JP2010175525A - 半導体磁気センサー - Google Patents

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Masato Toita
真人 戸板
Isamu Kimura
錬 木村
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Abstract

【課題】従来よりも高感度かつ小面積の半導体磁気センサーを低コストで提供すること。
【解決手段】半導体基板上に化合物半導体から構成されたエピタキシャル成長層を分割することにより形成された3つのメサ領域が形成されている。メサ10Cはホール素子部100として使用される。メサ10A及びメサ10Bは、それぞれホール素子部100からの出力を増幅するための電界効果トランジスタ部200A、200Bとして使用される。メサ10Cとメサ10B、メサ10Cとメサ10Aはそれぞれ隣接して設けられているが、これらのメサ同士はエッチングにより分断されることによって絶縁されている。電圧検出用電極20A及び20Bは、それぞれ電界効果トランジスタ部200A及び200Bのゲート電極40A、40Bに直接接続されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁場を検出するための半導体磁気センサーに関する。
磁気センサーは、磁場において磁界の強度に対応した電気信号を出力するための電子部品であり、ブラシレスモーターの回転検出等に広く用いられている。磁気センサーはまた、地磁気を検出して方位角を判定するための電子コンパスや、いわゆる電波時計において周波数40kHz等の時間標準電波を受信するためのアンテナとしても利用されている。従来の磁気センサーとしてはSi、Geなどの単体元素半導体、またはIII−V族等の2元化合物からなる化合物半導体を用いたホール素子が使われている。ホール素子は、前述した半導体材料からなる素子部に磁界を作用させた場合、半導体材料内部での電子の運動が磁界の影響によって曲げられる現象、つまりホール効果を利用するものである。従って、ホール素子の材料としては電子がより移動しやすい半導体材料が適しており、Si、Geなどの単体元素半導体よりは電子移動度の大きいIII−V族化合物半導体が適している。
また、磁界強度に応じてホール素子から出力されるホール電圧を、ホール素子と同一基板上に形成したトランジスタによって増幅し、高感度の磁気センサーを構成することも行われている。例えば、特許文献1には、ホール素子が形成された半導体基板上に接合型電界効果トランジスタ(以下「J−FET」)をも形成し、半導体基板上に形成されたエピタキシャル成長層内のホール電圧検出部をJ−FETのゲート電極として作用させることにより、高感度、高利得でホール電圧を検出する磁気センサーの技術が開示されている。
さらに、特許文献2においては、化合物半導体材料を用いたホール素子と、このホール素子の出力信号を入力し、信号処理するための信号処理ICが、前記ホール素子と同じ化合物半導体材料を用いて作成される技術が開示されている。このように、高移動度の化合物半導体材料を用いたホール素子の出力信号を、同一基板上に作成されるICによって処理するモノリシック・ホールICが構成されている。
特公平1−22994号公報 特開2003−60255号公報
ホール素子から出力されるホール電圧を、従来のJ−FETにて増幅する方法では、J−FETの相互コンダクタンス、すなわちゲート電圧の微小変化に対するドレイン電流の変化率が小さく、従って磁気センサーとしての感度が充分に得られないという問題があった。これはJ−FETのチャネルに使用されている半導体材料の移動度が、例えばエピタキシャル成長層からなるメサに設けられた高電子移動度トランジスタと比較して一般的に小さいことによっている。ホール電圧増幅のためのJ−FETの相互コンダクタンスを増加させる手段としては、例えばゲート電極の寸法を1ミクロン未満まで短縮する方法も考えられるが、その場合、ゲート電極の微細加工時の寸法制御性を大きく向上させるため、高額な紫外線もしくはレーザー露光装置が必要になるため、製造コストを低減できないという問題があった。
また、J−FETをホール素子と同一の半導体基板上に形成するには、通常ホール素子を形成するために必要な製造工程に加えてJ−FETのソース電極及びドレイン電極を形成するための、例えばイオン注入と熱拡散による活性化のような工程を追加する必要があり、製造コストを低減できないという問題があった。
