JP2008000939A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 吸引回復等において相反応するインクを同一のキャップを介して吸引する場合でも、混合インクのインク吸収体における増粘・固着を防止することにより、廃インク回収用のインク吸収体の吸収性能を長期にわたって良好に維持する。
【解決手段】 ブラックインクを吐出するブラックインク吐出部13とブラックインクと反応するカラーインクを吐出するカラーインク吐出部14からインクを排出させる回復手段8、62を具備する。さらに、回復手段により排出されたインクを回収して固体部41と液体部42に分離するインク吸収体31と、回復手段により排出されたインクをインク吸収体へ導入するインク導入手段7と、を具備する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画像情報に基づいて記録ヘッドからインクを吐出して画像を記録するインクジェット記録装置に関し、詳しくは、回復手段から排出されたインクを回収するためのインク吸収体を具備するインクジェット記録装置に関する。
記録装置は、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機能を有する記録装置、あるいはコンピュータやワードプロセッサ等を含む複合機器やワークステーションの出力機器として用いられる。この記録装置は、画像情報に基づいて用紙やプラスチックシート等の記録媒体に画像を記録していくように構成されている。記録装置は、記録方式により、インクジェット式、ワイヤドット式、熱転写式、感熱式、レーザービーム式等に分けることができる。また、記録装置は、走査方式により、シリアルタイプとラインタイプに分けることができる。シリアルタイプでは、記録ヘッドを記録媒体に沿って移動させる主走査と記録媒体を紙送りする副走査とを組み合わせて画像を記録する。ラインタイプでは、記録媒体の幅方向に延びる記録ヘッドを用いて1ライン分を一括して記録しながら、搬送方向の副走査のみで画像を記録する。
インクジェット式(インクジェット記録装置)は、画像情報に基づいてインクジェット記録ヘッドから記録媒体へインクを吐出して画像を記録していく。このインクジェット記録装置は、低騒音、低ランニングコスト、小型化及びカラー化が容易などの利点を有することから、プリンタ、ファクシミリ、複写機等へ広く応用されている。インクジェット記録装置で用いられる記録手段としての記録ヘッドはインクを吐出するための吐出口(一般にはノズルの端部開口)を備えている。インクジェット記録装置では、一般に、パーソナルコンピュータなどのホスト装置から送られてくる記録データに基づいた吐出信号に応じて、記録ヘッドを駆動し吐出口からインク滴を吐出する。このような吐出口(又はノズル)の大きさは、例えば円形のもので直径が数十μ程度であり、近年では記録画像の高画質化とともに一層微細化され、高密度化されつつある。このような記録ヘッドに対しては、最近の記録画像の高品位化に伴い、例えば、黒色文字等の濃度向上、カラー化、高精細(高解像度)化及び耐水性向上などが求められている。
一般に、シリアルタイプのインクジェット記録装置では、記録ヘッドをキャリッジに搭載し、キャリッジの往復移動に応じて記録ヘッドからインクを吐出して記録媒体にドットを形成することで、画像記録が行われる。また、このタイプにおいて、記録の高品位化の要求を満たし、しかもそれを廉価に実現できる記録ヘッドの一例として、実施形態として後述する図3に示すような構成のものが使用されている。すなわち、記録ヘッド3の共通の吐出面17に、ブラックインクの吐出口列13、イエローインクの吐出口列14、マゼンタインクの吐出口列15及びシアンインクの吐出口列16を、記録ヘッドの走査方向に並列配置したものが使用されている。この場合の各吐出口列における吐出口のピッチは、高精細化に伴って600dpi(dot per inch)相当であり、さらに1200dpi相当に高精細化したものもある。記録ヘッドのコンパクト化、ひいては装置のコンパクト化を図るため、各吐出口列の相互間のピッチも小さくされている。
また、高品位の記録に対応できる記録ヘッドとして、耐水性の向上や色間の滲み防止などの観点から、例えば、黒インクと他のカラーインクとの間で化学反応を生じるインクを用い、化学反応により染料等を不溶化する構成のものが使用されている。具体的には、例えば、黒インクがカチオン性を有し、他のカラーインクがアニオン性を有するものである。また、特許文献1には、色材として顔料を用いたインク組成物とこのインク組成物中の色材を不安定化させる反応液とを使用し、2液の反応を利用して色材を凝集させ、普通紙上でのインクの滲みや混色(ブリード)を抑制するインクが開示されている。また、特許文献2には、色材として顔料を用い、更にインク中に特定の塩を含有させ、ブリードを抑制するインク及びインクセットが開示されている。(特許文献1、特許文献2)
近年、テキスト文書などの黒文字品位を上げるために、ブラックインクとして顔料成分を含んだインクを使用することが一般的になってきている。
ところで、インクジェット記録装置は、微小な吐出口からインクを吐出させるものであるため、吐出口近傍のインクは湿度等の環境に左右され易い。例えば、乾燥して固着してしまった場合は、正規のタイミングでインクを吐出することが不可能となり、画像品位を劣化させる。そこで、この種のインクジェット記録装置には、記録ヘッドの吐出面(吐出口が配列されている面)に密着させて吐出口を密閉する(外気から遮断する)ためのキャップが設けられている。このキャップは、シリアルタイプの場合、記録領域を外れた所定位置(例えば記録ヘッドのホームポジション)に配置される。こうして、非プリント時に吐出口内(ノズル内)のインクが蒸発乾燥して増粘、固着することを防いでいる。
一方、インクジェット記録装置においては、吐出口に目詰まりが発生することがある。これを防止するために、吸引ポンプ等の負圧発生源によりキャップを介して吐出口からインクを吸引する(排出させる)吸引回復動作が行われる。つまり、キャップに吸引ポンプを接続し、キャッピングした状態で吸引ポンプを作動させることでキャップ内を負圧にすることにより、吐出口からインクを強制的に吸引する動作が行われる。かかる動作で吐出口内のインクを新しいインクと置き換えることにより、吐出口の目詰まりを防止又は解消(回復)することができる。負圧を発生させるポンプとしては、例えば、ピストン・シリンダ式ポンプあるいはチューブポンプなどが使用されている。ピストン・シリンダ式ポンプは、シリンダ内におけるピストンの移動を利用するものである。チューブポンプは、キャップに接続された弾性チューブをローラでしごいていき、該弾性チューブの復元力によりチューブ内に負圧を発生させるものである。
また、吐出面に付着したインクやほこり等の異物を拭き取り除去するために、ゴムブレード等のワイパーにより吐出面をワイピングする動作も行われている。さらに、吐出口からインク受けに向けて記録を目的としないインクを吐出することで、吐出口内のインクをリフレッシュする予備吐出動作も行われている。以上のような、吸引動作、ワイピング動作、予備吐出動作によって、記録ヘッドのインク吐出性能を正常な状態に維持回復するための回復処理を行っている。
高画質記録の要請に応えるために、インクの性状についても種々の研究開発が進められている。先ず、普通紙等の記録媒体上でのインクの滲みや混色(ブリード)を抑制するためのインクとして、記録画像を形成するブラックインクとカラーインクが互いにる反応して固着、増粘するような性状を呈するインクが使用されている。このようなインクは、上述の回復動作においてはチューブ内や廃インク溜め内で増粘・固着することがあり、正常な回復動作の妨げになることがある。そこで、キャップ内や回復チューブ内で増粘・固着せないために、例えば特許文献3に開示されているように、ブラックのインク吐出部(吐出口)とカラーのインク吐出部(吐出口)のそれぞれに個別の回復手段を設けることが行われている。(特許文献3)
