JP2008016702A - 樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】ランドと孔の位置ずれの問題を解決する多層樹脂付開口基板作製法において、孔径が小さい場合においても、開口不良が発生しないように解決する回路基板の製造方法に好適な樹脂組成物を提供することである。
【解決手段】孔を有する回路形成用基板の少なくとも片面に第1樹脂層を形成する工程、孔上の第1樹脂層に凸形状または/および凹形状を形成する工程、表面導電層上の第1樹脂層上に第2樹脂層を形成する工程、第1樹脂層用現像液によって孔上の第1樹脂層を除去する工程を含む回路基板の製造方法の、第1樹脂層として使用される樹脂組成物の突き刺し破断強度A(N)と突き刺し破断伸度B(mm)の比が、A/B=0.05〜0.3N/mmであることを特徴とする樹脂組成物。
【選択図】図3
【解決手段】孔を有する回路形成用基板の少なくとも片面に第1樹脂層を形成する工程、孔上の第1樹脂層に凸形状または/および凹形状を形成する工程、表面導電層上の第1樹脂層上に第2樹脂層を形成する工程、第1樹脂層用現像液によって孔上の第1樹脂層を除去する工程を含む回路基板の製造方法の、第1樹脂層として使用される樹脂組成物の突き刺し破断強度A(N)と突き刺し破断伸度B(mm)の比が、A/B=0.05〜0.3N/mmであることを特徴とする樹脂組成物。
【選択図】図3
Description
本発明は、多層樹脂付開口基板作製法において、孔径が小さい場合においても、開口不良が発生しないように解決する回路基板の製造方法に好適な樹脂組成物に関する。
近年の電子機器の小型、多機能化に伴い、回路基板も高密度化や配線パターンの微細化が進められており、そのような条件を達成する手段としては、回路基板の多層化が挙げられる。図18で示したように、複数の配線層を積層して形成した回路基板は、一般にスルーホール20、バイアホール21、インタースティシャルバイアホール22と呼ばれる、内壁を導電層12で被覆したあるいは充填した貫通孔、非貫通孔(以下、孔)といった細孔を通じて各層間の導通が行われている。
図19は、孔を上部から見た概略図である。孔3の周囲にランド23と呼ばれる導電層が形成されている。ランドは角形、円形、楕円形、異形等、種々の種類があるが、占有面積あるいは設計面の使いやすさから、円形を用いることが多い。また、高密度化に対応するためには、ランドレスもしくは狭小ランド幅の孔が必要とされている。
回路基板を製造する方法は、サブトラクティブ法、アディティブ法、セミアディティブ法等がある。サブトラクティブ法は、表面に導電層を設けた絶縁性基板の回路部にエッチングレジスト層を設け、露出している非回路部の導電層をエッチング除去して回路を形成する方法である。アディティブ法は、絶縁性基板の表面の非回路部にめっきレジスト層を設け、回路部に相当する部分に無電解めっき処理等で導電層を形成する方法である。セミアディティブ法は、薄い導電層を表面に有する絶縁性基板の非回路部にめっきレジスト層を設け、回路部に相当する部分に電解めっき処理で導電層を形成し、非回路部のめっきレジスト層を除去した後、フラッシュエッチング処理によって、非回路部の薄い導電層を除去して回路を形成する方法である。
エッチングレジスト層およびめっきレジスト層は、スクリーン印刷法、感光性材料を用いた露光現像工程を有するフォトファブリケーション法、インクジェット法等によって形成される。ランドレスや狭小ランド幅の孔を製造しようとする場合、孔の穴開け加工やスクリーン印刷法、露光工程、インクジェット法等の工程における位置合わせが重要であり、特に、高密度回路基板で要求されるランドレスおよび狭小ランド幅の孔では、非常に高い位置合わせ精度が必要となる。ランドは、図19のように、孔の全方向に均一な幅を有する形、つまり孔とランドが同心円である場合が最も望ましいが、位置合わせが不正確であると、図20のように、孔とランドは同心円とならなくなるという問題があった。
図20は(a)狭小ランド幅、(b)広大ランド幅の孔において、距離Xの位置ずれが発生した場合の孔とランドの位置ずれを表した平面概略図である。図20(b)広大ランド幅の孔では、孔の周囲にランドが形成された状態となるが、図20(a)狭小ランド幅の孔では、ランドが孔部分から切れてしまい、全ての外周に渡って狭小ランドが存在する孔を形成することができないという問題が発生している。穴開け加工の精度、基板の伸縮、露光用フォトマスクの寸法変化等が原因となって、位置合わせ精度には限界があるのが実情である。また、高密度回路基板上に形成される孔の径は多種類で、孔数も極めて多いため、全ての孔に対して精確に位置合わせを行うことは非常に困難である。したがって、高密度回路基板ではランドレスや狭小ランド幅の孔が求められているにもかかわらず、ランド幅を大きく設計しなくてはならないという問題が発生している(例えば、特許文献1)。
このような位置合わせが原因となっていたランドと孔の位置ずれの問題を解決し、回路基板の高密度化のために要求されている狭小ランドを有する回路基板を製造する方法として、孔を有し、少なくとも表面に導電層を有する絶縁性基板の表面に第1樹脂層を貼り付け、次いで表面導電層上の第1樹脂層上に第2樹脂層を形成し、次いで第1樹脂層用現像液によって孔上の第1樹脂層を除去する工程を含む回路基板の製造方法を提案している。該製造方法では、孔上と表面導電層上とで、第1樹脂層の静電容量が異なることを利用して、表面導電層上の第1樹脂層上に第2樹脂層を形成する(例えば、特許文献2〜8)。以下、多層樹脂付開口基板作製法と略す。
