JP2007534737A - 7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン誘導体、ならびにその治療的に許容される塩、それらを含有する製薬調製物および活性剤を生成するプロセス - Google Patents

7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン誘導体、ならびにその治療的に許容される塩、それらを含有する製薬調製物および活性剤を生成するプロセス Download PDF

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Abstract

本発明は新しい7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン誘導体、ならびにその治療的に許容される塩、それらを含有する製薬調製物および活性剤を生成するプロセスにも関する。製薬調製物は、好ましくは抗炎症性および鎮痛性の調製物、神経障害性痛覚過敏および関節リウマチを軽減する調製物、骨または軟骨の破壊を妨げる調製物であり、他の炎症プロセスと関連し得る他の疾患、たとえば喘息、湿疹または乾癬の処置に利用できる。

Description

本発明は、新しい7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン誘導体、ならびにその治療的に許容される塩、それらを含有する製薬調製物および活性剤を生成するプロセスに関する。
一般式(I)の化合物は、神経性および非神経性抗炎症性の製薬調製物の、同様に鎮痛効果、神経障害性痛覚過敏を軽減する調製物、関節リウマチを妨げる、または関節の骨または軟骨の破壊、ならびに他の炎症プロセスに関連し得る他の疾患、たとえば喘息、湿疹、乾癬の処置のための調製物の基本物質である。
一般式(I)による化合物は新しい。その特徴的な種類は、一般式(Ia)、(Ib)および(Ic)によって説明できる。
上で挙げたもの以外の7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン誘導体の化合物は、このように作用するキナーゼインヒビタおよび抗腫瘍剤として専門の文献で公知である。
公知の活性キナーゼ阻害7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン誘導体の重要な構造上の特徴は、一方が位置7におけるピロールの窒素原子、他方が位置4に結合したアミン官能基の窒素原子のうち、1つのみが置換基を保持することである(J.Med.Chem.39(1996)2285−2292,Bioorg.Med.Chem.Letters 11(2001)849−852)。
J.Med.Chem.39(1996)2285−2292,Bioorg.Med.Chem.Letters 11(2001)849−852)
本発明は、新しい7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン誘導体、ならびにその治療的に許容される塩、それらを含有する製薬調製物および活性剤を生成するプロセスに関する。
本発明による化合物の場合、上記の位置の両方が置換基を保持する。
したがって本発明は、一般式(I)の7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン誘導体、およびその治療的に許容される塩に関する。
一般式(I)において、
R1は、アルキル、アリール、1〜4個の炭素原子基を持つヘテロアリールまたはアリール−アルキル、1〜4個の炭素原子基を持つヘテロアリール−アルキル、1〜4個の炭素原子基を持つモルホリノ−アルキルあるいは1〜4個の炭素原子基を持つジアルキルアミノ−アルキルであり、
R2、R3は相互から独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルまたはシクロプロピル基であるか、あるいはR2およびR3はテトラメチレン基であり、
R4は、
Figure 2007534737
または
Figure 2007534737
または
Figure 2007534737
基であり、
式中、R5は、置換または非置換芳香族またはヘテロ芳香族環であり、
R6、R7、R8およびR9は独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシまたはスルホニル基であり、
R10は、水素またはニトリル基であり、
R11は、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル基またはXに結合したテトラメチレン環であり、
R12は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、1〜4個の炭素原子を持つアリール−アルキル、1〜4個の炭素原子を持つヘテロアリール−アルキル、1〜4個の炭素原子を持つモルホリノ−アルキルまたは1〜4個の炭素原子基を持つジアルキルアミノ−アルキルであり、
Xは、R11がXに結合したテトラメチレン環である場合は、炭素であり、そうでなければ窒素、メチン、メチル−メチン、エチル−メチン、プロピル−メチン、イソプロピル−メチン、シクロプロピル−メチン、tert−ブチル−メチンまたはフェニル−メチン基である。
