JP2007503340A - レンズコーティングの硬化方法 - Google Patents

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Abstract

第1面と、第2面と、第1面上に設けられた反射防止またはミラーコーティングとを有するレンズを用意すること;熱硬化コーティングをレンズの第2面上に堆積させること;および熱硬化コーティングを反射防止またはミラーコーティングに損傷を与えることなく加熱することを含む方法。他の方法は、第1面と、第2面と、第1面上に設けられた第1コーティングとを有するノンピュアポリカーボネート製レンズを用意すること;熱硬化コーティングを、レンズの第2面に堆積させること;および熱硬化コーティングを、第1コーティングに損傷を与えることなく加熱することとを含む。さらに他の方法も開示されている。
【選択図】 図1

Description

1.発明の分野
本発明は、レンズ上のコーティングを硬化する方法に関する。より詳述すると、本発明は、レンズの一方の面上の1層以上のコーティングを、レンズの他方の面上に備えられた1層のコーティングまたは複数層のコーティングに損傷を与えることなく、硬化する方法に関する。
2.関連技術の説明
眼用レンズのような眼鏡に用いるのに適しているレンズは、典型的に、1層以上のコーティングが、レンズの一方または他方の面に設けられている。このようなコーティングには、レンズの面に剥離に抵抗する機能を付与するハードコーティング;反射の除去に寄与し、結果的に使用者が夜間の運転やパソコンに向かって作業するときに感じうる疲労および/またはストレスを低減する反射防止コーティング;およびレンズに光沢のある、鏡面のような外観を付与し、雪や水のようなものの表面から放射される強烈な光線を反射する傾向を付与する。これらのコーティングは、レンズに対して、製造工程の間の異なるときに設けることができる。
いくつかのケースでは、顧客が自分の眼鏡についての要求を満たすために行く商用ラボ(the laboratory of the business)が、レンズに対して1層以上のコーティングを設けるということがありうる。これらのケースのいくつかでは、レンズが、商用ラボ(laboratory/business)に発送されたときには、前面または凸状の面に、すでに1層以上のコーティングを有していることがありうる。特に、レンズは、ハードコーティング、反射防止コーティング、または両方のコーティングを、その前面に有している可能性がある。他の例としては、レンズは、ハードコーティング、ミラーコーティング、または両方のコーティングを、その前面に有している可能性がある。
顧客の好みに応じて、ラボは、ハードコーティング、反射防止コーティング、または両方を、レンズの裏面または凹面に、設ける可能性がある。ラボはまた、ハードコーティング、反射防止コーティング、または両方を、レンズの前面に、このようなコーティングを有していない場合や、または1層以上のこのような層が必要である場合にも、設ける可能性がある。同じことが、ハードコーティングとミラーコーティング(反射防止コーティングに対立するものである)とに対してもあてはまる。レンズにコーティングを設ける前に、ラボは、典型的には、レンズ表面を、顧客の要求に応じて適切な規定の倍率に仕上げるものである。
レンズの一方または両方の面に設けられるコーティングは、UVにより硬化できるものであってもよい。“UVにより硬化できる”とは、コーティングに対する紫外線の利用によって硬化できることを意味する。レンズの一方または両方の面に設けられるコーティングは、代わりに熱で硬化できるものであってもよい。
異なる層は、熱に対して異なる反応をする。ハードコーティングは、加熱されすぎると、傷(crack)やひび割れ(cracking)によって損傷を受ける傾向がある。反射防止およびミラーコーティングの両方は、加熱に対してハードコーティングより敏感である。反射防止およびミラーコーティングもまた、加熱されすぎると傷付く傾向がある。しかしながら、典型的には、反射防止およびミラーコーティングに対する損傷は、細かい傷で覆われていることを意味するクレージング(crazing)として述べられている。反射防止およびミラーコーティングは、加熱されすぎたときにクレージングする傾向があるが、理由は、それらが熱の影響下で十分に膨張できないからである。ハードコーティングは、典型的には、反射防止またはミラーコーティングのいずれかよりも、少なくとも20〜50倍厚い。
UVにより硬化できるハードコーティングをレンズの裏面に設けること、およびUVにより硬化できるハードコーティングを、レンズの前面に設けられたハードコーティング、反射防止コーティング、またはその両方を損傷することなく硬化することは、公知である。
3Mから入手した熱的に硬化する流動体を用いて、レンズ前面上のハードコーティングに損傷を与えることなく、レンズの裏面上の熱的に硬化するハードコーティングを硬化することは、公知である。レンズは、約132℃の温度を有する熱的に硬化する流体の中に浸漬される。レンズは、ポリカーボネートから形成されたものであり(すなわち、語句が以下に定義されているようなポリカーボネートレンズであり)、前面のハードコーティングは、主にアクリルまたは柔軟な有機シリコーンであった。前面は、反射防止またはミラーコーティングを有していなかった。
レンズの裏面上に設けられたUVにより硬化できる下塗り層上に堆積された熱的に硬化するハードコーティングを有するレンズを、レンズの前面に設けられたハードコーティングに損傷を与えることなく焼成することもまた、公知である。レンズはポリカーボネートから形成されていた。前面は、反射防止またはミラーコーティングを有していなかった。
発明の要約
本発明は、あるレンズの一方の面上の1層以上のコーティングを、それらのレンズの他方の面上の1層以上のコーティングに損傷を与えることなく、硬化するために用いることができる方法とデバイスを提供する。例えば、本発明の方法の1つは、レンズの第1面上に、反射防止またはミラーコーティングを有するレンズを用意すること;レンズの第2面上に熱硬化コーティングを堆積させること;熱硬化コーティングを反射防止またはミラーコーティングに損傷を与えることなく加熱することを含む。
本発明の他の方法は、レンズの第1面上に第1コーディングを有しているノンピュアポリカーボネートレンズを用意すること;レンズの第2面上に熱硬化コーティングを堆積させること;熱硬化コーティングを第1コーティングが損傷を受けないようにコーティングすることを含む。
本発明の他の方法は、レンズの第1面上に第1コーティングを有するレンズを用意すること;レンズの第2面上に熱硬化コーティングを堆積させること;熱硬化ハードコーティングを熱硬化すること;第1コーティングが熱硬化によって損傷を受けないようにレンズを冷却することを含む。
本発明のさらに他の方法は、レンズ上の1層以上のコーティングを硬化する方法であって、かつその方法は、一定時間レンズを加熱すること;およびレンズを一定時間のうち一部の間冷却することを含む方法である。
さらなる方法が、以下に記載されている。
実証となる実施態様の説明
この文書(請求項を含む)において、“含む(comprise)”(および三人称単数現在形(comprises)や進行形(comprising)のようなcompriseの種々の形)、“有する(have)”(および三人称単数現在形(has)や進行形(having)のようなhaveの種々の形)、“含む(include)”(および三人称単数現在形(includes)や進行形(including)のようなincludeの種々の形)は、オープンエンドの連結動詞である。したがって、1以上のステップまたは要素を、“含む(comprises)”、“有する(has)”、もしくは“含む(include)”方法または方法中のステップは、それらの1以上のステップまたは要素を有しているが、それらの1以上のステップまたは要素だけを有することに限定されない。
したがって、また、実施例により、第1面と第2面と第1面上の反射防止またはミラーコーティングとを有しているレンズを用意すること;レンズの第2面上に熱硬化コーティングを堆積すること;反射防止またはミラーコーティングに損傷を与えることなく熱硬化コーティングを加熱することを“含む”方法は、列挙しているステップを有しているが、列挙しているステップを有しているだけに限定されない。すなわち、本発明の方法は、列挙しているステップを有しているが、特に列挙されていないステップも含んでいる。例えば、本発明の方法は、−熱硬化コーティングに加えて−熱硬化コーティング上または第2面と熱硬化コーティングとの間のようなレンズの第2面上に、他のコーティングを堆積させることにも及ぶ。
さらに、方法中の個々のステップが、同様に解釈できる。すなわち、レンズの“第2面上に熱硬化コーティングを堆積させること”を要求するステップは、少なくともレンズの第2面上に熱硬化コーティングを堆積させることを意味している。したがって、熱硬化コーティングをレンズの第2面上に堆積することを規定することで、このステップは、レンズの第2面上にさらなるコーティングを堆積させることを含んでいる。
図1は、本発明の方法の1つの実施態様を示している。方法100は、眼用レンズのような反射防止またはミラーコーティングを、凸面のようなレンズの一方の面に有しているレンズを用意するステップ10と、熱硬化コーティングを凹面のようなレンズの他方の面に堆積させるステップ20と、熱硬化コーティングを、反射防止またはミラーコーティングに損傷を与えることなく加熱するステップ30とを含む。
損傷は、裸眼に認識されるひび割れやクレージングを意味している。したがって、他のコーティングに“損傷”を与えることなく熱硬化コーティングを熱硬化することは、他のコーティングが、熱による硬化の結果、(目に見えるように)キズ付いたりクレージングしたりしないことを意味している。
レンズの面“上”のコーティングは、(a)その面上に配置されており、(b)その面と接触している必要はなく、すなわち、その面と問題となっているコーティングとの間に1層以上の中間コーティングが存在していてもよく、かつ(c)その面を完全に被覆している必要はないコーティングとして、定義されている。
レンズの面“上”に堆積されるコーティングは、(a)その面上に、(スピンコーティング、浸漬コーティング、または真空蒸着のような)いずれかの堆積方法によって配置され、(b)その面と接触している必要はなく、すなわち、その面と問題となっているコーティングとの間に1層以上の中間コーティングが存在していてもよく、かつ(c)その面を完全に被覆している必要はないコーティングとして、定義されている。