しかしながら、上記多層樹脂付開口基板作製法において、基板の一部で孔上の第1樹脂層上にも第2樹脂層が形成され、開口不良が発生することがあり、特に、孔径が小さい場合に、開口不良が顕著に発生するので、さらなる改善が必要となった。
特開平7−7265号公報
特開2005−286294号公報
特開2005−286295号公報
特開2005−286296号公報
特開2005−286297号公報
特開2005−286298号公報
特開2005−286299号公報
特開2005−286301号公報
本発明の課題は、上記多層樹脂付開口基板作製法において、孔径が小さい場合においても、開口不良が改善された回路基板の製造方法に好適な樹脂組成物を提供することである。
本発明者らは、この課題を解決するため研究を行った結果、
(1)孔を有する回路形成用基板の少なくとも片面に第1樹脂層を形成する工程、孔上の第1樹脂層に凸形状または/および凹形状を形成する工程、表面導電層上の第1樹脂層上に第2樹脂層を形成する工程、第1樹脂層用現像液によって孔上の第1樹脂層を除去する工程を含む回路基板の製造方法の第1樹脂層として使用される樹脂組成物において、該樹脂組成物の突き刺し破断強度A(N)と突き刺し破断伸度B(mm)の比が、A/B=0.05〜0.3N/mmであることを特徴とする樹脂組成物
(2)少なくとも、アルカリ可溶性樹脂と、架橋性モノマーと、光ラジカル発生剤とを含有することを特徴とする(1)に記載の樹脂組成物を見出した。
(1)孔を有する回路形成用基板の少なくとも片面に第1樹脂層を形成する工程、孔上の第1樹脂層に凸形状または/および凹形状を形成する工程、表面導電層上の第1樹脂層上に第2樹脂層を形成する工程、第1樹脂層用現像液によって孔上の第1樹脂層を除去する工程を含む回路基板の製造方法の第1樹脂層として使用される樹脂組成物において、該樹脂組成物の突き刺し破断強度A(N)と突き刺し破断伸度B(mm)の比が、A/B=0.05〜0.3N/mmであることを特徴とする樹脂組成物
(2)少なくとも、アルカリ可溶性樹脂と、架橋性モノマーと、光ラジカル発生剤とを含有することを特徴とする(1)に記載の樹脂組成物を見出した。
本発明に係わる回路基板の製造方法において、第2樹脂層を形成するには、第2樹脂層に用いられる樹脂を粒子状態で、液体に分散させた液を使用する。樹脂粒子は、正または負に帯電している。図14に示したように、孔および導電層を有し、第1樹脂層を貼り付けた回路形成用基板に対向するように現像電極を設置し、回路形成用基板の導電層を接地して、適正なバイアス電圧を印加すると、電界Eに従って、帯電した樹脂粒子は回路形成用基板方向に電気泳動する。
電気泳動によって回路形成用基板方向に近づいてきた帯電した樹脂粒子の第1樹脂層への付着量は、第1樹脂層の静電容量によって決まる。図15に示したように、回路形成用基板において、第1樹脂層の静電容量は、その下の形状に影響を受ける。すなわち、導電層上の第1樹脂層と、孔上の第1樹脂層とでは、静電容量に差が生じる。
以下、第1樹脂層の静電容量の差と、それに基づく第2樹脂層付着量の差について説明する。導電層表面と第1樹脂層表面を電極としたコンデンサーと見立てた場合、次式(1)が成立する。
Q=CV (1)
[但し、Q;第1樹脂層上の電荷、C;静電容量、V;導電層表面を基準とした第1樹脂層表面の電位]
静電容量Cは、次式(2)で表される。
C=εS/d (2)
[但し、ε;誘電率、d;第1樹脂層表面と導電層表面との距離、S;面積]
Q=CV (1)
[但し、Q;第1樹脂層上の電荷、C;静電容量、V;導電層表面を基準とした第1樹脂層表面の電位]
静電容量Cは、次式(2)で表される。
C=εS/d (2)
[但し、ε;誘電率、d;第1樹脂層表面と導電層表面との距離、S;面積]
ここで、孔上の第1樹脂層の静電容量をCH、表面導電層上の第1樹脂層の静電容量をCS、孔上の第1樹脂層上の電荷をQH、表面導電層上の第1樹脂層上の電荷をQS、孔上の第1樹脂層表面の電位をVH,表面導電層上の第1樹脂層上の電位をVS、孔上の第1樹脂層に付着した第2樹脂層を形成する樹脂粒子数をNH、表面導電層上の第1樹脂層に付着した第2樹脂層を形成する樹脂粒子数をNS、孔上の第1樹脂層表面と導電層表面との距離dH、表面導電層上の第1樹脂層表面と導電層表面との距離dSとする。
すなわち、図15に示したように、孔上と表面導電層上において、一定面積(Sが一定)における静電容量Cを比較した場合、孔上の第1樹脂層表面と導電層表面との距離dHが、表面導電層上の第1樹脂層表面と導電層表面との距離dSより大きいので、孔上の静電容量CHが表面導電層上の静電容量CSよりも小さくなる。樹脂粒子は、第1樹脂層全面が等電位(つまり、VH=VS)となるように、第1樹脂層上に付着する。したがって、孔上の電荷QHは表面導電層上の電荷QSに比べて小さくなる。次式(3)のように、電荷Qの大きさは、第2樹脂層を形成する樹脂粒子数Nに比例する。
Q=Nq (3)
[但し、N;第2樹脂層を形成する樹脂粒子数、q;第2樹脂層を形成する樹脂粒子1個の電荷]
Q=Nq (3)
[但し、N;第2樹脂層を形成する樹脂粒子数、q;第2樹脂層を形成する樹脂粒子1個の電荷]
したがって、孔上の第1樹脂層に付着した第2樹脂層を形成する樹脂粒子数NHは、非常に少なくなり、表面導電層上の第1樹脂層に付着した第2樹脂層を形成する樹脂粒子数NSよりも小さくなる。
孔上の第1樹脂層を凸形状に形成することで、孔上の第1樹脂層表面と導電層表面との距離dHが、平滑形状に比べ長くなる。したがって、平滑形状に比べ、孔上と表面導電層上の第2樹脂層の付着量の差が大きくなる。
