JP2007506632A - ホーリー光ファイバーのための予備的形成品を掘削するための方法及び装置 - Google Patents

ホーリー光ファイバーのための予備的形成品を掘削するための方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【解決手段】
少なくとも1つの長さ方向に延在して貫通する孔を有するホーリー光ファイバーのための予備的形成品を製造するための方法は、例えば火炎堆積法を使って形成されたガラスすす予備的形成品又はゲル形成品等の多孔性形成品(121)が成形され、次に少なくとも1つの孔が多孔性予備的形成品を掘削(305)することにより形成され、該孔はその長さ方向に沿って多孔性予備的形成品を貫通する、各工程を備える。ホーリーファイバーは、該ファイバーを圧密化プロセスに適用した後、多孔予備的形成品を線引加工することにより製造することができる。多孔性予備的形成品を支持し、保持し、位置決めし、掘削するための手段を備える、多孔性予備的形成品を掘削するための装置も請求される。
【選択図】図3

Description

本発明は、概して光ファイバー製造の分野に係り、より詳しくは、ホーリー光ファイバーの製造に関する。
光ファイバーは、光遠隔通信システムにおいて非常に使用されている。従来の光ファイバーは、比較的低い屈折率の固体クラッディングにより取り囲まれた、作動光波長で比較的高い屈折率を持つ固体コアを有する。光は、全内反射(TIR)として知られている機構のおかげで、コア内に事実上拘束された状態でファイバーに沿って伝搬する。全内反射は、コアの屈折率と比較してクラディングのより低い屈折率から生じる。
近年では、新しいクラスの光ファイバーが提案され、研究された。これらの新しい光ファイバーは、ファイバー全長に沿って延在する細かい空気孔列を備えているため、一般に、ホーリーファイバーとして称されている。ホーリーファイバーは、時折、微細構造ファイバー、フォトニック結晶ファイバー(PCF)、フォトニックバンドギャップ(PBG)ファイバー、空孔付加型ファイバーとも称される。
概して云えば、2つの主要型式のホーリーファイバーを同定することができる。第1の種類のホーリーファイバーは、高い屈折率コアとフォトニック結晶から作られたクラッディングとを有する屈折率案内ファイバーを備えている。これらのファイバーでは、光は、従来のファイバーと同様にTIRにより案内される。第2の種類のホーリーファイバーは、フォトニック結晶クラッディングにより取り囲まれた低い屈折率コアを有するPBGファイバーを備え、光はPBG効果により案内される。
ホーリーファイバーは、光遠隔通信の分野で特に有用であり、従来のファイバーによっては達成し得なかった独自の光学的特性を特徴とすることが判明した。ホーリーファイバーの特有の特性の例は、高い非線形性、エンドレスの単一モード送信、高い数値アパーチャである。
これまでのところ幾つかの方法は、ホーリーファイバーを製造するため、提案されてきた。
例えば米国特許番号5,802,236号で実施例として説明されている、ホーリーファイバーを製造するための最も人気のある技術の一つは、「積み重ね及び線引」として定義することができる。この技術によれば、多数の中実シリカロッド及び中空シリカロッド(シリカ毛細管)が、密集した空間構成で中空のガラスシリンダー内部に積み重ねられ、最終的なファイバーで得られるべき孔の配列を再生成する。積み重ねられたシリカロッドは、一緒に溶接され、その結果生成された光ファイバー予備的形成品は、従来の線引加工炉に供給され、従来の予備的形成品線引加工法により形成される。
良好な品質の微細構造ファイバーが以上のようにして製造されたことが報告されたが、本願出願人は、積み重ね及び線引技術は、実際には幾つかの欠点により影響を与えられていることを見出した。例えば、多数(数百まで)の非常に薄いシリカ管を適切に配置し、組み立てることは、非常にやりにくい仕事である。
更には、略円柱管を使用するとき、管の間の間隙空間の存在が避けられず、該間隙空間は、管から間隙空間への質量の輸送に起因して、望ましくない界面及び不純物を導入し、孔の変形を誘起する。これらの全ては、最終的なファイバーの細さに劇的に影響を及ぼす。
更には、この技術を用いて製造された光ファイバーは、ほとんど再製造することができない。管を一緒に密集した状態に配列することの困難さに起因して、任意の孔格子構造を有するホーリーファイバーを製造することはほとんど不可能である。
微細構造ファイバーを製造するための別の既知の技術は、例えばEP1172339A1に記載されており、ゾル−ゲルプロセスを使用する。略円柱鋳型は、多数の細長い要素を該鋳型を通して延在させて形成される。シリカ含有ゾルは、鋳型内に導入され、ゾルは、ゲル化させられるか又はゲル化可能とされる。その結果生成されたゲルボディは、鋳型から除去され、細長い要素がゲルボディから除去される(細長い要素の性質に依存して、機械的抽出、又は、化学的作用又はひび割れにより)。ゲルボディは、乾燥され、焼結される。最終的には、微細構造のファイバーが焼結ボディを線引加工することにより得られる。
