JP2008008310A - 一方向バルブ及びドアチェック装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パーシャル状態では、バルブが開状態とならない一方向バルブを提供することを課題とする。
【解決手段】液体が流れる管路と、管路を塞ぐように設けられ、管路の断面形状より小さな穴7aが形成された絞り体(絞り部)7と、管路内であって、絞り体7より下流側に設けられ、絞り体7の穴7aに嵌合することにより閉状態となる弁体21と、弁体21が第1位置にあるときには第1付勢力で、弁体21が第1位置より下流側の第2位置から下流にあるときには第1付勢力より小さな第2付勢力で弁体21を絞り体7の穴7aに嵌合する方向に付勢する弁体付勢機構と、を有する一方向バルブにおいて、弁体21が第2位置に移動するまで、絞り体7の穴7aと弁体21との嵌合が解除されないように、絞り体7を弁体21に追従させる絞り体追従機構を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、一方向バルブ及びドアチェック装置に関する。
下記特許文献1には、閉位置では、弁体を第1付勢力で付勢し、前記弁体が開方向に移動すると、弁体を前記第1付勢力より小さな第2付勢力で付勢する一方向バルブが記載されている。
このような一方向バルブは、取り付けられた部材が、一旦動き出すと軽い操作力で動くダンパ装置に用いられている。
特開2004−69064号公報(段落番号0046、図13)
特許文献1に記載された一方向バルブでは、弁体により液体の流れが遮断されると、液体の圧力が上昇する。この時、圧力の上昇速度が速いと、弁体が開方向に移動する速度も速くなり、弁体が穴から十分離れた位置(弁体に対してプランジャーが外れる位置)まで移動し、第2付勢力で付勢される。この場合、図13に示すグラフにおいてAに示す特性が得られる。図において、縦軸が圧力、横軸が流量である。
しかし、液体の圧力の上昇が遅いと、弁体が開方向に移動する速度も遅くなり、弁体に対してプランジャーが外れる位置まで移動せず、図13に示すグラフにおいてBに示す特性となる。この場合、弁体は、穴から離れた位置にあるが、第1付勢力と第2付勢力との中間の大きさの付勢力で付勢される。このような付勢力で付勢される状態をパーシャル状態という。従って、この一方向バルブをダンパに用いると、取り付けられた部材が、動き出しても、重い操作力でないと動かないダンパとなる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その課題は、パーシャル状態では、バルブが開状態とならない一方向バルブを提供することにある。又、ドアが動き出すと、操作力が軽くなるドアチェック装置を提供することにある。
請求項1に係る発明は、液体が流れる管路と、該管路内に設けられる弁体と、前記管路内であって、前記弁体より上流側に設けられ、前記弁体が嵌合することによって閉状態となる穴が形成された絞り体と、前記弁体が第1位置にあるときには第1付勢力で、前記弁体が前記第1位置より下流側の第2位置から下流にあるときには前記第1付勢力より小さな第2付勢力で前記弁体を前記絞り体の穴に嵌合する方向に付勢する弁体付勢機構と、を有する一方向バルブにおいて、前記弁体が前記第2位置に移動するまで、前記絞り体の穴と前記弁体との嵌合が解除されないように、前記絞り体を前記弁体に追従させる絞り体追従機構を設けたことを特徴とする一方向バルブである。
通常、弁体は第1位置にあり、弁体付勢機構の第1付勢力で、弁体は絞り体の穴に嵌合し、一方向バルブは閉状態となっている。
上流から液体が供給され、絞り体より上流側の液体の圧力が上昇すると、弁体が下流に向かって移動する。この時、絞り体追従機構により、絞り体も弁体に伴って下流に向かって移動し、一方向バルブは閉状態のままである。
そして、弁体が第2位置まで移動すると、絞り体の追従は停止する。更に、弁体への付勢力は第1付勢力より小さな第2付勢力となる。このため、弁体は絞り体の穴より離れ、一方向バルブは開状態となる。