さて、第1樹脂層の静電容量の差と第2樹脂層の付着量の説明は、導電層表面と第1樹脂層表面を電極としたコンデンサーと見立て、第1樹脂層全面が等電位とした付着量飽和状態を利用したモデルである。静電容量モデルでは、飽和状態において最も付着量の差が明確になり、樹脂付開口基板の製造が容易になる。飽和状態にするには、現像時間を非常に長く設定するか、荷電粒子に対する静電容量以外の影響が存在しない状態にしなければならない。しかしながら、実際には、現像時間は作業性の点から長くできず、現像装置や第2樹脂層形成用樹脂を分散させた液の物性が荷電粒子に様々な影響を及ぼす。
以下、現像の過渡状態において、形成される電気力線の違いを利用したモデルによって、孔上の第1樹脂層上と導電層上の第1樹脂層上への第2樹脂層の付着量の違いについて説明する。
図16は、第1樹脂層が平滑形状の場合の第2樹脂層を形成する荷電粒子の動きを表した模式図である。第2樹脂層を形成する工程に用いられる帯電した荷電粒子は、電気力線に沿って移動し、電気力線が集中する場所には多くの荷電粒子が付着する。孔上の電気力線は孔のエッジ部に向かって湾曲した曲線となり、孔の径が小さいと孔上の第1樹脂層上の中央部にも電気力線が通り、孔上全面に荷電粒子が付着しやすい。一方、図17は、孔上の第1樹脂層が凹形状の場合の荷電粒子の動きを表しており、点aは孔上の第1樹脂層の中央部を示している。孔上の第1樹脂層を凹形状に形成することで、点aは電気力線が通りにくくなるため、点a周辺に電荷粒子が付着しにくくなり、従って孔上の第1樹脂層上に荷電粒子が付着しない。また、凹形状によって液が囲まれるため、第2樹脂層形成用樹脂を分散させた液が孔上で流動しにくくなり、孔上に荷電粒子が付着しにくくなる。
上記のように、孔上の第1樹脂層を凸形状または/および凹形状に形成することで、孔上の第1樹脂層上に第2樹脂層が形成されにくくなり、基板の一部で開口不良が発生する問題が解決できた。
第1樹脂層を凸形状または/および凹形状に形成するためには、第1樹脂層が変形しやすい特性が必要であり、第1樹脂層として使用される樹脂組成物の突き刺し破断強度A(N)と突き刺し破断伸度B(mm)の比が、A/B=0.05〜0.3N/mmであることで、孔上に第2樹脂層が付着しない良好な凸形状または/および凹形状が達成できた。
以下、本発明の樹脂組成物について詳細に説明する。
本発明に係わる回路基板の製造方法の例を、図1〜図13を用いて説明する。貫通孔を例にとって説明するが、非貫通孔でも以下に説明するのと同様の方法で、回路基板を製造することができる。
まず、凸形状の例を説明する。図1に示した孔3を有する回路形成用基板4に、孔3を塞いで、テンティングとなるように、第1樹脂層5を貼り付ける(図2)。次に、孔上の第1樹脂層5に凸形状を形成する(図3)。次に、電着法等の手段によって表面導電層上の第1樹脂層5上に第2樹脂層8を形成する(図4)。次に、第1樹脂層用現像液によって、孔上の第1樹脂層5のみを除去して、樹脂付開口基板9を製造する(図5)。
次に、凹形状の例を説明する。図1に示した孔3を有する回路形成用基板4に、孔3を塞いで、テンティングとなるように、第1樹脂層5を貼り付ける(図2)。次に、孔上の第1樹脂層5に凹形状を形成する(図6)。次に、電着法等の手段によって表面導電層上の第1樹脂層5上に第2樹脂層8を形成する(図7)。次に、第1樹脂層用現像液によって、孔上の第1樹脂層5のみを除去して、樹脂付開口基板9を製造する(図5)。
このように作製した該樹脂付開口基板に対して、穴埋めインク工程、導電性インク充填工程、電着工程、金属めっき工程、レジスト形成工程、エッチング工程を、適宜組み合わせた一連の工程を行うことで、サブトラクティブ法、アディティブ法、セミアディティブ法等によって、回路基板を製造することができる。
該樹脂付開口基板に対してセミアディティブ法を応用した例を次に説明する。まず、表面及び孔3の内壁に第1導電層2を有する絶縁性基板1に第1樹脂層5を貼り付ける(図2)。この際、第1樹脂層5には、光架橋性樹脂層を使用する。次に、孔上の光架橋性樹脂層に凸形状または/および凹形状を形成する(図3、図6)。次に、電着法等の手段によって表面導電層上の光架橋性樹脂層上に第2樹脂層8を形成する(図4、図7)。次に、光架橋性樹脂層現像液によって孔上の光架橋性樹脂層を除去する(図5)。ここで、光架橋性樹脂層からなる樹脂付開口基板9ができあがる。次に、光架橋性樹脂層に対してパターン露光し硬化部7を形成する(図8)。次に、第2樹脂層8を除去する(図9)。次に、未硬化の光架橋性樹脂層を除去する(図10)。次に露出している第1導電層2上に電解めっき処理により第2導電層6を形成する(図11)。次に、硬化部7を除去する(図12)。次に、露出した第1導電層2をフラッシュエッチングすることによって回路基板を製造する(図13)。
本発明に係わる、孔を有する回路形成用基板としては、表面および孔の内壁に導電層の存在の有無に関わらない。例えば、絶縁性基板に孔を設けた基板、絶縁性基板に導電層を貼り合わせた積層板に孔を設けた基板、絶縁性基板に導電層を張り合わせた積層板に孔を設けた後めっき処理により孔内壁を含む積層板表面に導電層を設けた基板、絶縁性基板に孔を設けた後めっき処理により孔内壁を含む表面に導電層を設けた基板、絶縁性基板に孔を設けた後種々のコーティング手段によって孔内壁を含む表面に導電層を設けた基板等を使用することができる。絶縁性基板としては、紙基材フェノール樹脂やガラス基材エポキシ樹脂の基板、ポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム、液晶高分子フィルム等を使用することができる。導電層としては、銅、銀、金、アルミニウム、ステンレス、42アロイ、ニクロム、タングステン、ITO、導電性高分子、各種金属錯体等を使用することができる。これらの例は「プリント回路技術便覧」(社団法人日本プリント回路工業会編、1987刊行、日刊工業新聞社刊)に記載されている。孔は、貫通孔および非貫通孔、いわゆるスルーホールとバイアホールといわれるものであり、ドリルもしくはレーザーもしくはエッチング法等によって形成できる。