また、前記特許文献2に開示されている化合物半導体ホールICにおいては、ホール素子から出力される信号を信号処理するための回路部分が同一の半導体基板上に作製されているが、ホール素子の電圧出力端子から信号処理回路部分の入力端子までをAl、Cu等の配線を用いて接続している。このような構成では、微弱な磁場を検知しようとする場合に、ホール素子部分からの微弱な電圧信号を信号処理回路部分まで比較的抵抗の高いAl、Cu等の配線で伝送しているため外来ノイズの影響を受けやすいという問題があった。
さらに、ホール素子と信号処理用ICを同一基板上に混載する構成であるモノリシックなホールICは、半導体チップ面積が大きくなるため、小型精密モーターや腕時計のように、微小な空間に磁気センサーを設置する応用方法においては不都合である。モノリシックなホールICにはホール素子部の他に、例えば、定電圧または定電流バイアス生成回路部、増幅回路部、オフセット補償回路部、コンパレータ回路部、保護回路部等の信号処理回路が混載されているため、全体を統合したチップ面積は例えば1mm×1mm以上10mm×10mm以下などと大きい。
この問題点の対策として、ホール素子のみを当該空間に配置し、ホール素子の出力信号を別途、別の位置に配置した信号処理用ICの入力端子まで、例えば、長さ1mm以上のプリント配線等により伝送する方法がとられている。この場合もホール素子と信号処理回路とを接続しているプリント配線等が外来ノイズを受信するアンテナとして作用する傾向があるため回路動作に不都合が生じやすいという問題があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来よりも高感度かつ小面積の半導体磁気センサーを低コストで提供することである。
このような目的を達成するために、本発明の第1の態様は、半導体基板上の化合物半導体から構成されたエピタキシャル成長層に形成されているホール素子と、前記エピタキシャル成長層に形成されている第1および第2の電界効果トランジスタであって、それぞれ、前記ホール素子が有する第1および第2の電圧検出用電極と近接して設けられた第1および第2の電界効果トランジスタとを備え、前記第1および第2の電界効果トランジスタが有する第1および第2のゲート電極は、それぞれ、前記第1および第2の電圧検出用電極に接続されていることを特徴とする半導体磁気センサーである。
また、本発明の第2の態様は、半導体基板上の化合物半導体から構成されたエピタキシャル成長層に形成され、第1および第2の電圧検出用電極を有する十字型のホール素子と、前記ホール素子の十字型が画定する凹部内に配置されている第1および第2の電界効果トランジスタとを備え、前記第1および第2の電界効果トランジスタが有する第1および第2のゲート電極は、それぞれ、前記第1および第2の電圧検出用電極に接続されていることを特徴とする。
また、本発明の第3の態様は、第1又は2の態様において、前記エピタキシャル成長層は、3つ以上のメサに分割されており、前記ホール素子ならびに前記第1および第2の電界効果トランジスタは、それぞれ異なるメサに位置することを特徴とする。
また、本発明の第4の態様は、第1から第3の態様のいずれかにおいて、前記メサは、化合物半導体積層膜から構成されていることを特徴とする。
また、本発明の第5の態様は、第4の態様において、前記化合物半導体積層膜には2次元電子ガスが形成されており、前記電界効果トランジスタはHEMTであることを特徴とする。
また、本発明の第6の態様は、半導体基板上の化合物半導体から構成されたエピタキシャル成長層に形成されているホール素子と、前記エピタキシャル成長層に形成されている第1および第2の電界効果トランジスタであって、それぞれ、前記ホール素子が有する第1および第2の電圧検出用電極と近接して設けられた第1および第2の電界効果トランジスタとを備え、前記第1および第2の電界効果トランジスタが有するゲート電極は、それぞれ、前記第1および第2の電圧検出用電極に接続されており、前記エピタキシャル成長層に、前記第1および第2の電界効果トランジスタが有する第1および第2のドレイン電極からそれぞれ離隔した第1および第2の接地用電極をさらに備えることを特徴とする半導体磁気センサーである。
また、本発明の第7の態様は、第6の態様において、前記エピタキシャル成長層は、3つ以上のメサに分割されており、前記ホール素子ならびに前記第1および第2の電界効果トランジスタは、それぞれ異なるメサに位置し、前記第1および第2の接地用電極は、それぞれ、前記第1および第2の電界効果トランジスタと同一のメサに位置することを特徴とする。
