JP2008000172A - 蓋体ロック装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロック検出用スイッチによる棒状ロック用部材検出に不具合が発生した場合に、その原因を容易に追究することが出来る、新規な構造の蓋体ロック装置を提供することを、目的とする。
【解決手段】電気モータ18への給電により、電気モータ18の駆動力が駆動力伝達手段を介して棒状ロック用部材16に伝達されて、棒状ロック用部材16が付勢手段180の付勢力に抗してロック位置まで駆動される。そして、ロック保持手段によって棒状ロック用部材16が付勢手段180の付勢力に抗してロック位置に保持される。その際、ロック検出用スイッチ122の一対の接点バネ124,126が接触されて電気的に接続される。その後、電気モータ18への給電が中止されると、付勢手段180の付勢力によって棒状ロック用部材16がアンロック位置へと返戻作動せしめられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、蓋体が閉じられた状態を維持することによって外部から遮断された収容空間を形成する蓋体ロック装置に関するものである。
従来から、蓋体が閉じられることによって外部から遮断された収容空間が形成され、その収容空間で何等かの処理が行われる装置が知られている。具体的には、例えば、洗濯機や乾燥機,食器洗浄機等が、これに該当する。
そこにおいて、洗濯機や乾燥機等は回転槽を備えていることから、回転槽が回転している際に誤って腕を回転槽の中に入れてしまうことにより腕が洗濯物に絡まってしまう事故を未然に防ぐために、回転槽の回転作動中に蓋体としての槽蓋が閉じられた状態を維持する必要がある。
また、食器洗浄機は、食器が収納される洗浄室の底部分に対して回転自在に設けられた噴水羽根から吹き上げられる洗浄水によって洗浄室に収納されている食器を洗うようになっていることから、その作動中において噴水羽根から吹き上げられる洗浄水が外部に飛び散らないようにするために、蓋体としての扉が閉じられた状態を維持する必要がある。
そこで、特許文献1乃至3において、モータによって駆動せしめられるロック用部材を、ノッチや穴等で構成された係合部に係合せしめることにより、ドアや蓋等の蓋体をロックする蓋体ロック技術が提案されている。
ところで、特許文献1乃至3に記載の如き蓋体ロック技術においては、ロック用部材を係合部に係合させることによって蓋体をロックするようになっているが、かかるロック用部材の係合部への係合状態を外部から確認することは非常に難しい。それ故、使用者が蓋体を開けて良いのか否かを判断するのに悩んでしまうおそれがある。
そこで、蓋体を開けても良いのか否かを判断するための基準、即ち、ロック用部材が係合部に係合せしめられているか否かを外部から確認できるようにしておくことが望ましい。
具体的には、例えば、特許文献1に記載されているように、蓋カバーに設けられたノッチにロック体を係入させた状態で検出スイッチとしての進出スイッチがオンとなるようにしておき、進出スイッチがオンになった状態でランプ等の報知手段を作動させることにより、ロック体のノッチへの係入、即ち、蓋カバーのロック状態を外部から確認できるようにすることが考えられる。
しかしながら、特許文献1乃至3に記載の蓋体ロック技術においては、ロック用部材を係合部から離脱させるために、ロック用部材を係合部に係合せしめる方向とは逆方向にモータを回転駆動せしめる必要があることから、蓋体のロック状態を解除しようとしたにも拘わらず、検出スイッチによってロック用部材の係合部への係合状態が検出され続けた場合、その原因が、モータ等の駆動機構の故障に起因するのか、ロック用部材の移動を妨げる異物の存在に起因するのか、或いは、検出スイッチの故障に起因するのかを特定することが難しいという問題があった。
実公平6−37817号公報 特開2005−278778号公報 特開平6−63288号公報
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、ロック検出用スイッチによる棒状ロック部材の検出に不具合が発生した場合に、その原因を容易に追究することが出来る、新規な構造の蓋体ロック装置を提供することにある。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。
本発明の蓋体ロック装置は、蓋体が閉じられることによって外部から遮断された収容空間が形成される装置本体に取り付けられるケース部材を備えていると共に、ケース部材に対して突出作動可能に組み込まれており、ケース部材から突出して蓋体に係止されることで蓋体の開操作を阻止するロック位置と、ケース部材に引き込まれて蓋体への係止状態が解除されることで蓋体の開操作を許容するアンロック位置とをとり得る棒状ロック部材を備えており、更に、棒状ロック部材をアンロック位置に向かって付勢し、棒状ロック部材をアンロック位置に対して弾性的に保持せしめる付勢手段を備えていることを、特徴とする。また、本発明の蓋体ロック装置は、一対の給電端子を有しており、これら一対の給電端子間への給電に基づいて出力軸が一方向に回転駆動せしめられる電気モータを備えていると共に、ケース部材に収容されて組み込まれており、電気モータによる駆動力を棒状ロック部材に伝達せしめて棒状ロック部材を付勢手段による付勢力に抗してロック位置へと向かう方向に駆動する駆動力伝達手段を備えていることも、特徴とする。更にまた、本発明の蓋体ロック装置は、電気モータへの給電により作動せしめられて、棒状ロック部材を付勢手段による付勢力に抗してロック位置に保持せしめる一方、電気モータへの給電が中止されることにより、棒状ロック部材の付勢手段の付勢力によるアンロック位置への返戻作動を許容するロック保持手段を備えていると共に、ケース部材に収容されて組み込まれており、棒状ロック部材を挟んで駆動力伝達手段とは反対側に配されていると共に、棒状ロック部材によって開閉される一対の接点バネを備えており、棒状ロック部材のロック位置において一対の接点バネが接触せしめられて電気的に接続されるロック検出用スイッチを備えていることも、特徴とする。
このような本発明に従う構造とされた蓋体ロック装置においては、電気モータの駆動力が駆動力伝達手段を介して棒状ロック部材に伝達されることにより、棒状ロック部材が付勢手段による付勢力に抗してロック位置に向かって駆動変位せしめられるようになっている。そして、電気モータへの給電により作動せしめられたロック保持手段によって、棒状ロック部材が付勢手段による付勢力に抗してロック位置に保持せしめられるようになっている。
そこにおいて、このように棒状ロック部材がロック位置に保持された状態では、ロック検出用スイッチにおける一対の接点バネが接触せしめられて電気的に接続されるようになっていることから、ロック検出用スイッチにおける一対の接点バネが接触せしめられて電気的に接続されること、即ち、ロック検出用スイッチがON状態となることに基づいて、例えば、LED等の発光体を発光させる等して、棒状ロック部材がロック位置に保持されていることを報知することが可能となる。
従って、本発明の蓋体ロック装置においては、棒状ロック部材がロック位置に保持されていること、即ち、蓋体が装置本体に対してロックされていることを、外部から認識することが可能となる。
また、電気モータへの給電が中止されると、棒状ロック部材の付勢手段の付勢力に基づくアンロック位置への返戻作動がロック保持手段によって許容されるようになっていることから、付勢手段の付勢力によって棒状ロック部材がアンロック位置に向かって返戻作動せしめられるようになっている。