孔上の第1樹脂層を凸形状に形成する方法は、孔内の気体の体積変化を利用する方法が挙げられる。例えば、孔内の気体を加熱し体積膨張させることで、孔上の第1樹脂層を凸形状とする方法、また、孔外の気体を減圧にすることで孔内の気体を膨張させ、孔上の第1樹脂層を凸形状とする方法、また、孔内の気体を加熱しかつ孔外の気体を減圧にすることで孔内の気体を膨張させ、孔上の第1樹脂層を凸形状とする方法が挙げられる。加熱条件は、回路形成用基板の厚みや面積に適した温度範囲で加熱条件を選定し、好ましくは60℃〜120℃の条件下、より好ましくは70℃〜110℃で加熱を行う。減圧条件は、好ましくは1〜700hPaの雰囲気下、より好ましくは10〜100hPaの雰囲気下で行うことが好ましい。
孔上の第1樹脂層を凹形状に形成する方法は、孔内の気体の体積変化を利用する方法が挙げられる。例えば、減圧状態で第1樹脂層をラミネートし、ラミネート後の孔内外の圧力の違いで孔内の気体を収縮させることで、孔上の第1樹脂層を凹形状とする方法、また、孔内の気体を60℃以上に加熱した状態で第1樹脂層をラミネートし、後に30℃以下に回路形成用基板を冷却し孔内の気体を収縮させることで、孔上の第1樹脂層を凹形状とする方法、またキャリアフィルムを貼り付けたまま60℃以上に加熱し、30℃以下に冷却したのちキャリアフィルムを除去することで、孔上の第1樹脂層を凹形状とする方法、また、ラミネート後にキャリアフィルムを除去し、0〜40℃の雰囲気下で30分以上放置することで、孔上の第1樹脂層を凹形状とする方法が挙げられる。
凸形状の高さは、表面導電層上の第1樹脂層表面から孔上の第1樹脂層表面の最高点までの差が、孔径が100μm以下の小径の場合、10〜70μmであることが好ましく、さらには30〜50μmであることがより好ましい。10μmよりも小さいと第2樹脂層の付着量が多くなり、100μmより大きいと凸形状が保持できない問題が生じる。また、凹形状の深さは、表面導電層上の第1樹脂層表面から孔上の第1樹脂層表面の最下点までの差が、孔径が100μm以下の小径の場合、10〜70μmであることが好ましく、さらには30〜50μmであることが好ましい。
本発明に係わる第1樹脂層用現像液とは、第1樹脂層を溶解する溶液であり、使用する第1樹脂層の組成に見合った現像液を用いる。第1樹脂層にアルカリ可溶性の樹脂を用いた場合には、アルカリ水溶液が有用に使用され、例えば、ケイ酸アルカリ金属塩、アルカリ金属水酸化物、リン酸および炭酸アルカリ金属塩、リン酸および炭酸アンモニウム塩等の無機塩基性化合物の水溶液、エタノールアミン類、エチレンジアミン、プロパンジアミン類、トリエチレンテトラミン、モルホリン等の有機塩基性化合物等を用いることができる。また、第1樹脂層に光架橋性樹脂層を使用した場合は、光架橋性樹脂層除去液が使用され、炭酸ナトリウム水溶液が好適に使用できる。現像液によって開口した後には、水洗や酸処理によって現像の進行を停止する。
本発明に係わる第2樹脂層は、第1樹脂層用現像液に対して不溶性または難溶性であり、電着法に使用可能な樹脂であればいずれであってもよい。第2樹脂層は、第2樹脂層に用いられる樹脂を粒子状態で、液体に分散させた液を使用する。粒子は、正または負に帯電している。液体としては、水や電気絶縁性液体を使用することができる。水を使用した場合、第2樹脂層は、適当な酸価を有する高分子を主成分とし、有機アミン等で中和されて、水中において帯電したコロイド粒子を形成する。電気絶縁性液体を使用した場合、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルブチラールの様なビニルアセタール樹脂、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびその塩化物、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンイソフタレート等のポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ビニル変性アルキッド樹脂、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース等のセルロースエステル誘導体等の樹脂が粒子状態で、電気絶縁性液体中に分散されている。粒子には電荷制御剤を含有させることができ、その荷電は、第2樹脂層形成時のバイアス電圧の正負に応じて正、負を使い分ける必要がある。このような電気絶縁性液体中に第2樹脂層形成用樹脂を分散させた液としては、電子写真用湿式トナーを好適に用いることができる。
第2樹脂層は、第1樹脂層を貼り付けた回路形成用基板に対向するように現像電極を設置し、該回路形成用基板と現像電極との間に、液体中に帯電した樹脂粒子を分散させた液を充填し、回路形成用基板の導電層を接地して、適正なバイアス電圧を印加することで形成することができる。例えば、特開2004−163605号公報、特開2002−132049号公報等に記載の現像装置を用いることができる。第2樹脂層の膜厚は、樹脂粒子の電荷および印加電圧、搬送速度、樹脂粒子分散液供給量を制御することで決定することができる。電着法によって付着した樹脂粒子は、加熱、圧力、光、溶剤等によって、第1樹脂層上に定着されて、第2樹脂層となる。この第2樹脂層をレジスト層として、第1樹脂層用現像液で、孔上の第2樹脂層を除去する。
