JP2993124B2 - 1,4−ジ置換ピペリジン誘導体 - Google Patents

1,4−ジ置換ピペリジン誘導体

Info

Publication number
JP2993124B2
JP2993124B2 JP8532359A JP53235996A JP2993124B2 JP 2993124 B2 JP2993124 B2 JP 2993124B2 JP 8532359 A JP8532359 A JP 8532359A JP 53235996 A JP53235996 A JP 53235996A JP 2993124 B2 JP2993124 B2 JP 2993124B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
hydroxy
cyclopentyl
piperidin
methyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP8532359A
Other languages
English (en)
Inventor
義己 土谷
貴史 野本
浩一 大沢
久美子 川上
健二 大脇
優 錦辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MSD KK
Original Assignee
Banyu Phamaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Banyu Phamaceutical Co Ltd filed Critical Banyu Phamaceutical Co Ltd
Priority to JP8532359A priority Critical patent/JP2993124B2/ja
Priority claimed from PCT/JP1996/001128 external-priority patent/WO1996033973A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2993124B2 publication Critical patent/JP2993124B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Hydrogenated Pyridines (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、新規な1,4−ジ置換ピペリジン誘導体、並
びにその製造方法及び医薬、特に各種の呼吸器系疾患、
泌尿器系疾患または消化器系疾患の治療または予防のた
めの使用に関する。
背景技術 ムスカリン受容体拮抗作用を有する化合物は気管支拡
張、胃腸運動抑制、酸分泌抑制、口渇、散瞳、膀胱収縮
抑制、発汗減少、頻脈等を引き起こすことが知られてい
る[Basic and Clinical Pharmacology 4th Ed.,
(APPLETON & LANGE)PP83−PP92,(1989);Drug N
ews & Perspective,5(6),PP345−PP352(1992)
等参照]。
このムスカリン受容体には3種のサブタイプが存在
し、M1受容体は主に脳に、M2受容体は心臓等に、そして
M3受容体は平滑筋や腺組織に存在する。ムスカリン受容
体に拮抗作用を有する化合物は、現在までに数多く知ら
れているが、既存の化合物はムスカリン受容体の3種の
サブタイプに対して非選択的に拮抗するため、呼吸器系
疾患の治療剤または予防剤として用いようとする場合、
口渇、悪心、散瞳等の副作用、特にM2受容体に起因する
心悸亢進等の心臓に関わる副作用が問題となり、その改
善が強く求められている。
発明の開示 本発明は、一般式[I] [式中、Arは環上の任意の1〜2個の水素原子がハロゲ
ン原子および低級アルキル基よりなる群から選ばれる置
換基で置換されていてもよいフェニル基、または酸素原
子、窒素原子及び硫黄原子よりなる群から選ばれる1〜
2個のヘテロ原子を有する5または6員のヘテロ芳香環
基を表し、R1は炭素数3〜6個のシクロアルキル基また
は炭素数3〜6個のシクロアルケニル基を表し、R2は炭
素数5〜15個の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基を
表し、そしてXはOまたはNHを表す]で示される新規な
1,4−ジ置換ピペリジン誘導体及び薬学的に許容されう
る塩を提供するものである。
本発明により提供される上記式[1]の化合物は、有
効な選択的ムスカリンM3受容体拮抗作用を有しており、
そのため、副作用が少なく安全であり、喘息、慢性気道
閉塞、肺繊維症等の呼吸器系疾患;頻尿、尿意切迫感、
尿失禁等の排尿障害を伴う泌尿器系疾患;過敏性大腸、
消化管の痙攣もしくは運動機能亢進等の消化器系疾患の
治療または予防のために極めて有用である。
以下に、本発明についてさらに詳細に説明する。
本明細書において、「ハロゲン原子」なる語はフッ素
原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子を包含す
る。
「低級アルキル基」」なる語は、炭素数1〜6個の直
鎖状または分岐状のアルキル基を示し、例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソ
ペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基等が挙げられ
る。
「酸素原子、窒素原子及び硫黄原子よりなる群から選
ばれる1〜2個のヘテロ原子を有する5または6員のヘ
テロ芳香環基」としては、例えば、2−ピロリル基、3
−ピロリル基、2−フリル基、3−フリル基、2−チエ
ニル基、3−チエニル基、3−ピラゾリル基、4−ピラ
ゾリル基、3−イソオキサゾリル基、5−イソオキサゾ
リル基、3−イソチアゾリル基、4−イソチアゾリル
基、5−イソチアゾリル基、2−イミダゾリル基、4−
イミダゾリル基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリ
ル基、5−オキサゾリル基、2−チアゾリル基、4−チ
アゾリル基、5−チアゾリル基、2−ピリジル基、3−
ピリジル基、4−ピリジル基、3−ピリダジニル基、4
−ピリダジニル基、2−ピリミジニル基、4−ピリミジ
ニル基、2−ピラジニル基を挙げられる。
「炭素数3〜6個のシクロアルキル基」としては、例
えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペン
チル基、シクロヘキシル基が挙げられる。
「炭素数3〜6個のシクロアルケニル基」としては、
例えば、シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シク
ロペンテニル基、シクロヘキセニル基が挙げられる。
「炭素数5〜15個の飽和または不飽和の脂肪族炭化水
素基」は、炭素数5〜15個の直鎖状もしくは分岐状であ
り、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル
基、シクロアルキル環上の任意の水素原子が低級アルキ
ルで置換されていてもよいシクロアルキルアルキル基及
びシクロアルキルアルケニル基、ビシクロアルキル環上
の任意の水素原子が低級アルキルで置換されていてもよ
いビシクロアルキルアルキル基及びビシクロアルキルア
ルケニル基、シクロアルケニル環上の任意の水素原子が
低級アルキルで置換されていてもよいシクロアルケニル
アルキル基及びシクロアルケニルアルケニル基、ビシク
ロアルケニル環上の任意の水素原子が低級アルキルで置
換されていてもよいビシクロアルケニルアルキル基及び
ビシクロアルケニルアルケニル基、シクロアルキルアル
キニル基、シクロアルケニルアルキニル基等を包含す
る。
そのような脂肪族炭化水素基としては、具体的に例え
ば、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、3−メ
チルブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペ
ンチル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル
基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、ヘ
キシル基、イソヘキシル基、1−メチルヘキシル基、2
−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、4−メチ
ルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、2,4−ジメチル
ペンチル基、2−エチルヘキシル基、4,5−ジメチルヘ
キシル基、4,4−ジメチルペンチル基、ヘプチル基、4
−メチルヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル
基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラ
デシル基、ペンタデシル基等のアルキル基; 3−メチル−2−ブテニル基、2−ペンテニル基、3−
ペンテニル基、4−ペンテニル基、3−メチル−2−ペ
ンテニル基、3−メチル−3−ペンテニル基、4−メチ
ル−2−ペンテニル基、4−メチル−3−ペンテニル
基、4−メチル−4−ペンテニル基、2−ヘキセニル
基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、4−メチル
−2−ヘキセニル基、4−メチル−3−ヘキセニル基、
4−メチル−4−ヘキセニル基、5−メチル−2−ヘキ
セニル基、5−メチル−3−ヘキセニル基、5−メチル
−4−ヘキセニル基、5−メチル−2−ヘプテニル基、
5−メチル−3−ヘプテニル基、5−メチル−4−ヘプ
テニル基、5−メチル−5−ヘプテニル基、3,5−ジメ
チル−2−ペンテニル基、3,5−ジメチル−3−ペンテ
ニル基、4,5−ジメチル−2−ヘキセニル基、4,5−ジメ
チル−3−ヘキセニル基、4,5−ジメチル−4−ヘキセ
ニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウン
デセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデ
セニル基、ペンタデセニル基等のアルケニル基; 2−ペンチニル基、3−ペンチニル基、4−ペンチニル
基、4−メチル−2−ペンチニル基、4−メチル−3−
ペンチニル基、4−メチル−4−ペンチニル基、2−ヘ
キシニル基、3−ヘキシニル基、4−ヘキシニル基、4
−メチル−2−ヘキシニル基、4−メチル−3−ヘキシ
ニル基、4−メチル−4−ヘキシニル基、オクチニル
基、ノニニル基、デシニル基、ウンデシニル基、ドデシ
ニル基、トリデシニル基、テトラデシニル基、ペンタデ
シニル基等のアルキニル基; シクロプロピルエチル基、シクロプロピルプロピル基、
シクロプロピルブチル基、シクロプロピルペンチル基、
シクロプロピルヘキシル基、シクロプロピルヘプチル
基、シクロブチルメチル基、シクロブチルエチル基、シ
クロブチルプロピル基、シクロブチルブチル基、シクロ
ブチルペンチル基、シクロペンチルメチル基、シクロペ
ンチルエチル基、シクロペンチルプロピル基、シクロペ
ンチルブチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキ
シルエチル基、シクロヘキシルプロピル基、シクロヘキ
シルブチル基、シクロヘプチルメチル基、シクロヘプチ
ルエチル基、シクロヘプチルプロピル基、シクロヘプチ
ルブチル基、シクロオクチルメチル基、シクロオクチル
エチル基、シクロオクチルプロピル基、シクロオクチル
ブチル基、1−メチルシクロペンチルメチル基、2−メ
チルシクロペンチルメチル基、3−メチルシクロペンチ
ルメチル基、1−エチルシクロペンチルメチル基、2−
エチルシクロペンチルメチル基、3−エチルシクロペン
チルメチル基、2−シクロペンチルエチル基、2−(1
−メチルシクロペンチル)エチル基、2−(2−メチル
シクロペンチル)エチル基、2−(3−メチルシクロペ
ンチル)エチル基、2−(1−エチルシクロペンチル)
エチル基、2−(2−エチルシクロペンチル)エチル
基、2−(3−エチルシクロペンチル)エチル基、1−
メチルシクロヘキシルメチル基、2−メチルシクロヘキ
シルメチル基、3−メチルシクロヘキシルメチル基、4
−メチルシクロヘキシルメチル基、1−エチルシクロヘ
キシルメチル基、2−エチルシクロヘキシルメチル基、
3−エチルシクロヘキシルメチル基、4−エチルシクロ
ヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、2−(1
−メチルシクロヘキシル)エチル基、2−(2−メチル
シクロヘキシル)エチル基、2−(3−メチルシクロヘ
キシル)エチル基、2−(4−メチルシクロヘキシル)
エチル基、2−(1−エチルシクロヘキシル)エチル
基、2−(2−エチルシクロヘキシル)エチル基、2−
(3−エチルシクロヘキシル)エチル基、2−(4−エ
チルシクロヘキシル)エチル基、1−メチルシクロヘプ
チルメチル基、2−メチルシクロヘプチルメチル基、3
−メチルシクロヘプチルメチル基、4−メチルシクロヘ
プチルメチル基、1−エチルシクロヘプチルメチル基、
2−エチルシクロヘプチルメチル基、3−エチルシクロ
ヘプチルメチル基、4−エチルシクロヘプチルメチル
基、2−シクロヘプチルエチル基、2−(1−メチルシ
クロヘプチル)エチル基、2−(1−メチルシクロヘプ
チル)エチル基、2−(2−メチルシクロヘプチル)エ
チル基、2−(3−メチルシクロヘプチル)エチル基、
2−(4−メチルシクロヘプチル)エチル基、2−(1
−エチルシクロヘプチル)エチル基、2−(2−エチル
シクロヘプチル)エチル基、2−(3−エチルシクロヘ
プチル)エチル基、2−(4−エチルシクロヘプチル)
エチル基、1−メチルシクロオクチルメチル基、2−メ
チルシクロオクチルメチル基、3−メチルシクロオクチ
ルメチル基、4−メチルシクロオクチルメチル基、5−
メチルシクロオクチルメチル基、1−エチルシクロオク
チルメチル基、2−エチルシクロオクチルメチル基、3
−エチルシクロオクチルメチル基、4−エチルシクロオ
クチルメチル基、5−エチルシクロオクチルメチル基、
2−(1−メチルシクロオクチル)エチル基、2−(2
−メチルシクロオクチル)エチル基、2−(3−メチル
シクロオクチル)エチル基、2−(4−メチルシクロオ
クチル)エチル基、2−(5−メチルシクロオクチル)
エチル基、2−(1−エチルシクロオクチル)エチル
基、2−(2−エチルシクロオクチル)エチル基、2−
(3−エチルシクロオクチル)エチル基、2−(4−エ
チルシクロオクチル)エチル基、2−(5−エチルシク
ロオクチル)エチル基等のシクロアルキル環上の任意の
水素原子が低級アルキルで置換されていてもよいシクロ
アルキルアルキル基; シクロプロピリデンエチル基、シクロプロピリデンプロ
ピル基、シクロプロピリデンブチル基、シクロプロピリ
デンペンチル基、シクロブチリデンエチル基、シクロブ
チリデンプロピル基、シクロブチリデンブチル基、シク
ロブチリデンペンチル基、シクロペンチリデンエチル
基、シクロペンチリデンプロピル基、シクロペンチリデ
ンブチル基、シクロペンチリデンペンチル基、シクロヘ
キシリデンエチル基、シクロヘキシリデンプロピル基、
シクロヘキシリデンブチル基、シクロヘキシリデンペン
チル基、シクロヘプチリデンエチル基、シクロヘプチリ
デンプロピル基、シクロヘプチリデンブチル基、シクロ
ヘプチリデンペンチル基、シクロオクチリデンエチル
基、シクロオクチリデンプロピル基、シクロオクチリデ
ンブチル基、シクロオクチリデンペンチル基等のシクロ
アルキリデンアルキル基; シクロプロピルプロペニル、シクロプロピルブテニル
基、シクロプロピルペンテニル基、シクロプロピルヘキ
セル基、シクロプロピルヘプテニル基、シクロブチルプ
ロペニル基、シクロブチルブテニル基、シクロブチルペ
ンテニル基、シクロペンチルプロペニル基、シクロペン
チルブテニル基、シクロペンチルペンテニル基、シクロ
ヘキシルプロペニル基、シクロヘキシルブテニル基、シ
クロヘキシルペンテニル基、シクロヘプチルプロペニル
基、シクロオクチルプロペニル基等のシクロアルキルア
ルケニル基; ビシクロ[4.1.0]ヘプタ−1−イルメチル基、ビシク
ロ[4.1.0]ヘプタ−2−イルメチル基、ビシクロ[4.
1.0]ヘプタ−3−イルメチル基、ビシクロ[4.1.0]ヘ
プタ−7−イルメチル基、ビシクロ[3.3.0]オクタ−
1−イルメチル基、ビシクロ[3.3.0]オクタ−2−イ
ルメチル基、ビシクロ[3.3.0]オクタ−3−イルメチ
ル基、ビシクロ[4.1.0]ヘプタ−1−イルエチル基、
ビシクロ[4.1.0]ヘプタ−2−イルエチル基、ビシク
ロ[4.1.0]ヘプタ−3−イルエチル基、ビシクロ[4.
1.0]ヘプタ−7−イルエチル基、ビシクロ[3.3.0]オ
クタ−1−イルエチル基、ビシクロ[3.3.0]オクタ−
2−イルエチル基、ビシクロ[3.3.0]オクタ−3−イ
ルエチル基、ビシクロ[3.2.1]オクタ−1−イルメチ
ル基、ビシクロ[3.2.1]オクタ−2−イルメチル基、
ビシクロ[3.2.1]オクタ−3−イルメチル基、ビシク
ロ[3.2.1]オクタ−8−イルメチル基、ビシクロ[4.
4.0]デカ−1−イルメチル基、ビシクロ[4.4.0]デカ
−2−イルメチル基、ビシクロ[4.4.0]デカ−3−イ
ルメチル基、ビシクロ[4.3.0]ノナ−1−イルメチル
基、ビシクロ[4.3.0]ノナ−2−イルメチル基、ビシ
クロ[4.3.0]ノナ−3−イルメチル基、ビシクロ[4.
3.0]ノナ−7−イルメチル基、ビシクロ[3.3.1]ノナ
−1−イルメチル基、ビシクロ[3.3.1]ノナ−2−イ
ルメチル基、ビシクロ[3.3.1]ノナ−3−イルメチル
基、ビシクロ[3.3.1]ノナ−9−イルメチル基、ビシ
クロ[3.1.0]ヘキサ−1−イルメチル基、ビシクロ
[3.1.0]ヘキサ−2−イルメチル基、ビシクロ[3.1.
0]ヘキサ−3−イルメチル基、ビシクロ[3.1.0]ヘキ
サ−6−イルメチル基等のビシクロアルキル環上の任意
の水素原子が低級アルキルで置換されていてもよいビシ
クロアルキルアルキル基; ビシクロ[4.1.0]ヘプタ−1−イルエテニル基、ビシ
クロ[4.1.0]ヘプタ−2−イルエテニル基、ビシクロ
[4.1.0]ヘプタ−3−イルエテニル基、ビシクロ[4.
1.0]ヘプタ−7−イルエテニル基等のビシクロアルキ
ル環上の任意の水素原子が低級アルキルで置換されてい
てもよいビシクロアルキルアルケニル基; シクロプロピルプロピニル、シクロプロピルブチニル
基、シクロプロピルペンチニル基、シクロプロピルヘキ
シニル基、シクロプロピルヘプチニル基、シクロブチル
プロピニル基、シクロブチルブチニル基、シクロブチル
ペンチニル基、シクロペンチルプロピニル基、シクロペ
ンチルブチニル基、シクロペンチルペンチニル基、シク
ロヘキシルプロピニル基、シクロヘキシルブチニル基、
シクロヘキシルペンチニル基等のシクロアルキルアルキ
ニル基; シクロプロペニルエチル基、シクロプロペニルプロピル
基、シクロプロペニルブチル基、シクロプロペニルペン
チル基、シクロプロペニルヘキシル基、シクロプロペニ
ルヘプチル基、シクロブテニルメチル基、シクロブテニ
ルエチル基、シクロブテニルプロピル基、シクロペンテ
ニルメチル基、シクロヘキセニルメチル基、シクロヘキ
セニルエチル基、シクロヘプテニルメチル基、シクロヘ
プテニルエチル基、シクロオクテニルメチル基、シクロ
オクテニルエチル基、(1−メチル−1−シクロペンテ
ニル)メチル基、(1−メチル−2−シクロペンテニ
ル)メチル基、(1−メチル−3−シクロペンテニル)
メチル基、(2−メチル−1−シクロペンテニル)メチ
ル基、(2−メチル−1−シクロペンテニル)メチル
基、(2−メチル−3−シクロペンテニル)メチル基、
(2−メチル−4−シクロペンテニル)メチル基、(2
−メチル−5−シクロペンテニル)メチル基、(3−メ
チル−1−シクロペンテニル)メチル基、(3−メチル
−2−シクロペンテニル)メチル基、(3−メチル−3
−シクロペンテニル)メチル基、(3−メチル−4−シ
クロペンテニル)メチル基、(3−メチル−5−シクロ
ペンテニル)メチル基、(1−メチル−1−シクロヘキ
セニル)メチル基、(1−メチル−2−シクロヘキセニ
ル)メチル基、(1−メチル−3−シクロヘキセニル)
メチル基、(2−メチル−1−シクロヘキセニル)メチ
ル基、(2−メチル−2−シクロヘキセニル)メチル
基、(2−メチル−3−シクロヘキセニル)メチル基、
(2−メチル−4−シクロヘキセニル)メチル基、(2
−メチル−5−シクロヘキセニル)メチル基、(2−メ
チル−6−シクロヘキセニル)メチル基、(3−メチル
−1−シクロヘキセニル)メチル基、(3−メチル−2
−シクロヘキセニル)メチル基、(3−メチル−3−シ
クロヘキセニル)メチル基、(3−メチル−4−シクロ
ヘキセニル)メチル基、(3−メチル−5−シクロヘキ
セニル)メチル基、(3−メチル−6−シクロヘキセニ
ル)メチル基、(4−メチル−1−シクロヘキセニル)
メチル基、(4−メチル−2−シクロヘキセニル)メチ
ル基、(4−メチル−3−シクロヘキセニル)メチル
基、(1−メチル−1−シクロヘプテニル)メチル基、
(1−メチル−2−シクロヘプテニル)メチル基、(1
−メチル−3−シクロヘプテニル)メチル基、(1−メ
チル−4−シクロヘプテニル)メチル基、(2−メチル
−1−シクロヘプテニル)メチル基、(2−メチル−2
−シクロヘプテニル)メチル基、(2−メチル−3−シ
クロヘプテニル)メチル基、(2−メチル−4−シクロ
ヘプテニル)メチル基、(2−メチル−5−シクロヘプ
テニル)メチル基、(2−メチル−6−シクロヘプテニ
ル)メチル基、(2−メチル−7−シクロヘプテニル)
メチル基、(3−メチル−1−シクロヘプテニル)メチ
ル基、(3−メチル−2−シクロヘプテニル)メチル
基、(3−メチル−3−シクロヘプテニル)メチル基、
(3−メチル−4−シクロヘプテニル)メチル基、(3
−メチル−5−シクロヘプテニル)メチル基、(3−メ
チル−6−シクロヘプテニル)メチル基、(3−メチル
−7−シクロヘプテニル)メチル基、(4−メチル−1
−シクロヘプテニル)メチル基、(4−メチル−2−シ
クロヘプテニル)メチル基、(4−メチル−3−シクロ
ヘプテニル)メチル基、(4−メチル−4−シクロヘプ
テニル)メチル基、(4−メチル−5−シクロヘプテニ
ル)メチル基、(4−メチル−6−シクロヘプテニル)
メチル基、(4−メチル−7−シクロヘプテニル)メチ
ル基、1−メチル−1−シクロオクテニル)メチル基、
(1−メチル−2−シクロオクテニル)メチル基、(1
−メチル−3−シクロオクテニル)メチル基、(1−メ
チル−4−シクロオクテニル)メチル基、(2−メチル
−1−シクロオクテニル)メチル基、(2−メチル−2
−シクロオクテニル)メチル基、(2−メチル−3−シ
クロオクテニル)メチル基、(2−メチル−4−シクロ
オクテニル)メチル基、(2−メチル−5−シクロオク
テニル)メチル基、(2−メチル−6−シクロオクテニ
ル)メチル基、(2−メチル−7−シクロオクテニル)
メチル基、(2−メチル−8−シクロオクテニル)メチ
ル基、(3−メチル−1−シクロオクテニル)メチル
基、(3−メチル−2−シクロオクテニル)メチル基、
(3−メチル−3−シクロオクテニル)メチル基、(3
−メチル−4−シクロオクテニル)メチル基、(3−メ
チル−5−シクロオクテニル)メチル基、(3−メチル
−6−シクロオクテニル)メチル基、(3−メチル−7
−シクロオクテニル)メチル基、(3−メチル−8−シ
クロオクテニル)メチル基、(4−メチル−1−シクロ
オクテニル)メチル基、(4−メチル−2−シクロオク
テニル)メチル基、(4−メチル−3−シクロオクテニ
ル)メチル基、(4−メチル−4−シクロオクテニル)
メチル基、(4−メチル−5−シクロオクテニル)メチ
ル基、(4−メチル−6−シクロオクテニル)メチル
基、(4−メチル−7−シクロオクテニル)メチル基、
(4−メチル−8−シクロオクテニル)メチル基、(5
−メチル−1−シクロオクテニル)メチル基、(5−メ
チル−2−シクロオクテニル)メチル基、(5−メチル
−3−シクロオクテニル)メチル基、(5−メチル−4
−シクロオクテニル)メチル基等のシクロアルケニル環
上の任意の水素原子が低級アルキルで置換されていても
よいシクロアルケニルアルキル基; ビシクロ[4.1.0]ヘプタ−2−エン−1−イルメチル
基、ビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−1−イルメ
チル基、ビシクロ[4.1.0]ヘプタ−4−エン−1−イ
ルメチル基、ビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−2
−イルメチル基、ビシクロ[4.1.0]ヘプタ−4−エン
−2−イルメチル基、ビシクロ[4.1.0]ヘプタ−2−
エン−3−イルメチル基、ビシクロ[4.1.0]ヘプタ−
3−エン−3−イルメチル基、ビシクロ[4.1.0]ヘプ
タ−4−エン−3−イルメチル基、ビシクロ[4.1.0]
ヘプタ−2−エン−7−イルメチル基、ビシクロ[3.3.
0]オクタ−2−エン−2−イルメチル基、ビシクロ
[3.3.0]オクタ−2−エン3−イルメチル基、ビシク
ロ[4.1.0]ヘプタ−2−エン−1−イルエチル基、ビ
シクロ[4.1.0]ヘプタ−2−エン−1−イルエチル
基、ビシクロ[4.1.0]ヘプタ−2−エン−2−イルエ
チル基、ビシクロ[4.1.0]ヘプタ−2−エン−3−イ
ルエチル基、ビシクロ[4.1.0]ヘプタ−2−エン−4
−イルエチル基、ビシクロ[4.1.0]ヘプタ−2−エン
−7−イルエチル基、ビシクロ[3.3.0]オクタ−2−
エン−1−イルエチル基、ビシクロ[3.3.0]オクタ−
2−エン−2−イルエチル基、ビシクロ[3.3.0]オク
タ−2−エン−3−イルエチル基等のビシクロアルケニ
ル環上の任意の水素原子が低級アルキルで置換されてい
てもよいビシクロアルケニルアルキル基; ビシクロ[4.1.0]ヘプタ−2−エン−1−イルエテニ
ル基、ビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エン−1−イル
エテニル基、ビシクロ[4.1.0]ヘプタ−4−エン−1
−イルエテニル基、ビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−エ
ン−2−イルエテニル基、ビシクロ[4.1.0]ヘプタ−
4−エン−2−イルエテニル基、ビシクロ[4.1.0]ヘ
プタ−2−エン−3−イルエテニル基、ビシクロ[4.1.
0]ヘプタ−3−エン−3−イルエテニル基、ビシクロ
[4.1.0]ヘプタ−4−エン−3−イルエテニル基ビシ
クロ[4.1.0]ヘプタ−2−エン−7−イルエテニル
基、ビシクロ[3.3.0]オクタ−2−エン−2−イルエ
テニル基、ビシクロ[3.3.0]オクタ−2−エン−3−
イルエテニル基等のビシクロアルケニル環上の任意の水
素原子が低級アルキルで置換されていてもよいビシクロ
アルケニルアルケニル基; シクロプロペニルプロペニル基、シクロプロペニルブテ
ニル基、シクロブテニルブテニル基、シクロペンテニル
プロペニル基、シクロペンテニルブテニル基、シクロプ
ロペニルペンテニル基、シクロプロペニルヘキセニル
基、シクロプロペニルヘプテニル基、シクロブテニルプ
ロペニル基、シクロヘキセニルプロペニル基、シクロヘ
キセニルブテニル基等のシクロアルケニルアルケニル
基; シクロプロペニルプロピニル基、シクロプロペニルブチ
ニル基、シクロプロペニルペンチニル基、シクロプロペ
ニルヘキシニル基、シクロプロペニルヘプチニル基、シ
クロブテニルプロピニル基、シクロブテニルブチニル
基、シクロペンテニルプロピニル基、シクロペンテニル
ブチニル基、シクロヘキセニルプロピニル基、シクロヘ
キセニルブチニル基等のシクロアルケニルアルキニル基
等が挙げられる。
前記一般式[I]において、 (1)Arは環上の任意の1〜2個の水素原子がハロゲン
原子および低級アルキル基よりなる群から選ばれる置換
基で置換されていてもよいフェニル基、または酸素原
子、窒素原子及び硫黄原子よりなる群から選ばれる1〜
2個のヘテロ原子を有する5または6員のヘテロ芳香環
基を表し、中でも、環上の任意の1〜2個の水素原子が
フッ素原子およびメチル基よりなる群から選ばれる置換
基で置換されていてもよいフェニル基、または2−ピロ
リル基、3−ピロリル基、2−フリル基、3−フリル
基、2−テエニル基、3−チエニル基、3−ピラゾリル
基、4−ピラゾリル基、3−イソオキサゾリル基、5−
イソオキサゾリル基、2−イミダゾリル基、4−イミダ
ゾリル基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、
5−オキサゾリル基、2−チアゾリル基、4−チアゾリ
ル基、5−チアゾリル基、2−ピリジル基、4−ピリジ
ル基、2−ピリミジニル基、4−ピリミジニル基が好適
である。
(2)R1は炭素数3〜6個のシクロアルキル基または炭
素数3〜6個のシクロアルケニル基を表し、特にシクロ
プロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基または
シクロペンテニル基が好ましい。
(3)XはOまたはNHを表し、中でもNHが好ましい。
(4)R2は炭素数5〜15個の飽和または不飽和の脂肪族
炭化水素基を表し、中でも下記式[II]で示される基が
好適である。
式中、Qは炭素数1〜4個、例えば、メチレン基、エ
チレン基、トリメチレン基またはテトラメチレン基等を
表し、 RaおよびRcはそれぞれ水素原子を表すか、またはRa
たはRcは一緒になって単結合を形成し、 Rb、RdおよびReは同一もしくは相異なり、それぞれ、
水素原子、低級アルキル基または炭素数3〜8個のシク
ロアルキル基、シクロアルケニル基、ビシクロアルキル
基若しくはビシクロアルケニル基を表すか、或いはRb
RdまたはRdとReは、それぞれ一緒になって炭素数3〜8
個のシクロアルキル基、シクロアルケニル基、ビシクロ
アルキル基またはビシクロアルケニル基を形成する。
本発明の式[I]の化合物の具体例としては、後記実
施例に掲げるもののほか、次のものを例示することがで
きる。
N−[1−(3−メチルヘキシル)ピペリジン−4−イ
ル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−フェ
ニルアセトアミド、 N−[1−(5−メチルヘキシル)ピペリジン−4−イ
ル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−フェ
ニルアセトアミド、 N−[1−(3,3−ジメチルヘプチル)ピペリジン−4
−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−
フェニルアセトアミド、 N−[1−(2−メチルヘプチル)ピペリジン−4−イ
ル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−フェ
ニルアセトアミド、 N−[1−(3−メチルヘプチル)ピペリジン−4−イ
ル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−フェ
ニルアセトアミド、 N−[1−(3−エチルヘキシル)ピペリジン−4−イ
ル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−フェ
ニルアセトアミド、 N−[1−(3−エチルヘプチル)ピペリジン−4−イ
ル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−フェ
ニルアセトアミド、 N−[1−(E)−(3−メチル−2−ヘキセニル)ピ
ペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒド
ロキシ−2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(Z)−(3−メチル−2−ヘキセニル)ピ
ペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒド
ロキシ−2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(E)−(4−メチル−3−オクテニル)ピ
ペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒド
ロキシ−2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(Z)−(4−メチル−3−オクテニル)ピ
ペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒド
ロキシ−2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(E)−(3−メチル−3−ヘキセニル)ピ
ペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒド
ロキシ−2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(Z)−(3−メチル−3−ヘキセニル)ピ
ペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒド
ロキシ−2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(3−ヘキシニル)ピペリジン−4−イル]
−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−フェニル
アセトアミド、 N−[1−(3−メチル−4−ペンチニル)ピペリジン
−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
2−フェニルアセトアミド、 N−[1−[2−(2−メチルシクロペンチル)エチ
ル]ピペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2
−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(3−シクロヘキシルプロピル)ピペリジン
−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
2−フェニルアセトアミド、 N−(1−シクロヘプチルメチルピペリジン−4−イ
ル)−2−シクロペンチル−2−(3−フリル)−2−
ヒドロキシアセトアミド、 N−(1−シクロヘプチルメチルピペリジン−4−イ
ル)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−(3
−ピラゾリル)アセトアミド、 N−(1−シクロヘプチルメチルピペリジン−4−イ
ル)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−(4
−ピラゾリル)アセトアミド、 N−(1−シクロヘプチルメチルピペリジン−4−イ
ル)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−(3
−イソキサゾリル)アセトアミド、 N−(1−シクロヘプチルメチルピペリジン−4−イ
ル)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−(4
−イソキサゾリル)アセトアミド、 N−(1−シクロヘプチルメチルピペリジン−4−イ
ル)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−(5
−イソキサゾリル)アセトアミド、 N−(1−シクロヘプチルメチルピペリジン−4−イ
ル)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−(3
−イソチアゾリル)アセトアミド、 N−(1−シクロヘプチルメチルピペリジン−4−イ
ル)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−(4
−イソチアゾリル)アセトアミド、 N−(1−シクロヘプチルメチルピペリジン−4−イ
ル)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−(5
−イソチアゾリル)アセトアミド、 N−(1−シクロヘプチルメチルピペリジン−4−イ
ル)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−(2
−イミダゾリル)アセトアミド、 N−(1−シクロヘプチルメチルピペリジン−4−イ
ル)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−(4
−イミダゾリル)アセトアミド、 N−(1−シクロヘプチルメチルピペリジン−4−イ
ル)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−(2
−オキサゾリル)アセトアミド、 N−(1−シクロヘプチルメチルピペリジン−4−イ
ル)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−(4
−オキサゾリル)アセトアミド、 N−(1−シクロヘプチルメチルピペリジン−4−イ
ル)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−(5
−オキサゾリル)アセトアミド、 N−(1−シクロヘプチルメチルピペリジン−4−イ
ル)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−(5
−チアゾリル)アセトアミド、 N−(1−シクロヘプチルメチルピペリジン−4−イ
ル)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−(3
−ピリジル)アセトアミド、 N−(1−シクロヘプチルメチルピペリジン−4−イ
ル)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−(4
−ピリジル)アセトアミド、 N−(1−シクロヘプチルメチルピペリジン−4−イ
ル)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−(3
−ピリダジニル)アセトアミド、 N−(1−シクロヘプチルメチルピペリジン−4−イ
ル)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−(4
−ピリダジニル)アセトアミド、 N−(1−シクロヘプチルメチルピペリジン−4−イ
ル)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−(2
−ピリミジニル)アセトアミド、 N−(1−シクロヘプチルメチルピペリジン−4−イ
ル)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−(4
−ピリミジニル)アセトアミド、 N−(1−シクロヘプチルメチルピペリジン−4−イ
ル)−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−(2−
ピラジニル)アセトアミド、 N−(1−シクロヘプチルメチルピペリジン−4−イ
ル)−2−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−2−フェ
ニルアセトアミド、 N−(1−シクロヘプチルメチルピペリジン−4−イ
ル)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−フェ
ニルアセトアミド、 N−[1−(3−シクロヘキセニル)メチルピペリジン
−4−イル)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(2−シクロヘプテニル)メチルピペリジン
−4−イル)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(3−シクロヘプテニル)メチルピペリジン
−4−イル)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(4−シクロヘプテニル)メチルピペリジン
−4−イル)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(3−シクロブチリデンプロピル)ピペリジ
ン−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ
−2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(3−シクロペンチリデンエチル)ピペリジ
ン−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ
−2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(E)−(4−シクロペンチル−3−ペンテ
ニル)ピペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−
2−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(Z)−(4−シクロペンチル−3−ペンテ
ニル)ピペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−
2−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(E)−(3−シクロペンチル−2−プロペ
ニル)ピペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−
2−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(Z)−(3−シクロペンチル−2−プロペ
ニル)ピペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−
2−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(E)−(4−シクロペンチル−2−ブテニ
ル)ピペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2
−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(Z)−(4−シクロペンチル−2−ブテニ
ル)ピペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2
−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(3−シクロペンチル−2−プロペニル)ピ
ペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒド
ロキシ−2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(4−シクロペンチル−2−ブチニル)ピペ
リジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロ
キシ−2−フェニルアセトアミド、 N−{1−[2−(1−シクロペンテニル)エチル]ピ
ペリジン−4−イル}−2−シクロペンチル−2−ヒド
ロキシ−2−フェニルアセトアミド、 N−{1−[2−(5−メチル−1−シクロペンテニ
ル)エチル]ピペリジン−4−イル}−2−シクロペン
チル−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド、 N−{1−[(Z)−3−(1−シクロヘキセニル)−
2−プロペニル]ピペリジン−4−イル}−2−シクロ
ペンチル−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミ
ド、 N−{1−[(E)−3−(1−シクロヘキセニル)−
2−プロペニル]ピペリジン−4−イル}−2−シクロ
ペンチル−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミ
ド、 N−{1−[(E)−4−(3−シクロヘキセニル)−
3−ブテニル]ピペリジン−4−イル}−2−シクロペ
ンチル−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド、 N−{1−[(Z)−4−(3−シクロヘキセニル)−
3−ブテニル]ピペリジン−4−イル}−2−シクロペ
ンチル−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド、 N−{1−[3−(1−シクロヘキセニル)−2−プロ
ピニル]ピペリジン−4−イル}−2−シクロペンチル
−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド、 N−{1−[4−(3−シクロヘキセニル)−3−ブチ
ニル]ピペリジン−4−イル}−2−シクロペンチル−
2−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミドなど。
本発明の化合物は、その置換の態様によって、光学異
性体、ジアステレオ異性体、幾何異性体等の立体異性体
が存在することがあるが、本発明の化合物はこれら全て
の立体異性体およびそれらの混合物をも包含する。
また、本発明の化合物は、薬学的に許容しうる塩の形
態で存在することができ、そのような塩としては、、例
えば塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、過塩素酸塩等
の無機酸塩;例えばマレイン酸塩、フマル酸塩、コハク
酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩等の有
機カルボン酸塩;例えばメタンスルホン酸塩、イセチオ
ン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン
酸塩等の有機スルホン酸塩等が挙げられる。
本発明の前記一般式[I]の化合物は、例えば、 (a)一般式[III] [式中、ArおよびR1は前記の意味を有する]で示される
カルボン酸またはその反応性誘導体を、一般式[IV] [式中、R20は炭素数5〜15個の飽和もしくは不飽和の
脂肪族炭化水素基または保護もしくは未保護のオキソ基
を有する炭素数2〜14個の飽和もしくは不飽和の脂肪族
炭化水素基を表し、そしてXは前記の意味を有する]で
示される化合物またはその塩と反応させ、そしてR20
保護もしくは未保護のオキソ基を有する炭素数2〜14個
の飽和もしくは不飽和の脂肪族炭化水素基である場合に
は、得られる生成物を、必要に応じて脱保護したのち、
ウィティッヒ反応に付し、そして更に必要に応じて、存
在する二重結合を還元するか、或いは (b)上記一般式[III]のカルボン酸またはその反応
性誘導体を一般式[V] [式中、Eはイミノ基の保護基を表し、Xは前記の意味
を有する]で示される化合物またはその塩と反応させ、
得られる一般式[VI] [式中、Ar、R1、XおよびEは前記の意味を有する]で
示される化合物を脱保護した後、一般式[VII]または
[VIII] R20−L[VII]またはR21−CH=CR22−COR23[VIII] [式中、R21およびR22は同一もしくは相異なり、それぞ
れ水素原子または低級アルキル基を表し、R23は水素原
子または炭素数1〜12個の飽和もしくは不飽和の脂肪族
炭化水素基を表し、Lは脱離基を表し、そしてR20は前
記の意味を有する]で示される化合物と、必要に応じ
て、塩基の存在下に反応させ、そしてR20が保護もしく
は未保護のオキソ基を有する炭素数2〜14個の飽和もし
くは不飽和の脂肪族炭化水素基である式[VII]の化合
物または式[VIII]の化合物を反応させた場合には、得
られる生成物を、必要に応じて脱保護したのち、ウィテ
ィッヒ反応に付し、そして更に必要に応じて、存在する
二重結合を還元するか、或いは (c)上記一般式[VI]の化合物を脱保護した後、一般
式[IX] R24−CHO[IX] [式中、R24は炭素数4〜14個の飽和もしくは不飽和の
脂肪族炭化水素基を表す]で示される化合物と還元的ア
ルキル化反応に付すことより製造することができる。
上記式[IV]及び[VII]において、R20によって、表
されうる[保護または未保護のオキソ基を有する炭素数
2〜14個の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基」とし
ては,例えば、CH2CHO、CH2CH2CHO、CH2CH2−CO−CH3
のようなアルキレン鎖にオキソ基を有する基またはCH2
−CH(OR6)(OR7)、CH2CH2−CH(OR6)(OR7)、CH2C
(CH3)(OR6)(OR7)[ここで、R6およびR7はそれぞ
れ低級アルキル基を表すかまたはR6とR7が一緒になって
エチレン基またはトリメチレン基を形成する)等のよう
なアルキル鎖にアセタールまたはケタールの形で保護さ
れたオキソ基を有する脂肪族炭化水素基が包含される。
また、上記式[VII]において、Lによって表される
「脱離基」としては、例えば塩素原子、臭素原子、ヨウ
素原子等のハロゲン原子;メタンスルホニルオキシ基、
p−トルエンスルホニルオキシ基等のアルキルスルホニ
ルオキシ基またはアリールスルホニルオキシ基等が挙げ
られる。
さらに、上記式[V]および[VI]において、Eによ
って表される「イミノ基の保護基」としては、例えばベ
ンジル基、p−メトキシベンジル基、p−ニトロベンジ
ル基、ベンズヒドリル基、トリチル基等のアラルキル
基;例えばホルミル基、アセチル基、プロピオニル基等
の低級アルカノイル基;例えばフェニルアセチル基、フ
ェノキシアセチル基等のアリールアルカノイル基;例え
ばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t−
ブトキシカルボニル基等の低級アルコキシカルボニル
基;例えば2−プロペニルオキシカルボニル基等のアル
ケニルオキシカルボニル基;例えばベンジルオキシカル
ボニル基、p−ニトロベンジルオキシカルボニル基等の
アラルキルオキシカルボニル基;例えばトリメチルシリ
ル基、t−ブチルジメチルシリル基等の低級アルキルシ
リル基等が挙げられ、特に、t−ブトキシカルボニル
基、ベンジルオキシカルボニル基等が好ましい。
前記製造工程(a)において、式[III]のカルボン
酸は、式[IV]の化合物またはその塩と適当な縮合剤の
存在下で反応せしめられ、下記一般式[X] [式中、Ar、R1、XおよびR20は前記の意味を有する]
で表されるカップリング化合物が得られる。
上記縮合反応において、出発原料として使用される式
[III]のカルボン酸は、例えば、S.B.カディン(Kadi
n)らの方法[J.Org.Chem.,27巻,240−245頁(1962
年)]等に従って、容易に製造することができる。
また、上記反応において用いられる縮合剤としては、
カルボキシル基と水酸基またはアミノ基との間の縮合反
応に際して有機合成化学分野で通常用いられる、例え
ば、N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エ
チル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイ
ミド、ジフェニルホスホリルアジド、ジピリジルジスル
フィド−トリフェニルホスフィン等が挙げられ、特に1
−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボ
ジイミドが好ましい。
これら縮合剤の使用量は厳密に制限されるものではな
いが、通常、式[III]の化合物1モルに対して1〜5
当量、特に1〜2当量の範囲内とすることができる。
また、上記縮合反応は、必要に応じて、塩基の存在下
で実施することができ、用いうる塩基としては、例え
ば、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、ピコリ
ン、ルチジン、キノリン、イソキノリン等の芳香族アミ
ンが挙げられ、特に4−ジメチルアミノピリジンが好ま
しい。
該縮合反応は不活性な溶媒中で行うことが好ましく、
そのような不活性有機溶媒としては、例えば、ジエチル
エーテル、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルム
アミド、ジオキサン、ベンゼン、トルエン、クロロベン
ゼン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ジク
ロロエタン、トリクロロエチレン、または上記溶媒の混
合物が挙げられ、特にジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジオキサンが好
ましい。
反応温度は、通常、−70℃ないし搬送に用いる溶媒の
沸点、好ましくは−20℃〜100℃の範囲内とすることが
でき、かかる条件下に反応は、通常、5分間〜7日間、
好ましくは10分間〜24時間で終了せしめることができ
る。
式[III]の化合物に対する式[IV]の化合物または
その塩の使用割合は、厳密に制限されるものではなく、
これら化合物の種類や用いる反応条件等に応じて変える
ことができるが、通常、式[III]の化合物1モルあた
り式[IV]の化合物またはその塩は、1〜5モル、好ま
しくは1〜2モルの範囲内で使用することができる。
また、前記式[X]のカップリング化合物は、式[II
I]のカルボン酸を反応性誘導体に変換した後、式[I
V]の化合物またはその塩と縮合させることによっても
得ることができる。
式[III]のカルボン酸の反応性誘導体としては、例
えばエステル化またはアミド化反応においてカルボキシ
ル基の活性化のために有機合成化学の分野で通常使用さ
れる、例えば混合酸無水物、活性エステル、活性アミド
等が挙げられる。
式[III]のカルボン酸の混合酸無水物は、式[III]
のカルボン酸を常法に従って、例えばクロロ炭酸エチル
等のクロロ炭酸アルキル;アセチルクロリド、ピバロイ
ルクロリド等の脂肪族カルボン酸クロリド等と反応させ
ることにより得ることができ、活性エステルは、式[II
I]のカルボン酸を常法に従って、例えばN,N′−ジシク
ロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジ
メチルアミノプロピル)カルボジイミド、ジフェニルホ
スホリルアミド、ジピリジルジスルフィド−トリフェニ
ルホスフィン等の縮合剤の存在下、例えばN−ヒドロキ
シスクシンイミド、N−ヒドロキシフタルイミド、1−
ヒドロキシベンゾトリアゾール等のN−ヒドロキシ化合
物;4−ニトロフェノール、2,4−ジニトロフェノール、
2,4,5−トリクロロフェノール、ペンタクロロフェノー
ル等のフェノール化合物等と反応させ得ることができ、
活性アミドは、式[III]のカルボン酸を常法に従っ
て、例えば1,1′−カルボニルジイミダゾール、1,1′−
カルボニルビス(2−メチルイミダゾール)等と反応さ
せることにより得ることができる。
式[III]のカルボン酸の反応性誘導体と式[IV]の
化合物またはその塩との縮合反応は、不活性な溶媒中で
行うことが好ましく、そのような不活性有機溶媒として
は、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、N,
N−ジメチルホルムアミド、ジオキサン、ベンゼン、ト
ルエン、クロロベンゼン、塩化メチレン、クロロホル
ム、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエチレン
または上記溶媒の混合物が挙げられ、特にジエチルエー
テル、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ジオキサン等が好ましい。
反応温度は、通常、−70℃ないし反応に用いる溶媒の
沸点、好ましくは−20℃〜100℃の範囲内とすることが
できる。
また、式[III]のカルボン酸の反応性誘導体に対す
る式[IV]の化合物またはその塩の使用割合は厳密に制
限されるものではなく、該反応性誘導体の種類等に応じ
て変えることができるが、通常、式[III]のカルボン
酸の反応性誘導体1モルあたり式[IV]の化合物または
その塩は1〜5モル、好ましくは1〜2モルの範囲内で
用いることができる。
上記縮合反応において、式[IV]の化合物として、R
20が炭素数5〜15の飽和もしくは不飽和の脂肪族炭化水
素基であるものを用いた場合には、R20が上記の意味を
有する式[X]の化合物、すなわち、本発明の式[I]
の化合物が直接得られる。
一方、式[IV]の化合物として、R20が保護もしくは
未保護のオキソ基を有する炭素数2〜14の飽和もしくは
不飽和の脂肪族炭化水素基であるものを用いた場合に
は、得られるR20が上記の意味を有する式[X]の化合
物は、そのまままたは保護基を除去した後、ウィティッ
ヒ反応に付し、そして必要に応じて、存在する二重結合
を還元することにより、本発明の式[I]の化合物に導
くことができる。
式[X]の化合物における保護されたオキソ基からの
保護基の除去は、通常、含水溶媒中で無機酸、有機酸、
弱酸性塩等を用いて行うことができ、該無機酸として
は、例えば、塩酸、硫酸等が挙げられ、有機酸として
は、例えばパラトルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸、カンファースルホン酸、酢酸等が挙げられ、また、
該弱酸性塩としては、例えば、塩化アンモニウム、ピリ
ジニウム、パラトルエンスルホネート等が挙げられる。
含水溶媒としては、含水メタノール、含水エタノール、
含水テトラヒドロフラン、含水ジオキサン等が好まし
い。反応は通常、触媒量〜5当量、好ましくは、触媒量
〜1当量の酸または塩を用いて0℃〜100℃、好ましく
は室温〜50℃の温度にて行うことができる。
また、ウィティッヒ反応は、適宜保護基が除去された
式[X]の化合物を、例えば、塩素原子、臭素原子また
はヨウ素原子で置換されている炭素数1〜12個の飽和ま
たは不飽和の脂肪族炭化水素とトリフェニルホスフィン
とから形成されるホウホニウム塩を不活性溶媒中、適当
な塩基で処理することにより得られるイリド化合物と反
応させることにより行われる。該不活性溶媒としては、
例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエ
ーテル、ヘキサン、トルエン、ベンゼン、N,N−ジメチ
ルホルムアミド等を用いることができる。また該塩基と
しては、例えば、水素化ナトリウム、水素化カリウム、
ナトリウムアミド、ナトリウムメトキシド、ナトリウム
エトキシド、カリウム、tert−ブトキシド、n−ブチル
リチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウ
ム等が挙げられ、好ましくは水素化ナトリウム、カリウ
ム tert−ブトキシド、n−ブチルリチウム等を用いる
ことができる。反応温度は、上記のイリド化合物の生成
反応及びウィティッヒ反応共に、通常、−25℃〜100
℃、好ましくは0℃〜50℃の範囲内とすることができ、
式[X]のオキソ化合物に対してイリド化合物は通常1
〜5当量、好ましくは1〜2当量の範囲内で用いること
ができる。
さらに、以上の如く得られる化合物のピペリジン環の
N−置換基中に存在する二重結合は、必要に応じて還元
することにより飽和結合にすることができる。該二重結
合の還元は、通常、例えばメタノール、エタノール、
水、酢酸等の不活性溶媒またはその混合溶媒中、例えば
パラジウム−炭素触媒、水酸化パラジウム、ラネーニッ
ケル、酸化白金触媒等の触媒を用いて、好ましくは約1
〜約20kg/cm2の水素圧下に、好ましくは約0℃〜約40℃
の範囲内の温度で10分間〜24時間接触還元することによ
り行うことができる。
また、製造工程(b)において、第一段階における式
[III]のカルボン酸またはその反応誘導体と式[V]
のピペリジン誘導体との縮合反応は、製造工程(a)に
おける式[III]のカルボン酸またはその反応性誘導体
と式[IV]の化合物との縮合反応と同様にして実施する
ことができる。
この縮合反応により得られる前記式[VI]の化合物
は、次いで、イミノ基の保護基が除去される。
式[VI]の化合物からのイミノ保護基の除去は、それ
自体既知の方法、例えば、プロテクティブ・グループス
・イン・オーガニック・シンセシス(Protective Grou
ps in Organic Synthesis),T.W.グリーン(T.W.Gre
ene)著,John Wiley & Sons社(1981年)等に記載
の方法またはそれに準ずる方法に従って、例えば、酸ま
たは塩基を用いる加溶媒分解、水素化金属錯体等を用い
る化学的還元、パラジウム−炭素触媒、ラネーニッケル
触媒等を用いる接触還元等により行うことができる。
酸による加溶媒分解は、通常、例えば塩化メチレン、
アニソール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メタノ
ール、エタノール等の不活性溶媒若しくはそれらと水と
の混合溶媒中か、または溶媒の非存在下で、例えばギ
酸、トリフルオロ酢酸、塩酸、硫酸等の酸を用いて、好
ましくは約0℃〜約100℃の範囲内の温度で10分間〜24
時間処理することにより行うことができる。
塩基による加溶媒分解は、通常、例えばメタノール、
エタノール、イソプロノール、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン等の反応に悪影響を及ぼさない不活性溶媒また
はそれらと水との混合溶媒中、例えば水酸化リチウム、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水
酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金
属炭酸塩等を、好ましくは約−20℃〜約80℃の範囲内の
温度で10分間〜24時間作用させることにより行われる。
接触還元は、通常、例えばメタノール、エタノール、
水、酢酸等の不活性溶媒またはその混合溶媒中、例えば
パラジウム−炭素触媒、水酸化パラジウム、ラネーニッ
ケル、酸化白金触媒等の触媒を用いて、好ましくは約1
〜約20kg/cm2の水素圧下に、好ましくは約0℃〜約40℃
の範囲内の温度で10分間〜24時間接触還元することによ
り行われる。
かくして得られる一般式[XI] [式中、Ar、R1およびXは前記の意味を有する]で表さ
れる化合物は、第2段階において、式[VII]または[V
III]の化合物と、必要に応じて、塩基の存在下に反応
せしめられる。
式[XI]の化合物と式[VII]または[VIII]の化合
物との反応は、適当な溶媒中、通常、ほぼ等モル量また
はどちらか一方を少過剰量(例えば、式[XI]の化合物
1コルあたり式[VII]または[VIII]の化合物1〜1.3
モルの割合で)使用して行われるが、必要に応じてどち
らか一方を大過剰使用して行うこともできる。また必要
に応じて適当な塩基や反応助剤を用いて行うこともでき
る。
溶媒としては、例えばジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ベンゼン、トル
エン、クロロベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素
類;ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、アセトニトリル、ヘキサメチルリン酸トリアミド等
の非プロトン性極性溶媒、またはそれらの混合溶媒等が
挙げられる。
また、用いうる塩基としては、例えば炭酸水素ナトリ
ウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属重炭酸塩;例
えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭
酸塩;例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、N,
N−ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリ
ン、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N,
N−ジメチルアニリン、1,8−ジアザジシクロ[5.4.0]
ウンデカ−7−エン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.
3.0]ノナ−5−エン(DBN)等のの第3級脂肪族アミ
ン;例えばピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、ピ
コリン、ルチジン、キノリン、イソキノリン等の芳香族
アミンが挙げられ、特にN,N−ジイソプロピルエチルア
ミン、トリエチルアミンが好ましい。
上記反応に使用しうる反応助剤としては、例えば、ヨ
ウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム等の
アルカリ金属ヨウ化物が挙げられ、特にヨウ化カリウム
が好ましい。
通常、反応温度は、約0℃〜溶媒の沸点までの温度が
用いられ、また反応時間は10分間〜48時間とすることで