さらに、上述のような回復処理で排出されたインク(廃インク)は、吸引ポンプの下流側に設けられたチューブ等を介して、記録装置本体に設けられたインク吸収体へ導かれ、該インク吸収体に吸収させて回収される。一方、普通紙への記録における高画質化を達成する方法として、紙面上においてインク色材の凝集を促進させることが行われている。それに伴い、回復処理等によって排出されるインク、すなわち記録に用いられない廃インクの凝集性も高くなる。従って、回復処理等において廃インクを回収するインク吸収体においては、凝集性の高いインクを効率的に吸収することが重要となっている。廃インクを貯蔵するための従来の構成としては、例えば、特許文献4に、廃インク導入口を含む位置へ延在する凹部を形成したインク吸収体を収納した廃インクタンクが開示されている。また、特許文献5には、廃インクが滴下される貫通孔とこの貫通孔から放射状に形成された切欠き溝とを有するインク吸収体を収納した廃インクタンクが開示されている。(特許文献4、特許文献5)
特開2000−63719号公報 特開2000−1988955号公報 特開2002−225312号公報 特開2000−127439号公報 特開2001−105626号公報
しかしながら、特許文献3に記載された構成では、ブラックインクとカラーインクの吐出口列毎に個別のキャッピング手段を設ける必要があるので、記録ヘッドが大型化し、インクジェット記録装置のコストも嵩むことになる。この記録ヘッドの大型化の課題を解決する方法として、ブラック顔料インクとカラー染料インクとして互いに非反応性のインクを用いることにより、上記のような増粘物の付着を無くす方法が考えられる。このような方法によれば、顔料インクの吐出口列と染料インクの吐出口列が設けられた一つの吐出面から顔料インク及び染料インクを一体に予備吐出しても、両インクが混合したときの増粘や析出、固着現象などを防止しながら吸引回復することが可能になる。しかしながら、このような方法では、普通紙等に画像を記録する場合に、ブラックインクとカラーインクの間でブリード(滲みや混色)が生じるという技術的課題が生じる。
本発明者が、画像濃度やブリード抑制性能などの画像性能の一層の向上を目指しつつ、インクの改良に関して鋭意検討した結果、水分蒸発等で瞬時に分散安定性が低下したり、粘度が上昇したりするインクほど、高い画像性能が得られることが判明した。この場合の粘度増加(粘度上昇)は、アニオン−カチオンの静電気的な中和反応とは異なり、急速な凝集反応ではないので、インク液中の水分量が減少した場合にのみ大きな効果を発揮するものである。このため、共通の吸引手段を用いて、顔料インクの吐出口列と染料インクの吐出口列が一体となった記録ヘッドを吸引回復しても、顔料と染料の混合インクが増粘、析出、固着したりすることはない。すなわち、水分の蒸発や拡散による乾燥が進行しなければ、分散安定性は低下せず、混合インクは低粘度に保たれ、吸引回復になんら不具合をもたらすことはない。しかしながら、このような水分蒸発等により瞬時に分散安定性が低下するインク(廃インク)のインク吸収体への吸収性能は、従来のインクの吸収性能に比べて低い。このため、従来の廃インク吸収体では十分な吸収性が得られない場合があった。
特許文献3及び特許文献4には、インク吸収体の廃インク導入部を含む位置から延在する凹部又は切欠き溝を形成することにより、廃インク導入部付近での廃インクの蒸発を抑制でき、流動性を失うような現象を回避することができる旨の開示がある。しかしながら、水分蒸発等により分散安定性が瞬時に低下してしまうインクの場合は、インクが廃インクタンク内へ滴下する位置で顔料が固着する。つまり、廃インクの流動性が低下する前に該廃インクが廃インク吸収体に接触すると、この接触位置で廃インク中の顔料が固着することになる。その結果、その後で同位置に滴下された廃インクは、固着物を核として堆積し、最終的には凹部あるいは切欠き溝へのインクの流れを塞いでしまう場合があった。その結果、凹部あるいは切欠き溝全体を最大限に活用する前に廃インク導入部位付近から廃インクが溢れ出てしまい、廃インク吸収体の全体を有効に使用できない場合があった。
本発明はこのような技術的課題に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、記録ヘッドの吸引回復等において相反応するインクを同一のキャップを介して吸引する場合でも、インク吸収体に回収した混合インクの増粘・固着を防止することができるインクジェット記録装置を提供することである。また、本発明の目的は、インク吸収体の吸収性能を長期にわたって良好に維持することができるインクジェット記録装置を提供することである。
本発明は、画像情報に基づいて記録ヘッドから記録媒体へインクを吐出して画像を記録するインクジェット記録装置に関する。本発明によるインクジェット記録装置は、ブラックインクを吐出するブラックインク吐出部とブラックインクと反応するカラーインクを吐出するカラーインク吐出部からインクを排出させる回復手段を具備する。さらに、回復手段により排出されたインクを回収して固体部と液体部に分離するインク吸収体と、回復手段により排出されたインクをインク吸収体へ導入するインク導入手段と、を具備する。
別の本発明は、画像情報に基づいて記録ヘッドから記録媒体へインクを吐出して画像を記録するインクジェット記録装置に関する。本発明によるインクジェット記録装置は、ブラックインクを吐出するブラックインク吐出部とブラックインクと反応するカラーインクを吐出するカラーインク吐出部からインクを排出させる回復手段を具備する。また、回復手段により排出されたインクを回収して固体部と液体部に分離するインク吸収体を具備する。さらに、回復手段により排出されたインクをインク吸収体に向けて導入するインク導入手段と、該インク導入手段により導入されたインクを直接吸収せずにインク吸収体へ伝達するための伝達部材とを具備する。
本発明によれば、ブラックインクの吐出部から排出された顔料インクと、カラーインク吐出部から排出された顔料インクと反応性のある染料インクの混合インクの水分をインク吸収体上で蒸発させることができる。その結果、インク吸収体上で、排出されたインクを顔料の固体部と染料の液体部に固液分離して保持することができる。このため、記録の際にブラックインクとカラーインクを反応させて固着又は増粘させることにより滲みのない高品位の画像を記録する場合でも、インク吸収体の吸収性能を長期にわたって良好に維持することができる。
別の本発明によれば、ブラックインクの吐出部から排出された顔料インクと、カラーインク吐出部から排出された顔料インクと反応性のある染料インクの混合インクを伝達部材を介してインク吸収体へ伝達することができる。また、インク吸収体上で混合インクの水分を蒸発させることができる。その結果、インク吸収体上で、排出されたインクを顔料の固体部と染料の液体部に固液分離して保持することができる。このため、記録の際にブラックインクとカラーインクを反応させて固着又は増粘させることにより滲みのない高品位の画像を記録する場合でも、インク吸収体の吸収性能を長期にわたって良好に維持することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を具体的に説明する。なお、各図面を通して同一符号は同一又は対応部分を示すものである。図1は本発明を適用するのに好適なインクジェット記録装置の概略構成を示す斜視図である。図1において、インクジェット記録装置1は、記録ヘッド3を搭載して移動するキャリッジ2と、キャリッジ2を両矢印A方向に往復移動させるためのキャリッジモータM1及び伝動機構4と、を備えている。また、記録紙等の記録媒体を供給する給紙機構5と、記録ヘッド3の吐出回復処理を行うための回復装置10と、を備えている。これらのインクジェット記録装置1の構成要素は装置本体のシャーシ60に取り付けられている。
キャリッジ5に搭載された記録ヘッド3には、インクタンク(インクカートリッジ)6が着脱可能に装着されている。記録ヘッド3に対しては、インクカートリッジ6内のインクが供給される。キャリッジ2に搭載された記録ヘッド3の吐出面(吐出口が配列された面)と対向する位置に、記録媒体を支持するためのプラテン(不図示)が配設されている。給紙機構5から給送された記録媒体Pは、搬送モータ(不図示)によって駆動される搬送ローラ61によって、記録部(プラテン上)を通して搬送される。記録ヘッド3は、画像信号に基づいてインクを吐出することにより、記録媒体に記録するものである。モータM1によって駆動されるキャリッジ2の移動に同期して、記録ヘッド3に画像信号に基づく駆動信号を与えることにより、プラテン上を搬送される記録媒体に画像を記録していく。記録された記録媒体Pは排出ローラ63によって装置本体から排出される。
