JP2016004918A - ホールセンサ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板上に設けられた感磁部12と複数の電極部13a〜13dとを有するホール素子10と、ホール素子10の周囲に配置された複数のリード端子22〜25と、複数の電極部13a〜13dと複数のリード端子22〜25とをそれぞれ電気的に接続する金属細線31〜34と、ホール素子10と複数のリード端子22〜25と金属細線31〜34をモールドするモールド部材50と、を備える。基板が有する複数の面のうち、複数の電極部13a〜13dが設けられている面とは反対側の面を基板の第1面とし、複数のリード端子22〜25が有する複数の面のうち、金属細線31〜34と接続している面とは反対側の面を複数のリード端子22〜25の第1面としたときに、基板の第1面及び複数のリード端子22〜25の第1面は共に、モールド部材50の同一の面から露出している。
【選択図】図1
Description
そこで、本発明は、放熱性が高く、出力安定性が高いホールセンサを提供することを目的としている。
以下、本発明の実施形態を、図面を用いて説明する。なお、以下に説明する各図において、同一の構成を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合もある。
(構成)
図1(a)〜(d)は、本発明の第1実施形態に係るホールセンサ100の構成例を示す断面図と平面図と底面図、及び外観図である。図1(a)は、図1(b)を破線A−A´で切断した断面を示している。また、図1(b)では、図面の複雑化を回避するために、モールド部材を省略して示している。
図1(a)〜(d)に示すように、ホールセンサ100は、ホール素子10と、リード端子20と、複数の金属細線(導電性接続部材)31〜34と、モールド部材50と、外装めっき層60とを備える。また、リード端子20は、複数のリード端子22〜25を有する。
また、別の態様で、リード端子20の少なくとも表面及び裏面には、外装めっき層60に代えて、ニッケル(Ni)−パラジウム(Pd)−金(Au)等のめっきが施されていてもよい。磁気センサであるが、アイランドレスのため、磁性体であるNiめっき膜の影響を受けにくいため実施が可能となる。
また、外装めっき層60は、モールド部材50から露出しているリード端子22〜25の裏面に形成されている。外装めっき層60は、例えばスズ(Sn)等からなる。
上記のホールセンサ100を用いて磁気(磁界)を検出する場合は、例えば、リード端子22を電源電位(+)に接続すると共に、リード端子24を接地電位(GND)に接続して、リード端子22からリード端子24に電流を流す。そして、リード端子23、25間の電位差V1−V2(=ホール出力電圧VH)を測定する。ホール出力電圧VHの大きさから磁界の大きさを検出し、ホール出力電圧VHの正負から磁界の向きを検出する。
即ち、リード端子22は、ホール素子10に所定電圧を供給する電源用リード端子である。リード端子24は、ホール素子10に接地電位を供給する接地用リード端子である。リード端子23、25は、ホール素子10のホール起電力信号を取り出す信号取出用リード端子である。
本発明の実施形態に係るホールセンサの製造方法は、基材の一方の面に複数のリード端子が形成されたリードフレームを準備する工程と、基材の一方の面の複数のリード端子で囲まれる領域にホール素子を載置する工程と、ホール素子が有する複数の電極部と複数のリード端子とを複数の導線でそれぞれ電気的に接続する工程と、基材のホール素子が載置された面側をモールド部材でモールドする工程と、モールド部材から基材を分離してホール素子の基板と複数のリード端子とをモールド部材から露出させる工程と、を含む。
図2(a)に示すように、まず、前述のリード端子が形成されたリードフレーム120を用意する。このリードフレーム120は、図1(b)に示したリード端子20が平面視で縦方向及び横方向に複数繋がっている基板である。
なお、基材である耐熱性フィルム80としては、粘着性を有すると共に、耐熱性を有する樹脂製のテープが用いられることが好ましい。
・ポリエステルテープ 耐熱温度、約130℃(但し使用条件次第で耐熱温度は約200℃にまで達する)。
・テフロン(登録商標)テープ 耐熱温度:約180℃
・PPS(ポリフェニレンサルファイド) 耐熱温度:約160℃
・ガラスクロス 耐熱温度:約200℃
・ノーメックペーパー 耐熱温度:約150〜200℃
・他に、アラミド、クレープ紙が耐熱性フィルム80として利用し得る。
次に、図2(d)に示すように、金属細線31〜34の一端を各リード端子22〜25にそれぞれ接続し、金属細線31〜34の他端を電極13a〜13dにそれぞれ接続する(即ち、ワイヤーボンディングを行う。)。そして、図2(e)に示すように、モールド部材50を形成する(即ち、樹脂モールドを行う。)。この樹脂モールドは、例えばトランスファーモールド技術を用いて行う。