きるが、必要に応じてこれ以上またはこれ以下の条件を
用いることもできる。
かくして、前記第2段階の反応において、R20が炭素
数5〜15の飽和もしくは不飽和の脂肪族炭化水素基であ
る式[VII]の化合物を出発原料として用いた場合に
は、本発明の式[I]の化合物が直接得られる。
他方、R20が保護または未保護のオキソ基を有する炭
素数2〜14の脂肪族炭化水素基である式[VII]の化合
物または式[VIII]の化合物を用いた場合には、得られ
る生成物をそのまままたは存在しうるオキソ保護基を除
去した後、ウィティッヒ反応に付し、そして必要に応じ
て更に脂肪族炭化水素鎖中に存在しうる二重結合を還元
することにより、本発明の式[I]の化合物に導くこと
ができる。上記のオキソ保護基の除去、ウィティッヒ反
応及び二重結合の還元は製造工程(a)について前述し
たと同様にして行うことができる。
さらに、製造工程(c)に従う前記式[XI]の化合物
の式[IX]のアルデヒドによる還元的アルキル化反応
は、通常、反応に悪影響を及ぼさない。不活性溶媒中で
行われ、当該不活性溶媒としては、例えばメタノール、
エタノール等のアルコール類;例えばジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;
ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類、またはそれ
らの混合溶媒等が挙げられ、特にメタノール、エタノー
ル、テトラヒドロフラン、トルエン等が好ましい。
反応温度は、通常、約−30℃〜約200℃、好ましくは
約0℃〜約100℃とすることができ、また、反応時間
は、通常、10分間〜7日間、好ましくは10分間〜24時間
とすることができる。
また、上記還元的アルキル化反応は、シッフ塩基が生
成しやすい弱酸性下で行うことが好ましく、そのための
pH調節に用いうる酸としては、例えばp−トルエンスル
ホン酸、塩酸、酢酸、トリフルオロ酢酸等が挙げられ
る。
還元的アルキル化は、例えば水素化ホウ素ナトリウ
ム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、水素化リチウムア
ルミニウム等の水素化学族錯体等を用いるか、または例
えばパラジウム−炭素触媒、ラネーニッケル触媒等を用
いた接触還元により行うことができ、例えば水素化ホウ
素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム等の水素
化金属錯体を用いて行うことが好ましい。特にシッフ塩
基が生成しやすい弱酸性下で還元反応を行う場合、酸性
下で比較的安定なシアノ水素化ホウ素ナトリウム等を用
いることが好ましい。
還元剤として水素化金属錯体を用いる場合、還元剤の
使用量は、通常、式[XI]の化合物1モルに対して、1
モル〜過剰モル、好ましくは1〜10モルとすることがで
きる。
以上に述べた製造工程(a)、(b)及び(c)で得
られる式[I]の化合物は、それ自体既知の方法、例え
ばシリカゲル、吸着樹脂等を用いるカラムクロマトグラ
フィー、液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフ
ィー、溶媒抽出または再結晶・再沈澱等の常用の分離手
段を用いて精製・単離することができる。
また、本発明の化合物および中間体は、光学異性体、
ジアステレオ異性体、幾何異性体等の立体異性体として
存在するが、本発明の化合物は立体異性的にみて純粋な
形の物質およびそれらの混合物をも包含する。
本発明の化合物および中間体がラセミ体である場合の
光学分割は、キラルな担体を用いる高速液体クロマトグ
ラフィーまたはジアステレオメリックな塩の分別結晶化
等の通常の手段により達成される。
上記の方法により得られる一般式[I]の化合物は、
常法により薬学的に許容されうる塩とすることができ、
また逆に塩から遊離アミンへの変換も常法に従って行う
ことができる。
本発明の式[I]の化合物は、強力かつ選択的ムスカ
リン受容体結合阻害作用ならびにin vitroおよびin v
ivoでのムスカリン受容体拮抗作用を示す。本発明の化
合物がもつかかる作用は、以下に示すムスカリン受容体
結合阻害試験およびムスカリン受容体拮抗試験によって
実証される。これらの試験において、阻害作用および拮
抗作用は、ムスカリンM1受容体に対しては、標識リガン
ドとして[3H]−テレンゼピンの結合を、そしてムスカ
リンM2受容体およびムスカリンM3受容体に対しては標識
リガンドとして[3H]−N−メチルスコポラミンの結合
を50%抑制する被検化合物の濃度(IC50)より算出した
解離定数(Ki)で求めた。
ムスカリン受容体結合阻害試験 1)膜標本の調製 体重250g〜350g程度のSD系雄性ラット[日本チャール
スリバー(株)製]を屠殺後、大脳皮質、心臓および涙
腺を摘出し、氷冷した5倍量の50mMトリス−塩酸、5mM
塩化マグネシウム、1mMエチレンジアミン四酢酸三ナト
リウム、20%ショ糖を含有する緩衝液(pH7.4)中でポ
リトロン(セッティング5)によりホモジナイズした。
これを3,000×g,4℃で15分間遠心分離し、その上清をカ
ーゼで濾過した後、さらに100,000×g,4℃で45分間超遠
心分離した。得られた沈殿を氷冷した50mMトリス−塩
酸、5mM塩化マグネシウムを含有する緩衝液(pH7.4,以
下トリスバッファーと略)に懸濁して100,000×g,4℃で
45分間超遠心分離して得られた沈殿をトリスバッファー
で50mg/mlとなるように懸濁し、−80℃で使用するまで
保存した。以後用時に融解して結合阻害試験を行った。
2)ムスカリンM1受容体結合阻害試験 ハーグリーブス(Hargreaves)らの方法[Br.J.Pharm
acol.,107巻,494−501頁(1992年)]を改良して行っ
た。すなわち、大脳皮質巻標本、1nM[3H]−テレンゼ
ピン([3H]−Telenzepine,85Ci/mmol,NewEngland Nu
clear製)および被検化合物を0.5mlのトリスバッファー
中で室温(約20〜25℃)、120分間インキュベートした
後、0.5mlの氷冷したトリスバッファーを加えてグラス
フィルター(Packard ユニフィルタープレート GF/
C)で吸引濾過し、1mlの氷冷したトリスバッファーで4
回洗浄した。フィルターを50℃で1時間乾燥後、シンチ
レーター(Packard マイクロシンチ0)を加えてフィ
ルターに吸着した[3H]−テレンゼビンの放射活性をマ
イクロプレートシンチレーションカウンター(Packard
トップカウント)で測定した。なお[3H]−テレンゼ
ピンの受容体非特異的結合は、10μMピレンゼピン(Pi
renzepine)を添加して求めた。本発明化合物のムスカ
リンM1受容体に対する結合親和性は、チェンおよびプル
ソフ(Cheng and Prusoff)の方法[Biochem.Pharmac
ol.,22巻,3099−3108頁(1973年)]に従って、標識リ
ガンドである[3H]−テレンゼピンの結合を50%抑制す
る被検化合物の濃度(IC50)より算出した解離定数
(Ki)を求めた。
3)ムスカリンM2受容体結合阻害試験 膜標本として心臓膜標本、標識リガンドとして0.2nM
3H]−N−メチルスコポラミン([3H]−N−methyl
scopolamine,84Ci/mmol,NewEngland Nuclear製)を用
いた他は上記2)のムスカリンM1受容体結合阻害試験と
同様の方法で行った。なお[3H]−N−メチルスコポラ
ミンの受容体非特異的結合は、1μM N−メチルスコ
ポラミンを添加して求めた。
4)ムスカリンM3受容体結合阻害試験 膜標本として涙腺膜標本、標識リガンドとして0.2nM
3H]−N−メチルスコポラミンを用いた他は上記2)
のムスカリンM1受容体結合阻害試験と同様の方法で行っ
た。なお[3H]−N−メチルスコポラミンの受容体非特
異的結合は、1μM N−メチルスコポラミンを添加し
て求めた。
上記表1に示す結果から明らかなように、本発明の化
合物はムスカリンM1およびM2受容体よりもM3受容体に対
して強く拮抗した。
ムスカリンM1受容体拮抗試験(in vitro) 1)摘出ウサギ輸精管におけるM1受容体拮抗試験 本試験法は常法に従い行った。雄性日本白色ウサギ
(3kg前後)をペントバルビタール麻酔下で大腿動脈よ
り脱血致死させ、輸精管を摘出した。輸精管標本は前立
腺に近い部分(長さ1cm)を用いた。標本を20mlのクレ
ブス−ヘンゼライト栄養液[95%O2,5%CO2通気,32℃,1
μM yohimbine(α拮抗薬)を含む]で満たしたマ
グヌス管内に初期張力1.0gにて長軸方向に懸垂した。標
本の張力は等尺性に記録した。30分間平衡化した後、双
極電極を用いて電気刺激(0.5ms,30V)による収縮を20
秒毎に惹起させた。電気刺激による収縮が安定した後、
McN A−343(2.5×10-6M,M1選択的アゴニスト)によ
る収縮抑制反応を3回観察した(ならしの反応)。新鮮
液にて洗浄し収縮が回復した後、McN A−343(10-7
10-5M)を低濃度から3倍用量にて最大反応が得られる
まで累積的に投与し、コントロールの用量反応曲線を得
た。新鮮液にて洗浄し収縮が回復した後、被験化合物を
処置して10分後より再度McN A−343を累積投与した。
McN A−343による反応は、McN A−343投与前の収縮
高を100%として表した。被験化合物処置による用量反
応曲線のシフトの程度から、被験化合物の拮抗効力(KB
値)を求めた。
2)摘出ラット右心房におけるM2受容体拮抗試験 本試験法は常法に従い行った。SD系雄性ラット(300
〜500g)を脱血致死させ、右心房を摘出した。標本を20
mlのクレブス−ヘンゼライト栄養液(95%O2,5%CO2
気,32℃)で満たしたマグヌス管内に初期張力0.5gにて
等尺性に懸垂した。拍動数は心拍計を用いて記録した。
30分間平衡化した後、カルバコール(10-9〜10-6M)を
低濃度から3倍用量にて累積的に投与し、拍動数の減少
を測定して、コントロールの用量反応曲線を得た。新鮮
液にて洗浄し拍動数が回復した後、被験化合物を投与
し、その10分間に再びカルバコールを累積的に投与し
た。カルバコールによる反応は、カルバコール投与前の
拍動数を100%として表した。本発明の化合物処置によ
る用量反応曲線のシフトの程度から、被験化合物の拮抗
効力(KB値)を求めた。
3)摘出ラット気管における気道M3受容体拮抗試験 本試験法は常法に従い行った。SD系雄性ラット(300
〜500g)を脱血致死させ、気管を摘出した。気管を2mm
幅のリング状にしたのち、腹側軟骨部分を切り開き横切
標本を作成した。標本を5mlのクレブス−ヘンゼライト
栄養液(95%O2,5%CO2通気,32℃)で満たしたマグヌス
管内に、初期張力1.0g、静止張力0.6gにて懸垂した。標
本の張力は等尺性に記録した。1時間平衡化した後、10
-4Mのカルバコールにより2回収縮させ、2回目のカル
バコール収縮をリファレンスの収縮とした。新鮮液にて
洗浄し基線に戻った後、被験化合物を投与し(或いは無
処置)、その10分後からカルバコール(10-8〜10-3M)
を3倍用量で累積的に投与し、用量反応曲線を得た。用
量反応曲線は各標本におけるリファレンスの収縮を100
%として表した。被験化合物処置による用量反応曲線の
シフトの程度から、本発明の化合物の拮抗効力(KB値)
を求めた。
4)摘出ラット回腸における腸管M3受容体拮抗試験 SD系雄性ラット(300〜500g)を脱血致死させ、回腸
を摘出し、長さ2cmの標本を作成した。標本を20mlのク
レブス−ヘンゼライト栄養液(95%O2,5%CO2通気,32
℃)で満たしたマグヌス管内に、0.5gの負荷にて懸垂し
た。標本の張力は等張力性に記録した。1時間平衡化し
た後、10-4Mのカルバコールにより2回収縮させ、2回
目のカルバコール収縮をリファレンスの収縮とした。新
鮮液にて洗浄し基線に戻った後、被験化合物を投与し
(或いは無処置)、その10分間からカルバコール(10-8
〜10-3M)を低濃度から3倍用量で累積的に投与し、用
量反応曲線を得た。用量反応曲線は各標本におけるリフ
ァレンスの収縮を100%として表した。被験化合物処置
による用量反応曲線のシフトの程度から、被験化合物の
拮抗効力(KB値)を求めた。
5)摘出ラット膀胱における膀胱M3受容体拮抗試験 本試験法は常法に従い行った。SD系雄性ラット(200
〜400g)を脱血致死させ、膀胱を摘出した。膀胱を正軸
方向に八つ切りにし、標本を作成した。標本を5mlのク
レブス−ヘンゼライト栄養液(95%O2,5%CO2通気,32
℃)で満たしたマグヌス管内に、初期張力0.5gにて懸垂
した。標本の張力は等尺性に記録した。1時間平衡化し
た後、10-4Mのカルバコールにより2回収縮させ、2回
目のカルバコール収縮をリファレンスの収縮とした。新
鮮液にて洗浄し基線に戻った後、被験化合物を投与し
(或いは無処置)、その10分後からカルバコール(10-8
〜10-3M)を低濃度から3倍用量で累積的に投与し、用
量反応曲線を得た。用量反応曲線は各標本におけるリフ
ァレンスの収縮を100%として表した。被験化合物処置
による用量反応曲線のシフトの程度から、被験化合物の
拮抗効力(KB値)を求めた。
上記表2に示す結果から明らかなように、本発明の化
合物は輸精管M1、心房M2、気管M3、回腸M3および膀胱M3
の各ムスカリン受容体に対しそれぞれ拮抗し、その作用
は気管、回腸および膀胱のM3受容体に対してより選択的
であり、特に気管M3受容体に対して強く拮抗した。すな
わち、本発明の化合物は気管M3受容体に、より選択的な
化合物である。
ムスカリンM3受容体拮抗試験(in vivo) 1)ラットにおける気管支拡張作用 8−11週齢(300−400g)のスプラーグドーリィ系雄
性ラットをウレタン(750mg/kg,i.p.)及びα−クロラ
ロース(37.5mg/kg,i.p.)で麻酔し、気管支にカニュー
レを挿入した。また、薬物投与用として、右総頚静脈に
カニューレを挿入した。サクシニルコリン(5mg/kg,s.
c.)により自発呼吸を完全に抑制した後、Pulmonary M
echanics Model 6(Buxco)を用いて人工換気下にて
気道抵抗を測定した。アセチルコリン(50μg/kg,i.
v.)により気道抵抗増加を惹起した。被検物質投与5分
前(コントロール)及び投与5分後におけるアセチルコ
リン誘発気道抵抗増加の平均値をそれぞれ計算し、コン
トロールの反応を100%として表した。コントロール群
におけるアセチルコリン誘発気道抵抗増加を50%に抑制
する用量をID50値と定義し、被検物質の用量反応曲線よ
りプロビット解析を用いてID50値を算出した。
2)ラットにおける唾液分泌抑制作用 5−7週齢のスプラーグドーリィ系雄性ラットをペン
トバルビタール(65mg/kg,i.p.)で麻酔し、薬物投与用
として右総頚静脈にカニューレを挿入した。被検物質の
静脈内投与5分後に、唾液分泌を惹起させるためにカル
バコール(10μg/kg,i.v.)を投与した。それぞれのラ
ットに対し、カルバコールの投与直後より10分間、分泌
唾液を収集した。唾液の収集はグラスキャピラリー(Dr
ummond,100μl)をラットの口腔内に1分間隔で挿入す
ることにより行った。唾液分泌量はグラスキャピラリー
の長さより換算して求めた(75mm=100μl)。コント
ロール群として生理食塩水を用い、コントロール群にお
けるカルバコール誘発唾液分泌を50%に抑制する用量を
ID50値と定義し、被検物質の用量反応曲線よりプロビッ
ト解析を用いてID50値を算出した。
3)ラットにおける散瞳作用 5−7週齢のスプラーグドーリィ系雄性ラットをペン
トバルビタール(65mg/kg,i.p.)で麻酔し、薬物投与用
として右総頚静脈にカニューレを挿入した。目盛り付き
拡大鏡(ピュピロメータ)を用いて、被検物質に対する
瞳孔径の最大反応を約0.1mmの単位で測定した。被検物
質の静脈内投与後、被検物質投与前に対する瞳孔径変化
を測定した。アトロピン(30μg/kg,i.v.)投与により
生じた最大の瞳孔径増加を100%として、被検物質で生
じた反応を百分率で示した。最大反応の50%を惹起する
用量をED50値と定義し、被検物質の用量反応曲線よりプ
ロビット解析を用いてED50値を算出した。
4)ラットを用いた膀胱内圧抑制作用 マッギ(Maggi)らの方法[(Drug Dev.Res.,10巻,1
57−170頁(1987年)]の方法に従って検討を行なっ
た。即ち、8−10週齢のスプラーグドーリィ系雄性ラッ
ト(330−370g)にウレタン(1g/kg)及びα−クロラロ
ース(50mg/kg)を皮下投与して麻酔し、薬物投与用と
して右総頚静脈にカニューレを留置した。保温板を用い
て体温を37度に保ち、腹部正中切開を施した。露出した
膀胱を指で軽くつまんで膀胱内の尿を排出させた。予
め、ポリエチレンチューブを用いて圧トランスデューサ
及びインフュージョンポンプにつなぎ、全体を生理食塩
水で満たした20ゲージの針を膀胱頂点部より3−4mm内
腔に挿入した。膀胱内用量が0の状態で30分間安静にし
た後、膀胱内最大圧を反映している機能的且つ持続的な
収縮が生じるまで生理食塩水を注入した(2.8ml/hr)。
その後、指で膀胱を空にして5分間安静にさせた。Pves
Pを最大膀胱内圧及び静止状態の膀胱内圧の差として定
義した。以上を少なくとも5回以上繰り返し、安定な膀
胱内最大圧を示した動物を選別し被検物質の評価を行な
った。5分間の安静期に被検物質を静脈内投与し、薬物
作用(ID25)を求めた。薬物投与5分後に、排尿収縮を
生じさせる為に生理食塩水の注入を開始し、膀胱内最大
圧を記録した。被検物質投与前の対照膀胱内最大圧を10
0%として、被検物質投与後の膀胱内最大圧の抑制%を
求めた。プロビット解析を用いて対照膀胱内最大圧の25
%抑制用量をID25として求めた。
5)ラットを用いた胃腸管輸送抑制作用 5−7週齢のスプラーグドーリィ系雄性ラットを一晩
絶食し、翌日、被検物質をラットの静脈内に投与した。
その5分後に5%の炭末懸濁液を1ml経口投与した。30
分後にラットを断頭し、胃腸管を摘出した。幽門から炭
末到着点までの距離を測定し輸送率を算出した。対照群
の腸管輸送率を15%抑制する用量をID15と定義し、プロ
ビット解析を用いて用量反応曲線よりID15値を求めた。
6)ラットにおける徐脈に対する作用 8−11週齢(300−400g)のスプラーグドーリィ系雄
性ラットをウレタン(750mg/kg,i.p.)及びα−クロラ
ロース(37.5mg/kg,i.p.)で麻酔し、気管支にカニュー
レを挿入した。また、薬物投与用として、右総頚静脈に
カニューレを挿入した。サクシニルコリン(5mg/kg,s.
c.)により自発呼吸を完全に抑制した後、人工換気下に
て心拍数を測定した。アセチルコリン(50μg/kg,i.
v.)により徐脈を惹起した。被検物質投与5分前(コン
トロール)及び投与5分後におけるアセチルコリン誘発
心拍数低下の平均値をそれぞれ計算し、コントロールの
反応を100%として表した。コントロール群におけるア
セチルコリン誘発心拍数低下を50%に抑制する用量をID
50値と定義し、被検物質の用量反応曲線よりプロビット
解析を用いてID50値を算出した。、投与前の徐脈を50%
抑制する被検化合物の用量をID50値とした。
上記表3に示す結果から明らかなように、本発明の化
合物は強い気管支拡張作用を示し、従来の抗コリン剤の
有していた口渇、散瞳、胃腸管障害、排尿障害、頻脈等
の副作用に関連するムスカリン受容体が存在する他の組
織に対して選択的であった。特にムスカリンM2受容体が
関与する徐脈反応に対してより選択的であった。一方、
対照化合物であるアトロピン、イプラトロピウムは今回
検討した6種の反応に対して、いずれも強い活性を示
し、その作用は非選択的であった。
以上のとおり、本発明の式[I]の化合物は、強力か
つ選択的なムスカリンM3受容体拮抗作用を有しており、
副作用の少ない安全な医薬として、殊に、喘息、慢性気
道閉塞、肺繊維症等の呼吸器系疾患;頻尿、尿意切迫
感、尿失禁等の排尿障害を伴う泌尿器系疾患;過敏性大
腸、消化管の痙攣もしくは運動機能亢進等の消化器系疾
患の治療または予防のために、患者に対し経口的または
非経口的に投与することができる。特に、本発明の化合
物は強力な気管支拡張作用を示すにも関わらず、脳、心
臓等の他の器官に影響を与えないので気管支拡張剤等の
各種の呼吸器系疾患の治療または予防剤として有用であ
る。
本発明の化合物は、上記の如き疾患の治療または予防
のために実際に使用するに際して、常法に従い、薬学的
に許容されうる添加剤と共に、投与に適した剤形に製剤
化することができる。該添加剤としては、製剤分野にお
いて通常用いられる各種の添加剤が使用可能であり、例
えばゼラチン、乳糖、白糖、酸化チタン、デンプン、結
晶セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、トウモロコシデンプン、
マイクロクリスタリンワックス、白色ワセリン、メタケ
イ酸アルミン酸マグネシウム、無水リン酸カルシウム、
クエン酸、クエン酸三ナトリウム、ヒドロキシプロピル
セルロース、ソルビトール、ソルビタ脂肪酸エステル、
ポリソルベート、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレン、硬化ヒマシ油、ポリビニルピロリドン、ステア
リン酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、タルク、植物
油、ベンジルアルコール、アラビアゴム、プロピレング
リコール、ポリアルキレングリコール、シクロデキスト
リンまたはヒドロキシプロピルシクロデキストリン等が
挙げられる。
これらの添加剤を用いて製剤化される剤形としては、
例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤若しくは坐剤等
の固形製剤;例えばシロップ剤、エリキシル剤、注射剤
等の液体製剤等が挙げられ、これらは、製剤分野におけ
る通常の方法に従って調製することができる。なお、液
体製剤は、用時に水または他の適当な媒体に溶解または
懸濁させる形のものであってもよい。また、特に注射剤
は、予め生理食塩水またはブドウ糖液に溶解または懸濁
させた形態であってもよく、または用時に生理食塩水ま
たはブドウ糖液に溶解または懸濁させて用いる粉末形態
であってもよく、更に場合によっては緩衝剤や保存剤を
含有させてもよい。
これらの製剤は、本発明の化合物を全薬剤の1.0〜100
重量%、好ましくは1.0〜60重量%の割合で含有するこ
とができる。これらの製剤は、また、治療上有効な他の
化合物を含んでいてもよい。
本発明の化合物を気管支拡張剤として使用する場合、
その投与量および投与回数は、患者の性別、年齢、体
重、症状の程度および目的とする治療効果の種類と範囲
等により異なるが、一般に経口投与の場合、成人1日あ
たり、0.1〜100mg/kgを1〜数回に分けて、また非経口
投与の場合は、0.001〜10mg/kgを1〜数回に分けて投与
するのが好ましい。
実施例の化合物の構造式 実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明
はこれらにより何ら限定されるものではない。
実施例1 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
−4−イル]−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2
−フェニルアセトアミドの合成 工程1.2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−フェ
ニル酢酸の合成S.B.カディン(Kadin)らの方法[J.Or
g.Chem.,27巻,240−245頁(1962)]に準じて合成し
た。
室温でリチウムアセチリド・エチレンジアミン錯体4.
23gのジメチルスルホキシド50ml溶液に、シクロブチル
フェニルケトン6.24gのジメチルスルホキシド15ml溶液
を加え、室温で4時間撹拌した。反応液を氷水に注い
で、ジエチルエーテル抽出し、有機層を水、飽和食塩水
で洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧
留去し得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=20/1〜9/1)
にて精製し、1−シクロブチル−1−フェニル−2−プ
ロピン−1−オール6.19gを得た。ついでこの1−シク
ロブチル−1−フェニル−2−プロピン−1−オール6.
19gの水20ml溶液に過マンガン酸カリウム15.04gの水250
ml溶液を0〜5℃で加え2時間激しく撹拌した。室温で
亜硫酸ナトリウム水溶液を加え生じる沈澱をセライト上
濾過し、得られた濾液をジエチルエーテル抽出し、有機
層を飽和食塩水で洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶媒を減圧留去し得られた残渣を酢酸エチル−ヘキ
サンから再結晶し、表題化合物1.4gを得た。
工程2.N−(1−t−ブトキシカルボニルピペリジン−
4−イル)−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−
フェニルアセトアミドの合成 2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−フェニル酢
酸2.69g,4−アミノ−1−t−ブトキシカルボニルピペ
リジン2.17g,1,1′−カルボニルジイミダゾール2.09gお
よび4−ジメチルアミノピリジン1.58gを室温でN,N−ジ
メチルホルムアミド100mlに溶解し一晩撹拌した。反応
液に水を加えジエチルエーテル抽出し、有機層を飽和食
塩水にて洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒
を減圧留去し得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=10/1〜
4/1)にて精製し表題化合物2.18gを得た。
工程3.N−(ピペリジン−4−イル)−2−シクロブチ
ル−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド・塩酸
塩の合成 N−(1−t−ブトキシカルボニルピペリジン−4−
イル)−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−フェ
ニルアセトアミド1.0gを4N塩酸ジオキサン溶液25mlに溶
解し室温で一晩撹拌後溶媒を減圧留去し、表題化合物0.
83gを得た。
工程4.N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペ
リジン−4−イル]−2−シクロブチル−2−ヒドロキ
シ−2−フェニルアセトアミドの合成 N−(ピペリジン−4−イル)−2−シクロブチル−
2−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド・塩酸塩0.
83g,5−ブロモ−2−メチル−2−ペンテン0.42g,ヨウ
化カリウム42mgおよび無水炭酸カリウム1.42gを無水N,N
−ジメチルホルムアミド25mlに懸濁し、70℃で3時間撹
拌した。室温に冷却後水を加えてジエチルエーテルで抽
出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄後無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し得られた残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン
/酢酸エチル=2/1〜1/4)にて精製し、表題化合物449m
gを得た。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.38−1.56(2H,m),1.62
(3H,s),1.69(3H,s),1.74−2.22(12H,m),2.28−2.
38(2H,m),2.78−2.88(2H,m),3.32−3.42(1H,m),
3.47(1H,brs),3.68−3.81(1H,m),5.03−5.12(1H,
m),6.18(1H,d,J=7.9Hz),7.25−7.38(3H,m),7.48
−7.52(2H,m) 低分解能FAB−MS(m/e,(C32H34N2O2+H)とし
て):371 実施例2 N−(1−ヘキシルピペリジン−4−イル)−2−シク
ロブチル−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド ブロモヘキサンを用い、実施例1の工程4と同様の方
法で表題化合物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):0.87(3H,t,J=6.8Hz),1.2
1−1.50(8H,m),1.55−2.12(12H,m),2.24−2.31(2
H,m),2.70−2.82(2H,m),3.25−3.60(2H,m),3.64−
3.78(1H,m),6.11(1H,d,J=9.6Hz),7.23−7.37(3H,
m),7.45−7.51(2H,m) 実施例3 N−{1−[(Z)−3−ヘキセニル]ピペリジン−4
−イル}−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−フ
ェニルアセトアミド (Z)−3−ヘキセニル メタンスルホネートを用
い、実施例1の工程4と同様の方法で表題化合物を製造
した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):0.95(3H,t,J=7.5Hz),1.3
2−1.51(2H,m),1.70−2.16(12H,m),2.16−2.27(2
H,m),2.30−2.39(2H,m),2.72−2.85(2H,m),3.30−
3.60(2H,m),3.65−3.79(1H,m),5.28(1H,dtt,J=1
0.7,6.9,1.3Hz),5.42(1H,dtt,J=10.7,7.1,1.3Hz),
6.14(1H,d,J=7.8Hz),7.22−7.38(3H,m),7.45−7.5
1(2H,m) 実施例4 N−{1−[(E)−3−ヘキセニル]ピペリジン−4
−イル}−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−フ
ェニルアセトアミド (E)−3−ヘキセニル メタンスルホネートを用
い、実施例1の工程4と同様の方法で表題化合物を製造
した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):0.95(3H,t,J=7.5Hz),1.3
2−1.50(2H,m),1.60−2.21(14H,m),2.31−2.39(2
H,m),2.72−2.85(2H,m),3.30−3.49(2H,m),3.64−
3.79(1H,m),5.34(1H,dtt,J=15.3,7.0,1.3Hz),5.49
(1H,dtt,J=15.3,6.2,1.3Hz),6.12(1H,d,J=8.6H
z),7.23−7.38(3H,m),7.47−7.51(2H,m) 実施例5 N−[1−(6−メチル−5−ヘプテニル)ピペリジン
−4−イル]−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2
−フェニルアセトアミド 6−メチル−5−ヘプテニル メタンスルホネートを
用い、実施例1の工程4と同様の方法で表題化合物を製
造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.25−1.37(2H,m),1.42−
1.56(4H,m),1.58(3H,s),1.67(3H,d,J=1.2Hz),1.
72−2.18(12H,m),2.31−2.46(2H,m),2.79−2.91(2
H,m),3.20−3.60(2H,m),3.65−3.80(1H,m),5.03−
5.11(1H,m),6.18−6.28(1H,m),7.22−7.36(3H,
m),7.46−7.51(2H,m) 実施例6 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジ
ン−4−イル]−2−シクロブチル−2−(4−フルオ
ロフェニル)−2−ヒドロキシアセトアミド シクロブチル 4−フルオロフェニル ケトンを用
い、実施例1と同様の方法で表題化合物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.37−1.55(2H,m),1.61
(3H,s),1.68(3H,s),1.72−1.97(7H,m),2.00−2.2