従って、本発明の蓋体ロック装置においては、電気モータへの給電が中止されているにも拘わらず、ロック検出用スイッチがON状態になったままである場合、ロック検出用スイッチがON状態であることの原因が、電気モータの故障に起因するものではないと確認することが可能となる。その結果、ロック検出用スイッチがON状態であることの原因が、棒状ロック部材の移動を妨げる異物の存在や、ロック検出用スイッチの不具合にあると推測することが可能となる。
そこにおいて、本発明では、ロック検出用スイッチが、ケース部材に収容されて組み込まれており、しかも、棒状ロック部材を挟んで駆動力伝達手段とは反対側に配されていることから、例えば、駆動力伝達手段が減速歯車列によって構成されている場合であっても、減速歯車列を構成する各歯車に塗られているグリスがロック検出用スイッチを構成する一対の接点バネに付着し、そこに埃等の異物が付着することを有利に回避することが可能となる。その結果、ロック検出用スイッチに不具合が発生し難いようにすることが可能となる。
従って、本発明においては、電気モータへの給電が中止された状態でロック検出用スイッチがON状態の場合、その原因がロック検出用スイッチの不具合よりも棒状ロック部材の移動を妨げる異物の存在にあると推測することが可能となる。その結果、本発明においては、ロック検出用スイッチによる棒状ロック部材の検出に不具合が発生した場合に、その原因を追究することが容易に可能となるのである。
また、本発明においては、電気モータの一対の給電端子の一方に対して一対の接点バネの一方が電気的に接続されており、電気モータおよびロック検出用スイッチのために3つの外部接続端子が設けられていることが望ましい。これにより、ロック検出用スイッチのために設けられた二つの外部接続端子の一方を一対の給電端子の一方と共通化することが可能となる。その結果、蓋体ロック装置の全体サイズのコンパクト化を図ることが可能となる。
そこにおいて、上述の如く三つの外部接続端子が設けられている場合、ロック検出用スイッチのためだけに設けられる一つの外部接続端子は、他の二つの外部接続端子、即ち、電気モータにおける一対の給電端子の間に位置せしめられていることが望ましい。これにより、ロック検出用スイッチのためだけに設けられる外部接続端子を配設するためのスペースを特別に別途形成する必要がなくなる。その結果、蓋体ロック装置の全体サイズを一層コンパクトにすることが可能となる。
また、本発明においては、平坦な摺動面を備えたガイド板が設けられており、かかるガイド板の摺動面に沿って棒状ロック部材が駆動変位せしめられるようになっていることが望ましい。これにより、棒状ロック部材の駆動変位を滑らかにすることが可能となる。
また、本発明におけるロック保持手段は、駆動力伝達手段による駆動力の伝達経路上に設けられて、棒状ロック部材がロック位置に位置せしめられた状態で、電気モータの駆動力の伝達を断つことにより、棒状ロック部材側の駆動力伝達手段から独立して電気モータの出力軸の回転作動を許容すると共に、棒状ロック部材側の駆動力伝達手段において電気モータによる駆動方向とは反対方向への逆転作動を阻止する第一のクラッチ手段を備えていると共に、離隔して対向配置された誘導用永久磁石と誘導リングを有しており、第一のクラッチ手段による駆動力伝達経路の継断に拘わらず、電気モータの出力軸の連続回転力が誘導用永久磁石と誘導リングの間での磁気誘導を介して及ぼされることにより、電気モータの連続回転力の作用方向とは反対方向の復元力をもって一軸回りに揺動可能に配された係止部材を、かかる復元力に抗して駆動変位せしめる磁気誘導式伝動手段を備えており、更に、駆動力伝達手段による駆動力の伝達経路上において第一のクラッチ手段よりも棒状ロック部材側に設けられて、電気モータの出力軸によって回転駆動せしめられる太陽歯車とかかる太陽歯車と同軸上に配されたケースに形成されている内歯歯車の間に複数の遊星歯車が組み込まれていると共に、これら複数の遊星歯車の各支軸を有するキャリアにおいて太陽歯車と同軸上に位置せしめられて電気モータによる駆動力を棒状ロック部材に伝達せしめる連結歯車が設けられた遊星歯車機構と、磁気誘導式伝動手段によって駆動変位せしめられる係止部材とを含んで構成されており、磁気誘導式伝動手段によって係止部材が復元力に抗して駆動変位せしめられて、係止部材によってケースの回転が阻止されることにより、太陽歯車と連結歯車の間で駆動力の伝達が可能とされる一方、係止部材が復元力によって変位せしめられて、ケースの回転が許容されることにより、太陽歯車と連結歯車の相対回転が許容される第二のクラッチ手段とを、備えていることが望ましい。
これにより、電気モータへの給電が行われて、磁気誘導式伝動手段によって復元力に抗して駆動変位せしめられた係止部材でケースの回転が阻止されることにより、遊星歯車機構を構成する太陽歯車と連結歯車の間での駆動力の伝達が可能となっていることから、電気モータの駆動力を棒状ロック部材に伝達させて、棒状ロック部材をロック位置へ駆動変位させることが可能となる。そして、棒状ロック部材がロック位置に位置せしめられた状態では、第一のクラッチ手段によって棒状ロック部材側の駆動力伝達手段において電気モータによる駆動方向とは反対方向への逆転作動が阻止されるようになっていると共に、磁気誘導式伝動手段によって復元力に抗して駆動変位せしめられた係止部材でケースの回転が阻止されて、遊星歯車機構を構成する太陽歯車と連結歯車の間での駆動力の伝達が可能となっていることから、付勢手段によってアンロック位置に戻ろうとする棒状ロック部材をロック位置に保持することが可能となる。また、電気モータへの給電が中止されると、係止部材によるケースの回転阻止状態が解除されて、遊星歯車機構を構成する太陽歯車と連結歯車の相対回転が許容されるようになっていることから、付勢手段の付勢力に基づく棒状ロック部材のアンロック位置への返戻作動が可能となる。
従って、目的とする作動を簡単な構造によって有利に実現することが可能となる。
そこにおいて、ロック保持手段として、上述の如き構成を採用する場合、第一のクラッチ手段は、電気モータの出力軸と同一中心軸線上に配されて、駆動力伝達手段を構成する駆動歯車と、かかる駆動歯車を出力軸から離隔せしめる方向に付勢する圧縮コイルスプリングを備えていると共に、棒状ロック部材の作動位置に応じて駆動変位せしめられて、棒状ロック部材がアンロック位置からロック位置へ駆動変位せしめられる際に、駆動歯車を圧縮コイルスプリングの付勢力に抗して出力軸に接近変位せしめる一方、棒状ロック部材がロック位置に保持せしめられる際に、駆動歯車を圧縮コイルスプリングの付勢力によって出力軸から離隔変位せしめる切換部材を備えており、更に、駆動歯車を圧縮コイルスプリングの付勢力に抗して出力軸に接近変位せしめる方向に切換部材が駆動変位せしめられた際に、駆動歯車と出力軸を係合せしめて、駆動歯車と出力軸を一体的に回転せしめることにより、電気モータの駆動力を駆動歯車に伝達せしめる一方、駆動歯車を圧縮コイルスプリングの付勢力によって出力軸から離隔変位せしめる方向に切換部材が駆動変位せしめられた際に、駆動歯車と出力軸の係合状態を解除して、駆動歯車と出力軸の相対回転を許容することにより、電気モータの駆動力の駆動歯車への伝達を遮断せしめる第一の係合手段を備えていると共に、駆動歯車を圧縮コイルスプリングの付勢力によって出力軸から離隔変位せしめる方向に切換部材が駆動変位せしめられた際に、ケース部材の内面に突設された係合片と駆動歯車を係合せしめて、駆動歯車の電気モータによる駆動方向とは反対方向への逆転作動を阻止する一方、駆動歯車を圧縮コイルスプリングの付勢力に抗して出力軸に接近変位せしめる方向に切換部材が駆動変位せしめられた際に、係合片に対する駆動歯車の係合状態を解除する第二の係合手段を備えていることが、望ましい。
