JP2007512450A - 紙材料のリサイクルに使用される装置 - Google Patents

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Abstract

紙材料のリサイクルに使用される装置であって、当該装置は、リサイクルすべき紙材料を受け取る入口(12)と、紙材料からパルプを生成するようになっている手段を有する第1処理室(18)と、内部にスクリュー装置(29)を回転可能に取り付けた第2処理室(26)とを有するハウジングユニット(10)を備え、スクリュー装置は、パルプ材料を第1処理室から受け取るように構成され、且つパルプ材料から液体を絞るためにその長さに沿ってパルプ材料を押し進めるように構成されるピッチを有し、第2処理室は、パルプ材料から絞られた液体を回収するための手段(32)を有しており、ユニットは、第2処理室を通過後のパルプ材料に結合剤を添加するための第3処理室(30)、及び第3処理室による処理後のパルプ材料から紙ウェブを製造するように構成される手段(54)を有する。

Description

本発明は、装置、特に、排他的ではないが紙タイプの材料のリサイクルに使用される装置に関する。本発明はまた、紙材料の形成に使用されるための装置に関する。
EU(European Union)の企業は年間約1900万トンの古紙を発生すると推定される。EU全体で古紙がリサイクルされる割合は増加し続けているが、リサイクルコストは多くの場合、より大きい製造業及び企業もそうであるが小企業又はオフィスが発生する古紙は、紙売買業者を通してリサイクルされないことを示す。一般的にこれは、ほとんどの小企業及びオフィスが、紙売買業者による無料収集を保証するほど大量の古紙を発生しないことによる。したがって、大量の古紙は、結局は小企業及び環境の両方を犠牲にして、ごみ埋め立て地等に落ち着く。
上記問題に対処する装置を提供することが、本発明の目的である。
本発明の第1の側面によると、紙材料のリサイクルに使用される装置であって、リサイクルすべき紙材料を受け取る入口と、紙材料からパルプを生成するようになっている手段を有する第1処理室と、内部にスクリュー装置を回転可能に取り付けた第2処理室とを有するハウジングユニットを備え、該スクリュー装置は、パルプ材料を第1処理室から受け取るように構成され、且つパルプ材料の精製を行うためにその長さに沿ってパルプ材料を押し進めるように構成されるピッチを有し、該スクリュー装置は、更に、パルプ材料から液体を絞るように構成されており、該第2処理室は、パルプ材料から絞られた液体を回収するための手段を有しており、該ユニットは、第2処理室を通過後のパルプ材料に結合剤を添加するための第3処理室と、第3処理室による処理後のパルプ材料から紙ウェブを製造するように構成される手段とを有する、装置が提供される。
好適には、第2処理室から液体を回収するための手段は、液体を集めるための手段と、第1処理室で使用されるように液体をリサイクルする手段とを有する。
したがって、好適なユニットは、たとえば、パルプ材料を生成するために恒常的な本管給水を必要としないで、それ自体の処理液をリサイクルするように構成されている点で、有利である。
好ましくは、第2処理室から液体を回収するための手段は、第2処理室の壁に配置される複数のスロットを有し、該スロットは、スクリュー装置上でのパルプ材料の有効移動方向と逆の方向に液体を室から排水することができるように構成されている。
本発明による装置は好ましくは、小規模構造で、たとえば家庭用冷蔵庫と同様な寸法のユニットであり、吸収拭き取り物等を製造するように構成されることができる。
小企業及びオフィスが古紙をごみ埋め立て地に廃棄するためにお金を使うだけでなく、作業面とともに、たとえばトイレや台所等を清掃するための紙タオル等にお金を使う。したがって、本発明は、小企業で発生する古紙を紙タオルタイプの拭き取り物等に変えることができる点で特に有利であり、したがって、そうでなければ古紙の廃棄と紙タオル等の両方に使われる費用を節約することができる。
代替実施形態では、本発明は、パッケージ又は燃焼用の圧縮紙を形成するためにも使用されることができる。
