JP2007532914A - セグメント化された電界効果プレートを有するホール素子 - Google Patents

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Abstract

ホール素子(110)は、セグメント化された電界効果プレート(160、165、170、175)を備える。動的バイアス制御が、電界効果プレートのセグメントに加えられる。一実施形態では、フィードバック信号が、ホール素子の増幅された出力から得られる。フィードバック信号は、特定の局部領域中のシート導電性を制御するために、電界効果プレートのセグメントに加えられる。一実施形態では、金属電界効果プレートが、ホール素子のバイアスコンタクトと検知コンタクトの間のラインに沿って4つのセグメントに分割される。対向した斜めのセグメントが、電気的に接続される。

Description

本発明は、ホール素子に関し、詳しくはセグメント化されたフィールドプレートを有するホール素子に関する。
ホール効果は、電流を通している導体が磁界に置かれたときに発生する。電圧が、電流の磁界と流れのクロス乗積によって生成される。ホール効果に基づき動作するセンサは、ホイートストンブリッジのようにモデル化することができる。典型的なホール素子設計では、導電性フィールドプレートが、絶縁層の上の導体に付着される。フィールドプレートは、局在する表面電荷誘導オフセットを制御するために加えられる静的バイアスを有する。
ホール素子は、セグメント化されたフィールドプレートを備える。動的バイアス制御が、フィールドプレートに加えられる。
一実施形態では、フィードバック信号が、ホール素子の増幅された出力から得られる。フィードバック信号は、特定の局部領域のシート導電率を制御するために、フィールドプレートのセグメントに加えられる。
一実施形態では、ホイートストンブリッジとして働くホール素子のコンダクタンスを不平衡化することによって、ホール効果磁気応答の付加されたアナログが与えられる。一実施形態では、フィールドプレートのセグメントが2つのフィールドプレートを含み、それぞれが、ホール素子の2つの斜めに隣接した象限に及んでいる。別の実施形態では、金属フィールドプレートが、ホール素子のバイアスコンタクトと検知コンタクトの間のラインに沿って、4つのセグメントに分割される。対向した対角のセグメントが、電気的に接続される。
以下の記述では、本明細書の一部をなし、例示の目的で本発明が実施されることができる特定の実施形態が示された添付図面を参照する。これらの実施形態は、当業者が本発明を実施することができるように十分詳細に記述されており、他の実施形態を使用し、本発明の範囲を逸脱することなく、構造的、論理的および電気的な変更が実施されることができることを理解すべきである。したがって、以下の記述は、限定された意味で解釈すべきでなく、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲により定められる。
図1にホールセンサが100として示されている。ホールセンサ100は、概して正方形の形状の導電性ホール素子110を含む。バイアスコンタクト115および120が、電源125およびグランド130に結合され、ホール素子110にバイアスをかける。バイアスコンタクトは、ホール素子の対向した隅部に形成され、ホール素子を電源およびグランドに電気的に結合する。グランド130は、ホール素子110から電流を吸い込むように働く。
検知コンタクト135および140は、ホール素子110の対向した隅部上に形成される。検知コンタクト135および140は、差動増幅器155の正入力145および負入力150に結合される。
セグメント化または分割されたフィールドプレートは、4つのセグメントまたは区画160、165、170および175から形成される。一実施形態では、セグメントは、形状が実質的に三角形であり、それぞれ1つが、バイアスコンタクトと検知コンタクトの間のラインで輪郭が描かれた、ホール素子110の別々の象限の上に形成される。対向した対角のセグメントは、相互接続部180および185によって、電気的に接続される。ホール素子の電圧源側のバイアスコンタクト間のラインの対向側にある2つのセグメント160および165は、差動増幅器155の正出力190および負出力195に結合され、セグメント化されたフィールドプレートへ動的フィードバックを提供する。
