにつながる。
このため、高速通信ではフォトダイオードまたはフォトトランジスタを小さくするようにして実装される。ところが、大口径レンズを使用した場合、全角度から入射した光束を全てフォトダイオードまたはフォトトランジスタに集光する必要があるので、光学設計が非常に難しくなる。
一方、通信距離を伸ばし受光角度を広げるもう1つの方法として、受光角度を狭めるような光学設計を行うことによって通信距離を伸ばし、かつ、光通信デバイスを複数搭載することによって受光角度を広げる方法がある。そこで、複数の光通信デバイスを搭載する方法として、以下に示す技術が開示されている。
例えば、特許文献1には、複数搭載した各光通信デバイスにおいて、受信した光信号を電気変換した電気信号をそのまま論理和し、論理和した電気信号を受信信号とする技術が開示されている。上記論理和された電気信号が、信号処理回路に入力され、復調されている。
また、特許文献2には、複数搭載した各光通信デバイスにおいて、送信光信号を受光する光通信デバイスの受光部を、スイッチで切り替えることによって、受光部を選択する技術が開示されている。上記選択された受光部を介して、入力された受信信号が、復調されている。
さらに、特許文献3には、複数搭載した各光通信デバイスにおいて、各光通信デバイスの受光部から入力された光信号をデジタル信号に変換し、デジタル信号の先頭にあるPLL同期のためのプリアンブルなる同期信号を利用して、プリアンブルのパルス幅変化またはパルス位置変化を検出して、入力された光信号の強弱を示す尺度を決定し比較する技術が開示されている。比較した結果、後続の処理に好適であると判断した尺度を有するデジタル信号が選択される。
特開平05−11150号公報(1993年1月19日公開) 特開平10−98435号公報(1998年4月14日公開) 特開2002−535873号公報(平成14年10月22日公開) Infrared Data Association Serial Infrared Physical Layer Specification Version1.4(May 30,2003)
上記特許文献1では、十分遅い光信号であれば、論理和された電気信号の復調を問題なく対応することができる。しかしながら、元の信号から光変換された光信号が、数Mbpsを超える早い信号の場合、光信号から電気信号に変換された電気信号のうち、特に弱い光が入力された光通信デバイスから出力される電気信号が、各光通信デバイスに入ってくる光の強弱により、大きなジッタを持ってしまう。
そして、上記ジッタ成分を有する電気信号が論理和されることによって、信号処理回路で処理しきれないほど大きなジッタ成分を有する電気信号となるので、復調することが困難となる。これにより、実際の通信可能範囲よりも狭まった箇所でしか通信ができなくなってしまうという問題点がある。
また、上記特許文献2では、複数の光通信デバイスの受光部を切り替えるために、一度何らかの返信要求信号を送信機に要求している。よって、通信ロスが発生するという問題点がある。また、送信機の返答信号に応じて、送信機の方向を確認し受光部を切り替えているので、通信途中に送信機が移動した場合には、通信が途絶する可能性があるという問題点がある。
上記特許文献3では、プリアンブルは、PLL同期のためだけではなく、光受信機のフォトダイオードまたはフォトトランジスタの受信感度安定のためにも使用されている。そのため、概して光の強弱に関係なく、プリアンブルのパルス幅やパルス位置は変動してしまうので、その変動が光量に対しての強弱かどうかを判別できない。
しかも、上記変動が安定するまで待ってから、光の強弱判別を行う場合には、複数のパルスを必要とするため、PLL同期に使用するために十分なパルスを供給できるかどうかが不明になる。これに対して、プリアンブルを長くすることも可能ではあるが、通信の実効帯域の減少を引き起こすことや、送信機全てに対応させる必要が出てくるなど、現実的に実施することはありえない。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、複数の入力信号から、ジッタ成分が少ない入力信号を簡単に選択し、復調することができる復調回路を提供することにある。
本発明の復調回路は、上記課題を解決するために、受光した光信号を2値のパルス信号に変換する受光部が複数接続され、上記複数の受光部毎に出力される複数のパルス信号から、復調するパルス信号を選択して復調する復調回路であって、上記複数のパルス信号のHighレベルとLowレベルとの切り替えが起こったタイミングを検出し、該タイミングに基づいて、少なくとも1つのパルス信号を選択する判別選択手段と、上記判別選択手段にて選択されたパルス信号を復調する復調手段とを備えることを特徴としている。
上記の構成によれば、判別選択手段が、複数の受光部毎に出力される複数のパルス信号のHighレベルとLowレベルとの切り替えが起こったタイミングを検出し、該タイミングに基づいて、少なくとも1つのパルス信号を選択することにより、HighレベルとLowレベルとの切り替えが起こったタイミングを検出して判別するので、複数の受光部毎ではなく、複数のパルス信号毎に復調するパルス信号を選択することが可能となる。
よって、複数のパルス信号毎に復調に適した、すなわちジッタ成分の少ないパルス信号を選択することが可能となる。また、判別選択手段が、パルス信号のHighレベルとLowレベルとの切り替えが起こったタイミングに基づいて、パルス信号を選択しているので、パルス信号を簡単に選択することが可能となる。さらに、判別選択手段がパルス信号を選択することにより、パルス信号毎にくっついてしまっているジッタ成分を和することなく、復調手段が選択されたパルス信号を復調することが可能となる。
したがって、本発明の復調回路では、複数のパルス信号から、ジッタ成分が少ないパルス信号を簡単に選択し、復調することが可能となる。
また、判別選択手段は、復調するパルス信号を選択する際、パルス信号のHighレベルとLowレベルとの切り替えを検出しているだけであるので、復調回路の前段に、復調に適するようにパルス信号を処理する回路を特別に設ける必要はない。よって、光信号が受光部に受光されてから、復調回路に入力されるまでの遅延時間を、低減することが可能となる。
さらに、送信信号発生源(例えば、携帯電話などの送信機)が通信中に移動しても、判別選択手段は、復調するパルス信号を、複数の受光部毎ではなく複数のパルス信号毎に識別しているので、通信遮断を防止することが可能となる。
さらに、本発明の復調回路では、上記判別選択手段は、上記複数のパルス信号から、該パルス信号のHighレベルとLowレベルとの切り替えが一番早くに起こったパルス信号を選択することが好ましい。
パルス信号のHighレベルとLowレベルとの切り替えが一番早くに起こったパルス信号は、他のパルス信号よりもジッタ成分が少ない。よって、上記の構成によれば、さらに、判別選択手段が、複数のパルス信号から、該パルス信号のHighレベルとLowレベルとの切り替えが一番早くに起こったパルス信号を選択するので、復調手段はジッタ成分が一番少ない信号を復調することが可能となる。
さらに、本発明の復調回路では、上記判別選択手段は、パルス信号のサンプリングを行い、該サンプリング結果のパルス信号から、該パルス信号のHighレベルとLowレベルとの切り替えが起こったタイミングを検出することが好ましい。
上記の構成によれば、さらに、サンプリングすることによって、パルスの長さは変化しているが、復調回路はパルス単位の半分の長さの変動まで許容できるように設計されているため、少しのパルス変動は吸収して復元することが可能となる。
