JP2007524641A - 置換4−アミノ−1−ベンジルピペリジン化合物 - Google Patents

置換4−アミノ−1−ベンジルピペリジン化合物 Download PDF

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Abstract


本発明は、置換4−アミノ−1−ベンジルピペリジンおよび関連化合物およびその薬学的に受容可能な塩を提供し、これらは、ムスカリンレセプターアンタゴニストとして、有用である。本発明はまた、このような化合物を含有する薬学的組成物;ならびにこのような化合物を調製するのに有用なプロセスおよび中間体;ならびにこのような化合物を使用して、ムスカリンレセプターが媒介する疾患(例えば、過敏性膀胱、過敏性腸症候群、喘息および慢性閉塞性肺疾患)を処置するための方法を提供する。

Description

(発明の分野)
本発明は、ムスカリンレセプターアンタゴニストとして有用な置換4−アミノ−1−ベンジルピペリジンおよび関連化合物に関する。本発明はまた、このような化合物を含有する薬学的組成物;ムスカリンレセプターによって媒介される医学的状態を処置するためにこのような化合物を使用する方法;およびこのような化合物を調製するためのプロセスおよび中間体に関する。
(当該技術の状況)
ムスカリンレセプターファミリーは、5つの公知のレセプターサブタイプ(すなわち、Mレセプター、Mレセプター、Mレセプター、MレセプターおよびMレセプター)を含み、各レセプターサブタイプは、異なる分布および機能を有する。例えば、平滑筋組織は、典型的には、MレセプターサブタイプおよびMレセプターサブタイプの両方を発現し、これらのレセプターは、これらの組織の収縮を媒介するのに役立つ。
結果として、ムスカリンレセプターアンタゴニストとして作用する化合物は、不適切な平滑筋機能(例えば、過敏性膀胱(OAB)、過敏性腸症候群(IBS)および慢性閉塞性肺疾患(COPD))に関連した種々の医学的状態を処置するのに有用であることが知られている。これらの平滑筋機能障害は、社会において非常に流行しており、その結果、莫大な経済的負担が生じる。例えば、米国だけでも、推定で3000万人(主として、女性および高齢者)が、過敏性膀胱に罹患しており、毎年、この状態を処置するのに、約100億ドルが費やされている。さらに重要なことには、これらの障害を罹った患者の生活の質および自尊心は、しばしば、著しく損ねられている。
最近まで、ムスカリンレセプターアンタゴニストとして作用する殆どの化合物は、種々のムスカリンレセプターサブタイプに対して、比較的非選択的であった。結果として、このような化合物は、しばしば、不快な副作用(例えば、口内乾燥、便秘、視力障害または認知的副作用)を生じていた。これらの副作用のうちで最も一般的なものは、口内乾燥であり、これは、唾液腺におけるMレセプターの阻害が原因である。この口内乾燥副作用は、しばしば、非常に重篤であり、過敏性膀胱の処置を受けている患者の推定で80〜85パーセントが6ヶ月以内に投薬を中断し、結果として、彼らの状態は未処置となっている。
従って、新規ムスカリンレセプターアンタゴニストが必要とされている。特に、Mレセプターと比べてMレセプターを選択的に阻害する新規ムスカリンレセプターアンタゴニストが必要とされている。このような化合物は、Mレセプターサブタイプが主に媒介する口内乾燥、便秘および視力障害の副作用をなくすか少なくしつつ、MレセプターサブタイプおよびMレセプターサブタイプが媒介する平滑筋障害(例えば、過敏性膀胱)を処置するのに特に有効であると予想されている。
(発明の要旨)
本発明は、ムスカリンレセプターアンタゴニストとして有用な新規置換4−アミノ−1−ベンジルピペリジンおよび関連化合物を提供する。本発明の化合物は、他の特性のうちで、Mレセプター活性の強力な阻害剤であることが発見されている。さらに、本発明の化合物は、Mレセプターサブタイプと比べてMレセプターサブタイプに対する驚くべき予想外の選択性を有することが発見されている。
従って、1つの組成物局面において、本発明は、式Iの化合物またはそれらの薬学的に受容可能な塩または溶媒和物または立体異性体を提供する:
Figure 2007524641
ここで、
W、X、YおよびZは、別個に、CHおよびCRからなる群から選択される;
は、式(a)の基である:
Figure 2007524641
ここで、式(a)の各−CH−基、および式Iの該ピペリジン窒素原子とW、X、YおよびZを含有する環との間の−CH−基は、必要に応じて、1個または2個の置換基で置換されており、該置換基は、別個に、C1〜2アルキルおよびフルオロからなる群から選択される;ここで、各アルキル基は、必要に応じて、1個〜3個のフルオロ置換基で置換されている;
は、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、−CH−Rおよび−(CH−Rからなる群から選択される;ここで、各アルキル基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されている;
各Rは、別個に、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、−CH−Rおよび−(CH−Rからなる群から選択される;ここで、各アルキル基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基は、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されている;
各Rは、別個に、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、−ORおよびハロからなる群から選択される;または2個の隣接したR基は、結合して、C3〜6アルキレン、−O−(C2〜4アルキレン)−、−O−(C1〜4アルキレン)−O−、−(O)C−CH=CH−または−CH=CH−C(O)−を形成する;またはZがCRのとき、−ORおよびRは、結合して、−O−(C2〜5アルキレン)−または−O−(C1〜5アルキレン)−O−を形成する;ここで、各アルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基は、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されている;
各RおよびRは、別個に、C3〜5シクロアルキル、C6〜10アリール、−C(O)(C6〜10アリール)、C2〜9ヘテロアリール、−C(O)(C2〜9ヘテロアリール)およびC3〜6複素環からなる群から選択される;ここで、該シクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されている;そして該アリール基、ヘテロアリール基および複素環基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、別個に、Rから選択され、そして該アリール基およびヘテロアリール基は、必要に応じて、フェニル基で置換されており、ここで、該フェニル基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、別個に、Rから選択される;
各RおよびRは、別個に、−OH、−OR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−C(O)R、C3〜5シクロアルキル、C6〜10アリール、C2〜9ヘテロアリールおよびC3〜6複素環からなる群から選択される;ここで、該シクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており、そして該アリール基、ヘテロアリール基および複素環基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、別個に、Rから選択される;
各Rは、別個に、C1〜4アルキル、C3〜5シクロアルキル、C6〜10アリールおよびC2〜9ヘテロアリールからなる群から選択される;ここで、該アルキル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されている;そして該アリール基およびヘテロアリール基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、別個に、Rから選択される;
各RおよびRは、別個に、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル、C3〜6シクロアルキル、シアノ、ハロ、−OR、−SR、−S(O)R、−S(O)および−NRからなる群から選択される;または2個の隣接したR基または2個の隣接したR基は、結合して、C3〜6アルキレン、−(C2〜4アルキレン)−O−または−O−(C1〜4アルキレン)−O−を形成する;ここで、各アルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されている;
各RおよびRは、別個に、C1〜4アルキルおよびフルオロからなる群から選択される;ここで、各アルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されている;
各Rは、別個に、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、C2〜9ヘテロアリール、C3〜6複素環、−CH−Rおよび−CHCH−Rからなる群から選択される;または両方のR基は、それらが結合する窒素原子と共に結合して、C3〜6複素環を形成する;ここで、各アルキル基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基は、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されている;そして各アリール基、ヘテロアリール基および複素環基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、別個に、Rから選択される;
各Rは、別個に、水素、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニルおよびC3〜6シクロアルキルからなる群から選択される;ここで、各アルキル基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されている;
各RおよびRは、別個に、水素、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニルおよびC3〜6シクロアルキルからなる群から選択される;またはRおよびRは、それらが結合する窒素原子と結合して、C3〜6複素環を形成する;ここで、各アルキル基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており、そして該複素環基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、別個に、C1〜4アルキルおよびフルオロから選択される;
各Rは、別個に、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、C2〜9ヘテロアリールおよびC3〜6複素環からなる群から選択される;ここで、該アリール基、シクロアルキル基、ヘテロアリール基および複素環基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、別個に、Rから選択される;
各Rは、別個に、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、C2〜9ヘテロアリール、C3〜6複素環、−OH、−O(C1〜6アルキル)、−O(C3〜6シクロアルキル)、−O(C6〜10アリール)、−O(C2〜9ヘテロアリール)、−S(C1〜6アルキル)、−S(O)(C1〜6アルキル)、−S(O)(C1〜6アルキル)、−S(C3〜6シクロアルキル)、−S(O)(C3〜6シクロアルキル)、−S(O)(C3〜6シクロアルキル)、−S(C6〜10アリール)、−S(O)(C6〜10アリール)、−S(O)(C6〜10アリール)、−S(C2〜9ヘテロアリール)、−S(O)(C2〜9ヘテロアリール)および−S(O)(C2〜9ヘテロアリール)からなる群から選択される;ここで、各アルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されている;そして各アリール基、シクロアルキル基、ヘテロアリール基および複素環基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、別個に、Rから選択される;
各Rは、別個に、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル、シアノ、ハロ、−OR、−SR、−S(O)R、−S(O)および−NRからなる群から選択される;または2個の隣接するR基は、結合して、C3〜6アルキレン、−(C2〜4アルキレン)−O−または−O−(C1〜4アルキレン)−O−を形成する;ここで、各アルキル基、アルキレン基、アルケニル基およびアルキニル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されている;
aは、2〜7の整数である;
bは、0または1である;
cは、2〜7の整数である;但し、a+b+cは、7、8または9に等しい;
mは、0〜3の整数である;
nは、0〜3の整数である;
pは、1または2である;
qは、0〜4の整数である;
rは、0〜4の整数である;
xは、2〜4の整数である;
yは、2〜4の整数である。
別の組成物局面おいて、本発明は、式IIの化合物、またはそれらの薬学的に受容可能な塩または溶媒和物または立体異性体に関する:
Figure 2007524641
ここで、R、R、R、W、X、YおよびZは、本明細書中で定義したとおりである。
さらに別の組成物局面において、本発明は、式IIIの化合物、またはそれらの薬学的に受容可能な塩または溶媒和物または立体異性体に関する:
Figure 2007524641
ここで、R、RおよびRは、本明細書中で定義したとおりである。
別の組成物局面において、本発明は、薬学的に受容可能なキャリアと式Iの化合物またはそれらの薬学的に受容可能な塩または溶媒和物または立体異性体の治療有効量とを含有する薬学的組成物を提供する。
本発明の化合物は、ムスカリンレセプターアンタゴニストである。従って、1つの方法局面において、本発明は、ムスカリンレセプターアンタゴニストでの処置によって軽減される医学的状態を有する哺乳動物を処置する方法を提供し、この方法は、該哺乳動物に、薬学的に受容可能なキャリアと式Iの化合物またはそれらの薬学的に受容可能な塩または溶媒和物または立体異性体とを含有する薬学的組成物の治療有効量を投与する工程を包含する。
本発明の化合物はまた、研究手段として、すなわち、生体系または試料を研究するか、あるいは新規ムスカリンレセプターアンタゴニストを発見するために使用され得る。従って、別の方法局面において、本発明は、生体系または試料においてムスカリンレセプターをアンタゴナイズする方法に関し、この方法は、ムスカリンレセプターを含有する生体系または試料を、式Iの化合物またはそれらの薬学的に受容可能な塩または溶媒和物または立体異性体のムスカリンレセプターアンタゴナイズ量と接触させる工程を包含する。
本発明はまた、式Iの化合物またはそれらの塩を調製するプロセスに関する。従って、別の方法局面において、本発明は、式Iの化合物またはそれらの塩または立体異性体または保護誘導体を調製するプロセスを提供する;該プロセスは、以下の工程を包含する:式IVの化合物またはそれらの塩または立体異性体または保護誘導体:
Figure 2007524641
と式Vの化合物またはそれらの塩または立体異性体または保護誘導体:
Figure 2007524641
ここで、R、R、R、r、W、X、Y、およびZは、本明細書中で定義したとおりである;と還元剤とを反応させて、式Iの化合物またはそれらの塩または立体異性体または保護誘導体を提供する工程。
特定の実施形態において、上記プロセスは、さらに、式Iの化合物の薬学的に受容可能な塩を形成する工程を包含する。本発明はまた、本明細書中で記述した他のプロセス;および本明細書中で記述したプロセスのいずれかにより調製される生成物に関する。
本発明はまた、治療における使用または医薬として使用するための式Iの化合物またはそれらの薬学的に受容可能な塩または溶媒和物または立体異性体に関する。
さらに、本発明は、医薬の製造(特に、ムスカリンレセプターアンタゴニストでの処置により軽減される医学的状態(例えば、過敏性膀胱)を処置するための医薬の製造)のための式Iの化合物またはそれらの薬学的に受容可能な塩または溶媒和物または立体異性体の使用に関する。
(発明の詳細な説明)
本発明は、式Iの新規置換4−アミノ−1−ベンジルピペリジンおよび関連する化合物またはそれらの薬学的に受容可能な塩または溶媒和物または立体異性体を提供する。これらの化合物は、1個またはそれ以上のキラル中心を含み得、このようなキラル中心が存在している場合、本発明は、特に明記しない限り、ラセミ混合物;純粋な立体異性体(すなわち、個々の鏡像異性体またはジアステレオマー);およびこのような異性体の立体異性体に富んだ混合物に関する。特定の立体異性体が示されている場合、特に明記しない限り、本発明の組成物中において、少量の他の立体異性体が存在し得る(このような他の異性体の存在によって、該組成物の有用性が全体として損なわれないという条件で)ことが当業者に理解できる。
本発明の化合物はまた、数個の塩基性基(例えば、アミノ基)を含有し、従って、式Iの化合物は、種々の塩形状で存在し得る。このような塩の全ての形状は、本発明の範囲内に含まれる。また、本発明の範囲内には、式Iの化合物またはその塩の薬学的に受容可能な溶媒和物も含まれる。
さらに、式Iの化合物の全てのシス−トランスまたはE/Z異性体(幾何異性体)および互変異性形状は、本発明の範囲内に含まれる。
本発明の化合物を記述するのに使用される命名法は、以下の代表的な例で示される。4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプタ−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジンとの名称は、次式の化合物を示す:
Figure 2007524641
この化合物はまた、以下のようにAutoNom(MDL,San Leandro California)を使用して、命名できる:2−[(S)−1−(7−{[1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン−4−イル]メチルアミノ}ヘプチル)ピロリジン−3−イル}−2,2−ジフェニルアセトアミド。
(代表的な実施形態)
以下の置換基および値は、本発明の種々の局面の代表的な例および実施形態を提供することを目的としている。これらの代表的な値は、このような局面および実施形態をさらに規定することを目的とし、他の実施形態を除外したり本発明の範囲を限定するつもりはない。このことに関して、特定の値または置換基が好ましいという表現は、特に明記しない限り、決して、他の値または置換基を本発明から除外するつもりはない。
本発明の化合物において、Rは、式−(CH−(O)−(CH−の基であり、ここで、a、bおよびcは、本明細書中で定義したとおりである。1つの好ましい実施形態において、Rは、−(CHa+c−であり、すなわち、この場合、bは、0であり、そしてaおよびcは、本明細書中で定義したとおりである。他の好ましい実施形態において、Rは、−(CH−O−(CH−であり、すなわち、この場合、bは、1であり、そしてaおよびcは、本明細書中で定義したとおりである。
好ましいR基としては、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−および−(CH−O−(CH−が挙げられる。
特に好ましいR基としては、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−O−(CH−および−(CH−O−(CH−が挙げられる。とりわけ好ましいR基は、−(CH−および−(CH−O−(CH−である。
において、各−CH−基は、必要に応じて、1個または2個の置換基で置換されており、該置換基は、メチル、エチルおよびフルオロからなる群から選択され、ここで、該メチル基およびエチル基は、必要に応じて、1個〜3個のフルオロ置換基で置換されている。代表的な置換基としては、フルオロ、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチルなどが挙げられる。
好ましい実施形態において、Rは、C1〜4アルキルである;さらに好ましくは、Rは、C2〜3アルキルである;ここで、該アルキル基は、必要に応じて、1個〜3個のフルオロ置換基で置換されている。この実施形態の特に好ましいR基は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチルおよびイソブチルである。とりわけ好ましいR基は、エチル、n−プロピルおよびイソプロピルである。
他の好ましい実施形態において、Rは、−CH−Rであり、ここで、Rは、本明細書中で定義されていた通りである。この実施形態において、R(すなわち、−CH−R)は、好ましくは、以下からなる群から選択される:
(a)−CH−(C3〜5シクロアルキル);さらに好ましくは、−CH−(Cシクロアルキル);ここで、該シクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜3個のフルオロ置換基で置換されている;
(b)−CH−(フェニル)、すなわち、ベンジルであって、ここで、該フェニル基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、別個に、Rから選択される;好ましくは、1個または2個の置換基(好ましくは、1個の置換基)は、以下からなる群から選択される:C1〜4アルキル、シアノ、フルオロ、クロロ、−O(C1〜4アルキル)、−S(C1〜4アルキル)および−S(O)(C1〜4アルキル);ここで、各アルキル基は、必要に応じて、1個〜3個のフルオロ置換基で置換されている;
(c)−CH−(ナフチル);ここで、該ナフチル基(すなわち、1−ナフチル基または2−ナフチル基)は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、別個に、Rから選択される;好ましくは、1個または2個の置換基(好ましくは、1個の置換基)は、以下からなる群から選択される:C1〜4アルキル、シアノ、フルオロ、クロロ、−O(C1〜4アルキル)、−S(C1〜4アルキル)および−S(O)(C1〜4アルキル);ここで、各アルキル基は、必要に応じて、1個〜3個のフルオロ置換基で置換されている;
(d)−CH−(ビフェニル)であって、ここで、該ビフェニル基(すなわち、1,2−ビフェニル基、1,3−ビフェニル基または1,4−ビフェニル基)の各フェニル環は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、別個に、Rから選択される;好ましくは、1個または2個の置換基(好ましくは、1個の置換基)は、以下からなる群から選択される:C1〜4アルキル、シアノ、フルオロ、クロロ、−O(C1〜4アルキル)、−S(C1〜4アルキル)および−S(O)(C1〜4アルキル);ここで、各アルキル基は、必要に応じて、1個〜3個のフルオロ置換基で置換されている;
(e)−CH−(ピリジル);ここで、該ピリジル基(すなわち、2−ピリジル基、3−ピリジル基または4−ピリジル基)は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、別個に、Rから選択される;好ましくは、1個または2個の置換基(好ましくは、1個の置換基)は、以下からなる群から選択される:C1〜4アルキル、シアノ、フルオロ、クロロ、−O(C1〜4アルキル)、−S(C1〜4アルキル)および−S(O)(C1〜4アルキル);ここで、各アルキル基は、必要に応じて、1個〜3個のフルオロ置換基で置換されている;そして
(f)−CHC(O)−(フェニル)(すなわち、フェナシル)であって、ここで、該フェナシル基の該フェニル環は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、別個に、Rから選択される;好ましくは、1個または2個の置換基(好ましくは、1個の置換基)は、以下からなる群から選択される:C1〜4アルキル、シアノ、フルオロ、クロロ、−O(C1〜4アルキル)、−S(C1〜4アルキル)および−S(O)(C1〜4アルキル);ここで、各アルキル基は、必要に応じて、1個〜3個のフルオロ置換基で置換されている。
この実施形態で特に好ましいR基としては、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチルおよびシクロペンチルメチル;およびベンジル、4−シアノベンジル、4−メチルベンジル、4−トリフルオロメトキシベンジル、4−ジフルオロメトキシベンジル、4−チオメトキシベンジル、4−メタンスルホニルベンジル、4−tert−ブチルベンジル、4−フェニルベンジル、ピリジル−2−イルメチル、ピリド−3−イルメチル、ナフト−2−イルメチル、3−シアノフェナシルおよび3,4−エチレンジオキシフェナシルが挙げられる。
さらに他の好ましい実施形態において、Rは、−(CH−Rであり、ここで、xは、2、3または4であり;好ましくは、2または3である。この実施形態において、R(すなわち、−(CH−R)は、好ましくは、以下からなる群から選択される:
(a)−(CH−OH;
(b)−(CH−O(C1〜4アルキル);さらに好ましくは、−(CH−O(C1〜3アルキル);さらにより好ましくは、−(CH−O(C1〜2アルキル);ここで、該アルキル基は、必要に応じて、1個〜3個のフルオロ置換基で置換されている;
(c)−(CH−S(C1〜4アルキル)、−(CH−S(O)(C1〜4アルキル)または−(CH−S(O)(C1〜4アルキル);さらに好ましくは、−(CH−S(C1〜3アルキル)、−(CH−S(O)(C1〜3アルキル)または−(CH−S(O)(C1〜3アルキル);さらにより好ましくは、−(CH−S(C1〜2アルキル)、−(CH−S(O)(C1〜2アルキル)または−(CH−S(O)(C1〜2アルキル);ここで、該アルキル基は、必要に応じて、1個〜3個のフルオロ置換基で置換されている;
(d)−(CH−(フェニル)(例えば、フェネチル)であって、ここで、該フェニル基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、別個に、Rから選択される;好ましくは、1個または2個の置換基(好ましくは、1個の置換基)は、以下からなる群から選択される:C1〜4アルキル、シアノ、フルオロ、クロロ、−O(C1〜4アルキル)、−S(C1〜4アルキル)および−S(O)(C1〜4アルキル);ここで、各アルキル基は、必要に応じて、1個〜3個のフルオロ置換基で置換されている;
(e)−(CH−(O−フェニル)であって、ここで、該フェニル基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、別個に、Rから選択される;好ましくは、1個または2個の置換基(好ましくは、1個の置換基)は、以下からなる群から選択される:C1〜4アルキル、シアノ、フルオロ、クロロ、−O(C1〜4アルキル)、−S(C1〜4アルキル)および−S(O)(C1〜4アルキル);ここで、各アルキル基は、必要に応じて、1個〜3個のフルオロ置換基で置換されている;
(f)−(CH−(ナフチル)であって、ここで、該ナフチル基(すなわち、1−ナフチル基または2−ナフチル基)は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、別個に、Rから選択される;好ましくは、1個または2個の置換基(好ましくは、1個の置換基)は、以下からなる群から選択される:C1〜4アルキル、シアノ、フルオロ、クロロ、−O(C1〜4アルキル)、−S(C1〜4アルキル)および−S(O)(C1〜4アルキル);ここで、各アルキル基は、必要に応じて、1個〜3個のフルオロ置換基で置換されている;そして
(g)−(CH−(インドリル)であって、ここで、該インドリル基(すなわち、2−インドリル基または3−インドリル基)は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、別個に、Rから選択される;好ましくは、1個または2個の置換基(好ましくは、1個の置換基)は、以下からなる群から選択される:C1〜4アルキル、シアノ、フルオロ、クロロ、−O(C1〜4アルキル)、−S(C1〜4アルキル)および−S(O)(C1〜4アルキル);ここで、各アルキル基は、必要に応じて、1個〜3個のフルオロ置換基で置換されている。
この実施形態に好ましいR基には、2−ヒドロキシエチル、2−メトキシエチル、2−(メチルチオ)エチル、2−エトキシエチル、2−(エチルチオ)エチル、2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エチル、2−フェネチル、2−(ナフト−1−イル)エチル、2−(インドール−3−イル)エチル、3−ヒドロキシプロピル、3−メトキシプロピル、3−エトキシプロピル、3−フェニルプロピルおよび3−フェノキシプロピルが挙げられる。
好ましい実施形態では、Rは、C1〜4アルキル、−CH−(C3〜5アルキル)、−CH−(C3〜5シクロアルキル)、−CHCH−OHまたは−CHCH−O(C1〜4アルキル)である。
さらに好ましくは、Rは、エチル、n−プロピル、イソプロピル、シクロプロピルメチルまたは2−ヒドロキシエチルである。
好ましくは、各Rは、別個に、水素、C1〜4アルキル、シクロプロピルメチルおよび2−ヒドロキシエチルからなる群から選択される;ここで、各アルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されている。さらに好ましくは、各Rは、水素またはC1〜4アルキルである;ここで、各アルキル基は、必要に応じて、1個〜4個のフルオロ置換基で置換されている。さらにより好ましくは、各Rは、別個に、C1〜3アルキルであり、該アルキルは、必要に応じて、1個〜4個のフルオロ置換基で置換されている。さらにより好ましくは、各Rは、メチルである。
特に好ましいR基には、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、1,3−ジフルオロプロパ−2−イル、1,1,3−トリフルオロプロパ−2−イルおよび1,1,3,3−テトラフルオロプロパ−2−イルが挙げられる。
好ましくは、Rは、C1〜4アルキル、−ORおよびハロからなる群から選択される;ここで、Rは、その好ましい実施形態を含めて、本明細書中で定義したとおりであり、ここで、このアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されている。さらに好ましくは、Rは、C1〜3アルキル、−OR、フルオロおよびクロロである;ここで、該アルキル基は、必要に応じて、1個〜3個のフルオロ置換基で置換されている。さらにより好ましくは、Rは、C1〜2アルキル、−OR、フルオロまたはクロロである。さらにより好ましくは、Rは、メチル、−OR、フルオロまたはクロロである。好ましい実施形態では、Rは、−ORである。
本発明の別の実施形態では、W、X、YおよびZは、以下のように定義される:
(a)Wは、CRである;Xは、CHである;Yは、CHである;そしてZは、CHである;
(b)Wは、CHである;Xは、CRである;Yは、CHである;そして、Zは、CHである;
(c)Wは、CHである;Xは、CHである;Yは、CRである;そしてZは、CHである;
(d)Wは、CHである;Xは、CHである;Yは、CHである;そしてZは、CRである;または
(e)Wは、CRである;X、YおよびZのうちの1つは、CRであり、そしてその他は、CHである。
あるいは、WおよびYがCRである場合、2つの隣接するR基は、結合されて−(O)C−CH=CH−基を形成し得る。この実施形態において、YおよびZは、好ましくは、CHである(すなわち、W、X、YおよびZならびに−(O)C−CH=CH−基を含む環は、好ましくは、式:
Figure 2007524641
の2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−8−イル(すなわち、クマリン)環系を形成する)。
式Iの化合物では、そのピペリジン窒素原子ならびにW、X、YおよびZを含有するフェニル環に結合される−CH−基は、必要に応じて、1個または2個の置換基で置換されており、この置換基は、メチル、エチルおよびフルオロからなる群から選択され、ここで、このメチルおよびエチル基は、必要に応じて、1個〜3個のフルオロ置換基で置換されている。代表的な置換基には、フルオロ、メチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチルなどが挙げられる。
存在するとき、各RまたはRは、好ましくは、別個に、C1〜4アルキル、フルオロ、クロロおよび−ORからなる群から選択される;ここで、各アルキル基は、必要に応じて、1個〜3個のフルオロ置換基で置換されている。さらに好ましくは、各RおよびRは、C1〜2アルキルまたはフルオロである。特に好ましいR基およびR基には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、フルオロ、クロロ、メトキシ、エトキシ、ジフルオロメトキシおよびトリフルオロメトキシが挙げられる。
存在するとき、各RまたはRは、好ましくは、別個に、C1〜2アルキルおよびフルオロからなる群から選択される;ここで、各アルキル基は、必要に応じて、1個〜3個のフルオロ置換基で置換されている。2個のR置換基またはR置換基が存在しているとき、それらは、同一または異なる炭素原子上にあり得る。特に好ましいR基およびR基には、メチル、エチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチルおよびフルオロが挙げられる。
好ましくは、各Rは、別個に、水素またはC1〜4アルキルである。さらに好ましくは、各Rは、別個に、水素またはC1〜2アルキルである。さらにより好ましくは、各Rは、水素である。特に好ましいR基には、水素、メチルおよびエチルが挙げられる。
あるいは、両方のR基は、それらが結合する窒素原子と一緒に結合して、C5〜6複素環を形成し、この複素環は、必要に応じて、窒素、酸素または硫黄から選択されるさらなるヘテロ原子を含有する。特に好ましい複素環には、ピロリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、ピペラジン−1−イル、モルホリン−4−イルおよびチオモルホリン−4−イルが挙げられる。
好ましくは、各Rは、別個に、フェニルである;ここで、各フェニル基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、この置換基は、別個に、Rから選択される。
好ましくは、各Rは、別個に、フェニル、−OHおよび−O(C1〜2アルキル)からなる群から選択される;ここで、各アルキル基は、必要に応じて、1個〜3個のフルオロ置換基で置換されている;そして各フェニル基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基の置換基で置換されており、この置換基は、別個に、Rから選択される。
