JP2004349358A - めっきレジスト組成物及びめっきレジストシート並びにそれを用いた基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】露光等の位置合わせが必用な工程を必用とせず、簡易な構成で孔内壁に選択的に金属導電層を形成することを可能とするめっきレジスト組成物及びめっきレジストシート並びにそれを用いた基板の製造方法を提供すること。
【解決手段】少なくとも熱可塑性樹脂と、ヘテロ環状メルカプタン化合物とを含み、場合によっては第2の樹脂成分を含んでも良いめっきレジスト組成物、該めっきレジスト組成物から成るめっきレジストシート、及び該めっきレジストシートを用いて、孔開口部を除く回路形成用基板の両面にめっきレジスト層を形成することを特徴とする基板の製造方法。
【選択図】 図1
【解決手段】少なくとも熱可塑性樹脂と、ヘテロ環状メルカプタン化合物とを含み、場合によっては第2の樹脂成分を含んでも良いめっきレジスト組成物、該めっきレジスト組成物から成るめっきレジストシート、及び該めっきレジストシートを用いて、孔開口部を除く回路形成用基板の両面にめっきレジスト層を形成することを特徴とする基板の製造方法。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、めっきレジスト組成物及び該めっきレジスト組成物から成るめっきレジストシート並びにそれを用いた基板の製造方法に関し、より詳しくは、サブトラクティブ法により貫通孔または/及び非貫通孔を有するプリント配線板を作製するための基板の製造に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリント配線板の製造方法は、サブトラクティブ法とアディティブ法の2つに大別される。サブトラクティブ法は、絶縁性基板に銅等の金属導電層を設けた回路形成用基板上にレジスト画像を形成し、そのレジスト画像で被覆されていない金属導電層をエッチングにより取り除く方法である。アディティブ法は、金属めっき処理により絶縁性基板上の配線パターン部にのみ金属導電層を形成する方法である。
【0003】
また、近年の電子機器の小型、多機能化に伴い、機器内部に使用されるプリント配線板も高密度化や回路パターンの微細化が進められており、そのような条件を達成する手段としては、プリント配線板の多層化が挙げられる。多層プリント配線板は、多層構造を成すために、一般にスルーホール、バイアホールと呼ばれる、内壁を金属導電層で被覆した貫通孔、非貫通孔といった孔を通じて各層間の導通が行われている。
【0004】
一般に、上記内壁を金属導電層で被覆した孔を形成するには、絶縁性基板の両面に金属導電層を設けた銅張り積層板もしくは多層プリント配線板の製造過程における外層板(以下、回路形成用基板)へ、ドリルまたはレーザー加工等により孔を形成した後、孔の内壁を含む基板の両面に無電解めっき処理を施し、続いて電解めっき処理により所定の厚みの金属導電層を貫通孔内壁に形成する。
【0005】
しかしながら、上記のように孔を形成する場合、回路形成用基板の両面の金属導電層上に、さらに電解めっき処理による第2の金属導電層が形成されることになり、孔内壁に所定厚みの金属導電層を形成しようとすると、第2の金属導電層もそれ相応の厚みを有することになって、必要以上にめっき液を消費してしまうばかりでなく、以降の回路形成に伴う不要の金属導電層の除去における処理液負荷も増加する。
【0006】
また、回路形成用基板に貫通孔を形成し、ドライフィルム状のめっきレジストをラミネートし、ランドを覆う部分を含めたスルーホール部のドライフィルムを除去した後、金属めっき処理する方法によれば、ランドを覆う部分を含めたスルーホールの開口部を選択的に除去するために、光硬化性樹脂等のフォトポリマーを露光したり、レーザー加工等の位置合わせを必要とする加工が必要となる。また、同様に、絶縁性基板の両面に金属導電層を形成した回路形成用基板に貫通孔を形成し、一般的なサブトラクティブ法によりスルーホール部以外の配線パターンを形成した後、ドライフィルム状のめっきレジストをラミネートし、ランドを覆う部分を含めたスルーホール部のドライフィルムを除去した後、金属めっき処理する方法によっても、ランドを覆う部分を含めたスルーホールの開口部を選択的に除去するために、光硬化性樹脂等のフォトポリマーを露光したり、レーザー加工等の位置合わせを必要とする加工が必要となるばかりでなく、スルーホール近傍の配線パターンとスルーホールめっきが意図せず短絡することがあった(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平7−170068号公報(第1〜2頁)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明は、露光等の位置合わせが必用な工程を必用とせず、簡易な構成で孔内壁に選択的に金属導電層を形成することを可能とするめっきレジスト組成物及びめっきレジストシート並びにそれを用いた基板の製造方法を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記従来技術の問題点を解決するために鋭意研究を重ねた結果、少なくともヘテロ環状メルカプタン化合物を含むめっきレジスト組成物から成る被膜が所望の特性を発現し、加えて第2の樹脂成分を添加した場合にさらなる優位性が発現することを見出し本発明を成すに至った。これにより基材との密着力を自由に制御することが可能となるため、孔の開口部のみめっきレジスト層が除去された状態を形成することが容易に可能となる。即ち、本発明は以下のものを提供する。
【0010】
1)少なくとも熱可塑性樹脂と、ヘテロ環状メルカプタン化合物とを含むことを特徴とするめっきレジスト組成物である。
【0011】
2)さらに第2の樹脂成分を添加して成る1)記載のめっきレジスト組成物である。
【0012】
3)上記第2の樹脂成分が熱可塑性のアクリル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ウレタン樹脂、及びウレタン尿素樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂であることを特徴とする2)記載のめっきレジスト組成物である。
【0013】
4)上記ヘテロ環状メルカプタン化合物が下記一般式で表される化合物のうち少なくとも一種を含むことを特徴とする1)から3)のいずれかに記載のめっきレジスト組成物である。
【0014】
【化2】
【0015】
ただし、式中X及びYを含む環状部分は5または6原子を有するヘテロ環を形成しており、Xは1個の芳香環の一部を形成している2個または3個の炭素原子、あるいは単結合もしくは二重結合によって結合されている2個の炭素原子、あるいは単結合もしくは二重結合によって結合されている2個の窒素原子、あるいは単結合もしくは二重結合によって結合されている1個の炭素原子と1個の窒素原子から成る主鎖を有し、Yは酸素原子、硫黄原子、炭素原子、または窒素原子を表し、X及びYは、それぞれ独立してアルキル、アラルキル、アリール、アルケニル、アミノ、ヒドロキシル、アルキルアミノ、アシドアミド、またはスルホンアミド基で置換されていても良い。
【0016】
5)キャリアフィルム上に、1)から4)のいずれかに記載のめっきレジスト組成物から成るめっきレジスト層を有することを特徴とするめっきレジストシートである。
【0017】
6)貫通孔または/及び非貫通孔を形成した回路形成用基板の両面に5)記載のめっきレジストシートのキャリアフィルムの反対面側をラミネートした後、キャリアフィルムと貫通孔または/及び非貫通孔の開口部のめっきレジスト層とを除去し、該開口部を除く回路形成用基板の両面にめっきレジスト層を形成し、続いて該孔の内壁に金属導電層を形成した後、めっきレジスト層を除去することを特徴とする基板の製造方法である。
【0018】
7)貫通孔または/及び非貫通孔を形成した回路形成用基板における貫通孔または/及び非貫通孔の内壁面を含む回路形成用基板の両面に金属導電層を形成し、次に該回路形成用基板の両面に5)記載のめっきレジストシートの反対面側をラミネートした後、キャリアフィルムと貫通孔または/及び非貫通孔の開口部のめっきレジスト層とを除去し、該開口部を除く回路形成用基板の両面にめっきレジスト層を形成した後、該孔の内壁に金属導電層を形成し、しかる後にめっきレジスト層を除去することを特徴とする基板の製造方法である。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に本発明のめっきレジスト組成物及びめっきレジストシート並びにそれを用いた基板の製造方法について詳細に説明する。
【0020】
まず、本発明のめっきレジスト組成物に含まれる各成分について詳細に説明する。本発明のめっきレジスト組成物は、少なくとも熱可塑性樹脂と、ヘテロ環状メルカプタン化合物と、必要に応じて第2の樹脂成分とを含む。
【0021】
