JP2008008505A - エジェクタ式冷凍サイクル - Google Patents
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Abstract
【課題】電気式のアクチュエータを備えるエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、電源供給が途絶えた際の冷却対象空間の温度上昇を抑制する。
【解決手段】放熱器13と分岐部Zとの間に、非通電時に閉弁するノーマルクローズ型の開閉弁16を配置し、電源供給が途絶えた際に、圧縮機11吐出側からエジェクタ17下流側に接続される流出側蒸発器21へ至る流出側冷媒流路B、および、圧縮機11吐出側からエジェクタ17の冷媒吸引口17bに接続される吸引側蒸発器18へ至る吸引側冷媒流路Cを、開閉弁16によって同時に閉じる。これにより、流出側蒸発器21および吸引側蒸発器18の冷媒蒸発圧力の上昇を防止して、冷却対象空間の温度上昇を抑制する。
【選択図】図2
【解決手段】放熱器13と分岐部Zとの間に、非通電時に閉弁するノーマルクローズ型の開閉弁16を配置し、電源供給が途絶えた際に、圧縮機11吐出側からエジェクタ17下流側に接続される流出側蒸発器21へ至る流出側冷媒流路B、および、圧縮機11吐出側からエジェクタ17の冷媒吸引口17bに接続される吸引側蒸発器18へ至る吸引側冷媒流路Cを、開閉弁16によって同時に閉じる。これにより、流出側蒸発器21および吸引側蒸発器18の冷媒蒸発圧力の上昇を防止して、冷却対象空間の温度上昇を抑制する。
【選択図】図2
Description
本発明は、エジェクタを有するエジェクタ式冷凍サイクルに関するもので、例えば、電気式のアクチュエータを備えるエジェクタ式冷凍サイクルに適用される。
従来、特許文献1に、圧縮機吐出冷媒を放熱させる放熱器の下流側、かつエジェクタのノズル部上流側の分岐部で冷媒の流れを分岐して、分岐された一方の冷媒をノズル部側へ流入させ、他方の冷媒をエジェクタの冷媒吸引口側へ流入させるエジェクタ式冷凍サイクルが開示されている。
この特許文献1のエジェクタ式冷凍サイクルでは、エジェクタのディフーザ部下流側にエジェクタから流出した冷媒を蒸発させる流出側蒸発器を配置し、さらに、分岐部とエジェクタの冷媒吸引口の間に、冷媒を減圧させる絞り機構および冷媒を蒸発させて冷媒吸引口上流側に流出する吸引側蒸発器を配置して、双方の蒸発器において冷媒が吸熱作用を発揮できるようにしている。
また、エジェクタのディフューザ部の昇圧作用によって、流出側蒸発器における冷媒蒸発圧力(冷媒蒸発温度)を吸引側蒸発器における冷媒蒸発圧力(冷媒蒸発温度)よりも上昇させることができるので、それぞれの蒸発器において異なる温度帯で冷媒が蒸発できるようにしている。
特開2005−308380号公報
さらに、本発明者らは、先に、特願2005−142476号(以下、先願例という。)にて、特許文献1のエジェクタ式冷凍サイクルに、断続的に作動する圧縮機を適用するとともに、放熱器と分岐部との間に、圧縮機の断続作動に連動して開閉する電気式の開閉弁を設けたサイクルを提案している。
この先願例のサイクルでは、圧縮機の作動時には開閉弁を開弁させ、作動停止時には開閉弁を閉弁させるように制御することで、圧縮機の作動停止時にサイクルの高圧側から低圧側へ冷媒が流入すること防止している。
これにより、圧縮機の作動停止時に、蒸発器の冷媒蒸発圧力が上昇してしまうことを回避し、蒸発器の冷媒蒸発温度の上昇を抑制して、冷却対象空間の温度上昇を抑制している。さらに、冷媒が絞り機構を通過する冷媒通過音を防止するとともに、圧縮機の再作動時に液相冷媒が圧縮機に吸引されることを防止している。
ところで、先願例のサイクルの如く、電気式の開閉弁を圧縮機の断続作動に連動して開閉させるためには、開閉弁に電源を供給する必要がある。しかしながら、先願例には、サイクル運転中に断線等の不具合によって、開閉弁への電源供給が途絶えてしまった場合のサイクルの制御については何ら開示されていない。
ところが、先願例のサイクルの運転中に、開閉弁のような電気式のアクチュエータへの電源供給が途絶えてしまうと、圧縮機の作動停止時であっても開閉弁が開弁してしまうことがある。この場合、サイクルの高圧側から低圧側へ冷媒が流れ込んでしまうので、高圧側と低圧側が均圧化して、蒸発器における冷媒蒸発圧力が上昇してしまう。
ここで、図8により、冷媒蒸発圧力Peと冷媒蒸発温度Teの関係を説明する。図8の縦軸は冷媒蒸発温度Te(℃)を示し、横軸は一般的な冷媒であるR600a、R134a、R404A、R410Aの冷媒蒸発圧力Peを、それぞれの冷媒の65℃における冷媒蒸発圧力で除して無次元化した値を示す。なお、この無次元化は、異種冷媒を同時にグラフ化するために行ったものである。
図8によれば、いずれの冷媒においても、冷媒蒸発圧力Peの上昇に伴って冷媒蒸発温度Teも上昇する。さらに、所定の冷媒蒸発圧力Peの上昇量(ΔP)に対する冷媒蒸発温度Teの上昇量(ΔT)の割合(ΔT/ΔP)は、冷媒蒸発圧力Peが低くなるほど、大きくなることが判る。
このことは、通常運転時に冷媒蒸発圧力Peが低くなるサイクルほど、上述の均圧化によって吸引側蒸発器および流出側蒸発器における冷媒蒸発温度Teが上昇しやすくなり、冷却対象空間の温度が上昇しやすいことを意味する。
従って、例えば、通常運転時に冷却対象空間の温度を−20℃程度の極低温まで低下させる冷凍装置にエジェクタ式冷凍サイクルを適用した場合に、上述の均圧化によって冷媒蒸発圧力Peが上昇してしまうと、冷却対象空間(冷凍庫内)の温度が上昇して冷凍庫内の内容物が解凍してしまう等の被害を招きやすい。
本発明は、上記点に鑑み、電気式のアクチュエータを備えるエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、電源供給が途絶えた際の冷却対象空間の温度上昇を抑制することを目的とする。
上記の目的を達成するため、冷媒を圧縮して吐出する圧縮機(11)と、圧縮機(11)から吐出された高温高圧冷媒を放熱させる放熱器(13)と、放熱器(13)出口側冷媒の流れを分岐する分岐部(Z)と、分岐部(Z)で分岐された一方の冷媒を減圧膨張させるノズル部(17a)から噴射する高速度の冷媒流によって、冷媒を冷媒吸引口(17b)から吸引するエジェクタ(17)と、分岐部(Z)で分岐された他方の冷媒を減圧膨張させる絞り手段(20)と、絞り手段(20)下流側冷媒を蒸発させて、冷媒吸引口(17b)上流側に流出する吸引側蒸発器(18)と、圧縮機(11)吐出側から吸引側蒸発器(18)へ至る吸引側冷媒流路(C)を開閉する電気式の流路開閉機構(16、17e、30、31)とを備え、流路開閉機構(16、17e、30、31)は、非通電時に吸引側冷媒流路(C)を閉じるようになっているエジェクタ式冷凍サイクルを特徴とする。
これによれば、電気式の流路開閉機構(16、17e、30、31)が、非通電時に吸引側冷媒流路(C)を閉じるようになっているので、サイクルの運転中に電源供給が途絶えても、サイクルの高圧側から低圧側へ冷媒が流れ込むことを防止できる。
従って、サイクルの運転中に電源供給が途絶えても、前述の均圧化によって、吸引側蒸発器(18)の冷媒蒸発圧力が上昇してしまうことを回避できるので、吸引側蒸発器(18)の冷媒蒸発温度の上昇を抑制し、冷却対象空間の温度上昇を抑制することができる。