また、サンプリング結果のパルス信号を利用することにより、受光部毎から出力される複数のパルス信号のHighレベルとLowレベルとの切り替えが、同時に変化したと判別される場合が存在する。ところが、十分高速のクロックの場合、サンプリングしたデータは元のデータとかなり近いデータとして扱うことができるので、判別選択手段が複数のパルス信号を選択することによる影響は軽微である。
さらに、本発明の復調回路では、上記判別選択手段の前段に、上記複数の受光部毎に出力される複数のパルス信号からノイズを除去するノイズ除去手段を備えることが好ましい。
上記の構成によれば、さらに、判別選択手段の前段に、複数の受光部毎に出力される複数のパルス信号からノイズを除去するノイズ除去手段を備えることにより、判別選択手段にノイズが入力してしまうことを防止することが可能となる。よって、復調手段がノイズを復調してしまうことを避けることが可能となるので、復調回路の性能を高めることが可能となる。
さらに、本発明の復調回路では、上記ノイズ除去手段は、上記パルス信号から、所定の範囲外の長さのパルス幅を有するパルス信号を除去するパルス幅フィルタであることが好ましい。
上記の構成によれば、さらに、パルス幅フィルタは、パルス信号から、所定の範囲外の長さのパルス幅を有するパルス信号を除去することにより、ノイズを除去することが可能となる。よって、判別選択手段は、ノイズがない良好なパルス信号を得ることが可能となる。
さらに、本発明の復調回路では、上記ノイズ除去手段は、上記パルス信号のパルスの間隔および個数を測定し、所定の間隔かつ所定の個数のパルスが入力された場合に、該入力以降のパルス信号を通過させるパルス間隔フィルタであることが好ましい。
上記の構成によれば、さらに、パルス間隔フィルタは、パルス信号のパルスの間隔および個数を測定し、所定の間隔かつ所定の個数のパルスが入力された場合に、該入力以降のパルス信号を通過させることにより、ノイズを遮断することが可能となる。よって、判別選択手段は、ノイズがない良好なパルス信号を得ることが可能となる。
さらに、本発明の復調回路では、上記パルス間隔フィルタは、上記パルス信号を通過させている際に、パルス間隔が通信では存在しない間隔になったときは、それ以降のパルス信号を遮断することが好ましい。
上記の構成によれば、さらに、上記パルス間隔フィルタは、パルス信号を通過させている際に、パルス間隔が通信では存在しない間隔になったときは、それ以降のパルスを遮断することにより、パルス信号を通過させている状態であっても、ノイズが生じると、ノイズ発生以降のパルス信号を遮断することが可能となる。よって、パルス信号を通過させている途中にノイズが生じても、パルス信号が通過し続けることを防止することが可能となる。
さらに、本発明の復調回路では、上記パルス間隔フィルタは、上記パルス信号から、所定の範囲外の長さのパルス幅を有するパルス信号を除去するパルス幅フィルタを通過したパルス信号が入力されることが好ましい。
上記の構成によれば、さらに、上記パルス間隔フィルタには、複数のパルス信号から、所定の長さのパルス幅を有するパルス信号を除去するパルス幅フィルタを通過したパルス信号が入力される。これにより、パルス幅に基づいて検出したノイズを除去した後のパルス信号のパルスの間隔および個数を測定し、所定の間隔かつ所定の個数のパルスが入力された場合に、該入力以降のパルス信号を通過させる。そのため、ノイズがないさらに良好なパルス信号を得ることが可能となる。よって、フィルタ特性をさらに向上することが可能となる。
また、本発明のICは、上記復調回路を含むことを特徴としている。
上記の構成によれば、上記復調回路、あるいは、上記復調回路およびその周辺回路をICの形態で簡単に実現することが可能となる。
また、本発明の通信機は、上記復調回路を備えるとともに、受光した光信号を2値に変換したパルス信号を上記復調回路に入力する受光部を複数備えることを特徴としている。
さらに、本発明の通信機は、光信号を出力する発光部を備えることが好ましい。
上記の構成によれば、通信機では、光信号を受光した後、自機内でデータとして扱うために、入力された光信号を復元しなければならない。そこで、本発明の通信機は、上記復調回路を備えることにより、受光した光信号を2値のパルス信号に変換する複数の受光部毎に出力される複数のパルス信号から、復調するパルス信号を選択して好適に復調することが可能となる。よって、光信号を元のデータにエラーなく復元することが可能となる。
本発明の復調回路は、以上のように、複数のパルス信号のHighレベルとLowレベルとの切り替えが起こったタイミングを検出し、該タイミングに基づいて、少なくとも1つのパルス信号を選択する判別選択手段と、上記判別選択手段にて選択されたパルス信号を復調する復調手段とを備える構成である。
それゆえ、複数の受光部毎ではなく、複数のパルス信号毎に復調するパルス信号を選択することが可能となり、複数のパルス信号毎に復調に適した、すなわちジッタ成分の少ないパルス信号を選択することが可能となる。また、判別選択手段が、パルス信号のHighレベルとLowレベルとの切り替えが起こったタイミングに基づいて、パルス信号を選択しているので、パルス信号を簡単に選択することが可能となる。
したがって、複数の入力信号から、ジッタ成分が少ない入力信号を簡単に選択し、復調することができる復調回路を提供するという効果を奏する。
本発明の一実施形態について図1ないし図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。図1は、送信機10と、複数の受光部101〜103を備える受信機100との通信形態を示すブロック図である。なお、送信機10および受信機100における、表示部、操作部などのユーザーインターフェース、CPU、およびメモリなどの他のパーツは、本発明の主旨には関与しないため本図では省略している。
なお、以下では、送信機10および受信機100は光通信機能を有するものとして説明する。また、本実施の形態においては一般的な赤外線を使用した通信方式(例えば、IrDAなど)を用いるが、必ずしもこれに限定されず、赤外線以外の光を使用した可視光通信の場合の光空間通信方式や、強い指向性を持つ電波を使用した場合の無線通信方式にも適用することが可能である。
最初に、図1を参照しながら、光信号を受信機100に送信する送信機10の構成および動作について説明する。
送信機10は、発光部11、および送信回路14を備えている。また、送信回路14は、変調回路12、およびデータ処理回路13を備えている。
送信機10では、ユーザーインターフェース(図示せず)からデータの送信要求が発せられた際に、CPU(図示せず)が、送信するデータを作成するか、または、メモリ(図示せず)から送信するデータを読み込む。これにより、データが準備される。
CPUは、準備されたデータを送信する形式(以降パケットデータ)に変換して、該パケットデータを変調回路12に出力するか(送信回路14の上の矢印)、または、上記準備されたデータをデータ処理回路13に出力する。データ処理回路13は、入力されたデータをパケットデータに変換し、変調回路12に出力する。
上記のように、CPUは、データ処理回路13に準備されたデータを直接渡してもよいし、変調回路12に変換したパケットデータを渡してもよい。また、データ転送は、DMA(Direct Memory Access)を利用してもよい。
ここで、DMAとは、CPUを介在せず、ペリフェラル(Peripheral:CPUとメモリシステムとを除くデバイス全般)とメモリとの間、メモリとメモリとの間、および、ペリフェラルとペリフェラルとの間のデータ転送を行うものである。
例えば、DMAにより、メモリからデータ処理回路13または変調回路12にデータを転送したり、また、DMAにより、データ処理回路13または変調回路12からメモリにデータを転送する。
