JP2006010013A - モータ駆動式排水弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】 出力部材と弁体の連結に必要な部品点数の増加を回避して、出力部材と弁体を直接に連結することが出来る、新規な構造のモータ駆動式排水弁を提供することを目的とする。
【解決手段】 出力部材24および弁体12の何れか一方を他方に対して出力部材24の突出作動方向で押し入れることにより出力部材24と弁体12を抜け出し不能に係止する連結手段と、ギヤードモータ16に設けられて、外部からの操作により出力部材24の引込方向への作動を解除可能に阻止する引込作動阻止手段とを備えるようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、洗濯機や食洗機等に用いられるモータ駆動式の排水弁に係り、特に、弁体が組み込まれたバルブハウジングに対して別体のギヤードモータが組み付けられており、ギヤードモータで弁体を駆動することによって、バルブハウジング内に形成された排水路を連通状態と遮断状態に切り換えるようにしたモータ駆動式排水弁に関するものである。
従来から、洗濯機や食洗機等には、貯水槽を貯水状態と排水状態に切り換えるためにモータ駆動式の排水弁が採用されている。この排水弁は、一般に、弁体を組み込んだ排水路を備えたバルブハウジングと、弁体を駆動するためのギヤードモータを各別に製造して、ギヤードモータの出力軸を弁体に連結することによって構成されている。
ところが、バルブハウジングとギヤードモータをそれぞれ独立して製造し、各別に洗濯機のボデー等にボルト等で固定するようにした従来構造のモータ駆動式排水弁の構造では、大きな装着スペースが必要になるという問題がある。また、組み付け前の部品点数が多くなって部品の管理が面倒であるという問題や、各部品を固定するための作業が煩雑で時間もかかるという問題もある。
このような問題に対処するために、例えば、バルブハウジングに対してギヤードモータを直接に固定することにより、モータ駆動式排水弁をユニット構造とすることが考えられる。その一つの具体例が、特開2001−340693号公報(特許文献1)において、排水バルブとして開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載された排水バルブは、ギヤードモータの回転出力軸に回転カムを装着して、弁体に連結した連結ロッドを、この回転カムで往復駆動するようになっている。そのために、ギヤードモータとバルブハウジングの他に、回転カムや連結ロッドを準備することが必要となって、部品点数の更なる増加や、組み付け作業の更なる煩雑化が避けられない。しかも、ギヤードモータとバルブハウジングの間には、回転カムと連結ロッドのための作動スペースが比較的に大きく必要となるという問題もあり、決して満足できるものではなかった。
そこで、本出願人の先願に係る特開2003−61306号公報(特許文献2)に記載の如きギヤードモータを採用し、該ギヤードモータをバルブハウジングに対して直接に固定することが考えられる。即ち、かかるギヤードモータは、電気モータの回転駆動力を、歯車列からなる減速手段とラック・ピニオン機構を介して出力ロッドに伝達することで、出力ロッドを直線方向で引込駆動するようになっている。
従って、この出力ロッドの先端を、バルブハウジングに組み込まれた弁体に対して直接に連結することにより、排水弁を駆動することが可能となる。それによって、上述の特許文献1に記載された排水バルブのように回転カムや連結ロッド等の別部品を必要とすることなく、目的とするモータ駆動式の排水弁が、少ない部品点数で一層コンパクトに実現可能となるのである。
しかも、かかる特許文献2に記載の如きギヤードモータは、外部からの給電端子が2つだけの所謂2端子タイプであり、特許文献1に記載された3端子タイプのギヤードモータに比して、内部の電気切換接点を必要としないという特徴がある。それ故、排水弁の極く近くにギヤードモータを組み付けた場合でも、電気接点が不要である特許文献2に記載の如き2端子タイプのギヤードモータは、水のふりかかり等に起因する電気的な誤作動が防止されて、優れた信頼性が確保されるという利点もある。
ところが、このような特許文献2に記載の如きギヤードモータを用い、その出力ロッドの先端を、バルブハウジングの弁体に対して連結しようとすると、その連結自体が巧くできないという問題があった。
すなわち、かかるギヤードモータは、2端子タイプであるが故に、電気モータと出力ロッドの駆動力伝達経路上にクラッチ機構が設けられており、電気モータへの非給電状態下でも、出力ロッドに対して電気モータのディテントトルクが作用せずに、出力ロッドが外力によって容易に変位してしまう。それ故、例えば特許文献1に記載の連結ロッドのように、出力ロッドの先端を弁体に対して押し込んで係止させようとしても、押込反力が出力ロッドに及ぼされると出力ロッドが引込方向に逃げてしまい、弁体に係止することが非常に困難となってしまうのである。
なお、これに対処するために、ギヤードモータの出力ロッドの先端を弁体に対して、ボルトやリベット或いは接着剤等で固定することにより連結することも考えられるが、一般に弁体はバルブハウジングに内蔵されていることから、ボルト等による固定作業が極めて困難であると共に、接着剤による連結では時間がかかり、信頼性も十分に得られ難いこと等から、現実的ではないのである。
特開2001−340693号公報 特開2003−61306号公報
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであり、その解決課題とするところは、出力部材と弁体の連結に必要な部品点数の増加を回避して、出力部材と弁体を直接に連結することが出来る、新規な構造のモータ駆動式排水弁を提供することにある。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体に記載されたもの、或いは、それらの記載から当業者が把握することが出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
本発明の第一の態様は、内部に排水路が形成されていると共に、該排水路を連通/遮断する弁体が、返戻付勢手段によって該排水路の遮断位置に位置決めされて組み込まれたバルブハウジングと、一対の給電端子を備え、それら一対の給電端子間への給電によって電気モータを回転駆動せしめることにより該電気モータの回転駆動力を歯車列等の減速手段とクラッチ手段を介して出力部材に伝達して該出力部材を突出位置から引込位置まで引込作動せしめると共に、該出力部材の引込位置から突出位置への返戻作動を阻止する返戻作動阻止手段を備え、該クラッチ手段で該電気モータからの回転駆動力の伝達を遮断した状態下で該返戻作動阻止手段により該出力部材の引込位置から突出位置への返戻作動を阻止して該出力部材を引込位置に保持作動せしめる一方、該一対の給電用端子間への給電の停止により該返戻作動阻止手段を解除して該出力部材への返戻作動を許容するようにしたギヤードモータとが、別体形成されて互いに組み付けられ、該ギヤードモータの該出力部材を該バルブハウジングの該弁体に連結して該弁体を駆動することにより該排水路を連通状態と遮断状態に切り換えるようにしたモータ駆動式排水弁において、前記出力部材および前記弁体の何れか一方を他方に対して該出力部材の突出作動方向で押し入れることにより該出力部材と該弁体を抜け出し不能に係止する連結手段と、前記ギヤードモータに設けられて、外部からの操作により該出力部材の引込方向への作動を解除可能に阻止する引込作動阻止手段とを、備えていることを、特徴とする。
このような構造とされたモータ駆動式排水弁においては、出力部材および弁体の何れか一方を他方に対して出力部材の突出作動方向で押し入れることにより出力部材と弁体を抜け出し不能に係止する連結手段が採用されていることから、出力部材と弁体の連結に際して、他に特別な部品を必要とすることなく、出力部材および弁体の何れか一方を他方に対して出力部材の突出作動方向に押し入れるという極めて簡単な作業により、出力部材と弁体を直接に連結することが可能となる。
