JP2007507420A - 毛髪の酸化処理用薬剤におけるベンゾキノン類の使用、並びにパーマネントヘア加工のための方法及び薬剤 - Google Patents

毛髪の酸化処理用薬剤におけるベンゾキノン類の使用、並びにパーマネントヘア加工のための方法及び薬剤 Download PDF

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Abstract

毛髪の酸化処理用薬剤における唯一の酸化剤としてのベンゾキノン類、その誘導体又は塩類の使用、並びに、少なくとも1種のo‐ベンゾキノンを含有する薬剤、及び当該薬剤を使用した毛髪のパーマネント加工方法。
このようにして処理した毛髪は、一様で耐久性のある変形加工性を有しており、色が淡くならない。
【選択図】なし

Description

本発明は、毛髪の酸化処理用薬剤における、特にパーマネントヘア加工の際の酸化後処理(oxidativen Nachbehandlung)を実施するための薬剤におけるベンゾキノン類の使用、並びにパーマネントヘア加工のための方法に関するものである。
ケラチン繊維を還元的に改変させる際、先ず最初に毛髪を、毛髪ケラチンのジスルフィド結合を開裂させる作用のある加工剤を用いて処理し、その後、毛髪を所望の形にする。この場合において、加工剤としては、一般に、ケラチン還元性のメルカプト化合物(例えばメルカプトカルボン酸の塩又はエステル、又は亜硫酸塩など)が使用される。引き続いて、この毛髪を、水又は適当な中間処理剤にて濯ぎを行う。その後、還元した毛髪繊維を、固定剤を用いて酸化的に後処理する。この際、毛髪ケラチンの内部のジスルフィド結合が閉じ、これにより、毛髪加工のパーマネント持続性、特にウェーブ又は滑らかさが決定される。
過酸化水素、過酸化塩類(過ホウ酸塩、過硫酸塩など)又は臭素酸塩を主剤とする固定剤の場合には、毛髪ケラチンのジスルフィド‐及びチオール基の一部が、硫黄の更に高い酸化段階、特にシステイン酸にまで酸化される。このために、毛髪ケラチンが不可逆的に損傷を受けることになる。過酸化物を含有した固定剤の場合には、この他に、毛髪の色素(メラニン)が部分的に破壊され、このことによって、特にアジア人の毛髪の場合には、毛髪の色が淡くなること(Aufhellung)がもたらされる。
固定剤において、不快な臭いを良くするために、通常の酸化剤(好ましくは臭素酸塩)と組み合わせてベンゾキノン類の誘導体を使用することが、US‐PS4560554号(1985年12月24日、資生堂)から公知である。しかしながら、酸化剤として過酸化水素を使用した場合、過度の酸化によって毛髪が損傷を受け、特に濃い色の毛髪は明るい色になってしまい、好ましくない。
それゆえ、本発明の課題は、酸化毛髪処理、特にパーマネントヘア加工において生じる漂白作用及びシステイン酸生成に関する欠点を回避し、これによって毛髪構造を損傷させないことにある。
酸化毛髪処理、特にパーマネントヘア加工における予め還元的に処理された毛髪の後処理(固定化)のための薬剤において、請求項1に記載されるようにしてベンゾキノン類を使用することにより、前述の課題が非常に優れた方法で解決されることが見い出された。
ベンゾキノン類とは、p‐ベンゾキノン並びにo‐ベンゾキノン、及びこれらの水溶性誘導体及び塩類を意味する。
本発明の使用において特に好適であるのは、下記式(I)のp‐ベンゾキノン類及び下記式(II)のo‐ベンゾキノン類である。
Figure 2007507420
