JP2007524007A - ポリシロキサンを含有し、特有の吸収特性を有する柔軟で薄い親水性ティッシュ製品 - Google Patents

ポリシロキサンを含有し、特有の吸収特性を有する柔軟で薄い親水性ティッシュ製品 Download PDF

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Abstract

本発明は、ポリジアルキルシロキサン含有量が乾燥パルプ繊維の約0.4質量%以上であるポリシロキサン処理親水性ティッシュシートである。また、該ポリシロキサン処理親水性ティッシュシートは、約130°F(54.4℃)で20日間のエージングを施した後の浸潤時間が約10秒以下であってもよい。

Description

発明の詳細な説明
(発明の背景)
ティッシュペーパー、トイレットペーパー、ペーパータオル、食卓用ナプキン等のティッシュ製品の製造においては、化学添加剤を使用することによって多岐にわたる製品特性を最終製品に付与する。化学添加剤を使用してティッシュシートに付与される共通の属性の1つが柔軟性である。化学添加剤を使ってティッシュシートに一般的に付与される柔軟性には2種類ある。その2種類とは、バルク柔軟性と局所又は表面柔軟性である。
バルク柔軟性は化学物質剥離剤(debonding agent)によって得ることができる。一般に、このような剥離剤は長鎖アルキル基を含む4級アンモニウム物質である。剥離剤は、該カチオン系4級アンモニウムがセルロース繊維のアニオン基とイオン結合することによって、セルロース上に保持される。長鎖アルキル基は、ティッシュシート内の繊維間水素結合を阻害することによって、ティッシュシートに柔軟さを付与する。
ティッシュシートの柔軟性の増強という点において、繊維間の結合を阻止することには2重の目的が示される。第一は、水素結合を抑えることにより引張り強さが低下し、それによってティッシュシートの剛性を低減することである。第二は、剥離した繊維によりティッシュシートの表面が起毛し、ティッシュシートの「毛羽立ち」を増長することである。このティッシュシートの毛羽立ちはクレープ処理を採用することでも同様に得られるが、クレープ処理ではティッシュ外側表面における繊維間の十分な結合が破壊され、解れた繊維の端が過度にティッシュ表面に現れる。
ティッシュ多層構造体を採用してティッシュシートの柔軟性を向上させることもできる。この実施形態では、針葉樹の強い繊維による薄層を中心層にしてティッシュ製品の必要な引張り強さを付与する。このような構造体の外側層は、広葉樹のより短い繊維で構成することができ、化学物質のデボンダーを含有していても含有していなくてもよい。
ティッシュシート及び究極的にはティッシュ最終製品の局所的柔軟性又は表面柔軟性の方は、ティッシュシート又はティッシュ製品の表面に局所的に柔軟剤(emollient)を適用することで得られる。本願明細書で使用する柔軟剤という用語は、ティッシュシートのざらつき又は粗さを低減することができる処理剤を指す。このような柔軟剤の1つがポリシロキサンである。ポリシロキサン処理ティッシュは、米国特許第4,950,545号(Walter等、1990年8月21日発行)、米国特許第5,227,242号(Walter等、1993年7月13日発行)、米国特許第5,558,873号(Funk等、1996年9月24日発行)、米国特許第6,054,020号(Goulet等、2000年4月25日発行)、米国特許第6,231,719号(Garvey等、2001年5月15日発行)及び米国特許第6,432,270号(Liu等、2002年8月13日発行)に記載されており、これらは、本願明細書と矛盾しない範囲で引用により含まれるものとする。置換及び無置換の様々なポリシロキサンを用いることができる。
ポリシロキサン類はティッシュシート及び/又はティッシュ製品における柔軟性を改善できるが、一方で、その使用にはいくつかの問題の可能性もある。ポリシロキサン類は一般に疎水性、即ち、水をはじく性質がある。そのため、ティッシュの多岐にわたる用途、とりわけトイレットペーパー用途では、ティッシュ製品に柔軟性を与えるポリシロキサンの利用が著しく抑えられる。ポリシロキサン処理したティッシュシート及び/又はティッシュ製品は、ポリシロキサンを含有しないティッシュ製品に比べて吸収性が悪くなる傾向がある。ポリシロキサン類をティッシュシート及び/又はティッシュ製品に使用することに対するもう1つの問題点は、特に疎水性アミノ官能性ポリシロキサンの場合、疎水性に対するエージングの影響である。加温と時間の経過によって処理済ティッシュシート及び/又はティッシュ製品の疎水性は著しく上昇することがあり、トイレットペーパーなどの場合には、ある期間の経過後、又は、特定の環境条件下では、ティッシュ製品が所定の用途に適合しなくなる場合がある。
ポリシロキサンエマルジョンに湿潤剤を直接添加し、ポリシロキサンと湿潤剤との組成物を局所的にティッシュシートに適用することでポリシロキサンの添加による疎水性を緩和することは公知である。この方法により、おそらくシートの全体的な疎水性は軽減されるが、湿潤剤の使用に関連した問題がいくつか起きる。第一に、湿潤剤は親水性であり、通常、ポリシロキサンそのものとは不相溶である。そこで、湿潤剤とポリシロキサンとを同じ工程で適用する場合、この2つはエマルジョンにして適用しなければならない。そのままのポリシロキサン流動体状態での添加はできない。
ティッシュシート及びティッシュ製品の製造中、相当量のスクラップが溜まる。この廃材は損紙と言われているが、製造業者の仕様の範囲にあてはまらないもの、あるいは完成品ができた後に残っている余分な紙からうまれる。損紙は本質的に100%繊維から構成されているのでティッシュ製品にリサイクルすることができ、製紙用繊維という有用な資源を無駄に廃棄しなくてすむ。通常、この損紙はティッシュ製造工程において再パルプ化して未加工の繊維に直接加えられる。湿潤剤は水溶性又は水に分散する性質があるので、損紙の再パルプ化及びティッシュ製造工程で消失する傾向がある。したがって、ポリシロキサン処理されたティッシュの損紙を含む最終ティッシュシートは、望ましくないレベルの疎水性を有することがある。
また、ポリシロキサン湿潤剤も公知である。該ポリシロキサン湿潤剤は、水溶性の置換度の高い低分子量ポリシロキサンである。低分子量で置換度が高いので、ポリシロキサン湿潤剤はティッシュシートの柔軟性には寄与しない。他の湿潤剤の場合は、繊維が保持できず、損紙の再パルプ化工程及びティッシュ製造工程において失われる。湿潤剤使用の別の問題点は、保持されなかった湿潤剤がティッシュ処理用水中に蓄積することである。湿潤剤は表面張力を低下させる機能があるので、湿潤剤が蓄積すると処理用水の表面張力が下がる。この処理用水の表面張力低下は、望ましくないことにティッシュウェブの乾燥強度を低下させる原因となる。
高分子量の親水性ポリシロキサン類も当該分野では公知であるが、こうした親水性ポリシロキサン類の方が一般に水溶性が高いので、ティッシュシートに適用すると、疎水性ポリシロキサン類に比べて、よりz方向に移動する傾向を示す。親水性ポリシロキサン類は高度に変性され、ポリシロキサン主鎖のn−アルキル基がポリエーテル又は同様な親水性基で置換されている。また、親水性ポリシロキサン類は疎水性ポリシロキサンよりも高い価格で通常販売されている。ポリシロキサンの疎水性部位はポリジアルキルポリシロキサン基と呼ばれるが、この基が柔軟性向上により重要な影響を与える傾向がある。それゆえ、高度に変性した親水性ポリシロキサン類は、疎水性ポリシロキサン類と比べて柔軟性を与える効果が少なく、かつ、使用コストがかかることになる。
疎水性ポリシロキサンを高分子親水性ポリシロキサンと混合し、この混合物をティッシュシート及び/又はティッシュ製品に局所的に適用し、疎水性ポリシロキサンの使用による疎水性の問題を緩和する一助とすることもできる。このような混合物は、疎水性ポリシロキサンの疎水性に関連した問題を調整及び緩和することができるが、親水性ポリシロキサンは、疎水性の傾向がより強いポリシロキサンと比べると、前処理したティッシュシートのz方向により激しく移動する傾向がある。時の経過とともに親水性ポリシロキサンは疎水性ポリシロキサンから離れて移動する可能性があり、老化するにつれ、前処理したティッシュシート及び/又はティッシュ製品の疎水性は著しく上昇し、その前処理したティッシュ製品は意図した用途にはもはや不適となるレベルにまで至る可能性がある。
さらに、当該分野で通常記載されている親水性ポリシロキサン類は、パルプ繊維に自らを固定する官能基を持たない。その結果、ポリシロキサン処理を行ったティッシュシート及び/又はティッシュ製品が更なるティッシュ製造工程に損紙資源として利用される場合、親水性ポリシロキサン類は処理用水中へ容易に失われてしまう可能性がある。損紙の再パルプ化作業において親水性ポリシロキサンが失われることから、2つの問題が起きる可能性がある。第一の問題は、処理水がポリシロキサンにより汚染され、様々な処理装置及び処理作業に重大な問題を引き起こす可能性があるということである。第二の問題は、疎水性ポリシロキサンは第1アミン類又は第2アミン類等の官能基を有することによってティッシュ製造工程のウェットエンドまで残留することができるので、損紙繊維で構成されるティッシュシート及び/又はティッシュ製品は、損紙を過剰に使用する場合、許容できない疎水性を示すおそれがある。
そのため、ポリジアルキルポリシロキサンの含有量が高く、親水性が向上したポリシロキサン処理ティッシュシート及び/又はティッシュ製品であって、ポリシロキサンで前処理したティッシュシート及び/又はそれらが合体したティッシュ製品の柔軟性の向上も備えたものへのニーズがある。さらには、パルプ繊維をリサイクルしたり損紙中で使用する場合には、パルプ繊維の親水性を保持させる必要があり、また、パルプ繊維ならびにパルプ繊維を含有するティッシュシート及び/又はティッシュ製品を、疎水性という観点から良好な熱エージング安定性を示すようにさせる必要がある。
疎水性ポリジアルキルシロキサンによって生み出される柔軟性と同等な柔軟性を有する一方、熱エージングに際してさえも良好な親水性を有するポリシロキサン前処理ティッシュシート及び/又はティッシュ製品を製造することに関心が集まっている。さらに、このようなポリシロキサン前処理ティッシュシート及び/又はティッシュ製品を費用効果のある方法で製造することにも関心が集まっている。また、ティッシュ製造工程を通してポリジアルキルシロキサンを良好に保持しながら、一方で良好な親水性を維持してポリシロキサン前処理ティッシュシート及び/又はティッシュ製品をリサイクル資源や損紙として使用を延ばすことができる、親水性ポリシロキサン前処理ティッシュシート及び/又はティッシュ製品の製造に関心が集まっている。
特定のアミノ官能性ポリエーテルポリシロキサン類を疎水性ポリシロキサン類と混合した本発明、とりわけティッシュシート及び/又はティッシュ製品に使用するパルプ繊維処理用のアミノ官能性ポリジアルキルシロキサンと混合した本発明は、ポリジアルキルシロキサン含有量が高くても、柔軟性、親水性及びエージング安定性の向上した処理済ティッシュシート及び/又はティッシュ製品を提供することがわかった。ポリエーテルポリシロキサンと疎水性ポリシロキサンはともにティッシュ製造工程のウェットエンドまでしっかりと保持されるが、ポリシロキサン組成物を含んだ再使用パルプ繊維で作られたティッシュシート及び/又はティッシュ製品の親水性も優れた親水性を示す。
(発明の概要)
本発明の物品は様々な製品において有用であるが、特に重要なのはティッシュ製品及び紙タオル製品(towel products)であろう。本願明細書で使用する「ティッシュシート」という用語は、ティッシュシート及び紙タオルシートを指すと解釈される。本願明細書で使用するティッシュ製品及び紙タオル製品は、嵩という観点から他の紙製品と区分される。本発明のティッシュ製品及び紙タオル製品の嵩は、マイクロメートルで表されるキャリパーの値(後から定義する)を、グラム/平方メートルで表わされる坪量で割った商として算出する。最終的に、嵩は立方センチメートル/グラムで表わされる。筆記用紙、新聞用紙及びこのような他の用紙類は、所定の坪量に対してはるかに高いキャリパーの値を有する傾向にあるティッシュ製品や紙タオル製品に比べて、強度、剛度及び密度がより高い(嵩が低い)。本発明のティッシュ製品及び紙タオル製品の嵩は約2cm3/g以上、より詳細には約2.5cm3/g以上、さらに詳細には約3cm3/g以上であってもよい。
本願明細書で使用する「多層ティッシュシート」という用語は、層状になったティッシュシート構成物を指し、1枚の特定のティッシュシート又は多重ティッシュ製品を構成する複数枚のティッシュシートはz方向に繊維勾配を有する。多層ティッシュシートの作製方法の1つによると、パルプ繊維の各スラリーを中が分割されたヘッドボックスに供給し、移動ベルトの上に置く。ベルト上では多様な方法のいずれかによってパルプ繊維の水分を取り除き、さらに乾燥させ、個々の完成紙料の叩解状態(split)に基づいた固有のパルプ繊維分布をz方向に有するティッシュシートが形成される。多重ティッシュ製品の所定のティッシュシートは2層以上で構成されているとよい。本願明細書で使用する「混合ティッシューシート」という用語は、シートのパルプ繊維の分布がz方向に均一である単一層又は多層ティッシュシートの構成物を指す。
本願明細書で使用する「実質的に結合する」という用語は、後段の処理工程又は損紙のリサイクル工程を通してポリシロキサン分子が基体上にしっかりと保持されるように、ポリシロキサン分子を基体のパルプ繊維に結合させることができるポリシロキサン分子の基の能力を指す。
本発明の実施形態の1つは、ポリジアルキルシロキサンの含有量が多いポリシロキサン処理親水性ティッシュシート又はティッシュ製品である。本発明の別の実施形態は、1)ポリシロキサンをパルプ繊維に実質的に結合させることができる基を含む疎水性ポリシロキサンと、2)ポリシロキサンをパルプ繊維に実質的に結合させることができる官能基を含む親水性ポリシロキサンとを含み、さらに、3)付加的ポリシロキサン1種以上を含んでもよいポリシロキサン処理親水性ティッシュシートである。さらに別の本発明の実施形態は、ポリジアルキルシロキサンの含有量が高いポリシロキサン処理親水性ティッシュシートであるが、ティッシュ製品の処理後のパルプ繊維を損紙として他のティッシュ製品用に利用する際に、ポリシロキサンも親水性も保持できるティッシュシートである。
本発明のポリシロキサンは、その特定の構造によりティッシュシート及び/又はティッシュ製品に所望の製品特性を提供することができる。ポリシロキサン類には非常に広範な化合物が包含される。これらは下記の主鎖構造を有することを特徴とする。
Figure 2007524007