本発明に係わる熱可塑性樹脂は、基本的に貫通孔及び非貫通孔のごとき孔の内壁に金属導電層を形成する際に耐性を有するものであり、金属導電層をめっきにて形成する場合は、それに使用するめっき液に不溶な熱可塑性樹脂である。その具体例としては、少なくとも酸性の電解めっき液に耐える耐酸性を有する樹脂としては、スチレン/マレイン酸モノエステル共重合体、メタクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、スチレン/メタクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、スチレン/アクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル類共重合体、メタクリル酸エステル類共重合体、アクリル酸エステル/メタクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル/クロトン酸共重合体、及び酢酸ビニル/クロトン酸/メタクリル酸エステル共重合体等の、スチレン、(メタ)アクリル酸エステル、酢酸ビニル、及び安息香酸ビニル単量体等、及び(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸等もしくは無水マレイン酸及びフマル酸のモノエステル等のカルボキシル基含有単量体から選択した2種以上の単量体の共重合体、フェノール樹脂等が挙げられる。また、アルカリ性の無電解銅めっき液等に耐える樹脂が必要な場合は酸性の官能基を有さない単量体から共重合樹脂を得れば良い。さらに、本発明に係わるめっきレジスト層に使用する熱可塑性樹脂層には、2種以上の熱可塑性樹脂を混合して用いても良い。
【0022】
さらに、本発明に係わるヘテロ環状メルカプタン化合物は、下記一般式で示される。該一般式に於いて、X及びYを含む環状部分は5または6原子を有するヘテロ環を形成しており、Xはベンゼンまたはナフタレンを構成する2個または3個の炭素原子、あるいは、Yを含めて記述すると、−N=N−Y−、−NR−NR−Y−、−NR−N=Y−、−N=CR−Y−、−NR−CR=Y−が挙げられ、Rはそれぞれ独立に水素、メチル、エチル、プロピル、n−ブチル、t−ブチル、フェニル、フェノキシ、フェノキシメチル、フェノキシエチル、ヒドロキシル、アミノ、ビニル基である。また、Yは酸素原子、硫黄原子、炭素原子、または窒素原子を表し、このうち炭素原子及び窒素原子に関しては、水素、メチル、エチル、プロピル、n−ブチル、t−ブチル、フェニル、フェノキシ、フェノキシメチル、フェノキシエチル、ヒドロキシル、アミノ、ビニル、フェニルスルホンアミド、フェニルカルボキシアミド基のいずれかの置換基を有しても良い。
【0023】
【化3】
【0024】
前記一般式で表されるヘテロ環状メルカプタン化合物の具体例としては、以下に挙げるものを好適に用いることができる。すなわち、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、6−エトキシ−2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトイミダゾリン、2−メルカプトチアゾリン、2−メルカプト−1−メチルイミダゾール、2−メルカプトピリジン、2−メルカプトキノリン、1,2−ナフチル(2−メルカプト)オキサゾール、2−メルカプトニコチン酸、2−メルカプト−3−ピリジノール、2−メルカプトピリミジン、2−メルカプト−4−メチルピリミジン、4,6−ジメチル−2−メルカプトピリミジン、4−ヒドロキシ−2−メルカプト−6−メチルピリミジン、4−ヒドロキシ−2−メルカプト−6−プロピルピリミジン、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、3−フェニル−4−アミノ−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、3−メチル−4−エチル−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、3,4−ジアミノ−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、3,4−ジフェニル−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、3−メチル−4−アリル−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、3−メチル−4−フェニルスルホンアミド−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、3−フェニル−4−フェニルスルホンアミド−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、3−フェニル−4−フェニルカルボキシアミド−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2−メルカプト−5−チアゾリドン、1−フェニル−1H−テトラゾール−5−チオール、1−カルボキシメチル−5−メルカプトテトラゾール、6−メルカプトプリン等が挙げられ、上記化合物は置換基等の種類による一例であり本発明に於いてはこれらに限定されるものではない。また、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いても良い。なお、これらの化合物の混合比は、他の成分の混合比にもよるが、全固形分の0.3〜10重量%が適当である。
【0025】
また、本発明のめっきレジスト組成物に含まれる第2の樹脂成分としては、必要量を添加した際に、めっきレジスト層自体が、孔の内壁に金属導電層を形成する際に耐性を維持しておれば良く、金属導電層をめっきにて形成する場合は、それに使用するめっき液にめっきレジスト層が不溶であり、且つ該めっきレジスト組成物に含まれる熱可塑性樹脂との相溶性が良いものが選ばれる。具体的には、熱可塑性のアクリル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ウレタン樹脂、及びウレタン尿素樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂成分であれば良い。該第2の樹脂成分の混合比に関しては、上述の性能を満たす範囲であれば良いが、具体的には全固形分の3〜35重量%で、より好ましくは5〜15%程度が好適である。また、アクリル樹脂を用いる場合には、各種ビニル重合性単量体の線状重合物もしくは共重合物を用いれば良く、カルボキシル基含有のビニル重合性単量体、もしくはヒドロキシル基等の親水性を与えるビニル重合性単量体を適用した共重合体であれば、アルカリ可溶性が低下しにくくなるので好適である。上記ビニル重合性単量体としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−ラウリル、アクリル酸エチル、スチレン、ビニルトルエン、N−ビニルピロリドン、アクリルアミド、アクリロニトリル、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル等が挙げられる。カルボキシル基を含有するビニル重合性単量体としては、(メタ)アクリル酸、フマル酸、けい皮酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸が挙げられる。
【0026】
さらに、上記第2の樹脂成分としては、粉体もしくは適当な溶剤に溶解した樹脂が塗料用等の用途向けに市販されており、これらを用いても良い。具体的には、日本ポリウレタン工業(株)製「ニッポラン」シリーズ、大日本インキ化学工業(株)製「アクリディック」シリーズ、「バーノック」シリーズ、電気化学工業(株)製「デンカブチラール」シリーズ、積水化学工業(株)製「エスレック」シリーズ等が挙げられ、さらに具体的に示せば、日本ポリウレタン工業(株)製「ニッポラン5109」、「同5110」、「同5111」、「同5120」、大日本インキ化学工業(株)製「アクリディックA−1650」、「同A−166」、「同A−136−55」、「同A−804」、「同A−811」、「同A−823」、「同A−829」、「同A−837」、「同A−832」「同A−430−60」、「同A−345」、「同A−416−70S」、「同A−413−70S」、「同57−773」、「同57−1287」、「同DU−1446−X」、「同A−418」、「同A−433」、「同52−101」、「同52−666」、「同52−614」、「バーノック12−406」、「同16−416」、「同16−411」、「同DF−407」、「同18−472」、電気化学工業(株)製「デンカブチラール#2000−L」、「同3000−1」、「同3000−2」、「同3000−4」、「同3000−K」、「同4000−1」、「同4000−2」、積水化学工業(株)製「エスレックBL−1」、「同BL−1H」、「同BL−2」、「同BL−2H」、「同BL−2」、「同BL−5」、「同BL−10」、「同BL−S」、「同BL−SH」、「同BX−L」、「同BX−1」、「同BX−3」、「同BX−5」、「同BM−1」、「同BL−2」、「同BM−5」、「同BM−S」、「同BM−SH」、「同BH−3」、「同BH−6」、「同BH−A」、「同BH−S」が挙げられる。
【0027】
上記の本発明のめっきレジスト組成物を構成する各物質は、適当な溶剤に溶解せしめて使用する。従って、使用する溶剤は構成する各組成物を均一に溶解もしくは分散できるものであれば良く、具体的には、メタノール、エタノール、及び1−プロパノール等のアルコール類、THF、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、1,2−ジメトキシエタン、エチレングリコールモノメチルエーテル、及び1−メトキシ−2−プロパノール等のエーテル類、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、及びメチルイソブチルケトン等のケトン類、トルエン、及びキシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸メチル、及び酢酸イソブチル等のエステル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、及びN−メチルピロリドン等のアミド類、及びジメチルスルホキシド等が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、塗布方法と乾燥条件等によって適当なものを単独または2種以上を選択して使用できる。塗布液の固形分濃度についても、所望する膜厚と塗布方法と乾燥条件等によって適切な濃度を選択できる。
