JP2008007599A - 焼成酸化亜鉛充填ゴム組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】ハロゲンゴム、カルボキシル化NBR、又は、多硫化ゴムに安価な高比重充填材を配合することにより、遮音性、放熱性などに優れた高比重ゴム組成物を提供する。
【解決手段】ハロゲンゴム(クロロプレン等)、カルボキシル化ニトリルブタジエンゴム、又は、多硫化ゴムに高比重充填材を配合したゴム組成物において、前記高比重充填材として、ゴム100質量部に対して焼成酸化亜鉛100〜700質量部(好ましくは、300〜700質量部)を配合したことを特徴とする。上記ゴム組成物は、遮音材、放熱材等として使用することができる。
【選択図】 図2
【解決手段】ハロゲンゴム(クロロプレン等)、カルボキシル化ニトリルブタジエンゴム、又は、多硫化ゴムに高比重充填材を配合したゴム組成物において、前記高比重充填材として、ゴム100質量部に対して焼成酸化亜鉛100〜700質量部(好ましくは、300〜700質量部)を配合したことを特徴とする。上記ゴム組成物は、遮音材、放熱材等として使用することができる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、焼成酸化亜鉛充填ゴム組成物に関し、特に、ハロゲンゴム、カルボキシル化ニトリルブタジエンゴム(以下、カルボキシル化NBRという)、又は、多硫化ゴムに焼成酸化亜鉛を充填材として多量に配合した高比重ゴム組成物に関する。
クロロプレンゴム、ハロゲン化ブチルゴム等のハロゲンゴムは、機械的特性、耐油性、耐オゾン性等に優れているため、ベルト、O−リング、タイヤといった機械部品、自動車部品等として広く使用されている。そして、このようなハロゲンゴムに加硫剤として酸化亜鉛を用いることも周知である(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開2002−241543号公報
特開2002−265688号公報
特開2005−264114号公報
上記のようにハロゲンゴムに加硫剤として酸化亜鉛を配合する場合、通常、亜鉛華が用いられているが、ハロゲンゴムと亜鉛華は化学反応し、亜鉛華の配合量がゴム成分に対して多すぎると、ゴム生地の腰がなくなって貯蔵安定性が悪くなったり、ゴムの加工性が悪化したり、加硫速度が速すぎて加工中にスコーチを起こす(特許文献1の段落[0028]、特許文献2の段落[0011]、特許文献3の段落[0023])といった問題を生じるため、ハロゲンゴム100質量部に対して、亜鉛華を20質量部を超えて配合することは難しかった。
一方、ゴムや樹脂を遮音性の付与などの目的で高比重としたい場合、通常、高比重材である、銅、酸化銅、酸化鉄、タングステンなどの粉末を用いる(例えば、特許文献4〜7参照)が、界面に問題があったり、粒子径が大きいために充填率を高めることができなかったり、素材自体が高価であることから、酸化亜鉛を用いることもあった(例えば、特許文献6及び7参照)。
また、放熱性、耐久性などを改善するために、ゴムに酸化亜鉛を配合することも知られている(例えば、特許文献8〜10参照)。
特開2001−31455号公報
特開2003−3024号公報
特開2004−269550号公報
再公表WO2003/066726
特開2002−146154号公報
特開平8−20725号公報
特許第3621848号明細書
また、放熱性、耐久性などを改善するために、ゴムに酸化亜鉛を配合することも知られている(例えば、特許文献8〜10参照)。
上記のようにゴムを高比重にしたり、放熱性、耐久性などを改善するためには、酸化亜鉛を多量に配合する必要があるが、天然ゴム、EPDM、シリコーンゴム、スチレン系熱可塑性エラストマーなどの場合には、酸化亜鉛との化学反応は問題にならないので、種々の酸化亜鉛を用いることができ、特許文献7の発明では、天然ゴム、EPDMに亜鉛華を多量に配合し(実施例1〜4参照)、特許文献9の発明では、シリコーンゴムに亜鉛華を多量に配合し(実施例3及び6参照)、特許文献10の発明では、シリコーンゴムに焼成酸化亜鉛を多量に配合している(実施例1〜6参照)。