そこにおいて、本態様に係るモータ駆動式排水弁にあっては、外部からの操作により出力部材の引込方向への作動を解除可能に阻止する引込作動阻止手段がギヤードモータに設けられていることから、出力部材および弁体の何れか一方を他方に対して出力部材の突出作動方向で押し入れる際の反力によって、出力部材が引込方向へ作動せしめられることが有利に回避されることとなる。
それ故、本態様に係るモータ駆動式排水弁においては、弁体が返戻付勢手段によって排水路の遮断位置に位置決めされて組み込まれた状態であっても、弁体と出力部材を直接に連結することが容易に実現可能となり、それによって、ギヤードモータとバルブハウジングを近づけた状態で組み付けることが可能となる。
本発明の第二の態様は、前記第一の態様に係るモータ駆動式排水弁において、前記弁体が、前記出力部材の突出作動方向に行くに従って次第に小径となるテーパ筒部を備えていると共に、該テーパ筒部には小径側開口端部から大径側開口端部に向かって延びるスリットが少なくとも一つ形成されている一方、該出力部材が、該テーパ筒部に差し込まれるロッド部を有していると共に、該ロッド部の突出端において該出力部材の突出作動方向に行くに従って次第に小径となるテーパ筒状面を備えた係止突起を備えており、該出力部材の該ロッド部の突出端を該弁体の該テーパ筒部に対して大径側開口部から押し入れて該係止突起の大径側端面を該テーパ筒部の小径側端面に係止させることにより、前記連結手段が構成されていることを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされたモータ駆動式排水弁においては、弁体に備えられて出力部材の突出作動方向に行くに従って次第に小径となるテーパ筒部に対して、出力部材のロッド部の突出端を弁体のテーパ筒部に対して大径側開口部から押し入れて、ロッド部の突出端に形成されて出力部材の突出作動方向に行くに従って次第に小径となるテーパ筒状面を備えた係止突起の大径側端面をテーパ筒部の小径側端面に係止させることにより、連結手段が構成されていることから、出力部材のロッド部の突出端を弁体のテーパ筒部に対して大径側開口部から押し入れる際に、ロッド部がテーパ筒部によって案内されることとなり、それによって、例えば、テーパ筒部に対するロッド部の押し入れ方向がずれていたとしても、テーパ筒部によるロッド部の案内作用により、そのズレを修正することが可能となり、その結果、テーパ筒部における小径側端面への係止突起における大径側端面の係止を有利に実現することが可能となる。
それ故、本態様に係るモータ駆動式排水弁においては、弁体が返戻付勢手段によって排水路の遮断位置に位置決めされて組み込まれた状態であっても、弁体と出力部材を直接に連結することが容易に実現可能となる。
また、本態様においては、テーパ筒状面を備えた係止突起の大径側端面がテーパ筒部の小径側端面に係止されるようになっていることから、出力部材のロッド部の突出端を弁体のテーパ筒部に対して大径側開口部から押し入れる際のテーパ筒部に対するロッド部の周方向位置がずれていたとしても、出力部材と弁体の連結を有利に実現することが可能となる。
さらに、本態様においては、テーパ筒部に対して小径側開口端部から大径側開口端部に向かって延びるスリットが少なくとも一つ形成されていることから、出力部材のロッド部の突出端を弁体のテーパ筒部に対して大径側開口部から押し入れる際に、ロッド部の突出端に形成された係止突起によって、テーパ筒部の小径側開口部が径方向外方に容易に押し広げられることとなり、それによって、テーパ筒部における小径側端面への係止突起における大径側端面の係止を有利に実現することが可能となる。
本発明の第三の態様は、前記第一又は第二の態様に係るモータ駆動式排水弁であって、前記引込作動阻止手段において、外部からの操作による外力が前記減速手段で増幅されるようになっており、かかる増幅された外力を利用して前記出力部材の引込方向への作動が阻止されるようにしたことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされたモータ駆動式排水弁においては、減速手段によって増幅された、外部からの操作による外力を利用して出力部材の引込方向への作動が阻止されるようになっていることから、出力部材の引込方向への作動を阻止する際に要する力を有利に確保することが可能となる。
本発明の第四の態様は、前記第三の態様に係るモータ駆動式排水弁において、前記減速手段の一つを遊星歯車機構によって構成し、該遊星歯車機構における太陽歯車を前記電気モータの出力軸によって回転駆動せしめると共に、該太陽歯車に噛合された遊星歯車の支軸が固設されたキャリアの中心軸上に出力用の連結歯車を固設し、該太陽歯車に噛合された該遊星歯車が噛合される内歯歯車を有するケースの回転を阻止して、前記出力部材から該連結歯車への外力の伝達を遮断することで、前記引込作動阻止手段による該出力部材の引込方向への作動が阻止されるようにしたことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされたモータ駆動式排水弁においては、減速手段の一つを遊星歯車機構によって構成するようにしたことから、大きなギヤ比をコンパクトなサイズで設定することが可能となり、それによって、出力部材の引込方向への作動を阻止する際に要する力を一層有利に確保することが可能となる。
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされたモータ駆動式排水弁においては、出力部材および弁体の何れか一方を他方に対して出力部材の突出作動方向で押し入れることにより出力部材と弁体を抜け出し不能に係止する連結手段が採用されていると共に、ギヤードモータにおいて、外部からの操作により出力部材の引込方向への作動を解除可能に阻止する引込作動阻止手段が設けられていることから、出力部材および弁体の何れか一方を他方に対して出力部材の突出作動方向で押し入れる際の反力によって、出力部材が引込方向へ作動せしめられることを有利に回避することが可能となり、それによって、弁体が返戻付勢手段によってバルブハウジングの内部に形成された排水路の遮断位置に位置決めされて組み込まれた状態であっても、出力部材と弁体を直接に連結することが容易に実現可能となる。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
図1および図2には、本発明の一実施形態としての洗濯機用のモータ駆動式排水弁10が示されている。このモータ駆動式排水弁10は、弁体としての排水弁12が組み込まれたバルブハウジング14に対してギヤードモータ16が固定的に組み付けられた構造とされている。
より詳細には、ギヤードモータ16は、図3および図4にも示されているように、モータハウジング18に対して、電気モータ20,減速手段としての減速歯車列22,出力部材としてのラックレバー24等が組み付けられた構造とされている。モータハウジング18は、全体として略矩形の開口箱形状を有するモータハウジング本体26と、モータハウジング本体26の開口部に嵌め込まれる仕切板28と、モータハウジング本体26の開口部に重ね合わせられて該開口部を覆蓋する蓋30によって構成されており、それらモータハウジング本体26と仕切板28と蓋30が相互に固定されることによって、上下方向に二つの内部空間を有する中空箱体構造をもって形成されている。このような構造とされたモータハウジング18の下側の内部空間には、電気モータ20が収容配置されている。
この電気モータ20は、従来から公知の交流同期モータであって、ロータ32と円環形状のコイル34が巻回されたステータ36を備えている。ロータ32は、円環ブロック形状の永久磁石38に出力軸40が固定された構造とされており、出力軸40の中心孔において、ステータ36の中心軸上に立設されたロータ支軸42に回転可能に外挿されている。そして、永久磁石38の外周面において周方向に着磁されたN,S磁極と、ステータ36を構成する上下ステータ部材44,46に一体形成された上下磁極部48,50においてコイル34への交番電流の通電で発現せしめられるN,S磁極との相互作用に基づいて、出力軸40において回転トルクやディテントトルクが発揮されるようになっている。そこにおいて、本実施形態では、コイル34への交番電流の通電は、一対の給電用端子52,52を通じて行われるようになっている。このような構造とされた電気モータ20は、モータハウジング18への組付状態下において、その出力軸40に固設された出力ピニオン54が上側の内部空間に位置せしめられるようになっている。