図1中の記録ヘッド3はカラー記録用であり、キャリッジ2(又は記録ヘッド3)にはマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロ(Y)、ブラック(K)のそれぞれの色のインクを収容した4つのインクカートリッジ6が装着されている。これら4個のインクカートリッジはそれぞれ独立に着脱可能である。図2は図1中の記録ヘッドの吐出面に形成された吐出口列の配置例を示す模式図である。図3は図1中の記録ヘッドの吐出面に形成された吐出口列の別の配置例を示す模式図である。図2の記録ヘッド3では、1つの吐出面17にブラックインクの吐出口列13とイエローインク(カラーインク)の吐出口列14の2つの吐出口列が形成されている。一方、図3の記録ヘッド3では、1つの吐出面17に、ブラックインクの吐出口列13、イエローインクの吐出口列14、マゼンタインクの吐出口列15及びシアンインクの吐出口列16の4つの吐出口列が形成されている。つまり、図2及び図3には、ブラックの吐出口列とカラーの吐出口列を一体に設ける吐出面が例示されている。
記録ヘッド3は、記録信号(画像信号)に対応するパルス電圧を印加されることにより、複数の吐出口からインクを選択的に吐出することで記録していく。特に、本実施形態の記録ヘッド3は、パルス電圧を印加されることで、インクを吐出するための熱エネルギーを発生する電気熱変換体を備えたものである。この記録ヘッド3は、電気熱変換体によって印加される熱エネルギーにより生じる膜沸騰による気泡の成長、収縮によって生じる圧力変化を利用して吐出口よりインク滴を吐出するものである。この電気熱変換体は複数の吐出口のそれぞれに個別に設けられており、記録信号に応じて対応する電気熱変換体にパルス電圧を印加することにより、該電気熱変換体に対応する吐出口からインク滴が吐出される。
図1において、キャリッジ2の移動範囲内であって記録領域外の所定位置(例えばキャリッジのホームポジション)には、記録ヘッド3のインク吐出性能を維持回復するための回復装置10が配設されている。この回復装置10には、記録ヘッド3の吐出口を覆うためのキャッピング手段11と、記録ヘッド3の吐出面を拭き取り清掃するためのワイピング手段12が設けられている。また、キャッピング手段11のキャップ8(図4)に接続された吸引ポンプ等から成る吸引手段62が設けられている。図4は図1中のキャッピング手段11の縦断面図であり、(a)はキャップ8が記録ヘッド3の吐出面17から離間した状態を示し、(b)はキャップが記録ヘッドの吐出面に密着された状態を示す。
図1及び図4において、記録ヘッド3の吐出面17に密着されることで吐出口を覆うキャップ8の内部には、インクを吸収し保持するためのインク吸収部材9が装填されている。このインク吸収部材9は多孔質材料やスポンジ材料などで形成される。キャップ8には吸引チューブ7が接続されている。この吸引チューブの他端側は吸引ポンプ62を通して後述するインク吸収体31からなる廃インク回収部へ接続されている。本実施形態の吸引ポンプ62はチューブポンプで構成されている。従って、吐出面17をキャッピングした状態で吸引ポンプ62を作動させてキャップ8内に負圧を発生させることにより、各吐出口からインクを吸引し、強制的に排出させることができる。これによって、記録ヘッド3のインク流路内の増粘インクや気泡などの目詰まり要因を排出除去することができる。つまり、吸引ポンプ62による吸引チューブ7からのインク吸引によって、記録ヘッド3の吸引回復が行われる。
この吸引回復は、各吐出口内(各ノズル内)のインクをリフレッシュすることにより、吐出口の目詰まりを解消し、もって記録ヘッドのインク吐出性能を維持回復するものである。そして、吸引により吐出口から排出されたインク(廃インク)は、吸引ポンプ62に接続された廃インク回収部へ送り込まれる。この廃インク回収部はインク吸収体で構成されている。また、各吐出口から不図示のインク受け(キャップ8を利用することもある)に向けて記録に寄与しないインクを吐出する予備吐出による回復処理が行われることもある。この予備吐出によりインク受けに放出されたインク(廃インク)も、吸引ポンプ62によって吸引され、前記廃インク回収部へ送り込まれる。こうして、記録をしないときには、記録ヘッド3の吐出口をキャップ8でキャッピングすることにより、記録ヘッド3を保護するとともにインクの蒸発や乾燥を防止することができる。また、ワイピング機構12により、記録ヘッド3の吐出面17に付着したインクやほこり等を拭き取り除去することができる。以上のようなキャッピング手段11、ワイピング手段12及び吸引手段62によって、記録ヘッド3のインク吐出性能を正常状態に維持回復するための回復処理を適宜実行することができる。
図5は本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の廃インク回収手段の構成を示す部分斜視図である。本発明に係るインクジェット記録装置は、画像情報に基づいて記録ヘッドから記録媒体へインクを吐出して画像を記録するものである。そこで、第1の実施形態に係るインクジェット記録装置は、ブラックインクを吐出するブラックインク吐出部13とブラックインクと反応するカラーインクを吐出するカラーインク吐出部14(又は14、15、16)からインクを排出させる回復手段を備えている。前記回復手段は、図1及び図4に示すような、キャップ8及び吸引ポンプ62などで構成されている。この回復手段は、記録時の吐出動作とは別に、記録ヘッド3からインクを強制的に排出させることによって正常な吐出特性を維持したり、正常な吐出特性に回復させたりするものである。
また、第1の実施形態に係るインクジェット記録装置は、回復手段により排出されたインクを回収して固体部と液体部に分離するインク吸収体31(図5)を備えている。さらに、回復手段により排出されたインクをインク吸収体へ導入するインク導入手段7(図4、図5)を備えている。インク吸収体31は、記録ヘッド3の吸引回復処理等によって排出されたインク(廃インク)を回収し保持するものである。インク導入手段7は、回復手段により排出されたインク(廃インク)を前記インク吸収体へ導き、該インク吸収体に導入させるものであり、図4に示す吸引チューブ7等で構成されている。
記録装置本体の所定位置には、図5に示すように、吸引回復手段62により排出されたインクを回収するための廃インク回収手段50が配設されている。廃インク回収手段50は、インク吸収体31を容器状の枠体35に収容して構成されている。インク吸収体31としては、インク(廃インク)を適度に保持する機能を備えた材料(部材)であれば良く、特に限定されるものではない。例えば、スポンジ等の多孔質体やパルプを材料とした繊維状体により構成されたもの、あるいは高分子吸収体又は高分子吸収体を紙状体にまぶした部材などが使用される。なお、図5中の43は吸引チューブ7の排出口を示す。また、図5中の41及び42は、インク吸収体31によりインクが分離されて生じた固体部及び液体部を示し、これらについては後で詳述する。
次に、本発明に係るインクジェット記録装置で使用されるインク及び色材などの好適例について説明する。本発明の目的は、記録ヘッドの吸引回復等において、相反応するインクを同一のキャップを介して吸引する場合でも、インクの混合による増粘・固着を防止することである。本発明は、ブリード性能をより向上させことができるインクであって、廃インク回収用のインク吸収体(廃インク吸収体ともいう)との接触により色材が析出するという性状を呈するインクを使用することにより、一層効果的に上記目的を達成するものである。
このような現象が生じる原因あるいは要因を探究していくと、色材単体の特徴、色材と溶剤との関係、混合状態などの面で、以下に説明するような特徴的な性状や現象が存在することが判明した。ただし、本発明は以下の説明に限定されるものではなく、新たに見出された性状や現象あるいは特徴的な性状や現象をもたらす各種のインク色材やインクに対しても適用可能なものである。
なお、ブリードとは、記録媒体上でのインクの滲みや混色などのことである。また、ブリード性能とは、このブリードを緩和又は抑制する性能のことである。
ブリード性能を向上させたインクとは、例えば、色材として、親水性を有する官能基を直接もしくは他の原子団を介して結合している自己分散顔料(カーボンブラック等)を用いるインクである。さらに、このインクは、複数の水溶性有機溶剤として、少なくとも1種類がこの顔料の分散安定性を低下させる特性を有する貧溶媒である水溶性有機溶剤を用いたインク(第1のインク)でもある。このようなインクを記録媒体に付与した場合、水分の蒸発に伴って、顔料に対する貧溶媒の比率が高まるため、記録媒体の上層部で顔料同士が凝集し始める。その結果、単体としても、周辺に他のインクがあっても、ブリードを抑制する機能(又は性能)を発揮することができる。