治療的に許容される塩は好ましくは、酸添加塩である。
一般式(I)の最も特徴的な化合物は、一般式(Ia)、(Ib)および(Ic)によって定義でき、ここでR1、R2、R3、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12およびXは上で挙げたのと同じである。
本発明は、活性物質としての一般式(I)の化合物および治療的に許容される添加剤を含有する製薬調製物にも関する。
製薬調製物は、好ましくは抗炎症性および鎮痛性の調製物、神経障害性痛覚過敏および関節リウマチを軽減する調製物、骨または軟骨の破壊を妨げる調製物であり、他の炎症プロセスと関連し得る他の疾患、たとえば喘息、湿疹または乾癬の処置に利用できる。
本発明はさらに、一般式(I)の7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン誘導体を生成するプロセスに関する。
該プロセスは、一般式(II)の化合物がアセトインから等モル量のアミンおよびマロノニトリルを用いて生成され、R1、R2およびR3が上記と同じであることを特徴とすることができる。
質量が5〜10倍過剰のギ酸を添加して、混合物を還流温度にて1時間〜2日間混合し、次に混合物を氷水に注入する。沈殿生成物を分離して、乾燥させ、次に還流温度で0.5〜4時間にわたって生成物の5〜10倍のオキシ塩化リンと反応させて、次に混合物を氷へ注ぎ、式中、R1、R2およびR3が上記と同じである、沈殿した一般式(III)の塩化イミドイルを分離、乾燥および蒸発させて、次に、
A)上記で生成された一般式(III)の塩化イミドイルを非プロトン性溶媒に溶解させて、式中、R1およびR3が上の式と同じである、同量の一般式(II)または(IV)のアミンと反応させて、2〜10倍モル当量過剰のNaHを添加する。反応を0.5〜6時間継続させる。次に混合物を氷に注いで、沈殿した生成物を分離および精製する。あるいは、
B)上記の方法で生成された一般式(III)の塩化イミドイルを極性有機溶媒の媒体中の2〜10倍モル当量過剰のヒドラジン水和物と反応させて、次に有機相中の反応生成物を分離し、有機相を乾燥、蒸発させて、次に非極性溶媒によって粉砕した。この方法で生成されたヒドラジン誘導体を極性溶媒と混合して、20〜120℃にて1〜12時間にわたって同量のアルデヒドと反応させて、次に反応生成物を分離する。あるいは、
C)B)で述べたプロセスによって生成したヒドラジン誘導体を極性有機溶媒と混合して、同量のイサチンと反応させて、次に反応生成物を分離する。
一般式(II)の化合物は、アセトインを等モル量のアミンおよびマロン酸ジニトリルと反応させるような方法で生成される。一般式(II)の化合物をこの方法で生成する。反応は、酸性またはアルカリ性触媒のどちらかを使用して同じ反応混合物で2段階にて実施することができる。
第1段階では、水分離添加剤(water separating additive)を使用して、常に酸性触媒(濃HClまたはトルエンスルホン酸)を用いて非プロトン性溶媒(好ましくはトルエンまたはベンゼン)中で還流温度にて、アセトインを適切なアミンと反応で生成されたすべての水が除去されるまで反応させて、次にマロノニトリルを添加して、同量の水の除去まで混合物を還流温度に維持する。
アニリン型のアミンを使用する場合、溶媒をプロトン性溶媒、好ましくはメタノール、エタノールまたはイソプロパノールに変更して、不活性雰囲気中でアルカリ性媒体(KOHまたはNaOHの水溶液)を使用してそれらをマロン酸ジニトリルと反応させる。
一般式(II)の中間化合物を濾過して、混合物を冷却して、質量が5〜10倍過剰(85〜98質量%)のギ酸と還流温度にて1時間〜2日間混合する。次に混合物を氷水に注いで、沈殿した生成物を濾過または中性pHでの酢酸エチルによる抽出のどちらかによって単離する。
生成物をどちらの場合も完全に乾燥させて、次に還流温度にて0.5〜4時間にわたって、質量が5〜10倍過剰のオキシ塩化リンと反応させる。オキシ塩化リンを含有する混合物を氷に注ぎ、pHを中性に設定して、沈殿した一般式(III)の塩化イミドイルを濾過するか、または酢酸エチルで抽出して、次に合わせた有機相を乾燥および蒸発させた。濾過または抽出および蒸発の後に得られた一般式(III)の塩化イミドイルを非プロトン性溶媒(THF、ジオキサン、DMSOまたはDMF)またはその混合物に溶解させる。
プロセスのバージョンA)では、一般式(III)の塩化イミドイルを同量の一般構造(II)または(IV)のアミンと反応させて、2〜10倍モル当量過剰のNaHを0.5〜6時間にわたって添加する。反応混合物を氷水に注いで処理して、沈殿した生成物を濾過し、ジオキサン−酢酸エチル−ヘキサン混合物から結晶化することによって、一般式(Ia)の化合物を生成する。
プロセスのバージョンB)では、極性有機溶媒中(好ましくはメタノール、エタノール、イソプロパノール、DMF、DMSO中、またはこれらの溶媒の任意の割合の混合物中)で上記の方法で生成された一般式(III)の塩化イミドイルを2〜10倍モル当量過剰のヒドラジン水和物と反応させて、次に溶媒を減圧下で除去して、その後、この方法で得た生成物を酢酸エチルと水とで分離する。