(式中、R’及びR”は広範な有機及び非有機の基であり、これらの基の混合物も含み、nは2以上の整数である。)これらのポリシロキサン類は直鎖、分岐又は環状であってもよい。また、官能基が様々な構成を有する多様なポリシロキサン共重合体を含んでいてもよく、したがって、R’及びR”は、実際のところ同一ポリマー分子中で異なる種類の基を表わしてもよい。有機基又は非有機基はパルプ繊維と反応して共有結合、イオン結合又は水素結合でポリシロキサンをパルプ繊維に結合させることができるとよい。また、官能基は官能基同士で反応し、パルプ繊維と一緒に架橋マトリックスを形成することができるものでもよい。本発明の範囲は、ポリシロキサン構造によってティッシュシート及び/又はティッシュ最終製品に前述した製品としての利点が付与される限り、特定のポリシロキサン構造に限定すると解するべきではない。
理論によって拘束するつもりはないが、本発明のポリシロキサン処理ティッシュシート及び/又はティッシュ製品に対してポリシロキサンが付与する柔軟性という利点は、ポリシロキサンの分子量に幾分関与していると考えられる。厳密な数平均分子量又は重量平均分子量はもとめにくいので、ポリシロキサン分子量を表すのに粘度がしばしば用いられる。本発明のポリシロキサンの粘度は、約25センチポアズ以上、より詳細には約100センチポアズ以上、さらに詳細には約200センチポアズ以上がよい。本願明細書の「粘度」という用語は、そのままのポリシロキサンのみの粘度を指すものであって、エマルジョンにしたとしてもエマルジョンの粘度を指すものではない。また、本発明のポリシロキサンは希釈液を含む溶液状態にすることもできると解される。前記希釈液は、ポリシロキサン溶液の粘度を上記記載の限界値より下げることができるが、ポリシロキサンの意図した効果を生ずる部分が上記記載の粘度範囲に適合するとよい。こうした希釈液の例としては、オクタメチルシクロテトラシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、デカメチルテトラシロキサン等の低重合体ポリシロキサン類及び環状低重合体ポリシロキサン類、これらの希釈液の混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ポリシロキサンティッシュシート又はティッシュ製品の製造において、ティッシュウェブに本発明のポリシロキサンを付与する際のポリシロキサンの特定の形態は、この分野で公知のいずれの形態であってもよい。本発明で有用なポリシロキサンを付与する際は、そのままの流動体、水性又は非水性溶液、水性又は非水性分散液及びマイクロエマルジョンをはじめとするエマルジョンであって、エマルジョンミセルに電荷を与えられる好適な界面活性剤系によって安定化したエマルジョンの状態で付与するとよい。ノニオン系、カチオン系及びアニオン系を用いることができる。
ポリシロキサン界面活性剤及び湿潤剤はこの分野では公知である。疎水性ポリシロキサンで処理した物品の疎水性を抑えるために、この界面活性剤をポリシロキサンと一緒に使うことができるということは既知である。このポリシロキサン界面活性剤及び湿潤剤は低分子量で低粘度の物質であり、酸化エチレン側鎖の含有が非常に高い一方、ポリジアルキルシロキサン単位は存在したとしても非常に少ない含有量である。これらのポリシロキサン界面活性剤は、低粘度、高置換度、ポリジアルキルシロキサン単位が低含有量であるため、顕著な柔軟性という利点をこのポリシロキサンで処理したティッシュシート及び/又はティッシュ製品に対して付与できない。さらに、これらにはパルプ繊維にそれ自体を固定することができる基が含まれていないので、ティッシュ製造工程のウェットエンドでは残留していない。現在のところ、ポリシロキサン界面活性剤が失われてしまうことが原因で、ポリシロキサン処理ティッシュシート及び/又はティッシュ製品からできたパルプ繊維が、疎水性ティッシュシート及び/又はティッシュ製品の形成をはじめとする工程上の問題や製品上の問題を生み出す可能性がある。理論によって拘束するつもりはないが、本発明の親水性ポリシロキサンは高分子量であり、ポリシロキサン分子上にポリジアルキルシロキサン単位が存在し、また、シリコーン分子上には親水性ポリシロキサンをティッシュシート及び/又はティッシュ製品のパルプ繊維に実質的に結合させることができるアミノ基又はその他の官能基が存在することから、本発明の親水性ポリシロキサンは湿潤性と柔軟性の両方を改善すると考えられる。さらには、疎水性及び親水性アミノ官能性ポリシロキサンは相溶性があるので、悪影響を与える可能性なしにこれらをそのままの流動体状態で混合して、混合物をティッシュシート及び/又はティッシュ製品に適用できることがわかる。
損紙の再パルプ化及びティッシュ製造工程中に保持されるポリシロキサンの量の割合は、シリコーン保持率で測定することができる。シリコーン保持率は、ポリシロキサンで前処理済みのパルプ繊維中のポリシロキサン量(Sif)を測定し、ポリシロキサンパルプ繊維を含有するティッシュシート(一般的にはティッシュ手すきシート)を形成し、ティッシュシート(ティッシュ手すきシート)中に存在するポリシロキサン量(Sih)を測定して求める。そこで、シリコーン保持率は下記式を使って算出する。
シリコーン保持率 = (Sih)/(Sif
シリコーン保持率は、約0.6以上、約0.7以上又は約0.8以上の範囲であってもよい。理論で拘束するつもりはないが、ポリシロキサンの保持は、親水性ポリシロキサンをパルプ繊維に実質的に結合させることができるアミノ官能基のような基の存在に負うところが大きいと考えられる。この官能基は、バルクの再パルプ化やティッシュ製造工程のウェットエンド通過時にポリシロキサンを保持することができるようにパルプ繊維と結合可能である。さらには、理論で拘束するつもりはないが、疎水性ポリシロキサンと親水性ポリシロキサンとの相溶性が親水性ポリシロキサンの不動性と組み合わさると、ポリシロキサン処理ティッシュシート及び/又はティッシュ製品の疎水性の安定性が向上すると考えられる。
(発明の詳細な説明)
本発明のポリシロキサンは、その特定の構造により、パルプ繊維、ティッシュシート及びティッシュ製品に所望の製品特性を提供することができる。ポリシロキサン類には非常に広範な化合物が包含される。これらは下記の主鎖構造を有することを特徴とする。
Figure 2007524007
(式中、R’及びR”は広範な有機及び非有機の基であり、これらの基の混合物も含み、nは2以上の整数である。)これらのポリシロキサン類は直鎖、分岐又は環状であってもよい。また、官能基が様々な構成を有する多様なポリシロキサン共重合体を含んでもよく、したがって、R’及びR”は、実際には同一ポリマー分子中で異なる種類の基を表わしてもよい。有機基又は非有機基はパルプ繊維と反応して共有結合、イオン結合又は水素結合によってポリシロキサンをパルプ繊維に結合させることができるとよい。また、官能基は官能基同士で反応し、パルプ繊維と一緒に架橋マトリックスを形成してもよい。本発明の範囲は、ティッシュシート及び/又はティッシュ最終製品に対して、ポリシロキサン構造によって前述の製品としての利点が付与される限り、特定のポリシロキサン構造に限定すると解するべきではない。
本願明細書中で使用する「ポリジアルキルシロキサン」という用語は、前記に定義したようなポリシロキサン分子の基で、R’及びR”がC1〜C30の脂肪族炭化水素基であるものを指す。本発明の実施形態の1つとして、R’及びR”がメチル基で、いわゆるポリジメチルシロキサン単位を形成するものであってもよい。理論で拘束するつもりはないが、ポリジアルキルシロキサン単位は、ポリシロキサンを含有するティッシュシート及び/又はティッシュ製品の柔軟性の向上に最も効果的であると考えられる。ポリジアルキルシロキサン単位を含む官能性ポリシロキサンは本発明の目的に使用することができる。ポリシロキサンポリマーには、ジアルキルシロキサン単位に加えて様々な官能基を存在させるとよい。また、ポリシロキサン類を組合せて使うことによって、所望のティッシュシート及び/又はティッシュ製品を作ることもできる。
ティッシュシート及び/又はティッシュ製品に対して、ポリシロキサンは様々な形態で加えることができ、水性エマルジョンもしくは水性分散液、有機流動体媒体もしくは無機流動体媒体を用いた溶液、又は、溶媒、乳化剤もしくは他の添加剤を加えないそのままのポリシロキサンの状態が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の使用において、親水性ポリシロキサンと混合するのに適した特定のグループの疎水性ポリシロキサンは下記一般式を有するとよい。
Figure 2007524007
(式中、R1〜R8はそれぞれ独立していずれかの有機官能基であってもよく、C1以上のアルキル基、アリール基、エーテル、ポリエーテル、ポリエステル、又はこれらの基のアルキルやアルケニル類似物を含む他の官能基をはじめとした有機官能基で、yは1より大きい整数である。)具体的には、R1〜R8がそれぞれ独立してC1以上のアルキル基であってもよく、アルキル基の混合物も含まれる。本発明で有用となるポリシロキサンの例としては、ダウコーニング社(ミシガン州、ミッドランド)が製造販売しているDC-200流動体シリーズ及びHMW-2200のポリシロキサンが挙げられる。
疎水性ポリシロキサンの他の例はこの分野では公知であり、本発明の使用に非常に適したものはいわゆるアミノ官能性ポリシロキサンである。下記の一般構造を有するアミノ官能性ポリシロキサンは本発明で有用であろう。
Figure 2007524007
式中、x及びyは0より大きい整数である。x:(x+y)のモル比が約0.001〜約0.25であってもよい。R1〜R9はそれぞれ独立して有機官能基であってもよく、C1以上のアルキル基、アリール基、エーテル、ポリエーテル、ポリエステル、アミン、イミン、アミド、又はこれらの基のアルキルやアルケニル類似物を含む他の官能基をはじめとした有機官能基であってもよい。R10はアミノ官能基がよく、第1アミン、第2アミン、第3アミン、第4アミン、無置換アミド及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。実施形態の1つとして、R10が構成単位 (constituent) につき少なくとも1個のアミン基を有するか、あるいは置換基 (substituent) 1個につき2個以上のアミン基を、炭素数1以上の直鎖又は分岐アルキル基で分離されて含まれているとよい。本発明で有用と思われるポリシロキサンの例として、ダウコーニング社(ミシガン州、ミッドランド)の市販品DC 2-8220、DC-8175及びDC-8182、クロンプトン社(コネチカット州、グリニッチ)の市販品Y-14344、ならびにワッカー社(ミシガン州、エードリアン)の市販品AF-2340が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明のポリシロキサン処理ティッシュシート及びティッシュ製品は、少なくとも1種の親水性ポリシロキサンを含有する。このようなポリシロキサンは、他の官能性ポリシロキサンとある程度混合して、パルプ繊維及びティッシュシートやティッシュ製品にとって必要とされる親水性を形成するとよい。親水性ポリシロキサンの一般的グループの1つが、いわゆるポリエーテルポリシロキサンである。このポリシロキサンは通常下記の構造を有する。
Figure 2007524007
(式中、zは0より大きい整数でxは0以上の整数である。)x:zの比は約0〜約1000であってもよい。x:(x+z)のモル比は、約0〜約0.95であってもよい。R0〜R9はそれぞれ独立して、C1以上のアルキル基、アリール基又はそれらの基の混合物をはじめとする有機官能基であってもよい。R11は、式:-R12-(R13-O)a-(R14O)b-R15で表わされるポリエーテル官能基であってもよく、式中、R12、R13及びR14は独立して直鎖又は分岐のC1 4アルキル基であってもよく、R15は水素原子又はC130アルキル基であってもよく、「a」及び「b」は約0〜約100の整数でa+b>0、より詳細には約5〜約30の整数である。市販のポリエーテルポリシロキサンの例としては、ダウコーニング社のDC-1248が挙げられる。これらのポリシロキサンはこの分野では広く知られ、疎水性ポリシロキサンと組み合わせて使用されているが、その用途は前述した制限により限定される。こうした特定の構造を有する親水性ポリシロキサンは、ポリシロキサンをパルプ繊維に実質的に固定させることができる官能基をもっていない。そのため、ポリエーテルポリシロキサンは、損紙の再パルプ化及びティッシュや紙の製造のような湿式抄紙用途で使用される場合、ポリシロキサン処理ティッシュシート及び/又はティッシュ製品から脱離する。
本発明の使用でとりわけ好適な官能親水性ポリシロキサンのグループとして、親水性ポリシロキサンをパルプ繊維に実質的に固定することができる付加的官能基を有するポリエーテルポリシロキサンが挙げられる。つまり、この親水性ポリシロキサンは、湿式抄紙工程を通してポリシロキサンで前処理したパルプ繊維に保持される。こうしたポリシロキサンは通常以下の構造を有するとよい。
Figure 2007524007
(式中、zは0より大きい整数で、x及びyは0以上の整数である。)x:(x+y+z)のモル比は約0〜約0.95であってもよい。y:(x+y+z)の比は、約0〜約0.40であってもよい。R0〜R9は独立して、C1以上のアルキル基、アリール基、エーテル、ポリエーテル、ポリエステル又はこれらの基のアルキルやアルケニル類似物を含む他の官能基をはじめとした有機官能基であってもよい。R10はポリシロキサンをセルロースに実質的に結合させることができる基である。具体的な実施形態においては、R10はアミノ官能基であり、第1アミン、第2アミン、第3アミン、第4アミン、無置換アミド及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。一例としてR10のアミノ官能基は、構成単位につき1個のアミン基を有するか、あるいは置換基1個につき2個以上のアミン基が炭素数1以上の直鎖又は分岐のアルキル鎖で分離されて含まれているとよい。R11は、包括的な式:-R12-(R13-O)a-(R14O)b-R15で表わされるポリエーテル官能基であってもよく、式中、R12、R13及びR14は独立して直鎖又は分岐のC1 4アルキル基であってもよく、R15は水素原子又はC130アルキル基であってもよく、「a」及び「b」は約1〜約100の整数、より詳細には約5〜約30の整数である。本発明で有用と思われるアミノ官能性ポリシロキサンの例としては、ワッカー社(ミシガン州、エードリアン)が製造販売しているWetsoft CTWファミリーの商品名で提供されるポリシロキサンが挙げられる。このようなポリシロキサンの例として、他には米国特許第6,432,270号(2002年8月13日、Liu等に発行)、米国特許第6,599,393号(2003月6月29日、Liu等に発行)、米国特許第6,511,580号 (2003年1月28日、Liuに発行)、米国特許第6,514,383号(2003年2月4日、Liuに発行)、米国特許第6,235,155号(2001年5月22日、Schroeder等に発行)、米国特許第6,632,904号(2003年10月14日、Schroeder等に発行)を挙げることができ、これらの開示は本願と矛盾しないかぎり引用により本願明細書の記載に含まれるものとする。本発明の別の態様においては、ポリシロキサンを実質的にパルプ繊維に結合させることができる基が、ポリシロキサンポリマーの親水性セグメント中に組込まれているか、あるいはR0〜R11の1つに結合しているとよい。このような場合、親水性ポリシロキサンの前記構造におけるyの値は0がよい。