そこにおいて、出力軸40には、係止爪56が形成されており、かかる係止爪56の近くには、係止爪56に対してロータ32の回転方向一方向で係止される係止レバー58が一軸回りで揺動可能に配されている。そして、係止爪56と係止レバー58によって、ロータ32の回転方向を規定する逆転防止機構が構成されている。
減速歯車列22は、回転力継断機構60、遊星歯車機構62および出力車64を含んで構成されている。回転力継断機構60は、上側継断部材66,下側継断部材68およびコイルスプリング70を含んで構成されている。上側継断部材66は、本体部分が板形状とされており、その上面において継断ピニオン72が突出形成されている一方、その下面において複数(本実施形態では、二つ)の係止凹所74が形成されている。また、上側継断部材66の本体部分の外周面には、複数(本実施形態では、四つ)の係止爪76が形成されている。
下側継断部材68は、出力ピニオン54に噛合される継断歯車78を備えている。また、下側継断部材68の上下両面には、それぞれ、軸方向外方に突出するボス部80,82が形成されている。更にまた、下側継断部材68には、上側ボス部80の周りにおいて複数(本実施形態では、二つ)の切欠溝84が形成されており、かかる切欠溝84内には、上側継断部材66の係止凹所74に係合可能な係止片86が軸方向に弾性的に変位可能に形成されている。
このような構造とされた上側継断部材66および下側継断部材68は、コイルスプリング70を挟んで互いに軸方向に重ね合わせられるように配されており、このように上側継断部材66と下側継断部材68が配された状態下において、これら上側継断部材66および下側継断部材68は、コイルスプリング70の付勢力によって弾性的に離隔して対向位置せしめられている。
そして、上側継断部材66と下側継断部材68が、コイルスプリング70の付勢力に抗して軸方向に接近せしめられて、上側継断部材66の係止凹所74と下側継断部材68の係止片86が係合せしめられた状態では、上側継断部材66と下側継断部材68が一体的に回転せしめられるようになっており、それによって、電気モータ20の回転駆動力が上側継断部材66の継断ピニオン72に伝達されるようになっている。そこにおいて、本実施形態では、上側継断部材66の係止凹所74と下側継断部材68の係止片86の係合は、電気モータ20の正回転方向では維持されるようになっている一方、逆回転方向では解除されるラチェット構造とされている。
遊星歯車機構62は、ケース88と従動体90によって構成されている。ケース88は、全体として有底円筒形状とされており、その筒壁部の内周面と外周面には、それぞれ、内歯歯車92と外歯歯車94が形成されている。一方、従動体90は、互いに軸方向に離隔して対向位置せしめられたキャリアとしての上側および下側の円板96,98を備えており、それら上側および下側の円板96,98は、下側の円板98に突設された複数本の支軸としての歯車ピン100によって相互に固定されている。また、複数本の歯車ピン100には、それぞれ、遊星歯車102が歯車ピン100回りで回転可能に装着されている。更にまた、上側の円板96には、上方に突出するようにして、連結歯車104が形成されている。
このような構造とされた従動体90は、ケース88に嵌め込まれることでケース88に組み付けられるようになっており、このように従動体90がケース88に嵌め込まれた状態下において、遊星歯車102と内歯歯車92が噛合せしめられるようになっている。また、このように従動体90がケース88に嵌め込まれた状態で、ケース88は上側継断部材66に重ね合わせられるようにして組み付けられるようになっている。更にまた、このようにケース88が上側継断部材66に重ね合わせられるようにして組み付けられた状態下において、上側継断部材66に形成された継断ピニオン72は、ケース88の底壁部分に形成された貫通孔に挿通されて、ケース88内に位置せしめられるようになっている。そして、このように継断ピニオン72がケース88の底壁部分に形成された貫通孔に挿通されて、ケース88内に位置せしめられた状態下において、継断ピニオン72は、遊星歯車102に噛合せしめられるようになっている。このことから明らかなように、本実施形態では、継断ピニオン72によって遊星歯車機構62の太陽歯車が構成されているのである。
出力車64は、出力歯車106と出力ピニオン108が同軸上に一体形成された構造とされており、出力歯車106が連結歯車104に噛合されるようになっている。また、出力車64には、出力ピニオン108の下面において、下方に突出する突起110が形成されている。
ラックレバー24は、全体として矩形断面でストレートに延びる形状とされており、その長手方向一方の端部には、ラック112が所定長さに亘って形成されている。そして、ラックレバー24に形成されたラック112が出力ピニオン108に噛合されるようになっており、それによって、電気モータ20の回転駆動力が回転力継断機構60,遊星歯車機構62および出力車64を介して、ラックレバー24に伝達されるようになっている。
また、ラックレバー24には、ラック112が形成された部分の下面において、下方に突出する長手板状のガイド突起114が一体形成されている。そして、仕切板28に形成されたガイド孔116にガイド突起114が挿通された状態で、ラックレバー24は、モータハウジング18に組み付けられるようになっている。このようにラックレバー24がモータハウジング18に組み付けられた状態において、ラックレバー24の長手方向他方の端部は、モータハウジング18の周壁部に形成された貫通孔118を通じて外部に突出せしめられている。なお、ラックレバー24は、貫通孔118を通じて外部に突出せしめられた部分よりもラック112が形成された部分のほうが厚肉とされており、それによって、ラックレバー24に形成されたガイド突起114がガイド孔116に沿って移動することでラックレバー24がスライド作動せしめられた際に、ラックレバー24の貫通孔118からの抜け落ちが防止されて、ラックレバー24の突出側の移動端が規定されるようになっている。
そこにおいて、本実施形態では、ラックレバー24における長手方向他方の端部、即ち、貫通孔118を通じて外部に突出せしめられているほうの端部には、筒状外周面でもって長手方向他方の側に突出するロッド部120が形成されており、かかるロッド部120の突出端には、軸方向一方の側から他方の側に行くに従って、即ち、ラックレバー24の突出作動方向に行くに従って次第に小径となるテーパ筒状面122を備えた係止突起124が、ロッド部120と同一中心軸上において、その大径側端面125がロッド部120の突出先端面に重ね合わせられるようにして、ロッド部120の突出端に一体形成されている。特に、本実施形態では、係止突起124における大径側端部の外径寸法は、ロッド部120の外径寸法よりも十分に大きくされており、それによって、係止突起124の大径側端面125の外周縁部が全周に亘って略一定の幅寸法で存在することとなる。因みに、本実施形態では、係止突起124の突出端側には、係止突起124の軸直角方向に広がる平坦面が形成されており、それによって、本実施形態では、係止突起124は円錐台形状とされている。
また、出力車64の軸方向下方には、カムレバー126が支軸128回りで揺動可能に配されている。このカムレバー126は、揺動中心軸に直交する方向に突出せしめられた摺接片130を備えており、かかる摺接片130の突出先端部分がラックレバー24のガイド突起114に係合せしめられるようになっている。