しかしながら、ハロゲンゴムについては、亜鉛華が化学反応してしまうため、柔軟性をコントロールしずらく、上記特許文献1〜3に記載されているように、亜鉛華を多量に配合することは難しかったから、亜鉛華などの酸化亜鉛を高比重充填材として用いることは行われていなかった。カルボキシル化NBR、多硫化ゴムについても、亜鉛華は化学反応してしまうため、多量に配合することは難しく、亜鉛華などの酸化亜鉛を高比重充填材として用いることは行われていなかった。
本発明は、ハロゲンゴム、カルボキシル化NBR、又は、多硫化ゴムに安価な高比重充填材を配合することにより、遮音性、放熱性などに優れた高比重ゴム組成物を提供することを課題とする。
本発明者は、ハロゲンゴム、カルボキシル化NBR、又は、多硫化ゴムの高比重充填材について種々の検討を重ねた結果、驚くべきことに、亜鉛華は、焼成して焼成亜鉛華(焼成酸化亜鉛)にすると、ハロゲンゴムなどとの反応性がなくなり、ハロゲンゴムなどに多量に配合してもゴムの柔軟性を保持できることを見出し、本発明に到達した。
なお、シリコーンゴムに焼成酸化亜鉛を充填材として配合することが特許文献10に開示されているが、シリコーンゴムは、特許文献9に示されているように充填材として亜鉛華を多量に配合することができるものであり、もともと、亜鉛華との反応性が問題にならないものである。したがって、シリコーンゴムと同様に亜鉛華を充填材として多量に配合することができるゴムに焼成酸化亜鉛を充填材として用いることが予測し得るとしても、ハロゲンゴム、カルボキシル化NBR、又は、多硫化ゴムは、上記のように、亜鉛華(酸化亜鉛)を多量に配合することが難しかったものであり、従来、当業者は酸化亜鉛を高比重充填材として用いようとはしなかったのであるから、焼成酸化亜鉛をハロゲンゴム、カルボキシル化NBR、又は、多硫化ゴムの高比重充填材として用いることには阻害要因があった。
なお、シリコーンゴムに焼成酸化亜鉛を充填材として配合することが特許文献10に開示されているが、シリコーンゴムは、特許文献9に示されているように充填材として亜鉛華を多量に配合することができるものであり、もともと、亜鉛華との反応性が問題にならないものである。したがって、シリコーンゴムと同様に亜鉛華を充填材として多量に配合することができるゴムに焼成酸化亜鉛を充填材として用いることが予測し得るとしても、ハロゲンゴム、カルボキシル化NBR、又は、多硫化ゴムは、上記のように、亜鉛華(酸化亜鉛)を多量に配合することが難しかったものであり、従来、当業者は酸化亜鉛を高比重充填材として用いようとはしなかったのであるから、焼成酸化亜鉛をハロゲンゴム、カルボキシル化NBR、又は、多硫化ゴムの高比重充填材として用いることには阻害要因があった。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の手段を採用する。
(1)ハロゲンゴム、カルボキシル化NBR、又は、多硫化ゴムに高比重充填材を配合したゴム組成物において、前記高比重充填材として、ゴム100質量部に対して焼成酸化亜鉛100〜700質量部を配合したことを特徴とするゴム組成物である。
(2)ゴム100質量部に対して焼成酸化亜鉛300〜700質量部を配合したことを特徴とする前記(1)のゴム組成物である。
(3)ゴム100質量部に対して焼成酸化亜鉛500〜700質量部を配合したことを特徴とする前記(2)のゴム組成物である。
(4)ハロゲンゴムがクロロプレンゴムであることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか一項のゴム組成物である。
(5)前記(1)〜(4)のいずれか一項のゴム組成物からなる遮音材である。
(6)前記(1)〜(4)のいずれか一項のゴム組成物からなる放熱材である。