請求項2に係る発明は、前記絞り体は、前記管路内で、前記管路に沿って移動可能に設けられ、前記絞り体追従機構は、前記絞り体と、前記弁体が前記第1位置に位置する時に、前記絞り体のそれ以上の上流への移動を禁止する第1ストッパと、前記弁体が前記第2位置に位置する時に、前記絞り体のそれ以上の下流への移動を禁止する第2ストッパと、前記絞り体を前記第1ストッパに当接する方向に付勢し、前記第1付勢力より小さく、前記第2付勢力より大きな付勢力に設定された絞り体付勢手段と、からなることを特徴とする請求項1記載の一方向バルブである。
通常、絞り体追従機構の絞り体付勢手段により、絞り体は第1ストッパに当接している。この時、弁体は第1位置にあり、弁体付勢機構により、第1付勢力で絞り体の穴に嵌合し、一方向バルブは閉状態となっている。
上流から液体が供給され、絞り体より上流側の液体の圧力が上昇すると、弁体が下流に向かって移動する。この時、絞り体も弁体に追従して下流に向かって移動し、一方向バルブは閉状態のままである。
そして、弁体が第2位置まで移動すると、絞り体は第2ストッパに当接し、それ以上の下流への移動が禁止され、絞り体の追従は停止する。弁体への付勢力は第1付勢力より小さな第2付勢力となる。そして、弁体は絞り体の穴より離れ、一方向バルブは開状態となる。
一方向バルブが開状態となると、液体の圧力が下がる。すると、第1付勢力より小さく第2付勢力より大きな付勢力に設定された絞り体付勢手段により付勢された絞り体が第1ストッパに当接するまで移動する。
更に、液体の圧力が下がると、第2付勢力で付勢された弁体が絞り体の穴に嵌合するまで移動し、一方向バルブの閉状態となる。
請求項3に係る発明は、前記弁体の前記絞り体の穴と嵌合する部分の形状は、前記絞り体の穴側が頂点である錐状であることを特徴とする請求項1又は2記載の一方向バルブである。
請求項4に係る発明は、第1液体吐出口、第2液体吐出口を有し、ドアの開閉方向に応じて、液体を前記第1液体吐出口または第2液体吐出口から吐出するポンプと、一端部が前記ポンプの第1液体吐出口に、他端部が前記ポンプの前記第2液体吐出口にそれぞれに接続された第1管路、第2管路と、該第1管路内に設けられる弁体、前記第1管路内であって、前記弁体より上流側に設けられ、前記弁体が嵌合することによって閉状態となる穴が形成された絞り体、前記弁体が第1位置にあるときには第1付勢力で、前記弁体が前記第1位置より下流側の第2位置から下流にあるときには前記第1付勢力より小さな第2付勢力で前記弁体を前記絞り体の穴に嵌合する方向に付勢する弁体付勢機構を有する第1一方向バルブであって、前記弁体が前記第2位置に移動するまで、前記絞り体の穴と前記弁体との嵌合が解除されないように、前記絞り体を前記弁体に追従させる絞り体追従機構を設けた第1一方向バルブと、前記第2管路内に設けられる弁体、前記第2管路内であって、前記弁体より上流側に設けられ、前記弁体が嵌合することによって閉状態となる穴が形成された絞り体、前記弁体が第1位置にあるときには第1付勢力で、前記弁体が前記第1位置より下流側の第2位置から下流にあるときには前記第1付勢力より小さな第2付勢力で前記弁体を前記絞り体の穴に嵌合する方向に付勢する弁体付勢機構を有する第2一方向バルブであって、前記弁体が前記第2位置に移動するまで、前記絞り体の穴と前記弁体との嵌合が解除されないように、前記絞り体を前記弁体に追従させる絞り体追従機構を設けた第2一方向バルブと、からなることを特徴とするドアチェック装置である。
第1一方向バルブ、第2一方向バルブにおいて、通常、弁体は第1位置にあり、弁体付勢機構により第1付勢力で、絞り体の穴に嵌合し、第1一方向バルブ、第2一方向バルブは閉状態となっている。
ドアが開閉すると、ドアの開閉方向により、ポンプの第1液体吐出口、第2液体吐出口のうちのどちらか一方の吐出口から液体が吐出される。
ポンプの第1液体吐出口から液体が吐出された場合は、第1一方向バルブにおいては、絞り体より上流側の液体の圧力が上昇する。絞り体より上流側の液体の圧力が上昇すると、弁体が下流に向かって移動する。この時、絞り体追従機構により、絞り体も弁体に伴って下流に向かって移動し、第1一方向バルブは閉状態のままである。そして、弁体が第2位置まで移動すると、絞り体の追従は停止する。更に、弁体への付勢力は第1付勢力より小さな第2付勢力となる。このため、弁体は絞り体の穴より離れ、第1一方向バルブは開状態となる。又、第2一方向バルブにおいては、絞り体より下流の液体の圧力が上昇し、弁体は絞り体の穴を塞ぐ方向に押される。