ポリシロキサン処理ティッシュ製品におけるポリシロキサンの総量は、ティッシュ製品の中で処理又は未処理のティッシュシートの枚数(重ね数)という他の点に応じて異なっていてもよい。しかしながら、本発明の処理済ティッシュシートに存在するポリシロキサンの合計量は、乾燥パルプ繊維の約0.1〜約10質量%、より詳細には約0.4〜約6質量%、さらに詳細には約0.6〜約3質量%の範囲であってもよい。処理済ティッシュシート又はティッシュ製品に存在するポリジアルキルシロキサンの量は、乾燥パルプ繊維の約0.1〜約8質量%、より詳細には乾燥パルプ繊維の約0.2〜約3質量%、さらに詳細には乾燥パルプ繊維の約0.5〜約2質量%の範囲がよい。
本発明のポリシロキサン処理ティッシュシート及び/又はティッシュ製品は、ポリジアルキルシロキサンの含有量が多いにもかかわらず良好な吸収性を有する。ポリシロキサン処理ティッシュシート及び/又はティッシュ製品の吸収性は、浸潤時間(Wet Out Time)で求めることができる。本願明細書で用いる「浸潤時間」と言う用語は吸収性に関するもので、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品の所定の試料を水に入れた際に完全に水がしみこんだ状態になるまでの時間である。本発明のティッシュシート及び/又はティッシュ製品の浸潤時間(本願明細書後記で定義)は、約30秒以下、より詳細には約20秒以下、さらに詳しくは約15秒以下、より詳しくは約10秒以下、より詳細には約8秒以下、さらに詳細には約6秒以下、さらには約5秒以下であってもよい。
本発明の態様の1つでは、ポリシロキサンの親水性レベルが高いにもかかわらず、損紙の再パルプ化及びそれに続くティッシュ製造工程を通して、ポリシロキサン処理ティッシュシート及び/又はティッシュ製品のパルプ繊維にポリシロキサンが高レベルで保持される。損紙の再パルプ化、それに続く損紙を処理して湿式抄紙製品を製造する過程で保持されるポリシロキサンの量は、シリコーン保持率で測定することができる。シリコーン保持率は、第1のポリシロキサン処理済ティッシュシート及び/又はティッシュ製品におけるポリシロキサン含有量(Sif)を測定し、ポリシロキサン処理済ティッシュシート又は製品を再パルプ化し、再パルプ化した繊維を含有する第2のティッシュシート(一般的にはティッシュ手すきシート)を形成し、第2のティッシュシート(ティッシュ手すきシート)に含まれているポリシロキサン量(Sih)を測定して求める。そこで、シリコーン保持率は以下の式を使って算出する。
シリコーン保持率 = (Sih)/(Sif
シリコーン保持率は、約0.6以上、約0.7以上又は約0.8以上の範囲であってもよい。理論で拘束するつもりはないが、本発明におけるポリシロキサンの保持は、親水性ポリシロキサンのアミノ官能基の存在に少なくとも部分的に負うものと考えられる。このアミノ基は、製造工程のウェットエンド通過時にポリシロキサンが保持されるようにパルプ繊維と結合できるとよい。
ポリシロキサン処理ティッシュ製品を再パルプ化して作製したティッシュシート(手すきシート)は、優れた親水性を有することがわかる。ポリシロキサンで2度目の処理をしたティッシュシートの親水性は、本願明細書で後述する水滴テスト(water drop test)で測定することができる。水滴テストでは、再パルプ化したポリシロキサン処理ティッシュパルプ繊維で作製された手すきシートが、所定量の水を吸収するのにかかる時間を測定する。水滴テストの初期値は、約0秒〜約30秒、より詳細には約0秒〜15秒、より詳細には約0秒〜約10秒の範囲をとることができる。ポリシロキサン処理ティッシュ製品を再パルプ化してから作製したティッシュシートは、エージング後水滴テストで測定されるように、熱エージング後も親水性を保持している。本発明の実施形態の1つでは、ポリシロキサンで前処理されたパルプ繊維を85℃で1時間エージングした後の水滴テストの値は、約150秒以下である。別の本発明の実施形態では、ポリシロキサンで前処理されたパルプ繊維を85℃で1時間エージングした後の水滴テストの値は約90秒以下である。また別の本発明の実施形態では、ポリシロキサンで前処理されたパルプ繊維を85℃で1時間エージングした後の水滴テストの値は、約30秒以下である。さらに別の本発明の実施形態では、ポリシロキサンで前処理されたパルプ繊維を85℃で1時間エージングした後の水滴テストの値は、約10秒以下である。
本発明の実質的な親水性ポリシロキサンの疎水性ポリシロキサンに対する割合は、固有の製品特性に依る。本発明の実施形態の1つでは、処理剤として使用した実質的な親水性ポリシロキサンの疎水性ポリシロキサンに対する割合は、約9.5:0.5〜約0.5:9.5の範囲であってもよく、別の本発明の実施形態では、約8:2〜約2:8の範囲、さらに別の本発明の実施形態では約2:1〜約1:2の範囲であってもよい。
理論で拘束するつもりはないが、パルプ繊維を含有する製品に対してポリシロキサンが付与する柔軟性のメリットは、ポリシロキサンの分子量に幾分関係していると考えられる。厳密な数平均分子量又は重量平均分子量は求めにくいことが多いので、ポリシロキサン分子量を表すのにしばしば粘度が用いられる。本発明のポリシロキサンの粘度は、25℃で約25センチポアズ以上、より詳細には約100センチポアズ以上、さらに詳細には約200センチポアズ以上がよい。本願明細書の「粘度」という用語は、そのままのポリシロキサンのみの粘度を指すもので、エマルジョンで使用される場合もエマルジョンの粘度を指すものではない。また、本発明のポリシロキサンは、希釈液を含む溶液状態で使用することもできると考えられる。前記希釈液によって、ポリシロキサン溶液の粘度を上記記載の限界値より下げることができるが、ポリシロキサンの意図した効果を生ずる部分が上記記載の粘度範囲に適合すればよい。こうした希釈液の例としては、オクタメチルシクロテトラシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、デカメチルテトラシロキサン等の低重合体ポリシロキサン及び環状低重合体ポリシロキサン類、またこれらの化合物の混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ポリシロキサン処理ティッシュシート及び/又はティッシュ製品における全ポリシロキサン量は、当該分野で公知のいずれかの方法で求めることができる。ポリシロキサン前処理パルプ繊維に添加した特定のポリシロキサンがわかっている場合は、BF3を用いてポリシロキサンのジアルキルポリシロキサン成分を対応するジアルキルジフルオロシランに変換し、本願明細書で記載したようにジアルキルポリシロキサンのGC定量化を行うことによってポリシロキサン全量を測定することができる。ティッシュシート及び/又はティッシュ製品におけるポリジアルキルシロキサンの量は、本願明細書で記載したようにBF3−GC法を用いて求める。
ポリシロキサン処理ティッシュシート及び/又はティッシュ製品に添加された特定のポリシロキサンがわからない場合は、X線蛍光分光法(XRF)も使用できる。好適な機器の例として、オックスフォード・インストラメンツ・アナリティカル社(イリノイ州、エルクブローブビレッジ)の市販品であるX線蛍光分析計(XRF)Lab-X3500が挙げられる。XRF分光法を用いてシリコーン保持率を求めるときは、試料中のポリシロキサンの正確な濃度が明らかである必要はない。処理済ティッシュシート及び/又はティッシュ製品のX線カウントと手すきシートのX線カウントとを比較し、ポリシロキサン処理済ティッシュシート及び/又はティッシュ製品のカウントに対する手すきシートのカウントの割合から、保持率を求める。
本発明のために、以下に記載の様々な方法にしたがってポリシロキサン組成物をティッシュシート及び/又はティッシュ製品に適用することができる。ポリシロキサン組成物のティッシュシートへの局所的な適用は、当該分野で公知の以下のいずれかの方法で行うことができるが、限定されるものではない。
−グラビア印刷、オフセットグラビア印刷又はフレキソ印刷などの接触印刷方法。
−形成したティッシュシート及び/又はティッシュ製品への噴霧。例えば、移動する濡れた状態のティッシュシート及び/又はティッシュ製品の上方に噴霧ノズルを搭載し、濡れたティッシュシートに所望量のポリシロキサン組成物を適用する。噴霧器を用いて濡れた状態のティッシュシート表面に軽くミストを噴霧してもよい。
−インクジェット印刷、あらゆるタイプのデジタル印刷等の非接触印刷方法。
−濡れた状態のティッシュシートの片面又は両面へのナイフ被覆、エアナイフ被覆、ショートドウェル被覆、キャスト被覆等による適用。
−ITW−ダイナテック社(テネシー州、ヘンダーソン)から入手できるようなUFDスプレーチップス(UFD spray tips)等のダイヘッドからの、溶液、分散液、エマルジョン又は粘性のある混合物状態のポリシロキサン組成物の押出。
−濡れた状態のティッシュシートを溶液又はスラリーに含浸させる方法で、この場合、ポリシロキサン組成物は濡れた状態のティッシュシートの厚み方向に有意な距離、例えば、濡れた状態のティッシュシートの厚みの約20%以上、より詳細には約30%以上、さらに詳細には濡れた状態のティッシュシートの厚みの約70%以上浸透するが、濡れたティッシュシートの厚み全てを完全に浸透してもよい。濡れたティッシュシートを含浸させる有用な方法の1つとして、「New Technology to Apply Starch and Other Additives」Pulp and Paper Canada, 100(2): T42-T44 (1999年2月)に記載されているように、ブラッククローソン社製(ニューヨーク州、ウォータータウン)のHydra-Sizer(登録商標)システムが挙げられる。このシステムはダイ、調整可能な支持体構造物、受皿及び添加剤供給系からなる。液体又はスラリーで薄いカーテンを作り、その下を移動するティッシュシートと接触させる。被覆材料の適用量は広い範囲にわたって良好な操作性(runnability)をもって実行できるといえる。また、このシステムは、例えばクレープ処理直前又は直後のティッシュシートのように比較的乾燥した状態のティッシュシート及び/又はティッシュ製品への流し塗りにも応用することもできる。
−濡れた状態の繊維質ティッシュシートにポリシロキサン組成物を泡適用(例えば、泡加工)するもので、差圧の影響下、化合物をティッシュシート及び/又はティッシュ製品の局所に適用するか、含浸させるかのいずれかである(例えば、泡の真空含浸)。結合剤等の添加剤の泡適用における原理については、米国特許第4,297,860号(1981年11月3日、Pacifici等に発行)、米国特許第4,773,110号(1988年9月27日、G.J. Hopkinsに発行)に記載されており、この両方の開示は本願明細書と矛盾しない範囲で引用により含まれるものとする。
−噴霧又はその他の手段によってポリシロキサン組成物を移動するベルト又は布地に適用し、その後、該ベルト又は布地をティッシュシート及び/又はティッシュ製品に接触させて、その化学物質をティッシュシートに適用する方法で、WO01/49937(2001年6月12日、S. Eichhornに発行)に開示されているとおりである。
−熱転写ロールにポリシロキサンのエマルジョンを噴霧し、水または担体用流体を部分的に蒸発させた後、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品に適用する方法。Ampulskiの米国特許第5,246,545号(1993年9月21日発行)に記載のとおり。
本発明において適用方法は多様であってよいが、驚くべきことに、特定の条件下で適用すると、具体的には、そのままの流動体の状態で適用すると、本発明のポリシロキサン混合物は、親水性ポリシロキサン単独のものよりも親水性が向上することがわかる。理論で拘束するつもりはないが、そのままの流動体状態で混合するとポリシロキサン混合物の粘度が実質的に上昇すると仮定される。ポリシロキサン混合物の粘度の上昇によって、面上のシリコーンの伸びは低下し、ポリシロキサンが熱エージング条件下で再配向する傾向を抑える。そのため、このようなポリシロキサン混合物は、実際には、親水性ポリシロキサンよりも優れた親水性を示すことができる。
ポリシロキサン組成物を局所的に適用する場合、適用領域が、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品のほぼ全域にわたるようにポリシロキサン組成物をティッシュシート及び/又はティッシュ製品に適用してもよいし、あるいは、パターン状に適用してもよい。例えば、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品の表面積の約20%〜100%を被覆するようにポリシロキサン組成物を適用することができる。ポリシロキサン組成物をティッシュシート及び/又はティッシュ製品の片面に適用してもよいし、あるいは両面適用することもできる。さらに、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品が多重製品である場合、ポリシロキサン組成物を外側のティッシュシート(かさね)及び/又は内側ティッシュシート(かさね)に適用してもよい。
本発明の実施形態の1つにおいては、ポリシロキサンを適用するティッシュシート及び/又はティッシュ製品のいずれかの面でx−y平面の約50%以上、より詳細には約60%以上、さらに詳細には約70%以上になるように、ポリシロキサンをティッシュシート及び/又はティッシュ製品のx−y方向上に均一に適用することができる。ある特定の本発明の実施形態においては、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品の表面の約75%以上が被覆されるように、かつ、処理領域と非処理領域との距離が0.5mmを超えないように均一なパターンでポリシロキサン組成物をティッシュシート及び/又はティッシュ製品の表面に適用することができる。また別の本発明の実施形態では、ポリシロキサン組成物の適用は、パルプ繊維を水に加えたスラリーに添加するか、あるいは米国特許第6,582,560号(2003年6月24日、Runge等に発行)に記載のように、パルプ繊維の前処理として添加するかのいずれかによって、ティッシュシート形成工程に先立つウェットエンド工程で行うことができる。この場合、疎水性添加剤をシート中に均一に存在させることができ、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品のx−y平面100%がポリシロキサン組成物を含む。