好ましくは、mは、0、1または2である;さらに好ましくは、mは、0または1である;さらにより好ましくは、mは、0である。
好ましくは、nは、0、1または2である;さらに好ましくは、nは、0または1である;さらにより好ましくは、nは、0である。
好ましくは、pは、1である。
pが1のとき、すなわち、pで規定される環がピロリジン環であるとき、1つの実施形態では、このピロリジン環の3位の立体中心(すなわち、1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル基を備えた炭素原子)は、好ましくは、(S)の立体化学を有する。他の好ましい実施形態では、この立体中心は、(R)の立体化学を有する。
好ましくは、qは、0である。
好ましくは、rは、0である。
好ましくは、xは、2または3である。
好ましくは、yは、2または3である。
化合物の好ましい群は、式Iの化合物あるいはそれらの薬学的に受容可能な塩または溶媒和物または立体異性体である:ここで、Rは、−(CH−、−(CH−または−(CH−である;Rは、メチルである;Wは、CRであって、ここで、Rは、−OCHである;Xは、CHである;Yは、CHである;Zは、CHである;両方のRは、水素である;m、n、qおよびrは、0である;pは、1である;そしてRは、その好ましい実施形態を含めて、本明細書中で定義されている。
化合物の別の好ましい群は、式Iの化合物あるいはそれらの薬学的に受容可能な塩または溶媒和物または立体異性体である:ここで、Rは、−(CH−、−(CH−または−(CH−である;Rは、イソプロピルである;Wは、CRであって、ここで、Rは、−ORである;Xは、CHである;Yは、CHである;Zは、CHである;両方のRは、水素である;m、n、qおよびrは、0である;pは、1である;そしてRは、その好ましい実施形態を含めて、本明細書中で定義されている。
化合物のさらに別の好ましい群は、式Iの化合物あるいはそれらの薬学的に受容可能な塩または立体異性体である:ここで、Rは、イソプロピルである;Rは、メチルである;Wは、CRであって、ここで、Rは、−OCHである;Xは、CHである;Yは、CHである;Zは、CHである;両方のRは、水素である;m、n、qおよびrは、0である;pは、1である;そしてRは、その好ましい実施形態を含めて、本明細書中で定義されている。
化合物のさらに別の好ましい群は、式I、式IIまたは式IIIの化合物である;ここで、Rは、−(CH−または−(CH−O−(CH−である;Rは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチルおよびイソブチルからなる群より選択される;そして各Rは、別個に、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、1,3−ジフルオロプロパ−2−イル、1,1,3−トリフルオロプロパ−2−イルおよび1,1,3,3−テトラフルオロプロパ−2−イルからなる群より選択される。
化合物の別の好ましい群は、式IXの化合物あるいはそれらの薬学的に受容可能な塩または溶媒和物または立体異性体である:
Figure 2007524641
ここで、R、R、R、W、X、YおよびZは、表Iで定義したとおりであり、そして各Rは、表Iにおいて特に明記しない限り、水素である。
Figure 2007524641
Figure 2007524641
Figure 2007524641
Figure 2007524641
Figure 2007524641
Figure 2007524641
Figure 2007524641
Figure 2007524641
Figure 2007524641
化合物106において、−CH−基(W、X、YおよびZを含む環に隣接する)は、メチル基で置換されている。
(定義)
本発明の化合物、組成物、方法およびプロセスを記述するとき、以下の用語は、特に明記しない限り、以下の意味を有する。
「アルキル」との用語は、一価飽和炭化水素基であって、直鎖または分枝であり得るものを意味する。特に明記しない限り、このようなアルキル基は、典型的には、1個〜10個の炭素原子を含有する。代表的なアルキル基には、例として、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシルなどが挙げられる。
「アルキレン」との用語は、二価飽和炭化水素基であって、直鎖または分枝であり得るものを意味する。特に明記しない限り、このようなアルキレン基は、典型的には、1個〜10個の炭素原子を含有する。代表的なアルキレン基には、例として、メチレン、エタン−1,2−ジイル(「エチレン」)、プロパン−1,2−ジイル、プロパン−1,3−ジイル、ブタン−1,4−ジイル、ペンタン−1,5−ジイルなどが挙げられる。
「アルケニル」との用語は、一価不飽和炭化水素基であって、直鎖または分枝であり得、そして少なくとも1個、典型的には、1個、2個または3個の炭素−炭素二重結合を有するものを意味する。特に明記しない限り、このようなアルキニル基は、典型的には、2個〜10個の炭素原子を含有する。代表的なアルケニル基には、例として、エテニル、n−プロペニル、イソプロペニル、n−ブタ−2−エニル、n−ヘキサ−3−エニルなどが挙げられる。
「アルキニル」との用語は、一価不飽和炭化水素基であって、直鎖または分枝であり得、そして少なくとも1個、典型的には、1個、2個または3個の炭素−炭素三重結合を有するものを意味する。特に明記しない限り、このようなアルケニル基は、典型的には、2個〜10個の炭素原子を含有する。代表的なアルキニル基には、例として、エチニル、n−プロピニル、n−ブタ−2−イニル、n−ヘキサ−3−イニルなどが挙げられる。
「アリール」との用語は、単環(すなわち、フェニル)または縮合環(すなわち、ナフタレン)を有する一価芳香族炭化水素を意味する。特に明記しない限り、このようなアリール基は、典型的には、6個〜10個の炭素原子を含有する。代表的なアリール基には、例として、フェニルおよびナフタレン−1−イル、ナフタレン−2−イルなどが挙げられる。
「シクロアルキル」との用語は、一価飽和炭素環式炭化水素基を意味する。特に明記しない限り、このようなシクロアルキル基は、典型的には、3個〜10個の炭素原子を含有する。代表的なシクロアルキル基には、例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。
「ハロ」との用語は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを意味する。
「ヘテロアリール」との用語は、一価芳香族基であって、単環または2つの縮合環を有し、そして環内に、窒素、酸素または硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子(典型的には、1個〜3個のヘテロ原子)を含有するものを意味する。特に明記しない限り、このようなヘテロアリール基は、典型的には、全部で5個〜10個の環原子を含有する。代表的なヘテロアリール基には、例として、ピロール、イミダゾール、チアゾール、オキサゾール、フラン、チオフェン、トリアゾール、ピラゾール、イソキサゾール、イソチアゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、ピリミジン、トリアジン、インドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンズイミダゾール、ベンズチアゾール、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、キノキサリンなどの一価種が挙げられ、この場合、その結合点は、任意の利用できる炭素環原子または窒素環原子である。
「ヘテロシクリル」または「複素環」との用語は、一価の飽和基または不飽和(非芳香族)基であって、単環または複数の縮合環を有し、そして環内に、窒素、酸素または硫黄から選択される少なくとも1個ヘテロ原子(典型的には、1個〜3個のヘテロ原子)を含有するものを意味する。特に明記しない限り、このような複素環基は、典型的には、全部で2個〜9個の環炭素原子を含有する。代表的な複素環基には、例として、ピロリジン、イミダゾリジン、ピラゾリジン、ピペリジン、1,4−ジオキサン、モルホリン、チオモルホリン、ピペラジン、3−ピロリンなどの一価種が挙げられ、この場合、その結合点は、任意の利用できる炭素環原子または窒素環原子である。
「過活動膀胱」または「OAB」との用語は、排尿衝動、尿失禁、排尿頻度の増加および/または夜間の排尿などにより症候に関して特徴付けられる状態を意味する。「排尿衝動」との用語は、膀胱を空にする強く急激な欲求を意味する。
「薬学的に受容可能な塩」との用語は、患者(例えば、哺乳動物)への投与が受容可能な塩(例えば、所与の投薬レジメンに対して受容可能な哺乳動物安全性を有する塩)を意味する。このような塩は、薬学的に受容可能な無機塩基または有機塩基および薬学的に受容可能な無機酸または有機酸から誘導され得る。薬学的に受容可能な無機塩基から誘導される塩には、アンモニウム、カルシウム、銅、三価鉄、二価鉄、リチウム、マグネシウム、三価マンガン、二価マンガン、カリウム、ナトリウム、亜鉛などが挙げられる。特に、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カリウムおよびナトリウムの塩が好ましい。薬学的に受容可能な有機塩基から誘導される塩には、第一級アミン、第二級アミンおよび第三級アミン(置換アミン、環状アミンおよび天然に存在するアミンなどを含む)が挙げられ、例えば、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン(hydrabamine)、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン(piperazine)、ピペラジン(piperadine)、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミンなとが挙げられる。薬学的に受容可能な酸から誘導される塩には、酢酸、アスコルビン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンファースルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、エジシル酸(edisylic acid)、フマル酸、ゲンチシン酸、グルコン酸、グルコロン酸、グルタミン酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、ナフタレンスルホン酸、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、ナフタレン−2,6−ジスルホン酸、ニコチン酸、硝酸、オロト酸、パモン酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸、キナホ酸(xinafoic acid)などが挙げられる。クエン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、マレイン酸、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、リン酸、硫酸および酒石酸は、特に好ましい。
「それらの塩」との用語は、酸の水素をカチオン(例えば、金属カチオンまたは有機カチオンなど)で置き換えたときに形成される化合物を意味する。好ましくは、この塩は、薬学的に受容可能な塩であるが、このことは、患者への投与が意図されない中間体化合物の塩には、必要ではない。
「溶媒和物」との用語は、溶質(すなわち、式Iの化合物またはそれらの薬学的に受容可能な塩)の1個またはそれ以上の分子と、溶媒の1個またはそれ以上の分子とにより形成された錯体または凝集体を意味する。このような溶媒和物は、典型的には、実質的に不変のモル比の溶質および溶媒を有する結晶化した固形物である。代表的な溶媒には、例として、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、酢酸などが挙げられる。溶媒が水であるとき、形成される溶媒和物は、水和物である。
「治療有効量」との用語は、処置が必要な患者に投与したとき、処置をもたらすのに十分な量を意味する。
本明細書中で使用する「処置する」または「処置」との用語は、患者(例えば、哺乳動物(特に、ヒトまたはペット))における疾患または病態(例えば、過活動膀胱)を処置することまたは処置を意味し、この用語は、以下のことを包含する:
(a)疾患または病態が起こるのを防止すること(すなわち、患者の予防的処置);
(b)疾患または病態を改善すること(すなわち、患者における疾患または病態をなくすかまたはその退行を引き起こすこと);
(c)疾患または病態を抑制すること(すなわち、患者における疾患または病態の進行を遅くするかまたは阻止すること);あるいは
(d)患者における疾患または病態の症状を軽減すること。
「脱離基」との用語は、置換反応(例えば、求核置換反応)において別の官能基または原子で置き換えることができる官能基または原子を意味する。例として、代表的な脱離基には、クロロ基、ブロモ基およびヨード基;スルホン酸エステル基(例えば、メシレート、トシレート、ブロシレート、ノシレートなど);ならびにアシルオキシ基(例えば、アセトキシ、トリフルオロアセトキシなど)が挙げられる。
「それらの保護誘導体」との用語は、その化合物の1個またはそれ以上の官能基を保護基またはブロッキング基で望ましくない反応から保護した特定化合物の誘導体を意味する。保護され得る官能基には、例として、カルボン酸基、アミノ基、ヒドロキシル基、チオール基、カルボニル基などが挙げられる。カルボン酸について代表的な保護基には、エステル(例えば、p−メトキシベンジルエステル)、アミドおよびヒドラジドが挙げられる;アミノ基には、カーバメート(例えば、tert−ブトキシカルボニル)およびアミドが挙げられる;ヒドロキシル基には、エーテルおよびエステルが挙げられる;チオール基には、チオエーテルおよびチオエステルが挙げられる;カルボニル基には、アセタールおよびケタールが挙げられる;など。このような保護基は、当業者に周知であり、例えば、T.W.Greene and G.M.Wuts,Protecting Groups in Organic Synthesis,第3版,Wiley,New York,1999およびそこに引用される参考文献に記述されている。
「アミノ保護基」との用語は、アミノ基での望ましくない反応を防止するのに適切な保護基を意味する。代表的なアミノ保護基には、tert−ブトキシカルボニル(Boc)、トリチル(Tr)、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)、ホルミル、トリメチルシリル(TMS)、tert−ブチルジメチルシリル(TBS)などが挙げられるが、これらに限定されない。
「カルボキシ保護基」との用語は、カルボキシ基での望ましくない反応を防止するのに適切な保護基を意味する。代表的なカルボキシ保護基には、エステル(例えば、メチル、エチル、tert−ブチル、ベンジル(Bn)、p−メトキシベンジル(PMB)、9−フルオレニルトリメチル(Fm)、トリメチルシリル(TMS)、tert−ブチルジメチルシリル(TBS)、ジフェニルメチル(ベンズヒドリル、DPM))などが挙げられるが、これらに限定されない。
(一般合成手順)
本発明の置換4−アミノ−1−ベンジルピペリジンおよび関連化合物は、以下の一般方法および手順を使用して、容易に入手できる出発物質から調製できる。以下のスキームでは、本発明の特定の実施形態が示されるかまたは記述され得るものの、当業者は、本発明の全ての実施形態または局面が、本明細書中で記述した方法を使用して、または当業者に公知の他の方法、試薬および出発物質を使用することにより調製できることを認識する。典型的または好ましい処理条件(例えば、反応温度、時間、反応物のモル比、溶媒、圧力など)が与えられる場合、特に明記しない限り、他の処理条件もまた使用できることが理解される。最適な反応条件は、使用する特定の反応物または溶媒と共に変更し得るが、このような条件は、従来の最適化手順によって、当業者により容易に決定できる。
さらに、当業者に明らかなように、特定の官能基が望ましくない反応を受けるのを防止するために、通常の保護基が必要であり得るかまたは望まれ得る。特定の官能基に適切な保護基ならびにこのような官能基の保護および脱保護に適切な条件の選択は、当該技術分野で周知である。本明細書中で記述した手順で例示されたもの以外の保護基は、望ましい場合に使用され得る。例えば、多数の保護基ならびにそれらの導入および除去は、T.W.Greene and G.M.Wuts,Protecting Groups in Organic Synthesis,第3版,Wiley,New York,1999およびそこで引用された参考文献で記述されている。
好ましい合成方法では、式Iの化合物は、スキームAで示されるように、調製される(以下のスキームで示される置換基および変数は、特に明記しない限り、本明細書中で提供した定義を有する)。
Figure 2007524641
スキームAで示すように、式1の化合物は、まず最初に、アルコール2(ここで、Lは、適切な脱離基(例えば、ブロモ、ヨード、トシル、メシルなど)である)と反応されて、中間体3を提供する。典型的には、この反応は、不活性希釈剤(例えば、アセトニトリルなど)中で、1を、少なくとも1当量、好ましくは、約1.0〜約1.1当量のアルコール2と接触させることにより、行われる。この反応は、一般に、過剰な塩基(好ましくは、約2〜約4当量の塩基(例えば、トリアルキルアミン、好ましくは、トリエチルアミン))の存在下にて、行われる。典型的には、この反応は、約0℃〜約80℃、好ましくは、約40℃〜50℃の範囲の温度で、約1〜24時間、または反応が実質的に完結するまで、行われる。望ましい場合、得られた中間体3は、標準的な手順(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)で容易に精製される。
この反応で使用される式2のアルコールは、市販されているか、または周知の手順を使用して市販の出発物質および試薬から調製できるかのいずれかである。式2の代表的なアルコールには、例として、7−クロロ−1−ヘプタノール、8−クロロ−1−オクタノール、9−クロロ−1−ノナノール、7−ブロモ−1−ヘプタノール、8−ブロモ−1−オクタノール、9−ブロモ−1−ノナノール、7−ヨード−1−ヘプタノール、8−ヨード−1−オクタノール、9−ヨード−1−ノナノール、7−ブロモ−3−オキサヘプタン−1−オール、7−ブロモ−4−オキサヘプタン−1−オール、7−ブロモ−5−オキサヘプタン−1−オール、8−ブロモ−3−オキサオクタン−1−オール、8−ブロモ−4−オキサオクタン−1−オール、8−ブロモ−5−オキサオクタン−1−オール、8−ブロモ−6−オキサオクタン−1−オール、8−ブロモ−3−オキサオクタン−1−オール、9−ブロモ−3−オキサノナン−1−オール、9−ブロモ−4−オキサノナン−1−オール、9−ブロモ−5−オキサノナン−1−オール、9−ブロモ−6−オキサノナン−1−オール、9−ブロモ−7−オキサノナン−1−オールなどが挙げられる。
中間体3のヒドロキシル基は、次いで、対応するアルデヒドに酸化されて、中間体4が得られる。この反応は、典型的には、3を過剰量の適切な酸化剤と接触させることにより、行われる。この反応では、ヒドロキシル基をアルデヒドに酸化できる任意の酸化剤が使用され得、これには、クロム(VI)試薬(例えば、ジピリジンクロム(VI)オキシド、クロロクロム酸ピリジニウム、ジクロム酸ピリジニウムなど)および活性化ジメチルスルホキシド試薬(例えば、塩化オキサリル/DMSO、三酸化硫黄−ピリジン錯体/DMSO/トリアルキルアミンなど)が挙げられる。
好ましくは、この反応は、トリアルキルアミン(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンなど)の存在下にて、過剰の三酸化硫黄−ピリジン錯体およびジメチルスルホキシドを使用して、行われる。典型的には、この反応は、不活性希釈剤(例えば、ジクロロメタン)中で、過剰(好ましくは、約5当量)のジイソプロピルエチルアミンの存在下にて、3を、約2.5〜約3.5当量の三酸化硫黄−ピリジン錯体および過剰(好ましくは、約10当量)のジメチルスルホキシドと接触させることにより、行われる。この反応は、一般に、約−30℃〜約0℃、好ましくは、約−10℃〜約−20℃の範囲の温度で、約0.25〜約2時間、または反応が実質的に完結するまで、行われる。必要に応じて、得られたアルデヒド中間体4は、次いで、標準的な手順(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)を使用して、精製される。
あるいは、アルデヒド中間体4は、まず最初に、1と次式の化合物とを反応させることにより、調製できる:
Figure 2007524641
ここで、各L、R、a、bおよびcは、本明細書中で定義したとおりである。次いで、得られたオレフィンをオゾン分解(すなわち、Oを使用し、続いて、そのオゾニドを還元剤(例えば、亜リン酸トリメチル、硫化ジメチルなど)で分解する)すると、アルデヒド4が得られる。あるいは、得られたアセタールを加水分解(すなわち、水性酸を使用する)すると、また、アルデヒド4が得られる。
アルデヒド中間体4は、次いで、4−アミノ−1−ベンジルピペリジン中間体5とカップリングされて、式6の化合物が得られる。典型的には、この反応は、不活性希釈剤(例えば、ジクロロメタン)中で、過剰(好ましくは、約1.2〜約1.5当量)の適切な還元剤の存在下にて、アルデヒド4を約1.0〜約1.2当量の5と接触させることにより、行われる。適切な還元剤には、例として、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウムなどが挙げられる。好ましくは、この還元剤は、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムである。一般に、この反応は、約0℃〜約30℃の範囲の温度で、約6〜約24時間、または反応が実質的に完結するまで、行われる。式6の得られた化合物は、典型的には、標準的な手順(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)を使用して、精製される。
望ましい場合、アルコール3はまた、強力な酸化剤(例えば、クロム酸、過マンガン酸塩、硝酸など)を使用して、対応するカルボン酸に酸化できる。得られたカルボン酸は、次いで、4−アミノ−1−ベンジルピペリジン中間体5とカップリングされて、アミドを形成でき、得られたアミドは、還元剤(例えば、水素化ジイソブチルアルミニウム)で還元されて、化合物6が得られる。
本明細書中で記述した反応で使用される式1の化合物は、スキームBで示した手順により、容易に調製される。
Figure 2007524641
スキームBで図示しているように、ジフェニルアセトニトリル7は、中間体8(ここで、Lは、適当な脱離基(例えば、クロロ、ブロモ、ヨード、トシル、メシルなど)であり、そしてPは、アミノ−保護基(例えば、ベンジル、4−メトキシベンジル、4−ニトロベンジル、エトキシカルボニル、フェニルカルボニルなど)である)と反応し、中間体9が得られる。典型的には、この反応は、まず最初に、不活性希釈剤(例えば、テトラヒドロフラン)中にて、約−10℃〜約10℃の範囲の温度で、約0.5〜約2.0時間にわたって、7を過剰(好ましくは、約1.4〜約1.6当量)の強酸(例えば、カリウム第三級ブトキシド)と接触させることによって化合物7のアニオンを形成することにより、行われる。次いで、得られたアニオンは、約20℃〜約50℃の範囲の温度で、約10〜約48時間、または反応が実質的に完結するまで、その場で、約0.95〜約1.05当量の8と反応する。式8の化合物(ここで、Lは、スルホネートエステル脱離基である)は、通常の手順および試薬を使用して、対応するアルコールから容易に調製される。例えば、(S)−1−ベンジル−3−ピロリジノールは、約1.1当量のp−トルエンスルホニルクロライドおよび約1.2当量の1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)で処理することにより、(S)−1−ベンジル−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)ピロリジンに容易に転換される。式8の他の化合物は、市販の出発物質および試薬を使用して、類似の手順により、調製できる。
次いで、化合物9は、通常の手順および試薬を使用して脱保護されて、化合物10が得られる。例えば、化合物9中のPがベンジル保護基である場合、そのベンジル基は、水素源(例えば、ギ酸アンモニウム)および触媒(例えば、炭素上パラジウム)を使用する移動水素化分解により、容易に除去される。好ましくは、この反応は、化合物9の塩酸塩もしくは臭化水素酸塩を使用して、または酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、ギ酸、硫酸、リン酸、p−トルエンスルホン酸、酢酸、シュウ酸など)の存在下にて、行われる。この水素化分解反応はまた、酸の存在下にて、水素および触媒を使用して、行うことができる。例えば、米国特許第6,005,119号(これは、1999年12月21日に、N.Moriらに登録された)を参照。
次いで、化合物10のニトリル基は、対応するアミド(すなわち、−C(O)NH)に加水分解されて、式11の化合物が得られる。この反応は、典型的には、約70℃〜約100℃の範囲の温度、好ましくは、約90℃で、約12〜約36時間、または反応が実質的に完結するまで、10を硫酸水溶液(好ましくは、80%硫酸)と接触させることにより、行われる。スキームBで示すように、ニトリル基をアミド基に加水分解することはまた、その保護基を除去して12を得る前に実行でき、これは、次いで、脱保護されて、化合物11が得られる。
望ましい場合、化合物9または10のニトリル基は、例えば、約6〜約12%の過酸化水素を含有する水酸化ナトリウム水溶液を使用して、対応するカルボン酸(すなわち、−COOH)に加水分解できる。得られたカルボン酸は、次いで、周知の手順および試薬を使用して、種々のアミン(すなわち、RNHであって、ここで、Rは、本明細書中で定義されている)とカップリングされて、置換アミドが形成できる。
本明細書中で記述した反応で使用した式5の4−アミノピペリジン化合物は、スキームCで図示した手順により、調製できる。
Figure 2007524641
スキームCで示すように、式13の化合物(ここで、Pは、アミノ保護基(例えば、ベンジル)である)は、まず最初に、アルデヒドまたはケトンと還元的にアルキル化されて、式14の化合物が得られる。式13の化合物は、市販されているか、または公知の試薬および手順を使用して、市販の出発物質から調製できる。式13の好ましい化合物は、4−アミノ−1−ベンジルピペリジンであり、これは、例えば、Aldrich Chemical Company,Inc.から市販されている。
この反応で使用するのに適当なアルデヒドおよびケトンとしては、一例として、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、アセトン、シクロプロパンカルボキシアルデヒドなどが挙げられる。
典型的には、この反応は、不活性希釈剤(例えば、メタノール)中の、過剰(好ましくは、約1.1〜約1.3当量)の適当な還元剤の存在下にて、13を過剰(すなわち、少なくとも1.1当量)のアルデヒドまたはケトンと接触させることにより、行われる。適当な還元剤としては、例として、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウムなどが挙げられる。好ましくは、この還元剤は、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムである。一般に、この反応は、約0℃〜約30℃の範囲の温度で、約1〜約6時間、または反応が実質的に完結するまで、行われる。式14の得られた化合物は、典型的には、標準的な手順(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)を使用して、精製される。
次いで、式14の化合物の4−アミノ基は、保護されて、式15の化合物(ここで、Pは、アミノ保護基である)が得られる。好ましくは、PおよびPは、異なる保護基であり、これらは、Pの存在下にてPが選択的に除去できるように、選択される。例えば、Pがベンジル基の場合、Pは、好ましくは、第三級ブトキシカルボニル(BOC);ベンジルオキシカルボニル(Cbz);または9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)基などである。Pが第三級ブトキシカルボニル基であるとき、化合物15は、典型的には、不活性希釈剤(例えば、ジクロロメタン)中で、14を約1.0〜約1.2当量の二炭酸ジ−第三級ブチルと接触させることにより、調製される。典型的には、この反応は、約0℃〜約30℃の範囲の温度で、約6〜約48時間、または反応が実質的に完結するまで、行われる。
次いで、化合物15は、標準的な手順および試薬を使用して脱保護されて、化合物16が得られる。例えば、Pがベンジル基であるとき、その保護基は、触媒(例えば、炭素上パラジウム)を使用する水素化分解により、除去される。典型的には、この反応は、約40〜約60psiの範囲の圧力で、触媒(例えば、10%の炭素担持パラジウム)の存在下にて、15を水素と接触させることにより、行われる。この反応は、一般に、不活性希釈剤(例えば、エタノール)中にて、室温で、約12〜48時間、または反応が実質的に完結するまで、行われる。
次いで、化合物16は、還元性アルキル化条件下にて、アルデヒド17とカップリングされて、化合物18が得られる。この反応で使用される式17のアルデヒドは、市販されているか、または公知の試薬および手順を使用して、市販の出発物質から調製できる。この反応で使用するのに適当な代表的なアルデヒドとしては、一例として、2−メトキシベンズアルデヒド;2−ジフルオロメトキシベンズアルデヒド;2−トリフルオロメトキシベンズアルデヒド;2−エトキシベンズアルデヒド;2,5−ジメトキシベンズアルデヒド;2,6−ジメトキシベンズアルデヒド;2,6−ジエトキシベンズアルデヒド;2,6−ジフルオロメトキシベンズアルデヒド;2−クロロ−6−メトキシベンズアルデヒド;2−フルオロ−6−メトキシベンズアルデヒド;2−イソプロピル−6−メトキシベンズアルデヒド;2,6−ジイソプロピルベンズアルデヒド;2−メトキシ−6−メチルベンズアルデヒドなどが挙げられる。
典型的には、このカップリング反応は、不活性希釈剤(例えば、ジクロロメタン)中にて、約0℃〜約50℃の範囲の温度(好ましくは、室温)で、約1〜約6時間にわたって、16を約0.9〜約1.1当量の17と接触させることにより、行われる。得られたイミンは、典型的には、単離されないが、過剰(好ましくは、約1.1〜約1.3当量)の適当な還元剤と、その場で反応する。適当な還元剤としては、例として、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウムなどが挙げられる。好ましくは、この還元剤は、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムである。一般に、この還元反応は、約−10℃〜約25℃の範囲の温度で、約0.5〜約12時間、または反応が実質的に完結するまで、行われる。式18の得られた化合物は、典型的には、標準的な手順(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)を使用して、精製される。
次いで、化合物18は、標準的な手順および試薬を使用して脱保護されて、化合物5が得られる。例えば、Pが第三級ブトキシカルボニル基であるとき、その保護基は、不活性希釈剤(例えば、ジオキサン)中にて、18を塩酸水溶液で処理することにより、除去される。典型的には、この反応は、18をジオキサン中の濃塩酸と、最初は、約0℃〜約10℃の温度で、約0.25〜約1時間、次いで、室温で、約6〜約24時間、または反応が実質的に完結するまで接触させることにより、行われる。式5の得られた化合物は、典型的には、標準的な手順(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)を使用して、精製される。
あるいは、アルデヒド17を16とカップリングする代わりに、17に対応するカルボン酸が、標準的なカップリング試薬および反応条件を使用して、16にカップリングされ、アミドが形成できる。次いで、このアミドは、還元剤(例えば、水素化アルミニウムリチウム)で還元されて、中間体5が形成できる。
また、スキームA、BおよびCで図示された合成工程は、示したものとは異なる順序で、または記載したものとは異なる試薬を使用して行われ、式6の化合物が生成できることが当業者に理解できる。
例えば、中間体14は、本明細書中で記述した手順を使用して、化合物5に代えて、アルデヒド4とカップリングできる。得られた中間体から保護基(すなわち、P)を除去した後、アルデヒド17は、本明細書中で記述した手順を使用して、そのピペリジン窒素とカップリングでき、式6の化合物が得られる。
さらに、中間体3の水酸基をアルデヒドに酸化する代わりに、この水酸基は、通常の試薬および反応手順を使用して、脱離基(例えば、クロロ、ブロモ、ヨード、メシレートおよびトシレート)に転換できる。得られた脱離基は、次いで、4−アミノ−1−ベンジルピペリジン5で容易に置き換えられ、化合物6が得られる。あるいは、この脱離基はまた、中間体14で置き換えられ、上記のようにアルデヒド17に対する脱保護およびカップリングの後、式6の化合物が得られる。
本発明の化合物はまた、スキームDで図示した手順により、調製できる。
Figure 2007524641
スキームDで示すように、式1の化合物は、まず最初に、式19のアルデヒドとカップリングされて、アルキン中間体20が得られる。この反応は、典型的には、適当な還元剤の存在下にて、1を約1.1〜約1.3当量の19と接触させることにより、行われる。好ましくは、この反応は、約1.0〜約1.1当量のトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムおよび約1.0当量の酢酸を使用して、行われる。典型的には、この反応は、不活性希釈剤(例えば、ジクロロメタン)中にて、約0℃〜約50℃の範囲の温度(好ましくは、室温)で、約0.25〜約6時間、または反応が実質的に完結するまで、行われる。
この反応で使用される式19のアルデヒドは、市販されているか、または標準的な試薬および手順を使用して、市販の出発物質から調製できるか、いずれかである。この反応で使用するのに適当な代表的なアルデヒドとしては、一例として、5−ヘキシン−1−アール、6−ヘプチン−1−アール、7−オクチン−1−アール、4−オキサ−7−オクチン−1−アールなどが挙げられる。
次いで、式20のアルキン中間体は、ホルムアルデヒドおよび銅(I)触媒を使用して、4−アミノ−1−ベンジルピペリジン5とカップリングされて、中間体24が得られる。典型的には、この反応は、触媒量(好ましくは、約0.2当量)の銅(I)塩(例えば、塩化銅(I))の存在下にて、20を約1.05〜約1.2当量の5および約1.2〜約1.4当量のパラホルムアルデヒドと接触させることにより、行われる。典型的には、この反応は、不活性希釈剤(例えば、テトラヒドロフラン)中にて、約25℃〜約75℃の範囲の温度で、約2〜約24時間、または反応が実質的に完結するまで、実行される。