変調回路12は、入力されたパケットデータを光信号に変換して送信するために、送信に適したシリアルデータに変調し、シリアルデータを発光部11に出力する。発光部11は、入力されたシリアルデータを電気信号から光信号へ変換し、光として送信機10より外へ送出する。
上記のようにして送信機10から送出される光(光信号)を、受信機100は受光して、データを含む信号を受信することになる。
次に、図1を参照しながら、送信機10から送出される光信号を、受光部101〜103にて受光する受信機100の構成について説明する。
本実施の形態の受信機100は、受光部101〜103、および受信回路111を備えており、送信機10から送信されてきた光信号を受光部101〜103にて受光し、受光部101〜103にて電気信号に変換した後、デジタル信号として受信回路111に出力し、受信回路111にて、該デジタル信号を送信機10が送信する前のデータに復元する。
受光部101〜103は、光信号を受光して、電気信号(デジタル信号)に変換し、デジタル信号(パルス信号)を受信回路111に出力する。受光部101〜103は、図1では3つ備えられているが、これに限らない。好ましくは、2個から10個程度であり、コストに応じて、好適に個数を変更すればよい。
また、受光部101〜103は、図1では直線的に並べられているが、これに限らず、基本的には円弧状に並べることが好ましい。円弧状に並べることによって、全体的な受光可能角度を広げることが可能となる。
さらに、受光部101〜103は、受光部単体が有する受光角度を若干重ね合わせて、それぞれを配置することが望ましい。例えば、受光部単体の受光角度が±20度の場合、互いの受光方向が30度の角度を成すように配置する。これにより、受光部単体同士の受光角度による領域が5度重なることになる。したがって、受光範囲内に、受光不可な領域を発生させることを防止しつつ、全体的な受光可能角度を広げることが可能となる。
また、受光部101〜103の受光角度を絞ることによって、通信距離を伸ばすことが可能となる。通信距離は、SN比などにもよるが、基本的には、通信可能面積(送信機との通信が可能な立体角)に逆比例する。よって、通信距離を2倍にするためには、通信可能面積を2分の1にすればよい。例えば、元の受光角度が±15度の場合、約±10度まで受光角度を絞ることによって、通信距離が約2倍になる。
なお、通信距離を伸ばすことを優先するか、受光角度を広げることを優先するかは、受信機100を使用する環境条件に応じて、好適に変更すればよい。
次いで、図2を参照しながら、受光部101〜103の基本的な構成および動作を説明する。図2は、受光部101〜103の一構成例を示すブロック図である。なお、以下では、受光部101について説明するが、受光部102・103についても同様である。
受光部101は、図2に示すように、フォトダイオード201、増幅器202、コンパレータ回路203、および駆動回路204を備えている。
フォトダイオード201は、光信号を受けると、光強度に応じた電圧を増幅器202に出力する。すなわち、送信機10から送信されてきた光信号は、フォトダイオード201にて電気信号に変換されて、増幅器202に出力される。
増幅器202は、入力された電圧を増幅し、増幅した電圧をコンパレータ回路203に出力する。なお、通常、この増幅器202は、AGC(Auto Gain Control)を有している。これにより、入力電圧が高い場合は増幅率を小さくし、一方、入力電圧が小さい場合は増幅率を大きくして、入力電圧が異なった場合でもほぼ同じような出力電圧を持つようにしている。
コンパレータ回路203は、入力された電圧を2値化して駆動回路204に出力する。詳細には、入力された電圧がある一定値以上であればHighのデジタル信号を出力し、一方、ある一定値以下であればLowのデジタル信号を出力するというようにして、2値化して出力している。
また、上記ある一定値とは、コンパレータ回路203に設定される閾値である。なお、閾値は、理想的には増幅器202の出力電圧値の中点であるが、実際には、例えばパルスの途中でも閥値は変動するので、必ずしも厳密に中点に限定されるわけではない。
駆動回路204は、入力されたHighまたはLowのデジタル信号に応じて、HighまたはLowのデジタル信号を受光部101よりも外にある受信回路111に、詳細には後述する復調回路110の判別/選択部104に出力する。
ここで、受光部101〜103は、受光方向が互いに異なる方向に配置されている。よって、送信機10の発光部11から光信号が送出される場合、発光部11の位置によって、各受光部101〜103に受光される光の強度が異なる。
理想的には、入力される光信号(入力光)がどのような強度の光であっても、光信号から変換した電気信号を増幅した出力波形は、同一であることが望まれる。
しかしながら、弱い光の場合、各受光部101〜103では、光信号から変化した電気信号を、十分に増幅することができなくなる。よって、増幅後の各出力波形は、同一とはならない。また、増幅後の出力信号が歪むことにより、適正に2値化することができなくなる。
これについて、図2〜4を参照しながら、具体例として、受光部101に、光の強度が異なる3種類の光信号が受光する場合の受光部101での増幅出力波形について説明する。なお、受光部101に限らず、受光部102および103の場合も同様である。
図3は、光強度とパルス幅との関係を示すグラフである。縦軸はパルス幅を示し、横軸は光強度を示している。図4は、図3に示す各A〜C点での光入力に対する増幅器202の出力波形を示す図である。
図3および図4に示すように、例えば、入力される光信号が非常に大きい場合(A点で示される信号)、増幅器202で増幅を行わずとも、既に増幅器202の出力の上限を超えてしまっている。このため、増幅器202では、光入力の下部の信号のみが増幅されて出力される形となる。
このとき、増幅器202の出力電圧のパルス幅は、出力波形と出力電圧値の中点とが交わる2点間の幅となる。なお、図3のA点のパルス幅は、このときのパルス幅を示している。
そして、このときの増幅器202の出力電圧を、コンパレータ回路203が、増幅器202からの出力電圧の中点を閾値として2値化した場合、コンパレータ回路203の出力パルス幅は、実際の光入力パルス幅よりも太くなってしまう。
また、入力される光信号が増幅器202に対して適正な場合(B点で示される信号)、増幅器202は、問題なく入力信号を増幅する。
このとき、増幅器202の出力電圧のパルス幅は、出力波形と出力電圧値の中点とが交わる2点間の幅となる。なお、図3のB点のパルス幅は、このときのパルス幅を示している。
その後、コンパレータ回路203は、光入力パルス幅とほぼ同等のパルス幅のデジタル信号を出力する。
さらに、入力される光信号が非常に弱い場合(C点で示される信号)、増幅器202は十分に増幅することができなくなる。
このとき、増幅器202の出力電圧のパルス幅は、出力波形と、十分に増幅されたときの出力電圧値の中点とが交わる2点間の幅となる。なお、図3のC点のパルス幅は、このときのパルス幅を示している。
このため、増幅器202の出力信号が歪み、コンパレータ回路203は、適正な中点で2値化することができなくなる。
また、増幅器202では、入力された光信号を、その入力波形のままで増幅できるのが理想である。しかしながら、弱い光入力の場合、増幅器202の出力信号の相似形は崩れてしまう。
これは、理想的なフォトダイオードや増幅器であれば、立ち上がり時間(Tr)と立ち下がり時間(Tf)とは同一になるが、実際はTr<Tfとなり、立ち下がり時間の方が長くなるためである。