また、本発明の第8の態様は、第6または第7の態様において、前記メサは、化合物半導体積層膜から構成されていることを特徴とする。
また、本発明の第9の態様は、第8の態様において、前記化合物半導体積層膜には2次元電子ガスが形成されており、前記電界効果トランジスタはHEMTであることを特徴とする。
この発明によれば、ホール素子から出力されるホール電圧を、同一のエピタキシャル成長層に形成されている電界効果トランジスタにより増幅するため、極めて感度の高い半導体磁気センサーを提供することができる。また、ホール素子の電圧検出用電極とトランジスタのゲート電極との間をAl、Cu等の配線、プリント配線等を経由して接続する必要がないため、外来ノイズの影響を受けにくい。さらには、本発明による磁気センサーは、ホール素子およびトランジスタのみ、またはホール素子、トランジスタ、及び負荷抵抗器のみを隣接して設ける構成にしたことによりチップ面積が小さく、微小空間にも設置することができる。
第1の実施形態による半導体磁気センサーの上面図である。 第1の実施形態による半導体磁気センサーの断面図である。 第2の実施形態による半導体磁気センサーの上面図である。 第3の実施形態による半導体磁気センサーの上面図である。 第3の実施形態の等価回路を説明するための回路図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
本発明の実施においては、まず半導体基板上に化合物半導体からなるエピタキシャル成長層が設けられる。半導体基板の材料は通常用いられているGaAs、SiまたはGe、SiC、InP等であれば良いが、これらに限るものではない。半導体基板上には、分子線エピタキシー法(MBE)、金属有機化合物CVD法(MOCVD)等を利用して、例えばInAlAs/InGaAs/InAlAsのエピタキシャル積層膜が形成される。エピタキシャル成長層の膜厚は、例えば最上層のInAlAs層が15nm、InGaAs層が20nm、最下層のInAlAs層が200nmである。このような構成とすることによってバンドギャップの小さいInGaAs薄膜内に量子井戸構造が形成される。このような量子井戸構造の内部には2次元電子ガスが形成されるので、きわめて電子移動度が高い電子デバイスを作製することができる。また、エピタキシャル成長層はInAlAs/InGaAs/InAlAs系の積層膜に限られるものではなく、AlGaAs/GaAs構造、あるいはInSb層、GaN層を含む化合物半導体層であってもよい。
本発明の第1の実施形態においては、エピタキシャル成長層に形成される電子デバイスを、第1には磁気検知のためのホール素子として、第2にはホール素子から出力される電圧を増幅するための高電子移動度電界効果トランジスタ(HEMT)として利用する。エピタキシャル成長層に形成される、ホール素子領域と電界効果トランジスタ領域とは電気的に絶縁する必要がある。このため、公知のリソグラフィー、エッチング技術を用いてエピタキシャル成長層を複数のメサに分割する。つまり、ホール素子形成領域と電界効果トランジスタ形成領域をそれぞれ独立のメサに分離することによって、電気的な絶縁を達成する。
以下さらに詳細に、図1と図2を用いて第1の実施形態の半導体磁気センサーについて説明する。図1は、第1の実施形態による半導体磁気センサーの上面図である。半導体基板上にエピタキシャル成長層を分割することにより形成された3つのメサ領域が形成されている。メサ10Cはホール素子部100として使用される。メサ10A及びメサ10Bは、それぞれホール素子部100からの出力を増幅するための電界効果トランジスタ部200A、200Bとして使用される。メサ10Cとメサ10B、メサ10Cとメサ10Aはそれぞれ隣接して設けられているが、これらのメサ同士はエッチングにより分断されることによって絶縁されている。メサ10Cとメサ10B、メサ10Cとメサ10Aの間隙は、それぞれ例えば10μmである。図1のように構成した場合の例では、例えばホール素子部100の寸法が150μm×150μm程度であり、幅50ミクロン程度の電界効果トランジスタ部200A、200Bを左右に近接して配置しても、本発明による磁気センサー全体の寸法は250μm×150μm程度であって、増幅回路部以外に定電圧または定電流バイアス生成回路部、オフセット補償回路部、コンパレータ回路部、保護回路部等の信号処理回路もモノリシックに混載した公知のホールICのように大面積とはならず、従って微小な空間にも配置できるという効果がある。