これにより、駆動歯車を圧縮コイルスプリングの付勢力によって出力軸から離隔変位せしめる方向に切換部材が駆動変位せしめられた際に、即ち、棒状ロック部材がロック位置に保持せしめられる際に、第一の係合手段によって駆動歯車と出力軸の相対回転が許容されて、電気モータの駆動力の駆動歯車への伝達が遮断されるようになっていることから、棒状ロック部材がロック位置に位置せしめられた状態で、棒状ロック部材側の駆動力伝達手段から独立して電気モータの出力軸の回転作動が許容されることとなる。また、駆動歯車を圧縮コイルスプリングの付勢力によって出力軸から離隔変位せしめる方向に切換部材が駆動変位せしめられた際に、即ち、棒状ロック部材がロック位置に保持せしめられる際に、第二の係合手段によって駆動歯車の電気モータによる駆動方向とは反対方向への逆転作動が阻止されるようになっていることから、棒状ロック部材がロック位置に位置せしめられた状態で、棒状ロック部材側の駆動力伝達手段において電気モータによる駆動方向とは反対方向への逆転作動が阻止されることとなる。
従って、目的とする作動を簡単な構造によって有利に実現することが可能となる。
なお、本発明において、蓋体とは、装置本体に形成された開口部分を覆蓋するものであれば、特に限定されることはなく、例えば、スライド式の蓋体であっても良いし、ヒンジ等によって一軸回りで回動可能に設けられた蓋体であっても良い。また、装置本体の開口部分を開放した状態で、ヒンジ等によって山折れ等せしめられる構造の蓋体であっても良い。更にまた、蓋体は、手動式であっても良いし、電動式であっても良い。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
先ず、図1乃至図4には、本発明の一実施形態の蓋体ロック装置としての食器洗浄機用扉ロック装置10が示されている。この食器洗浄機用扉ロック装置10は、装置本体としての食器洗浄機本体(図示せず)に取り付けられるケース部材としてのハウジング12を有しており、駆動力伝達手段としての減速歯車列14と、棒状ロック部材としてのロックピン16が、かかるハウジング12に組み付けられた構造とされている。そして、電気モータ18の駆動力が減速歯車列14を介してロックピン16に伝達されることにより、ロックピン16がハウジング12から突出せしめられて、蓋体としての扉20に形成された係合穴22に係合せしめられることにより、扉20がロックされて、外部から遮断された収容空間(図示せず)が形成されるようになっている。なお、以下の説明において上下方向とは、原則として、図2及び図3中の上下方向をいうものとする。
より詳細には、ハウジング12は、全体として矩形の開口箱形状を呈するハウジング本体24の開口部がカバー26によって覆蓋された構造とされている。なお、ハウジング12を構成する各部材24,26の形成材料としては、例えば、ABS等の硬質の合成樹脂材料が好適に採用される。そこにおいて、本実施形態では、図5及び図6に示されているように、カバー26の内面27の略中央部分に対して、後述するロータピニオン46の上側係止片54に係合せしめられる係合片としての係合突起56が突設されている。また、本実施形態では、ハウジング本体24の底に対して段差部が形成されている。これにより、ハウジング本体24の底の一部分が深底部とされている。そして、かかる深底部には、電気モータ18が収容配置されている。
この電気モータ18は、従来から公知の交流同期モータであって、円環ブロック形状の永久磁石28に対してアセタール樹脂等の合成樹脂材料によって形成された出力軸30が固定されているロータ32と、円環形状のコイル34が巻き回されたステータ36を備えている。そして、一対の給電端子38,40からコイル34へ通電することにより、ステータ36における磁極形成部に生ぜしめられる磁極と、ロータ32における永久磁石28の磁極との間で作用する磁力に基づいて、ロータ32に周方向一方向への回転力が生ぜしめられるようになっている。
そこにおいて、本実施形態では、電気モータ18のステータ36とカバー26によって支持されたロータ支軸42に対して、圧縮コイルスプリングとしてのコイルスプリング44と駆動歯車としてのロータピニオン46が、この順番で挿通配置されており、特に本実施形態では、コイルスプリング44が出力軸30の上面に開口形成された環状凹所48内に位置せしめられている。そして、ロータピニオン46がコイルスプリング44の付勢力に抗して出力軸30に向かって接近変位せしめられた状態では、ロータピニオン46に設けられた下側係止片50が出力軸30に設けられた係止片52に対して出力軸30の回転方向で係止されるようになっている。その結果、出力軸30とロータピニオン46が一体的に回転可能な状態とされる。その際、カバー26に設けられた係合突起56は、ロータピニオン46の上側係止片54に干渉しないようになっている。一方、ロータピニオン46がコイルスプリング44の付勢力によって出力軸30から離隔変位せしめられた状態では、ロータピニオン46の下側係止片50と出力軸30の係止片52との係止状態は解除されるが、ロータピニオン46に設けられた上側係止片54がカバー26に設けられた係合突起56に対してロータピニオン46の逆回転方向で係止されるようになっている。その結果、ロータピニオン46の逆回転がカバー26の係合突起56によって阻止されるようになっている。
また、上述の如きロータピニオン46の近くには、電気モータ18のステータ36とカバー26によって支持された支軸58回りで回転可能に配された一番車60が位置せしめられている。そこにおいて、本実施形態の一番車60は、全体として周壁と底壁を備えた浅底皿形状を呈しており、上側に開口する凹所を備えている。そして、周壁の外周面に形成された外歯歯車62に対してロータピニオン46が噛み合わされている。
このような一番車60の上側には、遊星歯車機構64が配設されている。この遊星歯車機構64は、ケース66に対してキャリア68が回転可能に組み付けられた構造とされている。より詳細には、ケース66は、全体として周壁と底壁を備えた浅底皿形状を呈しており、周壁の内周面には、内歯歯車70が形成されている一方、周壁の外周面には、外歯歯車72が形成されている。
このようなケース66は、一番車60の凹所に嵌め入れられて組み付けられた状態で配設されるようになっている。そして、このようにしてケース66が一番車60に組み付けられた状態で、一番車60の底壁に突設された一番ピニオン74は、ケース66の底壁に形成された挿通孔を通じて、ケース66内に位置せしめられている。
一方、キャリア68は、円板形状を呈するキャリア本体76の中心軸線の周りに複数本(本実施形態では、3本)の支持軸としての支持ピン78がキャリア本体76の中心軸線方向の下方に向かって突設された構造とされている。このようなキャリア68は、ケース66に対して嵌め入れられて組み付けられるようになっている。そして、キャリア68がケース66に嵌め入れられて組み付けられた状態で、各支持ピン78に対して、遊星歯車80が回転可能に装着されるようになっており、この状態で、遊星歯車80は、内歯歯車70に噛み合わされていると共に、一番ピニオン74に噛み合わされている。このことから明らかなように、本実施形態では、一番ピニオン74によって、遊星歯車機構64の太陽歯車が構成されているのである。
また、このような遊星歯車機構64の近くには、電気モータ18のステータ36とカバー26によって支持された支軸82回りで回転可能に配された二番車84が位置せしめられている。この二番車84は、二番歯車86と二番ピニオン88が同軸上に一体形成された構造とされている。そして、二番歯車86がキャリア本体76の上面に突設された連結歯車90に噛み合わされるようになっている。