Tr<Tfの関係は、光の強弱に関係なく成り立っているが、弱い光で増幅率を上げているときに顕著に現れる。このため、弱い光入力の場合、パルス幅が長くなってしまう。また、弱い光の場合にはSN比が悪くなるため、ノイズ成分も同時に大きく増幅され、ジッタ成分が大きくなる。
また、増幅率が大きくなるほど、Tr/Tfは大きくなる傾向にある。このため、弱い光を受けた場合の出力信号は、送信されてきた光入力と比較してパルスの立ち上がりの変化が遅くなる傾向にある。
なお、受光部101において、受光から受光部外にデジタル信号が出力されるまでを全て正論理で説明したが、フォトダイオード201から駆動回路204までのどれかの回路上で、負論理に変換される場合もある。
以上のように、複数の受光部101〜103にて受光した光信号は、光信号から電気信号に変換され、受光部101〜103よりも外にある受信回路111にデジタル信号として出力される。受信回路111では、この複数の受光部101〜103から出力されたデジタル信号から、復調すべきデジタル信号が判別/選択され、選択されたデジタル信号が復調され、受信機100のCPUや、メモリに出力される。
次に、図1を参照しながら、上記受信回路111の構成について説明する。
受信回路111は、復調回路110、およびデータ処理回路106を備えており、CPUやDMAに受信信号を渡す前までの回路である。受信回路111は、入力された信号から復調する信号を選択して、選択した信号を復調して、データ処理した後、CPUに出力するか、または、復調した信号を直接CPUに出力する。
復調回路110は、判別/選択部104(判別選択手段)、および復調部105(復調手段)を備えている。
判別/選択部104は、受光部101〜103から出力された光信号から電気信号に変換された信号から、復調する信号を適正に判別/選択し、復調部105に出力する。判別/選択部104の構成および動作については、詳細に後述する。
復調部105は、入力された信号を元に、信号同期をとり、シリアルパターンに変換し、シリアルパターンをパケットデータに復元(復調)して、CPUに直接出力するか(受信回路111の上の矢印)、または、データ処理回路106に出力する。
データ処理回路106は、パケットデータから受信データを復元する。CPUは、復調部105からパケットデータを得た場合は、受信データを復元し、処理するか、または、メモリへ保存する。一方、データ処理回路106からデータを受けた場合は、CPUは、そのデータを処理するか、または、メモリへ保存する。
上記のように、CPUは、復調部105または直接データ処理回路106からデータを受けてもよい。また、データ転送は、DMAを利用してもよい。
以上のようにして、送信機10から受信機100へデータの送受信が行われる。ここで、データが不具合なく受信機100にて復元されて、データ受信が完了するためには、各受光部101〜103にて受光した各光信号から得られるデジタル信号を、適正に復調することが必要となる。
そこで、図5を参照しながら、復調するデジタル信号を判別し選択する、本実施の形態の特徴的構成である復調回路110の判別/選択部104の構成について次に説明する。
図5は、判別/選択部104の一構成例を示すブロック図である。
判別/選択部104は、図5に示すように、変化点検出器301〜303、比較回路304、およびマルチプレクサ305を備えており、受光部101〜103から出力される信号のうち、復調する信号を判別/選択して、復調部105に出力する。
変化点検出器301〜303は、入力されるデジタル信号の状態の変化点、すなわち、パルスのHighレベルとLowレベルとの切り替えが起こったタイミングを検出する。詳細には、時間軸に沿って、入力されたデジタル信号のパルスが、LowからHighに立ち上がった時刻を検出する。なお、負論理の場合は、HighからLowに立ち下がった時刻を検出することになる。
また、変化点検出器301〜303はそれぞれ、受光部101〜103と受光部毎に接続されている。パルスの立ち上がりを検出すると、該検出信号が比較回路304に出力される。なお、変化点検出器は、受光部が増加する毎に増やされる。
比較回路304は、変化点検出器301〜303から出力された信号を比較し、比較した信号の中で、一番早くにパルスが変化した信号を表す信号をマルチプレクサ305に出力する。詳細には、変化点検出器301〜303で検出したタイミングが一番早かった入力信号に対して、それに応じた信号がマルチプレクサ305に出力される。
例えば、変化点検出器301〜303から出力される信号のうち、変化点検出器301から出力される信号が一番早く入力される場合、マルチプレクサ305が変化点検出器301に入力されたデジタル信号を選択するような信号が、マルチプレクサ305に出力される。
また、比較回路304は、変化点検出器301〜303でパルスの立ち上がりが検出され、一番早く変化した信号を判別し選択してから、全ての信号のパルスが立ち下がるまで、その選択信号を保持する。
マルチプレクサ305は、入力された信号に応じた信号を選択して、通過させる。すなわち、マルチプレクサ305は、比較回路304からの出力信号と、受光部101〜103からの出力信号とが入力されており、比較回路304からの出力信号に基づいて、受光部101〜103からの出力信号を通過させ、復調部105に出力する。
上記構成を備える判別/選択部104について、一連の動作として説明すると、変化点検出器301〜303は、受光部101〜103からのデジタル信号、すなわちパルスを連続で入力していく。そして、パルスがLow→Highに変化したとき、変化したことを示す信号を比較回路304に出力する。例えば、(1)という信号を比較回路304に出力する。
比較回路304は、変化点検出器301〜303から出力される信号が、一番早く入力された変化点検出器からの信号を選択する。その後、選択したことを示す信号をマルチプレクサ305に出力する。例えば、変化点検出器301からの出力信号が一番早く入力されるとき、(1,0,0)という信号をマルチプレクサ305に出力する。
マルチプレクサ305は、比較回路304から出力される信号に応じて、受光部101〜103から出力されるデジタル信号を通過させて、復調部105に出力する。例えば、(1,0,0)という信号が入力されれば、受光部101から出力されるデジタル信号のみを通過させ、復調部105に出力する。
また、変化点検出器301〜303は、パルスが立ち下がったら、出力信号を切り替える。例えば、(1)→(0)に出力信号を切り替える。その後、比較回路304は、変化点検出器301〜303からの出力信号が切り替わるまで、選択した信号を保持する。
その後、全ての信号が立ち下がったら、比較回路304は、次のパルスが入力されてから、パルスの立ち上がりが検出されるまで、一旦リセットされた状態となる。
次に、図1〜6を参照しながら、復調回路110の判別/選択部104における信号の判別/選択について説明する。ここでは、具体例として、図1に示したように、送信機10から送信される光信号が、受光部101にはほとんど入射せず、受光部102には強い光で入射し、受光部103には弱い光で入射した場合に、受光部101〜103から出力されるデジタル信号のパルスの例を用いて説明する。
図6は、送信されてきた光信号のパルス(送信光パルス)に対する、各受光部から出力されるデジタル信号のパルス(出力パルス)を示す図である。横軸は時間を示している。
送信機10の発光部11から、図6に示すように、パルス列A−1〜A−5が出力されたとする。
