JP2008010518A - 蛍光発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】蛍光体の劣化防止と、蛍光体への励起光の十分な供給の2つの要求を同時に満たす。
【解決手段】蛍光発光装置1は、半導体発光素子2と蛍光体PHとの間に、短波長域では励起光の波長域を通過させ、長波長域では可視光を反射させる光学帯域通過フィルタFAを設けることによって、蛍光体の劣化防止と、蛍光体への励起光の十分な供給の要求を同時に満たす。蛍光発光装置1は、励起光を発光する半導体発光素子と、近紫外域の波長の励起光によって励起され、可視光域の波長の光を発光する蛍光体層PHと、半導体発光素子2と蛍光体層PHとの間の光路上に設けた励起光の波長を通過域とする光学帯域通過フィルタFAとを備える。光学帯域通過フィルタFAは、短波長域の波長をカットオフすることにより紫外域の波長を反射させるとともに励起波長を通過させ、長波長域の波長をカットオフすることにより可視光の波長を反射させるとともに光近紫外域の波長を通過させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、発光装置に関し、特に、蛍光体を用いた蛍光発光装置に関する。
発光装置として、発光ダイオード等の半導体発光素子を用いたものが知られている。発光ダイオード素子(以下LED素子という)は小型で優れた単色性ピークを有している。このLED素子を用いて白色光を発光させるには、例えば、赤色LED素子、緑色LED素子、および青色LED素子を近接配置し、拡散混色させる必要がある。しかしながら、LED素子は優れた単色性ピーク特性を有しているため、各LED素子の発光が不均一な場合には、混色が不調となり色むらが発生するという問題があり、3色の発光強度のバランスをとるには複雑な光学系および電子制御回路が必要となる。
そこで、簡易に白色を得る構成として、青色LED素子と黄色蛍光体とを組み合わせて白色発光を行う技術が開発されている。また、水銀から放射される紫外線を蛍光体によって可視光に変換する従来の蛍光灯と類似するものとして、紫外線を発光するLED素子と蛍光体とを組み合わせた発光装置も提案されている。
LEDやLDのような半導体発光素子と、β−ジケトンを配位子とするユーロピウム(Eu)錯体等の蛍光性錯体を含有する有機赤色蛍光体とを組み合わせて使用する発光装置は、Y23:Eu等の無機赤色蛍光体を使用する蛍光灯と比べて、近紫外光から可視光の光を効率よく吸収し、高輝度な発光を得ることができると言われているが、ユーロピウム錯体を含む赤色蛍光体は劣化しやすいという問題が指摘されている。また、LED素子やLD素子が発光する光の波長が短いほど、封止体や蛍光体等の劣化が著しいことも指摘されている。
例えば、特許文献1では、紫外光の内、特に350nm以下の短波長光が配位子化合物等の有機材料の劣化に大きく関与し、これより長波長の光は劣化では劣化しにくいため、蛍光錯体に対して350nm以下の光を紫外線カットフィルタを用いて遮断することで、蛍光体の劣化を低減することが記載されている。
また、蛍光体を用いた発光装置では、発光の出力光の強度がそれほど高くないという問題が指摘されている。これに対して、例えば、特許文献2では、励起光である近紫外光を透過させ、蛍光体で発光した可視光を反射させる蛍光反射用の光学フィルタを半導体発光素子と蛍光体との間に設ける構成、および、蛍光体を通過して前方に向かう励起光を再び蛍光体へ戻す励起光反射用の光学フィルタを蛍光体の前側に設ける構成によって、照度を向上させることが記載されている。
特開2004−352928号 特開2005−294288号
上記した特許文献1では、蛍光体を励起して可視光を発光させる際に、励起光よりも短い短波長光によって蛍光体の有機材料が劣化することを防ぐために、紫外線吸収型フィルタを用いて紫外線を吸収している。この紫外線吸収型フィルタは、紫外線の吸収あるいは透過において急峻さを欠く特性であるため、蛍光体の劣化を有効に防ぐためには、吸収端の波長域を長波長側まで延ばして広い波長範囲で吸収を行う必要がある。このように、吸収端の波長域を長波長側まで延ばすと、吸収の波長域は励起光の波長域を含み、励起光までもが紫外線吸収型フィルタで吸収されることとなり、発光効率が低下することになるという問題がある。逆に、蛍光体に通す励起光の強度を十分に保つために、吸収端の波長域を短波長側に移動させると、蛍光体を劣化する紫外線域の光を十分に吸収することが困難となる。
したがって、紫外線吸収型フィルタでは、蛍光体の劣化を防止することと、蛍光体に対して励起光を十分に供給することの両方の要求を同時に満たすことは困難である。
また、上記した特許文献2に記載される蛍光反射用の光学フィルタおよび励起光反射用の光学フィルタは、蛍光体の発光の照度を高めることを目的とするものであって、紫外線による蛍光体の劣化についてはなんらの考慮もされていない。そのため、蛍光反射用の光学フィルタは、半導体発光素子から発せられた短波長側の光について、励起光である近紫外光とともに蛍光体を劣化させる紫外線の波長域の光についても通過させるため、蛍光体は紫外線の波長域の光による劣化を避けることはできない。
また、上記した従来技術を組み合わせ、半導体発光素子と蛍光体との間に、紫外線吸収型フィルタと蛍光反射用の光学フィルタを設け、蛍光体の前側に励起光反射用の光学フィルタを設けた構成としたとしても、蛍光体の劣化防止を十分なものとするために紫外線吸収型フィルタの吸収端の波長域を長波長側まで延ばすと、蛍光体に通す励起光の光量が低下するため、蛍光体による可視光の発光が十分に得られないという問題が生じる。
そこで、本発明は、上記した課題を解決し、蛍光体の劣化防止と、蛍光体への励起光の十分な供給の2つの要求を同時に満たすことを目的とする。
本発明の蛍光発光装置は、半導体発光素子と蛍光体との間に、短波長域では励起光の波長域を通過させ、長波長域では可視光を反射させる光学帯域通過フィルタ(バンドパスフィルタ)を備えることによって、蛍光体の劣化防止と、蛍光体への励起光の十分な供給の2つの要求を同時に満たすという課題を解決する。
本発明の蛍光発光装置は、励起光を発光する半導体発光素子と、近紫外域の波長の励起光によって励起され、可視光域の波長の光を発光する蛍光体層と、半導体発光素子と蛍光体層との間の光路上に設けた前記励起光の波長を通過域とする光学帯域通過フィルタとを備えた構成とする。この光学帯域通過フィルタは、複数の高屈折率材料層と低屈折率材料層を交互に積層してなる誘電体多層膜により構成し、短波長域の波長をカットオフすることにより紫外域の波長を反射させるとともに励起波長を通過させ、長波長域の波長をカットオフすることにより可視光の波長を反射させるとともに光近紫外域の波長を通過させる。