さらに、このような二番車84の近くには、電気モータ18のステータ36とカバー26によって支持された支軸92回りで回転可能に配された出力車94が位置せしめられている。この出力車94は、出力歯車96と出力ピニオン98が同軸上に一体形成された構造とされている。そして、出力歯車96が二番ピニオン88に噛み合わされるようになっている。
更にまた、このような出力車94の近くには、ロックピン16が配設されている。そこにおいて、本実施形態のロックピン16は、ラック100が形成された本体部分102の長手方向一端から係合突部104が突出せしめられた構造とされており、特に本実施形態では、本体部分102が矩形ブロック形状を呈していると共に、係合突部104が略円柱形状とされている。
また、本実施形態では、本体部分102の幅方向(図1中の上下方向)一方の面に対して本体部分102の長手方向全体に亘ってラック100が形成されている。更にまた、本実施形態では、本体部分102の長手方向中間部分に対して長手方向一端側から他端側に行くに従って次第に幅寸法が大きくなるように傾斜面136が設けられている。これにより、本体部分102は、長手方向一端側よりも長手方向他端側のほうが幅広とされている。また、本体部分102の上面には、長手方向に沿って延びるガイド突起106が設けられていると共に、かかるガイド突起106の長手方向他端から長手方向に離隔せしめられた位置であって、且つ、ガイド突起106よりもラック100が形成されているほうの側面よりに、当接突起108が設けられている。
このようなロックピン16は、電気モータ18の出力軸30と一対の給電端子38,40との間においてハウジング本体24に収容配置されたガイド板110の摺動面としての平坦面112に重ね合わせられるようにしてハウジング12に収容されるようになっている。そこにおいて、本実施形態では、このようにしてロックピン16がハウジング12に収容された状態で、ロックピン16の係合突部104は、ハウジング12の側壁部分に形成された開口穴114内に位置せしめられている。
そして、上述の如くロックピン16がハウジング12に収容された状態で、ハウジング本体24に設けられた係止突起116に一端が係止された付勢手段としてのコイルスプリング118の他端がロックピン16の本体部分102に設けられた係止突起120に対して係止されている。これにより、ロックピン16には、係合突部104が開口穴114から外部に突出する方向とは反対側の方向に対して、常時、付勢力が及ぼされるようになっている。
また、上述の如く、ロックピン16がハウジング12に収容された状態で、本体部分102に形成されたラック100が出力ピニオン98に噛み合わされるようになっている。これにより、電気モータ18の駆動力が、ロータピニオン46,一番車60,遊星歯車機構64,二番車84および出力車94を介して、ロックピン16に伝達されて、ロックピン16がガイド板110の平坦面112に沿って移動するようになっている。なお、このことから明らかなように、本実施形態では、ロータピニオン46,一番車60,遊星歯車機構64,二番車84および出力車94によって、減速歯車列14が構成されている。
また、上述の如きロックピン16を挟んで、ロータピニオン46や一番車60,遊星歯車機構64,二番車84,出力車94とは反対の側において、ロック検出用スイッチ122が配されている。このロック検出用スイッチ122は、一対の接点バネ124,126を備えており、特に本実施形態では、各接点バネ124,126の自由端側に設けられた接点128,130同士が接触しないように離隔位置せしめられた状態、即ち、非通電状態としてのOFF状態が実現された状態で、各接点バネ124,126の基端部分が合成樹脂材料によって形成された支持体132に埋め込まれており、それによって、支持体132と一対の接点バネ124,126が一体的に取り扱い可能とされている。
このようなロック検出用スイッチ122は、支持体132が一対の給電端子38,40に重ね合わせられた状態でハウジング本体24に対してねじ止め固定されるようになっている。その結果、ロック検出用スイッチ122が、ロックピン16の本体部分102においてラック100が形成されたほうとは反対側に位置せしめられるようになっている。
そこにおいて、本実施形態では、一対の接点バネ124,126のうちロックピン16側に位置する接点バネ124の基端部分は、適当に折り曲げられる等して支持体132の外側に突出せしめられて、外部接続端子としての役割を果たすようになっており、特に本実施形態では、外部接続端子としての役割を果たす接点バネ124の基端部分は、一対の給電端子38,40の間に位置せしめられている。
一方、もう一つの接点バネ126の基端部分は、適当に折り曲げられる等して支持体132の外側に突出せしめられた状態で、一対の給電端子38,40の一方、本実施形態では、ロックピン16における長手方向の一端側に位置する給電端子38に対して重ね合わされて溶接により固定されている。これにより、もう一つの接点バネ126の外部接続端子が一方の給電端子38によって構成されるようになっている。その結果、一対の給電端子38,40を通じての電気モータ18への給電時に、一対の接点バネ124,126のそれぞれに設けられた接点128,130同士が接触すると、ロック検出用スイッチ122が通電状態となる。
そして、上述の説明から明らかなように、本実施形態では、一対の給電端子38,40と接点バネ124の基端部分によって、三つの外部接続端子が設けられているのである。
また、本実施形態では、ロックピン16側に位置する接点バネ124の自由端側に対して、ロックピン16の本体部分102に摺動せしめられる摺動片134が設けられている。これにより、ロックピン16が駆動変位せしめられた際に、本体部分102においてラック100が形成されたほうとは反対側の面を摺動片134が摺動するようになっている。
そして、本実施形態では、摺動片134が本体部分102に形成された傾斜面136を上ることにより、かかる摺動片134が設けられた接点バネ124がもう一つの接点バネ126に向かって接近変位せしめられるようになっており、その後、摺動片134が本体部分102の傾斜面136を上りきった状態で、各接点バネ124,126の自由端側に設けられた接点128,130同士が接触することによって通電状態、即ち、ON状態が実現されるようになっている。特に、本実施形態では、ロック検出用スイッチ122がON状態となった際に、ロックピン16における係合突部104の扉20に形成された係合穴22への係入が開始されるようになっている。なお、摺動片134が本体部分102に形成された傾斜面136を上る以前は、一対の接点バネ124,126はそれぞれに設けられた接点128,130同士が接触しないように離隔位置せしめられて、非通電状態(OFF状態)が実現されている。
また、前述した電気モータ18の出力軸30の近くには、電気モータ18のステータ36とカバー26によって支持された支軸138回りで回転可能に配された中間歯車140が位置せしめられている。そして、この中間歯車140は、出力軸30に形成された伝達ピニオン142に対して噛み合わされるようになっている。
そこにおいて、本実施形態では、中間歯車140の下方において、一軸回りに揺動可能に配された逆転止め部材144が位置せしめられている。そして、この逆転止め部材144は、出力軸30に設けられた係止爪146に対してロータ32(出力軸30)の回転方向一方向で係止されるようになっている。これにより、ロータ32の逆方向への回転が阻止されるようになっている。