【0028】
本発明のめっきレジストシートに関して説明する。上記めっきレジスト組成物から成るめっきレジストシートは、少なくともキャリアフィルムとめっきレジスト層の2層から成っておれば良く、めっきレジスト組成物は上記溶剤に溶解せしめてキャリアフィルム上に塗布及び乾燥して形成し、乾燥後の厚みは3から30μm程度であれば良く、さらには5から20μmが好適である。さらに、場合によっては、保存時の物理的衝撃や組成の経時変化に対する安定性の面から、めっきレジスト層をはさんでキャリアフィルムと反対面にポリエチレン等の保護フィルムを設けても良い。
【0029】
キャリアフィルムとしては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフタレート、アラミド、カプトン、ポリメチルペンテン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等のフィルムを使用することができる。さらに、めっきレジスト層を塗布する面の接着性を制御するため、少なくともめっきレジスト層を形成する側の面にコロナ処理やプライマー処理が施されたフィルムを用いることもある。
【0030】
また、本発明のめっきレジストシートは、基本的には上記のめっきレジスト組成物を少なくとも含んでいれば良いが、基板とめっきレジスト層の接着力制御のため、必要に応じてめっきレジストシートのキャリアフィルム上に塗布されためっきレジスト層上に、さらにカゼイン、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、フェノール樹脂、スチレン/無水マレイン酸共重合体、マレイン酸/アクリル酸共重合体、アクリル酸/メタクリル酸共重合体、ポリアクリル酸、及びこれら高分子電解質のアルカリ金属塩及び/またはアンモニウム塩、エタノールアミン類及びそれらの塩酸塩、しゅう酸塩、リン酸塩、クエン酸、及び酒石酸等のヒドロキシカルボン酸、及びそれらの塩、グリシン、アラニン、グルタミン酸等のアミノ酸、スルファミン酸等の脂肪族アミノスルホン酸、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、トリエチレンンテトラミン六酢酸等の(ポリ)アミノポリ酢酸、アミノトリ(メチレンホスホン)酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)等の(ポリ)アミノポリ(メチレンホスホン酸)及びその類似物、及びこれら化合物の酸基の少なくとも一部がアルカリ金属塩或いはアンモニウム塩等からなる中間層を設けても良い。中間層にはさらに、酸化チタン、アルミナ、シリカ、ジルコニア、及び酸化アンチモン等のサブミクロン微粒子を併用しても良い。中間層の厚みには特に制限はないが、めっきレジスト層の接着性を目的とするのであれば、用いる支持体に関係なく厚くとも5μm以下で良い。もちろん、上記保護フィルムを設ける場合は中間層の上に設けるものである。
【0031】
本発明のめっきレジストシートの作製は、上記のキャリアフィルム上に、カーテンコート法、バーコート法、スプレーコート法、ロールコート法、スピナーコート法等の公知の塗布方法により、本発明のめっきレジスト組成物から成る塗布液の塗布を行い、所望の厚みのめっきレジスト層を得ることによって行われる。さらに、必要に応じて中間層の塗布及び保護フィルム層の積層を行う。また、塗布液には必要に応じて、本発明のめっきレジスト組成物の他に、めっきレジスト層の膜物性、塗布液の粘度等を改良する目的で、可塑剤、界面活性剤、染料を添加しても良い。
【0032】
以下、本発明の基板の製造方法について詳細に説明する。まず、本発明の実施形態を図を用いて説明する。本発明の第1の実施形態を示す断面図を図1に示す。絶縁性基板1の両面に金属導電層2を設けた回路形成用基板10に貫通孔3を形成する(図1(b))。次に、本発明のめっきレジスト組成物によるめっきレジスト層4とキャリアフィルム5から成るめっきレジストシートをラミネートした後(図1(c))、キャリアフィルム5と貫通孔の開口部のめっきレジスト層とを除去し、開口部を除く回路形成用基板の両面にめっきレジスト層を形成する(図1(d))。なお、ここでは酸及びアルカリの両方に耐性のあるめっきレジスト組成物を適用するものとする。次いで、無電解銅めっきによりめっきレジスト層以外の部分である孔内壁に無電解銅めっき層6を設け(図1(e))、さらにこの上に電解銅めっき処理により電解銅めっき層7を所定の厚みに形成する(図1(f))。その後、めっきレジスト層4を除去する(図1(g))。さらに、必要に応じて貫通孔エッジ部の余剰なめっきを研磨することにより、貫通孔を有する基板が製造される(図1(h))。
【0033】
上記では貫通孔を例にとって説明したが、非貫通孔を有する場合であっても、非貫通孔の開口部のめっきレジスト層を貫通孔の場合と同様に除去すれば、他の工程は貫通孔を有する場合と同様の工程となる。また、上記第1の実施形態では、孔の内壁の金属導電層を無電解銅めっき層6及び電解銅めっき層7により構成したが、所望により無電解銅めっき層6のみでもよく、また孔の内壁に金属導電層が形成できれば、全くめっき法によらなくてもよい。
【0034】
また、これにより、孔の内壁の金属導電層をめっき法により形成するとしても、回路形成用基板表面に不要なめっきを施す必要がなく、不必要なめっき液の消費を抑止し得るばかりでなく、以降の回路形成に伴う回路形成面の不要の金属導電層の除去における処理液負荷も大幅に軽減される。
【0035】
続いて、本発明の第2の実施形態を示す断面図を図2に示す。上記第1の実施形態と同様、貫通孔のみを有する基板を用いて説明する。孔の内壁に形成する金属導電層等についても上記第1の実施形態に準ずる。絶縁性基板1の両面に金属導電層2を設けた回路形成用基板10に貫通孔3を形成する(図2(b))。次に、貫通孔3の内壁を含む基板表面に無電解銅めっき処理を施して無電解銅めっき層6を形成し(図2(c))、本発明のめっきレジスト組成物によるめっきレジスト層4とキャリアフィルム5から成るめっきレジストシートをラミネートした後(図2(d))、キャリアフィルム5と貫通孔の開口部のめっきレジスト層とを除去し、開口部を除く回路形成用基板の両面にめっきレジスト層を形成する(図2(e))。さらに、電解銅めっき処理により電解銅めっき層7を所定の厚みに形成する(図2(f))。その後、めっきレジスト層4を除去し(図2(g))、さらに必要に応じて貫通孔エッジ部の余剰なめっきを研磨することにより貫通孔を有する基板が製造される。
【0036】
次に、本発明の基板の製造方法に係わる各種材料について説明する。本発明に係わる貫通孔または/及び非貫通孔を形成した回路形成用基板は、基本的には、絶縁性基板の両面に金属導電層を設けた積層板、あるいは貫通孔及び非貫通孔のごとき孔を形成する工程を有する多層プリント配線板製造時の孔形成前の外層板(内層に絶縁層を介して配線パターン層、グランド層等を有する積層板)、ビルドアップ時の非貫通孔を形成する内層板等に対して、ポンチ、ドリル、またはパルスレーザー等を用いて貫通孔及び非貫通孔のごとき孔を形成することによって得られる。例えば、貫通孔及び非貫通孔による層間接続を行う上記多層プリント配線板に関しては、「JPCA規格、ビルドアップ配線板」(1998年5月、日本プリント回路工業会発刊)に記載されており、一般的なスルーホール、バリードバイアホール、ブラインドバイアホール等、基本的にサブトラクティブ法で適用可能なものに対応することが可能である。
【0037】
また、上記の絶縁性基板の両面に金属導電層を設けた積層板としては、例えば「プリント回路技術便覧−第二版−」((社)プリント回路学会編、日刊工業新聞社発刊)に記載されているものを使用することができる。絶縁性基板としては、紙基材またはガラス基材にエポキシ樹脂またはフェノール樹脂等を含浸させたもの、ポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム等が挙げられる。金属導電層の材料としては、例えば、銅、銀、アルミ等が挙げられる。
【0038】
本発明の基板の製造方法に係わる金属めっき処理の方法としては、例えば、めっき導電層が銅の場合には、「表面実装技術」(1993年6月号、日刊工業新聞社発刊)等記載の無電解めっき工程、無電解めっき−電解めっき工程、直接電解めっき工程等を適用することができる。
【0039】
本発明の基板の製造方法に係わる、めっきレジストシートのラミネート方法は、基本的には、一般的なフォトポリマーから成るドライフィルムをラミネートするために広く使用されているラミネート装置を適用することが可能であり、少なくともめっきレジストシートを基材上に加熱及び圧着できれば良く、両面同時にラミネート可能なものが生産性等の点から好ましい。具体的には、ロールラミネータ、及び真空ラミネータを使用することが可能である。また、作製工程によっては、ラミネート後にキャリアフィルムを剥離する手段と同時に基材を加熱する手段を設けても良い。
【0040】
【実施例】