さらに、第1のインクの色材に関しては、顔料表面に結合させる親水性を有する基の顔料表面に対し高密度とした顔料を色材として使用する場合、次のような現象が顕著になる。すなわち、上記の利点が顕著になるとともに、廃インク吸収体上で色材が固着し、廃インク吸収体の吸収性能が極端に低下する現象が顕著になる。この場合、色材構造による立体障害の影響により、従来の自己分散顔料に比べてインク中の溶剤が顔料と溶媒和しにくくなり、わずかな水分蒸発で顔料の分散安定性が低下する傾向を示す。その結果、ブリードをより緩和させる効果がある。
さらに、水の蒸発に伴い増粘したりや粒径が増大するインク、より具体的には、液体から水分が約40%蒸発したときに、蒸発前後での平均粒径が約25%以上変化してしまうインクなどは、ブリードをより緩和させることが可能となる。
なお、粒径は、例えば、濃厚系粒径アナライザFPAR−1000(商品名;大塚電子社製)により、希釈を行わずに粒径を測定することにより簡単に確認できる。
顔料ブラックインクと染料カラーインクを混ぜて粘度を測定した場合に、その粘度が顔料ブラックインクと染料カラーインクの粘度のいずれよりも高くなるようなインクは、ブリードをより緩和させる効果がある。
このような染料カラーインクの例は次のとおりである。すなわち、一例として、例えば、染料カラーインク中に、顔料ブラックインク中に含まれる顔料に対する貧溶媒となる溶剤を含有させた場合が挙げられる。さらには、色材として端部にベンゼン環を有する構造をもつ色材を少なくとも色材として有するインクなどが挙げられる。端部にベンゼン環を有する構造をもつ色材は、一般的に顔料へ吸着しやすい性質を有する。このような染料カラーインクが顔料インクと混合した場合、顔料の分散安定性を阻害する。本願では、このような染料インクのことを顔料ブラックインクと相反応する染料カラーインクと表現する。
また、第1のインクと第2のインクを混ぜて粘度を測定した場合に、その粘度が第1のインクと第2のインクの粘度のいずれよりも高くなるような第1のインクと第2のインクであるような場合にはブリードをより緩和させる効果がある。
廃インクからの蒸発の度合いは、例えば、廃インクチューブ等の材質やチューブ内径の他、1回当たりの回復動作で排出されるインク(廃インク)の量などによっても変わってくる。しかし、一般的に使われている廃インクチューブの材質やチューブ内径は限定されており、1回当たりの回復動作で排出される廃インクの量も一般的には所定の範囲内である。
なお、本発明における貧溶媒とは、次のような特性を示す溶媒である。すなわち「判定しようとする溶媒50質量%程度を含み、且つインクに用いる色材を分散状態で含む顔料分散液を、摂氏60度で、48時間保存したときの当該液体中の粒子径が、下記の顔料分散液の粒径と比較して大きい」という特性を示す溶媒である。この「下記の顔料分散液」とは、「判定しようとする溶媒を含まない、もしくは少量含み、かつ当該インクに用いる水不溶性色材を分散状態で含む顔料分散液」である。また、良溶媒とは、貧溶媒以外の特性を示す溶媒である。
次に、第1のインクと第2のインクが接触したときに、両液体の廃インク吸収体中への拡散又は移動を阻害してしまう第2のインクの例を示す。
例えば、記録媒体上でのブリードをより緩和させることを目的として、第2のインク中に、第1のインク中に含まれる顔料に対する貧溶媒となる溶剤を含有させる場合を例に挙げることができる。さらには、端部にベンゼン環(疎水部が大半出あれば、一部が親水部を有していても良い)を有する構造を持つ色材を、少なくとも1つの色材として有するインク等を例に挙げることができる。端部にベンゼン環を有する構造を持つ色材は、一般的に顔料へ吸着しやすい性質を備えている。
こうして顔料の分散安定性を阻害することから、第1のインク及び第2のインク由来の廃インクが廃インク吸収体に接触した場合、廃インク吸収体中への拡散又は移動を阻害する障壁を構成しやすくなる。そのため、本発明におけるインクの混合による増粘・固着を防止するという技術的課題が顕著になるとともに、この技術的課題を解決して達成される効果も顕著になる。さらに、第1のインクと第2のインクが以下の関係にある場合も、各インクに由来する廃インクの導入位置を上記のように規定する必要がある。具体的には、両インクを混ぜて粘度を測定した場合に、その粘度が各インク単独の粘度のいずれよりも高くなる関係にある第1のインクと第2のインクが挙げられる。
第1のインク及び第2のインクに由来する廃インクが廃インク吸収体で接触した場合に、廃インク吸収体中への拡散または移動を阻害する障壁を構成しやすくなる第2の色材の具体例として、以下の構造式(1)及び構造式(2)で示す色材が挙げられる。
Figure 2008000939
上記の「構造式(1)」中のR1は、水素原子、アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基、シクロヘキシル基、モノアルキルアミノアルキル基、ジアルキルアミノアルキル基、あるいはシアノ低級アルキル基を示す。また、「構造式(1)」中のYは、塩素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、モノアルキルアミノ基、あるいはジアルキルアミノ基を示す。なお、モノアルキルアミノ基及びジアルキルアミノ基は、アルキル基上にスルホ基、カルボキシル基及びヒドロキシル基からなる群の中から選択される置換基を有しても良い。また、「構造式(1)」中のR2、R3、R4、R5、R6は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、又はカルボキシル基を示す。ただし、R2、R3、R4、R5、R6の全てが水素原子である場合を除く。
「構造式(1)」で表される化合物の具体例としては、遊離酸の形で下記の「化2」の各化学式で示される構造を有する各例示化合物を挙げることができる。これらの例示化合物M1〜M7のうち、特にM7の例示化合物が好ましく用いられる。
Figure 2008000939
Figure 2008000939
上記「構造式(2)」中、l=0〜2、m=1〜3、n=1〜3、但し、l+m+n=3〜4であり、置換基の置換位置は4もしくは4´で示されている。「構造式(2)」中のMは、アルカリ金属又はアンモニウムを示す。また、R1、R2は、それぞれ独立に水素原子、スルホ基又はカルボキシル基を示す。ただし、R1及びR2が同時に水素原子となる場合を除く。「構造式(2)」中のYは、塩素原子、ヒドロキシル基、アミノ基、モノアルキルアミノ基もしくはジアルキルアミノ基を示す。
「構造式(2)」で示される色材は、4−スルホフタル酸誘導体又は4−スルホフタル酸誘導体とフタル酸誘導体(例えば無水)とを金属化合物の存在下に反応させて得られるフタロシアニン化合物を原料に用いたものである。そして、この原料のスルホン基をクロロスルホン基に変換した後、有機アミン存在下にアミノ化剤を反応させたフタロシアニン化合物であるという特徴を有する。
「構造式(2)」で示される色材は、その構造式の4及び4´の位置に限定して、無置換スルファモイル基(−SO2NH2 )と置換スルファモイル基(下記の「化4」の「構造式(3)」)を導入したフタロシアニン化合物であるという特徴を有する。なお、「構造式(2)」の4及び4´の位置は、「構造式(2)」中のR2、R3、R6、R7、R10、R11、R14、R15の位置である。そして、かかる化合物を色材として用いたインクが極めて耐環境ガス性が優れていることが見出された。
Figure 2008000939
「構造式(3)」で表される化合物の具体例としては、遊離酸の形で下記の「化5」の各化学式で示される構造を有する各例示化合物を挙げることができる。これらの例示化合物C1〜C7のうち、特にC1の例示化合物が好ましく用いられる。
Figure 2008000939
上記のような特性を有する第1のインク及び第2のインクを用いることで、ブリード性能を従来のインクに比べ格段に向上させることが可能となる。しかしながら、上記の各々の廃インクを廃インク吸収体の隣接部分に滴下した場合、廃インク吸収体中への拡散又は移動を阻害する障壁を構成するという現象が引き起されることが判明した。