まず、外部電流源から電流用電極20Aおよび電流用電極20Bを用いて、ホール素子部100に所定の電流が供給される。ホール効果により磁場の強さに応じた電圧が電圧検出用電極30A及び30Bに現れる。第1の実施形態の磁気センサーにおいては、ホール素子部100が形成されている化合物半導体からなるメサの電子移動度が大きいため、大きなホール効果が得られる。電圧検出用電極20A及び20Bは、それぞれ電界効果トランジスタ部200A及び200Bのゲート電極40A、40Bに直接接続されている。各電界効果トランジスタ部のゲート長は、例えば2ミクロンである。ここで、化合物半導体積層膜を材料とする電界効果トランジスタは、すなわち高電子移動度トランジスタ(HEMT)であり、J−FETのようにゲート寸法を1ミクロン未満に加工しなくても充分大きな相互コンダクタンスが得られるため、高額な露光装置を用いなくても作製できる。
図2は、第1の実施形態による半導体磁気センサーの断面図である。第1の実施形態による磁気センサーは半導体基板上に形成され、メサ10A、メサ10B、メサ10Cを備える。それぞれのメサは、半導体基板上に形成されたエピタキシャル成長層に形成されている。エピタキシャル成長層には、電子移動度の高い2次元電子ガスが形成されている。メサ10Cに形成されているホール素子部100には電圧検出用電極30Aおよび30Bが形成されている。電圧検出用電極30Aおよび30Bの材料は、例えばAuとGeの合金、もしくはAu/Ge/Auの積層膜である。また、ホール素子部100と電圧検出用電極30Aおよび30Bとの界面には、コンタクト抵抗を低減させるための化合物半導体によるコンタクト層(図示せず)を形成してもよい。コンタクト層は、例えば強いN型にドープしたInGaAs層である。電界効果トランジスタ部200A及び200Bは、ホール素子用のメサ10Cと同時に形成されたエピタキシャル成長層をエッチングにより分断されたメサ10A及び10Bにそれぞれ形成される。ゲート電極40Aおよび40Bの材料は、例えばAu/Ti/Ptであり、化合物半導体積層膜の最上層膜、例えばInAlAsを絶縁性バリア層としてゲート電圧を静電気的に2次元電子ガス層に作用させる。電界効果トランジスタ部200A及び200Bのゲート電極40Aおよび40Bと、ホール素子部100の電圧検出用電極30Aおよび30Bとは、Au、Al等の配線、またはプリント配線等を経由することなく、直接接続されている。ホール素子部100と電界効果トランジスタ部200A及び200Bは近接して形成されているため、外来ノイズの影響を受けにくい。また、本発明による磁気センサーはホール素子100と2個のトランジスタ200A及び200Bで構成されているため、例えば250μm×150μmなどと面積が小さく、微小な空間にも設置することができる。
このように、電界効果部200A及び200Bが高電子移動度トランジスタであり、また電界効果部200A及び200Bをホール素子部100に近接して設けた上で電界効果トランジスタ部200A及び200Bのゲート電極40Aおよび40Bと、ホール素子部100の電圧検出用電極30Aおよび30Bとを直接接続することにより、ホール素子部100からの電圧を高利得で増幅でき、本発明による磁気センサーの感度が高い。また、磁気センサーはホール素子100と2個のトランジスタ200A及び200Bで構成されていることから小面積であり、J−FETを使用しないことから製造コストも増大しない。
なお、第1の実施形態による半導体磁気センサーを効率的に動作させるためには、以下の様なバイアス電圧を印加することが効果的である。すなわち、電流用電極20Aと20Bとの間にはホール素子部100の抵抗値に比例し、外部電流源からの電流値に比例した電圧差(Vcc)が発生する。電圧検出用電極30Aおよび30Bには、磁場が存在しないときには(1/2)Vcc程度の電圧が出力されている。磁場が存在すると、電圧検出用電極30Aおよび30Bには、磁場の強さに応じて(1/2)Vccの値からそれぞれ逆方向にシフトした電圧が出力される。電界効果トランジスタ部200A及び200Bのしきい値電圧をVthとする。半導体磁気センサーを磁気スイッチとして使用する場合には、電界効果トランジスタ部200A及び200Bのそれぞれのソース電極50Aおよび50Bには、(1/2)Vcc−Vth程度のバイアス電圧を印加する。こうすることにより、ある方向の磁場を検出した場合には電界効果トランジスタ部200Aがオン状態、電界効果トランジスタ部200Bがオフ状態になり、逆方向の磁場を検知した場合には、逆に電界効果トランジスタ部200Aがオフ、200Bがオンになる。また、電界効果トランジスタ部200A及び200Bをリニア増幅器の差動対として利用する場合には、(1/2)Vccの電圧値がちょうど相互コンダクタンスのピークを与える程度になるようにソース電極50Aおよび50Bに加えるバイアス電圧を調整すればよい。こうすることによって、きわめて高感度な磁場検出が可能である。