スタックアンドドロー技術とは異なり、このゾル−ゲル技術は、任意の孔配列(即ち、任意の孔格子構造)を備えた微細構造ファイバーを製造することを可能にする。更には、ゾル−ゲルプロセスは、再製造能力の問題による影響が少なく、大規模生産に適しているように思える。
しかし、本願出願人は、このようにして製造された光ファイバーが、埋め込まれた水及び不純物の不可避の存在、並びに、不規則的な分子微細構造に起因して、比較的高い損失を持つという問題により影響を及ぼされ得ることを見出した。この欠点は、比較的高いコストと共に、このゾル−ゲル技術の産業上の応用を妨げ得る。
ホーリーファイバーは、例えば、米国特許番号5,774,779号で説明された種類の押し出し成形に基づいた技術を利用して形成されてもよい。しかし、これらの技術は、一般にポリマー材料及び軟ガラス(即ち、低いガラス遷移温度を有するガラス)が含まれているときのみ適切であり、そのうちの幾つかが引用された、汚染、不足再現性、高い偏光モード分散を始めとした多数の理由のため欠点を有する。
固体ガラスロッド内に直接、孔を掘削することによるホーリーファイバーの製造も提案された。
例えば、WO02/072489は、超音波援助機械的掘削法を使用して約30mmの直径の固体ガラスロッド内に孔を掘削する工程を備えるホーリーファイバー製造方法に言及している。その結果生成されたホーリーステッキは、その後、6つの平坦面を実現して6角形の毛細管へと形成するため、外側を形削りされる。最終的には、6角形の毛細管は、ファイバーへと形成することができるファイバー予備的形成品を製造するため、密集した態様で積み重ねられる。WO02/072489は、超音波援助式掘削工程は、通常、予備的形成品材料を非常に汚染させ、製造時間が長くかかるという点で、本方法を批判している。
ガラスロッドの掘削及び形削りは、ホーリーファイバーとは異なる光ファイバーの製造と関連して提案されたことも見出される。例えば、WO01/38244は、クラッディングの境界で摂動又は不規則性を伴って作られた光ファイバーを製造する方法を開示している。本方法は、固体ガラスロッドの機械的又は超音波援助式の機械的形削りを使って形成されたクラディング材料内に複数の孔を掘削する工程を備える。
本願出願人は、これらの技術の欠点は、ホーリーファイバーの工業的な大規模製造にとってそれらの使用を非実用的なものとすることであると判断した。事実、ガラスの堅さに起因して内部に孔を掘ることは非常に時間がかかることである。単一の孔を掘ることさえ数時間が必要とされる。明らかに、作られるべき孔の数が増大するにつれて、ファイバー製造時間は、実際、爆発的に増大する。
更に加えて、上記方法は、孔の直径が小さくなり長さが増加するとき孔の精度を保証しない。
その上、孔の掘削/形削りの間にファイバーの汚染がよりいっそう増大する。
WO02/072489では、微細構造化ファイバーのための予備的形成品を製造する方法が開示されており、レーザー切除又はレーザーエッチングが、ガラスロッド又はガラス管内で細長いチャンネル(溝及び/又はスリット)を形成するため用いられ、次に、該ガラスロッド又はガラス管は、微細構造化ファイバーの予備的形成品を形成するため所定の構成部内に取り付けられる。
出願人は、この技術は、比較的複雑な断面設計の予備的形成品(例えば、コアの回りの一つより多い孔のリングを備えた予備的形成品)が準備されることを必要とするとき、容易にきわめて複雑で冗長なものとなりかねないと判断した。
更にその上、複雑な断面設計を得るため幾つかのスリーブ連結工程が必要となり、インターフェースの数の増大は、ファイバーの減衰を増大させる。
少なくとも上記理由のため、この技術は、まだ大規模生産には適しておらず、実験室規模の製造に拘束される。
前記したものに概観される技術の状況に鑑みて、出願人は、既知のホーリーファイバー製造法は、産業上利用性の観点から実用的ではなく、様々な理由のため、低い損失のホーリーファイバーの低コストの大規模生産には適していないことを理解した。
従って、本発明の目的は、既知の製造方法の問題点を示さないホーリー光ファイバーを製造する新しい方法を提供することである。
特に、本発明の目的は、再製造可能で安定し、低コストの可能性があり、大量生産に適した、低損失の光ファイバーを製造するのに適したホーリーファイバー製造方法を提供することである。
更には、本発明の目的は、ファイバーにおける孔の正確な構造の実現を容易な態様で可能にするような方法を提供することである。
上記及び他の目的に鑑みて、本願出願人は、ホーリーファイバーを製造するための新しいプロセスを工夫する際の良好な出発点は、大量生産及びファイバー性能の両方の点で優れた技術であることが長年に亘って実証されてきた従来の非ホーリー光ファイバーを製造するように幅広く適合された火炎堆積プロセス(専門家内では、すすプロセスと称される)であるという洞察を持った。火炎堆積プロセスは、当該技術分野で知られている蒸着プロセスを含んでいる。