ティッシュシート及び/又はティッシュ製品にシリコーンを不均一に適用する場合は、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品のサンプルが残りのティッシュシート及び/又はティッシュ製品と同じ被覆面積率%になるようにティッシュシート及び/又はティッシュ製品に繰り返しパターンを再現できるやり方で供試体をとることが必要であろう。例えば、図1を参照すると、斜線領域a1、a2及びa3はティッシュシート及び/又はティッシュ製品(p)上のシリコーン処理領域を表し、一方、b1〜b4領域はティッシュシート及び/又はティッシュ製品上の非処理領域を示す。図1において、シリコーンは縦方向(繊維の流れの方向)にストライプ状に適用されている。このような場合、テストサンプル片(C)を横方向に取って、処理領域と非処理領域の割合が全ティッシュシート及び/又はティッシュ製品で同じあり、そのためポリシロキサン質量%がティッシュシート及び/又はティッシュ製品(p)と同じであることをティッシュシート及び/又はティッシュ製品のサンプルでテストする。
別の方法として、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品あるいはそれらの一部位を乾式で繊維をほぐす(dry fiberized)ことで、供試体中のシリコーンを均一に分布させることができる。乾式繊維分解とは、乾燥状態のティッシュシート及び/又はティッシュ製品をリファイナー同様のハンマーミル等の装置にかける乾式の機械的処理であり、結果として毛羽立ったパルプ材料が得られる。アンビルのギャップや供給原材料の処理量等といったパラメータが制御されて良好な均一性を得られるのであれば、特殊な装置や条件は重要ではない。この方法は、XRF分光法を用いてティッシュシート及び/又はティッシュ製品中に存在するポリシロキサン量を求めるときに必要になることがある。
ティッシュシート及び/又はティッシュ製品のx−y方向におけるポリシロキサン均一性は、Micro-XRF描画技術を用いて求めることができる。X-Yシリコーン分布を求めるための好適な装置の1つとして、サーモノーラン社(ウィスコンシン州、マディソン)製のOmnicron EDXRFシステムが挙げられる。ティッシュシート及び/又はティッシュ製品におけるポリシロキサンの均一性がMicro-XRF描画技術で確認できない場合は、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品をまるごと5分間浸漬した後、5分間粘稠度(consistency)2.5%でパルプ状にする方法がもう一つの許容できる代替方法である。約2リットルのパルプ繊維スラリーを取り出し、本願明細書で後述のように、スラリーを使ってティッシュ手すきシートを作製すればよい。
本発明のポリシロキサン組成物の第一の用途は、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、ペーパータオル類等のティッシュシート及び/又はティッシュ製品向けであるが、該ポリシロキサン組成物は、広範な用途のティッシュ製品に使用することができ、例えば、吸収性と柔らかな風合いが要求されるウェットティッシュ(wet wipe)や他の一般的な拭取り用製品が挙げられるが、これらに限定されるものではない。本願明細書で用いるティッシュ製品は、嵩の観点から他のティッシュ製品と差別化される。本発明のティッシュ製品の嵩は、マイクロメートルで表されるキャリパーの値(後から定義する)を、グラム/平方メートルで表わされる坪量で割った商として算出することができる。得られた嵩は立方センチメートル/グラムで表わされる。筆記用紙、新聞用紙及びこの種の他の用紙類は、所定の坪量に対してはるかに高いキャリパーの値を有する傾向にある本発明のティッシュ製品に比べて、強度、剛度及び密度がより高い(嵩が低い)。ウェットティッシュが用いられる場合は、嵩は、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品の乾燥状態での嵩を指す。本発明のティッシュ製品の嵩は、約2cm3/g以上、より詳細には約2.5cm3/g以上、さらに詳細には約3cm3/g以上であってもよい。
本発明の多重ティッシュ製品の坪量及びキャリパーの値は多様であってよく、また、他の要素、即ち、プライ数(ティッシュシートの枚数)により異なっていてよい。非処理のパルプ繊維を含むプライのキャリパーの値及び嵩はいずれの値でもよい。ポリシロキサン前処理をしたパルプ繊維を含む各プライ又はプライ集合体のキャリパーの値は、およそ1200μm以下、より詳細には約1000μm以下、さらに詳細には約800μm以下であってもよい。
ポリシロキサン前処理をしたパルプ繊維を含む各プライ又はプライ集合体の嵩は、およそ2g/cm3以上、より詳細には約2.5g/cm3以上、さらに詳細には約3g/cm3以上であってもよい。
ティッシュシート及び/又はティッシュ製品の外側表面の少なくとも1面にポリシロキサンを配置させることが望ましいケースがよくある。本発明の具体的な実施形態では、ティッシュ製品が2枚重ねのティッシュ製品で、外側を向いている2表面を有し、該2枚重ねティッシュ製品の両方の外側表面にポリシロキサン組成物が適用されている。本発明の別の具体的な実施形態では、ティッシュ製品が3枚重ね以上の多重ティッシュ製品であり、多重ティッシュ製品の外側の2枚の外を向いている表面両方にポリシロキサン組成物が適用され、かつ、内側の1枚以上は実質的にポリシロキサンを含んでいない。本発明のさらに別の具体的な実施形態では、1重のティッシュ製品であり、該1重ティッシュ製品の外側を向いている両表面にポリシロキサン組成物が適用されている。
多様な天然パルプ繊維及び合成パルプ繊維が、本発明のティッシュシート及び/又はティッシュ製品への使用に適している。パルプ繊維としては、多様なパルプ化工程により形成された繊維、例えば、クラフトパルプ、亜硫酸パルプ、サーモメカニカルパルプ等を挙げることができる。さらに、パルプ繊維は、平均繊維長が長いパルプ、平均繊維長が短いパルプ又はそれらの混合物を含んでいてよい。
平均繊維長が長いパルプ繊維の好適な例の1つとして、軟材クラフトパルプ繊維が挙げられる。軟材クラフトパルプ繊維は針葉樹から得られ、北方針葉樹(northern softwood)、南方針葉樹(southern softwood)、アメリカスギ、赤杉、ツガ、マツ(例えばサザンパイン)、トウヒ(例えばクロトウヒ)、これらの組合せ等から得られるが、これらに限定されるものではない。北方針葉樹クラフトパルプ繊維の使用が本発明では好ましい。本発明の使用において好適な北方針葉樹クラフトパルプ繊維の市販品の一例として、キンバリー・クラーク社(ウィスコンシン州、ニーナ)の商品名「Longlac-19」が挙げられる。
平均繊維長が短い繊維は、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品の柔軟性を増長するために用いられることが少なくない。平均繊維長が短いパルプ繊維の好適な例としては、いわゆる硬材クラフトパルプ繊維が挙げられる。硬材クラフトパルプ繊維は落葉樹から得られ、ユーカリ、カエデ、カバノキ、ポプラ等から得られるが、これらに限定されるものではない。ティッシュシートの柔軟性を向上させるためにユーカリクラフトパルプ繊維が特に所望される場合がある。また、ユーカリクラフトパルプ繊維は白色度を上げ、不透明度を向上させ、ティッシュシートの多孔構造を修正して吸水性を向上させることができる。さらには、所望であれば、再生材料から得られた第2のパルプ繊維、例えば新聞用紙、回収した板紙、事業所から出る古紙等の供給源から得られた繊維パルプを使用することができる。
硬材クラフトパルプ繊維及び軟材クラフトパルプ繊維の混合物を含むティッシュシート及び/又はティッシュ製品においては、ティッシュ製品及び/又はティッシュシート中の軟材クラフトパルプ繊維に対する硬材クラフトパルプ繊維の総合的な比率は広い範囲で多様であってよい。本発明の実施形態によっては、硬材クラフトパルプ繊維の軟材クラフトパルプ繊維に対する比が約9:1〜約1:9、より詳細には約9:1〜約1:4、さらに詳細には約9:1〜約1:3である、硬材クラフトパルプ繊維及び軟材クラフトパルプ繊維の混合物がティッシュシート及び/又はティッシュ製品に含まれているとよい。本発明の実施形態の1つでは、硬材クラフトパルプ繊維及び軟材クラフトパルプ繊維(ポリシロキサン前処理パルプ繊維及び/又は非処理パルプ繊維)を層状に重ね、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品のz方向に硬材クラフトパルプ繊維及び軟材クラフトパルプ繊維が不均質に分布するようにすることができる。本発明の別の実施形態では、硬材クラフトパルプ繊維と軟材クラフトパルプ繊維を混合し、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品のz方向範囲内で硬材クラフトパルプ繊維及び軟材クラフトパルプ繊維が均一に分布されるようにした混合ティッシュシート及び/又はティッシュ製品でもよい。
さらに、合成繊維も使用することができる。本願明細書でパルプ繊維について論じる場合は合成繊維も含まれると解される。合成繊維の形成に使用できる好適なポリマーとしては、ポリオレフィン類(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン等)、ポリエステル類(ポリエチレンテレフタレート、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸(PLA)、ポリβ−リンゴ酸(PMLA)、ポリε−カプロラクトン(PCL)、ポリρ−ジオキサノン(PDS)、ポリ(3−ヒドロキシブチラート)(PHB)等、ならびにポリアミド類(ナイロン等)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。合成又は天然のセルロースポリマーも本発明で使用することができ、セルロースエステル類、セルロースエーテル類、硝酸セルロース類、酢酸セルロース類、酢酸酪酸セルロース類、エチルセルロース、再生セルロース(ビスコース、レーヨン等)、綿、亜麻、麻及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。合成繊維は、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品のいずれかの層又はプライあるいは全層又は全プライに含有させることができる。
本発明の別の態様は、パルプ繊維に親水性ポリシロキサンを実質的に結合させることができる官能基を含む親水性ポリシロキサンと、疎水性ポリシロキサンとの混合物を含むティッシュシート及び/又はティッシュ製品である。この疎水性ポリシロキサンと親水性ポリシロキサンとの混合物を含むティッシュシート及び/又はティッシュ製品は、該混合物を含むティッシュシート及び/又はティッシュ製品の親水性、熱エージング性及びポリシロキサン保持率の向上という点において、親水性及び疎水性ポリシロキサンを含む従来のティッシュシート及び/又はティッシュ製品と差別化される。そこで、より高含有量の前記ポリシロキサン混合物を本発明のティッシュシート及び/又はティッシュ製品中に添加して、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品に更なる柔軟性メリットを与えることができる。あるいは、ポリシロキサンの含有量を減らしても従来と同等な柔軟性を得ることができ、より経済的で柔らかなポリシロキサン前処理ティッシュシート及び/又はティッシュ製品を作り出すことができる。
本発明の別の実施形態は、ポリジアルキルシロキサンの含有量が多いが良好な親水性を有する、ポリシロキサン前処理ティッシュシート及び/又はティッシュ製品の作製方法である。さらに、このティッシュ製造方法によると、再パルプ化してもシリコーン保持率が高く、また、ポリジアルキルシロキサンの含有量が高いにもかかわらず再パルプ化しても親水性が維持される、ポリシロキサン処理ティッシュシート及び/又はティッシュ製品がつくり出される。このようなティッシュ製造方法には、親水性アミノ官能性ポリシロキサンをアミノ官能ポリジアルキルシロキサンのような疎水性ポリシロキサンと混合し、混合組成物を形成したティッシュシート及び/又はティッシュ製品に局所的に添加する工程が含まれる。
本発明の具体的な実施形態の1つは、ポリシロキサンで前処理したパルプ繊維を介して、ポリシロキサンの少なくとも1基をティッシュシート及び/又はティッシュ製品に付与するものである。ポリシロキサンで前処理したパルプ繊維は、米国特許第6,582,560号(2003年6月24日、Runge等に発行)に記載されているような方法によって調製することができよう。こうした方法でポリシロキサン処理したパルプ繊維は、ティッシュ製造工程を通してポリシロキサンの保持率が優れていることが実証されている。ポリシロキサンで前処理したパルプ繊維には、約0.1質量%〜約10質量%のポリシロキサン、より詳細には約0.2質量%〜約4質量%のポリシロキサン、さらに詳細には約0.3質量%〜約3質量%のポリシロキサンが含有されているとよい。ティッシュシート及び/又はティッシュ製品において、ポリシロキサン前処理パルプ繊維が非処理ポリシロキサンパルプ繊維と混合されていてもよい。ティッシュシート及び/又はティッシュ製品中に含まれる前処理したパルプ繊維の量は、約5%〜約100%の範囲であってもよい。