(第2の実施形態)
図3は、第2の実施形態による半導体磁気センサーの上面図である。第1の実施形態と同様、半導体基板上にエピタキシャル成長層からなる3つのメサ領域が形成されている。メサ10Cはホール素子部100として使用される。メサ10A及びメサ10Bは、それぞれホール素子部100からの出力を増幅するための電界効果トランジスタ部200A及び200Bとして使用される。メサ10A及びメサ10Bは、ホール素子部100を構成するために十字型となっているメサ10Cの上方左右の空間に近接して配置されているため面積使用効率がよい。これは、十字型が画定する凹部内にメサ10A及びメサ10Bがそれぞれ配置されているとも言うことができる。これらのメサ同士はエッチングにより分断されることによって絶縁されている。メサ10Cとメサ10B、メサC10とメサAの間隔は、それぞれ例えば30μmである。図3のように構成した場合の例では、例えばホール素子部100の寸法が150μm×150μm程度であり、幅50ミクロン程度の電界効果トランジスタ部200A及び200Bを上方左右に近接して配置しても、第2の実施形態による磁気センサー全体の寸法は180μm×180μm程度であって、上述した種々の信号処理回路をモノリシックに混載した公知のホールICのように大面積とはならず、従って微小な空間にも配置できるという効果がある。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態においては、エピタキシャル成長層に形成される電子デバイスを、第1には磁気検知のためのホール素子として、第2にはホール素子から出力される電圧を増幅するための高電子移動度電界効果トランジスタ(HEMT)として、第3にはカスコード型反転増幅器の負荷抵抗として利用する。エピタキシャル成長層に形成される、ホール素子領域と電界効果トランジスタ領域とは電気的に絶縁する必要がある。このため、公知のリソグラフィー、エッチング技術を用いてエピタキシャル成長層を複数のメサに分割する。つまり、ホール素子形成領域と電界効果トランジスタ形成領域をそれぞれ独立のメサに分離することによって、電気的な絶縁を達成する。
以下さらに詳細に、図4及び5を参照して本発明の第3の実施形態を説明する。図4は、第3の実施形態による半導体磁気センサーの上面図である。第3の実施形態においては、電界効果トランジスタ部200A及び200Bのドレイン電極60A及び60Bが出力端子として利用されており、ドレイン電極60A及び60Bに直接つらなる形で負荷抵抗部70A及び70Bが形成されている。接地用電極80が、負荷抵抗部70A及び70Bの上に、ドレイン電極60A及び60Bから所望の距離を離した位置に形成されており、負荷抵抗70A及び70B、並びに電流用電極の一方20Bは電気的に接続されている。図5は、第3の実施形態の等価回路を説明するための回路図である。すなわちホール素子部から出力される2種類の電圧はそれぞれ電界効果トランジスタ部200A及び200Bのゲート電極40A及び40Bに入力されるが、電界効果トランジスタ部200A及び200Bのドレイン電極60A及び60Bに直結する形で負荷抵抗70A及び70Bがそれぞれ形成されているため、回路としては電界効果トランジスタと直列の負荷抵抗を用いたカスコード型反転増幅器が構成されている。このように構成することによって、ホール素子部の電圧検出用電極30A及び30Bからの出力が微弱な電圧変化であっても高利得で増幅することができ、出力端子A及びBには大きな電圧変化が出力される。化合物半導体メサの抵抗器としてのシート抵抗値は、例えば100Ω/□である。従って、反転増幅器の負荷抵抗を例えば500Ωに設定する場合、例えば負荷抵抗部70A及び70Bの幅を10μm、ドレイン電極60A及び60Bと接地用電極80との間隔を50μmとすればよい。電界効果トランジスタ部200A及び200Bのゲート電極40A及び40Bとホール素子部の電圧検出用電極30A及び30Bとは、Au、Al等の配線、もしくはプリント配線等を経由することなく、それぞれ直接接続されている。