本発明のさらなる側面によれば、紙タイプの材料の形成に使用される装置であって、パルプ材料の製紙用材料を受け取るための、入口を設けた室を有するスクリューバレル機構と、室内に回転可能に取り付けられるスクリュー装置であって、パルプ材料を入口から受け取るように構成され、且つパルプ材料を精製するためにその長さに沿ってパルプ材料を押し進めるように構成されるピッチを有するスクリュー装置とを備え、該スクリュー装置は、更に、パルプ材料から液体を絞るために室内に配置され、そのスクリュー室は、パルプ材料から絞られた液体を回収するための手段も有する、装置が提供される。
本発明の他の側面及び好適な特徴が、上記説明及び従属請求項から明らかであろう。
図1は、10で示された、本発明の好適な実施形態による小規模独立型リサイクルユニットの形態のリサイクル装置を示す。本実施形態では、ユニット10は、古紙を一般用吸収紙拭き取り物に変えるようになっている。ユニット10は、中型家庭用冷蔵庫又はオフィスの書類キャビネットと同様な寸法のポータブルハウジングの形をしている。たとえば、図1に示された実施形態では、高さが約1.5m、幅が約0.85m、奥行きが約0.85mである。ユニット10は、ユニット10によって製造された拭き取り物を一般的な清掃目的で使用することができるオフィス又は他のビジネス環境で、又は研究所で使用するのに特に適している。しかしながら、ユニットの寸法は必要に応じて、たとえば一般的な食品自動販売機の大きさに合わせてカスタマイズすることができる。
ユニット10の内部構成部品が図2に示されている。ユニット10は、(11で表される)リサイクルすべき古紙を受け取るための、トレイ12の形をした入口を有する。モータ駆動式紙送り機構14が、トレイ12の一端部の、図2で見たときに右側に設けられている。紙シュレッダ16がトレイ12の下方に配置されて、紙送り機構14から進んだ紙を受け取って細断するようになっている。
出口19を有する第1処理室18が、シュレッダ16の出力端部付近に配置されて、細断された古紙を受け取って漂白及びインク抜きを行い、そして細断された紙からパルプを生成する。処理室18は、ブレード21を有するモータ駆動式プロセッサ20を有する。ブレード21は、シュレッダ16の下方に配置されて、ブレード上に落下する細断紙をフードプロセッサのように混和し、それにより、より微細な粒子状材料に処理できるようにモータ駆動されるようになっている。オゾン投入手段22も処理室18と連通状態に設けられて、より詳細に後述するように、オゾン又はオゾン処理水(すなわち、オゾンを内部に拡散させた水)を処理室18内に選択的に導入できるようにしている。リサイクル処理のために処理室18に水を供給できるように、水タンク24が処理室18の上方に配置されており、また、タンク24から処理室18への水の流れを電子作動によって調整するために、ソレノイド制御弁25が設けられている。プロセッサ20は、パルプ材料の粘ちゅう度を監視するための粘度計としても機能する。プロセッサ20は、処理室18の内部の液体/紙混合物の粘度を監視するために、ブレード21の回転に対する抵抗を監視するセンサを有する。処理室18は、第1処理室18内のパラメータ、たとえば処理室18の内部に存在する紙/液体混合物のオゾンレベル及びpH値を監視するためのセンサ(図示せず)を有する。
26で表されたコンパクトな2連バレル押し出し機構が、ソレノイド制御弁27を介して第1処理室18の出口19と連通状態に設けられている。押し出し機構26は、パルプを処理室18から受け取るように配置されており、図3に最もわかりやすく示されている第1及び第2同軸形押し出しバレル又は室28、30を有する。図2及び図3から明らかにわかるように、第1及び第2バレル28、30は、導管28Aを介して接続されている。導管28Aは、バレル28及び30より小径であり、第1バレル28の左端部に絞りを
効果的に形成している。
概略的に29で示された、変動ピッチのモータ駆動式スクリューが、第1及び第2バレル28、30及び導管28A内に挿通されている。スクリュー29のピッチは、スクリュー29の軸方向に、図2及び図3で見たときに右から左へパルプを押し進め、また、より詳細に後述するように、スクリューの回転中にパルプを圧縮且つ精製するように構成されている。スクリュー29の、導管28Aを通る部分の直径は、スクリュー29の残り部分の直径より小さいことは理解されるであろう。
