JP2008000610A - 人工爪と該人工爪を形成する方法 - Google Patents

人工爪と該人工爪を形成する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、人工爪と人工爪の形成の方法に関する。特に、本発明は注入モールドによる人工爪の形成の方法と、その方法によって形成される人工爪に関する。
【解決手段】該人工爪は第一の区分と第二の区分で形成される。該第一の区分と該第二の区分は相互に隣接している。該区分のうちの一つは人工爪の前方末端部を定義し、又、所定量の加熱された材料を、圧力をかけてノズルから湯口へ注入し、キャビティゲートを通して、モールドキャビティに入れることによって形成できる。もう一つの区分は、別の量の加熱された材料を、圧力をかけてノズルからもう一つのキャビティゲートを通して、モールドキャビティに入れることによって形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、人工爪と人工爪の形成の方法に関する。特に、本発明は注入モールドによる人工爪の形成の方法と、その方法によって形成される人工爪に関する。
手や足の装飾の技術に於いて、一般的に指の爪又は足の爪の形に製造された、薄い、成型プラスチック部材から作られる装飾用の爪装備品を提供することは知られている。従来の技術は、人工の指の爪又はその他の自然の指の爪のカバーリングと、多様な種類の接着剤を使用してそれらを貼り付ける方法を対象とした多くの特許を含んでいる。例えば、Reidの特許文献1、Mannの特許文献2、Mast他の特許文献3と特許文献4、Hokama他の特許文献5、Komerska他の特許文献6、Franz他の特許文献7、Carrollの特許文献8、及びChangの特許文献9を参照。
人工爪は典型的に、アクリロニトリル−ブダジエン−スチレン(ABS)プラスチックで作られている。ABSプラスチックは、爪の接着剤で結合し、又、爪の取り外しを促進するアセトンによって容易に溶けるため有益である。しかし、ABSプラスチックは簡単に破損し、又、比較的硬く、爪が特定の使用者に適合しない。その結果として人工爪は多様なサイズで作られる。しかし、爪の形は異なり、又、個々の顧客のために爪を多様な形に適合するように作ることは非実用的である。その代わりに、人工の指の爪は典型的に、サイズと長さによる標準的なセットで販売されるが、これらのセットは全ての人々に正確には適合しない。
既知の人工爪のもう一つの欠点は、それらの外見が通常、自然の爪から容易に区別されることである。一般的に、人工爪がキューティクルエリアにより適合するほど、該人工爪はより自然の爪に似る。しかし、人工爪でこの適合を実現することは難しく、又、頻繁に、人工爪の成形とやすりかけに相当な技術を要する。
人工爪を特定の使用者の手に適合させる際の問題を解決するために、Giffordの特許文献10と、Coker他の特許文献11は、特注の人工爪を作成するために、該使用者の手から型を作る。これらの工程は複雑であり、今もなお、異なる指のサイズと形に、より普遍的になじむ人工爪が必要である。
人工爪は、個々の人工爪が単一の区分として、又、単一の材料の種類から形成される既知の方法を使う注入モールドである。既知の注入モールドプロセスで製造される人工爪は、該人工爪の形成に使用する材料が、該人工爪の形と寸法を決めるモールドキャビティに入る所に位置する残存物又は突起物を含む。そのような残存物は、特に該残存物が装着者のキューティクルエリアの近くである、人工爪の一部分に位置する場合、人工爪の適合性を損ねたり妨げる。該残存物は、該突起物及びそれに隣接する表面の間の十分な密着を妨げるエアーポケットを形成することもある。従って、特に装着者のキューティクルエリアに於いて改良された適合性を持つ人工爪と人工爪を製造する方法が必要である。
人工爪は、自然の爪のように、多くの場合、該爪の一つ又はそれ以上の部分にネイルポリッシュを塗ることによって装飾される。そのため、簡素で経済的な手段によって、異なった色を持つ幾つかの部分と一体で製造される人工爪は有益である。
ネイルポリッシュの塗布を助けるための爪マスク又はガイドを用いる、フレンチマニキュア又はフレンチチップとして知られる様式で、人間の爪にネイルポリッシュを塗ることも知られている。例えば、Smaldoneの特許文献12、Holmesの特許文献13、Dinerstein他の特許文献14、Hokama他の特許文献15、Ruckerの特許文献16、Juhl他の特許文献17と特許文献18、Changの特許文献19、及びBenkartの特許文献20を参照。
例えば、Juhl他の特許文献18が論じるように、フレンチマニキュアは一般的に、爪の先端に於いて一定の線で白又はオフホワイトのポリッシュを塗り、該爪の残りの部分、つまり、該爪の先端から該爪のキューティクルまで広がる部分にはそのようなポリッシュを塗らないことを意味する。フレンチマニキュアを得る幾つかの方法は該特許が論じており、高い技術を持つマニキュリストを雇うという、難しく、時間がかかり、そして高価なことを含む。
又、「フレンチマニキュア」の外見をした合成人工爪を提供することも知られている。Carroll他の特許文献21を参照。既知の方法では、色は、人工爪が形成された後に二段階の工程で該人工爪の一部分に塗られる。第一の段階で、色は、例えば有色溶液の付いたパッドを爪の上面に押しつけることによって、該人工爪の先端の上面に塗られる。第二の段階で、例えば密閉剤を該人工爪に吹きつけることによって、有色材料の薄い層が密閉される。
米国特許第4,632,134号明細書 米国特許第4,671,305号明細書 米国特許第4,745,934号明細書 米国特許第4,751,935号明細書 米国特許第4,767,648号明細書 米国特許第4,943,462号明細書 米国特許第5,638,835号明細書 米国特許第5,699,813号明細書 米国特許第6,394,100号明細書 米国特許第6,196,234号明細書 米国特許第6,382,217号明細書 米国特許第2,234,657号明細書 米国特許第2,239,040号明細書 米国特許第4,577,648号明細書 米国特許第5,044,384号明細書 米国特許第5,150,726号明細書 米国特許第5,638,837号明細書 米国特許第5,645,090号明細書 米国特許第5,782,248号明細書 米国特許第5,901,714号明細書 米国特許第5,908,035号明細書
現在の、人工爪又はその一部分に色を塗るための技法に関してはいくつかの欠点がある。特に、既知の方法では、色は、人工爪の上面のみに塗られる薄い層である。この薄い有色の層は、容易に傷がつく、裂ける、又は剥がれ落ちることがあり、そのため該人工爪の下の色を露呈する。更に、現在の技法による薄い有色の層は、特に、人工爪を該人工爪の先端の一部分の切断によって適切な大きさにカットする時に剥離しやすい。
そのため、フレンチマニキュアの様式で人工爪の一部分に色を付けることを含む、人工爪又はその部分に多様な色を付けるための多数の方法が知られているが、今でもなお、人工爪と、有色部分が引っかき、切断、摩擦、又は/及び剥離によって破損しにくい、多様な色を持つ人工爪の形成方法が必要である。更に、異なる色を持つ人工爪を簡素で経済的な手段で製造する方法が必要である。
本発明は、注入モールドによる人工爪と人工爪を形成する方法を提供する。一つの形態では、人工爪を形成する方法は、第一の区分の形成と第二の区分の形成のステップを含む。該第一の区分と該第二の区分は相互に隣接している。該第一の区分と該第二の区分のうちの一方は、該人工爪の前方遠位端を決め、又、ランナーシステム方法によって形成される。該第一の区分と該第二の区分のうちの別の一方はホットチップゲートプロセスによって形成される。
もう一つの形態では、人工爪を形成する方法は、第一の区分の形成と、第二の区分の形成と、第三の区分の形成のステップを含む。該第一の区分と、該第二の区分と、該第三の区分は相互に隣接している。該第一の区分と該第二の区分と該第三の区分のうちの一つは、該人工爪の前方遠位端を形づけ、又、ランナーシステム方法によって形成される。該第一の区分と該第二の区分と該第三の区分のうちの残りの二つの区分はホットチップゲートプロセスによって形成される。
もう一つの形態では、人工爪を形成する方法は、第一の区分の形成と第二の区分の形成のステップを含む。該第一の区分と該第二の区分は相互に隣接している。該第一の区分と該第二の区分のうちの一方は、人工爪の前方遠位端を決め、又、一定量の加熱した材料を、圧力をかけてノズルから湯口へ注入し、ランナーを通して、そしてキャビティゲートを通してモールドキャビティに入れることによって形成される。該第一の区分と該第二の区分のうちの別の一方は、別の量の加熱した材料を、圧力をかけて、加熱されたノズルからもう一方のキャビティゲートを通してモールドキャビティに注入することによって形成される。
もう一つの形態では、人工爪を形成する方法は、第一の区分の形成と、第二の区分の形成と、第三の区分の形成のステップを含む。該第一の区分と該第二の区分と該第三の区分は相互に隣接している。該第一の区分と該第二の区分と該第三の区分のうちの一つは、人工爪の前方遠位端を決め、又、一定量の加熱された材料を、圧力をかけてノズルから湯口へ注入し、ランナーを通して、そしてキャビティゲートを通してモールドキャビティに入れることによって形成される。該第一の区分と該第二の区分と該第三の区分のうちの残りの二つの区分は、別の量の加熱された材料を、圧力をかけて、加熱されたノズルからもう一方のキャビティゲートを通してモールドキャビティに注入することによって形成される。
もう一つの形態では、人工爪を形成する方法は、第一の区分の形成と第二の区分の形成のステップを含む。該第一の区分と該第二の区分は相互に隣接している。該第一の区分と該第二の区分のうちの一方は、人工爪の前方遠位端を決め、又、ランナーシステム注入モールドプロセスによって形成される。該第一の区分と該第二の区分のうちの別の一方はホットチップゲート注入モールドプロセスによって形成される。
更なる形態では、人工爪はネイルエクステンションであり、第一の区分と第二の区分を持つポリマー体で構成される。該第一の区分は、段状の上面を持ち、該段状の上面は、該上面の一部分に受入エリアを形成する。該ポリマー体の該第二の区分は、該受入エリアに位置する。該第一の区分は、第一の半透明のポリマー材料で作られ、又、後方近位部と前方末端部を持つ。該前方末端部は、自然の爪の端部と境を接するように適合された端部を持つ。該第二の区分は、第二の不透明なポリマー材料で作られ、該前方末端部の上部と該後方近位部の一部分に位置する。
もう一つの形態では、人工爪は、第一の区分と、第二の区分と、第三の区分を含む。該第一の区分と、該第二の区分と、該第三の区分は相互に隣接している。該第一の区分と該第二の区分と該第三の区分のうちの一つは、該人工爪の前方遠位端を決め、又、ランナーシステム注入モールドプロセスによって形成される。該第一の区分と該第二の区分と該第三の区分のうちの残りの二つの区分はホットチップゲート注入モールドプロセスによって形成される。