図2に200としてホールセンサの断面図が示されている。一実施形態のホール素子240は、P型基板215上の薄いN型にドープされたエピタキシャル層210および240を含む。一実施形態では、SiOから形成された絶縁層220が、N型エピタキシャル層210および240の頂部に存在する。フィールドプレートが、絶縁層220の頂部に導電層225から形成される。一実施形態では、導電層225は、アルミニウムから形成される。絶縁層は、一実施形態では、ほぼ5000オングストローム厚であるが、所望によってより厚くまたはより薄くすることができる。より薄い層は、電界効果がより強くなり、図1の差動増幅器155による増幅利得がより高い場合と同じ結果をもたらす。増幅器利得は、通常200〜500の範囲にある。プレートのセグメントをより小さく、絶縁層をより厚く、または増幅器利得を低く使用して、感度を低減することもできる。
フィールドプレートのセグメントおよび電気的相互接続部は、導電層225の領域を選択的に除去することによって、互いに絶縁される。ホール素子240は、N型エピタキシャル層210および240内で、P型基板215に向かってN型エピタキシャル層に下方に拡張するP型にドープされた領域230によって、画定される。一実施形態では、P型ドープ絶縁領域は、ホール素子240を他のN型エピタキシャル領域210から絶縁するのに十分な距離までP型基板215に、拡張する。セグメントを絶縁する他の手段を施してもよい。一実施形態では、ホール素子240へのオーミックコンタクトは、重くN型にドープされた領域235によって、設けられる。電気的相互接続部を含んだ導電層225の領域が、ホール素子のコンタクト235および絶縁領域230への、絶縁層220における開口によって形成された導電経路を有する。
通常、ホール素子は、表面酸化物のQssによるN型蓄積層をその表面上に有する。金属フィールドプレートのセグメントが、この表面酸化物層の頂部に存在する。この構造は、Nチャネル、金属フィールドプレートがセグメントがMOSFETゲートとして働く空乏モードMOSFETから構成されるホイートストンブリッジとしてモデル化することができる。金属フィールドプレートのセグメントへのバイアスを変化させることで、表面蓄積層の厚さを変え、N型シリコンのシート導電率に変化をもたらす。ホイートストンブリッジの抵抗分枝を表すホール素子の象限は、フィールドプレートのセグメントに加えられる電圧電位によって調節される。フィールドプレートの対角のセグメントは、ホール電圧と重ね合わされた磁界誘導電圧の間で正の補強をするような極性でホール電圧の増幅バージョンによって、差動的に駆動される。正のフィードバック量は、ホール検知ターミナルとフィールドプレートの間の差動利得によって制御される。小さな差動利得では、磁気応答性が増加される。差動増幅器利得と差動磁界誘導電圧の伝達比の積が1以上の場合は、ラッチが生じることになる。
ラッチ機能では、差動増幅器出力のダイナミックレンジを限定することによって、ヒステリシスを制御することができる。
振動を防止するために、フィールドプレートのセグメントを駆動する差動増幅器は、アナログ積分器の形態を取らなければならない。このようにして、無限大利得条件によって原点で極を生成し、不安定が生じないことになる。その結果得られた回路は、高利得条件から振動しないラッチまで円滑に変化することになる。
このようにして正フィードバックを適用しても、ホール素子の基本感度を変化させることはないと考えられる。というのは、ノイズ(オフセット)および磁気応答が、ともに等しく増幅されるからである。しかし、正フィードバックは、磁気応答性を著しく増加させることになり、大きなフィードバックに対し、磁気ラッチを生成することになる。
図3に300として、セグメント化されたフィールドプレートを組み込んだホールセンサの典型的なレイアウトが示されている。図3の番号付けは、図1のそれと一致する。ホール素子のバイアスコンタクト115、120は、導体312および315によって、それぞれコンタクトパッド305および310に結合される。同様に、検知コンタクト135、140は、導体325および328によって、それぞれ検知コンタクトパッド320および322に結合される。対向したフィールドプレートのセグメント160および175は、レイアウトの外側のまわりで曲がりくねり、コンタクトパッド337にも結合された導体335によって、互いに結合される。