更にまた、カムレバー126には、摺接片130とは異なる方向に突出せしめられた突出片132が形成されており、かかる突出片132の突出先端部分には、突出片132の突出方向に略直交する方向に延びる操作片134が一体形成されている。この操作片134は、全体として長手板形状とされており、その中央部分には、長手方向に延びる誘導孔136が形成されている。また、操作片134は、長手方向中央部分において板厚方向に段差状に屈曲せしめられており、それによって、操作片134の先端部分が基端部分よりも下方に位置せしめられている。そして、操作部134の誘導孔136が遊星歯車機構62および回転力継断機構60の支軸138に対して遊挿されて、操作片134の上面に下側継断部材68の下側ボス部82が摺動可能に当接されるようになっている。
そこにおいて、本実施形態では、摺接片130がラックレバー24のガイド突起114に係合せしめられた状態では、下側継断部材68の下側ボス部82が操作片134の基端部分に当接せしめられて、下側継断部材68が支軸138の上方に向かって持ち上げられることとなり、それによって、下側継断部材68の係止片86と上側継断部材66の係止凹所74が係合せしめられて、電気モータ20の回転駆動力が継断ピニオン72に伝達されるようになっている。一方、摺接片130がラックレバー24のガイド突起114に係合せしめられていない状態では、下側継断部材68の下側ボス部82が操作片134の先端部分に当接せしめられて、下側継断部材68がコイルスプリング70の付勢力によって上側継断部材66から離隔して下方に位置せしめられるようになっており、それによって、下側継断部材68の係止片86と上側継断部材66の係止凹所74の係合が解除されて、電気モータ20の回転駆動力が継断ピニオン72に伝達されないようになっている。なお、本実施形態では、ラックレバー24が引込端にある状態では、摺接片130はガイド突起114に係合されていない。
また、カムレバー126の近くには、図5に示されているように、係止レバー140が、カムレバー126の揺動中心軸と平行な中心軸回りで揺動可能に配設されている。この係止レバー140は、軸直角方向に延びる係止片142を有しており、かかる係止片142が上側継断部材66の係止爪76に係止されるようになっている。また、係止レバー140には、係止片142が形成された周方向位置と異なる位置において、突出片144が形成されている。そして、かかる突出片144がカムレバー126に形成された一対の突出片146,146の何れかに係合せしめられるようになっており、それによって、カムレバー126の揺動に対して係止レバー140が連動するようになっている。
そこにおいて、本実施形態では、カムレバー126の摺接片130がラックレバー24のガイド突起114に係合している状態では、係止レバー140の係止片142は、上側継断部材66の係止爪76に係止されておらず、それによって、上側継断部材66の回転が許容されるようになっている一方、カムレバー126の摺接片130がラックレバー24のガイド突起114に係合していない状態では、係止レバー140の係止片142は、上側継断部材66の係止爪76に係止されるようになっており、それによって、上側継断部材66の回転が阻止されるようになっている。
また、モータハウジング18内には、調速機構148が配されている。この調速機構148は、調速ピニオン150を有しており、かかる調速ピニオン150が遊星歯車機構62を構成するケース88の外周面に形成された外歯歯車94に噛合されている。また、調速ピニオン150の軸方向上方には、調速歯車152が一体形成されている。この調速歯車152の上面には、周上の複数箇所において、軸方向上方に向かって突出する支持ピン154が固設されており、これら各支持ピン154に対して、全体として略三日月形乃至は円弧形のブロック形状を有する摺動体156が、その周方向一方の端部に形成された挿通孔において支持ピン154に外挿されて組み付けられており、それによって、摺動体156が支持ピン154回りに揺動可能とされている。
そして、各摺動体156は、調速歯車152が回転せしめられた際の遠心力によって、支持ピン154回りで径方向外方に広がるようになっており、このように摺動体156が遠心力によって径方向外方に広がった際、摺動体156の外周面は、蓋30に一体形成された円筒形状の摺動筒部158の内周面に摺接されるようになっており、その結果、調速歯車152の回転スピードが調節されるようになっている。そこにおいて、本実施形態では、遠心力が働いていない状態で、複数の摺動体156をそれぞれ摺動筒部158から内方に離隔した位置に保持するための内方付勢部材160が複数の摺動体156に対して組み付けられている。
また、モータハウジング18内には、調速機構148の付近において、調速歯車152に噛合されるストッパ歯車162が配されている。そして、かかるストッパ歯車162の下方には、筒状外周面164が形成されていると共に、その筒状外周面164から径方向外方に突出するようにして係止突起166が形成されている。
更にまた、モータハウジング18内には、磁気誘導式伝動機構168が配されている。この磁気誘導式伝動機構168は、入力側誘導ピニオン170を備えており、かかる入力側誘導ピニオン170には、出力ピニオン108に噛合せしめられる伝達歯車172が噛合せしめられている。また、入力側誘導ピニオン170の上方には、永久磁石によって構成された誘導ロータ174が、入力側誘導ピニオン170の上面に重ね合わせられるようにして配されている。誘導ロータ174の下面には、周方向に連続して延びる凹溝176が形成されており、それによって、誘導ロータ174の下面中央には、下方に突出する突起178が形成されている。かかる突起178には、巻ばね180が巻き付けられている。この巻ばね180の一端は、誘導ロータ174の凹溝176内に形成された当接片182に対して当接せしめられており、巻ばね180の他端は、誘導ロータ174の凹溝176内に位置せしめられて、入力側誘導ピニオン170に突設された当接片184に対して当接せしめられている。そして、伝達歯車172を介して伝達される電気モータ20の回転駆動力によって回転駆動せしめられる入力側誘導ピニオン170の回転が巻ばね180により緩衝せしめられて、誘導ロータ174に伝達されるようになっている。
また、誘導ロータ174に被せられるようにして、略逆カップ形状を有する誘導リング186が配されており、誘導ロータ174と誘導リング186の間での磁気誘導によって誘導ロータ174の回転駆動力が誘導リング186に伝達されて、誘導リング186が誘導ロータ174と同じ方向に回転せしめられるようになっている。これにより、誘導リング186の上底部の中心軸上において軸方向外方に突出するように設けられた出力側誘導ピニオン188が、誘導ロータ174と同じ方向に回転せしめられるようになっている。
更にまた、磁気誘導式伝動機構168の近くには、揺動体190が配されている。この揺動体190は、揺動中心軸回りに広がる略扇形形状とされており、円弧状の外周面上に形成された係止歯192に対して出力側誘導ピニオン188が噛合せしめられている。また、揺動体190の外方側の上面には、係止片194が上方に突出して形成されており、かかる係止片194に係止されたコイルスプリング196によって、揺動体190に対して揺動方向一方向への復帰力が付与されている。
さらに、揺動体190の周方向一方の端縁部には、コイルスプリング196による復帰力が付与された方向と反対の回転方向に向かって突出する係止部198が一体形成されており、揺動体190がコイルスプリング196の復帰力に抗して回動せしめられた際に、ストッパ歯車162に形成された係止突起166に対して係止部198が係止されるようになっている。これにより、ストッパ歯車162に噛合された調速歯車152の回転が阻止されて、調速歯車152と一体形成された調速ピニオン150に噛合された外歯歯車94を有するケース88の回転が阻止されるようになっている。なお、揺動体190が初期位置にある状態では、係止部198は、回転作動せしめられるストッパ歯車162の係止突起166に干渉しないようになっている。