本発明の形態による人工爪と人工爪を形成する方法の利点は、装着者のキューティクルエリアに於いて改良された適合性を持つ人工爪を提供することである。本発明の形態による人工爪と人工爪を形成する方法の更なる利点は、二つ又はそれ以上の分離した区分を持つ人工爪が提供され、そこに於いて、該人工爪の個々の区分の性質と外見を、該区分に関する特別な要求に合わせることができることである。更なる利点は、隣接する区分の間のインターフェース部分に強力な機械的接着剤を提供することである。
本発明の形態による人工爪と人工爪を形成する方法のもう一つの利点は、人工爪の有色部分が引っかき、切断、摩擦、又は/及び剥離によって破損しにくい、多様な色を持つ人工爪を製造するための、簡素で経済的な手段を提供することである。
図の詳細を見ると、図1は、本発明の一つの実施形態による、三つの区分で構成される人工爪を示す。人工爪10は一般的に、自然の爪の外見を擬態するように成形されている。
「人工爪」という語は、装着者の自然の爪の表面全体の上に貼る目的のフルカバーネイル(例えば図1から図4が示すもの)と、装着者の自然の爪の一部分に貼る目的のネイルエクステンション(例えば図5と図6が示すもの)の両方を含む。装着者の自然の爪は、指の爪又は足の爪であり、従って、本発明の実施形態による人工爪は、装着者の指の爪に貼るためにサイズと形を合わせた人工爪、又は、装着者の足の爪に貼るためにサイズと形を合わせた人工爪である。人工爪10は多くのサイズと長さによる標準セットで、容易に製造される。その結果、使用者は、該使用者の爪のサイズと形に近似する、望ましいサイズと形を選択できる。
人工爪10は注入モールド法によって形成される。モールドは、該人工爪10の寸法と形を決めるモールドキャビティを持つ。第一の区分1と第二の区分2と第三の区分3は、それぞれの区分の一部分が、残りのそれぞれの区分の一部分に隣接するように形成される。
図では、それぞれの区分には参照の容易さのために番号が付いており、本発明の実施形態による人工爪の区分は、任意の順番又は順序によって形成されることは理解されなければならない。
望ましい方法として、第一の区分1が最初に形成され、人工爪10の遠位端を定義する。該人工爪10は、望ましくは、少なくとも第一の区分1の一部分が装着者の自然の爪から延長する大きさに形成される。該第一の区分1は注入モールド法のランナーシステム方法で形成される。例えば、該第一の区分1は、所定量の加熱された材料を、圧力をかけてノズルから湯口へ注入し、ランナーを通して、そしてキャビティゲート又はモールドのオープニングを通してモールドキャビティに入れることによって形成できる。
図1が示すように、第一の区分1を形成するために使用するランナーシステム処理は、キャビティゲートと、人工爪の区分を形成する材料源とを接続するチャンネルの中で形成される固化した材料からなる突起物11の形成につながる。該突起物11は、例えば、湯口と、第一の区分1を形成する材料が流れるキャビティゲートとを接続するランナーの中で形成される。従って、該突起物11はランナーの形と寸法を持ち、ランナーとして言及される。
示されるように、突起物又はランナー11は、例えば第一の区分1のような、ランナーシステム方法で形成される人工爪の区分と一体で形成される。突起物又はランナー11は、該人工爪が使用可能になる前に別の工程段階で取り外されなければならない。望ましいかたちとして、該人工爪は該第一の区分1に付いた状態のランナー11と共に販売され、該人工爪の該装着者は、該ランナー11を、該人工爪と該装着者の自然の爪との貼り付けを容易にするための取っ手又は塗布器として使用する。該ランナー11は、又、関連する爪のサイズ又はその他の情報を示す番号、又はその他の印を持つ。使用者は、該人工爪を自然の爪に貼り付けた後、簡潔にそして簡単に、該人工爪から該ランナー11を取り外すことができる。
前記突起物又はランナー11を取り外した後、残存物又突起物が、人工爪の、ランナーシステム方法で形成された区分の一部分に残る。特に、該残存物が人工爪のへりに於いて生成され、装着者のキューティクルエリア付近に位置する場合、この残存物が該人工爪の適合性を損ねたり妨げる。該残存物は、又、突起物とそれに隣接する表面の間の十分な密着を妨げるエアーポケットを形成する。
従って、本発明の実施形態による方法では、人工爪の、注入モールド法のランナーシステム方法で形成される区分は、望ましくは、該人工爪の前方遠位端を構成する。該人工爪の該前方遠位端区分を形成するために使用するランナー11は、望ましいかたちとして、該人工爪を貼り付けるときに、装着者のキューティクルエリア、又は該装着者の自然の爪に接触することのない、該人工爪のへりに位置する。この手段だと、ランナーシステム方法によって該人工爪の区分を形成する際に生ずる残存物が、該人工爪の適合性を損ねたり妨げることがない。そのため、本発明の実施形態による方法は、該キューティクルエリアでの強化された適合性、装着者のより優れた快適性、及びより自然な外見を持つ人工爪を提供する。それに加えて、該人工爪と装着者の自然の爪の間の十分な密着を妨げるエアーポケットが突起物から形成されない。
上記のように、第一の区分1は、例えば、所定量の加熱された材料を、圧力をかけてノズルから湯口へ注入し、ランナーを通して、そしてキャビティゲートを通して、モールドキャビティに入れる、ランナーシステム方法で形成される。第一の区分1の形成に使用する材料は、アクリロニトリル−ブダジエン−スチレン(ABS)プラスチックとポリカーボネートの混合物である。更に、第一の区分1は人工爪の製造に一般的に使う、ABSプラスチック、ナイロン、テニテアセテート、ビニルアセテート、ポリカーボネート、ポリビニル塩化物、及びその他のような、任意のプラスチック様の材料から作られる。
望ましいかたちとして、前記第一の区分1は、硬いポリマー体で構成される。該第一の区分に適切な硬質の材料は、BASF Corporationから入手可能なスチレン−ブタジエンブロックポリマーである、Styrolux(登録商標)684D(SBC)と、ニュージャージー州のロッカウェイのCyro Industriesから入手可能なアクリルベースの多重ポリマーである、Cryro(登録商標)R40(アクリルベース)と、GE Plasticsから入手可能なポリカーボネートである、Lexane KR01(PC)(商品名)と、Chevron Phillips Chemical Companyから入手可能なスチレン−ブタジエンポリマーである、K−resin(登録商標)(SBC)と、日本の東京のDENKAから入手可能なメチルメタクリル酸ブタジエンスチレンターポリマーである、TP−UXS(MMBS)(商品名)と、Samsung Cheil Industriesから入手可能なアクリロニトリルブタジエンスチレンである、Starex(登録商標)5010(ABS)と、Nova Chemicalsから入手可能なスチレンメチルメタクリル酸ポリマーである、Zylar(登録商標)220(SMMS)及びNas(登録商標)30と、Toray Resin Companyから入手可能なアクリロニトリルブタジエンスチレンである、Toyalac 920(透明なABS)である。
人工爪の前方遠位端を定義する区分、例えば第一の区分1は、望ましくは、人工爪10の、一つ又はそれ以上の残りの区分、例えば第二の区分2及び/又は第三の区分3、と異なる色を持つ。該第一の区分1は、半透明、透明、又は不透明である。
望ましい実施形態では、第一の区分1は、白、オフホワイト、又は白に近い色で構成され、人工爪の一つ又はそれ以上の追加的な区分は、それとは対照的な、又は異なった色で構成され、「フレンチチップ」又はフレンチマニキュアの外見を提供する。
更に、人工爪の前方遠位端を形成する区分、例えば第一の区分は、望ましくは、該区分の厚さを通じて実質的に同一の色である。例えば、該第一の区分1は、該第一の区分1の外見が該区分の上面から底面まで実質的に同じになるように、実質的に同質の材料で作られる。この手段だと、人工爪の遠位端での有色部分の外見が、現存の、色が遠位端区分上に薄い層で塗られる人工爪のように、引っかき、切断、摩擦、又は/及び剥離によって破損することがない。
更に、本発明の実施形態による、厚さを通じて実質的に同一の色である遠位端を持つ人工爪を形成する方法は、ネイルポリッシュの薄い層、又はその他の有色溶液で人工爪の区分を上塗りする段階と、人工爪の薄い有色層を接着剤で密着させる追加的な段階を排除する。
一つの材料から作られた、人工爪の上面から底面まで全体的に渡る末端部を持つ前方区分1を形作る方が、別個の物質層が該第一の区分1の末端部分の底部に位置するような、人工爪の末端部分の下部に部分的にだけ渡る末端区分を持つより望ましい。この手段だと、人工爪の末端全体は一つの色と材料であり、下から又は端から見ても、又、引っかいても、該第一の区分の末端部分は、フレンチマニキュアにより擬態する、一つの、望ましくは白い、色を持つように見える。
従って、本発明の実施形態は、様々な有色の区分を持つ人工爪を、簡潔で経済的な手段で形成する方法を提供する。
図1が示すように、人工爪10は、第二の区分2及び第三の区分3として示される二つの追加的な区分を含む。該第二の区分2及び該第三の区分3は、マイクロホットチップゲートプロセスのような、高熱のマニフォールドの一つを該第二の区分2の材料のために、そして該マニフォールドのもう一つを該第三の区分3の材料のために使用するホットチップゲートプロセスで形成される。例えば、該第二の区分2と該第三の区分3はそれぞれ、別々の加熱された材料を別々の加熱されたノズルからモールドの別々のキャビティゲートに注入することによって形成される。望ましいかたちとして、該ゲートは、例えば直径が0.0025インチ(0.0635ミリメートル)と小さく、形成される区分は、例えば厚さが0.005インチ(0.127ミリメートル)の薄壁性である。
前記第二の区分2と前記第三の区分3を形成するためのホットチップゲートプロセスの使用は、該区分でのディレクトゲートリングを可能にし、それによって、人工爪の区分の構成の柔軟性と、それぞれの区分上に生じる残存物の配置に対するより優れた制御を提供する。
前記第二の区分2と前記第三の区分3を形成するためのホットチップゲートプロセスは、材料をモールドキャビティに直接送り込む加熱されたノズルを使用し、該ノズルは望ましいかたちとして、材料がモールドに流れ込むのを促進するために一般的に上向きの角度で人工爪の近位区分に向いている。示されているように、該第二の区分2は、人工爪10の前方遠位端に隣接する第一の端22と、人工爪10の第二の前方先端から離れた第二の端23を持つ。同様に、該第三の区分3は、該人工爪10の該前方遠位端に隣接する第一の端32と、該人工爪10の前方先端から離れた第二の端33を持つ。