逆に、ポンプの第2液体吐出口から液体が吐出された場合は、第2一方向バルブにおいては、絞り体より上流側の液体の圧力が上昇する。絞り体より上流側の液体の圧力が上昇すると、弁体が下流に向かって移動する。この時、絞り体追従機構により、絞り体も弁体に伴って下流に向かって移動し、第2一方向バルブは閉状態のままである。そして、弁体が第2位置まで移動すると、絞り体の追従は停止する。更に、弁体への付勢力は第1付勢力より小さな第2付勢力となる。このため、弁体は絞り体の穴より離れ、第2一方向バルブは開状態となる。又、第1一方向バルブにおいては、絞り体より下流の液体の圧力が上昇し、弁体は絞り体の穴を塞ぐ方向に押される。
請求項1−請求項4に係る発明によれば、前記弁体が前記第2位置に移動するまで、前記絞り体の穴と前記弁体との嵌合が解除されないように、前記絞り体を前記弁体に追従させる絞り体追従機構を設けたことにより、パーシャル状態では、一方向バルブが開状態とならない。
請求項3に係る発明によれば、前記弁体の前記絞り体の穴と嵌合する部分の形状は、前記絞り体の穴側が頂点である錐状であることにより、弁体と穴とはスームズかつ確実に嵌合するので、液体圧力がゆっくり低下した時でも、弁体は穴を確実に閉じる。
最初に、図1−5を用いて本発明の一方向バルブの原理を説明する。図1−図4は一方向バルブの原理を説明する図で、図1、図2は閉状態、図3、図4は開状態を示す図である。図5は図1の一方向バルブの主要部分の分解斜視図である。
図1に示すように、ハウジング1には、液体導入口3と液体吐出口5とが形成され、ハウジング1の内部に液体導入口3から液体吐出口5まで液体(例えば、シリコーンオイル)が流れる管路が形成されている。
ハウジング1内には、液体導入口3に接続される断面形状が円形の大径部9と、大径部9の下流側に位置し、大径部9に接続された断面形状が円形の中径部11と、中径部11に接続された断面形状が円形の小径部13とが形成されている。又、液体吐出口5は中径部11に接続されている。
大径部9内には、一方の面が開放面となった有底円筒状の絞り体7が、開放面が液体導入口3側となるように配置されている。この絞り体7の底面には、穴7aが形成されている。
大径部9の液体導入口3側には、第1ストッパとして機能する段部9aが形成され、大径部9の中径部11側には、第2ストッパとして機能する段部9bが形成されている。
中径部11には、絞り体7の底面を押圧する絞り体付勢手段としてのスプリング17が設けられている。そして、スプリング17により、絞り体7は、その開放面側が、大径部9の第1ストッパとして機能する段部9aに当接する方向に付勢されている。
絞り体7の外周面には、周方向に溝7bが形成され、この溝7bには、環状のシール部材(Oリング)19が設けられている。このシール部材19により、液体導入口3と中径部11との絞り体7の外側のシールがなされている。尚、このシール部材19は省略可能である。
管路内であって、絞り体7より下流側には、大径部9、中径部11、小径部13にわたって、樹脂や鉄でなる略円柱状の弁体21が配置されている。この弁体21は小径部13に嵌合し、その軸方向に移動可能に設けられている。弁体21の一方の側は、絞り体7の穴7aに嵌合可能な錐状の嵌合部21aが形成され、嵌合することにより、穴7aを塞ぐことが可能となっている。
弁体21の周面には、嵌合部21a側から順に、周方向に溝21bと溝21cとが形成されている。溝21bには、環状のシール部材(Oリング)23が設けられている。このシール部材23により、中径部11と小径部13とのシールがなされている。尚、このシール部材23も省略可能である。
小径部13の側方には、弁体21の移動方向と交差する方向に延出する一対の穴25、25が形成されている。これらの穴25、25内には、弁体21の周面に当接可能なプランジャ27、27が設けられている。これらの穴25、25内には、プランジャ27、27を弁体21の周面方向に付勢するスプリング29、29が設けられている。
