JP2008005402A - 試験装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】既存のハードウェアの変更や、FPGAのプログラムの書き換えを行うことなく、複数の異なる通信方式における通信試験を可能とする。
【解決手段】複数の異なる通信方式の送信試験が可能な試験装置100は、複数の異なる通信方式のうちの試験対象の通信方式の試験信号が入力され、当該入力された試験信号を、当該試験対象の通信方式で用いられる位相変調方式で変調する位相変調部2と、前記変調された信号の入力毎に、当該信号の位相を前記試験対象の通信方式に対応して所定量分シフトする位相シフト部4と、位相シフトされた信号を、I成分とQ成分に分割するI−Q信号分割部5と、前記I成分及びQ成分の各々の信号を整形するローレンフィルタ7a、7bと、前記整形されたI成分及びQ成分の信号を合成して送信信号とする合成部12と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の異なる通信方式についての試験が可能な試験装置に関する。
近年、携帯電話等の移動体通信システムにおいて、W−CDMA(Wideband-Code Division Multiple Access)、GSM(Global System for Mobile Communications)、EDGE(Enhanced Data GSM Environment)等の各種の通信方式を用いたシステムが実用化されている。これに伴い、複数の異なる通信方式について、端末機器の送受信特性を試験する試験装置が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照。)。このような試験装置では、通信方式に応じたモードの切り替え(例えば、W−CDMAとGSMのモード切り替え)を、装置内部に搭載されたFPGA(Field Programmable Gate Array)のプログラムを書き換えることによって行っていた。
特許第3017955号公報 特開2005−12274号公報
しかしながら、従来の試験装置では、上述のように、通信方式に応じたモードの切り替えをFPGAのプログラムを書き換えることによって行っていたため、モードの切り替えを容易且つ簡便に実施することができないという問題があった。この問題を回避するため、FPGAの規模を拡大させたり、既存のハードウェアを変更させたりすると、試験装置の製造コストが高くなるという問題があった。
本発明の課題は、既存のハードウェアの変更や、FPGAのプログラムの書き換えを行うことなく、複数の異なる通信方式における通信試験を可能とすることである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、複数の異なる通信方式のうちの試験対象の通信方式の試験信号が入力され、当該入力された試験信号を、当該試験対象の通信方式で用いられる位相変調方式で変調する位相変調部と、
前記変調された信号の入力毎に、当該信号の位相を前記試験対象の通信方式に対応して所定量分シフトする位相シフト部と、
前記位相シフトされた信号を、I成分とQ成分に分割する分割部と、
所定のフィルタを用いて、前記I成分及びQ成分の各々の信号を整形するフィルタ部と、
前記整形されたI成分及びQ成分の信号を合成して送信信号とする合成部と、を備え、
前記フィルタ部で用いられる前記所定のフィルタは、前記複数の異なる通信方式のうちの一つで用いられるフィルタであり、他の通信方式で用いられる変調信号に対して所定の展開演算を施したときの主要素として得られるフィルタであることを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の試験装置において、前記フィルタ部で用いられる前記所定のフィルタは、GMSK信号のローレン展開の主要素として得られるローレンフィルタであることを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の試験装置において、前記フィルタ部で処理されたI成分及びQ成分の振幅を正規化する正規化部を備えることを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の試験装置において、前記正規化部は、前記I成分及びQ成分を合成して得られる複素数信号の絶対値で、当該I成分及びQ成分を除算した値を、振幅が正規化された信号として出力することを特徴としている。
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の試験装置において、前記GMSK信号のローレン展開の第2成分として得られるフィルタを用いて、前記ローレンフィルタの出力信号の補正値を算出する補正回路と、前記ローレンフィルタの出力信号に、前記補正回路で算出された補正値を加算する加算部と、を備えることを特徴としている。
請求項6に記載の発明は、複数の異なる通信方式のうちの一つで用いられるフィルタであり、他の通信方式で用いられる変調信号に対して所定の展開演算を施したときの主要素として得られる第1フィルタによりI成分及びQ成分が整形されて合成及び送信された又はこれと同等とみなせる前記複数の異なる通信方式のうちの試験対象の通信方式の試験信号が受信され、当該受信された試験信号をI成分とQ成分に分割する分割部と、