次いで、式21の得られた中間体は、還元されて、式22の化合物が得られる。好ましくは、この還元は、21を過剰(好ましくは、約10当量)のp−トルエンスルホン−ヒドラジドおよび過剰(好ましくは、約20当量)の酢酸ナトリウムと接触させることにより、行われる。典型的には、この反応は、不活性希釈剤(例えば、1,2−ジメトキシエタン)中にて、約50℃〜約100℃の範囲の温度で、約12〜約48時間、または反応が実質的に完結するまで、21およびp−トルエンスルホン−ヒドラジドの溶液を酢酸ナトリウム水溶液と接触させることにより、行われる。式22の得られた化合物は、典型的には、標準的な手順(例えば、クロマトグラフィー、再結晶など)を使用して、精製される。
本発明の化合物はまた、スキームEで図示した手順により、調製できる。
Figure 2007524641
スキームEで示すように、4−アミノ−1−ベンジルピペリジン5は、化合物23(ここで、Lは、脱離基(例えば、クロロまたはブロモ)であり、そしてPは、カルボキシ−保護基(例えば、メチルまたはエチル)である)と反応でき;アミド中間体24が得られる。この反応は、典型的には、過剰(好ましくは、約1.2〜約2.0当量)のトリアルキルアミン(例えば、N,N−ジイソプロピルエチルアミン))の存在下にて、5を約1.0〜約1.2当量の化合物23と接触させることにより、行われる。この反応は、典型的には、不活性希釈剤(例えば、ジクロロメタン)中にて、約−10℃〜約25℃の範囲の温度で、約1〜約24時間、または反応が実質的に完結するまで、行われる。
アミド24は、次いで、水素化金属還元剤(例えば、水素化アルミニウムリチウム)で還元されて、アルコール25が得られる。この反応は、典型的には、不活性希釈剤(例えば、テトラヒドロフラン)中にて、24を過剰の水素化金属還元剤(好ましくは、約3〜約5当量の水素化アルミニウムリチウム)と接触させることにより、行われる。この還元は、一般に、約−30℃〜約10℃の範囲の温度で、約6〜約24時間、または反応が実質的に完結するまで、行われる。
本明細書中で上で記述した手順を使用して、アルコール25は、次いで、アルデヒド26に酸化され得、次いで、26は、中間体1とカップリングされて、式6の化合物が得られる。あるいは、アルコール25は、脱離基(例えば、クロロ、ブロモ、メシレートまたはトシレートなど)に転換でき、次いで、本明細書中で上で記述した手順を使用して、中間体1にカップリングされ得る。
本発明の代表的な化合物またはそれらの中間体を調製する特定の反応条件および他の手順に関するさらなる詳細は、以下に示す実施例で記述されている。
(薬学的組成物)
本発明の置換4−アミノ−1−ベンジルピペリジンおよび関連化合物は、典型的には、薬学的組成物の形態で、患者に投与される。このような薬学的組成物は、任意の受容可能な投与経路(これとしては、経口投与、直腸投与、膣投与、鼻内投与、吸入投与、局所投与(経皮投与を含む)および非経口投与の様式が挙げられるが、これらに限定されない)により、患者に投与され得る。
従って、その組成物局面の1つでは、本発明は、薬学的に受容可能なキャリアまたは賦形剤と、式Iの化合物またはそれらの薬学的に受容可能な塩の治療上有効な量とを含有する薬学的組成物に関する。必要に応じて、このような薬学的組成物は、望ましい場合、他の治療剤および/または処方剤を含有し得る。
本発明の薬学的組成物は、典型的には、本発明の化合物またはそれらの薬学的に受容可能な塩の治療上有効な量を含有する。典型的には、このような薬学的組成物は、約0.1〜約95重量%の活性薬剤;好ましくは、約5〜約70重量%;さらに好ましくは、約10〜約60重量%の活性薬剤を含有する。
本発明の薬学的組成物では、任意の通常のキャリアまたは賦形剤が使用され得る。特定のキャリアもしくは賦形剤の選択、またはキャリアもしくは賦形剤の組合せの選択は、特定の患者を処置するために使用される投与様式、または医学的状態もしくは疾患状態の類型に依存している。このことに関して、特定の投与様式に対して適当な薬学的組成物の調製は、十分に、医薬分野の当業者の範囲内である。さらに、このような組成物の成分は、例えば、Sigma,P.O.Box 14508,St.Louis,MO 63178から市販されている。さらなる例として、通常の処方技術は、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,第20版,Lippincott Williams & White,Baltimore,Maryland(2000);およびH.C.Anselら、Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems,第7版,Lippincott Williams & White,Baltimore,Maryland(1999)に記載されている。
薬学的に受容可能なキャリアとして役立ち得る物質の代表例としては、以下:(1)糖類(例えば、ラクトース、グルコースおよびショ糖);(2)デンプン(例えば、コーンスターチおよびジャガイモデンプン);(3)セルロースならびにその誘導体(例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、エチルセルロースおよび酢酸セルロース);(4)粉末化トラガカント;(5)麦芽;(6)ゼラチン;(7)滑石;(8)賦形剤(例えば、カカオバターおよび座薬ワックス);(9)オイル(例えば、落花生油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、コーン油および大豆油);(10)グリコール(例えば、プロピレングリコール);(11)ポリオール(例えば、グリセリン、ソルビトール、マンニトールおよびポリエチレングリコール);(12)エステル(例えば、オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチル);(13)寒天;(14)緩衝剤(例えば、水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウム);(15)アルギン酸;(16)発熱物質を含まない水;(17)等張性生理食塩水;(18)リンゲル液;(19)エチルアルコール;(20)リン酸緩衝液;ならびに(21)薬学的組成物で使用される他の無毒の適合性物質が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の薬学的組成物は、典型的には、本発明の化合物を薬学的に受容可能なキャリアおよび1種以上の任意の成分と十分かつ密接に混合またはブレンドすることにより、調製される。次いで、必要である場合または望ましい場合、均一にブレンドされて生じた混合物は、通常の手順および装置を使用して、錠剤、カプセル剤、丸剤などに成形または装填できる。
本発明の薬学的組成物は、好ましくは、単位投薬形態に包装される。用語「単位投薬形態」は、患者に投薬するのに適当な物理的に別個の単位、すなわち、単独でかまたは1種以上の追加単位と組み合わせてのいずれかで、所望の治療効果を生じるように計算された所定量の活性薬剤を含有する各単位を意味する。例えば、このような単位投薬形態は、カプセル剤、錠剤、丸剤などであり得る。
好ましい実施形態では、本発明の薬学的組成物は、経口投与に適当である。経口投与に適当な薬学的組成物は、カプセル剤、錠剤、丸剤、口内錠、カシェ剤、糖衣錠、散剤、顆粒剤;または水性液体もしくは非水性液体における水剤もしくは懸濁剤;または水中油形の液体エマルジョンもしくは油中水形の液体エマルジョン;またはエリキシル剤もしくはシロップ剤などの形態であり得る;各々は、活性薬剤として、所定量の本発明の化合物を含有する。
固形剤形(すなわち、カプセル剤、錠剤、丸剤など)で経口投与する目的のとき、本発明の薬学的組成物は、典型的には、活性成分としての本発明の化合物および1種以上の薬学的に受容可能なキャリア(例えば、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウム)を含有する。必要に応じて、または代替的に、このような固形剤形はまた、以下:(1)充填剤または増量剤(例えば、デンプン、ラクトース、ショ糖、グルコース、マンニトールおよび/もしくはケイ酸);(2)結合剤(例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ショ糖および/またはアカシア);(3)湿潤剤(humectant)(例えば、グリセロール);(4)崩壊剤(例えば、寒天−寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモデンプンもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、ある種のケイ酸塩および/または炭酸ナトリウム);(5)溶液遅延剤(solution retarding agent)(例えば、パラフィン);(6)吸収促進剤(例えば、四級アンモニウム化合物);(7)加湿剤(wetting agent)(例えば、セチルアルコールおよび/またはグリセロールモノステアレート);(8)吸収剤(例えば、カオリンおよび/またはベントナイト粘土);(9)潤滑剤(例えば、滑石、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固形ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムおよび/またはそれらの混合物);(10)着色剤;ならびに(11)緩衝剤、を含有し得る。
本発明の薬学的組成物では、放出剤、加湿剤、被覆剤、甘味料、香料および芳香剤、防腐剤および酸化防止剤もまた、存在し得る。薬学的に受容可能な酸化防止剤の例としては、以下:(1)水溶性酸化防止剤(例えば、アスコルビン酸、システイン塩酸塩、重硫酸ナトリウム、メタ重硫酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウムなど);(2)油溶性酸化防止剤(例えば、パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、α−トコフェロールなど);および(3)金属キレート化剤(例えば、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸など)が挙げられる。錠剤、カプセル剤、丸剤などの被覆剤としては、腸溶コーティングに使用されるもの(例えば、酢酸フタル酸セルロース(CAP)、酢酸フタル酸ポリビニル(PVAP)、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メタクリル酸−メタクリル酸エステル共重合体、酢酸トリメリト酸セルロース(CAT)、カルボキシメチルエチルセルロース(CMEC)、酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMCAS)などが挙げられる。
望ましい場合、本発明の薬学的組成物はまた、一例として、割合を変えたヒドロキシメチルセルロース;または他の重合体マトリックス、リポソームおよび/もしくはミクロスフェアを使用して、その活性成分の遅延型放出または制御放出を生じるように、処方され得る。
それに加えて、本発明の薬学的組成物は、必要に応じて、不透明化剤(opacifying agent)を含有し得、活性成分のみを放出するか、または優先的に、胃腸管の一部にて、必要に応じて、遅延様式で放出するように、処方され得る。使用できる包埋組成物の例としては、重合体物質およびワックスが挙げられる。この活性成分はまた、もし適当なら、1種以上の上記賦形剤と共に、マイクロカプセルの形態であり得る。
経口投与に適当な液状剤形としては、例として、薬学的に受容可能なエマルジョン、微小エマルジョン、水剤、懸濁剤、シロップ剤およびエリキシル剤が挙げられる。このような液状剤形は、典型的には、この活性成分および不活性希釈剤(例えば、水または他の溶媒、可溶化剤および乳化剤(例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール)、油(特に、綿実油、落花生油、コーン油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール(tetrahydrofuryl alcohol)、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステルおよびそれらの混合物)を含有する。懸濁液は、この活性成分に加えて、懸濁剤(例えば、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル、微結晶セルロース、アルミニウムメタヒドロキシド、ベントナイト、寒天−寒天およびトラガカントならびにそれらの混合物)を含有し得る。
別の好ましい実施形態では、本発明の薬学的組成物は、吸入投与に適当である。吸入投与に適当な薬学的組成物は、典型的には、エアロゾルまたは粉末の形態である。このような組成物は、一般に、周知の送達デバイス(例えば、定量吸入器、乾燥粉末吸入器、噴霧器または類似の送達デバイス)を使用して、投与される。
加圧容器を使用して吸入で投与するとき、本発明の薬学的組成物は、典型的には、この活性成分および適当な噴霧剤(例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素または他の適当な気体)を含有する。
さらに、この薬学的組成物は、本発明の化合物および粉末吸入器で使用するのに適当な粉末を含有するカプセルまたはカートリッジ(これは、例えば、ゼラチンから製造される)の形態であり得る。適当な粉末基剤としては、例として、ラクトースまたはデンプンが挙げられる。
本発明の化合物はまた、公知の経皮送達システムおよび賦形剤を使用して、経皮的に投与できる。例えば、本発明の化合物は、浸透向上剤(例えば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールモノラウレート、アザシクロアルカン−2−オンなど)と混合でき、そしてパッチまたは類似の送達システムに取り込まれる。このような経皮性組成物には、望ましい場合には、ゲル化剤、乳化剤および緩衝液を含めた追加賦形剤が使用され得る。
本発明の薬学的組成物はまた、式Iの化合物またはそれらの薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物もしくは立体異性体と共に投与される他の治療薬を含有し得る。例えば、本発明の薬学的組成物は、さらに、1種以上の治療薬を含有し得、これは、βアドレナリンレセプターアゴニストまたはβアドレナリンレセプターアゴニスト、抗炎症薬(例えば、コルチコステロイドおよび非ステロイド抗炎症薬(NSAID))、セロトニン/ノルエピネフリン再取り込み阻害薬(例えば、ジュロキセチン(duloxetine))、他のムスカリンレセプターアンタゴニスト(すなわち、抗コリン薬)、抗感染薬(例えば、抗生物質または抗ウイルス)ならびに抗ヒスタミン薬から選択される。他の治療薬は、薬学的に受容可能な塩または溶媒和物の形態で使用できる。さらに、適当な場合には、これらの他の治療薬は、光学的に純粋な立体異性体として、使用できる。
以下の処方は、本発明の代表的な薬学的組成物を例示している:
(処方実施例A)
以下のようにして、経口投与用の硬質ゼラチンカプセル剤を調製する:
Figure 2007524641
代表的な手順:これらの成分を十分にブレンドし、次いで、硬質ゼラチンカプセルに充填する(カプセル剤1個あたり、460mgの組成物)。
(処方実施例B)
以下のようにして、経口投与用の硬質ゼラチンカプセル剤を調製する:
Figure 2007524641
代表的な手順:これらの成分を十分にブレンドし、次いで、No.45メッシュU.S.のふるいに通し、そして硬質ゼラチンカプセルに充填する(カプセル1個あたり、200mgの組成物)。
(処方実施例C)
以下のようにして、経口投与用のカプセル剤を調製する:
Figure 2007524641
代表的な手順:これらの成分を十分にブレンドし、次いで、ゼラチンカプセルに充填する(カプセル剤1個あたり、300mgの組成物)。
(処方実施例D)
以下のようにして、経口投与用の錠剤を調製する:
Figure 2007524641
代表的な手順:この活性成分、デンプンおよびセルロースをNo.45メッシュU.S.のふるいに通し、そして十分に混合する。ポリビニルピロリドンの溶液を得られた粉末と混合し、次いで、この混合物を、No.14メッシュU.S.のふるいに通す。そのように製造した顆粒を、50〜60℃で乾燥し、そしてNo.18メッシュU.S.のふるいに通す。次いで、これらの顆粒に、このカルボキシメチルデンプンナトリウム、ステアリン酸マグネシウムおよびタルク(これは、あらかじめ、No.60メッシュU.S.のふるいに通した)を加える。混合した後、その混合物を錠剤機で圧縮して、100mgの重量の錠剤を得る。
(処方実施例E)
以下のようにして、経口投与用の錠剤を調製する:
Figure 2007524641
代表的な手順:これらの成分を十分にブレンドし、次いで、圧縮して、錠剤を形成する(錠剤1個あたり、665mgの組成物)。
(処方実施例F)
以下のようにして、経口投与用のシングルスコア(Single−scored)錠剤を調製する:
Figure 2007524641
代表的な手順:これらの成分を十分にブレンドし、次いで、圧縮して、シングルスコア錠剤を形成する(錠剤1個あたり、600mgの組成物)。
(処方実施例G)
以下のようにして、経口投与用の懸濁剤を調製する:
Figure 2007524641
代表的な手順:これらの成分を混合して、懸濁剤を形成する(これは、懸濁剤10mLあたり、活性成分100mgを含有する)。
(処方実施例H)
以下のようにして、吸入投与用の乾燥散剤を調製する:
Figure 2007524641
代表的な手順:この活性成分を微粉にし、次いで、ラクトースとブレンドする。次いで、このブレンドした混合物をゼラチン吸入カートリッジに充填する。このカートリッジの内容物を、粉末吸入器を使用して、投与する。
(処方実施例I)
以下のようにして、加圧式定量噴霧式吸入器での吸入投与用の乾燥散剤を調製する:
代表的な手順:微粉化粒子(これは、10μm未満の平均粒径を有する)としての活性化合物10gを溶液(これは、脱塩水200mLに溶解したレシチン0.2gから形成した)に分散させることにより、本発明の化合物5重量%およびレシチン0.1重量%を含有する懸濁剤を調製する。この懸濁剤を噴霧乾燥し、得られた物質を、1.5μm未満の平均粒径を有する粒子まで微粉化する。これらの粒子を、加圧1,1,1,2−テトラフルオロエタンと共に、カートリッジに充填する。
(処方実施例J)
以下のようにして、注射可能処方物を調製する:
Figure 2007524641
代表的な手順:上記成分をブレンドし、そのpHを、0.5N HClまたは0.5N NaOHを使用して、4±0.5に調節する。
(有用性)
本発明の置換4−アミノ−1−ベンジルピペリジンおよび関連化合物は、ムスカリンレセプターアンタゴニストとして有用であり、従って、このような化合物は、ムスカリンレセプターで媒介される病気(すなわち、ムスカリンレセプターアンタゴニストで処置することにより軽減される病気)を処置するのに有用である。このような病気には、例として、尿路性器障害(例えば、過敏性膀胱または排尿筋機能亢進およびそれらの症状);胃腸管障害(例えば、過敏性腸症候群、憩室症、アカラシア、胃腸運動過剰障害および下痢);気道障害(例えば、慢性閉塞性肺疾患、喘息および肺線維症);心不整脈(例えば、洞徐脈);パーキンソン病;認知障害(例えば、アルツハイマー病);月経困難症などが挙げられる。
特に、本発明の化合物は、哺乳動物(ヒトを含めて)における平滑筋障害を処置するのに有用である。このような平滑筋障害としては、例として、過敏性膀胱、慢性閉塞性肺疾患および過敏性腸症候群が挙げられる。
平滑筋障害またはムスカリンレセプターが媒介する他の状態を処置するのに使用する場合、本発明の化合物は、代表的には、1日あたり、単回用量または複数回用量で、経口投与、直腸投与、非経口投与または吸入投与される。1用量あたりに投与される活性薬剤の量または1日あたり投与される全量は、代表的に患者の担当医により決定され、患者の病気の性質および重症度、処置される状態、患者の年齢および一般的な健康状態、活性薬剤に対する患者の耐性、投与経路などのような要因に依存している。
代表的には、平滑筋障害またはムスカリンレセプターが媒介する他の障害を処置するのに適切な用量は、約0.01〜約50mg/kg/日、好ましくは、約0.02〜約10mg/kg/日の活性薬剤の範囲である。平均して70kgのヒトには、これは、約0.7〜約3500mg/日の活性薬剤の量である。
好ましい実施形態では、本発明の化合物は、過敏性膀胱を処置するのに使用される。過敏性膀胱を処置するのに使用される場合、本発明の化合物は、代表的には、1日あたり、単回用量または複数回用量、好ましくは、毎日単回用量で、経口投与される。好ましくは、過敏性膀胱を処置するための用量は、約1.0〜約2000mg/日の範囲である。
別の好ましい実施形態では、本発明の化合物は、呼吸器障害(例えば、慢性閉塞性肺疾患または喘息)を処置するのに使用される。喘息または慢性閉塞性肺疾患を処置するのに使用する場合、本発明の化合物は、代表的には、1日あたり、単回用量または複数回用量で、吸入投与される。好ましくは、慢性閉塞性肺疾患または喘息を処置するのに使用する用量は、約10μg/日〜約10mg/日の範囲である。
さらに別の実施形態では、本発明の化合物は、過敏性腸症候群を処置するのに使用される。過敏性腸症候群を処置するのに使用する場合、本発明の化合物は、代表的には、1日あたり、単回用量または複数回用量で、経口または直腸投与される。好ましくは、過敏性腸症候群を処置するための用量は、約1.0〜約2000mg/日の範囲である。
所望の場合、本発明の化合物は、以下からなる群から選択される1種またはそれ以上の治療薬を含めた他の治療薬と併用して、投与され得る:βアドレナリン作動性レセプターアゴニストもしくはβアドレナリンレセプターアゴニスト、抗炎症薬(例えば、コルチコステロイドおよび非ステロイド性抗炎症薬(NSAID))、セロトニン/ノルエピネフリン再取り込みインヒビター(例えば、デュロキセチン)、他のムスカリンレセプターアンタゴニスト(すなわち、抗コリン作用薬)、抗感染症薬(例えば、抗生物質または抗ウイルス剤)および抗ヒスタミン薬および他の治療薬(例えば、クロモグリク酸ナトリウム(cromylin)またはテオフィリン)。
本発明の化合物と併用できる代表的なβアドレナリン作動性レセプターアゴニストとしては、サルメテロール、サルブタモール、フォルモテロール、サルメファモール、フェノテロール、テルブタリン、アルブテロール、イソエタリン、メタプロテレノール、ビトルテロール(bitolterol)、ピルブテロール、レバルブテロール、またはそれらの薬学的に受容可能な塩が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の化合物と併用できる他のβアドレナリン作動性レセプターアゴニストとしては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)−フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドおよび3−(−3−{[7−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘプチル]オキシ}−プロピル)ベンゼンスルホンアミドおよび関連化合物(これらは、2002年8月29日に公開されたWO02/066422で開示されている);3−[3−(4−{[6−([(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)フェニル]イミダゾリジン−2,4−ジオンおよび関連化合物(これらは、2002年9月12日に公開されたWO02/070490で開示されている);3−(4−{[6−({(2R)−2−[3−(ホルミルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル]−2−ヒドロキシエチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド、3−(4−{[6−({(2S)−2−[3−(ホルミルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル]−2−ヒドロキシエチル]アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)−ベンゼンスルホンアミド、3−(4−{[6−({(2R/S)−2−[3−(ホルミルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル]−2−ヒドロキシエチル}アミノ)ヘキシル]−オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド、N−(t−ブチル)−3−(4−{[6({(2R)−2−[3−(ホルミルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル]−2−ヒドロキシエチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド、N−(t−ブチル)−3−(4−{[6−({(2S)−2−[3−(ホルミルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル]−2−ヒドロキシエチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)−ベンゼンスルホンアミド、N−(t−ブチル)−3−(4−{[6−({(2R/S)−2−[3−(ホルミルアミノ)−4−ヒドロキシフェニル]−2−ヒドロキシエチル}アミノ)ヘキシル]−オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドおよび関連化合物(これらは、2002年10月3日に公開されたWO02/076933で開示されている);4−{(1R)−2−[(6−{2−[(2,6−ジクロロベンジル)オキシ]エトキシ}ヘキシル)アミノ]−1−ヒドロキシエチル}−2−(ヒドロキシメチル)フェノールおよび関連化合物(これらは、2003年3月27日に公開されたWO03/024439で開示されている);およびそれらの薬学的に受容可能な塩。このβ−アドレナリンレセプターアゴニストは、使用される場合、この薬学的組成物中にて、治療有効量で存在している。代表的には、このβ−アドレナリンレセプターアゴニストは、1用量あたり、約0.05μg〜約500μgを供給するのに十分な量で、存在している。
本発明の化合物と併用できる代表的なコルチコステロイドには、以下が挙げられるが、これらに限定されない:メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、デキサメタゾン、プロピオン酸フルチカゾン、6α,9α−ジフルオロ−17α−[(2−フラニルカルボニル)オキシ]−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−フルオロメチルエステル、6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−17α−プロピオニルオキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S(2−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3S−イル)エステル、ベクロメタゾンエステル(例えば、その17−プロピオン酸エステルまたは17,21−ジプロピオン酸エステル)、ブデソニド、フルニソリド、モメタゾンエステル(例えば、そのフロ酸エステル)、トリアムシノロンアセトニド、ロフレポニド、シクレソニド、プロピオン酸ブチキソコルト、RPR−106541、ST−126など、またはそれらの薬学的に受容可能な塩。それらのコルチコステロイドが使用される場合、薬学的組成物中に、治療有効量で存在する。代表的には、このステロイド性抗炎症薬は、1用量あたり、約0.05μg〜約500μgを供給するのに十分な量で、存在している。
他の適当な組合せとしては、例えば、他の抗炎症薬(例えば、NSAID(例えば、クロモグリク酸ナトリウム;ネドクロミルナトリウム(nedocromil sodium);ホスホジエステラーゼ(PDE)インヒビター(例えば、テオフィリン、PDE4インヒビターまたは混合PDE3/PDE4インヒビター);ロイコトリエンアンタゴニスト(例えば、モンテルカスト(monteleukast));ロイコトリエン合成のインヒビター;iNOSインヒビター;タンパク質分解酵素インヒビター(例えば、トリプターゼおよびエラスターゼインヒビター);β−2−インテグリンアンタゴニストおよびアデノシンレセプターアゴニストまたはアンタゴニスト(例えば、アデノシン2aアゴニスト);サイトカインアンタゴニスト(例えば、ケモカインアンタゴニスト(例えば、インターロイキン抗体(αIL抗体)、具体的には、αIL−4療法、αIL−13療法、またはそれらの組み合わせ));またはサイトカイン合成のインヒビター)。
例えば、本発明の化合物と併用できる代表的なホスホジエステラーゼ−4(PDE4)インヒビターまたは混合PDE3/PDE4インヒビターには、以下が挙げられるが、これらに限定されない:シス−4−シアノ−4−(3−シクロペンチルオキシ−4−メトキシフェニル)シクロヘキサン−1−カルボン酸、2−カルボメトキシ−4−シアノ−4−(3−シクロプロピルメトキシ−4−ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン−1−オン;シス−[4−シアノ−4−(3−シクロプロピルメトキシ−4−ジフルオロメトキシフェニル)シクロヘキサン−1−オール];シス−4−シアノ−4−[3−(シクロペンチルオキシ)−4−メトキシフェニル]シクロヘキサン−1−カルボン酸など、またはそれらの薬学的に受容可能な塩。他の代表的なPDE4または混合PDE4/PDE3インヒビターには、以下が挙げられる:AWD−12−281(elbion);NCS−613(INSERM);D−4418(ChiroscienceおよびSchering−Plough);CI−1018またはPD−168787(Pfizer);WO99/16766(Kyowa Hakko)で開示されたベンゾジオキソール化合物;K−34(Kyowa Hakko);V−11294A(Napp);ロフルミラスト(Byk−Gulden);WO99/47505で開示されたフタラジノン化合物(Byk−Gulden);Pumafentrine(Byk−Gulden、現在、Altana);アロフィリン(Almirall−Prodesfarma);VM554/UM565(Vernalis);T−440(Tanabe Seiyaku);およびT2585(Tanabe Seiyaku)。
本発明の化合物と併用して、かつ本発明の化合物に加えて使用され得る、代表的なムスカリンアンタゴニスト(すなわち、抗コリン作用薬)としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:アトロピン、硫酸アトロピン、酸化アトロピン、硝酸メチルアトロピン、臭化水素酸ホマトロピン、臭化水素酸ヒオシアミン(d,l)、臭化水素酸スコポラミン、臭化イプラトロピウム、臭化オキシトロピウム、臭化チオトロピウム(tiotropium)、メタンテリン、臭化プロパンテリン、臭化メチルアニソトロピン、臭化クリジニウム、グリコピロレート(copyrrolate)(ロビヌル(Robinul))、ヨウ化イソプロパミド、臭化メペンゾラート、塩化トリジヘキセチル(パシロン(Pathilone))、メチル硫酸ヘキソシクリウム、塩酸シクロペントレート、トロピカミド、塩酸トリヘキシフェニジル、ピレンゼピン、テレンゼピン、AF−DX 116およびメトクトラミンなど、もしくはそれらの薬学的に受容可能な塩;または、塩として列挙された化合物については、それらの代替の薬学的に受容可能な塩。
本発明の化合物と併用して使用され得る代表的な抗ヒスタミン薬(すなわち、(H−レセプターアンタゴニスト)としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:エタノールアミン(例えば、マレイン酸カルビノキサミン、フマル酸クレマスチン、塩酸ジフェニルヒドラミンおよびジメンヒドリナート);エチレンジアミン(例えば、マレイン酸ピリラミン(pyrilamine amleate)、塩酸トリペレナミン、クエン酸トリペレナミン);アルキルアミン(例えば、クロロフェニラミンおよびアクリバスチン);ピペラジン(例えば、塩酸ヒドロキシジン、パモ酸ヒドロキシジン、塩酸シクリジン、乳酸シクリジン、塩酸メクリジンおよび塩酸セチリジン);ピペリジン(例えば、アステミゾール、塩酸レボカバスチン、ロラタジンもしくはそのデスカルボエトキシ(descarboethoxy)アナログ、テルフェナジンおよび塩酸フェキソフェナジン;塩酸アゼラスチン;など、もしくはそれらの薬学的に受容可能な塩;または、塩として列挙された化合物については、それらの代替の薬学的に受容可能な塩。
本発明の化合物と併用して投与される他の治療剤についての適切な用量は、約0.05μg/日〜約100mg/日の範囲内である。
本発明の化合物がムスカリンレセプターアンタゴニストであるため、このような化合物はまた、ムスカリンレセプターを有する生物系またはサンプルを調査または研究するため、または新規のムスカリンレセプターアンタゴニストを発見するための研究手段としても有用である。このような生物系またはサンプルは、M、M、M、Mおよび/またはMムスカリンレセプターを含み得る。さらに、本発明の化合物は、選択的Mムスカリンレセプターサブタイプアンタゴニストであるため、このような化合物は、生物系またはサンプルにおけるMレセプターの選択的拮抗作用の効果を研究するために特に有用である。ムスカリンレセプターを有する任意の適切な生物系またはサンプルは、インビトロまたはインビボのいずれかで実施され得るような研究において使用され得る。このような研究のために適切な代表的な生物系またはサンプルとしては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:細胞、細胞抽出物、形質膜、組織サンプル、哺乳動物(例えば、マウス、ラット、モルモット、ウサギ、イヌ、ブタなど)など。
この実施形態において、ムスカリンレセプターを含む生物系またはサンプルと、ムスカリンレセプターに対して拮抗作用をする量の本発明の化合物とを接触させる。次いで、従来的な手順および装置(例えば、放射性リガンド結合アッセイおよび機能的アッセイ)を用い、ムスカリンレセプターを拮抗する効果を測定する。このような機能的アッセイとしては、以下が挙げられる:細胞内環状アデノシン一リン酸(cAMP)におけるリガンド媒介性変化、酵素アデニルシクラーゼ(cAMPを合成する)の活性におけるリガンド媒介性変化、レセプターに触媒された[35S]GTPγSのGDPへの交換を介する、グアノシン5’−O−(γ−チオ)三リン酸([35S]GTPγS)の、単離された膜内への取り込みにおけるリガンド媒介性変化、遊離の細胞内カルシウムイオン(例えば、Molecular Devices,Inc.からの蛍光結合画像化プレートリーダーすなわちFLIPR(登録商標)を用いて測定される)におけるリガンド媒介性変化。本発明の化合物は、上に列挙した機能的アッセイまたは同様の性質のアッセイのいずれにおいて、ムスカリンレセプターの活性化に対して拮抗作用をするかまたは低下させる。本発明の化合物のムスカリンレセプターに対して拮抗作用をする量は、代表的に、約0.1nM〜約100nMの範囲である。
