JP2006104280A - 高熱伝導性加硫ゴム成形体及びダイアフラム - Google Patents
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Abstract
【課題】成形工程における未加硫ゴム組成物の加工性がよく、可とう性、耐水性に優れた高熱伝導性の加硫ゴム成形体並びに該加硫ゴム成形体であるダイアフラムを提供する。
【解決手段】原料ゴム100重量部に対して酸化亜鉛を50〜300重量部を含有する 高熱伝導性加硫ゴム成形体とする。該加硫ゴム成形体は、さらに高ストラクチャーのカーボンブラックを10〜50重量部を含有することが好ましい。
【選択図】なし
【解決手段】原料ゴム100重量部に対して酸化亜鉛を50〜300重量部を含有する 高熱伝導性加硫ゴム成形体とする。該加硫ゴム成形体は、さらに高ストラクチャーのカーボンブラックを10〜50重量部を含有することが好ましい。
【選択図】なし
Description
本発明は、高い熱伝導率を有する加硫ゴム成形体及び該加硫ゴムにて成形されたダイアフラムに関するものである。
フィルタープレス用のダイアフラムは、水を含むスラッジや無機粉体、有機粉体を圧縮濾過する目的に使用されるものである。スラッジ、無機粉体等は、フィルタープレスにより脱水していわゆるケーキとした後に乾燥して粉体状とされるものであり、乾燥時間短縮のために、フィルタープレスにて濾過したケーキ状のままで加熱して乾燥を促進することが行われている。係る加熱を効果的に行うために、熱伝導性に優れた加硫ゴムが求められている。
熱伝導性に優れた加硫ゴムを開示した先行技術としては、ゴム材料100重量部に対してゴムの熱伝導性を高くする作用を有する添加剤であるカーボンブラックを最大100重量部及びカーボンブラックと同様にゴムの熱伝導性を高くする作用を有する添加剤であるシリカ、酸化マグネシウム等を最大60重量部とを添加した発熱体を埋設した発熱性路材が公知である(特許文献1)。
特開平7−324146号公報
しかし、近年、フィルタープレスの稼働効率向上のために、より一層迅速にケーキを乾燥することが求められている。係る要請に対しては、フィルタープレスにおけるケーキの加熱時間を短縮することが求められ、特許文献1に記載の技術では、係る要請に十分に対応することができず、さらに高い熱伝導性を有する加硫ゴム成形体からなるダイアフラムが求められる。
カーボンブラック、とりわけ高ストラクチャーのカーボンブラックはゴムの熱伝導率を高める作用を有するが、係るカーボンブラックを多く添加して熱伝導率を高めることすると得られる加硫ゴムの硬度が高くなりすぎて可とう性が低下し、ダイアフラムなどの加硫ゴムのように強度と可とう性の双方が良好であることを必要とする用途に使用することができなくなる。
また特許文献1に開示の加硫ゴムの熱伝導性を高める作用を有するシリカの添加量を多くすると、未加硫ゴムの粘度が高くなって加工性が大きく低下し、酸化マグネシウムの添加量を多くすると得られる加硫ゴムの耐水性が低下していずれも好ましくない。
熱伝導性を高めるために鉄、銅等の金属粉末を樹脂に添加することも公知であるが、ダイアフラムなどの加硫ゴムに添加すると酸化され易く、実用上製品として使用できない。
本発明の目的は、成形工程における未加硫ゴム組成物の加工性がよく、可とう性、耐水性に優れた高熱伝導性の加硫ゴム成形体並びに該加硫ゴム成形体であるダイアフラムを提供することにある。
本発明の高熱伝導性加硫ゴム成形体は、原料ゴム100重量部に対して酸化亜鉛を50〜300重量部を含有することを特徴とする。
係る構成の加硫ゴム成形体は、成形工程における未加硫ゴム組成物の加工性がよく、可とう性、耐水性に優れた高熱伝導性の加硫ゴム成形体である。
酸化亜鉛の添加量が原料ゴム100重量部に対して50重量部未満では熱伝導性が満足できるものではなく、300重量部を超えると加工性が低下する。酸化亜鉛の添加量は65〜250重量部であることがより好ましく、100〜200重量部であることがさらに好ましい。
上述の高熱伝導性加硫ゴム成形体は、さらに高ストラクチャーのカーボンブラックを10〜50重量部を含有することが好ましい。
高ストラクチャーのカーボンブラックは熱伝導性がよく、従って加硫ゴム成形体の熱伝導率向上に効果があり、しかも加硫ゴム成形体の引張り強さ等の物理特性を向上する作用も有する。
高ストラクチャーのカーボンブラックの原料ゴム100重量部に対する添加量が10重量部未満の場合には酸化亜鉛の添加量が多い場合に、得られる加硫ゴム成形体の強度が低下する。また高ストラクチャーのカーボンブラックの添加量が50重量部を超えると加硫ゴム成形体が硬くなって可とう性が低下する。