さらに、このような中間歯車140の近くには、磁気誘導式伝動手段としての磁気誘導式伝動機構148が配されている。この磁気誘導式伝動機構148は、入力側誘導ピニオン150を備えており、かかる入力側誘導ピニオン150に対して中間歯車140が噛み合わされるようになっている。また、入力側誘導ピニオン150の上面に重ね合わされるようにして、永久磁石によって形成された誘導用永久磁石としての誘導ロータ152が配されている。この誘導ロータ152の下面には、周方向に連続して延びる凹溝154が形成されている。これにより、誘導ロータ152の下面中央に対して下方に突出する突部156が形成されている。そして、かかる突部156には、巻ばね158が巻き付けられている。この巻ばね158は、一端が誘導ロータ152の凹溝154内に形成された当接片160に対して当接せしめられている一方、他端が誘導ロータ152の凹溝154内に位置せしめられて、入力側誘導ピニオン150に突設された当接片162に対して当接せしめられている。そして、中間歯車140を介して伝達される電気モータ18の駆動力によって回転駆動せしめられる入力側誘導ピニオン150の回転が巻ばね158により緩衝せしめられて、誘導ロータ152に伝達されるようになっている。
また、誘導ロータ152に被せられるようにして、略逆カップ形状の誘導リング164が配されている。そして、誘導ロータ152と誘導リング164の間での磁気誘導によって誘導ロータ152の駆動力が誘導リング164に伝達されて、誘導リング164が誘導ロータ152と同じ方向に回転せしめられるようになっている。これにより、誘導リング164の上底部の中心軸線上において軸方向外方に突出するように設けられた出力側誘導ピニオン166が、誘導ロータ152と同じ方向に回転せしめられるようになっている。
なお、磁気誘導式伝動機構148を構成する各部材の支軸168は、電気モータ18のステータ36とカバー26によって支持されている。
また、磁気誘導式伝動機構148の近くには、係止部材としての揺動体170が配されている。この揺動体170は、電気モータ18のステータ36とカバー26によって支持された支軸172回りで揺動可能に配されており、全体として揺動中心軸回りに広がる略扇形形状を呈している。そして、円弧状の外周面上に形成された係止歯174に対して出力側誘導ピニオン166が噛み合わされている。また、揺動体170の揺動中心軸付近には、係止用突起176が設けられており、この係止用突起176に対して、一端がハウジング本体24に設けられた突部178に係止されたコイルスプリング180の他端が係止されている。これにより、揺動体170に対して、揺動方向一方向への復帰力が付与されるようになっている。
また、揺動体170には、コイルスプリング180による復帰力が付与された方向とは反対の方向に向かって突出する係止突部182が一体形成されている。そして、揺動体170がコイルスプリング180の復帰力に抗して揺動せしめられた際に、揺動体170の近くにおいて支軸184回りで回転可能に支持された第一のクラッチ車186に設けられた係止突起188に対して、揺動体170の係止突部182が係止されるようになっている。これにより、第一のクラッチ車186の回転が阻止されるようになっている。なお、揺動体170が初期位置にある状態では、係止突部182は、第一のクラッチ車186の係止突起188に干渉しないようになっている。また、第一のクラッチ車186の支軸184は、電気モータ18のステータ36とカバー26によって支持されている。
そこにおいて、第一のクラッチ車186の近くには、電気モータ18のステータ36とカバー26によって支持された支軸190回りで回転可能に配された第二のクラッチ車192が位置せしめられている。この第二のクラッチ車192は、第二クラッチ歯車194と第二クラッチピニオン196が同軸上に一体形成された構造とされている。そして、第二クラッチ歯車194が第一のクラッチ車186に設けられた第一クラッチピニオン198に対して噛み合わされるようになっていると共に、第二クラッチピニオン196がケース66に設けられた外歯歯車72に対して噛み合わされるようになっている。
このことから明らかなように、本実施形態では、第一のクラッチ車186の回転が阻止されることにより、第二のクラッチ車192の回転も阻止され、更には、ケース66の回転も阻止されるようになっている。即ち、本実施形態では、揺動体170の係止突部182が第一のクラッチ車186の係止突起188に係止された状態で、遊星歯車機構64を構成するケース66の回転が阻止される一方、揺動体170の係止突部182が第一のクラッチ車186の係止突起188に係止されていない状態で、遊星歯車機構64を構成するケース66の回転が許容されるようになっているのである。
また、出力車94の上方には、切換部材としてのクラッチレバー200が支軸92回りで揺動可能に配されている。このクラッチレバー200は、図7及び図8にも示されているように、揺動中心軸に直交する方向に突出せしめられた突出片202を備えており、その先端部分に設けられた摺動突起204がロックピン16のガイド突起106に係合せしめられるようになっている。
更にまた、クラッチレバー200には、揺動中心軸を挟んで突出片202が設けられたほうと反対側に突出せしめられる操作片206が設けられている。そして、この操作片206の先端部分には、揺動方向に沿って延びる誘導孔208が形成されている。また、操作片206の先端部分の下面には、誘導孔208の縁に沿って延びると共に、揺動中心軸の軸線方向下方に向かって突出する操作突起210が形成されている。そこにおいて、本実施形態では、この操作突起210は、揺動方向一端側が突出量が小さい低突部212とされている一方、揺動方向他端側が突出量が大きい高突部214とされており、更に、揺動方向中間部分が揺動方向他端側から一端側に向かって下り傾斜する傾斜面を備えた中間部とされている。
このようなクラッチレバー200は、誘導孔208に対してロータ支軸42が遊挿されて、操作突起210の突出端面に対してロータピニオン46が摺動可能に当接されるようになっている。そこにおいて、本実施形態では、クラッチレバー200の摺動突起204がロックピン16のガイド突起106に係合せしめられた状態では、操作突起210の高突部214がロータピニオン46に当接せしめられて、ロータピニオン46がコイルスプリング44の付勢力に抗して押さえ付けられて出力軸30側に変位せしめられている。これにより、ロータピニオン46の下側係止片50と出力軸30の係止片52が係合せしめられて、電気モータ18の駆動力がロータピニオン46に伝達されるようになっている。その際、カバー26に設けられた係合突起56はロータピニオン46の上側係止片54に干渉しないようになっている。一方、摺動突起204がロックピン16のガイド突起106に係合せしめられていない状態では、操作突起210の低突部212がロータピニオン46に当接せしめられて、ロータピニオン46がコイルスプリング44の付勢力によって出力軸30から離隔して位置せしめられるようになっている。これにより、ロータピニオン46の下側係止片50と出力軸30の係止片52の係合が解除されて、電気モータ18の駆動力がロータピニオン46に伝達されないようになっている。また、ロータピニオン46の上側係止片54とカバー26に設けられた係合突起56が係合せしめられて、ロータピニオン46の逆方向への回転が阻止されるようになっている。