1(5H,m),2.31−2.36(2H,m),2.78−2.99(2H,m),3.
20−3.50(2H,m),3.63−3.79(1H,m),5.01−5.09(1
H,m),6.22(1H,d,J=8.2Hz),6.97−7.05(2H,m),7.4
4−7.51(2H,m) 低分解能FAB−MS(m/e,(C23H33FN2O2+H)とし
て):389 実施例7 N−[1−(5−メチル−4−ヘキセニル)ピペリジン
−4−イル]−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2
−フェニルアセトアミド 5−メチル−4−ヘキセニル メタンスルホネートを
用い、実施例1の工程4と同様の方法で表題化合物を製
造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.37−1.56(4H,m),1.58
(3H,s),1.68−2.11(15H,m),2.26−2.34(2H,m),2.
72−2.84(2H,m),3.30−3.55(2H,m),3.62−3.80(1
H,m),5.05−5.12(1H,m),6.14(1H,d,J=7.8Hz),7.2
4−7.37(3H,m),7.46−7.52(2H,m) 実施例8 N−[1−(4−メチルペンチル)ピペリジン−4−イ
ル]−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−フェニ
ルアセトアミド 1−ブロモ−4−メチルペンタンを用い、実施例1の
工程4と同様の方法で表題化合物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):0.87(6H,d,J=6.6Hz),1.1
0−1.20(2H,m),1.34−1.60(5H,m),1.70−2.15(10
H,m),2.24−2.33(2H,m),2.72−2.86(2H,m),3.30−
3.60(2H,m),3.65−3.79(1H,m),6.13(1H,d,J=8.1H
z),7.22−7.38(3H,m),7.46−7.52(2H,m) 実施例9 N−[1−(4−メチル−2−ペンチニル)ピペリジン
−4−イル]−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2
−フェニルアセトアミド 1−ブロモ−4−メチル−2−ペンチンを用い、実施
例1の工程4と同様の方法で表題化合物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.15(6H,d,J=6.9Hz),1.3
0−1.55(2H,m),1.65−2.15(8H,m),2.15−2.35(2H,
m),2.45−2.65(1H,m),2.68−2.85(2H,m),3.21(2
H,d,J=3.0Hz)3.25−3.55(2H,m),3.60−3.80(1H,
m),6.18(1H,d,J=8.3Hz),7.20−7.40(3H,m),7.45
−7.53(2H,m) 実施例10 N−[1−(5−メチル−3−ヘキシニル)ピペリジン
−4−イル]−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2
−フェニルアセトアミド 1−ブロモ−5−メチル−3−ヘキシンを用い、実施
例1の工程4と同様の方法で表題化合物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.12(6H,d,J=6.9Hz),1.2
5−1.50(2H,m),1.65−2.05(8H,m),2.05−2.23(2H,
m),2.24−2.35(2H,m),2.42−2.60(3H,m),2.68−2.
85(2H,m),3.25−3.55(2H,m),3.60−3.80(1H,m),
6.12(1H,d,J=7.6Hz),7.20−7.40(3H,m),7.44−7.5
3(2H,m) 実施例11 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
−4−イル]−2−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−
2−フェニルアセトアミド 2−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−2−フェニル
酢酸を用い、実施例1の工程2〜4と同様の方法で表題
化合物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):0.80−0.95(1H,m),1.09−
1.39(6H,m),1.45−1.98(7H,m),1.61(3H,s),1.68
(3H,s),2.05−2.23(4H,m),2.31−2.45(3H,m),2.7
5(1H,s),2.80−2.92(2H,m),3.65−3.80(1H,m),5.
01−5.09(1H,m),6.55−6.59(1H,m),7.23−7.38(3
H,m),7.57−7.61(2H,m) 低分解能FAB−MS(m/e,(C25H38N2O2+H)とし
て):399 実施例12 N−{1[(4S)−4−メチルヘキシル]ピペリジン−
4−イル}−2−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−2
−フェニルアセトアミド (4S)−4−メチルヘキシル メタンスルホネートを
用い、実施例11と同様の方法で表題化合物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):0.84(3H,t,J=7.2Hz),0.8
4(3H,d,J=6.3Hz),1.01−1.18(3H,m),1.18−1.38
(7H,m),1.40−1.60(4H,m),1.60−1.74(4H,m),1.7
4−1.84(2H,m),1.86−1.96(1H,m),2.03−2.37(2H,
m),2.28−2.45(3H,m),2.75(1H,s),2.80−2.92(2
H,m),3.66−3.79(1H,m),6.58(1H,d,J=8.3Hz),7.2
3−7.28(1H,m),7.31−7.37(2H,m),7.57−7.61(2H,
m) 低分解能FAB−MS(m/e,(C26H26N2O2+H)とし
て):415 実施例13 N−[1−(4,5−ジメチル−4−ヘキセニル)ピペリ
ジン−4−イル]−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ
−2−フェニルアセトアミド 4,5−ジメチル−4−ヘキセニル メタンスルホネー
トを用い、実施例1の工程4と同様の方法で表題化合物
を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.30−1.45(2H,m),1.45−
1.58(2H,m),1.62(9H,s),1.70−2.15(12H,m),2.22
−2.30(2H,m),2.70−2.82(2H,m),3.30−3.42(1H,
m),3.49(1H,s),3.64−3.79(1H,m),6.14(1H,d,J=
8.3Hz),7.25−7.38(3H,m),7.47−7.53(2H,m) 実施例14 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
−4−イル]−2−シクロプロピル−2−ヒドロキシ−
2−フェニルアセトアミド 2−シクロプロピル−2−ヒドロキシ−2−フェニル
酢酸を用い、実施例1の工程2〜4と同様の方法で表題
化合物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):0.47−0.67−(4H,m),1.38
−1.59(3H,m),1.61(3H,s),1.69(3H,s),1.85−1.9
7(2H,m),2.06−2.21(4H,m),2.25−2.36(2H,m),2.
75−2.88(2H,m),3.72−3.86(1H,m),5.03−5.08(1
H,m),6.09(1H,d,J=8.2Hz),7.27−7.39(3H,m),7.5
7−7.62(2H,m) 低分解能FAB−MS(m/e,(C22H32N2O2+H)とし
て):357 実施例15 N−{1−[(4S)−4−メチルヘキシル]ピペリジン
−4−イル}−2−シクロプロピル−2−ヒドロキシ−
2−フェニルアセトアミド (4S)−4−メチルヘキシル メタンスルホネートを
用い、実施例14と同様の方法で表題化合物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):0.48−0.68(4H,m),0.85
(3H,t,J=7.2Hz),0.85(3H,d,J=6.3Hz),1.01−1.18
(2H,m),1.21−1.38(2H,m),1.40−1.75(4H,m),1.5
7(1H,ddd,J=5.5Hz,8.1Hz,13.5Hz),1.85−1.98(2H,
m),2.06−2.18(2H,m),2.32(2H,t,J=7.6Hz),2.77
−2.90(2H,m),3.28−3.40(1H,brs),3.72−3.87(2
H,m),6.04(1H,d,J=6.9Hz),7.26−7.40(3H,m),7.5
8−7.63(2H,m) 低分解能FAB−MS(m/e,(C23H36N2O2+H)とし
て):373 実施例16 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
2−フェニルアセトアミド 2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−フェニル
酢酸を用い、実施例1の工程2〜4と同様の方法で表題
化合物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.12−1.28(1H,m),1.32−
1.90(11H,m),1.60(3H,s),1.68(3H,s),2.03−2.19
(4H,m),2.26−2.32(2H,m),2.72−2.82(2H,m),2.9
5−3.09(1H,m),3.14(1H,s),3.62−3.77(1H,m),5.
04−5.10(1H,m),6.31(1H,d,J=7.9Hz),7.23−7.38
(3H,m),7.57−7.61(2H,m) 低分解能FAB−MS(m/e,(C24H36N2O2+H)とし
て):385 実施例17 N−{1−[(4S)−4−メチルヘキシル]ピペリジン
−4−イル}−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
2−フェニルアセトアミド (4S)−4−メチルヘキシル メタンスルホネートを
用い、実施例16と同様の方法で表題化合物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):0.84(3H,d,J=6.4Hz),0.8
5(3H,t,J=7.2Hz),1.00−1.74(17H,m),1.78−1.91
(2H,m),2.09−2.34(2H,m),2.30(2H,t,J=7.6Hz),
2.73−2.87(2H,m),2.98−3.10(1H,m),3.10(1H,
s),3.65−3.79(1H,m),6.33(1H,d,J=8.6Hz),7.23
−7.30(1H,m),7.31−7.37(2H,m),7.57−7.62(2H,
m) 低分解能FAB−MS(m/e,(C25H40N2O2+H)とし
て):401 実施例18 (2R)−N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピ
ペリジン−4−イル]−2−(1−シクロペンテン−1
−イル)−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド 工程1.(2R−2−(1−シクロペンテン−1−イル)−
2−ヒドロキシ−2−フェニル酢酸の合成 工程1−1.(2S,5S)−2−(t−ブチル)−5−(1
−ヒドロキシシクロペンタン−1−イル)−5−フェニ
ル−1,3−ジオキソラン−4−オンの合成 D.ゼーバッハ(Seebach)らの方法[Tetrahedron,40
巻1313−1324頁(1984年)]に従って合成した(2S,5
S)−2−(t−ブチル)−5−フェニル−1,3−ジオキ
ソラン−4−オン379mgのテトラヒドロフラン15ml溶液
に−78℃で1.5Mリチウムジイソプロピルアミドヘキサン
溶液1.3mlを滴下し、45分間撹拌した後シクロペンタノ
ン0.25mlを加え25時間かけて室温に昇温した。反応液を
飽和塩化アンモニウ水溶液に注いで、ジエチルエーテル
抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄後無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキ
サン/酢酸エチル=4/1)にて精製し、表題化合物126mg
を得た。
工程1−2.(2S,5S)−2−(t−ブチル)−5−(1
−シクロペンテン−1−イル)−5−フェニル−1,3−
ジオキソラン−4−オンの合成 (2S,5S)−2−(t−ブチル)−5−(1−ヒドロ
キシシクロペンタン−1−イル)−5−フェニル−1,3
−ジオキソラン−4−オン126mgのピリジン8ml溶液に0
℃で塩化チオニル2mlを滴下した。室温で14時間撹拌
後、反応液を氷水にいでジエチルエーテル抽出し、有機
層を水、飽和食塩水で洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾
燥した。溶媒を減圧留去し得られた残渣を分取薄層クロ
マトグラフィー[KieselgelTM60F254,Art5744(メルク
社製)展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=19/1]にて精
製し、表題化合物99mgを得た。
工程1−3.(2R)−2−(1−シクロペンテン−1−イ
ル)−2−ヒドロキシ−2フェニル酢酸の合成 (2S,5S)−2−(t−ブチル)−5−(1−シクロ
ペンテン−1−イル)−5−フェニル−1,3−ジオキソ
ラン−4−オン96mgのメタノール4ml溶液に1N水酸化ナ
トリウム水溶液2mlを加え室温で4時間撹拌した。メタ
ノールを減圧留去後得られた残渣をジエチルエーテル洗
浄しクロロホルムと1N塩酸の混液に溶解し、有機層を飽
和食塩水で洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶
液を減圧留去し表題化合物70mgを得た。
工程2.(2R)−N−[1−(4−メチル−3−ペンテニ
ル)ピペリジン−4−イル]−2−(1−シクロペンテ
ン−1−イル)−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセト
アミドの合成 (2R)−2−(1−シクロペンテン−1−イル)−2
−ヒドロキシ−2−フェニル酢酸を用い、実施例1の工
程2〜4と同様の方法で表題化合物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.35−2.48(16H,m),1.61
(3H,s),1.69(3H,s),2.70−2.90(2H,m),3.70−3.9
2(2H,m),5.00−5.12(1H,m),5.62−5.70(1H,m),5.
98−6.11(1H,m),7.27−7.40(3H,m),7.42−7.52(2
H,m) 低分解能FAB−MS(m/e,(C24H34N2O2+H)とし
て):383 実施例19 [1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン−4
−イル]2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−フェ
ニルアセテートの合成 工程1.(1−t−ブトキシカルボニルピペリジン−4−
イル)2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−フェニ
ルアセテートの合成 実施例1の工程1で得た2−シクロブチル−2−ヒド
ロキシ−2−フェニル酢酸4.48gおよび1,1′−カルボニ
ルジイミダゾール3.41gをN,N−ジメチルホルムアミド10
0mlに溶かし1時間室温にて撹拌した。0℃に冷却した
後に4−ヒドロキシ−1−t−ブトキシカルボニルピペ
リジン3.60gおよび水素化ナトリウム0.36gを加え、室温
にて4時間撹拌した。反応液に水を加えてジエチルエー
テル抽出し、有機層を飽和食塩水洗浄後、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキ
サン/酢酸エチル=10/1〜4/1)にて精製し、表題化合
物5.39gを得た。
工程2.(ピペリジン−4−イル)2−シクロブチル−2
−ヒドロキシ−2−フェニルアセテート・塩酸塩の合成 (1−t−ブトキシカルボニルピペリジン−4−イ
ル)2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−フェニル
アセテート2.68gのメタノール50ml溶液に10%塩酸メタ
ノールを加え、室温で10時間撹拌した。溶媒を減圧留去
し表題化合物2.24gを得た。
工程3.[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジ
ン−4−イル]2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2
−フェニルアセテートの合成 (ピペリジン−4−イル)2−シクロブチル−2−ヒ
ドロキシ−2−フェニルアセテート・塩酸塩50mg,5−ブ
ロモ−2−メチル−2−ペンテン25mg,ヨウ化カリウム2
5mgおよび無水炭酸カリウム47mgを無水N,N−ジメチルホ
ルムアミド5mlに懸濁し、70℃で3時間撹拌した。室温
に冷却後反後液に水を加えてジエチルエーテル抽出し、
有機層を飽和食塩水にて洗浄後無水硫酸マグネシウムで
乾燥した。溶媒を減圧留去し得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/
メタノール=20/1)にて精製し、表題化合物35mgを得
た。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.58−2.22(19H,m),2.23
−2.56(4H,m),2.59−2.69(1H,m),3.27−3.38(1H,
m),3.82−3.87(1H,brs),4.80−4.90(1H,m),5.06−
5.13(1H,m),7.21−7.37(3H,m),7.56−7.61(2H,m) 低分解能FAB−MS(m/e,(C23H33NO3+H)とし
て):372 実施例20 [(4−メチルペンチル)ピペリジン−4−イル]2−
シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセテー
ト 1−ブロモ−4−メチルペンタンを用い、実施例19の
工程3と同様の方法で表題化合物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):0.88(6H,d,J=6.6Hz),1.1
2−1.20(2H,m),1.41−2.15(13H,m),2.20−2.68(6
H,m),3.26−3.38(1H,m),3.84(1H,s),4.80−4.90
(1H,m),7.21−7.37(3H,m),7.56−7.62(2H,m) 低分解能FAB−MS(m/e,(C23H35NO3+H)とし
て):374 実施例21 [1−(1−シクロヘキシルエチル)ピペリジン−4−
イル]2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−フェニ
ルアセテート 1−シクロヘキシルエチル メタンスルホネートを用
い実施例19の工程3と同様の法で表題化合物を製造し
た。
1H−NMR(CDCl3,δppm):0.78−0.95(5H,m),1.10−
1.36(4H,m),1.50−2.76(20H,m),3.25−3.39(1H,
m),3.85(1H,s),4.75−4.86(1H,m),7.21−7.37(3
H,m),7.55−7.61(2H,m) 低分解能FAB−MS(m/e,(C25H37NO3+H)とし
て):400 実施例22 (2R)−N−{1−[(4S)−4−メチルヘキシル]ピ
ペリジン−4−イル}−2−シクロブチル−2−ヒドロ
キシ−2−フェニルアセトアミド・塩酸塩 工程1.2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−フェニ
ル酢酸の光学分割 カンター(Canter)らの方法[J.Med.Chem.,34巻,306
5−3074頁]を参考に、以下のように2−シクロブチル
−2−ヒドロキシ−2−フェニル酢酸の光学活性体を得
た。
2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−フェニル酢
酸4gおよびR−(+)−メチルベンジルアミン2.35gを
無水トルエン60mlに熱時溶解し、室温に24時間放置し
た。析出した白色針状結晶を再度トルエン100mlに溶解
し、24時間放置する操作を5回繰り返すことにより表題
化合物のR−(+)−メチルベンジルアミン塩0.37gを
得た。これをジエチルエーテルと1N塩酸の混液に溶解
し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄後無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し(2R)−2−シクロ
ブチル−2−ヒドロキシ−2−フェニル酢酸0.22gを得
た。
▲[α]20 D▼=+11.03゜(C=3.10,EtOH) 対掌体である(2S)−体についても同様にして、
(S)−(−)−メチルベンジルアミンにて光学分割
し、(2S)−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−
フェニル酢酸0.13gを得た。
▲[α]20 D▼=−14.5゜(C=6.15,MeOH) 工程2.4−t−ブトキシカルボニルアミノ−1−[(4
S)−4−メチルヘキシル]ピペリジンの合成 (4S)−4−メチルヘキシル メタンスルホネート31
5mg,4−t−ブトキシカルボニルアミノピペリジン320m
g,無水炭酸カリウム280mgおよびヨウ化カリウム266mg
(1.6mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド10mlに懸濁
し、70℃で3時間撹拌した。室温に冷却後反応液に水を
加えてジエチルエーテル抽出し、有機層を飽和食塩水で
洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留
去し得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/1)にて精製
し、表題化合物328mgを得た。
工程3.4−アミノ−1−[(4S)−4−メチルヘキシ
ル]ピペリジン・2塩酸塩の合成 4−t−ブトキシカルボニルアミノ−1−[(4S)−
4−メチルヘキシル]ピペリジン320mg(1.1mmol)のメ
タノール5ml溶液に10%塩酸メタノールを2ml加え、室温
で1時間撹拌後溶媒を減圧留去し表題化合物296mg(収
率定量的)を得た。
工程4.(2R)−N−{1−[(4S)−4−メチルヘキシ
ル]ピペリジン−4−イル}−2−シクロブチル−2−
ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミドの合成 (2R)−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−フ
ェニル酢酸60mgおよび1,1′−カルボニルジイミダゾー
ル47mgを無水N,N−ジメチルホルムアミド3mlに溶解し、
室温で2時間撹拌した。4−アミノ−1−[(4S)−4
−メチルヘキシル]ピペリジン・2塩酸塩95mgおよび4
−ジメチルアミノピリジン86mgを加え、室温にて一晩撹
拌した。反応液に水を加え、ジエチルエーテル抽出し、
有機層を飽和食塩水で洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾
燥した。溶媒を減圧留去し得られた残渣を薄層クロマト
グラフィー[KieselgelTM60F254,Art5744(メルク社
製)展開溶媒:クロロホルム/メタノール=9/1]にて
精製し表題化合物67mgを得た。
工程5.(2R)−N−{1−[(4S)−4−メチルヘキシ
ル]ピペリジン−4−イル}−2−シクロブチル−2−
ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド・塩酸塩の合成 (2R)−N−{1−[(4S)−4−メチルヘキシル]
ピペリジン−4−イル}−2−シクロブチル−2−ヒド
ロキシ−2−フェニルアセトアミド67mgを4N塩酸ジオキ
サンに溶解し室温で10分間撹拌した。溶媒を減圧留去
し、得られた固体をクロロホルム−ジエチルエーテルか
ら再結晶し表題化合物50mgを得た。
1H−NMR(CD3OD,δppm):0.90(3H,t,J=7.3Hz),0.9
1(3H,d,J=6.2Hz),1.10−1.27(2H,m),1.30−1.46
(3H,m),1.62−2.29(12H,m),2.93−3.13(4H,m),3.
40−3.70(3H,m),3.80−3.95(1H,m),7.19−7.33(3
H,m),7.48−7.54(2H,m), 実施例23 [1−(3−シクロペンチリデンプロピル)ピペリジン
−4−イル]2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−
フェニルアセテートの合成 A.Chesnylらの方法[Synthetic Communications,20巻
3167−3180頁(1990年)]に従って実施例1の工程1で
得た2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−フェニル
酢酸50mgおよび触媒量のDBUをテトラヒドロフラン2mlに
溶解し、−15℃にてアクロレイン15μlを加え、20分間
撹拌した。この溶液を、シクロペンチルトリフェニルホ
スホニウムヨージド156mgとn−ブチルリチウム(1.69M
ヘキサン溶液)200μlから調製したイリド化合物に0
℃で加え、0℃で30分、室温で4時間撹拌した。反応液
に水20mlを加えて酢酸エチル抽出(30ml×3)し、有機
層を飽和食塩水で洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶媒を減圧留去し得られた残渣を薄層クロマトグラ
フィー[KieselgulTM60F254,Art5744(メルク社製)展
開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/2]にて精製し、表
題化合物2.0mgを得た。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.55−2.41(24H,m),2.43
−2.55(1H,m),2.59−2.70(1H,m),3.26−3.39(1H,
m),3.84(1H,s),4.80−4.89(1H,m),5.17−5.25(1
H,m),7.22−7.37(3H,m),7.56−7.61(2H,m) 低分解能FAB−MS(m/e,(C25H35NO3+H)とし
て):398 実施例24 N−[(E)−1−(4−メチル−4−ヘキセニル)ピ
ペリジン−4−イル]−2−シクロブチル−2−ヒドロ
キシ−2−フェニルアセトアミドおよびN−[(Z)−
1−(4−メチル−4−ヘキセニル)ピペリジン−4−
イル]−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−フェ
ニルアセトアミドの合成 工程1.N−[1−(4−オキソペンチル)ピペリジン−
4−イル]−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−
フェニルアセトアミド エチレンケタールの合成 実施例1の工程3.で得たN−(ピペリジン−4−イ
ル)−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−フェニ
ルアセトアミド・塩酸塩98mg,2−(3−クロロプロピ
ル)−2−メチル−1,3−ジオキソラン50μl,無水炭酸
カリウム50mgおよびヨウ化カリウム10mgを無水N,N−ジ
メチルホルムアミド3mlに懸濁し、60℃で3時間撹拌し
た。室温に冷却後溶媒を減圧留去し得られた残渣に水を
加えてクロロホルムで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗
浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去
し得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(展開溶媒:クロロホルム〜クロロホルム/メタノール
=10/1)にて精製し、表題化合物91mgを得た。
工程2.N−[1−(4−オキソペンチル)ピペリジン−
4−イル]−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−
フェニルアセトアミドの合成 N−[1−(4−オキソペンチル)ピペリジン−4−
イル]−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−フェ
ニルアセトアミド エチレンケタール86mgのテトラヒド
ロフラン2ml溶液に1N塩酸2mlを加え室温で1時間撹拌し
た。テトラヒドロフランを減圧留去し、得られた残渣を
クロロホルムと炭酸水素ナトリウム水溶液の混液に溶解
し、有機層を飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥後溶媒を減圧留去し、表題化合物68mgを得
た。
工程3.N−[1−(E)−(4−メチル−4−ヘキセニ
ル)ピペリジン−4−イル]−2−シクロブチル−2−
ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミドおよびN−[1
−(Z)−(4−メチル−4−ヘキセニル)ピペリジン
−4−イル]−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2
−フェニルアセトアミドの合成 エチルトリフェニルホスホニウムブロミド124mgとn
−ブチルリチウム(1.62Mヘキサン溶液)200μlから調
製したイリド化合物に0℃でN−[1−(4−オキソペ
ンチル)ピペリジン−4−イル]−2−シクロブチル−
2−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド62mgを加
え、0℃で30分、室温で4時間撹拌した。溶媒を減圧留
去し、得られた残渣に水20mlを加えてクロロホルム抽出
(30ml×3)し、有機層を飽和食塩水で洗浄後無水硫酸
マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し得られた残
渣を分取薄層クロマトグラフィー[KieselgelTM60F254,
Art5744(メルク社製)展開溶媒:クロロホルム〜クロ
ロホルム−メタノール=10/1]にて精製し、N−[1−
(Z)−(4−メチル−4−ヘキセニル)ピペリジン−
4−イル]−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−
フェニルアセトアミド18.0mgおよびN−[1−(E)−
(4−メチル−4−ヘキセニル)ピペリジン−4−イ
ル]−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−フェニ
ルアセトアミド9.0mgを得た。
N−[1−(Z)−(4−メチル−4−ヘキセニル)ピ
ペリジン−4−イル]−2−シクロブチル−2−ヒドロ
キシ−2−フェニルアセトアミドのNMRスペクトル 1H−NMR(CDCl3,δppm):1.35−2.17(22H,m),2.27
−2.36(2H,m),2.75−2.90(2H,m),3.20−3.60(12H,
m),3.66−3.80(1H,m),5.21(1H,q,J=6.8Hz),6.18
(1H,d,J=7.5Hz),7.24−7.38(3H,m),7.46−7.52(2
