JP2008013526A - ビスフェノールfの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】二核体純度90%以上のビスフェノールFの生産性を大幅に向上して得ることが可能となる製造方法を提供する。
【解決手段】リン酸系触媒、特に高濃度のリン酸水溶液を触媒に用いて、有機相と水相の2相状態にてフェノールとホルムアルデヒドを反応させるビスフェノールFの製造方法において、高速撹拌等により水滴を微小化し平均水滴径を30μm以下とし、リン酸/フェノールのモル比で1.5以下、フェノール/ホルムアルデヒドのモル比を5〜50とすることで、高純度のビスフェノールFを製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、リン酸系触媒、特に高濃度のリン酸水溶液を触媒に用いて、有機相と水相の2相状態にてフェノールとホルムアルデヒドを反応させるビスフェノールFの製造方法において、高速撹拌等により水滴を微小化することで、高純度のビスフェノールFを生産性良く製造する方法に関する。
フェノールとホルムアルデヒドを縮合させてビスフェノールFを得る反応においては、フェノール二核体である主生成物のビスフェノールFのほか、フェノール三核体を主とする高分子量化した副生成物が生成する。これら副生成物は、生成したビスフェノールFの反応性が高いために、更にホルムアルデヒド及びフェノールと逐次的に反応することにより生成する。
そのため、副生成物の抑制方法としては、反応の仕込みの段階でホルムアルデヒドに対して大過剰のフェノールを使用する方法が一般的であるが、釜効率の観点から非常に生産性が悪い。例えば、工業的な製法として触媒にシュウ酸を用い、均一系にて反応する方法があるが、工業的に広く用いられている二核体純度90%のビスフェノールFを得るためには、ホルムアルデヒドに対しフェノールを30倍モル以上の比率で反応させることが必要となる。
更に、二核体純度99%以上のビスフェノールFを得るためには、ホルムアルデヒドに対しフェノールを240倍モル以上の比率で反応させることが必要となる。このような反応方法では、得られた高純度のビスフェノールFから大量のフェノールを除去する必要があり、工業的に適しているとはいえない。
特開昭58-177928号公報 特開平09-067287号公報
そのため、ビスフェノールFをできるだけ高純度とするもしくは生産性を向上させる方法として、例えば特許文献1において、リン酸系水溶液を触媒に用い、液-液不均一系で反応を行う方法が提案されている。この方法は、不均一の反応系で比較的低温で反応することにより、反応途中でビスフェノールFを反応系から析出させ、続く逐次反応による高分子量化の副反応を抑制することで、ホルムアルデヒドに対するフェノール量を低減させることができる。しかしながら、比較的低い純度のビスフェノールF製造に対する生産性の向上に留まり、ビスフェノールFの析出がない範囲では副反応の起こりやすさが顕著に現われるため、高純度のビスフェノールFを得るための方法としては適していない。また、この反応は比較的低温で行われ、ビスフェノールFが反応系に析出することによって反応系の粘度が著しく高くなり、工業的にも問題がある。
また、特許文献2においては、リン酸系触媒と水のモル比を3〜10に規定し、反応系内を油水二相にした状態で液-液不均一反応を行う方法が提案されている。この方法ではフェノール/ホルムアルデヒドのモル比を変えることにより、ビスフェノールFをできるだけ高純度に得ること、もしくは比較的低純度のビスフェノールFの生産性を向上させることの両方を達成できる。しかしながら、フェノール/ホルムアルデヒドのモル比が40の場合、最も高純度のビスフェノールFが得られているが、二核体純度98.5%のものしか得られておらず、純度99%以上の高純度ビスフェノールFを得る方法としては未だ不十分である。加えてこの方法においては通常用いられる機械的な攪拌では、65重量%以上の高濃度リン酸水溶液を用いた場合、副反応が増大するという問題もある。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高純度のビスフェノールFを生産性良く製造する方法を提供することにある。
本発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、リン酸系触媒、特に高濃度のリン酸水溶液を触媒に用いて、有機相と水相の2相状態にてフェノールとホルムアルデヒドを反応させるビスフェノールFの製造方法において、高速撹拌等により水滴を微小化することで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、有機相と水相の2相状態にてフェノールとホルムアルデヒドをリン酸系触媒存在下に反応させるビスフェノールFの製造方法において、水相の平均水滴系を30μm以下とする条件で反応させることを特徴とするビスフェノールFの製造方法である。