本願出願人は、圧密化工程にさらされる前に既知のすすプロセスから得られる比較的柔らかいガラスすすボディを掘削することにより容易に孔を形成することができるということを理解した。これは、ガラス化ロッドに孔を掘削するよりも、遙かに容易で、遙かに迅速で、結果の観点からもより良好である。
本願出願人は、例えばゲル多孔性予備的形成品等のガラス化予備的形成品へと変換されるのに適した他の任意種類の多孔性予備的形成品に機械的掘削技術を適用することにより同じ利点を得ることができることも理解した。
以上より、本発明の第1の態様によれば、ホーリー光ファイバー予備的形成品を製造する方法が提供され、本方法は、長さ方向を有する多孔性予備的形成品を形成し、長さ方向に沿って多孔性予備的形成品を通って延在する少なくとも1つの孔を形成し、該少なくとも1つの孔は多孔性予備的形成品を掘削することにより形成される。
本発明の目的のために、「掘削」という用語は、超音波掘削を始めとして当該技術分野で知られている任意種類の機械的掘削を網羅するものであることが指摘されるべきである。
少なくとも1つの孔の形状は、本方法の引き続く工程の間に変えられないということを確実なものとするため、多孔性予備的形成品の密度は、少なくとも1つの孔が形成されるべき該予備的形成品の領域において「実質的に一定」である。本発明の目的のために、当該密度は、所定領域における密度の最大ばらつき幅が±2%であり、より好ましくは±1%であり、更に好ましくは±0.5%であるとき該所定領域において「実質的に一定」であるとみなされる。径方向にバルク密度で±0.5%の変化を達成する可能性は、例えば、JP4367536A2で報告されている。
本方法は、前記掘削工程の後、多孔性予備的形成品に圧密化プロセスを適用する工程を更に備え、これにより多孔性予備的形成品の密度が増大される。多孔性予備的形成品は、前記掘削工程の後、脱水プロセスも適用されてもよい。
本発明の一実施形態では、多孔性予備的形成品は、火炎堆積法を使って形成される、すす予備的形成品であり、特に、任意の適切な化学蒸着プロセス、更に詳しくは、外付け溶着(ODV)プロセス又は気相軸付け(VAD)プロセス等の従来の非ホーリー光ファイバーを製造するように適合された、十分に確立されたプロセスの一つによって形成された、すす予備的形成品である。
好ましくは、掘削作業中のひび割れのおそれを回避するため、ガラスすす予備接着景品は、0.25乃至0.8g/cmの範囲の密度(D)、更により好ましくは、0.5乃至0.7g/cmの範囲の密度を有する。
代替例として、多孔性予備的形成品は、ゲル予備的形成品であってもよい。
本発明の別の態様によれば、ファイバー長さ方向を通って延在する少なくとも1つの孔を有する、ホーリー光ファイバーを製造する方法が提供される。本方法は、本発明の第1の態様に係る方法を使ってホーリー光ファイバー予備的形成品を形成し、該ホーリー光ファイバー予備的形成品を線引加工する、各工程を備える。
本発明の第3の態様によれば、多孔性予備的形成品に孔を掘削するための装置が提供される。本装置は、多孔性予備的形成品を安定して維持するため該多孔性予備的形成品の外側表面と係合する多孔性予備的形成品ホルダーが構成された、多孔性予備的形成品支持構造部と、少なくとも1つのドリルビットを作動させるためのドリルと、多孔性予備的形成品とドリルとの相対位置を調整するための位置調整構造部と、を備える。
好ましくは、多孔性予備的形成品ホルダーは、多孔性予備的形成品と接触するように構成された作用表面を有し、該作用表面は、エラストマー材料、好ましくはゴム、特にシリコンゴムから形成されている。
好ましくは、本掘削装置は、多孔性予備的形成品支持構造部の軸線を参照平面に対して傾斜させるように構成された傾斜機構を備える。
本装置は、各々の所定の孔パターンが形成された少なくとも1つのドリルマスクを更に備え、該マスクは、孔の掘削を案内するように多孔性予備的形成品と適用可能である。
本発明の特徴及び利点は、限定されない例を用いて単に提供され、添付図面を用いて参照される本発明の実施例についての次の詳細な説明により明らかとなろう。
以下、ホーリー光ファイバーのための予備的形成品を製造し、該ファイバー予備的形成品からホーリーファイバーを得るための本発明の実施例に係る方法を説明する。
最初に、比較的柔らかい多孔性シリカすすボディが提供される。シリカすすボディは、加水分解プロセスを用いて形成され、特に、蒸着プロセスは、従来の(即ち非ホーリーの)光ファイバーを線引加工するため予備的形成品を製造するように従来から適合された、例えば外付け溶着(OVD)法又は気相軸付け(VAD)法等の種類のプロセスである。
例えば、シリカすすボディは、ピレリキャビEシィステミS.P.Aの名前で出願されWO02/090276号という番号の下で公開された「光ファイバー予備的形成品を製造するための方法」と題された国際特許出願に記載された方法を使って成形される。その内容は、ここで参照したことで本願に組み込まれる。