本発明の光学帯域通過フィルタは、短波長域の波長をカットオフすることにより、蛍光体を劣化させる波長域である紫外線については反射することによって蛍光体の劣化を防ぐとともに、蛍光体を励起する波長域の励起光については通過させることによって蛍光体を励起して可視光を発光させる。また、長波長域の波長をカットオフすることにより、光近紫外域の波長を通過させることで蛍光体を励起する波長域の励起光を蛍光体側に通過させるとともに、蛍光体で発光した可視光の波長を反射させることによって蛍光体での可視光の発光効率を高める。
また、本発明の光学帯域通過フィルタを誘電体多層膜によって構成することによって、通過波長帯域のカットオフ波長において、紫外線吸収型フィルタでは得られない急峻な波長峻別を行うことができる。
光学帯域通過フィルタは、励起光に対する反射率が紫外域の波長光に対する反射率よりも低いフィルタを構成する第1の誘電体多層膜と、励起光に対する反射率が可視光に対する反射率よりも低いフィルタを構成する第2の誘電体多層膜とを備え、この2種類の誘電体多層膜からなる光学帯域通過フィルタを半導体発光素子と蛍光体層との間の光路上に設ける。
通常、基板表面に誘電体多層膜を積層して形成する場合には、多層膜を構成する各層の膜応力により多層膜の膜面が歪むという現象が発生する。誘電体多層膜は、高屈折率材料層と低屈折率材料層の屈折率と膜厚により特性が決まる。そのため、誘電体多層膜を用いて形成した光学帯域通過フィルタにおいて、誘電体多層膜に歪みが生じると、波面収差が発生するばかりか、所望の帯域通過特性を得ることが難しくなる。そこで、本発明の光学帯域通過フィルタは、光学帯域通過フィルタが備える第1の誘電体多層膜と第2の誘電体多層膜の2つの誘電体多層膜を、石英基板の平板を挟んでその両側に形成する。石英基板を挟む両側の2つの誘電体多層膜を形成することによって、誘電体多層膜を構成する各層の応力を石英基板の平板の両側で緩和することができ、誘電体多層膜に生じる歪みを低減させることができる。なお、ここで、誘電体多層膜は、例えば、Ta25とSiO2を積層することで形成することができる。
また、光学帯域通過フィルタを構成する第1の誘電体多層膜と第2の誘電体多層膜は、半導体発光素子と蛍光体層とを結ぶ光路上において、いずれの誘電体多層膜を半導体発光素子側あるいは蛍光体層側とするかの配置順は任意とすることができる。また、光学帯域通過フィルタは蛍光体層とともに積層体を形成してもよい。
本発明の蛍光発光装置は、半導体発光素子で発光した短波長域の光を蛍光体層に導く際に、半導体発光素子から蛍光体層に光学帯域通過フィルタを介して直接に導く透過型と、半導体発光素子の発光をいったん反射層で反射させた後に、光学帯域通過フィルタを介して導く反射型の2通りの構成とすることができる。
透過型の蛍光発光装置は、基板とケーシングとからなる気密容器を備え、基板に半導体発光素子を支持させ、ケーシングに設けた少なくとも窓部に、光学帯域通過フィルタと蛍光体層との積層体を、蛍光体層を外側にして設ける。この構成により、半導体発光素子で発光した短波長域の光は、ケーシングに設けた少なくとも窓部に向かって進む。この窓部において、短波長域の光は光学帯域通過フィルタと蛍光体層との積層体を通過する。このとき、はじめに光学帯域通過フィルタを通る。このとき、蛍光体を劣化する波長域は阻止され、励起波長の光が通過する。光学帯域通過フィルタを通過した励起波長域の光は蛍光体層に達し、励起によって可視光が発光する。発光した可視光は、窓部から外部に放出される。また、透過型の蛍光発光装置において、半導体発光素子の表面に光学帯域通過フィルタを形成する構成としてもよい。
反射型の蛍光発光装置は、反射板とケーシングとからなる気密容器を備え、気密容器内に設けた支持部材に、発光面が反射板に向かう方向に半導体発光素子を支持させ、ケーシングに設けた少なくとも窓部に、光学帯域通過フィルタと蛍光体層との積層体を、蛍光体層を外側にして設ける。この構成により、半導体発光素子で発光した短波長域の光は反射板に向かって進み、反射面で反射した後、窓部に向かって進む。この窓部において、短波長域の光は光学帯域通過フィルタと蛍光体層との積層体を通過し、その後は、透過型の構成と同様にして可視光を発光する。
また、反射型の蛍光発光装置において、半導体発光素子の表面に光学帯域通過フィルタを形成する構成としてもよい。半導体発光素子の発光は光学帯域通過フィルタを通した後、反射面で反射した後に蛍光体層を通る。その後は、前記した反射型の構成と同様にして可視光を発光する。
また、透過型および反射型の何れの構成の蛍光発光装置においても、蛍光体層に対して光学帯域通過フィルタの反対側に、励起波長を反射するとともに可視光を通過させる光学低域通過フィルタを備える構成としてもよい。この光学帯域通過フィルタを設けることによって、蛍光体層において励起を行うことなく通過した励起波長の光を蛍光体層側に反射させ、蛍光体層において励起を行わせる。これによって、励起波長の光を有効に用いて可視光を発生させることができる。
本発明の蛍光発光装置が備える気密容器内は、真空状態で封止する他、N2、またはAr、Krの少なくともいずれか一つを含む希ガスを充填して封止する構成とする。
この気密容器内を封止雰囲気とする構成において、この封止雰囲気中にゲッターを設け、これによって気密容器内に残留する酸素や水分を吸収することができる。気密容器内に残留する酸素や水分を吸収することによって蛍光体の劣化を抑制し、可視光の発光効率を安定化させることができる。
また、半導体発光素子の発熱を放熱するヒートシンクを備える構成としてもよい。ヒートシンクは、半導体発光素子が発生した熱を気密容器外に伝達させることによって半導体発光素子の温度上昇を抑えて半導体発光素子の寿命低下を抑制する。
また、半導体発光素子の温度上昇を抑制するヒートシンクの表面にゲッターを付着させる構成としてもよい。ゲッターは、不活性状態のゲッター材をレーザー光の照射や大電流の通電によって所定箇所に付着させることで活性化する。また、付着したゲッターは加熱することによって酸素や水分の吸収作用の効率が高まる。本発明は、ヒートシンクの表面にゲッターを付着させる構成とすることによって、ヒートシンクの熱伝導配線としての機能を利用して、表面に付着させたゲッターの吸収効率を向上させることができる。
また、半導体発光素子の表面をマッチングレイヤーで被覆する構成としてもよい。半導体発光素子の表面に設けたマッチングレイヤーは、励起波長の発光量を向上させる。このマッチングレイヤーは、例えば、空気の屈折率1とGaN系の半導体発光素子の屈折率2.5の間の屈折率を有する膜とすることができる。マッチングレイヤーは、ゾルゲル法、ポッティング、スパッタリング、または蒸着法など単層または多層構成によって半導体発光素子の表面に形成して被覆する。
近紫外領域の短波長光を発光する半導体発光素子と蛍光体層を気密封止した蛍光発光装置において、半導体発光素子の表面を樹脂部材等で覆う構成では、この樹脂部材に半導体発光素子からの出射光が照射されることで、その樹脂部材が劣化してしまうため、樹脂部材をできるだけ避けることが望ましい。