受光部101では、図1に示したようにほとんど光が入射されていない。このため、図6に示すように、送信された光信号のパルスが信号としてほとんど出力されない。ごくまれに、例えば、受光部101は、出力パルスB−2を変化点検出器301に出力する。
受光部102では、例えば、図3に示すB点の光信号が入力されており、比較的強い光が入力されている。これにより、受光部102は、図6に示すように、B点の光信号に応じたパルス列C−1〜C−5を変化点検出器302に出力する。
受光部103では、例えば、図3に示すC点の信号が入力されており、弱い光が入力されている。これにより、受光部103は、図6に示すように、C点の光信号に応じたパルス列D−1〜D−5を変化点検出器303に出力する。
ここで、受光部101〜103の上記パルス列をみると、弱い光を受けた受光部103の出力パルスは、強い光を受けた受光部102の出力パルスと比較して、パルス立ち上がりの変化点が遅くなっている傾向が認められる。
また、弱い光を元にしたパルス信号はSN比が低いため、ジッタ成分を多く有している。そのため、弱い光を受けた受光部103の出力パルスは、立ち上がり、立ち下がりともに、実際の送信光パルスに対して、大きく変動していることが認められる。
ところで、復調部105は、受光部が単一で有った場合、弱い光を受けた受光部が出力するデジタル信号のパルス列に対して、一定値以下のジッタであれば、そのパルス列を元に復調を行うことが可能となっている。ジッタが一定値以下であることを示すものとして、例えば、パルス幅がある。
例えば、図3に示すパルス幅が一点破線の間であれば、そのパルス列を有するデジタル信号を復調することが可能であるとする場合、図6を参照すると、受光部102(B点)のパルス列であれば復調可能であり、受光部103(C点)のパルス列であれば復調不可能ということになる。
なお、上記一定値は、通常の通信回路であれば、0.4UI〜0.8UI(UI:Unit Interval、1UIは通信で使用する最小パルス幅を示し、0.4UIとは±0.2UI分の偏差を許容できるということを示している)の許容値を有する。なお、上記一定値は、受信回路111の実装に応じて変化する。また、この許容値は、通信方式や、全2重/半2重通信などによって、好適に変化する。
次いで、判別/選択部104が、受光部101から出力される出力パルスB−2、受光部102から出力されるパルス列C−1〜C−5、および、受光部103から出力されるパルス列D−1〜D−5から、パルスのLow→Highの立ち上がりが早く起こった信号を判別し、選択する。
これにより、図6に示すように、復調部105に出力するパルス列として、パルス列F−1〜F−5が選択される。このパルス列F−1〜F−5は、パルスの立ち上がりが早い受光部102(B点)のパルス列とほぼ同等のパルス列となっている。
すなわち、パルス列F−1からF−4はそれぞれパルス列C−1からC−4を選択したものであり、パルス列F−5はパルス列C−5とパルス列D−5とを選択し論理和したパルス列となっている。
また、複数の受光部101〜103から出力される信号を、復調するために、簡単に用いる方法として、図6に示すように、受光部101〜103から出力される信号を論理和したパルス列E−1〜E−5を用いる方法がある。
パルス列E−1〜E−5を復調するパルス信号として使用した場合、復調するパルス列は、受光部103から出力される信号よりもさらにパルス幅が長くなるので、復調部105では全く復調することができなくなってしまう。つまりは、受光部102から出力されている復調可能な信号が復調回路110に入力されているにもかかわらず、受信機100は受信不可と判断してしまう。
以上のように、本実施の形態の復調回路110では、復調不可能になるような弱い光(C点)の信号のパルスは、比較的強い光(A点またはB点)の信号のパルスと比較すると、パルスの立ち上がりが遅く変化するという性質を利用することによって、パルスの立ち上がりが早く変化した信号を判別して選択し、復調するようにしている。
すなわち、パルス変化点を検出することによって、パルスの強弱をほぼ特定することが可能となるので、復調するために最適なパルスを得ることが可能となる。
そこで、本実施の形態の復調回路110は、デジタル信号のパルスのLow→Highの切り替えが起こったタイミングを検出し、該タイミングに基づいて、少なくとも1つのデジタル信号を選択する判別/選択部104と、判別/選択部104にて選択されたデジタル信号を復調する復調部105とを備える構成を有している。
上記の構成によると、判別/選択部104が、各受光部101〜103から出力された各デジタル信号のパルスのLow→Highへの立ち上がりをそれぞれ検出し、各受光部101〜103から出力されたデジタル信号のパルスから、一番早くにパルスの立ち上がりが起こったのは何れかを判別する。その後、判別/選択部104は、各受光部101〜103から出力されたデジタル信号の中から、一番早くにパルスの立ち上がりが起こったデジタル信号を選択するので、複数の受信部101〜103毎ではなく、複数のデジタル信号毎に復調するデジタル信号を選択することが可能となる。
よって、複数のデジタル信号毎に復調に適した、すなわちジッタ成分の少ないデジタル信号を選択することが可能となる。また、判別/選択部104は、パルス信号のHighレベルとLowレベルとの切り替えが起こったタイミングから、デジタル信号を選択しているので、デジタル信号を簡単に選択することが可能となる。
さらに、判別/選択部104がデジタル信号を選択することにより、デジタル信号毎にくっついてしまっているジッタ成分を和することなく、復調部105が選択されたデジタル信号を復調することが可能となる。
さらに、一番早くにパルスの立ち上がりが起こったデジタル信号は、ジッタ成分が少ないという性質を利用することによって、選択したデジタル信号をさらに好適に復調することが可能となる。
したがって、本実施の形態の復調回路110は、各受光部101〜103から出力された複数のデジタル信号から、ジッタ成分が少ないデジタル信号を選択し、復調することが可能となる。
また、上記同様の効果を得るために、受信回路全てを保有して、パケットデータ全てを受信した後、パケットデータに付随しているパケットデータの完全性をチェックするためのデータ(FCS:Frame Check Sequence、または、CRC:Cyclic Redundant Codeなど)で、パケットデータをチェックして、エラーなしのパケットデータを選択するという方法もある。この場合、デバイス毎に受信回路およびFIFO(First In First out)が必要なため、約数十万ゲート/デバイスが必要となる。
しかしながら、本発明では、数千ゲート/デバイスで構成可能であるので、回路規模を小さくすることが可能となる。
さらに、本実施の形態の復調回路110では、判別/選択部104は、復調する信号を選択する際、デジタル信号のパルス変化点を検出しているだけである。これにより、復調回路110の前段に、復調に適するようにパルス信号を処理する回路を特別に設ける必要はない。
よって、実際の光信号が入力(受光)されてから、受信回路111に入力されるまでの遅延時間を、通信単位の数倍程度に抑えることが可能となる。
さらに、本実施の形態の復調回路110では、判別/選択部104は、復調する信号を複数のパルス毎に識別するため、送信信号発生源(例えば、携帯電話などの送信機)が通信中に移動しても、判別/選択部104を構成する回路内でのデバイスの切り替えをスムーズに行うことが可能となる。よって、通信遮断を防止することが可能となる。
ところで、デジタル回路では、時間軸情報を無限に持つことは困難であるため、ある十分なクロック速度でサンプリングを行う必要がある。