特に、図1に参照されるように、化学的蒸着プロセスを実行するための装置101は、基本的には、水平支持ベース部103と、互いから所定の距離でベース部103から上方に延在する一対の垂直支持部材105a、105bと、ベース部103に固定され2つの支持部材105a、105bの間を延在する水平案内部107と、該案内部107に摺動可能に連結された電動摺動部109と、を備える。
支持部材105a、105bには、各々、互いに対向し同じ水平軸113の回りに回転可能な第1及び第2の操縦要素111a及び111bが頂部に設けられている。操縦要素111a、111bは、軸線113に同軸にマンドレル115を保持し、マンドレル115を軸線113の回りに回転させるように適合される。エンジン117は、第1の操縦要素111aに連結され、よって、軸線113の回りの該第1の操縦要素の回転を引き起こし、その結果、マンドレル115、及び、第2の操縦操縦要素111bの回転を引き起こす。
摺動部109は、頂部に、ガス出口を有するバーナー119を担持し、バーナー110は、例えば、コーニングの名前でEP978491で説明された型式を持ち得る。バーナー119は、ガス状ガラス生材料と酸素及びメタン(又は水素)を含む燃料ガスとを、軸線113に実質的に垂直な方向に沿って、マンドレル115に向かって放出するように構成されている。ガラス生材料は、シリカ前駆材料を備え、これは、典型的には、例えばオクタメチルシクロテトラシロキサン(OMCTS)等のシロキサン、又は、SiCl等の塩化物であり、必要ならば、例えば、ゲルマニウム、リン、ホウ素、フッ素等の適切なドーパントのスピーシーズの酸化物でできた前駆物質である。ガラス生材料がシロキサンを備えるとき、それは、非常な発熱反応を発生し、炎の熱のほとんど全てを提供する。そのように発生した炎では、SiO(及び、必要ならば、GeO等のドーパントスピーシーズの酸化物)を生成する反応が生じ、該生成物は、すすとしてマンドレル115上に蒸着する。
摺動部109は、案内部107に沿って摺動することによって、蒸着プロセスの間にマンドレル115の下方でバーナー119を水平に移動させ、それにより回転マンドレル115上にシリカすすを蒸着させ、かくして、多孔性の比較的柔らかい、すすボディ121を累積的に形成する。摺動部5の移動範囲は、少なくとも、すすボディ121の予期した長さに一致し、典型的には約1mmである。シリカが往復される回数は、すすボディ121の最終的な直径に影響を与える(典型的には、数cmから数十cmの間の範囲)。
装置101は、エンジン117及び摺動部109の動作を制御する制御ユニット123を更に備えている。
すすボディ121の重要な特徴は、その密度であり(以下、「すすバルク密度」又は単に「すす密度」という)、詳しくは、すすボディの半径に沿ったすす密度プロフィールの形状及び値が、すすボディ121の強度と、後述される、すすボディ圧密段階の間のその収縮とに影響を及ぼすということが見出された。これらの態様は、従来の光ファイバーのための予備的形成品を構成するものと意図されている、すすボディでも重要であるが、それらは、すすボディ121の侵入的機械的処理を要求する本発明に係る方法で更にいっそう重要となる。特に、本発明の一実施例によれば、すすボディの密度値は、好ましくは0.25乃至0.8g/cmの範囲内に維持され、より好ましくは、0.5乃至0.7g/cmのより狭い範囲内に維持されるのがよい。これらのすす密度値の範囲内では、すすボディ121は、すすのひび割れのおそれ無しに、意図した機械的処理に、すすボディ121を従わせることができ、詳細には後述されるように、すすボディ121における長さ方向孔(即ち、軸線113の方向に延在する孔)を掘削すると共に、軸線113に横方向にすすボディを注意深く切断することを可能にする。非常に高すぎる密度値、特に、0.9g/cmより高い密度は、非常に濃すぎてすすボディ121を効率的に圧密できなくさせるということも見出された。
通常では、従来の光ファイバーのための予備的形成品を構成するため意図された、すすボディでは、すす密度は、多かれ少なかれ、急勾配ではあるが、すすボディの内側から外側にかけて一定の減少率を有する。本発明の一実施例によれば、すす密度の径方向プロフィールは、少なくとも、孔がすすボディ内に形成されるであろうところの領域ですす密度が略一定のままであるように分布される。例えば、1つ以上の同心の孔の円周連続部(リング)が形成されなければならないと仮定した場合、これに対応する数の同心環状領域が形成され、各々の環状領域内ですす密度が(異なる値の可能性もあるが)略一定に維持される。このようにして、圧密強化の後でさえ、均一の孔形状が保証される。好ましくは、すす密度が、すすボディ内の孔の全形成領域を通して同じ値で略一定に維持されたならば、孔の形状は、異なる孔リングの間でさえも均一のままである。