さらに、本発明の化合物は、新規のムスカリンレセプターアンタゴニストを発見するための研究手段として使用され得る。この実施形態において、試験化合物または試験化合物群についてのムスカリンレセプター結合データ(例えば、インビトロ放射性リガンド置換アッセイによって決定される)を、本発明の化合物のムスカリン結合データと比較し、ほぼ等しいレセプター結合を有するかまたはより優れたレセプター結合を有する試験化合物が存在する場合、これを同定する。本発明のこの局面は、別の実施形態として、比較データの取得(適切なアッセイを用いる)および目的の試験化合物を同定するための試験データの分析の両方を包含する。
本発明の化合物は、他の特性のうちで、Mムスカリンレセプター活性の強力なインヒビターであることが発見されている。従って、好ましい実施形態において、本発明は、式Iの化合物に関し、この化合物は、100nM以下;好ましくは50nM以下;そしてより好ましくは10nM以下のMレセプターサブタイプについての阻害解離定数を有する(インビトロ放射性リガンド置換アッセイによって決定される場合)。
さらに、本発明の化合物はまた、Mムスカリンレセプターと比較して、Mムスカリンレセプターに対する驚くべき予期せぬ選択性を有することが発見されている。従って、別の好ましい実施形態において、本発明は、式Iの化合物に関し、この化合物は、少なくとも5;好ましくは少なくとも10;そしてより好ましくは少なくとも20のhM/hM比を有する(インビトロ放射性リガンド置換アッセイによって決定される場合)。一実施形態において、hM/hM比は、約5〜約200の範囲内であり、好ましくは、約10〜約100の範囲内である。
本発明の化合物のこれらの特性および有用性は、当業者に周知の種々のインビトロアッセイおよびインビボアッセイを使用して立証され得る。例えば、代表的なアッセイが、以下の実施例で、さらに詳細に記述されている。
以下の合成および生物学的実施例は、本発明を例示するために提供され、いずれの様式でも、本発明の範囲を限定するとは解釈されない。以下の実施例では、以下の略語は、特に明記しない限り、以下の意味を有する。定義されていない略語は、それらの一般に受け入れられている意味を有する。
AC=アデニルシクラーゼ
ACN=アセトニトリル
BSA=ウシ血清アルブミン
BOC=第三級ブトキシカルボニル
cAMP=環状アデノシン一リン酸
CHO=チャイニーズハムスター卵巣
cpm=1分当たりのカウント
DCM=ジクロロメタン
DIPEA=ジイソプロピルエチルアミン
DME=エチレングリコールジメチルエーテル
DMF=N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO=ジメチルスルホキシド
dPBS=ダルベッコリン酸緩衝生理食塩水(CaClおよびMgClなし)
EDC=1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩
EDTA=エチレンジアミン四酢酸
EtOAc=酢酸エチル
FBS=ウシ胎仔血清
GDP=グアノシン5’−二リン酸
HEPES=4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジン−エタンスルホン酸
hM=ヒトムスカリンレセプターサブタイプ1
hM=ヒトムスカリンレセプターサブタイプ2
hM=ヒトムスカリンレセプターサブタイプ3
hM=ヒトムスカリンレセプターサブタイプ4
hM=ヒトムスカリンレセプターサブタイプ5
HOAt=1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール
HPLC=高速液体クロマトグラフィー
=阻害解離定数
MS=質量分析法
H]NMS=l−[N−メチル−H]スコポラミンメチルクロライド
OIS=オキソトレモリン誘発唾液分泌
PMB=p−メトキシベンジル
PyBOP=ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート
THF=テトラヒドロフラン
TLC=薄層クロマトグラフィー
TFA=トリフルオロ酢酸
VIBC=容量誘発膀胱収縮
VIBCAmp=容量誘発膀胱収縮振幅
以下の実施例で報告した全ての温度は、特に明記しない限り、摂氏(℃)である。また、特に明記しない限り、試薬、出発物質および溶媒は、業者(例えば、Aldrich、Fluka、Sigmaなど)から購入し、さらに精製することなく、使用した。
HPLCは、以下で示した条件を使用して、行った:
HPLC方法A:
カラム:Agilent Zorbax(登録商標)Bonus−RP 5μ 4.6×250mm
検出器波長:214nm
カラム温度:40℃
流速:1.0mL/分
溶媒系:A=2%アセトニトリル、98%水、0.1%TFA
B=90%アセトニトリル、10%水、0.1%TFA
注入容量:5μL
実行時間:62分間
勾配:2〜40%のB(A中で)

HPLC方法B:
カラム:YMC ODSA 5μ C18 4.6×50mm
検出器波長:220nm
カラム温度:35℃
流速:4.0mL/分
溶媒系:A=10%メタノール、90%水、0.1%TFA
B=90%メタノール、10%水、0.1%TFA
注入容量:5μL
実行時間:5分間
勾配:0〜100%のB(A中で)

HPLC方法C:
カラム:Inertsil ODS−2 C18
検出器波長:254nm
カラム温度:35℃
流速:1.0mL/分
溶媒系:A=5%メタノール、95%水、0.1%TFA
B=95%メタノール、5%水、0.1%TFA
注入容量:5μL
実行時間:15分間
勾配:0〜100%のB(A中で)
(実施例A)
((S)−3−(1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジンの調製)
(工程A (S)−1−ベンジル−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)ピロリジンの調製)
250mLのtert−ブチルメチルエーテル中の(S)−1−ベンジル−3−ピロリジノール(44.3g、0.25mol)および1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(33.7g、0.3mol)の攪拌溶液に、窒素雰囲気下にて、0℃で、20分間にわたって、塩化p−トルエンスルホニル(52.4g、0.275mol)を少しずつ加えた。この反応混合物を、0℃で、1時間攪拌した。氷浴を除去し、この混合物を、室温で、一晩(20±5時間)攪拌した。酢酸エチル(100mL)を加え、続いて、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(250mL)を加えた。得られた混合物を、室温で、1時間攪拌した。その層を分離し、その有機層を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(250mL);塩化アンモニウム飽和水溶液(250mL);塩化ナトリウム飽和水溶液(250mL)で洗浄し、次いで、硫酸ナトリウム(80g)で乾燥した。この硫酸ナトリウムを濾過して除き、そして酢酸エチル(20mL)で洗浄し、真空中で溶媒を除去して、灰白色固形物(収率94%;HPLC方法Bによる純度95%)として、78.2gの表題中間体を得た。
(工程B (S)−1−ベンジル−3−(1−シアノ−1,1−ジフェニルメチル)−ピロリジンの調製)
無水THF(120mL)中のジフェニルアセトニトリル(12.18g、61.8mmol)の攪拌溶液に、0℃で、5分間にわたって、カリウムtert−ブトキシド(10.60g、94.6mmol)を加えた。その反応混合物を、0℃で、1時間攪拌した。この反応混合物に、0℃で、(S)−1−ベンジル−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)−ピロリジン(20.48g、61.3mmol)を一度に加えた。冷却浴を除去し、その反応混合物を5〜10分間攪拌し、その時点で、この反応混合物は、褐色の均一溶液になった。次いで、この反応混合物を、40℃で、一晩(20±5時間)加熱した。この反応混合物(黄褐色懸濁液)を室温まで冷却した後、水(150mL)を加えた。次いで、THFの殆どを真空中で除去し、そして酢酸イソプロピル(200mL)を加えた。層分離し、その有機層を塩化アンモニウム飽和水溶液(150mL);塩化ナトリウム飽和水溶液(150mL)で洗浄し、次いで、硫酸ナトリウム(50g)で乾燥した。この硫酸ナトリウムを濾過して除き、そして酢酸イソプロピル(20mL)で洗浄し、真空中で溶媒を除去して、淡褐色オイルとして、23.88gの表題中間体を得た(収率>99%、HPLC方法Bによる純度75%、主に過剰のジフェニルアセトニトリルが混入)。
(工程C (S)−3−(1−シアノ−1.1−ジフェニルメチル)ピロリジンの調製)
(S)−1−ベンジル−3−(1−シアノ−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジンを酢酸イソプロピル(約1g/10mL)に溶解し、その溶液を等量の1N塩酸水溶液と混合した。得られた層を分離し、その水層を当量の酢酸イソプロピルで抽出した。有機層を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濾過した。真空中で溶媒を除去して、淡黄色発泡固形物として、(S)−1−ベンジル−3−(1−シアノ−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン塩酸塩を得た。(注記:この塩酸塩はまた、工程Bのワークアップ中にて、調製できる)。
メタノール(44mL)中の(S)−1−ベンジル−3−(1−シアノ−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン塩酸塩(8.55g、21.98mmol)攪拌溶液に、炭素担持パラジウム(1.71g)およびギ酸アンモニウム(6.93g、109.9mmol)を加えた。その反応混合物を、攪拌しつつ、3時間にわたって、50℃まで加熱した。この反応物を室温まで冷却し、そして水(20mL)を加えた。得られた混合物をCeliteのパッドで濾過し、メタノール(20mL)で洗浄した。その濾液を集め、このメタノールの殆どを真空中で除去した。その残留物を酢酸イソプロピル(100mL)および10%炭酸ナトリウム水溶液(50mL)と混合した。得られた層を分離し、その水層を酢酸イソプロピル(50mL)で抽出した。有機層を合わせ、そして硫酸ナトリウム(20g)で乾燥した。この硫酸ナトリウムを濾過して除き、そして酢酸イソプロピル(20mL)で洗浄した。真空中で溶媒を除去して、淡黄色オイルとして、5.75gの表題中間体を得た(収率99.7%、HPLCによる純度71%)。
(工程D (S)−3−(1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジンの調製)
磁性攪拌棒および窒素入口を備えた200mLフラスコに、(S)−3−(1−シアノ−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン(2.51g)および80%HSO(19.2mL;96%HSO(16mL)およびHO(3.2mL)を使って予め調製した)を充填した。次いで、その反応混合物を、90℃で、24時間、またはHPLCで示されるように出発物質が消費されるまで、加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、次いで、氷(約50mLの容量)上に注いだ。この混合物に、氷浴の上で、そのpHが約12になるまで、50%水酸化ナトリウム水溶液を攪拌しながらゆっくりと加えた。ジクロロメタン(200mL)を加え、この水溶液と混合し、その時点で、硫酸ナトリウムを沈殿し、そして濾過して除いた。その濾液を集め、そして層分離した。その水層をジクロロメタン(100mL)で抽出し、有機層を合わせ、そして硫酸ナトリウム(5g)で乾燥した。この硫酸ナトリウムを濾過して除き、そしてジクロロメタン(10mL)で洗浄した。真空中で溶媒を除去して、淡黄色発泡固形物として、粗生成物を得た(約2.2g、HPLCによる純度86%)。
この粗生成物を、攪拌しつつ、エタノール(18mL)に溶解した。この溶液に、エタノール(14mL)中のL−酒石酸(1.8g)温溶液を加え、得られた混合物を一晩(15±5時間)攪拌した。得られた沈殿物を濾過により単離して、灰白色固形物(約3.2g、HPLCによる純度>95%)を得た。この固形物にメタノール(15mL)を加え、得られたスラリーを、70℃で、一晩(15時間)攪拌した。そのスラリーを室温まで冷却し、濾過後、白色固形物(約2.6g、HPLCによる純度>99%)を得た。この固形物に、酢酸エチル(30mL)および1N水酸化ナトリウム水溶液(25mL)を加えた。この混合物を、2層の異なる層が形成されるまで混合し、次いで、層分離し、その水層を酢酸エチル(20mL)で抽出した。有機層を合わせ、そして硫酸ナトリウム(10g)で乾燥した。この硫酸ナトリウムを濾過して除き、そして真空中で溶媒を除去して、灰白色発泡固形物として、1.55gの表題中間体を得た(収率58%;HPLC方法Cによる純度>99%)。
(実施例B)
((S)−3−(1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)−1−(7−ヒドロキシヘプタ−1−イル)ピロリジンの調製)
アセトニトリル(1.1L)中の(S)−3−(1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン(40g、142.7mmol)およびトリエチルアミン(59.6mL、428mmol)攪拌溶液に、40℃で、窒素雰囲気下にて、アセトニトリル(100mL)中の7−ブロモ−1−ヘプタノール(24mL、146mmol)を滴下した。その反応混合物を、9時間にわたって、50℃まで加熱した。この反応混合物を冷却した後、減圧下にて溶媒を除去した。その粗残留物をジクロロメタン(500mL)に溶解し、その有機層を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×300mL)で洗浄し、続いて、水(300mL)および塩化ナトリウム飽和水溶液(300mL)で洗浄し、次いで、硫酸マグネシウム(10g)で乾燥した。この硫酸マグネシウムを濾過して除き、そしてジクロロメタン(100mL)で洗浄した。次いで、真空中で溶媒を除去して、粗生成物を得、これを、溶離液を19:1:0.1から3:1:0.1のCHCl/MeOH/NHOHへ変えることにより短カラム(SiO)で精製して、白色固形物として、31.35gの表題中間体を得た(収率56%;HPLC方法Aによる純度>95%)。
(実施例C)
((S)−3−(1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)−1−(7−オキソヘプタ−1−イル)ピロリジンの調製)
ジクロロメタン(780mL)中の(S)−3−(1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)−1−(7−ヒドロキシヘプタ−1−イル)ピロリジン(31.00g、78.57mmol);N,N−ジイソプロピルエチルアミン(68.4mL、392.8mmol);およびメチルスルホキシド(60.7mL、785.7mmol)攪拌溶液に、窒素雰囲気下にて、−15℃で、40分間にわたって、三酸化イオウ−ピリジン錯体(37.5g、235.71mmol)を少しずつ加えた。加える間、その反応混合物を、−10℃と−20℃との間に維持した。次いで、その反応物を、この温度範囲で、40±10分間攪拌した。脱イオン水(300mL)を加え、その混合物を10分間攪拌した。その有機層を分離し、そして脱イオン水(200mL)で洗浄し、続いて、塩化ナトリウム飽和水溶液(200mL)で洗浄し、次いで、この有機層を硫酸マグネシウム(10g)で乾燥した。この硫酸マグネシウムを濾過して除き、そしてジクロロメタン(50mL)で洗浄し、そして真空中にて、溶媒を少なくした。得られたシロップを石油エーテル(2×200mL)で洗浄して、残留しているピリジンおよびDMSOを除去し、得られた白色固形物を真空中で乾燥して、33.02gの表題中間体を得た(収率98%;キラルHPLC方法Aにより純度>93%)。
(実施例D)
((S)−3−(1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)−1−(ヘキサ−5−イン−1−イル)ピロリジンの調製)
(工程A ヘキサ−5−イン−1−アールの調製)
5−ヘキシン−1−オール(10.0g、0.10mol)の攪拌溶液(これは、窒素雰囲気下にて、ジクロロメタン(1L)中で攪拌する)に、DMSO(71mL、1.0mol)を加え、続いて、DIPEA(174mL、1.0mol)を加えた。その反応混合物を−15℃まで冷却し、そして三酸化イオウ−ピリジン錯体(79.6g、0.5mol)を、60分間にわたって、10gずつ加えた。この反応混合物を、−15℃で、1時間攪拌した後、TLC(30%EtOAc/ヘキサン)で検査して、出発物質が完全に消費されたことを観察した。この反応混合物に、1N塩酸水溶液(1L)を加え、その有機層を分離し、そして1N塩酸水溶液(3×500mL)、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(500mL)、ブライン(1L)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、そして真空中で溶媒を除去して、表題中間体を得た(注記:生成物は揮発性であり、冷水浴を使用し、溶媒が蒸発した場合は除去する)。
(工程B (S)−3−(1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)−1−(ヘキサ−5−イン−1−イル)ピロリジンの調製)
ジクロロメタン(511mL)中の(S)−3−(1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン(64.4g、0.23mol);トリアセトキシホウ化水素ナトリウム(50.9g、0.24mol)および酢酸(13mL、0.23mol)攪拌溶液に、室温で、ジクロロメタン(256mL)中のヘキサ−5−イン−1−アール(26.14g、0.27mol)溶液を加えた。その反応混合物を、室温で、一晩(約8時間)攪拌し、次いで、この反応混合物を、濃塩酸(30mL)を加えることによりクエンチし、そして攪拌を、室温で、1時間継続した。次いで、この混合物を水(750mL)で希釈し、そして10N水酸化ナトリウム(18mL)で、pH5まで塩基性にした。層分離し、その有機層を1N水酸化ナトリウム(200mL)で洗浄した。この有機層を硫酸マグネシウム(10g)で乾燥し、濾過し、次いで、真空中で濃縮して、黄色ゴム状固形物として、67.6gの表題中間体を得た(収率83%)。
(実施例E)
(4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−4−オキサヘプタ−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}ピペリジンの調製)
(工程A 3−(3−ブロモプロポキシ)プロピオン酸の調製)
フラスコに、3−ブロモプロパノール(25mL、0.28mol)およびβ−プロピオラクトン(5.0mL、0.07mol)を加え、得られた混合物を、14時間にわたって、80℃まで加熱した。次いで、その反応混合物を室温まで冷却し、減圧下にて、過剰の3−ブロモプロパノールを除去した。その粗生成物をジクロロメタン(300mL)に溶解し、そして1N水酸化ナトリウム(300mL)で抽出した。次いで、その水層をpH2まで酸性化し、そしてジクロロメタン(300mL)で抽出した。次いで、その有機層を水(200mL)、ブライン(200mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、そして減圧下にて溶媒を除去して、9.4gの表題中間体を得、これを、さらに精製することなく、使用した(収率64%)。
分析データ:H NMR(CDCl):δ3.65(t,2H),3.52(t,2H),3.41(t,2H),2.55(t,2H),2.11(t,2H)。
(工程B 3−(3−ブロモプロポキシ)プロピオニルクロライドの調製)
CCl(250mL)中の3−(3−ブロモプロポキシ)プロピオン酸(15.2g、72.2mmol)攪拌溶液に、SOCl(5.5mL、76.0mmol)およびDMF(20滴)を加え、その反応混合物を、室温で、18時間攪拌した。この反応混合物を減圧下にて濃縮して、表題中間体を得、これを、さらに精製することなく、使用した。
(工程C N−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−N−イソプロピル3−(ブロモプロポキシ)プロピオンアミドの調製)
工程Bから得た粗3−(3−ブロモプロポキシ)プロピオニルクロライドをジクロロメタン(250mL)に溶解し、そして0℃で、ジクロロメタン(300mL)中の1−ベンジル−4−(イソプロピルアミノ)ピペリジン(16.7g、72mmol)およびジイソプロピルアミン(11.8mL、86.0mmol)溶液に滴下した。その混合物を、0℃で15分間攪拌し、次いで、室温で、2時間攪拌した。次いで、この反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、そして真空中で濃縮して、29.0gの表題中間体を得た(工程BおよびCについて、収率95%)。
分析データ:MS m/z 425.3(MH)。
(工程D 4−[N−(7−ブロモ−4−オキサヘプタ−1−イル)−N−(イソプロピル)アミノ]−1−ベンジルピペリジンの調製)
THF(300mL)中のN−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−N−イソプロピル 3−(ブロモプロポキシ)プロピオンアミド(28.2g、66mmol)攪拌溶液に、BH−THF(100mL、THF中で2.0M、200mmol)を加え、その反応混合物を48時間還流した。次いで、この反応混合物を室温まで冷却し、そして水素ガスの発生が止まるまで、メタノールを滴下した。次いで、この混合物を減圧下にて濃縮し、そしてジクロロメタン(500mL)に溶解した。この反応混合物を1N塩酸(500mL)で洗浄し、その有機層を除去した。次いで、その水層を、1N水酸化ナトリウムを使用して、pH12まで塩基性にし、そしてジクロロメタン(500mL)で抽出した。合わせた有機層を水(400mL)、ブライン(400mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、そして減圧下にて溶媒を除去した。得られた粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/アンモニア水:9/0.5/0.05)で精製して、20.5gの表題中間体を得た(収率76%)。
分析データ:MS m/z 411.4(MH)。
(工程E 4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−4−オキサヘプタ−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−ベンジルピペリジンの調製)
4−[N−(7−ブロモ−4−オキサヘプタ−1−イル)−N−(イソプロピル)アミノ]−1−ベンジルピペリジン(6.0g、15mmol)をDMF(100mL)および4−メチル−2−ペンタノン(300mL)に溶解した。この混合物に、炭酸ナトリウム(3.2g、30mmol)、3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン(4.91g、18mmol)およびヨウ化カリウム(250mg、1.5mmol)を加え、得られた混合物を、21時間にわたって、110℃まで加熱した。完了次第、その反応物を室温にし、減圧下にて濃縮し、その粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/アンモニア水:9/1/0.1)で精製して、6.21gの表題中間体を得た(収率56%)。
分析データ:MS m/z 611.7(MH)。
(工程F 4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−4−オキサヘプタ−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}ピペリジンの調製)
酢酸(100mL)中の4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−4−オキサヘプタ−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−ベンジルピペリジン(9.3g、15.0mmol)攪拌溶液に、炭素上Pd(OH)(0.90g、10重量%)および炭素上Pd(0.90g、10重量%)を加えた。次いで、反応容器を脱気して水素ガスを満たした(3回)。その反応混合物を室温で16時間攪拌し、次いで、窒素ガスでフラッシュした。これらの触媒を濾過して除去し、その濾液を減圧下にて濃縮して、7.18gの表題中間体を得、これを、さらに精製することなく、使用した(収率92%)。
分析データ:MS m/z 521.3(MH)。
(実施例F)
(4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−3−オキサヘプタ−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}ピペリジンの調製)
(工程A N−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−N−イソプロピル 2−クロロアセトアミドの調製)
ジクロロメタン200mL中の1−ベンジル−4−(イソプロピルアミノ)ピペリジン(8g、34.45mmol)およびDIPEA(7.2mL、41.3mmol)の混合物に、0℃で、ジクロロメタン(400mL)中の塩化2−クロロアセチル(3.01mL、37.9mmol)の溶液を滴下した。その反応混合物を、0℃で15分間、次いで、室温で2時間攪拌した。次いで、この反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、そして真空中で濃縮した。得られた残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン/トリエチルアミン:42.5/56.5/1)で精製して、粘稠なオイルとして、5.35gの表題中間体を得た(収率50%)。
分析データ:MS:309(MH)。
(工程B N−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−N−イソプロピル 2−(4−ヒドロキシブタ−1−オキシ)アセトアミドの調製)
1,4−ブタンジオール(16mL、178mmol)を、水酸化ナトリウム(970mg、24.3mmol)と共に、tert−ブタノール(8mL)中にて、2時間還流し、その時点で、この固形水酸化ナトリウムは、溶解した。次いで、その溶液を室温まで冷却し、そしてtert−ブタノール(8mL)中のN−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−N−イソプロピル 2−クロロアセトアミド(5.0g、16.2mmol)溶液を滴下した。次いで、その反応混合物を、室温で、一晩攪拌した。減圧下にてtert−ブタノールを除去した後、その残留物をジクロロメタンに溶解し、この溶液を炭酸水素ナトリウム、水およびブラインで洗浄した。次いで、その有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、そして濃縮した。その残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム:90/9/1)で精製して、粘稠なオイルとして、4.73gの表題中間体を得た(収率81%)。
分析データ:MS:363(MH)。
(工程C 4−[N−(7−ヒドロキシ−3−オキサヘプタ−1−イル)−N−(イソプロピル)アミノ]−1−ベンジルピペリジンの調製)
THF(30mL)中のN−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−N−イソプロピル 2−(4−ヒドロキシブタ−1−オキシ)アセトアミド(4.7g、13mmol)溶液に、0℃で、THF(20mL、19.5mmol)中の1M水素化リチウムアルミニウムをゆっくりと加えた。その反応混合物を、室温で、一晩攪拌し、次いで、気体の形成が観察されなくなるまで、0℃で、15%水酸化ナトリウム水溶液をゆっくりと加えることにより、クエンチした。室温で10分間攪拌した後、形成された固形物および反応混合物を濾過し、その沈殿物をTHFで3回洗浄した。次いで、その濾液を濃縮し、その残留物をジクロロメタンに溶解し、この溶液をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、そして真空中で濃縮して、3.71gの表題中間体を得た(収率82%)。
分析データ:MS:349(MH)。
(工程D 4−[N−(7−ブロモ−3−オキサヘプタ−1−イル)−N−(イソプロピル)アミノ]−1−ベンジルピペリジンの調製)
4−[N−(7−ヒドロキシ−3−オキサヘプタ−1−イル)−N−(イソプロピル)アミノ]−1−ベンジルピペリジン(3.7g、10.6mmol)を、ジクロロメタン中にて、2時間にわたって、ジブロモトリフェニルホスホラン(11.2g、26.6mmol)で処理した。次いで、その反応混合物を1N水酸化ナトリウム、飽和炭酸水素ナトリウム、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、そして濃縮して、表題中間体を得、これを、さらに精製することなく、使用した。
(工程E 4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−3−オキサヘプタ−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−ベンジルピペリジンの調製)
アセトニトリル中の4−[N−(7−ブロモ−3−オキサヘプタ−1−イル)−N−(イソプロピル)アミノ]−1−ベンジルピペリジン(工程Dから得た)、3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン(3.28g、11.7mmol)およびトリエチルアミン(4.5mL、31.9mmol)の混合物を、24時間還流した。このアセトニトリルを減圧下にて除去し、その残留物を、約1〜2のpHで、1N塩酸に溶解した。酢酸エチル(4×)で洗浄した後、その水層を、0℃で、50%水酸化ナトリウム水溶液で、約13〜14のpHまで塩基性にした。次いで、その水層をジクロロメタン(4×)で抽出し、合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、そして真空中で濃縮した。その残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム:90/9/1)で精製して、白色固形物として、2.08gの表題中間体を得た(収率32%)。
分析データ:MS 611(MH)。
(工程F 4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−3−オキサヘプタ−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}ピペリジンの調製)
酢酸(30mL)中の4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−3−オキサヘプタ−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−ベンジルピペリジン(2.08g、3.4mmol)攪拌溶液に、炭素上Pd(OH)(0.20g、10重量%)および炭素上Pd(0.20g、10重量%)を加えた。次いで、反応容器を脱気して水素ガスを満たした(3回)。その反応混合物を室温で16時間攪拌した。次いで、この反応容器を窒素ガスでフラッシュし、これらの触媒を濾過して除去した。その濾液を減圧下にて濃縮して、1.69gの表題中間体を得、これを、さらに精製することなく、使用した(収率95%)。
分析データ:MS 521(MH)。
(実施例G)
(4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−5−オキサヘプタ−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−ベンジルピペリジンの調製)
(工程A N−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−N−イソプロピル 4−クロロブチルアミドの調製)
ジクロロメタン(400mL)中の塩化4−クロロブチリル(5.3mL、47.4mmol)溶液を、0℃で、ジクロロメタン(200mL)中の1−ベンジル−4−(イソプロピルアミノ)ピペリジン(10g、43.07mmol)およびDIPEA(9.0mL、51.7mmol)の混合物に滴下した。その反応混合物を、0℃で15分間、次いで、室温で2時間攪拌した。次いで、この溶液を飽和炭酸水素ナトリウム、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、そして真空中で濃縮した。その残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン/トリエチルアミン:42.5/56.5/1)で精製して、粘稠なオイルとして、5.0gの表題中間体を得た(収率35%)。
(工程B N−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−N−イソプロピル 4−(2−ヒドロキシエトキシ)ブチルアミドの調製)
エチレングリコール(15mL、268mmol)およびN−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−N−イソプロピル 4−クロロブチルアミド(5.0g、14.9mmol)の混合物を、140℃で、触媒量のp−トルエンスルホン酸の存在下にて、2時間加熱した。次いで、その反応混合物をジクロロメタンに溶解し、この溶液を1N水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム水溶液およびブラインで洗浄し、そしてMgSOで乾燥し、そして真空中で濃縮した。その残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム:90/9/1)で精製して、粘稠なオイルとして、2.72gの表題中間体を得た(収率51%)。
(工程C 4−[N−(7−ヒドロキシ−5−オキサヘプタ−1−イル)−N−(イソプロピル)アミノ]−1−ベンジルピペリジンの調製)