乾燥後に有機相を蒸発させて、残留物を非極性溶媒(好ましくはヘキサンまたはエーテル)で処理することによってヒドラジン誘導体を得て、これを極性有機溶媒中(好ましくはメタノール、エタノール、イソプロパノール、DMF、DMSO溶媒または氷酢酸中)で20〜100℃の温度にて、1〜12時間にわたってアルデヒドと反応させる。溶媒が適切に選択されている場合、生成物が沈殿して、混合物の冷却後に濾過することによって分離できる。
一般式(Ib)の化合物は、非極性溶媒(好ましくはエーテルまたはヘキサン)による洗浄後に得られる。
プロセスのバージョンC)は同様に実施されるが、ヒドラジン誘導体をイサチンと反応させる。
一般式(Ic)の化合物をこの方法で生成する。
本発明によるプロセスで使用する中間化合物は、上記のキナーゼインヒビタ化合物の中間生成物で、たとえばim2_1〜im3_3、im3_5およびim4_1〜4として一部は公知であり、それらの一部は実施例3、5、6、および8〜11に挙げた化合物などの新しい化合物である(表1を参照)。
本発明の本質は、新しい構造が実施例4で述べたプロセスを使用する公知の生物活性化合物の反応性中間生成物を共に結合させることによって生成でき、公知の化合物とは驚くほど異なる効果を有する新しい構造の化合物が得られるという認識にも基づいている。
実施例4に与えたプロセスの本質は、無水ジメチルスルホキシドに溶解した一般式(II)および(IV)のアミンを、水素化ナトリウムを添加することによってナトリウム塩に変換可能であり、該塩は一般式(III)を特徴とする塩化イミドイルと室温にて化合させることができ、この方法で一般構造(Ia)の化合物が得られることである。
水素化ナトリウムの存在下での塩化イミドイルと複素環アミンとの結合は、得られたピラゾリルアミノおよびピロリルアミノ誘導体と同様に文献では未知である。
同じ生物学的効果を有する化合物も、一般式(III)を特徴とする塩化イミドイルが最初にエタノールを含有する媒体中でのヒドラジン水和物と反応させる方法で得ることができ、実施例7および12〜15で述べるように、この方法で得られた4−ヒドラジノ−7H−ピロロ−[2,3−d]ピリミジン誘導体がアルデヒドまたはイサチンと反応して、一般式(Ib)または(Ic)の化合物がこの方法で得られる。
エタノール含有媒体中でのベンズアルデヒドおよびイサチンの縮合反応は、文献から周知であるが、4−ヒドラジノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン誘導体から得られるヒドラゾンのうち、位置5にフェニル置換基を有するヒドラゾンのみが現在までに述べられている(J.Chem.Res.Miniprint 12(1997)2771−2789)。
これらの公知の5−フェニル誘導体は、本発明で述べた炎症のモデルにおいて完全に無効であることが判明した。
Figure 2007534737
本発明による化合物は鎮痛性および抗炎症性化合物であり、場合によっては経口投与できる。
一次求心性線維から放出された感覚性神経ペプチド、たとえばサブスタンスP(SP)またはカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)が重要な役割を果たす神経性炎症を妨げる機会が、ヘプタペプチドソマトスタチン類似物質TT−232の効率検査に基づいて新しい種類の鎮痛剤を発見する機会と同様に出現した。
我々は、以前の検査に基づいて、TT−232が神経性および非神経性炎症の両方を妨げる強力な鎮痛剤であり、神経障害侵害受容性モデルにおいても有効であることを見出した。TT−232がペプチド構造であり、経口的に吸収できないため、我々は化合物の臨床試験検査と同時に、経口的に吸収でき、TT−232に類似した広範囲にわたる鎮痛および抗炎症効果を有する化合物を生成するために、そのペプチド模倣性類似物質の検査を開始した。
単離したラット気管の感覚ニューロン要素の電気励起を用いてインビトロ試験を実施した。神経性炎症のメディエータであるP−サブスタンスは、カプサイシン感受性要素からの励起の影響下で放出され、水浴中のP−サブスタンスの濃度は、ラジオイムノアッセイによって測定できる。ソマトスタチンアンタゴニストは、TT−232と同様に終神経の励起を妨げるため、水浴中に放出された神経ペプチドの量がより少なくなる。
神経性および非神経性炎症に対するTT−232の抗炎症性効率は、以前は主にラットに対して試験された(たとえばマスタードオイルによって誘発された血漿血管外遊走、デキストラン浮腫、フロイントアジュバントによって誘発された慢性関節炎浮腫、ブラジキニンによって誘発された関節における血漿血管外遊走、カラギナン浮腫、カラギナンの影響下での白血球の蓄積)。浮腫は、特許明細書で触れた生物学的試験でのマウス耳へのカプサイシンのアルコール性溶液によって誘発させ、耳質量の測定およびエバンスブルー蓄積の測定によって定量的に測定した。
フロイントアジュバントによって誘発された慢性炎症に対するTT−232の抗炎症効果は、Wistarメスラットで以前に証明された。これは関節リウマチの実験モデルである。関節リウマチに罹患している患者のTT−232の第II相臨床試験は2004年に実施された。我々は、フロイントアジュバントがルイス系のラットでの相当の関節変形を含む症状を悪化させることを考慮したので、フロイントアジュバントによって誘発された関節の腫れ、または滑膜リンパ球および白血球の浸潤に対する骨の破壊ならびに機械誘発性知覚過敏の発現に加えて、TT−232の効果を検査した。