、R、R、Rは独立して互いに、‐H、‐C〜C‐アルキル、‐フェニル、‐OH、‐OR’、‐NH、‐NHR’、‐N(R’)、‐N(R’)、‐COOH、‐COOR’、‐COR’又は‐SOH、ハロゲン(F,Cl,Br,I)又は擬ハロゲン(SCN,CN)を示し、R’=C〜C‐アルキル又は‐フェニルである。
特に好ましいものは、水素とは異なる少なくとも1つの置換基を有するp‐ベンゾキノン類又はo‐ベンゾキノン類で、この際、R、R、R、Rは、‐H、‐N(R’)、‐COOH、‐COOR’、‐COR’、‐SOH、ハロゲン(F,Cl,Br,I)又は擬ハロゲン(SCN,CN)を示し、R’=C〜C‐アルキル又は‐フェニルである。
又、水素とは異なる少なくとも1つの置換基を有するp‐ベンゾキノン類又はo‐ベンゾキノン類で、この際、R、R、R、Rが、‐H、‐アルキル、‐アリール、‐OH、‐OR’、‐NH、‐NHR’又は‐NR’(R’=C‐〜C‐アルキル又は‐フェニル)であるものも好適である。
特に好ましいものは、1〜4個のヒドロキシル基を有する水溶性のベンゾキノン誘導体であり、例えば2‐ヒドロキシ‐1,4‐ベンゾキノン、3‐ヒドロキシ‐1,2‐ベンゾキノン、2,5‐ジヒドロキシ‐1,4‐ベンゾキノン、3,4‐ジヒドロキシ‐1,2‐ベンゾキノン、テトラヒドロキシ‐1,4‐ベンゾキノン又はテトラヒドロキシ‐1,2‐ベンゾキノンである。
ベンゾキノン類としては、上記のo‐ベンゾキノン、この誘導体及びこの塩類が特に好ましい。
使用の準備ができた薬剤中に上記ベンゾキノンは、単独で又は互いの混合物にて0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量%、特に好ましくは1〜5重量%の量で使用される。
毛髪を酸化処理するための上記薬剤は、毛髪を損傷させる酸化剤、特に過酸化水素、過酸化塩類又は臭素酸塩を含有しないことが好ましい。毛髪を酸化処理するための上記薬剤中に唯一の酸化剤として前記ベンゾキノン類が含有されることが特に好ましい。
使用の準備ができた上記の毛髪の酸化処理用薬剤のpH値は1.5〜10の範囲内であり、2.0〜8.0が好ましく、2.5〜7.5が特に好ましい。このpH値の調整は、塩基、酸及び緩衝物質などのpH調整用薬剤の少なくとも1種、特にアンモニア、アンモニウム‐又はアルカリヒドロキシド、アンモニウム‐又はアルカリカーボネート、アンモニウム‐又はアルカリヒドロゲンカーボネート、クエン酸及びその塩類(クエン酸塩緩衝剤)、リン酸及びその塩類(リン酸緩衝剤)又は、アスコルビン酸及びその塩類を用いて行われ、この際、アルカリはナトリウム又はカリウムであることが好ましく、上記塩はクロリド、カーボネート、スルフェート又はホスフェートであることが好ましい。
使用の準備ができた上記の毛髪の酸化処理用薬剤は、水性又は水‐アルコール性溶液又はエマルジョンの形態であっても、水性ベースの濃厚化された形態、特にクリーム、ゲル又はペーストの形態であっても良い。水性又は水‐アルコール性溶液中に、上記のベンゾキノン類、この誘導体又は塩類が使用されることが好ましい。
上記のベンゾキノン類、その誘導体又はその塩類又はその混合物の他に、この使用の準備ができた毛髪の酸化処理用薬剤は、毛髪化粧用調合物において一般的であるような添加物(K.シュラーデル、化粧品の原料及び調合物、第2版、Huethig-出版、ハイデルベルク、1989年参照)を更に含有しても良い。更に、膨潤‐及び浸透剤(例えば尿素、2‐ピロリドン、1‐メチル‐2‐ピロリドン及びジプロピレングリコールモノメチルエーテル)、並びに酸性化剤(例えば芳香族性スルホン酸類、塩酸、硫酸、リン酸、ピロ‐又はポリリン酸、強酸の酸性塩、アスコルビン酸、シュウ酸、マロン酸、安息香酸、サリチル酸、クエン酸、タンニン酸など)も好ましい。
