JP2008008209A - シリンダライナ - Google Patents

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Abstract

【課題】軽合金、特にアルミニウム合金に鋳包まれた場合に、アルミニウム合金との密着性が高く、良好な熱伝導性を確保し、加工が容易なシリンダライナを提供することを課題とし、特に低圧鋳造法により鋳包まれた場合であっても、良好な密着性を発揮することができるシリンダライナを提供すること。
【解決手段】軽合金からなるシリンダブロックに鋳包まれる内燃機関用のシリンダライナにおいて、当該シリンダライナの外周面に、アルミニウムまたはアルミニウム合金を溶射してなる溶射皮膜を形成し、かつ、当該溶射皮膜の表面粗さRaを、JIS B0601(2001)に規定される測定方法で、40〜140μmとする。
【選択図】図1

Description

本発明はシリンダライナに関する。さらに具体的には、自動車、芝刈り機、発電機等に用いる内燃機関においてシリンダブロックに鋳包まれるシリンダライナに関する。
従来から、自動車用エンジンにおいては、軽量化及び熱伝導性の向上のためにマグネシウム(Mg)合金やアルミニウム(Al)合金などに代表される軽合金を用いて、鋳鉄製・スチール製のシリンダライナを鋳包むことによりシリンダブロックを一体成形している。
この場合において、シリンダライナとシリンダブロックの材質が異なるため、互いの物性(例えば、線膨張係数など)が異なっており、普通に鋳包むと、シリンダライナとシリンダブロックとの間に隙間・剥離・分離などの不具合が発生してしまうことがある。
このような不具合を防止するために、現在においては、シリンダライナの外周に凹溝を形成するなどの加工を施すことにより、シリンダライナとシリンダブロックとの密着性を向上させている。
例えば、特許文献1には、前記密着性の向上を目的として、その外周面に種々のパターンの凹溝が形成されたシリンダライナが開示されている。
また、特許文献2にも、前記密着性の向上を目的として、表面粗さの最大高さRyと、凹凸の平均間隔Smを所定の数値範囲に限定したシリンダライナが開示されている。
さらに、特許文献3には、シリンダライナ外周面に、シリンダブロックを形成する金属材料よりも融点の低い金属材料を用いて被膜を形成すること、および当該被膜の面粗さを所定の値とすることについて開示がされている。
特開2001−055956号公報 特開2001−170755号公報 特開2001−234806号公報
しかしながら、現在のシリンダライナにあっては前記不具合について必ずしも完全ではなく、改良の余地がある。
具体的には、シリンダブロックに強度が求められる場合、熱処理が必要となるため、鋳造欠陥の生じにくい低圧鋳造法が用いられている。例えば、前記特許文献1に開示されているように、シリンダライナの外周面に機械加工による凹溝を形成した場合、確かにシリンダブロックとの密着性は向上するが、加工に多大な費用がかかってしまう。また、シリンダライナをシリンダブロックに鋳包む際に高圧ダイキャスト法を用いた場合には、前記特許文献1に開示されているシリンダライナであってもある程度の密着性を得ることは可能であるが、いわゆる低圧鋳造法を用いた場合には、良好な密着性は得られない。
また、特許文献2に開示されているシリンダライナにあっても、前記特許文献1のシリンダライナと同様で、低圧鋳造法を用いてシリンダブロックに鋳包んだ場合には、湯流れが悪く十分な密着性を得ることはできない。
さらに、特許文献3に開示されているシリンダライナにあっては、その外周面に形成する皮膜としては非常に薄いものを想定してなされた発明であり(例えば、特許文献3の請求項9には皮膜の厚さが5μm以下であることが明記されている。)、当該薄い皮膜では、高圧ダイキャスト法を用いれば密着性の向上は望めるが、低圧鋳造法では十分な密着性を得ることは困難である。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、軽合金、特にアルミニウム合金に鋳包まれた場合に、アルミニウム合金との密着性が高く、良好な熱伝導性を確保し、加工が容易なシリンダライナを提供することを課題とし、特に低圧鋳造法により鋳包まれた場合であっても、良好な密着性を発揮することができるシリンダライナを提供することを主たる課題とする。