第2フィルタを用いて、前記分割されたI成分及びQ成分の各々の信号についてシンボル間の干渉を除去するフィルタ部と、前記フィルタ部により整形されたI成分及びQ成分の各々の信号を合成する合成部と、前記合成部により合成された信号の入力毎に、当該信号の位相を前記試験対象の通信方式に対応して所定量シフトする位相シフト部と、前記位相シフトされた信号を、前記試験対象の通信方式で用いられる位相変調方式で復調する復調部と、を備え、前記第2フィルタは、前記複数の異なる通信方式で共通のフィルタであることを特徴としている。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の試験装置において、前記第1フィルタは、GMSK信号のローレン展開の主要素として得られるローレンフィルタであることを特徴としている。
請求項8に記載の発明は、請求項6又は7に記載の試験装置において、前記位相シフト部により位相シフトされた信号のパターンと既知のパターンとの相関を検出する相関検出部と、前記検出された相関値が最大となるタイミングを検出することによりシンボルタイミングを再生するシンボルタイミング再生部と、を備え、前記復調部は、前記再生されたシンボルタイミングに基づいて、前記位相シフトされた信号を復調することを特徴としている。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の試験装置において、異なる通信方式に応じて、前記位相シフト部のパラメータと前記相関検出部に入力される既知のパターンとを変更することを特徴としている。
請求項10に記載の発明は、請求項8に記載の試験装置において、復調回路は、前記位相シフト部、前記相関検出部、前記シンボルタイミング再生部及び前記復調部を含み、異なる通信方式に応じて、前記位相シフト部のパラメータと前記相関検出部に入力される既知のパターンとが設定された複数の前記復調回路を並列に設けることを特徴としている。
本発明によれば、既存のハードウェアの変更や、FPGAのプログラムの書き換えを行うことなく、複数の通信方式における通信試験を、同一の回路構成により実現することが可能となる。
また、フィルタ処理されたI成分及びQ成分の振幅を正規化することにより、本来の信号値からの誤差の少ない信号を発生させることが可能となる。
また、GMSK信号のローレン展開の主要素(第1成分)として得られるローレンフィルタでフィルタ処理された信号に、当該ローレン展開の第2成分から求めた補正値を加算して振幅を正規化することにより、計測器として使用可能な高精度の信号を発生することが可能となる。
また、送信側で発生したシンボル間干渉やシンボル回転を受信信号から除去でき、精度良くシンボルタイミングを再生することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態1及び実施形態2について説明する。
[実施形態1]
図1に、本発明の実施形態1に係る送信側の試験装置100の構成を示す。試験装置100は、2つの送信方式(GSMとEDGE)の送信試験が可能な装置であり、図1に示すように、テスト信号発生部1、位相変調部2、位相算出部3、位相シフト部4、分割部としてのI−Q信号分割部5、アップサンプリング部6a、6b、フィルタ部及び第1フィルタとしてのローレンフィルタ7a、7b、増幅器8a、8b、アップサンプリング部9a、9b、アップコンバートフィルタ10a、10b、増幅器11a、11b、合成部12、I−Qコンスタレーション表示部13により構成される。
テスト信号発生部1は、GSMの場合、テスト信号として0と1からなるランダムな数列の信号を発生し、EDGEの場合、テスト信号として0〜7の整数からなるランダムな数列の信号を発生し、位相変調部2に出力する。なお、テスト信号として、GSM又はEDGEの規格に基づいて作成された信号を使用してもよい。
位相変調部2は、GSMの場合、位相変調方式としてBPSK(Binary Phase Shift Keying:2相位相偏移変調)を用いてテスト信号を変調し、EDGEの場合、位相変調方式として8−PSK(8−Phase Shift Keying:8相位相偏移変調)を用いてテスト信号を変調し、変調後の信号を位相シフト部4に出力する。位相変調部2の出力信号は、I−Q平面(複素平面)の点を表す複素数信号である。
BPSKの場合、入力信号1ビット毎に、0又は1の値に応じて、I−Q平面上の(1, 0)又は(−1, 0)に割り付けられる。8−PSKの場合、入力信号3ビット毎に、(0, 0, 0)から(1, 1, 1)の値に応じてI−Q平面上の円周上に割り付けられる。I−Q平面上での割り付け方法としては、例えば、入力値に応じて位相回転する方式、変換テーブルを用いて入力値に応じた値を出力する方式等がある。位相変調方式(BPSK又は8−PSK)が与えられれば、一塊にするビット長(1ビット又は3ビット)が決まり、回転角又は変換テーブルが決まるため、BPSK、8−PSKの双方の位相変調方式で同一の回路を使用することが可能である。
位相算出部3は、位相シフト部4へ入力される複素数信号を、入力毎に回転(シフト)させるための位相を算出し、位相シフト部4に出力する。GSMの場合、位相算出部3は、0からπ/2ずつ増加させる処理(0、π/2、(π/2)×2、…)を行う。EDGEの場合、位相算出部3は、0から3π/8ずつ増加させる処理(0、3π/8、(3π/8)×2、(3π/8)×3、…)を行う。具体的に、位相算出部3は、整数0、1、2、3、…を順番に発生させる整数発生部と、発生された整数をπ/2又は3π/8に乗算する乗算部を有し、整数発生部は、複素数信号の回転角が2πの整数倍になるまで、整数0、1、2、3、…を順番に繰り返し発生させる。