このことから明らかなように、本実施形態では、揺動体190の係止部198がストッパ歯車162の係止突起166に係止された状態で、遊星歯車機構62を構成するケース88の回転が阻止される一方、揺動体190の係止部198がストッパ歯車162の係止突起166に係止されていない状態では、遊星歯車機構62を構成するケース88の回転が許容されるようになっている。
また、本実施形態では、揺動体190の近くにあるモータハウジング18の周壁部に対して挿通孔200が形成されており、かかる挿通孔200には、操作ロッド202が挿通配置されている。そして、操作ロッド202をモータハウジング18の外部から押圧操作することによって、操作ロッド202が揺動体190に当接せしめられるようになっており、それによって、揺動体190が揺動されるようになっている。そこにおいて、本実施形態では、操作ロッド202に対して、コイルスプリング204が外挿配置されており、それによって、操作ロッド202を押圧操作する力が解除された場合には、操作ロッド202は、コイルスプリング204の復帰力によって初期位置に戻るようになっている。また、このように操作ロッド202が初期位置に戻ることによって、揺動体190もコイルスプリング196の復帰力によって、初期位置に戻るようになっている。
なお、本実施形態では、回転力継断機構60と遊星歯車機構62の支軸138,出力車64とカムレバー126の支軸128,係止レバー56と伝達歯車172の支軸206,調速機構148の支軸208,ストッパ歯車162の支軸210,磁気誘導式伝動機構168の支軸212,揺動体190の支軸214,係止レバー140の支軸は、何れも、仕切板28と蓋30の間に跨って配されている。また、各支軸は、電気モータ20のロータ支軸42と平行とされている。
このような構造とされたギヤードモータ16が固定的に組み付けられるバルブハウジング14は、全体として横向きの有底円筒形状とされており、底部には、第一の通水口216が形成されていると共に、底部付近の周壁部には、第二の通水口218が形成されている。そして、第一の通水口216が、例えば、洗濯機の洗濯槽等の貯水槽に接続されるようになっている一方、第二の通水口218が外部に接続されるようになっている。即ち、本実施形態では、第一の通水口216を一方の端部とし、第二の通水口218を他方の端部とする排水路220がバルブハウジング14に形成されているのである。
このような構造とされたバルブハウジング14の開口端に対して、取付筒体222が組み付けられるようになっている。この取付筒体222は、バルブハウジング14の外径寸法よりも少しだけ大きな内径寸法でもって軸方向にストレートに延びる形状とされている。また、取付筒体222には、軸方向一方の側において、内方に向かって突出する円環板形状の内フランジ224が一体形成されている。
そして、取付筒体222は、軸方向一方の側からバルブハウジング14の開口端側に外挿されるようになっており、このようにバルブハウジング14の開口端側に取付筒体222が外挿された状態下において、取付筒体222の軸方向一方の側に形成された係止穴226にバルブハウジング14の開口端側の外周面に形成された係止突起228が係止されることにより、取付筒体222がバルブハウジング14に対して固定的に組み付けられるようになっている。また、取付筒体222の軸方向他方の側には、ギヤードモータ16が、取付ネジ230および取付片232によって、取付筒体222の軸方向他方の側に収容位置せしめられた状態で固定されるようになっている。
このようにバルブハウジング14の開口端側に取付筒体222が固定的に組み付けられた状態下において、バルブハウジング14の底と取付筒体222の内フランジ224の対向面間に排水弁12が収容位置せしめられている。この排水弁12は、スライダ234と弁本体236によって構成されている。スライダ234は、全体として薄肉円筒形状を呈しており、軸方向一方の端部には、径方向外方に突出する円環形状の係止片238が形成されている。また、スライダ234の軸方向他方の端部には、軸方向一方から他方に行くに従って次第に大径となるテーパ筒部240が、その大径側端部がスライダ234の軸方向他方の端部に一体形成された状態で、スライダ234の内側に位置するようにして、スライダ234に一体形成されている。そこにおいて、本実施形態では、かかるテーパ筒部240の小径側開口端部には、周上の複数箇所において、大径側開口端部に向かって延びるスリット242が形成されており、それによって、テーパ筒部240の小径側開口端部が径方向外方に変形可能とされている。
一方、弁本体236は、横向きのカップ形状とされており、その底部分の外周縁部には、軸方向外方に突出する当接リブ244が全周に亘って形成されている。また、弁本体236の周壁部には、内周面に開口する係止溝246が形成されており、かかる係止溝246に対してスライダ234の係止片238が嵌め込まれることによって、スライダ234と弁本体236が一体となって移動可能とされている。更にまた、弁本体236の開口端側には、スライダ234を覆うようにして、蛇腹状のシール筒体248が一体形成されており、かかる蛇腹状のシール筒体248の開口端側には、径方向外方に広がる円環形状のフランジ部250が一体形成されている。そして、取付筒体222がバルブハウジング14に対して固定的に組み付けられた状態下において、フランジ部250は、内フランジ224の外周縁部とバルブハウジング14の開口端の間で挟圧保持されるようになっており、それによって、シール筒体248の内周側への水の侵入が防止されるようになっている。
更にまた、返戻付勢手段としてのコイルスプリング252がスライダ234の係止片238と内フランジ224の対向面間において、内フランジ224に形成された筒状のガイド部254に内挿された状態で配されている。そして、本実施形態では、内フランジ224と係止片238の対向面間に配されたコイルスプリング252は、軸方向に圧縮せしめられており、それによって、スライダ234、延いては、排水弁12に対して、バルブハウジング14の底側への付勢力が常時及ぼされるようになっている。
続いて、上述の如き構造とされたモータ駆動式排水弁10の製造方法について説明する。先ず、スライダ234が一体的に取り付けられた弁本体236をバルブハウジング14内に収容位置せしめた後、内フランジ224と係止片238の間にコイルスプリング252を位置せしめた状態で、取付筒体222をバルブハウジング14の開口端側に固定的に組み付ける。
続いて、ギヤードモータ16を、操作ロッド202を押圧操作した状態で、取付筒体222の軸方向他方の側に収容位置せしめ、ラックレバ24ーをスライダ234に連結すると共に、取付片232および取付ネジ230によってギヤードモータ16を取付筒体222に固定する。その際、操作ロッド202が押圧操作されていることから、揺動体190が周方向一方の側に揺動せしめられて、図6に示されているように、揺動体190に形成された係止部198がストッパ歯車162の下方に形成された筒状外周面164乃至は係止突起166に対して押圧せしめられるようになっており、それによって、ストッパ歯車162の回転が阻止されるようになっている。なお、図6において、コイルスプリング196の図示は省略してある。
また、このようにストッパ歯車162の回転が阻止されることによって、ストッパ歯車162に噛合せしめられている調速歯車152の回転が阻止されて、調速歯車152と一体的に回転せしめられる調速ピニオン150の回転が阻止されるようになっており、その結果、調速ピニオン150に噛合せしめられた外歯歯車94を備えるケース88の回転が阻止されるようになっている。