樹脂部材を用いない構成では、半導体発光素子は気体雰囲気と接するため、半導体発光素子と気体雰囲気層との屈折率の影響によって、半導体発光素子で発光した光は気体雰囲気層側に十分に達せず、光量が減衰してしまうこととなる。
このような状況において、本発明の上記した構成にように、半導体発光素子の表面をマッチングレイヤーで覆う構成とすることによって、上記樹脂部材を用いずとも半導体発光素子の発光を蛍光体層に減衰することなく蛍光体層に通し、蛍光体層で励起する光の光量を向上させることができ、これによって蛍光発光装置の発光強度を高めることができる。
また、本発明の蛍光発光装置が備える蛍光体は希土類イオン錯体からなる蛍光性錯体を用いることができ、希土類イオン錯体はアモルファス状態あるいは結晶状態とすることができる。
アモルファス状態の希土類蛍光錯体は、結晶状態の希土類蛍光錯体に比べて発光効率が低下するが、アモルファス状態の希土類蛍光錯体は、フィルタの全面に蛍光体を設けることができるので、トータルの発光量を変えずに所望の発光量を得ることができる。また、本構成によれば、光学帯域通過フィルタを透過する、蛍光体層で励起されない励起波長の光を極力少なくすることができる。
また、本発明の蛍光発光装置が備える蛍光体は、赤色発光蛍光体、青色発光蛍光体、緑色発光蛍光体から選択した少なくとも2つからなる複数の面部材を平面上に配置した構成とすることができる。複数の面部材は、例えば、ストライプ状、マトリックス状、またはデルタ状等とすることができる。この各色の発光蛍光体の面部材の面積比を、各色の発光蛍光体の発光量に応じて設定する。
また、本発明の蛍光発光装置が備える蛍光体は、赤色発光蛍光体、青色発光蛍光体、緑色発光蛍光体から選択した少なくとも2つからなる複数の膜部材を積層して構成することができる。各色の発光蛍光体の膜部材の膜厚は、各色の発光蛍光体の発光量に応じて設定する。
各色の発光蛍光体は、励起波長の光を照射すると、各色の発光光量に差が生じる。特に、緑色発光蛍光体の発光量が小さい。そこで、各蛍光体の発光量の度合いに応じて、各色における発光蛍光体の面積や発光蛍光体の膜厚を変えることで、より目的の色に近い光を発光させることができる。例えば、赤色、青色、緑色の各発光蛍光体を用いることで白色光を形成することができる。
また、蛍光体は、上記した面部材の面積比と膜厚の両方を変える構成としてもよく、赤色発光蛍光体、青色発光蛍光体、緑色発光蛍光体から選択した少なくとも2つからなる複数の膜部材を積層してなる複数の面部材を平面上に配置し、各色の発光蛍光体の膜部材の膜厚、又は各色の発光蛍光体の面部材の面積比、あるいはその両方を各色の発光蛍光体の発光量に応じて設定する。
本発明の蛍光発光装置によれば、蛍光体の劣化防止と、蛍光体への励起光の十分な供給の2つの要求を同時に満たすことができる。
また、本発明の光学帯域通過フィルタ(バンドパスフィルタ)の態様によれば、誘電体多層膜により構成することにより、励起波長である405nmの光をほぼ100%通し、蛍光体を劣化する370nm以下の短波長の透過をほぼ1%以下とすることができる。
本発明の光学帯域通過フィルタの態様によれば、例えば、励起波長である405nmを中心波長とする所定幅の波長範囲について透過させることができる。
本発明の光学帯域通過フィルタの態様によれば、石英基板の平板を挟んで両面に誘電体多層膜を形成することによって、誘電体多層膜を構成する各層の応力による歪みを抑制し、歪みによるフィルタ特性の劣化を抑制することができる。
本発明の態様によれば、蛍光体層に対して光学帯域通過フィルタの反対側に光学低域通過フィルタを設けて可視光を透過させるとともに蛍光体の励起波長を反射することによって、蛍光体層で励起されなかった光を再度蛍光体層に戻すしことができ、蛍光体層における発光量をより多くすることができる。
本発明の反射型の態様によれば、半導体発光素子から出射した光を、反射膜等で形成され反射面を介して光学帯域通過フィルタに入射させることで、輝度ムラがない演色性に優れた光を発光することができる。
本発明の気密容器内を真空あるいは希ガスによって気密封止する態様によれば、演色性が高く、高い発光強度を得ることができる。また、希ガスで気密封止することで、水分や酸素の封入をより抑えることができる。
本発明の気密封止した雰囲気中にゲッターを設ける態様によれば、気密容器内の残留酸素や残留水分を極力少なくすることができる。
本発明の半導体発光素子のヒートシンクを設ける態様によれば、半導体発光素子の寿命の低下を抑えることができる。
本発明の半導体発光素子のヒートシンクにゲッターを設ける態様によれば、ヒートシンクの熱を利用してゲッターの吸収効率を向上させることができる。
本発明の半導体発光素子の表面にマッチングレイヤーを設ける態様によれば、励起波長の発光量を向上させることができる。
本発明の半導体発光素子と光学帯域通過フィルタとを一体化する態様によれば、空気層を介在させない形態とすることで光利用効率を向上させることができる。
本発明の蛍光体をアモルファス状態の希土類蛍光錯体とする態様によれば、光学帯域通過フィルタの全面に蛍光体を設けることができるため、トータルの発光量を変えずに所望の発光量を得ることができ、また、光学帯域通過フィルタを透過する、蛍光体層で励起されない励起波長の光を極力少なくすることができる。
本発明の蛍光体をストライプ状、マトリックス状、またはデルタ状等に配列する態様によれば、各発光蛍光体からの発光量に応じて面積を設定することで、目的の色に近い光を発光させることができる。
本発明の蛍光体を積層する態様によれば、各発光蛍光体からの発光量に応じて膜厚を設定することで、目的の色に近い光を発光させることができる。
以下、本発明の蛍光発光装置について図を用いて詳細に説明する。
本発明の蛍光発光装置は、半導体発光素子によって励起波長を含む短波長の光を発光させて蛍光体に当て、蛍光体において励起波長の光(励起光)によって可視光を励起されることで発光を行う。図1は、この蛍光発光装置による発光を説明するための概略図である。なお、図1において、横軸は波長(左側を短波長側とし、右側を長波長側としている)を表し、縦軸は光の移動方向を概略的に示している。
横軸の波長は、概略、UV波長域(紫外線波長領域)Aと、励起波長域Bと、可視光波長域Cに分けられる。半導体発光素子は、紫外波長域(UV波長域)から、励起波長域Bを含む近紫外領域の波長を発光する。例えば、蛍光体は、この近紫外領域の波長の光を励起光として可視光を発光する。この蛍光体は、例えば、希土類イオン錯体からなる蛍光性錯体とすることができ、例えば405nmの波長を励起光として可視光を発光する。