続いて、上述の如き構造とされた食器洗浄機用扉ロック装置10の作動について説明する。先ず、電気モータ18に電源が供給されていない初期状態では、ロックピン16は、コイルスプリング118の付勢力によって、ハウジング12に形成された開口穴114から外部に突出していない。即ち、ロックピン16によって扉20がロックされていないのである。このことから明らかなように、本実施形態では、電気モータ18に電源が供給されていない初期状態での位置が、扉20の開操作を許容するアンロック位置とされている。そして、このような初期状態から電気モータ18に電源が供給されると、ロータ32が回転せしめられるようになっている。
そこにおいて、初期状態からのロータ32の回転作動時には、クラッチレバー200の摺動突起204がロックピン16の本体部分102に形成されたガイド突起106に当接して係合した状態となっており、クラッチレバー200における操作突起210の高突部214によってロータピニオン46がコイルスプリング44の付勢力に抗して軸方向下方に押し下げられて、ロータピニオン46の下側係止片50が出力軸30の係止片52に係止されることにより、出力軸30からロータピニオン46へ駆動力が伝達されるようになっている。
そして、電気モータ18の回転駆動力は、中間歯車140を介して磁気誘導式伝動機構148に伝達されて、磁気誘導式伝動機構148を構成する出力側誘導ピニオン166に噛み合わされる係止歯174を備えた揺動体170がコイルスプリング180の付勢力に抗して第一のクラッチ車186の回転方向と逆方向に回転せしめられるようになっている。これにより、図9に示されているように、揺動体170に形成された係止突部182が第一のクラッチ車186に形成された係止突起188に係止されて、第一のクラッチ車186に設けられた第一クラッチピニオン198に噛み合わされた第二クラッチ歯車194の回転が阻止される。その結果、第二クラッチピニオン196に噛み合わされる外歯歯車72を備えたケース66の回転が阻止されるようになっている。なお、図9では、コイルスプリング180の図示は省略してある。
このようにしてケース66の回転が阻止されることにより、電気モータ18の回転駆動力がロータピニオン46,一番車60,遊星歯車80,連結歯車90,二番車84及び出力車94を介してロックピン16に伝達される。その結果、ロックピン16がコイルスプリング118の付勢力に抗して引込位置としての初期位置(アンロック位置)から突出位置に向けて駆動せしめられる。その際、一方の接点バネ124に設けられた摺動片134は、ロックピン16の本体部分102におけるラック100が形成されたほうとは反対側の面に摺動せしめられるようになっており、その途中で、傾斜面136を上るようになっている。そして、ロックピン16が突出位置に到達すると、図10に示されているように、ロックピン16の係合突部104が扉20に形成された係合穴22に係入されて、扉20がロックされた状態となる。このことから明らかなように、本実施形態では、ロックピン16によって扉20がロックされて、扉20の開操作が阻止される突出位置がロック位置とされている。なお、図10では、コイルスプリング118の図示は省略してある。
そこにおいて、揺動体170の係止突部182が第一のクラッチ車186に形成された係止突起188に係止されて、出力側誘導ピニオン166の回転が阻止された状態下において、誘導ロータ152は、誘導リング164に対して相対回転せしめられるようになっている。その際、誘導ロータ152と誘導リング164の間での磁気誘導作用によって、電気モータ18からのトルクの伝達は維持されるようになっている。これにより、揺動体170の係止突部182が第一のクラッチ車186に形成された係止突起188に係止された状態が保持されるようになっている。
そして、ロックピン16の係合突部104が扉20に形成された係合穴22に挿し込まれる位置まで駆動変位せしめられると、図10に示されているように、一方の接点バネ124に設けられた摺動片134がロックピン16の本体部分102に設けられた傾斜面136を上りきることとなり、その結果、摺動片134が傾斜面136を上ることによって他方の接点バネ126のほうに向かって接近変位せしめられていた一方の接点バネ124の接点128と他方の接点バネ126の接点130が接触せしめられることとなり、その結果、ロック検出用スイッチ122が通電状態(ON状態)となる。
また、ロックピン16の係合突部104が扉20に形成された係合穴22に挿し込まれる位置まで駆動変位せしめられると、クラッチレバー200の摺動突起204は、ロックピン16の当接突起108によりロックピン16の進行方向に押され、その後、コイルスプリング44の付勢力によってクラッチレバー200が一軸回りに揺動せしめられることにより、即ち、コイルスプリング44がクラッチレバー200の操作突起210における揺動方向中間部分に形成された傾斜面を高突部214側から低突部212側へと滑ることに基づいてクラッチレバー200が一軸回りに揺動せしめられることにより、ロックピン16の進行方向に移動せしめられるようになっている。これにより、図10に示されているように、クラッチレバー200における操作突起210の低突部212がロータピニオン46に当接せしめられることとなる。その結果、図11に示されているように、コイルスプリング44の付勢力に抗して軸方向下方に押し下げられていたロータピニオン46が、コイルスプリング44の付勢力により軸方向上方に押し上げられて、ロータピニオン46の下側係止片50と出力軸30の係止片52との係合状態が解除されることとなり、電気モータ18の回転駆動力がロータピニオン46に伝達されないようになる。
そこにおいて、ロックピン16は、コイルスプリング180の付勢力によって、初期位置(引込位置)に向かって返戻作動を開始しようとするが、上述の如き誘導ロータ152と誘導リング164の間での磁気誘導作用に基づくトルクの伝達により、揺動体170の係止突部182が第一のクラッチ車186の係止突起188に対して係止された状態が維持される。これにより、ケース66の回転が阻止されることとなる。また、上述の如くクラッチレバー200における操作突起210の低突部212がロータピニオン46に当接せしめられた状態では、カバー26に設けられた係合突起56に対してロータピニオン46に設けられた上側係止片54が係止せしめられて、ロータピニオン46の逆方向への回転が阻止されるようになっている。その結果、ロックピン16の突出位置への保持が可能となっている。
そして、電気モータ18への電源の供給が中止されると、ロータ32に設けられた永久磁石28の磁極と、ステータ36の磁極形成部との間での磁力がロータ32の回転に対する制動力として作用することとなる。その結果、ロータ32は、ロータ32自身の有する慣性力と、ロータ32に設けられた永久磁石28の磁極とステータ36の磁極形成部の間に及ぼされる磁力との釣り合いがとれた位置まで回転して、一旦停止する。その後、ロータ32は、慣性力がなくなっていることによって、永久磁石28とステータ36の磁気吸引作用に基づいて逆方向に回転し、永久磁石28とステータ36の磁気吸引作用に基づく安定した位置まで戻って停止するようになっている。
このようにロータ32が正方向に制動されて一旦停止するまでの正方向への回転時には、誘導ロータ152と誘導リング164の間における磁気誘導作用に基づいて揺動体170の係止突部182が第一のクラッチ車186の係止突起188へ係止した状態が維持されることとなる。