位相シフト部4は、1サンプルデータずつ入力される複素数信号に、位相算出部3から入力された位相分だけ当該複素数信号を回転(シフト)させ、I−Q信号分割部5に出力する。このように複素数信号の位相をシフトさせることによって、連続して同一の信号が入力されても、出力信号が同一の値にならないという作用がある。
例えば、GSMの送信試験において、位相シフト部4に、(1,0)、(1,0)、(1,0)、(1,0)のように、同一の信号値が連続して入力された場合、1サンプルデータの入力毎にπ/2ずつ回転(最初は回転0)させることによって、(1,0)、(0,1)、(−1,0)、(0,−1)のように異なる信号値となり、GSM規格の差動符号化に相当する信号を出力することが可能となる。
I−Q信号分割部5は、位相シフト部4から入力された信号をI成分(In-phase:同相成分)とQ成分(Quadrature:直交成分)に分割する。
アップサンプリング部6aは、入力されたI成分の信号を27倍にアップサンプリングし、ローレンフィルタ7aに出力する。アップサンプリング部6bは、入力されたQ成分の信号を27倍にアップサンプリングし、ローレンフィルタ7bに出力する。
ローレンフィルタ7aは、入力されたI成分の信号を整形し、増幅器8aに出力する。ローレンフィルタ7bは、入力されたQ成分の信号を整形し、増幅器8bに出力する。信号を整形するために、GSMでは通常、ガウシアンフィルタ(Gaussian Filter)が用いられ、EDGEではローレンフィルタ(Laurent Filter)が用いられるが、ローレンフィルタが、GMSK(Gaussian filtered Minimum Shift Keying)信号をローレン展開(Laurent decomposition)したときの主要素(GMSKの線形化)(詳細には、ガウシアンフィルタにより帯域制限したNRZ信号を変調指数0.5でFSK変調したGMSK信号のローレン展開の主要素)として得られることから、GSMの信号の試験を行う場合においても、本来のGMSK変調回路の代わりにローレンフィルタを用いることが可能となる。
増幅器8a、8bは、それぞれ、ローレンフィルタ7a、7bから入力されたI成分、Q成分の信号の振幅値を調整(増幅)する。なお、増幅器8a、8bでの増幅率は、ローレンフィルタ7a、7bの応答特性の振幅値に応じて決定される。
アップサンプリング部9aは、入力されたI成分の信号を4倍にアップサンプリングし、アップコンバートフィルタ10aに出力する。アップサンプリング部9bは、入力されたQ成分の信号を4倍にアップサンプリングし、アップコンバートフィルタ10bに出力する。
アップコンバートフィルタ10aは、入力されたI成分の信号から余分なエイリアス信号を削除し、増幅器11aに出力する。アップコンバートフィルタ10bは、入力されたQ成分の信号から余分なエイリアス信号を削除し、増幅器11bに出力する。
増幅器11a、11bは、それぞれ、アップコンバート10a、10bから入力されたI成分、Q成分の信号の振幅値を調整(増幅)する。なお、増幅器11a、11bでの増幅率は、アップコンバート10a、10bの応答特性の振幅値に応じて決定される。
合成部12は、増幅器11a、11bから入力されたI成分、Q成分の信号を合成し、送信信号IF(Intermediate Frequency)出力として、後段のRF(Radio Frequency)部(図示略)に出力する。合成部12から出力された信号は、RF部において、携帯電話で使用するRF信号に変換され、被試験対象の携帯電話に向けて送信される。合成部12で合成された信号は、I−Q平面上の点を表す複素数信号である。
I−Qコンスタレーション表示部13は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示ディスプレイを有し、合成部12から入力される複素数信号を、I−Q平面にプロットしたコンスタレーション(Constellation)を表示する。このようにして、サンプリングレートが元信号の108倍の信号が得られる。
なお、実施形態1では、元信号の108倍の信号を得るため、ローレンフィルタの前後で、それぞれ、27倍、4倍のアップサンプリングを行う場合を示したが、アップサンプリングの倍率や、その倍率を実現するための倍数の組み合わせは、これに限定されるものではなく、システムの実装に合わせて決定すればよい。また、図1では、4倍のアップサンプリングをした後に、振幅値を調整する場合を示したが、アップサンプリングの前に振幅値を調整するようにしてもよい。また、図1(及び後述の図4)では、送信側の試験装置にI−Qコンスタレーション表示部13が設けられた場合を示したが、I−Qコンスタレーション表示部13を設けないような構成としてもよい。
図2に、本発明の実施形態1に係る受信側の試験装置101の構成を示す。試験装置101は、2つの送信方式(GSMとEDGE)の受信試験が可能な装置であり、図2に示すように、A/Dコンバータ20、分割部としてのI−Q信号分割部21、ダウンサンプリング部22a、22b、フィルタ部及び第2フィルタとしてのイコライザフィルタ23a、23b、合成部としてのI−Q信号合成部24、位相算出部25、位相シフト部26、ダウンサンプリング部27、復調部28、表示部29により構成される。
試験装置101の受信信号は、BPSKで変調され、1サンプルデータ毎にπ/2回転されてガウシアンフィルタで処理されたGMSK変調方式のGSM規格の信号か、8−PSKで変調され、1サンプルデータ毎に3π/8回転されてローレンフィルタで処理されたEDGE規格の信号の何れか一方である。