上記課題を解決するための本発明は、軽合金からなるシリンダブロックに鋳包まれる内燃機関用のシリンダライナであって、当該シリンダライナの外周面には、アルミニウムまたはアルミニウム合金を溶射してなる溶射皮膜が形成されており、かつ、当該溶射皮膜の表面粗さRaが、JIS B0601(2001)に規定される測定方法で、40〜140μmであることを特徴とする。
また、上記発明にあっては、前記溶射皮膜の平均膜厚が、50μm〜400μmであってもよい。
また、上記発明にあっては、前記溶射皮膜は、鱗片形状を呈するアルミニウムまたはアルミニウム合金が積み重なった状態となっていてもよい。
また、上記発明にあっては、前記溶射皮膜が、Al材、Al−6Si材、Al−12Si材であってもよい。
本発明のシリンダライナによれば、その外周面にアルミニウムまたはアルミニウム合金を溶射してなる溶射皮膜が形成されているので、この周りに溶融した軽合金を流して当該軽合金により鋳包むことによりシリンダブロックと一体化する際に、当該溶射皮膜が溶融して、前記軽合金からならシリンダブロックとの密着性を向上せしめることができる。
ここで、さらに、本発明のシリンダライナにあっては、当該溶射皮膜の表面粗さRaが、JIS B0601(2001)に規定される測定方法で40〜140μmであるので、溶融した軽合金と当該溶射皮膜との接触面積が十分に確保でき、かつ溶融した軽合金の湯流れを阻害することもないため、上記密着性という効果を十分に発揮させることができる。
また、本発明のシリンダライナによれば、上述のようにこれを鋳包むシリンダブロックとの密着性を良好にすることが可能となるため、シリンダブロックとの間で生じる隙間・剥離・分離などの不具合を防止することができ、併せて熱伝導性を向上することも可能となる。
さらに、本発明のシリンダライナは、その加工性も良好であるため、製造コストを安価にすることが可能である。
以下に、本発明のシリンダライナについて、図面を用いて具体的に説明する。
図1は、本発明のシリンダライナの外周面の形状を説明するための、軸方向拡大断面図である。
図1に示すように、本発明のシリンダライナ1は、軽合金からなるシリンダブロックに鋳包まれる内燃機関用のシリンダライナであって、当該シリンダライナ1の外周面2には、アルミニウムまたはアルミニウム合金を溶射してなる溶射皮膜3が形成されており、かつ、当該溶射皮膜3の表面粗さRaが、JIS B0601(2001)に規定される測定方法で40〜140μmであることに特徴を有している。
本発明のシリンダライナ1において、上記材質からなり、上記表面粗さRaを有する溶射被膜3をその外周面に形成することにより、特に低圧鋳造法においてシリンダブロックに鋳包んだ場合であっても、密着性を向上せしめることができ、その結果、熱伝導性をも向上せしめることができる。
本発明のシリンダライナ1の特徴である溶射被膜3の材質は、アルミニウム若しくはアルミニウム合金である。通常の場合、シリンダブロックは軽合金、中でもアルミニウム合金で形成されることが多く、従って、当該溶射被膜3をこれらの材質により形成することにより、シリンダブロックの材質と同系列の材質とすることができ、その結果、シリンダブロックの材質と溶射皮膜とが合金化されて密着性を向上せしめることができる。
ここで、本発明における「アルミニウム」とは、通常入手可能なアルミニウム全般を意味し、必ずしも不純物が0(ゼロ)であることは要求されない。一般的なアルミニウムであれば本発明のシリンダライナの溶射被膜3とすることができる。