以上の工程を経て、図1(a)〜(d)に示したホールセンサ100が完成する。
本発明の第1実施形態は、以下の効果を奏する。
本発明の第1実施形態に係るホールセンサ100は、ホール素子10の基板11がモールド部材50から露出しており、ホール素子10の放熱性が高い。このため、ホール素子10の温度上昇が抑えられ、出力が安定している。この他、第1実施形態に係るホールセンサ100は、ホール素子10を支持するリードフレームが無いため、極めて薄い。
(第1実施形態の変形例)
上記第1実施形態では、ホール素子10の基板としてGaAs基板を用いる場合を例として説明したが、ホール素子10の基板はこれに限定されることはなく、SiやGe等の単元素半導体基板や、GaAs以外の化合物半導体基板を用いてもよい。
(構成)
本発明の第2実施形態に係るホールセンサ100は、ホール素子10の基板11に抵抗率が5.0×107Ω・cm以上のGaAs基板を用いている点のみが異なる。その他の点については第1実施形態と同じである。
本発明の第2実施形態は、以下の効果を奏する。
ホールセンサ100を配線基板250に取り付ける際に、例えば、電源電位に接続されるリード端子(即ち、電源端子)22下からホール素子10の下方までハンダ70がはみ出してしまう場合がある。ホール素子10の下方までハンダ70がはみ出すと、ホール素子10(半導体)とハンダ70(金属)との間でショットキー接合が形成される。リード端子22が電源端子であるので、上記のショットキー接合には順バイアスが印加されることになる。ここで、ホール素子10を構成する基板が従来のように厚いときは、上記のショットキー接合に順バイアスを印加しても電流はほとんど流れなかった。
本発明は、以上に記載した各実施形態に限定されうるものではない。当業者の知識に基づいて各実施形態に設計の変更等を加えることが可能であり、そのような変更等を加えた態様も本発明の範囲に含まれる。
11 GaAs基板
12 感磁部
13a〜13d 電極(複数の電極部の一例)
20 リード端子
22 リード端子(例えば、電源端子)
23、25 リード端子
24 リード端子(例えば、接地端子)
31〜34 金属細線(導電性接続部材の一例)
13a〜13d 電極
50 モールド部材
60 めっき層
70 ハンダ
80 耐熱性フィルム
90 モールド金型
91 下金型
92 上金型
93 ダイシングテープ
100 ホールセンサ
200 ホールセンサ装置
120 リードフレーム
250 配線基板
251 配線パターン
Claims (11)
- 基板と、前記基板上に設けられた感磁部と、前記基板上に設けられた複数の電極部と、を有するホール素子と、
前記ホール素子の周囲に配置された複数のリード端子と、
前記複数の電極部と前記複数のリード端子とをそれぞれ電気的に接続する導電性接続部材と、
前記ホール素子と前記複数のリード端子と前記導電性接続部材とをモールドするモールド部材と、を備え、
前記基板が有する複数の面のうち、前記複数の電極部が設けられている面とは反対側の面を前記基板の第1面とし、
前記複数のリード端子が有する複数の面のうち、前記導電性接続部材と接続している面とは反対側の面を前記複数のリード端子の第1面としたときに、
前記基板の第1面及び前記複数のリード端子の第1面は共に、前記モールド部材の同一の面から露出しているホールセンサ。 - 前記基板は単元素半導体基板である請求項1に記載のホールセンサ。
- 前記基板はSi基板又はGe基板である請求項2に記載のホールセンサ。
- 前記基板は化合物半導体基板である請求項1に記載のホールセンサ。
- 前記基板は、GaAs基板である請求項4に記載のホールセンサ。
- 前記GaAs基板の抵抗率は5.0×107Ω・cm以上である請求項5に記載のホールセンサ。
- 前記GaAs基板の抵抗率は1.0×109Ω・cm以下である請求項6に記載のホールセンサ。
- 前記複数のリード端子は、第一のリード端子と、前記ホール素子を挟んで前記第一のリード端子と対向する第二のリード端子と、第三のリード端子と、前記ホール素子を挟んで前記第三のリード端子と対向する第四のリード端子と、を有する請求項1から7の何れか1項に記載のホールセンサ。
- 前記第一のリード端子は、前記ホール素子に所定電圧を供給する電源用リード端子であり、
前記第二のリード端子は、前記ホール素子に接地電位を供給する接地用リード端子であり、
前記第三のリード端子と前記第四のリード端子は、前記ホール素子のホール起電力信号を取り出す信号取出用リード端子である請求項8に記載のホールセンサ。 - 前記リード端子の少なくとも一部は、ニッケルでめっきされている請求項1から9の何れか1項に記載のホールセンサ。
- 前記リード端子の少なくとも一部は、ニッケル、パラジウム、金の順でめっきされている請求項1から10の何れか1項に記載のホールセンサ。
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