対向したセグメント化されたフィールドプレート165および170は、フィールドプレートと同じ材料から形成された直接接続部340を介して、電気的に結合される。セグメント165および170は、導体344によって、コンタクトパッド342にも結合される。一実施形態では、導体も、フィールドプレートのセグメントと同じ材料から形成される。一実施形態では、ホールセンサは、標準の集積回路プロセスを使用して構成される。金属相互接続層は、パターン化されて、個々のフィールドプレートを画定し、他の回路要素への電気的接続部を形成する。
様々な実施形態では、フィールドプレートは、実質的にホール素子全体を覆うことができるが、少なくとも部分的に互いに電気的に絶縁されなければならない。他の実施形態では、ホール素子のごくわずかな部分しか、フィールドプレートそれぞれによって覆われない。また他の実施形態では、4より多いフィールドプレートのセグメントが使用されることができ、それらの間の電気的接続部は、様々な実施形態で異なって構成されることができる。
結論
ホール素子のためのフィールドプレートは、複数の個々のプレートに分割される。動的バイアス制御が、ホール素子の増幅された出力から得られるフィードバック信号を使用して、フィールドプレートに加えられる。フィードバックは、特定の局部領域におけるホール素子のシート導電率を制御する。一実施形態では、ホール効果による磁気応答の付加されたアナログが、ホイートストンブリッジのように振る舞うホール素子のコンダクタンスを不平衡化することによって、与えられる。低レベルの正フィードバックの条件下では、磁気感度全体が高められ、直線性が維持される。クリティカルレベルを超えると、正フィードバックによって、ヒステリシスを有するラッチ機能を生成する。ラッチをリセットするために、強い逆磁界が使用されることができる。他の実施形態では、ラッチをリセットするために、スイッチを使用したフィードバックの解除、またはフィードバックの極性を逆にすることが使用される。ラッチをリセットするために、他の実施形態では、検知コンタクトが共に制御可能に短絡される。動的バイアス制御は、アナログまたはデジタル出力を有するセンサに適用されることができる。高利得増幅機能およびシュミットトリガー機能は、より少ない回路要素を使用して実装されることができる。
一実施形態では、増幅された応答の直線性を改善するために、フィールドプレートへの負フィードバックが使用されることもできる。
本発明の一実施形態によるセグメント化されたフィールドプレートを有するホールセンサのブロック概略図である。 本発明の一実施形態によるセグメント化されたフィールドプレートを有するホールセンサのブロック断面図である。 本発明の一実施形態によるホールセンサのレイアウトの上面図である。

Claims (27)

  1. 基板によって支持されたホール素子と、
    前記ホール素子の上に配置された絶縁層と、
    前記ホール素子の上に位置付けられたセグメント化されたフィールドプレートと、
    を含むホールセンサ。
  2. さらに、前記ホール素子の検知出力と前記セグメント化されたフィールドプレートの間にフィードバック接続部を含む、請求項1に記載のホールセンサ。
  3. さらに、前記ホール素子の前記検知出力と前記セグメント化されたフィールドプレートの間の前記フィードバック接続部に結合された増幅器を含む、請求項2に記載のホールセンサ。
  4. 前記フィードバックは、前記ホールセンサをラッチとして動作させる、請求項3に記載のホールセンサ。
  5. 前記フィードバックは、前記ホールセンサの線形応答をもたらす、請求項3に記載のホールセンサ。
  6. 前記セグメント化されたフィールドプレートは、4つのセグメントを含む、請求項1に記載のホールセンサ。
  7. ホール素子は、実質的に矩形の形状であり、
    前記セグメントは、前記ホール素子の対向した隅部間に拡張するラインによって画定された4つの別々の象限に配置される、請求項6に記載のホールセンサ。
  8. 対向した斜めのセグメントは、電気的に接続される、請求項7に記載のホールセンサ。
  9. 前記ホール素子は、正バイアス隅部と、負バイアス隅部と、正検知隅部と、負検知隅部とを含み、差動フィードバック信号は、電気的に接続され斜めに対向したセグメントの対に供給される、請求項8に記載のホールセンサ。