処理の対象となるティッシュシート及び/又はティッシュ製品は、この分野で公知のいずれの方法で作製してもよい。例えば、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品は、湿式抄紙してもよい。例えば、希釈した水性パルプ繊維スラリーを移動ワイヤー上に載せてパルプ繊維を濾し取り、原ウェブ(embryonic web)を形成した後、サクションボックスとウェットプレスと乾燥装置等をはじめとする装置の組合せを用いて、原ウェブから水分を抜取るという公知の抄紙方法でティッシュシートを形成してもよい。すでに公知である脱水及びその他の作業については、米国特許第5,656,132号(1997年8月12日、Farrington等に発行)に例示されている。また、毛管脱水(capillary dewatering)もウェブからの水分の抜取りに適用することができ、米国特許第5,598,643号(1997年2月4日発行)及び米国特許第4,556,450号(1985年12月3日発行)(どちらもS.C. Chuang等に発行)に開示されているとおりである。処理対象となるティッシュシート及び/又はティッシュ製品の製造方法として、他にはエアーレイド(airlaid)、同時形成(coform)、水式絡合(hydroentagling)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明のティッシュシート及び/又はティッシュ製品用として、クレープを付ける製造方法とつけない製造方法の両方を用いることができる。クレープをつけないティッシュの製造については、米国特許第5,772,845号(1998年6月30日、Farrington, Jr.等に発行)に開示されており、本願明細書と矛盾しないかぎり引用をもって本願明細書に含まれるものとする。クレープをつけたティッシュの製造については、米国特許第5,637,194号(1997年6月10日、Ampulski等に発行)、米国特許第4,529,480号(1985年7月16日、Trokhanに発行)、米国特許第6,103,063号(2000年8月15日、Oriaran等に発行)、米国特許第4,440,597号(1984年4月3日、Wells等に発行)に開示されており、これらすべては本願明細書と矛盾しないかぎり引用をもって本願明細書に含まれるものとする。また、パターンをつけたり(pattern densified)、インプリントしたティッシュシート及び/又はティッシュ製品も前記ポリシロキサンの適用に適しており、以下のいずれかに開示されたウェブが挙げられる。米国特許第4,514,345号(1985年4月30日、Johnson等に発行)、米国特許第4,528,239号(1985年7月9日、Trokhanに発行)、米国特許第5,098,522号(1992年3月24日発行)、米国特許第5,260,171号(1993年11月9日、Smurkoski等に発行)、米国特許第5,275,700号(1994年1月4日、Trokhanに発行)、米国特許第5,328,565号(1994年7月12日、Rasch等に発行)、米国特許第5,334,289号(1994年8月2日、Trokhan等に発行)、米国特許第5,431,786号(1995年7月11日、Rasch等に発行)、米国特許第5,496,624号(1996年3月5日、Steltjes, Jr.等に発行)、米国特許第5,500,277号(1996年3月19日、Trokhan等に発行)、米国特許第5,514,523号(1996年5月7日、Trokhan等に発行)、米国特許第5,554,467号(1996年9月10日、Trokhan等に発行)、米国特許第5,566,724号(1996年10月22日、Trokhan等に発行)、米国特許第5,624,790号(1997年4月29日、Trokhan等に発行)、米国特許第5,628,876号(1997年5月13日、Ayers等に発行)。これらすべては本願明細書と矛盾しないかぎり引用をもって本願明細書に含まれるものとする。このようなインプリントを施したティッシュシート及び/又はティッシュ製品は、インプリンティングファブリックでドラム型乾燥機に押し付けてインプリントされた密度の高い部分(densified regions)と、インプリンティングファブリックのたわんだ暗渠部(deflection conduits)に相当する比較的密度の低い部分(例えばティッシュシート中の「ドーム状部分」等)からなる網状組織を有していてもよく、たわんだ暗渠部の上に置かれたティッシュシート及び/又はティッシュ製品は、暗渠部を横切る空気圧の差によってたわみ、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品中により密度の低い枕状部分又はドーム状部分が形成される。
本発明のティッシュシート及び/又はティッシュ製品の製造においては、様々な乾燥操作が有用であろう。こうした乾燥方法の例として、ドラム乾燥、通気乾燥、過熱蒸気乾燥等の蒸気乾燥、置換による脱水(displacement dewatering)、ヤンキードライ、赤外線乾燥、マイクロ波乾燥、高周波乾燥、インパルス乾燥が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらについては、米国特許第5,353,521号(1994年10月11日、Orloffに発行)及び米国特許第5,598,642号(1997年2月4日、Orloff等に発行)に開示されているとおりであり、両者ともに本願明細書と矛盾しないかぎり引用をもって本願明細書に含むものとする。この他の乾燥技術を使用することもでき、例えば、気体の圧力差を利用する方法では、米国特許第6,096,169号(2000年8月1日、Hermans等に発行)及び米国特許第6,143,135号(2000年11月7日、Hada等に発行)に開示されているように空気圧が使用されている。両者の開示は本願明細書と矛盾しないかぎり引用をもって本願明細書に含まれるものとする。また、米国特許第5,230,776号(1993年7月27日、I.A. Andersson等に発行)に開示されている抄紙機が関連している。
さらに任意で化学添加剤を本発明の水性パルプ繊維スラリー及び/又は原ティッシュシートに添加して、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品ならびに製法に付加的なメリットを付与することができ、これらの添加剤は本発明の意図するメリットに相反するものではない。下記の化学添加剤は、本発明のポリシロキサン処理ティッシュシート及び/又はティッシュ製品に添加することができる付加的な化学処理剤の例である。化学添加剤は例として挙げるものであり、本発明の範囲を限定するものではない。このような化学添加剤は製紙工程において、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品の形成の前後のどの時点でも添加することができる。また、化学添加剤はポリシロキサンと一緒に処理工程中に添加することもできる。
また、この分野で広く知られているように、任意成分の化学添加剤はティッシュシート及び/又はティッシュ製品の特定の層に、あるいは、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品全体で使用することができる。例えば、多層ティッシュシート及び/又はティッシュ製品構造であれば、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品の軟材パルプ繊維を含む層にのみ補強剤を加えることができ、及び/又は、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品の硬材パルプ繊維を含む層にのみバルクデボンダー(bulk debonders)を加えることができる。化学添加剤はティッシュシート及び/又はティッシュ製品の他の非処理層へ著しく移行することもあるが、同等な基準でティッシュシート及び/又はティッシュ製品のすべての層に化学添加剤を加えるときよりもはるかにメリットを得ることができる。本発明では、任意成分である化学添加剤を層別に使用することが有用であろう。
製紙工程では、帯電促進調整剤を通常使用して、工程のウェットエンドでの完成紙料のゼータ電位を調整する。この種の添加剤はアニオン系又はカチオン系でもよく、カチオン系が最も一般的である。ミョウバンのような天然材料又は分子量が通常500,000未満の低分子量で高電荷密度の合成ポリマーのいずれでもよい。また、脱水(drainage)及び保持の補助剤を完成紙料に添加して、形成、脱水及び微粉保持を改善することもできる。保持及び脱水補助剤のなかには、表面積が広くアニオン電荷密度の高い物質を含む微粒子系が挙げられる。
また、乾湿補強剤もティッシュシート及び/又はティッシュ製品に添加することができる。本願明細書で使用の「湿式補強剤」という用語は、湿った状態のパルプ繊維間の結合力を固定化するために使用する成分である。一般に、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品中でパルプ繊維を結合させる手段としては水素結合が挙げられるが、水素結合と共有結合及び/又はイオン結合との組合せも挙げることができる。本発明では、繊維と繊維との結合点を固定化させて、湿った状態のパルプ繊維がばらばらにならないようにするというやり方でパルプ繊維を結束させるような材料の提供が有用であろう。この場合、湿った状態とは、通常ティッシュシート及び/又はティッシュ製品が水又は他の水性溶液でかなり飽和している状態を意味するが、尿、血液、粘液、月経分泌物、排便(軟便)、リンパ液及び他の人体からの滲出液をはじめとする体液による著しい飽和状態も意味するものである。
ティッシュシート及び/又はティッシュ製品に添加することによって、湿式引張り強さ幾何平均(mean wet geometric tensile strength):乾式引張り強さ幾何平均の比が0.1を超えるティッシュシート又はティッシュ製品を提供できる材料であればいずれも、本発明では湿式補強剤と呼ぶことにする。一般に、この材料は、持続性湿式補強剤又は「一時的」湿式補強剤のどちらかで呼ばれている。持続性湿式補強剤と一時的湿式補強剤とを区分すると、持続性湿式補強剤の方は、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品に添加させた場合、少なくとも5分間にわたって水で飽和させた後に本来の湿式強さの約50%以上を維持するティッシュ製品を提供できる樹脂と定義される。一時的湿式補強剤とは、5分間水に飽和させた後に本来の湿式強さの約50%未満を維持するティッシュ製品を提供するものである。両方の分類に入る材料を本発明で応用することができる。パルプ繊維に添加できる湿式補強剤の量は、パルプ繊維の乾燥質量を基準として約0.1乾燥質量パーセント以上、より詳細には約0.2乾燥質量パーセント以上、さらに詳細には約0.1〜約3乾燥質量パーセントであってもよい。
持続性湿式補強剤は、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品の構造に対して幾分かの長期的湿式レジリエンスを付与する。それに対して、一時的湿式補強剤は、一般に、低密度でレジリエンスの高いティッシュシート及び/又はティッシュ製品構造体を提供するものであって、水又は体液への暴露に対する長期的耐性を有する構造体を提供するものではない。
一時的湿式補強剤はカチオン、ノニオン又はアニオン系であってよい。このような、一時的湿式補強剤の例として、サイテックインダストリーズ社(ニュージャージー州、ウエストパターソン)製のカチオン系グリオキシル化ポリアクリルアミドであるPAREZ(商標)631 NC及びPAREZ(登録商標)725一時的湿式補強樹脂が挙げられる。これらの樹脂及び同等樹脂については、米国特許第3,556,932号(Coscia等に発行)及び米国特許第3,556,933号(Williams等に発行)に記載されている。ヘラクレス社(デラウェア州、ウィルミントン)製のHercobond 1366も、本発明で使用できる別のカチオン系グリオキシル化ポリアクリルアミドの市販品である。一時的湿式補強剤の別の例としては、ナショナルスターチアンドケミカル社の市販品Cobond 1000(登録商標)等のジアルデヒドデンプン、ならびに、米国特許第6,224,714号(2001年5月1日、Schroeder等に発行)、米国特許第6,274,667号(2001年8月14日、Shannon等に発行)、米国特許第6,287,418号(2001年9月11日、Schroeder等に発行)及び米国特許第6,365,667号(2002年4月2日、Shannon等に発行)に記載されているような他のアルデヒド含有ポリマーが挙げられる。これらすべての開示は本願明細書と矛盾しないかぎり引用をもって本願明細書に含まれるものとする。
本発明では、カチオン系オリゴマー樹脂又はカチオン系ポリマー樹脂を含む持続性湿式補強剤を使用することができる。ヘラクレス社(デラウェア州、ウィルミントン)が販売しているKYMENE 557Hのようなポリアミド−ポリアミン−エピクロロヒドリン型樹脂が、最も広く使用されている持続性湿式補強剤であり、本発明の使用に適している。このような材料は、米国特許第3,700,623号(1972年10月24日、Keimに発行)、米国特許第3,772,076号(1973年11月13日、Keimに発行)、米国特許第3,855,158号(1974年12月17日、Petrovich等に発行)、米国特許第3,899,388号(1975年8月12日、Petrovich等に発行)、米国特許第4,129,528号(1978年12月12日、Petrovich等に発行)、米国特許第4,147,586号(1979年4月3日、Petrovich等に発行)及び米国特許第4,222,921号(1980年9月16日、van Eenamに発行)で報告されている。この他のカチオン系樹脂としては、ポリエチレンイミン樹脂ならびにホルムアルデヒドとメラミン又は尿素との反応で得られたアミノ樹脂が挙げられる。ティッシュシート及びティッシュ製品の製造において、持続性湿式補強樹脂と一時的湿式補強樹脂とを一緒に使用してもよく、このような使用も本発明の範囲にはいるものとする。
また、乾式補強樹脂も、本発明に開示されているポリシロキサンの性能に影響しないかぎり、ティッシュシートに添加することができる。このような材料としては、カチオン系、両性系及びアニオン系デンプン類ならびにグアーガム及びローカストビーンガム等の変性デンプンや他の多糖類、変性ポリアクリルアミド類、カルボキシメチルセルロース、糖類、ポリビニルアルコール、キトサン等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。このような乾式補強剤は、通常、ティッシュシートの形成に先立ってパルプ繊維スラリーに添加するか、あるいは、クレープ処理パッケージの一部として添加する。
付加的デボンダー又は柔軟剤をティッシュシートに添加することが望ましい場合がある。このような柔軟剤により、最終的なティッシュ製品の親水性がさらに向上することがわかる。デボンダー及び柔軟剤の例としては、一般式(R1'4-b−N+−(R1”b-(式中、R1'はC1-6のアルキル基であり、R1”はC14−C22のアルキル基であり、bは1〜3の整数であり、X-はいずれかの好適なカウンターイオンを示す)で表わされる単純な第四アンモニウム塩を挙げることができる。この単純な第四アンモニウム塩のモノエステル、ジエステル、モノアミド及びジアミド誘導体が他の同様な化合物として含まれる。これらの第四アンモニウム化合物における数多くの変形は本発明の範囲に入ると考えられる。付加的柔軟剤組成物としては、マッキンタイア社(ユニバーシティーパークIII)製のMackernium CD-183及びヘラクレス社製のProsoft TQ-1003として市販されている、メチル−1−オレイルアミドエチル−2−オレイルイミダゾリニウム硫酸メチル等のようなカチオン系オレイルイミダゾリン物質が挙げられる。このような柔軟剤は、湿潤剤あるいは低分子量ポリエチレングリコール(分子量約4,000ダルトン以下)又はグリセリンもしくはプロピレングリコール等のポリヒドロキ化合物といった可塑剤を含有していてもよい。これらの柔軟剤は、ティッシュシートの形成に先立ってパルプ繊維スラリー中でパルプ繊維に添加してバルク柔軟性を向上させればよい。このような副次的柔軟剤を本発明のポリシロキサンと同時に添加することが望ましい場合もある。そのような場合は、柔軟剤組成物とポリシロキサンの溶液又はエマルジョンを混合すればよい。