本実施の形態の復調回路110では、デジタル信号のパルスの変化点を検出する際に、通信データと比較して十分高速なクロック速度でサンプリングしたデータを元に、パルスの変化点を検出して、パルスの選択を行ってもよい。
これについて、図7を参照しながら説明する。
図7は、送信されてきた光信号のパルス(送信光パルス)に対する、各受光部から出力されるデジタル信号のパルス(出力パルス)のサンプリングデータを示す図である。縦方向の点線は、受信機100におけるクロックを示し、横軸は時間を示している。すなわち、図7では、信号パルスのクロック速度に対し5倍のクロック速度のサンプリングパルスを使用している。
本実施の形態の復調回路110は、デジタル信号のパルスによって動作するデジタル回路から構成されている。通常、デジタル回路においては、信号はクロックによって状態保持され、時間情報を持つためにはクロックによる状態保持が必要になる。
ところで、送信光パルスは、送信機10のクロックにより生成されているので、受信機100のクロックとは無関係に出力されている。但し、通信を行うためには、送信機10と受信機100とのクロックは近似している必要がある。
また、高速の通信になるほどクロックの精度が求められ、数Mbpsの通信ボーレート(Baud Rate)であれば、通常±100ppm以下の精度が必要となる。このため、送信機10のクロックは、受信機100のクロックとは無関係であることから、位相がずれている信号として表される。また、この位相のずれは時間経過により変動する。
そうすると、受信機100では、送信光パルスを有する光信号を受光した受光部102が、光信号を2値化した出力パルスを有するデジタル信号を復調回路110に出力する。この出力信号のパルスは、送信光パルスを元にしているため、受信機100のクロックとは無関係なタイミングを有している。
復調回路110の判別/選択部104は、判別/選択部104や変化点検出器301〜303に組み込まれているサンプリング機能を用いて、受光部101〜103の出力信号を受信機100のクロックによりサンプリングする。
これにより、受光部102から出力される信号のサンプリングデータは、図7に示すようになる。また、受光部103のサンプリングデータも同様である。
次いで、判別/選択部104では、図6に示すこれらのサンプリングデータを元に、各変化点検出器301〜303が、パルスのLow→Highの立ち上がりが起こったタイミングを検出した後、比較回路304が各パルスが変化したタイミングを比較する。
図6を参照すると、一つ目のパルスでは、受光部102のサンプリングデータのパルス立ち上がりの変化点と、受光部103のサンプリングデータのパルス立ち上がりの変化点とを比較すると、受光部102のサンプリングデータが、受光部103のサンプリングデータよりも1クロック分早く変化している。このため、比較回路304は、受光部102のサンプリングデータのパルス変化点が一番早いと判別し、選択する。
なお、本発明選択データの一つ目のパルスが、受光部102のサンプリングデータを表している。但し、通常、パルス選択後に再度クロックにより状態保持するため、本発明選択データは、受光部102のサンプリングデータよりも1クロック分遅れて出力されている。
また、二つ目のパルスでは、図6に示すように、受光部102のサンプリングデータのパルス立ち上がりの変化点と、受光部103のサンプリングデータのパルス立ち上がりの変化点とが同一である。これに対して、判別/選択部104では、両方の信号を選択する。
なお、本発明選択データの二つ目のパルスが、両方の信号のサンプリングデータを表している。但し、受光部103のサンプリングデータの方が、受光部102のサンプリングデータよりも長いパルスのため、受光部103のパルスと同様のパルスが出力されている。なお、上記では長いパルスを残すようにしたが、短いパルスが終了した時点で、長いパルスを出力しないようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態の復調回路110では、判別/選択部104が、時間軸で解析する際に、デジタル信号と比較して十分高速なクロックを元に、デジタル信号のサンプリングを行い、該サンプリング結果のデジタル信号から、該デジタル信号のLow→Highの切り替えが起こったタイミングを検出している。
よって、サンプリングすることによって、パルスの長さは変化しているが、受信回路はパルス単位の半分の長さの変動まで許容できるように設計されているため、少しのパルス変動は受信回路で吸収して復元することが可能となる。
また、サンプリング結果のパルス信号を利用することにより、受光部101〜103から出力されるデジタル信号の切り替えが、同時に変化したと判別される場合が存在するが、十分高速のクロックの場合、サンプリングしたデータは元のデータとかなり近いデータとして扱うことができるので、複数のパルス信号を選択することによる影響は軽微である。
以上により、通信データと比較して十分高速なクロックでサンプリングしたデータを元に選択を行っても、十分良い結果を得ることが可能となる。
なお、上記では説明を簡単にするために、メタスタビリティ対策(例えば、論理回路を挟むことなく2段のシフトレジスタを通すなど)などを入れた形での説明は行っていないが、クロックと無関係な信号をクロックによりサンプリングするため、メタスタビリティ対策を行うことが好ましい。
また、上記復調回路110の判別/選択部104では、パルス単位でのパルスの立ち上がりを判別する例を説明したが、これに限らず、各パルスの変化点の違いを記録しておき、その平均を元に、デジタル信号を出力する受光部101〜103の選択を行うようにしてもよい。
また、本実施の形態の復調回路110は、ICとして構成してもよい。復調回路110は、判別/選択部104および復調部105という簡単な構成であり、特殊なデバイスを必要としていない。よって、復調回路110をICで簡単に実現することが可能となる。
実現するICとしては、例えば、復調回路のみのIC、並びに、変調回路および復調回路のみのICがあり、それに加えてCPU、メモリコントローラ、およびUSBなどの外部インターフェースも含めた高機能ICなどがある。
また、本実施の形態の受信機100は、受光部101〜103を受信機100とは別体にした受光装置と、受光部101〜103を除いた受信装置とに分離してもよい。これにより、さらに、受光装置の配置を好適に変更することが可能となり、使用環境に合わせて、装置自体の配置を好適に行うことが可能となる。
なお、本実施の形態では、説明を容易にするために、送信機10および受信機100をその機能単体のように説明したが、送信機10および受信機100は、通信機として送信および受信の両機能を有していてもよい。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について図8ないし図12に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態1において、受光部101は、図1に示したように、非常に弱い光が入力している場合を説明した。ここでさらに、受光部101に全く光信号が入らないとする。この場合、入力信号がないために、図2に示す受光部101の増幅器202の増幅率は最大になっている。
そのため、わずかな外乱ノイズ(機器からの電気ノイズや電源の揺らぎ、わずかな外乱光の変化など)まで増幅してしまい、受光部101から復調回路110に信号が出力される場合がある。
外乱ノイズを元にして出力される信号は、光信号と全く無関係に、受光部101から復調回路110に出力される。このため、前記実施の形態1の復調回路110の判別/選択部104に信号が入力されると、本来所望される送信されてきた信号が選択されず、この外乱ノイズを元にした信号が選択されるという不正な動作が行われることがある。