レンズを“加熱する”は、熱の利用によってレンズの温度を上げることとして定義されている。“加熱する”は、加熱されたレンズ上の1層または複数層のコーティングの完全な硬化という結果が得られるものであってよいが、必ずしもその必要はない。“加熱する”の1形態は、“熱硬化”であり、以下に定義されている。“加熱する”は、レンズ上のコーティングを固定する役割を果たさない行為を含まない。
コーティングを“熱硬化”するは、コーティングを完全に硬化する必要はないが、コーティングに対して加熱するいずれかの適切な方法を用いて硬化することとして定義されている。熱は、例えば、赤外線ヒータ、加熱コイル、または他の加熱ヒータにより発生させることができ、例えば、強制空気を用いることまたは単純に接近させることによって加えられる(例えば、熱は、コーティングの近くにある熱源の効果によって、コーティングに伝達される)。“熱硬化”は、当業者によって使用される語句である前硬化(pre-curing);当業者によって使用される語句である後硬化(post-curing);または前および後硬化の両方に及ぶ。
“熱硬化”コーティングは、紫外光/放射よりむしろ熱を加えることによって硬化できるコーティングとして定義される。したがって、紫外線により硬化できるコーティングは、本明細書中の意味においては、熱硬化コーティングとは異なる。
熱硬化コーティングが方法100の方法によって設けられ硬化されたレンズの例が、図2に示されている。レンズ50は、第1面52と第2面54とを含む。図2に示されている実施態様では、第1面52は凸面であり、第2面54は凹面である。第1面52は、その上にコーティングが設けられている。より詳述すると、第1面52はその上にいくつかのコーティングまたは層を有している−コーティング56、58および60である。コーティング56は、ラテックスから作製された下塗りコーティングであってもよい。コーティング58は、剥離抵抗機能をもたらすために組み合わせる1層以上の材料(例えば、2、3、4、5またはそれ以上の層)から作製されたハードコーティングであってもよい。コーティング60は、反射防止またはミラー機能をもたらすために組み合わせる1層以上の材料(例えば、2、3、4、5またはそれ以上の層)から作製された反射防止またはミラーコーティングであってもよい。当業者は、“積層(stack)”という語句を、コーティング60のような2層以上から作製されたコーティングについて述べるために、用いることができる。さらに、当業者は、“積層(stack)”という語句を、コーティング56および58のような多様なコーティングに言及するために、用いることができる。
コーティング56
コーティング56に用いられる下塗り剤は、衝撃に抵抗を示す下塗り剤であってもよい。“衝撃に抵抗を示す下塗り剤”により、本発明では下塗りコーティングを意味する。下塗りコーティングは、得られた光学部品の衝撃に対する抵抗性を、衝撃に対して抵抗性を示す下塗りコーティングがない同じ光学部品と比較して改良する。典型的な衝撃に抵抗を示す下塗りコーティングは、アクリル(メタクリル)がベースのコーティングと、ポリウレタンがベースのコーティングである。
アクリル(メタクリル)がベースの衝撃に抵抗を示すコーティングは、特に、米国特許第5,015,523号に開示されており、一方、熱可塑性および架橋性がベースであるポリウレタン樹脂コーティングが、特に、日本国の特開昭63−141001号および特開昭63−87223号、欧州特許第0404111号、および米国特許第5,316,791号に開示されている。
特に、コーティング56に用いるのに適切な衝撃に抵抗を示すコーティングは、ポリアクリル(メタクリル)ラテックス、ポリウレタンラテックス、またはポリエステルラテックスのような、ラテックス組成物から作製できる。好ましいアクリル(メタクリル)をベースとした衝撃に抵抗を示す下塗りコーティングの中には、例えば、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール(200)ジアクリレート、ポリエチレングリコール(400)ジアクリレート、ポリエチレングリコール(600)ジアクリレート(メタクリレート)、同様にウレタンアクリルアクリレート(メタクリレート)、およびそれらの混合物のような、ポリエチレングリコールアクリレート(メタクリレート)をベースとした組成物がある。
好ましくは、コーティング56として使用される衝撃に抵抗を示す下塗りコーティングは、30℃未満のガラス転移温度(Tg)を有している。
コーティング56として使用される好ましい衝撃に抵抗を示す下塗りコーティング組成物の中には、アクリルラテックスA−639という名称でゼネカ(Zeneca)によって製品化されているアクリルラテックスと、W−240およびW−234という名称でバクセンデン(Baxenden)によって製品化されているポリウレタンラテックスがある。
一般的に、コーティング56の厚さは、0.1〜10μm、好ましくは0.5〜2μmの範囲内に下げられる。例えば、コーティング56は、約1μmの厚さであってもよい。
コーティング58
好ましくは、本発明の方法で用いられるハードコーティングは、ポリアルコキシシランの加水分解物、特に、エポキシトリアルコキシシランおよび/またはエポキシジアルコキシシランを含むものを、含んでいる。これらは、任意におよび好ましくは、SiO2、TiO2、Sb25、Al23、およびFe23のような無機添加剤を含む。
コーティング58に使用できる剥離抵抗コーティングの一例は、以下を含む組成物を硬化することによって得られる:
A:平均粒径が1〜100μmであるコロイダルシリカ
B:溶媒
C:以下の化学式を有するシラン化合物の加水分解物または加水分解物の混合物:
Figure 2007503340
式中、
1はエポキシ基を含む有機基を示しており、
2は炭素原子を1または2個含む炭化水素ラジカルであり、
3は1〜4の炭素原子を有する炭化水素であり、aは0または1の値である。
シリカの構造はSiO2であることが好ましい。コロイダルシリカは、無水シリカを分散溶媒中に分散させるという巨大分子の分散によって得られる。この分散溶媒は、水、アルコール、セロソルブ、ケトン、エステル、カルビトール、もしくは類似物、またはそれらの混合物であってもよい。
さらに特に好ましいシラン混合物は、以下の化学式のエポキシ基を含む:
Figure 2007503340
式中、pおよびqは1〜6であり、rは0〜2である。
本発明の方法で使用するための適切な加水分解したシラン混合物の例は、以下の化合物を含む:
−γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
−γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、
−γ−グリシドキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、
−γ−グリシドキシプロピル(メチル)ジエトキシシラン、
−β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、
または類似物。
コーティング58に使用することができる適切な剥離抵抗コーティングは、貯蔵寿命を延ばす添加物を含むことが好ましい。添加物は、β−ジケトンおよびβ−ケトエステルのキレート剤、またはそれらの混合物である。他の例には、アセチルアセトン、エチルアセトアセテートと、その類似物とを含む。
化学式(α)のシラン混合物の加水分解物は、コロイダルシリカ用の分散媒質中で加水分解することによって得られる。加水分解は、水と、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸または酢酸のような酸性の触媒とを添加することによって、行われうる。
架橋触媒は、これらの組成物中に、硬化に必要な温度と時間を低減するために導入されてもよい。このような触媒に適切なものは、塩酸、硫酸、硝酸のようなブレンステッド酸や、塩化アルミニウム、塩化スズ、ホウフッ化亜鉛、フッ化ホウ素、酸ハロゲン化物混合物、キレートされたアセチルアセトンおよびアセトアセテート混合物、マグネシウム、チタン、ジルコニウム、およびスズのカルボン酸化合物、ならびにナトリウム、マグネシウム、銅、亜鉛、水素、およびリチウムの過塩素酸塩などのルイス酸を含む。
コーティング58に用いることができるハードコーティング組成物は、さらに、紫外線吸収体、シリコーンまたはフッ素化された界面活性剤、染料、顔料、および屈折率調整剤をさらに含んでいてもよい。
適切な剥離抵抗コーティング58を下塗りコーティング56上に設けるために適切な方法は、遠心、浸漬、噴霧を含む。これらと同様な形成方法は、適切な下塗りコーティング56を設けるために同様に使用される。
剥離抵抗層の硬化は、80〜150℃の温度で30分〜2時間30分行われることが好ましい。硬化後、剥離抵抗層の厚さは、1〜15μmから選択されることが好ましく、2〜6μmから選択されることがより好ましい。
コーティング58に使用することができる他の適切な剥離抵抗コーティング(この文書中では“HC1”として表されている)は、224部の(3−グリシジルオキシプロピル)−トリメトキシシラン(GLYMO)および120部のジメチルジエトキシシラン(DMDES)を含む溶液へ、滴下して添加された80.5部の0.1N塩酸から作製される。加水分解溶液は、室温で24時間かくはんされてもよく、その後メタノール中の30%コロイダルシリカ718部と、アルミニウムアセチルアセトナト15部と、エチルセルソルブ44部とを添加してもよい。少量の界面活性剤が添加されてもよい。このような混合物の理論上の乾燥抽出物(TDC)は、加水分解されたDMDESから約13%の固体物質になるはずである。
他の適切なハードコーティング組成物は、米国特許第4,211,823号に記載されている。
コーティング60
反射防止
コーティング60として用いられ、コーティング58上に真空蒸着によって設けられる多層反射防止コーティングの一例(この文書中で“ARコーティング1”として表されている)は、表示された厚さで表示された順序で積層された以下の層から構成される。
Figure 2007503340
光学的厚さは、λ=550nmに対するものである。層の光学的厚さは、層の物理的厚さ(physical thickness)と550nmでの層の屈折率とを積算した値である。