そこにおいて、本実施形態では、このようにケース88の回転が阻止された状態で、ラックレバー24が引込端にない場合、即ち、摺接片130がガイド突起114に係合されている場合、カムレバー126の操作片134の基端部分によって下側継断部材68がコイルスプリング70の復帰力に抗して軸方向上方に押し上げられて、下側継断部材68の係止片86が上側継断部材66の係止凹所74に係止されることにより、電気モータ20のディテントトルクによって上側継断部材66の回転が阻止されるようになっている。これにより、ケース88に嵌め込まれた従動体90の回転が阻止されて、従動体90を構成する連結歯車104に噛合されるラック112を備えたラックレバー24のスライド作動が阻止されるようになっている。なお、本実施形態では、コイルスプリング252の付勢力によって、スライダ234が内フランジ224から離隔せしめられた位置に位置決めされていることから、ラックレバー24が突出端に位置せしめられている状態で、操作ロッド202を押圧操作してラックレバー24のスライド作動を阻止することが望ましく、それによって、ラックレバー24のモータハウジング18からの突出長さを有利に確保することが可能となる。
このようにラックレバー24のスライド作動が阻止された状態下において、ラックレバー24に形成されたロッド部120の突出端が、スライダ234に形成されたテーパ筒部240に対して大径側開口部から押し入れられるようになっている。その際、テーパ筒部240がラックレバー24の突出作動方向に行くに従って次第に小径となるようになっていることから、ロッド部120の突出端に形成された係止突起124がテーパ筒部240の内周面によって案内されるようになっている。
そして、係止突起124により、スリット242が形成されたテーパ筒部240の小径側開口端部が拡開された後、係止突起124がテーパ筒部240における小径側端部よりも軸方向外方に位置せしめられるようになっており、それによって、係止突起124の大径側端面125の外周縁部がテーパ筒部240の小径側端面241に係止されるようになっている。これにより、ラックレバー24のスライダ234からの抜け出しが阻止されて、ラックレバー24とスライダ234が連結されるようになっている。
このようにラックレバー24とスライダ234が連結された後、操作ロッド202の押圧操作をやめることにより、揺動体190がコイルスプリング196の復帰力によって揺動せしめられて、揺動体190の係止部198がストッパ歯車162の筒状外周面164乃至は係止突起166に押し当てられた状態が解除される。これにより、ストッパ歯車162の回転が許容されて、ストッパ歯車162に噛合される調速歯車152の回転が許容されることとなり、その結果、調速歯車152と一体的に回転せしめられる調速ピニオン150の回転が許容されて、調速ピニオン150に噛合される外歯歯車94を備えたケース88の回転が許容されることとなり、ラックレバー24のスライド作動が阻止された状態が解除される。
次に、上述の如き構造とされたモータ駆動式排水弁10の作動について説明する。先ず、電気モータ20に電源が供給されていない初期状態では、排水弁12はコイルスプリング252の付勢力によってバルブハウジング14内に形成された排水路220を遮断する位置にあり、ラックレバー24がモータハウジング18からの突出端に位置せしめられている。このような初期状態下で、電気モータ20に電源が供給されると、ロータ32が回転せしめられるようになっている。
初期状態からのロータ32の回転作動時には、図7に示されているように、カムレバー126の摺接片130が、ラックレバー24のガイド突起114に当接して係合した状態となっており、カムレバー126における操作片134の基端部分によって下側継断部材68がコイルスプリング70の復帰力に抗して軸方向上方に押し上げられて、下側継断部材68の係止片86が上側継断部材66の係止凹所74に係止されることにより、回転力継断機構60が継状態とされている。
そこにおいて、係止レバー140の係止片142は、上側継断部材66の係止爪76に係止されておらず、それによって、上側継断部材66の回転が許容されている。
また、電気モータ20の回転駆動力は、伝達歯車172を介して磁気誘導式伝動機構168に伝達されて、磁気誘導式伝動機構168を構成する出力側誘導ピニオン188に噛合せしめられる係止歯192を備えた揺動体190がコイルスプリング196の復帰力に抗してストッパ歯車162の回転方向と逆方向に回転せしめられるようになっている。これにより、揺動体190に形成された係止部198がストッパ歯車162に形成された係止突起166に係止されて、ストッパ歯車162に噛合された調速歯車152の回転が阻止される。その結果、調速歯車152と一体的に回転せしめられる調速ピニオン150に噛合せしめられる外歯歯車94を備えたケース88の回転が阻止されるようになっている。
このようにケース88の回転が阻止されることにより、電気モータ20の回転駆動力が回転力継断機構60、遊星歯車機構62および出力車64を介してラックレバー24に伝達されて、ラックレバー24が突出位置から引込位置に向けて引込作動せしめられることとなる。これにより、ラックレバー24に連結された排水弁12が、コイルスプリング252の付勢力に抗して、第一の通水口216が排水弁12によって覆蓋された遮断位置から第一の通水口216および第二の通水口218が何れも開放された連通位置に向かって駆動変位せしめられる。その結果、バルブハウジング14内に形成された排水路220が遮断状態から連通状態に切り換えられるようになっている。
そこにおいて、揺動体190の係止部198がストッパ歯車162に形成された係止突起166に係止されて、出力側誘導ピニオン188の回転が阻止された状態下において、誘導ロータ174は、誘導リング186に対して相対回転せしめられるようになっている。その際、誘導ロータ174と誘導リング186の間での磁気誘導作用によって、電気モータからのトルクの伝達は維持されるようになっており、それによって、揺動体190の係止部198がストッパ歯車162に形成された係止突起166に係止された状態が保持されるようになっている。
そして、排水弁12が連通位置まで駆動変位せしめられると、カムレバー126の摺接片130が出力車64の突起110により出力車64の回転方向に押されることとなり、それによって、カムレバー126が回動中心軸回りで回動せしめられて、図8に示されているような状態となる。これにより、カムレバー126における操作片134の先端部分が下側ボス部82に当接せしめられることとなり、その結果、コイルスプリング70の付勢力に抗して軸方向上方に押し上げられていた下側継断部材68がコイルスプリング70の付勢力により、軸方向下方に押し下げられて、上側継断部材66の係止凹所74と下側継断部材68の係止片86との係合状態が解除されることとなり、電気モータ20の回転駆動力が連結歯車104に伝達されないようになっている。
そこにおいて、排水弁12は、コイルスプリング252の付勢力によって、遮断位置に向かって返戻作動を開始しようとするが、上述の如き誘導ロータ174と誘導リング186の間での磁気誘導作用に基づくトルクの伝達により、揺動体190の係止部198がストッパ歯車162に形成された係止突起166へ係止された状態が維持されると共に、カムレバー126に連動して係止レバー140が揺動されることにより、係止レバー140の係止片142が上側継断部材66の係止爪76に係止されて、上側継断部材66の逆方向への回転が阻止されるようになっている。その結果、連結歯車104の逆方向への回転が阻止されて、排水弁12の連通位置への保持が可能となっている。
そして、所定の保持時間が経過した後、電気モータ20への電源の供給が中止されると、ロータ32に設けられた永久磁石38の磁極と、ステータ36の磁極を形成する磁極部48,50との間での磁力がロータ32の回転に対する制動力として作用することとなり、その結果、ロータ32は、ロータ32自身の有する慣性力と、ロータ32に設けられた永久磁石38の磁極とステータ36の磁極部48,50の間に及ぼされる磁力との釣り合いがとれた位置まで回転して、一旦停止する。その後、ロータ32は、慣性力がなくなっていることによって、永久磁石38とステータ36の磁気吸引作用に基づいて逆方向に回転し、永久磁石38とステータ36の磁気吸引作用に基づく安定した位置まで戻って停止するようになっている。
このようにロータ32が正方向で制動されて一旦停止するまでの正方向への回転時には、誘導ロータ174と誘導リング186の間における磁気誘導作用に基づいて揺動体190の係止部198におけるストッパ歯車162の係止突起166への係止状態が維持されることとなる。