前記第二の区分2と前記第三の区分3を形成する一つ又は幾つかの材料を注入するための、モールドキャビティのそれぞれのゲート21と31は、それぞれの区分の、第二の端23と33以外の部分に位置する。望ましいかたちとして、人工爪の第二の区分と第三の区分をホットチップゲートプロセスによって形成するために使用するゲートは、それぞれの区分の、ランナーシステム方法によって形成された前方遠位端区分に隣接する区域に位置する。該ゲート21と31は更に、該区分2と該区分3のそれぞれのへり又は底面に位置する。該ゲートは、該ゲートからの残存物又は突起物がある所でエアーポケットが生ずることを防ぐため、該人工爪が装着者の自然の爪と接触しない所に位置しなくてはならない。望ましいかたちとして、該突起物が該装着者の自然の爪と接触しないことと、人工爪を貼る際に自然の爪と人工爪の間の密着を妨げるエアーポケットが生じないことを確実にするため、少なくとも、該第三の区分3のゲート31は、前方遠位端区分1の一部分の垂直的に真下に位置する。
前記第二の区分2と前記第三の区分3を形成するホットチップゲート注入モールドプロセスは、それぞれの区分で形成されるゲート残存物を最小限にする。例えば、該ゲート残存物は、0.005インチ(0.127ミリメートル)である。この特徴は、キューティクルエリアでの強化された適合性、装着者のより優れた快適性、及びより自然な外見を持つ人工爪を提供する。それに加えて、上記のように、少なくとも第三又は一番下の区分3の形成に使用するゲートを、該第三の区分3が装着者の自然の爪と接触する所から離して位置づけることで、ゲート残存物によって該人工爪と装着者の自然の爪の間にエアーポケットが生じる可能性はなくなる。該第二の区分2からのゲート21も、該第三の区分3が装着者の自然の爪と接触する所から離れ、又、前方遠位端区分1の真下に位置することが望ましいが、該ゲート残存物が第三の区分3に覆われて装着者の爪と接することがないため、この位置はあまり重要ではない。
ホットチップゲートプロセスによって前記第二の区分2と前記第三の区分3を形成する材料は、注入モールド法のランナーシステム方法によって前記第一の区分1を形成する材料と同じ又は異なる材料である。更に、該第二の区分2と該第三の区分3を形成する材料は同じ又はそれぞれ異なる材料である。
上記のように、本発明による人工爪のそれぞれの区分は、任意の順序によって形成することができ、又、ここで用いる区分番号は参照の容易さのためのみである。望ましい実施形態では、ランナーシステムによって第一の区分1を最初に形成し、続いてホットチップゲートプロセスによって第二の区分2と第三の区分3をそれぞれ形成する。
望ましい実施形態では、第二の区分2は少なくとも人工爪10の上面の一部分を形成する。該第二の区分2の形成に使用する材料はアクリルニトリル−ブダジエン−スチレン(ABS)プラスチックとポリカーボネートの混合物である。更に、該第二の区分2は、一般的に人工爪の製造に使用する、ABSプラスチック、ナイロン、テニテアセテート、ビニルアセテート、ポリカーボネート、ポリビニル塩化物などの、任意のプラスチック様の材料で形成される。
望ましいかたちとして、第二の区分2は、硬いポリマー体で構成される。該第二の区分2に適切な硬質の材料は、BASF Corporationから入手可能なスチレン−ブタジエンブロックポリマーである、Styrolux(登録商標)684D(SBC)と、ニュージャージー州のロッカウェイのCyro Industriesから入手可能なアクリルベースの多重ポリマーである、Cryro(登録商標)R40(アクリルベース)と、GE Plasticsから入手可能なポリカーボネートである、Lexane KR01(PC)(商品名)と、Chevron Phillips Chemical Companyから入手可能なスチレン−ブタジエンポリマーである、K−resin(登録商標)(SBC)と、日本の東京のDENKAから入手可能なメチルメタクリル酸ブタジエンスチレンターポリマーである、TP−UXS(MMBS)(商品名)と、Samsung Cheil Industriesから入手可能なアクリロニトリルブタジエンスチレンである、Starex(登録商標)5010(ABS)と、Nova Chemicalsから入手可能なスチレンメチルメタクリル酸ポリマーである、Zylar(登録商標)220(SMMS)及びNas(登録商標)30と、Toray Resin Companyから入手可能なアクリロニトリルブタジエンスチレンである、Toyalac 920(透明なABS)である。
第二の区分2と第三の区分3は、半透明、透明、又は不透明である。該第二の区分2は、望ましくは、人工爪10の一つ又はそれ以上の残りの区分と異なる色を持つ。例えば、該第二の区分2は、望ましくは自然の爪の色を擬態する透明のポリマー材料で構成される。「半透明」という言葉は、透明又はクリアな材料と、薄い色で、区分の真下に位置する材料が透けて見える材料の両方を含む。該第二の区分2は、更に、不透明な材料で構成される。望ましい実施形態では、該第二の区分2はピンク色である。
望ましい実施形態では、第三の区分3は少なくとも、人工爪10の装着者の自然の爪の上面に位置するように適合された該人工爪10の底面の一部分を形成する。該第三の区分3は一般的に、例えば0.8ミリメートルから1.0ミリメートルの、一定の厚さであるが、自然の爪との付着と融合とを促進し、第二の区分2の輪郭と合致させるため、第二の端33において厚さが減る、つまり先細になる。
第三の区分3の形成に使用する材料は、アクリルニトリル−ブダジエン−スチレン(ABS)プラスチックとポリカーボネートの混合物である。更に、該第三の区分3は、一般的に人工爪の製造に使用する、ABSプラスチック、ナイロン、テニテアセテート、ビニルアセテート、ポリカーボネート、ポリビニル塩化物などの、任意のプラスチック様の材料で形成される。
第三の区分3は、硬いポリマー体である。該第三の区分3に適切な硬質の材料は、BASF Corporationから入手可能なスチレン−ブタジエンブロックポリマーである、Styrolux(登録商標)684D(SBC)と、ニュージャージー州のロッカウェイのCyro Industriesから入手可能なアクリルベースの多重ポリマーである、Cryro(登録商標)R40(アクリルベース)と、GE Plasticsから入手可能なポリカーボネートである、Lexane KR01(PC)(商品名)と、Chevron Phillips Chemical Companyから入手可能なスチレン−ブタジエンポリマーである、K−resin(登録商標)(SBC)と、日本の東京のDENKAから入手可能なメチルメタクリル酸ブタジエンスチレンターポリマーである、TP−UXS(MMBS)(商品名)と、Samsung Cheil Industriesから入手可能なアクリロニトリルブタジエンスチレンである、Starex(登録商標)5010(ABS)と、Nova Chemicalsから入手可能なスチレンメチルメタクリル酸ポリマーである、Zylar(登録商標)220(SMMS)及びNas(登録商標)30と、Toray Resin Companyから入手可能なアクリロニトリルブタジエンスチレンである、Toyalac 920(透明なABS)である。
しかしながら、望ましいかたちとして、第三の区分3は柔らかい、又は変形可能な材料で形成される。該第三の区分3を変形可能な材料で形成することの利点の一つは、個々の人工爪が、貼り付けられる際に使用者の自然の爪によりぴったりと合う。該第三の区分3を変形可能な材料で形成することの更なる利点は、第一の区分1と第二の区分2が多種多様の硬い材料で形成される一方で、人工爪を、一般的なアセトン剥離剤で簡単に取り外し可能にする。該第三の区分3を、装着者の爪と接触する変形可能な層で構成するため、アセトンで容易に溶けない材料は第一と第二の区分に使用されることで、取り外しの容易さは損なわれない。
例えば、使用者は適切なサイズの人工爪10を選択した後、エチルシアノアクリレートをベースとする接着剤のような、選択した一般的な接着剤を自然の爪に貼る。その後、該人工爪10は自然の爪の上に置かれ、実質的に、爪の上面の全体又は一部分を覆う。該人工爪10を押し付けて圧力をかける。そのような圧力によって第三の区分3が圧迫され、装着者の自然の爪の上面の輪郭と合致することで、よりよい適合を提供する。貼り付けた後、必要に応じて、ネイルファイルを使用して該人工爪10のトリミングとシェープをすることができる。
前記第三の区分3の形成に使用する、典型的な変形可能な材料は、熱可塑性エラストマー(TPE)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、又はそれらの混合物、望ましくはシリコン、シリコン誘導体、ゴム、又はその他の、装着者の自然の爪の輪郭に合致するために圧力下で変形する材料である。例えば、シリコンエラストマー、シリコンを含むマクロマ、ヒドロゲル、シリコンを含むヒドロゲル、シロキサン、シロキサンマクロマ、及びそれらの混合物のような、ソフトコンタクトレンズの形成に適した材料が該第三の区分3の形成に使用される。
柔軟又は変形可能な材料の例は、イリノイ州のアーリントンハイツのGLS Corporationから入手可能な熱可塑性エラストマー合金である、Versaflex(登録商標)OM9−802CLと、Advanced Elastomer Systemsから入手可能な熱可塑性エラストマー合金である、TPE40ANS200(商品名)と、BASF Corporationから入手可能な熱可塑性ポリウレタンエラストマーである、Elastollan(登録商標)TPUと、Noveon,Inc.から入手可能な熱可塑性ポリウレタンエラストマーである、Estane TPU(商品名)と、デラウェアー州のウィルミントンのDu Pont Dow Elastomersから入手可能なポリオレフィンエラストマーである、Engage 8407 TPUである。
前記第一の区分1、前記第二の区分2、前記第三の区分3を形成する材料は、望ましくは相互に化学的に適合性があり接合するものが選択され、それによって区分同士が接着し合い、区分間の分離のリスクを最小限に抑える。該材料は、又、ネイルポリッシュ又は人工爪を装着者の自然の爪に貼るために使用する接着剤のような特定の製品に対して、化学的に耐久性がなくてはならない。望ましいかたちとして、第一の区分1と第二の区分2は、硬いが曲げられるように形成される。望ましいかたちとして、該第一の区分1は白色で、純粋なアクリルニトリル−ブダジエン−スチレン(ABS)で作られる。該第二の区分2は、望ましくはピンクで、該ABSと熱可塑性ポリウレタン(TPU)の混合物で作られる。該第三の区分3は、望ましくは変形可能であり、そして該TPUから作られる。
望ましい実施形態では、第三の区分3は、第二の区分2の後方近位部の後ろに伸びる後方近位部を持ち、装着者の爪のキューティクル部分に合致するように適合され、該装着者が人工爪を付けたときに変形可能のままであり、又、該第三の区分3の後方近位部は、第二の区分2に覆われずに、該人工爪の上面の一部を形成する。