これに対して、本実施の形態の復調回路410では、図8に示すように、判別/選択部104の前段に、受光部101〜103から出力される信号のうち、通信信号と異なると考えられる信号をカットするフィルタ401〜403を挿入する。
図8は、復調回路410を備えた受信機400の一構成例を示すブロック図である。
本実施の形態の受信機400は、前記実施の形態1の受信機100の復調回路110に代えて、復調回路410を備えた構成を有している。また、本実施の形態の復調回路410は、前記実施の形態1の復調回路110の構成に加えて、フィルタ401〜403(ノイズ除去手段)を備えている。
フィルタ401〜403は、入力されるパルス信号を、所望に応じて除去するフィルタである。目的に応じて、例えば、パルスの幅によりフィルタリングするパルス幅フィルタ、および、パルスとパルスとの間隔をチェックし、パルス入力状況により入力されたパルスをノイズとみなして除去するパルス間隔フィルタなどがある。
まず、図8〜10を参照しながら、復調回路410のフィルタ401〜403にパルス幅フィルタを備える場合を説明する。
図9は、パルス幅フィルタを実現するパルス幅フィルタ回路500の一構成例を示すブロック図である。図10は、パルス幅フィルタの機能を説明するための、入力パルスとサンプリングデータとを示す図である。
パルス幅フィルタ回路500(パルス幅フィルタ)は、パルス幅フィルタを実現するために構成されるデジタル回路である。パルス幅フィルタは、デジタル回路で構成することが好ましく、通常、通信信号を比較して十分速いクロック速度にてサンプルする。
パルス幅フィルタ回路500は、図9に示すように、サンプリング回路501、シフトレジスタ502、パルス長判別回路503、およびゲート回路504を備えている。なお、フィルタ401〜403には、パルス幅フィルタ回路500がそれぞれ備えられる。
サンプリング回路501は、入力されるパルスをサンプリングする。
シフトレジスタ502は、サンプリング回路501から出力されたサンプリングデータを保持する。詳細には、通過させる最大の長さのサンプリングデータを保持できるようにする。
パルス長判別回路503は、シフトレジスタ502から出力されたサンプリングデータの長さを判別する。
ゲート回路504は、シフトレジスタ502から出力されたサンプリングデータを、パルス長判別回路503からの出力信号に応じて、通過させたり通過させなかったりする。
例えば、通信データが1UI(Unit Interval)、または2UIのパルスのみで構成される場合、サンプリングデータが0.5UI未満の長さであれば、パルスがゲート回路504に入った時点でそのパルスを通過させず、サンプリングデータが2.5UI以上の長さであれば、そのサンプリングデータがゲート回路504に入ってから、パルスが終了するまでそのパルスを通過させない。すなわち、一定範囲以内のパルスのみ通過させる。
そこで、パルス幅フィルタは、ある一定長の範囲内のパルスのみを通す必要があるフィルタである。この一定長とは、「通信で使用される最小のパルス幅−0.5UI以上」から「通信で使用される最大のパルス幅+0.5UI未満」までになる。
例えば、通信で使用されるパルスが1個または2個連続の2種類である場合、通過させるパルス幅は、0.5UIから2.5UIまでの間となる。
これは、1UIのパルスか2UIのパルスかを判別する基準は、理論上、その中間点である1.5UI未満か1.5UI以上かで判別することになる。別の言い方をすれば、1.5UI未満のパルス幅であれば1UIのパルス、1.5UI以上のパルス幅であれば2UIのパルスとみなすことになる。
すなわち、言い換えると、理論上パルスの半分まではパルス幅の変動が許されることになり、1UIのパルスとは、パルス幅が0.5UI〜1.5UIの長さを、また、2UIのパルスとは、パルス幅が1.5UI〜2.5UIの長さを表すためである。
ここで、例を挙げて、パルス幅フィルタについて、図10を参照しながら説明する。
パルス幅フィルタ回路500は、通信信号に比して十分速いクロック速度にてサンプルする。そこで、図10に示すとき、通信パルスが5倍のクロック速度でサンプリングされ、通信で使用するパルスが1UIのみであった場合、パルス幅が2.5単位(クロック単位)から7.5単位までのパルスを通すことになる。
サンプリングされた信号が2単位(602)の長さの場合、入力パルス(601)の実際の長さは1単位〜3単位に相当する。2.5単位以上のパルスは通過させる必要があるので、パルス幅フィルタ回路500では、2単位のパルス(602)を通過させる。
サンプリングされた信号が1単位(604)の長さの場合、入力パルス(603)の実際の長さは2単位未満に相当する。2.5単位未満のパルスはカットする必要があるため、パルス幅フィルタ回路500では、1単位のパルス(604)をカットする。
サンプリングされた信号が8単位(606)の長さの場合、入力パルス(605)の実際の長さは7単位〜9単位に相当する。7.5単位未満のパルスは通過させる必要があるので、パルス幅フィルタ回路500では、8単位のパルス(606)を通過させる。
サンプリングされた信号が9単位(608)の長さの場合、入力パルス(607)の実際の長さは8単位〜10単位に相当する。7.5単位以上のパルスはカットする必要があるため、パルス幅フィルタ回路500では、9単位のパルス(608)をカットする。
以上のように、本実施の形態のパルス幅フィルタは、最小パルスの単位が5で、最大の長さが5である場合、1単位のパルス、および9単位以上のサンプリングデータをカットする。
本実施の形態の復調回路410は、復調回路410に入力されるパルス信号のパルス幅を、通信でありうる光信号により発生するパルス信号のパルス幅と比較することによって、ある一定長の範囲内のパルス信号以外のパルス信号を除去するパルス幅フィルタを備える。これにより、ある一定長の範囲内のパルスのみを通すことが可能となる。よって、ノイズを除去することが可能となる。
次に、図8,11,および12を参照しながら、復調回路410のフィルタ401〜403に、パルス間隔フィルタを備える場合を説明する。
図11は、パルス間隔フィルタを実現するパルス間隔フィルタ回路700の一構成例を示すブロック図である。図12は、パルス間隔フィルタの機能を説明するための入力パルスの発生間隔を示す図である。横軸は時間を示す。
パルス間隔フィルタは、詳細には、パルスとパルスの間隔をチェックし、通常、通信で起こりえるパルスとパルスの間隔に、1個分のパルス幅以上を追加した間隔内にパルスが無かった場合には、入力されたパルスをノイズとみなすフィルタである。なお、1個以上とは、ジッタや何らかの変動を考慮したマージンになる。
パルス間隔フィルタ回路700(パルス間隔フィルタ)は、パルス間隔フィルタを実現するために構成されるデジタル回路であり、図11に示すように、パルス間隔測定回路701、カウンタ702、およびゲート回路703を備えている。
パルス間隔測定回路701は、受信信号のパルスとパルスとの間隔を測定する。詳細には、パルス間隔が上記通信で起こりえるパルス間隔に1個分のパルス幅の間にパルスが入力された場合は、カウンタ702をインクリメントする信号、または、その間隔内にパルスが入力されなかった場合には、カウンタ702をリセットする信号を、カウンタ702に出力する。
カウンタ702は、パルス間隔測定回路701から出力される信号により、カウンタをインクリメントするか、カウンタをリセットする。カウンタ702は、ある一定値以上のカウントになった場合に、指示としての信号をゲート回路703に出力する。