導管28Aの壁と第1バレル28の左端部壁とにより、スクリューバレル機構26内に反作用面が形成され、より詳細に後述するように、使用時にパルプ材料がこれに押し当てられる。
第1バレル28の底壁33に、図3に31ではっきり示されているスロットが、パルプから出た水を通過させるために設けられている。スロット31は、バレル28の長手軸に直角に底壁を横切って延びている。スロット31はまた、スクリュー29の長手軸に対して角度を付けて、本実施形態では45度の角度で後方に傾斜するように構成されている。スロット31がこのように、図3からわかるように、スクリュー29のピッチと逆方向に延在するように形成され、それにより、パルプがスクリュー29によって図2及び図3で見たときに右から左に押し進められるとき、パルプ材料がスロット31を通って下方に進むことが抑制される。
第1バレル28のスロット31を通過した水又は物質を集めるために、捕集トレイ32が第1バレル28の下方に設けられている。捕集トレイ32は、ソレノイド制御弁33を介してコンデンサタンク34と流体連通状態にある。コンデンサタンク34は、捕集トレイ32から処理水を受け取るように配置されたサブタンク35を有する。処理水を蒸発させ、それによってインク及び他の固形物を処理水から分離するために、ヒータ36がサブタンク35内に取り付けられている。蒸発した水は次に回収され、それにより、より詳細に後述するように、ユニット10内で使用されるようにリサイクルされる。
ユニット10は、コンデンサ部分37及びヒータ部分38を有する自由ピストンスターリング機関も有する。しかしながら、本発明の好適な実施形態では、任意の適当な形のヒータ又はコンデンサを使用してもよいことに留意されたい。コンデンサ部分37はコンデンサタンク34内に設置されて、サブタンク35から蒸発した水を凝縮させるために使用される。ヒータ部分38は、より詳細に後述するように、ユニット10によって製造されたリサイクル紙ウェブを乾燥させるためのドライヤとして使用される。
コンデンサタンク34は、凝縮水を沈殿タンク42に供給するように配置された出口導管40を有する。戻し導管44が、沈殿タンク42から水タンク24まで延びている。リサイクル処理から生じた水を加圧状態で水タンク24に戻して循環させるために、モータ駆動式ポンプ46が導管44内に設けられている。沈殿タンク42から出る循環水の固形分を監視するために、光又は屈折センサ48も戻し導管44内に設けられている。
結合薬剤を第2バレル30内に導入するために、紙結合薬剤用の容器50が配置されている。第2バレル30が出口導管52に接続され、それにより、パルプを押し出し機構26から加圧状態でプレス装置54に供給して、パルプから紙ウェブを形成することができる。プレス装置54には、押し出し機構26から出たパルプを通過させ、それによってリサイクル紙の連続ウェブを形成できるように配置された、56で表された一連のプレスローラが設けられている。プレス装置54はドライヤ38も有し、これは(上述したように)コンデンサタンク34内に取り付けられた自由ピストンスターリング機関の一部である
。プレス装置のドライヤ付近の下方に、58で表された「光沢機」として既知である1連の近接して重ねられた研磨金属ローラが設けられ、研磨金属ローラは乾燥されたウェブを滑らかにプレスする。
プレス装置54の終端にユニット10の出口ディスペンサ部分60が設けられ、これは、必要に応じて、64で表されたリサイクルウェブを一定の長さに裁断するための、のこ歯ブレードの形態のカッター62を有する。
次に、リサイクル紙拭き取り物を製造する際のユニット10の一般的な動作を説明する。
古紙11をトレイ12に挿入して、紙送り機構14によってシュレッダ16に送り込む。古紙11が細断され、ストリップ状の細断紙が処理室18内に落下する。水タンク24から水を処理室18に導入し、プロセッサ/粘度計20のブレード21を使用して、水/紙混合物の攪拌及び混和を行い、すなわち、裁断紙のストリップをより微細な粒子状材料に処理するために、該ストリップをフードプロセッサのように切り刻み、それにより、混合物からパルプを生成する。オゾン又はオゾン処理水をオゾン投入手段22から混合物内に導入する。オゾンは、細断古紙のインク抜き及び漂白とともに、パルプ内の微生物を殺すことによるパルプの殺菌を行うための攻撃剤としても作用する。
