JP2007217665A - プリプレグおよび炭素繊維強化複合材料 - Google Patents
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Abstract
【課題】プリプレグのタックが良好で、優れた硬化性や耐熱性を有し、衝撃後圧縮強度など様々な機械特性に優れた炭素繊維強化材料を与えるプリプレグを提供する。
【解決手段】少なくとも[A]エポキシ樹脂、[B]固体芳香族アミン系硬化剤、[C]固体硬化助剤および[D]熱可塑性粒子を含むエポキシ樹脂組成物と[E]炭素繊維からなるプリプレグであって、[A]エポキシ樹脂100重量部に対する、[B]固体芳香族アミン系硬化剤の割合が5〜30重量部で、[C]固体硬化助剤の割合が0.15〜15重量部であり、かつ、下記式(a)で定義される固体分濃度指数が0.2〜0.35で、下記式(b)で定義される固体分タフネス−硬化指数が0.5〜1.5であるプリプレグ。(a)固体分濃度指数=([B]+[C]+[D])/([A]+[B]+[C]+[D])(b)固体分タフネス−硬化指数=[D]/([B]+[C])、上記配合は重量部。
【選択図】なし
【解決手段】少なくとも[A]エポキシ樹脂、[B]固体芳香族アミン系硬化剤、[C]固体硬化助剤および[D]熱可塑性粒子を含むエポキシ樹脂組成物と[E]炭素繊維からなるプリプレグであって、[A]エポキシ樹脂100重量部に対する、[B]固体芳香族アミン系硬化剤の割合が5〜30重量部で、[C]固体硬化助剤の割合が0.15〜15重量部であり、かつ、下記式(a)で定義される固体分濃度指数が0.2〜0.35で、下記式(b)で定義される固体分タフネス−硬化指数が0.5〜1.5であるプリプレグ。(a)固体分濃度指数=([B]+[C]+[D])/([A]+[B]+[C]+[D])(b)固体分タフネス−硬化指数=[D]/([B]+[C])、上記配合は重量部。
【選択図】なし
Description
本発明は、炭素繊維とエポキシ樹脂組成物からなるプリプレグおよび炭素繊維強化複合材料に関するものである。
強化繊維とマトリックス樹脂からなる繊維強化複合材料は、軽量で力学特性および耐食性が優れていることから、これまで航空機や自動車などの構造材料や、テニスラケット、ゴルフシャフトおよび釣り竿などのスポーツ、および土木・建築などの産業分野に広く用いられており、これまでにも、種々の熱硬化性樹脂組成物と強化繊維の組み合わせによるプリプレグとそのプリプレグを用いた繊維強化複合材料が知られている。なかでも、エポキシ樹脂組成物と炭素繊維からなるプリプレグは、比強度と比弾性率に優れており、繊維強化複合材料としての耐熱性および圧縮強度等の諸特性に優れている。
プリプレグは、エポキシ樹脂組成物などからなるマトリックス樹脂を、炭素繊維などの強化繊維に含浸させたものであり、いくつかの方法で製造することができる。一般的に、プリプレグは、マトリックス樹脂を離型紙などのフィルムに塗布して樹脂フィルムを作製し、その樹脂フィルムを炭素繊維の片面または両面に重ね、それを加熱加圧して炭素繊維にマトリックス樹脂を含浸することにより作製される。マトリックス樹脂としてのエポキシ樹脂および硬化剤の組み合わせとしては、様々な組み合わせがあり、航空機部材に用いるためには、飛行時における空気との摩擦熱に耐えるため、高度な耐熱性が要求される。具体的には、ガラス転移温度が150℃以上であることが要求される。このような条件を満たす材料として、これまで、エポキシ樹脂としてテトラグリシジルジアミノジフェニルメタンを、硬化剤として4,4'−ジアミノジフェニルスルホンを組み合わせたエポキシ樹脂組成物が用いられてきた。硬化剤としての4,4'−ジアミノジフェニルスルホンは、それをエポキシ樹脂中に溶解させると、緩やかではあるが常温でも反応が進むため、タック性(粘着性)の経時変化が著しい。従って、通常は、4,4'−ジアミノジフェニルスルホンを溶解させずに、エポキシ樹脂中に固形粒子として分散させて用いている。
一般に、炭素繊維強化複合材料は、軽量で力学特性に優れているが、脆く衝撃に弱いため、航空機の一次構造部材などの高度な耐衝撃性が要求される部材、具体的には、衝撃後圧縮強度が230MPa以上の条件を要求される部材に用いることは困難であった。
従来、その耐衝撃性を向上させるために、熱可塑性粒子をプリプレグ表層部に配し、プリプレグを積層した後、その積層体の層間に粒子を局在化させる方法が提案されている(特許文献1参照。)。しかしながら、この提案では、靱性や耐衝撃性は大きく向上するが、マトリックス樹脂中の粒子状成分が多くなることから、熱可塑性粒子を含有しないプリプレグに比べて、タック性(粘着性)やドレープ性が大幅に損なわれてしまう。特に、4,4'−ジアミノジフェニルスルホンなどの固形粒子状硬化剤を組み合わせたエポキシ樹脂組成物においては、エポキシ樹脂組成物中の固形粒子の割合、すなわち、エポキシ樹脂に対する熱可塑性粒子および硬化剤固体粒子の和の割合が高くなるため、タック性が著しく劣ったものとなってしまう。
プリプレグのタック性を維持するために、マトリックス樹脂中の粒子状成分である熱可塑性粒子を抑えると、靱性および耐衝撃性の向上効果が十分に発現されず、また、硬化剤量を減少させると、硬化性や耐熱性が損なわれ力学物性や耐熱性が低下してしまうという課題があった。
比較的少量の添加で硬化が可能なエポキシ樹脂の硬化剤としては、ジシアンジアミドとウレア化合物の組み合わせが広く知られている。しかしながら、芳香族アミン系硬化剤に比べ、強化繊維とのマトリックス樹脂との接着性が悪く耐衝撃性が低下するだけでなく、耐熱性や耐環境性にも劣るという課題があった(特許文献2参照。)。
特開平1−104624号公報
特開平10−330513号公報
本発明の目的は、プリプレグのタック性が良好で、かつ優れた硬化性や耐熱性を有し、衝撃後圧縮強度など様々な機械特性に優れた炭素繊維強化材料を与えるプリプレグ、およびそのプリプレグから得られる炭素繊維で強化された複合材料を提供することにある。