コーティング60として使用されるのに適した他の反射防止コーティングの例は、SiO、SiO2、Si34、TiO2、ZrO2、Al23、MgF2、もしくはTa25、またはそれらの混合物のような誘電体材料から形成された1層または多層フィルムからなる。このような材料の使用は、レンズと空気との界面で反射が生じることを、回避できる。
反射防止コーティング60は、以下の技術の1つに従った真空蒸着によって設けることができる。
1:必要に応じてイオンビームを利用する蒸着による
2:イオンビームを用いた噴霧による
3:陰極スパッターによる
4:プラズマ励起化学気相堆積法による
真空蒸着を行った上に、コーティング60の反射防止バージョンのための無機層の堆積が、ゾルゲル法(例えばテトラエトキシシラン加水分解物からのもの)によって行われてもよい。
コーティング60の反射防止バージョンが単層からなる場合には、その光学的厚さはλ/4に等しいことが好ましく、λは450〜650nmの間の波長である。コーティング60が3層からなる場合には、光学的厚さがそれぞれλ/4−λ/2−λ/4またはλ/4−λ/4−λ/4に相当する組み合わせが利用できる。加えて、さらに多い層からなる同等のコーティング60を、上述された3層の一部を形成する層の1つの代わりに、利用することができる。
ミラー
ミラーコーティングは、高屈折率層上に低屈折率層が形成され、さらにその上に高屈折率層が形成されたものを用いて作製することができる。さらなる層の組み合わせ、−例えば高屈折率と低屈折率−は、コーティングの反射率を増加させると予測される。コーティング60のミラーコーティングバージョンとして用いることができる積層体は、当業者に知られているような1/4波長法によって設計することができる。当業者には、コーティングの層の厚さを変えることによって、それらの層の屈折率との関係で、異なる色のミラーコーティングが得られるということも、公知である。
コーティング60として用いることができるミラーコーティングは、レンズの一面上に、真空蒸着、スパッタリング、蒸着コーティング、およびスピンコーティングのような当業者に公知である適切ないかなる方法を用いて堆積してもよい。
ミラーコーティングは、SiO、SiO2、ZrO2、TiO2、またはそれの類似物のような1層以上の誘電体酸化物層を含んでいてもよい。380〜780nmの範囲の波長の20%を反射する2層からなる広帯域ミラーコーティングが、以下の積層体で形成されてもよい:
Figure 2007503340
他の実施態様としては、380〜780nmの範囲の波長の20%を反射する3層からなる広帯域ミラーコーティングが、以下の積層体で形成されてもよい:
Figure 2007503340
上述した積層の多様な組み合わせを用いて、または上述された異なる酸化物の高屈折率層と低屈折率層との組み合わせを用いて、誘電体ミラーコーティングを作製することができる。
密着テスト
本発明のコーティングのそれぞれは、コーティングが適切に基板に密着しているか否かを判断するための1以上の密着テストが行われることが好ましい。例えば、コーティングの乾燥時の密着は、コーティングを、かみそりで1mmずつ離れて10本の線状に切断し、次いでかみそりで1mmずつ離れて第2の10本の線状に、最初の10本の線に対して適切な角度で、クロスハッチパターンを形成するように切断することによって測定される。クロスハッチパターンに、刻み付けている間に形成されたくずを除去するために空気流を吹き付けた後、透明なセロハンテープがクロスハッチパターン上に接着され、十分に押し付けられ、コーティングから、コーティング表面に対して垂直な方向に素早く引き剥がされる。新しいテープの接着と剥離とがさらに2回繰り返される。レンズは、密着している割合を決定するために着色され、着色された領域は、密着が弱いことを示す印となる。
コートされたレンズを沸騰している水に30分間浸漬することを含む沸騰テストも、密着をテストするのに用いることができる。
密着の割合が95%以上であった場合に、コーティングは、これらの密着テストに合格する。
レンズ50
レンズ50は、ポリカーボネートレンズであってもよい。「ポリカーボネート」レンズは、本発明では、ビスフェノールAポリカーボネートから作製されたレンズを意味する。この材料は、ジェネラルエレクトリック(例えばLEXAN)、バイエルAG(例えばMAKROLON)、および帝人株式会社を含むいかなる提供者から入手してもよい。
レンズ50は、ノンピュアポリカーボネートレンズであってもよい。これは、レンズが、純粋なポリカーボネート以外の適切な材料または適切な材料の組み合わせから形成されることを意味している。言い換えると、レンズは、ポリカーボネート以外の適切な材料を含まなくてはいけない。ノンピュアポリカーボネートレンズは、いずれかのポリカーボネートを含む必要はないが、ポリカーボネートを含ませることができ、他の適切な材料をさらに含むレンズを提供する。このようなレンズの例としては、エシロールインターナショナルのORMAブランドレンズが挙げられ、このレンズは、ジエチレングリコールビス(アリルカルボネート)を含む。
コーティング56、58、60の組み合わせの代わりに、他の組み合わせのコーティングが、本発明の方法通りにレンズの凸面に設けられてもよい。例えば、ハードコーティングと反射防止コーティングとが、下塗りコーティングなしで第1面52に設けられてもよい。ハードコーティングとミラーコーティングとが同様に設けられてもよい。代わりに、下塗りコーティングがハードコーティングと共に設けられてもよく(例えば56、58)、第1面52上に、反射防止またはミラーコーティングが設けられていなくてもよい。代わりとして、ハードコーティング(下塗りコーティングなしまたはあり)だけが、第1面52に設けられていてもよい。さらに代わりとして、反射防止コーティング(下塗りコーティングなしまたはあり)だけが、第1面52に設けられていてもよい。さらにまた代わりとして、ミラーコーティング(下塗りコーティングなしまたはあり)だけが、第1面52に設けられていてもよい。上述した下塗りコーティング、ハード(例えば剥離抵抗)コーティング、および反射防止またはミラーコーティングが、これらの代わりとしての組み合わせに用いることができる。
方法100のステップ20に従って、熱硬化コーティングであるコーティング20が、レンズ50の第2面54の上に、上述された方法のうちいずれかの適切な方法を用いて、堆積されてもよい。例えば、スピンコーティングが、コーティング62をレンズ50の第2面54に堆積させるまたは設けるために用いられてもよい。熱硬化コーティングの例は、コーティング58として使用するために上記で確認されたハードコーティングを含む。熱硬化ハードコーティングの他の例は、ゾルゲル(ゾルになったりゲルになったりする)反射防止コーティングである。ゾルゲルコーティングとして適した反射防止コーティングは、一般的に、そして好ましくは、ポリシロキサンマトリクス(好ましくはアルコキシシランの加水分解により得られたもの)に埋め込まれた金属酸化物のような無機酸化物を、大量に含んでいる。一般的には、それらは、50重量%を超える量、好ましくは60重量%を超える量、より好ましくは70重量%を超える量(硬化されたコーティングの重量で)の金属酸化物を含む。対照的に、好ましいハードコーティングは、一般的に少量の無機酸化物を含む(しかしながら、酸化物は65重量%まで増えてもよい)。ハードコーティングは、好ましくは、一般的に、GLYMOのような有機ポリシロキサン(有機アルコキシシランの加水分解で得られる)を含む有機マトリクスに基づいていることが好ましい。熱硬化ハードコーティングの他の例は、ゾルゲルミラーコーティングである。ゾルゲルミラーコーティングの一例は、以下の表に示すとおりである:
Figure 2007503340
さらなるコーティングが、レンズ50の第2面54に、例えば熱硬化コーティング62の上に堆積することによって設けられてもよい。熱硬化コーティング62がハードコーティングであれば、この更なるコーティングの例は、コーティング60として用いるために上述された反射防止およびミラーコーティングを含む。熱硬化コーティング62がゾルゲル反射防止コーティングであれば、このようなさらなるコーティングの例は、コーティング58として用いるために上述されたハードコーティングを含む。レンズ50の第2面54に設けることができるさらなるコーティングは、コーティング56として用いるために上述されたような1層以上の下塗りコーティングを含む本発明の方法と同じである。
他のコーティング(この定義の目的のための“コーティング1”)“上”に堆積されたコーティングは、(a)コーティング1上に、(スピンコーティング、浸漬コーティング、真空コーティングのような)どのような方法の堆積を用いて配置されていてもよく、(b)コーティング1と接している必要はなく、−すなわち、コーティング1と問題となっているコーティングとの間に1層以上の中間コーティングが存在していてもよく、かつ(c)コーティング1を完全に被覆している必要はないコーティングとして、定義されている。
図3は、方法100のステップ30を実行するために用いることができる装置を示している。図3は、レンズ保持部材90を示しており、レンズ保持部材90は、キャビティ92と曲線的なレンズ保持面94によって定められるレンズ保持領域とを有している。図3は、曲線的なレンズ保持面94の典型的な湾曲とキャビティ92の上部を明らかにするために、レンズ保持部材90を部分的に断面図で表している。レンズ50は、液体の層の1形態である薄い水製フィルム70の上部のレンズ保持領域に、載置されている。水80は、注入口82からキャビティ92内へ、ポンプを用いて連続的に注入される。水は、排出口84を通じてキャビティ92から排出される。示されてはいないが、注入口82と排出口84とは、キャビティ92を通過する水を再利用する熱交換器(冷却ユニットのようなもの)と接続していてもよい。水が注入口82を通して冷却された状態でキャビティに注入され、排出口84を通じて水がキャビティから排出される範囲で温められ、水が最流通するために次に通過する熱交換器が、水を再度冷却する。明確にするために、レンズ50の表面上に設けられているコーティングは、示されていない。ヒータ110は、レンズ保持部材90の上部に位置しており、その結果としてレンズ50の上部に位置している。使用できるヒータの一例はホットエアガンである(例えば、対流ヒータ)。他の例は、赤外線ヒータであり、DIMA SMRO−0252ヒータのようなものである。