H,m) N−[1−(E)−(4−メチル−4−ヘキセニル)ピ
ペリジン−4−イル]−2−シクロブチル−2−ヒドロ
キシ−2−フェニルアセトアミドのNMRスペクトル 1H−NMR(CDCl3,δppm):1.45−2.22(22H,m),2.33
−2.41(2H,m),2.85−2.98(2H,m),3.30−3.60(2H,
m),3.70−3.85(1H,m),5.17−5.26(1H,m),6.25(1
H,d,J=7.6Hz),7.27−7.41(3H,m),7.47−7.58(2H,
m) 実施例25 (2R)−N−[1−(4−エチル−3−ペンテニル)ピ
ペリジン−4−イル]−2−シクロブチル−2−ヒドロ
キシ−2−フェニルアセトアミド・フマル酸塩 工程1.4−アミノ−1−(4−メチル−3−ペンテニ
ル)ピペリジン・2塩酸塩の合成 5−ブロモ−2−メチル−2−ペンテンを用い、実施
例22の工程2〜3と同様の方法で表題化合物を製造し
た。
工程2.(2R)−N−[1−(4−メチル−3−ペンテニ
ル)ピペリジン−4−イル]−2−シクロブチル−2−
ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミドの合成 4−アミノ−1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピ
ペリジン・2塩酸塩を用い、実施例22の工程4と同様の
方法で表題化合物を製造した。
工程3.(2R)−N−[1−(4−メチル−3−ペンテニ
ル)ピペリジン−4−イル]−2−シクロブチル−2−
ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド・フマル酸塩の
合成 (2R)−N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)
ピペリジン−4−イル]−2−シクロブチル−2−ヒド
ロキシ−2−フェニルアセトアミド42mgをエタノールに
溶解し、フマル酸13.2mgを加えヘキサン/エタノールか
ら再結晶し表題化合物48mgを得た。
1H−NMR(CD3OD,δppm):1.67(3H,s),1.72(3H,
s),1.74−2.20(10H,m),2.35−2.46(2H,m),2.90−
3.05(4H,m),3.39−3.55(3H,m),3.79−3.92(1H,
m),5.03−5.12(1H,m),6.69(2H,s),7.19−7.34(3
H,m),7.49−7.54(2H,m) 実施例26 N−{1−[(4S)−4−メチルヘキシル]ピペリジン
−4−イル}−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2
−フェニルアセトアミドの合成 (4S)−4−メチルヘキシル スルホネートを用い、
実施例1の工程4と同様の方法で表題化合物を製造し
た。
1H−NMR(CDCl3,δppm):0.84(3H,d,J=6.4Hz),0.8
5(3H,t,J=7.2Hz),1.00−1.57(10H,m),1.70−2.15
(11H,m),2.27(2H,t,J=7.8Hz),2.71−2.84(2H,
m),3.30−3.53(2H,m),3.66−3.79(1H,m),6.12(1
H,d,J=7.9Hz),7.23−7.38(3H,m) 低分解能FAB−MS(m/e,(C24H38N2O2+H)とし
て):387 実施例27 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
2−フェニルアセトアミドの合成 工程1.2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−フェ
ニル酢酸の合成 フェニルグリオキシル酸エチル23.5gのテトラヒドロ
フラン200ml溶液に、氷冷下シクロペンチルマグネシウ
ム クロライドのジエチルエーテル溶液を滴下し、同温
にて30分間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水
溶液を加えて酢酸エチル抽出し、飽和食塩水で洗浄後、
無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し得
られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘ
キサン/酢酸エチル=30/1〜20/1)にて精製し、2−シ
クロペンチル−2−ヒドロキシ−2−フェニル酢酸エチ
ル11gを得た。これをメタノール40mlに溶解し、室温に
て4N水酸化ナトリウム水溶液20mlを加え、同温にて2時
間撹拌し50℃にて1時間撹拌した。メタノールを減圧留
去した後水層を4N塩酸にて弱酸性とし酢酸エチル抽出
し、有機層を飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで
乾燥した。溶媒を減圧留去、得られた固体をジエチルエ
ーテル/ヘキサン=1/1にて洗浄し表題化合物8.7gを得
た。
工程2.N−(ピペリジン−4−イル)−2−シクロペン
チル−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミドの合
成 2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−フェニル
酢酸を用い、実施例1の工程2〜3と同様の方法で表題
化合物の塩酸塩を得た。ついでその塩酸塩を酢酸エチル
と1N水酸化ナトリウム水溶液の混液に溶解し有機層を無
水硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を減圧留去し表題化合物
を得た。
工程3.N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペ
リジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロ
キシ−2−フェニルアセトアミドの合成 N−(ピペリジン−4−イル)−2−シクロペンチル
−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミドを用い、
実施例1の工程4と同様の方法で表題化合物を製造し
た。
そのNMRおよびMSスペクトルは実施例16で得られた化
合物のスペクトルと一致した。
実施例28 (2R)−N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピ
ペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒド
ロキシ−2−フェニルアセトアミド・フマル酸塩 工程1.(2R)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
2−フェニル酢酸の合成 工程1−1. 2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2
−フェニル酢酸の光学分割 実施例27の工程1で得た2−シクロペンチル−2−ヒ
ドロキシ−2−フェニル酢酸8.7gおよびシンコニジン1
1.6gをトルエン1.5lに熱時溶解し約4時間かけて室温ま
で冷却した。析出した白色針状結晶を再度トルエン900m
lに溶解し約4時間かけて室温まで冷却した。析出した
白色針状結晶を濾取することにより(2R)−2−シクロ
ペンチル−2−ヒドロキシ−2−フェニル酢酸のシンコ
ニジン塩8.0gを得た。これをジエチルエーテルと1N塩酸
の混液に溶解し有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し表題化
合物3.0gを得た。
工程1−2. (2R)−2−シクロペンチル−2−ヒドロ
キシ−フェニル酢酸の不斉合成 (2S,5S)−2−(t−ブチル)−5−フェニル−1,3
−ジオキソラン−4−オン293mgのテトラヒドロフラン1
0ml溶液に−78℃で1.5Mリチウムジイソプロピルアミド
ヘキサン溶液1mlを滴下し、30分間撹拌した後シクロペ
ンテノン0.15mlを加え、更に1時間撹拌した。反応液に
N−フェニルトリフルオロメタンスルホンイミド510mg
のテトラヒドロフラン5ml溶液を加え室温で一晩撹拌し
た。反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注いで酢酸
エチル抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し得られた残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘ
キサン/酢酸エチル=40/1)にて精製し360mgの黄色油
状物質を得た。これをメタノール4mlに溶解し、酢酸ナ
トリウム45mg、10%パラジウム−炭素15mgを加え水素雰
囲気下、常圧室温で6時間撹拌した。反応液をセライト
ろ過した後溶媒を減圧留去し、有機層を飽和食塩水で洗
浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去
し得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=19/1)にて精製し
63mgの無色油状物質を得た。これをメタノール1mlに溶
解し1N水酸化ナトリウム水溶液1mlを加え60℃で3時間
撹拌した。メタノールを減圧留去し得られた残渣をジエ
チルエーテルで洗浄し1N塩酸で酸性にした後クロロホル
ムで抽出した。有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥後溶媒を減圧留去し表題化合物46
mgを得た。
工程1−1、工程1−2で生成した化合物はキラルカ
ラムを用いた高速液体クロマトグラフィーにて同一であ
ることを確認した。(カラム:DAICEL CHIRALCEL OJ、
口径0.46X250cm)工程1−2で得られたものの2位の立
体配置は合成化学的見地からRと推定した。
工程2.(2R)−N−[1−(4−メチル−3−ペンテニ
ル)−ピペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−
2−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド・フマル酸
塩の合成 (2R)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−
フェニル酢酸を用い、実施例25と同様の方法で表題化合
物を製造した。
1H−NMR(CD3OD,δppm):1.20−2.14(12H,m),1.67
(3H,s),1.72(3H,s),2.37−2.48(2H,m),2.97−3.1
3(5H,m),3.42−3.58(2H,m),3.80−3.91(1H,m),5.
04−5.11(1H,m),6.71(2H,s),7.18−7.33(3H,m),
7.58−7.63(2H,m) 実施例29 (2R)−N−{1−[(4S)−4−メチルヘキシル]ピ
ペリジン−4−イル}−2−シクロペンチル−2−ヒド
ロキシ−2−フェニルアセトアミド・塩酸塩 (2R)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−
フェニル酢酸を用い、実施例22の工程5と同様の方法で
表題化合物を製造した。
1H−NMR(CD3OD,δppm):0.90(3H,t,J=7.3Hz),0.9
1(3H,d,J=6.0Hz),1.31−2.16(19H,m)2.93−3.16
(5H,m),3.44−3.67(2H,m),3.80−3.92(1H,m),7.1
9−7.33(3H,m),7.59−7.64(2H,m) 実施例30 N−[1−(E)−(4−メチル−2−ペンテニル)ピ
ペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒド
ロキシ−2−フェニルアセトアミド 4−メチル−2−ペンテニル メタンスルホネートを
用い、実施例27の工程3と同様の方法で表題化合物を製
造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):0.97(6H,d,J=6.8Hz),1.1
5−2.05(14H,m),2.22−2.33(1H,m),2.72−2.77(2
H,m),2.88(2H,d,J=6.6Hz),2.95−3.09(1H,m),3.1
4−3.23(1H,m),3.64−3.75(1H,m),5.34−5.43(1H,
m),5.51−5.58(1H,m),6.33(1H,d,J=7.6Hz),7.22
−7.36(3H,m),7.57−7.61(2H,m) 低分解能FAB−MS(m/e,(C24H36N2O2+H)とし
て):385 実施例31 N−[1−(E)−(4−メチル−2−ヘキセニル)ピ
ペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒド
ロキシ−2−フェニルアセトアミドの合成 (E)−4−メチル−2−ヘキセニル メタンスルホ
ネートを用い、実施例27の工程3と同様の方法で表題化
合物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):0.83(3H,t,J=7.3Hz),0.9
6(3H,d,J=6.8Hz),1.20−2.06(18H,m),2.71−2.77
(2H,m),2.90(2H,d,J=6.2Hz),2.93−3.08(1H,m),
3.64−3.74(1H,m),5.39−5.43(2H,m),6.35(1H,d,J
=7.9Hz),7.22−7.36(3H,m),7.57−7.61(2H,m) 低分解能FAB−MS(m/e,(C25H38N2O2+H)とし
て):399 実施例32 N−[1−(シクロヘキシルメチル)ピペリジン−4−
イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−フ
ェニルアセトアミド シクロヘキシルメチル パラトルエンスルホネートを
用い、実施例27の工程3と同様の方法で表題化合物を製
造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):0.73−0.92(2H,m),1.03−
1.90(21H,m),1.92−2.30(4H,m),2.12(2H,d,J=6.9
Hz),3.61−3.79(1H,m),6.32(1H,brd,J=8.1Hz),7.
21−7.40(3H,m),7.59(2H,brd,J=7.5Hz) 低分解能FAB−MS(m/e,(C25H38N2O2+H)として:
399 実施例33 N−[1−(シクロヘプチルメチル)ピペリジン−4−
イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−フ
ェニルアセトアミド 実施例27の工程2で得られたN−(ピペリジン−4−
イル)−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−フ
ェニルアセトアミド34mg、シクロヘプタンカルバルデヒ
ド50mgおよび酢酸10mgをテトラヒドロフランに溶解しト
リアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム70mgを加え、17時
間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を
加えてクロロホルム抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄
後無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し得
られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー[KIeselge
lTM60F254,Art5744(メルク社製)展開溶媒:クロロホ
ルム/メタノール=10/1]にて精製し表題化合物を得
た。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.00−1.91(25H,m),1.96
−2.19(4H,m),2.61−2.84(2H,m),2.93−3.11(1H,
m),3.21(1H,brs),3.63−3.80(1H,m),6.31(1H,d,J
=7.2Hz),7.21−7.41(3H,m),7.56−7.68(2H,m) 低分解能FAB−MS(m/e,(C26H40N2O2+H)とし
て):413 実施例34 (2R)−N−[1−(シクロヘプチルメチル)ピペリジ
ン−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ
−2−フェニルアセトアミド 実施例28の工程1で得た(2R)−2−シクロペンチル
−2−ヒドロキシ−2−フェニル酢酸およびシクロヘプ
チルメチル メタンスルホネートを用い、実施例22の工
程2〜4と同様の方法で表題化合物を製造した。
実施例35 (2R)−N−[1−(シクロヘプチルメチル)ピペリジ
ン−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ
−2−フェニルアセトアミド塩酸塩 実施例34で得られた(2R)−N−[1−(シクロヘプ
チルメチル)ピペリジン−4−イル]−2−シクロペン
チル−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミドをク
ロロホルムに溶解し、4N塩酸酢酸エチルを加えた。溶媒
を減圧留去し得られた残渣をジエチルエーテルで洗浄し
た。得られた固体をエタノール−ジエチルエーテルから
再結晶し表題化合物を得た。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.08−1.27(1H,m),1.29−
2.13(22H,m),2.39−2.87(4H,m),2.79(2H,d,J=6.6
Hz),3.00−3.15(2H,m),3.46−3.64(2H,m),3.85−
4.11(1H,m),6.92(1H,brd,J=8.4Hz),7.20−7.40(3
H,m),7.60(2H,d,J=7.2Hz) 低分解能FAB−MS(m/e,(C26H40N2O2+H)とし
て):413 実施例36 N−[1−(1−シクロヘプテニルメチル)ピペリジン
−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
2−フェニルアセトアミド 1−シクロヘプテンカルバルデヒドを用い、実施例33
と同様の方法で表題化合物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.16−2.13(21H,m),2.41
−2.54(2H,m),2.63−2.72(2H,m),2.76(2H,s),2.9
3−3.03(2H,m),3.19(1H,brs),3.62−3.73(1H,m),
5.62−5.66(1H,m),6.28(1H,d,J=7.6Hz),7.22−7.3
4(3H,m),7.57−7.60(2H,m) 低分解能FAB−MS(m/e,(C26H38N2O2+H)とし
て):411 実施例37 N−[1−(1−シクロヘキセニルメチル)ピペリジン
−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
2−フェニルアセトアミド 1−シクロヘキセンカルバルデヒドを用い、実施例33
と同様の方法で表題化合物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.10−2.12(22H,m),2.64
−2.90(2H,m),2.85(2H,brs),2.95−3.09(1H,m),
3.15(1H,brs),3.60−3.81(1H),5.55−5.62(1H,
m),6.36(1H,d,J=9.0Hz).7.21−7.39(3H,m),7.60
(2H,brd,J=7.5Hz) 低分解能FAB−MS(m/e,(C25H36N2O2+H)とし
て):397 実施例38 N−[1−(シクロペンチルメチル)ピペリジン−4−
イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−フ
ェニルアセトアミド シクロペンチルメチル メタンスルホネートを用い、
実施例27の工程3と同様の方法で表題化合物を製造し
た。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.10−1.31(2H,m),1.35−
1.90(18H,m),1.96−2.15(3H,m),2.25(2H,d,J=7.3
Hz),2.78(2H,d,J=11.6Hz),2.93−3.10(1H,m),3.2
7(1H,brs),3.62−3.75(1H,m),6.35(1H,J=8.3H
z),7.22−7.41(3H,m),7.59(2H,d,J=6.7Hz) 低分解能FAB−MS(m/e,(C24H36N2O2+H)とし
て):385 実施例39 N−[1−(1−シクロペンテニルメチル)ピペリジン
−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
2−フェニルアセトアミド 1−シクロペンテニルメチル メタンスルホネートを
用い、実施例27の工程3と同様の方法で表題化合物を製
造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.36−1.73(10H,m),1.75
−1.94(4H,m),1.96−2.10(2H,m),2.22−2.38(4H,
m),2.70−2.80(2H,m),3.00(2H,s),3.01−3.18(2
H,m),3.63−3.77(1H,m),5.53(1H,s),6.36(1H,d,J
=8.1Hz).7.24−7.36(3H,m),7.60(1H,dd,JB8.5,1.2
Hz) 低分解能FAB−MS(m/e,(C24H34N2O2+H)とし
て):383 実施例40 N−[1−(3−メチル−1−シクロヘキセニルメチ
ル)ピペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2
−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド 3−メチル−1−シクロヘキセニルメチル メタンス
ルホネートを用い、実施例27の工程3と同様の方法で表
題化合物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):0.95(3H,d,J=6.9Hz),1.0
0−2.21(2H,m),2.60−2.89(4H,m),2.94−3.09(1H,
m),3.15(1H,brs),3.61−3.80(1H,m),5.36−5.44
(1H,m),6.21−6.39(1H,m),7.20−7.40(3H,m).7.5
5−7.63(2H,m) 低分解能FAB−MS(m/e,(C26H38N2O2+H)とし
て):411 実施例41 N−[1−(4−メチル−1−シクロヘキセニルメチ
ル)ピペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2
−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド 4−メチル−1−シクロヘキセニルメチル メタンス
ルホネートを用い、実施例27の工程3と同様の方法で表
題化合物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):0.95(3H,d,J=6.0),1.04
−1.30(2H,m),1.31−2.17(19H,m),2.59−2.89(4H,
m),2.95−3.10(1H,m),3.17(1H,s),3.61−3.79(1
H,m),5.49−5.58(1H,m),6.29(1H,d,J=7.2Hz),7.2
1−7.40(3H,m).7.56−7.65(2H,m) 低分解能FAB−MS(m/e,(C26H38N2O2+H)とし
て):411 実施例42 N−[1−(2−シクロヘキセニルメチル)ピペリジン
−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
2−フェニルアセトアミド 2−シクロヘキセニルメチル 4−トルエンスルホネ
ートを用い、実施例27の工程3と同様の方法で表題化合
物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):0.80−0.96(1H,m),1.05−
2.39(22H,m),2.69−2.86(2H,m),2.94−3.10(1H,
m),3.16(1H,brs),3.61−3.80(1H,m),5.57−5.65
(1H,m),5.67−5.77(1H,m),6.27−6.49(1H,m),7.2
2−7.42(3H,m).7.56−7.65(2H,m) 実施例43 N−(1−ペンチルピペリジン−4−イル)−2−シク
ロペンチル−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミ
ド 1−ペンチル 4−トルエンスルホネートを用い、実
施例27の工程3と同様の方法で表題化合物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):0.88(3H,t,J=6.9),1.10
−1.76(16H,m),1.78−1.94(2H,m),2.02−2.19(2H,
m),2.28−2.40(2H,m),2.75−2.92(2H,m),2.95−3.
20(2H,m),3.62−3.80(1H,m),6.37(1H,d,J=8.1H
z),7.20−7.39(3H,m).7.59(2H,dd,J=8.4,1.2Hz) 実施例44 N−[1−(トランス−3−メチルシクロヘキシルメチ
ル)ピペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2
−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド トランス−3−メチルシクロヘキシルメチル 4−ト
ルエンスルホネートを用い、実施例27の工程3と同様の
方法で表題化合物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):0.89(3H,d,J=6.9Hz),1.0
2−1.90(22H,m),1.97−2.29(4H,m),2.64−2.84(2
H,m),2.94−3.10(1H,m),3.17(1H,brs),3.60−3.79
(1H,m),6.31(1H,d,J=8.1Hz),7.21−7.40(3H,m).
7.57−7.66(2H,m) 低分解能FAB−MS(m/e,(C26H40N2O2+H)とし
て):413 実施例45 N−[1−(シス−3−メチルシクロヘキシルメチル)
ピペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒ
ドロキシ−2−フェニルアセトアミド シス−3−メチルシクロヘキシルメチル 4−トルエ
ンスルホネートを用い、実施例27の工程3と同様の方法
で表題化合物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):0.42−0.58(1H,m),0.64−
0.95(2H,m),0.87(3H,d,J=6.6Hz),1.12−1.90(19
H,m),1.95−2.18(4H,m),2.61−2.81(2H,m),2.95−
3.10(1H,m),3.18(1H,brs),3.60−3.77(1H,m),6.2
9(1H,d,J=8.4Hz),7.20−7.49(3H,m),7.55−7.63
(2H,m) 低分解能FAB−MS(m/e,(C26H40N2O2+H)とし
て):413 実施例46 N−[1−(3−メチル−1−シクロペンテニルメチ
ル)ピペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2
−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド 3−メチル−1−シクロペンテニルメチル メタンス
ルホネートを用い、実施例27の工程3と同様の方法で表
題化合物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):0.99(3H,d,J=2.9Hz),1.1
3−1.93(14H,m),2.00−2.16(3H,m),2.20−2.38(2
H,m),2.63−2.80(3H,m),2.98(2H,s),2.96−3.08
(1H,m),3.08−3.30(1H,m),3.62−3.77(1H,m),5.4
4(1H,s),6.37(1H,d,J=8.2Hz),7.26−7.36(3H,
m),7.60(2H,d,J=7.1Hz) 低分解能FAB−MS(m/e,(C25H36N2O2+H)とし
て):397 実施例47 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
2−(2−チエニル)アセトアミド 工程1.2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−(2
−チエニル)酢酸の合成 シクロペンチルマグネシウム クロライドのジエチル
エーテル溶液を−40℃下30分をかけて2−チエニルグリ
オキシル酸5.00gのテトラヒドロフラン溶液に滴下し
て、同温にて25分間撹拌した。反応液に1N塩酸を加えて
有機層を分取し、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え塩基
性としジエチルエーテル洗浄後再び1N塩酸で酸性にし、
ジエチルエーテルで抽出し有機層を水、飽和食塩水で洗
浄後無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し
得られた残渣をジエチルエーテルに懸濁し、固形物を濾
去した。溶媒を減圧濃縮し表題化合物を得た。
工程2.N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペ
リジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロ
キシ−2−(2−チエニル)アセトアミドの合成 2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−(2−チ
エニル)酢酸を用い、実施例25の工程2と同様の方法で
表題化合物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.36−1.82(20H,m),1.87
(2H,m),2.21(4H,m),2.44(2H,m),2.81(1H,m),2.
94(2H,m),3.78(1H,m),5.04(1H,m),6.43(1H,d,J
=7.8Hz),6.95(1H,dd,J=5.2,3.6Hz),7.08(1H,dd,J
=3.6,0.7Hz),7.22(1H,dd,J=5.0,0.7Hz) 低分解能FAB−MS(m/e,(C22H34N2O2S+H)とし
て):391 実施例48 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
2−(3−チエニル)アセトアミド 3−チエニルグリオキシル酸を用い、実施例47と同様
の方法で表題化合物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.37−1.77(18H,m),1.80
−1.98(2H,m),2.08−2.24(4H,m),2.30−2.42(2H,
m),2.77−2.92(2H,m),3.66−3.80(1H,m),5.02−5.
10(1H,m),6.35(1H,d,J=7.9Hz),7.19(1H,dd,J=5.
0,1.4Hz),7.28(1H,dd,J=5.0,3.0Hz),7.30(1H,dd,J
=3.0,1.4Hz) 低分解能FAB−MS(m/e,(C22H34N2O2S+H)とし
て):391 実施例49 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
−4−イル]−2−シクロペンチル−2−(3−フリ
ル)−2−ヒドロキシアセトアミド 工程1.3−フリルグリオキシル酸エチルの合成 3−ブロモフラン1mlのジエチルエーテル6ml溶液にn
−ブチルリチウムのヘキサン溶液を−78℃で滴下し、同
温で15分間撹拌した。シュウ酸ジエチル22mlのジエチル