請求項2以下に係る本発明は次のとおりである。なお、請求項1を、1)と略記し、以下同様とする。
2)水相の平均水滴径を0.1〜20μmとすることを特徴とする1)記載のビスフェノールFの製造方法。
3)リン酸系触媒がリン酸であって、反応系内の水/リン酸のモル比を0.6〜7.0の範囲の水溶液とすることを特徴とする1)または2)記載のビスフェノールFの製造方法。
4)フェノールとリン酸の使用割合が、リン酸/フェノールのモル比で1.5以下であることを特徴とする1)〜3)記載のビスフェノールFの製造方法。
5)フェノールとホルムアルデヒドの使用割合がフェノール/ホルムアルデヒドのモル比で5〜50の範囲であることを特徴とする1)〜4)記載のビスフェノールFの製造方法。
6)フェノールを含む有機相とリン酸系触媒を含む水相の2相状態において、水相の平均水滴系が30μm以下となるように混合撹拌しながら、パラホルムアルデヒド、ホルムアルデヒド水溶液またはホルムアルデヒドを含有するリン酸水溶液を連続的ないし断続的に添加することを特徴とする1)〜5)記載のビスフェノールFの製造方法。
本発明においては、液-液不均一反応を行う際、高速攪拌等によって水相を微細な水滴とする必要があるが、その水滴径は30μm以下、好ましくは0.1〜20μmとすることが良い。この場合、有機相はマトリックス相を形成し、その成分はフェノール、ホルムアルデヒド水溶液等及び反応生成物であるビスフェノールF等である。水滴径を小さくすることによって副反応が抑制される理由の詳細は明らかでないが、反応で生成したビスフェノールFが、水相の微細化と高濃度リン酸の塩析効果により、より早く有機相へ移動し、反応場と考えられる水相中に存在できる時間が短くなることで、逐次反応の高分子量化を抑制するものと考えられる。すなわち、通常の機械的な攪拌による水滴径の大きな反応場では、反応で生成したビスフェノールFの有機相への拡散に時間を要し、有機相へ抽出される前に逐次反応の高分子量化が起こりやすいが、水滴径の小さな反応場では、水相から速やかにビスフェノールFを抽出することで、逐次反応の高分子量化を抑制できるものと推測できるものと考えられる。
本発明における微細な水滴径を得るための混合方法は特に定められるものではないが、例えば、ホモジナイザーを用い、液-液不均一反応系に高速なせん断力を与えることによって微小な水滴を得ることができる。反応中は、平均水滴径を30μm以下となるように高速攪拌等をするが、反応生成物には実質的な影響を及ぼさない範囲の短時間であれば、水滴径がこれより大きくなってもよい。
本発明において用いるリン酸系触媒は、特に限定されるものではないが、例えば、リン酸、リン酸エステル類、ホスフィン酸、ホスホン酸、ポリリン酸等が挙げられるが、触媒活性が高いリン酸が好ましい。
また、リン酸を使用する場合は、高濃度の水溶液を用いることが好ましいが、濃すぎると反応を促進しすぎて副反応が進行するため、55〜90重量%、より好ましくは65〜85重量%のリン酸水溶液を用いることが良い。具体的には、反応系内における水/リン酸のモル比が0.6以上7.0以下、好ましくは0.9以上5.0以下、より好ましくは0.9以上3.0以下となるように使用すると効果が大きい。ここで、水/リン酸のモル比において、水の量とは、触媒として用いるリン酸水溶液中の水、ホルムアルデヒドを水溶液として用いた場合含まれる水およびフェノール中に存在する水分等の反応系内に外部から原料と共に間接的に加えられる水と必要により直接的に加えられる水の合計量を指し、縮合反応によって生成する水は含まない。水/リン酸のモル比が0.6未満であると反応後の液が常温で高粘度化したり、固化して取り扱いにくく、7.0を超えると水滴中のリン酸濃度が低くなり、塩析による充分な副反応抑制効果が得られにくくなる。
本発明におけるリン酸とフェノールの比は特に制限されるものではなく、高濃度のリン酸水溶液を用いることで副反応抑制効果が得られるが、油水両相の安定性、釜効率・生産性の観点から、フェノール1モルに対してリン酸1.5モル以下、好ましくは0.15モル〜1モル、更に好ましくは0.2モル〜0.7モルとなる範囲が好ましい。
本発明で使用するホルムアルデヒドは、ホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド源となるものは何を用いてもよく、例としてパラホルムアルデヒド、ホルムアルデヒド水溶液、パラホルムアルデヒドを溶解したリン酸水溶液等が挙げられる。また、これらのホルムアルデヒド源については、当初から反応器内に必要量を全量仕込んでも、少量ずつを反応系に連続的ないし断続的に逐次添加してもよいが、反応における副反応抑制の観点から、連続的ないし断続的に逐次添加することが望ましい。更に、パラホルムアルデヒドを溶解したリン酸水溶液を添加する方法は、水相中のリン酸濃度を一定にできる点で有利である。