A/Dコンバータ20は、受信信号のIF(Intermediate Frequency)出力をデジタル信号に変換し、I−Q信号分割部21に出力する。I−Q信号分割部21は、入力されたデジタル信号をI成分とQ成分に分割し、それぞれ、ダウンサンプリング部22a、22bに出力する。
ダウンサンプリング部22aは、入力されたI成分の信号を1/9倍にダウンサンプリングし、イコライザフィルタ23aに出力する。ダウンサンプリング部22bは、入力されたQ成分の信号を1/9倍にダウンサンプリングし、イコライザフィルタ23bに出力する。
イコライザフィルタ23a、23bは、それぞれ、入力されたI成分、Q成分について、シンボル間の干渉を除去し、I−Q信号合成部24に出力する。ここで、GSMとEDGEの双方の通信方式で同一のイコライザフィルタが使用される。
I−Q信号合成部24は、シンボル間の干渉が除去されたI成分、Q成分の信号を合成して複素数信号とし、位相シフト部26に出力する。
位相算出部25は、位相シフト部26へ入力される複素数信号を、入力毎に回転(シフト)させるための位相を算出し、位相シフト部26に出力する。GSMの場合、位相算出部3は、例えば、0からπ/(2×12)ずつ減少させる処理(0、−π/(2×12)、−(π/(2×12))×2、…)を行う。EDGEの場合、位相算出部25は、例えば、0から3π/(8×12)ずつ減少させる処理(0、−3π/(8×12)、−(3π/(8×12))×2、−(3π/(8×12))×3、…)を行う。具体的に、位相算出部25は、整数0、1、2、3、…を順番に発生させる整数発生部と、発生された整数を(−π/(2×12))又は(−3π/(8×12))に乗算する乗算部を有し、整数発生部は、複素数信号の回転角が2πの整数倍になるまで、整数0、1、2、3、…を順番に繰り返し発生させる。ここで、分母の“×12”は、この時点でのサンプリングの倍数に合わせるための項であり、サンプリングの倍数が異なれば、この値もそれに合わせる。
位相シフト部26は、1サンプルデータずつ入力される複素数信号に、位相算出部25から入力された位相分だけ当該複素数信号を回転(シフト)させ、ダウンサンプリング部27に出力する。
ダウンサンプリング部27は、位相シフト部26から入力された信号を1/12倍にダウンサンプリングし、復調部28に出力する。
復調部28は、入力された信号を、位相変調方式(BPSK又は8−PSK)に対応する復調方式で復調し、表示部29に出力する。復調部28は、I−Q平面をI軸の正負によって2つの領域に分けるか、又は原点を中心としてπ/4ずつ8つの領域に分け、その領域のどこに入力信号が位置するかを判定し、その入力信号の位置に応じた復調信号を出力する。又は、BPSK、8−PSKの双方に対して、8つの領域のどこに位置するかに応じて復調信号を出力してもよい。この場合、BPSKであれば、例えば、8つの領域のうち、I軸が正の領域を1、負の領域を0とすることができる。よって、BPSK、8−PSKの何れに対応する復調方式であっても、同一の回路を使用することが可能である。なお、ノイズにより、復調部28に入力される信号の位相が回転している可能性があるが、この場合、復調部28は、受信信号の一部に埋め込まれた既知のビットパターンのパターンマッチングで補正する。
表示部29は、LCD等の表示ディスプレイを有し、復調部28から入力された信号を表示する。
なお、実施形態1では、入力信号のサンプリングレートを1/108倍にするため、イコライザフィルタ23a、23bの前段と、位相シフト部26の後段に、それぞれ、1/9倍、1/12倍のダウンサンプリングを行う場合を示したが、ダウンサンプリングの倍率や、その倍率を実現するための倍数の組み合わせは、これに限定されるものではなく、システムの実装に合わせて決定すればよい。
また、図1の増幅器11a、11bの出力信号を、それぞれ、図2のダウンサンプリング部22a、22bに入力させ、図1のテスト信号発生部1から出力されたテスト信号と、復調部28の出力信号に基づいて、エラーレートを測定するようにしてもよい。
このように、図1の試験装置100では、GSMで用いられるGMSK信号の代わりに、GMSK信号の展開成分として得られるローレンフィルタを用いることにより、ローレンフィルタを用いてGSMの信号を出力することが可能となり、GSMとEDGEの双方の通信方式における試験を、同一の回路構成により実現することが可能となる。
従って、同一の回路でいくつかのパラメータを変更するだけで、GSMとEDGEの通信方式を切り替えて、信号の試験(発生・解析)を容易に行うことができる。変更可能なパラメータは以下のとおりである。
<EDGEの場合:送信側>
(1)テスト信号発生部で発生する整数の数=8;
(2)位相変調で必要な位相パラメータの数=8;
(位相パラメータ:0、π/4、π/2、3π/4、π、5π/4、3π/2、7π/4);
(3)位相シフトに必要な定数=3π/8.
<EDGEの場合:受信側>
(1)位相シフトに必要な定数=−3π/(8×12);
(2)復調に必要な位相パラメータの数=8.
<GSMの場合:送信側>
(1)テスト信号発生部で発生する整数の数=2;
(2)位相変調で必要な位相パラメータの数=2;
(位相パラメータ:0、π);
(3)位相シフトに必要な定数=π/2.
<GSMの場合:受信側>
(1)位相シフトに必要な定数=−π/(2×12);
(2)復調に必要な位相パラメータの数=2.