また、本発明における「アルミニウム合金」とは、アルミニウムを主成分とし、当該アルミニウムと他の金属や無機物との合金を意味している。アルミニウムと合金を形成する他の物質(金属や無機物)については、本発明は特に限定することはなく、適宜選択可能である。本発明におけるアルミニウム合金の具体例としては、例えば、Al−6Si材やAl−12Si材を挙げることができる。当該アルミニウム合金は、比較的入手が容易かつ安価であり、軽合金からなるシリンダブロックとの相性も良いからである。
なお、溶射皮膜3の表面粗さRaを上記の範囲内とする場合にあっては、当該溶射皮膜3の材質を亜鉛または亜鉛合金としても同様の密着性が得られる。
また、本発明のシリンダライナ1にあっては、上記材質からなる溶射被膜3の表面粗さRaが、JIS B0601(2001)に規定される測定方法で40〜140μmとなっている。
当該表面粗さRaが40μmより小さいとシリンダブロックに鋳包む際に、シリンダブロックを形成するための溶融軽金属と当該溶射皮膜3との接触面積が小さくなってしまい、当該溶射被膜3を効率よく溶解せしめることが困難となり、密着性が向上しない場合がある。一方で、表面粗さRaが140μmを超えると前記溶融軽金属との接触面積は確保できるものの、溶融した軽金属の湯流れが悪くなる場合があり、やはり密着性が向上しない場合がある。
このような観点からすると、当該表面粗さRaは、JIS B0601(2001)に規定される測定方法で40〜140μmであることが必要であり、特に60〜80μmであることが好ましい。
また、本発明のシリンダライナ1の外周面2に形成される溶射被膜3の平均膜厚については、特に限定されることはないが、50μm〜400μmであることが好ましく、100〜310μmであることが特に好ましい。
溶射被膜3の平均膜厚が50μmより薄いと、前記表面粗さRaをコントロールする際にムラが生じやすいため好ましくない。一方で、平均膜厚が400μmを超えた場合、シリンダブロックとの密着性などの効果においては問題が生じることはないが、過剰品質となり、コスト高となるため好ましくない。
なお、本発明における「溶射皮膜の平均膜厚」とは、溶射皮膜3が形成されたシリンダライナ1の断面を切断後に数カ所観察し、当該観察した部分それぞれにおける皮膜の最大膜厚と最小膜厚を測定し、当該測定値の平均することにより得られる値である。
図2は、本発明のシリンダライナの外周面に形成された溶射皮膜の状態を説明するための断面説明図である。
また、図3は、本発明のシリンダライナをアルミ系材料によって鋳包んだ後の状態を説明するための断面顕微鏡写真である。
図2に示すように、本発明のシリンダライナにおける溶射皮膜にあっては、鱗片形状を呈するアルミニウムまたはアルミニウム合金が積み重なった状態となっていることが好ましい。溶射皮膜をこのような状態とすることにより、シリンダブロックを形成するための溶融軽金属との接触面積をさらに確保することができ、当該溶射皮膜の溶融をスムーズにすることができる。
溶射皮膜をこのような状態とする場合にあっては、各鱗片形状の大きさについては、特に限定されることはないが、例えば100〜200μm程度とすることが好ましい。
本発明のシリンダライナ1の製造方法については、本発明は特に限定することはなく、従来公知のシリンダライナ1を準備し、この表面2に上記で説明した材料を溶射することによって、所定の溶射皮膜3を形成すればよい。
より具体的には、シリンダライナ1の材質としては鋳鉄や鋳鋼を適宜選択して用いることができ、特に、片状黒鉛鋳鉄や球状黒鉛鋳鉄を用いることが好ましく、例えば片状黒鉛鋳鉄においては、C:2.8〜3.7質量%、Si:1.5〜2.6質量%、Mn:0.5〜1.0質量%、P:0.5質量%以下、S:0.15質量%以下、残部がFeの組成材料に、必要に応じてCu:0.6質量%以下、Cr:0.4質量%以下、Mo:0.1〜0.8質量%、B:0.02〜0.11質量%、を1種または2種以上添加することが好ましい。
また、溶射皮膜3を形成するための溶射条件としては、例えば、アーク溶射機を用い、電流を100〜250A、電圧を20〜30V、エアーを20〜40PSI、回転数を3〜7mm/rev、とし、上記Al材、Al−6Si材、Al−12Si材からなるワイヤーを溶射材料として溶射してもよい。