一方、ロータ32が一旦停止した後の逆回転時には、伝達ピニオン142による中間歯車140や入力側誘導ピニオン150の逆回転作動に伴って誘導ロータ152が逆方向に回転せしめられて、誘導ロータ152と誘導リング164の間での磁気誘導作用により、揺動体170が逆方向に揺動せしめられるようになっている。これにより、揺動体170の係止突部182が第一のクラッチ車186の係止突起188に係止されていない状態となり、第二のクラッチ車192の回転が許容されて、第二のクラッチ車192における第二クラッチピニオン196に噛み合わされた外歯歯車72を備えるケース66の回転も許容されることとなる。その結果、カバー26に設けられた係合突起56がロータピニオン46に設けられた上側係止片54に係止されることによって得られたロータピニオン46の逆回転阻止力がロックピン16に伝達されなくなり、ロックピン16がコイルスプリング180の付勢力によって突出位置から引込位置に向かって返戻作動するようになっている。これにより、扉20がロックピン16によってロックされていない状態となる。また、ロックピン16が返戻作動する際、一方の接点バネ124に設けられた摺動片134は、ロックピン16の本体部分102におけるラック100が形成されたほうとは反対側の面を摺動せしめられるようになっており、その途中で、傾斜面136を下ることとなる。その結果、ロック検出用スイッチ122がOFF状態となる。
そこにおいて、ロックピン16の返戻作動の開始時には、ロックピン16のガイド突起106がクラッチレバー200の摺動突起204に係合せしめられることにより、操作突起210の高突部214がロータピニオン46に当接せしめられることとなって、ロータピニオン46がコイルスプリング44の付勢力に抗して軸方向下方に押し下げられて、ロータピニオン46の下側係止片50と出力軸30の係止片52が係合された状態となる。その結果、ロックピン16の突出位置から引込位置への返戻作動時には、ロータピニオン46の下側係止片50と出力軸30の係止片52が係合せしめられて、電気モータ18の磁力によるロータ32の位置決め力(ディテントトルク)がロータピニオン46に伝達されることとなり、それによって、ロータピニオン46の逆方向への回転が阻止されるようになっている。
また、ロックピン16の返戻作動時において、誘導リング164と誘導ロータ152との間での磁気誘導作用によって誘導リング164の回転速度に比例した抵抗力が得られるようになっており、それによって、ロックピン16が初期位置に戻るまでのスピードが遅くなるようになっている。
上述の説明から明らかなように、本実施形態では、下側係止片50と係止片52によって第一の係合手段が構成されていると共に、上側係止片54と係合突起56によって第二の係合手段が構成されている。即ち、本実施形態では、ロータピニオン46とコイルスプリング44とクラッチレバー200と第一の係合手段(下側係止片50と係止片52)と第二の係合手段(上側係止片54と係合突起56)によって、第一のクラッチ手段が構成されている。また、本実施形態では、遊星歯車機構64と揺動体170とを含んで第二のクラッチ手段が構成されている。そして、本実施形態では、第一のクラッチ手段と第二のクラッチ手段と磁気誘導式伝動機構148とによって、ロック保持手段が構成されている。また、本実施形態では、ロータ支軸42や各支軸58,82,92,138,168,172,184,190が、何れも、ステータ36とカバー26によって支持されている。
上述の如き構造とされた食器洗浄機用扉ロック装置10においては、ロックピン16が扉20に形成された係合穴22に係入された状態でロック検出用スイッチ122がON状態となっており、この状態で電気モータ18への給電を中止すると、ロックピン16が初期位置に向かって返戻作動するようになっていることから、電気モータ18への給電を中止したにも拘わらず、ロックピン16が突出位置にある、即ち、ロック検出用スイッチ122がON状態となっている場合には、その原因が、ロックピン16の動きを妨げるゴミや埃等の異物の存在や、ロック検出用スイッチ122の不具合にあると考えることが可能となる。
そこにおいて、ロック検出用スイッチ122は、ハウジング12に収容された状態で、ロックピン16を挟んで減速歯車列14とは反対側に配設されていることから、減速歯車列14を構成する各歯車(ロータピニオン46,一番車60,遊星歯車機構64,二番車84および出力車94)等に塗られるグリスが一対の接点バネ124,126の接点128,130に付着し、そこに埃等の異物が付着することを有利に回避することが可能となる。その結果、電気モータ18への給電が中止されたにも拘わらず、ロック検出用スイッチ122がON状態となっていることの原因が、ロック検出用スイッチ122の不具合にある確率よりもロックピン16の動きを妨げる異物の存在にある確率のほうが高くなる。
従って、上述の如き食器洗浄機用扉ロック装置10においては、電気モータ18への給電が中止されたにも拘わらず、ロック検出用スイッチ122がON状態となっている場合の原因を容易に追求することが可能となる。
また、本実施形態では、ロック検出用スイッチ122を構成する接点バネ126が給電端子38に対して電気的に接続されていると共に、接点バネ124の基端部分によって構成された外部接続端子が一対の給電端子38,40の間に位置せしめられていることから、ロック検出用スイッチ122への給電経路を特別に設ける必要がなくなり、また、ロック検出用スイッチ122の外部接続端子を配設するためだけのスペースを特別に別途形成する必要もない。
更にまた、本実施形態では、ロックピン16がガイド板110に重ね合わされた状態で配置されていることから、ロックピン16の動きを滑らかにすることが可能となる。
また、本実施形態では、ロックピン16やロック検出用スイッチ122がハウジング12に収容されていることから、ロックピン16や一対の接点バネ124,126へのゴミや埃等の異物の付着を有利に回避することが可能となる。その結果、食器洗浄機用扉ロック装置10の作動の安定化を図ることが可能となる。
更にまた、本実施形態では、ロータ支軸42や各支軸58,82,92,138,168,172,184,190のそれぞれが、ステータ36に立設されていることから、支持強度を有利に確保することが可能となる。加えて、電気モータ18の上で出力軸30の周りに減速歯車列14等を巧く配設することが出来ることから、食器洗浄機用扉ロック装置10の全体サイズを小さくすることが出来る。また、支軸58,82,92,138,168,172,184,190を支持するための部材を特別に必要としない。
以上、本発明の一実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。
例えば、減速歯車列を構成する歯車の数は、前記実施形態のものに限定されることはない。
また、前記実施形態において、支持体132に対して適当な位置に切り込み等を形成しておき、かかる切り込み等に対して各接点バネ124,126を嵌め込むことにより、支持体132と一対の接点バネ124,126を一体的に取り扱い可能にすることも、勿論可能である。要するに、支持体132は、一対の接点バネ124,126を絶縁状態で支持可能なものであれば良いのである。
更にまた、前記実施形態において、カバー26に係合突起56を設ける代わりに、クラッチレバー200に対して出力軸30から離隔変位せしめられたロータピニオン46の上側係止片54に係合せしめられる係合突起を設けても良い。これにより、クラッチレバー200(切換部材)に設けられた係合突起がロータピニオン46(駆動歯車)の上側係止片54に係合せしめられて、ロータピニオン46の逆方向への回転が阻止されることとなる。その結果、前記実施形態の場合と同様に、ロックピン16を突出位置(ロック位置)に保持することが可能となる。
また、電気モータのハウジングをカバーとして利用することも、勿論可能である。
加えて、前記実施形態では、食器洗浄機の扉をロックするための装置に対して本発明を適用したものの一具体例が示されていたが、本発明は、例えば、全自動洗濯機や乾燥機等の蓋や扉をロックするための装置に対しても、勿論、適用可能である。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