すすボディ形成を実行するため使用される特有の設備に依存して、すす密度制御を異なる仕方で達成することができる。
例えば、図1の一例としての装置を参照すると、制御ユニット123により(例えば、作業流れを支配する記憶されたソフトウェアに従って)同時に制御される、バーナー119の往復並進運動とマンドレル115の回転運動とは、化学物質を螺旋経路に沿って蒸着させる。蒸着プロセスの間(他のプロセスパラメータが好ましくは一定に維持される間)に、バーナー110の並進速度及びマンドレル115の回転速度を変化させることによって、所望のすす密度のプロフィールを得ることができる。
別の例を引用すると、JP04367536A2では、OVD技術を使って、すすボディを製造する方法が記載されている。この方法は、すす密度の径方向変化を±0.5%以内にすることを達成することができる。
一例としての、これに限定されない、すす密度径方向プロフィールが、図2で実線Aとして概略的に表されており、一点鎖線Bは、従来の光ファイバーを製造するように意図された、すすボディ内の典型的なすす密度プロフィールを表している。すす密度は、マンドレル115に近いところで開始値Dmaxを有し、すすボディ121の外側周辺では最終値Dmin(典型的には、本発明の実施例による0.25g/cmと同程度の0.45g/cm)へと減少する。2つの孔形成領域HA1及びHA2が、すすボディ121内で提供する必要があると仮定すると、略一定のすす密度D1及びD2の2つの対応する環状領域は、すすボディ121内に設けられ、値D1及びD2は、上記した好ましい密度範囲内にある。
マンドレル115の周囲で、記載されたものに類似した蒸着プロセスを使って予備的にコアロッドにより構成された基板の回りに、すすボディ121が形成されてもよいことが見出された。
すすボディ121が形成された後、該すすボディは蒸着装置101から取り外され、すすボディ121に長さ方向に孔を掘削するため掘削装置内に配置される。
図3は、本発明の一実施例に係る掘削装置301を概略的に示している。掘削装置301は、主要には、孔の掘削の間に、すすボディ121を支持、保持するための、すすボディ支持構造部303と、すすボディ121内に孔を掘削するためのドリル305と、を備える。
すすボディ支持構造部303は、第1の方向(図示の例では、図の紙面に直交する方向)に延在する第1の摺動案内部309が設けられた支持ベース部307を備える。第1の摺動部311は、摺動案内部309に摺動可能に連結されている。第1の摺動部311は、第1の方向に直交する第2の方向(図示の例では、矢印Yの方向)に延在する第2の摺動案内部313が設けられている。ボックス形状の第2の摺動部315は、第2の案内部313に摺動可能に連結されている。手操作式ねじ回し式位置調整システム317(代替例として、電動位置調整システム)は、第1の摺動部311の位置を第1の案内部309に沿って調整することを可能にする。これと類似したねじ回し式位置調整システム319は、第2の摺動部315の位置を第2の案内部313に沿って調整することを可能にする。
支持ベース部307は、好ましくは、傾斜機構が設けられ、その実施例が図面に概略的に表されている。一対のねじ351a、351bは、グラウンドプレート355(例えば、地面に対して静止している)内の対応するねじ孔に整列された支持ベース部307のねじ孔に螺合し、支持ベース部307及びグラウンドプレートの間の間接ジョイントとして機能する。ねじ351a、351bに対して両側に支持ベース部307内に形成されたねじ孔と螺合する一対の調整ねじ357a、357bは、グラウンドプレート355の表面に当接する。ねじ351a、351bと357a、357bをねじ込み/ねじ外しすることによって、図面の矢印Tの意味でグラウンドプレート(参照平面として機能)に関して掘削装置301(特に、その垂直軸)を傾斜することが可能となる。傾斜機構は、支持ベース部307を、かくして掘削装置全体の垂直軸を、数度だけ傾斜させることを可能とする。該数度は、すすボディ122の僅かな不整列を補償するのに十分である。明らかに、傾斜システムは、代替の方法で実施することもできる。例えば、2つのねじ351a、351bは、球状ジョイントにより代用されてもよい。
ボックス形状の第2の摺動部315は、第1の摺動部311から上方に延在し、その横方向壁により形成された内部空間内で、すすボディ支持プレート321を摺動可能に支持
する。すすボディ支持プレート321は、すすボディ121の長さ方向端部(及びマンドレル114の突出端部)と適合するための中央座席323を有する。支持プレート321は、案内部325に沿って垂直方向に摺動可能であり、ねじ327を使って所望の高さで遮蔽することができる。