弁体21の溝21cには、弁体21の移動方向に対して交差し、プランジャ27、27を介してスプリング(コイルスプリング)29、29の付勢力が作用すると、穴7aに嵌合する方向の分力が発生する面21dが形成されている。
更に、小径部13には、弁体21の他方の側(弁体21の一方の側である嵌合部21aと反対側)を押して、嵌合部21aが絞り体7の穴7aに嵌合する方向に弁体21を付勢するスプリング26が設けられている。
そして、弁体21の溝21cの面21dと、プランジャ27、27と、スプリング29、29と、スプリング26とで弁体付勢機構が構成されている。弁体21が図1に示す位置(第1位置:弁体21の溝21cにプランジャ27が嵌合している位置)にある場合、弁体21には、嵌合部21aが絞り体7の穴7aに嵌合する方向に弁体21を付勢する二つの付勢力(第1付勢力)が作用している。一つは、弁体21の他方の側(嵌合部21aと反対側)を押して、弁体21の嵌合部21aが絞り体7の穴7aに嵌合する方向に弁体21を付勢するスプリング26の付勢力である。他の一つは、スプリング29、29の付勢力の分力であって、スプリング29、29がプランジャ27、27を介して弁体21の溝21cの面21dを押すことにより、弁体21に対して嵌合部21aを穴7aに嵌合させる方向に押す付勢力である。
又、弁体21が、図2に示す位置(第2位置:弁体21の溝21cからプランジャ27が離脱した位置)から図3、図4に示す位置(第2位置から更に下流の位置)にある場合、弁体21の嵌合部21aが絞り体7の穴7aに嵌合する方向に弁体21を付勢する付勢力(第2付勢力)は一つ、即ち、スプリング26による付勢力のみとなる。よって、第2付勢力は第1付勢力より小さいこととなる。
即ち、弁体付勢機構は、弁体21が第1位置にあるときには第1付勢力で、弁体21が第2位置から下流にあるときには第1付勢力より小さな第2付勢力で弁体21を絞り体7の穴7aに嵌合する方向に付勢することとなる。
又、絞り体7、スプリング17、段部9a、段部9bで、絞り体追従機構が構成されている。そして、スプリング17の付勢力は、第1付勢力より小さく、第2付勢力より大きな付勢力に設定されている。
次に、上記構成の作動を説明する。
図1に示すように、通常、絞り体追従機構のスプリング(絞り体付勢手段)17により、絞り体7は段部(第1ストッパ)9aに当接している。この時、弁体21は第1位置にあり、弁体付勢機構により第1付勢力で、絞り体7の穴7aに嵌合し、一方向バルブは閉状態となっている。
液体導入口3に液体が供給され、液体導入口3側の液体の圧力が上昇すると、図2に示すように、弁体21が下流に向かって移動する。この時、絞り体7も弁体21に追従して下流に向かって移動し、一方向バルブは閉状態のままである。
そして、弁体21が第2位置(弁体21の溝21cからプランジャ27が離脱した位置)まで移動すると、絞り体7は段部9b(第2ストッパ)に当接し、それ以上の下流への移動が禁止され、絞り体7の追従は停止する。弁体21への付勢力は第1付勢力より小さな第2付勢力となる。そして、図3に示すように、弁体21は絞り体7の穴7aより離れ、一方向バルブは開状態となる。
一方向バルブが開状態となると、液体の圧力が下がる。すると、図4に示すように、第1付勢力より小さく第2付勢力より大きな付勢力に設定されたスプリング(絞り体付勢手段)17により付勢された絞り体7が段部(第1ストッパ)9aに当接するまで移動する。
更に、液体の圧力が下がると、第2付勢力で付勢された弁体21が絞り体7の穴7aに嵌合するまで移動し、図1に示す一方向バルブの閉状態となる。
このような構成によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)弁体21が、弁体21の溝21cからプランジャ27が離脱した位置(第2位置)に移動するまで、絞り体7の穴7aと弁体21との嵌合が解除されないように、絞り体7を弁体21に追従させる絞り体追従機構を設けたことにより、パーシャル状態では、一方向バルブが開状態とならない。
(2)弁体21の絞り体7の穴7aと嵌合する部分の形状は、絞り体7の穴7a側が頂点である錐状であることにより、弁体21と絞り体7の穴7aとはスームズかつ確実に嵌合する。