この405nmの波長は一例であり、励起波長を中心にしてΔλの波長幅を有する。ここでは、励起波長にΔλの波長幅を持たせた波長域を励起波長域Bとし、例えば、405nm±Δλ/2の波長域とする。波長幅Δλは、例えば10nmとすることができる。なお、励起波長は405nmに限られるものではなく、蛍光体を形成する物質等によって変化する。また、励起波長域Bを定める波長幅Δλについても、10nmに限られるものではなく、必要に応じて変更して定めることができる。
蛍光体は、この励起波長の光を受けて励起し可視光(例えば、430nm〜700nmの白色光)を発光する。
半導体発光素子は紫外領域から近紫外領域の波長の光を発光する。図1(a)では、この領域の波長の光として、UV波長域Aの光aと励起波長域Bの光bを示している。蛍光体は、励起波長域Bの光bを受けて励起し(図1(a)中の矢印c)、可視光域Cの光(図1(a)中の矢印d,e)を発光する。
半導体発光素子が発光する光の内で、UV波長域Aの光aは蛍光体を劣化させるため、この波長域Aの光aは蛍光体に届かないようにし(図1(a)中の矢印a)、励起波長域Bの光bのみが届くことが求められる(図1(a)中の矢印b)。
前記した蛍光体では、例えば、370nmより短い波長によって劣化の影響を受ける。なお、370nmは一例であって臨界的な数値ではなく、また、蛍光体を形成する物質等によっても変動する。
また、励起によって発光した可視光の内で蛍光体側に戻る光(図1(a)中のe)は、蛍光発光装置が発光する光として寄与しない。そこで、この蛍光体側に戻る光(図1(a)中のe)は、蛍光体側に戻らないようにして、図1(a)中のfに示すように出力光とすることが望ましい。
本発明の蛍光発光装置は、上記した各波長域で求められる光特性を満たすために、図1(b)に示すような光学帯域通過フィルタを備える。本発明の蛍光発光装置が備え光学帯域通過フィルタは、短波長側のカットオフ波長(図1(b)中のD)において、蛍光体を劣化させる紫外領域の波長(例えば、370nm以下の短波長域)の光を反射させて蛍光体に届かないようするとともに、光近紫外域の励起波長(例えば、405nmの波長)を通過させ、また、長波長側のカットオフ波長(図1(b)中のE)において可視光の波長を反射させるとともに光近紫外域の励起波長を通過させる。
図1(b)に示すような光学帯域通過フィルタを備えることで、半導体発光素子で発光した光の内から、蛍光体を励起させるとともに蛍光体を劣化させない波長域の光のみを選択して、蛍光体に導くことができる。
なお、この光学帯域通過フィルタは、複数の高屈折率材料層と低屈折率材料層を交互に積層してなる誘電体多層膜によって形成することができる。
本発明の蛍光発光装置を構成するフィルタ構成について、図2,図3を用いて説明する。なお、図2は透過型の構成例であり、図3は反射型の構成例である。
透過型の蛍光発光装置は、半導体発光素子で発光した短波長域の光を蛍光体層に導く際に、半導体発光素子から蛍光体層に光学帯域通過フィルタを介して直接に導く。一方、反射型の蛍光発光装置は、半導体発光素子の発光をいったん反射層で反射させた後に、光学帯域通過フィルタを介して導く。
反射型の構成は、半導体発光素子の発光を反射層で反射させた後は、透過型の構成とほぼ同様となるため、以下では主に透過型の構成について説明する。
図2において、透過型の蛍光発光装置は、半導体発光素子LEDから発光した短波長から可視光に至る光を光学帯域通過フィルタFAを通して励起波長のみを蛍光体に通す。ここで、光学帯域通過フィルタFAは、低域通過フィルタF1と高域通過フィルタF2とによってバンドパスフィルタを構成している。
低域通過フィルタF1は、励起光に対する反射率が紫外域の波長光に対する反射率よりも低いフィルタであり、半導体発光素子から発光に含まれる波長の内で、紫外域の波長をカットし、紫外域よりの長波長側にある近紫外域〜可視光域の波長を通過させる。
また、高域通過フィルタF2は、励起光に対する反射率が可視光に対する反射率よりも低いフィルタであり、低域通過フィルタF1を通過した近紫外域〜可視光域の内で、可視光域の波長をカットし、近紫外域の波長を通過させる。また、蛍光体側から来る可視光域の波長も反射して蛍光体側に戻すことによって、可視光の出光効率を高める。
上記した低域通過フィルタF1および高域通過フィルタF2は誘電体多層膜によって構成することができ、この誘電体多層膜は、Ta25とSiO2を積層することで形成することができる。また蛍光体についても、蛍光体層とすることができる。
また、蛍光体が発光する可視光の出光側には、可視光の波長域については通過させ、励起波長については反射する低域通過フィルタF3を設ける。図2において、この低域通過フィルタF3は、光学低域通過フィルタFBを構成している。なお、図2では可視光をRGBで示している。
また、図2では、半導体発光素子LED側に低域通過フィルタF1を配置し、蛍光体側に高域通過フィルタF2を設ける構成としているが、この配置順は逆順であってもよく、半導体発光素子LED側に高域通過フィルタF2を配置し、蛍光体側に低域通過フィルタF1を設ける構成としてもよい。
光学帯域通過フィルタFAは、石英基板(図示していない)を挟んでその両側に第1の誘電体多層膜と第2の誘電体多層膜とを形成する構成とすることができ、これによって、各多層膜による歪みを、石英基板を挟む2層の体多層膜によって相殺し、光学帯域通過フィルタFA全体の歪みを抑制することができる。
また、光学帯域通過フィルタFAは、蛍光体側に一体で形成し、蛍光体層とともに積層体を形成する構成とする他に、半導体発光素子LED側に設ける構成としてもよい。光学帯域通過フィルタFAを蛍光体側と一体で形成することで、光学帯域通過フィルタFAを通過した励起波長が蛍光体に届くまでに減衰する量を減らすことができる。また、光学帯域通過フィルタFAを半導体発光素子LEDと一体で形成することで、半導体発光素子LEDの発光光量を減衰させることなく光学帯域通過フィルタFAに通すことができる。
図3に示す反射型の構成は、図2に示す透過型の構成において、半導体発光素子LEDで発光した光をいったん反射層等で形成した反射面で反射させる構成で相違するが、その後に反射光を光学帯域通過フィルタFAに通す光路上の構成は同様である。作用についても図2で示した透過型の蛍光発光装置と同様であるため、ここでの説明は省略する。
なお、反射型の構成によれば、半導体発光素子で発光した光を反射面で反射させることによって、輝度ムラがない演色性に優れた光を発光することができるという効果を奏することができる。
以下、本発明の蛍光発光装置が備えるフィルタ特性について、図4,図5を用いて説明する。図4は光学帯域通過フィルタFAのフィルタ特性を示し、図5は光学低域通過フィルタFBのフィルタ特性を示している。
図4において、図4(a)は低域通過フィルタF1のフィルタ特性を示している。半導体発光素子LEDから短波長側の紫外域から長波長側の可視光域の波長の光が発光されると、低域通過フィルタF1はこの波長域の内で紫外域側の波長を反射し、近紫外域から可視光域の長波長側の光を通過させる。低域通過フィルタF1がカットする紫外域側の波長は、蛍光体を劣化させる短波長の光であり、例えば、370nmとすることができる。なお、370nmは一例であって、蛍光体の特性や劣化の許容範囲等によって異な波長に設定することができる。