以上のように、実施形態1の試験装置100、101によれば、GSMとEDGEの双方の通信方式における送信試験及び受信試験が、同一のFPGAの回路構成で実現することができるため、FPGAの規模を拡大したり、既存のハードウェアを変更したりする必要がなく、試験装置の製造コストを削減することが可能となる。
[実施形態2]
GSMのコンスタレーションは、I−Q平面の円周上にプロットされるという特徴がある。しかしながら、実施形態1のように、パラメータの変更のみでGSMとEDGEとを切り替え、GSMとEDGEの送信試験を同一の回路で行った場合、GSMで本来使用されるGMSK信号の代わりに、その展開主要成分として得られるローレンフィルタを使用しているため、図3に示すように、GSMのコンスタレーションには、誤差が生じることがわかる。即ち、コンスタレーションのシンボル点が円周上から外れてしまう。この誤差は、実際の通信には問題にならない程度だと思われるが、携帯電話等の機能検査を行う試験装置としては、誤差が生じないことが望ましい。
そこで、実施形態2では、GSMのコンスタレーションが円周上にプロットされるように、GSMの試験で発生した信号に補正を加えることにする。図3に示すコンスタレーションの誤差は、主に信号の振幅方向に生じるため、信号の振幅を正規化させるようにすればよい。図4に、実施形態2に係る送信側の試験装置200の構成を示す。試験装置200は、実施形態1の試験装置100の増幅器11a、11bと合成部12の間に、信号の振幅を正規化する正規化部14を備える。
正規化部14は、まず、増幅部11a、11bから入力されたI成分、Q成分の信号を合成して複素数信号とし、その複素数の絶対値を算出する。そして、I成分、Q成分の信号を、その絶対値で除算することによって振幅を正規化し、その正規化されたI成分、Q成分の信号を合成部12に出力する。この正規化により得られる信号の振幅は1となり、I−Qコンスタレーション表示部13に表示されるGSMのコンスタレーションは、図5に示すように、半径1の円周上にプロットされることになる。
なお、入力されたI成分、Q成分の信号を正規化された値に変換するための変換テーブル(入力値と出力値の関係を示すテーブル)をメモリ(図示略)に備え、この変換テーブルに従って、入力されたI成分、Q成分の信号を正規化された値に変換するようにしてもよい。図3に示したGSMのコンスタレーションでは、I−Q平面上にプロットされる領域が限られているため、この限られた領域にプロットされたI成分、Q成分について変換テーブルを予め定義しておくと、信号の入力毎に、絶対値の算出及び除算処理を行う場合よりも、正規化処理を高速に行うことができる。
なお、実施形態2に係る受信側の試験装置は、実施形態1の試験装置101と同一である。
以上のように、実施形態2の試験装置200によれば、GSMの試験で発生する信号を正規化する補正を施すことにより、コンスタレーションが円周上にプロットされ、GMSK本来のものにより近いコンスタレーションを実現させることができ、GSMの試験における信頼性を向上させることが可能となる。
[実施形態3]
実施形態2の試験装置200では、GSMの試験において、I成分、Q成分の信号を合成した複素数信号の絶対値を算出し、I成分、Q成分の各信号を、その絶対値で除算することによって振幅を正規化する方式を示した。実施形態3では、GSMの試験において、GMSK信号のローレン展開の主要成分(第1成分)から得られる信号値に、ローレン展開の2番目に大きな成分(第2成分)から得られる信号値を加算することによって信号の振幅を正規化する方式について説明する。
まず、GMSK信号のローレン展開について説明する。GMSK信号のローレン展開は、式(1)のように表される。
Figure 2008005402
式(1)のAk,nは、式(2)のように表される。
Figure 2008005402
EDGEで用いられるフィルタが、上記ローレン展開の主要成分として得られるフィルタであることから、実施形態1及び実施形態2では、式(1)においてk=0の成分のみで近似した式(3)によって、GMSKによる変調信号を生成する場合を示した。
Figure 2008005402
式(3)に示す近似によって無視されたk=1〜7の成分は、c0を1としたとき、c1は0.1、c2〜c7は0.002以下であるため、k=2〜7の成分は、無視してもほとんど影響はないが、k=1の成分は、計測器のように高精度の信号を発生する必要がある場合には無視することができない。
式(1)におけるk=1の成分をs(t’)とすると、式(4)のように表される。
Figure 2008005402
ここで、式(4)のY項は、式(3)に示したk=0成分のW項のnをn−2にしたものであり、2シンボル前の信号を表している。式(4)のX項は現在の入力信号、Z項はフィルタを表すため、k=1成分は、2シンボル前の信号を現在の入力信号により変調してフィルタに入力することによって生成することができる。
計測器として使用可能な高精度の信号を発生させるためには、上記ローレン展開のk=1成分によって、ローレン展開の主要成分(第1成分)から得られる信号値に加算する補正値を算出する補正回路を設ける必要がある。このような補正回路を含む送信側の試験装置として、図6に、実施形態3に係る試験装置300の構成の一部を示す。試験装置300は、図1の試験装置100に、補正回路30と、加算部40a、40bを追加した構成となっている。試験装置300では、GSMの試験において、補正回路30による補正結果を加算部40a及び40bによって加算するが、EDGEの試験では、補正回路30による補正結果は加算しない。
補正回路30は、図6に示すように、遅延要素31、乗算部32、33、遅延要素34、位相シフト部35、I−Q信号分割部36、アップサンプリング部37a、37b、補正フィルタ38a、38bにより構成される。
遅延要素31は、位相変調部2からの入力信号に対し、1シンボル分の遅延を施し、遅延後の信号を乗算部32に出力する。乗算部32は、位相変調部2からの現在の入力信号と、遅延要素31から入力される1シンボル前の信号とを乗算し、乗算結果を乗算部33に出力する。乗算部33は、乗算部32の出力結果にπ/2を乗算し、乗算結果を位相シフト部35に出力する。乗算部33での乗算結果は、位相シフト部35でのシンボル回転量である。