特許明細書で述べた実験では、以下の装置を使用した。
NMR写真は、Bruker AC300装置によって撮影した。
HPLCの測定に使用した装置は、検出器ZMD MSおよびUV one Waters 996 DAD付きの、カラムSupelco Discovery RP−Amide C16を装備したWaters HPLCであり、アセトニトリルの勾配は6分当たり10〜100%(ギ酸含有率0.05%)であり、流速は1分当たり3mlである。
融点はBuechi Melting Point B−540装置によって測定した。
本発明による化合物、それらを生成するプロセスおよびその効果を決定する実験を以下の実施例で示す。
(実施例1)
<2−アミノ−4,5−ジメチル−1−(3−クロロフェニル)−1H−ピロロ−3−カルボニトリルを生成するプロセス>
アセトイン18g(0.2モル)および3−クロロアニリン21ml(0.2モル)をトルエン300mlに溶解させ、次に濃HCl 0.2mlを添加した。反応混合物を2時間半還流させ、次に常圧にて半分の体積まで蒸発させて、最後に全溶媒量を真空中で蒸留した。得られた物質をエタノール350mlに溶解して、最初にマロン酸ジニトリル13.2ml(0.2モル)を添加し、次に水50mlに溶解させたKOH 11.2gをそれに滴下して、氷で冷却した。混合物を2時間還流させて、次に冷却した。得られた結晶性生成物を濾過して、ヘキサンで洗浄した(45.2g、92%)。
(実施例2)
<5,6−ジメチル−7−(3−クロロフェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オールを生成するプロセス>
2−アミノ−4,5−ジメチル−1−(3−クロロフェニル)アミノ−3−シアノ−ピロール(実施例1)40gをギ酸200g中で10時間にわたって還流した。次に混合物を氷に注いで、1時間撹拌した。沈殿した物質を濾過して、水で洗浄した。生成物を室温にて乾燥させて、さらに精製せずに以下の反応で使用した(27g、60%)。
(実施例3)
<5,6−ジメチル−4−クロロ−7−(3−クロロフェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンを生成するプロセス>
4−ヒドロキシ−5,6−ジメチル−7−((3−クロロフェニル)アミノ)ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例2)26.9gをPOCl 125mlに溶解させて、混合物を1時間還流して、次に少なくとも10倍を超える体積の大量の氷水に注ぎ、次にPOClの完全な分解の後に沈殿した生成物を濾過して、次に水で洗浄し、乾燥させた(26.28g、92%)。
(実施例4)
<[5−tert−ブチル−2−(3−ニトロ−フェニル)−2H−ピラゾール−3−イル]−[7−(3−クロロフェニル)−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−アミンを生成するプロセス>
5,6−ジメチル−4−クロロ−7−((3−クロロフェニル)アミノ)ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例3)0.292g(1ミリモル)および5−tert−ブチル−2−(3−ニトロ−フェニル)−2H−ピラゾール−3−イル−アミン(im4_3)0.26g(1ミリモル)をジメチルスルホキシド4mlに溶解させて、強く混合しながら水素化ナトリウム200mgを数回に分けて添加し、次に混合物を室温にて1時間混合した。反応混合物を氷に注ぐことによって処理して、次に沈殿した沈殿を濾過して、酢酸エチルおよびヘキサンの混合物中で再結晶させた(0.31g、60%)。
(実施例5)
<[7−(3−クロロフェニル)−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−ヒドラジンを生成するプロセス>
4−クロロ−7−(3−クロロフェニル)−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例3)2.92g(10ミリモル)をヒドラジン水和物3mlと共にエタノール30ml中で3時間にわたって沸騰させ、次に溶媒および過剰のヒドラジン水和物を減圧下で蒸留した。蒸発の残留物を水と酢酸エチルとで分離した。乾燥後に有機相を蒸発させた。蒸発の残留物をエーテルで粉砕して、[7−(3−クロロフェニル)−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−ヒドラジンをこの方法で得た(1.9g、66%)。
(実施例6)
<[7−ベンジル−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−ヒドラジンを生成するプロセス>
最初の物質がim3_1(物質2.71g)と示された公知の中間生成物であったことを除いて、実施例5で述べたように化合物を生成した(1.92g、74%)。
(実施例7)
<4−{[5,6−ジメチル−7−(3−クロロフェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−ヒドラゾノ−メチル}−ベンゼン−1,2−ジオールを生成するプロセス>