以下で、実施例により、さらに詳細に本発明の効果を説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。なお、実施例中の「部」及び「%」はそれぞれ「重量部」及び「重量%」を示す。
【0041】
貫通孔を有する回路形成用基板の準備
回路形成用基板として、200×200×0.4mmの銅張り積層板(三菱ガス化学(株)製、EL170)を用い、ドリルで0.3μmの貫通孔を50個形成した。
【0042】
熱可塑性樹脂
また、本実施例で用いた本発明のめっきレジスト組成物に係わる熱可塑性樹脂としては、下記の表1に示す2種類の樹脂P11及びP12を用意した。
【0043】
【表1】
【0044】
ヘテロ環状メルカプタン化合物
また、本発明の電子写真組成物に係わるヘテロ環状メルカプタン化合物としては、各実施例及び比較例に於いて、下記の表2に示すものを適用した。なお、ヘテロ環状メルカプタン化合物H1は3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、同H2は3−フェニル−4−フェニルカルボキシアミド−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾールである。
【0045】
第2の樹脂成分
さらに、同様に各実施例及び比較例に於いて、下記の表2に示す第2の樹脂成分を用いた。なお、P21としてポリビニルアセタール樹脂(積水化学工業(株)製、エスレックBL−1)、同P22としてウレタン尿素樹脂(大日本インキ化学工業(株)製、バーノック16−416)を適用するものとする。
【0046】
めっきレジスト組成物の処方
下記の表2に各実施例及び比較例に適用した電子写真組成物の処方を示す。なお、溶剤には酢酸エチルを用いており、溶剤以外の表中の数字は固形分の重量部である。
【0047】
【表2】
【0048】
実施例1
上記の表2の処方に基づいためっきレジスト組成物から成る塗液を調液した。両面ともに何も処理していない一般的なドライフィルム用ポリエチレンテレフタラートフィルム(厚み16μm、三菱化学ポリエステルフィルム(株)製、R310)の片面に、ロールコート法を用いて、乾燥後のめっきレジスト層の厚みが10μmとなるように塗布し、本発明のめっきレジストシートを得た。
【0049】
次いで、弾性熱ロール対及び金属熱ロール対の順に配置されたロールラミネータを用いて、上記の貫通孔を有する回路形成用基板の両面にめっきレジストシートをラミネートした。この際熱ロールの温度は、前段150℃、後段130℃として処理した。その後、常温下でキャリアフィルムを剥離したところ、貫通孔の開口部のめっきレジスト層がキャリアフィルムに密着したまま剥離されており、全ての貫通孔に於いて、開口部のエッジに沿って良好にめっきレジスト層が除去されていた。
【0050】
さらに、無電解銅めっき−電解銅めっき処理(奥野製薬(株)、OPCプロセスM)を施し、貫通孔内壁に合計厚さ14μmの銅めっき層を設けた後、2−プロパノールで回路形成用基板表面のめっきレジスト層を剥離し、最後にバフ研磨により貫通孔エッジ部の余剰な銅を研磨除去して貫通孔を有する基板を得た。得られた基板を用いてパターン形成及びヒートサイクル試験を行ったところ、500サイクルまで貫通孔の導通に問題は見られなかった。
【0051】
実施例2
上記の表2の処方に基づき、実施例1とは異なる熱可塑性樹脂P12を適用しためっきレジスト組成物から成る塗液を調液し、めっきレジストシートの作製は実施例1と同様に行い、本発明のめっきレジストシートを得た。次いで、実施例1と同様の貫通孔を有する回路形成用基板を用い、まず無電解銅めっきを貫通孔内壁を含む全面に施した。その際、無電解めっきによる銅の厚みは3μmであった。
【0052】
その後、弾性熱ロール対及び金属熱ロール対の順に配置されたロールラミネータを用いて、上記の無電解銅メッキ処理を施した貫通孔を有する回路形成用基板の両面にめっきレジストシートをラミネートした。この際熱ロールの温度は、前段150℃、後段130℃として処理した。その後、常温下でキャリアフィルムを剥離したところ、貫通孔の開口部のめっきレジスト層がキャリアフィルムに密着したまま剥離されており、全ての貫通孔に於いて、開口部のエッジに沿って良好にめっきレジスト層が除去されていた。
【0053】
さらに、電解銅めっき処理を施し、貫通孔内壁に厚さ10μmの銅めっき層を設けた後、1%炭酸ナトリウム水溶液で回路形成用基板上のめっきレジスト層を剥離し、最後にバフ研磨により貫通孔エッジ部の余剰な銅を研磨除去して貫通孔を有する基板を得た。得られた基板を用いてパターン形成及びヒートサイクル試験を行ったところ、500サイクルまで貫通孔の導通に問題は見られなかった。
【0054】
実施例3
上記の表2の処方に基づいた、実施例1及び2とは異なるヘテロ環状メルカプタン化合物と第2の樹脂成分を用いためっきレジスト組成物を用いたことを除いては、実施例2と同様にして貫通孔を有する基板の製造を試みた。
【0055】
その結果、キャリアフィルムの剥離工程後に於いて、基板の孔開口部のエッジに沿って、良好に孔開口部のめっきレジスト層が除去されていた。さらに、出来上がった貫通孔を有する基板を用いてパターン形成及びヒートサイクル試験を行ったところ、500サイクルまで貫通孔の導通に問題は見られなかった。
【0056】
実施例4
上記の表2の処方に基づいた、実施例2で用いためっきレジスト組成物と比較して第2の樹脂成分を添加しないめっきレジスト組成物を適用し、さらに、キャリアフィルムとして片面にコロナ処理を施したポリエチレンテレフタラートフィルム(厚み16μm、三菱化学ポリエステルフィルム(株)製、H500)を適用したことを除いては、実施例2と同様にして基板の製造を試みた。
【0057】
その結果、キャリアフィルムの剥離工程後に於いて、基板の孔開口部のエッジに沿って、良好に孔開口部のめっきレジスト層が除去されていた。さらに、出来上がった貫通孔を有する基板を用いてパターン形成及びヒートサイクル試験を行ったところ、500サイクルまで貫通孔の導通に問題は見られなかった。
【0058】
比較例1
上記の表2の処方に基づいた、ヘテロ環状メルカプタン化合物及び第2の樹脂成分の両方とも添加しない、本発明の範疇にないめっきレジスト組成物を用いたことを除いては、実施例2と同様にして基板の製造を試みた。
【0059】
その結果、キャリアフィルムの剥離工程後に於いて、孔開口部の観察を行ったところ、大部分の孔開口部に於いて全くめっきレジスト層が除去されずに残っており、一部の孔開口部に於いてめっきレジスト層が除去されたのみであった。この時点で、めっきレジスト層が除去されなかった孔は電解銅めっきが不可能であると判断した。
【0060】
比較例2
上記の表2の処方に基づいた、ヘテロ環状メルカプタン化合物を添加しない、本発明の範疇にないめっきレジスト組成物を用いたことを除いては、実施例2と同様にして基板の製造を試みた。
【0061】
その結果、キャリアフィルムの剥離工程後に於いて、孔開口部以外の基板表面のめっきレジスト層まで大部分のめっきレジスト層がキャリアフィルムと一緒に剥離されてしまっていた。したがって、この時点で貫通孔の内壁のみへの金属導電層の形成は不可能となった。
【0062】
比較例3
熱可塑性樹脂として、実施例2と同様のP12を用い、それぞれ固形分に対して2−メチルアントラキノン1%、ペンタエリスリトール・トリメタクリレート25%を添加した塗布液を用いて、厚み18μmのネガ型のフォトポリマードライフィルムを得た。その後、上記の貫通孔を有する回路形成用基板を適用し、無電解銅めっきを貫通孔内壁を含む全面に施した。さらに、実施例2と同様のロールラミネータを用いて100℃予熱条件で上記で調整したドライフィルムをラミネートした後、貫通孔に対応したフィルムマスクを用いて、貫通孔の開口部とランド以外の部分を露光した。その後、常温下でキャリアフィルムを剥離したところ、貫通孔の開口部とランド部分の樹脂層がキャリアフィルムに密着したまま剥離されていた。さらに、電解銅めっき処理を施し、貫通孔内壁に厚さ12μmの銅めっき層を設けた後、1%水酸化ナトリウム水溶液で基板上のフォトポリマー層を剥離し、最後にバフ研磨により貫通孔エッジ部の余剰な銅を研磨除去して貫通孔を有する基板を得た。得られた基板を詳細に観察したところ、基板の端の方で露光パターン位置ズレに起因するめっき不良が見られた。得られた基板にパターン形成を施し、ヒートサイクル試験を行ったところ24サイクルで断線した。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したごとく、本発明のめっきレジスト組成物及びめっきレジストシート並びにそれを用いた基板の製造方法によれば、回路形成用基板表面に不要なめっきを施す必要が無いばかりか、フォトポリマー露光やレーザー加工の必要が無いので孔に対する位置合わせ精度に製品歩留まりが左右されることが無くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す断面図。
【図2】本発明の第2の実施形態を示す断面図。
【符号の説明】
1 絶縁性基板
2 金属導電層
3 貫通孔、孔
4 熱可塑性樹脂層
5 キャリアフィルム
6 無電解めっき層
7 電解めっき層
10 回路形成用基板
【発明の属する技術分野】
本発明は、めっきレジスト組成物及び該めっきレジスト組成物から成るめっきレジストシート並びにそれを用いた基板の製造方法に関し、より詳しくは、サブトラクティブ法により貫通孔または/及び非貫通孔を有するプリント配線板を作製するための基板の製造に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリント配線板の製造方法は、サブトラクティブ法とアディティブ法の2つに大別される。サブトラクティブ法は、絶縁性基板に銅等の金属導電層を設けた回路形成用基板上にレジスト画像を形成し、そのレジスト画像で被覆されていない金属導電層をエッチングにより取り除く方法である。アディティブ法は、金属めっき処理により絶縁性基板上の配線パターン部にのみ金属導電層を形成する方法である。