低域通過フィルタF1を通過する波長域は、蛍光体を励起する励起波長を含み、ここでは、例えば、希土類イオン錯体からなる蛍光性錯体の一例に対応した405nmの波長を含み、また、前記したようにこの405nmの波長を中心とするΔλの波長幅を含む波長範囲とすることができる。図4(a)中の矢印a、bは図1(a)と同様に、UV波長域Aの光aと励起波長域Bの光bを示し、矢印gは可視光域Cの光を示している。
図4(b)は高域通過フィルタF2のフィルタ特性を示している。高域通過フィルタF2は、低域通過フィルタF1を通過した励起波長の光(図4(b)中のb)を蛍光体側に向かって通すとともに、蛍光体の励起によって発光した可視光(図4(b)中のe)を反射して(図4(b)中のf)、蛍光体側に戻らないようにし、図4(b)中のdで示す可視光とともに出力光とする。これによって、可視光の出力光の光強度を高めることができる。
図4(c)は、低域通過フィルタF1および高域通過フィルタF2により形成されるバンドパスフィルタを示している。
バンドパスフィルタは、この短波長側のカットオフ波長において、紫外域を不通過とし、近紫外域および可視光域を通過とする低域通過フィルタF1と、長波長側のカットオフ波長において、近紫外域を通過とし、可視光域を不通過とする高域通過フィルタF2の組み合わせによって、励起波長および励起波長を中心波長として所定の波長幅を持つ波長範囲を通過帯域として有する。
図5において、光学低域通過フィルタFBは、蛍光体で発光した可視光域の波長を通過させる(図5中のd)とともに、蛍光体を通過した励起波長を蛍光体側に戻す(図5中のh)。
次に、本発明の蛍光発光装置の構成例について図6〜図9を用いて説明する。図6は透過型の蛍光発光装置の構成例であり、図7は蛍光発光装置が備える光学帯域通過フィルタの構成例であり、図8は透過型の蛍光発光装置の他の構成例であり、図9は反射型の蛍光発光装置の構成例である。
はじめに、透過型の蛍光発光装置の構成例について説明する。図6において、蛍光発光装置1は、気密容器10内に半導体発光素子2および蛍光体PHを備え、半導体発光素子2で発光した励起波長の光によって蛍光体PHで可視光を励起し、気密容器10内に設けた窓13を通して気密容器10の外に向けて出力する。
気密容器10は、ベース11とケーシング12とによって内部空間14を形成し、この内部空間14内に半導体発光素子2、光学帯域通過フィルタFA、および蛍光体PHを備える。気密容器10内の内部空間14は、真空状態あるいは、N2や希ガスを充填することによって気密に封止し、酸素や水分の侵入を防止する。希ガスとしては、例えば、Ar、Krを用いることができる。
ベース11には、外部の接点5と電気的に導通する支持部3と、外部の接点6と電気的に導通するリード部4が設けられる。支持部3には、半導体発光素子2がその発光面を窓部13側に向けて配置される。半導体発光素子2の一端の端子は、導電ワイヤ7によって支持部3側に設けたリード部分と電気的に接続される。また、半導体発光素子2の他方の端子は、導電ワイヤ8によってリード部4と電気的に接続される。これによって、半導体発光素子2の一端は、導電ワイヤ7と支持部3のリード部分を介して外部の接点5と接続され、半導体発光素子2の他端には、導電ワイヤ8とリード部4を介して外部の接点6接続され、図示しない外部電源から供給された電流によって駆動されて発光する。
ここで、支持部3はヒートシンクを構成して、半導体発光素子2の発熱を外部に熱伝達して冷却するように構成することができる。
また、半導体発光素子2の表面は、ゾルゲル法、ポッティング、スパッタリング、または蒸着法など単層または多層構成により形成したマッチングレイヤー9によって被覆することができる。マッチングレイヤー9は、例えば、この空気の屈折率1とGaN系の半導体発光素子LEDの屈折率2.5の間の屈折率を有する膜とすることができ、これによって、半導体発光素子2で発光した光が空気層との間で全反射することで外部に取り出す光量が減少することを防ぎ、励起波長の発光量を向上させる。なお、気密容器内を希ガスで満たす場合には、この希ガスの屈折率とGaN系の半導体発光素子LEDの屈折率の間の屈折率を有する膜とする。
また、ケーシング12の窓13部分には、光学帯域通過フィルタFA、蛍光体PH、および光学低域通過フィルタFBが設けられる。光学帯域通過フィルタFAを気密容器10の内部空間14内の半導体発光素子2側に配置し、光学低域通過フィルタFBを気密容器10の外部に向かって配置する。これによって、半導体発光素子2で発光した光は、はじめに光学帯域通過フィルタFAを通過し、光学低域通過フィルタFBを通過した光が気密容器10の外部に出光する。
図6において、気密容器10の内部空間14内にゲッター21を設け、気密容器10の内部空間14内に残留する酸素や水分を吸収する。ゲッター21は残留酸素や残留水分を吸収することによって、半導体発光素子の環境を安定化させることができる。ゲッター21は、気密容器10内の任意の部分に設けることができ、例えば、基板11上(ゲッター21bの場合)や、ケーシング12の内壁面(ゲッター21cの場合)や、ヒートシンクを構成する支持部3上(ゲッター21aの場合)に設けることができる。支持部3上に設けたゲッター21aは、半導体発光素子2の発熱の熱伝導によって加熱される。ゲッターの吸収効率は加熱されることで向上するため、ゲッターをヒートシンク上に設けることで残留酸素や残留水分の吸収効率を高めることができる。
この様に配置されたゲッター21aは、不活性状態のゲッター材をレーザー光の照射や大電流の通電によって所定箇所に付着させることで活性化する。本発明は、ヒートシンクを構成する支持部3の表面にゲッター21aを付着させる構成とすることによって、ヒートシンクの熱伝導配線としての機能を利用して、表面に付着させたゲッター21aの吸収効率を向上させることができる。
なお、蛍光発光装置を製造した後に、ランプやレーザー光によって約300度程度に加熱してアニールすることで、ゲッターを加熱して吸収効率を向上させてもよい。
図7は、本発明の蛍光発光装置が備える光学フィルタおよび蛍光体の構成例を説明するための図である。蛍光発光装置が備える光学フィルタは、半導体発光素子側の配置する光学帯域通過フィルタFAと、出力側に配置する光学低域通過フィルタFBとを備え、光学帯域通過フィルタFAと光学低域通過フィルタFBとの間に蛍光体層PHを配置する。
光学帯域通過フィルタFAは、短波長側のカットオフ波長において、紫外域を不通過とし、近紫外域および可視光域を通過とする低域通過フィルタF1と、長波長側のカットオフ波長において、近紫外域を通過とし、可視光域を不通過とする高域通過フィルタF2を有し、励起波長および励起波長を中心波長として所定の波長幅を持つ波長範囲を通過帯域とするバンドパスフィルタを構成する。