一方、ロータ32が一旦停止した後の逆回転時には、ロータ32による入力側誘導ピニオン170の逆回転作動に伴って誘導ロータ174が逆方向に回転せしめられて、誘導ロータ174と誘導リング186の間の磁気誘導作用により、揺動体190が逆方向に揺動せしめられるようになっている。これにより、揺動体190の係止部198がストッパ歯車162の係止突起166に係止されていない状態となり、調速歯車152の回転が許容されて、調速ピニオン150に噛合された外歯歯車94を有するケース88の回転も許容されることとなる。その結果、係止レバー140の係止片142が上側継断部材66の係止爪76に係止されることによって得られた上側継断部材66の逆回転阻止力がラックレバー24に伝達されなくなり、排水弁12がコイルスプリング252の付勢力によって連通位置から遮断位置に返戻作動するようになっている。これにより、バルブハウジング14内に形成された排水路220が連通状態から遮断状態に切り換えられるようになっている。
そこにおいて、排水弁12の返戻作動の開始時には、出力車64の突起110によるカムレバー126の位置決めが解除されると共に、図7に示されているように、ラックレバー24のガイド突起114がカムレバー126の摺接片130に係合せしめられることにより、操作片134の基端部分が下側ボス部82に当接されることとなって、下側継断部材68がコイルスプリング70の復帰力に抗して軸方向上方に押し上げられて、上側継断部材66の係止凹所74と下側継断部材68の係止片86が係合された状態となる。その結果、排水弁12の連通位置から遮断位置への返戻作動時には、上側継断部材66の係止凹所74と下側継断部材68の係止片86が係合せしめられて、電気モータ20の磁力によるロータ32の位置決め力(ディテントトルク)が上側継断部材66に伝達されることとなり、それによって、上側継断部材66の逆方向への回転が阻止されるようになっている。
また、排水弁12の連通位置から遮断位置への返戻作動時には、出力車64および遊星歯車機構62を構成する従動体90に形成された連結歯車104が逆方向に回転せしめられるようになっているが、ケース88の回転が許容されていると共に、継断ピニオン72(太陽歯車)の逆方向への回転が阻止されるようになっていることから、ケース88の回転が調速ピニオン150に伝達されて、調速ピニオン150が回転せしめられるようになっている。そして、調速ピニオン150が回転せしめられることによって、調速ピニオン150と一体的に回転せしめられる調速歯車152が回転せしめられて、各摺動体156が支持ピン154回りで遠心力によって径方向外方に広がって摺動筒部158の内周面に摺接せしめられることにより、排水弁12の返戻作動時のスピードが調節されるようになっている。
上述の説明から明らかなように、本実施形態では、上側継断部材66の係止凹所74と下側継断部材68の係止片86によって、また、ストッパ歯車162の係止突起166と揺動体190の係止部198によって、クラッチ手段が構成されている。そして、上側継断部材66の係止凹所74と下側継断部材68の係止片86が係合せしめられていると共に、ストッパ歯車162の係止突起166に対して揺動体190の係止部198が係止されてケース88の回転が阻止されていることによって、クラッチが繋がった状態とされている一方、上側継断部材66の係止凹所74と下側継断部材68の係止片86の係合が解除されていることによって、或いは、ストッパ歯車162の係止突起166に対する揺動体190の係止部198の係止が解除されてケース88の回転が許容されていることによって、クラッチが切れた状態とされている。
また、本実施形態では、ストッパ歯車162の係止突起166に対して揺動体190の係止部198が係止されてケース88の回転が阻止されていると共に、下側継断部材68における係止片86の上側継断部材66における係止凹所74への係合が解除されており、更に、係止レバー140の係止片142が上側継断部材66の係止爪76に係合していることによって、返戻作動阻止手段が構成されている。更にまた、本実施形態では、係止突起124の大径側端面125の外周縁部がテーパ筒部240の小径側端面241に係止されることよって連結手段が構成されている。更にまた、本実施形態では、操作ロッド202の押圧操作により揺動体190がコイルスプリング196の復帰力に抗して揺動せしめられて、揺動体190の係止部198がストッパ歯車162の筒状外周面164乃至は係止突起166に押し当てられることに起因してケース88の回転が阻止されることで、引込作動阻止手段が構成されている。
このような構造とされたモータ駆動式排水弁10においては、ラックレバー24のロッド部120の突出端をテーパ筒部240に押し入れて、ロッド部120の突出端に形成された係止突起124の大径側端面125をテーパ筒部240の小径側端面241に係止させることにより、ラックレバー24とスライダ234(弁体12)を抜け出し不能に係止して連結するようになっていることから、ラックレバー24とスライダ234(弁体12)を、他の部材を用いることなく、直接に連結することが可能となる。
特に、ラックレバー24とスライダ234(弁体12)の連結が、係止突起124の大径側端面125をテーパ筒部240の小径側端面241に係止させるという極めて簡単な構造によって実現されるようになっていることから、ラックレバー24とスライダ234(弁体12)の連結に対する信頼性を高めることが可能となる。また、ラックレバー24とスライダ234(弁体12)の連結作業が容易となり、ラックレバー24とスライダ234(弁体12)の連結作業を速やかに実施することが可能となる。
更にまた、ラックレバー24のロッド部120の突出端をテーパ筒部240に押し入れる際の反力によるラックレバー24の引込方向への作動が、操作ロッド202の押圧操作に基づいて阻止されるようになっていることから、ラックレバー24とスライダ234(弁体12)の連結を容易に実現することが可能となる。
従って、本実施形態のモータ駆動式排水弁10においては、スライダ234(弁体12)がコイルスプリング252によってバルブハウジング14内に形成された排水路220の遮断位置に位置決めされて組み込まれた状態であっても、ラックレバー24とスライダ234(排水弁12)を直接に連結することが容易に実現出来るのである。
また、このようにスライダ234(弁体12)がコイルスプリング252によってバルブハウジング14内に形成された排水路220の遮断位置に位置決めされた状態でラックレバー24とスライダ234(弁体12)を直接に連結することが出来ることから、ギヤードモータ16とバルブハウジング14を近づけて組み付けることが可能となり、それによって、モータ駆動式排水弁10の全体サイズをコンパクトにすることが可能となる。
更にまた、ギヤードモータ16とバルブハウジング14を近づけて組み付けることが可能となることによって、バルブハウジング18、延いては、モータ駆動式排水弁10の洗濯機本体等への取付位置に対してギヤードモータ18を近づけることが可能となり、その結果、例えば、洗濯機の脱水行程における振動等によるギヤードモータ18の変位に起因してモータ駆動式排水弁10の洗濯機本体等への取付位置に及ぼされる負荷を軽減することが可能となり、振動に対する耐久性を確保することが可能となる。
さらに、本実施形態では、操作ロッド202の押圧操作をやめることにより、操作ロッド202はコイルスプリング204の復帰力によって初期位置に戻るようになっていると共に、揺動体190がコイルスプリング196の復帰力によって揺動せしめられて、揺動体190の係止部198がストッパ歯車162の筒状外周面164乃至は係止突起166に押し当てられた状態が解除されるようになっていることから、ギヤードモータ16の作動に悪影響を与えないようにすることが可能となる。