【0003】
また、近年の電子機器の小型、多機能化に伴い、機器内部に使用されるプリント配線板も高密度化や回路パターンの微細化が進められており、そのような条件を達成する手段としては、プリント配線板の多層化が挙げられる。多層プリント配線板は、多層構造を成すために、一般にスルーホール、バイアホールと呼ばれる、内壁を金属導電層で被覆した貫通孔、非貫通孔といった孔を通じて各層間の導通が行われている。
【0004】
一般に、上記内壁を金属導電層で被覆した孔を形成するには、絶縁性基板の両面に金属導電層を設けた銅張り積層板もしくは多層プリント配線板の製造過程における外層板(以下、回路形成用基板)へ、ドリルまたはレーザー加工等により孔を形成した後、孔の内壁を含む基板の両面に無電解めっき処理を施し、続いて電解めっき処理により所定の厚みの金属導電層を貫通孔内壁に形成する。
【0005】
しかしながら、上記のように孔を形成する場合、回路形成用基板の両面の金属導電層上に、さらに電解めっき処理による第2の金属導電層が形成されることになり、孔内壁に所定厚みの金属導電層を形成しようとすると、第2の金属導電層もそれ相応の厚みを有することになって、必要以上にめっき液を消費してしまうばかりでなく、以降の回路形成に伴う不要の金属導電層の除去における処理液負荷も増加する。
【0006】
また、回路形成用基板に貫通孔を形成し、ドライフィルム状のめっきレジストをラミネートし、ランドを覆う部分を含めたスルーホール部のドライフィルムを除去した後、金属めっき処理する方法によれば、ランドを覆う部分を含めたスルーホールの開口部を選択的に除去するために、光硬化性樹脂等のフォトポリマーを露光したり、レーザー加工等の位置合わせを必要とする加工が必要となる。また、同様に、絶縁性基板の両面に金属導電層を形成した回路形成用基板に貫通孔を形成し、一般的なサブトラクティブ法によりスルーホール部以外の配線パターンを形成した後、ドライフィルム状のめっきレジストをラミネートし、ランドを覆う部分を含めたスルーホール部のドライフィルムを除去した後、金属めっき処理する方法によっても、ランドを覆う部分を含めたスルーホールの開口部を選択的に除去するために、光硬化性樹脂等のフォトポリマーを露光したり、レーザー加工等の位置合わせを必要とする加工が必要となるばかりでなく、スルーホール近傍の配線パターンとスルーホールめっきが意図せず短絡することがあった(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開平7−170068号公報(第1〜2頁)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明は、露光等の位置合わせが必用な工程を必用とせず、簡易な構成で孔内壁に選択的に金属導電層を形成することを可能とするめっきレジスト組成物及びめっきレジストシート並びにそれを用いた基板の製造方法を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記従来技術の問題点を解決するために鋭意研究を重ねた結果、少なくともヘテロ環状メルカプタン化合物を含むめっきレジスト組成物から成る被膜が所望の特性を発現し、加えて第2の樹脂成分を添加した場合にさらなる優位性が発現することを見出し本発明を成すに至った。これにより基材との密着力を自由に制御することが可能となるため、孔の開口部のみめっきレジスト層が除去された状態を形成することが容易に可能となる。即ち、本発明は以下のものを提供する。
【0010】
1)少なくとも熱可塑性樹脂と、ヘテロ環状メルカプタン化合物とを含むことを特徴とするめっきレジスト組成物である。
【0011】
2)さらに第2の樹脂成分を添加して成る1)記載のめっきレジスト組成物である。
【0012】
3)上記第2の樹脂成分が熱可塑性のアクリル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ウレタン樹脂、及びウレタン尿素樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂であることを特徴とする2)記載のめっきレジスト組成物である。
【0013】
4)上記ヘテロ環状メルカプタン化合物が下記一般式で表される化合物のうち少なくとも一種を含むことを特徴とする1)から3)のいずれかに記載のめっきレジスト組成物である。
【0014】
【化2】
【0015】
ただし、式中X及びYを含む環状部分は5または6原子を有するヘテロ環を形成しており、Xは1個の芳香環の一部を形成している2個または3個の炭素原子、あるいは単結合もしくは二重結合によって結合されている2個の炭素原子、あるいは単結合もしくは二重結合によって結合されている2個の窒素原子、あるいは単結合もしくは二重結合によって結合されている1個の炭素原子と1個の窒素原子から成る主鎖を有し、Yは酸素原子、硫黄原子、炭素原子、または窒素原子を表し、X及びYは、それぞれ独立してアルキル、アラルキル、アリール、アルケニル、アミノ、ヒドロキシル、アルキルアミノ、アシドアミド、またはスルホンアミド基で置換されていても良い。
【0016】
5)キャリアフィルム上に、1)から4)のいずれかに記載のめっきレジスト組成物から成るめっきレジスト層を有することを特徴とするめっきレジストシートである。
【0017】
6)貫通孔または/及び非貫通孔を形成した回路形成用基板の両面に5)記載のめっきレジストシートのキャリアフィルムの反対面側をラミネートした後、キャリアフィルムと貫通孔または/及び非貫通孔の開口部のめっきレジスト層とを除去し、該開口部を除く回路形成用基板の両面にめっきレジスト層を形成し、続いて該孔の内壁に金属導電層を形成した後、めっきレジスト層を除去することを特徴とする基板の製造方法である。
【0018】
7)貫通孔または/及び非貫通孔を形成した回路形成用基板における貫通孔または/及び非貫通孔の内壁面を含む回路形成用基板の両面に金属導電層を形成し、次に該回路形成用基板の両面に5)記載のめっきレジストシートの反対面側をラミネートした後、キャリアフィルムと貫通孔または/及び非貫通孔の開口部のめっきレジスト層とを除去し、該開口部を除く回路形成用基板の両面にめっきレジスト層を形成した後、該孔の内壁に金属導電層を形成し、しかる後にめっきレジスト層を除去することを特徴とする基板の製造方法である。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に本発明のめっきレジスト組成物及びめっきレジストシート並びにそれを用いた基板の製造方法について詳細に説明する。
【0020】
まず、本発明のめっきレジスト組成物に含まれる各成分について詳細に説明する。本発明のめっきレジスト組成物は、少なくとも熱可塑性樹脂と、ヘテロ環状メルカプタン化合物と、必要に応じて第2の樹脂成分とを含む。
【0021】
本発明に係わる熱可塑性樹脂は、基本的に貫通孔及び非貫通孔のごとき孔の内壁に金属導電層を形成する際に耐性を有するものであり、金属導電層をめっきにて形成する場合は、それに使用するめっき液に不溶な熱可塑性樹脂である。その具体例としては、少なくとも酸性の電解めっき液に耐える耐酸性を有する樹脂としては、スチレン/マレイン酸モノエステル共重合体、メタクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、スチレン/メタクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、スチレン/アクリル酸/メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル類共重合体、メタクリル酸エステル類共重合体、アクリル酸エステル/メタクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル/クロトン酸共重合体、及び酢酸ビニル/クロトン酸/メタクリル酸エステル共重合体等の、スチレン、(メタ)アクリル酸エステル、酢酸ビニル、及び安息香酸ビニル単量体等、及び(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸等もしくは無水マレイン酸及びフマル酸のモノエステル等のカルボキシル基含有単量体から選択した2種以上の単量体の共重合体、フェノール樹脂等が挙げられる。また、アルカリ性の無電解銅めっき液等に耐える樹脂が必要な場合は酸性の官能基を有さない単量体から共重合樹脂を得れば良い。さらに、本発明に係わるめっきレジスト層に使用する熱可塑性樹脂層には、2種以上の熱可塑性樹脂を混合して用いても良い。
【0022】
さらに、本発明に係わるヘテロ環状メルカプタン化合物は、下記一般式で示される。該一般式に於いて、X及びYを含む環状部分は5または6原子を有するヘテロ環を形成しており、Xはベンゼンまたはナフタレンを構成する2個または3個の炭素原子、あるいは、Yを含めて記述すると、−N=N−Y−、−NR−NR−Y−、−NR−N=Y−、−N=CR−Y−、−NR−CR=Y−が挙げられ、Rはそれぞれ独立に水素、メチル、エチル、プロピル、n−ブチル、t−ブチル、フェニル、フェノキシ、フェノキシメチル、フェノキシエチル、ヒドロキシル、アミノ、ビニル基である。また、Yは酸素原子、硫黄原子、炭素原子、または窒素原子を表し、このうち炭素原子及び窒素原子に関しては、水素、メチル、エチル、プロピル、n−ブチル、t−ブチル、フェニル、フェノキシ、フェノキシメチル、フェノキシエチル、ヒドロキシル、アミノ、ビニル、フェニルスルホンアミド、フェニルカルボキシアミド基のいずれかの置換基を有しても良い。