ティッシュシートに添加することができる別な種類の化学添加剤としては、通常はカチオン系、アニオン系又は非イオン系界面活性剤の形態である吸収性助剤、湿潤剤、低分子量ポリエチレングリコール類及びグリセリンやプロピレングリコール等のポリヒドロキシ化合物類といった可塑剤が挙げられるが、これらに限定されるものではない。肌の健康によい薬剤、即ち、肌の健康又は他の恩恵を与える成分、例えば、鉱油、アロエ抽出物、炭化水素系ワックスをはじめとするワックス類、ペトロラタム類、ビタミンE等のトコフェロール類等もティッシュシート及び/又はティッシュ製品に取り入れることができる。
一般に、本発明のポリシロキサン組成物は、その意図する使用に相反しない公知物質や公知化学添加剤いずれとも一緒に用いることができる。そのような物質の例としては特定の添加剤、例えば、臭いの吸収剤、活性炭の繊維や粒子のような悪臭調整剤、ベビーパウダー、重曹、キレート剤、ゼオライト、香料又は他の悪臭マスキング剤、シクロデキストリン化合物、酸化剤等、高吸収性粒子、合成繊維又はフィルムも使用できるが、これらに限定されるものではない。さらに付加的な任意成分としては、カチオン染料、蛍光増白剤、湿潤剤、軟化剤等が挙げられる。ティッシュ製造分野における多様な他の公知物質や公知な化学添加剤は、本発明のティッシュシートに包含することができる。
これらの物質及び化学添加剤の添加のタイミングは、本発明では特に重要ではない。このような物質及び化学添加剤はティッシュ製造工程のいずれの時点で添加されてもよい。パルプの前処理、製造工程のウェットエンドでの添加、乾燥後の後処理(ティッシュ製造機上)、局所的後処理が挙げられる。
分析方法
シート中の全ポリシロキサン量
パルプ繊維基体上のポリシロキサン量は下記の手順を用いて求めた。ジメチルシロキサンを含む試料をヘッドスペースバイアルに投入し、三フッ化ホウ素試薬を加えてバイアルを封止する。約100℃でおよそ15分間反応させた後、バイアルのヘッドスペースに生成したジフルオロジメチルシロキサンをガスクロマトグラフィーによりFID検出器を使って測定する。
3 Me2SiO + 2 BF3O(C2H5)2 → 3 Me2SiF2 + B2O3 + 2 (C2H5)2O
本願明細書に記載の方法は、ヒューレットパッカード社のガスクロマトグラフModel 5890にFID及びヒューレットパッカード社のオートサンプラー7964を付けたもので展開した。同等のガスクロマトグラフィーシステムも代用できる。
パーキンエルマーのNelson Turbochromソフトウェア(バージョン4.1)を用いて、装置の制御とデータの収集を行った。同等なソフトウェアープログラムを代用してもよい。膜厚0.25μmのJ&W Scientific GSQ(30m x 0.53mm内径)カラム(Cat.#115-3432)を使用した。同等なカラムを代用してもよい。
ガスクロマトグラフにヒューレットパッカード社のヘッドスペースオートサンプラーHP-7964を取り付け、下記の条件に設定した。
浴温: 100℃ ループ温度: 110℃
トランスファーライン温度: 120℃ GCサイクル時間:25分
バイアル平衡時間: 15分 加圧時間: 0.2分
ループ充填時間: 0.2分 ループ平衡時間: 0.05分
注入時間: 1.0分 バイアル振盪:1(低)
ガスクロマトグラフを下記の機器条件に設定した。
キャリアガス: ヘリウム
流量:カラムに16.0ml、検出器に14.0ml供給
注入口温度: 150℃
検出器温度: 220℃
クロマトグラフィーの条件
50℃で4分間、10℃/分の割合で150℃まで上げる。
最終温度で5分間保つ。
保持時間:DFDMSで7.0分
およそ5000μg/mlのポリシロキサンを含むストック溶液を以下の方法で調製した。0.1mgまでの正確さでポリシロキサンエマルジョン約1.25グラムを秤量し、250mlのメスフラスコに入れる。実際の質量(Xと表す)を記録する。蒸留水を加え、フラスコを旋回させてエマルジョンを溶解/分散させる。溶解/分散時に、エマルジョンを水で希釈し増やし、混合する。ポリシロキサンエマルジョンのppm濃度(Yと表す)を下記式から算出する。
ポリシロキサンエマルジョンのppm濃度 Y = X/0.250
較正基準を作製し、0.1±0.001グラムの処理を施していない対照のティッシュシートを入れた一連の20mL-ヘッドスペースバイアルに、0(なし)、50、100、250及び500μLのストック溶液(体積μL、Vcと記載)を添加することによって目標濃度と関連付ける。約60〜約70℃の炉にヘッドスペースバイアルを15分置き、溶媒分を蒸発させる。各較正基準のエマルジョンμg(Zと表す)を下記式から算出する。
Z = Vc *Y/1000
その後、較正基準を以下の手順に従って分析する。0.100±0.001グラムのティッシュシート試料を0.1mgまでの正確さで秤量し20mlのヘッドスペースバイアルに入れる。試料の質量(Wsと表す)をミリグラムで記録する。基準と試料用のティッシュシートの量は同じでなければならない。
100μLのBF3試薬をティッシュシート試料と較正基準のそれぞれに添加する。BF3試薬添加後すぐに各バイアルを封止する。
封止したバイアルをヘッドスペースオートサンプラーに入れ、前述の条件を用いて、各ティッシュシート試料と較正基準のヘッドスペースのガスを1mL注入して分析する。
エマルジョン(μg)対検体のピーク面積の較正曲線を作成する。
さらに、ティッシュシート試料の検体ピーク面積を較正曲線と比較し、ティッシュシート上のポリシロキサンエマルジョンの量(μg)((A)と表す)を求める。
ティッシュサンプル上のポリシロキサンエマルジョンの量((C)と表す)(質量%)を下記式を用いて算出する。
(C) = (A)/(Ws *104
ティッシュシート試料上のポリシロキサンの量((D)と表す)(質量%)を下記式に従い、エマルジョン中のポリシロキサンの質量%((F)と表す)を用いて算出する。
(D) = (C)*(F)/100
ポリジアルキルシロキサン含有量
パルプ繊維基体上のポリジアルキルシロキサン含有量を下記の手順に従って求めた。適切なポリジアルキルシロキサンを含む試料をヘッドスペースバイアルに投入し、三フッ化ホウ素試薬を加えてバイアルを封止する。約100℃でおよそ15分間反応させた後、バイアルのヘッドスペースに生成したジフルオロジメチルシロキサンをガスクロマトグラフィーによりFID検出器を使って測定する。
3 Me2SiO + 2 BF3O(C2H5)2 → 3 Me2SiF2 + B2O3 + 2 (C2H5)2O
本願明細書に記載の方法は、ヒューレットパッカード社のガスクロマトグラフModel 5890にFID及びヒューレットパッカード社のオートサンプラー7964を付けたもので展開した。同等のガスクロマトグラフィーシステムも代用できる。
パーキンエルマーのNelson Turbochromソフトウェア(バージョン4.1)を用いて、装置の制御とデータの収集を行った。同等なソフトウェアープログラムを代用してもよい。膜厚0.25μmのJ&W Scientific GSQ(30m x 0.53mm内径)カラム(Cat.#115-3432)を使用した。同等なカラムを代用してもよい。
ガスクロマトグラフにヒューレットパッカード社のヘッドスペースオートサンプラーHP-7964を取り付け、下記の条件に設定した。
浴温: 100℃ ループ温度: 110℃
トランスファーライン温度: 120℃ GCサイクル時間:25分
バイアル平衡時間: 15分 加圧時間: 0.2分
ループ充填時間: 0.2分 ループ平衡時間: 0.05分
注入時間: 1.0分 バイアル振盪:1(低)
ガスクロマトグラフを下記の機器条件に設定した。
キャリアガス: ヘリウム
流量:カラムに16.0ml、検出器に14.0ml供給
注入口温度: 150℃
検出器温度: 220℃
クロマトグラフィーの条件
50℃で4分間、10℃/分の割合で150℃まで上げる。
最終温度で5分間保つ。
保持時間:DFDMSで7.0分
ストック溶液の調製
前記方法を純粋なPDMS又は他の適当なポリジアルキルシロキサンに較正する。ダウコーニング社(ミシガン州、ミッドランド)製のDC-200液を使ってポリジメチルシロキサンを較正する。およそ1250μg/mlのDC-200液を含むストック溶液を以下の方法で調製する。0.1mgまでの正確さでDC-200液約0.3125グラムを秤量し、250mlのメスフラスコに入れる。実際の質量(Xと表す)を記録する。メタノール、MIBK又はクロロホルム等の好適な溶媒を加え、フラスコを旋回させて液を溶解/分散させる。溶解時、溶液は溶媒で希釈し増やし、混合する。ジメチルポリシロキサンのppm濃度(Yと表す)を下記式から算出する。
ジメチルポリシロキサンのppm濃度(Y) = X/0.250
較正基準の作製
較正基準を作製し、0.1±0.001グラムの処理を施していない対照ティッシュウェブ又はティッシュ製品を入れた一連の20mLのヘッドスペースバイアルに、0(なし)、50、100、250及び500μLのストック溶液(体積μL、Vcと記載)を添加することによって目標濃度を一まとめに取り扱う。約60〜約70℃の炉にヘッドスペースバイアルを約15分間置き、溶媒分を蒸発させる。各較正基準のジメチルポリシロキサンμg(Zと表す)を下記式から算出する。
Z = Vc *Y/1000
分析手順
その後、較正基準を以下の手順に従って分析する。0.1mgまでの正確さで0.100±0.001グラムのティッシュ試料を秤量し、20mlのヘッドスペースバイアルに入れる。試料の質量(Wsと表す)をミリグラムで記録する。基準と試料用のティッシュウェブ及び/又はティッシュ製品の量は同じでなければならない。
100μLのBF3試薬を試料と較正基準のそれぞれに添加する。BF3試薬添加後すぐに各バイアルを封止する。
封止したバイアルをヘッドスペースオートサンプラーに入れ、前述の条件を用いて、各ティッシュ試料と基準からヘッドスペースのガスを1mL注入して分析する。
計算
ジメチルポリシロキサン(μg)対検体のピーク面積の較正曲線を作成する。
さらに、ティッシュ試料の検体ピーク面積を較正曲線と比較し、ティッシュウェブ及び/又はティッシュ製品上のポリジメチルシロキサンの量(μg)((A)と表す)を求める。
ティッシュ試料上のポリジメチルシロキサンの量(質量%)((C)と表す)を下記式を用いて算出する。
(C) = (A)/(Ws *104
ティッシュ試料上のポリジメチルシロキサンの量(質量%)((D)と表す)を下記式に従い算出する。
(D) = (C)/100
ジメチルポリシロキサン以外のポリジアルキルシロキサンが含有されているときは、存在する純粋なポリジアルキルシロキサンの代表的な試料から較正基準を作製する。各ポリジアルキルシロキサンの量は、ポリジメチルシロキサンに関する前記の方法のようにして求める。さらに、個々のポリジアルキルシロキサン量の合計を用いて、ティッシュウェブ及び/又はティッシュ製品中に存在するポリジアルキルシロキサンの量の合計を求める。
坪量の測定(ティッシュ)
ティッシュシート試験片の坪量及び絶乾坪量は、修正したTAPPI T410の手順を用いて求める。現状のままの坪量サンプルを、温度23℃±1℃、相対湿度50±2%で最低4時間調湿を行う。調湿終了後、ダイプレス及び関連のダイを使って16枚の3インチx3インチ(7.6cmx7.6cm)のサンプル束に切断する。ティッシュシートサンプルの面積が144平方インチ(約924平方センチメートル)であることを示す。好適なダイプレスの例としては、テスティングマシーンズ社(ニューヨーク州、アイランディア)製TMI DGDダイプレス又はUSM社(マサチューセッツ州、ウィルミントン)製のSwing Beam試験機が挙げられる。ダイ寸法許容差は両方向で±0.008インチ(0.020cm)である。その後、風袋錘をのせた化学天秤で試験片の束を0.001グラムの正確さをもって秤量する。さらに、2880平方フィートあたりのポンド単位の坪量を下記式から算出する。
坪量 = 束の質量(グラム)/454*2880
絶乾坪量は、試料用缶と試料用缶の蓋とを0.001グラムの正確さをもって秤量(この質量をAとする)することによって得られる。試料束を試料用缶に入れ、蓋をしないままに放置する。蓋をしていない試料用缶と束とを試料用缶の蓋と一緒に105℃±2℃の炉に、試料束が10グラム未満の場合は1時間±5分間いれ、試料束が10グラム以上の場合は少なくとも8時間いれる。炉に入れる指定時間が経過したら、試料用缶の蓋を試料用缶にかぶせて試料用缶を炉から取出す。試料用缶を室温程度に放冷するが、長くても10分を超えないようにする。その後、試料用缶、試料用缶の蓋及び試料束を0.001グラムの正確さをもって秤量する(この質量をCとする)。2880平方フィートあたりのポンド単位の絶乾坪量を下記式から算出する。
絶乾坪量 = (C−A)/454*2880
乾燥引張り強さ(ティッシュ)
幾何平均引張り(GMT)強さの試験結果は、試料幅3インチあたりのグラム重で表される。GMTは、縦方向(MD:抄紙機の進行方向に平行な流れ方向)及び横方向(流れ方向に垂直な方向)の引張り曲線の最大荷重の値から算出され、これは温度23.0℃±1.0℃、相対湿度50.0±2.0%の実験室条件下で、ティッシュシートを4時間以上にわたり実験条件に平衡させた後に得られるものである。試験は引張り試験機で伸び率を一定に保ちながら行い、試験を行った各試験片の幅は3インチ(7.6cm)であった。「開閉あご部の開き」又はあご部間の距離、ゲージ長ともよばれることがあるが、この距離は2.0インチ(50.8mm)である。クロスヘッドスピードは10インチ/分(254mm/分)である。負荷セル又はフルスケール負荷は、最大荷重の結果がすべてフルスケール負荷の10〜90%の範囲になるように選択する。とりわけ、本願明細書記載の結果は、「486クラス」のパソコンで走るIMAPソフトウェアを利用したシンテックデータ収集及び制御システム(Sintech data acquisition and control system)に接続したInstron 1122引張り試験機で得た。このデータシステムでは、1秒間に少なくとも20箇所の負荷−伸び点を記録する。1つの試料につき全部で10個の試験片で実験し、試料平均を得られた引張り値として使用する。幾何平均引張り強さは下記式から算出される。
GMT = (MD引張り強さ*CD引張り強さ)1/2
坪量の小さな変動を補正するため、下記式を用いてGMT値を18.5ポンド/2880平方フィートの目標とする坪量に修正した。
修正後のGMT = 測定したGMT値*(18.5/絶乾坪量)