低域通過フィルタF1は、紫外域の波長(UV波長)を反射するUV波長反射層によって構成され、誘電体多層膜によって形成される。また、高域通過フィルタF2は、可視光波長を反射する可視光波長反射層によって構成され、誘電体多層膜によって形成される。低域通過フィルタF1と高域通過フィルタF2の両誘電体多層膜は、石英基板等の平板F3に設けられ、これによってフィルタ層の歪みを抑制している。
また、低域通過フィルタF1の半導体発光素子と反対側には蛍光体層PHが設けられ、低域通過フィルタF1を通過して励起波長による励起によって可視光を発光する。蛍光体層PHの出力光側には光学低域通過フィルタFBが設けられる。
蛍光体層PHは、結晶状態の他にアモルファス状態とすることができる。アモルファス状態の希土類蛍光錯体は、結晶状態の希土類蛍光錯体に比べて発光効率が低下するが、このアモルファス状態の希土類蛍光錯体は、低域通過フィルタF1と高域通過フィルタF2と間の全面に設けることができるため、トータルの発光量を変えずに所望の発光量を得ることができる。また、アモルファス状態とすることにより、光学帯域通過フィルタFAを透過する、蛍光体層で励起されない励起波長の光を極力少なくすることができる。
また、蛍光体は、赤色発光蛍光体と青色発光蛍光体と緑色発光蛍光体の少なくとも2つを用い、各発光蛍光体をストライプ状、マトリックス状、またはデルタ状等に配列する構成とすることができる。
この複数の面部材を平面上で配置することで平面を形成することによって、各面部材の面積を、各発光蛍光体からの発光量に応じて設定することができる。赤色発光蛍光体と青色発光蛍光体と緑色発光蛍光体は、励起波長の光を照射すると、各色の発光光量に差が生じず、特に、緑色発光蛍光体の発光量が小さい。そこで、各蛍光体の発光量の度合いに応じて、各色における発光蛍光体の面積を変えることによって、目的の色に近い光を発光させることができる。例えば、赤色発光蛍光体、青色発光蛍光体、および緑色発光蛍光体を用いることで白色光を形成することができ、各色の発光蛍光体の発光量に基づいて各発光蛍光体の面積を設定することで、白色光を調整することができる。
また、蛍光体は、赤色発光蛍光体と青色発光蛍光体と緑色発光蛍光体の少なくとも2つを用い、各発光蛍光体を積層する構成とすることができる。
この各発光蛍光体の膜厚を、各発光蛍光体の発光量に応じて設定することができる。各蛍光体の発光量の度合いに応じて、各色における発光蛍光体の膜厚を変えることで、目的の色に近い光を発光させることができ、各色の発光蛍光体の発光量に基づいて各発光蛍光体の厚さを設定することで、白色光を調整することができる。
図7(a)に示す構成例は、光学帯域通過フィルタFAにおいて、低域通過フィルタF1を半導体発光素子側に配置し、高域通過フィルタF2を蛍光体層PH側に配置する構成であり、図7(b)に示す構成例は、光学帯域通過フィルタFAにおいて、高域通過フィルタF2を半導体発光素子側に配置し、低域通過フィルタF1を蛍光体層PH側に配置する構成である。
また、図7(c)に示す構成例は、光学低域通過フィルタFBに紫外域の波長(UV波長)を反射するUV波長反射層FCを設ける構成である。このUV波長反射層FCをもうけることによって、外部からの紫外光によって蛍光体層PHが劣化することを防ぐことができる。なお、図7(c)は図7(a)の構成に適用した例を示しているが、図7(b)の構成に適用してもよい。
図8は、透過型の蛍光発光装置の他の構成例である。この構成例は、光学帯域通過フィルタFAを半導体発光素子2の発光面側に設ける構成であり、その他の構成は図6に示す構成と同様である。
半導体発光素子2の発光は、直ちに光学帯域通過フィルタFAに入射される。光学帯域通過フィルタFAは、紫外域の波長がカットオフして励起波長の光を気密容器10の内部空間14内に出力する。励起波長の光は内部空間14を進んだ後、ケーシング12の窓13側に設けた蛍光体PHに入射する。蛍光体PHでは、入射した励起波長の光によって可視光を励起する。励起された可視光は、光学低域通過フィルタFBを通過して出力される。
図9は反射型の蛍光発光装置の構成例である。図9(a)は、図6に示した透過型の構成に対応する反射型の蛍光発光装置の一構成例であり、図9(b)は、図8に示した透過型の構成に対応する反射型の蛍光発光装置の一構成例である。
図9(a)に示す構成例において、蛍光発光装置1は、気密容器10のケーシング11の内面に反射層15を備え、ケーシング11内の内部空間14に半導体発光素子2を配置する。半導体発光素子2は、その発光面が反射層15に向かう位置に支持部3に載置される。また、半導体発光素子2の発光面と反対側であって、ケーシング11の窓部13側には、透過型の蛍光発光装置の構成と同様に、光学帯域通過フィルタFA、蛍光体PH、および光学低域通過フィルタFBが順に配置される。
半導体発光素子2から発した光は、内部空間14を通過した後、反射層15で反射され光学帯域通過フィルタFAに向かって進む。反射層15で反射することによって、光学帯域通過フィルタFAに入射する光の入射方向を均一化し、蛍光体PHでの可視光の発光の位置によるばらつきを低減させ、輝度むらがない演色性を向上させることができる。
光学帯域通過フィルタFA、蛍光体PH、および光学低域通過フィルタFBの作用は、透過型の蛍光発光装置の場合と同様であるので、ここでの説明は省略する。
半導体発光素子2を載置する支持部3はヒートシンクを構成することができ、半導体発光素子2の発熱はケーシング11の外部に放出される。また、透過型の蛍光発光装置の場合と同様に、支持部3にゲッター21aを設ける構成とすることによって、ヒートシンクの作用による熱でゲッター21aを加熱して、ゲッターによる残留酸素は残留水分の吸収効率を向上させることができる。
図9(b)に示す構成例は、光学帯域通過フィルタFAを半導体発光素子2の発光面に設ける構成である。半導体発光素子2の発光は、直ちに光学帯域通過フィルタFAに入射して紫外域の波長がカットオフされ、励起波長の光が反射層15に向かって気密容器10の内部空間14内に出力される。励起波長の光は内部空間14を進んだ後、反射層15の反射面で反射された後、ケーシング11の窓13側に設けた蛍光体PHに入射する。蛍光体PHでは、入射した励起波長の光によって可視光を励起する。励起された可視光は、光学低域通過フィルタFBを通過して出力される。
この構成例においても、半導体発光素子2を載置する支持部3にゲッター21aを取り付け、支持部3のヒートシンクの作用によってゲッターの吸収作用を向上させることができる。
図10,図11に、本発明の光学帯域通過フィルタFAが備える低域通過フィルタF1および高域通過フィルタF2の特性例を示し、図12は本発明の光学低域通過フィルタFBの特性例を示す。