粘度計20は、紙液体混合物及び結果的に生成されたパルプの粘度を測定し、必要に応じて混合物/パルプの流動特性を制御するために、コンピュータ化された制御ユニット(図示せず)が粘度計出力を監視する。より多くの水が必要であれば、すなわち、混合物/パルプの流量を高めるために、制御ユニットが作動して弁25を開き、それにより、一定量の水を処理室18に流し込むことができる。制御ユニットは、処理室18の内部のセンサからのデータを監視し、それにより、たとえば混合物内のインク濃度を監視し、又は細断紙を十分に還元して漂白パルプにするために導入されるオゾンの量を制御する。オゾンは、インクや、オイル又はグリス等の汚れをほとんど分解する能力を有する。排水を減少させ、また所望の最適な流動特性及び粘ちゅう度を有するパルプを最小限のエネルギ消費量で得る際に、含水量の監視が重要である。たとえば、最適な柔らかさ及び吸収性の拭き取り物を製造できるように、ユニット10によって製造されるリサイクルウェブの品質を調整するために、このようなパルプの監視を調整して使用することもできる。
所望の流動特性のパルプが得られたら、制御ユニットが作動して弁27を開き、それにより、パルプが押し出し機構26の第1バレル28内へ進むことができる。
パルプは押し出し機構26内で精製される。スクリュー29を回転させて、パルプを加圧状態でスクリューに沿って押し進める。スクリューが回転するときの、加圧状態でのパルプの粒子、バレル28の内壁及びスクリュー29のねじ表面間の摩擦接触により、パルプが分解されて、効率的にパルプの粒子に粉砕される。スクリューが回転するとき、パルプ物質が第1バレル28の軸に沿って、バレル28の左端部壁と導管28Aによって形成された絞りの壁とによって形成された反作用面と接触し、且つ第1バレル28のその他の内壁に当たりながら、押し進められる。パルプが反作用面に押し当てられ、それにより、パルプが導管28Aに押し通されて第2バレル30に入るとき、第1バレル28内で圧力が高まり、これにより、第1バレル28内に存在するパルプが圧縮される。この圧縮の結果として、液体がパルプから絞られる。したがって、スクリューの回転により、パルプは、粒径がより均一であるとともに含水量が減少した精製繊維状材料に変えられる。
液体がパルプから絞り出されると、それは重力の作用で第1バレル28の底部33のスロット31を通って排水されてトレイ32内に捕集され、より詳細に後述するように、再
処理される。
排水スロット31は、パルプ材料が排水手段を通過して進むことを抑制するためにスクリュー29と協働するように配置されている。特に、スロット31は、液体がパルプ材料の有効移動方向とほぼ逆方向に処理室18から排水されるように構成されている。したがって、パルプが導管28Aの方に押し進められるとき、排水スロット31を通る固形物の落下が大幅に避けられる。
スクリュー29が回転し続けると、精製パルプ材料は徐々に押し出し機構26の第2バレル30に入る。精製パルプの繊維を結合するために、でんぷんのような有機結合剤を第2バレル30に導入する。スクリューが回転すると、結合剤が徐々に精製パルプにうまく入り込み、精製パルプはスクリュー29に沿ってさらに進み、次に加圧状態でバレル機構26内の下流側の材料流から導管52を通ってプレス装置54へ移動する。
プレス装置54では、結合されたパルプがローラ56を通過し、それによってパルプが所望の紙ウェブに形成され、且つ成形される。ローラ56を通過する間、機関のヒータ部分38がウェブを乾燥させる。乾燥したウェブは次に、光沢機を通過し、そこでプレスされて、所望の滑らかさの連続拭き取り物を形成する。
最終的にカッター62を使用してリサイクル拭き取り物を一定の長さに裁断して、必要に応じてユニット10から引き出すことができる。