遅延要素31、乗算部32、33、位相シフト部35により、補正用の差動符号化に相当する信号を出力することが可能となる。表1に、位相変調部2から遅延要素31及び乗算部32への現在の入力信号S0と、その1シンボル前の信号S-1と、位相シフト部35でのシンボル回転量θとの関係を示す。試験装置300の補正回路30は、GMSK時の変調に適用され、GMSK時の変調はBPSKであるため、この差動符号化部分への入力信号は±1、シンボル回転量は±π/2となる。
Figure 2008005402
遅延要素34は、位相シフト部4からの入力信号に対し、2シンボル分の遅延を施し、遅延後の信号を位相シフト部35に出力する。位相シフト部35は、遅延要素34から入力される2シンボル前の信号を、乗算部33から入力された位相分(シンボル回転量θ)だけシフト(回転)させ、I−Q信号分割部36に出力する。
複素数信号のI成分及びQ成分に対する角度θのシンボル回転は、式(5)のように表される。
Figure 2008005402
θ=−π/2の場合、cosθ=0、sinθ=−1、θ=+π/2の場合、cosθ=0、sinθ=1であることにより、−π/2のシンボル回転は[I’、Q’]=[Q、−I]、+π/2のシンボル回転は[I’、Q’]=[−Q、I]となる。
I−Q信号分割部36は、位相シフト部35から入力された信号をI成分とQ成分に分割する。
アップサンプリング部37aは、入力されたI成分の信号を27倍(アップサンプリング部6aと同一の倍率)にアップサンプリングし、補正フィルタ38aに出力する。アップサンプリング部37bは、入力されたQ成分の信号を27倍(アップサンプリング6bと同一の倍率)にアップサンプリングし、補正フィルタ38bに出力する。
補正フィルタ38a及び38bは、GMSK信号のローレン展開の第2成分(k=1)として得られるフィルタであり、式(4)のZ項のように表される。補正フィルタ38aは、入力されたI成分の信号を整形し、加算部40aに出力する。補正フィルタ38bは、入力されたQ成分の信号を整形し、加算部40bに出力する。
加算部40aは、ローレンフィルタ7aから入力されたI成分の信号に、補正フィルタ38aから入力されたI成分の信号(補正値)を加算し、後段の増幅器8a(図1参照)に出力する。加算部40bは、ローレンフィルタ7bから入力されたQ成分の信号に、補正フィルタ38bから入力されたQ成分の信号(補正値)を加算し、後段の増幅器8b(図1参照)に出力する。
なお、実施形態3に係る受信側の試験装置は、実施形態1の試験装置101と同一である。
以上のように、実施形態3の試験装置300によれば、GMSK信号のローレン展開の主要素(第1成分)として得られるローレンフィルタでフィルタ処理された信号に、当該ローレン展開の第2成分から算出された補正値を加算して振幅を正規化することにより、計測器として使用可能な高精度の信号を発生することが可能となる。また、正規化のための除算回路を設ける必要がないため、動作速度や回路規模の面において、実施形態2の試験装置200よりも有利である。
次に、図7を参照して、実施形態3の試験装置300の応用例の一つとしての試験装置400について説明する。図7では、図6の試験装置300と同一の構成要素には同一の符号を付している。
試験装置400の位相変調部2は、試験対象の通信方式を示す信号mode(GSMの場合0、EDGEの場合1)が入力されるM端子、テスト信号発生部1からのテスト信号が入力されるD0端子、D1端子、D2端子を備えている。BPSK方式で変調する場合(mode=0の場合)、入力信号を1ビット単位で使用するため、D0端子に信号di(d0, d1, d2,…)が入力され、D1端子及びD2端子への入力は無視される。8−PSK方式で変調する場合(mode=1の場合)、入力信号を3ビット単位で使用するため、D0端子には3ビットおきの信号d3i(d0, d3, d6,…)が入力され、同様に、D1端子には信号d3i+1(d1, d4, d7,…)、D2端子には信号d3i+2(d2, d5, d8,…)が入力される。
位相算出部3は、加算部41とレジスタ42により構成される。加算部41は、レジスタ42から入力された1シンボル前のシンボル回転量に、通信方式に応じて予め設定されたシンボル回転量rotateを加算し、レジスタ42に出力する。レジスタ42は、加算部41からの入力信号を取り込み、1シンボル分の遅延を与え、位相シフト部4に出力するとともに、加算部41にフィードバックさせる。ここで、通信方式に応じて予め設定されたシンボル回転量rotateは、BPSK方式で変調された場合はπ/2、8−PSK方式で変調された場合は3π/8である。
位相変調部2のD0端子に入力される信号di又はd3iは、更に、レジスタ50及びEXOR51に入力される。レジスタ50は、入力信号に1シンボル分の遅延を与え、EXOR51に出力する。
試験装置400の補正回路301は、EXOR51、レジスタ52a、52b、53a、53b、乗算部54a、54b、マルチプレクサ55a、55b、アップサンプリング部37a、37b、補正フィルタ38a、38bにより構成される。
EXOR51は、現在の入力信号di又はd3iと、その1シンボル前の信号との排他的論理和を計算する。EXOR51での計算結果は、マルチプレクサ55a、55bのSEL端子に入力される。
レジスタ52a、52bのD端子には、それぞれ、I−Q信号分割部5で分割されたI成分、Q成分の信号が入力され、レジスタ52a、52bのCLR端子には、modeが入力される。また、レジスタ53a、53bのD端子には、それぞれ、レジスタ52a、52bのQ端子からの出力信号が入力され、レジスタ53a、53bのCLR端子には、modeが入力される。レジスタ52a、53aにより、2シンボル前のI成分の信号が保持され、レジスタ52b、53bにより、2シンボル前のQ成分の信号が保持される。但し、レジスタ52a、52b、53a、53bのCLR端子にmode=1が入力された場合(EDGEの場合)、各レジスタの出力を0にクリアすることにより、補正回路301から加算部40a、40bへの出力が0となる。