次に、図6−図12を用いて、このような構成のポンプをドアチェック装置に用いた例を説明する。
図6に示すように、ドア300は、アッパヒンジ301とロアヒンジ303を用いて、ボデー305に回転可能に取り付けられている。そして、ドアチェック装置351が、アッパヒンジ301側に設けられる。
図7に示すように、アッパヒンジ301は、基端部側がボデー305側に取り付けられるヒンジフィメール311と、基端部側がドア300側に取り付けられるヒンジメール313と、ヒンジフィメール311の先端部側に設けられたヒンジピン穴311aに嵌合固着され、ヒンジメール313の先端部側に設けられたヒンジピン穴313aに遊嵌されて、ヒンジメール313に対して相対的にヒンジフィメール311と一体となって回転するヒンジピン315とからなっている。そして、ドア300側でヒンジメール313の下部にドアチェック装置351が取り付けられ、このドアチェック装置351のシャフト69はヒンジピン315と結合され、ヒンジピン315とシャフト69とが一体に回転するようになっている。
図8は、ドアチェック装置の分解斜視図である。図9−図12はドアチェック装置を説明する図で、図9は上面図、図10は図9の切断線A−Aでの断面図、図11は下面図、図12は図9の切断線B−Bでの断面図である。
これらの図に示すように、ドアチェック装置351は、ポンプ51と、一対の一方向バルブとからなっている。
ケーシング63には、上面が開放面となった断面形状が略扇状の穴63aが設けられている。穴63a内には、穴63aを第1室64、第2室66に分けるフラップ67が設けられている。このフラップ67はシャフト69と一体的に形成されている。そして、シャフト69の一方の端部側は、穴63aの底面63bに形成された穴63cに嵌合し、シャフト69の他方の端部は、ケーシングキャップ65に形成された穴65cに嵌合し、シャフト69は回転可能に支持されている。また、穴63a内にはシリコーンオイル等の液体が充填されている。穴63aに隣接して、同一構造の一方向バルブである第1バルブ201、第2バルブ201’が設けられる穴63d、63eが形成されている。
ポンプ51の第1室64には2つの液体吐出口、即ち、ケーシングキャップ65側の第1液体吐出口64aと穴63aの底面側の第1’液体吐出口64bが形成されている。ポンプ51の第2室66にも2つの液体吐出口、即ち、ケーシングキャップ65側の第2液体吐出口66aと穴63aの底面側の第2’液体吐出口66bが形成されている。
ケーシングキャップ65内には、第1室64の第1液体吐出口64aと第1バルブ201の液体導入口3とを接続する管路65aと、第2室66の第2液体吐出口66aと第2バルブ201’の液体導入口3’とを接続する管路65bとが形成されている。
穴63aの底面側のケーシング63内には、第2室66の第2’液体吐出口66bと第1バルブ201の液体吐出口5とを接続する管路63fと、第1室64の第1’液体吐出口64bと第2バルブ201’の液体吐出口5’とを接続する管路63gとが形成されている。
従って、管路65aと、第1バルブ201を介して管路65aに接続された管路63fとで、一端部がポンプ51の第1液体吐出口64aに、他端部がポンプ51の第2’液体吐出口66bに接続された第1管路が形成され、この第1の管路に第1バルブ201が設けられていることとなる。
又、管路65bと、第2バルブ201’を介して管路65bに接続された管路63gとで、一端部がポンプ51の第2液体吐出口66aに、他端部がポンプ51の第1’液体吐出口64bに接続された第2管路が形成され、この第2管路に第2バルブ201’が設けられていることとなる。
次に、第1バルブ201、第2バルブ201’の構成を説明する。第1バルブ201と第2バルブ201’とは同一構造なので、図12を用いて第1バルブ201で説明を行う。
ケーシングキャップ65には液体導入口3が形成され、ケーシング63の底部には液体吐出口5が形成され、液体導入口3から液体吐出口5まで液体(例えば、シリコーンオイル)が流れる管路が形成されている。