本発明のプリプレグは、上記目的を達成するために、次の構成要素を有するものである。すなわち、本発明のプリプレグは、少なくとも[A]エポキシ樹脂、[B]固体芳香族アミン系硬化剤、[C]固体硬化助剤および[D]熱可塑性粒子を含むエポキシ樹脂組成物と[E]炭素繊維からなるプリプレグであって、[A]エポキシ樹脂100重量部に対する、[B]固体芳香族アミン系硬化剤の配合割合が5〜30重量部で、[C]固体硬化助剤の配合割合が0.15〜15重量部であり、かつ、下記式(a)で定義される固体分濃度指数が0.2〜0.35で、下記式(b)で定義される固体分タフネス−硬化指数が0.5〜1.5であることを特徴とするプリプレグである。
(a)固体分濃度指数=([B]固体芳香族アミン系硬化剤の配合量(重量部)+[C]固体硬化助剤の配合量(重量部)+[D]熱可塑性粒子の配合量(重量部))/([A]エポキシ樹脂の配合量(重量部)+[B]固体芳香族アミン系硬化剤の配合量(重量部)+[C]固体硬化助剤の配合量(重量部)+[D]熱可塑性粒子の配合量(重量部))
(b)固体分タフネス−硬化指数=[D]熱可塑性粒子の配合量(重量部)/([B]固体芳香族アミン系硬化剤の配合量(重量部)+[C]固体硬化助剤の配合量(重量部))。
(b)固体分タフネス−硬化指数=[D]熱可塑性粒子の配合量(重量部)/([B]固体芳香族アミン系硬化剤の配合量(重量部)+[C]固体硬化助剤の配合量(重量部))。
本発明のプリプレグの好ましい態様においては、前記の固形分タフネス−硬化指数は0.7〜1.3の範囲である。
本発明のプリプレグの好ましい態様においては、前記の[A]エポキシ樹脂100重量部のうち10〜45重量部が、次の一般式(1)
(式中、R1〜R5は、それぞれ水素、ハロゲンまたは炭素数1〜8のアルキル基を表す。)で示されるエポキシ樹脂である。
本発明のプリプレグの好ましい態様においては、前記の[E]炭素繊維の断面形状は実質的に真円状であり、前記の[D]熱可塑性粒子の粒子形状は実質的に球状である。
また、本発明のプリプレグの好ましい態様においては、前記の[D]熱可塑性粒子はプリプレグ中に1〜10重量%存在し、プリプレグの内部よりも表面に高濃度に分布しており、好適には、前記の[D]熱可塑性粒子の90体積%以上は、プリプレグ表面の厚さ30%以内に局在化している。
そして、本発明の炭素繊維強化複合材料は、これら前記のプリプレグを硬化して得られる複合材料である。
本発明によれば、タック性が良好なプリプレグを得ることができ、かつ、本発明のプリプレグを用いて成形した場合、複合材料に要求される諸特性を満足しながら、衝撃後圧縮強度に優れた炭素繊維強化複合材料を得ることができる。
以下、本発明のプリプレグと、そのプリプレグを用いてなる炭素繊維強化複合材料について、詳細に説明する。
本発明のプリプレグは、少なくとも[A]エポキシ樹脂、[B]固体芳香族アミン系硬化剤、[C]固体硬化助剤および[D]熱可塑性粒子を含むエポキシ樹脂組成物と[E]炭素繊維からなるプリプレグである。
本発明において用いられる[A]エポキシ樹脂とは、1分子あたり平均2個以上のエポキシ基を有する化合物である。具体的には、フェノール類を前駆体とするグリシジルエーテル型エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂およびレゾルシノール型エポキシ樹脂等が挙げられる。
アミン類を前駆体とするグリシジルアミン型エポキシ樹脂としては、例えば、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルアミノフェノール、テトラグリシジルキシレンジアミン、グリシジルアニリンおよびトリグリシジルアミノクレゾールの各種異性体が挙げられる。テトラグリシジルジアミノジフェニルメタンは、炭素繊維とマトリックス樹脂としてのエポキシ樹脂組成物との接着性を高める効果が顕著であり、得られる炭素繊維強化複合材料の強度特性、耐熱性および耐環境性を向上させることから、好ましく用いられる。
これらグリシジルアミン型エポキシの中でも、次の一般式(1)
(式中、R1〜R5は、それぞれ水素、ハロゲンまたは炭素数1〜8のアルキル基を表す。)
で示されるエポキシ樹脂は、本発明のプリプレグにおいては優れたプリプレグのタック性および高い衝撃後圧縮強度を両立できることから好ましく用いられる。上記の一般式(1)で示されるエポキシ樹脂としては、具体的には、ジグリシジルアニリンおよびジグリシジルトルイジン等が挙げられる。上記の一般式(1)で示されるエポキシ樹脂の好ましい配合量は、[A]エポキシ樹脂100重量部のうち10〜45重量部である。配合量が10重量部よりも少ない場合、優れたタックおよび衝撃後圧縮強度が得られ難くなり、また、配合量が45重量部よりも多くなると、耐熱性が低くなる傾向を示す。配合量のより好ましい範囲は15〜35重量部である。
で示されるエポキシ樹脂は、本発明のプリプレグにおいては優れたプリプレグのタック性および高い衝撃後圧縮強度を両立できることから好ましく用いられる。上記の一般式(1)で示されるエポキシ樹脂としては、具体的には、ジグリシジルアニリンおよびジグリシジルトルイジン等が挙げられる。上記の一般式(1)で示されるエポキシ樹脂の好ましい配合量は、[A]エポキシ樹脂100重量部のうち10〜45重量部である。配合量が10重量部よりも少ない場合、優れたタックおよび衝撃後圧縮強度が得られ難くなり、また、配合量が45重量部よりも多くなると、耐熱性が低くなる傾向を示す。配合量のより好ましい範囲は15〜35重量部である。
また、上記の一般の式(1)で示されるエポキシ樹脂による優れたタックおよび衝撃後圧縮強度が得られるメカニズムについては、上記の一般式(1)に示されるエポキシ樹脂が、熱可塑性粒子との塗れ性に優れるため、熱可塑性粒子のタック発現化およびエポキシ樹脂と熱可塑性粒子の密着性向上がそれぞれ寄与し、実現されていると考えられるが、詳細は明らかになっていない。
ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂は、低吸水かつ高耐熱性に優れるために好ましく用いられる。また、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂およびジフェニルフルオレン型エポキシ樹脂も、低吸水に優れており好適に使用される。ウレタン変性エポキシ樹脂とイソシアネート変性樹脂は、破壊靱性および伸度の高い樹脂硬化物を与えるため好ましく用いられる。
これらのエポキシ樹脂は、単独で用いてもよいし、2以上の複数のエポキシ樹脂を適宜配合して用いてもよい。少なくとも2官能のエポキシ樹脂および3官能以上のエポキシ樹脂を配合することは、樹脂の流動性と硬化後の耐熱性を兼ね備えるものとするため、本発明においては好ましい態様である。特に、3官能以上のエポキシ樹脂としてのグリシジルアミン型エポキシ樹脂と2官能のエポキシ樹脂としてのグリシジルエーテル型エポキシ樹脂との組み合わせは、耐熱性、耐水性とプロセス性を兼ね揃えるため、好ましい態様である。
優れたタック性を有するプリプレグを得るためには、25℃の温度において液状である[A]エポキシ樹脂を少なくとも一種含むことが好ましい。この25℃の温度において液状である[A]エポキシ樹脂の具体例としては、ジャパンエポキシレジン社製の“エピコート”(登録商標)828などの液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ハンツマンアドバンストマテリアルズ社製の“アラルダイト”(登録商標)GY282などの液状ビスフェノールF型エポキシ樹脂、住友化学(株)製のELM434やハンツマンアドバンストマテリアルズ社製の“アラルダイト”(登録商標)MY9512などのテトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、ハンツマンアドバンストマテリアルズ社製の“アラルダイト”(登録商標)MY0510などのトリグリシジルアミノフェノール、日本化薬(株)社製のGANなどのジグリシジルアニリンおよび日本化薬(株)社製のGOTなどのジグリシジルトルイジンなどが挙げられる。
本発明において用いられる[B]固体芳香族アミン系硬化剤とは、分子中に少なくとも一つの芳香環を含み、かつ芳香環に直接結合したアミノ基を有する化合物のことである。具体的には、ジアミノジフェニルメタンやジアミノジフェニルスルホンの各種異性体などの、好ましくは25℃の温度において固体で存在しうる芳香族アミン系化合物である。特に、ジアミノジフェニルスルホンの各種異性体は、炭素繊維とエポキシ樹脂組成物との接着性を高める作用効果が顕著であり、得られる炭素繊維強化複合材料の強度特性、耐熱性および耐環境性を向上させることができる。また、プリプレグのライフを長期に保たせるため、[B]固体芳香族アミン系硬化剤は、エポキシ樹脂組成物中に粒子状で分散させることが好ましい。
[B]固体芳香族アミン系硬化剤は、プリプレグの取り扱い性を良好なものとするために、[A]エポキシ樹脂100重量部に対して、5〜30重量部の割合で配合することが必要である。[B]固体芳香族アミン系硬化剤の配合割合が5重量部より少なくなると、炭素繊維とエポキシ樹脂組成物との接着性が悪くなり、また、耐熱性も著しく低下する。[B]固体芳香族アミン系硬化剤の配合割合が30重量部を超えると、エポキシ樹脂組成物中の粒子状成分が多くなり過ぎ、プリプレグとしたときに、タック性が弱くなるため、取り扱い性が悪くなる。良好な取り扱い性を維持させるためには、[D]熱可塑性粒子を減量させる必要が生じるが、[D]熱可塑性粒子を減量させた結果、十分な靱性および耐衝撃性の向上効果が得られなかったり、[C]固体硬化助剤を減量させる必要が生じ、十分な硬化性が得られない。
本発明において用いられる[C]固体硬化助剤とは、芳香族アミン系硬化剤以外のエポキシ樹脂を硬化させる働きをし得る化合物のことである。[C]固体硬化助剤は、硬化剤として[B]固体芳香族アミン系硬化剤の単独配合では不十分となりがちな硬化性を補うために配合されるものである。[C]固体硬化助剤としては、具体的には、ジシアンジアミドと尿素化合物、例えば、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア、3−フェニル−1,1−ジメチルウレア、3−(4−クロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア等を組み合わせたものや、イミダゾール類が挙げられる。
[C]固体硬化助剤の好ましい配合割合は、[A]エポキシ樹脂100重量部に対して、0.15〜15重量部である。配合割合が0.15重量部よりも少なくなると、十分な硬化性を補うことができない。逆に、配合割合が15重量部を超えると、硬化促進効果が強くなるため、エポキシ樹脂組成物の貯蔵安定性が悪くなる。
本発明において、[D]熱可塑性粒子として用いられる熱可塑性樹脂とは、主鎖に、炭素炭素結合、アミド結合、イミド結合、エステル結合、エーテル結合、カーボネート結合、ウレタン結合、尿素結合、チオエーテル結合、スルホン結合、イミダゾール結合およびカルボニル結合からなる群から選ばれた結合を有する熱可塑性樹脂が好ましく用いられる。このような熱可塑性樹脂としては、具体的には、ポリアクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリスチロールに代表されるビニル系樹脂、ポリアミド、ポリアラミド、ポリエステル、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトンのようなエンジニアリングプラスチックに属する熱可塑性樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンに代表される炭化水素系樹脂、酢酸セルロース、および絡酸セルロースに代表されるセルロース誘導体が挙げられる。
特に、エンジニアリングプラスチックに属する熱可塑性樹脂は、耐衝撃性に優れているので、本発明で用いられる熱可塑性粒子の素材として適している。これらの中でも、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホンおよびポリスルホンは、高靭性かつ高耐熱性であり、本発明において好適である。ポリアミドの靭性は特に優れており、非晶質透明ナイロンに属するものを使用することにより、耐熱性をも兼ね備えることができる。また、ポリアミドは、上記の一般式(1)で示されるエポキシ樹脂との親和性が特に優れることも、高い衝撃後圧縮強度が得られる理由のひとつと考えられる。
[D]熱可塑性粒子の形態は、球状、不定形粒子、多孔性粒子およびアスペクト比の大きい繊維状粒子のいずれであってもよい。しかしながら、[D]熱可塑性粒子は、球状に近い方が不定形粒子よりも、マトリックス樹脂の粘度上昇を抑えることができるため、粒子の配合量や粒径に対する規制を緩和し、さらに樹脂の流動特性の低下を抑えることができ、プリプレグのタックの経時変化抑制効果に優れている。特に、実質的に真球状粒子である場合、これらの効果が顕著である。ここでいう真球状とは、粒子のアスペクト比が1〜1.1であることを意味する。
これらの[D]熱可塑性粒子は、単独で使用されてもよいが、2種以上が混合されて使用されてもよい。
[D]熱可塑性粒子の大きさは粒径で表現されるが、この場合の粒径とは遠心沈降速度法などで求められる体積平均粒径を意味する。本発明で用いられる[D]熱可塑性粒子の粒径は、好ましくは1μm〜150μmである。粒径が150μmを超える場合は、炭素繊維の配列が乱れたり、積層して得られる炭素繊維強化複合材料の層間を必要以上に厚くなったりするため、炭素繊維強化複合材料としたときの物性を低下させることがある。また、[D]熱可塑性粒子の粒径が1μmよりも小さい場合は、炭素繊維の繊維間に、[D]熱可塑性粒子が潜り込み、プリプレグの表面付近に局在化せず、粒子存在効果が十分に得られない。[D]熱可塑性粒子のより好ましい粒径は、2〜100μmである。
[D]熱可塑性粒子の量は、プリプレグ100重量%中に、1〜10重量%の範囲であることが好ましい。[D]熱可塑性粒子の量が、プリプレグに対して10重量%を超えると、プリプレグのタック性やドレープ性が低下するため、取り扱い性が悪くなる。[D]熱可塑性粒子の量は、高い耐衝撃性を得るためには、プリプレグに対し、好ましくは1重量%以上であり、より好ましくは2重量%以上である。
[D]熱可塑性粒子の分布については、プリプレグの表面層、すなわち、成形して炭素繊維強化複合材料になった場合のプリプレグシートとプリプレグシートの間に片寄って存在することが好ましい。炭素繊維強化複合材料のような異方性の強い材料では、材料全体に均一な応力が発生することは殆どなく、たいていの場合、応力は特定の部分に集中する。特に、シート状のプリプレグを積層して得られる炭素繊維強化複合材料の場合、外部からの衝撃力など外力がかかる場合、シート状物とシート状物の間、すなわち層間に大きな応力がかかることが知られている。従って、靭性に優れた[D]熱可塑性粒子が層間に比較的高濃度で分布している場合には、層間靭性の向上に著しい効果をもたらす。
通常の[D]熱可塑性粒子の添加では、熱可塑性樹脂組成物に対する粒子の含有率の分だけ改質効果のみが期待されるにすぎないが、[D]熱可塑性粒子がプリプレグの表面層に片寄って存在する場合は、前述の加成性に基づく予想を遙かに超え、特に、耐衝撃性の向上に関しては、全く予期し得ないほどの著しい効果が得られるのである。これを満たす条件は、[D]熱可塑性粒子の90体積%以上がプリプレグの表面からプリプレグの厚さの30%の深さの範囲に局在化することである。この条件を外れてプリプレグの内部深くに粒子が入った場合、繊維強化複合材料の耐衝撃性は条件にあったものと比べて劣るものとなる。[D]熱可塑性粒子の90体積%以上が、プリプレグの表面からプリプレグの厚さの10%の深さの範囲内に局在化する場合は、より顕著な効果が現れる。
[D]熱可塑性粒子のプリプレグ中での分布状態の評価は、特開平1−104624号公報に開示されているように、次のように行うことができる。まず、プリプレグを2枚の表面の平滑な支持板の間に挟んで密着させ、長時間かけて徐々に温度を上げて硬化させる。このときに重要なことは、可能な限り低温でゲル化させることである。ゲル化しないうちに温度を上げると、プリプレグ中の[A]エポキシ樹脂が流動し、[D]熱可塑性粒子が移動するため、プリプレグ中における正確な分布状態の評価ができない。ゲル化した後、さらに時間をかけて温度を上げてプリプレグを硬化させる。この硬化したプリプレグの断面を観察し、平均的なプリプレグの厚みを求める。層の平均厚みは、写真上で任意に選んだ少なくとも5カ所で測り、その平均を取る。次に、両方の支持板に接していた面からプリプレグの厚み30%の位置にプリプレグの面方向と平行に線を引く。支持板に接していた面と30%の平行線の間に存在する[D]熱可塑性粒子の面積をプリプレグの両方について定量し、これとプリプレグの全幅に渡って存在する[D]熱可塑性粒子の面積を定量し、その比を取ることによりプリプレグの表面からプリプレグの厚さの30%以内に存在する[D]熱可塑性粒子の量が算出される。
本発明者らは、本発明のプリプレグにおいて、[A]エポキシ樹脂、[B]固体芳香族アミン系硬化剤、[C]固体硬化助剤および[D]熱可塑性粒子の各成分の配合量のエポキシ樹脂組成物、プリプレグおよび繊維強化複合材料への影響について鋭意検討を重ねた結果、特定の固体分濃度指数および固体分タフネス−硬化指数であるエポキシ樹脂組成物を用いることにより、優れたタック性、耐衝撃性および硬化性を有するプリプレグが得られることを見出したものである。
本発明においては、プリプレグのタック性を良好にするために、下記式(a)で定義される固体分濃度指数が、0.2〜0.35であることが必要である。
(a)固体分濃度指数=([B]固体芳香族アミン系硬化剤の配合量(重量部)+[C]固体硬化助剤の配合量(重量部)+[D]熱可塑性粒子の配合量(重量部))/([A]エポキシ樹脂の配合量(重量部)+[B]固体芳香族アミン系硬化剤の配合量(重量部)+[C]固体硬化助剤の配合量(重量部)+[D]熱可塑性粒子の配合量(重量部))
本発明では、得られるプリプレグのタック性と、靭性や硬化性のような樹脂物性を高度に両立させるため、鋭意検討を行った結果、上記の固体分濃度指数が0.2〜0.35の範囲内であることが必要であることを見出したものである。固体分濃度指数がこの特定な範囲において、特異的に優れたタック性とエポキシ樹脂物性の高度な両立を示すことついては、エポキシ樹脂組成物中に含まれるタック性低下を招く固体分の量を特定範囲にコントロールすることに加え、固形成分表面をぬらし、タック性を発現するのに必要十分な液状成分の濃度という固体分−液状成分の相互作用が関与していると考えられる。[D]熱可塑性粒子状成分が0.2未満であると、硬化性と靱性および耐衝撃性の両立が困難となり、0.35よりも大きいと、プリプレグとしたときに、タックが弱くなり、取り扱いにくいプリプレグとなる。固体分濃度指数は、好ましくは0.22〜0.33であり、タックと樹脂物性をより高いレベルで両立させることができる。
(a)固体分濃度指数=([B]固体芳香族アミン系硬化剤の配合量(重量部)+[C]固体硬化助剤の配合量(重量部)+[D]熱可塑性粒子の配合量(重量部))/([A]エポキシ樹脂の配合量(重量部)+[B]固体芳香族アミン系硬化剤の配合量(重量部)+[C]固体硬化助剤の配合量(重量部)+[D]熱可塑性粒子の配合量(重量部))
本発明では、得られるプリプレグのタック性と、靭性や硬化性のような樹脂物性を高度に両立させるため、鋭意検討を行った結果、上記の固体分濃度指数が0.2〜0.35の範囲内であることが必要であることを見出したものである。固体分濃度指数がこの特定な範囲において、特異的に優れたタック性とエポキシ樹脂物性の高度な両立を示すことついては、エポキシ樹脂組成物中に含まれるタック性低下を招く固体分の量を特定範囲にコントロールすることに加え、固形成分表面をぬらし、タック性を発現するのに必要十分な液状成分の濃度という固体分−液状成分の相互作用が関与していると考えられる。[D]熱可塑性粒子状成分が0.2未満であると、硬化性と靱性および耐衝撃性の両立が困難となり、0.35よりも大きいと、プリプレグとしたときに、タックが弱くなり、取り扱いにくいプリプレグとなる。固体分濃度指数は、好ましくは0.22〜0.33であり、タックと樹脂物性をより高いレベルで両立させることができる。
また、炭素繊維強化複合材料としたときに、優れた靱性、耐衝撃性および硬化性を維持するために、下記式(b)で定義される固体分タフネス−硬化指数が0.5〜1.5であることが必要である。
(b)固体分タフネス−硬化指数=[D]熱可塑性粒子の配合量(重量部)/([B]固体芳香族アミン系硬化剤の配合量(重量部)+[C]固体硬化助剤の配合量(重量部))
本発明では、得られるプリプレグの耐衝撃性と硬化性を高度に両立させるため、鋭意検討を行った結果、この固体分タフネス−硬化指数が0.5〜1.5の範囲内であることが必要であることを見出したものである。固体分タフネス−硬化指数がこの特定な範囲において、特異的に優れた耐衝撃性と硬化性の高度な両立を示すことついては、[B]固体芳香族アミン系硬化剤および[C]固体硬化助剤により得られるエポキシ樹脂硬化物の架橋密度が、[D]熱可塑性粒子の配合によって得られる耐衝撃性の向上幅へ影響を及ぼしており、本発明の範囲が最適範囲であるためであると考えられる。
(b)固体分タフネス−硬化指数=[D]熱可塑性粒子の配合量(重量部)/([B]固体芳香族アミン系硬化剤の配合量(重量部)+[C]固体硬化助剤の配合量(重量部))
本発明では、得られるプリプレグの耐衝撃性と硬化性を高度に両立させるため、鋭意検討を行った結果、この固体分タフネス−硬化指数が0.5〜1.5の範囲内であることが必要であることを見出したものである。固体分タフネス−硬化指数がこの特定な範囲において、特異的に優れた耐衝撃性と硬化性の高度な両立を示すことついては、[B]固体芳香族アミン系硬化剤および[C]固体硬化助剤により得られるエポキシ樹脂硬化物の架橋密度が、[D]熱可塑性粒子の配合によって得られる耐衝撃性の向上幅へ影響を及ぼしており、本発明の範囲が最適範囲であるためであると考えられる。
固体分タフネス−硬化指数が0.5未満であると、エポキシ樹脂組成物中の熱可塑性粒子成分が少なると同時に極端に架橋密度が高くなり、靱性および耐衝撃性の向上効果が十分に得られず、また固体分タフネス−硬化指数が1.5より大きくなると、耐衝撃性は優れるものの、エポキシ樹脂組成物中の硬化剤成分が少なくなり、硬化性が大幅に損なわれ、力学物性や耐熱性が低下する。固体分タフネス−硬化指数は、より好ましくは0.7〜1.3である。
本発明で用いられるエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、エラストマーおよび無機粒子等を改質剤として、単独または複数種を併用して添加することもできる。これらは、エポキシ樹脂組成物の粘度調整、硬化物の靱性および耐衝撃性の向上、プリプレグのタック調整、炭素繊維とエポキシ樹脂組成物との接着性の改善等の目的で添加される。
上記の熱可塑性樹脂としては、主鎖に、炭素−炭素結合、アミド結合、イミド結合、エステル結合、エーテル結合、カーボネート結合、ウレタン結合、尿素結合、チオエーテル結合、スルホン結合、イミダゾール結合およびカルボニル結合からなる群から選ばれた結合を有する熱可塑性樹脂が好ましく用いられる。
上記の熱可塑性樹脂としては、具体的には、ポリアクリレート、ポリアミド、ポリアラミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィド、ポリベンズイミダゾール、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、およびポリエーテルスルホンのようなエンジニアリングプラスチックに属する熱可塑性樹脂の一群がより好ましく用いられる。特に好ましくは、耐熱性にも優れることから、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホンおよびポリエーテルスルホンなどが好ましく使用される。また、これらの熱可塑性樹脂が、熱硬化性樹脂との反応性を有することは、靱性向上および硬化樹脂の耐環境性維持の観点から好ましい態様である。特に好ましい官能基としては、カルボキシル基、アミノ基および水酸基などが挙げられる。
また、上記の熱可塑性エラストマーとしては、ポリエステル系またはポリアミド系の熱可塑性エラストマーが好ましく用いられる。ここでいう熱可塑性エラストマーとは、ハードセグメント成分とソフトセグメント成分からなるブロック共重合体であり、常温以下のガラス転移温度と常温以上の融点を有するポリマーである。ポリエステル系またはポリアミド系の熱可塑性エラストマーの場合は、ハードセグメント成分がポリエステル単位、あるいはポリアミド単位である構造を有する。これらの熱可塑性エラストマーとしては、例えば、国際公開第96/02592号パンフレットに記載のものを用いることができる。
更に、上記のエラストマーとしては、固形ゴム、液状ゴムおよびゴム粒子などを用いることができる。一般に、固形ゴムは液状ゴムに比べて同一量をマトリックス樹脂に溶解した場合の粘度上昇が大きく、成形過程の樹脂組成物を適度な粘度レベルに保ちながら、比較的成形物の耐熱性を維持することができる。特に、このようにエラストマーを用いることにより、エポキシ樹脂組成物の粘弾性関数の温度依存性が減少し、プリプレグを扱う作業環境温度の変動があっても取り扱い性が悪化しにくく、またプリプレグ放置によるタック性の経時変化を小さくし、硬化物である成形板の表面平滑性を向上させることができる。
上記の固形ゴムとしては、エポキシ樹脂との相溶性の面から、ブタジエンとアクリロニトリルのランダムコポリマーであるアクリロニトリル−ブタジエン共重合体が好ましく用いられる。アクリロニトリルの共重合比を変化させることによって、エポキシ樹脂との相溶性を制御することができる。さらに、エポキシ樹脂との接着性をあげるために、官能基を有する固形ゴムがより好ましく用いられる。官能基としては、カルボキシル基およびアミノ基などが挙げられる。アクリロニトリル−ブタジエン共重合体として、特に、カルボキシル基を含有する固形アクリロニトリル−ブタジエンゴムが好ましく用いられる。また、耐候性に優れるため、水素化ニトリルゴムも好ましく用いられる。
また、上記のゴム粒子としては、架橋ゴム粒子および架橋ゴム粒子の表面に異種ポリマーをグラフト重合したコアシェルゴム粒子が好ましく用いられる。
本発明で用いられる上記の無機粒子としては、具体的に、アルミナ、雲母、カーボンブラック、ケイ酸アルミニウム、酸化スズ、酸化チタン、シリカ、ジルコニア、スメクタイト、タルク、炭酸カルシウム、粘土鉱物、フェライト、マイカおよびモンモリロナイト等を挙げることができる。これらの無機粒子の添加により、エポキシ樹脂組成物にチキソトロピー性を付与することが可能となる。
中でも微粒子状シリカは、チキソトロピー性付与に効果的であるばかりでなく、硬化物の弾性率の向上にも有効であるため特に好ましく用いられる。微粒子状シリカは、二酸化ケイ素を基本骨格とし、その表面がシラノール基で覆われている親水性タイプのものと、そのシラノール基の水素がアルキル基、シリル基等で置換されている疎水性タイプのものがある。吸水後の硬化物の弾性率を向上させるためには、親水性シリカより疎水性シリカの方がより効果的である。
本発明における[E]炭素繊維は、高度な耐湿熱性、比強度および比弾性率を繊維強化複合材料に発現させるために必要である。
本発明で用いられる炭素繊維は、その単繊維の断面形状が実質的に真円状であることが好ましい。エポキシ樹脂組成物を含浸させるときに、炭素繊維フィラメントの再配列が起こりやすくなり、炭素繊維間へのエポキシ樹脂組成物の浸み込みが容易になるからである。
ここでいう断面形状が実質的に真円状であるとは、断面形状に外接する円の半径Rと内接する円の半径rとの比R/rを変形度としたときに、1〜1.1であることを意味する。
また、その炭素繊維は、耐衝撃性に優れ、高い剛性および機械強度を有する炭素繊維強化複合材料を得られることから、JIS R 7601(1986)に記載の方法によるストランド引張試験における引張弾性率が200GPa以上であり、引張強度が4 .4GPa以上であり、引張伸度が1 .7%以上の高強度高伸度炭素繊維が最も適している。炭素繊維は、その形状や配列について特に限定されず、例えば、一方向に引き揃えられた長繊維、二方向織物、多軸織物、不織布、マット、ニットおよび組み紐状であってもよい。特に、比強度と比弾性率が高いことが要求される用途には、単一方向に引き揃えられた配列が最も適しているが、取り扱いの容易な織物状の配列も本発明に適している。
本発明のプリプレグの製造方法としては、例えば、エポキシ樹脂組成物を、離型紙などのフィルム状に塗布して樹脂フィルムを作製し、炭素繊維の片面または両面からその樹脂フィルムを重ね、加熱加圧して炭素繊維の含浸させるホットメルト法等を用いることができる。
また、[D]熱可塑性粒子をプリプレグ表層に多く存在させる目的で、通常の方法で作製したプリプレグの片面あるいは両面に、[D]熱可塑性粒子を含有させた樹脂フィルムを貼付する方法等を用いることもできる。
さらに、[D]熱可塑性粒子を含まないプリプレグを作製後、[D]熱可塑性粒子を片面または両面に散布してもよい。
本発明のプリプレグを用いて炭素繊維強化複合材料を成形するには、プリプレグを積層後、積層物に圧力を付与しながら、含浸させたエポキシ樹脂組成物を加熱硬化させる方法などを用いることができる。圧力を付与しながらエポキシ樹脂組成物を加熱硬化させる方法には、プレス成形法、オートクレーブ成形法、バッギング成形法、ラッピングテープ法および内圧成形法などがある。
本発明におけるプリプレグは、タック性が良好で、かつ、優れた硬化性を有するため、製作が困難とされる大型の成形体に好適に使用することができ、衝撃後圧縮強度など様々な機械特性に優れた炭素繊維強化複合材料を与えることから、航空機用構造材料に最も好適に用いることができる。加えて、自動車用途、船舶用途、スポーツ用途およびその他一般産業用途に衝撃後圧縮強度に優れる炭素繊維強化複合材料として好適に用いることができる。
以下、実施例によって、本発明のプリプレグと炭素繊維強化複合材料についてより具体的に説明する。実施例で用いた樹脂原料、プリプレグおよび繊維強化複合材料の作製方法、衝撃後圧縮強度の評価方法を、以下に示す。実施例のプリプレグの作製環境および評価は、特に断りのない限り、温度25℃±2℃、相対湿度50%の雰囲気で行ったものである。
[A]エポキシ樹脂
・テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、ELM434(4官能のエポキシ樹脂、住友化学(株)製)
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂、“エピコート”(登録商標)828(2官能のエポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン(株)製)
・ジグリシジルアニリン(GAN)(日本化薬(株)製)。
・テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、ELM434(4官能のエポキシ樹脂、住友化学(株)製)
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂、“エピコート”(登録商標)828(2官能のエポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン(株)製)
・ジグリシジルアニリン(GAN)(日本化薬(株)製)。
[B]固体芳香族アミン系硬化剤
・4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、“スミキュア”(登録商標)S(住友化学(株)製)。
・4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、“スミキュア”(登録商標)S(住友化学(株)製)。
[C]固体硬化助剤
・ジシアンジアミド (DICY 7、ジャパンエポキシレジン(株)製)
・3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア(DCMU−99、保土ヶ谷化学(株)製)。
・ジシアンジアミド (DICY 7、ジャパンエポキシレジン(株)製)
・3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア(DCMU−99、保土ヶ谷化学(株)製)。
[D]熱可塑性粒子
・グリルアミド樹脂真球状微粒子、TN粒子(ポリアミド粒子、東レ(株)製)、平均粒径12.5μm。
・グリルアミド樹脂真球状微粒子、TN粒子(ポリアミド粒子、東レ(株)製)、平均粒径12.5μm。
[改質剤]
・ポリエーテルスルホン、“スミカエクセル”(登録商標)5003P(住友化学(株)製)。
・ポリエーテルスルホン、“スミカエクセル”(登録商標)5003P(住友化学(株)製)。
[E]炭素繊維
“トレカ”(登録商標)T700G−12K−31E(東レ(株)製)
・繊維数 12000本
・引張強度 4.9GPa
・引張弾性率 240GPa
・引張伸度 2.1%
・変形度(R/r) 1.05。
“トレカ”(登録商標)T700G−12K−31E(東レ(株)製)
・繊維数 12000本
・引張強度 4.9GPa
・引張弾性率 240GPa
・引張伸度 2.1%
・変形度(R/r) 1.05。
(実施例1〜6、比較例1〜3)
<プリプレグの作製>
表1に示すエポキシ樹脂組成物(表中、数字は重量部を表す。)について、[D]熱可塑性粒子を除くベース樹脂を調製し、ナイフコーターを用いて樹脂目付31g/m2で離型紙上にコーティングし、樹脂フィルムを作製した。この樹脂フィルムを一方向に引き揃えた炭素繊維(目付190g/m2)の両側に重ね合せてヒートロールを用い、加熱加圧しながらエポキシ樹脂組成物を含浸させ、一次プリプレグを得た。次に、最終的な炭素繊維強化複合材料用プリプレグのエポキシ樹脂組成が表1の配合量になるように、[D]熱可塑性粒子を加えて調整したエポキシ樹脂組成物で、ナイフコーターを用いて樹脂目付21g/m2で離型紙上にコーティングし、樹脂フィルムを作製した。この樹脂フィルムを、一次プリプレグの両側に重ね合せてヒートロールを用い、加熱加圧しながらエポキシ樹脂組成物を含浸させ、目的のプリプレグを得た。結果を表1に示す。また、各実施例および各比較例の固体濃度指数とプリプレグのタック値の関係を図1に、そして、固体分−タフネス指数と炭素繊維複合材料のガラス転移温度および衝撃後圧縮強度の関係を図2に、それぞれ示す。
<プリプレグの作製>
表1に示すエポキシ樹脂組成物(表中、数字は重量部を表す。)について、[D]熱可塑性粒子を除くベース樹脂を調製し、ナイフコーターを用いて樹脂目付31g/m2で離型紙上にコーティングし、樹脂フィルムを作製した。この樹脂フィルムを一方向に引き揃えた炭素繊維(目付190g/m2)の両側に重ね合せてヒートロールを用い、加熱加圧しながらエポキシ樹脂組成物を含浸させ、一次プリプレグを得た。次に、最終的な炭素繊維強化複合材料用プリプレグのエポキシ樹脂組成が表1の配合量になるように、[D]熱可塑性粒子を加えて調整したエポキシ樹脂組成物で、ナイフコーターを用いて樹脂目付21g/m2で離型紙上にコーティングし、樹脂フィルムを作製した。この樹脂フィルムを、一次プリプレグの両側に重ね合せてヒートロールを用い、加熱加圧しながらエポキシ樹脂組成物を含浸させ、目的のプリプレグを得た。結果を表1に示す。また、各実施例および各比較例の固体濃度指数とプリプレグのタック値の関係を図1に、そして、固体分−タフネス指数と炭素繊維複合材料のガラス転移温度および衝撃後圧縮強度の関係を図2に、それぞれ示す。
<プリプレグのタック性評価>
プリプレグのタック性評価として、プリプレグ同士を圧着後、引き剥がす力を測定した。この評価法には、負荷応力、速度、時間、温度および湿度の各パラメーターが存在する。これらはプリプレグを使用する状態等を考慮して、適宜決定すればよい。本発明の実施例におけるタック性評価に関しては、測定装置“インストロン”5565型万能材料試験機(インストロン・ジャパン(株)製)を使用して、以下の条件で測定した。
・サンプル:50×50mm
・負荷速度:1mm/分
・接着負荷:0.12MPa
・負荷時間:5±2秒
・剥離速度:10mm/分
・環境:25℃、相対湿度50%。
プリプレグのタック性評価として、プリプレグ同士を圧着後、引き剥がす力を測定した。この評価法には、負荷応力、速度、時間、温度および湿度の各パラメーターが存在する。これらはプリプレグを使用する状態等を考慮して、適宜決定すればよい。本発明の実施例におけるタック性評価に関しては、測定装置“インストロン”5565型万能材料試験機(インストロン・ジャパン(株)製)を使用して、以下の条件で測定した。
・サンプル:50×50mm
・負荷速度:1mm/分
・接着負荷:0.12MPa
・負荷時間:5±2秒
・剥離速度:10mm/分
・環境:25℃、相対湿度50%。
<30%深さ範囲の粒子存在率(体積%)>
プリプレグを2枚の表面の平滑なフッ素樹脂板(ポリ四フッ化エチレン板)間に挟持して密着させ、10日間かけて徐々に180℃まで温度を上げて硬化させた。この硬化したプリプレグの断面を観察し、写真上で任意に選んだ5カ所の平均的なプリプレグの厚みを求めた。次に、両方の樹脂板に接していた面からプリプレグの厚み30%の位置にプリプレグの面方向と平行に線を引き、樹脂板に接していた面と30%の平行線の間に存在する[D]熱可塑性粒子の面積をプリプレグの両方について定量し、これとプリプレグの全幅に渡って存在する[D]熱可塑性粒子の面積を定量し、その比を取ることによりプリプレグの表面からプリプレグの厚さの30%以内に存在する[D]熱可塑性粒子の量を算出した。
プリプレグを2枚の表面の平滑なフッ素樹脂板(ポリ四フッ化エチレン板)間に挟持して密着させ、10日間かけて徐々に180℃まで温度を上げて硬化させた。この硬化したプリプレグの断面を観察し、写真上で任意に選んだ5カ所の平均的なプリプレグの厚みを求めた。次に、両方の樹脂板に接していた面からプリプレグの厚み30%の位置にプリプレグの面方向と平行に線を引き、樹脂板に接していた面と30%の平行線の間に存在する[D]熱可塑性粒子の面積をプリプレグの両方について定量し、これとプリプレグの全幅に渡って存在する[D]熱可塑性粒子の面積を定量し、その比を取ることによりプリプレグの表面からプリプレグの厚さの30%以内に存在する[D]熱可塑性粒子の量を算出した。
<炭素繊維強化複合材料の衝撃後圧縮強度>
上記した方法により作製した一方向プリプレグを(+45/0/−45/90)3sの構成で積層し、オートクレーブにて、昇温速度1.5℃/分の条件で、120℃の温度で1時間保持した後、180℃の温度で2時間、0.59MPaの圧力下の条件で成形して炭素繊維強化複合材料を作製した。このようにして得られた炭素繊維強化複合材料について、JIS K7089(1996)に従い、0°方向が6インチ、90°方向が4インチの長方形に切り出し、その中央に落下高さ571mmで、270インチ・ポンドの落錘衝撃を与え、衝撃後圧縮強度を求めた。この衝撃後圧縮強度は、5個の試料について測定し、その平均衝撃後圧縮強度を求めた。また、測定については、室温乾燥状態(温度25℃±2℃、相対湿度50%)で行った。
上記した方法により作製した一方向プリプレグを(+45/0/−45/90)3sの構成で積層し、オートクレーブにて、昇温速度1.5℃/分の条件で、120℃の温度で1時間保持した後、180℃の温度で2時間、0.59MPaの圧力下の条件で成形して炭素繊維強化複合材料を作製した。このようにして得られた炭素繊維強化複合材料について、JIS K7089(1996)に従い、0°方向が6インチ、90°方向が4インチの長方形に切り出し、その中央に落下高さ571mmで、270インチ・ポンドの落錘衝撃を与え、衝撃後圧縮強度を求めた。この衝撃後圧縮強度は、5個の試料について測定し、その平均衝撃後圧縮強度を求めた。また、測定については、室温乾燥状態(温度25℃±2℃、相対湿度50%)で行った。
<炭素繊維複合材料のガラス転移温度の測定>
上記の方法により作製した炭素繊維強化複合材料を、示差熱量計TAインスツルメンツ社製DSC2910(型番)を用いて、JIS K7121(1987)に基づいて求めた中間点温度をガラス転移温度として用いた。
上記の方法により作製した炭素繊維強化複合材料を、示差熱量計TAインスツルメンツ社製DSC2910(型番)を用いて、JIS K7121(1987)に基づいて求めた中間点温度をガラス転移温度として用いた。
<評価結果>
表1、図1および図2に示すとおり、実施例1〜実施例6は、比較例1〜比較例3と比較して、プリプレグとしたときに適度なタック性と、炭素繊維強化複合材料としたときに、耐熱性と耐衝撃性の両特性を兼ね揃えていることがわかった。また、前記の一般式(1)で示されるエポキシ樹脂を含んでなる実施例5および実施例6は、実施例2に対して更にタック性および耐衝撃性が向上していることがわかった。
表1、図1および図2に示すとおり、実施例1〜実施例6は、比較例1〜比較例3と比較して、プリプレグとしたときに適度なタック性と、炭素繊維強化複合材料としたときに、耐熱性と耐衝撃性の両特性を兼ね揃えていることがわかった。また、前記の一般式(1)で示されるエポキシ樹脂を含んでなる実施例5および実施例6は、実施例2に対して更にタック性および耐衝撃性が向上していることがわかった。
また、比較例1は、耐熱性には優れているがタック性が低いことがわかった。比較例2と比較例3は、プリプレグのタック性は適当であるが、耐熱性や耐衝撃性に問題があった。
本発明におけるプリプレグは、航空機用構造材料に最も好適に用いることができる。加えて、本発明におけるプリプレグは、自動車用途、船舶用途、スポーツ用途およびその他一般産業用途に衝撃後圧縮強度に優れる炭素繊維強化複合材料として好適に用いることができ有用である。
Claims (7)
- 少なくとも[A]エポキシ樹脂、[B]固体芳香族アミン系硬化剤、[C]固体硬化助剤および[D]熱可塑性粒子を含むエポキシ樹脂組成物と[E]炭素繊維からなるプリプレグであって、[A]エポキシ樹脂100重量部に対する、[B]固体芳香族アミン系硬化剤の配合割合が5〜30重量部で、[C]固体硬化助剤の配合割合が0.15〜15重量部であり、かつ、下記式(a)で定義される固体分濃度指数が0.2〜0.35で、下記式(b)で定義される固体分タフネス−硬化指数が0.5〜1.5であることを特徴とするプリプレグ。
(a)固体分濃度指数=([B]固体芳香族アミン系硬化剤の配合量(重量部)+[C]固体硬化助剤の配合量(重量部)+[D]熱可塑性粒子の配合量(重量部))/([A]エポキシ樹脂の配合量(重量部)+[B]固体芳香族アミン系硬化剤の配合量(重量部)+[C]固体硬化助剤の配合量(重量部)+[D]熱可塑性粒子の配合量(重量部))
(b)固体分タフネス−硬化指数=[D]熱可塑性粒子の配合量(重量部)/([B]固体芳香族アミン系硬化剤の配合量(重量部)+[C]固体硬化助剤の配合量(重量部)) - [E]炭素繊維の断面形状が実質的に真円状であることを特徴とする請求項1または2記載のプリプレグ。
- [D]熱可塑性粒子の粒子形状が実質的に球状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプリプレグ。
- [D]熱可塑性粒子がプリプレグ中に1〜10重量%存在し、プリプレグの内部よりも表面に高濃度に分布する請求項1〜4のいずれかに記載のプリプレグ。
- [D]熱可塑性粒子の90体積%以上が、プリプレグ表面の厚さ30%以内に局在化していることを特徴とする請求項5記載のプリプレグ。
- 請求項1〜6のいずれかに記載のプリプレグが硬化されてなる炭素繊維強化複合材料。
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