レンズ50の凹面上に堆積された熱硬化コーティングを熱硬化する目的で、図3に示された装置を使用する場合には、ヒータ110は、熱硬化ハードコーティングから6インチ(15.24cm)の位置に設置することができ、一般的に、熱硬化ハードコーティングを110℃の温度で18分間加熱する。この温度は、レンズ表面温度であるが、赤外線プローブを用いて測定することができる。したがって、熱硬化は1時間を超えて行われることはなく、より詳述すると30分を超えて行われることはない。熱硬化が行われるときに、14℃に冷却された水は、キャビティ92に1分あたり4リットルの速度でポンプにより注入される。これを行うことによって、レンズ50の凸面の表面温度は、熱硬化の間、約45℃未満に維持され、凸面上の反射防止コーティングのひびわれやクレージングは起こらない。
この同様の方法は、レンズ50の面54上の、熱硬化ハードコーティング、熱硬化反射防止コーティング、熱硬化ミラーコーティング、およびそれに類似したいくつかのコーティングを、レンズ50の凸面上の反射防止またはミラーコーティングに損傷を与えることなく、熱硬化するのに用いることができる。これは、レンズ50がポリカーボネート材料を含むか否かに拘わらず、当てはまる。さらに、この方法は、レンズ50の凸面上のいかなるコーティング(ハードコーティング58および/または下塗りコーティング56のようなもの)にも損傷を与えないという結果をもたらす。理由は、反射防止またはミラーコーティングが、上述したものの中で、熱硬化の結果として生じる損傷の影響を受けやすいからである。水で冷却されたレンズ保持部材90によってもたらされた冷却は、伝導性を有する冷却である。理由は、薄い水製フィルム70が、レンズ50の凸面からレンズ保持部材90の上部93へ熱を移動させ、上部93を通じて、継続的にキャビティ92の内部に注入され外部へ排出している水80へ移動させるからである。ヒータ110によって施される熱硬化は、対流によって熱移動する熱硬化である。
本発明の方法を実行ときに使用するために適切なレンズ保持部材のより詳細な描写が、図4A〜4Cに示されている。図4Aは、上述されたように水で冷却されるレンズ保持部材90の一実施態様の側面図である。図示されているレンズ保持部材90の実施態様は、上部93;レンズ保持領域95を定める曲線的なレンズ保持面94;側面96;キャビティ92;および底部97を含む。底部97は、レンズ保持部材90の完全な一部であってもよく、ボルトで固定されていてもよく、側面96に回してはめ込まれ穴98を通して位置している留め具で固定されてもよい。側面96にある開口99は、図3に示される注入口82および排出口84を連結するために設けられている。図4に示されたレンズ保持部材90の実施態様の幅Wは、例えば3.125インチ(7.935cm)であり、高さHは、例えば1.25インチ(3.175cm)である。底部97の厚さは、例えば0.25インチ(0.635cm)である。上部93の厚さは、例えば0.25インチ(0.635cm)である。穴98は、例えば直径が3/32インチ(0.238cm)であり、開口99は、例えば直径が0.25インチ(0.635cm)である。曲線的なレンズ保持表面94は、基本となる6の曲線をもたらしうる。図4Bおよび4Cは、それぞれ、図4Aに示されたレンズ保持部材90の一実施態様の上部または底部の図である。
本発明の他の実施態様が図5に示されている。方法200は、凸面のような面の一方上に第1コーティングを有するノンピュア眼用ポリカーボネートレンズのようなノンピュアポリカーボネートレンズを用意するステップ210;熱硬化コーティングを、凹面のようなレンズの他の面に堆積させるステップ220;熱硬化コーティングを、第1コーティングを損傷させることなく加熱するステップ230を含む。
上述されたレンズ50は、それがノンピュアポリカーボネートレンズであれば、方法200通りに使用できる。上述したようなコーティングとこれらのコーティングをレンズ50の第1および第2面に設ける方法とは、ステップ210で用意されるレンズを達成し、ステップ220を実行するために用いることができる。上述された加熱と冷却は、ステップ230を実行するために行われても良い。
ステップ230を実行する別の方法は、一時的な加熱を含む。これは図6に示された装置を用いて成し遂げることができる。装置300は、回転コンベヤベルト310を備えており、これには冷却領域320と340との間に位置している加熱領域330と350とを有している。領域は、一般的に破線で定められている。ヒータ110は、加熱領域330のコンベヤベルトの上部に位置している。冷却ユニット360(例えば熱交換器)は、回転コンベヤベルト310の中央に位置しており、注入口82および排出口84によって接続されているレンズ保持部材90と共に回転するように設計されている。レンズ50は、薄い水製フィルム70上に位置しており、曲線的なレンズ保持面94に支えられている。
ステップ230の熱硬化を実行する1つの方法は、装置300を用いて、レンズ50上の熱硬化コーティングに、断続的に加熱することである。より詳述すると、レンズ50は、回転して加熱領域330と350とをそれぞれ全部で3回ずつ通過(すなわち、加熱領域330を横切って3回通過し、加熱領域350を横切って3回通過)し、各領域で約1.5分経過するように回転させられてもよい。したがって、熱硬化は1時間を超える時間行われることはなく、より好ましくは30分を超える時間行われることはない。加熱領域330および350の上にあるヒータ110は、例えば225〜350℃に設定されている。両方のヒータは、レンズ50を横切って熱風が吹き出すように設置されていてもよい。代わりに、ヒータは、空気を吹き付ける必要がないように、レンズ50のむき出しになっている表面に十分近くに設置されてもよい。
レンズ保持部材が各冷却領域を通過するのに要する時間もまた、例えば1.5分である。さらに、曲線的なレンズ保持表面94は、レンズ保持部材90が全ての4つの領域を通過するときに、平均して約5〜6℃に維持されていることが好ましい(冷却領域320および340は、そのように設計されている。理由は、ヒータからの熱がこれらの領域に到達しないためである)。これは、液体を用いることである程度達成することができ、より詳細には、レンズ保持部材90のキャビティ92(図6には示されていない)を通過する冷却された水を用いて達成できる。
方法200のステップ230を実行するために上述された方法で装置300を操作することによって、レンズ50上の面−凸面のような面−の上の下塗りコーティング、ハードコーティング、または反射防止もしくはミラーコーティングのようなコーティングが、ステップ230の熱硬化の間、50℃に達することまたはそれを上回ることを回避できる。装置300に関して上述したように、ステップ230を実行することによって成し遂げられる硬化は、レンズ50の凹面上に堆積された多様なコーティング(例えば、ハードコーティング+反射防止コーティング)を熱硬化することを含む。
説明として、我々は、反射防止またはミラーコーティングのひび割れが生じる一般的な理由の1つは、反射防止またはミラーコーティングの層と、他のコーティング(例えば、ハードコーティングと下塗りコーティング)または基板材料との間の材料の違いに基づくであろうと考えている。これらは全て異なる熱膨張係数を有する。反射防止およびミラー層、ならびに特にコーティング60としての使用するために適した上述した材料は、主に無機酸化物からなる。さらに詳述すると、シリコン酸化物を除いて、上述した反射防止層は、金属酸化物のみを含む。
本発明の他の実施態様が、図7に示されている。方法400は、眼用レンズ(ポリカーボネートレンズであってもよく、ノンピュアポリカーボネートレンズであってもよい)のような、凸面のようなその面の一方に第1コーティングを有するレンズを用意するステップ410;凹面のようなレンズの他方の面上に熱硬化コーティングを堆積させるステップ420;熱硬化コーティングを熱硬化するステップ430;および第1コーティングが熱硬化によって損傷を受けないようにレンズを冷却するステップ440を含む。
上述されたレンズ50は、方法400通りに使用できる。上述したようなコーティングとこれらのコーティングをレンズ50の第1および第2面に設ける方法とは、ステップ410で用意されたレンズを得て、ステップ420を実行するために用いることができる。上述された加熱と冷却は、装置300を伴った説明に含まれているが、ステップ430および440を実行するために、それぞれ使用されても良い。代わりに、以下の実施例3で述べられているように、圧縮された空気をレンズに吹き付けることにより冷却されるような、対流による冷却が使用されてもよい。
本発明のさらに他の実施態様が図8に示されている。方法500は、眼用レンズ(ポリカーボネートレンズであってもよく、またはノンピュアポリカーボネートレンズであってもよい)のようなレンズ上の1層以上のコーティングを、熱硬化する方法である。方法500は、一定時間レンズを加熱するステップ510を含む。方法500は、さらに、その一定時間のうち一部の間レンズを冷却するステップ520を含む。他の方法で明確にされたように、冷却は、加熱の少なくとも一部と同じ時間行われなくてはいけない。このような加熱と冷却の例は、上述した図3の検討で述べられる。
上述されたレンズ50は、方法500通りに使用できる。コーティングは、方法500の間熱硬化することができるが、上述した熱硬化コーティングのいずれかを含む。
本発明の方法通りに行うことができるさらなるステップは、レンズを規定の倍率に表面処理することである。当業者は、レンズを表面処理するためのいかなる適切な方法も用いることができるということを理解する。典型的には、表面処理はいかなる熱硬化の前にも行えるが、熱硬化後にも行うことで完全となる。
本発明によれば、一般的にレンズの前面(凸面)である反対の面を冷却している間に、一般的に眼用レンズの裏面(凹面)に堆積されている熱硬化コーティング、特に反射防止(AR)またはミラーコーティングを、伝導性を有する加熱によって素早く加熱することができる。伝導性を有する加熱は、特に赤外線(IR)加熱や熱を対流によって移動させる加熱であり、後者の場合には、加熱されたパルス状の空気を用いることによることが好ましい。
素早い加熱ステップが実行された場合に、レンズ表面が高温に達成する。
典型的には、温度を、裏面の表面において90℃以上まで到達させることが可能であり、140〜170℃が好ましく、150〜170℃がより好ましく、その温度は、5分未満の間、好ましくは3分未満の間、より好ましくは2分未満の間維持され、一方で、レンズの反対面、一般的には前面に堆積されたARまたはミラーコーティングを冷却する。