前記第三の区分3は、半透明、透明、又は不透明である。第二の区分2の第二の端23又は/及び該第三の区分3の第二の端33は、化学的又は機械的なエッチング処理で不透明になるように処理された上面を持つ。「不透明」という言葉は、わずかな光を通過させる白い表面を含む。望ましいかたちとして、この上面は、自然の指の爪の区域を擬態するために、湾曲した「半月」の境界線を持つ。該第三の区分3の該第二の端33は、望ましくは、その近位端でより薄い厚さ、例えば、.03ミリメートルから0.1ミリメートルの先細になり、自然の爪との付着と融合とを促進し、又、自然の爪2の輪郭と合致する。更に、該第三の区分3の該第二の端33は、自然の爪のキューティクル部分に接触するために適合された湾曲のへりを持つ、キューティクルコンタクトエリア34を含む。
前記第一の区分1と前記第二の区分2と前記第三の区分3のうちの少なくとも一つと、それ以外の、該第一の区分1と該第二の区分2と該第三の区分3のうちの一つの、隣接し合う部分は、段状のインターフェース部分を形成する。隣接する区分間の段状のインターフェース部分は、相互に大体直角に並ぶ、多くの実質的に水平な部分と、多くの実質的に垂直な部分で構成される。図1が示すように、段状のインターフェース部分は、例えば、二段のインターフェース部分で構成される。
人工爪の隣接する区分を段状のインターフェース部分として形成する利点は、この構造が、強化された機械的な強度を人工爪に提供することである。段状のインターフェース部分は、本発明の実施形態による人工爪の隣接する区分間に強化された機械的な接着状態を提供し、又、該区分が相互に分離することを防ぐ。
図2は、本発明のもう一つの実施形態による、三つの区分から成る人工爪を示す。示されるように、人工爪20は、図1が示す実施形態に記述されたランナーシステム方法で形成される第一の区分211を含む。示されるように、突起物又はランナー221は、ランナーシステム方法で形成される該人工爪の区分、例えば該第一の区分211、と一体で形成される。該突起物又はランナー221は、該人工爪が使用可能になる前に別の工程段階で取り外されなければならない。望ましいかたちとして、該人工爪は第一の区分211に付いた状態のランナー221と共に販売され、該人工爪の装着者は、該ランナー221を、該人工爪と該装着者の自然の爪との貼り付けを容易にするための取っ手又は塗布器として使用する。該ランナー221は、又、関連する爪のサイズ又はその他の情報を示す番号又はその他の印を持つ。使用者は、該人工爪を自然の爪に貼り付けた後、簡潔にそして簡単に、該ランナー221を該人工爪から取り外すことができる。
前記突起物又はランナー221を取り外した後、残存物又は突出部が、人工爪の、ランナーシステム方法で形成された一部分に残る。特に、該残存物が人工爪のへりに於いて生成され、装着者のキューティクルエリア付近に位置する場合、この残存物が該人工爪の適合性を損ねたり妨げる。該残存物は、又、突起物とそれに隣接する表面の間の十分な密着を妨げるエアーポケットを形成する。
従って、本発明の実施形態による方法では、人工爪の、注入モールド法のランナーシステム方法で形成される区分は、望ましくは、該人工爪の前方遠位端を構成する。該人工爪20の前方遠位端区分を形成するために使用するランナー221は、望ましくは、該人工爪を貼り付けるときに、装着者のキューティクルエリア、又は該装着者の自然の爪に接触することのない、該人工爪のへりに位置する。この手段だと、ランナーシステム方法によって該人工爪の区分を形成する際に生ずる残存物が、該人工爪の適合性を損ねたり妨げることがない。そのため、本発明の実施形態による方法は、該キューティクルエリアでの強化された適合性、装着者のより優れた快適性、及びより自然な外見を持つ人工爪を提供する。それに加えて、該人工爪と装着者の自然の爪の間の十分な密着を妨げるエアーポケットが突起物から形成されることがない。
前記人工爪20は更に、第二の区分222と第三の区分233を含み、それぞれの区分は、図1が示す実施形態に記述されたホットチップゲートプロセスで形成される。該第二の区分222と該第三の区分233は、マイクロホットチップゲートプロセスのような、高熱のマニフォールドの一つを該第二の区分222の材料のために、そしてもう一つを該第三の区分233の材料のために使用するホットチップゲートプロセスで形成される。例えば、該第二の区分222と該第三の区分233はそれぞれ、別々の加熱されたノズルから、別々の加熱された材料を、モールドの別々のキャビティゲートに注入することで形成される。望ましいかたちとして、該ゲートは、例えば0.0025インチ(0.635ミリメートル)と小さく、形成される区分は、例えば厚さが0.005インチ(0.127ミリメートル)の薄壁性である。
前記第二の区分222と前記第三の区分233を形成するためのホットチップゲートプロセスの使用は、該区分でのディレクトゲーティングを可能にし、それによって、人工爪の区分の構造の柔軟性と、それぞれの区分上に生じる残存物の配置に対するより優れた制御を提供する。該ホットチップゲートプロセスは、又、それらの区分のためにランナーが使用されないことで、無駄を最小限に抑える。
前記第二の区分222と前記第三の区分233の形成に使用するホットチップゲートプロセスは、材料をモールドキャビティに直接送り込む加熱されたノズルを使用し、該ノズルは望ましいかたちとして、材料がモールドに流れ込むのを促進するために一般的に上向きの角度で人工爪の近位区分に向けられている。示されているように、該第二の区分222は、人工爪20の前方遠位端に隣接する第一の端223と、人工爪20の前方先端から離れた第二の端225を持つ。同様に、該第三の区分233は、人工爪20の前方遠位端に隣接する第一の端232と、人工爪20の前方先端から離れた第二の端235を持つ。
前記第二の区分222と前記第三の区分233を形成する一つ又は幾つかの材料を注入するために使用する、モールドキャビティの別々のゲート224と234は、第二の端225と235以外の、別々の区分の一部分に位置する。望ましいかたちとして、人工爪の第二の区分と第三の区分をホットチップゲートプロセスで形成するために使用するゲートは、ランナーシステム方法で形成された前方遠位端に隣接する、別々の区分の区域内に位置する。該ゲート224と234は更に、別々の区分222と233の、へり又は底面に位置する。該ゲートは、該ゲートからの残存物又は突起物がある所でエアーポケットが生じることを防ぐため、該人工爪が装着者の自然の爪と接触しない所に位置しなくてはならない。望ましいかたちとして、該突起物が該装着者の自然の爪と接触しないことと、人工爪を貼る際に自然の爪と人工爪の間の密着を妨げるエアーポケットが生じないことを確実にするため、少なくとも、該第三の区分233の該ゲート234は、前方遠位端区分211の一部分の垂直的に真下に位置する。
前記第二の区分222と前記第三の区分233を形成するホットチップゲート注入モールドプロセスは、それぞれの区分で形成されるゲート残存物を最小限に抑える。例えば、該ゲート残存物は0.005インチ(0.127ミリメートル)である。この特徴は、キューティクルエリアでの改良された適合性、装着者のより優れた快適性、及び自然な外見を持つ人工爪を提供する。それに加えて、上記のように、少なくとも第三又は一番下の区分233の形成に使用するゲートを、該第三の区分233が装着者の自然の爪と接触する所から離して位置づけることで、ゲート残存物によって該人工爪と装着者の自然の爪の間にエアーポケットが生じる可能性はなくなる。該第二の区分222のゲート224も、該第三の区分233が装着者の自然の爪と接触する所から離れ、又、前方遠位端211の一部分の真下に位置することが望ましいが、該ゲート残存物が該第三の区分233に覆われて装着者の爪と接することがないため、この位置はあまり重要ではない。
人工爪20の形成の方法、材料、多様な区分の外見は、図1が示す実施形態に記述されたものと同様である。しかし、図2が示す、第一の区分211と第二の区分222と第三の区分233の、隣接し合う部分のインターフェース部分は、第二の区分222と第一の区分211が実質的に垂直な様態で接する、一段階のインターフェース部分を構成する。
前記第一の区分211と前記第二の区分222と前記第三の区分233を形成する材料は、望ましくは相互に化学的に適合性があり接合するものが選択され、それによって区分同士が接着し合い、区分間の分離のリスクを最小限に抑える。該材料は、又、ネイルポリッシュ又は人工爪を装着者の自然の爪に貼るために使用する接着剤のような特定の製品に対して、化学的に耐久性がなくてはならない。望ましいかたちとして、該第一の区分211と該第二の区分222は、硬いが曲げられるように形成される。望ましいかたちとして、該第一の区分211は白色で、純粋なアクリルニトリル−ブダジエン−スチレン(ABS)から作られる。該第二の区分222は望ましくはピンクで、該ABSと熱可塑性ポリウレタン(TPU)の混合物から作られる。該第三の区分233は、望ましくは変形可能であり、そして該TPUから作られる。
図3は、本発明のもう一つの実施形態による、二つの区分で構成される人工爪を示す。人工爪30は、該人工爪30の寸法と形を決めるモールドキャビティを持つモールドを使用する注入モールド法で形成される。第一の区分311と第二の区分322は、それぞれの区分の一部分が、もう一方の区分の一部分と隣接し合うように形成される。
望ましい方法では、第一の区分311が先に形成され、人工爪30の前方遠位端を決める。該人工爪30は望ましくは、少なくとも該第一の区分311の一部分が装着者の自然の爪から延長する大きさに形成される。該第一の区分311は注入モールド法のランナーシステム方法で形成される。例えば、該第一の区分311は、所定量の加熱された材料を、圧力をかけてノズルから湯口へ注入し、ランナーを通して、そしてキャビティゲート又はモールドのオープニングを通して、モールドキャビティに入れることによって形成する。
図3が示すように、第一の区分311を形成するランナーシステム処理は、キャビティゲートと、人工爪の区分を形成する材料源とを接続するチャンネルの中で形成される固化した材料からなる突起物321の形成につながる。該突起物321は、例えば、湯口と、該第一の区分311を形成する材料が流れるキャビティゲートとを接続するランナーの中で形成される。従って、該突起物321は、ランナーの形と寸法を持ち、ランナーとして言及される。
示されるように、突起物又はランナー321は、例えば第一の区分311のような、ランナーシステム方法で形成される人工爪の区分と一体で形成される。該突起物又はランナー321は、該人工爪が使用可能になる前に別の工程段階で取り外されなければならない。望ましいかたちとして、該人工爪は該第一の区分311に付いた状態のランナー321と共に販売され、該人工爪の該装着者は、該ランナー321を、該人工爪を装着者の自然の爪への貼り付けを容易にするための取っ手又は塗布器として使用する。該ランナー321は、又、関連する爪のサイズ又は他の情報を示す番号、又はその他の印を持つ。該人工爪の自然の爪への貼り付けの後、使用者は該人工爪から簡潔にそして簡単に該ランナー321を取り外すことができる。