更に、上記の毛髪の酸化処理用薬剤中には、アニオン性、非イオン性、カチオン性及び両性又は混種イオン性の界面活性剤から成るグループからの湿潤剤及び乳化剤が含有されても良い。好ましい界面活性剤は特に、
a)アニオン性界面活性剤、例えばアルキルスルホネート、アルキルスルフェート及びアルキルエーテルスルフェートのアルカリ‐、アルカリ土類‐、アンモニウム‐又はアルカノールアミン塩、例えば、ナトリウムラウリルアルコールジグリコールエーテルスルフェート、12〜18個、好ましくは12〜14個の炭素原子を有するアルキルスルフェートの、ナトリウム‐又はトリエタノールアミン塩、ラウリル‐又はテトラデシルエーテルスルフェートの、ナトリウム‐又はトリエタノールアミン塩、アルカノールアミドのスルホスクシン半エステルのジナトリウム塩、石鹸及びポリエーテルカルボン酸など;
b)非イオン性界面活性剤、例えば12〜18個の炭素原子を有するオキシエチル化された脂肪アルコール類、例えば、脂肪アルコール1モル当たり40モル以下のエチレンオキシドにてオキシエチル化された、ラウリル‐、テトラデシル‐、セチル‐及びステアリルアルコールが単独であるか又は混合物になっているもの、オキシエチル化されたラノリンアルコール、オキシエチル化されたラノリン、アルキル残基中に8〜30個の炭素原子を有し、かつ分子中に1〜10個のエチレンオキシド単位を有した、オキシエチル化されたアルキルフェノール、脂肪酸アルカノールアミド並びに、オキシエチル化されたソルビタン脂肪酸エステルなど;
c)カチオン性界面活性剤、例えばジラウリルジメチルアンモニウムクロリド、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩のクロリド又はブロミド、アルキルトリメチルアンモニウム塩、例えば、セチルトリメチルアンモニウムクロリド又は‐ブロミド、テトラデシルトリメチルアンモニウムクロリド又は‐ブロミド、アルキルジメチルヒドロキシエチルアンモニウムクロリド又は‐ブロミド、ジアルキルジメチルアンモニウムクロリド又は‐ブロミド、アルキルピリジニウム塩、例えばラウリル‐又はセチルピリジニウムクロリド、アルキルアミドエチルトリメチルアンモニウムエーテルスルフェート、アミンオキシド(例えばアルキルジメチルアミンオキシド又はアルキルアミノエチルジメチルアミンオキシド)などのカチオン特性を有する化合物など;及び
d)両性又は混種イオン性の界面活性剤、例えばイミダゾール類のカルボキシル誘導体、12〜18個の炭素原子を有する、N‐アルキル‐及びN‐アルキルアミドベタイン、N‐アルキルスルホベタイン、N‐アルキルアミノプロピオネート、アルキルジメチルカルボキシメチルアンモニウム塩、並びに脂肪酸アルキルアミドベタイン(例えば脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインなど)
である。
もちろん、前記の毛髪の酸化処理用薬剤は、このような薬剤において一般なあらゆる添加物、例えばカオリン、ベントナイト、脂肪酸、高級脂肪アルコール、澱粉、ポリアクリル酸及びその誘導体、セルロース誘導体、アルギン酸塩、ワセリン又はパラフィン油などの濃厚化剤(Verdickungsmittel) 、更に染料、混濁剤(例えばポリエチレングリコールエステルなど)、又はアルコール類(例えばエタノール、プロパノール及びイソプロパノールなど)、溶液媒体、緩衝物質、芳香油、毛髪調整成分又は毛髪理髪成分(例えばラノリン誘導体、コレステリン、パントテン酸、タンパク質誘導体及び‐加水分解物、ベタイン、プロビタミン及びビタミン並びに植物抽出物など)を含有することができる。