本発明のダイアフラムは、原料ゴム100重量部に対して酸化亜鉛を50〜300重量部を含有する高熱伝導性加硫ゴムからなることを特徴とする。
上記構成のダイアフラムは、成形工程における未加硫ゴム組成物の加工性がよく、可とう性、耐水性に優れた高熱伝導性のダイアフラムである。
上述のダイアフラムは、さらに高ストラクチャーのカーボンブラックを10〜50重量部を含有することが好ましい。
高ストラクチャーのカーボンブラックは熱伝導性がよく、従って加硫ゴム成形体の熱伝導率向上に効果があり、しかもダイアフラムの機械的強度を向上する作用も有する。
本発明のダイアフラムを構成する原料ゴムは、天然ゴム(NR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリイソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、ブタジエンゴム(BR)、ニトリルゴム(NBR)等の公知のゴム材料を限定なく使用することができ、用途、特にフィルタープレスを行うべきスラリーの構成媒体により適宜選択される。係る公知の原料ゴムの中でも、天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)から選択される少なくとも1種を使用することが、酸化亜鉛を上記のように多量に添加することができるので好ましい。
必要に応じて添加するカーボンブラックは、高ストラクチャータイプのカーボンブラックを使用する。係るカーボンブラックとしては、HAF、SAF、ISAF、FEFから選択されるものであることが好ましい。高ストラクチャーとは、カーボンブラックの1次粒子が数珠状に繋がったストラクチャー構造が発達しているカーボンブラックをいう。
酸化亜鉛は、ゴムの加硫促進助剤として一般的に使用されている酸化亜鉛(亜鉛華)を使用することができる。
本発明の加硫ゴム成形体並びにダイアフラムを構成する原料としては、上記の原料成分以外に公知の原料を適宜選択して使用する。具体的には、プロセスオイルないし可塑剤、シリカやアルミナ等の充填材、ワックス、酸化防止剤、加工助剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤等が例示される。
本発明の加硫ゴム成形体並びにダイアフラムは、公知の方法により成形することができる。即ち、原料ゴム、酸化亜鉛、カーボンブラック、プロセスオイル等の加硫剤、加硫促進剤を除く成分をバンバリーミキサーにて混練してマスターバッチとし、該マスターバッチを冷却した後に加硫剤と加硫促進剤をニーダーや混練ロールを使用して混練し、加硫剤成分を含む未加硫ゴム組成物として成形に供することが一般的である。
本発明のダイアフラムは、その形状、大きさなどは特に限定されないが、長辺が2000mm以下、厚さが15mm以下、より好ましくは長辺が1500mm以下、厚さが10mm以下であることが好ましい。ダイアフラムは、ゴム層の間に補強繊維層が設けられたサンドイッチ状の複合体であってもよい。
本発明の加硫ゴム成形体の硬度はショアA硬度にて55〜80、引張強さは15MPa以上、伸びは500%以上、熱伝導率は0.35W/m・K以上、さらには0.4W/m・K以上であることが好ましい。
<加硫ゴム成形体製造例>
(実施例1)
天然ゴム100重量部、酸化亜鉛100重量部、HAFカーボン45重量部、ナフテン系プロセスオイル5.5重量部をバンバリーミキサーにて混練してマスターバッチとし、このマスターバッチを冷却した後に混練ロールを使用してイオウ1重量部及び加硫促進剤2重量部を添加、混練して未加硫ゴム組成物を得た。
(実施例1)
天然ゴム100重量部、酸化亜鉛100重量部、HAFカーボン45重量部、ナフテン系プロセスオイル5.5重量部をバンバリーミキサーにて混練してマスターバッチとし、このマスターバッチを冷却した後に混練ロールを使用してイオウ1重量部及び加硫促進剤2重量部を添加、混練して未加硫ゴム組成物を得た。
(実施例2)
酸化亜鉛の添加量を200重量部、HAFカーボンの添加量を20重量部、ナフテン系プロセスオイルの添加量を3重量部とした以外は実施例1と同様にして未加硫ゴム組成物を得た。
酸化亜鉛の添加量を200重量部、HAFカーボンの添加量を20重量部、ナフテン系プロセスオイルの添加量を3重量部とした以外は実施例1と同様にして未加硫ゴム組成物を得た。
(実施例3)