図10に示す低域通過フィルタF1の特性例は、ほぼ370nmをカットオフ波長とする低域通過特性を示し、カットオフ波長より短波長側ではほぼ0%の透過率を示し、カットオフ波長より長波長側において少なくとも405nmの励起波長の近傍ではほぼ100%の透過率を示している。
また、図11に示す高域通過フィルタF2の特性例は、ほぼ430nmをカットオフ波長とする高域通過特性を示し、カットオフ波長より短波長側において少なくとも405nmではほぼ100%の透過率を示し、カットオフ波長より長波長側において可視光の波長域(例えば430nm〜700nm)の範囲ではほぼ0%の透過率を示している。
光学帯域通過フィルタFAの特性は、図10の低域通過フィルタF1の特性と、図11に示す高域通過フィルタF2の特性との重なりによって得ることができる。
また、図12に示す低域通過フィルタFBの特性例は、ほぼ430nmをカットオフ波長とする低域通過特性を示し、カットオフ波長より短波長側ではほぼ0%の透過率を示し、カットオフ波長より長波長側において可視光の波長域(例えば430nm〜700nm)の範囲ではほぼ100%の透過率を示している。
なお、本発明の光学帯域通過フィルタFAの特性は、図10に示す低域通過フィルタF1の特性と図11に示す高域通過フィルタF2の特性例を重ねた特性として得られるが、図12に示す低域通過フィルタFBの特性例は、蛍光体PHにおいて励起して得られた可視光の波長の光を透過させ、蛍光体PHを通過した励起波長の光を蛍光体PH側に反射して発光効率を高めることを目的とするフィルタであるため、本発明の蛍光発光装置の出力光の特性は、図10,図11の特性と図12の特性とを重ね合わせによって得られるものではない。
次に、本発明の更に別の態様について図13〜図17を用いて説明する。白色をR,G,Bの3波長の組み合わせで実現する場合、各波長帯は、主ピークに加えて側波長域にサブピークを含む場合がある。
図13(a)は、3波長型の光源に用いる、R,G,Bの各波長の一例を示し、図13(b)がこれら波長帯により形成されるスペクトル例を示している。なお、ここでは、図13は、3波長型の光源の各波長の関係を説明するために模式的に示したものであり、必ずしも実際の波長を示すものではない。
図13(a)では、R,G,Bの3波長において、Gの波長スペクトルが主ピークGPの側波長域にサブピークSP1,SP2を含む例を示している。図13(b)に示すように、3波長型の光源で得られるスペクトルは、所望とするR,G,Bの各ピークRP,GP,BPの加えてサブピークSP1,SP2を有することになる。このサブピークSP1,SP2の存在によって、光源から得られる発光はスペクトルの設計値からずれることになり、設計した機能の発揮に支障が生じるおそれがある。
そこで、本発明の蛍光発光装置の光路上に、所定波長域の光を通過させないノッチフィルタを設け、このノッチフィルタによってサブピークを除去する。
図14は、本発明の蛍光発光装置に適用するノッチフィルタの波長域を説明するための図である。なお、ここでは、Gの波長スペクトルの両側波長域に含まれるサブピークSP1,SP2を除去する例について示しているが、他の波長スペクトルにサブピークが含まれる場合であっても同様とすることができる。
この両側波長域に含まれるサブピークSP1,SP2の除去は、何れか一方のサブピークあるいは両方のサブピークとすることができる。図14(a)はGの波長の主ピークGPの両側波長域の2つのサブピークを2つのノッチフィルタNF1,NF2で除去する例を示し、図14(b)はGの波長の主ピークGPの短波長側のサブピークSP1をノッチフィルタNF1で除去する例を示し、図14(b)はGの波長の主ピークGPの長波長側のサブピークSP2をノッチフィルタNF2で除去する例を示している。
なお、図14で示すノッチフィルタのフィルタ特性は、サブピークを除去するノッチフィルタ特性を説明するものであり、実際のノッチフィルタのフィルタ特性とは異なるものである。
本発明の蛍光発光装置においてノッチフィルタを設ける構成の一例について、図15を用いて説明する。なお、図15は、前記した図2の透過型の構成を例とするものである。
本発明の蛍光発光装置において、ノッチフィルタは蛍光体で発生したRGBの光が外部に向かう光路上に設ける。ノッチフィルタの光路上に配置位置は複数の形態とすることができる。
図15(a)に示す形態は、ノッチフィルタの光路上の一配置例を示すものであり、低域通過フィルタFBに設ける構成例である。ここで、ノッチフィルタNFは、低域通過フィルタFBの一方の面あるいは両面に設けることができる。
また、図15(b)に示す形態は、ノッチフィルタの光路上の他の配置例を示すものであり、蛍光体と低域通過フィルタFBとの間に設ける構成例である。ここで、ノッチフィルタNFは、石英基板面の一方の面あるいは両面に設けることができる。
上記した各形態において、ノッチフィルタNFは、前記した各フィルタ構成と同様に誘電体多層膜によって形成することができる。
図16,図17に、本発明のノッチフィルタNFの特性の一設計例を示す。
図16に示すノッチフィルタNFの特性は、前記したノッチフィルタNF1とNF2を有する例であり、ほぼ470nm〜500nmの波長域(ノッチフィルタNF1の相当)と、570nm〜600nmの波長域(ノッチフィルタNF2に相当)においてほぼ0%の透過率を示し、この波長域に含まれるサブピークを除去する。
図16に示すノッチフィルタNFの特性は、前記したノッチフィルタNF1を有する例であり、ほぼ470nm〜500nmの波長域においてほぼ0%の透過率を示し、この波長域に含まれるサブピークを除去する。
以上、本発明の蛍光発光装置について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明に係る蛍光発光装置は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
本発明の蛍光発光装置による発光を説明するための概略図である。 本発明の蛍光発光装置を構成する透過型のフィルタ構成を説明するための図である。 本発明の蛍光発光装置を構成する反射型のフィルタ構成を説明するための図である。 本発明の蛍光発光装置の光学帯域通過フィルタFAのフィルタ特性を示す図である。 本発明の蛍光発光装置の光学低域通過フィルタFBのフィルタ特性を示す図である。 本発明の透過型の蛍光発光装置の構成例を示す図である。 本発明の蛍光発光装置が備える光学フィルタおよび蛍光体の構成例を説明するための図である。 本発明の透過型の蛍光発光装置の他の構成例を示す図である。 本発明の反射型の蛍光発光装置の構成例を示す図である。 本発明の光学帯域通過フィルタFAが備える低域通過フィルタF1の特性例である。 本発明の光学帯域通過フィルタFAが備える高域通過フィルタF2の特性例である。 本発明の光学低域通過フィルタFBの特性例である。 3波長型の光源の各波長のスペクトル例である。 本発明の蛍光発光装置に適用するノッチフィルタの波長域を説明するための図である。 本発明の蛍光発光装置のノッチフィルタを備える構成の一例を説明するための図である。 本発明のノッチフィルタNFの特性の一設計例である。 本発明のノッチフィルタNFの特性の一設計例である。