(1)ハロゲンゴム、カルボキシル化NBR、又は、多硫化ゴムに高比重充填材を配合したゴム組成物において、前記高比重充填材として、ゴム100質量部に対して焼成酸化亜鉛100〜700質量部を配合したことを特徴とするゴム組成物である。
(2)ゴム100質量部に対して焼成酸化亜鉛300〜700質量部を配合したことを特徴とする前記(1)のゴム組成物である。
(3)ゴム100質量部に対して焼成酸化亜鉛500〜700質量部を配合したことを特徴とする前記(2)のゴム組成物である。
(4)ハロゲンゴムがクロロプレンゴムであることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか一項のゴム組成物である。
(5)前記(1)〜(4)のいずれか一項のゴム組成物からなる遮音材である。
(6)前記(1)〜(4)のいずれか一項のゴム組成物からなる放熱材である。
本発明においては、ハロゲンゴム、カルボキシル化NBR、又は、多硫化ゴムに高比重充填材として焼成酸化亜鉛を用いることにより、充填材を多量に配合しても、加硫物の硬度の上昇が少なく、ゴムの柔軟性を保持でき、遮音性、放熱性などに優れた高比重ゴム組成物が得られるという効果を奏する。
本発明のゴム組成物に用いるゴムは、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、ハロゲン化ブチルゴムなどのハロゲンゴム、カルボキシル化NBR、又は、多硫化ゴムである。
前記ゴムに高比重充填材として配合する焼成酸化亜鉛としては、亜鉛華等の酸化亜鉛を1000℃程度で焼成したものを用いることができる。
焼成酸化亜鉛の配合量は、ゴム100質量部に対して焼成酸化亜鉛100〜700質量部が好ましく、300〜700質量部がより好ましく、500〜700質量部が特に好ましい。
100質量部より少ないと高比重充填材としても効果が十分に発揮されず、700質量部より多いと、ゴムに混練することが難しくなる。
100質量部より少ないと高比重充填材としても効果が十分に発揮されず、700質量部より多いと、ゴムに混練することが難しくなる。
高比重充填材である焼成酸化亜鉛以外の配合成分として、通常、ゴムに配合されている加硫剤、加工助剤、補強材、軟化剤、加硫促進剤、加硫遅延剤などを、必要に応じて配合することができる。加硫剤としては、亜鉛華、酸化マグネシウム、鉛丹(鉛酸化物)、炭酸亜鉛などを用いることができ、加工助剤としては、ステアリン酸、ワックス、脂肪酸アミドなど、補強材としては、カーボン、シリカ、ハードクレーなど、軟化剤としては、ナフテン系オイル、アロマ系オイルのプロセスオイル、エステル系可塑剤など、加硫促進剤としては、チオウレア類など、加硫遅延剤としては、チアゾール類、チウラム類などを用いることができる。
(配合)
ハロゲンゴム組成物(クロロプレンゴム組成物)の材料として、クロロプレンゴムと加硫助剤としての酸化マグネシウムと、加工助剤としてのステアリン酸、脂肪酸アミドと、補強材としてのFEFカーボンと、軟化材としてのナフテン系オイルと、充填材としての焼成亜鉛華(亜鉛華を1000℃で焼成したもの)又は亜鉛華3号と、加硫剤としての亜鉛華3号と、加硫促進剤としてのチオウレア、加硫遅延剤としてのチウラムとを用いた。
焼成亜鉛華又は充填材としての亜鉛華3号をいれてない配合をTHSR-1とし、クロロプレンゴム100質量部に対して、それぞれ、焼成亜鉛華を100質量部、300質量部、500質量部、700質量部配合したものをTHSR-2〜THSR-5(実施例)とし、クロロプレンゴム100質量部に対して、それぞれ、亜鉛華3号を100質量部、300質量部、500質量部、700質量部を配合したものをTHSR-6〜THSR-9(比較例)とした。
クロロプレンゴム組成物の配合を表1に示す。
ハロゲンゴム組成物(クロロプレンゴム組成物)の材料として、クロロプレンゴムと加硫助剤としての酸化マグネシウムと、加工助剤としてのステアリン酸、脂肪酸アミドと、補強材としてのFEFカーボンと、軟化材としてのナフテン系オイルと、充填材としての焼成亜鉛華(亜鉛華を1000℃で焼成したもの)又は亜鉛華3号と、加硫剤としての亜鉛華3号と、加硫促進剤としてのチオウレア、加硫遅延剤としてのチウラムとを用いた。