次に、本発明の第1の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図5は第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の廃インク回収手段50の一部断面斜視図である。なお、図5の構成は、後述する実施例1に係る廃インク回収手段と同じである。図5において、記録装置の下ケース等に設けられた容器状の枠体35の内部にインク吸収体(廃インク吸収体)31が収容されている。インク吸収体31は、全体として略直方体形状であり、その側面及び底面が直方体の枠体35の内壁面に接する状態で収容されている。インク吸収体31の材質は、廃インクを適度に保持する機能を備えた材料であれば良く、特に限定されるものではない。例えば、スポンジ等の多孔質体あるいはパルプを材料とした繊維状体により構成されたものなどが好ましく使用される。また、高分子吸収体からなる部材、あるいは高分子吸収体を紙状体にまぶした部材などからなるインク吸収体も好ましく使用される。吸引ポンプ62により排出され、吸引チューブ7により導入されたインク(廃インク)は、該吸引チューブの排出口43からインク吸収体31に滴下される。吸引チューブ7は、排出されたインクを廃インク回収手段50へ導くためのインク導入手段を構成している。このように、本実施形態では、廃インクはインク導入手段7からインク吸収体31上に直接的に滴下される。
図6は図5中のインク吸収体31に滴下された廃インクが固体部41及び液体部42に分離されるときの初期段階の状態を示す平面図である。図7は固液分離により固体部41のブラック顔料44が堆積するときの図6の初期段階における状態を示す縦断面図である。図8は図6から回復処理の繰り返し等により固体部41及び液体部42への分離が進行したときの状態を示す平面図であり、図9は固液分離により固体部41のブラック顔料44が堆積するときの図8の段階における状態を示す縦断面図である。図6及び図8において、×印は廃インクチューブ(インク導入チューブ)7の排出口43からインク吸収体31へ滴下される廃インク45の滴下位置(滴下部位)32を示す。インク吸収体31上に滴下された顔料インク(ブラックインク)及び染料インク(カラーインク)の混合インク(廃インク)45は、該吸収体上で水分の蒸発などにより急激に凝集し粘度上昇を引き起こす。すなわち、図6に示すように、インク吸収体31においては、排出されたインク(廃インク)を回収して顔料の固体部41と染料の液体部42に分離する固液分離が速やかに行なわれる。この速やかな分離の傾向は、インク吸収体31の密度が高ければ高いほど顕著になる傾向がある。
吸引回復の繰り返しにより廃インクの回収が繰り返されると、図8及び図9に示すように、分離された固体部41及び液体部42が拡大していく。図7及び図9は、固体部41のブラック顔料44がインク吸収体31上に堆積していく状態を時系列的に示す。
インク吸収体31は吸引チューブ7の排出口43の下方に離隔して配置されている。ただし、排出口43とインク吸収体31の表面との距離Lは、特に制限されるものではない。しかし、長さLが短すぎると、増粘した廃インクで排出口43自体が塞がれてしまうおそれがある。そのため、ある程度の距離Lを確保する必要がある。図9は、吸引回復をさらに繰り返した場合の縦断面図であるが、ブラック顔料44等の堆積物の高さも増大していく傾向が見られる。ただし、この堆積物は水分の蒸発に伴う凝集物であるため、再び混合インク(廃インク)45が滴下されると滴下した部位の堆積物が再溶解する。これは、混合インク45の水分が顔料44を再分散させ、混合インク45が滴下された部位が流動性を持つ状態になるためと考えられる。そのため、本実施形態で使用されるインクの場合は、廃インク排出口43自体が閉塞されにくいと言える。
ここで、本発明に係るインクジェット記録装置で使用されるインクについて、以下に、具体例を挙げて詳細に説明する。ただし、本発明はこれに限定されるものではない。
最初に、ブラックインク用顔料分散体の作製について具体例を挙げて説明する。ブラックインク用顔料分散体の作製においては、先ず、5.5gの水に5gの濃塩酸を溶かした溶液に、摂氏5度に冷却した状態で4−アミノ−1,2−ベンゼンジカルボン酸を1.5gを加えた。次に、この溶液が収容された容器をアイスバスに入れて溶液を撹拌することにより、溶液を常に摂氏10度以下に保った状態とし、これに摂氏5度の水9gに亜硝酸ナトリウム1.8gを溶かした溶液を加えた。この溶液を更に15分間撹拌した後、比表面積が220m2/gでDBP吸油量が105mL/100gであるカーボンブラック6gを撹拌下で加えた。
その後、更に15分間撹拌した。得られたスラリーをろ紙(商品名:標準用濾紙No.2;アドバンテック製)でろ過した後、粒子を十分に水洗し、摂氏110度のオーブンで乾燥させ、自己分散型カーボンブラックを調製した。さらに、得られた自己分散型カーボンブラックに水を加え、顔料濃度が10質量%となるように分散させた分散液を調製した。上記の方法により、カーボンブラック粒子表面に−C6H3−(COONa)2基が導入されてなる、自己分散型カーボンブラックが水中に分散された状態の顔料分散液を得た。
次に、ブラックインク1の作製について、具体例を挙げて説明する。すなわち、上記の顔料分散液(35質量部)と、グリセリン(7.0質量部)と、ジエチレングリコール(6質量部)と、フタル酸2アンモニウム(0.5質量部)と、を混合する。さらに、アセチレノールE100(川研ファインケミカル社製、アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物)(0.2質量部)と、水(45.3質量部)と、を混合する。以上の混合物を1時間攪拌した。その後、フィルター(富士フィルム製 FR20)で加圧ろ過し、ブラックインク1を調製した。ブラックインク1の摂氏25度における粘度は2.3mPa・sであった。
次に、イエローインク1の作製について、具体例を挙げて説明する。すなわち、C.I.ダイレクトイエロー132(4質量部)と、グリセリン(7質量部)と、ポリエチレングリコール600(4質量部)と、2−ピロリドン(5質量部)と、混合する。さらに、アセチレノールE100(川研ファインケミカル社製、アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物)(1質量部)と、水(79質量部)と、を混合する。以上の混合物を1時間攪拌した。その後、フィルター(富士フィルム製 FR20)で加圧ろ過し、イエローインク1を調製した。イエローインク1の摂氏25度における粘度は2.0mPa・sであった。
次に、上記のブラックインク1及び上記のイエローインク1の混合インクの粘度について説明する。上記のブラックインク1と上記のイエローインク1とを1:1で混合し、十分攪拌した。その後、その混合液の摂氏25度における粘度を測定したところ、3.0mPa・sであった。この粘度の測定結果から、2つのインクを混合することで、混合インクの粘度が増大(増粘)していることが確認された。
以上説明した第1の実施形態に係る廃インク回収手段50を有するインクジェット記録装置について、以下にいくつかの実施例を挙げて説明する。これらの実施例においては、上記のブラックインク1及び上記のカラーインク1を回復手段(吸引ポンプ62)に一体的により吸引する。そして、その混合インクを廃インク回収手段50へ導き、インク吸収体31上に滴下して回収する。
廃インク回収手段50として、図5及び図6に示すように直方体の枠体35の内部に直方体のインク吸収体31を収容した構成のものを使用した。インク導入手段としての吸引チューブ7の排出口43は、インク吸収体31の表面より距離Lだけ上方に離隔されている。記録ヘッド3の吐出面17には、図2に示すように、ブラックインク1を吐出する吐出口列13とイエローインク1を吐出する吐出口列14を配列した。そして、ブラックインク1とイエローインク1を用いて印字(画像形成)を行った後、記録ヘッド3をキャッピングして吸引ポンプ62を作動させることによりキャップ4から吸引回復を行った。吸引した廃インクは、吸引チューブ7を介してインク吸収体31上へ滴下した。このような回復動作を繰り返して、インク吸収体31の上部を観察したところ、廃インク(混合インク)45は、固体部41と液体部42に固液分離されて該インク吸収体に保持されていた。