第1樹脂層用現像液によって孔上の第1樹脂層を除去する処理装置としては、ブラッシング、高圧スプレー、浸漬、超音波装置等、何れであっても効果がある。
本発明の樹脂組成物は、回路形成用基板へ熱圧着し、第1樹脂層として使用される。そのため、樹脂組成物は、孔部に対してテンティングするようにラミネート可能である特性を有する。また、第1樹脂層用現像液に対して溶解性を有し、さらには樹脂付開口基板からの後工程で必要とされる特性を有している。樹脂組成物はキャリアフィルム(ポリエチレンテレフタレート等)と保護フィルム(ポリエチレン等)の間にはさまれている3層の構成であれば、保存や貼り付けの際に好適である。ブロッキングが問題にならなければ保護フィルムを使用しない2層構造のものでもよい。
本発明の樹脂組成物の具体例を挙げれば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、ノボラック樹脂、スチレンとマレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル樹脂、安息香酸ビニル樹脂等からなるフィルムやそれら樹脂に酸性基を導入したアルカリ水溶液に溶解するフィルム、ポリエチレングリコールやポリビニルアルコール等の水溶性フィルム等の非感光性樹脂が挙げられる。また、アルカリ可溶性樹脂、架橋性モノマー、光ラジカル発生剤を含有する感光性の光架橋性樹脂が挙げられる。また、それら樹脂組成物が突き刺し破断強度A(N)と突き刺し破断伸度B(mm)の比、A/Bが0.3N/mmよりも大きい場合は、可塑剤を適当量添加して調整することが好ましい。可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、p−トルエンスルホンアミド、低分子のポリエチレングリコールなどが挙げられる。配合量は、樹脂組成物(固形分)に対して1〜30質量%の範囲が好ましい。
本発明に係わるアルカリ可溶性樹脂としては、カルボン酸基、酸アミド基、フェノール性水酸基、スルホン酸基、スルホンアミド基、スルホンイミド基、ホスホン酸基を有する単量体を含有する共重合体、及びフェノール樹脂、キシレン樹脂等が挙げられる。これらの内、カルボン酸基を有する単量体を含有する共重合体が有用に使用できる。カルボン酸基を有する単量体含有共重合体としては、スチレンとマレイン酸モノエステルとの共重合体、アクリル酸あるいはメタクリル酸とそれらのアルキルエステル、アリールエステルまたはアラルキルエステルとの二元以上の共重合体が好ましい。また、酢酸ビニルまたは安息香酸ビニルとクロトン酸との共重合体も良い。
本発明に係わるアルカリ可溶性樹脂の具体例としては、スチレン/マレイン酸モノアルキルエステル共重合体、メタクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、スチレン/メタクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸/メタクリル酸エステル/アクリル酸エステル共重合体、スチレン/メタクリル酸/アクリル酸エステル共重合体、スチレン/アクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル/クロトン酸共重合体、酢酸ビニル/クロトン酸/メタクリル酸エステル共重合体、安息香酸ビニル/アクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体等のスチレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、酢酸ビニル、安息香酸ビニル等と上記カルボン酸含有単量体との共重合体等が挙げられる。これらのアルカリ可溶性樹脂は単独でも、あるいは2種以上を混合して用いても良い。
本発明に係わるアルカリ可溶性樹脂の質量平均分子量は、2万〜20万が好ましい。配合量は、有機溶剤を除いた光架橋性樹脂(固形分)に対して40〜80質量%が好ましい。
本発明に係わる架橋性モノマーとは、付加重合することのできるエチレン性不飽和結合を少なくとも1個以上有する化合物である。具体例としては、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチルトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ジ(p−ヒドロキシフェニル)プロパンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート等のポリエステル(メタ)アクリレートあるいはエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、ウレタン基またはイソシアヌレート環を含有する多官能(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは、単独でまたは、2種類以上を混合して用いられる。
本発明に係わる架橋性モノマーの配合量は、有機溶剤を除いた光架橋性樹脂(固形分)に対して15〜60質量%の範囲が好ましい。粘度の低い架橋性モノマーを添加するとA/Bの比率が小さくなる傾向があり、一方、粘度の高い架橋性モノマーを添加するとA/Bが高くなる傾向がある。使用する架橋性モノマーの配合量を樹脂組成物の突き刺し破断強度A(N)と突き刺し破断伸度B(mm)の比A/B=0.05〜0.3N/mmの範囲内に入るように調整する。