浸潤時間
本発明にしたがって処理されたティッシュシート及び/又はティッシュ製品の浸潤時間は、20枚のティッシュシート及び/又はティッシュ製品試料を2.5インチの正方形に切って求める。本テストに使用するティッシュシート及び/又はティッシュ製品試料の枚数は、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品試料1枚あたりのプライ数とは関係がない。ティッシュシート及び/又はティッシュ製品試料の20枚の正方形を重ね、角をすべてホチキスで留めてティッシュシート及び/又はティッシュ製品試料のパッドを作製する。このティッシュシート及び/又はティッシュ製品試料のパッドを蒸留水の恒温槽(23℃±2℃)の表面に近接させるが、この恒温槽は、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品試料の飽和したパッドが水槽容器の底と水槽の蒸留水の上面とに同時に接触するようなことがない適切な大きさと深さを有し、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品試料のパッド上のホチキス留め部分が下を向くようにして蒸留水表面に平らに落とす。ティッシュシート及び/又はティッシュ製品試料のパッドが完全に飽和するのに必要な時間を秒で測定したものが、ティッシュシート試料の浸潤時間であり、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品試料の吸収度を表す。浸潤時間が長くなるということは、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品試料の吸収度の低下を示す。テストは300秒で終わるが、この時間内で浸潤しないシートには約300秒以上という値がつけられる。
水滴テスト
試料を温度23.0℃±1.0℃、相対湿度50.0±2.0%で少なくとも4時間調湿した後、初期水滴値を測定する。この手すきシートを強制対流オーブンに1時間入れて85℃でエージングさせた後、エージング後水滴値を測定する。エージング後、試料を冷却し、温度23.0℃±1.0℃、相対湿度50.0±2.0%で少なくとも4時間調湿する。
エージング又は調湿後の手すきシートから、2インチx2インチより大きい手すきシート試料を切り取る。水滴を吸収した際に全領域が湿潤しないかぎり、実際の寸法は重要ではない。テスト試料を、実験台又は平たいアクリル板もしくはガラス板のような無孔質で乾燥した面上に置く。直ちに、試験片表面のわずかに上からエッペンドルフ型ピペットで100μl、即ち、0.1±0.01mlの蒸留水(23.0℃±1.0℃)を付与する。水滴が試験片の中央近くになるようにする。試験片表面に水平な面で水滴を観察する。試験片に水を付与した直後にストップウォッチを始動させる。水滴が完全に試料に吸収される時間(秒)は、水滴が水平方向に完全に消えるのにかかる時間、即ち、試料の水平面から見た時に水滴に対して垂直方向成分がなくなるのにかかる時間を記録することによって求める。この時間を水滴テスト値と称する。この手順を3回繰り返し、平均時間を水滴テスト値として記録する。3分たっても試料が完全に吸収しない場合は、テストを終了し、時間は「>3分」と記録する。
手すきシートの作製
化学処理を施した50グラムのパルプ繊維をおよそ2リットルの水道水に5分間浸した後、ローレンツェンアンドベットレー社(ジョージア州、アトランタ)から入手できるようなブリティッシュパルプ離解機に投入し5分間分散する。この方法の代わりとして、25グラムよりも多くパルプ繊維の使用が必要な場合は、シリコーンで前処理したパルプ繊維をパルプ化したものの粘稠度がおよそ2.5%のスラリー2リットルを用いることもできる。スラリーを容積8リットル(粘稠度0.625%)になるように水で希釈し、機械的攪拌機で5分間穏やかに攪拌させながら混合する。手すきシートを坪量60gsmで作製した。手すきシート作製にあたっては、坪量60gsmのシートを作製するのに必要とされる適切な量のパルプ繊維スラリー(粘稠度0.625%)をメスシリンダーに測り入れた。その後、スラリーをメスシリンダーから8.5インチ(21.6cm)x8.5インチのValleyハンドシートモールド(Valley Laboratory Equipment, Voith社)の中に投入するが、モールドには水を適当な高さまで前もって入れておいた。スラリーをモールドに投入した後、モールドを水で完全に満たしたが、この水にはメスシリンダーの洗浄に使用した水も含まれている。さらに、標準的な混合用多孔板をスラリーに挿入して7回上下に動かし、スラリーをゆっくり攪拌した後、取出した。その後、モールド底部のワイヤーアッセンブリーを通して水をモールドから排出させ、ワイヤーアッセンブリーにパルプ繊維を残して原ティッシュシートを形成した。フォーミングワイヤーは、90x90メッシュサイズのステンレス鋼製の金網である。原ティッシュシートをモールドワイヤーからクーチ(金網から湿紙を送り出すロール)に移すが、原ティッシュシートの上面には2枚の吸取り紙を置き、吸取り紙の平滑な面が原ティッシュシートに接触する状態で移した。吸取り紙を取出し、原ティッシュシートは下側の吸取り紙に付着した状態で下側吸取り紙とともに持ち上げる。原ティッシュシートを下側の吸取り紙に付着させたまま、下側吸取り紙を他方の吸取り紙から分離する。原ティッシュシートが上側になるように吸取り紙の位置をかえ、吸取り紙を2枚の別の乾燥した吸取り紙の上に置く。さらに別の乾燥した吸取り紙2枚を原ティッシュシートの上に載せる。原ティッシュシートをはさんで重ねた吸取り紙を、Valley液圧プレスに入れて原ティッシュシートを100psiで1分間加圧する。加圧後、原ティッシュシートを吸取り紙から取出し、2.5psig圧の蒸気を使ったValley蒸気乾燥器に入れて2分間加熱する。このとき、原ティッシュシートのワイヤー側表面が金属乾燥面に接し、原ティッシュシートの反対面には張力がかかった状態でフェルトが接する。湾曲した金属乾燥面の端部を越えて延伸するフェルト末端に、17.5ポンド(7.9kg)の下向きの重りを使ってフェルトに張力をかける。乾燥した手すきシートからペーパーカッターで7.5インチ(19.0cm)平方の正方形に切取る。
キャリパー
本願明細書で使用の「キャリパー」という用語は、1枚のティッシュシートの厚みのことであり、1枚のティッシュシートの厚みとして測定してもよいし、あるいは、10枚のティッシュシートの束の厚みを測定し10枚のティッシュシートの厚みを10で割ってもよく、その場合、束の中の各シートは同じ面が上を向いている。キャリパーはμmで表される。キャリパーは、TAPPI 試験方法T402「用紙、板紙、パルプ手すき紙及び関連製品の基準調整及びテスト環境」ならびにT411 om-89「用紙、板紙及び複合板紙(Combined Board)の厚さ(キャリパー)」、さらに任意であるが、多重ティッシュシート向けの(注記3)に従って測定した。T411 om-89を施行するために用いるマイクロメータは、Bulk Micrometer(TMI Model 49-72-00、ニューヨーク州、アミティビル)又は同等物で、アンビル径が4 1/16インチ(103.2mm)でアンビル圧が220グラム/平方インチ(3.3gキロパスカル)のものである。
感覚による柔軟性
感覚による柔軟性試験は、ティッシュシートの手触りによる柔らかさの評価である。パネルのメンバーは消費者に近い評価ができるように簡単な訓練が施されている。この長所は、消費者全体のレベルに一般化するところにある。目的が、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品の属性の全体論的概要を得ること、また、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品における差異が人間の感知できるレベルかどうかを明らかにすることである場合に柔軟性の測定を採用する。
以下に、トイレットペーパー、ティッシュペーパー及び紙タオル製品を評価する際にパネルメンバーが用いる特定の柔軟性評価手順を示す。ティッシュシート及び/又はティッシュ製品試料を、コード化した面を上にして利き手でない方の腕にかぶせる。試料の数箇所で、利き手の親指、人差し指、中指の指先を円を描きながら軽く動かす。ティッシュシート及び/又はティッシュ製品試料のビロードのような感触、絹のような感触、また毛羽立ったような感触を評価する。試料の両面を同じ方法で評価する。対比較法分析法でそれぞれのもう一方の試料について前記手法を繰り返す。
官能試験による柔軟性のデータ結果を、フリードマンのランクによる二元配置分散分析法(ANOVA)で分析する。この分析法は、等級付けデータ用のノンパラメトリック検定である。これは、実験処理が異なる場合に差異があるかどうかを明らかにすることが目的である。実験処理が異なっても等級付けの差がない場合、ある処理に対するメジアンレスポンス(median response)が他方の処理のメジアンレスポンスと統計学的に異なっていないか、あるいは、何か別の差異が偶然生じていると推論される。試料間での差を、一方のコードが他方よりも好ましいという基準から100に対する割合(at a ratio of 100)として示すことができる。例えば、ある試料を対照品と比較する場合、柔軟性の好ましさをx/y(xは、xの方がyよりも柔らかいと言う、100人中の回答者数で、yは、対比較テストにおいてyの方がxよりも柔らかいと言う、100人中の回答者数である)で表すことができる。
感覚的な柔軟性は、複数回にわたる実験を実施することなく格付け順位のパラダイムを付す10〜12人のパネルメンバーにより評価される。個々の属性については、およそ24〜72のデータ点が生じる。一度に最大で6個のコードでランク付けできる。それより多くのコードは多数の実験で評価すればよいが、複数の実験にまたがってコードが比較される場合は、対照のコードを各実験に存在させて共通の基準を設けるべきである。
実施例
実施例1〜6
クレープ処理を施さず通気乾燥(throughdried)した一枚重ねの3層構造ティッシュシートを、外側層はユーカリパルプ繊維を、内側層は軟材パルプ繊維を使って、全体を通して下記手順にしたがい作製した。パルプ化の前に、第4級アンモニウムオレイルイミダゾリン柔軟剤(ヘラクレス社製Prosoft TQ-1003)を、パルプ繊維メートルトンあたり有効成分4.1kg/Mtonの投与量でユーカリの完成紙料に添加した。20分間混合した後、ベルトプレスを用いて粘稠度が約32%になるまで完成紙料を脱水した。脱水処理による濾液は廃棄(sewered)するか、あるいは次のパルプ繊維バッチ用のパルプ化用水としては利用したが、先のストック調製又はティッシュ製造工程には供しなかった。次に、デボンダーを含む濃縮パルプ繊維を再度水に分散し、ティッシュ製造工程における外側層完成紙料として用いた。軟材パルプ繊維は粘稠度4%で30分間パルプ化し、パルプ化後、約3.2%の粘稠度になるまで希釈した。一方、デボンダーを添加したユーカリパルプ繊維は、粘稠度が約2%になるまで希釈した。多層ティッシュシートの質量全体を、ユーカリパルプ繊維層/叩解した軟材パルプ繊維層/ユーカリパルプ繊維層で約30%/約40%/約30%に分割した。中心層は、目標とする強度を得るのに必要なレベルに叩解し、外側層には表面柔らかさと嵩をもたせた。
3層構造のヘッドボックスを用いてウェットティッシュシートを作製したが、ヘッドボックスの2つの中央層には叩解した北方針葉樹クラフト製紙原料を用意して、前記3層構造ティッシュ製品の中央の一層を作製した。乱流発生インサートは、スライスよりも約1インチ(25.4mm)延伸したスライス及び層仕切りからおよそ3インチ(75mm)ほど奥まったところにあるものを用いた。正味のスライス開口は約0.9インチ(23mm)で、ヘッドボックスの4層すべての水流は同等であった。ヘッドボックスに送り込まれた製紙原料の粘稠度は約0.09質量%であった。できあがった3層構造ティッシュシートは、ツインワイヤー、サクションフォームロール、フォーマーで作製されるが、フォーミングファブリックはそれぞれLindsay 2164とAsten 867Aファブリックであった。フォーミングファブリックの速度は11.9m/秒であった。できたてのティッシュシートを、フォーミングファブリックの下からの真空吸入で粘稠度が約20〜約27%になるよう脱水した後、トランスファーファブリックに搬送したが、トランスファーファブリックは約9.1m/秒(30%ラッシュトランスファー)で走行していた。トランスファーファブリックは、Appleton Wire T807-1とした。バキュームシュー(vacuum shoe)を用いて水銀真空を約6〜15インチ(150〜380mm)引き、ティッシュシートをトランスファーファブリックに移動させた。さらに、ティッシュシートを通気乾燥ファブリック(Lindsay Wire T1205-1)に移動させた。通気乾燥ファブリックは秒速約9.1mで走行していた。運転温度約350°F(175℃)のハニカム型通気乾燥器(honeycomb through dryer)の上にティッシュシートを搬送し、粘稠度約94〜98%の最終乾燥状態になるまで乾燥させた。できあがったクレープ処理を施していないティッシュシートをペアレントロール(parent roll)に巻き取った。
ペアレントロールを繰り出してティッシュシートに2回カレンダー処理を施した。第1ステーションでは、スチール製ロールと4P&J硬度を有するゴム被覆ロールとの間をとおしてティッシュシートにカレンダー処理をした。カレンダー荷重は約90ポンド/リニアルインチ(pli)とした。第2のカレンダー処理ステーションでは、スチール製ロールと4P&J硬度を有するゴム被覆ロールとの間をとおしてティッシュシートにカレンダー処理を施した。カレンダー荷重は約140pliとした。ゴム被膜の厚みは約0.725インチ(1.84cm)であった。カレンダー処理した1重ティッシュシートをグラビアコーターのゴムとゴムとの隙間に送り込み、ティッシュシートの両面にポリシロキサン組成物を適用した。グラビアロールは電子食刻が施されたクロムめっき銅製ロールで、スペシャルティーシステムズ社(Specialty Systems, Inc.)(ケンタッキー州、ルイビル)から入手した。ロールは、200セル/リニアインチのラインスクリーンを有し、体積はロール表面の1平方インチあたり6.0ビリオン立方マイクロメートル(BCM)であった。このロールの標準的なセルの寸法は、幅140μm、深さ33μmであった(130°食刻用スタイラス使用)。ゴム製バッキングオフセットアプリケーターロールは、アメリカンローラーカンパニー(American Roller Company)(ウィスコンシン州、ユニオングローヴ)のショア75A硬度の鋳造ポリウレタンであった。グラビアロールとゴム製バッキングロールとの境界面を0.375インチ、対向するゴム製バッキングロール間の隙間を0.003インチという条件にプロセスを設定した。同時オフセット/オフセットグラビアプリンタ(simultaneous offset/offset gravure printer)をグラビアロールのスピード調整(差)を利用して分速500フィートで運転し、所望の添加量となるようにポリシロキサンエマルジョンを計量しながら供給した。本実施例で用いたグラビアロールの速度差は250フィート/分であった。このプロセスにより、ティッシュ質量を基準として2.0質量%の全固形分添加量が得られた。その後、ティッシュシートをトイレットペーパーロールにした。