掘削作業の間に、すすボディ121を安定に維持するため、1つ以上の組のすすボディホルダー329a、329bが、所定の高さに配置されて提供されてもよい。すすボディホルダーの各組は、少なくとも2つの、好ましくは3つのホルダー330を備えるのが好ましく、それらホルダーは、規則的に間隔を隔てられているのが好ましい(例えば、互いに120°をなすように配置されている)。各ホルダーは、ねじ335(他の駆動機構、例えば電動駆動機構が適切であるが)により駆動される、すすボディ接触パッド333を備える。壊れやすく容易に汚染される、すすボディ121に損傷を与えないため、接触パッド333は、例えばゴム、特にシリコンゴムから作られるか、又は、すすボディと接触するように意図されたその作用表面が例えばゴム、特にシリコンゴムで覆われている。接触パッド333は、かくして、汚染及びひび割れを引き起こすこと無しに、該すすボディを、垂直方向にまっすぐに、しっかりと維持するように、すすボディ121に対して締め付けることができる。
垂直壁359は、ドリル305のための支持を提供するため、グラウンドプレート355から上方に延在する。ドリル305は、ドリルビット341を交換可能に支持するドリルマンドレル339を回転駆動するモーターグループ337を備える。モーターグループ337は、摺動部315上の案内部345に沿って垂直方向に摺動可能に摺動部343に取り付けられている。
ドリルビットは、例えば、ツイスト型式(図3の拡大詳細図に概略的に表されている)か又はチューブ型式であってもよい。ドリルビットのこれらの型式の両方は、様々に異なる直径で、数十cmまでの長さで市販されている。
本発明の好ましい実施例では、ドリルマスク347は、例えば、プラスチックから作られており、すすボディ121内に掘削されるべき孔のパターンに対応する、所望のパターンの孔を内部に形成させて提供されている。ドリルマスク347は、すすボディ121の頂部に配置されるように構成され、かくして、孔を掘削する間にドリル操作者のための案内を提供し、掘削される孔の直線性のより良好な制御を確実にする。
作業時には、すすボディ121は、蒸着装置101から取り外され、すすボディ121の底端部が支持プレート321の座席323内に適合された状態で、掘削装置301に直立位置に配置される。必要とあらば、すすボディ121の高さは、すすボディ121の頂部を所望の高さに配置するように、特に、すすボディホルダー329a(及び、提供されたならば329bも)に関して、支持プレート321の高さを調整することにより調整される。次に、すすボディ121が掘削作業中に直線状に静止した状態を保つことを保証するのに十分な圧力を接触パッド333がすすボディ121に対して発揮するまで、すすボディホルダー329a(及び、存在すれば329bも)が締結される。掘削装置の傾斜機構は、様々に異なるすすボディホルダーが同じよう締結されないという事実に起因して、すすボディの長さ方向軸線の僅かな不整列を補償することを可能にする。
ドリルマスク347は、提供された場合には、すすボディ121の頂部に配置される。
位置調整システム317及び319を作用させることにより、すすボディの頂部をドリルビット341に対して適切に位置決めするように、すすボディ121の水平平面内の位置が変えられる。特に、ドリルマスク347の孔がドリルビット341の下方に位置決めされる。
次に、ドリル305が回転され、第1の孔349を掘削し始めるように、すすボディ内へと下降させられる。第1の孔が掘削され、ドリル305が上昇されたとき、すすボディの位置は、ドリルビットの下方でドリルマスク内に別の孔を形成するように、変えられる。上述した作業は、全ての孔が掘削されるまで繰り返される。
好ましくは、比較的長い孔349がすすボディ121内に掘削されるべきとき、長さを大きくした2つ以上のドリルビットが、各孔を掘削するため利用される。比較的短いドリルビットは、例えば、数センチメートルの孔を掘削するように孔を掘削し始めるために使用され、次に、孔の掘削を完成させるためドリルビットがより長いビットに代えられる。これは、孔の直線性のより良好な制御を確実にする。
ドリルビットの回転速度は、必ずしも、あまり高くする必要はなく、例えば、数千rpmの回転速度、特に2000rpmより低い回転速度が適切である。
所望ならば、掘削作業は、例えば液体窒素等のガス冷却剤により援助することができる。水を基にした他の液体冷却剤が、汚染を引き起こさないようにより良好に回避される。
好都合なことに、1つより多い孔を掘削する必要があるとき、ドリルビットのベッドを実現することができ、ドリルビットは、すすボディに形成されるべき孔のパターンを再生成するように予め配列されてもよく、或いは、適切に往復されるその要素的部分が所望の孔のパターンを提供するようにしてもよい。
図示の例では、掘削装置は、すすボディを垂直方向に整列させた状態に維持するように設計されているが、これは、必ずしも本発明を限定するものではない。掘削中に、すすボディを他の任意の配置に十分良好に維持することができるからである。
本発明の代替実施例によれば、掘削装置は、高い精度及び速度を保証するように、コンピュータ数値制御式(CNC)掘削装置であってもよい。