特に、加熱されたエアガンを用いることができ、その場合、熱硬化コーティングの表面、好ましくはARコーティングの表面は最高温度に達し、ARコーティングの場合は170℃に達する。
以下の実施例は、本発明の特定の実施態様の説明を含むが、特に限定されない。当業者は、以下の実施例で開示された技術が、本発明のある方法を実施するために本発明者らによって明らかにされた技術を表しており、したがって、その実施のための特定の方法を構成していることを理解すべきである。しかしながら、当業者は、この開示を考慮して、以下の実施例の技術および材料を変更することができ、かつ、本発明の範囲から外れることなく、同様なまたは類似の結果をさらに得ることができることを、理解するはずである。
実施例1
完成した単一視ORMAレンズで、倍率−2.00のものが用意された。レンズの中心厚さは、約1.0ミリメートルであった。ARコーティング1は、レンズの凸面に設けられた。より詳述すると、HC1およびARコーティング1によるハードコーティングが、レンズの凸面に設けられた。下塗りコーティング(バクセンデン(Baxenden)のW234)(最初に設けられた)とHC1(下塗りコーティング上に設けられた)は、スピンコーティングによって、凹面に設けられた。
この実施例のための装置は、図9に示されている。この装置は、使用されたレンズ、すなわちレンズ50として示されたものが、レンズ保持部材90の1バージョンであるアルミニウムブロック上に載せられた。アルミニウムブロックは、直径80ミリメートル(mm)であり、最も薄い点は31mmの厚さであり、壁の厚さは6.3mmであった。アルミニウムブロックは、−18℃に設定されたフリーザーの中で冷却された。ブロックの表面温度は、使用するときには、約7℃であった。薄い水製フィルムは、ブロックとレンズとの間に配置された。
アルミニウムブロックとレンズは、図7中で410、420、430、440として示された4つの独立したヒータを備えるDIMA SMRO−0252赤外線オーブン405の内部に位置しているコンベヤベルト上に配置された。ヒータ410、420、430、440は、それぞれ225℃、250℃、325℃、350℃に設定されていた。DIMAオーブンはコンベヤベルト450の下に位置しており各ヒータ410〜440と向かい合っている4つのヒータも備えていたが、これらのヒータは使用されず、テストの間10℃に保持されていた。ヒータ410〜440は、それぞれアルミニウムブロックの上部の2インチ上に位置していた。互いに関係しているヒータ410〜440の配置は、アルミニウムブロックが、3分間で4つのヒータ全ての下方を通過するような配置であった。
アルミニウムブロックとレンズが動作しているヒータ4つ全ての下を通過した後に、レンズはブロックから回収され、開始点に戻された。最初のブロックと同じ機能を備えている(かつ同じ方法で冷却されている)新しいアルミニウムブロックが選択され、レンズがその上に載置された。新しいブロックとレンズは、最初の通過と同じ方式で、ヒータ410〜440の下を再度通過した。このプロセスは、全部で7〜8回繰り返され、上述した3つのレンズがこの方法でテストされた。通過の間に、1〜3分の間が経過した。
レンズ凸面の温度は、断熱性熱抵抗テープ(insulating heat resistant tape)を用いて凸面の中央に貼り付けられた熱電対を用いて測定された。レンズの凸面の平均温度の一覧(摂氏で示された温度)は、以下に示される:
Figure 2007503340
検出された凸面の最高温度は、48℃であった。
各レンズの凸面上のラテックス製下塗りコーティングを硬化するために、4つのヒータ全ての下を2回通過させることが必要になることが確認された。また、各レンズの凸面上のハードコーティングを熱硬化するために、4つのヒータ全ての下を4〜6回通過させることが必要になることも確認された。各レンズの凸面の温度は、ヒータ430および440の下の領域で、平均して110〜120℃の温度に達することが確認された。
レンズの凹面の温度は、“乾燥させるための”走行の間、間接的に測定された。特に、レンズの凹面上に熱硬化コーティングがない走行の間、熱電対は、レンズの凹面に、熱電対を被覆する断熱性熱抵抗テープを用いて貼り付けられているので、ヒータからの直接的な光を放出する熱によって影響をうけなかった。
凸面上のARコーティング1は、損傷をうけなかった。ハードコーティングのひび割れは、熱硬化後には見られなかった。この方法で評価された3つの全てのレンズが、上述された乾燥密着テストおよび30分煮沸テストに合格した。凹面のハードコーティングのひび割れは、少なくとも1の煮沸テストで見られたが、これは予測されていた。
実施例2
完成した単一視ORMAレンズで、倍率−2.00のものが用意された。レンズの中心厚さは約1.0ミリメートルであった。ARコーティング1は、レンズの凸面に設けられた。より詳述すると、HC1およびARコーティング1によるハードコーティングが、レンズの凸面に設けられた。レンズの凹面にはコーティングが施されなかった−実験は乾燥下で行われた。
この実施例の装置は、図10に示されている。この装置600は、使用されたレンズ、すなわちレンズ50として示されたものが、レンズ保持部材90の1バージョンであるアルミニウムブロック上に載せられたことを示している。アルミニウムブロックは、直径80ミリメートル(mm)であり、最も薄い点は31mmの厚さであり、壁の厚さは6.3mmであった。アルミニウムブロックは、冷水チャックの上に載置されている。冷水チャックは、概して91によって示されており、横断面図で示されている。
チャック91は、厚さ10mmで直径100mmのステンレス鋼板150を備えていた。板150は、凹んだステンレス鋼冷却ドラム160に取り付けられており、ステンレス鋼冷却ドラム160の壁は、4mmの厚さであった。ドラム160はキャビティ162を備えている。ドラム160は、ステンレス鋼リング170に取り付けられており、ステンレス鋼リングの壁は、2mmの厚さであった。リング170は、キャビティ174を備えていた。拡張ステンレススチールワッシャー180(厚さ10mm)は、ドラム160をリング170に取り付けるのに用いられている。リング170のキャビティ172は、1/4インチのステンレス鋼注入管174に接続されていた。注入管174の反対側は、交換管(同じ大きさで同じ材料)176であり、キャビティ172をドラム160のキャビティ162に接続している。ドラム160の反対側も、1/4インチのステンレス鋼排出管178を備えている。
拡張ワッシャー180は、外径が150mmであり、内径が105mmである。リング170は、最も幅広い位置で170mmの幅である。ドラム160は、縁取りキャビティ162の最も広い部分の外側で120mmの幅であった。ドラムおよびリングのキャビティ寸法は、他のドラムおよびリングの寸法と共に、図10にmmで示されている。
冷却ユニット(図示せず)は、チャック91を通して、冷却液を、図10に示された矢印の方向に循環させるために用いられた。キャビティ172に注入される水の温度は、約14℃であった。排出管178を通じてチャック91から排出される水は、冷却ユニットに戻った。冷却ユニットでは、水が冷却され、閉ループ工程中のリング170へ戻された。
薄い水製フィルム70は、ブロック90とレンズ70との間に配置された。
チャック91、アルミニウムブロック90、およびレンズ50は、ホットエアガンの下に配置され、エアガンの発射端はレンズ50の中心の表面から6インチの位置に配置されている。ホットエアガンは、マスターアプリケーション社(Master Application Corp.)(Racine, WI)から入手したモデルVT−750Cであった。ホットエアガンによって発生可能な空気の最高温度は、華氏1000度/摂氏538度である。ホットエアガンは、1740ワットのエネルギーで操作され、1分あたり23立方フィートの空気流速度が生じる。
ホットエアガン615は、レンズの凹面を約100℃で18分間保持するように操作される。同時に、レンズは、ブロック90、水製フィルム70、チャック91、およびチャック91が取り付けられている冷却機を用いて冷却されている。レンズの凹面の温度は、熱電対を用いて、実施例1中で上述されているように測定される。
レンズの凸面の温度は、凸面の中心に断熱性熱抵抗テープを用いて貼り付けられた熱電対を用いて測定された。レンズ凸面の平均温度の一覧(摂氏で示された温度)は、以下に示される:
Figure 2007503340
凸面では、熱硬化の結果、ARコーティング1もHC1コーティングも損傷を受けていなかった。
実施例3
完成した単一視ORMAレンズで、度がないのものが用意された。レンズの中心厚さは約1.0ミリメートルであった。ARコーティング1は、レンズの凸面に設けられた。より詳述すると、HC1およびARコーティング1によるハードコーティングが、レンズの凸面に設けられた。レンズの凹面には、コーティングが施されなかった−実験は乾燥下で行われた。
この実施例の装置は、図11に示されている。この装置は、使用されたレンズ、すなわちレンズ50として示されたレンズが、保持チャック625にあることを示している。保持チャック625とレンズ50は、ホットエアガン615(実施例2で用いられたのと同じガンである)の下に配置され、その発射端はレンズ50の中心の表面から6インチの位置に配置されている。
ホットエアガン615は、レンズの凹面が100℃で18分間保持されるように、操作された。同時に、レンズは、ノズル630を通じて放出された圧縮された空気を用いて冷却された。圧縮された空気は、平方インチあたり30ポンドの圧力で放出される。ノズルは、レンズ50の凸面の中心から4インチの位置に配置されている。熱電対は、断熱性熱抵抗テープで、上述したように、レンズの凹面の中心に貼り付けられた。熱電対は、同じ方法で、レンズの凸面の中心に貼り付けられた。
レンズの凸面の平均温度の一覧(摂氏で示された温度)は、以下に示される:
Figure 2007503340
凸面上では、ARコーティング1およびHC1のいずれも、熱硬化の結果として損傷を受けていなかった。
実施例4
以下の実験は、レンズの凹面上の1層以上の熱硬化コーティングを熱硬化の結果として損傷がおこらないように熱硬化している間、ポリカーボネート製レンズの凸面上の反射防止コーティングの十分な冷却を維持するように、組み立てられた。
コントロール