図10は、第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の廃インク回収手段50の実施例2を示す一部断面斜視図である。本実施例では、廃インク回収手段50として、図5の構成のものに代えて、図10に示すように直方体の枠体35の内部に断面が円弧状をしたかまぼこ形状のインク吸収体31を収容したものを使用した。吸引チューブ7の排出口43は、インク吸収体31の表面より距離Lだけ上方に位置させた。記録ヘッド3の吐出面17には、図2に示すように、ブラックインクを吐出する吐出口列13とイエローインクを吐出する吐出口列14を配列した。そして、ブラックインクとイエローインクを用いて印字(画像形成)を行った後、記録ヘッドをキャッピングして吸引ポンプ62を作動させることによりキャップ4から吸引回復を行った。吸引した廃インクは、吸引チューブ7を介してインク吸収体31上へ滴下した。このような回復動作を繰り返した後、インク吸収体31の上部を観察したところ、廃インク(混合インク)45は、図10に示すような状態で、固体部41と液体部42に固液分離されて該インク吸収体に保持されていた。また、本実施例では、実施例1に比べ、固体部41の堆積物は、下方へ広がる曲面形状を呈しているインク吸収体31の下部の方へ移動した。また、堆積物41は左右に分散された。
図11は、第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の廃インク回収手段の実施例3を示す一部断面斜視図である。本実施例では、廃インク回収手段50として、図5の構成のものに代えて、図11に示すような構成のものを使用した。この廃インク回収手段は、直方体の枠体35の内部に、上面に凹部46が形成された全体として直方体のインク吸収体31を収容した構成のものである。この凹部46は、吸引チューブ7からの廃インク45が滴下される部分に形成されている。すなわち、本実施例では、インク吸収体31の排出口43の下方部分の高さが他の部分よりも低くなっている。その他の構成は、前述の実施例1の場合と実質的に同じである。そこで、回復手段により排出された廃インク45を凹部46に滴下する回復動作を繰り返した。そして、インク吸収体31の上部を観察したところ、廃インク45は、図11に示すような状態で、固体部41と液体部42に固液分離されて該インク吸収体に保持されていた。また、本実施例では、実施例1に比べ、固体部41の堆積物は、インク吸収体31の凹部46の溜め部(凹部形状)の下部の方へ移動した。
図12は、第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の廃インク回収手段の実施例4のインク吸収体の複数の形状を例示する斜視図である。本発明者らは、廃インク回収手段50として、図5の構成のものに代えて、枠体35内に図2の(a)、(b)及び(c)に示すような形状のインク吸収体31を収容したものを用いた。(a)は円錐体の場合を示し、(b)は頂部をなだらかな湾曲面とした円錐体の場合を示し、(c)は多角錐体の場合を示す。これらのインク吸収体31は、いずれも、下側が広がる斜面形状を有する。吸引チューブ7の排出口43は、各場合とも、インク吸収体31の頂点部の上方に配置されている。その他の構成は、前述の実施例1の場合と実質的に同じである。そこで、回復動作を繰り返して、インク吸収体31の上部を観察したところ、廃インク45は、固体部41と液体部42に固液分離されて該インク吸収体に保持されていた。また、本実施例では、固体部41の堆積物は、実施例2と同様、インク吸収体31の下部の方に分散された。
なお、以上説明した実施例1〜4においては、ブラックインク1とイエローインク1を使用し、イエローのベタ印字を背景とした黒線を印字して記録画像のブリード抑制性能、すなわち滲み又は混色を低減する性能を評価した。その結果、いずれの実施例とも、極めて良好であった。
以上説明した実施形態によれば、ブラックインクの吐出部から排出された顔料インクと、カラーインク吐出部から排出された顔料インクと反応性のある染料インクとの混合インクをインク吸収体31上へ回収する。この混合インクの水分をインク吸収体上で蒸発させる。その結果、インク吸収体上で、排出されたインクを顔料の固体部41と染料の液体部42に固液分離して保持することができる。このため、記録の際にブラックインクとカラーインクを反応させて固着又は増粘させることにより滲みのない高品位の画像を記録する場合でも、廃インク回収手段50のインク吸収体31の吸収性能を長期にわたって良好に維持することができる。
次に、本発明の第2の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。図13は第2の実施形態に係るインクジェット記録装置の廃インク回収手段60の実施例5を示す断面図である。図14は図13の廃インク回収手段において滴下された廃インクがインク吸収体に保持される状態を示す断面図である。図13及び図14において、記録装置の下ケース等に設けられた容器状の枠体35の内部にインク吸収体(廃インク吸収体)31が収容されている。枠体35は全体として略直方体の容器形状をしており、その中心部に伝達部材33が配設されている。この伝達部材33は、枠体35の底面に突設された棒状の突起部36の上端部に設けられている。インク吸収体31は、その側面及び底面が直方体の枠体35の内壁面に接する状態で収容されている。また、インク吸収体31の中心部には突起部36と嵌合する孔37が形成されている。図示の例では、伝達部材33と枠体35は同一部材(例えば同一のプラスチック)で形成されている。すなわち、図13及び図14における伝達部材33及び突起部36は、枠体35と同一部材で形成されている。
そして、インク吸収体31は、突起部36と嵌合する孔37の回りでは該突起部に沿って伝達部材33の直下まで盛り上がった形状をしており、また、枠体35の内壁面に沿った周辺部でも、該内壁面に沿って盛り上がった形状をしている。図示の例では、周辺部は伝達部材33よりも若干高い位置まで盛り上がっている。従って、インク吸収体は、全体として、突起部36の回りの中心部と周辺部とで盛り上がり、その間では凹んだ上面開放の凹部形状をしている。吸引チューブ7は、吸引ポンプ62等の回復手段により排出されたインク(廃インク)を、廃インク回収手段60へ導くためのインク導入手段になっている。伝達部材33はインク導入手段である吸引チューブ7の排出口43の下方に離隔して配置されている。吸引チューブ7により導入されるインクは、該チューブの排出口43から伝達部材33へ滴下される。伝達部材33の下部にインク吸収体31が配置されている。伝達部材33に滴下された廃インク45は、該伝達部材の表面に沿って流下した後、インク吸収体31上へ滴下される。
インク吸収体31の材質は、廃インクを適度に保持する機能を備えた材料であれば良く、特に限定されるものではない。例えば、スポンジ等の多孔質体あるいはパルプを材料とした繊維状体により構成されたものなどが好ましく使用される。また、高分子吸収体からなる部材、あるいは高分子吸収体を紙状体にまぶした部材などからなるインク吸収体も好ましく使用される。また、図示の例では、伝達部材33及び突起部36が枠体35と一体に同一材質で形成されているが、これに限定されるものではなく、例えば別部材のものを固着する構成でも良い。
図15は、図14中の伝達部材33を介してインク吸収体31へ滴下された廃インクが固体部41及び液体部42に分離されるときの初期段階の状態を示す平面図である。図16は、インク吸収体の固体部のブラック顔料が固液分離により堆積するときの初期段階の状態を示す縦断面図である。図17は図15から回復処理の繰り返し等により固体部41及び液体部42への分離が進行したときの状態を示す平面図であり、図18は固液分離により固体部41のブラック顔料44が堆積するときの図17の段階における状態を示す縦断面図である。なお、図15〜図18中の符号32は、インク吸収体31上における伝達部材33からの廃インクの滴下位置を示す。また、図13及び図14では、伝達部材33が球状である場合を例示しているが、この伝達部材の形状はこれに限定されることなく、種々の形状にすることができる。
図19の(a)〜(e)は伝達部材33の複数の好ましい形状を例示する斜視図である。図19において、(a)は尖った頂部を有する円錐体の場合を示し、(b)はなだらかを湾曲面からなる頂部を有する円錐体の場合を示し、(c)は多角錐体の場合を示す。さまた、(d)は上縁に稜線を有し両側斜面を有する三角形断面体の場合を示し、(e)は球状体又は長円球状体の場合を示す。図19の(a)〜(c)の伝達部材33は、上方が凸状となる形状を有する。また、図19の(d)の伝達部材33は、断面が三角形状で両面が下広がりに拡大した斜面形状を有する。図13〜図19において、回復処理によって生じた廃インクは、インク導入手段7により導入され、伝達部材33を介してインク吸収体31上へ滴下される。図15及び図17は、インク吸収体31に保持される廃インク45の状態を上面から時系列的に示した模式図である。伝達部材33の斜面に沿って流れた廃インクは、図中×印で示す部位でインク吸収体31に滴下する。図16及び図18は繰り返し回復処理するときのインク吸収体31内の廃インクの固液分離の状態を真横から時系列的に見た模式図である。
