JP2008007618A5 - - Google Patents

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本発明は、上記課題を解決するため、次のような手段を採用するものである。すなわち、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、熱硬化性樹脂と、該熱硬化性樹脂に可溶な熱可塑性樹脂を該熱硬化性樹脂100重量部に対し20〜400重量部含んでなり、樹脂硬化物にしたときの理論架橋点間分子量αが400〜3000g/molの範囲内であることを特徴とする熱硬化性樹脂組成物である。
なお、本発明の熱硬化性樹脂組成物に用いられる前記の熱可塑性樹脂はガラス転移温度が−80〜10℃の範囲内にある熱可塑性エラストマーであり、かつ、その熱可塑性エラストマーはウレタン系エラストマーである。
発明における熱可塑性樹脂は、前記の熱硬化性樹脂に可溶であることが必要である。さもないと、強化繊維への樹脂含浸性能の低下に加え、樹脂硬化物のtanδが低下することにより繊維強化複合材料の制振性悪化を招くことになる。ここでいう可溶であるとは、加熱等により相溶し、少なくとも目視で分離のない均一な状態が得られることを指す。tanδとは、詳細については後述するが、負荷応力が熱エネルギーとして散逸、損失される度合いを表し、制振性の指標となるものである。
本発明における熱可塑性樹脂、ガラス転移温度が−80〜10℃の範囲内にある熱可塑性エラストマーが用いられ、ガラス転移温度が−50〜0℃の範囲内にある熱可塑性エラストマーがより好適に用いられる。ガラス転移温度が−80℃に満たない場合、熱硬化性樹脂との相溶性が不十分となる場合がある一方で、ガラス転移温度が10℃を超える場合、制振性が不十分となる場合がある。ここで、ガラス転移温度の測定方法は、動的粘弾性測定装置を使用したDMAに基づくものとする。詳細には、サンプル厚み2.0mm、幅10.0mm、スパン長40mmとし、ねじり振動周波数1.0Hz、発生トルク3〜200gf・cm、昇温速度5.0℃/分の条件下でDMA測定を行い、貯蔵弾性率(G’)−温度のグラフにおいてガラス領域の接線とガラス転移領域の接線との交点における温度をガラス転移温度として算出するものとする。
熱可塑性エラストマーの化学構造は、一般的にはゴム状の柔軟性をもたらすソフトセグメントと疑似架橋構造を形成するハードセグメントとを有する共重合体である。本発明では、熱可塑性エラストマーとして、相溶性と接着性の点に優れるウレタン系エラストマーを用いる
参考例1
表1に示すように、“エピコート”828を28重量部含み、“デナコール”EX−841と“エピコート”4004Pをそれぞれ28重量部と38重量部含み、熱可塑性樹脂として“フェノトート”YD−70を30重量部含むこと以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を調製した。理論架橋点間分子量は670g/molと好ましい範囲内であり、tanδピーク値は1.3と問題ないレベルであった。また、tanδピーク温度が55℃と高く、実施例1〜3との対比では、より高温あるいは低周波数領域で制振性を発現すると予想される。また、25℃の温度での粘度は好ましい範囲を下回った結果、プリプレグのタックが過多となったが、取扱い性は許容レベルと言える。また、70℃の温度での粘度が好ましい範囲を上回るため、含浸性がやや悪化した。結果を表1に示す。
(比較例3)
表1に示すように、“フェノトート”YD−70を5重量部に減量したこと以外は、参考例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を調製した。tanδピーク値は0.9と低下し、また25℃の温度での粘度は870Pa・sと好ましい範囲を下回った結果、形状保持性が悪いプリプレグとなった。また、70℃と100℃の温度の粘度比が9.5と好ましい範囲より大きいため、繊維強化複合材料の成形時、層外への樹脂拡散が起こることが懸念される。結果を表1に示す。
Figure 2008007618
参考例2
表3に示すように、実施例1のプリプレグを参考例1のプリプレグに変更し、測定環境温度を70℃としたこと以外は、実施例6と同様の方法で各種測定を行った。測定の結果、0°圧縮強度が860MPaと問題ないレベルであり、さらには、制振性も良好であることがわかった。結果を表3に示す。
(比較例8)
表3に示すように、参考例1のプリプレグを比較例3のプリプレグに変更したこと以外は、参考例2と同様の方法で各種測定を行った。測定の結果、0°圧縮強度が690MPaと参考例2対比大きく低下しており、さらには、制振性も参考例2対比大きく低下していた。結果を表3に示す。
(比較例9)
表3に示すように、参考例1のプリプレグを比較例4のプリプレグに変更したこと以外は、参考例2と同様の方法で各種測定を行った。測定の結果、0°圧縮強度が980MPaと問題なかったが、制振性は極めて悪いものであった。結果を表3に示す。
Figure 2008007618

Claims (10)

  1. 熱硬化性樹脂と、該熱硬化性樹脂に可溶なガラス転移温度が−80〜10℃の範囲内にあるウレタン系エラストマーを、該熱硬化性樹脂100重量部に対し20〜400重量部含んでなり、樹脂硬化物にしたときの理論架橋点間分子量αが400〜3000g/molの範囲内であることを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
  2. 100℃の温度における粘度が70℃の温度における粘度の2〜7倍の範囲内である請求項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. 25℃の温度における粘度が10〜2×10Pa・sの範囲内であり、かつ70℃の温度における粘度が0.1〜2×10Pa・sの範囲内である請求項1または2に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  4. 熱硬化性樹脂の官能基当量が400〜1000の範囲内にある請求項1〜のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
  5. 熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂である請求項1〜のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物を硬化してなる樹脂硬化物。
  7. tanδが温度−50〜100℃の範囲内に1〜5の範囲の大きさのピークを有する請求項6に記載の樹脂硬化物。
  8. ゴム状態弾性率が0.1〜10MPaの範囲内にある請求項6または7に記載の樹脂硬化物。
  9. 請求項1〜のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物と強化繊維を含んでなるプリプレグ。
  10. 請求項6〜8のいずれかに記載の樹脂硬化物と強化繊維を含んでなる繊維強化複合材料。
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