表面処理されたポリカーボネートレンズであって、ARコーティング1に類似した構造の反射防止コーティングを凸面上に備えており、この技術で一般的に着色がないポリカーボネートコーティングとされている屈折率1.6のハードコートを凹面に備えているものが、熱処理された。屈折率1.6のハードコーティングは、約3ミクロンの厚さであり、以下の成分を含む組成物から作製された:
GLYMO水和物、
酸化チタンのコロイド、および
アルミニウムアセチルアセトナト触媒
熱硬化が、6インチ×6インチ(平らなタイルにいくらか類似した形状のこの実施例のための“IRヒータ”)であり、レンズの凹面の中心から4センチメートル(cm)の高さに配置されているCASSO−SOLAR赤外線ヒータモデルFBを用いて、15分間実行された。ヒータは350℃に設定された。ARコーティング1とこのコントロール実験および以下に述べる実験A、B、Cで用いられている反射防止コーティングとの組成の間の差は、非常に微小であるとされているので、これらの実験の結果は、ARコーティング1が変わりに用いられた場合とそれほど変わらないとされる。
実験A
直径90mmで高さ20mmのPYREXのペトリ皿が、上部から何mmかの位置まで4℃に冷却された水で満たされた。コントロール実験で用いられたのと同じコーティングを有する同じタイプのレンズが、この実験で用いられた。次いで、レンズは、冷却された水が入っているペトリ皿に載置され、IRヒータの下に、レンズの凹面の中心からIRヒータの端部までが4cmの高さとなるように、配置された。
実験B
コントロール実験で用いられたのと同じコーティングを有する同じタイプのレンズが、TECH PAKから入手され前もって冷却されたFRIGID ICEゲルパック上に載置され、上述したように、IRヒータの下に4cmの距離で配置された。
実験C
コントロール実験で用いられたのと同じコーティングを有する同じタイプのレンズが、活性化されたACE INSTANT COLDパック(アンモニウム硝酸塩と水との溶液を含む)上に置かれ、上述したように、IRヒータの下に4cmの距離で配置された。
以下の表は、高輝度ハロゲンランプを用いた反射防止コーティングの検査結果をまとめている。テストされたレンズの凹面の表面温度(および、より詳述すると、テストされたレンズの反射防止コーティングの表面温度)の表面温度(摂氏で示された温度)は、OMEGASCOPEモデルOS71赤外線カメラによって測定された。
Figure 2007503340
我々はまた、実験A、B、およびCの方法で硬化された屈折率1.6のハードコーティングの引っかきに対する抵抗性もテストし、引っかきに対する抵抗性が、熱硬化によって弱まらないことを示した。特別に、度が入っていないポリカーボネートレンズの凹面が、コントロール実験で使用され、IRヒータ下(上記で用いられたのと同様な4cmの距離)で15分間、実験Aのヒートシンク(例えばペトリ皿)がある場合とない場合との両方で硬化された屈折率1.6のハードコーティングでコートされた。逆進鋼毛法(reverse steel wool method)が、硬化したハードコートの引っかき抵抗をテストするために使用された。逆進鋼毛法のコントロールの結果(すなわち、実験Aのヒートシンクがない結果)は、2.96であり、実験Aの結果は2.81であった。
このデータから、凸面上に反射防止コーティングを有するポリカーボネートレンズの凹面を(例えば、赤外線ヒータを用いて)熱硬化している間、上述のヒートシンクを用いることは、技術的に、反射防止コーティングにおいてクレージングが生じる現象を、熱硬化コーティングの性能を弱めることなく、回避することが実現可能となる。
実施例5
組成の上でARコーティング1の組成に近く凸面上に真空蒸着によって堆積される反射防止コーティングを有する半加工のポリカーボネートレンズは、規定の倍率が−2.00になるように、表面処理されていた。ARコーティング1とこの実施例で使用された反射防止コーティングとの間の組成の間の差は、非常に微小であるとされているので、この実験の結果は、ARコーティング1が代わりに用いられた場合と変わらないとされる。UV硬化コーティングは、レンズの凹面に、色が付いているコーティングおよびその後のコーティングのための下塗りコーティングとして設けられた。屈折率1.6のハードコーティングは、下塗りコーティング上に設けられた。屈折率1.6のハードコートは、1.9ミクロンの厚さであり、以下の化合物を含む組成物から作製された:
GLYMO水和物、
酸化チタンのコロイド、および
アルミニウムアセチルアセトナト触媒
直径90mmで高さ20mmのPYREX製ペトリ皿は、上部から何mmかの位置まで2℃に冷却された水で満たされた。レンズは、凸面を下にして水の中に入れられ、実施例4に記載されたIRヒータが350℃の温度に設定され、レンズの凸面の中心から4cm離れた位置に配置された。レンズの最初の温度は24℃であった。レンズの温度は、実施例4の赤外線カメラを用いて測定された。
レンズの凸面の反射防止コーティングは、15分の加熱の後、損傷が見られなかった。加熱は熱硬化であり、より詳述すると前硬化であった。15分後、水の温度は31℃であり、レンズ凸面の表面温度は38℃であり、レンズ凹面の表面温度は41℃であった。加熱後のレンズ面の温度測定は、レンズを水の外に出して、各面の温度を確定するために赤外線カメラを迅速に使用することによって行われた。
実施例6
その凸面上に真空蒸着によって堆積された実施例5で用いられた反射防止コーティングを有する半加工のポリカーボネートレンズが、規定の倍率が−2.00になるように、表面処理されていた。実施例5と同様に、ARコーティング1とこの実施例で使用される反射防止コーティングとの間の組成の間の差は、非常に微小であるとされるので、この実験の結果は、代わりにARコーティング1が用いられた場合と変わらないとされる。UV硬化コーティングは、レンズの凹面に、色が付いているコーティングおよびその後のコーティングのための下塗りコーティングとして設けられている。実施例5で述べられた屈折率1.6のハードコーティングは、下塗りコーティング上に設けられた。
横断面として図12に示されている熱交換器700は、レンズ(図中レンズ50として示されている)の凸面を冷却するために用いられた。熱交換器700は、アルミニウムから形成されたトッププレート710を備えていた。トッププレート710は、トップリング730によって、分割プレート720(これもアルミニウム製である)から分離された。分割プレート720は、ボトムリング750によってボトムプレート740(これもアルミニウム製である)から分離された。熱交換器700は、水キャビティー770および冷却液キャビティ780を定める内部リング760も備えていた。RTV接合密閉部材が、熱交換器700の接合を密閉するために使用される。分割プレート720、ボトムリング750、およびボトムプレート740は、主要冷却液キャビティ790を定めていた。熱交換器700は、3つの脚部795(1つだけが示されている)を備えており、その上に載置されていた。全体的に、熱交換器700は、高さが3インチで直径が7インチであった。熱交換器の各プレートは、8〜32のねじ705を用いて一体とされていた。
水キャビティ770は水で満たされていた。水50%とPRESTONE不凍液50%とを含む冷却液は、注入口792から1分あたり2リットルの速度で、冷却液キャビティ780に送り込まれた。冷却液は、冷却液キャビティ780中を、水の冷却を維持しながら循環し、分割プレート720に設けられた開口797を通じて主要冷却液キャビティ790に流入した。冷却液は、主要冷却液キャビティ790から排出口794を通じて排出し、再度冷却され、熱交換器を通過して戻され再循環するものであった。
レンズは、凸面を下にして水に入れられ、実施例5のIRヒータが350℃の温度に設定されて、実施例5に示されているようにレンズの凸面に相対して配置された。凸面上の反射防止コーティングは、10分の加熱の後でも損傷を受けなかった。この加熱は、熱硬化であり、より詳述すると前硬化であった。
10分の加熱の後、2層のゾルゲル反射防止コーティングの一部である屈折率1.75の層が、屈折率1.6のハードコーティングの上に堆積された。屈折率1.75の層は308nmの厚さであり、以下のものから作製された:
Figure 2007503340
屈折率1.75の層は、350℃に設定され上述したように配置されたIRヒータを用いて、10分間加熱された。レンズの凸面の反射防止コーティングは、10分の加熱の後でも損傷がなかった。この加熱は、熱硬化であり、より詳述すると前硬化であった。
次いで、2層のゾルゲル反射防止コーティングの第2層−屈折率1.41の層−が、屈折率1.75の層の上に堆積された。屈折率1.41の層は92nmの厚さであり、以下のものから作製された:
Figure 2007503340
屈折率1.41の層は、次いで、350℃に設定され上述したように配置されたIRヒータを用いて、10分間加熱された。レンズの凸面上の反射防止コーティングは、10分の加熱の後でも損傷がなかった。この加熱は、熱硬化であり、より詳述すると前硬化であった。
最後に、UV硬化コーティング、屈折率1.6のハードコーティング、およびゾルゲル反射防止コーティング(屈折率1.75のものと1.41のものとから形成されている)から構成されるコーティングシステムが、350℃に設定され上述したように配置されたIRヒータを用いて、15分間加熱された。最終的な15分の加熱の前、熱交換器700中の水の温度は5.7℃であり、レンズの最初の温度は22℃であった。このことおよび以下に述べられている温度の測定は、実施例5の赤外線カメラを用いて行われた。
レンズの凹面の反射防止コーティングは、15分の加熱の後でも損傷がなかった。15分の時点で、水の温度は50℃であり、レンズの凸面の温度は48℃であり、レンズの凹面の温度は50℃であった。15分の加熱は、熱硬化であり、より詳述すると後硬化であった。
実施例7
凸面に真空蒸着されたARコーティング1を有する半加工のORMAレンズは、規定の倍率が−2.00になるように表面処理されていた。組成がHC1に近い屈折率1.6のハードコーティングが、レンズの凸面に設けられた。HC1とこの実施例で使用される屈折率1.6のハードコーティングとの組成の間の差は、非常に微小であるとされるので、この実験の結果は、代わりにHC1が用いられた場合も変わらないとされる。
実施例6に記載されている熱交換器が、レンズの凸面を冷却するのに用いられた。レンズは、凸面を下にして水に入れられ、実施例5のIRヒータが、350℃の温度に設定されて、実施例5に示されているようにレンズの凸面に相対して配置された。レンズの凸面上の反射防止コーティングは、10分の加熱の後でも損傷を受けなかった。この加熱は、熱硬化であり、より詳述すると前硬化であった。