本発明に係わる光ラジカル発生剤とは、光を吸収しラジカルを発生する物質で、α,α−ジメトキシ−α−モルホリノ−メチルチオフェニルアセトフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルホスフィンオキシド等の直接解裂型光ラジカル発生剤、ベンゾフェノン、チオキサントン、キノン、チオアクリドン等の芳香族ケトン類の水素引き抜き型光ラジカル発生剤、1,3−ジ(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゼン、3,3′,4,4′−テトラキス(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン等のパーオキシ酸エステル、ヨードニウム塩、アルキルほう酸塩、鉄−アレーン錯体、ロフィン二量体等が挙げられる。また、「フォトポリマー・テクノロジー」(山岡亜夫、永松元太郎編、昭和63年刊行、(株)日刊工業出版プロダクション刊)の113〜115ページに記載されている化合物を挙げることができる。ロフィン二量体の例としては、2−(2′−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(2′−クロロフェニル)−4,5−ジ(3′−メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(2′−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(2′−メトキチフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(4′−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等を挙げることができる。
本発明に係わる光ラジカル発生剤の配合量は、有機溶剤を除いた光架橋性樹脂(固形分)に対して0.1〜10質量%の範囲が好ましく、特に0.5〜5質量%が好ましい。0.1質量%未満では光感度や画像の強度が弱く、10質量%を越えて添加しても性能向上が認められない。
本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、可塑剤、染料、顔料、発色染料、熱重合禁止剤、等を添加することができる。また、本発明の樹脂組成物は、有機溶剤によって均一な溶液とすることができる。有機溶剤の具体的例としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール等のアルコール類、THF、1,4−ジオキサン等のエーテル類、1,2−ジメトキシエタン、1−メトキシ−2−プロパノール等のグリコールエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸イソブチル等のエステル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類、ジメチルスルホキシド等が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、塗布方法と乾燥条件等によって適当なものを選択して使用できる。塗布液の固形分濃度についても、塗布方法と乾燥条件等によって適切な濃度を選択できる。乾燥後、有機溶剤の残存量を多くすると、A/Bが小さくなる傾向があり、一方、有機溶剤の残存量を少なくするとA/Bが高くなる傾向がある。使用する有機溶剤の揮発性と乾燥時間を、樹脂組成物の突き刺し破断強度A(N)と突き刺し破断伸度B(mm)の比A/B=0.05〜0.3N/mmの範囲内に入るように調整する。
本発明の樹脂組成物の突き刺し破断強度A(N)と突き刺し破断伸度B(mm)の比は、A/B=0.05〜0.3N/mmである。0.05N/mmよりも小さければ、凸形状および凹形状が室温で保持しにくくなる。また0.3N/mmよりも大きければ、熱及び圧を変化させたとしても、樹脂の変形度合いが非常に小さくなり、変形に熱量や時間がかかるという問題が生じる。
本発明に係わる突き刺し破断強度とは、室温20℃、湿度50%の条件下、25μmの膜厚の樹脂組成物を10mmの直径の孔が空いた銅板にテンティングするように貼り付け、孔の略中心の表面に、先端形状直径1mmの針を10mm/分の速度で突き刺したときに、針が貫通する(膜が破れる)までに要する最大荷重を意味する。また、突き刺し破断伸度は、同様の条件で針が貫通したときの針の挿入距離(膜が破れずに伸びた距離)をいう。樹脂組成物が同一のものであれば、膜厚の変化や銅板の孔の径の大きさによらず、突き刺し破断強度A(N)と突き刺し破断伸度B(mm)の比(A/B)はほぼ同一の値となる。また、これらの測定には、公知の突き刺し強度試験機、例えば、株式会社オリエンテック製卓上型材料試験機等を使用することができる。
以下実施例によって本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜8、比較例1〜3)
第1樹脂層の作製
表1の組成からなる実施例1〜8および比較例1〜3の11種類の塗布液を調合し、該塗布液を用い、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱化学ポリエステルフィルム製)上に、バーコート法を用いて均一に塗布し、100℃5分の雰囲気下で乾燥を行い樹脂組成物からなる第1樹脂層(乾燥後のフィルム厚さ25μm)を作製した。