なお、溶射被膜を形成する前処理として、シリンダライナの外周面をショットブラスト法により粗くしておいてもよい。当該前処理を行うことにより、溶射被膜とシリンダライナの外周面との密着を向上することができる。
上記で説明してきた本発明のシリンダライナは、特に低圧鋳造法によってシリンダブロックに鋳包まれる場合にその効果を発揮する。
ここで、低圧鋳造法とは、鋳造時の圧力が約0.01〜0.07MPaである鋳造法を意味している。一方で、高圧ダイキャスト法とは、鋳造時の圧力が上記低圧鋳造法よりも高圧とする方法である。
シリンダライナを軽合金(例えばアルミニウム合金)で鋳包む場合にあっては、従来から、高圧ダイキャスト法あるいは低圧鋳造法が用いられる。ここで、高圧ダイキャスト法は、複雑な形状のシリンダブロックを形成する場合には好適であるが、鋳造時に、いわゆる「巣」と呼ばれる空隙が発生することがあり問題となる。一方で、低圧鋳造法によれば、前記「巣」の発生を防止することはできるが、鋳造時の圧力が低いため、シリンダブロックとシリンダライナとの密着性に問題が生じる場合があった。
このような状況にあって、本発明のシリンダライナによれば、従来密着性に問題のあった低圧鋳造法を用いても、上記で説明した溶射被膜の作用により高い密着性を得ることが可能となる。
本発明のシリンダライナについて、実施例を用いてさらに具体的に説明する。
(実施例1〜12)
以下の表1に示した実施例1〜12のシリンダライナを製造した。具体的な製造方法は以下の通りである。
Cを3.3質量%、Siを1.9質量%、Mnを0.75質量%、Pを0.2質量%、Sを0.06質量%、Cuを0.2質量%、Crを0.2質量%含み、残部はFe及び不可避不純物の鋳鉄材料を用いた。
この材料による溶湯を砂型に給湯して、シリンダライナ素材を製造した。当該シリンダライナ素材の内周はφ89.4mm、外周はφ97.4mmであり、軸方向の長さは122.5mmとした。
このような鋳造方法により得たシリンダライナ素材の外周面にAl材、Al−6Si材またはAl−12Si材からなる溶射被膜を形成し本発明の実施例1〜12のシリンダライナを得た(各実施例ごとの溶射皮膜の材質は表1中に記載する)。
なお、溶射被膜を形成した際の条件は以下の通りである。
電流:100〜300A、電圧:20〜30V、エアー:20〜40PSI、回転数:3〜9mm/rev。
ここで、実施例1〜12のシリンダライナの外周面に形成された溶射被膜の表面粗さRa(JIS B0601(2001)に規定される測定方法で測定)は、表1に示す通りである。
また、実施例1〜12のシリンダライナの外周面に形成された溶射被膜の平均厚さは、75〜385μmとした。
(比較例1〜9)
前記実施例と同様の要領で、比較例1〜9のシリンダライナを製造した。当該各比較例についても、前記実施例1〜12と同様に表1に記載する。
ここで、比較例1のシリンダライナにあっては、本発明の特徴である溶射被膜が形成されておらず、また、比較例2〜5は、溶射被膜の表面粗さRaの値が本発明のそれよりも小さいシリンダライナであり、一方で、比較例6〜9は溶射被膜の表面粗さRaの値が本発明のそれよりも大きいシリンダライナである。
(性能比較実験)
<シリンダブロックの製造>
上記実施例1〜12、および比較例1〜9のシリンダライナのそれぞれをアルミニウム合金で鋳包むことにより、シリンダブロックを製造した。
具体的には、アルミニウム合金としてJIS材AC2A(質量%で、Cu:4.0%、Si:5.0%、Mg:0.15%、Zn:0.3%、Fe:0.5%、Mn:0.25%、残部がAlおよび不可避不純物)を用い、低圧鋳造機を用いて鋳造圧力0.047MPa、溶湯温度690℃、金型温度400℃で鋳包むことにより、シリンダブロックを製造した。
<密着性評価試験>
上記実施例1〜12、および比較例1〜9のシリンダライナのそれぞれを用いて製造したシリンダブロックを使用して密着性評価試験を行った。