図14〜図18において、インク吸収体31に滴下された顔料インク(ブラックインク)及び染料インク(カラーインク)の混合インク(廃インク)45は、該インク吸収体上で水分の蒸発などにより急激に凝集し粘度上昇を引き起こす。すなわち、図15及び図16に示すように顔料の固体部41と染料の液体部42への固液分離が速やかに行なわれる。この速やかな分離は、インク吸収体31の密度が高ければ高いほど顕著になる傾向がある。吸引回復の繰り返しにより廃インクの回収が繰り返されると、図17及び図18に示すように、分離された顔料インクの固体部41及び染料インクの液体部42が拡大していく。図16は固体部41のブラック顔料44がインク吸収体31に堆積していく状態を示す。図18は吸引回復をさらに繰り返した場合の図16と同じ部分の断面図であり、廃インク45の滴下に伴って固体部41の堆積物の高さも拡大していく。ただし、堆積物41は水分の蒸発に伴う凝集物であるため、廃インク(混合インク)45が再び滴下されると滴下位置近傍の堆積物は再溶解される。これは、混合インク45の水分が顔料44を再分散させ、混合インク45の滴下部位近傍の固体部41が流動性を持つからである。
図13〜図19の第2の実施形態は、上述した以外の点では、図1〜図12の第1の実施形態と実質上に同じ構成を有している。以上説明した第2の実施形態に係る廃インク回収手段60を有するインクジェット記録装置について、以下にいくつかの実施例を挙げて説明する。これらの実施例においては、上記のブラックインク1及び上記のカラーインク1を回復手段(吸引ポンプ62)に一体的により吸引する。そして、その混合インクを廃インク回収手段60へ導き、伝達部材33を介してインク吸収体31へ滴下して回収する。
廃インク回収手段60として、図13及び図15に示すように直方体の枠体35の内部にインク吸収体31を収容したものを使用した。インク導入手段としての吸引チューブ7の排出口43を伝達部材33の上方に配置させた。記録ヘッド3の吐出面17には、図2に示すように、ブラックインク1を吐出する吐出口列13とイエローインク1を吐出する吐出口列14を配列した。そして、ブラックインク1とイエローインク1を用いて印字(画像形成)を行った後、記録ヘッド3をキャッピングして吸引ポンプ62を作動させることによりキャップ4から吸引回復を行った。吸引した廃インクは、吸引チューブ7から伝達部材33を介してインク吸収体31上へ滴下した。この場合、伝達部材33の表面は撥水処理されているのが好ましい。このような回復動作を繰り返して、インク吸収体31を観察したところ、廃インク(混合インク)45は、固体部41と液体部42に固液分離されて該インク吸収体に保持されていた(図14)。
図20は第2の実施形態に係るインクジェット記録装置の廃インク回収手段60の実施例6の廃インクを滴下する前の状態を示す縦断面図である。図21は図20の廃インク回収手段60の廃インクを滴下した後の状態を示す縦断面図である。本実施例では、廃インク回収手段60として、図13の構成のものに代えて、図21に示すように直方体の枠体35の内部の中心部に棒状の突起部36を立設するとともにその上端に円錐形の伝達部材33を設けた。そして、突起部36の回りに伝達部材33の下面から枠体35の底面へ至る下広がりの斜面を有する円錐形のインク吸収体31を配置した。図示の例では、インク吸収体31も下側が広がる斜面形状を有し、伝達部材33の表面を形成する斜面とインク吸収体31の表面を形成する斜面が連続する表面で構成されている。ただし、両斜面の角度は同じ角度でも異なる角度でも良い。
本実施例でも、記録ヘッド3の吐出面17には、図2に示すように、ブラックインク1を吐出する吐出口列13とイエローインク1を吐出する吐出口列14を配列した。ブラックインク1とイエローインク1を用いて印字(画像形成)を行った後、記録ヘッド3をキャッピングして吸引ポンプ62を作動させることによりキャップ4から吸引回復を行った。吸引した廃インクは、吸引チューブ7から伝達部材33の頂部へ滴下させた。さらに、伝達部材33の表面を通してインク吸収体31の斜面上へ滴下させた。この場合も、伝達部材33の表面は撥水処理されているのが好ましい。このような回復動作を繰り返して、インク吸収体31を観察したところ、廃インク(混合インク)45は、固体部41と液体部42に固液分離されて該インク吸収体に保持されていた(図22)。また、本実施例では、実施例5に比べて、固体部41の堆積物は、図21に示すようにインク吸収体31の下部の方に移動した。
図22は図20の実施例6に係る廃インク回収手段60の変形例を枠体35を透視して示す斜視図である。図22は図20の構成において中心部の棒状の突起部36を省略し、頂面が平坦な円錐形のインク吸収体31を枠体35の底面に固着し、該インク吸収体の頂面に円錐形の伝達部材33を固着したものである。インク吸収体31と伝達部材33は接触面34を介して固着されている。この場合も、伝達部材33の斜面とインク吸収体31斜面はいずれも下部が広がる方向の斜面である。たれらの斜面の角度は同じ角度でも異なる角度でも良いが、図示の例では両者の斜面は繋がっている。場合によっては、図20及び図22中のインク吸収体31の上端面を伝達部材33の下端面より小さい面積とし、繋がらない斜面にしても良い。
図23は第2の実施形態に係るインクジェット記録装置の廃インク回収手段60の実施例7の廃インクを滴下する前の状態を示す縦断面図である。図24は図23の廃インク回収手段60の廃インクを滴下した後のインク吸収体31及び伝達部材33の状態を枠体35を透視して示す斜視図である。本実施例においては、図23に示すような伝達部材33とインク吸収体31を用いて、実施例1と同様に吸引チューブ7から廃インクを滴下した。本実施例の特徴は、伝達部材33(との突起部36)を取り囲んでインク吸収体31を配設することにある。つまり、中央部に開口38を有する上端開放の凹形状のインク吸収体31を枠体35の内壁面及び底面に沿って収容し、開口38の中心部に伝達部材33を配置した構造になっている。本実施例においても、回復動作を繰り返して、インク吸収体31を観察したところ、滴下された廃インクは、インク吸収体31に固体部41と液体部42に固液分離されて保持されていた。また、本実施例においては、伝達部材33が円筒状のインク吸収体31に囲まれているため、実施例5に比べ、固体部41の堆積物が記録装置外に漏れにくい構成となっている。
なお、以上説明した第2の実施形態においても、ブラックインク1とイエローインク1を使用し、イエローのベタ印字を背景とした黒線を印字して記録画像のブリード抑制性能、すなわち滲み又は混色を低減する性能を評価した。その結果、いずれの実施例とも、極めて良好であった。
以上説明した第2の実施形態によれば、ブラックインクの吐出部から排出された顔料インクと、カラーインク吐出部から排出された顔料インクと反応性のある染料インクとの混合インクを、伝達部材を介してインク吸収体へ伝達するように構成されている。そして、このインク吸収体上で混合インクの水分を蒸発させることができる。その結果、インク吸収体上で、排出されたインクを顔料の固体部と染料の液体部に固液分離して保持することができる。このため、記録の際にブラックインクとカラーインクを反応させて固着又は増粘させることにより滲みのない高品位の画像を記録する場合でも、廃インク回収手段60のインク吸収体31の吸収性能を長期にわたって良好に維持することができる。
なお、以上の実施形態では、記録媒体に沿って移動するキャリッジに搭載された記録ヘッドで記録するシリアルタイプのインクジェット記録装置を例に挙げて説明した。本発明は、フルライン記録用の記録ヘッドなどを用いて副走査のみで記録するラインタイプのインクジェット記録装置に対しても同様に適用可能である。また、本発明は、インクジェット記録装置であれば、記録ヘッドの数や、使用するインクの種類数や性状等に関わらず、同様に適用可能なものであり、同様の作用効果を奏するものである。さらに、本発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリ、撮像画像形成装置などの単体装置に限定されるものではない。本発明は、これらを組み合わせた複合装置、あるいはコンピュータシステムなどの複合装置における記録装置としても広く適用可能であり、同様の作用効果を奏するものである。