レジスタ53aのQ端子からの出力信号は、乗算部54aと、マルチプレクサ55aのA端子に入力される。レジスタ53bのQ端子からの出力信号は、乗算部54bと、マルチプレクサ55bのB端子に入力される。
乗算部54aは、レジスタ53aのQ端子からの出力信号に−1を乗算し、乗算結果をマルチプレクサ55aのB端子に出力する。乗算部54bは、レジスタ53bのQ端子からの出力信号に−1を乗算し、乗算結果をマルチプレクサ55bのA端子に出力する。乗算部54a、54bにおける−1の乗算は、補数演算によって実現可能である。
マルチプレクサ55a、55bは、SEL端子への入力信号が0である場合、A端子への入力信号を選択してOUT端子から出力し、SEL端子への入力信号が1である場合、B端子への入力信号を選択してOUT端子から出力する。入力信号diと、BPSK方式による変調後の信号の対応は、0→+1、1→−1であることから、変調前の入力信号dIとその1シンボル前の信号を用いた排他的論理和の計算結果で、マルチプレクサ55a、55bの動作を制御することにより、表1と同様のシンボル回転を実現することが可能となる。
マルチプレクサ55a、55bのOUT端子からの出力信号は、それぞれ、Q成分、I成分として、アップサンプリング部37b、37aに入力される。アップサンプリング部37a、37b、補正フィルタ38a、38bについては、実施形態3の試験装置300において説明済みであるため、ここでの機能説明は省略する。
以上のように、図7の試験装置400では、GSMとEDGEの双方の試験において、同一の補正回路301を用いることが可能となる。
なお、上記各実施形態では、GSMとEDGEについての試験が可能な試験装置を示したが、本発明の試験装置が適用される通信方式はこれらに限定されない。即ち、一方の通信方式で用いられるフィルタが、他方の通信方式に対して所定の展開演算をしたときの主要素(第1成分)、第2成分として得られるフィルタであれば、本発明の試験装置と同様の効果を得ることができる。
ところで、EDGEの8−PSK変調信号については、シンボル点を正確に推定する必要があるが、このような用途に用いるタイミング検出回路としてはGSM/EDGE規格で使用されるGMSKと8−PSKの両方の変調方式に対応できる以下に説明するようなタイミング検出回路が好適である。
GSM/EDGE規格で使用されるGMSKと8−PSKは、図8に示すように位相変調部2と位相シフト部4とローレンフィルタ7(7a,7b)が直列に接続された前述の図1と実質的に同様な変調回路で生成することができる。つまり、図8は、以下の説明を簡単にするために、主要構成についてI−Q成分をまとめて示したものである。実際には、図1に示すように、位相シフト部4から出力された信号はI−Q信号分割部5によりI−Q成分に分割されてローレンフィルタ7a,7bに入力され、増幅器8a,8b等を介して合成部12により合成される。
これらGMSKや8−PSKと通常のPSK変調との違いは、
1)シンボル回転が加えられていること
2)フィルタによりシンボル間干渉が発生すること
である。
これらGMSKや8−PSKを復調するには、精度良くシンボルタイミングを再生する必要があるが、通常のPSK復調と同様の方法では、変調時に発生したシンボル間干渉によりシンボルタイミングを検出することができない。
ところが、図9に示すように構成される復調回路を用いることにより、精度良くシンボルタイミングを再生することができる。図9は復調回路の主要部分を示す構成ブロック図であり、図2と共通する部分には同一の符号を付けている。つまり、図9は、以下の説明を簡単にするために、主要構成についてI−Q成分をまとめて示したものである。実際には、図2に示すように、受信信号はA/Dコンバータ20を介してI−Q信号分割部21によりI−Q成分に分割され、ダウンサンプリング部22a,22bを介してイコライザフィルタ23a,23bに入力されてI−Q信号合成部24により合成されて位相シフト部26により位相シフトされ、ダウンサンプリング部27を介して復調部28で復調される。
図9において、イコライザフィルタ23(23a,23b)の出力端子には位相シフト部26が接続されている。位相シフト部26の出力端子には、復調部28と相関検出部としての相関器60が接続されている。相関器60には、トレーニングシーケンスパターン発生部61の出力端子が接続されている。相関器60の出力端子にはシンボルタイミング再生部62が接続されている。シンボルタイミング再生部62の出力端子は復調部28に接続されている。
図9の構成において、イコライザフィルタ23は、Rx_signalのシンボル間干渉を除去する。位相シフト部26は、逆回転を付加することでRx_signalのシンボル回転を除去する。相関器60は、位相シフト部26でシンボル回転が除去されたRx_signalのパターンとトレーニングシーケンスパターン発生部61から出力される既知のパターンとの相関を検出する。シンボルタイミング再生部62は、相関値が最大となるタイミングを検出することにより、シンボルタイミングを再生する。これら各部により、変調時に加えられた操作は除去処理される。この結果、復調部28は、通常のBPSK(=GMSK)や8−PSKとして復調されたRx_dataを出力することができる。
図9の復調回路を用いることにより、位相シフト部26により付加される逆回転量やトレーニングシーケンスパターン発生部61から出力される既知パターン等の回路パラメータを変更するだけで、同一回路で、GSM/EDGE規格で使用されるGMSKと8−PSKの両方の変調信号を復調することが可能となる。
図9の例では復調回路のパラメータを変更するものとして説明したが、図10に示すようにGMSKと8−PSKのそれぞれのパラメータに対応した復調回路を並列に設ける構成にすることにより、どちらの信号が入力されるか不明の場合であっても信号の種類を意識することなく適切に復調することができる。