すすボディ121の比較的高い柔らかさのおかげで、孔の掘削は迅速且つ容易な作業となり、これにより、長いにも関わらず非常に直線性の良好な孔を形成することが可能となる。例えば、本願出願人は、直線性の点で±0.5mmより小さい許容範囲内に、長さ30cmで4mmの直径の孔を掘削することに成功した。本願出願人は、形成された孔の品質が、粗度及び表面滑らかさの点でも良好であることを実証した。更に加えて、孔の密集配列が、かなり容易に得られる(例えば、孔同士は、1mm程度に近くすることができる)。
市販されているドリルビットがすすボディ121の全長を掘削することを可能にするのには十分には長くない場合には、すすボディの両方の端部から、すすボディ121内に孔を掘削することが可能であることが見出された。この場合、2つの対向する側から掘削された孔の間に僅かな不整列が生じ得るが、これは、通常、問題とはならない。同じすすボディから、2以上の光ファイバーの区分が、通常、線引加工されるからである。
所望の孔のパターンが内部に掘削された後、すすボディ121は、掘削装置301から取る外される。
すすボディ121は、次に、従来の光ファイバーの製造では、すすボディ形成の段階に続くプロセスに類似した、精製、脱水及び圧密プロセスに従わせられる。例えば、精製、脱水及び圧密プロセスは、米国特許番号5,656,057号に記載された乾燥焼結方法に引き続いて実行される。この方法は、ここで参照したことで本願に組み込まれる。
特に、すすボディ121は、塩素、酸素及びヘリウムの流れに提供される間に、熱処理を受ける。
その結果、図4A、図4B及び図4Cに概略的に示されるように、OHを低い含有量で含む非常に純粋で圧密化された多孔ガラス予備的形成品421がすすボディ121から得られる。
予備的形成品421は、好ましくは1mm乃至12mmの間の直径を有する、孔449の対称的分布(中央リング上に配置された)を有する。
圧密化の間には、すすボディ121は、結果としての体積の収縮を伴うかなりの濃密化を経験し、圧密化されたガラス予備的形成品の最終的な平均密度は、すすボディ121の開始時の平均密度よりも約4倍も高くなる。前述のように、すすボディの密度値及び径方向のプロフィールは、圧密化プロセスにおいても重要な役割を演じる。特に、すす密度値は、孔の収縮率を決定し、すす密度の径方向プロフィールは、圧密化の後の、孔の分布形状及び均一性に影響を及ぼす。孔の各々のリング及びリングの間における所望の均一の孔形状が、圧密化の後でさえも維持されるため、径方向に沿った、すす密度の変化は、少なくとも孔が形成されている領域において一定であるべきである。
本願出願人は、圧密化は、すすボディ121を通して均一でないことも見出した。即ち、すす密度がより高いところで濃密化の度合いが低いだけでなく、マンドレル115の剛性に起因して、濃密化の度合いは、すすボディの外側周辺部の近傍よりも、すすボディの中央部で実質的により低くなっている(マンドレル115の存在は、何らかの仕方でマンドレルの近傍のすす材料の濃密化に抵抗する)。これは、孔の形状の変形を引き起こしかねない。かくして、すすボディの中央部の濃密化が、これ以上妨げられないように、圧密化の工程前に、すすボディ121をマンドレル115から滑らせることが好ましい。
次に、圧密化されたガラス予備的形成品421が得られた後、従来のファイバー製造と同様に、予備的形成品の線引加工プロセスが実行される。図5に提供される、きわめて概略化された図を参照すると、圧密化されたガラス予備的形成品421が線引加工炉501に供給され、遙かに小さい直径の光ファイバー503が炉から引き下ろされ、適切なリールに収集される。線引加工の間、孔449の直径は、予め定められた値へと非常に減少されるが、予備的形成品421内に存在した孔のパターンは、光ファイバー503で維持される。最終的なファイバーの孔の直径は、好ましくは、0.3μm乃至15μmである。
線引加工を受ける前に、予備的形成品421は、その直径を適切に変化させるため、伸長プロセス又はオーバークラッディングのプロセスを受けてもよい。
本発明に係る方法は、低損失光ファイバーの大量生産を既に可能にしている従来の光ファイバーの製造で幅広く採用され、十分に確立されている「すす」プロセスの利点を、孔パターンの設計の高い自由度と組み合わせている。
本発明に係る方法では、孔は比較的容易に形成される。これは、すすボディが比較的柔らかいということ、並びに、圧密化及び線引加工のプロセス前にすすボディ内に掘削された孔が数ミリメートルのオーダーの直径を有する微小孔であることからきている。
本発明が、実施例を用いて開示され説明されたが、説明された実施例に対して幾つかの変更をなし得ること、並びに、本発明の他の実施例が、添付された請求の範囲で画定された本発明の範囲から逸脱すること無く可能であることは、当業者には明らかである。
例えば、例えば超音波掘削法等、当該技術分野で知られている機械的掘削方法の他の任意技術も同様に使用することができる。
超音波掘削法が使用された場合、不活性ガスを使って予備的形成品の冷却を実行することが好ましい。水は、修繕不可能な態様で予備的形成品を汚染し、かくしてファイバーの性能に影響を及ぼすからである。