【0023】
【化3】
【0024】
前記一般式で表されるヘテロ環状メルカプタン化合物の具体例としては、以下に挙げるものを好適に用いることができる。すなわち、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、6−エトキシ−2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトイミダゾリン、2−メルカプトチアゾリン、2−メルカプト−1−メチルイミダゾール、2−メルカプトピリジン、2−メルカプトキノリン、1,2−ナフチル(2−メルカプト)オキサゾール、2−メルカプトニコチン酸、2−メルカプト−3−ピリジノール、2−メルカプトピリミジン、2−メルカプト−4−メチルピリミジン、4,6−ジメチル−2−メルカプトピリミジン、4−ヒドロキシ−2−メルカプト−6−メチルピリミジン、4−ヒドロキシ−2−メルカプト−6−プロピルピリミジン、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、3−フェニル−4−アミノ−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、3−メチル−4−エチル−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、3,4−ジアミノ−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、3,4−ジフェニル−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、3−メチル−4−アリル−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、3−メチル−4−フェニルスルホンアミド−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、3−フェニル−4−フェニルスルホンアミド−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、3−フェニル−4−フェニルカルボキシアミド−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2−メルカプト−5−チアゾリドン、1−フェニル−1H−テトラゾール−5−チオール、1−カルボキシメチル−5−メルカプトテトラゾール、6−メルカプトプリン等が挙げられ、上記化合物は置換基等の種類による一例であり本発明に於いてはこれらに限定されるものではない。また、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて用いても良い。なお、これらの化合物の混合比は、他の成分の混合比にもよるが、全固形分の0.3〜10重量%が適当である。
【0025】
また、本発明のめっきレジスト組成物に含まれる第2の樹脂成分としては、必要量を添加した際に、めっきレジスト層自体が、孔の内壁に金属導電層を形成する際に耐性を維持しておれば良く、金属導電層をめっきにて形成する場合は、それに使用するめっき液にめっきレジスト層が不溶であり、且つ該めっきレジスト組成物に含まれる熱可塑性樹脂との相溶性が良いものが選ばれる。具体的には、熱可塑性のアクリル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ウレタン樹脂、及びウレタン尿素樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂成分であれば良い。該第2の樹脂成分の混合比に関しては、上述の性能を満たす範囲であれば良いが、具体的には全固形分の3〜35重量%で、より好ましくは5〜15%程度が好適である。また、アクリル樹脂を用いる場合には、各種ビニル重合性単量体の線状重合物もしくは共重合物を用いれば良く、カルボキシル基含有のビニル重合性単量体、もしくはヒドロキシル基等の親水性を与えるビニル重合性単量体を適用した共重合体であれば、アルカリ可溶性が低下しにくくなるので好適である。上記ビニル重合性単量体としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−ラウリル、アクリル酸エチル、スチレン、ビニルトルエン、N−ビニルピロリドン、アクリルアミド、アクリロニトリル、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル等が挙げられる。カルボキシル基を含有するビニル重合性単量体としては、(メタ)アクリル酸、フマル酸、けい皮酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸が挙げられる。
【0026】
さらに、上記第2の樹脂成分としては、粉体もしくは適当な溶剤に溶解した樹脂が塗料用等の用途向けに市販されており、これらを用いても良い。具体的には、日本ポリウレタン工業(株)製「ニッポラン」シリーズ、大日本インキ化学工業(株)製「アクリディック」シリーズ、「バーノック」シリーズ、電気化学工業(株)製「デンカブチラール」シリーズ、積水化学工業(株)製「エスレック」シリーズ等が挙げられ、さらに具体的に示せば、日本ポリウレタン工業(株)製「ニッポラン5109」、「同5110」、「同5111」、「同5120」、大日本インキ化学工業(株)製「アクリディックA−1650」、「同A−166」、「同A−136−55」、「同A−804」、「同A−811」、「同A−823」、「同A−829」、「同A−837」、「同A−832」「同A−430−60」、「同A−345」、「同A−416−70S」、「同A−413−70S」、「同57−773」、「同57−1287」、「同DU−1446−X」、「同A−418」、「同A−433」、「同52−101」、「同52−666」、「同52−614」、「バーノック12−406」、「同16−416」、「同16−411」、「同DF−407」、「同18−472」、電気化学工業(株)製「デンカブチラール#2000−L」、「同3000−1」、「同3000−2」、「同3000−4」、「同3000−K」、「同4000−1」、「同4000−2」、積水化学工業(株)製「エスレックBL−1」、「同BL−1H」、「同BL−2」、「同BL−2H」、「同BL−2」、「同BL−5」、「同BL−10」、「同BL−S」、「同BL−SH」、「同BX−L」、「同BX−1」、「同BX−3」、「同BX−5」、「同BM−1」、「同BL−2」、「同BM−5」、「同BM−S」、「同BM−SH」、「同BH−3」、「同BH−6」、「同BH−A」、「同BH−S」が挙げられる。
【0027】
上記の本発明のめっきレジスト組成物を構成する各物質は、適当な溶剤に溶解せしめて使用する。従って、使用する溶剤は構成する各組成物を均一に溶解もしくは分散できるものであれば良く、具体的には、メタノール、エタノール、及び1−プロパノール等のアルコール類、THF、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、1,2−ジメトキシエタン、エチレングリコールモノメチルエーテル、及び1−メトキシ−2−プロパノール等のエーテル類、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、及びメチルイソブチルケトン等のケトン類、トルエン、及びキシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸メチル、及び酢酸イソブチル等のエステル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、及びN−メチルピロリドン等のアミド類、及びジメチルスルホキシド等が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、塗布方法と乾燥条件等によって適当なものを単独または2種以上を選択して使用できる。塗布液の固形分濃度についても、所望する膜厚と塗布方法と乾燥条件等によって適切な濃度を選択できる。
【0028】
本発明のめっきレジストシートに関して説明する。上記めっきレジスト組成物から成るめっきレジストシートは、少なくともキャリアフィルムとめっきレジスト層の2層から成っておれば良く、めっきレジスト組成物は上記溶剤に溶解せしめてキャリアフィルム上に塗布及び乾燥して形成し、乾燥後の厚みは3から30μm程度であれば良く、さらには5から20μmが好適である。さらに、場合によっては、保存時の物理的衝撃や組成の経時変化に対する安定性の面から、めっきレジスト層をはさんでキャリアフィルムと反対面にポリエチレン等の保護フィルムを設けても良い。
【0029】
キャリアフィルムとしては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフタレート、アラミド、カプトン、ポリメチルペンテン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等のフィルムを使用することができる。さらに、めっきレジスト層を塗布する面の接着性を制御するため、少なくともめっきレジスト層を形成する側の面にコロナ処理やプライマー処理が施されたフィルムを用いることもある。