[7−(3−クロロフェニル)−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−ヒドラジン(実施例5)0.287g(1ミリモル)および3,4−ジヒドロキシ−ベンズアルデヒド0.138g(1ミリモル)をエタノール4ml中で6時間沸騰させ、沈殿した生成物、すなわち4−{[7−(3−クロロフェニル)−5,6−ジメチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−ヒドラゾノメチル}−ベンゼン−1,2−ジオールを濾過して、エーテルで洗浄した(0.29g、68%)。
(実施例8)
<2−アミノ−4,5−ジメチル−1−(3−モルホリン−4−イル−プロピル)−1H−ピロール−3−カルボニトリルを生成するプロセス>
アセトイン8.8g(0.1モル)、2−ヒドロキシ−3−ブタノンおよび4−(3−アミノプロピル)モルホリン14.4ml(0.1モル)を、水セパレータアタッチメントを含有する装置内でトルエン170mlに溶解させて、次に濃塩酸0.1mlを添加し、次に110℃で沸騰するまで混合物を還流して、短時間にわたって冷却してから、次にマロニトリル6.6mlを添加した。次に混合物を110℃で沸騰するまで還流して、セライトで濾過し、次に冷却した。沈殿した結晶を濾過した(17.31g、66%)。
(実施例9)
<5,6−ジメチル−7−(3−モルホリン−4−イル−プロピル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オールを生成するプロセス>
2−アミノ−4,5−ジメチル−1−(3−モルホリン−4−イル−プロピル)−1H−ピロロ−3−カルボニトリル)(実施例8)3.761g(14.33ミリモル)をギ酸38ml中で一晩還流した。プロセスの間に混合物を水で希釈して、NaHCOによって中和して、酢酸エチルと共に振り、有機相を蒸発させて、沈殿した結晶をヘキサンで処理して、次に濾過した(3.265g、78.5%)。
(実施例10)
<5,6−ジメチル−4−クロロ−7−(3−モルホリン−4−イル−プロピル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンを生成するプロセス>
5,6−ジメチル−7−(3−モルホリン−4−イル−プロピル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オール(実施例9)3g(10.33ミリモル)をPOCl 15ml中で1時間還流した。次に混合物を氷に注いで、NaHCOによって中和して、酢酸エチルと共に振り、蒸発させた。褐色油を得た(2.71g、85%)。
(実施例11)
<[5,6−ジメチル−7−(3−モルホリン−4−イル−プロピル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−ヒドラジンを生成するプロセス>
5,6−ジメチル−4−クロロ−7−(3−モルホリン−4−イル−プロピル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例10)1.785g(5.78ミリモル)を溶液にちょうど足りる量のエタノール(120ml)に溶解させて、次にヒドラジン水和物17.8mlを添加した。混合物を約15分間還流して、次に蒸発させ、水と酢酸エチルとで分離した。有機相を乾燥および蒸発させた。蒸発の間に沈殿した結晶をヘキサンで粉砕して、次に濾過した(1.07g、61%)。
(実施例12)
<4−{[5,6−ジメチル−7−(3−モルホリン−4−イル−プロピル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−ヒドラゾノメチル}−カテコールを生成するプロセス>
[5,6−ジメチル−7−(3−モルホリン−4−イル−プロピル)−7H−ピロロ−[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−ヒドラジン(実施例11)304.4mg(1ミリモル)および3,4−ジヒドロキシ−ベンズアルデヒド138.1mg(1ミリモル)をエタノール6mlに溶解させて、次に30分間還流した。沈殿した結晶を濾過して、次にエタノールおよびヘキサンで洗浄した(45%)。
(実施例13)
<4−{[5,6−ジメチル−7−(3−モルホリン−4−イル−プロピル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]ヒドラゾノメチル}−2−ニトロ−フェノールを生成するプロセス>
[5,6−ジメチル−7−(3−モルホリン−4−イル−プロピル)−7H−ピロロ−[2,3−d]ピリミジン−4−イル−ヒドラジン(実施例11)304mg(1ミリモル)および3−ニトロ−4−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド169mg(1ミリモル)をエタノール6ml中で4時間還流して、冷却し、次に濾過して、エタノールおよびヘキサンで洗浄した(176mg、36%)。
(実施例14)