特に、上記特徴のエジェクタ式冷凍サイクルを冷凍装置および冷凍装置に適用すれば、空調装置に適用する場合に対して、通常運転時における吸引側蒸発器(18)の冷媒蒸発圧力が低いので、前述の図8に示すように、上述の均圧化による吸引側蒸発器(18)の冷媒蒸発温度の上昇量も大きくなる。従って、より一層、電源供給が途絶えた際の冷却対象空間の温度上昇抑制効果を得ることができる。
なお、本発明における吸引側冷媒流路(C)は、圧縮機(11)→放熱器(13)→分岐部(Z)→絞り手段(20)→吸引側蒸発器(18)入口側というサイクルの通常運転時に冷媒が通過する順の冷媒流路に限定されるものではない。圧縮機(11)→放熱器(13)→分岐部(Z)→エジェクタ(17)のノズル部(17a)→エジェクタ(17)の冷媒吸引口(17b)→吸引側蒸発器(18)出口側という順の冷媒流路も含まれる。
また、上記特徴のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、エジェクタ(17)流出冷媒を蒸発させる流出側蒸発器(21)を備え、流路開閉機構(16、17e、31)は、圧縮機(11)吐出側から流出側蒸発器(21)へ至る流出側冷媒流路(B)を開閉する機能を有し、さらに、流路開閉機構(16、17e、31)は、非通電時に流出側冷媒流路(B)を閉じるようになっていてもよい。
これによれば、サイクルの通常運転時には、吸引側蒸発器(18)と流出側蒸発器(21)との双方で冷凍能力を発揮できるとともに、非通電時には、流路開閉機構(16、17e、30、31)が、吸引側冷媒流路(C)および流出側冷媒流路(B)の双方を閉じることができる。
従って、サイクルの運転中に電源供給が途絶えても、吸引側蒸発器(18)および流出側蒸発器(21)の冷媒蒸発圧力が上昇してしまうことを回避して、それぞれの冷却対象空間の温度上昇を抑制することができる。
なお、本発明における流出側冷媒流路(B)は、圧縮機(11)→放熱器(13)→分岐部(Z)→エジェクタ(17)のノズル部(17a)→ディフューザ部(17d)→流出側蒸発器(21)入口側というサイクルの通常運転時に冷媒が通過する順の冷媒流路を示す。従って、吸引側冷媒流路(C)および流出側冷媒流路(B)のうち、圧縮機(11)→放熱器(13)→分岐部(Z)までの冷媒流路は共通する冷媒流路となる。
また、上述の特徴のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、流路開閉機構(16、31)は、放熱器(13)出口側から分岐部(Z)入口側に至る冷媒流路に配置されていてもよい。これによれば、流路開閉機構(16、31)が、吸引側冷媒流路(C)および流出側冷媒流路(B)のそれぞれに共通する冷媒流路に配置されることになるので、流路開閉機構(16、31)を1箇所のみ設ければよい。
そして、流路開閉機構(16、31)を放熱器(13)出口側から分岐部(Z)入口側に至る冷媒流路に配置した上記特徴のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、具体的に、流路開閉機構は、非通電時に閉弁するノーマルクローズ型の電磁弁(16)であってもよい。これによれば、流路開閉機構を容易に構成できる。
さらに、流路開閉機構(31)の作動を制御する制御装置(25)を備え、制御装置(25)は、電力を蓄電する蓄電手段を有するとともに、電源供給が途絶えたとき、蓄電手段に蓄電された電力によって、冷媒流路を閉じるように流路開閉機構(31)を作動させるようになっていてもよい。
また、上述の特徴のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、流路開閉機構(17e、30)は、分岐部(Z)から吸引側蒸発器(18)入口側に至る第1冷媒流路に配置された吸引側開閉機構(30)と、分岐部(Z)からノズル部(17a)の冷媒噴射口(17h)に至る第2冷媒流路に配置された流出側開閉機構(17e)とを有していてもよい。
これによれば、非通電時に、吸引側冷媒流路(C)のうち、吸引側開閉機構(30)によって、分岐部(Z)から絞り手段(20)を介して吸引側蒸発器(18)入口側へ至る冷媒流路を閉じることができるとともに、流出側開閉機構(17e)によって、分岐部(Z)からエジェクタ(17)の冷媒吸引口(17b)を介して吸引側蒸発器(18)出口側へ至る冷媒流路を閉じることができる。その結果、確実に吸引側蒸発器(18)の冷媒蒸発温度の上昇を抑制できる。
さらに、流出側蒸発器(21)を備えるサイクルであっても、流出側開閉機構(17e)によって、分岐部(Z)からノズル部(17a)の冷媒噴射口(17h)を介して流出側蒸発器(21)入口側へ至る冷媒流路を閉じることができるので、確実に流出側蒸発器(21)の冷媒蒸発温度の上昇を抑制できる。
そして、流路開閉機構(17e、30)が吸引側開閉機構(30)と流出側開閉機構(17e)とを有する上述の特徴のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、具体的に、流出側開閉機構の作動を制御する制御装置(25)を備え、制御装置(25)は、電力を蓄電する蓄電手段を有し、流出側開閉機構は、制御装置(25)からの制御信号によってノズル部(17a)の冷媒通路面積を変更する通路面積調整機構(17e)で構成されており、さらに、制御装置(25)は、電源供給が途絶えたとき、蓄電手段に蓄電された電力によって、第1冷媒通路を閉じるように通路面積調整機構(17e)を作動させるようになっていてもよい。
さらに、制御装置(25)は、吸引側開閉機構の作動を制御するようになっており、制御装置(25)は、電源供給が途絶えたとき、蓄電手段に蓄電された電力によって、第2冷媒通路を閉じるように吸引側開閉機構を作動させるようになっていてもよい。
また、流路開閉機構(17e、30)が吸引側開閉機構(30)と流出側開閉機構(17e)とを有する上述の特徴のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、具体的に、吸引側開閉機構は、非通電時に閉弁するノーマルクローズ型の電磁弁(30)であってもよい。これによれば、吸引側開閉機構を容易に構成できる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
図1〜図4により、本発明の第1実施形態を説明する。図1は本発明のエジェクタ式冷凍サイクル10を車両用冷凍装置に適用した例の全体構成図である。ここで、本実施形態の車両用冷凍装置は、冷却対象空間(冷凍庫内)の温度を、例えば−20℃付近の極低温に冷却するものである。
図1〜図4により、本発明の第1実施形態を説明する。図1は本発明のエジェクタ式冷凍サイクル10を車両用冷凍装置に適用した例の全体構成図である。ここで、本実施形態の車両用冷凍装置は、冷却対象空間(冷凍庫内)の温度を、例えば−20℃付近の極低温に冷却するものである。
まず、圧縮機11は、エジェクタ式冷凍サイクルにおいて、冷媒を吸入し、圧縮して吐出するもので、本実施形態では、周知の固定容量型圧縮機を採用している。圧縮機11には、電磁クラッチ12およびベルトを介して図示しない車両エンジンから駆動力が伝達される。