ゲート回路703は、受光部101〜103から出力されたデジタル信号のパルス列を、カウンタ702からの指示(出力信号)があった場合に、通過させる。
ここで、例を挙げて、パルス間隔フィルタにパルスが入力される場合について、図10を参照しながら説明する。
一定間隔以内に、例えば4個のパルスが入ってきた場合(a―1)は、その信号が入ってきているものと認識して、以降のパルスを通過させる。
また、一定間隔内にパルスが無い場合(a―2)は、入力されてきたパルスをノイズとみなして、通過させない。
さらに、フィルタとして一旦通過させていた後に、一定間隔パルスの入力が無かった場合(a―3)は、入力されてくる信号をカットして、再度、パルスが一定間隔で一定個数入ってくるまで、通過させない。
以上のように、本実施の形態のパルス間隔フィルタは、一定の間隔で一定個数のパルスが入力された場合に、以降のパルスは信号であるものと判別して、通過させる。
したがって、本実施の形態の復調回路410は、復調回路410に入力されるパルス信号のパルスの間隔および個数を測定し、通信でありうる間隔で、所定の一定以上の個数のパルスが入力された場合に、該入力以降のパルスを通過させるパルス間隔フィルタを備える。これにより、通信で発生する間隔に、入力されるパルス信号が近いパターンの信号のみを通過させ、それ以外のノイズを遮断することが可能となる。すなわち、通信信号と見られる信号のみを通すことが可能となり、ノイズがない通信信号としての良好なパルス信号を得ることが可能となる。
また、パルス間隔フィルタは、通信信号に、プリアンブルなどの光デバイスや復調回路を同期させるための信号が付加されている場合に、有効に作用することが可能となる。
また、パルス間隔フィルタは、パルス信号を通過させている際に、パルス間隔が通信では存在しない間隔になったときは、それ以降のパルスを遮断することにより、パルス信号を通過させている状態であっても、ノイズが生じると、パルスを遮断することが可能となる。よって、パルス信号を通過させている途中にノイズが生じても、パルス信号が通過し続けることを防止することが可能となる。
但し、ノイズ信号が通信でありうるタイミングで、4個連続でパルスがくることは現実的にほぼありえないことであり、またパルス間隔を測定するパルスの数を多くすると、除去されるパルスの数が増えるため効率が落ちてしまう。これにより、パルス間隔を測定するパルスの上記個数として、4個程度を受けた際に通過させるようにすると、良い結果を得ることが可能となる。
また、入力信号をパルス幅フィルタに通した後に、このパルス間隔フィルタに通すと、信号ではないと考えられるパルス幅の信号をカットした後で、パルス間隔を測定できるため、さらに良いフィルタ特性を得ることが可能となる。
本発明の復調回路、IC、受信機、および送受信機は、光を用いた空間通信に適用することができる。また、光を用いた空間通信機能を有するIC、並びに、上記機能を有するテレビ、プロジェクタ、プリンタ、DVDレコーダ、およびHDDレコーダなどの記録装置に適用することができる。
本発明の一実施の形態に係る復調回路を備える受信機と、送信機との構成の概略を示すブロック図である。 上記受信機における受光部の構成を示すブロック図である。 光強度とパルス幅との関係を示すグラフである。 光入力に対する増幅器の出力波形を示す図である。 上記復調回路の判別/選択部の構成を示すブロック図である。 送信光パルスに対する、各受光部から出力される出力パルスを示す図である。 送信光パルスに対する、各受光部から出力される出力パルスのサンプリングデータを示す図である。 本発明の他の実施の形態に係る復調回路を備える受信機の構成を示すブロック図である。 上記復調回路におけるパルス幅フィルタの構成を示すブロック図である。 入力パルスとサンプリングデータとを示す図である。 上記復調回路におけるパルス間隔フィルタの構成を示すブロック図である。 入力パルスの発生間隔を示す図である。
符号の説明
10 送信機
100 受信機
101〜103 受光部
104 判別/選択部(判別選択手段)
105 復調部(復調手段)
106 データ処理回路
110 復調回路
111 受信回路
201 フォトダイオード
202 増幅器
203 コンパレータ回路
204 駆動回路
301〜303 変化点検出器
304 比較回路
305 マルチプレクサ
400 受信機
401〜403 フィルタ(ノイズ除去手段)
410 復調回路
500 パルス幅フィルタ回路(パルス幅フィルタ)
501 サンプリング回路
502 シフトレジスタ
503 パルス長判別回路
504 ゲート回路
700 パルス間隔フィルタ回路(パルス間隔フィルタ)
701 パルス間隔測定回路
702 カウンタ
703 ゲート回路

Claims (11)

  1. 受光した光信号を2値のパルス信号に変換する受光部が複数接続され、上記複数の受光部毎に出力される複数のパルス信号から、復調するパルス信号を選択して復調する復調回路であって、
    上記複数のパルス信号のHighレベルとLowレベルとの切り替えが起こったタイミングを検出し、該タイミングに基づいて、少なくとも1つのパルス信号を選択する判別選択手段と、
    上記判別選択手段にて選択されたパルス信号を復調する復調手段とを備えることを特徴とする復調回路。
  2. 上記判別選択手段は、
    上記複数のパルス信号から、該パルス信号のHighレベルとLowレベルとの切り替えが一番早くに起こったパルス信号を選択することを特徴とする請求項1に記載の復調回路。
  3. 上記判別選択手段は、
    パルス信号のサンプリングを行い、該サンプリング結果のパルス信号から、該パルス信号のHighレベルとLowレベルとの切り替えが起こったタイミングを検出することを特徴とする請求項2に記載の復調回路。
  4. 上記判別選択手段の前段に、
    上記複数の受光部毎に出力される複数のパルス信号から、ノイズを除去するノイズ除去手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の復調回路。
  5. 上記ノイズ除去手段は、
    上記パルス信号から、所定の範囲外の長さのパルス幅を有するパルス信号を除去するパルス幅フィルタであることを特徴とする請求項4に記載の復調回路。
  6. 上記ノイズ除去手段は、
    上記パルス信号のパルスの間隔および個数を測定し、所定の間隔かつ所定の個数のパルスが入力された場合に、該入力以降のパルス信号を通過させるパルス間隔フィルタであることを特徴とする請求項4に記載の復調回路。
  7. 上記パルス間隔フィルタは、
    上記パルス信号を通過させている際に、パルス間隔が通信では存在しない間隔になったときは、それ以降のパルス信号を遮断することを特徴とする請求項6に記載の復調回路。
  8. 上記パルス間隔フィルタは、
    上記パルス信号から、所定の範囲外の長さのパルス幅を有するパルス信号を除去するパルス幅フィルタを通過したパルス信号が入力されることを特徴とする請求項6に記載の復調回路。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の復調回路を含むことを特徴とするIC。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の復調回路を備えるとともに、
    受光した光信号を2値に変換したパルス信号を上記復調回路に入力する受光部を複数備えることを特徴とする通信機。
  11. 光信号を出力する発光部を備えることを特徴とする請求項10に記載の通信機。
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