上述したように、パルプの精製中に第1バレル28から捕集トレイ32に進んだ液体は、集められて以下のように再処理される。水はサブタンク35に入り、ヒータ36によって摂氏100度を超える温度に加熱され、それによって捕集された水を蒸発させる。それにより、インク及び他の固形物が処理水から分離される。蒸発した水は、自由ピストンスターリング機関のコンデンサ部分37によって凝縮されて、出口導管40を通って沈殿タンク42へ進む。この蒸発及び凝縮処理の残留物がサブタンク35又は沈殿タンク42内に残る。沈殿タンク内に集められた水は次に、ポンプ46によって戻し導管44を通って水タンク24に再循環されることができる。水が導管44を通って汲み上げられるとき、それは光センサ48を通過する。水の屈折率の変化が、水に含まれる固形分の増加を表し、それにより、タンク内の処理水を交換する必要があることをユーザに警告する。
上記のリサイクル装置は、紙シュレッダ及び古紙収容部として機能するのに加えて、古紙をリサイクルする能力を有する点で有利である。上記実施形態では、ユニットは、古紙を、たとえば研究所用又は台所用又は一般的な清掃用、又はトイレットペーパとして使用されるための拭き取り物に変えることができるようになっている。本発明は、学校、病院及び刑務所とともに家庭レベルでも、同様な利点を有することは、理解されるであろう。代替実施形態では、本発明によるユニットは、燃焼用又は同様の用途の圧縮紙ブロックのような他の製品の製造又はパッケージの製造に適用されるであろう。
本発明の好適な実施形態による小規模リサイクル装置は、標準的な化学薬品を使用しないで、また従来技術では一般的に伴う有害な排水を生じることなく、オゾンを使用してリサイクルすべき紙の漂白及び殺菌を行うことができる点で、有利である。好適なユニットはまた、たとえば恒常的な本管給水を必要としないで、それ自体の処理液をリサイクルするように構成されている点で、さらに有利である。
次に図4を参照しながら、全体的に100で表される、本発明によるリサイクル装置に使用されるスクリューバレル機構の代替実施形態を説明する。
本実施形態では、機構100は、第1及び第2スクリュー室102、104を有し、図4から明らかにわかるように、第1スクリュー室102が第2スクリュー室104より上方に配置されている。
第1スクリュー室は、上下壁106、108と、第1及び第2端部壁110、112と、2つの側壁(参照番号なし)とを有する。室102用の入口114が、上壁106の、図4で見たときに室102の左端部付近に設けられている。入口114は、機構100を本発明の好適な実施形態によるユニットの第1処理室、たとえばユニット10を参照しながら上述した処理室18に接続するために設けられている。したがって、スクリューバレル機構100は、上記リサイクルユニット10内に容易に組み込まれることができる。
しかしながら、本実施形態では、第1処理室の代替形が116で示されている。室116は、細断されるか、他の方法で分解された紙材料を開口118を通して受け取るように構成されている。オゾン処理水源120が、スプレーノズル122を介して室116と連通状態に設けられて、漂白及び殺菌の目的でオゾン処理水を第1室116内に存在する物質に選択的に吹きかけることができる。必要な粘ちゅう度のパルプに変えるために紙及び液体から混合物を形成できるように、処理室116は、図2を参照しながら説明した水タンク24等の補助液体源にも接続されるようになっている。
モータ駆動式ブレンダ124が、室116の底部に取り付けられており、複数の、角度が付けられたロータブレード126を有する。これらのブレード126は、紙材料、オゾン処理水及び補助液体源からの液体の混合物を混和するために設けられている。ブレード126は、紙材料をフードプロセッサのように混和し、それにより、紙材料及び処理液からパルプ混合物を形成するように構成されている。ブレンダ124は、所定の粘ちゅう度のパルプ混合物を生成するために、パルプ混合物の粘度を監視するための内部手段を有する。図4からわかるように、128で表された室116の底壁が傾斜し、それにより、パルプ混合物が重力の作用で、図4で見たときに室の右下隅部の第1室116の出口130の方に移動するのを促進することができる。
スクリューバレル機構100へのパルプ材料の送り込みを調整するために、第1処理室116の出口130と第1スクリュー室102の入口114との間に(上述したソレノイド弁27にほぼ対応する)ソレノイド弁132の形態の制御手段が設けられている。