また、この圧縮機11は、電磁クラッチ12への通電を断続させることにより、冷媒吐出能力が調整される。具体的には、電磁クラッチ12への通電を断続制御することによって、圧縮機11の作動時間と非作動時間の比率(稼働率)を変更して、圧縮機11の冷媒吐出能力を調整している。なお、電磁クラッチ12は、後述する制御装置25から出力される制御電圧によって断続制御される。
圧縮機11の吐出側には、放熱器13が接続されている。放熱器13は圧縮機12から吐出された高圧高温冷媒と図示しない送風ファンにより送風される外気(車室外空気)との間で熱交換を行って高圧高温冷媒を冷却するものである。
なお、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクル10では、冷媒として通常のフロン系冷媒を採用し、高圧側圧力が冷媒の臨界圧力を超えない亜臨界サイクルを構成している。従って、放熱器13は冷媒を凝縮させる凝縮器として機能する。
放熱器13の下流側には、冷媒の気液を分離して液相冷媒を溜める気液分離器であるレシーバ14が配置され、レシーバ14から液相冷媒が下流側に導出される。レシーバ14の下流側には、絞り機構15が接続される。この絞り機構15は具体的にはキャピラリチューブやオリフィス等の固定絞りで構成され、レシーバ14からの高圧液相冷媒を気液二相状態の中間圧冷媒に減圧する。
絞り機構15の下流側には、電気式の開閉弁16が接続される。この開閉弁16は、非通電時に閉弁するノーマルクローズ型の電磁弁である。また、開閉弁16は、後述するように、車両用冷凍装置の作動時には、制御信号25から出力される制御電圧によって、圧縮機11の断続作動に連動して開閉制御され、さらに、非通電時には、後述する流出側冷媒流路(矢印B)および吸引側冷媒流路(矢印C)を閉じる流路開閉機構として機能する。
開閉弁16の下流側には、冷媒の流れを分岐する分岐部Zが配置されており、分岐部Zで分岐された一方の冷媒は冷媒配管19aを介して、エジェクタ17のノズル部17a側に流入し、他方の冷媒は分岐配管19bを介して、エジェクタ17の冷媒吸引口17b側に流入するようになっている。
エジェクタ17は、冷媒を減圧する減圧手段であるとともに、高速で噴射する冷媒流の吸引作用によって冷媒の循環を行う冷媒循環手段である。
また、エジェクタ17は、冷媒配管19aを介して流入する中間圧冷媒の冷媒通路面積を小さく絞って、中間圧の冷媒を等エントロピ的に減圧膨張させるノズル部17a、および、ノズル部17aの冷媒噴射口17hと連通するように配置されて、後述する吸引側蒸発器18の出口側冷媒を吸引する冷媒吸引口17bを有して構成される。
さらに、エジェクタ17は、ノズル部17aおよび冷媒吸引口17bの下流側にノズル部17aの冷媒噴射口17hから噴射された高速度の冷媒流と冷媒吸引口17bから吸引された吸引冷媒とを混合する混合部17cを有し、混合部17cの下流側に昇圧部をなすディフューザ部17dを有している。
ディフューザ部17dは、冷媒の通路面積を徐々に大きくする形状に形成されており、冷媒流れを減速して冷媒圧力を上昇させる作用、つまり、冷媒の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換する作用を果たす。
さらに、エジェクタ17には、ノズル部17aの冷媒通路面積を可変制御する通路面積調整機構17eが設けられている。具体的には、通路面積調整機構17eはノズル部17aの通路内には通路長手方向に移動可能に配置されたニードル17fと、ニードル17fを移動させる駆動部17gを有して構成される。
ニードル17fの先端形状は細長く尖った形状になっており、ニードル17fの根本部は駆動部17gに連結され、この駆動部17gの操作力にてニードル17fがノズル部17aの通路に沿って移動する。そして、ニードル17fの外周面とノズル部17aの最小通路部との間に形成される冷媒通路の面積を変更するようになっている。
さらに、ニードル17fの外周面がノズル部17aの最小通路部の内壁面に当接することによりノズル部17aの通路を全閉することもできる。なお、本実施形態では、駆動部17gとして、ステッピングモータを採用している。もちろん、電気的に制御可能な駆動手段であれば電磁ソレノイド機構等を採用してもよい。なお、通路面積調整機構17eの駆動部17gは後述する制御装置25の制御信号によって制御される。
ディフューザ部17dの出口側には、流出側蒸発器21の入口側が接続され、流出側蒸発器21の出口側は圧縮機11の吸入側に接続される。
従って、本実施形態では、圧縮機11の吐出側から流出側蒸発器21へ至る流出側冷媒流路(矢印B)が、図2に示すように、圧縮機11→放熱器13→レシーバ14→絞り機構15→分岐部Z→冷媒配管19a→エジェクタ17のノズル部17a→混合部17c→ディフューザ部17d→流出側蒸発器21入口側の順の流路で構成される。
なお、図2は、図1の全体構成図に流出側冷媒流路を実線矢印Bで示し、吸引側冷媒流路を破線矢印Cで示したものである。
次に、分岐部Zにおいて分岐された他方の冷媒が流入する分岐配管19bには、絞り手段である固定絞り20が接続されている。固定絞り20は吸引側蒸発器18への冷媒流量の調節作用をなす減圧手段であって、具体的には、キャピラリチューブやオリフィスで構成される。さらに、固定絞り20の下流側には、吸引側蒸発器18の入口側が接続され、この吸引側蒸発器18の出口側は冷媒吸引口17bに接続される。
従って、本実施形態では、圧縮機11の吐出側から吸引側蒸発器18へ至る吸引側冷媒流路(矢印C)が、図2に示すように、圧縮機11→放熱器13→レシーバ14→絞り機構15→分岐部Z→分岐配管19b→固定絞り20→吸引側蒸発器18入口側という順の流路、および、圧縮機11→放熱器13→レシーバ14→絞り機構15→分岐部Z→冷媒配管19a→エジェクタ17のノズル部17a→エジェクタ17の冷媒吸引口17b→吸引側蒸発器18出口側という順の流路で構成される。
このため、流出側冷媒流路Bおよび吸引側冷媒流路Cのうち、圧縮機11から分岐部Zに至る冷媒流路は共通する冷媒流路となる。
ここで、吸引側蒸発器18および流出側蒸発器21について説明する。吸引側蒸発器18および流出側蒸発器21は、いずれもそれぞれの内部を通過する低圧冷媒と送風ファン22の送風空気(矢印A)とを熱交換させることによって、冷媒を蒸発させて吸熱作用を発揮させる吸熱器である。
さらに、本実施形態の吸引側蒸発器18および流出側蒸発器21は一体構造に組み付けられており、具体的には、吸引側蒸発器18および流出側蒸発器21の構成部品をアルミニウムで構成して、ろう付けにより一体構造に接合している。送風ファン22は、モータ22aによって駆動される電動ファンであり、モータ22aは後述する制御装置25から出力される制御電圧によって回転駆動される。
送風ファン22により送風された送風空気は矢印A方向に流れ、まず、流出側蒸発器21で冷却され、次に、吸引側蒸発器18で冷却されて冷却対象空間23(冷凍庫内)に流れ込む。従って、本実施形態では、流出側蒸発器21と吸引側蒸発器18にて同一の冷却対象空間23を冷却するようになっている。冷却対象空間23には、その内部温度を検出する温度センサ(サーミスタ)24が配置されている。