さらに、図9の復調回路における位相シフト部26とトレーニングシーケンスパターン発生部31のパラメータを時分割で変更する構成とすることにより、図10の復調回路の並列構成より小さい回路規模で、どちらの信号が入力されるか不明であっても適切に復調することができる。併せて、相関値が最大となったタイミングがどちらのパラメータであったかを識別できることにより、どちらの信号が入力されたかをも正しく検出することができる。
本発明の実施形態1に係る送信側の試験装置の構成を示すブロック図。 本発明の実施形態1に係る受信側の試験装置の構成を示すブロック図。 実施形態1に係る送信側の試験装置でGSMの試験を行った場合のコンスタレーションを示す図。 本発明の実施形態2に係る送信側の試験装置の構成を示すブロック図。 実施形態2に係る送信側の試験装置でGSMの試験を行った場合のコンスタレーションを示す図。 本発明の実施形態3に係る送信側の試験装置の構成の一部を示すブロック図。 実施形態3に係る試験装置の応用例の一つを示すブロック図。 変調回路のブロック図。 復調回路の具体例を示すブロック図。 復調回路の他の具体例を示すブロック図。
符号の説明
1 テスト信号発生部
2 位相変調部
3、25 位相算出部
4、26、35 位相シフト部
5、21、36 I−Q信号分割部
6a、6b、9a、9b、37a、37b アップサンプリング部
7、7a、7b ローレンフィルタ
8a、8b、11a、11b 増幅器
12 合成部
13 I−Qコンスタレーション表示部
14 正規化部
20 A/Dコンバータ
22a、22b、27 ダウンサンプリング部
23、23a、23b イコライザフィルタ
24 I−Q信号合成部
28 復調部
29 表示部
30、301 補正回路
38a、38b 補正フィルタ
40a、40b 加算部
50 レジスタ
51 EXOR
52a、52b、53a、53b レジスタ
55a、55b マルチプレクサ
60 相関器
61 トレーニングシーケンスパターン発生部
62 シンボルタイミング再生部
100、200、300、400 試験装置(送信側)
101 試験装置(受信側)

Claims (10)

  1. 複数の異なる通信方式のうちの試験対象の通信方式の試験信号が入力され、当該入力された試験信号を、当該試験対象の通信方式で用いられる位相変調方式で変調する位相変調部と、
    前記変調された信号の入力毎に、当該信号の位相を前記試験対象の通信方式に対応して所定量分シフトする位相シフト部と、
    前記位相シフトされた信号を、I成分とQ成分に分割する分割部と、
    所定のフィルタを用いて、前記I成分及びQ成分の各々の信号を整形するフィルタ部と、
    前記整形されたI成分及びQ成分の信号を合成して送信信号とする合成部と、を備え、
    前記フィルタ部で用いられる前記所定のフィルタは、前記複数の異なる通信方式のうちの一つで用いられるフィルタであり、他の通信方式で用いられる変調信号に対して所定の展開演算を施したときの主要素として得られるフィルタであることを特徴とする試験装置。
  2. 前記フィルタ部で用いられる前記所定のフィルタは、GMSK信号のローレン展開の主要素として得られるローレンフィルタであることを特徴とする請求項1に記載の試験装置。
  3. 前記フィルタ部で処理されたI成分及びQ成分の振幅を正規化する正規化部を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の試験装置。
  4. 前記正規化部は、前記I成分及びQ成分を合成して得られる複素数信号の絶対値で、当該I成分及びQ成分を除算した値を、振幅が正規化された信号として出力することを特徴とする請求項3に記載の試験装置。
  5. 前記GMSK信号のローレン展開の第2成分として得られるフィルタを用いて、前記ローレンフィルタの出力信号の補正値を算出する補正回路と、
    前記ローレンフィルタの出力信号に、前記補正回路で算出された補正値を加算する加算部と、
    を備えることを特徴とする請求項2に記載の試験装置。
  6. 複数の異なる通信方式のうちの一つで用いられるフィルタであり、他の通信方式で用いられる変調信号に対して所定の展開演算を施したときの主要素として得られる第1フィルタによりI成分及びQ成分が整形されて合成及び送信された又はこれと同等とみなせる前記複数の異なる通信方式のうちの試験対象の通信方式の試験信号が受信され、当該受信された試験信号をI成分とQ成分に分割する分割部と、
    第2フィルタを用いて、前記分割されたI成分及びQ成分の各々の信号についてシンボル間の干渉を除去するフィルタ部と、
    前記フィルタ部により整形されたI成分及びQ成分の各々の信号を合成する合成部と、
    前記合成部により合成された信号の入力毎に、当該信号の位相を前記試験対象の通信方式に対応して所定量シフトする位相シフト部と、
    前記位相シフトされた信号を、前記試験対象の通信方式で用いられる位相変調方式で復調する復調部と、を備え、
    前記第2フィルタは、前記複数の異なる通信方式で共通のフィルタであることを特徴とする試験装置。
  7. 前記第1フィルタは、GMSK信号のローレン展開の主要素として得られるローレンフィルタであることを特徴とする請求項6に記載の試験装置。
  8. 前記位相シフト部により位相シフトされた信号のパターンと既知のパターンとの相関を検出する相関検出部と、
    前記検出された相関値が最大となるタイミングを検出することによりシンボルタイミングを再生するシンボルタイミング再生部と、を備え、
    前記復調部は、前記再生されたシンボルタイミングに基づいて、前記位相シフトされた信号を復調することを特徴とする請求項6又は7に記載の試験装置。
  9. 異なる通信方式に応じて、前記位相シフト部のパラメータと前記相関検出部に入力される既知のパターンとを変更することを特徴とする請求項8に記載の試験装置。
  10. 復調回路は、前記位相シフト部、前記相関検出部、前記シンボルタイミング再生部及び前記復調部を含み、
    異なる通信方式に応じて、前記位相シフト部のパラメータと前記相関検出部に入力される既知のパターンとが設定された複数の前記復調回路を並列に設けることを特徴とする請求項8に記載の試験装置。
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