前記突起物又はランナー321を取り外した後、残存物又は突起物が、人工爪の、ランナーシステム方法で形成された区分の一部分に残る。特に、該残存物が人工爪のへりに於いて生成され、装着者のキューティクルエリア付近に位置する場合、この残存物が該人工爪の適合性を損ねたり妨げる。該残存物は、又、突起物とそれに隣接する表面の間の十分な密着を妨げるエアーポケットを形成する。
従って、本発明の実施形態による方法では、人工爪30の、注入モールド法のランナーシステム方法で形成される区分は、望ましくは、該人工爪の前方遠位端を構成する。該人工爪の前方遠位端区分を形成するために使用するランナー321は、望ましくは、該人工爪を貼り付けるときに、装着者のキューティクルエリア、又は該装着者の自然の爪に接触することのない、該人工爪のへりに位置する。この手段だと、ランナーシステム方法によって該人工爪の区分を形成する際に生ずる残存物が、該人工爪の適合性を損ねたり妨げることがない。そのため、本発明の実施形態による方法は、該キューティクルエリアでの強化された適合性、装着者のより優れた快適性、及びより自然な外見を持つ人工爪を提供する。それに加えて、該人工爪と装着者の自然の爪の間の十分な密着を妨げるエアーポケットが突起物から形成されない。
上記のように、第一の区分311は、例えば、所定量の加熱された材料を、圧力をかけてノズルから湯口へ注入し、ランナーを通して、そしてキャビティゲートを通してモールドキャビティに入れる、ランナーシステム方法で形成される。第一の区分311の形成に使用する材料は、アクリロニトリル−ブダジエン−スチレン(ABS)プラスチックとポリカーボネートの混合物である。更に、該第一の区分311は一般的に人工爪の製造に使う、ABSプラスチック、ナイロン、テニテアセテート、ビニルアセテート、ポリカーボネート、ポリビニル塩化物、及びその他のような、任意のプラスチックに似た材料から作られる。
望ましいかたちとして、第一の区分311は、硬いポリマー体で構成される。該第一の区分311に適切な硬質の材料は、BASF Corporationから入手可能なスチレン−ブタジエンブロックポリマーである、Styrolux(登録商標)684D(SBC)と、ニュージャージー州のロッカウェイのCyro Industriesから入手可能なアクリルベースの多重ポリマーである、Cryro(登録商標)R40(アクリルベース)と、GE Plasticsから入手可能なポリカーボネートである、Lexane KR01(PC)(商品名)と、Chevron Phillips Chemical Companyから入手可能なスチレン−ブタジエンポリマーである、K−resin(登録商標)(SBC)と、日本の東京のDENKAから入手可能なメチルメタクリル酸ブタジエンスチレンターポリマーである、TP−UXS(MMBS)(商品名)と、Samsung Cheil Industriesから入手可能なアクリロニトリルブタジエンスチレンである、Starex(登録商標)5010(ABS)と、Nova Chemicalsから入手可能なスチレンメチルメタクリル酸ポリマーである、Zylar(登録商標)220(SMMS)及びNas(登録商標)30と、Toray Resin Companyから入手可能なアクリロニトリルブタジエンスチレンである、Toyalac 920(透明なABS)である。
人工爪の前方遠位端を形成する第一の区分311は、望ましくは、該人工爪30の第二の区分322と異なる色を持つ。該第一の区分311は、半透明、透明、又は不透明である。
望ましい実施形態では、第一の区分311は、白、オフホワイト、又は白に近い色で構成され、第二の区分322は、対照的な、又は異なった色で構成されて「フレンチチップ」又はフレンチマニキュアの外見を提供する。
更に、第一の区分311は、望ましくは、該区分の厚さを通じて実質的に同一の色である。例えば、該第一の区分311は、該第一の区分311の外見が該区分の上面から底面まで実質的に同じになるように、実質的に同質の材料で作られる。この手段だと、人工爪の遠位端での有色部分の外見が、現存の、色が遠位端区分上に薄い層で塗られる人工爪のように、引っかき、切断、摩擦、又は/及び剥離によって破損することがない。
更に、本発明の実施形態による、厚さを実質的に同一の色である遠位端持つ人工爪を形成する方法は、ネイルポリッシュの薄い層、又はその他の有色溶液で人工爪の区分を上塗りする段階と、人工爪の薄い有色層を接着剤で密着させる追加的な段階を排除する。
一つの材料から作られた、人工爪の上面から底面まで全体的に渡る末端部を持つ前方区分311を形作る方が、別個の物質層が第一の区分311の末端区分の底部に位置するような、人工爪の末端区分の下部に部分的にだけ渡る末端区分を持つより望ましい。この手段だと、人工爪の末端全体は一つの色と材料から成り、該人工爪の末端を下から又は端から見ても、又、引っかいても、第一の区分の末端区分は一つの、望ましくは白い色を持ち、フレンチマニキュアにより擬態して見える。
従って、本発明の実施形態は、様々な有色区分を持つ人工爪を、簡潔で経済的な手段で形成する方法を提供する。
図3が示すように、人工爪30は、第二の区分322として示される、少なくとも一つの追加区分を含む。第二の区分は、高熱のマニフォールドを使用して、マイクロホットチップゲートプロセスのような、ホットチップゲートプロセスで形成される。例えば、該第二の区分322は、加熱された材料を加熱されたノズルからモールドのキャビティゲートに注入して形成される。望ましいかたちとして、該ゲートは、例えば直径が0.0025インチ(0.0635ミリメートル)と小さく、形成される区分は、例えば厚さが0.005インチ(0.127ミリメートル)の薄壁性である。
前記第二の区分322を形成するホットチップゲートプロセスの使用は、該区分の構造の柔軟性と、該区分上に生じる残存物の配置に対するより優れた制御を提供する。該ホットチップゲートプロセスは、又、ホットチップゲートプロセスによって形成される区分にランナーが使用されないことで、無駄を最小限に抑える。
第二の区分322を形成する前記ホットチップゲートプロセスは、材料をモールドキャビティに直接送り込む加熱されたノズルを使い、該ノズルは望ましいかたちとして、材料がモールドに流れ込むのを促進するために一般的に上向きの角度で人工爪の近位区分に向けられている。示されているように、該第二の区分322は、人工爪30の前方遠位端に隣接する第一の端323と、該人工爪30の前方先端から離れた第二の端325を持つ。
前記第二の区分322を形成する材料を注入するための、モールドキャビティのゲート324は、第二の端325以外の、第二の区分322の一部分に位置する。望ましいかたちとして、ホットチップゲートプロセスによって人工爪の第二の区分322を形成するためのゲートは、ランナーシステム方法で形成された前方遠位端区分に隣接する区域内に位置する。該ゲート324は更に、該第二の区分322のへり又は底面に位置する。該ゲート324は、該ゲートからの残存物又は突起物がある所でエアーポケットが生じることを防ぐため、該人工爪が装着者の自然の爪と接触しない所に位置しなければならない。望ましいかたちとして、該ゲート324を前方遠位端区分311の一部分の垂直的に真下に位置づけることで、該突起物が該装着者の自然の爪と接触しないことと、人工爪を貼る際に自然の爪と人工爪の間の密着を妨げるエアーポケットが生じないことを確実にする。
前記第二の区分322を形成するホットチップゲート注入モールドプロセスは、該区分で形成されるゲート残存物を最小限に抑える。例えば、該ゲート残存物は0.005インチ(0.127ミリメートル)である。この特徴は、キューティクルエリアでの強化された適合性、装着者のより優れた快適性、及びより自然な外見を持つ人工爪を提供する。それに加えて、上記のように、該第二の区分322の形成に使用するゲートを、該区分と装着者の自然の爪が接触する所から離して位置づけることによって、該ゲート残存物によって該人工爪と装着者の自然の爪の間にエアーポケットが生じる可能性はなくなる。
ホットチップゲートプロセスで第二の区分322を形成するための材料は、注入モールド法のランナーシステム方法で第一の区分311を形成するための材料と同じか、又は異なる材料である。例えば、該第二の区分322の形成に使用する材料は、アクリロニトリル−ブダジエン−スチレン(ABS)プラスチックとポリカーボネートの混合物である。更に、該第二の区分322は人工爪の製造に一般的に使う、ABSプラスチック、ナイロン、テニテアセテート、ビニルアセテート、ポリカーボネート、ポリビニル塩化物、及びその他のような、任意のプラスチックに似た材料から作られる。
前記第二の区分322は、硬いポリマー体で構成される。該第二の区分322に適切な硬質の材料は、BASF Corporationから入手可能なスチレン−ブタジエンブロックポリマーである、Styrolux(登録商標)684D(SBC)と、ニュージャージー州のロッカウェイのCyro Industriesから入手可能なアクリルベースの多重ポリマーである、Cryro(登録商標)R40(アクリルベース)と、GE Plasticsから入手可能なポリカーボネートである、Lexane KR01(PC)(商品名)と、Chevron Phillips Chemical Companyから入手可能なスチレン−ブタジエンポリマーである、K−resin(登録商標)(SBC)と、日本の東京のDENKAから入手可能なメチルメタクリル酸ブタジエンスチレンターポリマーである、TP−UXS(MMBS)(商品名)と、Samsung Cheil Industriesから入手可能なアクリロニトリルブタジエンスチレンである、Starex(登録商標)5010(ABS)と、Nova Chemicalsから入手可能なスチレンメチルメタクリル酸ポリマーである、Zylar(登録商標)220(SMMS)及びNas(登録商標)30と、Toray Resin Companyから入手可能なアクリロニトリルブタジエンスチレンである、Toyalac 920(透明なABS)である。
しかしながら、望ましいかたちとして、第二の区分322は柔らかい、又は変形可能な材料で形成される。該第二の区分322を変形可能な材料で形成することの利点は、それぞれの人工爪が、貼られるときに、使用者の自然の爪によりぴったりと合う。該第二の区分322を変形可能な材料で形成することの更なる利点は、第一の区分311が多種多様の硬い材料で形成される一方で、人工爪を、一般的なアセトン剥離剤で簡単に取り外し可能にする。該第二の区分322を装着者の爪と接触する変形可能な層で構成するため、アセトンで容易に溶けない材料は第一の区分311に使用されることで、取り外しの容易さは損なわれない。
例えば、使用者は適切なサイズの人工爪30を選択した後、エチルシアノアクリレートをベースとする接着剤のような、選択した一般的な接着剤を爪に貼る。その後、該人工爪30は自然の爪の上に置かれ、実質的に、爪の上面の全体又は一部分を覆う。該人工爪30を押し付けることで圧力がかかる。そのような圧力によって第二の区分322が圧迫され、装着者の自然の爪の上面の輪郭と合致することで、よりよい適合を提供する。貼り付けた後、必要に応じて、ネイルファイルを使用して該人工爪30のトリミングとシェープをすることができる。