上記の化粧用調合物の構成成分は、使用の準備ができた毛髪の酸化処理用薬剤を製造するのに、このような目的において通常の量にて添加される。例えば湿潤剤と乳化剤は、使用の準備ができた固定化剤に対して0.2〜30重量%の濃度で、アルコール類は1〜80重量%の濃度で、毛髪調整成分又は毛髪理髪成分は0.1〜10重量%の濃度で、濃厚化剤は0.1〜25重量%の濃度で添加される。
毛髪を酸化処理するために使用される前記薬剤はヘアパーマネント加工固定剤(以下、「固定剤」という)又は酸化毛髪染色剤であることが好ましく、前者が特に好ましい。
使用の準備ができた前記の毛髪の酸化処理用薬剤の使用は、10℃〜60℃の範囲内、好ましくは20℃〜55℃、特に好ましくは20℃〜40℃で行われる。この作用時間は1〜45分であり、2〜25分が好ましく、3〜15分が特に好ましい。
毛髪を酸化処理するために使用される前記薬剤は、1.5〜10、好ましくは2.0〜8.0、特に好ましくは2.5〜7.5の範囲内のpH値を有し、(A)0.5〜10.0重量%の少なくとも1種のベンゾキノン、その誘導体又は塩類と、(B)0.01〜10重量%の少なくとも1種のpH調整用薬剤、例えばアンモニア、アンモニウム‐又はアルカリヒドロキシド、アンモニウム‐又はアルカリカーボネート、アンモニウム‐又はアルカリヒドロゲンカーボネート、クエン酸及びその塩類(クエン酸塩緩衝剤)、リン酸及びその塩類(リン酸塩緩衝剤)又は、アスコルビン酸及びその塩類を含有することが特に好ましく、この際、アルカリはナトリウム又はカリウムであることが好ましく、上記塩はクロリド、カーボネート、スルフェート又はホスフェートであることが好ましい。
本発明の更に別の対象は、o‐ベンゾキノン、その誘導体又は塩類から選ばれた少なくとも1種のo‐ベンゾキノンを含有することを特徴とする毛髪の酸化処理用薬剤である。このo‐ベンゾキノンは、前記一般式(II)を有することが好ましい。特に好ましいものは、3‐ヒドロキシ‐1,2‐ベンゾキノン、3,4‐ジヒドロキシ‐1,2‐ベンゾキノン及びテトラヒドロキシ‐1,2‐ベンゾキノンから選ばれたo‐ベンゾキノン誘導体である。
毛髪を酸化処理するための本発明の薬剤は、1.5〜10、好ましくは2.0〜8.0、特に好ましくは2.5〜7.5の範囲内のpH値を有し、(A)0.5〜10.0重量%の、o‐ベンゾキノン、その誘導体又は塩類から選ばれたo‐ベンゾキノンと、(B)0.01〜10重量%の少なくとも1種のpH調整用薬剤、例えばアンモニア、アンモニウム‐又はアルカリヒドロキシド、アンモニウム‐又はアルカリカーボネート、アンモニウム‐又はアルカリヒドロゲンカーボネート、クエン酸及びその塩類(クエン酸塩緩衝剤)、リン酸及びその塩類(リン酸塩緩衝剤)又は、アスコルビン酸及びその塩類を含有することが特に好ましく、この際、アルカリはナトリウム又はカリウムであることが好ましく、上記塩はクロリド、カーボネート、スルフェート又はホスフェートであることが好ましい。
ところで、本発明の前記薬剤は、本発明の使用において記載されている毛髪の酸化処理用薬剤にて述べられているのと同じ一般的な添加物質を同じ量で含有することができる。
本発明の更に別の対象は、パーマネントヘア加工のための方法であって、毛髪を所望の形態にする前及び/又は所望の形態にした後に、当該毛髪をケラチン還元性加工剤を用いて処理し、必要に応じて濯ぎを行い、その後、固定剤を用いて酸化後処理し、必要に応じて濯ぎを行い、引き続き、カールさせ、その後、乾燥させる方法において、前記酸化後処理のために、固定剤として、前記の毛髪の酸化処理用薬剤を使用することを特徴とするものである。この際の濯ぎは、水を用いて行うことが好ましい。