本発明の一実施形態としての食器洗浄機用扉ロック装置の内部構造を示す平面図。 同食器洗浄機用扉ロック装置の一部分の組立説明図。 同食器洗浄機用扉ロック装置の他の部分の組立説明図。 同食器洗浄機用扉ロック装置の分解図。 同食器洗浄機用扉ロック装置のカバーの裏側を示す平面図。 図5におけるVI−VI断面図。 クラッチレバーの裏面図。 クラッチレバーの側面図。 揺動体の係止突部が第一のクラッチ車の係止突起に係止された状態を説明するための平面図。 ロックピンが突出位置にある状態でのロックピンとクラッチレバーとロック検出用スイッチの状態を説明するための平面図。 ロータピニオンが出力軸から離隔位置せしめられた状態を説明するための断面図。
符号の説明
10:食器洗浄機用扉ロック装置,12:ハウジング,14:減速歯車列,16:ロックピン,18:電気モータ,20:扉,30:出力軸,38:給電端子,40:給電端子,44:コイルスプリング,46:ロータピニオン,64:遊星歯車機構,118:コイルスプリング,122:ロック検出用スイッチ,124:接点バネ,126:接点バネ,148:磁気誘導式伝動機構,170:揺動体,180:コイルスプリング,200:クラッチレバー

Claims (5)

  1. 蓋体が閉じられることによって外部から遮断された収容空間が形成される装置本体に取り付けられるケース部材と、
    該ケース部材に対して突出作動可能に組み込まれており、該ケース部材から突出して前記蓋体に係止されることで該蓋体の開操作を阻止するロック位置と、該ケース部材に引き込まれて該蓋体への係止状態が解除されることで該蓋体の開操作を許容するアンロック位置とをとり得る棒状ロック部材と、
    該棒状ロック部材を前記アンロック位置に向かって付勢し、該棒状ロック部材を該アンロック位置に対して弾性的に保持せしめる付勢手段と、
    一対の給電端子を備えており、これら一対の給電端子間への給電に基づいて出力軸が一方向に回転駆動せしめられる電気モータと、
    前記ケース部材に収容されて組み込まれており、前記電気モータによる駆動力を前記棒状ロック部材に伝達せしめて該棒状ロック部材を前記付勢手段による付勢力に抗して前記ロック位置へと向かう方向に駆動する駆動力伝達手段と、
    前記電気モータへの給電により作動せしめられて、前記棒状ロック部材を前記付勢手段による付勢力に抗して前記ロック位置に保持せしめる一方、該電気モータへの給電が中止されることにより、該棒状ロック部材の該付勢手段の付勢力による前記アンロック位置への返戻作動を許容するロック保持手段と、
    前記ケース部材に収容されて組み込まれており、前記棒状ロック部材を挟んで前記駆動力伝達手段とは反対側に配されていると共に、該棒状ロック部材によって開閉される一対の接点バネを備えており、該棒状ロック部材の前記ロック位置において該一対の接点バネが接触せしめられて電気的に接続されるロック検出用スイッチと
    を、備えていることを特徴とする蓋体ロック装置。
  2. 前記電気モータの前記一対の給電端子の一方に対して前記一対の接点バネの一方が電気的に接続されており、該電気モータおよび前記ロック検出用スイッチのために3つの外部接続端子が設けられている請求項1に記載の蓋体ロック装置。
  3. 平坦な摺動面を備えたガイド板が設けられており、前記棒状ロック部材が該ガイド板の該摺動面に沿って駆動変位せしめられる請求項1又は2に記載の蓋体ロック装置。
  4. 前記ロック保持手段が、
    前記駆動力伝達手段による駆動力の伝達経路上に設けられて、前記棒状ロック部材が前記ロック位置に位置せしめられた状態で、前記電気モータの駆動力の伝達を断つことにより、該棒状ロック部材側の該駆動力伝達手段から独立して該電気モータの前記出力軸の回転作動を許容すると共に、該棒状ロック部材側の該駆動力伝達手段において該電気モータによる駆動方向とは反対方向への逆転作動を阻止する第一のクラッチ手段と、
    離隔して対向配置された誘導用永久磁石と誘導リングを備えており、前記第一のクラッチ手段による駆動力伝達経路の継断に拘わらず、前記電気モータの前記出力軸の連続回転力が該誘導用永久磁石と該誘導リングの間での磁気誘導を介して及ぼされることにより、該電気モータの連続回転力の作用方向とは反対方向の復元力をもって一軸回りに揺動可能に配された係止部材を、かかる復元力に抗して駆動変位せしめる磁気誘導式伝動手段と、
    前記駆動力伝達手段による駆動力の伝達経路上において前記第一のクラッチ手段よりも前記棒状ロック部材側に設けられて、前記電気モータの前記出力軸によって回転駆動せしめられる太陽歯車とかかる太陽歯車と同軸上に配されたケースに形成されている内歯歯車の間に複数の遊星歯車が組み込まれていると共に、これら複数の遊星歯車の各支軸を有するキャリアにおいて該太陽歯車と同軸上に位置せしめられて該電気モータによる駆動力を前記棒状ロック部材に伝達せしめる連結歯車が設けられた遊星歯車機構と、前記磁気誘導式伝動手段によって駆動変位せしめられる前記係止部材とを含んで構成されており、該磁気誘導式伝動手段によって該係止部材が復元力に抗して駆動変位せしめられて、該係止部材によって該ケースの回転が阻止されることにより、該太陽歯車と該連結歯車の間で駆動力の伝達が可能とされる一方、該係止部材が復元力によって変位せしめられて、該ケースの回転が許容されることにより、該太陽歯車と該連結歯車の相対回転が許容される第二のクラッチ手段と
    を、備えている請求項1乃至3の何れか1項に記載の蓋体ロック装置。
  5. 前記第一のクラッチ手段が、
    前記電気モータの前記出力軸と同一中心軸線上に配されて、前記駆動力伝達手段を構成する駆動歯車と、
    該駆動歯車を前記出力軸から離隔せしめる方向に付勢する圧縮コイルスプリングと、
    前記棒状ロック部材の作動位置に応じて駆動変位せしめられて、該棒状ロック部材が前記アンロック位置から前記ロック位置へ駆動変位せしめられる際に、前記駆動歯車を前記圧縮コイルスプリングの付勢力に抗して前記出力軸に接近変位せしめる一方、該棒状ロック部材が該ロック位置に保持せしめられる際に、該駆動歯車を該圧縮コイルスプリングの付勢力によって該出力軸から離隔変位せしめる切換部材と、
    前記駆動歯車を前記圧縮コイルスプリングの付勢力に抗して前記出力軸に接近変位せしめる方向に前記切換部材が駆動変位せしめられた際に、該駆動歯車と該出力軸を係合せしめて、該駆動歯車と該出力軸を一体的に回転せしめることにより、前記電気モータの駆動力を該駆動歯車に伝達せしめる一方、該駆動歯車を該圧縮コイルスプリングの付勢力によって該出力軸から離隔変位せしめる方向に該切換部材が駆動変位せしめられた際に、該駆動歯車と該出力軸の係合状態を解除して、該駆動歯車と該出力軸の相対回転を許容することにより、該電気モータの駆動力の該駆動歯車への伝達を遮断せしめる第一の係合手段と、
    前記駆動歯車を前記圧縮コイルスプリングの付勢力によって前記出力軸から離隔変位せしめる方向に前記切換部材が駆動変位せしめられた際に、前記ケース部材の内面に突設された係合片と該駆動歯車を係合せしめて、該駆動歯車の前記電気モータによる駆動方向とは反対方向への逆転作動を阻止する一方、該駆動歯車を該圧縮コイルスプリングの付勢力に抗して該出力軸に接近変位せしめる方向に該切換部材が駆動変位せしめられた際に、該係合片に対する該駆動歯車の係合状態を解除する第二の係合手段と
    を、備えている請求項4に記載の蓋体ロック装置。
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