【0030】
また、本発明のめっきレジストシートは、基本的には上記のめっきレジスト組成物を少なくとも含んでいれば良いが、基板とめっきレジスト層の接着力制御のため、必要に応じてめっきレジストシートのキャリアフィルム上に塗布されためっきレジスト層上に、さらにカゼイン、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、フェノール樹脂、スチレン/無水マレイン酸共重合体、マレイン酸/アクリル酸共重合体、アクリル酸/メタクリル酸共重合体、ポリアクリル酸、及びこれら高分子電解質のアルカリ金属塩及び/またはアンモニウム塩、エタノールアミン類及びそれらの塩酸塩、しゅう酸塩、リン酸塩、クエン酸、及び酒石酸等のヒドロキシカルボン酸、及びそれらの塩、グリシン、アラニン、グルタミン酸等のアミノ酸、スルファミン酸等の脂肪族アミノスルホン酸、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、トリエチレンンテトラミン六酢酸等の(ポリ)アミノポリ酢酸、アミノトリ(メチレンホスホン)酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)等の(ポリ)アミノポリ(メチレンホスホン酸)及びその類似物、及びこれら化合物の酸基の少なくとも一部がアルカリ金属塩或いはアンモニウム塩等からなる中間層を設けても良い。中間層にはさらに、酸化チタン、アルミナ、シリカ、ジルコニア、及び酸化アンチモン等のサブミクロン微粒子を併用しても良い。中間層の厚みには特に制限はないが、めっきレジスト層の接着性を目的とするのであれば、用いる支持体に関係なく厚くとも5μm以下で良い。もちろん、上記保護フィルムを設ける場合は中間層の上に設けるものである。
【0031】
本発明のめっきレジストシートの作製は、上記のキャリアフィルム上に、カーテンコート法、バーコート法、スプレーコート法、ロールコート法、スピナーコート法等の公知の塗布方法により、本発明のめっきレジスト組成物から成る塗布液の塗布を行い、所望の厚みのめっきレジスト層を得ることによって行われる。さらに、必要に応じて中間層の塗布及び保護フィルム層の積層を行う。また、塗布液には必要に応じて、本発明のめっきレジスト組成物の他に、めっきレジスト層の膜物性、塗布液の粘度等を改良する目的で、可塑剤、界面活性剤、染料を添加しても良い。
【0032】
以下、本発明の基板の製造方法について詳細に説明する。まず、本発明の実施形態を図を用いて説明する。本発明の第1の実施形態を示す断面図を図1に示す。絶縁性基板1の両面に金属導電層2を設けた回路形成用基板10に貫通孔3を形成する(図1(b))。次に、本発明のめっきレジスト組成物によるめっきレジスト層4とキャリアフィルム5から成るめっきレジストシートをラミネートした後(図1(c))、キャリアフィルム5と貫通孔の開口部のめっきレジスト層とを除去し、開口部を除く回路形成用基板の両面にめっきレジスト層を形成する(図1(d))。なお、ここでは酸及びアルカリの両方に耐性のあるめっきレジスト組成物を適用するものとする。次いで、無電解銅めっきによりめっきレジスト層以外の部分である孔内壁に無電解銅めっき層6を設け(図1(e))、さらにこの上に電解銅めっき処理により電解銅めっき層7を所定の厚みに形成する(図1(f))。その後、めっきレジスト層4を除去する(図1(g))。さらに、必要に応じて貫通孔エッジ部の余剰なめっきを研磨することにより、貫通孔を有する基板が製造される(図1(h))。
【0033】
上記では貫通孔を例にとって説明したが、非貫通孔を有する場合であっても、非貫通孔の開口部のめっきレジスト層を貫通孔の場合と同様に除去すれば、他の工程は貫通孔を有する場合と同様の工程となる。また、上記第1の実施形態では、孔の内壁の金属導電層を無電解銅めっき層6及び電解銅めっき層7により構成したが、所望により無電解銅めっき層6のみでもよく、また孔の内壁に金属導電層が形成できれば、全くめっき法によらなくてもよい。
【0034】
また、これにより、孔の内壁の金属導電層をめっき法により形成するとしても、回路形成用基板表面に不要なめっきを施す必要がなく、不必要なめっき液の消費を抑止し得るばかりでなく、以降の回路形成に伴う回路形成面の不要の金属導電層の除去における処理液負荷も大幅に軽減される。
【0035】
続いて、本発明の第2の実施形態を示す断面図を図2に示す。上記第1の実施形態と同様、貫通孔のみを有する基板を用いて説明する。孔の内壁に形成する金属導電層等についても上記第1の実施形態に準ずる。絶縁性基板1の両面に金属導電層2を設けた回路形成用基板10に貫通孔3を形成する(図2(b))。次に、貫通孔3の内壁を含む基板表面に無電解銅めっき処理を施して無電解銅めっき層6を形成し(図2(c))、本発明のめっきレジスト組成物によるめっきレジスト層4とキャリアフィルム5から成るめっきレジストシートをラミネートした後(図2(d))、キャリアフィルム5と貫通孔の開口部のめっきレジスト層とを除去し、開口部を除く回路形成用基板の両面にめっきレジスト層を形成する(図2(e))。さらに、電解銅めっき処理により電解銅めっき層7を所定の厚みに形成する(図2(f))。その後、めっきレジスト層4を除去し(図2(g))、さらに必要に応じて貫通孔エッジ部の余剰なめっきを研磨することにより貫通孔を有する基板が製造される。
【0036】
次に、本発明の基板の製造方法に係わる各種材料について説明する。本発明に係わる貫通孔または/及び非貫通孔を形成した回路形成用基板は、基本的には、絶縁性基板の両面に金属導電層を設けた積層板、あるいは貫通孔及び非貫通孔のごとき孔を形成する工程を有する多層プリント配線板製造時の孔形成前の外層板(内層に絶縁層を介して配線パターン層、グランド層等を有する積層板)、ビルドアップ時の非貫通孔を形成する内層板等に対して、ポンチ、ドリル、またはパルスレーザー等を用いて貫通孔及び非貫通孔のごとき孔を形成することによって得られる。例えば、貫通孔及び非貫通孔による層間接続を行う上記多層プリント配線板に関しては、「JPCA規格、ビルドアップ配線板」(1998年5月、日本プリント回路工業会発刊)に記載されており、一般的なスルーホール、バリードバイアホール、ブラインドバイアホール等、基本的にサブトラクティブ法で適用可能なものに対応することが可能である。
【0037】
また、上記の絶縁性基板の両面に金属導電層を設けた積層板としては、例えば「プリント回路技術便覧−第二版−」((社)プリント回路学会編、日刊工業新聞社発刊)に記載されているものを使用することができる。絶縁性基板としては、紙基材またはガラス基材にエポキシ樹脂またはフェノール樹脂等を含浸させたもの、ポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム等が挙げられる。金属導電層の材料としては、例えば、銅、銀、アルミ等が挙げられる。
【0038】
本発明の基板の製造方法に係わる金属めっき処理の方法としては、例えば、めっき導電層が銅の場合には、「表面実装技術」(1993年6月号、日刊工業新聞社発刊)等記載の無電解めっき工程、無電解めっき−電解めっき工程、直接電解めっき工程等を適用することができる。
【0039】
本発明の基板の製造方法に係わる、めっきレジストシートのラミネート方法は、基本的には、一般的なフォトポリマーから成るドライフィルムをラミネートするために広く使用されているラミネート装置を適用することが可能であり、少なくともめっきレジストシートを基材上に加熱及び圧着できれば良く、両面同時にラミネート可能なものが生産性等の点から好ましい。具体的には、ロールラミネータ、及び真空ラミネータを使用することが可能である。また、作製工程によっては、ラミネート後にキャリアフィルムを剥離する手段と同時に基材を加熱する手段を設けても良い。
【0040】
【実施例】
以下で、実施例により、さらに詳細に本発明の効果を説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。なお、実施例中の「部」及び「%」はそれぞれ「重量部」及び「重量%」を示す。
【0041】
貫通孔を有する回路形成用基板の準備
回路形成用基板として、200×200×0.4mmの銅張り積層板(三菱ガス化学(株)製、EL170)を用い、ドリルで0.3μmの貫通孔を50個形成した。
【0042】
熱可塑性樹脂
また、本実施例で用いた本発明のめっきレジスト組成物に係わる熱可塑性樹脂としては、下記の表1に示す2種類の樹脂P11及びP12を用意した。
【0043】
【表1】
【0044】
ヘテロ環状メルカプタン化合物
また、本発明の電子写真組成物に係わるヘテロ環状メルカプタン化合物としては、各実施例及び比較例に於いて、下記の表2に示すものを適用した。なお、ヘテロ環状メルカプタン化合物H1は3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール、同H2は3−フェニル−4−フェニルカルボキシアミド−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾールである。
【0045】
第2の樹脂成分
さらに、同様に各実施例及び比較例に於いて、下記の表2に示す第2の樹脂成分を用いた。なお、P21としてポリビニルアセタール樹脂(積水化学工業(株)製、エスレックBL−1)、同P22としてウレタン尿素樹脂(大日本インキ化学工業(株)製、バーノック16−416)を適用するものとする。
【0046】
めっきレジスト組成物の処方
下記の表2に各実施例及び比較例に適用した電子写真組成物の処方を示す。なお、溶剤には酢酸エチルを用いており、溶剤以外の表中の数字は固形分の重量部である。