次に、図3に基づいて本実施形態の電気制御部の概要を説明すると、制御装置25は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成される。この制御装置25は、そのROM内に記憶された制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行って、上記した各種の電気式のアクチュエータ12、16、17g、22a等の作動を制御する。
制御装置25には、上述した温度センサ24の検出値が入力される他に、センサ群26からの検出信号、および操作パネル27からの各種操作信号が入力される。センサ群26として具体的には、外気温(車室外温度)を検出する外気センサ等が設けられる。また、操作パネル27には、車両用冷凍装置を作動させる作動スイッチ、冷却対象空間23の冷却温度を設定する温度設定スイッチ等が設けられる。
次に、上述の構成において本実施形態の作動について説明する。まず、圧縮機11の作動状態における車両用冷凍装置の作動を説明する。制御装置25の制御電圧によって電磁クラッチ12に電力が供給され、電磁クラッチ12が接続状態になると、圧縮機11に車両エンジンの回転駆動力が伝達され、圧縮機11が作動する。
この圧縮機11の作動状態においては、制御装置25の制御電圧によって開閉弁16が開弁状態となり、さらに、エジェクタ17の駆動部17gが制御されて、駆動部17gがニードル17fを所定の位置に移動させる。これにより、エジェクタ17のノズル部17aの冷媒通路面積が所定の値に調整される。
圧縮機11から吐出された高温高圧冷媒は、放熱器13に流入して、外気により冷却されて凝縮する。放熱器13にて冷却された冷媒は、レシーバ14に流入して、気相冷媒と液相冷媒に分離されて、液相冷媒がレシーバ14下流側に導出され、絞り機構15に流入する。
絞り機構15へ流入した液相冷媒は、気液二相状態の中間圧に減圧されて、開弁状態となっている開閉弁16を通過し、分岐点Zにおいて、冷媒配管19aを介してエジェクタ17のノズル部17aに向かう冷媒流れと、分岐配管19bに向かう冷媒流れとに分岐される。
冷媒配管19aに流入した冷媒流れは、冷媒通路面積が所定の値に調整されたエジェクタ17のノズル部17aで減圧されて膨張する。そして、ノズル部17aにおいて冷媒の圧力エネルギーが速度エネルギーに変換され、冷媒噴射口17hから冷媒が高速度となって噴射される。この際の冷媒圧力低下により、冷媒吸引口17bから吸引側蒸発器18通過後の冷媒(気相冷媒)が吸引される。
ノズル部17aから噴射された冷媒と冷媒吸引口17bに吸引された冷媒は、ノズル部17a下流側の混合部17cで混合してディフューザ部17dに流入する。このディフューザ部17dでは通路面積の拡大により、冷媒の速度(膨張)エネルギーが圧力エネルギーに変換されるため、冷媒の圧力が上昇する。
そして、エジェクタ17のディフューザ部17dから流出した冷媒は、流出側蒸発器21に流入する。流出側蒸発器21では、低圧冷媒が送風ファン22の送風空気(矢印A)から吸熱して蒸発する。流出側蒸発器21で蒸発した気相冷媒は、圧縮機11に吸入され、再び圧縮される。
一方、分岐配管19bに流入した冷媒流れは、固定絞り20で減圧されて低圧冷媒となり、この低圧冷媒が吸引側蒸発器18に流入する。吸引側蒸発器18では、低圧冷媒が流出側蒸発器21通過後の送風ファン22の送風空気(矢印A)から吸熱して蒸発する。吸引側蒸発器18で蒸発した気相冷媒は冷媒吸引口17bからエジェクタ17内部へ吸引される。
以上の如く、圧縮機11の作動状態では、エジェクタ17のディフューザ部17dの下流側冷媒を流出側蒸発器21に供給するととともに、分岐通路19側の冷媒を固定絞り20を介して吸引側蒸発器18にも供給できるので、吸引側蒸発器18および流出側蒸発器21で同時に冷却作用を発揮できる。そのため、吸引側蒸発器18および流出側蒸発器21の両方で冷却された冷風を冷却対象空間23(冷凍庫内)に吹き出すことができる。
その際に、流出側蒸発器21の冷媒蒸発圧力はディフューザ部17dで昇圧した後の圧力となり、一方、吸引側蒸発器18の冷媒蒸発圧力はノズル部17aでの減圧直後の最も低い圧力となる。これにより、流出側蒸発器21の冷媒蒸発圧力(冷媒蒸発温度)よりも吸引側蒸発器18の冷媒蒸発圧力(冷媒蒸発温度)を低くすることができる。
従って、送風ファン22の送風空気の流れ方向Aに対して、冷媒蒸発温度が高い流出側蒸発器21を上流側に配置し、冷媒蒸発温度が低い吸引側蒸発器18を下流側に配置しているので、流出側蒸発器21における冷媒蒸発温度と送風空気との温度差および吸引側蒸発器18における冷媒蒸発温度と送風空気との温度差を両方とも確保できる。
その結果、吸引側蒸発器18および流出側蒸発器21の冷却性能を両方とも有効に発揮できるので、共通の冷却対象空間23(冷凍庫内)に対する冷却性能を吸引側蒸発器18および流出側蒸発器21の組み合わせにて効果的に向上できる。また、ディフューザ部17dでの昇圧作用により圧縮機11の吸入圧を上昇して、圧縮機11の駆動動力を低減させることもできる。
次に、圧縮機11の断続作動状態における車両用冷凍装置の作動を説明する。前述の如く、本実施形態では、圧縮機11の断続制御によって圧縮機11の冷媒吐出能力を調整しているので、圧縮機11の断続作動状態における作動は、車両用冷凍装置の通常運転時の作動とも言い得る。圧縮機11の断続制御は、温度センサ24により検出される冷却対象空間23の内部温度(以下、庫内温度という。)Trに基づいて行われる。
具体的には、図4に示すように、庫内温度Trが下限設定温度Toffまで低下すると、制御装置25は電磁クラッチ12への通電を遮断して圧縮機11の作動を停止する。この圧縮機11の作動停止により庫内温度Trが上昇して上限設定温度Tonまで上昇すると、制御装置25は電磁クラッチ12に通電して圧縮機11を再起動する。なお、図4は、エジェクタ式冷凍サイクルの作動を説明するタイムチャートである。
ここで、下限設定温度Toffは例えば、−20℃〜−22℃程度の温度であり、上限設定温度Tonは下限設定温度Toffよりも所定温度高い温度、例えば、−16℃〜−18℃程度の温度である。このように、庫内温度Trの高低に応じて圧縮機11の作動を断続制御することにより、庫内温度Trが下限設定温度Toffと上限設定温度Tonとの間の所定温度になるように制御している。
このような圧縮機11の断続制御に対して、開閉弁16およびエジェクタ17の通路面積調整機構17eを制御装置25によって以下の如く連動制御する。まず、庫内温度Trが下限設定温度Toffまで低下した場合、圧縮機11の作動停止に連動して、開閉弁16を閉弁状態にし、エジェクタ17の通路面積調整機構17eによってノズル部17aの冷媒通路を全閉状態にする。
そして、圧縮機11の停止期間における第1所定時間t1の間、開閉弁16の閉状態を持続した後に、開閉弁16をまず開状態に復帰させる。この開閉弁16の開状態復帰後、第2所定時間t2が経過した後に、通路面積調整機構17eによってノズル部17aの冷媒通路を開状態に復帰させる。このノズル部17aの冷媒通路の開状態復帰後に圧縮機11を再起動する。
なお、第1所定時間t1および第2所定時間t2はt1>t2の関係になっており、具体的には、第1所定時間t1は、庫内温度Trが下限設定温度Toffよりも低下してから下限設定温度Toffよりも所定値高い第1補助設定温度T1に到達する迄の時間として設定している。