ここで第1スクリュー室102の説明に戻ると、室102の下壁108の、図4で見たときに室102の左端部付近に出口134が形成されている。出口134は、さらに詳細に後述するように、パルプ材料が第1スクリュー室102から下方へ進むように配置されている。
第1スクリュー装置136が、第1スクリュー室102内に設けられている。スクリュー装置136は、室102に挿通された回転可能な軸138に取り付けられている。軸138の一端部が、図4で見たときに室102の左端部付近のブッシュ140内に回転可能に収容されている。軸138の他端部は、図4で見たときに右側の、室102の第2端部の端部壁112を貫通している。
スクリュー装置136は、パルプ材料を入口114から受け取るように構成されている。スクリュー装置136は、ねじ付きの外部輪郭を有し、それにより、図4に示されているように断面で見たとき、その長さに沿って複数の溝142を画定している。スクリュー装置136の輪郭は、溝142の幅がスクリュー装置136の軸方向長さに沿って、図4で見たときに右端部から左端部に減少するように構成されている。したがって、スクリュー装置136の右端部で、すなわち入口114のすぐ近くの領域で収容することができる
パルプ材料の体積は、図4で見たときにスクリュー装置136の左端部で収容することができるパルプ材料の体積より大きい。
スクリュー装置136のピッチは、パルプ材料を第1室102の出口134の方に、すなわち図4で見たときに右から左に押し進めるように構成されている。
スクリュー装置136の最大直径は、その長さに沿ってほぼ一定であり、第1室102の内壁の隣接部分とぴったり合った状態で協働するように選択された寸法であり、そのため、壁とほぼ摩擦接触状態にある。しかしながら、説明のため、図4ではスクリュー装置136と上下壁106、108との間の隙間が誇張されていることを理解されたい。
図4からわかるように、スクリュー装置136は、第1スクリュー室102内の、ほぼ室102の右端部と出口134との間に延在している。不作動、すなわち休止状態では、スクリュー装置136の左端部から動作クリアランスを置いた位置に端面146を有するピストン144が配置されており、ばね148によって図4に示された休止位置に付勢されている。休止位置では、ピストン144が出口134を塞ぎ、それにより、物質が出口134を通って第2スクリュー室104に落下しないようにしている。ピストン144の端面146は、スクリュー装置136に沿って押し進められていくパルプ材料の進行に逆らうばね付勢反作用を与えることは理解されるであろう。しかしながら、より多くの材料がスクリュー装置136に沿って押し進められて端面146に当たるとき、ピストンからの反作用を受けて、またスクリュー装置136のパルプ支持容量がその長さに沿って左端部に向かって減少することを受けて、圧力上昇が起きる。圧力の増加により、溝142内のパルプ材料が、特にスクリュー装置136の左端部の近くで圧縮され、それにより、パルプ材料から液体が絞り出される。
所定の圧力で、ピストン144に加えられるばね148の付勢力に打ち勝ち、それにより、ピストン144の端面146に当たって進められる材料がピストン144を後方に、図4で見たときに左方向に押す。その時、ピストン144のすぐ近くの材料がスクリュー装置136から出口134を通って第2スクリュー室104内へ落下することができる。第1スクリュー室102内でのパルプ材料の処理中、材料の第2スクリュー室104への落下を防止し、次に可能にするためのこの圧力上昇及びピストン144の動きが周期的に続くことは、理解されるであろう。
液体を第1スクリューバレル102から排水するために、複数の傾斜スロット150が第1スクリュー室102の下壁106に設けられている。スロット150は、図3を参照しながら上述したスロット31にほぼ対応し、スクリュー装置136のピッチと逆の方向に45度の角度を付けて後方に延在している。したがって、スクリュー装置136がパルプ混合物を、図4で見たときに右から左に押し進めるとき、パルプ材料がスロット150を通って進むことが抑制される。