<4−{[5,6−ジメチル−7−(3−モルホリン−4−イル−プロピル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−ヒドラゾノメチル}−2−メトキシ−フェノールを生成するプロセス>
[5,6−ジメチル−7−(3−モルホリン−4−イル−プロピル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−ヒドラジン(実施例11)304mg(1ミリモル)をバニリン152mg(1ミリモル)と共にエタノール6ml中で還流して、沈殿した結晶を濾過して、次にエタノールおよびヘキサンで洗浄した(221.37mg、50%)。
(実施例15)
<4,6−ジクロロ−3−{[5,6−ジメチル−7−(3−モルホリン−4−イル−プロピル)−7H−ピロロ−[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−ヒドラゾノ}−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンを生成するプロセス>
4,6−ジクロロ−イサチン108mg(0.5ミリモル)を[5,6−ジメチル−7−(3−モルホリン−4−イル−プロピル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−ヒドラジン(実施例11)152.2mg(0.5ミリモル)に添加して、混合物をエタノール4ml中で還流した。沈殿したオレンジ色がかった黄色結晶を濾過して、次にエタノールおよびヘキサンで洗浄した(102mg、40%)。
(実施例16)
<[5−tert−ブチル−2−(3−ニトロ−フェニル)−2H−ピラゾール−3−イル]−[5,6−ジメチル−7−(3−モルホリン−4−イル−プロピル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−アミンを生成するプロセス>
5−tert−ブチル−2−(3−ニトロ−フェニル)−2H−ピラゾール−3−イル−アミン650mg(2.5ミリモル)および5,6−ジメチル−4−クロロ−7−(3−モルホリン−4−イル−プロピル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(実施例10)772mg(2.5ミリモル)をDMSO 4mlに溶解させて、次にNaH 200mgを添加し、混合物を室温にて30分間撹拌して、次に混合物を氷に注いだ。混合物をEtOAcで抽出して、乾燥させ、蒸発させた。得られた褐色油をカラムで分離して、蒸発させて、次にヘキサンで粉砕して、沈殿した黄色結晶を濾過した(272.2mg、20%)。
(実施例17)〜(実施例91)
実施例による化合物の式および生成方法を表2に示し、化合物の物理的および化学的特徴を表3に示す。
(実施例92)
<[5−tert−ブチル−2−(4−メトキシ−フェニル)−2H−ピラゾール−3−イル]−[5,6−ジメチル−7−(6−メチル−ピリジン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−アミンヒドロクロライドを生成するプロセス>
実施例91による化合物48mgを無水ジオキサン1mlに溶解させ、エーテル中の4M塩酸0.2mlを混合物に添加した。沈殿した黄色沈殿物を濾過して、エーテルで洗浄した(36mg、70%)。融点は97〜98℃である。
Figure 2007534737
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(実施例93)
[製薬的効果の研究]
<ラット気管に対するインビトロでのラジオイムノアッセイ(RIA)法によるサブスタンスP(SP)の放出を阻害する活性物質の検査>
SP放出(500ナノモルの)に対する活性物質の影響をインビトロ環境にて、生物浴(biological bath)中のラット気管に対して検査した(Wistarラット200〜250g重量を使用した)。酸素添加クレブス液による1時間の潅流後に、8分の期間中にサンプルを3回採取した。8分の中間期間に10Hz、40V、0.1ms、120sの電流を用いて器官を興奮させた。サンプルのSP含有量を特異的ラジオイムノアッセイ法によって測定した。値を図に以下の方法で示す。白色棒を用いた電気的興奮前の値、黒色棒による興奮直後に測定した値、および網掛け棒による興奮8分後に測定した値である。以下のラジオイムノアッセイ法を使用した。I125ヨウ素同位体によって標識したモノヨウ素化SP 5000cpmをRIAトレーサーとして使用した。合成SPを0〜100フェントモル/mlの濃度範囲で標準として使用した。サンプルの湿潤組織の重量に関連付けられた神経ペプチド濃度を「フェントモル/mg」として表現した。図8は、電気的興奮の下でのPサブスタンスの放出に対する基準物質としてのTT−232および8つの化合物の濃度500nMでの阻害効果を示す(黒色棒を参照)。溶媒のみで処置して準備した器官で得られた対照値に関連付けられた有意値を示す。
(実施例94)
[製薬的効果の研究]
<インビボ神経性炎症阻害効果の検査>
(マウス耳においてカプサイシンによって誘発された腫れおよび血漿タンパク質血管外遊走)