【0047】
【表2】
【0048】
実施例1
上記の表2の処方に基づいためっきレジスト組成物から成る塗液を調液した。両面ともに何も処理していない一般的なドライフィルム用ポリエチレンテレフタラートフィルム(厚み16μm、三菱化学ポリエステルフィルム(株)製、R310)の片面に、ロールコート法を用いて、乾燥後のめっきレジスト層の厚みが10μmとなるように塗布し、本発明のめっきレジストシートを得た。
【0049】
次いで、弾性熱ロール対及び金属熱ロール対の順に配置されたロールラミネータを用いて、上記の貫通孔を有する回路形成用基板の両面にめっきレジストシートをラミネートした。この際熱ロールの温度は、前段150℃、後段130℃として処理した。その後、常温下でキャリアフィルムを剥離したところ、貫通孔の開口部のめっきレジスト層がキャリアフィルムに密着したまま剥離されており、全ての貫通孔に於いて、開口部のエッジに沿って良好にめっきレジスト層が除去されていた。
【0050】
さらに、無電解銅めっき−電解銅めっき処理(奥野製薬(株)、OPCプロセスM)を施し、貫通孔内壁に合計厚さ14μmの銅めっき層を設けた後、2−プロパノールで回路形成用基板表面のめっきレジスト層を剥離し、最後にバフ研磨により貫通孔エッジ部の余剰な銅を研磨除去して貫通孔を有する基板を得た。得られた基板を用いてパターン形成及びヒートサイクル試験を行ったところ、500サイクルまで貫通孔の導通に問題は見られなかった。
【0051】
実施例2
上記の表2の処方に基づき、実施例1とは異なる熱可塑性樹脂P12を適用しためっきレジスト組成物から成る塗液を調液し、めっきレジストシートの作製は実施例1と同様に行い、本発明のめっきレジストシートを得た。次いで、実施例1と同様の貫通孔を有する回路形成用基板を用い、まず無電解銅めっきを貫通孔内壁を含む全面に施した。その際、無電解めっきによる銅の厚みは3μmであった。
【0052】
その後、弾性熱ロール対及び金属熱ロール対の順に配置されたロールラミネータを用いて、上記の無電解銅メッキ処理を施した貫通孔を有する回路形成用基板の両面にめっきレジストシートをラミネートした。この際熱ロールの温度は、前段150℃、後段130℃として処理した。その後、常温下でキャリアフィルムを剥離したところ、貫通孔の開口部のめっきレジスト層がキャリアフィルムに密着したまま剥離されており、全ての貫通孔に於いて、開口部のエッジに沿って良好にめっきレジスト層が除去されていた。
【0053】
さらに、電解銅めっき処理を施し、貫通孔内壁に厚さ10μmの銅めっき層を設けた後、1%炭酸ナトリウム水溶液で回路形成用基板上のめっきレジスト層を剥離し、最後にバフ研磨により貫通孔エッジ部の余剰な銅を研磨除去して貫通孔を有する基板を得た。得られた基板を用いてパターン形成及びヒートサイクル試験を行ったところ、500サイクルまで貫通孔の導通に問題は見られなかった。
【0054】
実施例3
上記の表2の処方に基づいた、実施例1及び2とは異なるヘテロ環状メルカプタン化合物と第2の樹脂成分を用いためっきレジスト組成物を用いたことを除いては、実施例2と同様にして貫通孔を有する基板の製造を試みた。
【0055】
その結果、キャリアフィルムの剥離工程後に於いて、基板の孔開口部のエッジに沿って、良好に孔開口部のめっきレジスト層が除去されていた。さらに、出来上がった貫通孔を有する基板を用いてパターン形成及びヒートサイクル試験を行ったところ、500サイクルまで貫通孔の導通に問題は見られなかった。
【0056】
実施例4
上記の表2の処方に基づいた、実施例2で用いためっきレジスト組成物と比較して第2の樹脂成分を添加しないめっきレジスト組成物を適用し、さらに、キャリアフィルムとして片面にコロナ処理を施したポリエチレンテレフタラートフィルム(厚み16μm、三菱化学ポリエステルフィルム(株)製、H500)を適用したことを除いては、実施例2と同様にして基板の製造を試みた。
【0057】
その結果、キャリアフィルムの剥離工程後に於いて、基板の孔開口部のエッジに沿って、良好に孔開口部のめっきレジスト層が除去されていた。さらに、出来上がった貫通孔を有する基板を用いてパターン形成及びヒートサイクル試験を行ったところ、500サイクルまで貫通孔の導通に問題は見られなかった。
【0058】
比較例1
上記の表2の処方に基づいた、ヘテロ環状メルカプタン化合物及び第2の樹脂成分の両方とも添加しない、本発明の範疇にないめっきレジスト組成物を用いたことを除いては、実施例2と同様にして基板の製造を試みた。
【0059】
その結果、キャリアフィルムの剥離工程後に於いて、孔開口部の観察を行ったところ、大部分の孔開口部に於いて全くめっきレジスト層が除去されずに残っており、一部の孔開口部に於いてめっきレジスト層が除去されたのみであった。この時点で、めっきレジスト層が除去されなかった孔は電解銅めっきが不可能であると判断した。
【0060】
比較例2
上記の表2の処方に基づいた、ヘテロ環状メルカプタン化合物を添加しない、本発明の範疇にないめっきレジスト組成物を用いたことを除いては、実施例2と同様にして基板の製造を試みた。
【0061】
その結果、キャリアフィルムの剥離工程後に於いて、孔開口部以外の基板表面のめっきレジスト層まで大部分のめっきレジスト層がキャリアフィルムと一緒に剥離されてしまっていた。したがって、この時点で貫通孔の内壁のみへの金属導電層の形成は不可能となった。
【0062】
比較例3
熱可塑性樹脂として、実施例2と同様のP12を用い、それぞれ固形分に対して2−メチルアントラキノン1%、ペンタエリスリトール・トリメタクリレート25%を添加した塗布液を用いて、厚み18μmのネガ型のフォトポリマードライフィルムを得た。その後、上記の貫通孔を有する回路形成用基板を適用し、無電解銅めっきを貫通孔内壁を含む全面に施した。さらに、実施例2と同様のロールラミネータを用いて100℃予熱条件で上記で調整したドライフィルムをラミネートした後、貫通孔に対応したフィルムマスクを用いて、貫通孔の開口部とランド以外の部分を露光した。その後、常温下でキャリアフィルムを剥離したところ、貫通孔の開口部とランド部分の樹脂層がキャリアフィルムに密着したまま剥離されていた。さらに、電解銅めっき処理を施し、貫通孔内壁に厚さ12μmの銅めっき層を設けた後、1%水酸化ナトリウム水溶液で基板上のフォトポリマー層を剥離し、最後にバフ研磨により貫通孔エッジ部の余剰な銅を研磨除去して貫通孔を有する基板を得た。得られた基板を詳細に観察したところ、基板の端の方で露光パターン位置ズレに起因するめっき不良が見られた。得られた基板にパターン形成を施し、ヒートサイクル試験を行ったところ24サイクルで断線した。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したごとく、本発明のめっきレジスト組成物及びめっきレジストシート並びにそれを用いた基板の製造方法によれば、回路形成用基板表面に不要なめっきを施す必要が無いばかりか、フォトポリマー露光やレーザー加工の必要が無いので孔に対する位置合わせ精度に製品歩留まりが左右されることが無くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す断面図。
【図2】本発明の第2の実施形態を示す断面図。
【符号の説明】
1 絶縁性基板
2 金属導電層
3 貫通孔、孔
4 熱可塑性樹脂層
5 キャリアフィルム
6 無電解めっき層
7 電解めっき層
10 回路形成用基板
Claims (7)
- 少なくとも熱可塑性樹脂と、ヘテロ環状メルカプタン化合物とを含むことを特徴とするめっきレジスト組成物。
- さらに第2の樹脂成分を添加して成る請求項1記載のめっきレジスト組成物。
- 上記第2の樹脂成分が熱可塑性のアクリル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ウレタン樹脂、及びウレタン尿素樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂であることを特徴とする請求項2記載のめっきレジスト組成物。
- 上記ヘテロ環状メルカプタン化合物が下記一般式で表される化合物のうち少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のめっきレジスト組成物。
- キャリアフィルム上に、請求項1から4のいずれかに記載のめっきレジスト組成物から成るめっきレジスト層を有することを特徴とするめっきレジストシート。
- 貫通孔または/及び非貫通孔を形成した回路形成用基板の両面に請求項5記載のめっきレジストシートのキャリアフィルムの反対面側をラミネートした後、キャリアフィルムと貫通孔または/及び非貫通孔の開口部のめっきレジスト層とを除去し、該開口部を除く回路形成用基板の両面にめっきレジスト層を形成し、続いて該孔の内壁に金属導電層を形成した後、めっきレジスト層を除去することを特徴とする基板の製造方法。
- 貫通孔または/及び非貫通孔を形成した回路形成用基板における貫通孔または/及び非貫通孔の内壁面を含む回路形成用基板の両面に金属導電層を形成し、次に該回路形成用基板の両面に請求項5記載のめっきレジストシートの反対面側をラミネートした後、キャリアフィルムと貫通孔または/及び非貫通孔の開口部のめっきレジスト層とを除去し、該開口部を除く回路形成用基板の両面にめっきレジスト層を形成した後、該孔の内壁に金属導電層を形成し、しかる後にめっきレジスト層を除去することを特徴とする基板の製造方法。
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