本発明を適用するのに好適なインクジェット記録装置の概略構成を示す斜視図である。 図1中の記録ヘッドの吐出面に形成された吐出口列の配置例を示す模式図である。 図1中の記録ヘッドの吐出面に形成された吐出口列の別の配置例を示す模式図である。 図1中のキャッピング手段の縦断面図であり、(a)はキャップが記録ヘッドの吐出面から離間した状態を示し、(b)はキャップが記録ヘッドの吐出面に密着された状態を示す。 本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の廃インク回収手段の一部断面斜視図である。 図5中のインク吸収体に滴下された廃インクが固体部及び液体部に分離されるときの初期段階の状態を示す平面図である。 固液分離により固体部のブラック顔料が堆積するときの図6の初期段階における状態を示す縦断面図である。 図6から回復処理の繰り返し等により固体部及び液体部の分離が進行したときの状態を示す平面図である。 固液分離により固体部のブラック顔料が堆積するときの図8の段階における状態を示す縦断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の廃インク回収手段の実施例2の状態を示す一部断面斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の廃インク回収手段の実施例3の状態を示す一部断面斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録装置の廃インク回収手段の実施例4のインク吸収体のいくつかの形状を例示する斜視図である。 本発明によるインクジェット記録装置の第2の実施形態に係る廃インク回収手段の断面図である。 図13の廃インク回収手段において、滴下された廃インクがインク吸収体に保持される状態を示す断面図である。 図14中の伝達部材を介してインク吸収体へ滴下された廃インクが固体部及び液体部に分離されるときの初期段階の状態を示す平面図である。 インク吸収体の固体部のブラック顔料が固液分離により堆積するときの初期段階の状態を示す縦断面図である。 図15から回復処理の繰り返しにより廃インクの固体部及び液体部への分離が進行したときの状態を示す平面図であり、 固液分離により固体部のブラック顔料が堆積するときの図17の段階における状態を示す縦断面図である。 伝達部材33の複数の好ましい形状を例示する斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係るインクジェット記録装置の廃インク回収手段の実施例6の廃インクを滴下する前の状態を示す縦断面図である。 図20の廃インク回収手段の廃インクを滴下した後の状態を示す縦断面図である。 図20の実施例6に係る廃インク回収手段の変形例を枠体を透視して示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係るインクジェット記録装置の廃インク回収手段の実施例7の廃インクを滴下する前の状態を示す縦断面図である。 図23の廃インク回収手段の廃インクを滴下した後のインク吸収体及び伝達部材の状態を枠体を透視して示す斜視図である。
符号の説明
1 インクジェット記録装置
3 記録ヘッド
7 インク導入手段(吸引チューブ)
8 キャップ
10 回復装置
11 キャッピング機構
13 ブラック吐出口列
14 イエローインク(カラーインク)の吐出口列
15 マゼンタインク(カラーインク)の吐出口列
16 シアンインク(カラーインク)の吐出口列
17 吐出面
31 インク吸収体
32 廃インクの滴下位置
33 伝達部材
35 枠体
36 突起部
41 固体部
42 液体部
44 ブラック顔料(カーボンブラック)
45 廃インク(混合インク)
50 廃インク回収手段
60 廃インク回収手段

Claims (17)

  1. 画像情報に基づいて記録ヘッドから記録媒体へインクを吐出して画像を記録するインクジェット記録装置において、
    ブラックインクを吐出するブラックインク吐出部とブラックインクと反応するカラーインクを吐出するカラーインク吐出部からインクを排出させる回復手段と、前記回復手段により排出されたインクを回収して固体部と液体部に分離するインク吸収体と、前記回復手段により排出されたインクを前記インク吸収体へ導入するインク導入手段と、を具備することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記インク吸収体を枠体に収容した廃インク回収手段を具備することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記インク吸収体は、前記インク導入手段の排出口の下方に離隔して配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記インク吸収体は下側が広がる斜面形状を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記インク吸収体の断面が円弧状であることを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記インク吸収体の前記排出口の下方部分の高さが他の部分よりも低いことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記ブラックインクは顔料インクであり、前記カラーインクは染料インクであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 画像情報に基づいて記録ヘッドから記録媒体へインクを吐出して画像を記録するインクジェット記録装置において、
    ブラックインクを吐出するブラックインク吐出部とブラックインクと反応するカラーインクを吐出するカラーインク吐出部からインクを排出させる回復手段と、前記回復手段により排出されたインクを回収して固体部と液体部に分離するインク吸収体と、前記回復手段により排出されたインクを前記インク吸収体に向けて導入するインク導入手段と、前記インク導入手段により導入されたインクを直接吸収せずに前記インク吸収体へ伝達するための伝達部材と、を具備することを特徴とするインクジェット記録装置。
  9. 前記インク吸収体を枠体に収容した廃インク回収手段を具備することを特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記伝達部材は上方に凸状となる形状を有することを特徴とする請求項8又は9に記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記伝達部材は断面が三角形状であることを特徴とする請求項8又は9に記載のインクジェット記録装置。
  12. 前記伝達部材は前記インク導入手段の排出口の下方に離隔して配置されていることを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  13. 前記伝達部材の下部に前記インク吸収体が配置されていることを特徴とする請求項8乃至12のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  14. 前記伝達部材は撥水処理されていることを特徴とする請求項8乃至13のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  15. 前記伝達部材と前記枠体が同一部材で形成されていることを特徴とする請求項8乃至14のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  16. 前記インク吸収体は下側が広がる斜面形状を有することを特徴とする請求項8乃至15のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  17. 前記ブラックインクは顔料インクであり、前記カラーインクは染料インクであることを特徴とする請求項8乃至16のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
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