焼成亜鉛華又は充填材としての亜鉛華3号をいれてない配合をTHSR-1とし、クロロプレンゴム100質量部に対して、それぞれ、焼成亜鉛華を100質量部、300質量部、500質量部、700質量部配合したものをTHSR-2〜THSR-5(実施例)とし、クロロプレンゴム100質量部に対して、それぞれ、亜鉛華3号を100質量部、300質量部、500質量部、700質量部を配合したものをTHSR-6〜THSR-9(比較例)とした。
クロロプレンゴム組成物の配合を表1に示す。
(混練方法)
使用機械:8インチオープンロール
混練手順:以下の手順で配合ゴムを得る。
(1)クロロプレンゴムを素練りする。
(2)これに酸化マグネシウム、ステアリン酸、加工助剤、FEFカーボンを混練する。
(3)次にナフテン系オイル、焼成亜鉛華或は充填材としての亜鉛華3号を混練する。
(4)最後に、加硫剤としての亜鉛華3号、加硫促進剤、加硫遅延剤を混練する。
使用機械:8インチオープンロール
混練手順:以下の手順で配合ゴムを得る。
(1)クロロプレンゴムを素練りする。
(2)これに酸化マグネシウム、ステアリン酸、加工助剤、FEFカーボンを混練する。
(3)次にナフテン系オイル、焼成亜鉛華或は充填材としての亜鉛華3号を混練する。
(4)最後に、加硫剤としての亜鉛華3号、加硫促進剤、加硫遅延剤を混練する。
(物性試験方法)
(a)加硫ゴム物性(比重、硬度、引張強さ、伸び、熱伝導率)
得られた配合ゴムを170℃で10分間、加硫処理を行い試験片を作製する。
比重:アルキメデス法
硬度:JIS K 6253 タイプAデュロメーター
引張強さ、伸び:JIS K 6251
熱伝導率:京都電子工業(株)製 熱伝導率計(熱線法)
(b)未加硫ゴム物性(RPA)
得られた配合ゴムをそのまま使用してRPA試験を行った。
使用機械:ALPHA TECHNOLOGIES製 RPA2000
RPA試験:未加硫ゴムに125℃の熱をかけ、未加硫ゴムの粘度上昇をトルクで検知する。
物性試験結果を表2に示す。
(a)加硫ゴム物性(比重、硬度、引張強さ、伸び、熱伝導率)
得られた配合ゴムを170℃で10分間、加硫処理を行い試験片を作製する。
比重:アルキメデス法
硬度:JIS K 6253 タイプAデュロメーター
引張強さ、伸び:JIS K 6251
熱伝導率:京都電子工業(株)製 熱伝導率計(熱線法)
(b)未加硫ゴム物性(RPA)
得られた配合ゴムをそのまま使用してRPA試験を行った。
使用機械:ALPHA TECHNOLOGIES製 RPA2000
RPA試験:未加硫ゴムに125℃の熱をかけ、未加硫ゴムの粘度上昇をトルクで検知する。
物性試験結果を表2に示す。
表2、図1及び図2より、充填材として焼成亜鉛華(焼成酸化亜鉛)を配合した実施例のクロロプレンゴム組成物(THSR-2〜THSR-5)は、充填材として亜鉛華3号を配合した比較例のクロロプレンゴム組成物(THSR-6〜THSR-9)に比べ、配合量が同じ場合、加硫物の硬度の上昇、伸びの低下が少なく、高充填でもゴムとしての柔軟性を保持できることが分かる。
特に、亜鉛華3号を用いた場合には、クロロプレンゴム100質量部に対して300質量部以上配合すると、硬度の上昇、伸びの低下の両方が、焼成亜鉛華を用いた場合よりも悪くなり、さらに、亜鉛華500質量部以上にした場合は加硫物の伸びが極端に低下しもろくなる(THSR-8及びTHSR-9)のに対して、焼成亜鉛華の場合には、500質量部以上配合してもそのようなことはない(THSR-4及びTHSR-5)。
特に、亜鉛華3号を用いた場合には、クロロプレンゴム100質量部に対して300質量部以上配合すると、硬度の上昇、伸びの低下の両方が、焼成亜鉛華を用いた場合よりも悪くなり、さらに、亜鉛華500質量部以上にした場合は加硫物の伸びが極端に低下しもろくなる(THSR-8及びTHSR-9)のに対して、焼成亜鉛華の場合には、500質量部以上配合してもそのようなことはない(THSR-4及びTHSR-5)。