N−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−N−イソプロピル 4−(2−ヒドロキシエトキシ)ブチルアミド(2.7g、7.5mmol)のTHF(20mL)溶液に、0℃で、THF(11.3mL、11.3mmol)中の1M水素化リチウムアルミニウムを加えた。その反応混合物を、室温で一晩攪拌し、次いで、気体の形成が観察されなくなるまで、0℃で15%水酸化ナトリウム水溶液をゆっくりと加えることにより、クエンチした。室温で10分間攪拌した後、形成された固形物および反応混合物を濾過し、その沈殿物をTHFで3回洗浄した。次いで、その濾液を濃縮し、その残留物をジクロロメタンに溶解し、この溶液をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、そして真空中で濃縮して、2.13gの表題中間体を得た(収率82%)。
(工程D 4−[N−(7−ブロモ−5−オキサヘプタ−1−イル)−N−(イソプロピル)アミノ]−1−ベンジルピペリジンの調製)
4−[N−(7−ヒドロキシ−5−オキサヘプタ−1−イル)−N−(イソプロピル)アミノ]−1−ベンジルピペリジン(2.0g、5.7mmol)を、ジクロロメタン中にて、2時間にわたって、ジブロモトリフェニルホスホラン(6.1g、14.4mmol)で処理した。次いで、その反応混合物を1N水酸化ナトリウム、飽和炭酸水素ナトリウム、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、そして濃縮して、表題中間体を得、これを、さらに精製することなく、使用した。
(工程E 4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−5−オキサヘプタ−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−ベンジルピペリジンの調製)
アセトニトリル中の4−[N−(7−ブロモ−3−オキサヘプタ−1−イル)−N−(イソプロピル)アミノ]−1−ベンジルピペリジン(工程Dから得た)、3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン(1.8g、6.3mmol)およびトリエチルアミン(2.4mL、17.3mmol)の混合物を、24時間還流した。このアセトニトリルを減圧下にて除去し、その残留物を、約1〜2のpHで、1N塩酸に溶解した。酢酸エチル(4×)で洗浄した後、その水層を、0℃で、50%水酸化ナトリウム水溶液で、約13〜14のpHまで塩基性にした。次いで、その水層をジクロロメタン(4×)で抽出し、合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、そして真空中で濃縮した。その残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール/水酸化アンモニウム:90/9/1)で精製して、白色固形物として、1.02gの表題中間体を得た(収率29%)。
(実施例H)
(4−{N−[9−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−7−オキサノン−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}ピペリジンの調製)
(工程A 5−(2,2−ジメトキシエトキシ)ペンタ−1−インの調製)
ペンタ−4−イン−1−オール(4.5mL,48mmol)を、無水THF(50ml)に溶解した。水素化ナトリウム(鉱油中60% w/w、1.95g、49mmol)を、10分間に渡って少しずつ(portionwise)添加した。得られたスラリーを、40℃で30分間加熱し、次いで、室温まで冷却した。2−ブロモアセトアルデヒドジメチルアセタール(5.67mL,48mmol)を添加し、その反応混合物を、40℃で18時間加熱し、そして、水(2mL)でクエンチした。得られた溶液を濃縮し、次いで、ジクロロメタン(2×100mL)と1N HCl(100mL)のとの間で分配した。次いで、有機相を取り出し、飽和NaHCO溶液(100mL)、および飽和ブライン(100mL)で洗浄し;そして硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して減圧下で濃縮した。次いで、得られた粗生成物(2.91g)を、シリカゲルカラムを使用してクロマトグラフィーにかけ、10psiの窒素圧下で、ジクロロメタン;ジクロロメタン中の2%v/vメタノール;次いで、ジクロロメタン中の4%v/vメタノールを使用して溶出した。適切な画分を合わせ、濃縮して表題の中間体(2.78g、16.1mmol、収率33.5%−0.5モル当量のジクロロメタンを含んだ)を得た。留意点:この中間体の揮発性より、この化合物は、高減圧下で乾燥すべきでない。
(工程B (1−ベンジルピペリジン−4−イル)−[6−(2,2−ジメトキシエトキシ)ヘキサ−2−イニル]イソピロピルアミンの調製)
実施例Iの工程Bに記載されるとおりに、5−(2,2−ジメトキシエトキシ)ペンタ−1−インを、1−ベンジル−4−(イソプロピルアミノ)ピペリジンと反応させた。粗生成物(5.78g)を、シリカゲルカラム(10psi窒素圧)で、ジクロロメタン中の3.5〜10%v/vのメタノール勾配を使用して精製し、3.35g(収率50%)の表題の中間体を得た。
(工程C {6−[(1−ベンジルピペリジン−4−イル)イソプロピルアミノ]ヘキサ−4−イニルオキシ}アセトアルデヒドの調製)
工程Bからの中間体(1.61g,3.9mmol)を、TFA/水/クロロホルム(3:1:3v/v、全量10mL)に溶解し、1時間攪拌した。MS分析により複数の出発物質がまだ存在していることが示されたので、さらに15mLのTFA/水/クロロホルム混合物を添加して、その反応物を17時間攪拌した。次いで、その反応物を、1Mの炭酸カリウム溶液(150mL)に注いでpH7〜8を有する混合物を得た。その2相混合物を、ジクロロメタン(200mL)で希釈して分配した。次いで、その水相を、ジクロロメタン(100mL)で再抽出し、そして合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して表題の中間体(1.76g)を得た。
(工程D 4−{N−[9−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−7−オキサノン−2−イン−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−ベンジルピペリジンの調製)
工程Cからの中間体を、実施例Dの工程Bに記載される手順に類似の様式で、メタノール中で、トリアセトキシホウ化水素ナトリウムを使用して、(S)−3−(1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジンとカップリングした。
(工程E 4−{N−[9−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−7−オキサノン−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}ピペリジンの調製)
工程Dからの中間体(2.44g、3.9mmol)を、酢酸(40mL)に溶解し、10%炭素担持パラジウム(ウェット、Degussa型、0.49g)の入ったParr振盪フラスコに入れた。得られた混合物を、48psiで90分間水素化した。MS分析により、アセチレン基の完全な消費が示された。Pearlman触媒(Pd(OH)、0.53g、炭素に対し20重量%、ウェット)を添加し、水素化条件を6時間継続した。次いで、触媒を、濾過により取り除いた。次いで、その反応混合物を濃縮し、残渣をメタノール(40mL)に再溶解した。新しいPearlman触媒(0.9g、上記のとおり)を添加して、その反応混合物を、48psiでさらに5時間水素化し、その時点で、MS分析により、その反応が完了したことが示された。その反応混合物を、セライトを通して濾過し、そのセライトを、メタノールで洗浄した。その濾液を濃縮し、得られた粗生成物を、ジクロロメタン(2×100mL)と、1N NaOH溶液(100mL、pH10)との間で分配した。その有機相を、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して表題の粗中間体(1.43g)を得た。
(実施例I)
(メタンスルホン酸4−(4−{[1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン−4−イル]メチルアミノ}ブトキシ}ブチルエステルの調製)
(工程A 3−[4−(ベンジルオキシ)ブト−1−オキシ]プロプ−1−インの調製)
プロパルギルアルコール(100mL、1.72mmol)、および無水THF(100mL)の1:1混合物に、水素化ナトリウム(鉱油中60%w/w分散、14.0g、0.35mol)を窒素下で、30〜35分間に渡って、少しずつ(portionwise)添加した。第2の反応混合物を、実質的に同じ様式で調製した。両反応混合物を、40℃にて2時間加熱し、次いで室温に冷却した。4−ベンジルオキシ−1−ブロモブタン(90%、35.0g、0.137mol)を、各反応混合物に添加した。得られた溶液を、40℃にて22時間加熱し、次いで、水(約5mL)でクエンチし、合わせて減圧下で濃縮した。次いで、得られた粗生成物を、ジクロロメタン(2×300mL)と水(200mL)との間で分配した。その有機相を取り出し、飽和ブライン(150mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して表題の粗中間体(67g)を黄色油状物として得た。次いで、この油状物を、シリカゲルカラム(約8kg、230〜400メッシュ、10psiの窒素圧下でフラッシュ)でクロマトグラフィーにかけ、ジクロロメタンで溶出した(R=0.45、ジクロロメタン)。適切な画分をあわせ、濃縮して表題の中間体(37.2g、0.17mol、収率62%)を透明な油状物として得た。
分析データ:H NMR(CDCl);δ7.3(5H,m,Ph);4.4(2H,s,PhCHO);4.05(2H,d,CHCHO);3.45(4H,m,OCHCHCHCHO);2.35(1H,t,CHCCHO);1.65(4H,m,OCHCHCHCHO)。
(工程B [4−(4−ベンジルオキシブトキシ)ブタ−2−イニル]−[1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン−4−イル]メチルアミンの調製)
工程Aからの生成物(24.9g、0.114mol)および1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン−4−イル(メチル)アミン(30.2g、0.114mol)を、無水THF(1.2L)に溶解した。パラホルムアルデヒド(4.44g、0.148mol、1.3当量)を添加し、次に、塩化銅(I)(1.13g、0.0114mol、0.1当量)を添加した。次いで、この反応混合物を、50℃に窒素下で11時間加熱し、次いで、冷却して減圧下で濃縮した。得られた物質を、ジクロロメタン(1L)と水(2×450mL)との間で分配した。その有機相を取り出し、0.5M エチレンジアミン四酢酸溶液(pH8、4×300mL)で洗浄し、次いでブライン(2×250mL)で洗浄して、表題の中間体(49.0g、0.099mol、収率87%)を褐色油状物として得た。
分析データ:MS m/z 495.4(MH)。
(工程C 4−(4−{[1−2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン−4−イル]メチルアミノ}ブトキシ)ブタン−1−オールの調製)
酢酸(50mL)中の工程Bからの生成物(1.18g、2.4mmol)の溶液に、Pearlman触媒(Pd(OH)、20%w/w、ウェット、0.57g)を250mLのParr振盪フラスコ中で添加した。次いで、この懸濁液を、50psiでParrハイドロジェネーター(hydrogenator)中で水素化した。2時間後、LC/MS分析により、この反応が完了したことが示されたので、その反応混合物を、窒素でパージし、窒素ブランケット下でセライトのパッドを通して濾過し、メタノールでセライトを洗浄した。次いで、その溶液を減圧下で濃縮し、酢酸を取り除き、次いで、残渣をジクロロメタン(2×75mL)と1N NaOH(80mL、pH10)との間に分配した。次いで、その有機相を、飽和ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して表題の中間体(0.86g、2.1mmol、収率88%)を得た。
分析データ:MS m/z 409.3(MH)。
(工程D メタンスルホン酸4−(4−{[1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン−4−イル)ピペリジン−4−イル]メチルアミノ}ブトキシ)ブチルエステルの調製)
ジクロロメタン(21mL)中の工程Cからの生成物(0.86g、2.1mmol)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(0.364mL、2.1mmol)を添加し、次いで無水メタンスルホン酸(0.364g、2.1mmol)を添加した。10時間攪拌した後、MS分析により、その反応が完了したことが示されたことから、その反応混合物を、ジクロロメタン(約50mL)で希釈し、飽和NaHCO溶液(25mL)で洗浄した。その水相を、ジクロロメタン(50mL)で逆抽出し、次いで合わせた有機相を、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、表題の中間体(1.0g、2.05mmol、収率97%)を得た。
分析データ:MS m/z 487.3(MH);H NMR(CDCl);δ2.95(3H,s,OSO2CH3)。
(実施例J)
(メタンスルホン酸7−{[1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン−4−イル]イソプロピルアミノ}ヘプチルエステルの調製)
(工程A 6−{[1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン−4−イル]イソプロピルカルバモイル)ヘキサン酸エチルエステルの調製)
ジクロロメタン(40mL)中の[1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン−4−イル]−イソプロピルアミン(1.3g、4.6mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.2mL、9.9mmol)の溶液を、窒素下で0℃に冷却した。6−クロロカルボニルヘキサン酸エチルエステル(0.73mL、5.0mmol)を滴下し、その反応混合物を、0℃にて2時間攪拌し、次いで、室温でさらに2時間攪拌した。次いで、その反応混合物を、分離漏斗に移し、NaHCO(2×)およびブライン(1×)で洗浄した。次いで、有機層を、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して表題の化合物(2.2g)を黄色油状物として得た。この油状物は、さらに精製することなく使用した。
分析データ:MS m/z 463.2(MH)。
(工程B 7−{[1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン−4−イル]イソプロピルアミノ}ヘキサン−1−オールの調製)
工程Aからの生成物(2.2g、4.7mmol)を、THF(5.0mL)に溶解し、この混合物を、窒素下で、−20℃に冷却した。THF中の水素化物リチウムアルミニウム(1M、19mL、19mmol)を、滴下し、その反応混合物を18時間室温で攪拌した。次いで、その反応物を、1M NaOHでクエンチして濾過した。その濾過ケーキを、ジクロロメタンで洗浄し、合わせた濾液を、減圧下で濃縮して、残渣をジクロロメタンで希釈した。この混合物を、NaHCO(2×)およびブライン(1×)で洗浄し、次いで、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して粗生成物(1.4g)を黄色油状物として得た。次いで、この粗生成物を、シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーにかけ、0.5%NHOHを含有する5〜10%v/v MeOH:CHClを使用して溶出させることにより精製し、表題の化合物(0.77g、2つの工程で収率41%)を得た。
分析データ:MS m/z 407.3(MH)。
(工程C メタンスルホン酸7−{[1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン−4−イル]イソプロピルアミノ}ヘプチルエステルの調製)
ジクロロメタン(20mL)中の工程Bからの生成物(0.77g、1.9mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.66mL、3.8mmol)の溶液を、窒素下で0℃に冷却した。ジクロロメタン(1mL)中の塩化メタンスルホニル(0.17mL、2.2mmol)を滴下し、得られた混合物を18時間室温にて攪拌した。次いで、その反応混合物を、NaHCO(2×)およびブライン(1×)で洗浄し、有機層を、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して表題の中間体(0.79g)をわずかに着色した油状物として得た。その油状物を、さらに精製することなく使用した。
分析データ:MS m/z 485.2(MH)。
(実施例K)
(4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(プロパ−1−イル)アミノ}ピペリジンの調製)
(工程A 1−ベンジル−4−tert−ブトキシカルボニルアミノピペリジンの調製)
4−アミノ−1−ベンジルピペリジン(20g、0.105mol)を、アセトン(200mL)に溶解し、トリエチルアミン(14.7mL)を添加し、次にジ−tert−ブチル−ジカーボネート(22.9g)を添加した。反応混合物を、一晩攪拌し、次いで約100mLの容量に濃縮した。形成された沈殿物を、濾過により回収し、ジエチルエーテルで洗浄し、乾燥して、13.3gの表題の中間体を白色の結晶固体として得た。第2の回収による5.2gの表題の中間体を、母液のさらなる濃縮の際に得た。
(工程B (1−ベンジルピペリジン−4−イル)−(7−ブロモフェニル)カルバミン酸tertブチルエステルの調製)
DMF(200mL)中の1−ベンジル−4−tert−ブトキシカルボニルアミノピペリジン(6.8g、23.4mmol)の冷却溶液に、水素化ナトリウム(0.6g、鉱油中60%分散)を添加した。30分後、1,7−ジブロモヘプタン(12mL)を添加し、その反応混合物を24時間攪拌した。水素化ナトリウム(0.6g、鉱油中60%分散)の別の部分を添加し、その反応混合物を、18時間攪拌した。DNFを、減圧下で取り除き、その残渣を、ジクロロメタンおよび1N HCl(3×)で抽出した。有機相を飽和ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、18.5gの粗中間体を得た。この粗生成物を、シリカゲルクロマトグラフィーにかけ、ジクロロメタン中の1%メタノールで溶出することにより精製した。適切な画分を合わせ、濃縮して、4.7gの表題の中間体(HPLC、MSおよびNMRにより純度85%)を得た。この中間体を、さらに精製することなく使用した。
(工程C 4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ}−1−ベンジルピペリジンの調製)
(S)−3−(1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン(2.66g、9.5mmol)およびトリエチルアミン(4.2mL)を無水アセトニトリル(120mL)に溶解し、(1−ベンジルピペリジン−4−イル)−(7−ブロモヘプチル)カルバミン酸tert−ブチルエステル(4.7g)を、アセトニトリル溶液(20mL)として添加した。この反応混合物を、周囲温度で12時間攪拌し、次いで50℃でさらに6時間加熱した。次いで、この反応混合物を濃縮し、10%ジエチルエーテル/ジクロロメタンと1N HCl(3×)との間で抽出した。次いで、この有機相を飽和ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮して6gの標題中間体を得た。
(工程D 4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]アミノ}−1−ベンジルピペリジンの調製)
工程Cからの中間体(5.9g)をTHF(20mL)に溶解し、ジオキサン(20mL)中の4N HClを添加した。この反応混合物を、周囲温度で4時間加熱し、次いで濃縮し、10%ジエチルエーテル/ジクロロメタンと1N HCl(4×)との間で分配した。この水相を、ジクロロメタン(2×)で逆抽出し、次いで炭酸ナトリウムでpH11まで塩基性にした。次いで、この水相をジクロロメタン(4×)で抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮して2.9gの標題中間体を得た。
(工程E 4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(プロパ−1−イル)アミノ}−1−ベンジルピペリジンの調製)
工程Dからの生成物(3.5g、4mmol)を無水メタノール(40mL)に溶解し、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.5g、8mmol)を添加した。10分後、プロピオンアルデヒド(1.45mL,20mmol)を添加し、この反応混合物を、窒素下で室温で18時間攪拌した。HPLC分析は、約50%の転化率を示したので、そこでさらなる量のシアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.5g、8mmol)およびプロピオンアルデヒド(1mL,14mmol)を添加した。さらに2時間後、HPLCは95%転化率を示したので、そこでさらなる量のシアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.21g、3.4mmol)およびプロピオンアルデヒド(0.5mL,7mmol)を添加した。さらに2時間後、この反応を1N HClを添加することによりクエンチし、次いでこの反応混合物を濃縮した。得られた油状物をジクロロメタン(2×)と飽和炭酸水素ナトリウムとの間で分配した。この有機相を、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮して2.97gの標題中間体を得た。
(工程F 4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(プロパ−1−イル)アミノ}ピペリジンの調製)
工程Eからの中間体(3.5g)を酢酸(600mL)に溶解し、Parr ハイドロジェネーター中で、20%w/wの炭素担持Pd(OH)(1g)の存在下で、水素(40〜50psi)で処理した。24時間後、さらに3gの20%w/wのPd(OH)を添加し、この反応混合物を再び水素で処理した。48時間後、この触媒を濾過により除去し、メタノールですすいだ。この濾液を濃縮してメタノールを除去し、炭酸カリウム水溶液とジクロロメタン(3×)との間で分配した。これらの有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして真空中で濃縮して1.49gの標題中間体を得た。
(実施例L)
(1−tert−ブトキシカルボニルピペリジン−4−イル)メチルアミンの調製)
1−tert−ブトキシカルボニルピペリド−4−オン(6.18g、31mmol)を、メタノール中のメチルアミンの2.0M溶液(56mL、112mmol)に溶解した。この溶液を、10%の炭素担持パラジウム(ウェット、1.3g)に添加し、この混合物を72時間、水素雰囲気下に置いた。次いで、この反応混合物を窒素でパージし、セライトのパッドを通して濾過し、次いでこのパッドをメタノールで洗浄した。得られた濁った濾液を0.2μmフィルターを通して濾過し、次いで真空中で濃縮し、標題中間体(6.16g、29mmol、93.5%収率)を得た。
分析データ:H NMR(CDCl):δ 2.7(2H,m),2.5(1H,bm),2.4(3H,s,NHCH),2.2(2H,bm),1.8(2H,bd),1.4(9H,s、(CHC),1.25(2H,dq)。
(実施例M)
((1−ベンジルピペリジン−4−イル)イソプロピルアミンの調製)
1−ベンジル−4−アミノピペリジン(100.0g、0.525mol)を無水メタノール(0.9L)に溶解し、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(34.6g、0.55mol)を何回かに分けて添加した。10分後、無水メタノール(全量100mL)中のアセトン(44.1mL、0.6mol)の溶液を、滴下ロートを介して添加した。この反応混合物を18時間攪拌し、次いで1N HCl(350mL)でクエンチし、次いで濃HCl(80mL)を何回かに分けて添加し(pH7より下では、泡立ちを観察した)、1のpHを有する溶液を生成した。泡立ちが鎮まった後に、この溶液を白色沈殿が生成するまで濃縮した。この沈殿を濾過し、少量の1N HCl、ジエチルエーテルで洗浄し、次いで真空中で乾燥し、117.7gの標題中間体を、塩酸塩として得た(96.5%収率)。
分析データ:H NMR(CDCl):δ 7.2(5H,m,Ph),3.4(2H,s,PhCH),2.95(1H,m,(CHCHN),2.8(2H,m),2.5(1H,m),1.98(2H,dt),1.8(2H,m),1.3(2H,m),1.0(6H,d,(CHCHN)。
(実施例N)
([1−(2,6−ジメトキシ)ベンジルピペリジン−4−イル]メチルアミンの調製)
(工程A 8−(2,6−ジメトキシベンジル)−1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカンの調製)
メタノール(150mL)中の1,4−ジオキサ−8−アザスピロ「4.5]デカン(19mL、0.146mol)と、2,6−ジメトキシベンズアルデヒド(26.7g)と10%Pd/C(ウェット、4g)との混合物を、水素(50psi)で16時間処理した。次いで、この反応混合物を濾過し、濃縮して、45gの標題化合物を黄色固体として得た。
(工程B 1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン−4−オンの調製)
工程Aからの中間体(90g、0.3mol)を、0.6M塩酸水溶液(510mL)に溶解し、70℃で7時間加熱した。次いで、この反応混合物を氷浴中で5〜10℃まで冷却し、10N水酸化ナトリウムで注意深くクエンチした。塩基性のpHに達すると、酢酸エチルを添加し、この混合物を酢酸エチル(3×)で抽出した。合わせた有機相を、飽和炭酸水素ナトリウム溶液で抽出し、次いで飽和ブラインで洗浄した。次いでこの有機相を濃縮し、66gの粗生成物を橙色油状物として得た。次いで、この物質を0.1%水酸化アンモニウムを含むジクロロメタン中の5%メタノールで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。適切な画分を合わせて乾燥し、39gの標題中間体を淡黄色固体として得た。
(工程C [1−(2,6−ジメトキシ)ベンジルピペリジン−4−イル]メチルアミンの調製)
工程Bからの中間体(39g、0.15mol)をメチルアミンのメタノール溶液(2.0M,780mL)に溶解し、10%Pd/C(ウェット、5.8g)を添加した。この反応混合物を、攪拌しながら、18時間、水素(1atm)で処理した。次いで、この反応混合物をセライトを通して濾過し、そして濃縮し、40gの標題中間体を、黄色油状物として得た。
(実施例O)
(4−(1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピペリジンの調製)
(工程A 1−ベンジルピペリジン−イルトルエンスルホン酸エステルの調製)
300mlのMTBE中の1−ベンジル−4−ヒドロキシピペリジン(40g、209mmol)と1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(28.1g、250mmol)との混合物に、50mLのMTBE中のp−トルエンスルホニルクロリド(44g、230mmol)の溶液を添加した。この反応混合物の温度が25℃未満に維持されるように、添加速度を制御した。次いで、この反応混合物を室温で3時間攪拌し、次いで水を添加してこの反応をクエンチした。この有機相を分離し、水、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして乾燥状態まで濃縮し、65gの標題中間体を白色固体として得た。
分析データ:MS m/z 346(MH)。
(工程B (1−ベンジルピペリジン−4−イル)ジフェニルアセトニトリルの調製)
THF(300mL)中の工程Aからの中間体(50g、144.7mmol)とジフェニルアセトニトリル(33.6g、174mmol)との溶液に、カリウムtert−ブトキシド(19.5g、173.8mmol)を添加した。次いで、この反応混合物を40〜50℃の範囲の温度で約4時間攪拌した。この反応を、TLCで追跡した。この反応が完結したとき、水(80mL)を添加し、この混合物を5分間攪拌し、次いで2相に分離した。その有機相を、40mLのブラインで洗浄し、濃HCl(25mL)で酸性にし、そして約10分間徹底的に攪拌した。この時点で沈殿が生成した。次いで、この混合物を水(200mL)およびTHF(200mL)で希釈し、さらに10分間攪拌し、次いで濾過してこの沈殿物を収集した。次いでこの沈殿物を水とともに一晩攪拌し、次いでこの混合物を濾過し、49gの標題中間体を、白色固体として得た。
分析データ:MS m/z 367(MH+)。
(工程C (ピペリジン−4−イル)ジフェニルアセトニトリルの調製)
メタノール(150mL)中の工程Bからの中間体(15g)と、ギ酸アンモニウム(16g)と10%Pd/Cとの混合物を、54℃で1時間加熱した。室温まで冷却した後、この反応混合物を濾過し、そしてこの濾液を減圧下で濃縮し、メタノールを除去した。得られた残渣を水に添加し、この混合物を10N NaOHを用いて12より上のpHまで塩基性にした。次いでこの混合物を酢酸イソプロピル(3×100mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(2×)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮し、次いで高真空下でさらに乾燥して、10gの標題中間体を白色固体として得た。
分析データ:MS m/z 277(MH+)。
(工程D 4−(1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピペリジンの調製)
硫酸(16mL)および水(3.2mL)の予備混合溶液を、工程Cからの中間体(2.64g)に添加した。この混合物を、90℃で4日間攪拌した(反応の進行をHPLCで追跡した)。次いでこの反応混合物を室温まで冷却し、100mLの氷にゆっくりと添加した。ジクロロメタン(150mL)を添加し、この混合物を氷浴中で攪拌し冷却しながら、水酸化ナトリウムの溶液(10N)をゆっくりと添加し、そのpHを12より上に調整した。水酸化ナトリウムの添加の間、さらなるジクロロメタンもまた添加した。次いでこの混合物を濾過し、そして有機相を分離した。この水層をジクロロメタン(2×200mL)で抽出し、合わせた有機相を水(1×)、ブライン(2×)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮し、3gの標題中間体を白色固体として得た。
分析データ:MS m/z 295(MH)。
(実施例P)
((S)−3−(1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)−1−(7−オキソヘプト−1−イル)ピロリジンの調製)
(工程A 7,7−ジメトキシヘプタナールの調製)
シクロヘプテンを、低含水量UV等級メタノール(0.5M濃度)を含む三口丸底フラスコに添加した。この反応混合物を−78℃に冷却し、そしてオゾンを、45分間吹き込んだ。過剰な酸化を防止するために、この溶液を窒素でパージした。p−トルエンスルホン酸(10mol%)を添加し、そしてこの反応混合物をゆっくりと0℃に温めた(2時間の全反応時間)。この酸を、過剰の固体炭酸水素ナトリウム(4当量)を加えることにより中和し、この混合物を15分間攪拌した後、ジメチルスルフィド(2.2当量)を添加した。16時間後、この反応混合物を、ロータリーエバポレーターでの溶媒除去により、濃縮した。水を添加し(10mL/g)、この不均一な混合物を30分間攪拌した。粗生成物を、MTBE(2×20mL/g)で抽出し、そして合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。この粗生成物を減圧蒸留により精製し、黄色油状物を得た(約1.0mmの圧力における実測値 b.p.80〜85℃)。
(工程B (S)−3−(1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)−1−(7,7−ジメトキシヘプト−1−イル)ピロリジンの調製)
機械的スターラー、窒素吸気口、冷却槽および温度計を備えた三頚50Lフラスコに、(S)−3−(1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン(2.5kg、8.93mol)およびジクロロメタン(20L)を添加し、この混合物を固形物が溶解するまで撹拌した。次いで、この反応混合物を0℃まで冷却し、反応温度を5℃より低く維持しながら7,7−ジメトキシ−ヘプタナール(1.71kg、9.82mol)をゆっくりと添加した。この反応混合物を0〜5℃で1時間撹拌し、次いで反応温度を5℃より低く維持しながらトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(2.27kg、10.72mol)を30分にわたって少量ずつ添加した。次いで、この反応混合物を室温で6時間撹拌した。次いで、反応温度を20℃より低く維持しながら5%炭酸カリウム水溶液(20L)を添加し、次いでこの反応混合物を1時間室温で撹拌した。次いで層を分離し、有機層をブライン(10L)で洗浄し、硫酸ナトリウム(2kg)で約3時間乾燥させた。硫酸ナトリウムから有機層を分離した後、減圧下で有機層を約10Lまで濃縮した。次いで、以下の順序の溶出液を使用して、シリカゲルクロマトグラフィー(40kg)によりこの混合物を精製した:ジクロロメタン(100L);3%MeOH、97%DCM(必要な場合);5%MeOH、95%DCM(必要な場合);および10%MeOH、90%DCM(必要な場合)。次いで、所望の中間体を含む画分を合わせ(R0.3;10%MeOH/90%DCM)、30℃未満の温度で濃縮して3.3kgの表題中間体を得た。
(工程C (S)−3−(1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)−1−(7−オキソヘプト−l−イル)ピロリジンの調製)