本発明の方法の特別な実施態様にあっては、まず最初に毛髪をケラチン還元性の加工剤を用いて処理し、この加工剤を一定時間作用させた後に濯ぎ落とし、引き続いて当該毛髪を、酸化剤としてベンゾキノン、その誘導体又は塩類を主剤とする前記の毛髪の酸化処理用薬剤を用いて処理(事前固定(vorfixiert))し、その後、過酸化水素又は臭素酸塩を主剤とする固定剤を用いて後処理(後固定(nachfixiert) )する。後固定用の固定剤は、このような薬剤において一般的であるように、低濃度の酸化剤を含有することが特に好ましく、過酸化水素の濃度は僅か0.1〜1重量%であることが好ましく、臭素酸塩の濃度は僅か1〜5重量%であることが好ましい。
本発明の方法の場合、毛髪を洗浄し、タオルで拭き、場合によっては、少量のケラチン還元性の加工剤を用いて予め湿らせておき、一つ一つの束に分けて、カーラーに巻き付ける。この際、カーラーの直径は、要望される毛髪のパーマネントウェーブ又は生ずる縮れに応じて、約5〜13mmか、あるいは約15〜35mmのいずれかである。巻き付けられた毛髪上には、引き続いてパーマネントヘア加工を行うのに充分な量の加工剤を塗布する。パーマネントヘア加工を行うのに必要な前記加工剤の総量は、一般的には約80〜120gである。
本発明の方法において使用可能な加工剤は、通常のケラチン還元性化合物を含有し、例えば、特定のメルカプト化合物、特にチオグリコール酸又はその塩、チオ乳酸又はその塩、システイン、システアミン並びに、メルカプトカルボン酸類の塩又はエステルである。このような加工剤は、このような薬剤において通常の量にてケラチン還元性化合物を含有し、例えば、チオグリコール‐又はチオ乳酸のアンモニウム塩を約2〜12重量%の量にて含有する。この加工剤のpH値は、一般的には約7〜11であり、この際、pH値の調整は、アンモニア、モノエタノールアミン、炭酸アンモニウム又は炭酸水素アンモニウムを用いて行うことが好ましい。酸性(例えばpH=6.5〜6.9)に調整された加工剤の場合には、メルカプトカルボン酸類のエステル(例えばモノチオグリコール酸グリコールエステル又は‐グリセリンエステル又は亜硫酸塩など)を約2〜25重量%の濃度で使用することが好ましい。
更に、上記の加工剤は、このような薬剤において通常のあらゆる添加物、例えば膨潤‐浸透物質、濃厚化剤、湿潤剤及び乳化剤、アルコール類、溶液媒体、安定剤、着色物質、芳香油、並びに毛髪調整又は毛髪理髪成分を含有することができる。上記の添加物は、このような目的において通常の量にて使用され、例えば湿潤剤と乳化剤は、上記の加工剤中に約0.2〜30重量%の濃度で含有させることができ、一方、濃厚化剤は約0.1〜25重量%の量にて含有させることができる。
本発明の方法にて使用される前記加工剤は、水溶液又はエマルジョンの形態であっても、水性ベースの濃厚化された形態(特にクリーム、ゲル又はペースト)又はエアゾール泡の形態であっても良い。
パーマネントヘア加工のための十分な作用時間は、毛髪の性質、加工薬剤のpH値及び変形効果に応じて、並びに使用温度に依存して、約5〜45分間(熱の作用のある場合には5〜30分間で、熱の作用のない場合は20〜45分間)であり、このような作用時間の後に、毛髪を水で濯ぎ、その後、約50g〜350g、好ましくは約80g〜200gの前記の使用の準備ができた固定剤を用いて酸化的に後処理する。
上記固定剤を、1〜45分間、好ましくは3〜25分間、特に好ましくは5〜15分間、作用させた後、カーラーを取り外し、解いた毛髪を、必要な場合には、もう一度、上記固定剤を用いて酸化後処理する。その後、この毛髪を、好ましくは水で濯ぎ、カールさせ、乾燥させる。