また、第2所定時間t2は、第1所定時間t1経過後、さらに庫内温度Trが第1補助設定温度T1よりも僅少値だけ高く、上限設定温度Tonよりも僅少値だけ低い第2補助設定温度T2に到達する迄の時間として設定している。そして、第2所定時間t2経過後、さらに庫内温度Trが上限設定温度Tonに達した場合に圧縮機11を再起動する。
上記の如く圧縮機11の停止に連動して、開閉弁16を閉弁状態にすることにより、流出側冷媒流路Bおよび吸引側冷媒流路Cのうち、共通する冷媒流路が閉じられる。これにより、開閉弁16上流側の冷媒が冷媒通路19aおよび分岐通路19b側へ流入することを阻止できる。
そのため、圧縮機11の停止時にノズル部17aおよび固定絞り20を通過するときの冷媒流動音の発生を防止できる。これと同時に、吸引側蒸発器18および流出側蒸発器21内に液相冷媒が溜まり込むことを防止できるので、次回の圧縮機起動時における圧縮機11への液相冷媒戻り、いわゆる液圧縮を防止できる。
また、開閉弁16が閉状態にある第1所定時間t1の間は、開閉弁16上流側の冷媒が吸引側蒸発器18および流出側蒸発器21内に流入することを防止できる。つまり、サイクルの高圧側から低圧側へ冷媒が流れ込むことによるサイクルの高圧側と低圧側との均圧化を抑制できる。
具体的には、図4の下段部の実線に示すように圧縮機停止後、開閉弁16が閉状態に維持される第1所定時間t1の間は、サイクルの高圧側圧力が圧縮機11作動時より僅かに低下するだけであり、また、低圧側圧力も圧縮機11作動時より僅か上昇するだけで、比較的低い値に維持される。
従って、圧縮機11停止後も吸引側蒸発器18および流出側蒸発器21内の冷媒蒸発圧力の上昇が抑制されて、冷媒蒸発温度の上昇も抑制される。これにより、冷却対象空間23(冷凍庫内)の温度上昇を抑制できるので、圧縮機11停止期間の拡大が可能となり、圧縮機消費動力低減を図ることができる。
なお、圧縮機11停止時には吸引側蒸発器18および流出側蒸発器21の冷却作用が実質上停止状態となるから、本実施形態では、吸引側蒸発器18および流出側蒸発器21に送風する送風ファン22のモータ22aを圧縮機停止と連動して停止するようにしている。もちろん、冷却対象空間23内の温度分布を特に均一化したいというニーズが高い場合は、圧縮機11停止時にも送風ファン22の作動を継続するようにしてもよい。
ところで、圧縮機11の断続作動に連動して開閉弁16が閉弁する際に、開閉弁16が非圧縮性の液相冷媒の流れを急遮断すると、開閉弁16上流側の冷媒圧が急上昇するウォータハンマリング現象が発生して、異音が生じることがある。
これに対して、本実施形態では開閉弁16上流側に絞り機構15を配置して、開閉弁16が絞り機構15で減圧された後の気液二相状態の冷媒の流れを遮断するようになっている。従って、本実施形態では、ウォータハンマリング現象を回避して、異音の発生を防止することができる。
さらに、開閉弁16は第1所定時間t1の間、閉状態を維持した後、開状態に復帰する。このとき、通路面積調整機構17eは依然としてノズル部17aの冷媒通路を閉状態にしているので、開閉弁16を通過した冷媒は分岐通路19b側へ流入して、吸引側蒸発器18→エジェクタ17→流出側蒸発器21の順に流れる。
これにより、サイクルの高圧側圧力と低圧側圧力とを均一化する、いわゆる圧力バランスが行われる。具体的には、開閉弁16の開弁によって高圧側冷媒が低圧側流路に流入することによって、高圧側圧力は図4の下段部に示すように開閉弁16の閉弁時の値からさらに一段と低い値まで低下する。さらに、低圧側圧力は開閉弁16の閉弁時の値から一段と高い値まで上昇する。
この圧力バランスは、開閉弁16の開弁から圧縮機11が再起動するまでの間(時間t3)行われ、高圧側圧力と低圧側圧力は同一圧力値となる以前に終了するようになっている。そのため、圧力バランスの終了時点(圧縮機11の再起動時点)でも高圧側圧力と低圧側圧力との間には、所定の圧力差が存在する。
これにより、吸引側蒸発器18および流出側蒸発器21の冷媒蒸発圧力を大幅に上昇させることなく、サイクルの高圧側圧力と低圧側圧力との高低圧差を縮小できるので、大きな高低圧差を維持したまま圧縮機11を再起動する場合に比較して圧縮機11の起動動力を低減できる。
しかも、この圧力バランス期間t3のうち大部分の期間t2では、エジェクタ17の通路面積調整機構17eがノズル部17aの冷媒通路を閉状態に維持しているので、ノズル部17aにおける冷媒流動音の発生を防止できる。
さらに、ノズル部17aの冷媒通路の開状態への復帰時が圧縮機11の再起動時点よりも若干の時間先行しているので、圧縮機11の再起動の前に確実にノズル部17aの冷媒通路を開状態にすることができる。もちろん通路面積調整機構17eが極短時間でノズル部17aの冷媒通路を開状態に移行させることができれば、圧縮機11の再起動と同時にノズル部17aの冷媒通路を開状態へ復帰させるようにしてもよい。
次に、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの通常作動状態において、上記の各種の電気式のアクチュエータ12、16、17g、22aの電源供給が途絶えた場合の作動について説明する。なお、電源供給が途絶えた場合とは、断線などの不具合によるものだけでなく、乗員が操作パネル27の作動スイッチをOFFすることによって車両用冷凍装置への電源供給を遮断した場合も含まれる。
各種の電気式のアクチュエータ12、16、17g、22aの電源供給が途絶えると、電磁クラッチ12への通電が遮断されて、圧縮機11は作動を停止する。さらに、送風ファン22のモータ22aへの通電も遮断されて、送風ファン22も作動を停止する。
なお、本実施形態では、通路面積調整機構17eの駆動部17gとして、ステッピングモータを採用しているので、ノズル部17aの冷媒通路が全閉状態となっているとは限らない。つまり、ステッピングモータに代表される電気的に制御可能な駆動手段では、急な電源遮断に対応できず、ノズル部17aの冷媒通路が開放状態のままになっていることがある。
これに対して、本実施形態の開閉弁16はノーマルクローズ型の電磁弁なので、確実に閉弁状態となる。さらに、開閉弁16は放熱器13の出口側から分岐部Zの入口側に至る冷媒流路(具体的には、絞り手段15と分岐部Zとの間)に配置されているので、開閉弁16が閉弁状態となれば、流出側冷媒流路Bおよび吸引側冷媒流路Cのうち、共通する冷媒流路を同時に閉じることができる。
従って、開閉弁16が流出側冷媒流路Bおよび吸引側冷媒流路Cの共通する冷媒流路を確実に閉じることができるので、エジェクタ式冷凍サイクルの運転中に電源供給が途絶えても、サイクルの高圧側から低圧側への冷媒の流れ込み(均圧化)によって、吸引側蒸発器18および流出側蒸発器21の冷媒蒸発圧力が上昇してしまうことを回避できる。
その結果、吸引側蒸発器18および流出側蒸発器21の冷媒蒸発温度の上昇を回避できるので、電源供給が途絶えた際の冷却対象空間の温度上昇を抑制することができる。
特に、本実施形態のように、エジェクタ式冷凍サイクルを冷凍装置に適用した場合は、空調装置等に適用する場合に対して、通常運転時における吸引側蒸発器18および流出側蒸発器21の冷媒蒸発圧力が低くなるので、前述の図8に示すように、均圧化による吸引側蒸発器18および流出側蒸発器21の冷媒蒸発温度の上昇量も大きくなる。従って、より一層、電源供給が途絶えた際の冷却対象空間の温度上昇抑制効果を得ることができる。