スロット150を通過した水又は物質を集めるために、捕集トレイ152が第1スクリュー室102の下方に設けられて、たとえば図2及び図3を参照しながら説明したようにして再処理及びリサイクルを行うことができる。
第2スクリュー室104には、室104に挿通されて、1対の軸受け156に回転可能に取り付けられているモータ駆動式軸154が設けられている。図4からわかるように、複数の混合ブレード158が軸154の右半分に沿って取り付けられている。ブレード158は、図4で見たときに左方向に材料を押し進めるように構成されている。結合薬剤及び香料薬剤用の容器160が、軸154のこの右部分の下方に設けられている。薬剤は、スプレーノズル162を介して導入され、それにより、混合ブレード158によって処理
中の材料の結合及び香り付けが行われる。図4で見たときの室104の左端部に第2スクリュー装置164が設けられ、これは、混合ブレード158から材料を集めるように構成されている。スクリュー装置164は、所望通りにさらに処理するために、結合され、且つ香り付けがされた材料を出口166を通して押し出すように構成されるピッチを有するねじ付き外部輪郭を有する。
図4からわかるように、第1及び第2スクリュー室102、104に対応する2本の軸138、154は、必要時に軸を回転させるようにベルト駆動部168及びモータ170に連結されている。
機構100の動作は上記説明や、図2及び図3に示された実施形態の説明から明らかであり、そのため、これ以上は説明しない。
本発明を紙材料のリサイクルに使用する場合について説明してきたが、特に図3に関連させて上述したスクリューバレル式機構及び図4に示されている代替機構は、他の形態の製紙装置に使用するのに適することは、当業者には容易に明らかになるであろう。たとえば、図3及び図4を参照しながら説明した機構は、リサイクルされた紙材料から生成されるパルプの処理だけでなく、製紙原材料から生成されるパルプの処理にも使用されることができる。それぞれの場合、パルプ材料から液体を絞り、且つさらなる処理の前にパルプを精製するために、パルプ材料を押し進めるためのスクリュー装置が室内に配置される。
図4に示されて116で表される第1処理室は、製紙原材料を受け取るのに理想的に適しており、液体及び原材料からパルプ混合物を生成する際に使用するために、液体タンク等の水源等に連結されることができる。そのような場合、スクリュー室内の排水手段を第1処理室と直接的に、又は上記したように液体タンクを介して、流体連通状態に配置することができる。図2の処理室18も、この目的に適している。
本発明の好適な実施形態による装置において、液体及び紙材料等を事前混和した混合物の処理及び精製のためにコンパクトなスクリュー形装置を使用することは、装置を小型の非工業規模の紙リサイクルユニット又は製紙ユニットに組み込むことができる点で、特に有利である。これにより、本出願人は、本出願から派生した1つ又は複数の分割出願によって、リサイクル装置への使用のためか、又は他の製紙処理等のための、上記のスクリューバレル機構の独立的な保護を求める権利を保有している。
本発明の好適な実施形態によるリサイクルユニットを示す概略図である。 図1のユニットの内部構成部品を示す、一部断面で示す概略図である。 図2のスクリューバレル機構の拡大概略図である。 本発明の別の好ましい実施形態によるリサイクル装置の一部分の、一部断面で示す概略図である。

Claims (17)

  1. 紙材料のリサイクルに使用される装置であって、
    リサイクルすべき紙材料を受け取る入口と、紙材料からパルプを生成するようになっている手段を有する第1処理室と、内部にスクリュー装置を回転可能に取り付けた第2処理室とを有するハウジングユニットを備え、
    前記スクリュー装置は、パルプ材料を前記第1処理室から受け取るように構成され、且つ前記パルプ材料の精製を行うためにその長さに沿って該パルプ材料を押し進めるように構成されるピッチを有し、
    前記スクリュー装置は、更に、前記パルプ材料から液体を絞るように構成され、
    前記第2処理室は、前記パルプ材料から絞られた前記液体を回収するための手段を有し、
    前記ユニットは、前記第2処理室を通過後の前記パルプ材料に結合剤を添加するための第3処理室と、該第3処理室による処理後の前記パルプ材料から紙ウェブを製造するように構成される手段とを有する、