このようにして処理した毛髪は、一様で、耐久性のある変形性を有している。過酸化物を用いて固定化された毛髪や、明らかに確認可能な赤色と黄色への色変化(Farbverschiebung)(明度(Aufhellungsgrad) )を示す特に日本人の毛髪とは違って、本発明を用いることによる固定化は、未処理の毛髪束の場合において価値がある。この他、このようにして処理した毛髪のシステイン酸含有量は、過酸化水素又は臭素酸塩を主剤とする固定剤を用いて処理した毛髪の含有量よりも明らかに小さい。
以下の実施例は、本発明の方法を更に詳細に説明するために挙げられている。
これらの実施例においては、毛髪はそれぞれ以下の方法にて還元的に前処理された。
未処理で、しかも予め損傷を受けていない3〜4つの毛髪束(平均的な茶色のヨーロッパ人の毛髪100本から成るか、あるいは、黒色のアジア人の毛髪60本から成り、それぞれ、正確に16.5cmの長さを有する)をそれぞれ湿らせて、規格統一されたスパイラルカーラー(内径:3mm)上に巻き付け、空調室(温度20℃;湿度:99%)中でコンディショニングした後、市販されているウェーブ液(チオグリコール酸含量:10重量%;pH=8.2)を用いて処理した。ウェーブ液の塗布量は、1:1.2の比率(1gの毛髪:1.2mlのウェーブ液)となるように算出した。約1gの毛髪上に1.2mlという量は、頭部に平均重量約30gの頭髪を有した婦人の頭に対して、50mlの量のウェーブ液に相当するものである。作用時間としては15分間を選択し、還元剤の作用温度は50℃とした。
実施例1
上記の作用時間の終了後、余剰のウェーブ液を水で濯ぎ落とし、その後、以下の固定液を塗布する。
1.00g p‐ベンゾキノン
0.04g リン酸
添加して100.00gとなる水
上記薬剤のpH値は2.5である。
上記の毛髪を22℃で10分間固定させ、引き続いて、水で濯ぎを行う。その後、カーラーを取り外して、この毛髪を生ぬるい水で洗い濯ぐ。最後に、この毛髪をカールさせ、その後、乾燥させる。
このようにして処理した毛髪は、良好な一般的状態を示し、色が淡くなることはなく、高い光沢を示す。
実施例2
実施例1と同様にして、前記作用時間の終了後、余剰のウェーブ液を水で濯ぎ落とし、その後、以下の固定液を塗布する。
1.00g o‐ベンゾキノン
0.02g アンモニア、25%水溶液
添加して100.00gとなる水
上記薬剤のpH値は6である。
上記の毛髪を22℃で10分間固定させ、引き続いて、水で濯ぎを行う。その後、カーラーを取り外して、この毛髪を生ぬるい水で洗い濯ぐ。最後に、この毛髪をカールさせ、その後、乾燥させる。
このようにして処理した毛髪は、良好な変形加工性及び耐久性を示し、色が淡くなることはなく、高い光沢を示す。
実施例3
実施例1と同様にして、前記作用時間の終了後、余剰のウェーブ液を水で濯ぎ落とし、その後、以下の固定液を塗布する。
1.00g 2,5‐ヒドロキシ‐1,4‐ベンゾキノン
2.14g アンモニア、25%水溶液
添加して100.00gとなる水
上記薬剤のpH値は6である。
上記の毛髪を22℃で10分間固定させ、引き続いて、水で濯ぎを行う。その後、カーラーを取り外して、この毛髪を生ぬるい水で洗い濯ぐ。最後に、この毛髪をカールさせ、その後、乾燥させる。
このようにして処理した毛髪は、良好な変形加工性及び耐久性を示し、色が淡くなることはなく、高い光沢を示す。
実施例4
実施例1と同様にして、前記作用時間の終了後、余剰のウェーブ液を水で濯ぎ落とし、その後、以下の固定液を塗布する。
1.00g テトラヒドロキシ‐1,4‐ベンゾキノン