(第2実施形態)
第1実施形態では、放熱器13の下流側であって、分岐部Zの上流側に絞り機構15および開閉弁16を配置しているが、本実施形態では、図5に示すように、絞り機構15および開閉弁16を廃止して、分岐通路19aのうち固定絞り20の下流側であって、吸引側蒸発器18の上流側に開閉弁30を配置している。
第1実施形態では、放熱器13の下流側であって、分岐部Zの上流側に絞り機構15および開閉弁16を配置しているが、本実施形態では、図5に示すように、絞り機構15および開閉弁16を廃止して、分岐通路19aのうち固定絞り20の下流側であって、吸引側蒸発器18の上流側に開閉弁30を配置している。
この開閉弁30の基本的構成は、第1実施形態の開閉弁16と同様であり、非通電時に閉弁するノーマルクローズ型の電磁弁である。また、車両用冷凍装置の作動時には、制御信号25から出力される制御電圧によって、第1実施形態の開閉弁16と同様に、圧縮機11の断続作動に連動して開閉制御される。
さらに、本実施形態の制御装置25は、蓄電池、コンデンサ等によって構成される蓄電手段を有している。この蓄電手段は、通常運転時に制御装置25に供給される電源によって充電され、制御装置25への電源供給が途絶えた場合に放電して、制御装置25および各種の電気式のアクチュエータ12、16、17g、22aへ電源供給できるようになっている。
つまり、本実施形態では、制御装置25への電源供給が途絶えても、蓄電手段に蓄えられた電力によって、制御装置25が各アクチュエータ12、16、17g、22aの作動を制御できるようになっている。具体的には、制御装置25への電源供給が途絶えると、制御手段25は、蓄電手段に蓄えられた電力によって、通路面積調整機構17eがノズル部17aの冷媒通路を全閉状態にするように制御信号を出力する。
従って、本実施形態では、開閉弁30が、分岐部Zから吸引側蒸発器18入口側に至る第1冷媒流路に配置された吸引側開閉機構を構成し、通路面積調整機構17eが、分岐部Zからノズル部17a噴射口に至る第2冷媒流路に配置された流出側開閉機構を構成する。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
次に、上述の構成において本実施形態の作動について説明する。まず、圧縮機11の作動状態および断続作動状態における車両用冷凍装置の基本的作動は第1実施形態と同様である。なお、本実施形態の圧縮機11の断続作動状態では、圧縮機11の断続作動に連動して、開閉弁30および通路面積調整機構17eが制御装置25によって制御される。
具体的には、第1実施形態と同様に、図4に示すタイムチャートの如く制御される。もちろん、図4における開閉弁は、本実施形態では開閉弁30となる。
図4に示すように、圧縮機11の停止に連動して、開閉弁30を閉弁状態にすることにより、吸引側冷媒流路Cのうち、圧縮機11→分岐部Z→分岐通路19b→吸引側蒸発器18入口側の順の冷媒流路が閉じられる。これにより、開閉弁30上流側の冷媒が吸引側蒸発器18へ流入することを阻止できる。
さらに、ノズル部17aの冷媒通路を全閉状態にすることにより、流出側冷媒流路Bおよび吸引側冷媒流路Cのうち圧縮機11→分岐部Z→冷媒通路19a→エジェクタ17のノズル部17a→エジェクタ17の冷媒吸引口17b→吸引側蒸発器18出口側という順の冷媒流路が閉じられる。これにより、ノズル部17a上流側の冷媒がノズル部17aを通過して、流出側蒸発器21および吸引側蒸発器18へ流入することを阻止できる。
従って、第1実施形態と同様に、圧縮機11停止時のノズル部17aおよび固定絞り20における冷媒流動音の発生を防止し、次回の圧縮機起動時における圧縮機11への液相冷媒戻りを防止できる。また、サイクルの高圧側と低圧側との均圧化を抑制できるので、冷却対象空間23(冷凍庫内)の温度上昇を抑制できる。
さらに、本実施形態の開閉弁30においても、絞り機構20で減圧された後の気液二相状態の冷媒の流れを遮断するようになっているので、開閉弁30による冷媒流路の遮断時においても、ウォータハンマリング現象を回避して、異音の発生を防止することができる。
また、通路面積調整機構17eは、前述の如く、ステッピングモータで構成される駆動部17gによってニードル17fを作動させてノズル部17aの冷媒流路を閉じるので、閉弁応答性を任意に調整することができる。これにより、液相冷媒の流れの急遮断によるウォータハンマリング現象を回避して、異音の発生を防止することができる。さらに、第1実施形態と同様の圧力バランスによって、圧縮機11の起動動力を低減できる。
次に、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの通常作動状態において、サイクルを構成する電気式のアクチュエータ12、16、17g、22aへの電源供給が途絶えた場合の作動について説明する。各アクチュエータ12、16、17g、22aへの電源供給が途絶えると、第1実施形態と同様に、圧縮機11は作動を停止し、送風ファン22は作動を停止し、ノーマルクローズ型の電磁弁である開閉弁30が閉弁状態となる。
さらに、本実施形態では、制御装置25への電源供給が途絶えた場合に、制御装置25の蓄電手段が制御装置25および通路面積調整機構17eに電源を供給する。そして、制御装置25は、通路面積調整機構17eがノズル部17aの冷媒通路を全閉状態にするように制御信号を出力する。
上記の如く、開閉弁30が閉弁状態となると、吸引側冷媒流路Cのうち、圧縮機11→分岐部Z→分岐通路19b→吸引側蒸発器18入口側の順の冷媒流路が閉じられる。さらに、ノズル部17aの冷媒通路面積が全閉状態になると、流出側冷媒流路Bおよび吸引側冷媒流路Cのうち圧縮機11→分岐部Z→冷媒通路19a→エジェクタ17のノズル部17a→エジェクタ17の冷媒吸引口17b→吸引側蒸発器18出口側という順の冷媒流路が閉じられる。
従って、エジェクタ式冷凍サイクルの運転中に電源供給が途絶えても、サイクルの高圧側から低圧側への冷媒の流れ込み(均圧化)によって、吸引側蒸発器18および流出側蒸発器21の冷媒蒸発圧力が上昇してしまうことを回避できる。これにより、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第3実施形態)
第1、2実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルでは、冷媒として通常のフロン系冷媒を採用しているが、本実施形態では、冷媒として二酸化炭素を採用し、高圧側圧力が冷媒の臨界圧力以上となる超臨界サイクルを構成した例について説明する。
第1、2実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルでは、冷媒として通常のフロン系冷媒を採用しているが、本実施形態では、冷媒として二酸化炭素を採用し、高圧側圧力が冷媒の臨界圧力以上となる超臨界サイクルを構成した例について説明する。