10分の加熱の後、2層のゾルゲル反射防止コーティングの一部である屈折率1.75の層が、屈折率1.6のハードコーティングの上に堆積された。屈折率1.75の層は308nmの厚さであり、以下のものから作製された:
Figure 2007503340
次いで、屈折率1.75の層は、350℃に設定され上述したように配置されたIRヒータを用いて、10分間加熱された。レンズの凸面上の反射防止コーティングは、10分の加熱の後でも損傷がなかった。この加熱は、熱硬化であり、より詳述すると前硬化であった。
次いで、2層のゾルゲル反射防止コーティングの第2層−屈折率1.41の層−が、屈折率1.75の層の上に堆積された。屈折率1.41の層は92nmの厚さであり、以下のものから作製された:
Figure 2007503340
屈折率1.41の層は、次いで、350℃に設定され上述したように配置されたIRヒータを用いて、10分間加熱された。レンズの凸面上の反射防止コーティングは、10分の加熱の後でも損傷がなかった。この加熱は、熱硬化であり、より詳述すると前硬化であった。
最後に、屈折率1.6のハードコーティング、およびゾルゲル反射防止コーティング(屈折率1.75のものと1.41のものとから形成されている)から構成されるコーティングシステムが、350℃に設定され上述したように配置されたIRヒータを用いて、15分間加熱された。最終的な15分の加熱の前、熱交換器の水の温度は15℃であり、レンズの最初の温度は24℃であった。このことおよび以下に述べられている温度の測定は、実施例5の赤外線カメラを用いて行われた。
レンズの凸面の反射防止コーティングは、15分の加熱の後でも損傷がなかった。15分の時点で、水の温度は25℃であり、レンズの凸面の温度は25℃であり、レンズの凹面の温度は30℃であった。15分の加熱は、熱硬化であり、より詳述すると後硬化であった。
例8
反射防止コーティング(AR)は、レンズの裏面に、以下に説明される方法で形成される:
典型的には、ゾル/ゲル反射防止コーティングが、ポリ[ジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)]から形成されており、すでにその前(凸)面がHC1およびAR1で被覆されており、その裏(凹)面がHC1で被覆されているレンズの裏面上に、設けられる。
屈折率が高いHI溶液(0.5〜5mlの間)が、レンズの裏面上に、すなわちHC1コーティング上に、スピンコーティングによって堆積される。回転速度は、1分あたり約2100回である。
次いで、前硬化ステップが実行される:基板の表面近くにエネルギー450ワットのIR熱源を16秒間配置して行われる熱伝導である。
裏面の表面温度は、前硬化ステップの終わりには、25℃から70〜80℃まで上昇する。
次いで、裏面は、周囲の温度での空気の流動によって、50秒間冷却される。
次いで、低屈折率(LI)溶液(0.5〜5mlの間)が、前硬化されたHI層上にスピンコーティングによって堆積される。回転速度は1分あたり1850回である。
次いで、前硬化ステップ(上述と同様の加熱)が8秒間実行され、次いで冷却ステップが行われる(上述と同様)。
レンズの前面の冷却は、前硬化ステップの間実行することができる。
次いで、HIコーティング/LIコーティング積層体の最終的な加熱が、実行される。
加熱された空気を、裏面の積層体の方向にパルス化して発するヒーティングガンを用いる。
裏面の表面の最高温度は、170℃に到達する。
付随的に、周囲の温度または周囲の温度より低い温度のパルス化した空気が、レンズの前面の方向に向けられる。
両面に2つのAR積層体を有しており、前面(凸面)に位置しているAR積層体にひび割れがない最終的なレンズを得る。
ARコーティング用の溶液の調製
高屈折率(HI)溶液の調製:
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(Sivent)90.45gが、測定され、ビーカに注がれ、次いでかくはんされる。
次いで、酸性水(HCl0.1N)20.66gが、滴下により添加される。
水の全量が添加されたとき、得られた加水分解物はさらに15分間かくはんされる。
次いで、他のビーカに、CCICから入手したOptolake 1120Z 11RU−7 A8というTiO2コロイド640gがメタノール160gに添加され、得られた混合物が周囲の温度で15分間かくはんされる。
得られたコロイド/メタノール混合物800gは、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン加水分解物に添加される。
得られた溶液は、周囲の温度で24時間かくはんされる。
アルミニウムアセチルアセトナト(アルドリッチ社)9.14gが量りとられ、周囲の温度でさらに1時間かくはんした上記溶液に添加する。
次いで、乾燥抽出物が測定され、乾燥抽出物は約20重量%である。
次いで、イソプロパノールが、乾燥抽出物が最終的に6重量%となる量添加される。
5時間かくはんした後、溶液は3μmのフィルタでろ過され、−18℃の温度の冷凍庫中で保存可能なHI溶液が得られる。
低屈折率(LI)溶液の調製:
トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル−1−トリエトキシシランC1419133Si(Roth Sochiel)と、テトラエトキシシランSi(OC254(Keyer Mackeyから入手)とを混合する。
15分かくはんした後、0.1N塩酸26.3gが添加される。
得られた混合物は、周囲の温度で24時間かくはんされる。
次いで、2−メチル−2−ブタノール(Sigma Aldrich)737.7gと、2−ブタノン(Carlo Eba)316.2gと、触媒であるPolycat−SA−1/10(Air product)0.28gとが添加される。次いで、得られた溶液が2時間かくはんされ、次いで、0.1μmの空隙率を有するフィルタを用いてろ過される。得られたLI溶液は−18℃の冷凍庫で保存できる。
本発明の方法が開示された特定の形式に限定することを意図していないということを、理解すべきである。さらに、これらは、請求項の範囲内の変更例、均等物、代替案を全て含んでいる。例えば、レンズ保持部材を冷却するためのいかなる方法も、上述したように、熱硬化の間凸面のコーティングに対して損傷を与えないこれらの方法と同様に、用いることができる。
請求項は、限定が、それぞれ“〜するための方法(means for)”または“〜するためのステップ(step for)”という句を用いて記載された請求項で明瞭に列挙されていないのであれば、方法を付け足すまたはステップを付け足す機能の限定を含んでいると解釈しないことが好ましい。
以下の図は、本発明の方法のある種の概要を示しているが、必ずしも全てを示しているわけではない。図は、例として説明しており、限定するものではなく、それらは、類似した要素を示すための参照として用いられる。
図1は、本発明の方法の1実施態様のステップを列挙したフローチャートである。 図2は、本発明の方法に従って用いることができるレンズの1種を表す。 図3は、本発明の方法の1以上のステップを実行するために用いることができる装置を示す。 図4A〜4Cは、本発明の方法の実施態様を実行する上で用いることができるレンズ保持デバイスの異なる方向からの外観示している。 図5は、本発明の方法の他の実施態様のステップを列挙したフローチャートである。 図6は、本発明の方法の1以上のステップを実行するために用いることができる装置を示す。 図7は、本発明の方法の更に他の実施態様のステップを列挙したフローチャートである。 図8は、本発明の方法の更にまた他の実施態様のステップを列挙したフローチャートである。 図9は、本発明の方法のいくつかのテストで用いられる装置を示す。 図10は、本発明の方法のいくつかのテストで用いられる装置を示す。 図11は、本発明の方法のいくつかのテストで用いられる装置を示す。 図12は、本発明の方法のいくつかをテストするときに用いられる熱交換器の図である。

Claims (66)

  1. 第1面と、第2面と、第1面上に設けられた反射防止またはミラーコーティングとを有するレンズを用意すること;
    熱硬化コーティングを、前記レンズの第2面上に堆積させること;および
    前記熱硬化コーティングを、前記反射防止またはミラーコーティングに損傷を与えることなく加熱することを含む方法。
  2. 前記反射防止またはミラーコーティングが、反射防止コーティングを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記反射防止またはミラーコーティングが、ミラーコーティングを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記加熱が、前記反射防止またはミラーコーティングの加熱による損傷を回避するためのレンズの冷却によって、前記反射防止またはミラーコーティングを損傷することなく施される、請求項1に記載の方法。
  5. 前記加熱が、(a)前記熱硬化コーティングを、前記反射防止またはミラーコーティングを損傷させることなく熱硬化するという結果をもたらし、(b)1時間を超えて行われない、請求項1に記載の方法。
  6. 前記加熱が、(a)前記熱硬化コーティングを、前記反射防止またはミラーコーティングを損傷させることなく熱硬化するという結果をもたらし、(b)30分を超えて行われない、請求項1に記載の方法。
  7. さらに、
    前記熱硬化コーティングの上に第2面の反射防止コーティングを堆積させることを含み;かつ
    前記加熱が、前記第2面の反射防止コーティングと熱硬化コーティングを、前記第1面の反射防止またはミラーコーティングを損傷させることなく熱硬化することを含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記加熱が、前記熱硬化コーティングを、前記反射防止またはミラーコーティングを損傷させることなく、熱を対流によって移動させて加熱することを含む、請求項1に記載の方法。
  9. 熱硬化コーティングが、熱硬化ハードコーティングである、請求項1に記載の方法。
  10. さらに、
    前記熱硬化ハードコーティングの上に第2面の反射防止コーティングを堆積させることを含み;かつ