また、添加速度は、反応温度にもよるが、副反応を抑制する添加速度としては、フェノール1モルに対してホルムアルデヒド換算で毎時0.1モル以下、より好ましくは0.06モル以下の速度で添加することが好ましい。
また、ホルムアルデヒドの使用量は特に制限されるものではないが、目的に応じて適正な比率を設定しうる。得られるビスフェノールFの二核体純度と生産性の観点から、フェノール/ホルムアルデヒドのモル比で5〜50であることが好ましい。モル比は、生産性(釜効率)を向上させるためには小さい方が好ましいが、モル比5未満では、二核体純度90%以上のビスフェノールFを得ることができず、モル比50より大きいと、高純度ビスフェノールFを効率的に得ることができない。特に、純度99%以上の高純度ビスフェノールFを効率的に得るためには、モル比を35〜50とすることが好ましい。
反応温度は、縮合反応が進行する温度であれば特に制限はないが、60〜90℃、好ましくは65℃〜85℃であることが良い。60℃未満では反応系の粘度が高く、反応で生成したビスフェノールFの有機相への拡散速度が遅くなり、逐次反応による高分子量化の副反応が進行しやすくなり、90℃より高いと、リン酸触媒による装置への腐食性が問題となる。
反応終了後の液は、静置することにより、有機相と水相に迅速に二相分離する。触媒としてリン酸水溶液を用いた場合、二相を分液した後の水相は主としてリン酸水溶液であるが、この水溶液を減圧にて脱水などを行い、濃度を調整することで、再度反応触媒として使用できる。
また、二相を分離した後の有機相は、アルカリによるリン酸の失活処理後、未反応フェノールを蒸留により留去して目的とするビスフェノールFを得ることができる。得られたビスフェノールFは更に再結晶等で精製することもできる。
失活処理は有機相に残留するリン酸がリン酸塩の形となればよく、例えば、一価のアルカリで処理する場合は1/3倍当量を越える量のアルカリが必要となる。好ましくはリン酸に対して1〜3倍モルの一価のアルカリを使用し、リン酸がモノリン酸塩、ジリン酸塩、トリリン酸塩又はこれらの混合リン酸塩となるようにすることがよい。また、反応後の有機相を着色させない目的で、pHがアルカリ性にならないようコントロールすることが好ましく(より好ましくは、pH5〜7)、それを達成しうる中和剤であれば何を用いてもよい。中でも水酸化ナトリウム、水酸化カリウムの使用は、容易にpHをコントロールでき失活処理ができるため好ましい。なお、過剰にアルカリを加えてアルカリ側にすると着色が生じやすい。
有機相から未反応のフェノールを除去する操作は特にその条件・方法が特定されるものではなく、公知の減圧蒸留、水蒸気蒸留、抽出、アルカリ洗浄等が使用でき、それらの組み合わせなどによって除去が可能である。
本発明の製造方法によって得られるビスフェノールFは、異性体混合物であるが、混合物としてエポキシ樹脂又はエポキシ樹脂硬化剤原料として有用である。また、必要により異性体混合物から4,4'-ビスフェノールF等の特定の異性体を分離精製し、それらの用途に使用することもできる。
本発明方法により、従来工業用として用いられている二核体純度90%以上のビスフェノールFの生産性を大幅に向上して得ることが可能となり、更には二核体純度99%以上の高純度ビスフェノールFを容易に得ることが可能となる。
以下、本発明について、実施例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって制限されるものではない。実施例において、ビスフェノールFの純度は、高速液体クロマトグラフィーを使用し分析を行った。また、平均水滴径については、反応中の攪拌状態を高速度カメラで撮影し、画像データについて、粒度分布解析ソフトを用いて水滴径分布を計算し、平均水滴径を算出した。
実施例1
ホモジナイザー「クレアミックスCLM-0.8S」(エム・テクニック株式会社製)の、液体注入口、熱媒循環ライン付き容器(内容量約330cc)にコック付きホルムアルデヒド水溶液注入ラインを取り付け、ラインの片端をシリンジポンプに接続した。
容器にフェノール240gと70重量%リン酸水溶液120gを入れ、ホモジナイザーに据え付け、回転数毎分20000回転にて攪拌しながら70℃に加熱した。
これにシリンジポンプを用いて、上記温度及び攪拌速度を保持しながら、37重量%ホルムアルデヒド水溶液5.17gを30分かけて加えた。添加終了後、30分間攪拌を維持して反応を続け、攪拌を停止した。
攪拌停止後、静置し、分離した有機相に0.5Nの水酸化ナトリウム水溶液20ccを加え、リン酸の失活を確認した。この時のpHは約6.0であった。