機械的スターラー、窒素吸気口、冷却槽および温度計を備える三頚50Lフラスコに、工程Bからの中間体(3.3kg、7.25mol)およびアセトニトリル(15L)を添加した。この混合物を10℃未満まで冷却し、1N塩酸水溶液(15L)を反応温度を20℃未満に維持しながら添加した。次いで、この反応混合物を室温で2時間撹拌した。次いで、ジクロロメタン(20L)を添加し、この混合物を30分間撹拌して次いで分離した。この水層をジクロロメタン(2×10L)で抽出し、合わせた有機層をブライン(20L)で洗浄し、硫酸ナトリウム(4kg)で少なくとも3時間乾燥させた。この硫酸ナトリウムから有機層を分離した後、25℃未満の温度において減圧下で有機層を約20Lまで濃縮した。約1.5kgの表題中間体を含むこの溶液を、さらなる精製なしに次の反応で使用した。あるいは、所望の場合、上記溶液をさらに濃縮し得、その結果生じる残渣を慣用的手順によって精製し得る。
(実施例1)
(4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(メチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジンの合成)
[1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン−4−イル]メチルアミン(44mg、0.15mmol)をメタノール(1.0mL)中に溶解し、そして水素化シアノホウ素ナトリウム(9.4mg、0.15mmol)を添加した。この反応混合物を5分間撹拌し、次いで(S)−3−(1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)−1−(7−オキソヘプト−1−イル)ピロリジン(39mg、0.10mmol)を添加し、反応混合物を室温で18時間撹拌した。次いで、この反応混合物を真空中で濃縮し、残渣をジクロロメタンで希釈した。この混合物をNaHCO(2×)、ブライン(1×)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過して真空中で濃縮した。この粗生成物を逆相HPLCによって精製し、凍結乾燥した白色の固体として表題化合物を得た(7mg、収率4%)。
分析データ:MS m/z 641.4(MH)。
基本的にこの同一の手順と適切な出発材料とを使用して、実施例2、3、6、8、および9の化合物を調製した。
(実施例4)
(4−{N−[9−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−5−オキサノン−1−イル]−N−(メチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジンの合成)
無水アセトニトリル(25mL)中の(S)−3−(1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン(0.692g、2.47mmol)およびトリエチルアミン(0.861mL、6.18mmol)の溶液に、メタンスルホン酸4−(4−{[1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン−4−イル]メチルアミノ}ブトキシ)ブチルエステル(1.0g、2.05mmol)を添加した。次いで、この反応混合物を50℃で48時間加熱して、次いで室温まで冷却してジクロロメタン(100mL)で希釈した。この混合物を飽和NaHCO溶液(50mL)で抽出し、水層をジクロロメタン(50mL)で逆抽出した。次いで、合わせた有機層を飽和ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して真空中で濃縮し、黄色の気状物質として粗生成物を得た(1.15g)。次いで、トリフルオロ酢酸(総溶液体積<10mL)で前もって1〜2に調整したpHを有するアセトニトリル/水(1:5 v/v)混合物中に、この物質を溶解した。この混合物を濾過し、逆相調製HPLCによって精製した。適切な画分を合わせて凍結乾燥し、トリス−トリフルオロ酢酸塩として表題化合物(白色の粉末)を生じた(0.46g)。
分析データ:MS m/z 671.5(MH)。
(実施例5)
(4−{N[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(n−プロピル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジンの合成)
4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン(1.58g、2.5mmol)(実施例7から)を、無水メタノール(25mL)中に溶解し、水素化シアノホウ素ナトリウム(0.345g、5.5mmol)を添加した。この混合物を窒素下で10分間撹拌し、次いでプロピオンアルデヒド(1mL、12.6mmol)を添加した。この結果得られた混合物を18時間撹拌し、次いで濃縮した。この残渣を10%v/vジエチルエーテル/ジクロロメタン(40mL)と1N HCl(3×70mL)との間で分配した。合わせた水層を炭酸ナトリウムでpH11まで塩基性にし、次いでジクロロメタン(3×50mL)で逆抽出した。次いで、合わせた有機抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して真空中で濃縮し、粗生成物を得た(1.6g、HPLCによって純度91%)。次いで、0.01%TFAを含む30%v/vアセトニトリル/水(8mL)中に、この物質を溶解し、10%TFA/水でpH2〜3まで酸性化し、濾過し、逆相調製HPLC(C18カラム)により精製した。適切な画分を合わせて凍結乾燥し、トリス−トリフルオロ酢酸塩として表題化合物を得た(1.15g)(>99%ピーク純度(HPLCによる))。
分析データ:MS m/z 669.5(MH);519(ジメトキシベンジルの損失);および436(ピペリジンの損失)。
基本的にこの同一の手順と適切な出発材料とを使用して、実施例10〜31、39〜46、48〜59、67、68、81、87〜89および108の化合物を調製した。
(実施例7)
(4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジンの合成)
MeOH(40mL)中の(S)−3−(1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)−1−(7−オキソヘプト−1−イル)ピロリジン(1.5g、3.8mmol)および4−アミノ−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン(1.4g、5.7mmol)の溶液に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(2.3g、11mmol)を添加し、その結果得られた溶液を室温で18時間撹拌した。次いで、この反応混合物を真空中で濃縮し、残渣を水/アセトニトリル(2:1 v/v)の溶液中に溶解し、逆相HPLCによって精製して、白色の固体として表題化合物を得た(1.4g、収率38%)。
分析データ:MS m/z 627.5(MH)。
(実施例32)
(4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(メチル)アミノ}−1−(2,3−ジメトキシベンジル)ピペリジンの合成)
4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}ピペリジン(49mg、0.1mmol)および水素化シアノホウ素ナトリウム(10mg、0.15mmol)を、無水メタノール(1mL)中に溶解し、窒素下で10分間撹拌した。この混合物に2,3−ジメトキシベンズアルデヒド(17mg、0.1mmol)を添加し、この反応混合物を窒素下で室温で18時間撹拌した。次いで、この混合物を真空中で濃縮し、残渣を1:1v/v酢酸/水(1mL)中に溶解し、逆相調製HPLC(C18カラム)により精製した。適切な画分を合わせて凍結乾燥し、白色の凍結乾燥した固体として表題化合物を得た(6.8mg)。
分析データ:MS m/z 641.4(MH)。
基本的にこの同一の手順と適切な出発材料とを使用して、実施例33〜38、60〜64、66、72〜80、82、83、86、90〜107、109〜118、120〜124および126〜153の化合物を調製した。
(実施例47)
(4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジンの合成)
アセトニトリル(20mL)中のメタンスルホン酸7−{[1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン−4−イル]イソプロピルアミノ}へプチルエステル(0.79g、1.6mmol)および(S)−3−(1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン(0.55g、2.0mmol)の溶液にトリエチルアミン(0.67mL、4.9mmol)を添加し、その結果得られた混合物を60℃で18時間加熱した。次いで、この反応混合物を室温まで冷却し、真空中で濃縮した。残渣をジクロロメタンで希釈し、この溶液をNaHCO(2×)、ブライン(1×)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過して真空中で濃縮した。この結果得られた油を逆相HPLCによって精製し、白色の凍結乾燥した固体として表題化合物を得た(222mg、収率13%)。
分析データ:MS m/z 669.9(MH)。
(実施例69)
(4−{N−[7−(3−(S)−l−(N−メチルカルバモイル)−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−l−イル]−N−(プロプ−1−イル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジンの合成)
4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(n−プロピル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン(48mg、0.072mmol)(実施例5から)を無水DMF(3mL)中に溶解した。この溶液の一部分(2.7mL)を水素化ナトリウム(鉱油中60%分散、8mg、0.215mmol)に添加し、窒素下で50℃で15分間加熱した。次いで、この反応混合物を室温まで戻し、DMF(65μL)中の1Mのヨードメタンの溶液を添加した。次いで、この反応混合物を18時間撹拌し、濃縮してジクロロメタン(3×)と飽和炭酸水素ナトリウムとの間で分配した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過して真空中で濃縮した。次いで、この結果得られた油を逆相HPLCによって精製した。この生成物を含む画分を合わせて凍結乾燥し、そのTFA塩として34mgの表題化合物を得た(HPLC分析によって、純度99%)。
分析データ:MS m/z 683.6(MH)。
基本的にこの同一の手順と適切な出発材料とを使用して、実施例85、119、および125の化合物を調製した。
(実施例70)
(4−{N−[7−(3−(S)−1−(N,N−ジメチルカルバモイル)−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(プロプ−1−イル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジンの合成)
4−{N−[7−(3−(S)−1−(N−メチルカルバモイル)−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(n−プロピル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン(45mg、0.066mmol)(実施例69)をDMF(2mL)中の水素化ナトリウム(8mg、鉱油中60%分散、0.2mmol)と前もって混合し、50℃で25分間加熱して室温まで冷却した。DMF(75μL)中の1Mのヨードメタンの溶液を添加し、この反応を室温で18時間撹拌し、メタノールでクエンチして真空中で濃縮した。この結果得られた粗生成物を逆相HPLCによって精製した。その生成物を含む画分を合わせて凍結乾燥し、そのTFA塩として21mgの表題化合物を得た。
分析データ:MS m/z 697.5(MH)。
上記の実施例1〜153で調製した化合物についての分析データを表IIに示す:
Figure 2007524641
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質量分析:m/z(MH)。
(実施例155)
(放射性リガンド結合アッセイ)
(A.hM、hM、hMおよびhMムスカリンレセプターサブタイプを発現する細胞からの膜調製)
クローニングしたヒトのhM、hM、hMおよびhMムスカリンレセプターサブタイプをそれぞれ安定的に発現するCHO(チャイニーズハムスター卵巣)細胞株を、10% FBS(ウシ胎仔血清)および250μg/mL ジェネテシンを補充したHAM’s F−12からなる培地中でコンフルーエンシー近くまで増殖させた。細胞を、5% CO、37℃のインキュベータ内で増殖させ、dPBS+2mM EDTAを用いて浮遊させた。細胞を、5分間の650×gでの遠心分離により回収し、そして細胞ペレットを、−80℃で凍結保存するか、または直ちに膜を調製した。膜調製のために、細胞ペレットを溶解緩衝液中に再懸濁し、Polytron PT−2100組織破砕機でホモジナイズした(Kinematica AG;20秒×2回の破砕)。粗製の膜を、40,000×gで15分間4℃で遠心分離した。次いで、膜ペレットを、再懸濁緩衝液で再懸濁し、Polytron組織破砕機で再びホモジナイズした。膜懸濁液のタンパク質濃度を、Lowry,O.ら,(1951)Journal of Biochemistry:193,265の方法によって測定した。膜を、−80℃でアリコート中に凍結保存した。
調製したhMレセプター膜のアリコートを、Perkin Elmerから直接購入し、使用するまで−80℃で保存した。
(B.ムスカリンレセプターサブタイプhM、hM、hM、hMおよびhMにおける放射性リガンド結合アッセイ)
放射性リガンド結合アッセイを、96ウェルマイクロタイタープレート中で100μLの総アッセイ容量において実施した。それぞれのムスカリンサブタイプを各々含む膜を、以下の特定の標的タンパク質濃度(μg/ウェル)まで、アッセイ緩衝液中に希釈した:hMについて10μg、hMについて10〜15μg、hMについて10〜20μg、hMについて18〜20μg、そしてhMについて10〜12μg。膜を、アッセイプレート添加前に、Polytron組織破砕機を用いて短時間(10秒間)ホモジナイズした。放射性リガンドのK値を決定するための飽和結合研究を、l−[N−メチル−H]スコポラミンメチルクロライド([H]NMS)(TRK666,84.0Ci/mmol,Amersham Pharmacia Biotech,Buckinghamshire,England)を用いて、0.001nM〜20nMの範囲の濃度で実施した。試験化合物のK値の決定のための置換アッセイを、[H]NMSを1nMで用い、11の異なる試験化合物濃度を用いて、実施した。試験化合物を、まず、希釈緩衝液中400μMの濃度に溶解し、次いで、希釈緩衝液で10pM〜100μMの範囲の終濃度に5×連続希釈した。アッセイプレートに対するさらなる順序および容量は、以下である:25μL 放射性リガンド、25μL 希釈試験化合物、および50μL 膜。アッセイプレートを、37℃で60分間インキュベートした。結合反応を、1% BSA中で前処理したGF/Bガラスファイバーフィルタープレート(PerkinElmer Inc.,Wellesley,MA)を通した迅速な濾過により、停止した。フィルタープレートを、洗浄緩衝液(10mM HEPES)で3回すすぎ、未結合の放射活性を除去した。プレートを空気乾燥させ、そして50μL Microscint−20液体シンチレーション液(PerkinElmer Inc.,Wellesley,MA)を、各ウェルに添加した。次いで、プレートをPerkinElmer Topcount液体シンチレーションカウンター(PerkinElmer Inc.,Wellesley,MA)中で計数した。結合データを、1部位競争モデル用いてGraphPad Prismソフトウェアパッケージ(GraphPad Software,Inc.,San Diego,CA)での非線形回帰分析によって分析した。試験化合物についてのK値を、Cheng−Prusoff式(Cheng Y;Prusoff WH.(1973)Biochemical Pharmacology,22(23):3099−108)を用いて、放射性リガンドのIC50観察値およびK値から計算した。K値をpK値に変換し、相乗平均および95%信頼区間を決定した。次いで、これらの要約統計量を、データ報告のために再びK値に変換した。
このアッセイにおいてより低いK値を有する試験化合物は、ムスカリンレセプターに対してより高い結合親和性を有する。このアッセイにおいて試験した本発明の化合物は、hMについて、約500nM〜1nM未満;代表的には約100nM〜1nM未満の範囲のK値を有した。さらに、このアッセイにおいて試験した本発明の化合物は、約1.5〜50以上の範囲;代表的には約5〜50以上の範囲のhM/hM比を有した。例として、実施例4の化合物は、20nM未満のhMについてのK値を有し、そして約5以上のhM/hM比を有した。
従って、本発明の化合物は、このアッセイにおいてhMレセプターサブタイプに対して強力に結合し、hMレセプターサブタイプと比較してhMレセプターサブタイプに対してより高い親和性を有することが、見出された。
(実施例156)
(ムスカリンレセプター機能効力アッセイ)
(A.アゴニスト媒介性GTPγ[35S]結合の遮断)
このアッセイにおいて、試験化合物の機能効力を、hMレセプターを発現するCHO−K1細胞における、試験化合物のカルバコール刺激GTPγ[35S]結合を遮断する能力を測定することにより、決定した。
hMムスカリンレセプターを安定的に発現するCHO−K1細胞を、10% ウシ胎仔血清および500μg/mL ジェネテシン(G−418)を補充したHams F−12倍地からなる培地中で増殖させた。5% CO、37℃の湿潤インキュベータ内で、細胞をインキュベートした。細胞を、コンフルーエンシーまで増殖させ、dPBS+2mM EDTAで回収し、250×gで10分間の遠心分離によりペレット化した。
遠心分離したペレットからの細胞を、ホモジナイゼーション緩衝液(10mM HEPES、10mM EDTA、4℃でpH7)中に再懸濁した。次いで、細胞を、Polytron PT−2100組織破砕機(Kinematica AG)を用いて、3秒の破砕を6回でホモジナイズした。粗製の膜を、40,000×gで15分間4℃でペレットにした。最後に、膜を、アッセイ緩衝液(10mM HEPES、100mM NaCl、10mM MgCl、37℃でpH7.4)中に再懸濁し、−80℃で凍結した。
使用時に、膜を融解し、次いで、ウェルあたり7μgのタンパク質である最終標的組織濃度で、アッセイ緩衝液中に希釈した。膜を、Polytron PT−2100組織破砕機を用いて短時間ホモジナイズし、次いで、アッセイプレートに添加した。
アゴニストであるカルバコールによるGTPγ[35S]結合の刺激についてのEC90値(90%最大反応のための有効濃度)を、各実験につき以下のように決定した:25μL 5×カルバコール作業ストック溶液、25μLGTPγ[35S]およびGDP含有アッセイ緩衝液、25μL膜、および25μLアッセイ緩衝液を、96ウェルマイクロタイタープレートに移した。GTPγ[35S]の終濃度は、0.07nMであり、GDPの終濃度は3μMであった。次いで、アッセイプレートを、濾過の前に、37℃で60分間インキュベートした。
試験化合物のカルバコール刺激GTPγ[35S]結合を阻害する能力を決定するため、96ウェルプレートの各ウェルに以下を添加した:25μL GTPγ[35S]およびGDP含有アッセイ緩衝液、25μL希釈試験化合物(上述のように調製される)、および25μL hMレセプター発現CHO細胞膜。プレートを、37℃で15分間、プレインキュベートした。プレインキュベーション期間の後で、25μLのカルバコール(その日の早いうちにそのEC90値が決定された終濃度)を、各プレートに添加した。次いで、アッセイプレートを、37℃でさらに60分間インキュベートした。
60分間のカルバコールインキュベーション期間の後、アッセイプレートを、PerkinElmer 96ウェル回収機を用い、0.5%ウシ血清アルブミン前処理ガラスファイバーGF/Bフィルターマットを通して濾過した。このプレートを、氷冷した洗浄緩衝液で3回×3秒間すすぎ、次いで、空気乾燥または真空乾燥させた。Microscint−20シンチレーション液(40μL)を各ウェルに添加し、各プレートを密封し、放射活性を、TopCount(PerkinElmer)シンチレーションカウンターで決定した。
試験化合物効力(IC50)を、反復曲線(iterative curve)のあてはめ(GraphPad Prism 3.0ソフトウェア;1部位競争曲線)を用いて決定した。試験化合物の阻害解離定数(K)を、Prismプログラムを用い、アゴニストであるカルバコールの濃度を考慮して決定し、そして50%反応のための有効濃度(EC50)を、同じ実験において決定した。
代表的に、このアッセイにおいて試験した本発明の化合物は、カルバコール媒介性GTPγ[35S]結合の遮断について約100nM未満のKを有した。例えば、実施例4の化合物は、約10nM未満のKを有した。
これらのアッセイにおけるより低いK値を有する試験化合物は、hMムスカリンレセプターサブタイプのより効果的なアンタゴニストである。従って、これらのアッセイは、本発明の化合物が、ヒトMレセプターサブタイプの強力な機能的アンタゴニストであることを実証した。
(B.cAMP蓄積のアゴニスト媒介性阻害の遮断)
あるいは、試験化合物の、hMレセプターを発現するCHO−K1細胞におけるフォルスコリン媒介性cAMP蓄積のオキソトレモリン阻害を遮断する能力を測定することにより、試験化合物の機能効力を決定した。
cAMPアッセイを、125I−cAMPでのFlashplateアデニリルシクラーゼ活性化アッセイシステム(NEN SMP004B,PerkinElmer Life Sciences Inc.,Boston,MA)を用いたラジオイムノアッセイ様式において、製造業者の指示に従って実施する。
クローニングしたヒトMムスカリンレセプターを安定的に発現するCHO−K1細胞を、5% CO、37℃のインキュベータ内で、10% FBS(ウシ胎仔血清)および250μg/mL ジェネテシンを補充したHAM’s F−12からなる培地中でコンフルーエンシー近くまで増殖させる。アッセイ当日、細胞を、dPBSで1回すすぎ、トリプシンで浮遊させる。剥がした細胞を、50mLのdPBS中での650×gで5分間の遠心分離によって、2回洗浄する。次いで、細胞ペレットを、10mL dPBS中に再懸濁し、細胞を、Coulter Z1デュアル粒子カウンター(Beckman Coulter,Fullerton,CA)で計数する。細胞を、650×gで5分間再度遠心分離し、そして刺激緩衝液中に、1.6×10〜2.8×10細胞/mLのアッセイ濃度に再懸濁する。
最初に、試験化合物を、希釈緩衝液(1mg/mL BSA(0.1%)を補充したdPBS)中に400μMの濃度に溶解し、次いで、希釈緩衝液で、1E−4M〜1E−10Mの範囲の最終モル濃度まで連続希釈する。オキソトレモリンを、同様の様式で希釈する。
アデニリルシクラーゼ(AC)活性のオキソトレモリン阻害を測定するため、25μL フォルスコリン(dPBSに希釈した終濃度25μM)、25μM 希釈オキソトレモリンおよび50μL 細胞を、アゴニストアッセイウェルに添加する。試験化合物のオキソトレモリン阻害AC活性を遮断する能力を測定するため、25μL フォルスコリンおよびオキソトレモリン(dPBSに希釈した終濃度がそれぞれ25μMおよび5μM)、25μL 希釈試験化合物、ならびに50μL 細胞を、残りのアッセイウェルに添加する。
反応物を、10分間37℃でインキュベートし、100μLの氷冷した検出緩衝液の添加によって停止する。プレートを密閉し、一晩室温でインキュベートして、翌朝、PerkinElmer TopCount液体シンチレーションカウンター(PerkinElmer Inc.,Wellesley,MA)で計数する。製造業者の使用者手引きに記載のように、cAMP産生量(pmol/ウェル)を、サンプルおよびcAMP標準について観察された数に基づいて計算する。データを、非線形回帰1部位競争式を使用するGraphPad Prismソフトウェアパッケージ(GraphPad Software,Inc.,San Diego,CA)により、非線形回帰分析によって分析する。オキソトレモリン濃度反応曲線のEC50およびオキソトレモリンアッセイ濃度(それぞれKおよび[L])を用いるCheng−Prusoff式を用いて、K値を計算する。K値をpK値に変換し、相乗平均および95%信頼区間を決定する。次いで、これらの要約統計量を、データ報告のために再びK値に変換する。
代表的に、このアッセイにおいて試験した場合、本発明の化合物は、hMレセプターを発現するCHO−K1細胞におけるフォルスコリン媒介性cAMP蓄積のオキソトレモリン阻害の遮断について、約100nM未満のKを有することが予想される。
(実施例157)
(インビボラット膀胱アッセイ)
200〜300gの雌Sprague−Dawleyラット(Harlan,Indianapolis,IN)を、ウレタン(1.5g/kg,s.c.,Sigma,St.Louis,MO)で麻酔した(必要に応じて、ウレタン0.25g/kg、s.c.を補充した)。ウレタンを、0.25g/mLの濃度で投与した。
頚部および腹部を剃毛し、エタノールで拭いて消毒することによって、ラットを外科手術に備えた。まず、腹側表面上に切開部を開けた。静脈内カテーテルを、大腿静脈を単離し結紮することによって配置した。D5Wで満たされたカテーテル(micro−Renathaneチュービング、0.30mm ID×0.64mm OD,Becton Dickinson,Sparks,MD)が挿入された結紮に近い静脈に小さな切開部を開け、4.0絹縫合糸(Ethicon,Johnson and Johnson,Somerville,NJ)で定位置に固定した。同様に、カテーテルを、心臓血管パラメータの測定のために大腿動脈内に挿入した。気管を単離し、2つの気管軟骨の間に小さな穴を開けることによって、気管切開を実施した。PE 205チュービング(1.57mm ID×2.08mm OD,Becton Dickinson,Sparks,MD)を、気管内に肺に向かって挿入した。頚部の切開部を、9mm創傷クリップで閉鎖し、カテーテルおよび気管チューブの遠位端を露出させた。
その後、下腹部における皮膚および筋肉層に、3cmの正中矢状切開を行った。膀胱および尿管を単離し、そして組織鉗子によって露出させた。尿管を結紮し、そして膀胱の遠位を切断した。膀胱に、尿道を介してPE50チュービング(0.58mm ID×0.965mm OD,Becton Dickinson,Sparks,MD)をカニューレ挿入した。カニューレを、微小輸液ポンプに接続し、圧力トランスデューサ(Argon,Athen,TX)を介した生理食塩水の膀胱への注入を可能にした。カニューレを、巾着縫合(4.0絹糸)を用いて定位置に固定した。密封を確実にするために、カニューレを、2.0絹縫合糸を用いて外尿道口の周りに定位置に繋いだ。膀胱を腹膜腔内に戻した後、手で膀胱を排出させ、膀胱が空になるまで中身を流出させた。切開部を、9mmの創傷クリップで閉鎖した。
外科的な前処理の後で、膀胱を、200μL/分の一定速度で、5分間または膀胱圧が平均30mmHgを超えるまで、生理食塩水で満たした。その後、膀胱を5μL/分の維持注入で満たした。律動的容量誘導性膀胱収縮(VIBC)を観察した時に、維持注入を、2〜5μL/分に調整した。同様のピーク高の律動的膀胱収縮を示すラットのみを、実験に使用した。60分以内にこのプロフィールを示さない動物を、CO窒息により安楽死させた。
一旦、維持注入の間に、安定な律動的VIBCを少なくとも30分間観察すると、ビヒクル(D5W)を静脈内注入し(1mL/kg)、VIBC振幅の変化(VIBCAmp)を15分間記録した。その後、試験化合物の静脈内用量を投与し、VIBCAmpにおける変化を、15分間記録した。次いで、アトロピン(0.1mg/kg)を、ポジティブコントロールとして静脈内(1mL/kg)投与し、VIBCAmpおよびデータを、さらに15分間記録した。半対数増加における各試験化合物の少なくとも4回用量を、このモデルにおいて試験した。
あるいは、ビヒクルの後で、増加した試験化合物の蓄積静脈内用量を、15分間間隔で投与し(1mL/kg)、VIBCAmpの変化を、15分間記録した。試験化合物の少なくとも4回用量を、半対数増加で投与した。
試験化合物およびアトロピン後の5〜15分間の期間の間の平均VIBCAmpを決定し、そしてビヒクル後期間5〜15分間の間の平均VIBCAmpから減算し、VIBCAmpにおける試験化合物またはアトロピン誘導性変化を得た。試験化合物の阻害効果を、アトロピン反応に対して標準化し、得られた用量反応曲線を、4つのパラメータロジスティック式にあてはめ、ID50(最大反応の50%の産生のために必要な用量)の推定値を得た。
このアッセイにおいてより低いID50値を有する試験化合物は、ピーク膀胱収縮圧を低下するためにより効果的である。このアッセイにおいて、実施例4の化合物は、約0.1mg/kg以下のID50値を有した。
(実施例158)
(インビボラット唾液アッセイ)
200〜300gの雌Sprague−Dawleyラットを、ウレタン(1.5g/kg,s.c.,Sigma,St.Louis,MO)で麻酔した(必要に応じて、ウレタン0.25g/kg、s.c.を補充した)。ウレタンを、0.25g/mLの濃度で投与した。
ラットを、暖めた毛布の上に傾けた位置(20°の角度)に(頭を下に)仰向けに置いた。スワブを、ラットの口内に置いた。試験化合物またはビヒクルを、尾静脈を介して静脈内投与した。5分後、オキソトレモリン(1.0mg/kg)を、皮下投与した。スワブを捨て、事前計量したスワブと置換した。次いで、唾液を10分間収集し、次いでスワブを除去して再計量し、唾液の産出量を測定した。用量反応曲線を、4つのパラメータロジスティック式にあてはめ、ID50(最大反応の50%の産生のために必要な用量)の推定値を得た。
このアッセイにおいて、より高いID50を有する試験化合物は、唾液においてより低い効果を有した。このアッセイにおいて、実施例4の化合物は、約1mg/kg以上のID50値を有した。
ラット膀胱アッセイおよびラット唾液アッセイにおいて決定されたID50値を比較することにより、インビボ膀胱/唾液選択性比を、試験した化合物について計算した。驚くべきことに、本発明の化合物は、膀胱選択的であることが見出された。例えば、このアッセイにおいて、実施例4の化合物は、10を超えるID50膀胱/唾液選択性比を有した。対照的に、公知のムスカリンレセプターアンタゴニストであるオキシブチニンおよびトルテロジン(tolterodine)は、このアッセイにおいて、それぞれおよそ1.4および4.8のID50膀胱/唾液選択性比を有した。
本発明は、その具体的な実施形態を参照して記述されているものの、本発明の真の精神および範囲から逸脱することなく、種々の変更がなされ得、その等価物で代用し得ることは、当業者に理解できるはずである。それに加えて、特定の状況、物質、物質の組成、方法、方法工程を、本発明の客観的な精神および範囲に適合させるために、多くの改良がなされ得る。このような改良の全ては、添付の請求の範囲の範囲内であることが意図される。さらに、適用可能な特許法および規則によって許可される範囲まで、本明細書中で引用した全ての出版物、特許および特許文献は、個々に本明細書中で参考として援用されるごとく、同じ範囲まで、全体的に本明細書中で参考として詳細に援用される。

Claims (40)

  1. 式I:
    Figure 2007524641
    の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩または溶媒和物または立体異性体であって、
    ここで、
    W、X、YおよびZは、独立して、CHおよびCRからなる群より選択され;
    は、式(a):
    Figure 2007524641
    の基であり、
    ここで、式(a)の各−CH−基、ならびに式Iの該ピペリジン窒素原子とW、X、YおよびZを含有する環との間の−CH−基は、必要に応じて、1個または2個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、C1〜2アルキルおよびフルオロからなる群より選択され;ここで、各アルキル基は、必要に応じて、1個〜3個のフルオロ置換基で置換されており;
    は、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、−CH−Rおよび−(CH−Rからなる群より選択され;ここで、各アルキル基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;
    各Rは、独立して、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、−CH−Rおよび−(CH−Rからなる群より選択され;ここで、各アルキル基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;
    各Rは、独立して、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、−ORおよびハロからなる群より選択されるか;あるいは2個の隣接したR基は、一緒になって、C3〜6アルキレン、−O−(C2〜4アルキレン)−、−O−(C1〜4アルキレン)−O−、−(O)C−CH=CH−または−CH=CH−C(O)−を形成するか;あるいはZがCRの場合、−ORおよびRは、一緒になって、−O−(C2〜5アルキレン)−または−O−(C1〜5アルキレン)−O−を形成し;ここで、各アルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;
    各RおよびRは、独立して、C3〜5シクロアルキル、C6〜10アリール、−C(O)(C6〜10アリール)、C2〜9ヘテロアリール、−C(O)(C2〜9ヘテロアリール)およびC3〜6複素環からなる群より選択され;ここで、該シクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;そして該アリール基、ヘテロアリール基および複素環基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、Rから選択され、そして該アリール基およびヘテロアリール基は、必要に応じて、フェニル基でさらに置換されており、ここで、該フェニル基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、Rから選択され;