本実施形態では、図6に示すように、第1実施形態のサイクル構成に対して、レシーバ14、絞り機構15、開閉弁16および流出側蒸発器21を廃止して、放熱器13出口側と分岐部Z入口側との間に電気式の可変絞り機構31を配置し、エジェクタ17流出側と圧縮機11吸入側との間にアキュムレータ32を配置している。
可変絞り機構31は、冷媒通路面積を変更可能に構成された弁機構と制御装置25から出力される制御信号によって回転駆動するステッピングモータとを有し、ステッピングモータが回転すると、弁機構の弁体が変位して冷媒通路面積を連続的に調整することができる流量調整弁である。
アキュムレータ32は、冷媒の気液を分離して液相冷媒を溜める気液分離器であり、アキュムレータ32の気相冷媒出口には圧縮機11の吸入側が接続される。さらに、本実施形態では、放熱器13下流側冷媒の圧力を検出する図示しない圧力センサ、および、放熱器13下流側冷媒の温度を検出する図示しない温度センサが設けられており、それぞれの検出信号が制御装置25に入力される。
また、本実施形態の制御装置25も第2実施形態と同様の蓄電手段を有している。そして、制御装置25への電源供給が途絶えると、制御手段25は、蓄電手段に蓄えられた電力によって、可変絞り機構31が冷媒通路を全閉状態にするように制御信号を出力する。
従って、本実施形態では、可変絞り機構31が、放熱器13出口側から分岐部Z入口側に至る冷媒流路に配置されて、非通電時に、図2に示す、吸引側冷媒流路(矢印C)を閉じる流路開閉機構を構成する。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
次に、上述の構成において本実施形態の作動について説明する。まず、圧縮機11の作動状態および断続作動状態における車両用冷凍装置の基本的作動は第1実施形態と同様である。
圧縮機11の作動状態において、特に、本実施形態の制御装置25は、上記の圧力センサの検出値である放熱器13下流側冷媒圧力が上記の温度センサの検出値に基づいて決定される目標圧力となるように、可変絞り機構31の絞り開度(冷媒通路面積)を調整するようになっている。
また、圧縮機11は、その吸入冷媒を臨界圧力以上まで圧縮して吐出する。圧縮機11から吐出された冷媒は、放熱器13において超臨界状態のまま放熱するので、放熱器13にて凝縮することはない。放熱器13にて放熱した冷媒は、可変絞り機構31において中間圧に減圧されて、分岐点Zにおいて、冷媒配管19aを介してエジェクタ17のノズル部17aに向かう冷媒流れと、分岐配管19bに向かう冷媒流れとに分岐される。
冷媒配管19aに流入した冷媒は、第1実施形態と同様に、冷媒噴射口17hから冷媒が高速度となって噴射され、混合部17cにおいて冷媒吸引口17bから吸引された冷媒と混合して、ディフューザ部17dから流出して、アキュムレータ32へ流入する。アキュムレータ32で分離された気相冷媒は再び圧縮機に吸入される。
分岐配管19bに流入した冷媒も、第1実施形態と同様に、固定絞り20で減圧されて低圧冷媒となり、吸引側蒸発器18において送風ファン22の送風空気(矢印A)から吸熱して蒸発する。吸引側蒸発器18で蒸発した気相冷媒は冷媒吸引口17bからエジェクタ17内部へ吸引される。
以上の如く、圧縮機11の作動状態では、吸引側蒸発器18で冷却された冷風を冷却対象空間23(冷凍庫内)に吹き出すことができる。また、ディフューザ部17dでの昇圧作用により圧縮機11の吸入圧を上昇して、圧縮機11の駆動動力を低減させることもできる。
次に、圧縮機11の断続作動状態では、圧縮機11の断続作動に連動して、可変絞り機構31および通路面積調整機構17eが制御装置25によって制御される。具体的には、第1実施形態と同様に、図4に示すタイムチャートの如く制御される。もちろん、図4における開閉弁は、本実施形態では可変絞り機構31となる。従って、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施形態では、可変絞り機構31の上流側に第1実施形態の絞り機構15に相当する減圧手段が配置されていないが、可変絞り機構31へ流入する冷媒は超臨界状態になっているので、ウォータハンマリング減少による異音は発生しない。
次に、本実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルの通常作動状態において、サイクルを構成する電気式のアクチュエータ12、31、17g、22aへの電源供給が途絶えた場合の作動について説明する。各アクチュエータ12、31、17g、22aへの電源供給が途絶えると、圧縮機11、送風ファン12、エジェクタ17の通路面積調整機構17eは、第1実施形態と同様の状態となる。
さらに、本実施形態では、制御装置25への電源供給が途絶えた場合に、制御装置25の蓄電手段が制御装置25および可変絞り機構31に電源供給する。そして、制御装置25は、可変絞り機構31が冷媒通路を全閉状態にするように制御信号を出力する。
上記の如く、可変絞り機構31が全閉状態となると、吸引側冷媒流路Cが閉じられる。従って、エジェクタ式冷凍サイクルの運転中に電源供給が途絶えても、サイクルの高圧側から低圧側への冷媒の流れ込み(均圧化)によって、吸引側蒸発器18の冷媒蒸発圧力が上昇してしまうことを回避できる。これにより、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、以下のように種々変形可能である。
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、以下のように種々変形可能である。
(1)上述の第1実施形態では、ウォータハンマリング現象による異音の発生を防止するために、流路開閉手段を構成する開閉弁16の上流側に減圧手段である絞り機構15を配置しているが、第3実施形態の如く、ウォータハンマリング現象が発生しないサイクルでは、絞り機構15を廃止してもよい。もちろん、異音の発生が問題とならないサイクルにおいても、絞り機構15を廃止してもよい。
さらに、第2実施形態においても、例えば、図7に示すように、第2実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、固定絞り20を第1固定絞り20aと第2固定絞り20bとによって構成し、第1固定絞り20aと第2固定絞り20bとの間に、開閉弁30を配置してもよい。さらに、第2固定絞り20bのみを設けてもよい。
(2)上述の第2実施形態では、吸引側開閉機構をノーマルクローズ型の電磁弁30で構成しているが、第3実施形態の可変絞り機構31と同様の電気式の可変絞り機構で構成してもよい。さらに、制御装置25への電源供給が途絶えた場合に、蓄電手段に蓄えられた電力によって、この可変絞り機構に対して冷媒通路が全閉状態となるように制御信号を出力すればよい。
(3)上述の実施形態では、分岐部Zの詳細については明示していないが、分岐部Zは具体的に、三方継手によって容易に構成できる。さらに、例えば、第1実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、三方継手の冷媒入口部に開閉弁16を一体に構成してもよい。
(4)上述の実施形態では、吸引側蒸発器18および流出側蒸発器21をろう付け手段によって一体化しているが、溶接、圧接、はんだ付け等の手段で接合してもよい。さらに、例えば、第1実施形態のエジェクタ式冷凍サイクルにおいて、吸引側蒸発器18、流出側蒸発器21、絞り機構15、開閉弁16およびエジェクタ17を一体化(ユニット化)してもよい。