ケーシング63には、ケーシングキャップ65が設けられる面に開口を有し、ケーシングキャップ65に形成された液体導入口3に接続される断面形状が円形の大径部409と、大径部409の下流側に位置し、大径部409に接続された断面形状が円形の中径部411とが形成されている。又、液体吐出口5は中径部411に接続されている。
大径部409内には、一方の面が開放面となった有底円筒状の絞り体407が、開放面が液体導入口3側となるように配置されている。この絞り体407の底面には、穴407aが形成されている。
大径部409の中径部411側には、第2ストッパとして機能する段部409bが形成されている。
中径部411から大径部409にかけて、絞り体407の底面を押圧する絞り体付勢手段としてのスプリング417が設けられている。そして、スプリング417により、絞り体407は、第1ストッパとして機能するケーシングキャップ65に当接する方向に付勢されている。
中径部411の底面には柱状の突部410が形成され、この突部410には、穴413が形成されている。
管路内であって、絞り体407より下流側には、大径部409、中径部411にわたって、樹脂や鉄でなる略円柱状の弁体421が配置されている。この弁体421は突部410の穴413に嵌合し、その軸方向に移動可能に設けられている。弁体421の一方の側は、絞り体407の穴407aに嵌合可能な嵌合部421aが形成され、嵌合することにより、穴407aを塞ぐことが可能となっている。
中径部411の底面には、2つの板ばね429、429の基端部が設けられている。一方、弁体421には、板ばね429、429の先端部側が押接可能なテーパ状の第1面421dと、第2面421eとが、周方向に沿って形成されている。
そして、絞り体407の穴407aから遠い方の面である第2面421eの方が、第1面421dより、穴407aを塞ぐ方向の分力が大きくなるように設定されている。即ち、第1面421d、第2面421eは、穴407aから離れるに従って、穴407aを塞ぐ方向の分力が大きくなるように配置されている。
弁体421の第1面421d、第2面421eと、板ばね429、429とで弁体付勢機構が構成されている。このため、弁体421の第2面421eに板ばね429、429が押接している位置(第1位置)にある時には第1付勢力で、弁体421が下流側に移動し、弁体421の第1面421dに板ばね429、429が押接している位置(第2位置)にある時には、第1付勢力より小さな第2付勢力で弁体421を絞り体407の穴407aに嵌合する方向に付勢することとなる。
又、絞り体407、スプリング417、ケーシングキャップ65、段部409bで、絞り体追従機構が構成されている。そして、スプリング417の付勢力は、第1付勢力より小さく、第2付勢力より大きな付勢力に設定されている。
次に、上記構成の作動を説明する。
通常、図12に示すように、第1バルブ201、第2バルブ201’の板ばね(付勢手段)429、429’の付勢力が弁体421、421’の第2面421e、421e’を押圧し、絞り体407、407’穴部4077a、4077a’を塞ぐ方向の分力が発生し、弁体421、421’は穴部407a、407a’を塞いでいる。また、絞り体407、407’は、スプリング417により付勢され、ケーシングキャップ(第1ストッパ)65に当接している。
ドアが回転すると、ドアの回転方向によりフラップ67が回転し、ポンプ51の第1液体吐出口64a、第1’液体吐出口64bと第2液体吐出口66a、第2’液体吐出口66bとのうちのどちらか一方の液体吐出口から液体が吐出されようとする。
例えば、ドアが開く方向に回転し、ポンプ51の第1液体吐出口64a、第1’液体吐出口64bから液体が吐出されようとした場合は、管路65aを通った液体により、第1バルブ201の弁体421は、液体の圧力により穴407aから離れる方向に押される。また、管路63gを通った液体により、第2バルブ201’の弁体421’は、液体の圧力により穴407a’を塞ぐ方向に押される。
第1バルブ201において、液体の圧力により、板ばね(付勢手段)429の付勢力に抗して、弁体421が穴407aから離れる方向に移動する。この時、絞り体407も弁体421に追従して下流に向かって移動し、第1バルブ201は閉状態のままである。