エーテル9ml溶液を滴下し、−78℃で30分間撹拌した。
反応液に同温で1N塩酸14mlを加えた後、室温まで徐々に
温めた。ジエチルエーテル抽出し有機層を水、飽和食塩
水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧
留去し得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=10/1)にて精
製し表題化合物を得た。
工程2.2−シクロペンチル−2−(3−フリル)−2−
ヒドロキシ酢酸の合成 3−フリルグリオキシル酸エチルを用い、実施例27の
工程1と同様の方法で表題化合物を製造した。
工程3.N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペ
リジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2−(3−
フリル)−2−ヒドロキシアセトアミドの合成 2−シクロペンチル−2−(3−フリル)−2−ヒド
ロキシ酢酸を用い、実施例47の工程2と同様の方法で表
題化合物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.34−1.84(16H,m),1.83
−1.95(2H,m),2.09−2.25(4H,m),2.33−2.40(2H,
m),2.60−2.74(1H,m),2.83−2.92(2H,m),2.90−3.
30(1H,m),3.70−3.84(1H,m),5.03−5.11(1H,m),
6.42(1H,d,J=7.2Hz),6.44(1H,dd,J=2.7,1.8Hz),
7.33(1H,d,J=1.8Hz),7.46(1H,d,J=2.5Hz) 低分解能FAB−MS(m/e,(C22H34N2O3+H)とし
て):375 実施例50 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
−4−イル]−2−シクロペンチル−2−(2−フリ
ル)−2−ヒドロキシアセトアミド フランを用い、実施例49と同様の方法で表題化合物を
製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.35−1.77(16H,m),1.78
−1.90(1H,m),1.91−2.02(1H,m),2.05−2.23(4H,
m),2.30−2.40(2H,m),2.60−2.70(1H,m),2.72−2.
92(2H,m),3.70−3.83(1H,m),3.95−4.15(1H,m),
5.03−5.12(1H,m),6.20(1H,d,J=7.5Hz),6.36(1H,
d,J=3.3Hz),6.39(1H,d,J=3.3Hz),7.38(1H,s) 低分解能FAB−MS(m/e,(C22H34N2O3+H)とし
て):375 実施例51 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
2−(2−チアゾリル)アセトアミド チアゾールを用い、実施例49と同様の方法で表題化合
物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.40−2.08(18H,m),2.10
−2.27(4H,m),2.27−2.40(2H,m),2.61−2.91(3H,
m),3.62−3.85(1H,m),5.00−5.12(2H,m),7.29(1
H,d,J=3.2Hz),7.32−7.42(1H,m),7.72(1H,d,J=3.
2Hz) 低分解能FAB−MS(m/e,(C21H33N3O2S+H)とし
て):392 実施例52 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
2−(2−ピリジル)アセトアミド 2−ブロモピリジンを用い、実施例49と同様の方法で
表題化合物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.30−2.00(18H,m),2.03
−2.23(4H,m),2.28−2.37(2H,m),2.74−2.98(3H,
m),3.62−3.80(1H,m),5.02−5.10(1H,m),6.23(1
H,s),7.23(1H,dd,J=5.0,7.5Hz),7.46(1H,d,J=8.5
Hz),7.73(1H,dd,J=9.2,8.1Hz),7.93(1H,d,J=9.1H
z),8.44(1H,d,J=4.2Hz) 低分解能FAB−MS(m/e,(C23H35N3O2+H)とし
て):386 実施例53 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
−4−イル]−2−シクロペンチル−2−(3−フルオ
ロフェニル)−2−ヒドロキシアセトアミド 3−フルオロフェニルグリオキシル酸メチルを用い、
実施例49の工程2〜3と同様の方法で表題化合物を製造
した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.10−1.76(14H,m),1.77
−1.95(4H,m),2.00−2.20(4H,m),2.27−2.36(2H,
m),2.70−2.90(2H,m),2.92−3.14(2H,m),3.62−3.
78(1H,m),5.02−5.11(1H,m),6.39(1H,d,J=8.2H
z),6.92−7.00(1H,m),7.25−7.41(3H,m) 低分解能FAB−MS(m/e,(C24H35FN2O2+H)とし
て):403 実施例54 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
−4−イル]−2−シクロペンチル−2−(2−フルオ
ロフェニル)−2−ヒドロキシアセトアミド 2−フルオロフェニルグリオキシル酸メチルを用い、
実施例53と同様の方法で表題化合物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.24−1.77(10H,m),1.77
−1.88(2H,m),1.92−2.04(2H,m),2.10−2.28(4H,
m),2.32−2.42(2H,m),2.74−3.06(3H,m),3.72−3.
86(1H,m),4.51(1H,brs),5.07(1H,tt,J=1.4,7.0H
z),6.44(1H,brt,J=7.3Hz),6.98−7.04(1H,m),7.1
5(1H,dt,J=1.3,7.9Hz),7.22−7.32(1H,m),7.76(1
H,dt,J=1.3,7.9Hz) 低分解能FAB−MS(m/e,(C24H35FN2O2+H)とし
て):403 実施例55 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
−4−イル]−2−シクロペンチル−2−(4−フルオ
フェニル)−2−ヒドロキシアセトアミド・フマル酸塩 4−フルオロフェニルグリオキシル酸メチルを用い、
実施例53および実施例25の工程3と同様の方法で表題化
合物を製造した。
1H−NMR(CD3OD,δppm):1.16−2.00(13H,m),1.67
(3H,s),1.72(3H,s)2.00−2.14(1H,m),2.34−2.46
(2H,m),2.88−3.14(5H,m),3.40−3.56(2H,m),3.7
7−3.90(1H,m),5.02−5.11(1H,m),6.69(2H,s),6.
97−7.06(2H,m),7.56−7.66(2H,m) 低分解能FAB−MS(m/e,(C24H35FN2O2+H)とし
て):403 実施例56 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
−4−イル]−2−(2−イミダゾリル)−2−シクロ
ペンチル−2−ヒドロキシアセトアミド 工程1.N−[2−(トリメチルシリル)エトキシメチ
ル]イミダゾールの合成 イミダゾール2.93gのテトラヒドロフラン溶液に氷冷
下水素化ナトリウム2.23gを加え25分間撹拌した後クロ
ロメチル 2−(トリメチルシリル)エチル エーテル
7.5mlを加え室温で一晩撹拌した。反応液に水を加えて
クロロホルム抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで
乾燥した。溶媒を減圧留去し得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホルム/
メタノール=40/1)にて精製し、表題化合物8.02gを得
た。
工程2.N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペ
リジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロ
キシ−2−{[2−(トリメチルシリル)エトキシメチ
ル]イミダゾール−2−イル}アセトアミドの合成 N−[2−(トリメチルシリル)エトキシメチル]イ
ミダゾールを用い、実施例49と同様の方法で表題化合物
を製造した。
工程3.N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペ
リジン−4−イル]−2−(2−イミダゾリル)−2−
シクロペンチル−2−ヒドロキシアセトアミドの合成 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジ
ン−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ
−2−{[2−(トリメチルシリル)エトキシメチル]
イミダゾール−2−イル}アセトアミド44mgのテトラヒ
ドロフラン2ml溶液に60℃で1Nテトラブチルアンモニウ
ムフルオリドテトラヒドロフラン溶液0.3mlを加え、同
温で5時間撹拌した。反応液に飽和重曹水を加えてジエ
チルエーテル抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄後
無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し得
られた残渣を分取薄層クロマトグラフィー[Kieselgel
TM60F254、Art5744(メルク社製)展開溶媒:クロロホ
ルム/メタノール=7/1]にて精製し、表題化合物14mg
を得た。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.17−1.98(12H,m),1.61
(3H,m),1.69(3H,m),2.06−2.27(4H,m),2.28−2.4
0(2H,m),2.57−2.91(3H,m),3.68−3.81(1H,m),4.
73(1H,brs),5.03−5.13(1H,m),6.91−7.03(2H,
m),7.40−7.59(1H,m),9.57−9.87(1H,m) 実施例57 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
2−(5−チアゾリル)アセトアミド 5−チアゾリルグリオキシル酸エチルを用い、実施例
49の工程2〜3と同様の方法で表題化合物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.10−1.71(10H,m),1.68
(3H,s),1.69(3H,s),1.80−1.86(1H,m),1.92−1.9
8(1H,m),2.11−2.22(4H,m),2.31−2.37(2H,m),2.
69−2.85(3H,m),3.70−3.81(1H,m),4.79(1H,s),
5.05−5.10(1H,m),7.45(1H,d,J=7.9Hz),7.49(1H,
d,J=2.2Hz),8.72(1H,d,J=2.2Hz) 低分解能FAB−MS(m/e、(C21H33N3O2S+H)とし
て):392 実施例58 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
2−(2−ピロリル)アセトアミド 工程1.2−ピロリルグリオキシル酸エチルの合成 ピロール1.1gおよびピリジン1.5gを1,2−ジクロロエ
タン30mlに溶解し、クロロしゅう酸エチル2.2mlを加え
て室温で17時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウ
ム溶液を加えてジエチルエーテル抽出し、有機層を飽和
食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を
減圧留去し得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=4/1)に
て精製し、表題化合物2.1gを得た。
工程2.N−[1−(4−メチル3−ペンテニル)ピペリ
ジン−4−イル]−(2−ピロリル)グリオキシル酸ア
ミドの合成 2−ピロリルグリオキシル酸エチル2.1gをテトラヒド
ロフラン10ml水5ml混液に溶解し水酸化リチウム−水和
物1.9gを加えて、50℃で1時間撹拌した。反応液を飽和
重曹水抽出し、水層に1N塩酸を加え酸性としてジエチル
エーテル抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧濃縮した後N,N−ジ
メチルホルムアミド10mlに溶解し、1,1′−カルボニル
ジイミダゾール700mgを加え室温で2時間撹拌した。4
−アミノ−1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリ
ジン・2塩酸塩990mg、4−ジメチルアミノピリジン48m
gおよびトリエチルアミン1.5mlを加え、室温にて二晩撹
拌した。反応液に飽和重曹水を加えでジエチルエーテル
抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。溶媒を減圧留去し得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:クロロホル
ム/メタノール=19/1)にて精製し、表題化合物570mg
を得た。
工程3.N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペ
リジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロ
キシ−2−(2−ピロリル)アセトアミド N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジ
ン−4−イル]−(2−ピロリル)グリオキシル酸アミ
ド540mg及び過塩素酸リチウム280mgのテトラヒドロフラ
ン2ml溶液に、氷冷下シクロペンチルマグネシウム ク
ロライドのジエチルエーテル溶液を滴下し、同温にて40
分間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を
加えてジエチルエーテル抽出し、有機層を飽和食塩水で
洗浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留
去し得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(展開媒体:クロロホルム/メタノール=15/1)にて
精製し、表題化合物570mgを得た。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.33−1.67(10H,m),1.61
(3H,s),1.68(3H,s),1.81−1.89(2H,m),2.03−2.1
7(4H,m),2.27−2.32(2H,m),2.49−2.60(1H,m),2.
72−2.81(2H,m),3.45(1H,brs),3.64−3.78(1H,
m),5.03−5.09(1H,m),6.08−6.16(2H,m),6.42(1
H,d,J=7.9Hz),6.70−6.72(1H,m),9.04(1H,brs) 低分解能FAB−MS(m/e,(C22H35N3O2+H)+として):
374 実施例59 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
2−(4−ピリミジル)アセトアミド 工程1.2−(5−ブロモ−4−ピリミジニル)酢酸エチ
ルの合成 酢酸エチル2.1gのテトラヒドロフラン80ml溶液に−78
℃下1.5Mリチウムジイソプロピルアミドヘキサン溶液1
1.6mlを滴下し同温で1時間撹拌した。反応液に5−ブ
ロモピリミジン3.35gのテトラヒドロフラン20ml溶液を
滴下し、室温へと昇温しながら3時間撹拌した。反応液
に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて酢酸エチル抽出
し、有機層を飽和食塩水で洗浄後無水硫酸マグネシウム
で乾燥した。溶媒を減圧留去し得られた残渣をクロロホ
ルム200mlに溶解し、二酸化マンガン15gを加え室温で24
時間撹拌した。反応液を濾過後、濾液を減圧濃縮し得ら
れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開
溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=20/1〜5/1)にて精製
し、表題化合物3.6gを得た。
工程2.(4−ピリミジニル)グリオキシル酸エチルの合
成 2−(5−ブロモ−4−ピリミジニル)酢酸エチル2
g、N−ブロモこはく酸イミド1.74gおよびα,α′−ア
ゾビスイソブチロニトリル100mgの四塩化炭素50ml溶液
を85℃で2時間撹拌した。室温に冷却後反応液を濾過
し、濾液を減圧濃縮して得られた残渣をアセトニトリル
30mlに溶解した。この溶液を氷冷下ピリジン N−オキ
シド4.8gおよび硝酸銀9.3gのアセトニトリル100ml溶液
へ滴下し室温へと昇温し20時間撹拌した。反応液にトリ
エチルアミン4mlを加え1時間撹拌後、酢酸エチルで希
釈し濾過した。濾液を減圧濃縮し得られた残渣をクロロ
ホルムに溶解し、飽和重曹水及び飽和食塩水で洗浄後無
水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し得ら
れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開
溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=4/1〜2/1)にて精製し、
800mgの白色固体を得た。この固体350mg、重曹380mgお
よび10%パラジウム−炭素90mgのエタノール15ml溶液を
水素雰囲気下、常圧室温で2時間撹拌した。反応液をセ
ライト濾過した後エタノールを減圧留去し、得られた残
渣を分取薄層クロマトグラフィー[KieselgelTM60
F254、Art5744(メルク社製)展開溶媒:ヘキサン/酢
酸エチル=12/1]にて精製し、表題化合物110mgを得
た。
工程3.2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−(4
−ピリミジニル)酢酸エチルの合成 (4−ピリミジニル)グリオキシル酸エチルを用い、
実施例27の工程1と同様の方法で表題化合物を製造し
た。
工程4.N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペ
リジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロ
キシ−2−(4−ピリミジニル)アセトアミドの合成 4−アミノ−1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピ
ペリジン・2塩酸塩85mgのトルエン5ml溶液に氷冷下1M
トリメチルアルミニウムヘキサン溶液0.65mlを加え、同
温で2時間撹拌した。反応液に2−シクロペンチル−2
−ヒドロキシ−2−(4−ピリミジル)酢酸エチル29mg
のトルエン3ml溶液を加え、100℃で18時間加熱撹拌し
た。氷冷下1N塩酸を加えた後、飽和重曹水にてアルカリ
性としクロロホルム抽出した。有機層を飽和食塩水で洗
浄後無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去し
得られた残渣を分取薄層クロマトグラフィー[Kieselge
lTM60F254、Art5744(メルク社製)展開溶媒:クロロホ
ルム/メタノール=9/1]にて精製し、表題化合物6mgを
得た。
1H−NMR(CDCl3,δppm):0.99−1.98(12H,m),1.63
(3H,s),1.70(3H,s),2.08−2.43(6H,m),2.74−2.9
6(3H,m),3.65−3.82(1H,m),5.04−5.13(1H,m),5.
60(1H,s),7.44(1H,brd,J=7.8Hz),7.96(1H,brd,J
=5.4Hz),8.74(1H,d,J=5.4Hz),9.13(1H,brs) 低分解能FAB−MS(m/e,(C22H34N4O2+H)として):
387 実施例60 N−[1−(シクロヘプチルメチル)ピペリジン−4−
イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−
(5−チアゾリル)アセトアミド 工程1.4−アミノ−1−(シクロヘプチルメチル)ピペ
リジン・2塩酸塩の合成 シクロヘプチルメチル メタンスルホネートを用い、
実施例22の工程2〜3と同様の方法で表題化合物を製造
した。
工程2.N−[1−(シクロヘプチルメチル)ピペリジン
−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
2−(5−チアゾリル)アセトアミドの合成 実施例57で得た2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ
−2−(5−チアゾリル)酢酸および4−アミノ−1−
(シクロヘプチルメチル)ピペリジン・2塩酸塩を用い
実施例22の工程4と同様の方法で表題化合物を製造し
た。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.04−1.80(24H,m),1.88
−1.93(1H,m),2.00−2.14(4H,m),2.65−2.75(3H,
m),3.66−3.81(1H,m)4.79(1H,s),7.42(1H,d,J=
7.6Hz),7.49(1H,d,J=2.2Hz),8.72(1H,d,J=2.2H
z) 低分解能FAB−MS(m/e,(C23H37N3O2S+H)とし
て):420 実施例61 N−[1−(シクロヘプチルメチル)ピペリジン−4−
イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−
(2−チエニル)アセトアミド 実施例47で得た2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ
−2−(5−チエニル)酢酸および4−アミノ−1−
(シクロヘプチルメチル)ピペリジン・2塩酸塩を用い
実施例22の工程4と同様の方法で表題化合物を製造し
た。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.30−1.80(22H,m),1.79
−1.90(2H,m),1.98−2.17(4H,m),2.66−2.89(4H,
m),3.65−3.78(1H,m),3.70−4.08(1H,m),6.34(1
H,d,J=7.9Hz),6.96(1H,dd,J=5.0,3.6,Hz),7.07(1
H,dd,J=3.6,1.2Hz),7.26(1H,dd,J=5.0,1.2Hz) 低分解能FAB−MS(m/e,(C24H38N2O2S+H)とし
て):419 実施例62 N−[1−(シクロヘプチルメチル)ピペリジン−4−
イル]−2−(2−フリル)−2−シクロペンチル−2
−ヒドロキシアセトアミド 実施例50で得た2−シクロペンチル−2−(2−フリ
ル)−2−ヒドロキシ酢酸および4−アミノ−1−(シ
クロヘプチルメチル)ピペリジン・2塩酸塩を用い実施
例22の工程4と同様の方法で表題化合物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.32−1.98(24H,m),1.98
−2.15(4H,m),2.57−2.80(3H,m),3.69−3.83(1H,
m),4.14(1H,s),6.17(1H,d,J=7.2Hz),6.35(1H,d,
J=3.3Hz),6.38(1H,dd,J=3.3,0.9Hz),7.36(1H,d,J
=0.9Hz) 実施例63 N−[1−(シクロヘプチルメチル)ピペリジン−4−
イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−
(2−チアゾリル)アセトアミド 実施例51で得た2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ
−2−(2−チアゾリル)酢酸および4−アミノ−1−
(シクロヘプチルメチル)ピペリジン・2塩酸塩を用い
実施例22の工程4と同様の方法で表題化合物を製造し
た。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.00−1.18(2H,m),1.19−
1.84(23H,m),1.85−1.97(1H,m),1.98−2.18(3H,
m),2.60−2.81(3H,m),3.66−3.81(1H,m),5.05(1
H,s),7.29(1H,d,J=3.3Hz),7.38(1H,d,J=7.9Hz),
7.71(1H,d,J=3.3Hz) 低分解能FAB−MS(m/e,(C23H37N3O2S+H)とし
て):420 実施例64 N−[1−(シクロヘプチルメチル)ピペリジン−4−
イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−
(3−チエニル)アセトアミド 2−チエニルグリオキシル酸エチルおよび4−アミノ
−1−(シクロヘプチルメチル)ピペリジン・2塩酸塩
を用い、実施例58の工程2〜3と同様の方法で表題化合
物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.01−1.92(25H,m),1.96
−2.18(4H,m),2.62−2.94(3H,m),3.21(1H,brs),
3.64−3.80(1H,m),6.31(1H,brd,J=6.8Hz),7.19(1
H,dd,J=5.0,1.4Hz),7.25−7.34(2H,m) 実施例65 N−[1−(シクロヘプチルメチル)ピペリジン−4−
イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−
(2−ピリジル)アセトアミド 実施例52で得た2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ
−2−(2−ピリジル)酢酸および4−アミノ−1−
(シクロヘプチルメチル)ピペリジン・2塩酸塩を用い
実施例22の工程4と同様の方法で表題化合物を製造し
た。
1H−NMR(CDCl3,δppm):0.96−1.16,(4H,m),1.32
−1.78(20H,m),1.86−1.92(1H,m),1.98−2.09(4H,
m),2.67−2.75(2H,m),2.86−2.96(1H,m),3.62−3.
76(1H,m),6.21(1H,brs),7.21−7.26(1H,m),7.45
(1H,d,J=7.9Hz),7.69−7.45(1H,m),7.94(1H,d,J
=7.8Hz),8.43−8.45(1H,m) 低分解能FAB−MS(m/e,(C25H39N3O2+H)として):
414 実施例66 N−[1−(シクロヘプチルメチル)ピペリジン−4−
イル]−2−(3−フルオロフェニル)−2−シクロペ
ンチル−2−ヒドロキシアセトアミド 実施例53で得た2−(3−フルオロフェニル)−2−
シクロペンチル−2−ヒドロキシ酢酸および4−アミノ
−1−(シクロヘプチルメチル)ピペリジン・2塩酸塩
を用い実施例22の工程4と同様の方法で表題化合物を製
造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.00−1.28(3H,m),1.28−
1.90(22H,m),1.95−2.20(4H,m),2.60−2.80(2H,
m),2.90−3.04(1H,m)3.08(1H,s),3.62−3.78(1H,
m),6.34(1H,d,J=7.4Hz),6.90−7.00(1H,m),7.24
−7.42(3H,m) 低分解能FAB−MS(m/e,(C26H39FN2O2+H)とし
て):431 実施例67 N−[1−(シクロヘプチルメチル)ピペリジン−4−
イル]−2−(2−フルオロフェニル)−2−シクロペ
ンチル−2−ヒドロキシアセトアミド 実施例54で得た2−(2−フルオロフェニル)−2−
シクロペンチル−2−ヒドロキシ酢酸および4−アミノ
−1−(シクロヘプチルメチル)ピペリジン・2塩酸塩
を用い実施例22の工程4と同様の方法で表題化合物を製
造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.00−1.15(2H,m),1.30−
1.82(22H,m),1.86−2.12(5H,m),2,58−2.75(2H,
m),2.86−3.01(1H,m),3.65−3.80(1H,m),4.59−4.
62(1H,m),6.30−6.46(1H,m),6.96−7.08(1H,m),
7.15(1H,dt,J=1.3,7.9Hz),7.22−7.31(1H,m),7.77
(1H,dt,J=1.3,7.9Hz) 低分解能FAB−MS(m/e,(C26H39FN2O2+H)とし
て):431 実施例68 N−[1−(シクロヘプチルメチル)ピペリジン−4−
イル]−2−シクロペンチル−2−(4−フルオロフェ
ニル)−2−ヒドロキシアセトアミド 実施例55で得た2−シクロペンチル−2−(4−フル
オロフェニル)−2−ヒドロキシ酢酸および4−アミノ
−1−(シクロヘプチルメチル)ピペリジン・2塩酸塩
を用い実施例22の工程4と同様の方法で表題化合物を製
造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.00−1.30(3H,m),1.30−
1.92(22H,m),1.92−2.15(4H,m),2.62−2.76(2H,
m),2.92−3.10(1H,m),3.04(1H,s),3.60−3.74(1
H,m),6.33(1H,d,J=8.4Hz),6,96−7.06(2H,m),7.5
4−7.62(2H,m) 低分解能FAB−MS(m/e,(C26H39FN2O2+H)とし
て):431 実施例69 N−[1−(2−シクロペンチルエチル)ピペリジン−
4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2
−フェニルアセトアミド 2−シクロペンチルエチル メタンスルホネートを用
い、実施例27の工程3と同様の方法で表題化合物を製造
した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.03−1.28(2H,m),1.42−
1.90(21H,m),2.03−2.10(2H,m),2.29−2.35(2H,
m),2.78−2.88(2H,m),3.00−3.14(2H,m),3.68−3.
72(1H,m),6.33(1H,d,J=7.6Hz),7.23−7.36(3H,
m),7.57−7.61(2H,m) 低分解能FAB−MS(m/e,(C25H38N2O2+H)として):
399 実施例70 N−[1−(シクロオクチルメチル)ピペリジン−4−
イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−フ
ェニルアセトアミド シクロオクチルカルバルデヒドを用い、実施例33と同
様の方法で表題化合物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):1.07−1.25(1H,m),1.35−
2.17(25H,m),2.40−2.84(6H,m),2.99−3.16(1H,
m),3.49−3.64(2H,m),3.85−4.01(1H,m),6.88(1
H,brd,J=8.4Hz),7.21−7.41(3H,m),7.59(2H,brd,J
=8.3Hz) 実施例71 N−[1−(4−メチルペンチル)ピペリジン−4−イ
ル]−2−シクロペンチル−2−(2−フルオロフェニ