ホール素子部と電界効果トランジスタ部は隣接して形成されているために例えば10μm以内と距離が近く、ゲート電極を直接接続できるために外来ノイズの影響を受けにくい。さらに、カスコード型反転増幅器の負荷抵抗と電界効果トランジスタのドレインとは同じ化合物半導体メサの中に形成されているため、一切の配線が不必要になっており、外来ノイズの影響を受けにくい。また、本発明による磁気センサーはホール素子と2個のトランジスタ及び2個の抵抗器で構成されているために、例えば200μm×150μmと面積が小さく、微小な空間にも設置することができる。
10A、10B、10C メサ
20A、20B 電流用電極
30A、30B 電圧検出用電極
40A、40B ゲート電極
50A、50B ソース電極
60A、60B ドレイン電極
70A、70B 負荷抵抗部
80 接地用電極
100 ホール素子部
200A、200B 電界効果トランジスタ部

Claims (9)

  1. 半導体基板上の化合物半導体から構成されたエピタキシャル成長層に形成されているホール素子と、
    前記エピタキシャル成長層に形成されている第1および第2の電界効果トランジスタであって、それぞれ、前記ホール素子が有する第1および第2の電圧検出用電極と近接して設けられた第1および第2の電界効果トランジスタと
    を備え、
    前記第1および第2の電界効果トランジスタが有する第1および第2のゲート電極は、それぞれ、前記第1および第2の電圧検出用電極に接続されていることを特徴とする半導体磁気センサー。
  2. 半導体基板上の化合物半導体から構成されたエピタキシャル成長層に形成され、
    第1および第2の電圧検出用電極を有する十字型のホール素子と、
    前記ホール素子の十字型が画定する凹部内に配置されている第1および第2の電界効果トランジスタと
    を備え、
    前記第1および第2の電界効果トランジスタが有する第1および第2のゲート電極は、
    それぞれ、前記第1および第2の電圧検出用電極に接続されていることを特徴とする半導体磁気センサー。
  3. 前記エピタキシャル成長層は、3つ以上のメサに分割されており、
    前記ホール素子ならびに前記第1および第2の電界効果トランジスタは、それぞれ異なるメサに位置することを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体磁気センサー。
  4. 前記メサは、化合物半導体積層膜から構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の半導体磁気センサー。
  5. 前記化合物半導体積層膜には2次元電子ガスが形成されており、前記電界効果トランジスタはHEMTであることを特徴とする請求項4に記載の半導体磁気センサー。
  6. 半導体基板上の化合物半導体から構成されたエピタキシャル成長層に形成されているホール素子と、
    前記エピタキシャル成長層に形成されている第1および第2の電界効果トランジスタであって、それぞれ、前記ホール素子が有する第1および第2の電圧検出用電極と近接して設けられた第1および第2の電界効果トランジスタと
    を備え、
    前記第1および第2の電界効果トランジスタが有するゲート電極は、それぞれ、前記第1および第2の電圧検出用電極に接続されており、
    前記エピタキシャル成長層に、前記第1および第2の電界効果トランジスタが有する第1および第2のドレイン電極からそれぞれ離隔した第1および第2の接地用電極をさらに備えることを特徴とする半導体磁気センサー。
  7. 前記エピタキシャル成長層は、3つ以上のメサに分割されており、
    前記ホール素子ならびに前記第1および第2の電界効果トランジスタは、それぞれ異なるメサに位置し、
    前記第1および第2の接地用電極は、それぞれ、前記第1および第2の電界効果トランジスタと同一のメサに位置することを特徴とする請求項6に記載の半導体磁気センサー。
  8. 前記メサは、化合物半導体積層膜から構成されていることを特徴とする請求項6又は7に記載の半導体磁気センサー。
  9. 前記化合物半導体積層膜には2次元電子ガスが形成されており、前記電界効果トランジスタはHEMTであることを特徴とする請求項8に記載の半導体磁気センサー。
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