    前記加熱が、第2面の反射防止コーティングと熱硬化ハードコーティングを、前記第1面の前記反射防止またはミラーコーティングを損傷させることなく熱硬化することを含む、請求項9に記載の方法。
  11. 前記加熱が、前記熱硬化ハードコーティングを、前記反射防止またはミラーコーティングを損傷させることなく、熱を対流によって移動させて加熱することを含む、請求項9に記載の方法。
  12. 前記熱硬化コーティングが、異なる屈折率の層を少なくとも2層含むゾルゲル反射防止コーティングである、請求項1に記載の方法。
  13. 堆積が、
    (a)前記レンズの第2面上への熱硬化ハードコーティング;および
    (b)前記熱硬化ハードコーティング上への前記ゾルゲル反射防止コーティング
    の堆積を含む、請求項12に記載の方法。
  14. 堆積が、
    (a)前記レンズの第2面上への紫外線(UV)硬化コーティング;
    (b)前記UV硬化コーティング上への熱硬化ハードコーティング;および
    (c)熱硬化ハードコーティング上への前記ゾルゲル反射防止コーティング
    の堆積を含む、請求項13に記載の方法。
  15. ハードコーティングが、前記第1面と前記反射防止またはミラーコーティングとの間に配される、請求項1に記載の方法。
  16. 第1面と、第2面と、第1面上に設けられた第1コーティングとを有するノンピュアポリカーボネートレンズを用意すること;
    熱硬化コーティングを、前記レンズの第2面に堆積させること;および
    前記熱硬化コーティングを、前記第1コーティングに損傷を与えることなく加熱することを含む方法。
  17. 前記加熱が、1時間を超えない熱硬化を含む、請求項16に記載の方法。
  18. 前記加熱が、30分を超えない熱硬化を含む、請求項16に記載の方法。
  19. 前記第1コーティングが反射防止コーティングである、請求項16に記載の方法。
  20. 前記熱硬化コーティングが熱硬化ハードコーティングである、請求項16に記載の方法。
  21. さらに、
    前記熱硬化コーティングの上に第2面の反射防止コーティングを堆積させることを含み;かつ
    前記加熱が、前記第2面の反射防止コーティングと前記熱硬化ハードコーティングとを、前記第1コーティングを損傷させることなく熱硬化することを含む、請求項20に記載の方法。
  22. 前記加熱が、前記第1コーティングが前記加熱によって損傷されることを回避するための前記レンズの冷却によって、前記第1コーティングを損傷することなく施される、請求項20に記載の方法。
  23. 前記第1コーティングがハードコーティングである、請求項16に記載の方法。
  24. 前記熱硬化コーティングが、異なる屈折率の層を少なくとも2層含むゾルゲル反射防止コーティングである、請求項16に記載の方法。
  25. 堆積が、
    (a)前記レンズの第2面への熱硬化ハードコーティング;および
    (b)前記熱硬化ハードコーティング上へのゾ前記ルゲル反射防止コーティング
    の堆積を含む、請求項24に記載の方法。
  26. 堆積が、
    (a)前記レンズの第2面上の紫外線(UV)硬化コーティング;
    (b)前記UV硬化コーティング上への熱硬化ハードコーティング;および
    (c)前記熱硬化ハードコーティング上への前記ゾルゲル反射防止コーティング
    の堆積を含む、請求項25に記載の方法。
  27. さらに、
    前記熱硬化コーティングの上に第2面の反射防止コーティングを堆積させることを含み;かつ
    前記加熱が、前記第2面の反射防止コーティングと熱硬化コーティングを、前記第1面上の第1コーティングを損傷させることなく熱硬化することを含む、請求項16に記載の方法。
  28. 前記加熱が、前記第1コーティングの加熱による損傷を回避するためのレンズの冷却によって、前記第1コーティングを損傷することなく施される、請求項16に記載の方法。
  29. 前記レンズが、前記第1コーティング上に堆積される第2コーティングを有しており、前記加熱が、前記第1コーティングも第2コーティングも損傷させることなく、前記熱硬化コーティングを熱硬化することを含む、請求項16に記載の方法。
  30. 前記加熱が、30分を超えない熱硬化を含む、請求項30に記載の方法。
  31. 第1面と、第2面と、第1面上に設けられた第1コーティングとを有するレンズを用意すること;
    熱硬化コーティングを、前記レンズの第2面に堆積させること;
    熱硬化コーティングを熱硬化すること;および
    前記第1コーティングが前記熱硬化によって損傷されないように前記レンズを冷却することを含む方法。
  32. さらに、
    前記レンズ表面を規定の倍率に仕上げる、請求項31に記載の方法。
  33. 前記熱硬化の一部と前記冷却の一部とが同時に行われる、請求項31に記載の方法。
  34. 前記熱硬化が、熱を対流によって移動させる加熱を含み、前記冷却が熱を対流によって移動させる冷却を含む、請求項31に記載の方法。
  35. 前記熱硬化が、熱を対流によって移動させる加熱を含み、前記冷却が熱を対流によって移動させる冷却を含む、請求項31に記載の方法。
  36. 前記熱硬化が、前記熱硬化コーティングに対して断続的に加熱することを含む、請求項31に記載の方法。
  37. 前記レンズが、前記熱硬化および前記冷却の間、円形のコンベヤベルト上に配置されている、請求項36に記載の方法。
  38. 前記冷却が、液体を用いた前記レンズの冷却を含む、請求項36に記載の方法。
  39. 前記冷却が、水で冷却されたレンズ保持部材を用いたレンズの冷却を含む、請求項38に記載の方法。
  40. 前記水で冷却されたレンズ保持部材は、曲線的なレンズ保持表面と、前記レンズの第1面と前記曲線的なレンズ保持表面との間に層を形成する液体とを含む、請求項39に記載の方法。
  41. 前記冷却が、前記熱硬化の間、前記第1コーティングの温度が50℃に達し、または超えることがないように、液体を用いて前記レンズを冷却することを含む、請求項38に記載の方法。
  42. 前記熱硬化が、前記レンズの第2面上の前記熱硬化コーティングを、少なくとも100℃の表面温度となるまで加熱することを含む、請求項41に記載の方法。
  43. 前記熱硬化が、前記レンズの第2面上の前記熱硬化コーティングを、150〜170℃の表面温度となるまで加熱することを含む、請求項41に記載の方法。
  44. 前記熱硬化が、1時間を超えて行われない、請求項31に記載の方法。
  45. 前記熱硬化が、30分を超えて行われない、請求項31に記載の方法。
  46. さらに、反射防止コーティングを前記熱硬化コーティング上に堆積させることを含み、前記熱硬化が前記反射防止コーティングと前記熱硬化コーティングとを熱硬化することを含む、請求項31の方法。
  47. 前記レンズが、前記第1コーティング上に設けられた第2コーティングを有し、前記冷却が、前記第1コーティングおよび前記第2コーティングのどちらも熱硬化によって損傷されないように前記レンズを冷却することを含む、請求項31に記載の方法。
  48. 前記第1コーティングが下塗り層と硬化層とを含むハードコーティングであり、前記第2コーティングが反射防止コーティングであり、前記熱硬化が1時間を超えて行われない、請求項47に記載の方法。
  49. 前記熱硬化が30分を超えて行われない、請求項48に記載の方法。
  50. 前記熱硬化が5分を超えて行われない、請求項49に記載の方法。
  51. 前記熱硬化コーティングが、熱硬化ハードコーティングである、請求項31に記載の方法。
  52. さらに、第2面の反射防止コーティングを前記熱硬化コーティング上に堆積させることを含み、前記熱硬化が前記第2面の反射防止コーティングと前記熱硬化コーティングとを熱硬化する、請求項51の方法。
  53. 前記熱硬化が、対流によって熱移動するように前記熱硬化ハードコーティングを加熱することを含み、さらに:
    前記第1コーティングが前記熱硬化によって損傷されないように、伝導性を有するように前記レンズを冷却することを含む、請求項52に記載の方法。
  54. 前記熱硬化コーティングが、異なる屈折率の層を少なくとも2層含むゾルゲル反射防止コーティングである、請求項31に記載の方法。
  55. 前記堆積が、
    (a)前記レンズの第2面上への熱硬化ハードコーティング;および
    (b)前記熱硬化ハードコーティング上への前記ゾルゲル反射防止コーティング
    の堆積を含む、請求項54に記載の方法。
  56. 前記堆積が、
    (a)前記レンズの第2面上への紫外線(UV)硬化コーティング;
    (b)前記UV硬化コーティング上への熱硬化ハードコーティング;および
    (c)前記熱硬化ハードコーティング上への前記ゾルゲル反射防止コーティング
    の堆積を含む、請求項55に記載の方法。
  57. 前記ハードコーティングが、前記第1面と前記第1コーティングとの間に配される、請求項31に記載の方法。
  58. 前記熱硬化が、前記ハードコーティングまたは前記第1コーティングのいずれにも損傷を与えずに前記熱硬化コーティングを熱硬化することを含む、請求項57に記載の方法。
  59. 前記第1コーティングが下塗り層と硬化層とを含むハードコーティングであり、熱硬化が1時間を超えて行われない、請求項58に記載の方法。
  60. 前記熱硬化が30分を超えて行われない、請求項59に記載の方法。
  61. さらに、
    前記熱硬化コーティングの上に第2面の反射防止コーティングを堆積させることを含み;かつ
    前記熱硬化が、前記第2面の反射防止コーティングと前記熱硬化コーティングとの熱硬化を含む、請求項31に記載の方法。
  62. レンズ上に施された1層以上のコーティングを硬化する方法であって:
    所定時間前記レンズを加熱すること;および
    前記所定時間のうち一部の間前記レンズを冷却することを含む方法。
  63. 前記所定時間のうち一部は、前記所定時間より短い、請求項62に記載の方法。
  64. 前記所定時間のうち一部は、前記所定時間と同じである、請求項62に記載の方法。
  65. 硬化されたコーティングは、ハードコーティングである、請求項62に記載の方法。
  66. 硬化されたコーティングは、反射防止コーティングである、請求項62に記載の方法。
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