前記第二の区分322の形成に使用する、典型的な変形可能な材料は熱可塑性エラストマー(TPE)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、又はそれらの混合物、望ましくはシリコン、シリコン誘導体、ゴム、又は他の、装着者の自然の爪の輪郭に合致するために圧力下で変形する材料である。例えば、第二の区分322の形成には、シリコンエラストマー、シリコンを含むマクロマ、ヒドロゲル、シリコンを含むヒドロゲル、シロキサン、シロキサンマクロマ、及びそれらの混合物のような、ソフトコンタクトレンズの形成に適した材料が使用される。
柔軟又は変形可能な材料の例は、イリノイ州のアーリントンハイツのGLS Corporationから入手可能な熱可塑性エラストマー合金である、Versaflex(登録商標)OM9−802CLと、Advanced Elastomer Systemsから入手可能な熱可塑性エラストマー合金である、TPE40ANS200(商品名)と、BASF Corporationから入手可能な熱可塑性ポリウレタンエラストマーである、Elastollan(登録商標)TPUと、Noveon,Inc.から入手可能な熱可塑性ポリウレタンエラストマーである、Estane TPU(商品名)と、デラウェアー州のウィルミントンのDu Pont Dow Elastomersから入手可能なポリオレフィンエラストマーである、Engage 8407 TPUである。
第一の区分311と第二の区分322を形成する材料は、望ましくは相互に化学的に適合性があり接合するものが選択され、それによって区分同士が接着し合い、区分間の分離のリスクを最小限に抑える。該材料は、又、ネイルポリッシュ、又は人工爪を装着者の自然の爪に貼るために使用する接着剤のような特定の製品に対して、化学的に耐久性がなくてはならない。望ましいかたちとして、該第一の区分311は、硬いが曲げられるように形成される。望ましいかたちとして、該第一の区分311は白色で、純粋なアクリルニトリル−ブダジエン−スチレン(ABS)から作られる。該第二の区分322は望ましくはピンクで、例えばTPUのような、変形可能な材料から作られる。
望ましい実施形態では、第二の区分322は、第一の区分311の後方近位部分の後ろに伸びる後方近位部を持ち、装着者の爪のキューティクル部分に合致するように適合され、該装着者が人工爪を付けたときに変形可能のままであり、該第二の区分322の後方近位部分が、第一の区分311に覆われない状態で人工爪の上面の一部を形成している。
前記第二の区分322は、半透明、透明、又は不透明である。該第二の区分322は、望ましくは自然の爪の色を擬態する半透明のポリマー材料で構成される。「半透明」という言葉は、透明又はクリアな材料、及び薄い色で、真下に位置する材料が透けて見える材料の両方を含む。該第二の区分322は更に、不透明な材料で構成される。該第二の区分322の第二の端325は、化学的又は機械的なエッチング処理で不透明になるように処理された上面を持つ。「不透明」という言葉は、わずかな光を通過させる白い表面を含む。望ましいかたちとして、この上面は、自然の指の爪の区域を擬態するための、湾曲した「半月」周囲を持つ。
前記第二の区分322は、少なくとも、人工爪30の装着者の自然の爪の上面に位置するように適合された該人工爪30の底面の一部分を形成する。該第二の区分322は一般的に、例えば0.8ミリメートルから1.0ミリメートルの一定の厚さであるが、自然の爪との付着と融合とを促進するため、第二の端325において厚さが減る、つまり先細になる。例えば、該第二の区分322の該第二の端325は、自然の爪との付着と融合を促進するために、望ましくはその近位端に於いて、例えば、.03ミリメートルから0.1ミリメートルのより薄い厚さに先細になる。更に、該第二の区分322の該第二の端325は、自然の爪のキューティクル部分に接触するために適合された湾曲のへりを持つ、キューティクルコンタクトエリア326を含む。
第一の区分311と第二の区分322の、隣接し合う部分は、段状のインターフェース部分を形成する。隣接する区分間の段状のインターフェース部分は、相互に大体直角に並ぶ、多くの実質的に水平な断片と、多くの実質的に垂直な断片で構成される。図3が示すように、段状のインターフェース部分は、例えば、二段のインターフェース部分である。
人工爪の隣接する区分を段状のインターフェース部分として形成する利点は、この構造が、該人工爪に強化された機械的な強度を与えることである。段状のインターフェース部分は、本発明の実施形態による人工爪の隣接する区分間に強化された機械的な接着状態を提供し、又、区分が相互に分離することを防ぐ。
図4は、本発明のもう一つの実施形態による、二つの区分から成る人工爪を示す。示されるように、人工爪40は、図3が示す実施形態に記述されたランナーシステム方法で形成された第一の区分411を含む。示されるように、突起物又はランナー421は、ランナーシステム方法で形成された人工爪の区分、例えば該第一の区分411、と一体で形成される。該突起物又はランナー421は、該人工爪が使用可能になる前に別の工程段階で取り外されなければならない。望ましいかたちとして、該人工爪は第一の区分411に付いた状態のランナー421と共に販売され、該人工爪の装着者は、該ランナー421を、該人工爪と該装着者の自然の爪との貼り付けを容易にするための取っ手又は塗布器として使用する。該ランナー421は、又、関連する爪のサイズ又はその他の情報を示す番号又はその他の印を持つ。使用者は、人工爪と自然の爪の貼り付けの後、簡潔に、又簡単に該ランナー421を該人工爪から取り外すことができる。
突起物又はランナー421の取り外しの後、残存物又は突起物が、人工爪の、ランナーシステム方法で形成された一部分に残る。この残存物は、特に、該残存物が、人工爪のへりに於いて生成され、装着者のキューティクルエリア付近に位置する場合、人工爪の適合性を損ねたり妨げる。該残存物は突起物とそれに隣接する表面の間の十分な密着を妨げるエアーポケットを形成する。
従って、本発明の実施形態による方法では、人工爪の、注入モールドのランナーシステム方法で形成される区分は、望ましくは、該人工爪の前方遠位端を構成する。該人工爪40の前方末端区分を形成するために使用されるランナー421は、望ましくは、該人工爪を貼り付けるときに、装着者のキューティクルエリア、又は該装着者の自然の爪に接触することのない、該人工爪のへりに位置する。この手段だと、ランナーシステム方法によって該人工爪の区分を形成する際に生ずる残存物が、該人工爪の適合性を損ねたり妨げることがない。そのため、本発明の実施形態による方法は、該キューティクルエリアでの強化された適合性、装着者のより優れた快適性、及びより自然な外見を持つ人工爪を提供する。それに加えて、該人工爪と装着者の自然の爪の間の十分な密着を妨げるエアーポケットが突起物から形成されない。
図4が示すように、人工爪40は、第二の区分422として示される、少なくとも一つの追加区分を含む。該第二の区分422は、高熱のマニフォールドを使用して、マイクロホットチップゲートプロセスのような、ホットチップゲートプロセスで形成される。例えば、該第二の区分422は、加熱された材料を加熱されたノズルからモールドのキャビティゲートに注入して形成される。望ましいかたちとして、該ゲートは、例えば直径が0.0025インチ(0.0635ミリメートル)と小さく、形成される区分は、例えば厚さが0.005インチ(0.127ミリメートル)の薄壁性である。
前記第二の区分422を形成するためのホットチップゲートプロセスの使用は、該区分の構造の柔軟性と、それぞれの区分上に生じる残存物の配置に対するより優れた制御を提供する。該ホットチップゲートプロセスは、又、ホットチップゲートプロセスによって形成される区分にランナーが使用されないことで、無駄を最小限に抑える。
前記第二の区分422の形成に使用するホットチップゲートプロセスは、材料をモールドキャビティに直接送り込む加熱されたノズルを使い、該ノズルは望ましいかたちとして、材料がモールドに流れ込むのを促進するために一般的に上向きの角度で人工爪の近位区分に向けられている。示されているように、該第二の区分422は、人工爪40の前方遠位端に隣接する第一の端423と、人工爪40の前方先端から離れた第二の端425を持つ。
前記第二の区分422の形成に使う、一つ又は幾つかの材料を注入するためのゲート424は、第二の端425以外の、第二の区分422の一部分に位置する。望ましいかたちとして、人工爪の該第二の区分422をホットチップゲートプロセスによって形成するために使うゲートは、ランナーシステム方法によって形成された前方遠位端区分に隣接する区域内に位置する。ゲート424は更に、第二の区分422のへり又は底面に位置する。該ゲート424は、該ゲートからの残存物又は突起物がある所でエアーポケットが生じることを防ぐため、該人工爪が装着者の自然の爪と接触しない所に位置しなければならない。望ましいかたちとして、該ゲート425を前方末端区分411の一部分の垂直的に真下に位置づけることで、該突起物が該装着者の自然の爪と接触しないことと、人工爪を貼る際に自然の爪と人工爪の間の密着を妨げるエアーポケットが生じないことを確実にする。
前記第二の区分422を形成するホットチップゲート注入モールドプロセスは、該区分で形成されるゲート残存物を最小限にする。例えば、該ゲート残存物は、0.005インチ(0.127ミリメートル)である。この特徴は、キューティクルエリアでの強化された適合性、装着者の快適性、及びより自然な外見を持つ人工爪を提供する。それに加えて、上記のように、該第二の区分422の形成に使用するゲートを、該区分と装着者の自然の爪が接触する所から離して位置づけることによって、ゲート残存物によって該人工爪と装着者の自然の爪の間にエアーポケットが生じる可能性はなくなる。
人工爪40の形成の方法、材料、多様な区分の外見は、図3が示す実施形態に記述されたものと同様である。しかし、図4が示す、第一の区分411と第二の区分422の、隣接し合う部分のインターフェース部分は、一段のインターフェース部分で構成される。
第一の区分411と第二の区分422を形成する材料は、望ましくは相互に化学的に互換性があり接着するものが選択され、それによって区分同士が接着し合い、区分間の分離のリスクを最小限に抑える。該材料は、又、ネイルポリッシュ又は人工爪を装着者の自然の爪に貼るために使用する接着剤のような特定の製品に対して、化学的に耐久性がなくてはならない。望ましいかたちとして、第一の区分411は、硬いが曲げられるように形成される。望ましいかたちとして、第一の区分411は白色で、純粋なアクリルニトリル−ブダジエン−スチレン(ABS)から作られる。第二の区分422は、望ましくはピンクで、例えばTPUの、変形可能な材料から作られる。
図5と図6は、本発明による人工爪の追加的な実施形態を示しており、該人工爪は、装着者の自然の爪の端部又は端部付近に貼られるために適合された、エクステンション又は「チップ」の形をとる。特に、図5は、人工爪を三つの区分で構成されたネイルエクステンションの形で示している。図6は、人工爪を二つの区分で構成されたネイルエクステンションの形で示している。