    各RおよびRは、独立して、−OH、−OR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−C(O)R、C3〜5シクロアルキル、C6〜10アリール、C2〜9ヘテロアリールおよびC3〜6複素環からなる群より選択され;ここで、該シクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;そして該アリール基、ヘテロアリール基および複素環基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、Rから選択され;
    各Rは、独立して、C1〜4アルキル、C3〜5シクロアルキル、C6〜10アリールおよびC2〜9ヘテロアリールからなる群より選択され;ここで、該アルキル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;そして該アリール基およびヘテロアリール基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、Rから選択され;
    各RおよびRは、独立して、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル、C3〜6シクロアルキル、シアノ、ハロ、−OR、−SR、−S(O)R、−S(O)および−NRからなる群より選択されるか;あるいは2個の隣接したR基または2個の隣接したR基は、一緒になって、C3〜6アルキレン、−(C2〜4アルキレン)−O−または−O−(C1〜4アルキレン)−O−を形成し;ここで、各アルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;
    各RおよびRは、独立して、C1〜4アルキルおよびフルオロからなる群より選択され;ここで、各アルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;
    各Rは、独立して、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、C2〜9ヘテロアリール、C3〜6複素環、−CH−Rおよび−CHCH−Rからなる群より選択されるか;あるいは両方のR基は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、C3〜6複素環を形成し;ここで、各アルキル基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;そして各アリール基、ヘテロアリール基および複素環基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、Rから選択され;
    各Rは、独立して、水素、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニルおよびC3〜6シクロアルキルからなる群より選択され;ここで、各アルキル基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;
    各RおよびRは、独立して、水素、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニルおよびC3〜6シクロアルキルからなる群より選択されるか;あるいはRおよびRは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、C3〜6複素環を形成し;ここで、各アルキル基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており、そして該複素環基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、C1〜4アルキルおよびフルオロから選択され;
    各Rは、独立して、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、C2〜9ヘテロアリールおよびC3〜6複素環からなる群より選択され;ここで、該アリール基、シクロアルキル基、ヘテロアリール基および複素環基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、Rから選択され;
    各Rは、独立して、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、C2〜9ヘテロアリール、C3〜6複素環、−OH、−O(C1〜6アルキル)、−O(C3〜6シクロアルキル)、−O(C6〜10アリール)、−O(C2〜9ヘテロアリール)、−S(C1〜6アルキル)、−S(O)(C1〜6アルキル)、−S(O)(C1〜6アルキル)、−S(C3〜6シクロアルキル)、−S(O)(C3〜6シクロアルキル)、−S(O)(C3〜6シクロアルキル)、−S(C6〜10アリール)、−S(O)(C6〜10アリール)、−S(O)(C6〜10アリール)、−S(C2〜9ヘテロアリール)、−S(O)(C2〜9ヘテロアリール)および−S(O)(C2〜9ヘテロアリール)からなる群より選択され;ここで、各アルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;そして各アリール基、シクロアルキル基、ヘテロアリール基および複素環基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、Rから選択され;
    各Rは、独立して、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル、シアノ、ハロ、−OR、−SR、−S(O)R、−S(O)および−NRからなる群より選択されるか;あるいは2個の隣接するR基は、一緒になって、C3〜6アルキレン、−(C2〜4アルキレン)−O−または−O−(C1〜4アルキレン)−O−を形成し;ここで、各アルキル基、アルキレン基、アルケニル基およびアルキニル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;
    aは、2〜7の整数であり;
    bは、0または1であり;
    cは、2〜7の整数であり;但し、a+b+c=7、8または9であり;
    mは、0〜3の整数であり;
    nは、0〜3の整数であり;
    pは、1または2であり;
    qは、0〜4の整数であり;
    rは、0〜4の整数であり;
    xは、2〜4の整数であり;
    yは、2〜4の整数である、
    化合物。
  2. が、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−、−(CH−O−(CH−および−(CH−O−(CH−からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
  3. が、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−O−(CH−または−(CH−O−(CH−である、請求項2に記載の化合物。
  4. が、−(CH−または−(CH−O−(CH−である、請求項3に記載の化合物。
  5. が、C1〜4アルキルであり;ここで、該アルキル基が、必要に応じて、1個〜3個のフルオロ置換基で置換されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
  6. が、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチルおよびイソブチルからなる群より選択される、請求項5に記載の化合物。
  7. が、−CH−Rである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
  8. が、以下:
    (a)−CH−(C3〜5シクロアルキル)であって;ここで、該シクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜3個のフルオロ置換基で置換されている、−CH−(C3〜5シクロアルキル);
    (b)−CH−(フェニル)であって、ここで、該フェニル基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、Rから選択される、−CH−(フェニル);
    (c)−CH−(ナフチル)であって;ここで、該ナフチル基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、Rから選択される、−CH−(ナフチル);
    (d)−CH−(ビフェニル)であって、ここで、該ビフェニル基の各フェニル環は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、Rから選択される、−CH−(ビフェニル);
    (e)−CH−(ピリジル)であって;ここで、該ピリジル基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、Rから選択される、−CH−(ピリジル);ならびに
    (f)−CHC(O)−(フェニル)であって、ここで、該フェナシル基の該フェニル環は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、Rから選択される、−CHC(O)−(フェニル)
    からなる群より選択される、請求項7に記載の化合物。
  9. が、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、ベンジル、4−シアノベンジル、4−メチルベンジル、4−トリフルオロメトキシベンジル、4−ジフルオロメトキシベンジル、4−チオメトキシベンジル、4−メタンスルホニルベンジル、4−tert−ブチルベンジル、4−フェニルベンジル、ピリジル−2−イルメチル、ピリド−3−イルメチル、ナフト−2−イルメチル、3−シアノフェナシルおよび3,4−エチレンジオキシフェナシルからなる群より選択される、請求項8に記載の化合物。
  10. が、−(CH−Rであり、ここで、xが、2、3または4である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
  11. が、以下:
    (a)−(CH−OH;
    (b)−(CH−O(C1〜4アルキル)であって;ここで、該アルキル基は、必要に応じて、1個〜3個のフルオロ置換基で置換されている、−(CH−O(C1〜4アルキル);
    (c)アルキル基が、必要に応じて、1個〜3個のフルオロ置換基で置換されている、−(CH−S(C1〜4アルキル)、−(CH−S(O)(C1〜4アルキル)または−(CH−S(O)(C1〜4アルキル);
    (d)−(CH−(フェニル)であって、ここで、該フェニル基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、Rから選択される、−(CH−(フェニル);
    (e)−(CH−(O−フェニル)であって、ここで、該フェニル基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、Rから選択される、−(CH−(O−フェニル);
    (f)−(CH−(ナフチル)であって、ここで、該ナフチル基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、Rから選択される、−(CH−(ナフチル);ならびに
    (g)−(CH−(インドリル)であって、ここで、該インドリル基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、Rから選択される、−(CH−(インドリル)
    からなる群より選択される、請求項10に記載の化合物。
  12. が、2−ヒドロキシエチル、2−メトキシエチル、2−(メチルチオ)エチル、2−エトキシエチル、2−(エチルチオ)エチル、2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エチル、2−フェネチル、2−(ナフト−1−イル)エチル、2−(インドール−3−イル)エチル、3−ヒドロキシプロピル、3−メトキシプロピル、3−エトキシプロピル、3−フェニルプロピルおよび3−フェノキシプロピルからなる群より選択される、請求項11に記載の化合物、
  13. が、エチル、n−プロピル、イソプロピル、シクロプロピルメチルまたは2−ヒドロキシエチルである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
  14. 各Rが、独立して、水素、C1〜4アルキル、シクロプロピルメチルおよび2−ヒドロキシエチルからなる群より選択され;ここで、各アルキル基が、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されている、請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物。
  15. 各Rが、独立して、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、1,3−ジフルオロプロパ−2−イル、1,1,3−トリフルオロプロパ−2−イルおよび1,1,3,3−テトラフルオロプロパ−2−イルからなる群より選択される、請求項14に記載の化合物。
  16. が、C1〜4アルキル、−ORおよびハロからなる群より選択され;ここで、該アルキル基が、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されている、請求項1〜15のいずれか1項に記載の化合物。
  17. が、メチル、−OR、フルオロまたはクロロである、請求項16に記載の化合物。
  18. 式II:
    Figure 2007524641
    の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩または溶媒和物または立体異性体であって、
    ここで、
    W、X、YおよびZは、独立して、CHおよびCRからなる群より選択され;
    は、式(a):
    Figure 2007524641
    の基であり、
    ここで、式(a)の各−CH−基、ならびに式IIの該ピペリジン窒素原子とW、X、YおよびZを含有する環との間の−CH−基は、必要に応じて、1個または2個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、C1〜2アルキルおよびフルオロからなる群より選択され;ここで、各アルキル基は、必要に応じて、1個〜3個のフルオロ置換基で置換されており;
    は、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、−CH−Rおよび−(CH−Rからなる群より選択され;ここで、各アルキル基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;
    各Rは、独立して、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、−CH−Rおよび−(CH−Rからなる群より選択され;ここで、各アルキル基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;
    各Rは、独立して、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、−ORおよびハロからなる群より選択されるか;あるいは2個の隣接したR基は、一緒になって、C3〜6アルキレン、−O−(C2〜4アルキレン)−、−O−(C1〜4アルキレン)−O−、−(O)C−CH=CH−または−CH=CH−C(O)−を形成するか;あるいはZがCRの場合、−ORおよびRは、一緒になって、−O−(C2〜5アルキレン)−または−O−(C1〜5アルキレン)−O−を形成し;ここで、各アルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;
    各RおよびRは、独立して、C3〜5シクロアルキル、C6〜10アリール、−C(O)(C6〜10アリール)、C2〜9ヘテロアリール、−C(O)(C2〜9ヘテロアリール)およびC3〜6複素環からなる群より選択され;ここで、該シクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;そして該アリール基、ヘテロアリール基および複素環基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、Rから選択され、そして該アリール基およびヘテロアリール基は、必要に応じて、フェニル基でさらに置換されており、ここで、該フェニル基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、Rから選択され;
    各RおよびRは、独立して、−OH、−OR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−C(O)R、C3〜5シクロアルキル、C6〜10アリール、C2〜9ヘテロアリールおよびC3〜6複素環からなる群より選択され;ここで、該シクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;そして該アリール基、ヘテロアリール基および複素環基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、Rから選択され;
    各Rは、独立して、C1〜4アルキル、C3〜5シクロアルキル、C6〜10アリールおよびC2〜9ヘテロアリールからなる群より選択され;ここで、該アルキル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;そして該アリール基およびヘテロアリール基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、Rから選択され;
    各Rは、独立して、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル、シアノ、ハロ、−OR、−SR、−S(O)R、−S(O)および−NRからなる群より選択されるか;あるいは2個の隣接するR基は、一緒になって、C3〜6アルキレン、−(C2〜4アルキレン)−O−または−O−(C1〜4アルキレン)−O−を形成し;ここで、各アルキル基、アルキレン基、アルケニル基およびアルキニル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;
    各Rは、独立して、水素、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニルおよびC3〜6シクロアルキルからなる群より選択され;ここで、各アルキル基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;
    各RおよびRは、独立して、水素、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニルおよびC3〜6シクロアルキルからなる群より選択されるか;あるいはRおよびRは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、C3〜6複素環を形成し;ここで、各アルキル基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており、そして該複素環基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、C1〜4アルキルおよびフルオロから選択され;
    aは、2〜7の整数であり;
    bは、0または1であり;
    cは、2〜7の整数であり;但し、a+b+c=7、8または9であり;
    xは、2〜4の整数であり;
    yは、2〜4の整数である、
    化合物。
  19. が、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−O−(CH−または−(CH−O−(CH−である、請求項18に記載の化合物。
  20. が、C1〜4アルキルであり;ここで、該アルキル基が、必要に応じて、1個〜3個のフルオロ置換基で置換されている、請求項19に記載の化合物。
  21. 各Rが、独立して、水素、C1〜4アルキル、シクロプロピルメチルおよび2−ヒドロキシエチルからなる群より選択され;ここで、各アルキル基が、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されている、請求項19に記載の化合物。
  22. 請求項19に記載の化合物であって、ここで
    が、−(CH−または−(CH−O−(CH−であり;
    が、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチルおよびイソブチルからなる群より選択され;そして
    各Rが、独立して、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、1,3−ジフルオロプロパ−2−イル、1,1,3−トリフルオロプロパ−2−イルおよび1,1,3,3−テトラフルオロプロパ−2−イルからなる群より選択される、
    化合物。
  23. 式III:
    Figure 2007524641
    の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩または溶媒和物または立体異性体であって、
    ここで、
    W、X、YおよびZは、独立して、CHおよびCRからなる群より選択され;
    は、式(a):
    Figure 2007524641
    の基であり、
    ここで、式(a)の各−CH−基、ならびに式IIIの該ピペリジン窒素原子とW、X、YおよびZを含有する環との間の−CH−基は、必要に応じて、1個または2個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、C1〜2アルキルおよびフルオロからなる群より選択され;ここで、各アルキル基は、必要に応じて、1個〜3個のフルオロ置換基で置換されており;
    は、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、−CH−Rおよび−(CH−Rからなる群より選択され;ここで、各アルキル基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;
    各Rは、独立して、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、−CH−Rおよび−(CH−Rからなる群より選択され;ここで、各アルキル基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;
    各Rは、独立して、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、−ORおよびハロからなる群より選択されるか;あるいは2個の隣接したR基は、一緒になって、C3〜6アルキレン、−O−(C2〜4アルキレン)−、−O−(C1〜4アルキレン)−O−、−(O)C−CH=CH−または−CH=CH−C(O)−を形成するか;あるいはZがCRの場合、−ORおよびRは、一緒になって、−O−(C2〜5アルキレン)−または−O−(C1〜5アルキレン)−O−を形成し;ここで、各アルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;
    各RおよびRは、独立して、C3〜5シクロアルキル、C6〜10アリール、−C(O)(C6〜10アリール)、C2〜9ヘテロアリール、−C(O)(C2〜9ヘテロアリール)およびC3〜6複素環からなる群より選択され;ここで、該シクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;そして該アリール基、ヘテロアリール基および複素環基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、Rから選択され、そして該アリール基およびヘテロアリール基は、必要に応じて、フェニル基でさらに置換されており、ここで、該フェニル基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、Rから選択され;
    各RおよびRは、独立して、−OH、−OR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−C(O)R、C3〜5シクロアルキル、C6〜10アリール、C2〜9ヘテロアリールおよびC3〜6複素環からなる群より選択され;ここで、該シクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;そして該アリール基、ヘテロアリール基および複素環基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、Rから選択され;
    各Rは、独立して、C1〜4アルキル、C3〜5シクロアルキル、C6〜10アリールおよびC2〜9ヘテロアリールからなる群より選択され;ここで、該アルキル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;そして該アリール基およびヘテロアリール基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、Rから選択され;
    各Rは、独立して、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル、シアノ、ハロ、−OR、−SR、−S(O)R、−S(O)および−NRからなる群より選択されるか;あるいは2個の隣接するR基は、一緒になって、C3〜6アルキレン、−(C2〜4アルキレン)−O−または−O−(C1〜4アルキレン)−O−を形成し;ここで、各アルキル基、アルキレン基、アルケニル基およびアルキニル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;
    各Rは、独立して、水素、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニルおよびC3〜6シクロアルキルからなる群より選択され;ここで、各アルキル基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;
    各RおよびRは、独立して、水素、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニルおよびC3〜6シクロアルキルからなる群より選択されるか;あるいはRおよびRは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、C3〜6複素環を形成し;ここで、各アルキル基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており、そして該複素環基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、C1〜4アルキルおよびフルオロから選択され;
    aは、2〜7の整数であり;
    bは、0または1であり;
    cは、2〜7の整数であり;但し、a+b+c=7、8または9であり;
    xは、2〜4の整数であり;
    yは、2〜4の整数である、
    化合物。
  24. が、−(CH−、−(CH−、−(CH−、−(CH−O−(CH−または−(CH−O−(CH−である、請求項23に記載の化合物。
  25. が、C1〜4アルキルであり;ここで、該アルキル基が、必要に応じて、1個〜3個のフルオロ置換基で置換されている、請求項23に記載の化合物。
  26. 各Rが、独立して、水素、C1〜4アルキル、シクロプロピルメチルおよび2−ヒドロキシエチルからなる群より選択され;ここで、各アルキル基が、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されている、請求項23に記載の化合物。
  27. 請求項23に記載の化合物であって、ここで
    が、−(CH−または−(CH−O−(CH−であり;
    が、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチルおよびイソブチルからなる群より選択され;そして
    各Rが、独立して、水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、1,3−ジフルオロプロパ−2−イル、1,1,3−トリフルオロプロパ−2−イルおよび1,1,3,3−テトラフルオロプロパ−2−イルからなる群より選択される、
    化合物。
  28. 以下:
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(メチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[8−(3−(S)−1−カルバモイル−1,l−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)オクト−1−イル]−N−(メチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[9−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ノン−1−イル]−N−(メチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[9−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−5−オキサノン−1−イル]−N(メチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(n−プロピル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(2−フェニルエト−1−イル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[8−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)オクト−1−イル]アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[9−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(ナフト−1−イルエト−1−イル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(3−フェニルプロプ−1−イル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(ブト−4−イル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(ナフト−2−イルメチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(2−エトキシエト−1−イル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(ピリド−2−イルメチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(3,4−エチレンジオキシフェナシル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−[2−(インドール−3−イル)エト−1−イル]アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(3−ヒドロキシエチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(3−シアノフェナシル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(3−フェノキシプロプ−1−イル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(4−ジフルオロメトキシベンジル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(4−tert−ブチルベンジル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(4−トリフルオロメトキシベンジル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(4−フェニルベンジル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(4−シアノベンジル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(4−メチルベンジル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(4−メタンスルホニルベンジル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(ペント−5−エン−1−イル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(ベンジル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(4−メチルチオベンジル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(フェナシル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(メチル)アミノ}−1−(2,3−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(メチル)アミノ}−1−(2,5−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(メチル)アミノ}−1−(4−ベンジルオキシ−2−メトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(メチル)アミノ}−1−(5−ブロモ−2−メトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(メチル)アミノ}−1−(2−メトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(メチル)アミノ}−1−(2−ヒドロキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(4−ベンジルオキシ−2−ヒドロキシ)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(2,6−ジメトキシベンジル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(2−メチルブト−1−イル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(3,3−ジメチルブト−1−イル