0.38g アンモニア、25%水溶液
添加して100.00gとなる水
上記薬剤のpH値は6である。
上記の毛髪を22℃で10分間固定させ、引き続いて、水で濯ぎを行う。その後、カーラーを取り外して、この毛髪を生ぬるい水で洗い濯ぐ。最後に、この毛髪をカールさせ、その後、乾燥させる。
このようにして処理した毛髪は、良好な変形加工性及び耐久性を示し、色が淡くなることはなく、高い光沢を示す。

Claims (11)

  1. 毛髪の酸化処理用薬剤における唯一の酸化剤としてのベンゾキノン類の使用。
  2. ベンゾキノンとして、p‐ベンゾキノン、o‐ベンゾキノン又はこれらの水溶性誘導体又は塩類を使用することを特徴とする請求項1記載の使用。
  3. 水溶性ベンゾキノン誘導体として、ジヒドロキシ‐ベンゾキノン又はテトラヒドロキシ‐ベンゾキノンを使用することを特徴とする請求項2記載の使用。
  4. ベンゾキノン誘導体として、2‐ヒドロキシ‐1,4‐ベンゾキノン、3‐ヒドロキシ‐1,2‐ベンゾキノン、2,5‐ジヒドロキシ‐1,4‐ベンゾキノン、3,4‐ジヒドロキシ‐1,2‐ベンゾキノン、テトラヒドロキシ‐1,4‐ベンゾキノン又はテトラヒドロキシ‐1,2‐ベンゾキノンを使用することを特徴とする請求項3記載の使用。
  5. 前記ベンゾキノン、その塩又は誘導体を1〜5重量%の量にて使用することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の使用。
  6. 前記ベンゾキノン、その誘導体又は塩を、2.5〜7.5のpH値にて使用することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の使用。
  7. 毛髪の酸化処理用の前記薬剤がヘアパーマネント加工固定剤であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用。
  8. o‐ベンゾキノン、その誘導体又は塩類から選ばれた少なくとも1種のo‐ベンゾキノンを含有することを特徴とする毛髪の酸化処理用薬剤。
  9. 1.5〜10の範囲のpH値を有し、しかも、
    (A)0.5〜10.0重量%の少なくとも1種のo‐ベンゾキノン、その誘導体又は塩類と、
    (B)0.01〜10重量%の少なくとも1種のpH調整用薬剤
    を含有することを特徴とする請求項8記載の毛髪の酸化処理用薬剤。
  10. 前記のpH調整用薬剤が、アンモニア、アンモニウム‐又はアルカリヒドロキシド、アンモニウム‐又はアルカリカーボネート、アンモニウム‐又はアルカリヒドロゲンカーボネート、クエン酸及びその塩類、リン酸及びその塩類又は、アスコルビン酸及びその塩類から選ばれたものであり、この際、アルカリがナトリウム又はカリウムであり、上記塩がクロリド、カーボネート、スルフェート又はホスフェートであることを特徴とする請求項9記載の薬剤。
  11. 頭髪を所望の形態にする前及び/又は所望の形態にした後に、ケラチン還元性変形剤を用いて処理し、その後、濯ぎを行い、その後、固定剤を用いて酸化後処理し、再度濯ぎを行う、パーマネントヘア加工のための方法であって、固定剤として、請求項8に記載の薬剤を使用することを特徴とするパーマネントヘア加工方法。
JP2006515759A 2003-06-26 2004-04-28 毛髪の酸化処理用薬剤におけるベンゾキノン類の使用、並びにパーマネントヘア加工のための方法及び薬剤 Pending JP2007507420A (ja)

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