18〜20gのBALB/cオスマウスにケタミン(本発明により100mg/kg)およびキシラジン(10mg/kg髄内)によって麻酔した。耳の厚さを底部で測定して、検査物質を本発明に従って0.1ml/10gの量で投与した。10分後、125mg/kgのエバンスブルーステイン(2.5%の溶液、0.05ml/10g)を尾静脈に注射して、次に5分後に96%アルコール10μlを左耳に投与し、2.5%カプサイシン溶液10μlを各動物の右耳に投与した。エバンスブルーマーカーステインはそれ自体が循環中の血漿アルブミンと結合する。血漿アルブミンが血管を出る表面は、炎症のために青色となる。耳の厚さを30分後に再度測定して、腫れを最初の厚さのパーセントとして定義した。その後、動物を失血死させて殺処分して、その耳を切断して、耳の質量を測定した。組織片に蓄積したステインをホルムアミド1.5mlによって20℃にて72時間抽出した。溶液の光学密度を分光測定法によって(マイクロプレートリーダーを用いて)波長620nmにて決定した。浸出したステインの量(血漿アルブミン量を示す)を湿潤組織当たりのmgの単位で定義した。両方の動物で、アルコール中で処置した耳で測定した値をカプサイシンで処置した耳で測定した値から引いた。溶媒で処置した動物は対照としての役割を果たした。図9は、TT−232を基準物質として投与して、本発明による11の化合物100μg/kgを投薬した後の、溶媒で予備処理した対照グループのエバンスブルー量の蓄積を示す(黒色カラム)。結果の統計的評価には、ノンパラメトリックMann−Whitney検定を使用した。p<0.05、**p<0.01。
(実施例95)
[製薬的効果の研究]
<マスタード油によって誘発された、マウス耳における血管拡張および血漿タンパク質血管外遊走の検査>
Balb/cオスマウスをケタミン(本発明により100mg/kg)およびキシラジン(5mg/kg髄内)によって麻酔して、次にヨウ素同位体I125 0.1mlで標識したアルブミン(30kBq活性/マウス)を静脈内投与して、1%マスタード油10μlを各マウスの左耳に両側に滴下して、塗り付けた。耳の上でγ線カウンタによって放射能を50分間にわたって毎分ごとに測定した。活性の上昇は、血管拡張および血漿タンパク質の血管外遊走を示す。TT−232 20μg/kgおよび非ペプチド追跡分子11527(10および100μg/kg)を本発明に従って、マスタード油による処置の30分前に投与した。対照グループでは溶媒を使用した。統計的評価には、ANOVA後にBonferroniの改良検定を使用した、p<0.05、**p<0.01、n=7/群(図10を参照)。
(実施例96)
[製薬的効果の研究]
<神経障害性痛覚過敏の検査>
坐骨神経の部分片側結紮は、脚の機械的侵害受容閾値の低下を引き起こす(Seltzer手術)。機械的侵害受容性は、Ugo Basileの無痛覚計によって検査した(Randall−Selitto試験)。動物の足を端が丸くなったテフロン(登録商標)製円錐の下に置いて、足の裏側の中央領域に力を徐々に強めながら印加した。疼痛閾値は、動物がその脚を引き出したときの値である。その値は、線形目盛の前で移動する手によってグラムとして読み取られる。機械的閾値の変化は、その最初の閾値のパーセントで表した。対照測定後にオスSprague−Dawleyラットの大腿の坐骨神経をペントバルビタール麻酔下にて片側で準備して、次に神経の1/3〜1/2部分を注意深く取り外し、6/0サイズの非外傷性糸(Mersilene,Ethicon)で堅く縛り、次に切開を閉止した。機械的侵害受容閾値を術後7日に再度測定した。対照結果に関連する少なくとも20%の閾値低下を示した動物のみを以下の検査に含めた。測定を発明による18の投薬後に20分間反復した。結果を投薬前に測定した初期値に関してパーセントで表し(白色カラムで示す)、溶媒を用いた対照グループと比較した。統計的有意差を決定するために、ノンパラメトリックMann−Whitney検定を使用した。p<0.05、**p<0.1、n=6〜8/群(図11を参照)。
一般式(I)の化合物である。 一般式(Ia)の化合物である。 一般式(Ib)の化合物である。 一般式(Ic)の化合物である。 一般式(II)の化合物である。 一般式(III)の化合物である。 一般式(IV)の化合物である。 電気的興奮の下でのPサブスタンスの放出に対する基準物質としてのTT−232および8つの化合物の濃度500nMでの阻害効果を示すグラフである。 インビボ神経性炎症阻害効果の検査結果を示すグラフである。 マスタード油によって誘発された、マウス耳における血管拡張および血漿タンパク質血管外遊走の検査結果を示すグラフである。 神経障害性痛覚過敏の検査結果を示すグラフである。

Claims (11)

  1. Figure 2007534737
    式中、
    R1が、アルキル、アリール、ヘテロアリール、1〜4個の炭素原子を持つアリール−アルキル、1〜4個の炭素原子を持つヘテロアリール−アルキル、1〜4個の炭素原子を持つモルホリノ−アルキルあるいは1〜4個の炭素原子を持つジアルキルアミノ−アルキルであり、
    R2、R3が相互から独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルまたはシクロプロピル基であるか、あるいはR2およびR3は共にテトラメチレン基であり、
    R4が、
    Figure 2007534737
    または