    紙材料のリサイクルに使用される装置。
  2. 前記第2処理室から液体を回収するための手段は、該液体を集めるための手段と、前記第1処理室で使用されるように前記液体をリサイクルする手段とを有する、
    請求項1に記載の紙材料のリサイクルに使用される装置。
  3. 前記第2処理室から液体を回収するための手段は、排水手段であって、パルプ紙材料が該排水手段を通って進むことを抑制するために前記スクリュー装置と協働するように構成される排水手段を有する、
    請求項1又は2に記載の紙材料のリサイクルに使用される装置。
  4. 前記第2処理室から液体を回収するための手段は、該第2処理室の壁に配置される複数のスロットを有し、
    前記スロットは、前記スクリュー装置上での前記パルプ材料の有効移動方向と逆の方向に液体を前記第2処理室から排水することができるように構成されている、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の紙材料のリサイクルに使用される装置。
  5. 前記スクリューのパルプ支持容量がその長さに沿って減少し、それにより、前記パルプ材料が前記スクリューに沿って押し進められるとき、該パルプ材料を圧縮するように構成されている、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の紙材料のリサイクルに使用される装置。
  6. 前記第2処理室は、前記押し進められたパルプ材料が押し付けられる反作用面を有し、それにより、前記材料が前記スクリュー装置の長さに沿って押し進められるとき、前記材料が圧縮され、それにより、前記パルプ材料から余分な液体が絞られるようにする、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の紙材料のリサイクルに使用される装置。
  7. 前記第2処理室は、前記パルプ材料を押し通す絞りを有し、該絞りの壁が前記反作用面を形成している、
    請求項6に記載の紙材料のリサイクルに使用される装置。
  8. ピストンが、前記スクリュー装置の出口端部と協働するように付勢され、それにより、前記スクリュー装置によって押し進められている材料に対して反作用を与えるようにする、
    請求項6に記載の紙材料のリサイクルに使用される装置。
  9. パルプを生成するようになっている前記手段は、モータ駆動式プロセッサを有し、該プロセッサは、前記紙材料を処理してパルプに変えるためのブレードを有する、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の紙材料のリサイクルに使用される装置。
  10. パルプを生成するようになっている前記手段は、該パルプの流動特性を監視するための手段を有する、
    請求項9に記載の紙材料のリサイクルに使用される装置。
  11. 前記第1処理室は、パルプ化すべき材料に漂白剤を導入するための手段を有する、
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の紙材料のリサイクルに使用される装置。
  12. 前記漂白剤は、オゾンである、
    請求項11に記載の紙材料のリサイクルに使用される装置。
  13. 前記漂白剤は、オゾン処理水の形態である、
    請求項11又は12に記載の紙材料のリサイクルに使用される装置。
  14. 紙ウェブを製造するための前記手段は、ローラ手段と、該紙ウェブを乾燥させるための手段とを有する、
    請求項1〜13のいずれか1項に記載の紙材料のリサイクルに使用される装置。
  15. 前記ユニットは、小規模ユニットである、
    請求項1〜14のいずれか1項に記載の紙材料のリサイクルに使用される装置。
  16. 実質的に図1、図2、図3、及び図4を参照しながら本明細書に記載されている、紙リサイクルに使用されるリサイクル装置。
  17. 実質的に図1、図2、図3、及び図4を参照しながら本明細書に記載されている、製紙に使用される装置。
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