表1は、AF-21(アミノ官能疎水性ポリシロキサン)、EXP-2076(非アミノ官能ポリエーテルポリシロキサン)、Wetsoft CTW(アミノ官能ポリエーテルポリシロキサン)及び様々な混合組合せで処理したティッシュシート及び/又はティッシュ製品の結果を示す。材料はすべてケルマーインダストリーズ社(Kelmar Industries)(サウスキャロライナ州、ダンカン)から入手した。いずれの材料もグラビアを介して全シリコーン固形分添加量目標値を2%にしてUCTADバスベースシート(UCTAD bath basesheet)に適用した。これらの結果から、アミノ官能ポリエーテルポリシロキサンをアミノ官能ポリジアルキルシロキサンと併用することによる、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品の親水性の向上効果がわかる。また、アミノ官能ポリエーテルポリシロキサンは、非アミノ官能ポリエーテルポリシロキサンよりも性能がよいことがわかる。
Figure 2007524007
表2は、アミノ官能ポリジメチルシロキサン液DC-8175(ダウコーニング社製、ミシガン州、ミッドランド)とアミノ官能ポリエーテルポリシロキサン液Wetsoft CTW(ワッカーケミー社製)との混合品の粘度を示す。明らかなように、混合物の粘度は実質的に上昇し、アミノ官能疎水性液が約35質量%のときに最大値に達する。このときの混合物の粘度は、高粘度親水性液体の粘度の2倍を超える。最大粘度を示すポリシロキサンの割合は、混合した特定の液体の性状により変わる。
Figure 2007524007
実施例7〜10
全体的に下記の手順にしたがい実施例7〜10を作製した。同時係属米国出願番号10/441,143(2003年5月19日出願)に記載のように、実施例1〜6で使用した未処理1重ティッシュシートをユニフォームパルプ繊維デポジター(UFD、溶融吹込型ダイ(a type of meltblown die))に供給した。ユニフォームパルプ繊維デポジターにはノズルが17個/インチあり、空気圧20psiで運転した。ダイによって、繊維に分解した純粋なポリシロキサン組成物をティッシュシートに適用した。本実施例で使用したポリシロキサン類は、アミノ官能ポリエーテルポリシロキサン液(Wetsoft CTW)、Wetsoft CTWと疎水性アミノ官能ポリジメチルポリシロキサン(AF-23)との混合物、非アミノ官能ポリエーテルポリシロキサン(Wetsoft 648)で、これらはすべてワッカー社(ミシガン州、エードリアン)から入手できる。混合物については、各成分を混合物中におよそ33.3質量%ずつ含有した。乾燥パルプ繊維の1質量%及び2質量%の割合で、液をデポジターUFDで適用した。
表3の結果から、濡れ性について、アミノ官能ポリエーテルポリシロキサンのみの場合に比べて混合物の方が向上していることがわかる。表3に示すように、混合物は疎水性ポリシロキサンを含んでいるにもかかわらず、アミノ官能ポリエーテルポリシロキサン単独よりもエージング安定性が優れている。浸潤時間はすべて秒で示す。理論で拘束するつもりはないが、混合物の粘度が上昇すると、ティッシュシート内でポリシロキサンが広がりにくくなり、親水性の向上につながるポリシロキサンの再配向(reorient)性が低下する可能性がある。
表3では、試料の浸潤時間についても、ポリシロキサンを含有する市販のティッシュペーパー2種と比較している。データからわかるように、本発明の混合物のエージング後の浸潤時間は、ポリジアルキルシロキサン含有量が同等であるにもかかわらず、市販のティッシュ製品のエージングを施していない浸潤時間よりも著しく短い。
Figure 2007524007
実施例14〜21
以下の実施例では、この分野での公知品ポリエーテルポリシロキサン/アミノ官能ポリジアルキルシロキサン混合物に対するアミノ官能ポリエーテルポリシロキサン/アミノ官能ポリジアルキルシロキサンの優位性、ならびに、疎水性向上を目的とする界面活性剤の使用の優位性を示す。FTS-226は、非アミノ官能ポリエーテルポリシロキサン50質量%と疎水性アミノ官能ポリジメチルシロキサン50質量%とを含む、シリコーン固形分40%のエマルジョンである。FTS-226は、クロンプトン社(コネチカット州、グリニッチ)により製造販売されている。
実施例14及び15は、ポリシロキサン処理ティッシュペーパー市販品2種の性能を示す。実施例16及び17は、全体的に実施例1〜6の調製で使用した手順にしたがって調製した。
実施例18〜21では、坪量が150g(パルプの絶乾重量)/平方メートルで、密度が5cm2/gの完全漂白ユーカリパルプ繊維ティッシュシートに、パターン状スプレー適用でポリシロキサンを適用した。該当する純粋なポリジメチルシロキサンを使って、粘稠度85%以上でパルプ繊維ティッシュシート上にスプレー適用した。ポンプ速度と出口の開放しているスプレーバルブ数を変えることで適用量を調整した。その後、ティッシュシート試料を周囲条件下で2週間放置しエージングを行う。2週間後、前記記載のGC-BF3法を用いて、処理、乾燥及びエージングを施したティッシュシート試料について、全シリコーン含有量とポリジメチルシロキサンの割合%を調べた。
すべての実施例で、前記記載の手順により処理したティッシュシート及び/又はティッシュ製品から、60g/m2の手すきシートを作製した。前記記載のGC-BF3法を用いて、シリコーン全含有量とポリジメチルシロキサン含有量%を分析することによって保持率を得た。さらに、手すきシートの初期水滴テスト値とエージング後の水滴テスト値を求めた。エージング後の水滴テスト値は、試料を85℃で1時間エージングさせてから求めた。表4に結果を示すが、ポリシロキサンの保持及び損紙再パルプ化における親水性の維持という両方の点において、親水性アミノ官能ポリエーテルポリシロキサン/疎水性アミノ官能性ポリシロキサン混合物を使用することの優位性が実証される。
Figure 2007524007
実施例20〜22
実施例20〜22では、アミノ官能性ポリシロキサン及びアミノ官能ポリエーテルポリシロキサンの混合品により得られる柔軟性の向上を示す。これらの実施例におけるすべてのティッシュシート及び/又はティッシュ製品は、全体的に実施例1〜6のティッシュシート及び/又はティッシュ製品にしたがって作製した。添加量は、乾燥パルプ繊維の全質量を基準としてシリコーン固形物1.7%であった。
実施例20はアミノ官能ポリエーテルポリシロキサン(Wetsoft CTW)で、実施例21は実験による疎水性アミノ官能性ポリシロキサンとダウコーニング社製(ミシガン州、ミッドランド)非アミノ官能ポリエーテルポリシロキサンとの混合品である。実施例23は、アミノ官能ポリエーテルシロキサン(Wetsoft CTW)33質量%、アミノ官能疎水性ポリシロキサン(AF-23)34質量%、ポリアルキレンオキサイド変性ポリジメチルシロキサン(Wetsoft 648)33質量%を含む混合物である。シリコーン類はすべて25%固形分のエマルジョンにしてティッシュシート及び/又はティッシュ製品に添加した。変換後、ティッシュシート及び/又はティッシュ製品試料の柔軟性及び剛性について、官能パネル調査で分析した。表5に示すように、アミノ官能ポリエーテルポリシロキサン混合物は、非アミノ官能ポリエーテル混合品と比べると柔軟性と剛性両方の属性が優れており、また、アミノ官能ポリエーテルポリシロキサン単独よりも好ましい。柔軟性と剛性については、ランクAが最も柔軟性が高く剛性が低くなるように格付けされている。統計的有意差がこの格付けの独自性によりとらえられる。即ち、表5において、コード20及び21よりもコード22の方が柔軟性及び剛性が好ましいということが、このテストから統計的に著しい。コード20と比べたコード21の柔軟性の優位性は統計的に有意であるが、コード21の剛性はコード20よりも単に方向性において好ましい。また、コード21の浸潤時間が長いことにも注目である。この浸潤時間は、疎水性アミノ官能性ポリシロキサンに対する非アミノ官能ポリエーテルの量を増やすことで調整可能であった。しかしながら、このような変更をすることにより、より柔軟性が低く、より剛性が高いティッシュシート及び/又はティッシュ製品ができることが推測される。
Figure 2007524007
本願明細書記載の本発明の実施形態は現在のところ好ましいものであるが、本発明の意図及び範囲を逸脱しない限り、様々な変更や改良を行ってもよい。本発明の範囲は添付の請求項に示されているが、均等物の定義及び範囲にあてはまる変更はすべて本願明細書に包含されるものとする。
図1は、本発明を包含するティッシュ製品の平面図を示す。

Claims (15)

  1. ポリシロキサン含有量が乾燥パルプ繊維の約0.4質量%以上であり、約130°F(約54℃)で20日間のエージング後の浸潤時間が約10秒以下である、ポリシロキサン処理親水性ティッシュシート。
  2. 前記ポリシロキサンが、
    a)パルプ繊維にポリシロキサンを実質的に結合させることができる官能基を有する疎水性ポリシロキサンの少なくとも1種と、
    b)パルプ繊維にポリシロキサンを実質的に結合させることができる官能基を有する親水性ポリシロキサンの少なくとも1種とを含む、請求項1記載のティッシュシート。
  3. ポリシロキサンをパルプ繊維に実質的に結合させることができる官能基を有する疎水性ポリシロキサンの、ポリシロキサンをパルプ繊維に実質的に結合させることができる官能基を有する親水性ポリシロキサンに対する質量比が、約1:4〜約4:1である請求項2記載のティッシュシート。
  4. 前記親水性ポリシロキサンが、下記式で表される請求項2記載のティッシュシート。
    Figure 2007524007
    (式中、
    zは0より大きい整数であり、
    x及びyは0以上の整数であり、
    x:(x+y+z)のモル比は、約0%〜約0.95であり、
    y:(x+y+z)のモル比は、約0%〜約0.25であり、
    0〜R9は、それぞれ独立して有機官能基又はその混合物を有し、
    10は、前記ポリシロキサンを前記パルプ繊維に実質的に結合させることができる官能基又はその混合物を有し、
    11は、親水性官能基を有し、y=0の場合は、R0〜R11の1つが前記パルプ繊維に前記ポリシロキサンを実質的に結合させることができる官能基を有する。)
  5. 前記疎水性ポリシロキサンが、下記式で表される官能性ポリシロキサンである請求項2記載のティッシュシート。
    Figure 2007524007
    (式中、
    x及びyは0より大きい整数であり、
    x:(x+y)のモル比は、約0.001〜約0.25であり、
    1〜R9は、それぞれ独立して有機官能基又はその混合物を有し、
    10は、前記ポリシロキサンを前記パルプ繊維に実質的に結合させることができる官能基を有する。)
  6. アロエベラ抽出物、鉱油、ペトロラタム、ワックス、トコフェロール又はこれらのいずれかの組合せをさらに含む請求項1又は2記載のティッシュシート。
  7. 前記ティッシュシートのシリコーン保持率が約0.6以上であり、約85℃で1時間エージングした後の水滴テスト値が約40秒以下である、請求項1又は2記載のティッシュシート。
  8. ポリシロキサンをパルプ繊維に実質的に結合させることができる官能基を有する疎水性ポリシロキサンの、ポリシロキサンをパルプ繊維に実質的に結合させることができる官能基を有する親水性ポリシロキサンに対する質量比が、約1:4〜約4:1である請求項2記載のティッシュシート。
  9. ポリジアルキルシロキサン含有量が高いポリシロキサン処理親水性ティッシュシートの製造方法であって、
    a)パルプ繊維に親水性ポリシロキサンを実質的に結合させることができる官能基を有する親水性ポリシロキサンと、パルプ繊維に疎水性ポリシロキサンを実質的に結合させることができる官能基を有する疎水性ポリシロキサンとを含む、ポリシロキサン組成物を混合する工程と、
    b)前記ポリシロキサン組成物を粘稠度約10%以上のティッシュシートに局所的塗布を行い、それによってポリシロキサン処理親水性ティッシュシートを提供する方法であって、前記ポリシロキサン処理親水性ティッシュシートのポリジアルキルシロキサン含有量が乾燥パルプ繊維の約0.2質量%以上である、ティッシュシートの製造方法。
  10. 前記ポリシロキサン組成物が、前記ティッシュシートの少なくとも1つの外側表面に均一に塗布される、請求項9記載の方法。
  11. 前記ポリシロキサン処理親水性ティッシュシートを乾燥させる工程をさらに含み、それによって、ポリジアルキルシロキサン含有量が乾燥パルプ繊維の約0.2質量%以上である乾燥ポリシロキサン処理親水性ティッシュシートを提供する、請求項9記載の方法。
  12. 前記ポリシロキサン組成物がエマルジョンの状態で前記ティッシュシートに塗布される、請求項9記載の方法。
  13. 前記ポリシロキサン組成物がそのままの流動体の混合物として前記ティッシュシートに塗布される、請求項9記載の方法。
  14. 前記親水性ポリシロキサンが下記式で表される、請求項9記載の方法。
    Figure 2007524007
    (式中、
    zは0より大きい整数であり、
    x及びyは0以上の整数であり、
    x:(x+y+z)のモル比は、約0%〜約0.95であり、
    y:(x+y+z)のモル比は、約0%〜約0.25であり、
    0〜R9は、それぞれ独立して有機官能基又はその混合物を有し、
    10は、ポリシロキサンをパルプ繊維に実質的に結合させることができる官能基又はその混合物を有し、
    11は、親水性官能基を有し、y=0の場合は、R0〜R11の1つがパルプ繊維にポリシロキサンを実質的に結合させることができる官能基を有する。)
  15. 前記疎水性ポリシロキサンが下記式で表される官能性ポリシロキサンである、請求項9記載の方法。
    Figure 2007524007
    (式中、
    x及びyは0より大きい整数であり、
    x:(x+y)のモル比は、約0.001〜約0.25であり、
    1〜R9は、それぞれ独立して有機官能基又はその混合物を有し、
    10は、ポリシロキサンをパルプ繊維に実質的に結合させることができる官能基を有する。)
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