そして、弁体421が第2位置(弁体421の第1面421dに板ばね429が押接している位置)まで移動すると、絞り体407は段部409b(第2ストッパ)に当接し、それ以上の下流への移動が禁止され、絞り体407の追従は停止する。弁体421への付勢力は第1付勢力より小さな第2付勢力となる。そして、弁体421は絞り体407の穴407aより離れ、第1バルブ201は開状態となる。
第1のバルブ201が開状態となると、液体の圧力が下がる。すると、第1付勢力より小さく第2付勢力より大きな付勢力に設定されたスプリング417により付勢された絞り体407がケーシングキャップ(第1ストッパ)65に当接するまで移動する。
この時、板ばね429は弁体421の第1面421dを押し、穴407aを塞ぐ方向の分力が小さくなる。即ち、ドアの回転操作時は開始後は大きな操作力を必要とするが、ドアの回転が開始されるとドアの回転操作力は軽くなる。そして、第1バルブ201の弁体421を押した液体は、第1バルブ201の液体吐出口5から管路63fを通り、ポンプ51の第2室66へ送られる。
ドアの回転操作を停止すると、液体の圧力が下がり、板ばね(付勢手段)429の付勢力の穴407aを塞ぐ方向の分力により、第1バルブ201の弁体421は速やかに穴407aを塞ぎ、図12に示す閉状態に復帰する。この時、弁体421を穴407aから離れる方向に移動させるには、大きなドアの回転操作力が必要となるので、ドアの回転操作をやめた時の状態が保持されやすくなる。
又、ドアが閉まる方向に回転し、ポンプ51の第2液体吐出口66a、第2’液体吐出口66bから液体が吐出されようとした場合は、管路65bを通った液体により、第2バルブ201’の弁体421’は、液体の圧力により穴407a’から離れる方向に押される。また、管路66bを通った液体により、第1バルブ201の弁体421は、液体の圧力により穴407aを塞ぐ方向に押される。
第2バルブ201’において、液体の圧力により、板ばね(付勢手段)429’の付勢力に抗して、弁体421’が穴407a’から離れる方向に移動する。この時、絞り体407’も弁体421’に追従して下流に向かって移動し、第2バルブ201’は閉状態のままである。
そして、弁体421’が第2位置(弁体421’の第1面421d’に板ばね429’が押接している位置)まで移動すると、絞り体407’は段部409b’(第2ストッパ)に当接し、それ以上の下流への移動が禁止され、絞り体407’の追従は停止する。弁体421’への付勢力は第1付勢力より小さな第2付勢力となる。そして、弁体421’は絞り体407’の穴407a’より離れ、第2バルブ201’は開状態となる。
第2のバルブ201’が開状態となると、液体の圧力が下がる。すると、第1付勢力より小さく第2付勢力より大きな付勢力に設定されたスプリング417’により付勢された絞り体407’がケーシングキャップ(第1ストッパ)65に当接するまで移動する。
この時、板ばね429’は弁体421’の第1面421d’を押し、穴407a’を塞ぐ方向の分力が小さくなる。即ち、ドアの回転操作時は開始時は大きな操作力を必要とするが、ドアの回転が開始されるとドアの回転操作力は軽くなる。そして、第2バルブ201’の弁体421’を押した液体は、第2バルブ201’の液体吐出口5’から管路63gを通り、ポンプ51の第1室64へ送られる。
ドアの回転操作を停止すると、液体の圧力が下がり、板ばね(付勢手段)429’の付勢力の穴407a’を塞ぐ方向の分力により、第2バルブ201’の弁体421’は速やかに穴部407a’を塞ぎ、図12に示す閉状態に復帰する。この時、弁体421’を穴407a’から離れる方向に移動させるには、大きなドアの回転操作力が必要となるので、ドアの回転操作をやめた時の状態が保持されやすくなる。
このような構成によれば、弁体421が、弁体421の第2の面421eから板ばね429が離脱した位置(第2位置)に移動するまで、絞り体407の穴407aと弁体421との嵌合が解除されないように、絞り体407を弁体421に追従させる絞り体追従機構を設けたことにより、パーシャル状態では、一方向バルブが開状態とならない。よって、ドアをゆっくり開閉しても、ドアが一旦動き出せば、ドアの開閉操作力は軽くなる。
形態例の一方向バルブの構成図で、バルブ閉状態を示す図である。 形態例の一方向バルブの構成図で、バルブ閉状態を示す図である。 形態例の一方向バルブの構成図で、バルブ開状態を示す図である。 形態例の一方向バルブの構成図で、バルブ開状態を示す図である。 図1の一方向バルブの主要部分の分解斜視図である。 ドアチェック装置が設けられたドア回りの分解斜視図である。 図6のアッパヒンジ部分の拡大図である。 ドアチェック装置の分解斜視図である。 図8のドアチェック装置の上面図である。 図9の切断線A−Aでの断面図である。 下面図である。 図9の切断線B−Bでの断面図である。 従来の一方向バルブの問題点を説明する図である。
符号の説明
7 絞り体
7a 穴
21 弁体

Claims (4)

  1. 液体が流れる管路と、
    該管路内に設けられる弁体と、
    前記管路内であって、前記弁体より上流側に設けられ、前記弁体が嵌合することによって閉状態となる穴が形成された絞り体と、
    前記弁体が第1位置にあるときには第1付勢力で、前記弁体が前記第1位置より下流側の第2位置から下流にあるときには前記第1付勢力より小さな第2付勢力で前記弁体を前記絞り体の穴に嵌合する方向に付勢する弁体付勢機構と、
    を有する一方向バルブにおいて、
    前記弁体が前記第2位置に移動するまで、前記絞り体の穴と前記弁体との嵌合が解除されないように、前記絞り体を前記弁体に追従させる絞り体追従機構を設けたことを特徴とする一方向バルブ。
  2. 前記絞り体は、前記管路内で、前記管路に沿って移動可能に設けられ、
    前記絞り体追従機構は、
    前記絞り体と、
    前記弁体が前記第1位置に位置する時に、前記絞り体のそれ以上の上流への移動を禁止する第1ストッパと、
    前記弁体が前記第2位置に位置する時に、前記絞り体のそれ以上の下流への移動を禁止する第2ストッパと、
    前記絞り体を前記第1ストッパに当接する方向に付勢し、前記第1付勢力より小さく、前記第2付勢力より大きな付勢力に設定された絞り体付勢手段と、
    からなることを特徴とする請求項1記載の一方向バルブ。
  3. 前記弁体の前記絞り体の穴と嵌合する部分の形状は、前記絞り体の穴側が頂点である錐状であることを特徴とする請求項1又は2記載の一方向バルブ。
  4. 第1液体吐出口、第2液体吐出口を有し、ドアの開閉方向に応じて、液体を前記第1液体吐出口または第2液体吐出口から吐出するポンプと、
    一端部が前記ポンプの第1液体吐出口に、他端部が前記ポンプの前記第2液体吐出口にそれぞれに接続された第1管路、第2管路と、
    該第1管路内に設けられる弁体、前記第1管路内であって、前記弁体より上流側に設けられ、前記弁体が嵌合することによって閉状態となる穴が形成された絞り体、前記弁体が第1位置にあるときには第1付勢力で、前記弁体が前記第1位置より下流側の第2位置から下流にあるときには前記第1付勢力より小さな第2付勢力で前記弁体を前記絞り体の穴に嵌合する方向に付勢する弁体付勢機構を有する第1一方向バルブであって、前記弁体が前記第2位置に移動するまで、前記絞り体の穴と前記弁体との嵌合が解除されないように、前記絞り体を前記弁体に追従させる絞り体追従機構を設けた第1一方向バルブと、
    前記第2管路内に設けられる弁体、前記第2管路内であって、前記弁体より上流側に設けられ、前記弁体が嵌合することによって閉状態となる穴が形成された絞り体、前記弁体が第1位置にあるときには第1付勢力で、前記弁体が前記第1位置より下流側の第2位置から下流にあるときには前記第1付勢力より小さな第2付勢力で前記弁体を前記絞り体の穴に嵌合する方向に付勢する弁体付勢機構を有する第2一方向バルブであって、前記弁体が前記第2位置に移動するまで、前記絞り体の穴と前記弁体との嵌合が解除されないように、前記絞り体を前記弁体に追従させる絞り体追従機構を設けた第2一方向バルブと、
    からなることを特徴とするドアチェック装置。
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