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(3−メチルチオブト−1−イル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(3−メチルチオプロプ−1−イル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(シクロヘキシルメチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(シクロプロピルメチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[8−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)オクト−1−イル]−N−(プロプ−1−イル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[9−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ノン−1−イル]−N−(プロプ−1−イル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(3−メトキシプロプ−1−イル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(シクロプロピル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(シクロヘキシル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(シクロペンチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(シクロブチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−[2−(モルホリン−1−イル)エチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(2−メトキシエチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(プロプ−1−イル)アミノ}−1−(2,5−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(プロプ−1−イル)アミノ}−1−(2−メトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(プロプ−1−イル)アミノ}−1−(2,4−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]アミノ}−1−(2,4−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]アミノ}−1−(2−メトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]アミノ}−1−(2,5−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[8−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)オクト−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[8−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)オクト−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(ペント−1−イル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(3,3,3−トリフルオロプロプ−1−イル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−(N−メチルカルバモイル)−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(プロプ−1−イル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−(N,N−ジメチルカルバモイル)−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(プロプ−1−イル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−[2−(エチルチオ)エト−1−イル]アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(シクロプロピルメチル)アミノ}−1−(2,5−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(シクロプロピルメチル)アミノ}−1−(2−メトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(シクロプロピルメチル)アミノ}−1−(2,4−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−(2,5−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−(2−メトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−(2,4−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(2,5−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(2−メトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(2,4−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[9−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ノン−1−イル]−N−(シクロプロピルメチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[9−(3−(S)−1−(N−メチルカルバモイル)−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ノン−1−イル]−N−(メチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[9−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ノン−1−イル]−N−(メチル)アミノ}−1−(2,5−ジメトキシ−3−フルオロベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(プロプ−1−イル)アミノ}−1−(2−イソプロポキシ−6−メトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−(N−メチルカルバモイル)−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(シクロプロピルメチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(2,6−ジイソプロポキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[9−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ノン−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[9−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ノン−1−イル]−N−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)エチル]アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[9−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ノン−1−イル]−N−(イソブチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−(2,6−ジイソプロポキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−(7−ヒドロキシ−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−8−イル)メチルピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−(7−メトキシ−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−8−イル)メチルピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−(7−エトキシ−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−8−イル)メチルピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−(6−ヒドロキシ−2−メトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−(2,6−ジエトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−(2,4,6−トリメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−(2−ジフルオロメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−(2−トリフルオロメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−(2,6−ジヒドロキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−(2−エトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−(2−イソプロポキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−[2−(2,2,2−トリフルオロエトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−[2−ヒドロキシ−6−(2−ヒドロキシエチル)ベンジル]ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−[2−(2−ヒドロキシエチル)−6−メトキシベンジル]ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−[2−エトキシ−6−(2−ヒドロキシエチル)ベンジル]ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−(α−メチル−2−メトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[9−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ノン−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(ピリド−3−イルメチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−(2−クロロ−6−メトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−(2−フルオロ−6−メトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−(2−メトキシ−6−メチルベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[9−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−7−オキサノン−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(3−ブロモ−2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(2−トリフルオロメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[9−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−5−オキサノン−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[9−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−3−オキサノン−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−4−オキサヘプト−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(2−イソプロポキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−(N−メチルカルバモイル)−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−3−オキサヘプト−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−5−オキサヘプト−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシ−3−ヒドロキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシ−4−ヒドロキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[9−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−5−オキサノン−1−イル]−N−(メチル)アミノ}−1−(3−ブロモ−2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[9−(3−(S)−1−(N−メチルカルバモイル)−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−5−オキサノン−1−イル]−N−(メチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−4−オキサヘプト−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(7−エトキシ−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−8−イル)メチルピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−4−オキサヘプト−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(2−クロロ−6−メトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[8−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−4−オキサオクト−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−4−オキサヘプト−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(2−フルオロ−6−メトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[9−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−4−オキサノン−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−3−オキサヘプト−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(2−メトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−3−オキサヘプト−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(2−フルオロ−6−メトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−3−オキサヘプト−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(2−クロロ−6−メトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−3−オキサヘプト−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(2−トリフルオロメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−3−オキサヘプト−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(7−メトキシ−2−オキソ−2H−1−ベンゾピラン−8−イル)メチルピペリジン;
    4−{N−[9−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−5−オキサノン−1−イル]−N−(メチル)アミノ}−1−(2−フルオロ−6−メトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[9−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−5−オキサノン−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(2−クロロ−6−メトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(2−フルオロ−6−メトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[9−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−5−オキサノン−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−(2−フルオロ−6−メトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[9−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−5−オキサノン−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−(2−クロロ−6−メトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−4−オキサヘプト−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−4−オキサヘプト−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−(2−フルオロ−6−メトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−4−オキサヘプト−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−(2−クロロ−6−メトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[9−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−5−オキサノン−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(2−フルオロ−6−メトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[9−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−5−オキサノン−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−[2,6−ジ−(ジフルオロメトキシ)ベンジル]ピペリジン;
    4−{N−[9−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−5−オキサノン−1−イル]−N−(イソプロピル)アミノ}−1−(2−クロロ−6−メトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[9−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−5−オキサノン−1−イル]−N−(メチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシ−3−ヒドロキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[9−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−5−オキサノン−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−[2,6−ジ−(ジフルオロメトキシ)ベンジル]ピペリジン;
    4−{N−[9−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−5−オキサノン−1−イル]−N−(メチル)アミノ}−1−[2,6−ジ−(ジフルオロメトキシ)ベンジル]ピペリジン;
    4−{N−[9−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−5−オキサノン−1−イル]−N−(メチル)アミノ}−1−(2−クロロ−6−メトキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[9−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−5−オキサノン−1−イル]−N−(メチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシ−4−ヒドロキシベンジル)ピペリジン;
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピロリジン−1−イル)−4−オキサヘプト−1−イル]−N−(エチル)アミノ}−1−[2,6−ジ−(ジフルオロメトキシ)ベンジル]ピペリジン;および
    4−{N−[7−(3−(S)−1−カルバモイル−1,1−ジフェニルメチル)ピペリジン−1−イル)ヘプト−1−イル]−N−(メチル)アミノ}−1−(2,6−ジメトキシベンジル)ピペリジン
    からなる群より選択される、化合物、またはその薬学的に受容可能な塩または溶媒和物または立体異性体。
  29. 薬学的に受容可能なキャリアと、治療有効量の請求項1〜28のいずれか1項に記載の化合物とを含有する、薬学的組成物。
  30. ムスカリンレセプターアンタゴニストで処置することにより軽減される病状を有する哺乳動物を処置するための方法であって、該方法は、該哺乳動物に、薬学的に受容可能なキャリアと請求項1〜28のいずれか1項に記載の化合物とを含有する治療有効量の薬学的組成物を投与する工程を包含する、方法。
  31. 前記病状が、過敏性膀胱である、請求項30に記載の方法。
  32. 生体系またはサンプルにおけるムスカリンレセプターをアンタゴナイズする方法であって、該方法は、ムスカリンレセプターを含む生体系またはサンプルと、ムスカリンレセプターアンタゴナイズ量の請求項1〜28のいずれか1項に記載の化合物とを接触させる工程を包含する、方法。
  33. 式I:
    Figure 2007524641
    の化合物、またはその薬学的に受容可能な塩または溶媒和物または立体異性体を調製するためのプロセスであって、
    ここで、
    W、X、YおよびZは、独立して、CHおよびCRからなる群より選択され;
    は、式(a):
    Figure 2007524641
    の基であり、
    ここで、式(a)の各−CH−基、ならびに式Iの該ピペリジン窒素原子とW、X、YおよびZを含有する環との間の−CH−基は、必要に応じて、1個または2個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、C1〜2アルキルおよびフルオロからなる群より選択され;ここで、各アルキル基は、必要に応じて、1個〜3個のフルオロ置換基で置換されており;
    は、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、−CH−Rおよび−(CH−Rからなる群より選択され;ここで、各アルキル基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;
    各Rは、独立して、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、−CH−Rおよび−(CH−Rからなる群より選択され;ここで、各アルキル基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;
    各Rは、独立して、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、−ORおよびハロからなる群より選択されるか;あるいは2個の隣接したR基は、一緒になって、C3〜6アルキレン、−O−(C2〜4アルキレン)−、−O−(C1〜4アルキレン)−O−、−(O)C−CH=CH−または−CH=CH−C(O)−を形成するか;あるいはZがCRの場合、−ORおよびRは、一緒になって、−O−(C2〜5アルキレン)−または−O−(C1〜5アルキレン)−O−を形成し;ここで、各アルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;
    各RおよびRは、独立して、C3〜5シクロアルキル、C6〜10アリール、−C(O)(C6〜10アリール)、C2〜9ヘテロアリール、−C(O)(C2〜9ヘテロアリール)およびC3〜6複素環からなる群より選択され;ここで、該シクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;そして該アリール基、ヘテロアリール基および複素環基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、Rから選択され、そして該アリール基およびヘテロアリール基は、必要に応じて、フェニル基でさらに置換されており、ここで、該フェニル基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、Rから選択され;
    各RおよびRは、独立して、−OH、−OR、−SR、−S(O)R、−S(O)、−C(O)R、C3〜5シクロアルキル、C6〜10アリール、C2〜9ヘテロアリールおよびC3〜6複素環からなる群より選択され;ここで、該シクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており、そして該アリール、ヘテロアリールおよび複素環基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、Rから選択され;
    各Rは、独立して、C1〜4アルキル、C3〜5シクロアルキル、C6〜10アリールおよびC2〜9ヘテロアリールからなる群より選択され;ここで、該アルキル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;そして該アリール基およびヘテロアリール基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、Rから選択され;
    各RおよびRは、独立して、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル、C3〜6シクロアルキル、シアノ、ハロ、−OR、−SR、−S(O)R、−S(O)および−NRからなる群より選択されるか;あるいは2個の隣接したR基または2個の隣接したR基は、一緒になって、C3〜6アルキレン、−(C2〜4アルキレン)−O−または−O−(C1〜4アルキレン)−O−を形成し;ここで、各アルキル基、アルキレン基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;
    各RおよびRは、独立して、C1〜4アルキルおよびフルオロからなる群より選択され;ここで、各アルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;
    各Rは、独立して、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、C2〜9ヘテロアリール、C3〜6複素環、−CH−Rおよび−CHCH−Rからなる群より選択されるか;あるいは両方のR基は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、C3〜6複素環を形成し;ここで、各アルキル基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;そして各アリール基、ヘテロアリール基および複素環基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、Rから選択され;
    各Rは、独立して、水素、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニルおよびC3〜6シクロアルキルからなる群より選択され;ここで、各アルキル基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;
    各RおよびRは、独立して、水素、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニルおよびC3〜6シクロアルキルからなる群より選択されるか;あるいはRおよびRは、それらが結合する窒素原子と一緒になって、C3〜6複素環を形成し;ここで、各アルキル基、アルケニル基、アルキニル基およびシクロアルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており、そして該複素環基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、C1〜4アルキルおよびフルオロから選択され;
    各Rは、独立して、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、C2〜9ヘテロアリールおよびC3〜6複素環からなる群より選択され;ここで、該アリール、シクロアルキル基、ヘテロアリール基および複素環基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、Rから選択され;
    各Rは、独立して、C3〜6シクロアルキル、C6〜10アリール、C2〜9ヘテロアリール、C3〜6複素環、−OH、−O(C1〜6アルキル)、−O(C3〜6シクロアルキル)、−O(C6〜10アリール)、−O(C2〜9ヘテロアリール)、−S(C1〜6アルキル)、−S(O)(C1〜6アルキル)、−S(O)(C1〜6アルキル)、−S(C3〜6シクロアルキル)、−S(O)(C3〜6シクロアルキル)、−S(O)(C3〜6シクロアルキル)、−S(C6〜10アリール)、−S(O)(C6〜10アリール)、−S(O)(C6〜10アリール)、−S(C2〜9ヘテロアリール)、−S(O)(C2〜9ヘテロアリール)および−S(O)(C2〜9ヘテロアリール)からなる群より選択され;ここで、各アルキル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;そして各アリール基、シクロアルキル基、ヘテロアリール基および複素環基は、必要に応じて、1個〜3個の置換基で置換されており、該置換基は、独立して、Rから選択され;
    各Rは、独立して、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル、シアノ、ハロ、−OR、−SR、−S(O)R、−S(O)および−NRからなる群より選択されるか;あるいは2個の隣接するR基は、一緒になって、C3〜6アルキレン、−(C2〜4アルキレン)−O−または−O−(C1〜4アルキレン)−O−を形成し;ここで、各アルキル基、アルキレン基、アルケニル基およびアルキニル基は、必要に応じて、1個〜5個のフルオロ置換基で置換されており;
    aは、2〜7の整数であり;
    bは、0または1であり;
    cは、2〜7の整数であり;但し、a+b+c=7、8または9であり;
    mは、0〜3の整数であり;
    nは、0〜3の整数であり;
    pは、1または2であり;
    qは、0〜4の整数であり;
    rは、0〜4の整数であり;
    xは、2〜4の整数であり;
    yは、2〜4の整数であり;
    該プロセスは、式IV:
    Figure 2007524641
    の化合物、またはその塩または立体異性体または保護誘導体と、式V:
    Figure 2007524641
    の化合物、またはその塩または保護誘導体と、還元剤とを反応させて、式Iの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩または溶媒和物または立体異性体を得る工程を包含する、
    プロセス。
  34. 請求項33に記載のプロセスであって、該プロセスがさらに、式Iの化合物の薬学的に受容可能な塩を形成する工程を包含する、プロセス。
  35. 請求項33または34に記載のプロセスにより調製される、生成物。
  36. 治療で使用するための請求項1〜28のいずれか1項に記載の化合物。
  37. 医薬を製造するための請求項1〜28のいずれか1項に記載の化合物の使用。
  38. 前記医薬が、ムスカリンレセプターアンタゴニストで軽減される病状を処置するためのものである、請求項37に記載の使用。
  39. 前記医薬が、過敏性膀胱を処置するためのものである、請求項37に記載の使用。
  40. 請求項1〜28のいずれか1項に記載の化合物を含有する、医薬。
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