符号の説明
1 蛍光発光装置
2 半導体発光素子
3 支持部
4 リード部
5,6 接点
7,8 ワイヤ
9 ゲッター
10 気密容器
11 基板
12 ケーシング
13 窓部
14 内部空間
21,21a,21b,21c ゲッター
FA 光学帯域通過フィルタ
FB 光学低域通過フィルタ
F1 低域通過フィルタ
F2 高域通過フィルタ
PH 蛍光体

Claims (20)

  1. 励起光を発光する半導体発光素子と、
    近紫外域の波長の励起光によって励起され、可視光域の波長の光を発光する蛍光体層と、
    半導体発光素子と蛍光体層との間の光路上に設けた前記励起光の波長を通過域とする光学帯域通過フィルタとを備え、
    前記光学帯域通過フィルタは、複数の高屈折率材料層と低屈折率材料層を交互に積層してなる誘電体多層膜であり、
    短波長域の波長をカットオフすることにより紫外域の波長を反射させるとともに励起波長を通過させ、
    長波長域の波長をカットオフすることにより可視光の波長を反射させるとともに光近紫外域の波長を通過させる
    ことを特徴とする、蛍光発光装置。
  2. 前記光学帯域通過フィルタは、
    励起光に対する反射率が紫外域の波長光に対する反射率よりも低いフィルタを構成する第1の誘電体多層膜と、
    励起光に対する反射率が可視光に対する反射率よりも低いフィルタを構成する第2の誘電体多層膜とを、
    半導体発光素子と蛍光体層との間の光路上に設けたことを特徴とする、請求項1に記載の蛍光発光装置。
  3. 前記光学帯域通過フィルタは、
    石英基板を挟んでその両側に前記第1の誘電体多層膜と前記第2の誘電体多層膜とを形成してなることを特徴とする、請求項2に記載の蛍光発光装置。
  4. 前記光路上において、半導体発光素子および蛍光体層に対する第1の誘電体多層膜と第2の誘電体多層膜の配置順は任意であることを特徴とする、請求項2又は3に記載の蛍光発光装置。
  5. 前記光学帯域通過フィルタは蛍光体層とともに積層体を形成することを特徴とする、請求項1から4のいずれか一つに記載の蛍光発光装置。
  6. 基板とケーシングとからなる気密容器を備え、
    前記基板に、半導体発光素子を支持させ、
    前記ケーシングに設けた少なくとも窓部に、光学帯域通過フィルタと蛍光体層との積層体を、蛍光体層を外側にして設けることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一つに記載の蛍光発光装置。
  7. 基板とケーシングとからなる気密容器を備え、
    前記基板に、半導体発光素子を支持させ、
    半導体発光素子の表面に光学帯域通過フィルタを形成することを特徴とする、請求項1から5のいずれか一つに記載の蛍光発光装置。
  8. 反射板とケーシングとからなる気密容器を備え、
    前記気密容器内に設けた支持部材に、発光面が反射板に向かう方向に半導体発光素子を支持させ、
    前記ケーシングに設けた少なくとも窓部に、光学帯域通過フィルタと蛍光体層との積層体を、蛍光体層を外側にして設け、
    反射面で反射させた半導体発光素子の発光を光学帯域通過フィルタを通すことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一つに記載の蛍光発光装置。
  9. 反射板とケーシングとからなる気密容器を備え、
    前記気密容器内に設けた支持部材に、発光面が反射板に向かう方向に半導体発光素子を支持させ、
    半導体発光素子の表面に光学帯域通過フィルタを形成し、
    光学帯域通過フィルタを通した半導体発光素子の発光を反射面で反射させた後、蛍光体層に通すことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一つに記載の蛍光発光装置。
  10. 前記蛍光体層に対して前記光学帯域通過フィルタの反対側に、励起波長を反射し、可視光を通過させる光学低域通過フィルタを備えることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一つに記載の蛍光発光装置。
  11. 前記気密容器内を真空状態に封止、あるいはN2、またはAr、Krの少なくともいずれか一つを含む希ガスを充填して封止することを特徴とする請求項1から10のいずれか一つに記載の蛍光発光装置。
  12. 前記気密容器内の封止雰囲気中に残留酸素および残留水分を吸収するゲッターを設けることを特徴とする、請求項6から11のいずれか一つに記載の蛍光発光装置。
  13. 前記半導体発光素子の発熱を放熱するヒートシンクを備えることを特徴とする、請求項請求項6から11のいずれか一つに記載の蛍光発光装置。
  14. 前記ヒートシンクの表面にゲッターを設けることを特徴とする請求項13に記載の蛍光発光装置。
  15. 前記半導体発光素子の表面をマッチングレイヤーで被覆したことを特徴とする、請求項6から14のいずれか一つに記載の蛍光発光装置。
  16. 前記蛍光体は希土類イオン錯体からなる蛍光性錯体であることを特徴とする、請求項1から15のいずれか一つに記載の蛍光発光装置。
  17. 前記希土類イオン錯体はアモルファス状態であることを特徴とする、請求項16に記載の蛍光発光装置。
  18. 前記蛍光体は、赤色発光蛍光体、青色発光蛍光体、緑色発光蛍光体から選択した少なくとも2つからなる複数の面部材を平面上に配置し、
    当該各色の発光蛍光体の面部材の面積比は、各色の発光蛍光体の発光量に応じて設定することを特徴とする、請求項1から17のいずれか一つに記載の蛍光発光装置。
  19. 前記蛍光体は、赤色発光蛍光体、青色発光蛍光体、緑色発光蛍光体から選択した少なくとも2つからなる複数の膜部材を積層し、
    当該各色の発光蛍光体の膜部材の膜厚は、各色の発光蛍光体の発光量に応じて設定することを特徴とする、請求項1から17のいずれか一つに記載の蛍光発光装置。
  20. 前記蛍光体は、赤色発光蛍光体、青色発光蛍光体、緑色発光蛍光体から選択した少なくとも2つからなる複数の膜部材を積層してなる複数の面部材を平面上に配置し、
    当該各色の発光蛍光体の膜部材の膜厚、又は当該各色の発光蛍光体の面部材の面積比、あるいはその両方は、各色の発光蛍光体の発光量に応じて設定することを特徴とする、請求項1から17のいずれか一つに記載の蛍光発光装置。
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