第1樹脂層の作製
表1の組成からなる実施例1〜8および比較例1〜3の11種類の塗布液を調合し、該塗布液を用い、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱化学ポリエステルフィルム製)上に、バーコート法を用いて均一に塗布し、100℃5分の雰囲気下で乾燥を行い樹脂組成物からなる第1樹脂層(乾燥後のフィルム厚さ25μm)を作製した。
表1に示す各成分の略称は以下に示すものである。また、表1中数値の単位は、質量部である。
ポリマー1:メタクリル酸メチル、アクリル酸n-ブチル、メタクリル酸を質量比64:15:21で共重合させた質量平均分子量2400の共重合体(1−メトキシ−2−プロパノールを溶剤とした40質量%溶液)
ポリマー2:メタクリル酸メチル、アクリル酸n-ブチル、メタクリル酸を質量比64:15:21で共重合させた質量平均分子量2600の共重合体(メチルエチルケトンを溶剤とした40質量%溶液)
ポリマー3:メタクリル酸メチル、アクリル酸n-ブチル、メタクリル酸を質量比64:15:21で共重合させた質量平均分子量13400の共重合体(1−メトキシ−2−プロパノールを溶剤とした40質量%溶液)
BPE―500:エトキシ化ビスフェノールAメタクリレート(新中村化学工業社製)
TMP−A:トリメチロールプロパントリアクリレート(共栄社化学社製)
A−NPG:ネオペンチルグリコールジアクリレート(新中村化学工業社製)
DPE−6A:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(共栄社化学社製)
A−BPE−4:エトキシ化ビスフェノールAアクリレート(新中村化学工業社製)
AT−600:フェニルグリシジルエーテルアクリレートトルエンジイソシアネートウレタンプレポリマー(共栄社化学製)
I−1:2−(2′−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体
I−2:4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
D−1:ロイコクリスタルバイオレット
D−2:ブリリアントグリーン
DOP:フタル酸ビス(2−エチルヘキシル)
DBP:フタル酸ジブチル
ポリマー1:メタクリル酸メチル、アクリル酸n-ブチル、メタクリル酸を質量比64:15:21で共重合させた質量平均分子量2400の共重合体(1−メトキシ−2−プロパノールを溶剤とした40質量%溶液)
ポリマー2:メタクリル酸メチル、アクリル酸n-ブチル、メタクリル酸を質量比64:15:21で共重合させた質量平均分子量2600の共重合体(メチルエチルケトンを溶剤とした40質量%溶液)
ポリマー3:メタクリル酸メチル、アクリル酸n-ブチル、メタクリル酸を質量比64:15:21で共重合させた質量平均分子量13400の共重合体(1−メトキシ−2−プロパノールを溶剤とした40質量%溶液)
BPE―500:エトキシ化ビスフェノールAメタクリレート(新中村化学工業社製)
TMP−A:トリメチロールプロパントリアクリレート(共栄社化学社製)
A−NPG:ネオペンチルグリコールジアクリレート(新中村化学工業社製)
DPE−6A:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(共栄社化学社製)
A−BPE−4:エトキシ化ビスフェノールAアクリレート(新中村化学工業社製)
AT−600:フェニルグリシジルエーテルアクリレートトルエンジイソシアネートウレタンプレポリマー(共栄社化学製)
I−1:2−(2′−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体
I−2:4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
D−1:ロイコクリスタルバイオレット
D−2:ブリリアントグリーン
DOP:フタル酸ビス(2−エチルヘキシル)
DBP:フタル酸ジブチル
突き刺し破断強度および突き刺し破断伸度の測定
作製した第1樹脂層を、10mmの直径の孔が空いた銅板の片面にテンティングするように貼り付け、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離した。株式会社オリエンテック製卓上型材料試験機STA―1150を用いて、突き刺し破断強度および突き刺し破断伸度を求めた(針は先端形状直径1mm、針進行速度10mm/分)。求めた突き刺し破断強度および突き刺し破断伸度および割合(突き刺し破断強度/突き刺し破断伸度)を表1に記した。
作製した第1樹脂層を、10mmの直径の孔が空いた銅板の片面にテンティングするように貼り付け、ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離した。株式会社オリエンテック製卓上型材料試験機STA―1150を用いて、突き刺し破断強度および突き刺し破断伸度を求めた(針は先端形状直径1mm、針進行速度10mm/分)。求めた突き刺し破断強度および突き刺し破断伸度および割合(突き刺し破断強度/突き刺し破断伸度)を表1に記した。
樹脂付開口基板の作製
200×200×0.4mmの銅箔12μm厚の銅張積層板を用い、50μmの径の貫通孔を複数形成し、無電解銅めっき処理を実施し、表面および貫通孔内壁に約0.5μm厚の銅めっき層を形成した。次に、上記で作製した第1樹脂層をドライフィルム用ラミネーターを用いて100℃予熱条件で熱圧着した。