図4は密着性評価試験の方法を説明するための図である。
当該密着性評価試験では、前記各シリンダブロックから、図4に示されるような縦横20mmの正方形状のテストピース60を切り取り、このテストピースを構成するシリンダライナ61と、これを鋳包んだアルミニウム合金62とを引剥がす方向へ引っ張り、どのぐらいの引張荷重まで引剥がされずに耐えられるかを調べた。より具体的には、シリンダライナ61とアルミニウム合金62とに、それぞれ固着部材63、64を熱硬化性樹脂によって接着させた後に、固着部材63、64をそれぞれ図3の上下方向に移動させる力を作用させた。
なお、固着部材63、64の、引っ張られる方向に垂直の面で切った断面はテストピース60と同一の縦横20mmの正方形をなしており、図4における固着部材63の下端面は図4におけるテストピース60の上側の面に全面で固着され、図4における固着部材64の上端面は図4におけるテストピース60の下側の面に全面で固着されている。
当該密着性評価試験の結果を表1に示す。
表1中の数値は、比較例1のシリンダライナ、つまり溶射被膜が形成されていないシリンダライナの密着性評価試験の結果を100とし、これを基準に実施例1〜12、および比較例2〜9をそれぞれ指数化したものである。
<熱伝導性評価試験>
上記実施例1〜12、および比較例1〜9のシリンダライナのそれぞれを用いて製造したシリンダブロックを使用して熱伝導性評価試験を行った。
当該熱伝導性評価試験は、熱伝導率をレーザーフラッシュ法(JIS R1611)により求めることにより行った。
その結果を表1に示す。
表1中の×は当該熱伝導率が30W/m・K未満を意味し、△は30〜40W/m・K未満を意味し、○は40W/m・K以上意味する。
(性能比較実験の結果)
表1に示す通り、本発明のシリンダライナ(実施例1〜12)は、いずれの溶射皮膜材(Al材、Al−6Si材、Al−12Si材)においても、密着性評価試験、熱伝導性評価試験ともに良好な結果となった。特に、シリンダライナの外周面に溶射被膜を有さない比較例1のシリンダライナと比較すると、本発明のシリンダライナによれば密着強度、熱伝導性が飛躍的に向上することが分かる。
また、比較例2〜9のシリンダライナと比較することにより、溶射被膜の表面粗さRaの値が密着強度および熱伝導性に大きな影響を与えており、本発明の数値範囲が特に良好であることが分かる。
本発明のシリンダライナの外周面の形状を説明するための、軸方向拡大断面図である。 本発明のシリンダライナの外周面に形成された溶射皮膜の状態を説明するための断面説明図である。 本発明のシリンダライナをアルミ系材料によって鋳包んだ後の状態を説明するための断面顕微鏡写真である。 密着性評価試験の方法を説明するための図である。
符号の説明
1 シリンダライナ
2 シリンダライナの外周面
3 溶射被膜

Claims (4)

  1. 軽合金からなるシリンダブロックに鋳包まれる内燃機関用のシリンダライナであって、
    当該シリンダライナの外周面には、アルミニウムまたはアルミニウム合金を溶射してなる溶射皮膜が形成されており、
    かつ、当該溶射皮膜の表面粗さRaが、JIS B0601(2001)に規定される測定方法で、40〜140μmであることを特徴とするシリンダライナ。
  2. 前記溶射皮膜の平均膜厚が、50μm〜400μmであることを特徴とする請求項1に記載のシリンダライナ。
  3. 前記溶射皮膜は、鱗片形状を呈するアルミニウムまたはアルミニウム合金が積み重なった状態となっていることを特徴とする請求項1または2に記載のシリンダライナ。
  4. 前記溶射皮膜が、Al材、Al−6Si材、Al−12Si材であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一の請求項に記載のシリンダライナ。
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