具体的には、エジェクタ17を吸引側蒸発器18のヘッダタンク内部に収容し、キャピラリチューブで構成された絞り機構15を吸引側蒸発器18および流出側蒸発器21のヘッダタンク外壁面に沿って接合し、開閉弁16を吸引側蒸発器18および流出側蒸発器21の側面に接合する構成にすればよい。
これにより、エジェクタ式冷凍サイクルの構成部品一体化によるサイクルの小型化効果、および、部品点数削減によるコストダウン効果を得ることができる。
(5)上述の実施形態では、吸引側蒸発器18および流出側蒸発器21を一体に構成して、双方の蒸発器18、21によって同一の冷却対象空間を冷却する例を説明したが、吸引側蒸発器18および流出側蒸発器21を別体に構成して、双方の蒸発器18、21によって異なる冷却対象空間を冷却するようにしてもよい。例えば、流出側蒸発器21を車室内冷蔵庫用に用いて、吸引側蒸発器18を車室内冷凍庫用に用いてもよい。
(6)上述の各実施形態では、冷却対象空間23の温度(庫内温度)を温度センサ24で検出しているが、この庫内温度の代わりに、蒸発器表面温度等のように庫内温度と相関のある温度を検出してもよい。
(7)上述の各実施形態では、車両用の冷凍サイクルについて説明したが、車両用に限らず、定置用等の冷凍サイクルに対しても本発明を同様に適用できることはもちろんである。
(8)上述の各実施形態では、冷媒としてフロン系冷媒および二酸化炭素を採用した例を説明したが、もちろんHC系冷媒等を採用してもよい。
(9)上述の第1、2実施形態および図7に示す実施形態において、レシーバ14を廃止して、エジェクタ17流出側と圧縮機11吸入側との間に第3実施形態と同様のアキュムレータを設けてもよい。
11…圧縮機、13…放熱器、16、30…開閉弁、17…エジェクタ、
17a…ノズル部、17b…冷媒吸引口、17e…通路面積調整機構、
17h…冷媒噴射口、18…吸引側蒸発器、21…流出側蒸発器、25…制御装置、
31…可変絞り機構、B…流出側冷媒流路、C…吸引側冷媒流路、Z…分岐部。
17a…ノズル部、17b…冷媒吸引口、17e…通路面積調整機構、
17h…冷媒噴射口、18…吸引側蒸発器、21…流出側蒸発器、25…制御装置、
31…可変絞り機構、B…流出側冷媒流路、C…吸引側冷媒流路、Z…分岐部。
Claims (9)
- 冷媒を圧縮して吐出する圧縮機(11)と、
前記圧縮機(11)から吐出された高温高圧冷媒を放熱させる放熱器(13)と、
前記放熱器(13)出口側冷媒の流れを分岐する分岐部(Z)と、
前記分岐部(Z)で分岐された一方の冷媒を減圧膨張させるノズル部(17a)から噴射する高速度の冷媒流によって、冷媒を冷媒吸引口(17b)から吸引するエジェクタ(17)と、
前記分岐部(Z)で分岐された他方の冷媒を減圧膨張させる絞り手段(20)と、
前記絞り手段(20)下流側冷媒を蒸発させて、前記冷媒吸引口(17b)上流側に流出する吸引側蒸発器(18)と、
前記圧縮機(11)吐出側から前記吸引側蒸発器(18)へ至る吸引側冷媒流路(C)を開閉する電気式の流路開閉機構(16、17e、30、31)とを備え、
前記流路開閉機構(16、17e、30、31)は、非通電時に前記吸引側冷媒流路(C)を閉じるようになっていることを特徴とするエジェクタ式冷凍サイクル。 - 前記エジェクタ(17)流出冷媒を蒸発させる流出側蒸発器(21)を備え、
前記流路開閉機構(16、17e、31)は、前記圧縮機(11)吐出側から前記流出側蒸発器(21)へ至る流出側冷媒流路(B)を開閉する機能を有し、
さらに、前記流路開閉機構(16、17e、31)は、非通電時に前記流出側冷媒流路(B)を閉じるようになっていることを特徴とする請求項1に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。 - 前記流路開閉機構(16、31)は、前記放熱器(13)出口側から前記分岐部(Z)入口側に至る冷媒流路に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
- 前記流路開閉機構は、非通電時に閉弁するノーマルクローズ型の電磁弁(16)であることを特徴とする請求項3に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
- 前記流路開閉機構(31)の作動を制御する制御装置(25)を備え、
前記制御装置(25)は、電力を蓄電する蓄電手段を有し、
さらに、前記制御装置(25)は、電源供給が途絶えたとき、前記蓄電手段に蓄電された電力によって、前記冷媒流路を閉じるように前記流路開閉機構(31)を作動させることを特徴とする請求項3に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。 - 前記流路開閉機構(17e、30)は、前記分岐部(Z)から前記吸引側蒸発器(18)入口側に至る第1冷媒流路に配置された吸引側開閉機構(30)と、前記分岐部(Z)から前記ノズル部(17a)の冷媒噴射口(17h)に至る第2冷媒流路に配置された流出側開閉機構(17e)とを有していることを特徴とする請求項1または2に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
- 前記流出側開閉機構の作動を制御する制御装置(25)を備え、
前記制御装置(25)は、電力を蓄電する蓄電手段を有し、
前記流出側開閉機構は、前記制御装置(25)からの制御信号によって前記ノズル部(17a)の冷媒通路面積を変更する通路面積調整機構(17e)にて構成されており、
さらに、前記制御装置(25)は、電源供給が途絶えたとき、前記蓄電手段に蓄電された電力によって、前記第1冷媒通路を閉じるように前記通路面積調整機構(17e)を作動させることを特徴とする請求項6に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。 - 前記制御装置(25)は、前記吸引側開閉機構の作動を制御するようになっており、
さらに、前記制御装置(25)は、電源供給が途絶えたとき、前記蓄電手段に蓄電された電力によって、前記第2冷媒通路を閉じるように前記吸引側開閉機構を作動させることを特徴とする請求項7に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。 - 前記吸引側開閉機構は、非通電時に閉弁するノーマルクローズ型の電磁弁(30)であることを特徴とする請求項6または7に記載のエジェクタ式冷凍サイクル。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012059857A (ja) * | 2010-09-08 | 2012-03-22 | Mitsubishi Electric Corp | 電力半導体装置 |
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- 2006-06-27 JP JP2006176498A patent/JP2008008505A/ja active Pending
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