200×200×0.4mmの銅箔12μm厚の銅張積層板を用い、50μmの径の貫通孔を複数形成し、無電解銅めっき処理を実施し、表面および貫通孔内壁に約0.5μm厚の銅めっき層を形成した。次に、上記で作製した第1樹脂層をドライフィルム用ラミネーターを用いて100℃予熱条件で熱圧着した。
次に、キャリアフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム)を剥離したのち、80℃2分の条件下で、孔上の第1樹脂層の変形処理を行った。実施例1〜8の樹脂組成物では良好な凸形状または凹形状が形成できた。実施例1、7、8では深さ約30μmの凹形状、実施例2、6では深さ20μmの凹形状、実施例3では高さ20μmの凸形状、実施例4、5では高さ30μmの凸形状が形成できた。一方、比較例1および3の樹脂組成物の場合では、第1樹脂層が大きく凹み、深さ75μm以上となりさらに、時間経過により凹み深さが変動するという問題が生じた。また、比較例2の樹脂組成物の場合では、凹凸形状が形成できなかった。
次に、三菱OPCプリンティングシステム用正電荷トナー(三菱製紙(株)製、「ODP−TW」)を用いて、バイアス電圧+300Vを印加して電着塗布を行い、トナーを表面導電層上の第1樹脂層上に電着させた。続いて70℃で2分間加熱してトナーを定着させ、良好な第2樹脂層を得た。
次に、1質量%の炭酸ナトリウム水溶液(30℃、スプレー圧0.2MPa)で60秒間処理し、孔上の第1樹脂層を除去した。孔周囲を顕微鏡にて観察したところ、実施例1〜8の樹脂組成物では、孔上の第1樹脂層が完全に除去できており、良好な樹脂付開口基板が作製できた。一方、比較例1〜3の樹脂組成物では、孔上に開口不良が発生しており、良好な樹脂付開口基板が作製できなかった。
本発明の樹脂組成物は、プリント配線板、半導体装置等の回路基板の製造方法に利用することができる。本発明に係わる回路基板の製造方法に含まれる一連の工程で得られた樹脂付開口基板に対して、穴埋めインク工程、導電性インク充填工程、電着工程、金属めっき工程、レジスト形成工程、エッチング工程を、適宜組み合わせた一連の工程を行うことで、孔とランドの位置ずれの発生のない回路基板を製造することができる。
1 絶縁性基板
2 第1導電層
3 孔
4 回路形成用基板
5 第1樹脂層
6 第2導電層
7 硬化部
8 第2樹脂層
9 樹脂付開口基板
14 現像電極
15 樹脂粒子
16 表面導電層上の第一樹脂層表面と導電層表面との距離
17 孔上の第一樹脂層表面と導電層表面との距離
18 表面導電層上における電気力線
19 電気力線
20 スルーホール
21 バイアホール
22 インタースティシャルバイアホール
23 ランド
2 第1導電層
3 孔
4 回路形成用基板
5 第1樹脂層
6 第2導電層
7 硬化部
8 第2樹脂層
9 樹脂付開口基板
14 現像電極
15 樹脂粒子
16 表面導電層上の第一樹脂層表面と導電層表面との距離
17 孔上の第一樹脂層表面と導電層表面との距離
18 表面導電層上における電気力線
19 電気力線
20 スルーホール
21 バイアホール
22 インタースティシャルバイアホール
23 ランド
Claims (2)
- 孔を有する回路形成用基板の少なくとも片面に第1樹脂層を形成する工程、孔上の第1樹脂層に凸形状または/および凹形状を形成する工程、表面導電層上の第1樹脂層上に第2樹脂層を形成する工程、第1樹脂層用現像液によって孔上の第1樹脂層を除去する工程を含む回路基板の製造方法の第1樹脂層として使用される樹脂組成物において、該樹脂組成物の突き刺し破断強度A(N)と突き刺し破断伸度B(mm)の比が、A/B=0.05〜0.3N/mmであることを特徴とする樹脂組成物。
- 少なくとも、アルカリ可溶性樹脂と、架橋性モノマーと、光ラジカル発生剤とを含有することを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006187688A JP2008016702A (ja) | 2006-07-07 | 2006-07-07 | 樹脂組成物 |
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JP (1) | JP2008016702A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014208477A1 (ja) * | 2013-06-24 | 2014-12-31 | 三菱レイヨン株式会社 | (メタ)アクリル重合体、(メタ)アクリル樹脂組成物、(メタ)アクリル樹脂シート、(メタ)アクリル樹脂積層体及び複合シート |
-
2006
- 2006-07-07 JP JP2006187688A patent/JP2008016702A/ja active Pending
Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
WO2014208477A1 (ja) * | 2013-06-24 | 2014-12-31 | 三菱レイヨン株式会社 | (メタ)アクリル重合体、(メタ)アクリル樹脂組成物、(メタ)アクリル樹脂シート、(メタ)アクリル樹脂積層体及び複合シート |
JPWO2014208477A1 (ja) * | 2013-06-24 | 2017-02-23 | 三菱レイヨン株式会社 | (メタ)アクリル重合体、(メタ)アクリル樹脂組成物、(メタ)アクリル樹脂シート、(メタ)アクリル樹脂積層体及び複合シート |
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