人工爪50と60は、図1と図2、図3と図4のそれぞれが示す実施形態に記述された方法で形成される。更に、該人工爪50と60の材料と、多様な区分の外見は、上記の実施形態に記述されたものと同様である。
示されているように、前記人工爪50の第三の区分533は、自然の爪の上面に位置するように適合された後方近位部分550と、自然の爪の端部と境を接するように適合された前方末端部分551を持つ。同様に、人工爪60の第二の区分622は、自然の爪の上面に位置するように適合された後方近位部分650と、自然の爪の端部と境を接するように適合された前方末端部分651を持つ。
図7は、二つの区分を持つ人工爪を形成する工程の概略図である。示されるように、例えば二つの部分からなるモールドである、モールド70が示されている。該モールド70は、注入モールドで形成される一つ又はそれ以上の人工爪の形と寸法を決定する、一つ又はそれ以上の内部のモールドキャビティを持つ。第一の段階71では、注入モールド法のランナーシステム方法によって人工爪の第一の区分が形成される。例えば、該人工爪の第一の区分は、所定量の加熱された材料を、圧力をかけてノズルから湯口へ注入し、ランナーを通し、そしてモールド70のキャビティゲート又はオープニングを通してモールドキャビティに入れることによって形成される。第二の段階72では、ホットチップゲートプロセスによって人工爪の第二の区分が形成される。例えば、人工爪の第二の区分は、所定量の加熱された材料を、圧力をかけて、ノズルからモールド70のゲートを通して直接モールドキャビティに入れることによって形成される。
図8は、三つの区分を持つ人工爪を形成する工程の概略図である。示されるように、例えば二つの部分からなるモールドである、モールド80が示されている。該モールド80は、注入モールドで形成される一つ又はそれ以上の人工爪の形と寸法を決定する、一つ又はそれ以上の内部のモールドキャビティを持つ。第一の段階81では、注入モールド法のランナーシステム方法によって人工爪の第一の区分が形成される。例えば、人工爪の第一の区分は、所定量の加熱された材料を、圧力をかけてノズルから湯口へ注入し、ランナーを通し、そしてモールド80のキャビティゲート又はオープニングを通してモールドキャビティに入れることによって形成される。第二の段階82では、ホットチップゲートプロセスによって人工爪の第二の区分が形成される。例えば、人工爪の第二の区分は、所定量の加熱された材料を、圧力をかけて、ノズルからモールド80のゲートを通して直接モールドキャビティに入れることによって形成される。第三の段階83では、ホットチップゲートプロセスによって人工爪の第三の区分が形成される。例えば、人工爪の第三の区分は、所定量の加熱された材料を、圧力をかけて、ノズルからモールド80のゲートを通して直接モールドキャビティに入れることによって形成される。その他の順序もまた可能であり、例えば、ホットチップゲートプロセスで形成される一つ又はそれ以上の区分が、ランナーシステム方法で形成される区分より先に形成されることもある。
図9は、人工爪の七番目の実施形態を示しており、該人工爪は、爪をより長く見せるために装着者の自然の爪の端部又は端部付近に貼られるように適合された、エクステンション又は「チップ」の形をとる。人工のネイルエクステンション700は、第一の区分721と第二の区分723を持つポリマー体720を含む。該ポリマー体720は、通常一般的な、手の爪又は足の爪の末端部の形と輪郭である。該ポリマー体720は、前記の、注入モールド法のランナー方法又はホットチップ方法を使用する実施形態にあるポリマー体と同じ材料から作られる。
前記第一の区分721は、透明又は薄い色の付いた、第一の半透明のポリマー材料で作られる。前記第二の区分723は、例えば白色又は白色に近い、第二の不透明なポリマー材料で作られる。該第二の区分723を形成するポリマー材料は、該第一の区分721を形成するポリマー材料と同じか又は異なるものである。
前記第一の区分721は、一般的に垂直のへり732と、該第一の区分721の末端部736まで伸びる一般的に水平のへり734によって形づけられる段状の上面を持つ。該段状の上面は、上面730の一部分に、第二の区分723が置かれる受け入れエリアを形成する。
前記第一の区分721は、自然の爪710の上面712に位置するように適合された後方近位部分740と、該自然の爪710の端部714と境を接するように適合された前方末端部750を持つ。
前記第二の区分723は、第一の区分721の前方末端部分750の上部と、後方近位部分740の一部分に置かれる。
従って、本発明の多くの実施形態が示されて記述されているが、本発明の意図と領域内で多くの変更と修正がなされることは明らかである。
本発明のその他の利益と特徴は付随の図面に関連して検討する後述の詳しい説明で明確になる。しかしながら、図面は説明図としてのみデザインされており、本発明の限界を決定するものではないことは理解されるべきである。
本発明の第一の実施形態による人工爪の側面図を示す。 本発明の第二の実施形態による人工爪の側面図を示す。 本発明の第三の実施形態による人工爪の側面図を示す。 本発明の第四の実施形態による人工爪の側面図を示す。 本発明の第五の実施形態による人工爪の側面図で、装着者の自然の爪のエクステンションとして示す。 本発明の第六の実施形態による人工爪の側面図で、装着者の自然の爪のエクステンションとして示す。 前記図3と図4と図6が示す実施形態による人工爪を形成する工程の概略図を示す。 前記図1と図2と図5が示す実施形態による人工爪を形成する工程の概略図を示す。 装着者の自然の爪のエクステンションとして示される、本発明の第七の実施形態による人工爪の側面図を示す。
符号の説明
1 第一の区分
2 第二の区分
3 第三の区分
10 人工爪
11 突起物、ランナー
21 ゲート
22 第二の区分2の第一の端
23 第二の区分2の第二の端
31 ゲート
32 第三の区分3の第一の端
33 第三の区分3の第二の端
34 キューティクルコンタクトエリア
20 人工爪
211 第一の区分
221 突起物、ランナー
222 第二の区分
223 第二の区分の第一の端
224 ゲート
225 第二の区分の第二の端
232 第三の区分の第一の端
233 第三の区分
234 ゲート
235 第三の区分の第二の端
30 人工爪
311 第一の区分
321 突起物、ランナー
322 第二の区分
323 第二の区分の第一の端
324 ゲート
325 第二の区分の第二の端
326 キューティクルコンタクトエリア
40 人工爪
411 第一の区分
421 突起物、ランナー
422 第二の区分
423 第二の区分の第一の端
424 ゲート
425 第二の区分の第二の端
50 人工爪
533 第三の区分
550 後方近位部分
551 前方末端部分
60 人工爪
622 第二の区分
650 後方近位部分
651 前方末端部分
70 モールド
71 第一の段階
72 第二の段階
80 モールド
81 第一の段階
82 第二の段階
700 ネイルエクステンション
710 自然の爪
712 自然の爪の上面
714 自然の爪の端部
720 ポリマー体
721 第一の区分
723 第二の区分
730 段状の上面
732 垂直のへり
734 水平のへり
736 第一の区分の末端部
740 後方近位部分
750 前方末端部分

Claims (69)

  1. (a)第一の区分を形成するステップと、
    (b)第二の区分を形成するステップを有し、
    該第一の区分と該第二の区分は相互に隣接しており、該第一の区分と該第二の区分のうちの一つが人工爪の前方末端部を定義し、ランナーシステム方法で形成され、そして、該第一の区分と該第二の区分のうちのもう一方は、ホットチップゲートプロセスで形成される、注入モールド法による人工爪の形成方法。
  2. 更に、前記第一の区分と第二の区分の隣接し合う部分を段状のインターフェース部分として形成するステップを含む、前記請求項1による方法。
  3. ランナーシステム方法で形成される前記区分が、硬いポリマー体で構成される、前記請求項1に記載の方法。
  4. ランナーシステム方法で形成される前記区分が、不透明な材料で構成される、前記請求項1に記載の方法。
  5. ランナーシステム方法で形成される前記区分が、ホットチップゲートプロセスで形成される前記区分と異なる色を持つ、前記請求項1に記載の方法。
  6. ランナーシステム方法で形成される前記区分が、該区分の厚さを通じて、実質的に一定の色を持つ、前記請求項1に記載の方法。
  7. ホットチップゲートプロセスで形成される前記区分が、変形可能な材料で構成される、前記請求項1に記載の方法。
  8. ホットチップゲートプロセスで形成される前記区分が、装着者の自然の爪の上面に位置するように適合された、前記請求項1に記載の方法。
  9. ホットチップゲートプロセスで形成される前記区分が、自然の爪のキューティクル部分に密着するように適合された湾曲するへりを持つキューティクルコンタクトエリアを含む、前記請求項8に記載の方法。
  10. 人工爪がネイルエクステンションを構成する、前記請求項1に記載の方法。
  11. (a)第一の区分を形成するステップと、
    (b)第二の区分を形成するステップと、
    (c)第三の区分を形成するステップとを有し、
    該第一の区分と、該第二の区分と、該第三の区分が相互に隣接しており、該第一の区分と該第二の区分と該第三の区分のうちの一つが人工爪の前方遠位端を定義し、ランナーシステム方法で形成され、該第一の区分と該第二の区分と該第三の区分のうちの残りの二つは、ホットチップゲートプロセスで形成される、注入モールド法による人工爪の形成方法。
  12. 更に、前記第一の区分と前記第二の区分と前記第三の区分のうちの少なくとも一つと、前記第一の区分と前記第二の区分と前記第三の区分のうちの少なくとももう一つの隣接し合う部分を段状のインターフェース部分として形成するステップを含む、前記請求項11に記載の方法。
  13. ランナーシステム方法で形成される前記区分が、硬いポリマー体で構成される、前記請求項11に記載の方法。
  14. ランナーシステム方法で形成される前記区分が、不透明な材料で構成される、前記請求項11に記載の方法。
  15. ランナーシステム方法で形成される前記区分が、ホットチップゲートプロセスで形成される前記区分と異なる色を持つ、前記請求項11に記載の方法。
  16. ランナーシステム方法で形成される前記区分が、該区分の厚さを通じて、実質的に一定の色を持つ、前記請求項11に記載の方法。
  17. 前記残りの二つの区分のうちの一つが、変形可能な材料で構成される、前記請求項11に記載の方法。
  18. 前記残りの二つの区分のうちの一つが、装着者の自然の爪の上面に位置するように適合された、前記請求項11に記載の方法。