また、本実施形態のモータ駆動式排水弁10においては、ギヤードモータ16を構成する電気モータ20への給電が一対の給電用端子52,52を通じて行われるようになっていることから、所謂3端子タイプのギヤードモータに比して、内部の電気切換接点が不要となり、それによって、ギヤードモータ16の全体サイズをコンパクトにすることが可能となる。更にまた、内部の電気切換接点が不要となることから、水のふりかかり等に起因する電気的な誤作動が防止されることとなり、それによって、ギヤードモータ16を弁体12に極めて近接して配設したとしても、ラックレバー24の作動に対する安定性と信頼性を確保することが可能となる。
さらに、本実施形態のモータ駆動式排水弁10においては、ギヤードモータ16が直線的に作動せしめられるラックレバー24を備えていることから、ギヤードモータの回転出力軸に回転カムを装着して、弁体に連結した連結ロッドを、回転カムで往復駆動する場合に比して、回転カムや連結ロッドを準備する必要がなくなる。これにより、部品点数の増加を回避して、ギヤードモータ16とバルブハウジング14の組み付け作業を簡略化することが可能となる。
また、本実施形態では、出力部材として、直線的に駆動せしめられるラックレバー24が採用されており、しかも、ラックレバー24におけるロッド部120が形成されていないほうの端部がモータハウジング18内に位置せしめられていることから、ギヤードモータの外側において、ギヤードモータの回転出力軸に回転カムを装着して、弁体に連結した連結ロッドを、回転カムで往復駆動する場合に比して、弁体12を駆動変位せしめる際におけるギヤードモータ16の外側での作動スペースを小さくすることが可能となる。
さらに、本実施形態においては、ラックレバー24とスライダ234の連結にネジが用いられていないことから、例えば、本実施形態のモータ駆動式排水弁10を家庭用洗濯機に使用した場合、脱水行程での振動によってネジが緩んでしまい、それによって、ラックレバー24とスライダ234の連結状態が解除されるという不具合を有利に回避することが可能となる。
更にまた、本実施形態においては、ラックレバー24が突出位置と引込位置の間で往復作動せしめられるようになっていることから、テーパ筒部240の小径側端部に対して、主にラックレバー24の往復作動方向に外力が及ぼされることとなる。これにより、特に、テーパ筒部240の小径側端部に対して、該テーパ筒部240の小径側端部を拡開せしめるような方向に外力が及ぼされ難いようにすることが可能となり、その結果、ラックレバー24とスライダ234(排水弁12)の連結状態を長期間に亘って安定して維持することが可能となる。
また、本実施形態では、係止突起124がラックレバー24の突出作動方向に行くに従って次第に小径となるテーパ筒状面122を備えていることから、ロッド部120の突出端の押し込みを容易にすることが可能となる。
以上、本発明の一実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。
例えば、前記実施形態では、ギヤードモータ16に操作ロッド202が配されており、かかる操作ロッド202を押圧操作することによって、ラックレバー24のスライド作動が阻止されるようになっていたが、かかる操作ロッド202を配さないで、モータハウジング18の周壁部に挿通孔のみ形成しておき、ラックレバー24のスライド作動を阻止するときだけ、かかる挿通孔から指や操作用の棒を差し込んで、揺動体190を揺動せしめて、ラックレバー24のスライド作動を阻止するようにしても良い。また、ケース88の回転を直接阻止するようにしても良い。
さらに、ロッド部120やロッド部120の先端に形成された係止突起124,テーパ筒部240の形状等は、前記実施形態のものに限定されることはない。
また、減速歯車列の構造や減速歯車列を構成する歯車の数等は、前記実施形態のものに限定されることはない。更にまた、電気モータのコイルの数や具体的形状は、前記実施形態のものに限定されるものではない。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
本発明の一実施形態としてのモータ駆動式排水弁を示す断面図であって、図2におけるI−I方向に相当する図面である。 図1におけるII−II断面図である。 図1に示されたモータ駆動式排水弁に採用されているギヤードモータの一部分の組立説明図である。 図1に示されたモータ駆動式排水弁に採用されているギヤードモータの他の部分の組立説明図である。 図3に示されたギヤードモータを構成する係止レバーを説明するための平面図である。 揺動体の係止部がストッパ歯車の筒状外周面に押し当てられた状態を説明するための平面図である。 ギヤードモータを構成するカムレバーの作動状態を説明するための平面図である。 ギヤードモータを構成するカムレバーの他の作動状態を説明するための平面図である。
符号の説明
10 モータ駆動式排水弁
12 排水弁
14 バルブハウジング
16 ギヤードモータ
20 電気モータ
22 減速歯車列
24 ラックレバー
120 ロッド部
124 係止突起
220 排水路
252 コイルスプリング

Claims (4)

  1. 内部に排水路が形成されていると共に、該排水路を連通/遮断する弁体が、返戻付勢手段によって該排水路の遮断位置に位置決めされて組み込まれたバルブハウジングと、
    一対の給電端子を備え、それら一対の給電端子間への給電によって電気モータを回転駆動せしめることにより該電気モータの回転駆動力を歯車列等の減速手段とクラッチ手段を介して出力部材に伝達して該出力部材を突出位置から引込位置まで引込作動せしめると共に、該出力部材の引込位置から突出位置への返戻作動を阻止する返戻作動阻止手段を備え、該クラッチ手段で該電気モータからの回転駆動力の伝達を遮断した状態下で該返戻作動阻止手段により該出力部材の引込位置から突出位置への返戻作動を阻止して該出力部材を引込位置に保持作動せしめる一方、該一対の給電用端子間への給電の停止により該返戻作動阻止手段を解除して該出力部材への返戻作動を許容するようにしたギヤードモータと
    が、別体形成されて互いに組み付けられ、該ギヤードモータの該出力部材を該バルブハウジングの該弁体に連結して該弁体を駆動することにより該排水路を連通状態と遮断状態に切り換えるようにしたモータ駆動式排水弁において、
    前記出力部材および前記弁体の何れか一方を他方に対して該出力部材の突出作動方向で押し入れることにより該出力部材と該弁体を抜け出し不能に係止する連結手段と、
    前記ギヤードモータに設けられて、外部からの操作により該出力部材の引込方向への作動を解除可能に阻止する引込作動阻止手段と
    を、備えていることを特徴とするモータ駆動式排水弁。
  2. 前記弁体が、前記出力部材の突出作動方向に行くに従って次第に小径となるテーパ筒部を備えていると共に、該テーパ筒部には小径側開口端部から大径側開口端部に向かって延びるスリットが少なくとも一つ形成されている一方、該出力部材が、該テーパ筒部に差し込まれるロッド部を有していると共に、該ロッド部の突出端において該出力部材の突出作動方向に行くに従って次第に小径となるテーパ筒状面を備えた係止突起を備えており、該出力部材の該ロッド部の突出端を該弁体の該テーパ筒部に対して大径側開口部から押し入れて該係止突起の大径側端面を該テーパ筒部の小径側端面に係止させることにより、前記連結手段が構成されている請求項1に記載のモータ駆動式排水弁。
  3. 前記引込作動阻止手段において、外部からの操作による外力が前記減速手段で増幅されるようになっており、かかる増幅された外力を利用して前記出力部材の引込方向への作動が阻止されるようにした請求項1又は2に記載のモータ駆動式排水弁。
  4. 前記減速手段の一つを遊星歯車機構によって構成し、該遊星歯車機構における太陽歯車を前記電気モータの出力軸によって回転駆動せしめると共に、該太陽歯車に噛合された遊星歯車の支軸が固設されたキャリアの中心軸上に出力用の連結歯車を固設し、該太陽歯車に噛合された該遊星歯車が噛合される内歯歯車を有するケースの回転を阻止して、前記出力部材から該連結歯車への外力の伝達を遮断することで、前記引込作動阻止手段による該出力部材の引込方向への作動が阻止されるようにした請求項3に記載のモータ駆動式排水弁。
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