酸化亜鉛の添加量を250重量部、HAFカーボンの添加量を20重量部、ナフテン系プロセスオイルの添加量を3重量部とした以外は実施例1と同様にして未加硫ゴム組成物を得た。
酸化亜鉛の添加量を250重量部、HAFカーボンの添加量を20重量部、ナフテン系プロセスオイルの添加量を3重量部とした以外は実施例1と同様にして未加硫ゴム組成物を得た。
(比較例1)
酸化亜鉛の添加量を5重量部、HAFカーボンの添加量を47重量部、ナフテン系プロセスオイルの添加量を5重量部とした以外は実施例1と同様にして未加硫ゴム組成物を得た。
酸化亜鉛の添加量を5重量部、HAFカーボンの添加量を47重量部、ナフテン系プロセスオイルの添加量を5重量部とした以外は実施例1と同様にして未加硫ゴム組成物を得た。
(比較例2)
酸化亜鉛の添加量を50重量部とした以外は実施例1と同様にして未加硫ゴム組成物を得た。
酸化亜鉛の添加量を50重量部とした以外は実施例1と同様にして未加硫ゴム組成物を得た。
(比較例3)
HAFカーボンの添加量を57重量部にした以外は比較例1と同様にして未加硫ゴム組成物を得た。
HAFカーボンの添加量を57重量部にした以外は比較例1と同様にして未加硫ゴム組成物を得た。
<評価>
実施例1〜3、比較例1〜3にて得られた未加硫ゴム組成物をプレスにて150℃にて20分加熱加硫し、シート状の加硫ゴム成形体とした。この成形体を使用して以下の評価を行った。
(硬度)
硬度はJIS K 6253に準拠して、ショアA硬度を測定した。
(引張強さ、伸び)
加硫ゴムの引張強さ、伸びは、JIS K 6251に準拠して測定した。
(熱伝導率)
加硫ゴムの熱伝導率は、厚さ2mmのシート状サンプルについてレーザーフラッシュ法熱定数測定装置LF/TCM−FA8510B(理学電機社製)を使用して、測定温度20℃にて測定した。
実施例1〜3、比較例1〜3にて得られた未加硫ゴム組成物をプレスにて150℃にて20分加熱加硫し、シート状の加硫ゴム成形体とした。この成形体を使用して以下の評価を行った。
(硬度)
硬度はJIS K 6253に準拠して、ショアA硬度を測定した。
(引張強さ、伸び)
加硫ゴムの引張強さ、伸びは、JIS K 6251に準拠して測定した。
(熱伝導率)
加硫ゴムの熱伝導率は、厚さ2mmのシート状サンプルについてレーザーフラッシュ法熱定数測定装置LF/TCM−FA8510B(理学電機社製)を使用して、測定温度20℃にて測定した。
評価の結果は、表1に示した。
Claims (4)
- 原料ゴム100重量部に対して酸化亜鉛を50〜300重量部を含有することを特徴とする高熱伝導性加硫ゴム成形体。
- さらに高ストラクチャーのカーボンブラックを10〜50重量部を含有することを特徴とする請求項1に記載の高熱伝導性加硫ゴム成形体。
- 原料ゴム100重量部に対して酸化亜鉛を50〜300重量部を含有することを特徴とする高熱伝導性加硫ゴムからなるダイアフラム。
- さらに高ストラクチャーのカーボンブラックを10〜50重量部を含有することを特徴とする請求項3に記載のダイアフラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004291129A JP2006104280A (ja) | 2004-10-04 | 2004-10-04 | 高熱伝導性加硫ゴム成形体及びダイアフラム |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010084102A (ja) * | 2008-10-02 | 2010-04-15 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | ゴム組成物の製造方法およびそれにより得られたゴム組成物、ならびに該ゴム組成物を用いたタイヤ |
KR101803126B1 (ko) | 2010-10-13 | 2017-11-29 | 메르크 파텐트 게엠베하 | Metap2 억제제로서의 피롤리디논 |
CN114479208A (zh) * | 2022-02-15 | 2022-05-13 | 贵州大众橡胶有限公司 | 一种汽车制动气室橡胶隔膜胶料及其制备方法 |
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2004
- 2004-10-04 JP JP2004291129A patent/JP2006104280A/ja not_active Withdrawn
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