この有機相をエバポレーターにて減圧脱揮し脱水後、析出したリン酸塩を濾別し、濾液より未反応のフェノールを減圧脱揮によりあらかた留去した。更に水蒸気蒸留にて、残りのフェノールを完全留去し、ビスフェノールFを得た。
攪拌反応中の水相の平均水滴径、反応条件及びビスフェノールF純度を表1に示す。
実施例2
使用するリン酸を、85重量%のリン酸水溶液120gとした以外は、実施例1同様の操作を行った。
実施例3
使用するリン酸を、55重量%のリン酸水溶液120gとした以外は、実施例1同様の操作を行った。
実施例4
攪拌回転数を毎分5000回転とした以外は、実施例1同様の操作を行った。
実施例5
使用するフェノールを200gとし、リン酸を70重量%リン酸水溶液200gとし、添加する37重量%ホルムアルデヒド水溶液を4.31gとした以外は、実施例1同様の操作を行った。
実施例6
使用するフェノールを270gとし、リン酸を70重量%リン酸水溶液90gとし、添加する37重量%ホルムアルデヒド水溶液を5.82gとした以外は、実施例1同様の操作を行った。
比較例1
ホモジナイザーの代わりに通常の攪拌機を用い、攪拌回転数を、毎分300回転とした以外は実施例1と同様に行った。
比較例2
使用するリン酸を、85重量%のリン酸水溶液120gとした以外は、比較例1と同様に行った。
比較例3
使用するリン酸を、55重量%のリン酸水溶液120gとした以外は、比較例1と同様に行った。
実施例7
使用するフェノールを220g、55重量%リン酸水溶液を110gとし、37重量%ホルムアルデヒド水溶液27.1gを170分かけて添加した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
比較例4
使用するフェノールを220g、55重量%リン酸水溶液を110gとし、37重量%ホルムアルデヒド水溶液27.1gを170分かけて添加した以外は、比較例1と同様の操作を行った。
実施例8
使用するフェノールを220g、70重量%リン酸水溶液を37.4gとし、92重量パーセントパラホルムアルデヒド15.26gを70重量%リン酸122.08gに溶解した水溶液137.35gを240分かけて加えた以外は、実施例1と同様に行った。
比較例5
使用するフェノールを220g、70重量%リン酸水溶液を37.4gとし、92重量パーセントパラホルムアルデヒド15.26gを70重量%リン酸122.08gに溶解した水溶液137.35gを240分かけて加えた以外は、比較例1と同様に行った。
各実施例及び比較例における攪拌反応中の水相の平均水滴径、反応条件及びビスフェノールF純度をまとめて表1に示す。なお、ビスフェノールF純度はHPLC面積%である。
Figure 2008013526
以上の結果より、本発明方法によりビスフェノールFを合成することで、従来工業用として用いられている二核体純度90%以上のビスフェノールFの生産性を大幅に向上して得ることが可能となり、更には二核体純度99%以上の高純度ビスフェノールFを容易に得ることが可能となる。

Claims (6)

  1. 有機相と水相の2相状態にてフェノールとホルムアルデヒドをリン酸系触媒存在下に反応させるビスフェノールFの製造方法において、水相の平均水滴径を30μm以下とする条件で反応させることを特徴とするビスフェノールFの製造方法。
  2. 水相の平均水滴径を0.1〜20μmとすることを特徴とする請求項1記載のビスフェノールFの製造方法。
  3. リン酸系触媒がリン酸であって、反応系内の水/リン酸のモル比を0.6〜7.0の範囲とすることを特徴とする請求項1または2記載のビスフェノールFの製造方法。
  4. フェノールとリン酸の使用割合が、リン酸/フェノールのモル比で1.5以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のビスフェノールFの製造方法。
  5. フェノールとホルムアルデヒドの使用割合がフェノール/ホルムアルデヒドのモル比で5〜50の範囲であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のビスフェノールFの製造方法。
  6. フェノールを含む有機相とリン酸系触媒を含む水相の2相状態において、水相の平均水滴系が30μm以下となるように混合撹拌しながら、パラホルムアルデヒド、ホルムアルデヒド水溶液またはホルムアルデヒドを含有するリン酸水溶液を連続的ないし断続的に添加することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のビスフェノールFの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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