本発明の技術は、工業生産にとって最も適切な技術である、火炎堆積法により実現される、すす予備的形成品に好ましく適用されるが、本発明は、米国特許番号4,680,046号に記載された方法の中間工程で得られる、ゲル多孔性予備的形成品等の透明ガラス予備的形成品へと変換される傾向を持つ他の任意種類の多孔性予備的形成品にも同様に適用することができる。
図1は、掘削工程に提出されるべきガラスすすボディを得るため、本発明の実施例に係る予備的形成品製造方法の化学的蒸着プロセス部分のために使用される装置の概略図である。 図2は、すすボディの軸線からの径方向距離(横軸)の関数として蒸着プロセスの後のすすボディの密度(縦軸)を示す図である。 図3は、本発明の実施例に係るホーリーすすボディを得るため、すすボディを貫通して、孔を掘削するための装置を概略的に表す。 図4Aは、圧密化されたホーリーすすボディが得られるところの圧密化プロセスの前における、所望の孔パターンを備えたホーリーすすボディを概略的に示す。 図4Bは、圧密化されたホーリーすすボディが得られるところの圧密化プロセスの後における、所望の孔パターンを備えたホーリーすすボディを概略的に示す。 図4Cは、図4BのラインIVc−IVcに沿って取られた圧密化ホーリーすすボディの概略断面図である。 図5は、圧密化されたホーリーすすボディからホーリー光ファイバーを線引加工するための予備的形成品伸張段階をきわめて概略的な態様で示す。

Claims (14)

  1. ホーリー光ファイバー予備的形成品を製造する方法であって、
    長さ方向(113)を有する多孔性予備的形成品(121)を形成し、
    前記長さ方向に沿って前記多孔性予備的形成品を通って延在する少なくとも1つの孔(349)を形成し、該少なくとも1つの孔は前記多孔性予備的形成品を掘削すること(305)により形成される、各工程を備える、方法。
  2. 前記多孔性予備的形成品の密度は、少なくとも1つの孔が形成されるべき該予備的形成品の領域において、±2%の最大ばらつき幅に収まる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記掘削工程の後、前記多孔性予備的形成品に圧密化プロセスを適用する工程を更に備える、請求項1に記載の方法。
  4. 前記掘削工程の後、前記多孔性予備的形成品に脱水プロセスを適用する工程を更に備える、請求項3に記載の方法。
  5. 前記多孔性予備的形成品は、火炎堆積法を使って形成された、すす予備的形成品、特にガラスすす予備的形成品である、請求項1に記載の方法。
  6. 前記ガラスすす形成品は、外付け溶着(OVD)プロセス又は気相軸付け(VAD)プロセスを使って形成される、請求項1に記載の方法。
  7. 前記ガラスすす予備的形成品は、0.25乃至0.8g/cmの範囲の密度(D)を有する、請求項1に記載の方法。
  8. 前記ガラスすす予備的形成品の密度は、0.5乃至0.7g/cmの範囲である、請求項7に記載の方法。
  9. 前記多孔性予備的形成品は、ゲル予備的形成品である、請求項1に記載の方法。
  10. ファイバー長さ方向を通って延在する少なくとも1つの孔を有する、ホーリー光ファイバーを製造する方法であって、
    上記いずれか1項に記載の方法を使ってホーリー光ファイバー予備的形成品を形成し、
    前記ホーリー光ファイバー予備的形成品を線引加工する、各工程を備える、方法。
  11. 多孔性予備的形成品(121)に孔(339)を掘削するための装置(301)であって、
    多孔性予備的形成品を安定して維持するため該多孔性予備的形成品の外側表面と係合する多孔性予備的形成品ホルダー(329a、329b)が構成された、多孔性予備的形成品支持構造部(303)と、
    少なくとも1つのドリルビット(341)を作動させるためのドリル(305)と、
    前記多孔性予備的形成品と前記ドリルとの相対位置を調整するための位置調整構造部(309、319、313、317、325、321、327)と、
    を備える、装置。
  12. 前記多孔性予備的形成品ホルダーは、前記多孔性予備的形成品と接触するように構成された作用表面を有し、該作用表面は、エラストマー材料、特にゴム、更に特定するとシリコンゴムから形成されている、請求項11に記載の装置。
  13. 前記多孔性予備的形成品支持構造部の軸線を参照平面(355)に対して傾斜させるように構成された傾斜機構(315a、351b、357a、357b)を備える、請求項11に記載の装置。
  14. 各々の所定の孔パターンが形成された少なくとも1つのドリルマスク(347)を更に備え、該マスクは、前記孔の掘削を案内するように前記多孔性予備的形成品と連係可能である、請求項11に記載の装置。
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