また、RPA試験にて加硫特性を調べたところ、焼成亜鉛華は亜鉛華3号に比べ耐スコーチ性が良いといえる。
なお、表2のRPAにおいて、TS0.5およびTS3.5の意味はその未加硫ゴムの最小粘度から、それぞれ0.5、3.5ポイント粘度が上昇したときの時間を示す。したがって、TS0.5は加硫の立ち上がりの早さ(スコーチ性)を、TS3.5からTS0.5を引いた値は加硫のスピードを表す。
表2及び図3より、充填材として焼成亜鉛華(焼成酸化亜鉛)を配合したものは、亜鉛華3号を配合したものと比較して、配合量が同じ場合、スコーチ性が優れていることが分かる。
なお、表2のRPAにおいて、TS0.5およびTS3.5の意味はその未加硫ゴムの最小粘度から、それぞれ0.5、3.5ポイント粘度が上昇したときの時間を示す。したがって、TS0.5は加硫の立ち上がりの早さ(スコーチ性)を、TS3.5からTS0.5を引いた値は加硫のスピードを表す。
表2及び図3より、充填材として焼成亜鉛華(焼成酸化亜鉛)を配合したものは、亜鉛華3号を配合したものと比較して、配合量が同じ場合、スコーチ性が優れていることが分かる。
さらに、表2に示されるように、クロロプレンゴム100質量部に対して焼成亜鉛華100質量部以上を配合したクロロプレンゴム組成物(ハロゲンゴム組成物)は、比重が高く、熱伝導率が高いから、遮音材、放熱材として有用である。
特に、焼成亜鉛華を300質量部以上配合したクロロプレンゴム組成物は、亜鉛華3号を配合したものと比較して、熱伝導率が高く、放熱材として好ましい(THSR-3〜THSR-5)。
特に、焼成亜鉛華を300質量部以上配合したクロロプレンゴム組成物は、亜鉛華3号を配合したものと比較して、熱伝導率が高く、放熱材として好ましい(THSR-3〜THSR-5)。
実際のバンバリー等の量産機で混練する場合、混練温度は100℃以上になると考えられるため、実施例1のクロロプレンゴム組成物THSR-1、THSR-3、THSR-7を用い、混練方法を以下のように変更して、熱履歴による材料の状態の変化を見る試験を行った。
(混練方法)
使用機械:600ccラボプラストミル
図4に示すラボプラストミルの混練槽に原料ゴム、充填材等を入れて、混練槽の初期温度を80℃に設定し、熱履歴による材料の状態の変化を見るために30分間混練する。
混練手順:以下の手順で配合ゴムを得る。
(1)酸化マグネシウム、ステアリン酸、加工助剤、FEFカーボン、ナフテン系オイル、焼成亜鉛華或は充填材としての亜鉛華3号を混練する。
(2)これにクロロプレンゴムを添加し混練しA練バッチを得る。
(3)得られたA練バッチを急冷した後、オープンロールにて加硫剤としての亜鉛華3号、加硫促進剤、加硫遅延剤を混練する。
使用機械:600ccラボプラストミル
図4に示すラボプラストミルの混練槽に原料ゴム、充填材等を入れて、混練槽の初期温度を80℃に設定し、熱履歴による材料の状態の変化を見るために30分間混練する。
混練手順:以下の手順で配合ゴムを得る。
(1)酸化マグネシウム、ステアリン酸、加工助剤、FEFカーボン、ナフテン系オイル、焼成亜鉛華或は充填材としての亜鉛華3号を混練する。
(2)これにクロロプレンゴムを添加し混練しA練バッチを得る。
(3)得られたA練バッチを急冷した後、オープンロールにて加硫剤としての亜鉛華3号、加硫促進剤、加硫遅延剤を混練する。
(物性試験方法)
物性試験は、実施例1と同様に行った。
物性試験結果を表3に示す。
物性試験は、実施例1と同様に行った。
物性試験結果を表3に示す。
亜鉛華3号を充填材として配合したクロロプレンゴム組成物THSR-7は、図7に示すように、混練開始18分後から、材料の粘度上昇が見られ、混練中に材料の焼け(スコーチ)が起きてしまい、配合物を得ることができなかった。