  19. 前記残りの二つの区分のうちの一つが、自然の爪のキューティクル部分に密着するように適合された湾曲するへりを持つキューティクルコンタクトエリアを含む、前記請求項18に記載の方法。
  20. 人工爪がネイルエクステンションを構成する、前記請求項11に記載の方法。
  21. (a)第一の区分を形成するステップと、
    (b)第二の区分を形成するステップとを有し、
    該第一の区分と該第二の区分は相互に隣接しており、該第一の区分と該第二の区分のうちの一つが人工爪の前方遠位端を定義し、所定量の加熱した材料を、圧力をかけてノズルから湯口へ注入し、ランナーを通し、そしてキャビティゲートを通してモールドキャビティに入れることによって形成され、又、該第一の区分と該第二の区分のうちのもう一方は、別の所定量の加熱した材料を、圧力をかけて、加熱ノズルからもう一つのキャビティゲートを通してモールドキャビティに入れることによって形成される、注入モールド法による人工爪の形成方法。
  22. 加熱したノズルを使用して形成される前記区分が、人工爪の前記前方遠位端を定義する前記区分に隣接する第一の端部と、該人工爪の前方遠位端を定義する前記区分から離れた第二の端部を含む、前記請求項21に記載の方法。
  23. 前記もう一つのキャビティゲートが、前記第二の端部以外の、前記加熱されたノズルを使用して形成される前記区分の一部分に位置する、前記請求項22に記載の方法。
  24. 更に、前記第一の区分と前記第二の区分の隣接し合う部分を段状のインターフェース部分として形成するステップを含む、前記請求項21に記載の方法。
  25. 人工爪の前記前方遠位端を定義する前記区分が、硬いポリマー体で構成される、前記請求項21に記載の方法。
  26. 人工爪の前記前方遠位端を定義する前記区分が、不透明な材料で構成される、前記請求項21に記載の方法。
  27. 人工爪の前記前方遠位端を定義する前記区分が、加熱されたノズルを使用して形成される前記区分と異なる色を持つ、前記請求項21に記載の方法。
  28. 人工爪の前記前方遠位端を定義する前記区分が、該区分の厚さを通じて、実質的に一定の色を持つ、前記請求項21に記載の方法。
  29. 前記加熱されたノズルを使用して形成される前記区分が、変形可能な材料で構成される、前記請求項21に記載の方法。
  30. 前記加熱されたノズルを使用して形成される前記区分が、装着者の自然の爪の上面に位置するように適合された、前記請求項21に記載の方法。
  31. 前記加熱されたノズルを使用して形成される前記区分が、自然の爪のキューティクル部分に密着するように適合された湾曲するへりを持つキューティクルコンタクトエリアを含む、前記請求項30に記載の方法。
  32. 人工爪がネイルエクステンションを構成する、前記請求項21に記載の方法。
  33. (a)第一の区分を形成するステップと、
    (b)第二の区分を形成するステップと、
    (c)第三の区分を形成するステップとを有し、
    該第一の区分と、該第二の区分と、該第三の区分が相互に隣接しており、該第一の区分と該第二の区分と該第三の区分のうちの一つが人工爪の前方遠位端を定義し、所定量の加熱した材料を、圧力をかけてノズルから湯口へ注入し、ランナーを通して、そしてキャビティゲートを通してモールドキャビティに入れることによって形成され、又、該第一の区分と該第二の区分と該第三の区分のうちの残りの二つが、別々の加熱材料を別々の加熱されたノズルからモールドの別々のキャビティゲートに注入することによって形成される、注入モールド法による人工爪の形成方法。
  34. 前記残りの二つの区分のうちの少なくとも一つが、人工爪の前方遠位端を定義する区分に隣接した第一の端部と、該人工爪の前方遠位端を定義する区分から離れた第二の端部を含んでいる、前記請求項33に記載の方法。
  35. 前記残りの二つの区分のうちの少なくとも一つを定義するためのモールドキャビティが、前記第二の端以外の、前記区分の一部分に位置する、前記請求項34に記載の方法。
  36. 更に、前記第一の区分と前記第二の区分と前記第三の区分のうちの少なくとも一つと、前記第一の区分と前記第二の区分と前記第三の区分のうちの少なくとももう一つの隣接し合う部分を段状のインターフェース部分として形成するステップを含む、前記請求項33に記載の方法。
  37. 人工爪の前記前方遠位端を定義する前記区分が、硬いポリマー体で構成される、前記請求項33に記載の方法。
  38. 人工爪の前記前方遠位端を定義する前記区分が、不透明な材料で構成される、前記請求項33に記載の方法。
  39. 人工爪の前記前方遠位端を定義する前記区分が、前記残りの二つの区分のうちの少なくとも一つと異なる色を持つ、前記請求項33に記載の方法。
  40. 人工爪の前記前方遠位端を定義する前記区分が、該区分の厚さを通じて、実質的に一定の色を持つ、前記請求項33に記載の方法。
  41. 前記残りの二つの区分のうちの一つが、変形可能な材料で構成される、前記請求項33に記載の方法。
  42. 前記残りの二つの区分のうちの一つが、装着者の自然の爪の上面に位置するように適合された、前記請求項33に記載の方法。
  43. 前記残りの二つの区分のうちの一つが、自然の爪のキューティクル部分に密着するように適合された湾曲するへりを持つキューティクルコンタクトエリアを含む、前記請求項42に記載の方法。
  44. 前記人工爪がネイルエクステンションを構成する、前記請求項33に記載の方法。
  45. (a)第一の区分と、
    (b)第二の区分とで構成され、
    該第一の区分と該第二の区分は相互に隣接しており、該第一の区分と該第二の区分のうちの一つが人工爪の前方遠位端を定義し、又、注入モールドのランナーシステム方法で形成され、そして、該第一の区分と該第二の区分のうちのもう一方が注入モールドのホットチップゲートプロセスで形成される人工爪。
  46. ホットチップゲートプロセスで形成される前記区分が、注入モールドのランナーシステム方法で形成される前記区分に隣接する第一の端部と、該注入モールドのランナーシステム方法で形成される該区分から離れた第二の端部を持つ、前記請求項45による人工爪。
  47. 更に、前記ホットチップゲート注入モールドプロセスから生じる残存物で、前記第二の端部以外の、ホットチップゲート注入モールドプロセスで形成される該第二の区分の一部分に位置する残存物を含む、前記請求項46による人工爪。
  48. 更に、前記第一の区分と前記第二の区分に隣接する区域に段状のインターフェース部分を含む、前記請求項45に記載の方法。
  49. ランナーシステム注入モールドプロセスで形成される前記区分が、硬いポリマー体で構成される、前記請求項45に記載の方法。
  50. ランナーシステム注入モールドプロセスで形成される前記区分が、不透明な材料で構成される、前記請求項45に記載の方法。
  51. ランナーシステム注入モールドプロセスで形成される前記区分が、ホットチップゲート注入モールドプロセスで形成される前記区分と異なる色を持つ、前記請求項45に記載の方法。
  52. ランナーシステム注入モールドプロセスで形成される前記区分が、該区分の厚さを通じて、実質的に一定の色を持つ、前記請求項45に記載の方法。
  53. ホットチップゲート注入モールドプロセスで形成される前記区分が、変形可能な材料で構成される、前記請求項45に記載の方法。
  54. ホットチップゲート注入モールドプロセスで形成される前記区分が、装着者の自然の爪の上面に位置するように適合された、前記請求項45に記載の方法。
  55. ホットチップゲート注入モールドプロセスで形成される前記区分が、自然の爪のキューティクル部分に密着するように適合された湾曲するへりを持つキューティクルコンタクトエリアを含む、前記請求項54に記載の方法。
  56. 人工爪がネイルエクステンションを構成する、前記請求項54による人工爪。
  57. (a)第一の区分と、
    (b)第二の区分と、
    (c)第三の区分とで構成され、
    該第一の区分と該第二の区分と該第三の区分は相互に隣接しており、該第一の区分と該第二の区分のうちの一つが人工爪の前方遠位端を定義し、注入モールドのランナーシステム方法で形成され、そして、該第一の区分と該第二の区分のうちのもう一方が注入モールドのホットチップゲートプロセスで形成される人工爪。
  58. 前記残りの二つの区分のうちの少なくとも一つが、注入モールドのランナーシステム方法で形成される前記区分に隣接する第一の端部と、該注入モールドのランナーシステム方法で形成される該区分から離れた第二の端部を持つ、前記請求項51に記載の人工爪。
  59. 更に、前記ホットチップゲート注入モールドプロセスから生じる残存物で、前記第二の端部以外の、前記残りの二つの区分のうちの少なくとも一つの一部分に位置する残存物を含む、前記請求項46による人工爪。
  60. 更に、前記第一の区分と前記第二の区分と前記第三の区分のうちの少なくとも一つと、前記第一の区分と前記第二の区分と前記第三の区分のうちの少なくとももう一つに隣接する区域に段状のインターフェース部分を含む、前記請求項57に記載の方法。
  61. ランナーシステム方法で形成される前記区分が、硬いポリマー体で構成される、前記請求項57に記載の方法。
  62. ランナーシステム方法で形成される前記区分が、不透明な材料で構成される、前記請求項57に記載の方法。
  63. ランナーシステム方法で形成される前記区分が、前記残りの二つの区分のうちの少なくとも一つと異なる色を持つ、前記請求項57に記載の方法。
  64. ランナーシステム方法で形成される前記区分が、該区分の厚さを通じて、実質的に一定の色を持つ、前記請求項57に記載の方法。
  65. 前記残りの二つの区分のうちの一つが硬いポリマー体で構成され、又、前記残りの二つの区分のうちのもう一つが変形可能な材料で構成される、前記請求項57に記載の方法。
  66. 前記残りの二つの区分のうちの一つが、装着者の自然の爪の上面に位置するように適合された、前記請求項57に記載の方法。
  67. 前記残りの二つの区分のうちの一つが、自然の爪のキューティクル部分に密着するように適合された湾曲するへりを持つキューティクルコンタクトエリアを含む、前記請求項66に記載の方法。
  68. 人工爪がネイルエクステンションを構成する、前記請求項57による人工爪。
  69. 第一の区分と第二の区分を持つポリマー体で構成されており、
    該第一の区分が上面の一部分に受け入れエリアを形成する段状の上面を持ち、該第二の区分が該受け入れエリアに位置し、
    該第一の区分が第一の半透明のポリマー材料から作られており、又、自然の爪の上面に位置するように適合された後方近位部分と、自然の爪の端部と境を接するように適合された端部を持つ前方末端部分とを持ち、
    該第二の区分が、不透明なポリマー材料から作られており、該前方末端部分の上部と、該後方近位部分の一部分に位置する、人工のネイルエクステンション。
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