  10. 前記セグメント化されたフィールドプレートは、2つのセグメントを含む、請求項1に記載のホールセンサ。
  11. ホール素子は、実質的に正方形の形状であり、
    前記セグメントは、それぞれ前記ホール素子の2つの斜めに隣接した象限を実質的に覆う、請求項10に記載のホールセンサ。
  12. 基板によって支持されたホール素子と、
    前記ホール素子の上に配置された絶縁層と、
    前記ホール素子の上に位置付けられたセグメント化されたフィールドプレートと、
    前記セグメント化されたフィールドプレートに動的バイアス制御を加えるための手段と、を含むホールセンサ。
  13. 基板によって支持され、対の検知出力を有するホール素子と、
    前記ホール素子の上に配置された絶縁層と、
    前記ホール素子の上に位置付けられたセグメント化されたフィールドプレートと、
    前記ホール素子の前記検知出力に結合され、その出力が前記セグメント化されたフィールドプレートに結合された増幅器と、
    を含むホールセンサ。
  14. 前記増幅器は、完全な差動増幅器を含む、請求項13に記載のホールセンサ。
  15. 前記増幅器は、ほぼ200から500の範囲の利得を有する、請求項14に記載のホールセンサ。
  16. 基板によって支持された矩形のホール素子であって、対向した隅部に対の検知出力、および対向した隅部に対のバイアス出力を有するホール素子と、
    前記ホール素子の上に配置された絶縁層と、
    対向した隅部間のラインによって画定されたホ前記ホール素子の別々の象限の上に位置付けられ、斜めに対向したフィールドプレートが電気的に結合される、4方向のセグメント化されたフィールドプレートと、
    前記ホール素子の前記検知出力に結合され、前記セグメント化されたフィールドプレートに結合された出力を有する、増幅器と、
    を含むホールセンサ。
  17. 前記ホール素子は、正バイアス隅部と、負バイアス隅部と、正検知隅部と、負検知隅部とを含み、前記増幅器からの差動フィードバック信号は、電気的に接続され斜めに対向したセグメントの対に供給される、請求項16に記載のホールセンサ。
  18. 基板によって支持されたホール素子と、
    前記ホール素子の上に配置された絶縁層と、
    前記ホール素子の上に位置付けられ、そのセグメントが互いに電気的に絶縁される、セグメント化されたフィールドプレートと、
    前記ホール素子の検知出力と前記セグメント化されたフィールドプレートの間のフィードバック接続部と、
    を含むホールセンサ。
  19. 前記ホール素子は、P型ドープ基板によって支持された半導体のN型ドープ層によって形成される、請求項18に記載のホールセンサ。
  20. 前記絶縁層は、二酸化シリコンを含む、請求項19に記載のホールセンサ。
  21. ホール素子を形成するステップと、
    前記ホール素子の上に絶縁層を形成するステップと、
    前記ホール素子を実質的に覆うために、前記絶縁層の上に分割導電性プレートを形成するステップと、
    前記ホール素子のために動的バイアス制御を提供する導体を形成するステップと、
    を含むホールセンサを形成する方法。
  22. ホール素子の上でフィールドプレートをセグメント化するステップと、
    前記フィールドプレートのセグメントを互いに電気的に絶縁するステップと、
    前記ホール素子の検知コンタクトから選択されたセグメントにフィードバックを供給するステップと、
    を含む方法。
  23. 前記フィードバックが正である、請求項22に記載の方法。
  24. さらに、前記フィードバックを増幅して前記ホール素子のラッチを引き起こすステップを含む、請求項23に記載の方法。
  25. さらに、直線性を維持しながら前記フィードバックを増幅して磁気応答性を高めるステップを含む、請求項23に記載の方法。
  26. 前記フィードバックが負である、請求項22に記載の方法。
  27. さらに、前記フィードバックを制御して直線性を高めるステップを含む、請求項26に記載の方法。
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