ル)−2−ヒドロキシアセトアミド・塩酸塩 5−ブロモ−2−メチルペンタンを用い、実施例27の
工程3および実施例22の工程5と同様の方法で表題化合
物を製造した。
1H−NMR(CD3OD,δppm):0.92(6H,d,J=6.6Hz),1.2
0−2.14(18H,m),2.93−3.16(6H,m),3.50−3.63(2
H,m),3.79−3.90(1H,m),7.20−7.13(3H,m),7.60
(2H,d,J=7.3Hz) 実施例72 N−[1−(トランス−4−メチルシクロペンチルメチ
ル)ピペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2
−(2−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシアセトア
ミド トランス−4−メチルシクロペンチルメチル メタン
スルホネートを用い、実施例27の工程3と同様の方法で
表題化合物を製造した。
1H−NMR(CDCl3,δppm):0.86(3H,d,J=6.9Hz),1.1
5−1.98(22H,m),1.91−2.02(2H,m),2.05(2H,d,J=
7.3Hz),2.63−2.71(2H,m),2.93−3.06(1H,m),3.18
(1H,s),3.60−3.73(1H,m),6.25(1H,d,J=8.2Hz),
7.21−7.37(3H,m),7.59(2H,d,J=7.5Hz) 低分解能FAB−MS(m/e,(C26H40N2O2+H)として:41
3 実施例73 N−[1−(ビシクロ[3.3.0]オクタ−3−イルメチ
ル)ピペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2
−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド ビシクロ[3.3.0]オクタン−2−カルバルデヒドを
用い実施例33と同様の方法で表題化合物を製造した。
1H−NMR(CD3OD,δppm):1.02−1.75(18H,m),1.86
−2.00(2H,m),2.01−2.22(2H,m),2.23−2.41(1H,
m),2.43−2.60(2H,m),2.95−3.23(5H,m),3.50−3.
63(2H,m),3.77−3.95(1H,m),7.18−7.33(3H,m),
7.56−7.64(2H,m) 低分解能FAB−MS(m/e、(C26H40N2O2+H)とし
て):425 実施例74 N−[1−(ビシクロ[4.1.0]ヘプタ−7−イルメチ
ル)ピペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2
−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド ビシクロ[4.1.0]ヘプタ−2−イルメチル 4−ト
ルエンスルホネートを用い実施例27の工程3と同様の方
法で表題化合物を製造した。
1H−NMR(CD3Cl,δppm):0.49−0.59(1H,m),0.60−
0.72(2H,m),1.08−1.38(4H,m),1.41−2.00(16H,
m),2.04−2.24(2H,m),2.30(2H,d,J=6.6Hz),2.82
−3.18(4H,m),3.63−3.81(1H,m),6.37(1H,d,J=8.
4Hz),7.23−7.40(3H,m),7.61(2H,d,J=7.8Hz) 製剤例1 一錠あたりのmg数 実施例28の化合物 5.0 乳糖 103.8 結晶セルロース 20.0 部分アルファー化デンプン 20.0 ステアリン酸マグネシウム 1.2 計 150.0mg 実施例28の化合物20.0g、乳糖415.2g、結晶セルロー
ス80g及び部分アルファ−化デンプン80gをV型混合機を
用いて混合した後、ステアリン酸マグネシウム4.8gを加
え混合した。混合末を常法に従い打錠し直径7.0mm、1
錠の重量150mgの錠剤3000錠を得た。
製剤例2 一錠あたりのmg数 製剤例1の錠剤 150 ヒドロキシプロピルセルロース2910 3.6 ポリエチレングリコール6000 0.7 二酸化チタン 0.7 計 155mg ヒドロキシプロピルセルロース2910 10.8g及びポリ
エチレングリコール6000 2.1gを精製水172.5gに溶解し
た後、二酸化チタン2.1gを分散し、コーティング液を調
製した。別に調製した製剤例1の錠剤3000錠にハイコー
ターミニを用いてコーティング液をスプレーコーティン
グし、重量155mgのフィルムコート錠を得た。
製剤例3 実施例28の化合物0.1gを生理食塩水900mlに溶解し、
更に生理食塩水を加えて全量を1000mlとした後、孔径0.
25μmのメンブランフィルターで除菌濾過した。この溶
液を1mlずつ滅菌処理したアンプルに分注し、吸入液剤
とした。
製剤例4 実施例28の化合物10gと乳糖70gを均一に混合し、混合
末100mgを専用の粉末吸入器に充填し、粉末吸入製剤
(1吸入400μg)とした。
産業上の利用可能性 本発明の1,4−ジ置換ピペリジン誘導体は選択的ムス
カリンM3受容体拮抗作用を有することにより、副作用が
少なく安全で有効な、喘息、慢性気道閉塞および肺繊維
症等の呼吸器系疾患、頻尿、尿意切迫感および尿失禁等
の排尿障害を伴う泌尿器系疾患、過敏性大腸および消化
管の痙攣もしくは運動機能亢進等の消化器系疾患の治療
または予防剤として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/00 611 A61K 31/00 611D 31/445 31/445 31/505 31/505 C07D 401/12 C07D 401/12 405/12 405/12 409/12 409/12 417/12 417/12 (72)発明者 大脇 健二 茨城県つくば市大久保3番地 萬有製薬 株式会社 つくば研究所内 (72)発明者 錦辺 優 茨城県つくば市大久保3番地 萬有製薬 株式会社 つくば研究所内 審査官 星野 紹英 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) REGISTRY(STN) CA(STN)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式[I] [式中、Arは環上の任意の1〜2個の水素原子がハロゲ
    ン原子および低級アルキル基よりなる群から選ばれる置
    換基で置換されていてもよいフェニル基、または酸素原
    子、窒素原子及び硫黄原子よりなる群から選ばれる1〜
    2個のヘテロ原子を有する5または6員のヘテロ芳香環
    基を表し、R1は炭素数3〜6個のシクロアルキル基また
    は炭素数3〜6個のシクロアルケニル基を表し、R2は炭
    素数5〜15個の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基を
    表し、そしてXはOまたはNHを表す]で示される新規な
    1,4−ジ置換ピペリジン誘導体及び薬学的に許容されう
    る塩。
  2. 【請求項2】Arが、環上の任意の1〜2個の水素原子が
    フッ素原子およびメチル基よりなる群から選ばれる置換
    基で置換されていてもよいフェニル基、または2−ピロ
    リル基、3−ピロリル基、2−フリル基、3−フリル
    基、2−チエニル基、3−チエニル基、3−ピラゾリル
    基、4−ピラゾリル基、3−イソオキサゾリル基、5−
    イソオキサゾリル基、2−イミダゾリル基、4−イミダ
    ゾリル基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、
    5−オキサゾリル基、2−チアゾリル基、4−チアゾリ
    ル基、5−チアゾリル基、2−ピリジル基、4−ピリジ
    ル基、2−ピリミジニル基、4−ピリミジニル基である
    請求項1記載の化合物またはその薬学的に許容されうる
    塩。
  3. 【請求項3】R1が炭素数3〜6個のシクロアルキル基ま
    たは炭素数3〜6個のシクロアルケニル基、特にシクロ
    プロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基または
    シクロペンテニル基である請求項1記載の化合物または
    その薬学的に許容されうる塩。
  4. 【請求項4】XがNHである請求項1記載の化合物または
    その薬学的に許容されうる塩。
  5. 【請求項5】R2が下記式 [式中、Qがメチレン基、エチレン基、トリメチレン基
    またはテトラメチレン基を表し、RaおよびRcがそれぞれ
    水素原子を表すか、またはRaおよびRcは一緒になって単
    結合を形成し、Rb、RdおよびReが同一もしくは相異な
    り、それぞれ、水素原子、低級アルキル基または炭素数
    3〜8個のシクロアルキル基もしくはシクロアルケニル
    基を表すか、或いはRbとRdまたはRdとReは、それぞれ一
    緒になって炭素数3〜8個のシクロアルキル基またはシ
    クロアルケニル基を形成する]で示される基である請求
    項1記載の化合物またはその薬学的に許容されうる塩。
  6. 【請求項6】R2が炭素数5〜15個の直鎖状もしくは分岐
    状のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロ
    アルキル環上の任意の水素原子が低級アルキルで置換さ
    れていてもよいシクロアルキルアルキル基もしくはシク
    ロアルキルアルケニル基、ビシクロアルキル環上の任意
    の水素原子が低級アルキルで置換されていてもよいビシ
    クロアルキルアルキル基もしくはビシクロアルキルアル
    ケニル基、シクロアルケニル環上の任意の水素原子が低
    級アルキルで置換されていてもよいシクロアルケニルア
    ルキル基もしくはシクロアルケニルアルケニル基、ビシ
    クロアルケニル環上の任意の水素原子が低級アルキルで
    置換されていてもよいビシクロアルケニルアルキル基も
    しくはビシクロアルケニルアルケニル基、シクロアルキ
    ルアルキニル基またはシクロアルケニルアルキニル基で
    ある請求項1記載の化合物またはその薬学的に許容され
    うる塩。
  7. 【請求項7】N−[1−(4−メチル−3−ペンテニ
    ル)ピペリジン−4−イル]−2−シクロブチル−2−
    ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド、 N−(1−ヘキシルピペリジン−4−イル)−2−シク
    ロブチル−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミ
    ド、 N−{1−[(Z)−3−ヘキセニル]ピペリジン−4
    −イル}−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−フ
    ェニルアセトアミド、 N−{1−[(E)−3−へキセニル]ピペリジン−4
    −イル}−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−フ
    ェニルアセトアミド、 N−[1−(6−メチル−5−ヘプテニル)ピペリジン
    −4−イル]−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2
    −フェニルアセトアミド、 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
    −4−イル]−2−シクロブチル−2−(4−フルオロ
    フェニル)−2−ヒドロキシアセトアミド、 N−[1−(5−メチル−4−ヘキセニル)ピペリジン
    −4−イル]−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2
    −フェニルアセトアミド、 N−[1−(4−メチルペンチル)ピペリジン−4−イ
    ル]−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−フェニ
    ルアセトアミド、 N−[1−(4−メチル−2−ペンチニル)ピペリジン
    −4−イル]−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2
    −フェニルアセトアミド、 N−[1−(5−メチル−3−ヘキシニル)ピペリジン
    −4−イル]−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2
    −フェニルアセトアミド、 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
    −4−イル]−2−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−
    2−フェニルアセトアミド、 N−{1−[(4S)−4−メチルヘキシル]ピペリジン
    −4−イル}−2−シクロヘキシル−2−ヒドロキシ−
    2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(4,5−ジメチル−4−ヘキセニル)ピペリ
    ジン−4−イル]−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ
    −2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
    −4−イル]−2−シクロプロピル−2−ヒドロキシ−
    2−フェニルアセトアミド、 N−{1−[(4S)−4−メチルヘキシル]ピペリジン
    −4−イル}−2−シクロプロピル−2−ヒドロキシ−
    2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
    −4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
    2−フェニルアセトアミド、 N−{1−[(4S)−4−メチルヘキシル]ピペリジン
    −4−イル}−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
    2−フェニルアセトアミド、 (2R)−N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピ
    ペリジン−4−イル]−2−(1−シクロペンテン−1
    −イル)−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミ
    ド、 [1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン−4
    −イル] 2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−フ
    ェニルアセテート、 [(4−メチルペンチル)ピペリジン−4−イル] 2
    −シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセテ
    ート、 [1−(1−シクロヘキシルエチル)ピペリジン−4−
    イル] 2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2−フェ
    ニルアセテート、 (2R)−N−{1−[(4S)−4−メチルヘキシル]ピ
    ペリジン−4−イル}−2−シクロブチル−2−ヒドロ
    キシ−2−フェニルアセトアミド、 [1−(3−シクロペンチリデンプロピル)ピペリジン
    −4−イル] 2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2
    −フェニルアセテート、 N−[(E)−1−(4−メチル−4−ヘキセニル)ピ
    ペリジン−4−イル]−2−シクロブチル−2−ヒドロ
    キシ−2−フェニルアセトアミド、 N−[(Z)−1−(4−メチル−4−ヘキセニル)ピ
    ペリジン−4−イル]−2−シクロブチル−2−ヒドロ
    キシ−2−フェニルアセトアミド、 (2R)−N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピ
    ペリジン−4−イル]−2−シクロブチル−2−ヒドロ
    キシ−2−フェニルアセトアミド、 N−{1−[(4S)−4−メチルヘキシル]ピペリジン
    −4−イル}−2−シクロブチル−2−ヒドロキシ−2
    −フェニルアセトアミド、 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
    −4−イル}−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
    2−フェニルアセトアミド、 (2R)−N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピ
    ペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒド
    ロキシ−2−フェニルアセトアミド、 (2R)−N−{1−[(4S)−4−メチルヘキシル]ピ
    ペリジン−4−イル}−2−シクロペンチル−2−ヒド
    ロキシ−2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(E)−(4−メチル−2−ペンテニル)ピ
    ペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒド
    ロキシ−2−フェニルアセトアミド、N−[1−(E)
    −(4−メチル−2−ヘキセニル)ピペリジン−4−イ
    ル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−フェ
    ニルアセトアミド、N−[1−(シクロヘキシルメチ
    ル)ピペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2
    −ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(シクロヘプチルメチル)ピペリジン−4−
    イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−フ
    ェニルアセトアミド、 (2R)−N−[1−(シクロヘプチルメチル)ピペリジ
    ン−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ
    −2−フェニルアセトアミド、 (2R)−N−[1−(シクロヘプチルメチル)ピペリジ
    ン−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ
    −2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(1−シクロヘプテニルメチル)ピペリジン
    −4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
    2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(1−シクロヘキセニルメチル)ピペリジン
    −4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
    2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(シクロペンチルメチル)ピペリジン−4−
    イル}−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−フ
    ェニルアセトアミド、 N−[1−(1−シクロペンテニルメチル)ピペリジン
    −4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
    2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(3−メチル−1−シクロヘキセニルメチ
    ル)ピペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2
    −ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(4−メチル−1−シクロヘキセニルメチ
    ル)ピペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2
    −ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(2−シクロヘキセニルメチル)ピペリジン
    −4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
    2−フェニルアセトアミド、 N−(1−ペンチルピペリジン−4−イル)−2−シク
    ロペンチル−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミ
    ド、 N−[1−(トランス−3−メチルシクロヘキシルメチ
    ル)ピペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2
    −ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(シス−3−メチルシクロヘキシルメチル)
    ピペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒ
    ドロキシ−2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(3−メチル−1−シクロペンテニルメチ
    ル)ピペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2
    −ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド、 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
    −4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
    2−(2−チエニル)アセトアミド、 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
    −4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
    2−(3−チエニル)アセトアミド、 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
    −4−イル]−2−シクロペンチル−2−(3−フリ
    ル)−2−ヒドロキシアセトアミド、 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
    −4−イル]−2−シクロペンチル−2−(2−フリ
    ル)−2−ヒドロキシアセトアミド、 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
    −4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
    2−(2−チアゾリル)アセトアミド、 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
    −4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
    2−(2−ピリジル)アセトアミド、 N−[1−(4−メイル−3−ペンテニル)ピペリジン
    −4−イル]−2−シクロペンチル−2−(3−フルオ
    ロフェニル)−2−ヒドロキシアセトアミド、 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
    −4−イル]−2−シクロペンチル−2−(2−フルオ
    ロフェニル)−2−ヒドロキシアセトアミド、 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
    −4−イル]−2−シクロペンチル−2−(4−フルオ
    ロフェニル)−2−ヒドロキシアセトアミド、 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
    −4−イル]−2−(2−イミダゾリル)−2−シクロ
    ペンチル−2−ヒドロキシアセトアミド、 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
    −4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
    2−(5−チアゾリル)アセトアミド、 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
    −4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
    2−(2−ピロリル)アセトアミド、 N−[1−(4−メチル−3−ペンテニル)ピペリジン
    −4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−
    2−(4−ピリミジル)アセトアミド、 N−[1−(シクロヘプチルメチル)ピペリジン−4−
    イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−
    (5−チアゾリル)アセトアミド、 N−[1−(シクロヘプチルメチル)ピペリジン−4−
    イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−
    (2−チエニル)アセトアミド、 N−[1−(シクロヘプチルメチル)ピペリジン−4−
    イル]−2−(2−フリル)−2−シクロペンチル−2
    −ヒドロキシアセトアミド、 N−[1−(シクロヘプチルメチル)ピペリジン−4−
    イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−
    (2−チアゾリル)アセトアミド、 N−[1−(シクロヘプチルメチル)ピペリジン−4−
    イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−
    (3−チエニル)アセトアミド、 N−[1−(シクロヘプチルメチル)ピペリジン−4−
    イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−
    (2−ピリジル)アセトアミド、 N−[1−(シクロヘプチルメチル)ピペリジン−4−
    イル]−2−(3−フルオロフェニル)−2−シクロペ
    ンチル−2−ヒドロキシアセトアミド、 N−[1−(シクロヘプチルメチル)ピペリジン−4−
    イル]−2−(2−フルオロフェニル)−2−シクロペ
    ンチル−2−ヒドロキシアセトアミド、 N−[1−(シクロヘプチルメチル)ピペリジン−4−
    イル]−2−シクロペンチル−2−(4−フルオロフェ
    ニル)−2−ヒドロキシアセトアミド、 N−[1−(2−シクロペンチルエチル)ピペリジン−
    4−イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2
    −フェニルアセトアミド、 N−[1−(シクロオクチルメチル)ピペリジン−4−
    イル]−2−シクロペンチル−2−ヒドロキシ−2−フ
    ェニルアセトアミド、 N−[1−(4−メチルペンチル)ピペリジン−4−イ
    ル]−2−シクロペンチル−2−(2−フルオロフェニ
    ル)−2−ヒドロキシアセトアミド、 N−[1−(トランス−4−メチルシクロペンチルメチ
    ル)ピペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2
    −(2−フルオロフェニル)−2−ヒドロキシアセトア
    ミドおよび N−[1−(ビシクロ[3.3.0]オクタ−3−イルメチ
    ル)ピペリジン−4−イル]−2−シクロペンチル−2
    −ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミド、 ならびにこれらの化合物の薬学的に許容しうる塩よりな
    る群から選ばれる請求項1記載の化合物またはその薬学
    的に許容されうる塩。
  8. 【請求項8】(2R)−N−[1−(4−メチル−3−ペ
    ンテニル)ピペリジン−4−イル]−2−シクロペンチ
    ル−2−ヒドロキシ−2−フェニルアセトアミドである
    請求項1記載の化合物またはその薬学的に許容されうる
    塩。
  9. 【請求項9】請求項1記載の一般式[I]の1,4−ジ置
    換ピペリジン誘導体またはその薬学的に許容しうる塩お
    よび1種以上の薬学的に許容しうる添加剤からなる医薬
    組成物。
  10. 【請求項10】喘息、慢性気道閉塞、肺繊維症、排尿障
    害、消化管の痙攣または運動機能亢進の治療または予防
    のために使用される請求項9記載の医薬組成物。
  11. 【請求項11】(a)一般式[III] [式中、ArおよびR1は前記の意味を有する]で示される
    カルボン酸またはその反応性誘導体を、一般式[IV] [式中、R20は炭素数5〜15個の飽和もしくは不飽和の
    脂肪族炭化水素基または保護もしくは未保護のオキソ基
    を有する炭素数2〜14個の飽和もしくは不飽和の脂肪族
    炭化水素基を表し、そしてXは前記の意味を有する]で
    示される化合物またはその塩と反応させ、そしてR20
    保護もしくは未保護のオキソ基を有する炭素数2〜14個
    の飽和もしくは不飽和の脂肪族炭化水素基である場合に
    は、得られる生成物を、必要に応じて脱保護したのち、
    ウィティッヒ反応に付し、そして更に必要に応じて、存
    在する二重結合を還元するか、或いは (b)上記一般式[III]のカルボン酸またはその反応
    性誘導体を一般式[V] [式中、Eはイミノ基の保護基を表し、Xは前記の意味
    を有する]で示される化合物またはその塩と反応させ、
    得られる一般式[VI] [式中、Ar、R1、XおよびEは前記の意味を有する]で
    示される化合物を脱保護した後、一般式[VII]または
    [VIII] R20−L[VII]またはR21−CH=CR22−COR23[VIII] [式中、R21およびR22は同一もしくは相異なり、それぞ
    れ水素原子または低級アルキル基を表し、R23は水素原
    子または炭素数1〜12個の飽和もしくは不飽和の脂肪族
    炭化水素基を表し、Lは脱離基を表し、そしてR20は前
    記の意味を有する]で示される化合物と、必要に応じ
    て、塩基の存在下に反応させ、そしてR20が保護もしく
    は未保護のオキソ基を有する炭素数2〜14個の飽和もし
    くは不飽和の脂肪族炭化水素基である式[VII]の化合
    物または式[VIII]の化合物を反応させた場合には、得
    られる生成物を、必要に応じて脱保護したのち、ウィテ
    ィッヒ反応に付し、そして更に必要に応じて、存在する
    二重結合を還元するか、或いは (c)上記一般式[VI]の化合物を脱保護した後、一般
    式[IX] R24−CHO[IX] [式中、R24は炭素数4〜14個の飽和もしくは不飽和の
    脂肪族炭化水素基を表す]で示される化合物と還元的ア
    ルキル化反応に付すことからなる請求項1記載の一般式
    [I]の1,4−ジ置換ピペリジン誘導体の製造方法。
JP8532359A 1995-04-28 1996-04-25 1,4−ジ置換ピペリジン誘導体 Expired - Fee Related JP2993124B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8532359A JP2993124B2 (ja) 1995-04-28 1996-04-25 1,4−ジ置換ピペリジン誘導体