これに対して、焼成亜鉛華を配合したクロロプレンゴム組成物THSR-3は、図6に示すように、充填材を配合しない図5のクロロプレンゴム組成物THSR-1と同様に材料の粘度上昇がなく、また、表3に示すように、スコーチ性が悪くなったものの加硫成形物を得ることができ、加硫ゴムの物性はオープンロールで混練したものと同等の値が得られた。
このことから、クロロプレンゴム組成物(ハロゲンゴム組成物)の充填材として、焼成亜鉛華(焼成酸化亜鉛)は亜鉛華3号に比べて、混練中に受ける熱による材料の焼け(スコーチ)に対して有利であるといえる。
これに対して、焼成亜鉛華を配合したクロロプレンゴム組成物THSR-3は、図6に示すように、充填材を配合しない図5のクロロプレンゴム組成物THSR-1と同様に材料の粘度上昇がなく、また、表3に示すように、スコーチ性が悪くなったものの加硫成形物を得ることができ、加硫ゴムの物性はオープンロールで混練したものと同等の値が得られた。
このことから、クロロプレンゴム組成物(ハロゲンゴム組成物)の充填材として、焼成亜鉛華(焼成酸化亜鉛)は亜鉛華3号に比べて、混練中に受ける熱による材料の焼け(スコーチ)に対して有利であるといえる。
Claims (6)
- ハロゲンゴム、カルボキシル化ニトリルブタジエンゴム、又は、多硫化ゴムに高比重充填材を配合したゴム組成物において、前記高比重充填材として、ゴム100質量部に対して焼成酸化亜鉛100〜700質量部を配合したことを特徴とするゴム組成物。
- ゴム100質量部に対して焼成酸化亜鉛300〜700質量部を配合したことを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
- ゴム100質量部に対して焼成酸化亜鉛500〜700質量部を配合したことを特徴とする請求項2に記載のゴム組成物。
- ハロゲンゴムがクロロプレンゴムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のゴム組成物。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載のゴム組成物からなる遮音材。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載のゴム組成物からなる放熱材。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006178112A JP2008007599A (ja) | 2006-06-28 | 2006-06-28 | 焼成酸化亜鉛充填ゴム組成物 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108912385A (zh) * | 2018-07-13 | 2018-11-30 | 惠州优比贝柠科技股份有限公司 | 一种绝热降噪隔音材料及其制备方法 |
JP2019199535A (ja) * | 2018-05-16 | 2019-11-21 | 三井化学株式会社 | 定温保持性組成物 |
-
2006
- 2006-06-28 JP JP2006178112A patent/JP2008007599A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019199535A (ja) * | 2018-05-16 | 2019-11-21 | 三井化学株式会社 | 定温保持性組成物 |
JP7256578B2 (ja) | 2018-05-16 | 2023-04-12 | 三井化学株式会社 | 定温保持性組成物 |
CN108912385A (zh) * | 2018-07-13 | 2018-11-30 | 惠州优比贝柠科技股份有限公司 | 一种绝热降噪隔音材料及其制备方法 |
CN108912385B (zh) * | 2018-07-13 | 2021-05-04 | 惠州优比贝柠科技股份有限公司 | 一种绝热降噪隔音材料及其制备方法 |
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