    Figure 2007534737
    または
    Figure 2007534737
    基であり、式中
    R5は、置換または非置換芳香族またはヘテロ芳香族環であり、
    R6、R7、R8およびR9が相互から独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシまたはスルホニル基であり、
    R10が、水素またはニトリル基であり、
    R11が、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル基またはXに結合したテトラメチレン環であり、
    R12が、アルキル、アリール、ヘテロアリール、1〜4個の炭素原子を持つアリール−アルキル、1〜4個の炭素原子を持つモルホリノ−アルキル、1〜4個の炭素原子を持つジアルキルアミノ−アルキルであり、
    Xが、R11がXに結合したテトラメチレン環である場合は、炭素であり、そうでなければ窒素、メチン、メチル−メチン、エチル−メチン、プロピル−メチン、イソプロピル−メチン、シクロプロピル−メチン、tert−ブチル−メチンまたはフェニル−メチンであることを特徴とする、一般式(I)の7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン誘導体、ならびにその製薬的に許容される塩。
  2. その構造が、R1、R2、R3、R10、R11、R12およびXが請求項1と同じである一般式(Ia)に一致することを特徴とする、請求項1に記載の一般式(I)の化合物。
    Figure 2007534737
  3. R1、R2、R3およびR5が請求項1と同じである一般式(Ib)に一致することを特徴とする、請求項1に記載の一般式(I)の化合物。
    Figure 2007534737
  4. R1、R2、R3、R6、R7、R8およびR9が請求項1と同じである一般式(Ic)に一致することを特徴とする、請求項1に記載の一般式(I)の化合物。
    Figure 2007534737
  5. 一般式(I)の化合物および治療的に許容される添加剤を含有することを特徴とする、製薬調製物。
    Figure 2007534737
  6. 抗炎症性または鎮痛性医薬品として利用できることを特徴とする、請求項5に記載の製薬調製物。
  7. 神経障害性痛覚過敏緩和医薬品として利用できることを特徴とする、請求項5に記載の製薬調製物。
  8. 関節リウマチ緩和医薬品として利用できることを特徴とする、請求項5に記載の製薬調製物。
  9. 骨または軟骨の破壊を妨げる医薬品として利用できることを特徴とする、請求項5に記載の製薬調製物。
  10. 炎症プロセスに関連し得る疾患、たとえば喘息、湿疹または乾癬の処置に利用できることを特徴とする請求項5に記載の製薬調製物。
  11. 一般式(I)の7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン誘導体を生成するプロセスであって、
    Figure 2007534737
    R1、R2およびR3が式(I)に示したのと同じである一般式(II)の化合物が、アセトインから等モル量のアミンおよびマロン酸ジニトリルを用いて生成され、該化合物を質量が5〜10倍過剰のギ酸と還流温度にて1時間〜2日間混合して、次にその混合物を氷水に注入し、沈殿した生成物を分離して、その生成物を乾燥させて、次に還流温度で0.5〜4時間にわたって質量が5〜10倍過剰のオキシ塩化リンと反応させて、次に混合物を氷へ注ぎ、R1、R2およびR3が式(I)に示したのと同じである、沈殿した一般式(III)の塩化イミドイルを分離、乾燥および蒸発させて、次に、
    A)一般式(III)の前記塩化イミドイルを非プロトン性溶媒に溶解させて、R1およびR3が上と同じである、同量の一般式(II)または(IV)のアミンと反応させて、2〜10倍モル当量過剰のNaHを0.5〜6時間にわたって添加して、生成した混合物を氷に注いで、沈殿した生成物を分離および精製する、あるいは
    B)前記方法で生成した一般式(III)の塩化イミドイルを極性有機溶媒の媒体中の2〜10倍モル当量過剰のヒドラジン水和物と反応させて、有機相中の反応生成物を混合物から分離して、前記有機相を乾燥、蒸発させて、次に非極性溶媒によって粉砕して、この方法で生成したヒドラジン誘導体を極性有機溶媒と混合して、20〜120℃で1〜12時間にわたる同量のアルデヒドと反応させて、次に反応生成物を分離する、あるいは、
    C)バージョンB)によって生成されたヒドラジン誘導体を極性有機溶媒と混合して、同量のイサチンと反応させて、次に反応生成物を分離する、
    ことを特徴とする、プロセス。
    Figure 2007534737
JP2007510131A 2004-04-29 2005-04-25 7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン誘導体、ならびにその治療的に許容される塩、それらを含有する製薬調製物および活性剤を生成するプロセス Withdrawn JP2007534737A (ja)

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