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12982795 1995-04-28
JP7-129827 1995-04-28
PCT/JP1996/001128 WO1996033973A1 (fr) 1995-04-28 1996-04-25 Derives disubstitues en position 1,4 de piperidine
JP8532359A JP2993124B2 (ja) 1995-04-28 1996-04-25 1,4−ジ置換ピペリジン誘導体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2993124B2 true JP2993124B2 (ja) 1999-12-20

Family

ID=26465112

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8532359A Expired - Fee Related JP2993124B2 (ja) 1995-04-28 1996-04-25 1,4−ジ置換ピペリジン誘導体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2993124B2 (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0823423B1 (en) 1,4-disubstituted piperidine derivatives
JP3063164B2 (ja) 含フッ素1,4−ジ置換ピペリジン誘導体
JP4316238B2 (ja) メラノコルチン−4受容体作動薬としてのアシル化ピペリジン誘導体
US7576117B1 (en) Cyclic amine CCR3 antagonist
KR100976909B1 (ko) 무스카린 수용체 길항제로서의 카르복스아미드 유도체
RU2496778C2 (ru) Пиперазиновое соединение, ингибирующее простагландин-d-синтазу
WO1997013766A1 (fr) Derives heteroaromatiques substitues
EP1870405A1 (en) Carbonylated (Aza)cyclohexanes as dopamine D3 receptor ligands
EP0916668A1 (en) Chemokine receptor antagonists
CA2386517A1 (en) Amine derivatives
EA017530B1 (ru) Производные 1-фенил-2-пиридинилалкиловых спиртов в качестве ингибиторов фосфодиэстераз
WO2000053600A1 (fr) Derives piperidiniques
KR100716525B1 (ko) 신규한 헤테로시클릭 화합물과 이의 염 및 이들의 의약 용도
US20090023777A1 (en) Substituted 4-amino-benzylpiperidine compounds
JP2008501732A (ja) Ccr5拮抗剤としての化合物
WO1997045414A1 (fr) Derives de piperidine a disubstitution en positions 1,4
EP0964863A1 (de) Oxazolidinone als 5-ht2a-antagonisten
JP2002532480A (ja) モルホリノン及びモルホリン誘導体、ならびにその使用
JP2010504316A (ja) ムスカリン様受容体アンタゴニストとしてのアゼチジン誘導体
JP2993124B2 (ja) 1,4−ジ置換ピペリジン誘導体
KR20010031839A (ko) 한 개의 질소원자를 함유하는 5, 6 또는 7원헤테로사이클릭 환으로 치환된 이미다조일알킬
JP2008239618A (ja) 医薬組成物
JP3282618B2 (ja) 含フッ素1,4−ジ置換ピペリジン誘導体の新規製造中間体
JP3282617B2 (ja) 含フッ素1,4−ジ置換ピペリジン誘導体の新規製造中間体
JP3154884B2 (ja) 脂環式アミン誘導体

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071022

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081022

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091022

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091022

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101022

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111022

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111022

Year of fee payment: 12

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111022

Year of fee payment: 12

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees